JP2002030413A - 薄膜形成装置および薄膜形成方法 - Google Patents

薄膜形成装置および薄膜形成方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材との密着性、表面平滑性に優れたセラミ
ックス膜、非晶質炭素膜を提供する。 【解決手段】 陰極アーク式蒸発源と、基材に負のバイ
アス電圧を印可するための電源と、薄膜形成手段とし
て、スパッタ蒸発源、あるいはフィルタード蒸発源、あ
るいは陰極の蒸着面を含む領域に、蒸発面での磁束密度
が5×10-4T以上、1.5×10-1T以下の磁界を形成する磁界
形成手段を備えた陰極アーク式蒸発源を備えた薄膜形成
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械部品、金型、
切削工具、摺動部品などの耐摩耗性、摺動特性および表
面保護機能向上のために用いられる、セラミックス膜、
非晶質炭素膜などの薄膜の形成装置および形成方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】機械部品、金型、切削工具、摺動部品な
どの分野において、耐摩耗性、摺動特性、表面保護機能
向上などの目的で、表面に薄膜をコーティングする技術
が広く使われている。薄膜の種類としては、硬度、耐摩
耗性などにすぐれた、TiN、TiAlN、CrNなどの窒化物が
一般に用いられており、薄膜の形成方法としては、基材
と薄膜との密着性が優れており、圧縮残留応力による高
硬度膜の形成が可能である、真空アーク蒸着法、イオン
プレーティング法、スパッタ法などのPVD法(Physical
Vapor Deposition:物理蒸着法)が広く用いられてい
る。
【0003】これらのPVD法により窒化物膜を形成する
場合、基材と膜との密着性を高めるために、窒化物膜を
形成する前に、基材表面をArイオンでクリーニングする
方法や、真空アーク蒸着法ではArやN2などの雰囲気中か
あるいは到達真空下で、窒化物膜の形成に用いる金属タ
ーゲットから発生させた金属イオン、例えばTiNの場合
はTiターゲットから発生させたTiイオンを基材表面に照
射する方法が用いられている。
【0004】また、最近では摺動特性に優れた非晶質炭
素膜も一部の用途で使用されるようになってきている。
非晶質炭素膜は、ダイヤモンドライクカーボン(DL
C)、カーボン硬質膜、a-C、a-C:H、i-C等とも称されて
いる、非晶質の炭素膜または水素化炭素膜である。非晶
質炭素膜の形成法としては、CH4等の炭化水素系ガスを
用いたプラズマCVD法や、スパッタ蒸着法、イオンプレ
ーティング法、真空アーク蒸着法などが用いられている
が、基材と膜の密着性が乏しいため、さまざまな密着性
改善方法が報告されている。非晶質炭素膜の密着性改善
のための一般的な手法として、基材と非晶質炭素膜の間
に様々な中間層を形成する方法が従来から試みられてお
り、例えば特開昭64-79372号公報では、基材上に気相合
成法により炭化チタニウムからなる中間層を被覆した
後、気相合成法により非晶質炭素膜を形成する方法が示
されている。また、基材上に中間層を用いずに直接非晶
質炭素膜を形成する場合の基材の前処理として、成膜装
置内にArガスを導入し、基材に負のバイアスを印可し、
Arグロー放電を発生させ、基材表面をArイオンでエッチ
ングした後に、非晶質炭素膜を形成する方法が報告され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の基材表面をArイ
オンエッチングした後に、非晶質炭素膜を形成する方法
では、Arイオンによるエッチング効果が低く、機械部品
や切削工具、金型等として実用可能な密着性が得られな
い。また上記の炭化チタニウムからなる中間層を基材と
非晶質炭素膜の間に形成する方法では、非常に高い面圧
下で使用される機械部品や、切削工具、金型に対して
は、密着性が不充分であり、非晶質炭素膜を応用できる
分野が限られていた。また、窒化物膜のコーティングに
おいても、従来よりも高速切削が可能な切削工具の実現
や、切削工具、金型をさらに長寿命化させるために、窒
化物膜の密着性を従来よりも高めることが要求されてい
る。さらに真空アーク蒸着法を用いて形成した薄膜で
は、ターゲットから発生したマクロパーティクルやドロ
ップレットと呼ばれる粗大粒子が膜中に取り込まれるた
め、表面粗度が悪くなるという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は従来よりも基材
との密着性に優れ、かつ表面平滑性に優れた窒化物膜、
非晶質炭素膜を実現するための成膜方法および成膜装置
に関するものであり、特に本発明によると機械部品、切
削工具、金型等に応用可能な高い密着性を有する非晶質
炭素膜を実現することができる。
【0007】すなわち、上記を実現するための薄膜形成
装置として、少なくとも1基の陰極アーク式蒸発源と、
基材に負のバイアス電圧を印可するための電源と、少な
くとも1基のスパッタ蒸発源を備えたことを特徴とする
薄膜形成装置、あるいは、少なくとも1基の陰極アーク
式蒸発源と、基材に負のバイアス電圧を印可するための
電源と、少なくとも1基のフィルタード陰極アーク式蒸
発源を備えたことを特徴とする薄膜形成装置、あるい
は、少なくとも1基の陰極アーク式蒸発源と、基材に負
のバイアス電圧を印可するための電源と、陰極の蒸着面
を含む領域に、蒸発面での磁束密度が5×10-4T以上、1.
