JP4120139B2 - 複層ガラス用シーリング材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、(A)加水分解性シリル基を含有するシリル基含有エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム、(B)ホットメルト樹脂、(C)硬化触媒および(D)水または金属塩水和物を含有する複層ガラス用シーリング材に関する。
【0002】
【従来の技術】
複層ガラス用シーリング材は、1次シール用と2次シール用の2種類に分けられる。複層ガラスユニットには1種類のシーリング材のみでガラス端面を封着するシングルシールと、2種類のシーリング材(1次シールと2次シール)を併用するデュアルシールがあり、主に用途によって使い分けられている。
上記のシングルシール用シーリング材およびデュアルシール用1次シーリング材にホットメルト樹脂として一般的に用いられているブチルゴム系ホットメルト樹脂(以下、「ホットメルトブチル」と称するときもある)には、以下の特徴がある。
即ち、ホットメルトブチルは、室温で個体またはワックス状のポリマーであり、加熱しておよそ100〜250℃にすれば流動し、接着剤として用いる場合には、溶融した状態における濡れにより、各種基材表面に粘着する。実際に複層ガラスの製造工程においては、ホットメルトブチルは専用アプリケータの加熱溶融を経て吐出され、充填後の急速なシーリング材温度低下により固化する。このため、反応硬化型の他のシーリング材と比較して、大幅な養生時間の短縮が可能であり、シーリング材の管理・充填作業も容易である。製品の短納期と生産能力の引き上げを同時に実現できる作業性能から、将来的に複層ガラス市場で重要な位置を占めることが予測される。
【0003】
しかしながら、シングルシールの複層ガラスでは、主としてホットメルトブチルを使用するため、構造強度が弱く、長期間にわたる複層ガラス内面への水蒸気遮断性が確保できない。その結果、その用途が比較的短いサイクルでユニットの交換されるショウケース用等の産業用途に限定されている。
また、デュアルシールの複層ガラスでは、2次シールは機械特性(ガラスへの接着性等)に優れるものの水蒸気遮断性に劣るため、1次シールが必要でありホットメルトブチルを用い、2次シールを透過した水蒸気をブロックする構造になっている。このデュアルシールの複層ガラスは前述のシングルタイプに比べ、長期耐久性に優れる反面、2種類のシーリング材がその製造工程で必要になり、コスト面でシングルタイプと比較して割高になっている。また、デュアルタイプの複層ガラスにおいても、2次シールが経時で劣化した場合には、1次シールを保持できなくなり、シングルタイプ並に性能が低下する可能性がある。
【0004】
ホットメルトブチルの接着性は、ブチルゴムの粘着力に依存するため、低温時の脆化による密着性低下、また、高温時に熱可塑性であるが故のシーリング材軟化による複層ガラスユニットのずれが発生する可能性があり、それを抑制する耐熱クリープ性能が要求される。
しかしながら、現状では、熱可塑性のホットメルトブチルと反応硬化性シーリング材(ポリサルファイド系シーリング材あるいはシリコーン系シーリング材)を比較すると、ホットメルトブチルは作業性では圧倒的な優位性を持つ反面、温度によって機械特性等の物性が大きく変動するという不利な点を大きく残している。よって、反応硬化性シーリング材を用いる場合と比べ、使用できるガラスサイズ、重量が制約されるという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、ホットメルトブチルの水蒸気遮断性を維持したままで、構造強度の温度依存性及び基材への接着性が改善され、複層ガラス用途におけるデュアルシールの1次シール用またはシングルシール用シーリング材として好適に使用することができる複層ガラス用シーリング材を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、次の複層ガラス用シーリング材である。
1. (A)分子中に下記一般式(1)で示される加水分解性シリル基を含有するシリル基含有エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム、
【化6】
Figure 0004120139
(式中、Rは炭素数1〜12の1価の炭化水素基、Xはハイドライド基、ハロゲン基、アルコキシル基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ基より選ばれる加水分解性基を示し、mは0、1または2の整数である。)
(B)ホットメルト樹脂、
(C)硬化触媒、および
(D)水または金属塩水和物
を含有する複層ガラス用シーリング材であって、
前記シリル基含有エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)が下記一般式(2)または(3)
【化7】
Figure 0004120139
(式中、Rは炭素数1〜12の1価の炭化水素基、R は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基、R は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、R は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基、Xはハイドライド基、ハロゲン基、アルコキシル基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ基より選ばれる加水分解性基であり、mは0、1または2の整数であり、nは0〜10の整数である。)
で示される少なくとも1種のシリル基含有単位を有する
ことを特徴とする複層ガラス用シーリング材。
2. (A)分子中に下記一般式(1)で示される加水分解性シリル基を含有するシリル基含有エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム、
【化8】
Figure 0004120139
(式中、Rは炭素数1〜12の1価の炭化水素基、Xはハイドライド基、ハロゲン基、アルコキシル基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ基より選ばれる加水分解性基を示し、mは0、1または2の整数である。)
(B)ホットメルト樹脂、
(C)硬化触媒、および
(D)水または金属塩水和物
を含有する複層ガラス用シーリング材であって、
前記シリル基含有エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)が下記一般式(4)および/または(5)
【化9】
Figure 0004120139
(式中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基、R2は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、R3は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を示し、nは0〜10の整数である。)
で示される少なくとも1種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物を非共役ポリエンとするエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムに下記一般式(6)
【化10】
