JP2006193617A - 防振ゴム組成物及び防振ゴム - Google Patents

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Abstract

【課題】 強度や耐疲労性、耐へたり性等の他の特性を損なうことなく、動倍率を低減する防振ゴム組成物を提供する。
【課題手段】 天然ゴム、又は天然ゴムを含むブレンドゴムをゴム成分とし、前記ゴム成分100重量部に対して、窒素吸着比表面積(NSA)が40m/g以下であり、ジブチルフタレート吸油量(DBP)が90〜140ml/100gであるカーボンブラックを15〜80重量部含有してなる防振ゴム組成物。この防振ゴム組成物は、ゴム成分としてアミン誘導体で変性された末端変性ブタジエンゴムをゴム成分100重量部中に10〜80重量部含むことが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、防振ゴム組成物に関し、特に自動車用エンジンマウントなどの防振部材として用いることができる防振ゴム組成物及びこれを用いた防振ゴムに関するものである。
一般に、自動車にはエンジンや車体の振動を吸収し、乗り心地の向上や騒音を防止するためのエンジンマウント等の防振ゴムが用いられている。
防振ゴムの防振性能を高めるには、防振部材である防振ゴム組成物の動倍率(動バネ定数(Kd)/静バネ定数(Ks))の値が十分小さいことが有効であり、従ってエンジンの振動を伝達する振動状態での動バネ定数が小さく、かつエンジンや車体の支持性能を示す静的剛性すなわち静バネ定数が大きいほど防振性能に優れるものとなり、従来より動倍率が低く強度の高い天然ゴムの単独、或いは天然ゴムを主体としてブタジエンゴムやスチレンブタジエンゴム等のジエン系合成ゴムをブレンドしたものをゴム成分としカーボンブラックを配合したものが使用されてきた。
この天然ゴム系ゴム組成物の動倍率を下げるものとして、天然ゴムに末端変性ブタジエンゴムと特定のDBP吸油量を有するハイストラクチャーカーボンブラックとを配合した防振ゴム組成物が開示されている(特許文献1)。また、本出願人は、動倍率の小さい防振ゴム組成物として、天然ゴムとシス−1,4結合含量が50%以上の末端変性ブタジエンゴムとを含むゴム成分にカーボンブラックを配合した防振ゴム配合ゴム組成物を先に提案している(特許文献2)。
特開平8−269237号公報 特開2004−285211号公報
近年の自動車の高性能、高出力化や高級化に伴い乗り心地の向上や車室内の静粛化の要求が高まり、上記の従来技術ではかかる要求に対して十分な対応が困難な状況となり、より一層の防振特性の向上が防振ゴム組成物に求められるようになっている。
しかし、天然ゴム単独で用いた場合は天然ゴム自体が有する低い動倍率を示すものの、素材自体による動倍率のさらなる改善は困難であり、また天然ゴムにブタジエンゴムなどのジエン系ゴムをブレンドしたものは耐疲労性や耐へたり性の改良には効果が見られるがカーボンブラックとの親和性が低下し動倍率の改善には限界があり、先に提案した特許文献2に記載のNSAが100m/g以下にある粒径の大きいカーボンブラックを配合し動倍率を下げたものに対しても更なる改良が求められている。
本発明は、上記防振ゴムへの要求に対して、強度や耐疲労性、耐へたり性等の他の特性を損なうことなく、動倍率を低減し防振部材への幅広い適用を可能とする防振ゴム組成物及びそれを用いた防振ゴムを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明者らは大粒径のカーボンブラックの使用が動倍率の改良に効果があり、また、動バネ定数(Kd)は、ポリマー−フィラー間、フィラー−フィラー間の作用が大きく影響し、この影響を少なくすることで動倍率を改善することができるという知見に基づき鋭意研究を重ねた結果、カーボンブラックの凝集体構造(ストラクチャー)が動倍率を下げること、さらに分子末端にカーボンブラックとの親和性に優れる官能基を有する末端変性ブタジエンゴムをゴム成分とすることで、他のゴム特性を損なうことなく動倍率をより低減することを見出し本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は、天然ゴムをゴム成分として含み、前記ゴム成分100重量部に対して、窒素吸着比表面積(NSA)が40m/g以下であり、ジブチルフタレート(DBP)吸油量が90〜140ml/100gであるカーボンブラックを15〜80重量部含有してなることを特徴とする防振ゴム組成物である。
