JPH09124843A - 高減衰ゴム組成物 - Google Patents

高減衰ゴム組成物

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JPH09124843A
JPH09124843A JP28326595A JP28326595A JPH09124843A JP H09124843 A JPH09124843 A JP H09124843A JP 28326595 A JP28326595 A JP 28326595A JP 28326595 A JP28326595 A JP 28326595A JP H09124843 A JPH09124843 A JP H09124843A
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JP
Japan
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rubber
oil absorption
carbon black
rubber composition
dbp oil
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JP28326595A
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English (en)
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Michihiro Harada
倫宏 原田
Kazuhiro Takahashi
一浩 高橋
Makoto Harada
誠 原田
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Kinugawa Rubber Industrial Co Ltd
Original Assignee
Kinugawa Rubber Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温から高温の広い温度域にわたって優れた
高減衰性を維持するとともに高耐久性の高減衰ゴム組成
物を得る。 【解決手段】 天然ゴム、ジエン系合成ゴムの単独また
は複数のゴムと、30〜120重量部のカーボンブラッ
クとを含有する。このカーボンブラックは、以下の要件
を全て満たす。 (1)CTAB値が100m2/g以上 (2)DBP吸油量が100ml/100g〜170m
l/100gの範囲にあり、24M4DBP吸油量が1
10ml/100g以下であり、かつDBP吸油量−2
4M4DBP吸油量が30ml/100g以上 (3)N2SA値−CTAB値が15m2/g以上

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のブ
ッシュ等の防振ゴムに用いられ、各種機械等の振動に対
する防振,制振等に対して有効な高減衰ゴム組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、高減衰特性を有する防振ゴム
を得るために、ゴム材料として、(a)CTAB(セチ
ルメチルブロマイド吸着比表面積)値が70以上の微粒
子カーボンブラックおよび軟化剤を多量に配合したゴム
組成物、あるいは、(b)ガラス転移温度(Tg)が高
いポリマーを使用したゴム組成物、が使用される。
【0003】しかしながら、(a)では高減衰性は有し
ているものの防振ゴムにとって重要な要求特性である繰
り返しの歪みに対する耐久性及びゴム強度が悪化する。
また、(b)では、実温領域である低温での弾性率が高
くなり、防振ゴムにとって重要な支持機能が悪化する
(静バネ定数の変化が大きい)という問題がある。
【0004】これらの問題に対する解決策として、流体
封入式の防振ゴムが提案されている。しかしながら流体
封入式の防振ゴムは、機能面において優れたものが作製
可能であるが、構造が複雑になるために、製造コストが
高くなることに加えて、振動入力方向によっては、流体
による減衰効果が十分に得られないという問題がある。
【0005】また、ゴム材料において、高減衰性を得る
ために低分子量ポリマー(例えば、低分子SBR)を使
用すれば良いことが知られているが(特開平2−308
835号公報参照)、その反面、耐疲労性に悪影響を及
ぼすことも良く知られていることである。他方、室温か
ら高温までの減衰性を高めるために反応性フェノール樹
脂を配合したゴム組成物があるが、このような樹脂はゴ
ムロール粘着付与剤の機能を有しているため、10〜2
5重量部と多量に配合するとロール粘着性が強くロール
加工性が悪化することうえ、ゴム組成物の耐疲労性が悪
