JP4595171B2 - 高減衰支承用ゴム組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高減衰支承用ゴム組成物に関し、より詳しくは、減衰率および剪断弾性率の歪み依存性が少ない高減衰支承用ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、震動エネルギーの吸収装置、すなわち防震、除震、免震装置が急速に普及しつつある。例えば、橋梁の支承やビルの基礎免震等には、ゴム組成物と硬質板とを交互に積層した免震支承体が用いられている。これはゴム組成物を硬質板との積層体とすることにより、上下方向には非常に硬く、横方向には柔らかく、即ち、剪断剛性を小さくして、建築物の固有震動周期を地震の震動周期からずらすように作用させ、地震により建物が受ける加速度を非常に小さくするものである。
【0003】
高減衰支承の要求特性としては、振動をより多く熱に変換して振動エネルギーを減衰させるという高減衰性や、剪断弾性率が狙い通りであることが第1に挙げられ、第2に、これらの特性の歪み依存性が小さいことが挙げられる。
【0004】
ここで、添付の図面を参照して、高減衰支承の特性として挙げられる減衰率および剪断弾性率の算出方法を説明する。
図1は、支承体に一方向から周期的に剪断歪みを加えていき、剪断歪みに対して生じる支承体の応力を、横軸に歪み(%)、縦軸に応力をとって示したものである。支承体の減衰率(Heq)および剪断弾性率(Geq)は、それぞれ、下記式(1)および式(2)で表される。
【0005】
【数1】
【0006】
式(1)中、△Wはヒステリシスループの面積(図中、斜線部分)である。
式(2)中、Keqは下記式(3)で表され、Hは支承体中に積層されるゴム層の合計の厚みを表し、Aはゴム層の断面積である。
【0007】
【数2】
【0008】
支承体の減衰率および剪断弾性率は、上式からもわかるように、高歪み領域の応力の値に左右される。例えば、ヒステリシスループの面積がほとんど変わらないのにもかかわらず、高歪み領域における応力が急激に高くなると、減衰率は低下し、剪断弾性率は大きくなる。
【0009】
一般的に、剪断弾性率の低い支承においては、歪み依存性を小さくすることは比較的容易であった。しかし、橋梁用の支承等に使用されるゴム組成物といった、剪断弾性率の高い支承においては、高歪み領域で、剪断方向の変形に伴う剪断剛性が急激に増大するいわゆるハードニング現象の効果が大きく、剪断弾性率の歪み依存性を小さくすることが困難であった。また、剪断剛性の増加に伴い、減衰率が低下し、免震効果が十分得られないという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述の従来技術の問題点を解決することにあり、高減衰性を有しつつ、高歪み領域でのハードニング現象を抑制して、減衰率および剪断弾性率の歪み依存性を低減させた高減衰支承用ゴム組成物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、高減衰支承用ゴム組成物に、CTAB吸着比表面積が120m2/g以上である特定のカーボンブラックを含有させ、かつ、補強効果の小さい無機充填剤および特定のブタジエンゴムを使用することにより、支承体のハードニング現象を抑制し、高い減衰を維持し、歪み依存性を低減できることを見出し、本発明を完成させた。
【0012】
即ち、本発明の第1の態様に係る高減衰支承用ゴム組成物は、ゴム成分100重量部に対して、CTAB吸着比表面積が120m2/g以上のカーボンブラックを60重量部〜100重量部、および、補強効果の少ない無機充填剤を10重量部以上を含有し、
前記カーボンブラックが、CTAB吸着比表面積(CTAB)とよう素吸着量(IA)との比(CTAB/IA)が1.0以下であり、
前記補強効果の少ない無機充填剤が、T−クレー、カオリンクレー、タルク、ろう石クレー、セリサイトクレー、焼成クレー、けいそう土、重質炭酸カルシウム、および、炭酸マグネシウムのいずれかであり、
前記ゴム成分として、シス1,4−結合量が90%以上のシス1,4−ポリブタジエンゴム97重量%〜80重量%と、シンジオタクティック1,2−ポリブタジエン3重量%〜20重量%とからなるブタジエンゴムを含有することを特徴とするものである。
