JP2008121228A - 免震構造体 - Google Patents

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【課題】荷重履歴依存性が小さく、優れた免震効果及び減衰効果を常に発揮することができる免震構造体を提供する。
【解決手段】建築物と地盤との間に配置され、ゴム層と硬質板層とをそれぞれ複数個、交互にかつ地盤表面に水平に積層してなる免震構造体であって、下記の等価剛性Keq及び等価減衰定数Heqに関する特性を有することを特徴とする免震構造体。
Keq(1サイクル目)/Keq(3サイクル目)<1.20、かつ、
Heq(1サイクル目)/Heq(3サイクル目)>0.90
【選択図】図1

Description

本発明は、複数個の硬質板層と粘弾性的性質を有するゴム層とを交互に積層してなる免震構造体に関する。詳しくは、橋梁支承や建物の免震支承に用いられる免震構造体に関する。
鋼板等の硬質板層と粘弾性的性質を有する軟質板層(ゴム層)とを積層した免震構造体が、防振性、吸振性等を要求させる支承部材として広く用いられている。
このような免震構造体の作用効果は、コンクリートのような剛体建物と基礎土台との間に、横方向に柔らかい、即ちせん断剛性率の小さい免震構造体を配置することにより、コンクリート建物の固有周期を地震の周期からずらすことによる。このため、免震構造体を建物と土台との間に配置する免震設計により、地震により建物が受ける加速度は非常に小さくなる。
このような免震構造体のゴム層に用いるゴム材料として、ゴム材料自体に減衰性を有する高減衰免震ゴムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−164044号公報
上記高減衰免震ゴムは、免震・防振・あるいは振動エネルギーの吸収等に関して好適であったが、荷重経験後の経時的な変化に対しての安定性については考慮されておらず、例えば、以下の(1)〜(3)に示す荷重履歴依存性に関する性能に対しては改善する余地が残されていた。
(1)同一振幅で繰り返し加力を実施した場合に、第1サイクルと例えば第3サイクルの特性(Gやtanδ)を比較すると、両者には30〜50%程度の差があった。
(2)大変形(例えば、せん断歪250%)を与える前と後で、特性が約50%変動した。
(3)(2)の大変形後、時間の経過とともに特性は次第に回復するが、大変形を与える前と後の中間レベルまでしか回復しない。
また、(1)〜(3)のように、荷重の履歴順序、繰り返し数、荷重経験後の経時的な変化などがあり、免震ゴムとしての設計用特性値を定義するのが困難であり、設計精度に問題があった。また、地震応答解析用のモデル化も困難であった。
本発明は、荷重履歴依存性が小さく、優れた免震効果及び減衰効果を常に発揮することができる免震構造体を提供することを目的とする。
前記課題は本発明により解決される。すなわち、
本発明の免震構造体は、建築物と地盤との間に配置され、ゴム層と硬質板層とをそれぞれ複数個、交互にかつ地盤表面に水平に積層してなる免震構造体であって、下記の特性を有することを特徴としている。
<1>
等価剛性Keq;
Keq(1サイクル目)/Keq(3サイクル目)<1.20
(ただし、Keq(1サイクル目)は、製造後変形させない状態から±100%変形させた時のKeqであり、Keq(3サイクル目)は、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた時の3度目のKeqである。)
かつ
等価減衰定数Heq;
Heq(1サイクル目)/Heq(3サイクル目)>0.90
(ただし、Heq(1サイクル目)は、製造後変形させない状態から±100%変形させた時のHeqであり、Heq(3サイクル目)は、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた時の3度目のHeqである。)
<2>
等価剛性Keq;
Keq(250%経験前 100%)/Keq(250%経験後 100%)<1.50
(ただし、Keq(250%経験前 100%)は、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた時の3度目のKeqであり、Keq(250%経験後 100%)は、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた後、さらに±250%3度変形させた後さらに±100%3度変形させた時の3度目のKeqである。)
かつ
等価減衰定数Heq;
Heq(250%経験前 100%)/Heq(250%経験後 100%)>0.9
(ただし、Heq(250%経験前 100%)は、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた時の3度目のHeqであり、Heq(250%経験後 100%)は、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた後、さらに±250%3度変形させた後さらに±100%3度変形させた時の3度目のHeqである。)
