JP2002030110A - 変性共役ジエン系重合体、その製造方法およびゴム組成物 - Google Patents

変性共役ジエン系重合体、その製造方法およびゴム組成物

Info

Publication number
JP2002030110A
JP2002030110A JP2000217032A JP2000217032A JP2002030110A JP 2002030110 A JP2002030110 A JP 2002030110A JP 2000217032 A JP2000217032 A JP 2000217032A JP 2000217032 A JP2000217032 A JP 2000217032A JP 2002030110 A JP2002030110 A JP 2002030110A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
rubber
component
conjugated diene
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000217032A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4807712B2 (ja
Inventor
Norikazu Tanaka
了司 田中
Takao Sone
卓男 曽根
Hiroshi Akema
博 明間
Atsushi Nakayama
敦 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
JSR Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
JSR Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp, JSR Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2000217032A priority Critical patent/JP4807712B2/ja
Priority to DE60026947T priority patent/DE60026947T2/de
Priority to EP00309962A priority patent/EP1099711B1/en
Priority to ES00309962T priority patent/ES2261156T3/es
Priority to US09/709,563 priority patent/US6838526B1/en
Publication of JP2002030110A publication Critical patent/JP2002030110A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4807712B2 publication Critical patent/JP4807712B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴム補強材であるカーボンブラックとの相互
作用が改善され、得られる加硫物の反撥弾性、機械的特
性、加工性、耐摩耗性に優れた、変性共役ジエン系重合
体を得る。 【解決手段】 共役ジエン系重合体が、(d)キノン系
化合物、(e)チアゾール系化合物、(f)スルフェン
アミド系化合物、(g)ジチオカルバミン酸塩系化合
物、(h)チウラム系化合物および(i)チオイミド系
化合物の群から選ばれた少なくとも1種の化合物で変性
もしくはカップリングされ、かつシス−1,4−結合含
量が85%以上、ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィーで測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量
(Mn)との比(Mw/Mn)が4以下であるカーボン
ブラックの分散性に優れた変性共役ジエン系重合体、こ
の変性共役ジエン系重合体の製造方法、さらにはこの変
性共役ジエン系重合体を含むゴム成分にカーボンブラッ
クを配合したゴム組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変性共役ジエン系
重合体に関し、さらに詳細には、希土類元素化合物触媒
を用いて、共役ジエン系化合物を重合し、次いで、重合
された直後の重合体に、特定の化合物を用いて、変性も
しくはカップリング反応させることにより、カーボンブ
ラックなどのゴム補強材と相互作用し、このゴム補強材
のゴム成分中への分散性が良好で、この結果、反撥弾
性、耐摩耗性、機械的特性などの物性に優れた変性共役
ジエン系重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】共役ジエン類の重合触媒については、従
来より数多くの提案がなされており、工業的に極めて重
要な役割を担っている。特に、熱的および機械的特性に
おいて、高性能化された共役ジエン系重合体を得る目的
で、高いシス−1,4結合含量を与える数多くの重合触
媒が研究・開発されている。例えば、ニッケル、コバル
ト、チタンなどの遷移金属化合物を主成分とする複合触
媒系は公知である。そして、その中の幾つかは、既にブ
タジエン、イソプレンなどの重合触媒として工業的に広
く用いられている〔End.Ing.Chem.,4
8,784(1956)、特公昭37−8198号公報
参照〕。
【0003】一方、さらに高いシス−1,4結合含量お
よび優れた重合活性を達成すべく、希土類金属化合物と
第I〜III 族の有機金属化合物からなる複合触媒系が研
究開発され、高立体特異性重合の研究が盛んに行なわれ
るようになった。特公昭47−14729号公報には、
セリウムオクタノエートなどの希土類金属化合物とジイ
ソブチルアルミニウムハイドライドなどのアルキルアル
ミニウムハイドライドやトリアルキルアルミニウムとエ