本発明の防振ゴム組成物においては、前記ゴム成分として末端変性ブタジエンゴムをゴム成分100重量部中に10〜80重量部含むことが好ましく、前記末端変性ブタジエンゴムがアミン誘導体で変性して得られたものであることがより好ましい。
本発明の防振ゴム組成物のよれば、天然ゴムを含むゴム成分に、NSAが40m/g以下にある大粒径であり、かつDBP吸油量が90〜140ml/100gにあるストラクチャーを有するカーボンブラックを配合することでカーボンブラックの分散性を良好にするとともにポリマーとの親和性を向上してゴム組成物の動バネ定数を低下させ動倍率を改良することができる。
さらに、ゴム成分に末端変性ブタジエンゴム含むことでブタジエンゴムの活性末端基とカーボンブラックとの親和性を向上しその結合を強固なものとして動バネ定数を低下させ、中でもアミン変性ブタジエンゴムはカーボンブラック表面の官能基との反応を活性化して両者の相互作用をより向上することで動倍率の低減効果を大きくすることができる。
本発明の防振ゴム組成物によれば、天然ゴム系ゴム成分にNSAが40m/g以下、かつDBP吸油量が90〜140ml/100gにある大粒径で特定ストラクチャーを有するカーボンブラックを配合することで動倍率を低下させ、さらに、ゴム成分にアミン変性ブタジエンゴム含むことでポリマーとカーボンブラックとの親和性をより向上し防振ゴム組成物の動倍率を確実に低減することができ、強度、耐久性など他のゴム性能を損なうことなく防振ゴムの防振性能を改良することができる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の防振ゴム組成物は、天然ゴムをゴム成分として含み、前記ゴム成分100重量部に対して、NSAが40m/g以下であり、DBP吸油量が90〜140ml/100gである特定のカーボンブラックを15〜80重量部含有することで動倍率を下げ、さらにゴム成分として末端変性ブタジエンゴム、特にアミン誘導体で変性された末端変性ブタジエンゴムをゴム成分100重量部中に10〜80重量部含むことで動倍率を一層低減することができる。
本発明に用いられるゴム成分としては、天然ゴムの単独、又は天然ゴムと他のゴムとのブレンドゴムが使用でき、他のゴムとしてはポリイソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のジエン系合成ゴム、或いはエチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)が好ましく、他のブレンドゴム成分としてはそれらの2種以上を使用することもできる。
ブレンド使用の場合、天然ゴム以外のゴム成分は10重量部以上を配合することが好ましく、これより少ないとブレンドゴム成分の特長が発現されずその効果が得られなくなる。また、天然ゴムの配合比率はゴム成分中の20重量部以上、好ましくは40重量部以上、さらに好ましくは50重量部以上である。天然ゴムの比率が少なくなると、天然ゴム自体が有する強度特性や低動倍率特性が活かされなくなるからである。
耐熱性が要求される防振ゴム組成物では、ゴム成分として耐熱特性に優れるEPDMを含むことが好ましい。
本発明に用いられるカーボンブラックは、NSAが40m/g以下であり、DBP吸油量が90〜140ml/100gであるカーボンブラックをゴム成分100重量部に対して15〜80重量部の範囲で配合し用いられる。
SAが40m/g以下にあるカーボンブラックは、粒子径が大きくゴムへの分散性を良好にして動バネ定数を低下させ動倍率を下げることができる。このNSAが40m/gを超えるとカーボンブラックの粒径が小さくなり分散性を悪化させるとともにゴム硬度が上昇して動バネ定数を増加させ、かつ静バネ定数を下げて動倍率を上昇させ、また加工性に悪影響を及ぼし好ましくない。一方、粒径が大きくなりすぎるカーボンブラックの補強性が低下しゴム強度や耐久性が低下するのでNSAの下限値は20m/g程度とすることが好ましい。ここで、NSAはASTM D3037に準拠し測定されるものである。
本発明に用いられるカーボンブラックは、上記NSAが40m/g以下であるとともに、カーボンブラックのストラクチャー(粒子のつながり度合)を示すDBP吸油量が90〜140ml/100gにあるものが用いられ、大粒径化による動倍率の低減効果に加えて、カーボンブラック粒子の凝集形態によってゴムとの親和性を向上しゴム組成物の動倍率をさらに下げることができる。