5×10-1T以下の磁界を形成する磁界形成手段を備えた、
少なくとも1基の陰極アーク式蒸発源を備えたことを特
徴とする薄膜形成装置を用いる。
【0008】また、薄膜形成方法として、基材前処理用
の陰極アーク式蒸発源にIVa、Va、VIa、IIIbから選ばれ
た少なくとも1種の元素からなる金属ターゲットを装着
し、H2、He、Ne、Ar、Kr、Xe、N2から選ばれた少なくと
も1種の雰囲気ガス中、0.005Pa以上、5Pa以下の圧力下
あるいは、1×10-6Pa以上、0.1Pa以下の到達真空下にお
いて、基材に負のバイアスを印可しながら、少なくとも
前記金属ターゲットから発生させた金属イオンを基材に
照射した後に、薄膜を形成することを特徴とする薄膜形
成方法を用いる。
【0009】
【作用】本発明の薄膜形成方法は、基材との密着性に優
れた薄膜を得るための基材の前処理方法に特徴があり、
基材前処理用に陰極アーク式蒸発源を用い、この蒸発源
から発生させた金属イオンを基材表面に照射させる。陰
極アーク式蒸着源とは、アーク蒸発源に装着した金属タ
ーゲットのカソードと、アノードの間に直流電圧を印可
することにより、ターゲット表面にアーク放電を発生さ
せ、ターゲット物質を蒸発、イオン化させるものであ
る。陰極アーク式蒸発源には、ターゲット周辺に配置し
た磁気コイルによる磁界により高密度のプラズマが得ら
れるタイプのものや、蒸発源から発生したイオンの進行
方向を磁場により偏向させてマクロパーティクルの基材
への飛来を抑えたフィルタードカソードと呼ばれるタイ
プなど、様々なものがあり、本発明では公知のどのよう
なタイプのものでも使用することができるが、基材前処
理用の蒸発源としては前記したような特別な機能をもた
ないものでも構わない。陰極アーク式蒸発源は、イオン
化率が高いため、基材表面をエッチングする速度が速
く、クリーニング効果が高い。
【0010】陰極アーク式蒸発源には、 IVa、Va、VI
a、IIIbから選ばれた少なくとも1種の元素からなる金
属ターゲットを装着し、これらの金属イオンを基材表面
に照射させる。これらの元素は陰極アーク式蒸発源によ
り蒸発させやすく、高いイオン密度を得ることができる
ため、望ましい。これらの元素の中でも特にTi、V、C
r、Zrイオンはエッチング速度が速く特に望ましい。Cr
はアーク放電により昇化しやすいため、前処理時に基材
表面に付着するドロップレットが極めて少なく、表面の
平滑な膜が形成可能であるため、さらに望ましい。真空
アーク蒸着法により薄膜を形成する場合、従来の手法で
は、成膜に用いる蒸発源と前処理用の蒸発源は共通であ
り、例えばTiNを形成する場合では成膜に使用するTiタ
ーゲットの装着された蒸発源を用いてArやN2雰囲気中で
Tiイオン照射により前処理を行っていたが、本手法では
前処理用に前記した金属ターゲットを装着した専用の蒸
発源を使用して、前処理を行う。
【0011】イオン照射は、成膜チャンバー内を真空排
気し、1×10-6Pa以上、0.1Pa以下の到達真空下において
行う。到達真空度はできるだけ低いほうが望ましいが、
一般的な真空成膜装置では前記した範囲以下の到達真空
度を得ることが難しく、また実現出来る装置であって
も、これ以下の真空度に達するのに時間がかかりすぎる
ために、実用的でない。圧力が前記した範囲以上である
と、前処理終了時から成膜を開始するまでに間に、基材
表面にガスが吸着したり、基材表面に酸化膜が形成され
たりして、膜の密着力が低下するため望ましくない。あ
るいはアーク放電をより安定させる目的で、外部から
H2、He、Ne、Ar、Kr、Xe、N2から選ばれた少なくとも1
種の雰囲気ガスを導入し、0.005Pa以上、5Pa以下の圧力
下で行ってもよい。圧力がこれ以下である場合には、ガ
ス導入の効果がないため望ましくなく、これ以上である
場合は、基材のエッチング速度が遅くなったり、基材表