チルアルミニウムジクロライドなどのアルミニウムハラ
イドからなる触媒系が示されている。特に、同公報に
は、触媒をブタジエンの存在下で熟成することにより、
触媒活性が増加することが示されている。
【0004】また、特公昭62−1404号公報、特公
昭63−64444号公報、特公平1−16244号公
報には、希土類元素の重合溶媒への化合物の溶解性を高
めることにより、触媒活性を高める方法が提案されてい
る。さらに、特公平4−2601号公報には、希土類金
属化合物、トリアルキルアルミニウムまたはアルミニウ
ムハイドライドおよび有機ハロゲン誘導体からなる触媒
系が、1,3−ブタジエンの重合に従来より高い活性を
示すことが示されている。しかしながら、従来の希土類
金属化合物を含む触媒系によって得られる重合体は、分
子量分布が広くなり、耐摩耗性や反撥弾性率が充分に改
良されるものではない。
【0005】さらに、特開平6−211916号公報、
特開平6−306113号公報、特開平8−73515
号公報では、ネオジム化合物にメチルアルモキサンを使
用した触媒系を用いると、高い重合活性を示し、かつ狭
い分子量分布を有する共役ジエン系重合体が得られるこ
とが報告されている。しかしながら、上記の重合法で充
分な触媒活性を保持し、かつ分子量分布の狭い重合体を
得るためには、従来の有機アルミニウム化合物を用いた
触媒系に比べて多量のアルモキサンを使用する必要があ
り、その価格が通常の有機アルミニウム化合物に比べて
高価であること、コールドフローが大きく、保存安定性
などに問題があり、実用的には問題がある。
【0006】これらの問題に対して、特開平10−30
6113号公報、特開平11−35633号公報では、
メチルアルモキサンを使用した触媒系で重合した共役ジ
エン系重合体をヘテロ三員環化合物やハロゲン化金属化
合物、金属カルボン酸塩などで変性し、コールドフロー
を抑えることが報告されている。
【0007】しかしながら、これらの共役ジエン系重合
体を用いて、カーボンブラックとのゴム組成物を調製し
た場合、これらの重合体(ゴム)とカーボンブラックと
の相互作用が充分ではなく、得られるゴム組成物中への
カーボンブラックの分散性が劣り、得られるゴム架橋物
の耐摩耗性や機械的特性が満足できるレベルに至ってい
ない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、鋭意研
究を重ねた結果、希土類金属化合物、アルモキサン、有
機アルミニウム、およびハロゲン含有化合物を組み合わ
せた触媒系を用いると、アルモキサンの使用量が少量で
も触媒活性が充分に高く、分子量分布が狭い共役ジエン
系重合体が得られること、また、重合終了後に特定の化
合物で反応(変性もしくはカップリング)させることに
より、カーボンブラックとの相互作用が改善され、得ら
れる加硫物の反撥弾性、機械的特性、加工性、耐摩耗性
に優れたゴム組成物が得られることを見いだし、本発明
に到達したものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、共役ジエン系
重合体が下記(d)〜(i)成分の群から選ばれた少な
くとも1種の化合物で変性もしくはカップリングされ、
かつ共役ジエン部のシス−1,4−結合含量が85%以
上、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し
た重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との
比(Mw/Mn)が4以下である変性共役ジエン系重合
体に関する。 (d)成分;キノン系化合物 (e)成分;チアゾール系化合物 (f)成分;スルフェンアミド系化合物 (g)成分;ジチオカルバミン酸塩系化合物 (h)成分;チウラム系化合物 (i)成分;チオイミド系化合物 次に、本発明は、共役ジエン系化合物を、下記(a)〜
(c)成分を主成分とする触媒を用いて重合したのち、
引き続き、上記(d)〜(i)成分の群から選ばれた少
なくとも1種の化合物で変性もしくはカップリングする
ことを特徴とする上記変性共役ジエン系重合体の製造方
法に関する。 (a)成分;周期律表の原子番号57〜71にあたる希
土類元素含有化合物、または、これらの化合物とルイス
塩基との反応物 (b)成分;アルモキサンおよび/またはAlR12
3 (式中、R1 およびR2 は同一または異なり、炭素
数1〜10の炭化水素基または水素原子、R3は炭素数
1〜10の炭化水素基であり、ただし、R3 は上記R1
またはR2 と同一または異なっていてもよい)に対応す
る有機アルミニウム化合物 (c)成分;ハロゲン含有化合物 次に、本発明は、上記変性共役ジエン系重合体10〜1
00重量%、ならびに天然ゴム、合成イソプレンゴム、
ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン
−α−オレフィン共重合ゴム、エチレン−α−オレフィ
ン−ジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン
共重合ゴム、クロロプレンゴムおよびハロゲン化ブチル
ゴムの群から選ばれた少なくとも1種の他のゴム90〜
0重量%〔ただし、変性共役ジエン系重合体+他のゴム
=100重量%〕からなるゴム成分100重量部に対
し、カーボンブラックを20〜120重量部配合したゴ
ム組成物に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の触媒に使用される(a)
成分としては、周期律表の原子番号57〜71にあたる
希土類元素を含む化合物(希土類元素含有化合物)また
はこれらの化合物とルイス塩基との反応物である。好ま
しい希土類元素は、ネオジム、プラセオジウム、セリウ
ム、ランタン、ガドリニウムなど、または、これらの混
合物であり、さらに好ましくは、ネオジムである。本発
明の希土類元素含有化合物は、カルボン酸塩、アルコキ
サイド、β−ジケトン錯体、リン酸塩または亜リン酸塩