【0013】
第2の態様に係る高減衰支承用ゴム組成物は、ゴム成分として、少なくとも天然ゴムおよびイソプレンゴムを、重量比で、天然ゴム:イソプレンゴム=0〜50:100〜50となる範囲で含有し、かつ、全ゴム成分100重量部に対して、CTAB吸着比表面積が120m2/g以上のカーボンブラックを60重量部〜100重量部を含有することを特徴とするものである。
【0014】
本発明の第3の態様に係る高減衰支承用ゴム組成物は、本発明の第1の態様に係る高減衰支承用ゴム組成物において、ゴム成分として、少なくとも天然ゴムおよびイソプレンゴムを、重量比で、天然ゴム:イソプレンゴム=0〜50:100〜50となる範囲で含有することを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、詳細に説明する。
本発明の第1の態様に係る高減衰支承用ゴム組成物(以下、第1の態様に係るゴム組成物という)は、ゴム成分100重量部に対して、CTAB吸着比表面積が120m2 /g以上のカーボンブラックを60重量部〜100重量部、および補強効果の少ない無機充填剤を10重量部以上を含有するものである。
【0017】
第1の態様に係るゴム組成物に用いられるゴム成分としては、ジエン系ゴムを用いることができ、ジエン系ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル・ブタジエン共重合ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Br−IIR、Cl−IIR)、クロロプレンゴム(CR)等を挙げることができる。
これらの中でも、減衰性、加工性等のバランスがよいことからNRが、支承体の減衰性、剪断弾性率の歪み依存性を低減させる観点からIRが、それぞれ好ましい。
また、これらの中で、BRは、支承体の減衰性、剪断弾性率の温度依存性を低減させるので好ましい。特に、第1の態様に係るゴム組成物に用いられるゴム成分としては、シス1,4−結合量が90%以上のシス1,4−ポリブタジエンゴム97重量%〜80重量%と、シンジオタクティック1,2−ポリブタジエン3重量%〜20重量%からなるBRを使用する。
【0018】
第1の態様に係るゴム組成物において、充填剤として、小粒径のカーボンブラックを使用する。
ここで、使用するカーボンブラックは、CTAB吸着比表面積が120m2 /g以上、好ましくは、130m2 /g〜370m2 /gのカーボンブラックである。
CTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロミド)比表面積(以下、CTABと記す)は、カーボンブラックがゴム分子との吸着に利用できる表面積をセチルトリメチルアンモニウムブロミドの吸着によって測定した値である。CTABが上記範囲であれば、第1の態様に係るゴム組成物を使用する支承体の減衰性を高く維持することができる。
このようなカーボンブラックとしては、例えば、SAF、XCF、HCF、MCF等を挙げることができる。
なお、CATB吸着比表面積は、ASTM D3765−80に記載の方法により測定することができる。
【0019】
また、減衰性を高く維持しつつ、減衰性、剪断弾性率の歪み依存性を低減させる観点から、CTABとよう素吸着量(IA)の比(CTAB/IA)が、1.0以下であるカーボンブラックを用い、CTAB/IAが0.5〜0.9であるカーボンブラックを用いることが好ましい。なお、よう素吸着量は、JIS K 6221に記載の方法により測定することができる。
【0020】
第1の態様に係るゴム組成物において、上述したカーボンブラックの含有量は、ゴム成分100重量部に対して、60重量部〜100重量部であり、好ましくは70〜90重量部である。含有量がこの範囲であると、高剪断弾性率が確保でき、また、支承体の高減衰性を確保できるからである。
【0021】
第1の態様に係るゴム組成物は、補強効果の少ない無機充填剤を含有する。ここで、補強効果の少ない無機充填剤とは、加硫後のゴム組成物の力学的物性を高める効果を特に有さず、補強性がほとんど期待できない、ゴムに対して不活性な無機充填剤をいい、カーボンブラックやシリカ以外の充填剤をいう。このような無機充填剤を使用することにより、本態様のゴム組成物を使用する支承体の歪み依存性を低減させることが可能となる。