面に金属膜が形成されるため望ましくない。
【0012】蒸発源から発生させた金属イオンは、基材
に印可された負のバイアス電圧により加速され、基材表
面に照射される。このようにして高い運動エネルギーを
もった金属イオンを基材表面に照射することにより、基
材表面の付着物や酸化層が除去され、高い密着力が得ら
れる。基材に印可する負のバイアスとしては、直流バイ
アス、パルス直流バイアス、高周波バイアス、直流バイ
アスと高周波バイアスの併用などが使用可能であるが、
高周波バイアスの単独での印可は高いVDCが得られない
ため望ましくない。特に絶縁体の基材を使用する際に
は、チャージアップの防止や異常放電の防止のため、パ
ルス直流バイアスを用いることがさらに望ましい。基材
に印可する負のバイアス電圧としては、VDCの絶対値が3
00V以上、1500V以下であることが望ましい。この範囲以
下の電圧では、イオンが十分に加速されないため、基材
表面をエッチングすることができず、この範囲以上の電
圧では基材の温度が上昇しすぎるため望ましくない。
【0013】このイオン照射処理では、蒸発源から発生
させた金属イオン以外にも、アークプラズマ中の金属ラ
ジカルやマクロパーティクルなどの金属中性粒子、電
子、雰囲気ガスのイオンやラジカルなどが基材表面に照
射されるが、基材表面のエッチングは主に金属イオンに
よって行われる。
【0014】イオン照射処理中はイオン衝撃により基材
の温度が上昇するが、成膜開始時の基材温度が0℃以
上、500℃以下であれば、非晶質炭素膜が形成可能であ
る。基材の温度がこれより高いと膜質がグラファイトに
近くなり、膜の硬度が低下したり、極端に密着力が低下
したりするため、望ましくない。非晶質炭素膜形成開始
時の基材温度が0℃以上、300℃以下である時に最も高い
密着力が得られる。非晶質炭素膜形成開始時に基材の温
度がこれよりも高いと、成膜初期にグラファイトが生成
し、基材と非晶質炭素膜の密着力が低下してしまう。温
度がこれより低いと、基材表面に雰囲気中のガスが吸着
しやすくなり、基材と非晶質炭素膜の密着力が低下する
ため、望ましくない。イオン照射後、この温度範囲まで
基材を冷却した後に、非晶質炭素膜を形成しても良い
が、基材冷却時に基材表面が汚染され密着力低下の原因
となるため、イオン照射時に基材の温度が300℃より上
昇しないように、イオン照射の条件を設定するか、基材
を冷却しながらイオン照射することがより望ましい。ま
た、基材に一部のダイス鋼やCr-Mo鋼などの低温焼き戻
しの鋼材を用いる場合には、基材の軟化を防止するた
め、成膜開始時の基材温度が0℃以上、200℃以下、より
望ましくは0℃以上、150℃以下であることが望ましい。
【0015】本発明の手法は、TiN、TiAlN、CrN、VN、Z
rN、Si3N4、TiC、SiC、TiCN、Al2O3などの公知のあらゆ
るセラミックス薄膜、および非晶質炭素膜、あるいはこ
れらの積層膜や複合膜、あるいはこれらに微量元素を添
加したものなどの成膜に用いることができる。ここでCr
NとはCrN、Cr2N、あるいはこれらが混合したものを総称
したものを指す。この中でもTiN、TiAlN、CrN、非晶質
炭素膜およびこれらの積層膜、複合膜、あるいはこれら
に微量元素を添加したものは、切削工具、金型、摺動部
品などに広く用いられているため、特に望ましい。この
中でも非晶質炭素膜は、従来手法では密着力が低く用途
が限られていたが、本手法を用いることにより従来使用
できなかった高負荷下での使用が可能となるため、さら
に望ましい。
【0016】本発明で形成する非晶質炭素膜はヌープ硬
度(HV)が、1200以上、8000以下であることが望まし
い。これより硬度が低いと、耐摩耗性が低く、使える用
途が制限されてしまい、これより硬度が高いと膜の内部
応力が高すぎて膜が剥離しやすくなるため、望ましくな