であり、この中でも、カルボン酸塩またはリン酸塩が好
ましく、特にカルボン酸塩が好ましい。
【0011】希土類元素のカルボン酸塩としては、一般
式(R5 −CO23 M(式中、Mは周期律表の原子番
号57〜71にあたる希土類元素である)で表され、R
5 は炭素数1〜20の炭化水素基を示し、好ましくは飽
和または不飽和のアルキル基であり、かつ直鎖状、分岐
状または環状であり、カルボキシル基は1級、2級また
は3級の炭素原子に結合している。具体的には、オクタ
ン酸、2−エチルヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン
酸、安息香酸、ナフテン酸、バーサティック酸〔シェル
化学(株)製の商品名であって、カルボキシル基が3級
炭素原子に結合しているカルボン酸である〕などの塩が
挙げられ、2−エチルヘキサン酸、ナフテン酸、バーサ
ティック酸の塩が好ましい。
【0012】希土類元素のアルコキサイドは、一般式
(R6 O)3 M(R6 は炭素数1〜20の炭化水素基を
示し、Mは周期律表の原子番号57〜71にあたる希土
類元素である)であり、R6 Oで表されるアルコキシ基
の例として、2−エチル−ヘキシルアルコキシ基、オレ
イルアルコキシ基、ステアリルアルコキシ基、フェノキ
シ基、ベンジルアルコキシ基などが挙げられる。この中
でも、好ましいものは、2−エチル−ヘキシルアルコキ
シ基、ベンジルアルコキシ基である。
【0013】希土類元素のβ−ジケトン錯体としては、
希土類元素の、アセチルアセトン、ベンゾイルアセト
ン、プロピオニトリルアセトン、バレリルアセトン、エ
チルアセチルアセトン錯体などが挙げられる。この中で
も好ましいものは、アセチルアセトン錯体、エチルアセ
チルアセトン錯体である。
【0014】希土類元素の、リン酸塩または亜リン酸塩
としては、希土類元素の、リン酸ビス(2−エチルヘキ
シル)、リン酸ビス(1−メチルヘプチル)、リン酸ビ
ス(p−ノニルフェニル)、リン酸ビス(ポリエチレン
グリコール−p−ノニルフェニル)、リン酸(1−メチ
ルヘプチル)(2−エチルヘキシル)、リン酸(2−エ
チルヘキシル)(p−ノニルフェニル)、2−エチルヘ
キシルホスホン酸モノ−2−エチルヘキシル、2−エチ
ルヘキシルホスホン酸モノ−p−ノニルフェニル、ビス
(2−エチルヘキシル)ホスフィン酸、ビス(1−メチ
ルヘプチル)ホスフィン酸、ビス(p−ノニルフェニ
ル)ホスフィン酸、(1−メチルヘプチル)(2−エチ
ルヘキシル)ホスフィン酸、(2−エチルヘキシル)
(p−ノニルフェニル)ホスフィン酸などの塩が挙げら
れ、好ましい例としては、リン酸ビス(2−エチルヘキ
シル)、リン酸ビス(1−メチルヘプチル)、2−エチ
ルヘキシルホスホン酸モノ−2−エチルヘキシル、ビス
(2−エチルヘキシル)ホスフィン酸の塩が挙げられ
る。以上、例示した中でも特に好ましいものは、ネオジ
ムのリン酸塩またはネオジムのカルボン酸塩であり、特
にネオジムの2−エチルヘキサン酸塩、ネオジムのバー
サチック酸塩などのカルボン酸塩が最も好ましい。
【0015】上記の希土類元素含有化合物を溶剤に容易
に可溶化させるため、また、長期間安定に貯蔵するため
に用いられるルイス塩基は、希土類元素1モルあたり、
0〜30モル、好ましくは1〜10モルの割合で、両者
の混合物として、またはあらかじめ両者を反応させた生
成物として用いられる。ここで、ルイス塩基としては、
例えば、アセチルアセトン、テトラヒドロフラン、ピリ
ジン、N,N−ジメチルホルムアミド、チオフェン、ジ
フェニルエーテル、トリエチルアミン、有機リン化合
物、1価または2価のアルコールが挙げられる。以上の
(a)希土類元素含有化合物またはこれらの化合物とル
イス塩基との反応物は、1種単独で使用することも、あ
るいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0016】本発明の触媒に使用される(b)成分の一
方であるアルモキサンは、式(I)または式(II) で示
される構造を有する化合物である。また、ファインケミ
カル,23,(9),5(1994)、J.Am.Ch
em.Soc.,115,4971(1993)、J.
Am.Chem.Soc.,117,6465(199
5)で示されるアルモキサンの会合体でもよい。
【0017】
【化1】
【0018】(式中、R7 は、互いに同一または異な
り、それぞれ炭素数1〜20の炭化水素基、nは2以上
の整数である。) 式(I)または式(II) で表されるアルモキサンにおい
て、R7 で表される炭化水素基としては、メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ヘキ
シル、イソヘキシル、オクチル、イソオクチル基などが
挙げられ、好ましくは、メチル、エチル、イソブチル、
t−ブチル基であり、特に好ましくは、メチル基であ
る。また、nは2以上、好ましくは4〜100の整数で
ある。(b)アルモキサンの具体例としては、メチルア
ルモキサン、エチルアルモキサン、n−プロピルアルモ
キサン、n−ブチルアルモキサン、イソブチルアルモキ
サン、t−ブチルアルモキサン、ヘキシルアルモキサ
ン、イソヘキシルアルモキサンなどが挙げられる。
(b)アルモキサンの製造は、公知の如何なる技術を用
いてもよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンな
どの有機溶媒中に、トリアルキルアルミニウムまたはジ
アルキルアルミニウムモノクロライドを加え、さらに
水、水蒸気、水蒸気含有窒素ガス、あるいは硫酸銅5水
塩や硫酸アルミニウム16水塩などの結晶水を有する塩
を加えて反応させることにより製造することができる。
(b)アルモキサンは、1種単独で使用することも、あ
るいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0019】本発明の触媒に使用される(b)成分の他
方であるAlR123 (式中、R1 およびR2 は互