化する(特開平5−194807号公報参照)。また、
ゴム組成物に芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂を入
れることで高減衰化し、破断伸び(EB)を向上するこ
とが出来るが、ゴム強度及びゴム硬度が低下し、ロール
粘着性が強いためロール加工性が悪いという欠点がある
(特開平5−222248号公報参照)。さらに、ゴム
組成物に石油樹脂を配合して高減衰化し、高級脂肪酸エ
ステルで低温性を改良出来るが、その反面、疲労性を悪
化することも容易に推察される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来技
術では、ゴム組成物の高減衰性、低温特性を改良するこ
とは出来るが、これら高減衰性および低温特性を維持し
つつ疲労特性(耐久性)及びゴム強度を大きく改善する
ことは出来なかった。
【0007】本発明は、このような課題に鑑みなされた
もので、低温から高温の広い温度域において優れた高減
衰性を発揮できるとともに、疲労特性およびゴム強度に
優れた高減衰ゴム組成物を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、原料ゴムと
して、天然ゴム、ジエン系合成ゴムを単独または複数使
用する。ジエン系合成ゴムとしては、スチレンブタジエ
ンゴム(SBR),ブタジエンゴム(BR),イソプレ
ンゴム(IR)等が挙げられ、特に好ましくは、結合ス
チレン量が20〜40重量%であるSBRを原料ゴム1
00重量部のうち20〜60重量部含有する。上記原料
ゴム以外の合成ゴムを使用した場合、高減衰性を有する
防振ゴム(10Hz時のtanδが0.35以上の防振
ゴム)を得ることは可能であるが、防振ゴムにとって重
要な要求特性であるゴム強度及び繰り返しの歪みに対す
る耐久性が悪化して好ましくない。
【0009】次に本発明の高減衰ゴム組成物の要をなす
カーボンブラックについて説明する。
【0010】(1)CTAB(セチルメチルブロマイド
吸着比表面積)値が100m2/g以上のハード領域の
カーボンブラックである必要がある。
【0011】CTAB値が100m2/gよりも小さい
と減衰性向上効果が小さく、高減衰性の防振ゴムを得る
ためには、非常に多量のカーボンブラックとオイルを添
加する必要性が生じ、得られた防振ゴムのゴム強度、耐
久性の悪化に加え、混練時の加工性も非常に悪いものと
なってしまう。
【0012】(2)DBP吸油量(ジブチルフタレート
吸油量)が100ml/100g〜170ml/100
gの高ストラクチャー領域内にあるカーボンブラックで
ある。
【0013】一般に、(1)に属するカーボンブラック
(CTAB値が100m2/g以上)は、微粒子である
ため、ゴム中に均一に分散させるのが難しいことが知ら
れている。DBP吸油量を100ml/100g以上に
大きくすると、カーボンブラックをゴム中に混練する時
に大きなエネルギーが加わり、分散性の向上が得られ
る。一方、必要以上にDBP吸油量を高くする(170
よりも大きくする)と混練時に発熱が大きくなり過ぎて
カーボンゲルが発生し易く(カーボン焼け)、混練方法
が難しくなる。以上のことからDBP吸油量は100m
l/100g〜170ml/100gが好ましく、特に
好ましくは120ml/100g〜160ml/100
gの範囲内である。
【0014】さらに、24M4DBP吸油量(2400
0psiで4回圧縮した後のジブチルフタレート吸油
量)が110ml/100g以下である必要がある。
【0015】一般に(1)に属するカーボンブラックで
は、DBP吸油量が高くなるにつれ、24M4DBP吸
油量も高くなる。しかしながら24M4DBP吸油量が
高いカーボンブラックを使用した場合、そのゴム組成物
の加硫ゴムの硬さが必要以上に高いものとなり、防振ゴ
ムに必要な柔軟性が得られなくなる。加硫ゴムに柔軟性
を付与するために、ゴム組成物にオイルを添加する方法
は良く知られているが、この場合では、多量にオイルを
添加する必要があり、結果としてカーボンブラック分散
性の低下、ゴム強度の低下を生じて好ましくない。
【0016】このようなことから、DBP吸油量は、1
00ml/100g〜170ml/100gの範囲内の
高ストラクチャー領域にあり、加えて24M4DBP吸
油量は低いことが望ましい。すなわち、DBP吸油量−
24M4DBP吸油量が30ml/100g以上必要で
あり、好ましくは40ml/100g以上である。
【0017】なお、DBP吸油量−24M4DBP吸油
量はストラクチャーのこわれ易さを示す目安である。す
なわちDBP吸油量は初期のカーボンブラックのストラ
クチャーレベルを示し、24M4DBP吸油量は、混練