い。硬度の測定は、押し込み式で行う。ダイヤモンド製
のヌープ圧子を用い、荷重50g、荷重負荷時間10秒間と
し、測定点10点の平均値とする。被膜表面の凹凸が大き
く圧痕の形状が見にくい時は、#8000のダイヤモンドペ
ーストでバフ研摩を施し、圧痕形状が観察できるように
する。
【0017】非晶質炭素膜の厚みは、0.05μm以上、10
μm以下であることが望ましい。これより薄いと、非晶
質炭素自体の低摩擦係数、高硬度といった特性が発揮で
きず、これよりも厚いと、膜の表面粗さが粗くなりすぎ
て摩擦係数が増加したり、膜が剥離しやすくなるため、
実用には適さない。
【0018】本発明で用いる基材の材質に関しては、特
に限定されない。窒化ケイ素、窒化アルミ、アルミナ、
ジルコニア、炭化ケイ素などのセラミックスや、高速度
鋼、ステンレス鋼、SKD等の鉄系合金、アルミニウム合
金、鉄系焼結体、タングステンカーバイト系金属の超硬
合金、ダイヤモンド焼結体、立方晶窒化ホウ素焼結体な
ど、用途に応じて用いることができる。
【0019】前記した前処理を行った基材上に薄膜を形
成する方法としては、スパッタ蒸着法、イオンプレーテ
ィング法、真空アーク蒸発法、プラズマCVD法など、公
知のいずれの方法も用いることができるが、以下に述べ
るような成膜装置を用いることが望ましい。
【0020】第1の方法は薄膜の形成をスパッタ法で行
う方法であり、基材にイオンを照射するための、少なく
とも1基の陰極アーク式蒸発源と、基材に負のバイアス
電圧を印可するための電源と、少なくとも1基のスパッ
タ蒸発源を備えた薄膜形成装置を用いる。陰極アーク式
蒸発源とスパッタ蒸発源は、薄膜の形成可能な面積を拡
大するために、それぞれ複数の蒸発源を使用することも
可能である。従来のスパッタ成膜装置では、成膜前処理
としてArイオンで基材表面をエッチングする方法が一般
に用いられているが、本装置は陰極アーク式蒸発源から
発生させた金属イオン照射を行うため、従来法よりも優
れた密着力が得られる。スパッタ法は平滑な表面を有す
る薄膜を形成可能であるため、このような装置を用いる
ことにより、高密着で表面の平滑な薄膜が形成可能とな
る。
【0021】スパッタ蒸発源としては、直流マグネトロ
ンスパッタ蒸発源、高周波マグネトロンスパッタ蒸発
源、アンバランスドマグネトロン(UBM)スパッタ蒸発
源など、公知の蒸発源を用いることができる。
【0022】第2の方法は薄膜の形成を真空アーク蒸着
法で行う方法であり、基材にイオンを照射するための、
少なくとも1基の陰極アーク式蒸発源と、基材に負のバ
イアス電圧を印可するための電源と、少なくとも1基の
陰極アーク式蒸発源を備えたことを特徴とする薄膜形成
装置を用いる。イオン照射を行うための陰極アーク式蒸
発源と成膜を行うための陰極アーク式蒸発源は、薄膜の
形成可能な面積を拡大するために、それぞれ複数の蒸発
源を使用することも可能である。成膜を行うための陰極
アーク式蒸発源としては公知のあらゆるアーク式蒸発源
が使用可能であるが、本発明においては、フィルタード
陰極アーク式蒸発源、あるいは陰極の蒸着面を含む領域
に、蒸発面での磁束密度が5×10-4T以上、1.5×10-1T以
下の磁界を形成する磁気コイルなどの磁界形成手段を備
えた陰極アーク式蒸発源を用いる。このような蒸発源
は、成膜時にマクロパーティクルが基材に付着すること
を抑制でき、表面の平滑な薄膜が形成可能となる。フィ
ルタード陰極アーク式蒸発源は様々なタイプがあるが、
本発明においては公知のいづれのタイプも使用可能であ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の具体的な実施の形態につ
いては実施例で示すが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。