Figure 0004120139
(式中、Rは炭素数1〜12の1価炭化水素基、Xはハイドライド基、ハロゲン基、アルコキシル基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ基より選ばれる加水分解性基を示し、mは0、1または2の整数である。)
で示されるケイ素化合物を反応させて、上記共重合体ゴムの二重結合に上記ケイ素化合物のSiH基を付加させたものである
ことを特徴とする複層ガラス用シーリング材。
3. Xがアルコキシル基である上記1または2に記載の複層ガラス用シーリング材。
4. (B)成分のホットメルト樹脂がブチルゴム系ホットメルト樹脂である上記1〜のいずれかに記載の複層ガラス用シーリング材。
5. デュアルシール用の1次シーリング材としてまたはシングルシール用のシーリング材として用いられる上記1〜のいずれかに記載の複層ガラス用シーリング材。
【0007】
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
(A)成分であるシリル基を含有するシリル基含有エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(以下、「シリル基含有共重合体ゴム」と称することもある)は上記一般式(1)で示される加水分解性シリル基を含有するものであって、上記一般式(2)または(3)で示される少なくとも1種のシリル基含有単位を有するものであり、好ましくは非共役ポリエンに由来する構造単位が上記一般式(4)または(5)で示される少なくとも1種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物よりなるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムの側鎖または末端に上記一般式(1)で示されるシリル基を含有するものである。
【0008】
一般式(1)中、Rは、非置換または置換の炭素数1〜12の1価炭化水素基であり、好ましくは脂肪族不飽和結合を有さないもので、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキシル等のアルキル基、フェニル、トリル等のアリール基などや、これらの炭素原子に結合した水素原子の一部または全部をフッ素原子等のハロゲン原子などで置換した基が挙げられる。また、Xはハイドライド基、ハロゲン基、アルコキシル基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ基より選ばれる基を示す。これらの中ではアルコキシル基、特に炭素数1〜4のアルコキシル基が好ましい。mは0、1または2の整数であり、好ましくは0または1である。なお、一般式(2)、(3)、および(6)におけるR、X、mも上記と同様である。
【0009】
シリル基含有共重合体ゴム1分子中シリル基の数は1個以上であり、その数の平均は0.1〜10個あることが好ましい。分子中に含まれるシリル基の数が0.1個未満になると、硬化性が不充分になり、良好なゴム弾性が得られなくなることがある。
【0010】
本発明の加水分解性シリル基を含有するシリル基変性エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムの製造方法は特に制限されないが、特に好ましくは非共役ポリエンが上記一般式(4)または(5)で示される少なくとも1種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物よりなるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムに上記一般式(6)で示されるケイ素化合物をハイドロシリレーション反応させる方法が好ましい。
【0011】
上記一般式(6)で示されるケイ素化合物と反応させられるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムは、エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンと、非共役ポリエンとのランダム共重合体である。
このような炭素原子数3〜20のα−オレフィンとしては、具体的には、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−ドデセン、12−エチル−1−テトラデセンなどが挙げられる。中でも、炭素原子数3〜10のα−オレフィンが好ましく、特にプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが好ましく用いられる。
これらのα−オレフィンは、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いられる。
【0012】
本発明で好ましく用いられる非共役ポリエンは、上記一般式(4)または(5)で表わされる末端ビニル基含有ノルボルネン化合物である。
一般式(4)において、nは0ないし10の整数である。
1は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基であり、R1の炭素原子数1〜10のアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、t−ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などが挙げられる。
2は水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基である。
2の炭素原子数1〜5のアルキル基の具体例としては、上記R1の具体例のうち、炭素原子数1〜5のアルキル基が挙げられる。
一般式(5)において、R3は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基である。R3のアルキル基の具体例としては、上記R1のアルキル基の具体例と同じアルキル基を挙げることができる。
なお、上記一般式(2)におけるR1、nは上記一般式(4)のR1、nと同様であり、上記一般式(3)におけるR3は上記一般式(5)のR3と同様である。
【0013】
上記一般式(4)または(5)表わされるノルボルネン化合物としては、具体的には、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(2,3−ジメチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−エチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(3−メチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(3,4−ジメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(3−エチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−メチル−6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2−ジメチル−5−ヘキセシル)−2−ノルボルネン、5−(5−エチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2,3−トリメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネンなど挙げられる。このなかでも、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネンが好ましい。これらのノルボルネン化合物は、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0014】