本態様に使用される補強効果の少ない無機充填剤は、T−クレー、カオリンクレー、タルク、ろう石クレー、セリサイトクレー、焼成クレー等のソフトクレー;けいそう土;重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム;等である。これらの中でも、減衰性を高く保つという観点から、T−クレー、カオリンクレー、タルクが好ましい。
【0022】
第1の態様に係るゴム組成物において、補強効果の少ない無機充填剤の含有量は、ゴム成分100重量部に対して、10重量部以上であり、好ましくは15〜30重量部である。含有量がこの範囲であると、支承体の減衰率、剪断弾性率の歪み依存性を低減でき、また、高い減衰性を維持できるからである。
【0023】
また、第1の態様に係るゴム組成物は、C5 系の脂肪族不飽和炭化水素の重合体、C9 系の芳香族不飽和炭化水素の重合体、あるいは、C5 系の脂肪族不飽和炭化水素とC9 系の芳香族不飽和炭化水素との共重合体である熱可塑性樹脂を含有しても良い。
【0024】
C5 系の脂肪族不飽和炭化水素としては、ナフサの熱分解により得られるC5 留分中に含まれるペンテン−(1)、ペンテン−(2)、2−メチルブテン−(1)、3−メチルブテン−(1)、2−メチルブテ−(2)等のオレフィン系炭化水素や、2−メチルブタジエン−(1,3)、ペンタジエン−(1,2)、ペンタジエン−(1,3)、3−メチルブタジエン−(1,2)等のジオレフィン系炭化水素等があげられる。
【0025】
C9 系の芳香族不飽和炭化水素としては、ナフサの熱分解により得られるC9 留分中に含まれるα−メチルスチレン、o−ビニルトルエン、m−ビニルトルエン、p−ビニルトルエン等のビニル置換芳香族炭化水素等があげられる。
これらは、適当な触媒の存在下で、フリーデル−クラフツ反応等により重合あるいは共重合可能である。ここで、C9 系の芳香族不飽和炭化水素の(共)重合体とは、一種のC9 系の芳香族不飽和炭化水素の重合体と、二種以上のC9 系の芳香族不飽和炭化水素の共重合体のいずれをもいう。
【0026】
また、C9 系の芳香族不飽和炭化水素とC5 系の脂肪族不飽和炭化水素との共重合体は、C9 系の芳香族不飽和炭化水素ユニットが60モル%以上であるものが好ましく、90モル%以上であるものがさらに好ましい。C5 系の脂肪族不飽和炭化水素ユニットが多くなるに従い、該共重合体の軟化点が低下する傾向にある。
上記熱可塑性炭化水素樹脂は、ゴム成分の物性に対し、その分子量および二重結合の反応性が影響を与えるので、軟化点(JIS K2207)が100℃以上のものが好ましく、120℃以上のものがより好ましい。
【0027】
第1の態様に係るゴム組成物に含有してもよい上記樹脂の含有量は、ゴム成分100重量部に対し、15〜60重量部が好ましく、20〜50重量部がより好ましい。この範囲で上記樹脂を含有すると、得られるゴム組成物の減衰性が高くなり、また、破断伸びにも優れる。さらに、減衰率、剪断弾性率の温度依存性が低減される。
【0028】
第1の態様に係るゴム組成物には、上記成分以外に、本発明の目的を損なわない範囲で、上述のカーボンブラック以外のカーボンブラック、上述の補強効果の少ない無機充填剤以外の充填剤を含有することもでき、例えば、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカを挙げることができる。また、その他の添加剤、例えば、硫黄、酸化亜鉛等の加硫剤;TMTD等の有機含硫黄化合物、ジクミルペルオキシド等の有機過酸化物等;N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(CBS)等のスルフェンアミド類、メルカプトベンゾチアゾール等のチアゾール類、テトラメチルチウラムモノスルフィド等のチウラム等の加硫促進剤;ステアリン酸等の加硫促進助剤、TMDQ等のケトン・アミン縮合物、DNPD等のアミン類、スチレン化フェノール等のモノフェノール類等の老化防止剤;DBP、DOP等のフタール酸誘導体、DBS等のセバシン酸誘導体、といったモノエステル類等の可塑剤等を含有しても良い。