いに同一または異なり、それぞれ炭素数1〜10の炭化
水素基または水素原子、R3 は炭素数1〜10の炭化水
素基であり、ただし、R3 は上記R1 またはR2 と同一
または異なっていてもよい)に対応する有機アルミニウ
ム化合物としては、例えば、トリメチルアルミニウム、
トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニ
ウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリ−n−ブチ
ルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−
t−ブチルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、
トリヘキシルアルミニウム、トリシクロヘキシルアルミ
ニウム、トリオクチルアルミニウム、水素化ジエチルア
ルミニウム、水素化ジ−n−プロピルアルミニウム、水
素化ジ−n−ブチルアルミニウム、水素化ジイソブチル
アルミニウム、水素化ジヘキシルアルミニウム、水素化
ジイソヘキシルアルミニウム、水素化ジオクチルアルミ
ニウム、水素化ジイソオクチルアルミニウム、エチルア
ルミニウムジハイドライド、n−プロピルアルミニウム
ジハイドライド、イソブチルアルミニウムジハイドライ
ドなどが挙げられ、好ましくは、トリエチルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウム、水素化ジエチルアル
ミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウムである。本
発明の(b)成分である有機アルミニウム化合物は、1
種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して
用いることもできる。以上の(b)成分であるアルモキ
サンやAlR1 2 3 に対応する有機アルミニウム化
合物は、それぞれ、単独で使用することも、また、併用
することもでき、特に、アルモキサンと有機アルミニウ
ム化合物とを併用することが好ましい。
【0020】本発明の触媒に使用される(c)成分は、
ハロゲン含有化合物であり、好ましくは金属ハロゲン化
物とルイス塩基との反応物や、ジエチルアルミニウムク
ロリド、四塩化ケイ素、トリメチルクロロシラン、メチ
ルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルト
リクロロシラン、エチルアルミニウムジクロリド、エチ
ルアルミニウムセスキクロリド、四塩化スズ、二塩化ス
ズ、三塩化リン、ベンゾイルクロリド、t−ブチルクロ
リドなどが挙げられ、特に好ましくは金属ハロゲン化物
とルイス塩基との反応物である。ここで、上記金属ハロ
ゲン化物としては、塩化ベリリウム、臭化ベリリウム、
ヨウ化ベリリウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウ
ム、ヨウ化マグネシウム、塩化カルシウム、臭化カルシ
ウム、ヨウ化カルシウム、塩化バリウム、臭化バリウ
ム、ヨウ化バリウム、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜
鉛、塩化カドミウム、臭化カドミウム、ヨウ化カドミウ
ム、塩化水銀、臭化水銀、ヨウ化水銀、塩化マンガン、
臭化マンガン、ヨウ化マンガン、塩化レニウム、臭化レ
ニウム、ヨウ化レニウム、塩化銅、ヨウ化銅、塩化銀、
臭化銀、ヨウ化銀、塩化金、ヨウ化金、臭化金などが挙
げられ、好ましくは、塩化マグネシウム、塩化カルシウ
ム、塩化バリウム、塩化マンガン、塩化亜鉛、塩化銅で
あり、特に好ましくは、塩化マグネシウム、塩化マンガ
ン、塩化亜鉛、塩化銅である。
【0021】また、上記の金属ハロゲン化物との反応物
を生成させるために反応させるルイス塩基としては、リ
ン化合物、カルボニル化合物、窒素化合物、エーテル化
合物、アルコールなどが好ましい。具体的には、リン酸
トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸
トリフェニル、リン酸トリクレジル、トリエチルホスフ
ィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィ
ン、ジエチルホスフィノエタン、ジフェニルホスフィノ
エタン、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、プロ
ピオニトリルアセトン、バレリルアセトン、エチルアセ
チルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、
アセト酢酸フェニル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエ
チル、マロン酸ジフェニル、酢酸、オクタン酸、2−エ
チル−ヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン酸、安息香
酸、ナフテン酸、バーサティック酸〔シェル化学(株)
製の商品名であって、カルボキシル基が3級炭素原子に
結合しているカルボン酸である〕、トリエチルアミン、
N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、
ジフェニルエーテル、2−エチル−ヘキシルアルコー
ル、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、フェ
ノール、ベンジルアルコール、1−デカノール、ラウリ
ルアルコールなどが挙げられ、好ましくは、リン酸トリ
−2−エチルヘキシル、リン酸トリクレジル、アセチル
アセトン、2−エチルヘキサン酸、バーサティック酸、
2−エチルヘキシルアルコール、1−デカノール、ラウ
リルアルコールである。
【0022】上記のルイス塩基は、上記金属ハロゲン化
物1モルあたり、0.01〜30モル、好ましくは0.