上記DBP吸油量が90ml/100g未満であると、ストラクチャーの発達に乏しく粒子の結合形態、すなわち粒子のつながりが単純な直鎖状となり、また連鎖する粒子数が少なくゴム分子と結合する粒子間の空隙容積が不足しゴムとの親和性に欠け、動倍率を十分に小さくすることができず、また強度や耐久性を低下させるものとなる。一方、140ml/100gを超えるとストラクチャーが発達しすぎて塊状の凝集体を構成し、やはりゴムとの親和性が低下し動倍率を下げることができず、またゴムとの分散性が悪化し粘度の上昇や混練性の悪化による加工性の低下が見られ好ましくない。
従って、DBP吸油量が上記範囲にあるものが、カーボンブラック粒子が不規則に複雑な集合形態で発達し、その粒子間の空隙部にゴム分子が絡み合うように結合状態を強固にして親和性を良好にすることができ、またブレンドゴムの両ゴム成分へのカーボンブラックの分配性を均等にしてそれぞれのゴム成分の特長を引き出しやすくし、動倍率を低減するとともに補強性を確保し、かつ分散性や混練性をも良好にすることができる。なお、DBP吸油量はJIS K6221に準拠し測定されるものである。
上記カーボンブラックのコロイダル特性の調整は、例えば、炉頭部に空気供給口と炉軸方向に装着された燃焼バーナーを備える燃焼室と、この燃焼室と同軸に連設された原料油噴射ノズルを有する多段の径小の反応室及び径大の反応室とにより構成されるオイルファーネス炉を用いて、原料油の導入条件、空気導入条件、燃料油導入条件、冷却条件を調整することにより行うことができる。
上記カーボンブラックの配合量は、ゴム成分100重量部に対し15〜80重量部が好ましい範囲であり動倍率の低減効果に優れるとともに、耐へたり性、耐疲労性などの耐久性にも優れ、必要な強度、剛性を確保することができる。この配合量が15重量部未満では十分な補強効果が得られずゴム強度や耐久性が低下し、80重量部を超えると分散性が低下してムーニー粘度の上昇による混練性や加工性の悪化を招き、またゴム硬度が高くなって動倍率を大きくし好ましくない。
本発明の防振ゴム組成物において、天然ゴムとブレンドして用いられるジエン系合成ゴムとしては、変性剤により末端基が変性されたカーボンブラックとの親和性に優れる末端変性ブタジエンゴムであることが好ましい。末端変性ブタジエンゴムは、例えば、コバルト化合物やニッケル化合物、リチウム化合物などの触媒を用いてミクロ構造を調整し重合したブタジエンゴムを各種変性剤により末端変性したものである。
この末端変性ブタジエンゴムは、シス−1,4結合含量が50%以上であるものが好ましく、混合時のカーボンブラックの分散性を向上し動倍率を低減し、強度等のゴム特性を維持し耐疲労性、耐へたり性等を向上することができる。シス−1,4結合含量が50%未満であると補強性が得られずゴム組成物の強度や耐疲労性、耐へたり性が低下させる。
このブタジエンゴムの末端変性を行う方法としては、リビング重合末端に変性基を付加させる方法や、モノマーの一部に予め変性機能を持たせたものが挙げられ、例えば、変性剤としてイソシアネート基含有化合物、アミド化合物、ラクタム化合物、尿素化合物などのブタジエンゴムの末端基と反応可能な化合物で末端変性を行うことができる。
本発明における末端変性ブタジエンゴムの配合量は、ゴム成分100重量部中に10〜80重量部含まれ、10重量部未満では末端変性ブタジエンゴムによる動倍率低減の効果が得難く、80重量部を超えるとゴム組成物の強度が低下し耐久性が維持できなくなり加工性も悪化する。
本発明においては、上記末端変性ブタジエンゴムがアミン誘導体で変性して得られたものがより好まく、変性剤の官能基にアミン(−NH,−NH)を有するアミン誘導体がで変性され、例えば、第1級アミン(R−NH)、第2級アミン(R−NH)(R=炭化水素基)が挙げられ、各種の脂肪族アミンや芳香族アミン化合物を用いることができる。
脂肪族アミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン等の脂肪族第1アミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン等の脂肪族第2アミン、また芳香族アミン化合物としては、アニリン、メチルアニリン、ジメチルアニリン、エチルアニリン等の芳香族アミンを挙げることができる。
このアミン変性による末端変性ブタジエンゴムは、ブタジエンゴム末端にアミン(−NH、−NH)を有する活性末端基が存在するようになり、このアミンとカーボンブラック粒子表面のフェノール基やカルボキシル基、キノン基などの表面官能基とが反応し両者の親和性向上して相互作用をより発現するものと考えられ、カーボンブラックの官能基と反応しやすいアミンをブタジエンゴム末端に存在させることが重要となり、これにより動バネ定数を小さくして動倍率の低減効果をより効果的に引き出すことができる。