<3>
回復特性;
Keq’/Keq>0.9 かつHeq’/Heq<1.1
(ただし、Keqは、大変形前の±100%加力時の3サイクル目の等価剛性であり、Keq’は、大変形(250%)経験後、1週間経過したのちの±100%加力時の3サイクル目のKeqである。また、Heqは、大変形前の±100%加力時の3サイクル目の等価減衰定数であり、Heq’は、大変形(250%)経験後、1週間経過したのちの±100%加力時の3サイクル目の等価減衰定数である。)
<4>
等価剛性Keq及び等価減衰定数Heqに関し、<1>及び<2>の特性を有することを特徴とする免震構造体。
<5>
等価剛性Keq及び等価減衰定数Heqに関し、<1>ないし<3>の全ての特性を有することを特徴とする免震構造体。
<6>
前記ゴム層が、エチレンオキサイドが付加された芳香族オリゴマーとゴム成分とを含むことを特徴とする<1>ないし<5>のいずれかに記載の免震構造体。
<7>
前記芳香族オリゴマーが、前記ゴム成分100質量部当たり、2〜60質量部含有されていることを特徴とする<6>に記載の免震構造体。
<8>
前記芳香族オリゴマーの数平均分子量が、100〜2000であることを特徴とする<6>または<7>に記載の免震構造体。
<9>
前記ゴム層が、さらに、樹脂を含有することを特徴とする<6>ないし<8>のいずれかに記載の免震構造体。
<10>
前記樹脂が、フェノール樹脂、ロジン樹脂、DCPD樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、脂環系石油樹脂、C5系石油樹脂とC9系石油樹脂とを共重合させた樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、ポリエステルポリオール樹脂およびこれらの樹脂の変性樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂であることを特徴とする<9>に記載の免震構造体。
<11>
前記樹脂が、前記ゴム成分100質量部当たり、5〜60質量部含有されていることを特徴とする<9>又は<10>に記載の免震構造体。
本発明によれば、荷重履歴依存性が小さく、優れた免震効果及び減衰効果を常に発揮することができる免震構造体を提供することができる。
以下に、本発明の免震構造体について説明する。先ず、図面を参照して本発明の免震構造体の一実施形態について説明する。
図1(a)は本発明の免震構造体の一例を示す縦断面図、図1(b)は図1(a)のB−B線に沿う断面図である。
図1に示す免震構造体1は、複数個の剛性を有する硬質板層2と粘弾性的性質を有するゴム層3とを交互に貼り合わせてなる円柱状の積層体(以下、積層ゴムという。)4の中心部に円筒状の空洞部(空間部)5を設け、この空洞部5内に充填材料6を充填したものである。なお、図中、符号7,8はフランジである。
このような構成の免震構造体の荷重履歴依存性は、等価剛性(Keq)及び等価減衰定数(Heq)に基づいて評価することができる。
ここで、等価剛性Keq及び等価減衰定数Heqについて図2を参照して説明する。図2は、高減衰ゴムの履歴復元力特性の一例をグラフで示す図である。横軸は水平変位δを示し、縦軸は水平荷重Qを示す。Keq及びHeqは次式で与えられる。
Keq=Geq・A/H
Heq=ΔW/(2πKeqδ
上記式中、各変数は以下の通りである。
Geq:せん断弾性率
A:せん断面積
H:せん断厚み
ΔW:図2のグラフにおいて、ループで囲まれた面積
免震用積層ゴムとしては、十分柔らかく、かつ、減衰性の高い材料(高減衰ゴム材料)が求められる。例えば、積層ゴムとしての性能が、せん断歪み100%において、Heq>20%、かつ、0.3MPa<G<0.8MPaが理想的な高減衰ゴム材料の特性範囲といえる。しかし、上記の範囲で、すなわち柔らかいゴム材料であって、かつ、20%以上のHeqを確保するようなゴム配合は、従来、その副作用として、荷重履歴依存性(繰り返し依存性、大変形前後の特性変動、及び回復特性)が悪くなる傾向にあった。しかし、本発明に係る免震構造体は、それらの副作用をほとんど発生させずに、望ましい高減衰材料を実現することができる。以下、本発明に係る免震構造体の特性について具体的に説明する。
<繰り返し依存性>
Keq(1サイクル目)/Keq(3サイクル目)・・・(1)
(ただし、Keq(1サイクル目)は、製造後変形させない状態から±100%変形(せん断変形)させた時のKeqであり、Keq(3サイクル目)は、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた時の3度目のKeqである。)