上記ノルボルネン化合物たとえば5−ビニル−2−ノルボルネンの他に、本発明の目的とする物性を損なわない範囲で、以下に示す非共役ポリエンを併用することもできる。
このような非共役ポリエンとしては、具体的には、1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、4,5−ジメチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等の鎖状非共役ジエン;
メチルテトラヒドロインデン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−ビニリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン等の環状非共役ジエン;
2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン等のトリエンなどが挙げられる。
【0015】
上記のような諸成分からなるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体は、以下のような組成を有している。
(i)エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとのモル比(エチレン/α−オレフィン)
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムは、(a)エチレンで導かれる単位と(b)炭素原子数3〜20のα−オレフィン(以下単にα−オレフィンということがある)から導かれる単位とを、40/60〜95/5、好ましくは50/50〜90/10、さらに好ましくは55/45〜85/15、特に好ましくは60/40〜80/20のモル比〔(a)/(b)〕で含有している。
このモル比が上記範囲内にあると、耐熱老化性、強度特性およびゴム弾性に優れるとともに、耐寒性および加工性に優れた複層ガラス用シーリング材が得られる。
【0016】
(ii)ヨウ素価
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムのヨウ素価は、0.5〜50(g/100g)、好ましくは0.8〜40(g/100g)、さらに好ましくは1〜30(g/100g)、特に好ましくは1.5〜25(g/100g)である。ここで、ヨウ素価は上記一般式(4)および/または一般式(5)で示される末端ビニル基含有ノルボルネンに由来する構造単位に含まれる二重結合の量に相当する値である。
このヨウ素価が上記範囲内にあると、加水分解性シリル基を所望の含有量に調整でき、しかも耐圧縮永久歪み性に優れるとともに、耐環境劣化性(耐熱老化性)に優れた複層ガラス用シーリング材が得られる。ヨウ素価が50を超えると、コスト的に不利になるので好ましくない。
(iii)極限粘度
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムの135℃デカリン中で測定した極限粘度〔η〕は、0.001〜2dl/g、好ましくは0.01〜2dl/g、さらに好ましくは0.05〜1dl/g、特に好ましくは0.05〜0.7dl/g、最も好ましくは0.1〜0.5dl/gであることが望ましい。
この極限粘度〔η〕が上記範囲内にあると、強度特性および耐圧縮永久歪み性に優れ、流動性に優れた複層ガラス用シーリング材が得られる。
【0017】
(iv)分子量分布(Mw/Mn)
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムのGPCにより測定した分子量分布(Mw/Mn)は、3〜100、好ましくは3.3〜75、さらに好ましくは3.5〜50である。
この分子量分布(Mw/Mn)が上記範囲内にあると、加工性に優れるとともに、強度特性に優れた複層ガラス用シーリング材が得られる。
【0018】
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムは、下記化合物(H)および(I)を主成分として含有する触媒の存在下に、重合温度30〜60℃、特に30〜59℃、重合圧力4〜12kgf/cm2、特に5〜8kgf/cm2、非共役ポリエンとエチレンとの供給量のモル比(非共役ポリエン/エチレン)0.01〜0.2の条件で、エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンと、上記一般式(4)または(5)で表わされる末端ビニル基含有ノルボルネン化合物とをランダム共重合することにより得られる。共重合は、炭化水素媒体中で行なうのが好ましい。
【0019】
(H)VO(OR)n3-n(式中、Rは炭化水素基であり、Xはハロゲン原子であり、nは0または1〜3の整数である)で表わされる可溶性バナジウム化合物、またはVX4(Xはハロゲン原子である)で表わされるバナジウム化合物。
上記可溶性バナジウム化合物(H)は、重合反応系の炭化水素媒体に可溶性の成分であり、具体的には、一般式 VO(OR)abまたはV(OR)cd(式中、Rは炭化水素基であり、0≦a≦3、0≦b≦3、2≦a+b≦3、0≦c≦4、0≦d≦4、3≦c+d≦4)で表わされるバナジウム化合物、あるいはこれらの電子供与体付加物を代表例として挙げることができる。
より具体的には、VOCl3、VO(OC25)Cl2
VO(OC262Cl、VO(O−iso−C37)Cl2
VO(O−n−C49)Cl2、VO(OC253、VOBr3、VCl4
VOCl3、VO(O−n−C493、VCl3・2OC612OHなどを例示することができる。
【0020】
(I)R’mAlX’3-m(R’は炭化水素基であり、X’はハロゲン原子であり、mは1〜3である)で表わされる有機アルミニウム化合物。
上記有機アルミニウム化合物(I)としては、具体的には、
トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;
ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシド等のジアルキルアルミニウムアルコキシド;
エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシド等のアルキルアルミニウムセスキアルコキシド;
0.5Al(OR10.5などで表わされる平均組成を有する部分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム;
ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド等のジアルキルアルミニウムハライド;
エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミド等のアルキルアルミニウムセスキハライド、エチルアルミニウムジクロリド、プロピルアルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジブロミド等のアルキルアルミニウムジハライドなどの部分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウム;
ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリド等のジアルキルアルミニウムヒドリド、エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリド等のアルキルアルミニウムジヒドリドなどの部分的に水素化されたアルキルアルミニウム;
エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウムなどを挙げることができる。
【0021】
上記化合物(H)のうち、VOCl3で表わされる可溶性バナジウム化合物と、上記化合物(I)のうち、Al(OC252Cl/Al2(OC253Cl3のブレンド物(ブレンド比は1/5以上)を触媒成分として使用すると、ソックスレー抽出(溶媒:沸騰キシレン、抽出時間:3時間、メッシュ:325)後の不溶解分が1%以下であるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムが得られるので好ましい。
また、上記共重合の際に使用する触媒として、いわゆるメタロセン触媒たとえば特開平9−40586号公報に記載されているメタロセン触媒を用いても差し支えない。
【0022】
次に、上記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムに対し上記一般式(6)で示されるケイ素化合物をハイドロシリレーション反応(ヒドロシリル化反応)させるてシリル基変性エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムを製造する方法について述べる。
【0023】
上記一般式(6)におけるXで示される加水分解性基の例について説明する。
ハイドライド基は水素原子である。
ハロゲン基としては、例えば塩素原子、フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
アルコキシル基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、プロポキシブトキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、フェノキシ基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、例えばアセトキシ基、ベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
ケトキシメート基としては、アセトキシメート基、ジメチルケトキシメート基、ジエチルケトキシメート基、シクロヘキシルケトキシメート基等が挙げられる。
アミド基としては、ジメチルアミド基、ジエチルアミド基、ジプロピルアミド基、ジブチルアミド基、ジフェニルアミド基等が挙げられる。
酸アミド基としては、カルボン酸アミド基、マレイン酸アミド基、アクリル酸アミド基、イタコン酸アミド基等が挙げられる。
チオアルコキシ基としては、例えばチオメトキシ基、チオエトキシ基、チオプロポキシ基、チオイソプロポキシ基、sec−チオブトキシ基、tert−チオブトキシ基、チオペンチルオキシ基、チオヘキシルオキシ基、チオフェノキシ基等が挙げられる。
アミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基等が挙げられる。
これらのなかでは、アルコキシル基、特に炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
【0024】
上記一般式(6)のケイ素化合物としては、具体的には、
トリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、エチルジクロロシラン、ジエチルクロロシラン、フェニルジクロロシラン、ジフェニルクロロシラン等のハロゲン化シラン類;
トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、エチルジメトキシシラン、ブチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、エチルジエトキシシラン、ブチルエトキシシラン、フェニルジメトキシシラン等のアルコキシシラン類;
トリアセトキシシラン、メチルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシシラン等のアシロキシシラン類;
トリス(アセトキシメート)シラン、ビス(ジメチルケトキシメート)メチルシラン、ビス(メチルエチルケトキシメート)メチルシラン、ビス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシラン等のケトキシメートシラン類;
アミノオキシシラン、トリアミノオキシシラン等のアミノオキシシラン類
等が挙げられる。
これらの中では特にアルコキシシラン類が望ましい。
【0025】
上記一般式(6)のケイ素化合物の使用量は、これと反応するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム中の二重結合1モル当たりに対して0.01〜5モル、好ましくは0.05〜3モルとすることが好ましい。
【0026】
反応は、遷移金属錯体の触媒を使用して行うことが好ましい。触媒としては、例えば白金、ロジウム、コバルト、パラジウムおよびニッケルから選ばれるVIII属遷移金属錯体化合物が有効に使用される。これらの中では特に塩化白金酸、白金オレフィン錯体のような白金系触媒が好ましい。この場合、触媒の使用量は触媒量であるが、好ましくは反応物に対して金属単位として0.1〜10000ppm、より好ましくは1〜1000ppm、特に好ましくは20〜200ppmである。このハイドロシリレーション反応の好適な温度は30〜180℃、好ましくは60〜150℃である。また、必要に応じて加圧下で反応させてもよい。反応時間は10秒から10時間程度である。
【0027】
なお、溶剤は使用してもしなくてもよいが、使用する場合はエーテル類、炭化水素類のような不活性溶剤が好ましい。
【0028】
上記ハイドロシリレーション反応により、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム中の非共役ポリエンに由来する二重結合に一般式(6)で示されるケイ素化合物のSiH基が付加し、例えば非共役ポリエンが上記一般式(4)または(5)である場合、上記一般式(2)あるいは(3)で示されるシリル基含有単位が生成する。
【0029】
なお、反応に際して、上記一般式(6)で示されるケイ素化合物と共に下記式(7)で示される片末端水素変性シロキサンを付加させて、シロキサンの特徴である耐候性、滑り性、ガス透過性を付与することも可能である。
【0030】
【化9】
Figure 0004120139
【0031】
(式中、R4は非置換または置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基であり、特にアルキル基であることが好ましい。また、pは5〜200、特に好ましくは10〜150の整数である。)
【0032】
上記のような(A)成分であるシリル基含有共重合体ゴムは、炭化水素系重合体であるので、湿気遮断性や耐水性がよく、ガラス、アルミなどの各種無機質基材に対して優れた接着性能を有するとともに、湿気遮断性の良好な硬化物になる。
【0033】
本発明の複層ガラス用シーリング材では、複層ガラス製造工程においてガラスとスペーサーとを仮止めするために十分な粘着力(初期の接着力)を得る観点から、(A)成分の含有率は5〜50重量%であることが好ましく、より好ましくは10〜50重量%である。