本発明の防振ゴム組成物は、大粒径かつストラクチャーを特定したカーボンブラックと末端変性ブタジエンゴム、特にアミン変性のブタジエンゴムを用いることで、ゴム成分とフィラーとの親和性を向上して結合を強固なものとし動的状態下での剛性、すなわち動バネ定数を低下させ動倍率を下げることができ、またカーボンブラックの分散性の向上にも寄与し動倍率低減の効果を促進するようになる。
従って、上記防振ゴム組成物を防振部材として用いた防振ゴムでは、強度や耐疲労性、耐へたり性等の耐久性を維持しながら動倍率を低減した防振性能に優れたものとなる。
本発明の防振ゴム組成物には、前記したNSAとDBP吸油量を特定したカーボンブラック、末端変性ブタジエンゴム以外の他のゴム成分、通常の防振ゴム組成物に配合される公知の各種配合剤、すなわち、前記カーボンブラック以外の通常のカーボンブラックやその他のフィラー系補強剤、加硫剤、加硫促進剤、亜鉛華、ステアリン酸、軟化剤、老化防止剤、加工助剤等を本発明の目的に反しない範囲で適宜配合することができる。
本発明の防振ゴム組成物は、上記ゴム成分とカーボンブラック、各種配合剤を添加して、通常の方法、たとえばバンバリーミキサーやニーダを用いて混練して作製することができる。そして、このゴム組成物を防振部材として公知の加硫条件で加硫すれば、強度や耐疲労性、耐へたり性等の特性を維持し動倍率を低減した防振性能に優れた防振ゴムが得られる。
この防振ゴム組成物は、常法に従い成形、加硫されエンジンマウント、トーショナルダンパー、ストラットマウントなどの各種自動車用防振ゴムを製造することができ、その防振ゴムは優れた防振性能と耐久性能を合わせ持つものであり、防振ゴムへの高度化、多様化された要求性能、機能に対応するものとなる。
本発明の防振ゴム組成物を用いてなるストラットマウントの一例を図1に示す。このストラットマウント1は、筒状胴部の内部にストラットのロッド12の先端部が導入され、該先端にベアリング14を介して取付けられる本体金具15と、自動車本体にボルト16により取付けられる取付金具17と、本体金具15と取付金具17との間に介在して両者間を弾力性を有して連結する防振部材11とからなり、本発明の防振ゴム組成物を防振部材11として金具15,17を加硫成型してなるものである。
また、防振ゴムが室壁の一部を構成する液室を備え、該防振ゴムの弾性力と液体の流動効果とにより振動を減衰する液封入式ストラットマウントを用いることもできる。
以下、本発明に係る防振ゴム組成物を実施例を挙げて詳細に説明する。
表1及び表2に示す配合内容にて下記原料ゴムとカーボンブラックA〜F、及び共通成分として下記の各種配合剤(重量部)を配合し、容量20リットルの密閉式バンバリーミキサーを用いて混練して、実施例1〜8及び比較例1〜9の防振ゴム組成物を作製した。なお、表1は天然ゴムの単独配合系においてカーボンブラックの種類と配合量を検討したもの、表2はゴム成分として天然ゴムと末端変性ブタジエンゴム及び通常のブタジエンゴムとのブレンド配合系においてカーボンブラックの種類を変更し比較したものである。なお、実施例4及び比較例4,5以外では、カーボンブラックの配合量をゴム組成物の硬度を一定にするために変量配合した。
[原料ゴム]
・天然ゴム(NR):RSS#3
・末端変性ブタジエンゴム(変性BR):アミン誘導体を用いて変性した末端変性ブタジエンゴム、シス−1,4結合含量=62%
・ブタジエンゴム(BR):JSR(株)製、BR01
[カーボンブラック(C.B−A〜F)]
・C.B−A:NSA=27m/g、DBP吸油量=87ml/100g(東海カーボン(株)、シーストV)
・C.B−B:NSA=21m/g、DBP吸油量=110ml/100g
・C.B−C:NSA=24m/g、DBP吸油量=125ml/100g
・C.B−D:NSA=32m/g、DBP吸油量=140ml/100g
・C.B−E:NSA=29m/g、DBP吸油量=152ml/100g
・C.B−F:NSA=45m/g、DBP吸油量=116ml/100g(東海カーボン(株)、シーストSO)
なお、C.B−B〜EのNSA、DBP吸油量の調整は、上記オイルファーネス炉を用いたカーボンブラックの製造において、原料油の導入条件、空気導入条件、燃料油導入条件、冷却条件を調整することにより行った。
[共通成分及び配合量]
・亜鉛華:5重量部(三井金属鉱業(株)、亜鉛華1号)
・ステアリン酸:2重量部(花王石鹸(株)、ゴム用ステアリン酸)
・老化防止剤:5重量部(フレキシス(株)サントフレックス13)
・硫黄:2重量部(細井化学工業(株)、ゴム用粉末硫黄)
・加硫促進剤:1.5重量部(大内新興化学工業(株)ノクセラーCZ)