5〜10モルの割合で反応させる。このルイス塩基との
反応物を使用すると、ポリマー中に残存する金属を低減
することができる。
【0023】本発明で使用する触媒の各成分の量または
組成比は、その目的あるいは必要性に応じて種々の異な
ったものに設定される。このうち、(a)成分は、10
0gの共役ジエン系化合物に対し、0.00001〜
1.0ミリモルの量を用いるのがよい。0.00001
ミリモル未満では、重合活性が低くなり好ましくなく、
一方、1.0ミリモルを超えると、触媒濃度が高くな
り、脱灰工程が必要となり好ましくない。特に、0.0
001〜0.5ミリモルの量を用いるのが好ましい。ま
た、一般に(b)成分の使用量は、(a)成分に対する
Alのモル比で表すことができ、(a)成分対(b)成
分が1:1〜1:1,000、好ましくは1:3〜1:
750、さらに好ましくは1:5〜1:500である。
さらに、(a)成分と(c)成分の割合は、モル比で、
1:0.1〜1:30、好ましくは1:0.2〜1:1
5である。これらの触媒量または構成成分比の範囲外で
は、高活性な触媒として作用せず、または、触媒残渣除
去する工程が必要になるため好ましくない。また、上記
の(a)〜(c)成分以外に、重合体の分子量を調節す
る目的で、水素ガスを共存させて重合反応を行ってもよ
い。
【0024】触媒成分として、上記の(a)成分、
(b)成分および(c)成分以外に、必要に応じて、共
役ジエン系化合物および/または非共役ジエン系化合物
を、(a)成分の化合物1モルあたり、0〜1,000
モルの割合で用いてもよい。触媒製造用に用いられる共
役ジエン系化合物は、重合用のモノマーと同じく、1,
3−ブタジエン、イソプレンなどを用いることができ
る。また、非共役ジエン系化合物としては、例えば、ジ
ビニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼン、トリイソ
プロペニルベンゼン、1,4−ヘキサジエン、エチリデ
ンノルボルネンなどが挙げられる。触媒成分としての共
役ジエン系化合物は必須ではないが、これを併用する
と、触媒活性が一段と向上する利点がある。
【0025】触媒製造は、例えば、溶媒に溶解した
(a)成分〜(c)成分、さらに必要に応じて、共役ジ
エン系化合物および/または非共役ジエン系化合物を反
応させることによる。その際、各成分の添加順序は任意
でよい。これらの各成分は、あらかじめ混合、反応さ
せ、熟成させることが、重合活性の向上、重合開始誘導
期間の短縮の意味から好ましい。ここで、熟成温度は、
0〜100℃、好ましくは20〜80℃である。0℃未
満では、充分に熟成が行われず、一方、100℃を超え
ると、触媒活性の低下や、分子量分布の広がりが起こり
好ましくない。熟成時間は、特に制限はなく、重合反応
槽に添加する前にライン中で接触させることもでき、通
常は、0.5分以上であれば充分であり、数日間は安定
である。
【0026】本発明では、共役ジエン系化合物を、上記
(a)〜(c)成分を主成分とする触媒を用いて重合す
る。本発明の触媒で重合できる共役ジエン系化合物とし
ては、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタ
ジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブ
タジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエ
ン、ミルセン、シクロ−1,3−ペンタジエンなどが挙
げられ、特に好ましくは、1,3−ブタジエン、イソプ
レン、1,3−ペンタジエンである。これらの共役ジエ
ン系化合物は、1種単独で使用することも、あるいは2
種以上を混合して用いることもでき、2種以上混合して
用いる場合は、共重合体が得られる。
【0027】本発明の共役ジエン系重合体の重合は、溶
媒を用いて、または無溶媒下で行うことができる。重合
溶媒としては、不活性の有機溶媒であり、例えば、ブタ
ン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの炭素数4〜1
0の飽和脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキ
サンなどの炭素数6〜20の飽和脂環式炭化水素、1−
ブテン、2−ブテンなどのモノオレフィン類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、塩化メ
チレン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロルエチレ
ン、パークロルエチレン、1,2−ジクロルエタン、ク
ロルベンゼン、ブロムベンゼン、クロルトルエンなどの
ハロゲン化炭化水素が挙げられる。これらの重合溶媒
は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混
合して用いることもできる。
【0028】重合温度は、通常、−30℃〜200℃、
好ましくは0〜150℃である。重合反応は、回分式で
も、連続式のいずれでもよい。また、重合体を製造する
ために、本発明の希土類元素化合物系触媒および重合体
を失活させないために、重合系内に酸素、水あるいは炭
酸ガスなどの失活作用のある化合物の混入を極力なくす
ような配慮が必要である。
【0029】次に、本発明では、このようにして希土類
元素化合物系触媒を用いて共役ジエン系化合物を重合し
たのち、引き続き、得られるリビングポリマーの活性末
端に、上記(d)〜(i)の群から選ばれた少なくとも
1種の化合物を添加し、ポリマーの活性末端をの官能基
を持つ化合物と反応(変性もしくはカップリング)させ
ることにより、重合体分子量を増大もしくは重合体鎖を
分岐化され、かつカーボンブラックとの相互作用が改善
された新規な重合体を形成するものである。この反応
(変性もしくはカップリング)により、カーボンブラッ