【0034】
本発明の(B)成分として使用するホットメルト樹脂は、特に限定されず通常市販されているものを用いることができる。例えば、EVA系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系、アクリル系、ブチルゴム系およびポリオレフィン系ホットメルト樹脂があげられる。
また、作業性の点から軟化点が100〜250℃程度のものが好ましいが、これに限定されるわけではない。
なかでもブチルゴム系ホットメルト樹脂(ホットメルトブチル)が好ましい。本発明に用いることができるホットメルトブチルとしては、特に限定されないが、通常市販されているものを用いることができ、樹脂単独で市販されているもの、あるいは、充填材等を配合してホットメルトブチルとして市販されているもののいずれも利用でき、例えば不飽和度0.5〜5.0程度のブチルゴム(IIR)、ビスタネックスシリーズ(エクソン社製)、テロスタットシリーズ(テロソン社製)、ハマタイトシリーズ(横浜ゴム製)等があげられる。
【0035】
以上本発明に用いる(B)成分であるホットメルト樹脂、例えばホットメルトブチルはそのもの自体を加硫させずに用いる。
本発明の複層ガラス用シーリング材中の(B)成分の含有率は、複層ガラス製造工程でガラスとスペーサーとを仮止めするために十分な粘着力(初期の接着力)を得る観点から、20〜95重量%が好ましく、より好ましくは50〜90重量%である。
【0036】
本発明の(C)成分としての硬化触媒は、シラノール縮合触媒として従来公知のものを使用することができる。硬化触媒の具体例としては、例えばテトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート等のチタン酸エステル類;ジブチル錫ジウラレート、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫ジアセテート、オクチル酸錫、ナフテン酸錫等の錫カルボン酸塩類;ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物;ジブチル錫ジアセチルアセトナート;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート等の有機アルミニウム化合物類;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナート等のキレート化合物類;オクチル酸鉛;ブチルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン−7(DBU)等のアミン系化合物、あるいはこれらのアミン系化合物のカルボン酸等との塩;過剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成物;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノ基を有するシランカップリング剤;等のシラノール縮合触媒、さらには他の酸性触媒、塩基性触媒等の公知のシラノール縮合触媒等が例示できる。これらの触媒は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0037】
この(C)成分の配合量は、適切な硬化速度とし局部的な発熱や発砲を避け、かつ適切なポットライフを得るために、(A)成分であるシリル基含有共重合体ゴム100重量部当たり、好ましくは0.1〜20重量部、さらに好ましくは1〜10重である。
【0038】
本発明の(D)成分である水あるいは金属塩の水和物は、(A)成分であるシリル基含有共重合体ゴムの縮合硬化時に必要な水分の供給源として作用し、架橋構造の形成を促進するものである。水分源が水以外の場合、金属塩の水和物は通常市販されているものを広く用いることができ、例えばアルカリ土類金属塩の水和物、その他の金属塩の水和物等が挙げられる。具体的には、Al23・H2O,Al23・3H2O,Al2(SO43・18H2O,Al2(C243・4H2O,AlNa(SO42・12H2O,AlK(SO42・12H2O,BaCl2・2H2O,Ba(OH)2・8H2O,CaSO4・2H2O,CaS23・6H2O,Ca(NO32・4H2O,CaHPO4・2H2O,Ca(C24)・H2O,Co(NO32・6H2O,Co(CH3COO)2・4H2O,CuCl2・2H2O,CuSO4・5H2O,FeCl2・4H2O,FeCl3・6H2O,FeSO4・7H2O,Fe(NH4)(SO42・12H2O,K2CO3・1.5H2O,KNaCO3・6H2O,LiBr・2H2O,Li2SO4・H2O,MgSO4・H2O,MgSO4・7H2O,MgHPO4・7H2O,Mg3(PO42・8H2O,MgCO3・3H2O,Mg4(CO33(OH)2・3H2O,MoO3・2H2O,NaBr・2H2O,Na2SO3・7H2O,Na2SO4・10H2O,Na223・5H2O,Na226・2H2O,Na247・10H2O,NaHPHO3・2.5H2O,Na3PO4・12H2O,Na2CO3・H2O,Na2CO3・7H2O,Na2CO3・10H2O,NaCH3COO・3H2O,NaHC24・H2O,NiSO4・6H2O,NiC24・2H2O,SnO2・nH2O,NiC24・2H2O,Sn(SO42・2H2O,ZnSO3・2H3O,ZnSO4・7H2O,Zn3(PO42・4H2O,Zn(CH3COO)2・2H2O等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0039】
これらの中でも、アルカリ金属塩の水和物およびアルカリ土類金属塩の水和物が好ましく、具体的にはMgSO4・7H2O,Na2CO3・10H2O,Na2SO4・10H2O,Na223・5H2O,Na3PO4・12H2O,Na247・10H2O,等が挙げられる。
【0040】
(D)成分としての水は、シリル基含有共重合体ゴム100重量部に対し、0.01〜25重量部の範囲で使用するのが好ましく、より好ましくは0.05〜15重量部、さらに好ましくは0.2〜5重量部の範囲である。
また、(D)成分として用いる金属塩の水和物は、シリル基含有共重合体ゴム100部に対し、0.01〜50重量部の範囲で使用するのが好ましく、より好ましくは0.1〜30重量部、さらに好ましくは1〜10重量部の範囲である。上記の水と金属塩の水和物は1種類のみで使用しても良いし、2種類以上を組み合わせてもよい。
【0041】
本発明の複層ガラス用シーリング材には種々の添加物を併用できる。
代表的な添加剤は接着性付与剤である。その代表例としては、シランカップリング剤を挙げることができる。勿論、シランカップリング剤以外の接着性付与剤も用いることができる。シランカップリング剤は、加水分解性基が結合したケイ素原子を含む基(以下加水分解性ケイ素基という)およびそれ以外の官能基を有する化合物である。加水分解基として、メトキシ基、エトキシ基等が加水分解速度の速い点から好ましい。加水分解性基の個数は、2個以上、特に3個以上が好ましい。
加水分解性ケイ素基以外の官能基としては、1級、2級、3級のアミノ基、メルカプト基、エポキシ基、カルボキシル基、ビニル基、イソシアネート基、イソシアヌレート、ハロゲン等を例示できる。これらのうち、1級、2級、3級のアミノ基、エポキシ基、イソシアネート基、イソシアヌレート等が好ましく、イソシアネート基、エポキシ基が特に好ましい。
【0042】