上記条件式(1)は、1サイクル目のKeqと3サイクル目のKeqとの比を表し、同一振幅で繰り返し加力を実施した場合の特性変化を評価することができる。変形を繰り返すと等価剛性が低下する傾向があり、上記条件式(1)の値は1以上となるが、1に近いほど繰り返し依存性が小さく、免震構造体として好ましい。
Heq(1サイクル目)/Heq(3サイクル目)・・・(2)
(ただし、Heq(1サイクル目)は、製造後変形させない状態から±100%変形させた時のHeqであり、Heq(3サイクル目)は、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた時の3度目のHeqである。)
上記条件式(2)は、1サイクル目のHeqと3サイクル目のHeqとの比を表し、同一振幅で繰り返し加力を実施した場合の特性変化を評価することができる。変形を繰り返すと等価減衰定数が増加する傾向があり、上記条件式(2)の値は1以下となるが、1に近いほど繰り返し依存性が小さく、やはり免震構造体として好ましい。
上記のような条件式(1)及び(2)で評価される繰り返し依存性に関し、従来の免震構造体では、条件式(1)の値はせいぜい1.35程度であり、条件式(2)の値はせいぜい0.75程度であった。これに対し、本発明に係る免震構造体は、以下の特性を有するものとなる。
Keq(1サイクル目)/Keq(3サイクル目)<1.20
Heq(1サイクル目)/Heq(3サイクル目)>0.90
上記のような特性を有する本発明に係る免震構造体は、変形を繰り返しても等価剛性は低下し難く、等価減衰定数は増加し難い。すなわち、本発明に係る免震構造体は繰り返し依存性が極めて小さいため、例えば、地震の際、揺れが長く続いて変形を繰り返すような場合でも常に高い免震効果を発揮することができる。
<大変形前後(直後)の特性変動>
Keq(250%経験前 100%)/Keq(250%経験後 100%)・・・(3)
(ただし、Keq(250%経験前 100%)は、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた時の3度目のKeqであり、Keq(250%経験後 100%)は、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた後、さらに±250%3度変形させた後さらに±100%3度変形させた時の3度目のKeqである。)
上記条件式(3)は、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた時の3度目のKeqと、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた後、さらに±250%3度変形させた後さらに±100%3度変形させた時の3度目のKeqとの比を表し、せん断歪み250%の大変形を与える前と後での等価剛性の変動を評価することができる。大変形直後は、等価剛性が大きく低下する傾向があり、上記条件式(3)の値は1以上となるが、1に近いほど大変形後の剛性の変動が小さく、免震構造体として好ましい。
Heq(250%経験前 100%)/Heq(250%経験後 100%)・・・(4)
(ただし、Heq(250%経験前 100%)は、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた時の3度目のHeqであり、Heq(250%経験後 100%)は、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた後、さらに±250%3度変形させた後さらに±100%3度変形させた時の3度目のHeqである。)
条件式(4)は、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた時の3度目のHeqと、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた後、さらに±250%3度変形させた後さらに±100%3度変形させた時の3度目のHeqとの比を表し、せん断歪み250%の大変形前後での減衰特性の変動を評価することができる。大変形直後は、等価減衰定数が大きく増加する傾向があり、上記条件式(4)の値は1以下となるが、1に近いほど大変形による変動が小さく、免震構造体として好ましい。
上記のような条件式(3)及び(4)で評価される大変形前後の特性変動に関し、従来の免震構造体では、条件式(3)の値はせいぜい1.7程度であり、条件式(4)の値はせいぜい0.8程度であった。これに対し、本発明に係る免震構造体は、以下の特性を有するものとなる。
Keq(250%経験前 100%)/Keq(250%経験後 100%)<1.50
Heq(250%経験前 100%)/Heq(250%経験後 100%)>0.9