クとの相互作用が改善され、反撥弾性、耐摩耗性、機械
的特性、コールドフローが改良される。
【0030】本発明において、ポリマーの活性末端と反
応させる(d)成分は、キノン系化合物である。この
(d)成分としては、1,4−ベンゾキノン、1,4−
ナフトキノン、アントラキノン、2−メチル−1,4−
ベンゾキノン、2,3−ジメチル−1,4−ベンゾキノ
ン、2,5−ジメチル−1,4−ベンゾキノン、2,6
−ジメチル−1,4−ベンゾキノン、2−t−ブチル−
1,4−ベンゾキノン、2,5−ジt−ブチル−1,4
−ベンゾキノン、2,3−ジクロロ−1,4−ベンゾキ
ノン、2,5−ジクロロ−1,4−ベンゾキノン、2,
6−ジクロロ−1,4−ベンゾキノン、2,5−ジブロ
モ−1,4−ベンゾキノン、クロラニル、ブロマニル、
クロラニル酸、ブロマニル酸、2−メチル−1,4−ナ
フトキノン、2,3−ジメチル−1,4−ナフトキノ
ン、2−クロロ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジク
ロロ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジブロモ−1,
4−ナフトキノン、1,5−ジクロロアントラキノン、
1,8−ジクロロアントラキノン、1,4,8,11−
テトラクロロアントラキノンなどが挙げられる。(d)
成分は、1種単独であるいは2種以上を併用することが
できる。
【0031】ポリマーの活性末端と反応させる(e)成
分は、チアゾール系化合物であり、例えば、メルカプト
ベンゾチアゾール、ジベンゾチアゾールジスルフィド、
2−(4−モルフォリノジチオ)ベンゾチアゾール、2
−(2,4−ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチア
ゾール、メルカプトベンゾチアゾールシクロヘキシルア
ミン塩、N,N′−ジエチルチオカルバモイル−2−ベ
ンゾチアゾールスルフィドなどが挙げられる。(e)成
分は、1種単独であるいは2種以上を併用することがで
きる。
【0032】ポリマーの活性末端と反応させる(f)成
分は、スルフェンアミド系化合物である。(f)成分の
具体例は、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスル
フェンアミド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾ
リルスルフェンアミド、N,N′−ジシクロヘキシル−
2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オキシジ
エチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドなど
が挙げられる。(f)成分は、1種単独であるいは2種
以上を併用することができる。
【0033】ポリマーの活性末端と反応させる(g)成
分は、ジチオカルバミン酸塩系化合物である。(g)成
分の具体例は、ジエチルジチオカルバミン酸2−ベンゾ
チアゾイルエステル、ペンタメチレンジチオカルバミン
酸ピペリジン塩、ピペコリンジチオカルバミン酸ピペコ
リン塩などが挙げられる。(g)成分は、1種単独であ
るいは2種以上を併用することができる。
【0034】ポリマーの活性末端と反応させる(h)成
分は、チウラム系化合物化合物である。(h)成分の具
体例は、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエ
チルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジス
ルフィド、テトラメチレンチウラムモノスルフィド、ジ
ペンタメチレンチウラムテトラスルフィドなどが挙げら
れる。(h)成分は、1種単独であるいは2種以上を併
用することができる。
【0035】ポリマーの活性末端と反応させる(i)成
分は、チオイミド系化合物化合物である。(i)成分の
具体例は、N−(シクロヘキシルチオ)フタルイミド、
N−(フェニルチオ)フタルイミドなどが挙げられる。
(i)成分は、1種単独であるいは2種以上を併用する
ことができる。
【0036】以上の(d)〜(i)成分の化合物(以下
「変性剤」ともいう)は、1種単独で使用することも、
あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0037】上記(a)成分に対する変性剤の使用量
は、好ましくは、モル比で、0.01〜200、さらに
好ましくは0.1〜150である。0.01未満では、
反応の進行が充分ではなく、また、カーボンブラックと
の分散性が充分に発現されないないうえ、反撥弾性、耐
摩耗性、コールドフローの改良効果が発現されないこと
があり、一方、200を超えて使用しても、カーボンブ
ラックの分散性や物性の改良効果は飽和しており、経済
上、また場合により、トルエン不溶分(ゲル)が生成し
好ましくない。この変性もしくはカップリング反応(以
下「変性反応」ともいう)は、160℃以下、好ましく
は−30℃〜+130℃の温度で、0.1〜10時間、
好ましくは0.2〜5時間実施することが望ましい。
【0038】目的の重合体は、変性反応が終了したの
ち、必要に応じて、重合停止剤、重合体安定剤を反応系
に加え、共役ジエン系重合体の製造における公知の脱溶
媒、乾燥操作により回収できる。変性後に得られる変性
共役ジエン系重合体の、シス−1,4−結合含量は85
%以上、好ましくは90%以上、さらに好ましくは93
%以上、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)との比(Mw/Mn)は4以下、好ましくは3.5
以下である。シス−1,4−結合含量が85%未満で
は、耐摩耗性が劣る。また、Mw/Mnが4を超える
と、耐摩耗性に劣る。なお、得られる変性共役ジエン系
重合体のビニル−1,2−結合含量は、好ましくは2.
5%以下、さらに好ましくは2.0%以下である。2.