後のカーボンブラックのストラクチャーレベルの目安と
なっている。
【0018】(3)N2SA(窒素吸着比表面積)値
(m2/g)とCTAB値の差(N2SA値−CTAB
値)が15m2/g以上のカーボンブラックを使用す
る。
【0019】N2SA値もCTAB値もカーボンブラッ
クの比表面積を表すものであるが、N2SA値がカーボ
ンブラックの全比表面積を表すのに対し、CTAB値は
有効比表面積を表す。詳述すると、カーボンブラックは
粒子状のものであるが、カーボンブラック表面には細孔
と呼ばれるくぼみが存在する場合があり、N2SA値が
細孔も含めた比表面積の測定であるのに対し、CTAB
値は細孔部分を含まない比表面積である。すなわち、N
2SA値−CTAB値が15m2/g以上であることは、
カーボンブラック粒子中に細孔が多く含まれることを意
味している。
【0020】細孔部はゴムの補強には関与しないと言わ
れ、また細孔部が増加すると耐摩擦性が低下すると言わ
れているために、一般にカーボンブラックとしては、細
孔ができるだけ発生しないように造られている。しかし
ながら、本発明者等が検討を重ねた結果、細孔が多いカ
ーボンブラックの使用は、減衰性の向上が得られ、防振
ゴムにとって重要な繰り返し歪みに対する耐久性は低下
しないことが判明した。すなわち、カーボンブラックの
2SA値−CTAB値が15m2/g以上必要である。
【0021】本発明の高減衰ゴム組成物では、このよう
なカーボンブラックを、原料ゴム100重量部に対し
て、30〜120重量部配合する。カーボンブラックの
配合量が30重量部より少ないと、このカーボンブラッ
クを使用しても高減衰化が難しく、120重量部より多
いと混練が難しくなるうえ、加硫ゴムのゴム強度等も低
下して良くない。特に好ましいカーボンブラックの配合
量は、70〜85重量部である。
【0022】なお、本発明のゴム組成物には、通常のゴ
ム組成物で使用される配合剤、例えば通常のカーボンブ
ラックを含む補強剤、充填剤、加硫剤、加硫促進剤、老
化防止剤等を適宜配合することができるのは勿論のこと
である。
【0023】本発明は、上記成分を通常の方法により、
ミキサー、ロール等の混練機で混合することにより得ら
れ、本発明のゴム組成物から加硫ゴム(防振ゴム)を製
造するには、例えば一般のゴムを加硫するときと同様
に、金型等を用いて意図する形状に成形、加硫を行えば
よい。
【0024】なお、減衰性はtanδで表され、ここで
いう高減衰性とは、10Hz時のtanδが0.35よ
り大きいことを意味する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を具体
的に説明する。なお、本発明は、後述する各実施例に限
定されるものではない。
【0026】後述する実施例および比較例に使用される
カーボンブラックA〜Jを表1に示し、これらカーボン
ブラックA〜Jの特性値の測定方法を以下に示す。
【0027】・N2SA値はASTM D3037−8
4 B法に準拠した。
【0028】・CTAB値はASTM D3065−8
5に準拠した。
【0029】・DBP吸油量はJIS K6221
6.1.2項のA法に準拠した。
【0030】・24M4DBP吸油量はASTM D3
493−84に準拠した。
【0031】表1より明らかなように、カーボンブラッ
クA〜Dは、 (1)CTAB値が100m2/g以上 (2)DBP吸油量が100ml/100g〜170m
l/100gの範囲にあり、24M4DBP吸油量が1
10ml/100g以下であり、かつDBP吸油量−2
4M4DBP吸油量が30ml/100g以上 (3)N2SA値−CTAB値が15m2/g以上 の要件を全て満たしており、一方、カーボンブラックE
〜Jは、上記(1)〜(3)の要件を全ては満たしてい
ないものである。
【0032】これらカーボンブラックA〜Jおよび他の
原料を表2に示す割合で配合し、これらを通常の方法、
例えばロールを用いて混練することにより表3に示す各
実施例1〜4,比較例1〜6のゴム組成物を得た。これ
らゴム組成物を加硫して得られた加硫ゴムに対して、J
IS K6301に従い、硬さ(JIS・A)、伸び
(%)、引張強さ(kgf/cm2)を測定した。
【0033】また、各ゴム組成物より、図1に示す40
mm×40mm×30mmの直方体の角型防振ゴムテス
トピース1を加硫成形し、このゴムテストピース1の上
下に金具2を取り付けてなる試験片Aを支持棒3を介し
て試験装置(図示せず)に取り付けて振動特性を測定し
た。表3において、Ks(kgf/mm)は圧縮方向2
〜4mm間で測定した静バネ定数である。またKd
10(kgf/mm)は10Hz時に3mm圧縮±1mm
で測定した動バネ定数であり、その時の損失正接tan