上記のような特性を有する本発明に係る免震構造体は、大変形を受けても等価剛性が低下し難く、等価減衰定数が増加し難い。すなわち、本発明に係る免震構造体は大変形前後の特性変動が極めて小さいため、例えば、大地震により大きな変形を経験した直後、揺れが続くような場合でも高い減衰効果を発揮することができる。
<回復特性>
Keq’/Keq・・・(5)
(ただし、Keqは、大変形前の±100%加力時の3サイクル目の等価剛性であり、Keq’は、大変形(250%)経験後、1週間経過したのちの±100%加力時の3サイクル目のKeqである。)
Heq’/Heq・・・(6)
(ただし、Heqは、大変形前の±100%加力時の3サイクル目の等価減衰定数であり、Heq’は、大変形(250%)経験後、1週間経過したのちの±100%加力時の3サイクル目の等価減衰定数である。)
条件式(5)、(6)は、それぞれ大変形前のKeq、Heqと、大変形経験後1週間経過後のKeq’、Heq’との比を表し、大変形後の回復特性を評価する。免震構造体は、250%以上の大きな水平変形を経験すると、等価剛性は低下し、等価減衰定数は増加するが、その後時間とともにKeq及びHeqはある程度回復する。条件式(5)及び(6)は1に近いほど回復特性が高く、免震構造体として好ましい。
上記のような条件式(5)及び(6)で評価される回復特性に関し、本発明に係る免震構造体は、以下の特性を有するものとなる。
Keq’/Keq>0.9
Heq’/Heq<1.1
従来の免震構造体では、250%の大きな水平変形を経験した後、せいぜい大変形前と後の平均レベルまでしか回復しなかったが、本発明に係る免震構造体は、250%の大変形後において1週間で大変形前の90%以上まで回復する。すなわち、本発明に係る免震構造体は、回復力が極めて高いため、例えば、大地震により大きな変形を経験しても、その後速やかに剛性及び減衰能力が回復し、再び地震が発生しても高い免震効果を発揮することができる。
次に、上記のような特性を有する本発明に係る免震構造体の形状、材質等について具体的に説明する。
本発明において、積層ゴム4の形状、積層ゴム4の空洞部5及び充填材料6の形状は免震効果、減衰効果を有効に発揮し得る形状であればよく、例えば、積層ゴムの形状は円柱状に限らず、角柱状であっても良い。なお、空洞部5の形状は円筒状などの筒状であることが好ましい。
本発明の免震構造体において、積層ゴム4を構成する硬質板2の材質としては、金属、セラミックス、プラスチックス、FRP、ポリウレタン、木材、紙板、スレート板、化粧板などを用いることができる。
本発明の免震構造体においては、特にゴム層3の材料として特定の高減衰ゴム材料を用いることで前記各特性を有するものとなる。以下に、ゴム層3に用いる高減衰ゴム材料について説明する。
前記高減衰ゴム材料としては、少なくとも、エチレンオキサイドが付加された芳香族オリゴマーとゴム成分とを含むものが好適である。
前記「芳香族オリゴマー」とは、多環芳香族でない芳香族、すなわち、単環であるベンゼン環を1以上含むオリゴマーをいう。このような芳香族オリゴマーは多環芳香族を含有しないため、毒性に関する問題が生じず、作業性を向上させることができる。前記芳香族オリゴマーには、エチレンオキサイドが付加されている。エチレンオキサイドが付加されていることで、マリンズ効果(繰り返し変形において弾性率が低下する現象)を低減させることができる。これは、当該オリゴマーが、カーボンとポリマー、樹脂とカーボン、樹脂とポリマーの分散を向上させることにより、繰り返しせん断によるゴム内部の構造破壊を抑制しているためと推察される。
付加されるエチレンオキサイドの数が少なすぎると十分な効果が得られないおそれがあり、多すぎると相溶性が低下することから、付加されるエチレンオキサイドの数は、1分子当たり1〜30であることが好ましく、1〜15であることがより好ましい。
エチレンオキサイドが付加されている芳香族オリゴマー(以下、単に「芳香族オリゴマー」ということがある)の数平均分子量は、100〜2000であることが好ましく、300〜1000であることがより好ましい。数平均分子量が100〜2000であることで、混練時にゴム中への分散が容易となり未加硫ゴム、加硫ゴムからのブルームを防ぐことができる。なお、当該芳香族オリゴマーは市販品を使用することができる。
芳香族オリゴマーは、ゴム成分(2種以上ある場合は、それらの合計)100質量部当たり、2〜60質量部含有されていることが好ましく、10〜60質量部含有されていることがより好ましい。2〜60質量部含有されていることで、当該芳香族オリゴマーの添加効果を実用的なものとすることができる。なお、芳香族オリゴマーの含有量や数平均分子量の測定は、公知の方法により行うことができる。
ゴム成分としては、1種類のゴム成分とすることも可能であるが、複数のゴム成分を組み合わせて用いてもよい。具体的には、天然ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム(EPR,EPDM)、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム等が挙げられる。なかでも、加硫ゴムの力学特性、作業性の観点から、天然ゴムをゴム成分中に30質量%以上含むことが好ましい。