【0024】
【実施例】(実施例1)基材に対し陰極アーク式蒸発源
を用いた金属イオン照射を行った後、スパッタ法を用い
て、TiN膜、TiAlN膜、CrN膜、非晶質炭素膜を形成し
た。基材には、JIS規格K10のタングステンカーバイト系
超硬合金、SUS304、SCM415、SKD11を使用した。基材は
表面を清浄にするために、アセトン中で超音波洗浄を10
分以上行ったのちに、真空槽内の基材ホルダに装着し
た。
【0025】本実施例で用いた成膜装置を図1に示す。
真空槽1内に水平円盤状の回転テーブル4を具え、この
回転テーブル4に垂直に固定された基材ホルダ5を具え
る。基材ホルダ5を挟む対向する真空槽側壁には、イオ
ン照射用の陰極アーク式蒸発源と成膜用のスパッタ蒸発
源11が設置され、陰極アーク式蒸発源には直流アーク
電源9が、スパッタ蒸着源11には高周波電源12が接
続される。陰極アーク式蒸発源にはターゲット8が、ス
パッタ蒸発源11にはターゲット10がそれぞれ装着さ
れている。また、基材ホルダ5には回転テーブル4に接
続された直流電源7により所定の負のバイアス電圧を付
与することができる。そして、真空槽1はガス導入口2
とガス排気口3とが設けられている。
【0026】本装置でのイオン照射方法、薄膜の形成方
法を以下に示す。イオン照射用陰極アーク式蒸発源のタ
ーゲット8には、Ti、V、Cr、Zrのいずれかを、成膜用
スパッタ蒸発源のターゲット10には、TiまたはTi組成
50at%、Al組成50at%のTiAl焼結体、またはCrまたは固体
炭素を用いた。基材ホルダ5に基材6をセットした後、
装置内を0.002Paまでガス排気口3から真空排気した。
雰囲気ガスとして、Ar、He、H2、N2、Ne、Kr、Xeのいず
れかを真空槽1内が所定の圧力になるようにガス導入口
2より導入するか、ガスを導入せずに到達真空度のま
ま、基板ホルダ5に所定の基板バイアスを印可した。回
転テーブル4を5rpmで回転させながら、ターゲット8に
所定のアーク電流を流してアーク放電を発生させ、ター
ゲットの金属イオンを基材6へ衝突させ、基材表面の汚
れや酸化物層をエッチング除去した。
【0027】その後、真空槽1内を真空排気した後に、
薄膜の形成を行った。窒化物の形成は以下のように行っ
た。真空槽1内が1Paの圧力になるようにガス導入口2
よりN 2ガスとArガスを導入した。N2ガスとArガスの分圧
はそれぞれ0.5Paとした。基材ホルダ5に-100Vのバイア
ス電圧を印可し、回転テーブル4を5rpmで回転させなが
ら、スパッタ蒸発源11に高周波電力400Wを投入し、基
材上に窒化物薄膜を形成した。
【0028】非晶質炭素膜の形成時は、真空槽1内が1P
aの圧力になるようにガス導入口2よりCH4ガスとArガス
を導入し、CH4ガスとArの分圧はそれぞれ0.3Paと0.7Pa
とした。基材ホルダ5に-200Vのバイアス電圧を印可
し、回転テーブル4を5rpmで回転させながら、スパッタ
蒸発源11に高周波電力400Wを投入し、基材上に非晶質
炭素膜を形成した。
【0029】膜の基材に対する密着性は、ロックウエル
剥離試験および打撃試験により評価した。ロックウエル
剥離試験には、ロックウエルCスケール硬度測定用のダ
イヤモンド圧子を用い、試験荷重150kgfで被膜表面から
圧子を押し付けてできた圧痕まわりの剥離状況を光学顕
微鏡で観察した。測定は各試料につき5回行った。打撃
試験は、試料の被膜を形成した面に対し、直径1インチ
のタングステンカーバイト系超硬合金製球を用い仕事量
10Jで400回打撃を加え、打痕およびその周辺の剥離状況
を光学顕微鏡で観察した。膜の表面粗さは触針式表面粗
さ計を用い、RaとRmaxの値を評価した。測定条件は、測
定長さ0.8mm、走査スピード0.06mm/sとした。
【0030】イオン照射処理と薄膜形成の条件を表1