δ10を算出した。Kd100(kgf/mm)は100H
z時に3mm圧縮±0.05mmで測定した。
【0034】さらに各ゴム組成物の加硫ゴムを鋭利なナ
イフで切断し、その表面の4μm以上の凹凸が測定面積
に占める割合をカーボンブラックの含有量で補正して分
散率を算出した。尚、凹凸面積の測定は、顕微鏡と画像
解析装置を用い、円相当径が4μm以上の凹凸を測定し
た。分散率の算出式は以下の通りである。
【0035】
【数1】
【0036】上記各試験の測定結果を表3に示し、その
減衰性(tanδ10)と引張強さ(ゴム強度)の関係を
図5に示す。図5において右上方向になるほど減衰性が
高く、高強度となる。表3より明らかなように、本発明
の要件を満たす実施例1〜4を用いた場合、比較例1〜
6のものに対して全て高減衰性を示し、また、減衰性と
引張強さの関係(図5)においても良好であることがわ
かる。
【0037】防振ゴムの場合、実際には振動特性がほぼ
同一の場合のゴム強度、耐久性が問題になる。そこで実
施例5〜8,比較例7〜12では、防振ゴムテストピー
スでの静バネ定数Ksが40±2kgf/mm,また損
失正接tanδ10が0.40±0.01とほぼ同一とな
るように、ゴム組成物のカーボンブラック及びオイルの
配合量を表5に示すように調整した。なお、その他の原
料の配合は表4に示す通りである。これらゴム組成物の
加硫ゴムに対して、上述した各試験および定荷重伸長疲
労試験を行った。なお、定荷重伸長疲労試験では、JI
S3号ダンベルを用い、40℃雰囲気にて引張速度20
00mm/minで初期歪み率100%となる一定荷重
で、各ゴム組成物を加硫して得られた試験片が破断する
までの回数を測定した。
【0038】上記各試験の測定結果を表5に示し、定荷
重伸長疲労試験の破断回数と引張強さの関係を図6に示
す。図6において右上方向にデータが位置する程、ゴム
疲労性(耐久性)に優れ、ゴム強度が強いことから、本
発明の目的である高減衰領域での高強度,高耐久性のゴ
ム組成物であるといえる。なお、表5に示すように、実
施例5〜8及び比較例7〜12の防振ゴムテストピース
での振動特性は全てKsが40±2kgf/mm,また
tanδ10が0.40±0.01になっている。
【0039】本発明の要件を満たす実施例5〜8を用い
た場合、比較例7〜12のものに対し、図6におけるゴ
ム疲労性とゴム強度の関係において右上方向に位置して
おり、高減衰領域(tanδ10が0.40±0.01)
において、ゴム強度及び耐久性に優れていることがわか
る。
【0040】さらに高減衰領域でのゴム強度、耐久性を
調査するために、実施例9〜10,比較例13〜15で
は、Ksが40±2kgf/mm、またtanδ10
0.50±0.01とほぼ同一となるように、ゴム組成
物におけるカーボンブラックおよびオイルの配合量を表
6に示すように調整した。なお、他の原料は表4に示す
通りに配合した。これらゴム組成物を用いて上記各試験
を行い、その結果を表6に示す。また定荷重伸長疲労試
験での破断回数と引張強さの関係を図7に示す。図7で
は、図6の場合と同様に右上方向にデータが位置する
程、耐久性に優れ、ゴム強度が強いことを意味する。な
お、表6に示すように、実施例9〜10および比較例1
3〜15では、全てKsが40±2kgf/mm,ta
nδ10が0.50±0.01となっている。
【0041】本発明の要件を満たす実施例9〜10を用
いた場合、比較例13〜15のものに対し図7のゴム疲
労性(耐久性)とゴム強度の関係において右上方向に位
置しており、さらに高減衰領域(tanδ10が0.50
±0.01)において、ゴム強度及び耐久性に優れてい
ることがわかる。
【0042】さらに、表7に示す比較例16では、本発
明の要件を満たすカーボンブラックBを使用し、カーボ
ンブラックの配合量を130重量部、オイルの配合量を
70重量部、他のものは表4に示す通りに配合し、混練
テストを行ったところ、ロール混練加工時にゴム材料の
粘着が激しく混練加工性不可と判断し、加硫ゴム特性等
の測定にまで至らなかった。
【0043】次いで表8に示す割合で原料を配合して混
練し、実施例11及び比較例17,18のゴム組成物を
得た。これらゴム組成物の加硫ゴムに対して上述した各
試験を行い、あわせて各ゴム組成物を用いて得られた防
振ゴム製品の製品試験を行った。
【0044】防振ゴムの製品試験では、図2,図3に示
すような、各ゴム組成物を金型で加硫成形して得られた
コンプレッションロッドブッシュ10が用いられる。図
3のP方向の特性として、表8のKs(kgf/mm)
は0±75kgf間で測定した静バネ定数である。また
kd10(kgf/mm)は10Mz時に0±1mmで測