前記高減衰ゴム材料には、上記成分と共に、通常のゴム組成物に配合され使用される配合剤を含有させることができる。例えば、カーボンブラック、シリカ、シランカップリング剤、加硫剤としての硫黄、加硫促進剤、加硫促進助剤、各種プロセスオイル、亜鉛華、ステアリン酸、各種軟化剤や樹脂類、ワックス、老化防止剤、石油炭化水素、ロジン、クレーや炭酸カルシウムなどの各種充填剤等の一般的に配合される各種配合剤を挙げることができる。
例えば、加硫促進剤としては、TMTD(テトラメチルジスルフィド)等のチウラム系、EZ(ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛)等のジチオカルバミン酸塩類を使用することができる。
また、これらと組み合わせて、有機過酸化物、キノンジオキシム、多官能性アクリルモノマー(例えば、トリメチロールエタントリアクリレート(TMETA)、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、ジペンタエリスリトールエーテルヘキサアクリレート(DPEHA)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(DPEHA)、ジメチロールプロパンジアクリレート(TMPTA)、ステアリルアクリレート(SA)等)、トリアジンチオールを用いることができる。
さらに、硫黄系加硫剤及び加硫促進剤としては、粉末硫黄、高分散性硫黄、不溶性硫黄等で、一般にゴム用加硫剤として用いられている硫黄、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム類、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン塩、ピペコリルジチオカルバミン酸ピペコリン塩、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、N−エチル−N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジブチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸第二鉄、ジエチルジチオカルバミン酸テルル等のジチオカルバミン酸塩類、ブチルキサントゲン酸亜鉛、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、イソプロピルキサントゲン酸ナトリウム等のキサントゲン酸塩類、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド類、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド等のチアゾール類等を挙げることができる。これらは併用することができる。使用量は、ゴム成分100質量部に対して0.5〜10.0質量部であることが好ましく、1.0〜6.0質量部がより好ましい。
また、樹脂としては、フェノール樹脂、ロジン樹脂、DCPD樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、脂環系石油樹脂、C5系石油樹脂とC9系石油樹脂とを共重合させた樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、ポリエステルポリオール樹脂およびこれらの樹脂の変性樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂であることが好ましい。これらの樹脂を、エチレンオキサイドが付加された芳香族オリゴマーと併用することで、マリンズ効果の小さい高減衰材料とすることができる。
これらの樹脂は合計で、前記ゴム成分100質量部当たり、5〜60質量部含有されていることが好ましく、5〜40質量部含有されていることがより好ましい。5〜60質量部含有されていることで、作業性、力学物性を維持しながらマリンズ効果を低減できる。
使用するカーボンブラックの例としては、標準品種であるSAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF(以上ゴム用ファーネス),MTカーボンブラック(熱分解カーボン)を挙げることができる。カーボンは、ゴム成分100質量部に対して、10〜80質量部であることが好ましく、20〜70質量部であることがより好ましく、25〜65質量部であることがさらに好ましい。カーボンブラックの他に、更にセバシン酸ジオクチル等の可塑剤を加えてもよい。