【0029】
第2の態様に係る高減衰支承用ゴム組成物は、ゴム成分として、少なくとも天然ゴムおよびイソプレンゴムを、重量比で、天然ゴム:イソプレンゴム=0〜50:100〜50となる範囲で含有し、かつ、全ゴム成分100重量部に対して、CTABにて120m2/g以上のカーボンブラックを60重量部〜100重量部を含有するものである。
【0030】
第2の態様に係るゴム組成物に含有されるゴム成分は、少なくともNRとIRとを含み、NRとIRの含有割合が、重量比で、0〜50:100〜50である。上記範囲内であると、減衰性と剪断弾性率の歪み依存性がバランスよく低減されるからである。
ゴム成分中、NRとIRの含有量は、NRとIRの合計で、50〜90重量%が好ましく、60〜90重量%がより好ましい。上記範囲であれば、得られるゴム組成物の減衰性、加工性が良好となる。
【0031】
NRとIR以外に含有することの出来るゴムとしては、第1の態様に係るゴム組成物に用いられるジエン系ゴムとして例示されたゴムが例示される。
例示されるゴムの中で、減衰性、剪断弾性率の温度依存性を低減させる観点から、BRを含有することが好ましい。また、支承体の温度依存性を維持しつつ減衰性を高くする観点から、BRとしては、シス1,4−結合量が90%以上のシス1,4−ポリブタジエンゴム97重量%〜80重量%と、シンジオタクティック1,2−ポリブタジエン3重量%〜20重量%からなるBRを使用することが好ましい。
BRの含有量は、ゴム成分100重量部中、10〜50重量部が好ましく、20〜40重量部であることが更に好ましい。
【0032】
第2の態様に係るゴム組成物に含有されるカーボンブラックとしては、第1の態様に係るゴム組成物において例示したカーボンブラックと同様のものを例示することが出来る。
カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100重量部に対して、60重量部〜100重量部であり、好ましくは70〜90重量部である。含有量がこの範囲であると、高剪断弾性率が確保でき、また、支承体の高減衰性を確保できるからである。
【0033】
第2の態様に係るゴム組成物は、熱可塑性樹脂を配合することが出来、かかる樹脂としては、第1の態様に係るゴム組成物に配合することのできる熱可塑性樹脂として例示したものと同様の樹脂を例示できる。
例示される樹脂の配合量は、ゴム成分100重量部に対し、15〜60重量部が好ましく、20〜50重量部がより好ましい。この範囲で上記樹脂を含有すると、得られるゴム組成物の減衰性が高くなり、また、破断伸びにも優れる。さらに、減衰率、剪断弾性率の温度依存性が低減される。
【0034】
第2の態様に係るゴム組成物には、上記成分以外に、目的を損なわない範囲で、その他の添加剤、例えば、上記カーボンブラック以外の充填剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、老化防止剤、可塑剤等を含有しても良い。これらの添加剤としては、第1の態様に係るゴム組成物に配合することの出来る添加剤として例示されたものと同様のものを例示することが出来る。
【0035】
本発明の第3の態様に係る高減衰支承用ゴム組成物(以下、第3の態様に係るゴム組成物という)は、第1の態様に係るゴム組成物において、ゴム成分として、少なくとも天然ゴムおよびイソプレンゴムを、重量比で、天然ゴム:イソプレンゴム=0〜50:100〜50となる範囲で含有する高減衰支承用ゴム組成物である。
【0036】
第3の態様に係るゴム組成物は、ゴム成分として、少なくともNRとIRとを含み、NRとIRの含有割合が、重量比で、0〜50:100〜50である。上記範囲内であると、減衰性と剪断弾性率の歪み依存性がバランスよく低減されるからである。
ゴム成分中、NRとIRの含有量は、NRとIRの合計で、50〜90重量%が好ましく、60〜80重量%がより好ましい。上記範囲であれば、得られるゴム組成物の減衰性、加工性が良好となる。
【0037】
NRとIR以外に含有することの出来るゴムとしては、第1、および第2の態様に係るゴム組成物に用いられるジエン系ゴムとして例示されたゴムが例示される。