シランカップリング剤の具体例としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルプロピルトリメトキシシラン、n−β−(n−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有シラン類;
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプト基含有シラン類;
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシ基含有シラン類;
β−カルボキシエチルトリエトキシシラン、β−カルボキシエチルフェニルビス(2−メトキシエトキシ)シラン、n−β−(n−カルボキシメチルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のカルボキシシラン類;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクロイルオキシプロピルメチルトリエトキシシラン等のビニル型不飽和基含有シラン類;γクロロプロピルトリメトキシシラン等のハロゲン含有シラン類;
トリス(トリメトキシシリル)イソシアヌレート等のイソシアヌレートシラン類;
γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネートキ含有シラン類等を挙げることができる。
【0043】
また、これらを変性した誘導体である、アミノ変性シリルポリマー、シリル化アミノポリマー、不飽和アミノシラン錯体、ブロックイソシアネートシラン、フェニルアミノ長鎖アルキルシラン、アミノシリル化シリコーン、シリル化ポリエステル等もシランカップリング剤として用いることができる。このようなシランカップリング剤は水分の存在下で分解しやすいが、本発明の複層ガラス用シーリング材の(A)成分に添加すれば安定に存在できる。
【0044】
また、シランカップリング剤以外の接着性付与剤として、一般に用いられている接着剤やその他の化合物を用いることができる。このような接着性改良剤の具体例としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、クマロン−インデン樹脂、ロジンエステル樹脂、テルペン−フェノール樹脂、α−メチルスチレン−ビニルトルエン共重合体、ポリエチルメチルスチレン、アルキルチタネート類、芳香族ポリイソシアネート等を挙げることができる。
接着性付与剤は、通常、(A)成分であるシリル基含有共重合体ゴム100重量部に対し、0.01〜20重量部の範囲で使用するのが好ましい。特に、0.1〜10重量部の範囲で使用するのが好ましい。上記接着性付与剤は1種類のみで使用しても良いし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
【0045】
本発明の複層ガラス用シーリング材には、種々の充填剤を配合することにより更に物性を改良することができる。このような充填剤としては、フュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、タルクおよびカーボンブラックのような補強性充填剤;重質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム、珪藻土、焼成クレー、クレー、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛および活性亜鉛華等のような充填剤;ガラス繊維およびフィラメントのような繊維状充填剤が使用できる。
【0046】
これらの充填剤で、強度の高い硬化性シーリング材を得たい場合には、主にフュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、タルクおよびカーボンブラックのような補強性充填剤を本発明の(A)成分のシリル基含有共重合体ゴム100重量部に対して1〜100重量部の範囲で使用すれば機械特性において、高強度・高モジュラスの硬化物を得ることができる。
また、反対に低モジュラスで高伸びの硬化物を得たい場合には、重質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム、珪藻土、焼成クレー、クレー、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛および活性亜鉛華等のような充填剤を本発明の(A)成分であるシリル基含有共重合体ゴム100重量部に対して5〜400重量部の範囲で使用すればよい。
もちろん、これらの充填剤は1種類のみで使用しても良いし、2種類以上混合して使用してもよい。
充填剤は(A)成分に添加してもよいし、(B)成分に添加してもよいし、両者に添加してもよい。
【0047】
本発明の複層ガラス用シーリング材において、可塑剤は充填剤と併用して使用すると硬化物の伸びを大とすることができ、さらには多量の充填剤を混合できるようになるためより有用である。可塑剤としては、一般に用いられている可塑剤が使用できるが、本発明に用いるシリル基含有共重合体ゴムと相溶性のよいものが好ましい。可塑剤は前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン・ランダム共重合体ゴムに加水分解性シリル基を導入する際に、反応温度の調節、反応系の粘度の調節などの目的で溶剤の代わりに用いてもよい。
可塑剤も特に限定されるものではなく、通常用いられている可塑剤がいずれも使用できるが、本発明のゴム組成物に配合される各種成分と相溶性のよいものが好ましい。このような可塑剤の具体例としては、例えばポリブテン、水添ポリブデン、エチレン・α−オレフィンオリゴマー、α−メチルスチレンオリゴマー、ビフェニル、トリフェニル、トリアリールジメタン、アルキレントリフェニル、液状ポリブタジエン、水添液状ポリブタジエン、アルキルジフェニル、部分水素添加ターフェニル、パラフィン油、ナフテン油、アタクチックポリプロピレン等の炭化水素系化合物類;塩化パラフィン類;ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ブチルベンジルフタレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等のフタル酸エステル類;ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート等の非芳香族2塩基酸エステル類;ジエチレングリコールベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート等のポリアルキレングリコールのエステル類;トリクレジルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
これらの中で不飽和基を有さない炭化水素系化合物類(具体的には水添ポリブデン、水添液状ポリブタジエン、パラフィン油、ナフテン油、アタクチックポリプロピレン等)が、本発明組成物に配合される各種成分との相溶性が良好であり、またゴム組成物の硬化速度への影響が小さく、しかも得られる硬化物の耐候性が良好となり、且つ安価なため、好ましい。
【0048】
さらに本発明の複層ガラス用シーリング材には、必要に応じてその他の老化防止剤、光安定剤、難燃性付与剤、チクソ性付与剤、顔料、界面活性剤等を適宜添加することができる。
【0049】
上記老化防止剤としては、通常用いられている公知の老化防止剤、例えば硫黄系老化防止剤、ラジカル禁止剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