老化防止剤についても公知の老化防止剤を選択し用いることができる。例えば、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン(6C)やN−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン(3C)、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合物(RD)などが挙げられる。これらは、ゴム成分100重量部に対して0.5〜5重量部程度を用いることができる。
また、石油炭化水素としては、C9系の芳香族不飽和炭化水素やC5系の脂肪族不飽和炭化水素が挙げられる。C9系の芳香族不飽和炭化水素としては、ナフサの熱分解により得られ、そのC9留分中に含まれるα−メチルスチレン、o−ビニルトルエン、m−ビニルトルエン、p−ビニルトルエン等のビニル置換芳香族炭化水素等が挙げられる。
5系の脂肪族不飽和炭化水素としては、ナフサの熱分解により得られるC5留分中に含まれるペンテン−(1)、ペンテン−(2)、2−メチルブテン−(1)、3−メチルブテン−(1)、2−メチルブテン−(2)等のオレフィン系炭化水素や、2−メチルブタジエン−(1,3)、ペンタジエン−(1,2)、ペンタジエン−(1,3)、3−メチルブタジエン−(1,2)等のジオレフィン系炭化水素等が挙げられる。
以上のようなゴム層3を構成するための高減衰ゴム材料は、既述の成分を、ゴム工業において通常に使用されるバンバリーミキサー、ロール、ニーダ等の混練装置を使用して混練し、製造することができる。
前記高減衰ゴム材料は、シート状に成形し、これを所望の形状に打ち抜いてゴム層3として使用することができる。
なお、本発明の免震構造体は、その耐候性等の向上を目的として、外表面部を耐候性に優れたゴム材料で被覆するなどの改良を加えることもできる。
この場合、被覆ゴム材料としては、耐候性の優れたゴム状ポリマーが望ましく、例えば、ブチルゴム、アクリルゴム、ポリウレタン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、エチレンプロピレンゴム(ERP及びEPDM)、ハイパロン、塩素化ポリエチレン、エチレン酢酸ビニルゴム、エピクロルヒドリンゴム、クロロプレンゴム等が挙げられる。これらのうち、特にブチルゴム、ポリウレタン、エチレンプロピレンゴム、ハイパロン、塩素化ポリエチレン、エチレン酢酸ビニルゴム、クロロプレンゴムが耐候性の面からは効果的である。更に、ゴム層を構成するゴムとの接着性を考慮した場合には、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴムが望ましく、とりわけエチレンプロピレンゴムを用いるのが最も好ましい。
これらのゴム材料は単独で用いても、2種以上をブレンドして用いても良い。また、伸び、その他の物性を改良するために市販ゴム、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、エチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム等とブレンドしても良い。更に、これらのゴム材料には、各種充填剤、老化防止剤、可塑剤、軟化剤、オイル等、ゴム材料に一般的な配合剤を混合してもよい。
本発明の免震構造体を製造するには、例えば、硬質板2とゴム層3とを交互に積層して加硫成形した積層ゴムをくり抜いたり、予め中心部の空洞部ができるよう加硫成形した積層ゴムの空洞部に、予め成形した錫基合金、フッ素樹脂等の柱状体を挿入したり、あるいは、予め成形した錫基合金、フッ素樹脂の柱状体等に、中心部をくり抜いた硬質板とゴム層材料とを交互にはさみ込み、これを共加硫したりする方法が採用される。
上記のようにエチレンオキサイドが付加された芳香族オリゴマーとゴム成分とを含むゴム層3を用いて免震構造体1を構成することで、荷重経験後の回復特性が良好で、経時的な変化に対して安定であり、前述したような繰り返し依存性、大変形前後の特性変動、及び回復特性のうち少なくとも1つの特性を有する免震構造体を製造することができる。
以下に実施例により本発明をさらに具体的に説明するが 本発明はこれらによって制限されるものではない。
[実施例1]
(高減衰ゴム材料の作製)
下記成分をバンバリーミキサーにより混練し、ゴム組成物を製造した。得られたゴム組成物を、ゴム圧延用ロールを用いて1.6mm厚に圧延しゴムシート(ゴム層)を製造した。そして、得られたゴムシートを、直径225mmの円板状に打ち抜いた。
−成分−
天然ゴム:100質量部
カーボン:65質量部
ポリエステルポリオール樹脂:10質量部
ジシクロペンタジエン(クイントン1325):20質量部
芳香族オリゴマー(L5):20質量部
アロマオイル:5質量部
亜鉛華混合硫黄:2質量部
促進剤CZ:1質量部
なお、上記各成分としては、下記製品を使用した。