5%を超えると、耐久性に劣る傾向がある。
【0039】また、上記変性共役ジエン系重合体の10
0℃におけるムーニー粘度(ML1+ 4 ,100℃)は、
10〜150の範囲にあることが好ましい。10未満で
は、加硫後の耐摩耗性などが劣り、一方、150を超え
ると、混練り時の加工性が劣ることがある。さらに、上
記変性共役ジエン系重合体のポリスチレン換算の重量平
均分子量は、通常、10万〜150万、好ましくは15
万〜100万である。これらの範囲外では、加工性およ
び加硫ゴムの物性が劣る傾向にあり好ましくない。な
お、得られる変性共役ジエン系重合体は、必要に応じ
て、脱溶剤前に、アロマチックオイル、ナフテニックオ
イルなどのプロセス油を添加したのち、脱溶剤、乾燥操
作により回収することができる。
【0040】本発明により得られる変性共役ジエン系重
合体は、該重合体を、単独で、または他の合成ゴムもし
くは天然ゴム(以下「他のゴム」ともいう)とブレンド
して配合し、必要に応じて、プロセス油を配合し、カー
ボンブラックなどの充填剤、加硫剤、加硫促進剤、その
他の通常の配合剤を加えて混練、加硫し、乗用車、トラ
ック、バス用タイヤ、スタッドレスタイヤなどの冬用タ
イヤのトレッド、サイドウォール、各種部材、ホース、
ベルト、防振ゴム、その他の各種工業用品などの機械的
特性、および耐摩耗性が要求されるゴム用途に使用され
る。また、天然ゴム以外の合成ゴムとしては、合成イソ
プレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴ
ム、エチレン−α−オレフィン共重合ゴム、エチレン−
α−オレフィン−ジエン共重合ゴム、アクリロニトリル
−ブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム、ハロゲン
化ブチルゴムのほか、水添ブタジエンゴム、水添スチレ
ン−ブタジエンゴムなどが挙げられる。
【0041】本発明の変性共役ジエン系重合体と他のゴ
ムとの割合は、変性共役ジエン系重合体成分が10〜1
00重量%、好ましくは20〜100重量%、他のゴム
が90〜0重量%、好ましくは80〜0重量%〔ただ
し、変性共役ジエン系重合体+他のゴム=100重量
%〕である。本発明の変性共役ジエン系重合体が10重
量%未満では、カーボンブラックとの分散性が充分では
なく、反撥弾性、耐摩耗性および破壊強度などの物性が
不充分となる。
【0042】本発明により得られる変性共役ジエン系重
合体は、官能基を有する上記特定の化合物で変性もしく
はカップリングされているため、この官能基がカーボン
ブラックなどのゴム補強材の表面に存在する種々の官能
基と結合して、このゴム補強材とゴムとが相互作用をな
し、ゴム組成物中におけるカーボンブラックなどのゴム
補強材の分散性が向上する。
【0043】ここで、本発明のゴム組成物は、本発明の
変性共役ジエン系重合体を単独で、または上記のような
他の合成ゴムもしくは天然ゴムとブレンドして、ゴム成
分として配合し、必要に応じて、プロセス油を配合し、
次いで充填剤であるカーボンブラック、加硫剤ならびに
加硫促進剤などの通常の加硫ゴム配合剤を加えてなるも
のである。ここで、本発明の共役ジエン系重合体の優れ
た特徴を発現するためには、このジエン系重合体は、ゴ
ム成分中に10重量%以上、好ましくは20重量%以上
含有させる。また、配合および油展に使用されるプロセ
ス油としては、例えばパラフィン系、ナフテン系、アロ
マチック系などが挙げられ、その使用量は、ゴム成分1
00重量部に対し、好ましくは80重量部以下、さらに
好ましくは20〜60重量部である。
【0044】本発明のカーボンを配合したゴム組成物に
おいて、使用されるカーボンブラックとしては、HA
F、ISAF、SAFなどのカーボンブラックであり、
好ましくはヨウ素吸着量(IA)が60mg/g以上、
かつジブチルフタレート吸油量(DBP)が80ml/
100g以上のカーボンブラックが用いられる。
【0045】ゴム補強材であるカーボンブラックの配合
量は、ゴム成分100重量部に対し、20〜120重量
部、好ましくは30〜100重量部、さらに好ましくは
40〜80重量部である。20重量部未満では、補強性
に劣り、反撥弾性、耐摩耗性および破壊強度の改良効果
が得られず一方、120重量部を超えると、未加硫ゴム
組成物の粘度が上昇し、加工性に劣り、また、耐摩耗性
および反撥弾性が劣る。
【0046】以上のゴム組成物に用いられる上記加硫剤
としては、通常、硫黄が使用され、その使用量は、ゴム
成分100重量部に対して、0.1〜3重量部、好まし
くは0.5〜2重量部である。加硫助剤および加工助剤
としては、一般にステアリン酸が用いられ、その使用量
は、ゴム成分100重量部に対し、0.5〜5重量部で
ある。加硫促進剤は、特に限定されないが、好ましくは
M(2−メルカプトベンゾチアゾール)、DM(ジベン
ゾチアジルジサルファイド)、CZ(N−シクロヘキシ
ル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)などのチア
ゾール系加硫促進剤を挙げることができ、その使用量
は、ゴム成分100重量部に対して、通常、0.1〜5
重量部、好ましくは0.2〜3重量部である。
【0047】本発明のゴム組成物には、必要に応じて、
上記ゴム補強材以外のシリカ、炭酸カルシウム、酸化チ
タンなどの充填剤、酸化亜鉛、酸化防止剤、オゾン劣化
防止剤などの添加剤を配合することもできる。
【0048】本発明のゴム組成物は、ロール、インター
ナルミキサーなどの混練り機を用いて混練りすることに
よって得られ、成形加工後、加硫を行ない、タイヤトレ
ッド、アンダートレッド、カーカス、サイドウオール、
ビート部分などのタイヤ用途のほか、ホース、ベルト、
靴底、窓枠、シール材、防振ゴム、その他の工業用品な
どの用途に用いることができるが、特にタイヤトレッド
用ゴムとして好適に使用される。
【0049】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて、本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない
限り、以下の実施例に何ら制約されるものではない。な
お、実施例中、部および%は特に断らないかぎり重量基
準である。また、実施例中の各種の測定は、下記の方法
によった。
【0050】ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃) JIS K6300−1994に準拠して、予熱1分、
測定時間4分、温度100℃で測定した。数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw ) 東ソー(株)製、HLC−8120GPCを用い、検知
器として、示差屈折計および紫外可視計を用いて、次の
条件で測定した。 カラム;東ソー(株)製、カラムGMHHXL 移動相;テトラヒドロフランミクロ構造(シス−1,4−結合含量、ビニル−1,2