硫黄系老化防止剤としては、例えばメルカプタン類、メルカプタンの塩類、スルフィドカルボン酸エステル類やヒンダードフェノール系スルフィド類を含むスルフィド類、ポリスルフィド類、ジチオカルボン酸塩類、チオウレア類、チオホスフェイト類、スルホニウム化合物、チオアルデヒド類、チオケトン類、メルカプタール類、メルカプトール類、モノチオ酸類、ポリチオ酸類、チオアミド類、スルホキシド類等が挙げられる。硫黄系老化防止剤の具体例としては、メルカプタン類である2−メルカプトベンゾチアゾール、メルカプタンの塩類である2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、スルフィド類である4,4'−チオ−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−チオ−ビス(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−チオ−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンジル)スルフィド、テレフタロイルジ(2,6−ジメチル−4−t−ブチル−3−ヒドロキシベンジル)スルフィド、フェノチアジン、2,2'−チオ−ビス(4−オクチルフェノール)ニッケル、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジトリデシルチオジプロピオネート、ジステアリルβ,β'−チオジブチレート、ラウリル−ステアリルチオジプロピオネート、2,2−チオ〔ジエチル−ビス−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート〕、ポリスルフィド類である2−ベンゾチアゾールジスルフィド、ジチオカルボン酸塩類であるチンクジブチルジチオカルバメート、チンクジエチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカルバメート、チンクジ−n−ブチルジチオカルバメート、ジブチルアンモニウムジブチルジチオカルバメート、チンクエチル−フェニル−ジチオカルバメート、チンクジメチルジオカルバメート、チオウレア類である1−ブチル−3−オキシ−ジエチレン−2−チオウレア、ジ−o−トリル−チオウレア、エチレンチオウレア、チオホスウェイト類であるトリラウリルトリチオホスフェイト等を挙げることができる。
このような硫黄系老化防止剤は、他の老化防止剤に比べて本発明のゴム組成物に用いた場合、主鎖の熱による分解劣化を大巾に防止することができ、表面タック(べとつき)の発生等を防止することができる。
【0050】
上記ラジカル禁止剤としては、例えば2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン等のフェノール系ラジカル禁止剤や、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N'−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N'−ジフェニル−p−フェニレンジアミン等のアミン系ラジカル禁止剤等が挙げられる。
上記紫外線吸収剤としては、例えば2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケート等が挙げられる。
上記老化防止剤を配合する場合、その配合量は、(A)成分100重量部当り、0.1〜20重量部程度が好ましく、1〜10重量部程度がより好ましい。
【0051】
【発明の効果】
本発明の複層ガラス用シーリング材は、(A)分子中に上記一般式(1)で示される加水分解性シリル基を含有するシリル基含有エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム、(B)ホットメルト樹脂、(C)硬化触媒、および(D)水または金属塩水和物を含有し、前記シリル基含有エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)が前記一般式(2)または(3)で示される少なくとも1種のシリル基含有単位を有するので、従来のホットメルト樹脂に比べ、その水蒸気遮断性を維持したままで、構造強度の温度依存性及び基材への接着性が改善され、複層ガラス用途におけるデュアルシールの1次シール用またはシングルシール用シーリング材として好適に使用することができる。
【0052】
【発明の実施の形態】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されて解釈されることはいささかもない。なお、以下で「部」とあるのは重量基準である。
【0053】
(製造例1)
〔シリル基含有エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴムの製造〕
撹拌羽根を備えた実質内容積100リットルのステンレス製重合器(撹拌回転数=250rpm)を用いて、連続的にエチレンとプロピレンと5−ビニル−2−ノルボルネンとの三元共重合を行なった。重合器側部より液相へ毎時ヘキサンを60リットル、エチレンを2.5kg、プロピレンを4.0kg、5−ビニル−2−ノルボルネンを380gの速度で、また、水素を700リットル、触媒としてVO(OC252Clを45ミリモル、Al(Et)1.5Cl1.5を315ミリモルの速度で連続的に供給した。
以上に述べたような条件で共重合反応を行なうと、エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴムが均一な溶液状態で得られた。
その後、重合器下部から連続的に抜き出した重合溶液中に少量のメタノールを添加して重合反応を停止させ、スチームストリッピング処理にて重合体を溶媒から分離したのち、55℃で48時間真空乾燥を行った。
上記のようにして得られたエチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴムは、エチレン含量68モル%、ヨウ素価10、極限粘度〔η〕0.2dl/g、分子量分布(Mw/Mn)15であった。
【0054】
製造されたエチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体ゴム 100gに2%塩化白金酸のトルエン溶液0.3gを加え、メチルジメトキシシラン1.5gを仕込み、120℃で2時間反応させた。反応後、過剰のメチルジメトキシシランと溶剤を留去したところ、ジメトキシメチルシリル基含有共重合体ゴム101.5gが得られた。
【0055】
実施例1〜3および比較例1
製造例1で得られた重合体100部に対し、パラフィン基プロセスオイル(出光興産(株)製、商品名ダイアナプロセスPS−32)30部、ブチル系ホットメルト(横浜ゴム(株)製、商品名ハマタイトHOTMELT M−120)130部、芒硝(試薬、Na2SO4・10H2O)6部、オクチル酸錫(日東化成(株)製、商品名ネオスタンU−28)3部、ラウリルアミン(和光純薬工業(株))0.75部を加え、三本ペイントロールでよく混練した。上記の方法により作製した配合物を実施例1の試験サンプル作製に用いた。
また、実施例1のブチル系ホットメルトの配合部数のみを303.3部に変更したものを実施例2、ブチル系ホットメルトの配合部数のみを1169部に変更したものを実施例3の試験体作製に用いた。なお、比較例1として、ホットメルトのみを用い同様のサンプルを作製し、引張試験に用いた。
【0056】