「ゴム成分」である天然ゴムは、RSS#4を使用した。「無機充填剤」であるカーボンブラックは、旭#80−N(旭カーボン(株)製)を使用した。「促進剤」である促進剤CZは、ノクセラーCZ(大内新興化学工業(株)製)を使用した。「架橋剤」である亜鉛華混合硫黄は、Z硫黄(鶴見化学製)を使用した。アロマオイルとしては、ダイナナプロセスオイルAH−58(出光興産(株)製)を使用した。
また、ポリエステルポリオール樹脂としては「ゼオファイン」(日本ゼオン(株))を使用した。また、ジシクロペンタジエンとしては「クイントン1325」(日本ゼオン(株)製)を使用した。芳香族オリゴマーとしては「L5」(フドー(株)製)を使用した。「L5」は下記化学式の通りである。
次いで、圧延鋼板からなる硬質板(外径:225mm)を用い、図1のように、上述のように作製したゴムシート(ゴム層)と、硬質板層とを交互に積層した積層体を得た(ゴム層:28枚、硬質板:27枚)。得られた積層体を一対のフランジ板7,8で挟み、空洞部に充填材料として鉛プラグを充填して免震構造体とした。
以上のようにして免震構造体を5個作製し、それぞれ50%、100%、150%、200%、及び250%のせん断歪に対する変形試験を以下の条件にて行った。
・面圧(鉛直方向の圧力)σ=13.0MPa
・せん断歪γ=50%、100%、150%、200%、250%
・各歪での繰り返しサイクル数:3
・加振周波数:f=0.33Hz、正弦波
・試験時温度:20℃
次いで、各せん断歪において、6日後、20日後のせん断弾性率Geq及び等価減衰定数Heqを測定した。それぞれのせん断弾性率Geq及び等価減衰定数Heqを図3に示す。図3において、「pre1」は250%変形前の1サイクル目の特性値を示し、「pre3」は250%変形前の3サイクル目の特性値を示し、「post3」は250%変形直後の3サイクル目の特性値を示す。
一方、せん断歪γ=±100%におけるせん断弾性率Geq及び等価減衰定数Heqの数値を下記表1に示す。
また、実施例1の免震構造体の履歴復元力特性を図4に示す。
表1より、GeqのPre3は6日後でほぼ初期のPre3と同程度まで回復している。Pre1も回復しているが、6日後も20日後も初期値までは回復していない結果であった(温度補正は実施していない。)。Heqも、Pre3は6日後でほぼ初期のPre3と同程度まで回復している。Pre1については、初期値に比べて低い傾向にある。
[比較例1]
実施例1においた使用したゴムシート(ゴム層)を変更したこと以外は実施例1と同様にして比較例1の免震構造体を作製した。
次いで、各せん断歪において、初期値、20日後のせん断弾性率Geq及び等価減衰定数Heqを測定した。それぞれのせん断弾性率Geq及び等価減衰定数Heqを図5に示す。
また、比較例1の免震構造体の履歴復元力特性を図6に示す。
さらに、配合成分を変更して種々のゴム層を成形し、実施例1と同様にして免震構造体を製造した。各免震構造体について条件式(1)〜(6)の値を求めた。
ゴム層の配合成分を表2に、条件式(1)〜(6)の値を含む物性値を表3に示した。
表3に見られるように、実施例1の免震構造体は、条件式(1)〜(6)の全てにおいて、本発明に係る条件を満たしており、繰り返し依存性、大変形前後の特性変動、及び回復特性の全ての点で優れていることが分かる。
一方、比較例1の免震構造体は、条件式(1)〜(6)のいずれも満たしていないことがわかる。
以上、本発明に係る免震構造体について説明したが、本発明は上記実施形態及び実施例に限定されるものではない。例えば、ゴム層は、エチレンオキサイドが付加された芳香族オリゴマーを含むものに限定されないし、例えば、免震構造体のサイズ、ゴム層及び硬質板層の厚さ、数等も特に限定されず、本発明に係る条件式(1)と(2)、(3)と(4)、及び(5)と(6)のいずれか一つの組み合わせについて本発明にかかる条件を満たすものは、本発明に含まれる。
(a)は、本発明の免震構造体の一実施形態を示す概略縦断面図、(b)は(a)のB−B線に沿う概略断面図である。 高減衰ゴムの履歴復元力特性の一例をグラフで示す図である。 実施例に係る免震構造体の、せん断歪に対するせん断弾性率Geq、及び等価減衰定数Heqをグラフで示す図であり、(A)は初期値、(B)は6日後、(C)は20日後のものを示す。 実施例に係る免震構造体の履歴復元力特性をグラフで示す図である。 比較例に係る免震構造体の、せん断歪に対するせん断弾性率Geq、及び等価減衰定数Heqをグラフで示す図であり、(A)は初期値、(B)は20日後のものを示す。 比較例に係る免震構造体の履歴復元力特性をグラフで示す図である。
符号の説明
1 免震構造体
2 硬質板層
3 ゴム層
4 積層体
5 空洞部
6 充填材料
7,8 フランジ

Claims (11)

  1. 建築物と地盤との間に配置され、ゴム層と硬質板層とをそれぞれ複数個、交互にかつ地盤表面に水平に積層してなる免震構造体であって、下記特性を有することを特徴とする免震構造体。
    等価剛性Keq;
    Keq(1サイクル目)/Keq(3サイクル目)<1.20