に、評価結果を表2にまとめる。いずれの方法において
も、ロックウエル剥離試験、打撃試験ともに剥離は見ら
れず、本発明の手法で形成した薄膜は基材に対し良好な
密着性を示した。また、いずれの膜も良好な表面平滑性
を示した。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】(実施例2)基材に対し陰極アーク式蒸発
源を用いた金属イオン照射を行った後、フィルタード陰
極アーク式蒸発源を用いた真空アーク蒸着法により、Ti
N膜、TiAlN膜、CrN膜、非晶質炭素膜を形成した。基材
には実施例1と同じものを用い、実施例1と同様の洗浄
を行った。
【0034】本実施例で用いた成膜装置を図2に示す。
真空槽13内に水平円盤状の回転テーブル16を具え、
この回転テーブル16に垂直に固定された基材ホルダ1
7を具える。基材ホルダ17を挟む対向する真空槽側壁
には、イオン照射用の陰極アーク式蒸発源と成膜用のフ
ィルタード陰極アーク式蒸発源が設置され、イオン照射
用の陰極アーク式蒸発源にはターゲット20が、成膜用
のフィルタード陰極アーク式蒸発源にはターゲット23
がそれぞれ装着されている。イオン照射用の陰極アーク
式蒸発源には直流アーク電源21が接続されている。成
膜用のフィルタード陰極アーク式蒸発源のターゲット2
3には直流アーク電源24が接続されている。ターゲッ
ト23から蒸発、イオン化されたイオンは、磁気コイル
22による磁場により進行方向が偏向させられ、基材表
面に到達するが、ターゲット23から発生したマクロパ
ーティクルは磁場で偏向させられずに直進するため、蒸
発源の内壁にトラップさせ、基板まで到達しないように
なっている。また、基材ホルダ17には回転テーブル1
6に接続された直流電源19により所定の負のバイアス
電圧を付与することができる。そして、真空槽13はガ
ス導入口14とガス排気口15とが設けられている。
【0035】本装置でのイオン照射方法、薄膜の形成方
法を以下に示す。まず、実施例1と同様にして基材表面
にイオン照射を行った。その後、真空槽13内を真空排
気した後に、薄膜の形成を行った。窒化物の形成は以下
のように行った。真空槽13内が3Paの圧力になるよう
にガス導入口14よりN2ガスを導入した。 基材ホルダ
17に-100Vのバイアス電圧を印可し、回転テーブル1
6を5rpmで回転させながら、磁気コイル22に電流を流
し磁場を発生させ、ターゲット23にアーク電流80Aを
流してアーク放電を発生させ基材上に窒化物薄膜を形成
した。
【0036】非晶質炭素膜の形成時は、真空槽13内が
0.5Paの圧力になるようにガス導入口14よりArガスを
導入し、基材ホルダ17に印可するバイアス電圧を-100
V、アーク電流を60Aとした。
【0037】形成した薄膜は、実施例1と同様にして、
密着性、表面粗さの評価を行った。イオン照射処理と薄
膜形成の条件を表3に、評価結果を表4にまとめる。い
ずれの方法においても、ロックウエル剥離試験、打撃試
験ともに剥離は見られず、本発明の手法で形成した薄膜
は基材に対し良好な密着性を示した。また、いずれの膜
も良好な表面平滑性を示した。
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】(実施例3)基材に対し陰極アーク蒸発源
を用いた金属イオン照射を行った後、ターゲット前方に
磁気コイルを備えた陰極アーク式蒸発源を用いた真空ア
ーク蒸着法により、TiN膜、TiAlN膜、CrN膜、非晶質炭
素膜を形成した。基材には実施例1と同じものを用い、
実施例1と同様の洗浄を行った。
【0041】本実施例で用いた成膜装置を図3に示す。
真空槽25内に水平円盤状の回転テーブル28を具え、
この回転テーブル28に垂直に固定された基材ホルダ2
9を具える。基材ホルダ29を挟む対向する真空槽側壁
には、イオン照射用の陰極アーク式蒸発源と成膜用のタ