ついで、これらのゴム組成物を150℃×25分の加硫条件で加硫して各テストピースを作成し、引張り強さ(TB)及び静バネ定数と動バネ定数を下記の測定法に従い測定し、静バネ定数と動バネ定数から動倍率を求めた。結果を表1,2に示す。
[測定法]
・引張り強さ(TB)
JIS K6251に準拠し(3号形ダンベル使用)TB(MPa)を測定した。
・静バネ定数(Ks)
オリエンテック(株)製テンシロンを測定機に用い、50mmφ×25mmの加硫済みテストピースにつき、10mm/minのクロスヘッドスピードで0〜5mm間の圧縮を2回繰返し、2回目の荷重−たわみ線図を描き、次式(1)に基づいて静バネ定数を算出した。 静バネ定数(N/mm)=(w2−w1)/(δ2−δ1)……(1)
ここで、w1はたわみ量δ1が1.3mm時の荷重(N)、w2はたわみ量δ2が3.8mm時の荷重(N)である。
・動バネ定数(Kd)
(株)鷺宮製作所製ダイナミックサーボを測定機に用い、初期歪10%、周波数100Hz、振幅±0.05mmで行い、JIS K6394に記載の計算方法により動バネ定数を求めた。
・動倍率
上記の方法で測定された静バネ定数に対する動バネ定数の比(動バネ定数(Kd)/静バネ定数(Ks))として定義されるものであり、この値が小さいほど減衰性が良好である。
Figure 2006193617
表1より、本発明に係るNSAが40m/g以下で、かつDBP吸油量が90〜140ml/100gであるカーボンブラックを配合した実施例1〜3は、比較例3(コントロール)に対して強度(TB)の大きな低下を見ることなく動倍率を低減することが分かる。また、カーボンブラック量を半減した実施例4では、強度が低下するものの動倍率をより小さくすることができる。NSAが40m/gであってもDBP吸油量が外れる比較例1及び2は動倍率低減の効果が小さい、或いは上昇傾向を示している(比較例2)。カーボンブラック量が下限値以下の比較例4は強度の低下が著しく、また上限を超える比較例5では分散性が悪化し動倍率を改良することができない。
Figure 2006193617
表2より明らかに、ゴム成分に天然ゴムとアミン変性ブタジエンゴムをブレンド配合した実施例5〜7は、上記表1に示した天然ゴム単独配合に対して、また実施例8の末端未変性のブタジエンゴムをブレンドした場合に対して動倍率の低減効果が大きく現れ、比較例9(コントロール)に対して強度(TB)の大きな低下を見ることなく動倍率を低減することが分かる。末端未変性のブタジエンゴムを配合した比較例6でも動倍率は低下するがその値は僅かであり、アミン変性ブタジエンゴムが規定値より多い比較例10では動倍率は小さくなるが強度も低下してしまい、逆に少ない比較例11では動倍率低減の効果が得られず、適量のアミン変性ブタジエンゴムとカーボンブラックとの相互作用が発現された結果が著しく動倍率の低減効果に示されている。
本発明の防振ゴム組成物は自動車用の各種防振ゴムの防振部材に用いることができ、車内振動や騒音を低減し走行時の乗り心地、静粛性を向上するものとなる。また、自動車用以外にも鉄道車両や建築構造物の防振ゴム、免震ゴム、橋梁や道路の支承などの防振、免震ゴム製品にも勿論適用することができる。
本発明の防振ゴム組成物を用いてなるストラットマウントの一例を示す断面図である。
符号の説明
1……ストラットマウント
11……防振ゴム組成物
15……本体金具
17……取付金具

Claims (4)

  1. 天然ゴムをゴム成分として含み、
    前記ゴム成分100重量部に対して、窒素吸着比表面積(NSA)が40m/g以下であり、ジブチルフタレート(DBP)吸油量が90〜140ml/100gであるカーボンブラックを15〜80重量部含有してなる
    ことを特徴とする防振ゴム組成物。
  2. 前記ゴム成分として末端変性ブタジエンゴムをゴム成分100重量部中に10〜80重量部含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の防振ゴム組成物。
  3. 前記末端変性ブタジエンゴムがアミン誘導体で変性して得られたものである
    ことを特徴とする請求項2に記載の防振ゴム組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の防振ゴム組成物を用いてなる
    ことを特徴とする防振ゴム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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