例示されるゴムの中で、減衰性、剪断弾性率の温度依存性を低減させる観点から、BRを含有することが好ましい。BRとしては、支承体の温度依存性を維持しつつ減衰性を高くするという観点から、第1、および第2の態様に係るゴム組成物に配合するのが好ましいとして例示されたBRと同種のものを配合するのが好ましい。
BRの含有量は、ゴム成分100重量部中、10〜50重量部が好ましく、20〜40重量部であることが更に好ましい。
【0038】
第3の態様に係るゴム組成物に含有されるカーボンブラックとしては、第1、第2の態様に係るゴム組成物において例示したカーボンブラックと同様のものを例示することが出来る。
カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100重量部に対して、60重量部〜100重量部であり、好ましくは70〜90重量部である。含有量がこの範囲であると、高剪断弾性率が確保でき、また、支承体の高減衰性を確保できるからである。
【0039】
第3の態様に係るゴム組成物は、補強効果の少ない無機充填剤を含有する。このような無機充填剤を使用することにより、減衰率、剪断弾性率の歪み依存性を低減させることが可能となる。
第3の態様に係るゴム組成物に使用される補強効果の少ない無機充填剤としては、第1の態様に係るゴム組成物に使用される補強効果の少ない無機充填剤として例示された無機充填剤と同様のものが例示される。
第3の態様に係るゴム組成物において、補強効果の少ない無機充填剤の含有量は、ゴム成分100重量部に対して、10重量部以上であり、好ましくは15〜30重量部である。含有量がこの範囲であると、支承体の減衰率、剪断弾性率の歪み依存性を低減でき、また、高い減衰性を維持できるからである。
【0040】
第3の態様に係るゴム組成物は、熱可塑性樹脂を配合することが出来、かかる樹脂としては、第1、第2の態様に係るゴム組成物に配合することのできる熱可塑性樹脂として例示したものと同様の樹脂を例示できる。
例示される熱可塑性樹脂の配合量は、ゴム成分100重量部に対し、15〜60重量部が好ましく、20〜50重量部がより好ましい。この範囲で上記樹脂を含有すると、得られるゴム組成物の減衰性が高くなり、また、破断伸びにも優れる。さらに、減衰率、剪断弾性率の温度依存性が低減される。
【0041】
第3の態様に係るゴム組成物には、上記成分以外に、本発明の目的を損なわない範囲で、その他の添加剤、例えば、上記カーボンブラック以外の充填剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、老化防止剤、可塑剤等を含有しても良い。これらの添加剤としては、第1、第2の態様に係るゴム組成物に配合することの出来る添加剤として例示されたものと同様のものを例示することが出来る。
【0042】
第1〜3の態様において示した各成分を配合した未加硫ゴム組成物を、適宜成形して公知の方法、装置を用いて、130〜170℃で加熱加硫することにより、第1〜3の態様に係るゴム組成物の加硫物を得ることが出来る。
【0043】
上記構成を採ることにより、第1〜3の態様に係る高減衰支承用ゴム組成物は、高歪み領域でのハードニング現象が抑制され、減衰率および剪断弾性率の歪み依存性が低い。
ゴム成分として特定種類のBRを含有する第1〜3の態様に係る高減衰支承用ゴム組成物は、減衰率および剪断弾性率の温度依存性が低い。
【0044】
第1〜3の態様に係る高減衰支承用ゴム組成物が用いられる支承体は、上述したゴム組成物と、例えば、一般構造用鋼板、冷間圧延鋼板などからなる硬質板とが、交互に積層されて構成される。支承体を製造するには、成形、加硫して、シート状のゴム組成物を得た後、接着剤により硬質板と接着してもよいし、また、予め未加硫のゴム組成物をシート状に成形し、硬質板と積層した後に加熱して加硫、接着を同時に行って製造してもよい。
このような支承体は、例えば、道路や橋梁の支承や、ビルの基礎免震等の用途に好適に用いることができる。
【0045】
【実施例】
(ゴム組成物の調整)
参考例1、実施例2〜5、参考例6、比較例1〜2
下記第1表に記載の組成(単位は重量部)にて、加硫剤を除く化合物を配合してB型バンバリーミキサーにて5分間混練した。加硫剤は、8インチオープンロールにて混練した。得られた未加硫ゴムを、148℃で45分プレス加硫した。
【0046】
(ゴム組成物の物性)