ーゲット前方に電磁コイルを備えた陰極アーク式蒸発源
が設置され、イオン照射用の陰極アーク式蒸発源にはタ
ーゲット32が、成膜用の陰極アーク式蒸発源にはター
ゲット34がそれぞれ装着されている。イオン照射用の
陰極アーク式蒸発源には直流アーク電源33が接続され
ている。成膜用の陰極アーク式蒸発源のターゲット34
には直流アーク電源36が接続されている。また成膜用
の陰極アーク式蒸発源にはターゲット前方に磁気コイル
35が装着されており、磁気コイル35により発生した
磁界によりプラズマを閉じ込め、プラズマ密度を高め、
ターゲットから発生したマクロパーティクルをイオン化
することにより、基材上に到達するマクロパーティクル
を低減できるようになっている。また、基材ホルダ29
には回転テーブル28に接続された直流電源31により
所定の負のバイアス電圧を付与することができる。そし
て、真空槽25はガス導入口26とガス排気口27とが
設けられている。
【0042】本装置でのイオン照射方法、薄膜の形成方
法を以下に示す。まず、実施例1と同様にして基材表面
にイオン照射を行った。その後、真空槽25内を真空排
気した後に、薄膜の形成を行った。窒化物の形成は以下
のように行った。真空槽25内が3Paの圧力になるよう
にガス導入口26よりN2ガスを導入した。 基材ホルダ
29に-100Vのバイアス電圧を印可し、回転テーブル2
8を5rpmで回転させながら、ターゲット表面での磁束密
度が5×10- 2Tになるように磁気コイル35に電流を流
し、ターゲット34にアーク電流80Aを流してアーク放
電を発生させ基材上に窒化物薄膜を形成した。非晶質炭
素膜の形成時は、真空槽25内が0.5Paの圧力になるよ
うにガス導入口26よりArガスを導入し、基材ホルダ2
9に印可するバイアス電圧を-100V、アーク電流を60Aと
した。
【0043】形成した薄膜は、実施例1と同様にして、
密着性、表面粗さの評価を行った。イオン照射処理と薄
膜形成の条件を表5に評価結果を表6にまとめる。いず
れの方法においても、ロックウエル剥離試験、打撃試験
ともに剥離は見られず、本発明の手法で形成した薄膜は
基材に対し良好な密着性を示した。また、いずれの膜も
良好な表面平滑性を示した。
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】
【0046】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の薄膜形成
方法および装置を用いれば、基材との密着性に優れ、表
面平滑性に優れた、セラミックス膜、非晶質炭素膜が形
成可能となり、機械部品、工具、金型への応用が期待で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で使用した薄膜形成装置の概略図であ
る。
【図2】実施例2で使用した薄膜形成装置の概略図であ
る。
【図3】実施例3で使用した薄膜形成装置の概略図であ
る。
【符号の説明】
1 真空槽 2 ガス導入口 3 排気口 4 回転テーブル 5 基材ホルダ 6 基材 7 直流電源 8 ターゲット 9 直流アーク電源 10 ターゲット 11 スパッタ蒸発源 12 高周波電源 13 真空槽 14 ガス導入口 15 排気口 16 回転テーブル 17 基材ホルダ 18 基材 19 直流電源 20 ターゲット 21 直流アーク電源 22 磁気コイル 23 ターゲット 24 直流アーク電源 25 真空槽 26 ガス導入口 27 排気口 28 回転テーブル 29 基材ホルダ 30 基材 31 直流電源 32 ターゲット 33 直流アーク電源 34 ターゲット 35 磁気コイル 36 直流アーク電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C01G 23/00 C01G 23/00 C Fターム(参考) 4G046 CB03 CC06 4G047 CA01 CB04 CC03 CD02 4K029 AA02 AA04 BA34 BA58 BA60 BA64 BB02 BB10 BC02 BD03 BD04 BD05 CA02 CA06 CA13 DB17 DC03 DC05 EA05 FA04 FA05 JA02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に薄膜を形成するための薄膜形成