試験用サンプルは、JIS A 6850−1976規定の接着剤の引張せん断接着強さ試験方法のサンプル作製方法に従って、アルミ基材を用い配合物を塗布、圧着した後、オーブン中で硬化させた。 養生条件はいずれも、50℃、4日である。試験用に用いた基材は、JIS K 6850−1976に準拠したJIS H 4000に準拠したアルミニウム(太佑基材製:A 1050 P、寸法:2.5×10×0.3cm)であり、これらの被着体は、シーリング材を塗布する前に、メチルエチルケトン(和光純薬製:特級)で洗浄し、清浄な綿布でふいた。
【0057】
上記の方法で作製した試験サンプルは、JIS A 6850規定の引張接着性試験方法に従って、温度23℃、湿度65±5%の恒温室中、引張速度50mm/minの条件で行った。結果を表1に示す。
【0058】
参考例1〜3
実施例1〜3において、製造例1で得られたシリル基含有共重合体ゴムに代えて、特開平11−209540号公報、段落〔0041〕〜〔0050〕に記載される方法で両末端に反応性ケイ素含有基を有するイソブテン重合体を合成し、それを用いる以外は、それぞれ実施例1〜3と同様に行った。結果を硬化速度および耐候性の結果とともに表1に示す。
【0059】
硬化速度、耐候性は下記の方法に従った。
・硬化速度:上記の主剤と触媒の配合物を用いて、室温での膜張性を測定した。すなわち硬化速度:(膜膨張性)
硬化性組成物をモールド(20×80×5mm)に満たし23℃、50%RHの室に放置して硬化させ、24時間後に剥し、硬化部をスプリングが弱いダイヤルゲージで0.1mmまで測厚する。
(評価)
硬化部が<1mm ×
硬化部が≧1mm ○
【0060】
・耐候性:促進耐候試験:JIS B 7753準拠
サンシャイン・カーボンアーク・ウェザロメーター
照射・降雨サイクル:120分照射/18分降雨
ブラックパネル温度:63±2℃
槽内温度:40±2℃
照射時間:500時間後の表面状態を観察した。
(評価)
○:亀裂溶解部分なし
△:僅かに小さな亀裂または僅かな溶解部分あり
×:亀裂または溶解部分あり
【0061】
【表1】
Figure 0004120139
【0062】
実施例4および参考例4
実施例1で調製した配合物と、参考例1で調製した配合物をそれぞれ用い、約2ミリ厚のシート状硬化物を作製した。これらの硬化物より、JIS K 6301に規定の3号ダンベルを打ち抜き、引張試験を行った結果をそれぞれ表2(実施例4)および表3(参考例4)に示す。
試験体は23℃、7日に引き続く50℃、7日の養生後に取り出し、H型機械特性を測定した。試験は、JIS K 6301に規定の引張試験方法に従って、温度23℃、50℃、70℃の恒温槽中、引張速度200mm/minの条件で行った。
【0063】
【表2】
Figure 0004120139
【0064】
【表3】
Figure 0004120139

Claims (5)

  1. (A)分子中に下記一般式(1)で示される加水分解性シリル基を含有するシリル基含有エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム、
    Figure 0004120139
    (式中、Rは炭素数1〜12の1価の炭化水素基、Xはハイドライド基、ハロゲン基、アルコキシル基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ基より選ばれる加水分解性基を示し、mは0、1または2の整数である。)
    (B)ホットメルト樹脂、
    (C)硬化触媒、および
    (D)水または金属塩水和物
    を含有する複層ガラス用シーリング材であって、
    前記シリル基含有エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)が下記一般式(2)または(3)
    Figure 0004120139
    (式中、Rは炭素数1〜12の1価の炭化水素基、R は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基、R は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、R は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基、Xはハイドライド基、ハロゲン基、アルコキシル基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ基より選ばれる加水分解性基であり、mは0、1または2の整数であり、nは0〜10の整数である。)
    で示される少なくとも1種のシリル基含有単位を有する
    ことを特徴とする複層ガラス用シーリング材。
  2. (A)分子中に下記一般式(1)で示される加水分解性シリル基を含有するシリル基含有エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム、
    Figure 0004120139
    (式中、Rは炭素数1〜12の1価の炭化水素基、Xはハイドライド基、ハロゲン基、アルコキシル基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ基より選ばれる加水分解性基を示し、mは0、1または2の整数である。)
    (B)ホットメルト樹脂、
    (C)硬化触媒、および
    (D)水または金属塩水和物
    を含有するを含有する複層ガラス用シーリング材であって、
    前記シリル基含有エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)が下記一般式(4)および/または(5)
    Figure 0004120139
    (式中、Rは水素原子または炭素数1〜10のアルキル基、Rは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、Rは水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を示し、nは0〜10の整数である。)
    で示される少なくとも1種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物を非共役ポリエンとするエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムに下記一般式(6)
    Figure 0004120139
    (式中、Rは炭素数1〜12の1価炭化水素基、Xはハイドライド基、ハロゲン基、アルコキシル基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ基より選ばれる加水分解性基を示し、mは0、1または2の整数である。)
    で示されるケイ素化合物を反応させて、上記共重合体ゴムの二重結合に上記ケイ素化合物のSiH基を付加させたものである
    ことを特徴とする複層ガラス用シーリング材。
  3. Xがアルコキシル基である請求項1または2に記載の複層ガラス用シーリング材。
  4. (B)成分のホットメルト樹脂がブチルゴム系ホットメルト樹脂である請求項1〜のいずれかに記載の複層ガラス用シーリング材。
  5. デュアルシール用の1次シーリング材としてまたはシングルシール用のシーリング材として用いられる請求項1〜のいずれかに記載の複層ガラス用シーリング材。
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