    (ただし、Keq(1サイクル目)は、製造後変形させない状態から±100%変形させた時のKeqであり、Keq(3サイクル目)は、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた時の3度目のKeqである。)
    かつ
    等価減衰定数Heq;
    Heq(1サイクル目)/Heq(3サイクル目)>0.90
    (ただし、Heq(1サイクル目)は、製造後変形させない状態から±100%変形させた時のHeqであり、Heq(3サイクル目)は、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた時の3度目のHeqである。)
  2. 建築物と地盤との間に配置され、ゴム層と硬質板層とをそれぞれ複数個、交互にかつ地盤表面に水平に積層してなる免震構造体であって、下記特性を有することを特徴とする免震構造体。
    等価剛性Keq;
    Keq(250%経験前 100%)/Keq(250%経験後 100%)<1.50
    (ただし、Keq(250%経験前 100%)は、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた時の3度目のKeqであり、Keq(250%経験後 100%)は、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた後、さらに±250%3度変形させた後さらに±100%3度変形させた時の3度目のKeqである。)
    かつ
    等価減衰定数Heq;
    Heq(250%経験前 100%)/Heq(250%経験後 100%)>0.9
    (ただし、Heq(250%経験前 100%)は、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた時の3度目のHeqであり、Heq(250%経験後 100%)は、製造後変形させない状態から±100%3度変形させた後、さらに±250%3度変形させた後さらに±100%3度変形させた時の3度目のHeqである。)
  3. 建築物と地盤との間に配置され、ゴム層と硬質板層とをそれぞれ複数個、交互にかつ地盤表面に水平に積層してなる免震構造体であって、下記特性を有することを特徴とする免震構造体。
    回復特性;
    Keq’/Keq>0.9 かつHeq’/Heq<1.1
    (ただし、Keqは、大変形前の±100%加力時の3サイクル目の等価剛性であり、Keq’は、大変形(250%)経験後、1週間経過したのちの±100%加力時の3サイクル目のKeqである。また、Heqは、大変形前の±100%加力時の3サイクル目の等価減衰定数であり、Heq’は、大変形(250%)経験後、1週間経過したのちの±100%加力時の3サイクル目の等価減衰定数である。)
  4. 前記等価剛性Keq及び等価減衰定数Heqに関し、請求項1及び請求項2の特性を有することを特徴とする免震構造体。
  5. 前記等価剛性Keq及び等価減衰定数Heqに関し、請求項1ないし請求項3の全ての特性を有することを特徴とする免震構造体。
  6. 前記ゴム層が、エチレンオキサイドが付加された芳香族オリゴマーとゴム成分とを含むことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の免震構造体。
  7. 前記芳香族オリゴマーが、前記ゴム成分100質量部当たり、2〜60質量部含有されていることを特徴とする請求項6に記載の免震構造体。
  8. 前記芳香族オリゴマーの数平均分子量が、100〜2000であることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の免震構造体。
  9. 前記ゴム層が、さらに、樹脂を含有することを特徴とする請求項6ないし請求項8のいずれか一項に記載の免震構造体。
  10. 前記樹脂が、フェノール樹脂、ロジン樹脂、DCPD樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、脂環系石油樹脂、C5系石油樹脂とC9系石油樹脂とを共重合させた樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、ポリエステルポリオール樹脂およびこれらの樹脂の変性樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂であることを特徴とする請求項9に記載の免震構造体。
  11. 前記樹脂が、前記ゴム成分100質量部当たり、5〜60質量部含有されていることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の免震構造体。
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