定した動バネ定数であり、その時の損失正接tanδ10
を算出した。kd100(kgf/mm)は100Hz時
に0±0.05mmで測定した動バネ定数である。図2
のQ方向の特性として、Ks(kgf/mm)は0±1
50kgf間で測定した静バネ定数である。
【0045】また製品耐久試験では、図4に示すよう
に、上記コンプレッションロッドブッシュ10とトラン
スバースリングブッシュ12とをトランスバースリング
16に取り付け、ボールジョイント14の車両前後方向
(F方向)に1Hzで0±950kgfの荷重を500
回与え、その後のQ方向の静バネ定数Ksを測定した。
【0046】各試験の測定結果を表8に示す。実施例1
1のものは比較例17のものに対し、防振ゴムテストピ
ース及びコンプレッションロッドブッシュ10ともに高
減衰性であり、製品耐久試験後の特性変化も少なく、ゴ
ム強度も高い値であった。即ち、本実施例のゴム組成物
を用いた防振ゴムは、高減衰でかつゴム強度、製品耐久
性にも優れている。
【0047】比較例18は、実施例11と製品振動特性
がほぼ同じになるように調整した例である。実施例11
のものは、比較例18のものに対し、振動特性はほぼ同
じであるが、ゴム強度、製品耐久性に優れていることが
わかった。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】
【表5】
【0053】
【表6】
【0054】
【表7】
【0055】
【表8】
【0056】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、低温から
高温の広い温度域において優れた高減衰性を維持すると
ともに、疲労特性およびゴム強度を大幅に向上した高減
衰ゴム組成物を得ることができ、このゴム組成物を使用
した防振ゴムは、高減衰性でありながら製品耐久性に優
れ、また流体封入式の防振ゴムに対して大幅に製造費を
低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】振動特性の測定に用いられる角型防振ゴムテス
トピースの斜視図である。
【図2】ゴム組成物を加硫成形して得られるコンプレッ
ションロッドブッシュの正面図である。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図である。
【図4】図2のコンプレッションロッドブッシュの製品
耐久試験を説明するための図である。
【図5】加硫ゴムの減衰性と引張強さの関係を示す図で
ある。
【図6】定荷重伸長疲労試験での破断回数と引張強さの
関係を示す図である。
【図7】定荷重伸長疲労試験での破断回数と引張強さの
関係を示す他の図である。
【符号の説明】
1…ゴムテストピース 10…コンプレッションロッドブッシュ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然ゴム、ジエン系合成ゴムの単独また
    は複数のゴムと、カーボンブラックとを含む高減衰ゴム
    組成物において、以下(1)〜(3)の要件を全て満足
    するカーボンブラックを30〜120重量部含有するこ
    とを特徴とする高減衰ゴム組成物。 (1)CTAB値が100m2/g以上である。 (2)DBP吸油量が100ml/100g〜170m
    l/100gの範囲にあり、24M4DBP吸油量が1
    10ml/100g以下であり、かつDBP吸油量−2
    4M4DBP吸油量が30ml/100g以上である。 (3)N2SA値−CTAB値が15m2/g以上であ
    る。
JP28326595A 1995-10-31 1995-10-31 高減衰ゴム組成物 Pending JPH09124843A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007246655A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Yokohama Rubber Co Ltd:The 高減衰支承用ゴム組成物および高減衰支承体
JP4595171B2 (ja) * 2000-07-04 2010-12-08 横浜ゴム株式会社 高減衰支承用ゴム組成物

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JP2007246655A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Yokohama Rubber Co Ltd:The 高減衰支承用ゴム組成物および高減衰支承体

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