    装置であって、少なくとも1基の陰極アーク式蒸発源
    と、基材に負のバイアス電圧を印可するための電源と、
    少なくとも1基のスパッタ蒸発源を備えたことを特徴と
    する薄膜形成装置。
  2. 【請求項2】 基材上に薄膜を形成するための薄膜形成
    装置であって、少なくとも1基の陰極アーク式蒸発源
    と、基材に負のバイアス電圧を印可するための電源と、
    少なくとも1基のフィルタード陰極アーク式蒸発源を備
    えたことを特徴とする薄膜形成装置。
  3. 【請求項3】 基材上に薄膜を形成するための薄膜形成
    装置であって、少なくとも1基の陰極アーク式蒸発源
    と、基材に負のバイアス電圧を印可するための電源と、
    陰極の蒸着面を含む領域に、蒸発面での磁束密度が5×1
    0-4T以上、1.5×10-1T以下の磁界を形成する磁界形成手
    段を備えた、少なくとも1基の陰極アーク式蒸発源を備
    えたことを特徴とする薄膜形成装置。
  4. 【請求項4】 基材前処理用の陰極アーク式蒸発源にIV
    a、Va、VIa、IIIbから選ばれた少なくとも1種の元素か
    らなる金属ターゲットを装着し、基材に負のバイアスを
    印可しながら、少なくとも前記金属ターゲットから発生
    させた金属イオンを基材に照射した後に、薄膜を形成す
    ることを特徴とする薄膜形成方法。
  5. 【請求項5】 基材前処理用の陰極アーク式蒸発源に装
    着する金属ターゲットが、 Ti、V、Cr、Zrより選ばれた
    少なくとも1種の金属元素であることを特徴とする、請
    求項4に記載の薄膜形成方法。
  6. 【請求項6】 1×10-6Pa以上、0.1Pa以下の到達真空
    下、あるいはH2、He、Ne、Ar、Kr、Xe、N2から選ばれた
    少なくとも1種の雰囲気ガス中、0.005Pa以上、5Pa以下
    の圧力下において、イオン照射を行うことを特徴とす
    る、請求項4または請求項5に記載の薄膜形成方法。
  7. 【請求項7】 基材に印可する負のバイアス電圧を300V
    以上、1500V以下にしてイオン照射を行うことを特徴と
    する、請求項4〜請求項6のいずれかに記載の薄膜形成
    方法。
  8. 【請求項8】 基材上に形成する薄膜が非晶質炭素膜、
    TiN膜、TiAlN膜、CrN膜、あるいはこれらの多層膜およ
    び複合膜のいずれかであることを特徴とする、請求項4
    〜請求項7のいずれかに記載の薄膜形成方法。
  9. 【請求項9】 少なくとも1基の陰極アーク式蒸発源
    と、基材に負のバイアス電圧を印可するための電源によ
    り基材前処理を行い、スパッタ蒸発源、あるいはフィル
    タード蒸発源、あるいは陰極の蒸着面を含む領域に、蒸
    発面での磁束密度が5×10-4T以上、1.5×10-1T以下の磁
    界を形成する磁界形成手段を備えた、少なくとも1基の
    陰極アーク式蒸発源により薄膜を形成することを特徴と
    する請求項4〜請求項8のいずれかに記載の薄膜形成方
    法。
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