このようにして得られたゴム組成物を、厚さ1mmのダンベル状試験片(JIS3号)に切り出し、JIS K 6251に準拠して、100%モジュラス(M100 )〔MPa〕、300%モジュラス(M300 )〔MPa〕、破断強度(TB )〔MPa〕、破断伸び(EB )〔%〕を測定した。結果を第1表に示す。
【0047】
(ミニチュア積層体の調整)
上記で得られた未加硫ゴム組成物を圧延し、表面をサンドブラストした後、未加硫ゴムと、金属接着剤を塗布した金属板(130mm×130mm×3.0mm)とを交互に積層し、ゴム層が4層、金属板が3層となるように成型した。上下端のゴム層の表面をサンドブラストした後、金属接着剤を塗布した端部鋼板(130mm×130mm×30mm)2枚で上下を挟み、130℃で275分プレス加硫して、1層厚が3.0mmとなるミニチュア積層体を作製した。
【0048】
(積層体の特性)
剪断試験機にて、鉛直荷重が5.88MPa、変形周波数が0.5Hz下での各々の歪み (100%、175%、250%、300%) での剪断特性値(Geq、Heq)を求めた。すなわち、剪断特性試験にて得られたヒステリシスループより、Geq、Heqを前記式(1)、(2)に従って算出した。また、歪みが300%のときのGeq、Heqを、歪みが175%のときのGeq、Heqで割った値を計算し、歪み依存性とした。
結果を第1表に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
<表中の成分>
NR:TSR 20
IR:Nipol IR 2200、日本ゼオン社製
BR:UBEPOL VCR412、宇部興産社製(シス1,4−結合量が98%のシス1,4−ポリブタジエンゴム88重量%と、シンジオタクティック1,2−ポリブタジエン12重量%含有)
ISAF:SHOBLACK N220、昭和キャボット社製(CTAB=118m2 /g、CTAB/IA=1.02)
SAF:ニテロン#410、新日化カーボン社製(CTAB=143m2 /g、CTAB/IA=0.62)
樹脂:ハイレジン#120、東邦化学工業社製(C5 系脂肪族不飽和炭化水素とC9 系芳香族不飽和炭化水素の共重合体)
CZ:ノクセラーCZ、大内新興化学(株)製(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)
【0051】
【発明の効果】
本発明の高減衰支承用ゴム組成物は、減衰率が高く、かつ、減衰率と剪断弾性率の歪み依存性が低い。従って、本発明の高減衰支承用ゴム組成物は、各種の振動エネルギー吸収装置(特に免震装置)に好適なゴム組成物である。
【図面の簡単な説明】
【図1】支承体のヒステリシス曲線を表したグラフである。
Claims (3)
- ゴム成分100重量部に対して、CTAB吸着比表面積が120m2/g以上のカーボンブラックを60重量部〜100重量部、および、補強効果の少ない無機充填剤を10重量部以上を含有し、
前記カーボンブラックが、CTAB吸着比表面積(CTAB)とよう素吸着量(IA)との比(CTAB/IA)が1.0以下であり、
前記補強効果の少ない無機充填剤が、T−クレー、カオリンクレー、タルク、ろう石クレー、セリサイトクレー、焼成クレー、けいそう土、重質炭酸カルシウム、および、炭酸マグネシウムのいずれかであり、
前記ゴム成分として、シス1,4−結合量が90%以上のシス1,4−ポリブタジエンゴム97重量%〜80重量%と、シンジオタクティック1,2−ポリブタジエン3重量%〜20重量%とからなるブタジエンゴムを含有することを特徴とする高減衰支承用ゴム組成物。 - 前記ゴム成分として、少なくとも天然ゴムおよびイソプレンゴムを、重量比で、天然ゴム:イソプレンゴム=0〜50:100〜50となる範囲で含有することを特徴とする請求項1に記載の高減衰支承用ゴム組成物。
- 更に、前記ゴム成分100重量部に対して、C5系の脂肪族不飽和炭化水素の重合体、C9系の芳香族不飽和炭化水素の重合体、または、C5系の脂肪族不飽和炭化水素とC9系の芳香族不飽和炭化水素との共重合体である熱可塑性樹脂を15〜60重量部含有する請求項1または2に記載の高減衰支承用ゴム組成物。
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