−結合含量 ) 赤外法(モレロ法)によって求めた。引張特性 JIS K6301−1995に従って、300%伸長
時の引張応力(M300%)、切断時の伸び(EB)、切断
時の強力(TB)を測定した。耐摩耗性 ランボーン式摩耗試験機〔島田技研(株)製〕を用い、
スリップ比60%、室温(25℃)下で測定した。tanδ レオメトリクス社製、メカニカルスペクトロメータを用
い、歪3%、50℃での値を測定した。
【0051】実施例1 窒素置換された5Lオートクレーブに、窒素下、シクロ
ヘキサン2.4Kg、1,3−ブタジエン300gを仕
込んだ。これらに、予め触媒成分としてバーサティック
酸ネオジム(以下「Nd(ver)3 」ともいう)
(0.09mmol)のシクロヘキサン溶液、メチルア
ルモキサン(以下「MAO」ともいう)(7.2mmo
l)のトルエン溶液、水素化ジイソブチルアルミニウム
(以下「AliBu2 H」ともいう)(3.6mmo
l)およびジエチルアルミニウムクロリド(以下「DE
AC」ともいう)(0.18mmol)のトルエン溶液
を、ネオジムの5倍量の1,3−ブタジエンと50℃で
30分間反応熟成させた触媒を仕込み、80℃で60分
間重合を行った。1,3−ブタジエンの反応転化率は、
ほぼ100%であった。
【0052】次に、この重合溶液の温度を50℃に保
ち、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(4.5
mmol)を添加し、30分間反応させた。その後、
2,4−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.5
gを含むメタノール溶液を添加し、重合停止後、スチー
ムストリッピングにより脱溶媒し、110℃のロールで
乾燥して、重合体を得た。重合条件および分析結果を表
1に示す。また、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキ
ノンを添加する前のポリマーのGPCチャートを図1
に、添加した後のポリマーのGPCチャートを図2に示
す。図1〜2から分かるように、2,3−ジクロロ−
1,4−ナフトキノンを添加する前は紫外可視計にピー
クが見られないが、添加後にはピークが出現している。
このことから、ポリマーが2,3−ジクロロ−1,4−
ナフトキノンで変性されていることが確認できる。
【0053】実施例2 実施例1で、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン
を2−(4−モルフォリノジチオ)ベンゾチアゾールに
代えた以外は、実施例1と同様の方法にて重合体を得
た。重合条件および分析結果を表1に示す。
【0054】実施例3 実施例1で、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン
をN−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフ
ェンアミドに代えた以外は、実施例1と同様の方法にて
重合体を得た。重合条件および分析結果を表1に示す。
【0055】実施例4 実施例1で、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン
をジエチルジチオカルバミン酸2−ベンゾチアゾイルエ
ステルに代えた以外は、実施例1と同様の方法にて重合
体を得た。重合条件および分析結果を表1に示す。
【0056】実施例5 実施例1で、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン
をテトラメチルチウラムジスルフィドに代えた以外は、
実施例1と同様の方法にて重合体を得た。重合条件およ
び分析結果を表1に示す。
【0057】実施例6 実施例1で、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン
をN−(シクロヘキシルチオ)フタルイミドに代えた以
外は、実施例1と同様の方法にて重合体を得た。重合条
件および分析結果を表1に示す。
【0058】実施例7 窒素置換された5Lオートクレーブに、窒素下、シクロ
ヘキサン2.4Kg、1,3−ブタジエン300gを仕
込んだ。これらに、予め触媒成分としてバーサティック
酸ネオジム(0.37mmol)のシクロヘキサン溶
液、トリイソブチルアルミニウム(以下「AliB
3 」ともいう)(11.1mmol)のトルエン溶
液、水素化ジイソブチルアルミニウム(3.6mmo
l)およびジエチルアルミニウムクロリド(0.74m
mol)のトルエン溶液を、ネオジムの5倍量の1,3
−ブタジエンと50℃で30分間反応熟成させた触媒を
仕込み、80℃で60分間重合を行った。1,3−ブタ
ジエンの反応転化率は、ほぼ100%であった。次に、
この重合溶液の温度を50℃に保ち、2,3−ジクロロ
−1,4−ナフトキノン(4.5mmol)を添加し、
30分間反応させた。その後、2,4−ジ−tert−
ブチル−p−クレゾール1.5gを含むメタノール溶液
を添加し、重合停止後、スチームストリッピングにより
脱溶媒し、110℃のロールで乾燥して、重合体を得
た。重合条件および分析結果を表1に示す。また、2,
3−ジクロロ−1,4−ナフトキノンを添加する前のポ
リマーのGPCチャートを図3に、添加した後のポリマ
ーのGPCチャートを図4に示す。図3〜4から分かる
ように、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノンを添
加する前は紫外可視計にピークが見られないが、添加後
にはピークが出現している。このことから、ポリマーが
2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノンで変性されて
いることが確認できる。
【0059】実施例8 実施例7で、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン
を2−(4−モルフォリノジチオ)ベンゾチアゾールに
代えた以外は、実施例1と同様の方法にて重合体を得
た。重合条件および分析結果を表1に示す。
【0060】実施例9 実施例7で、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン
をN−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフ
ェンアミドに代えた以外は、実施例1と同様の方法にて
重合体を得た。重合条件および分析結果を表1に示す。
【0061】実施例10 実施例7で、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン
をジエチルジチオカルバミン酸2−ベンゾチアゾイルエ
ステルに代えた以外は、実施例1と同様の方法にて重合
体を得た。重合条件および分析結果を表1に示す。
【0062】実施例11 実施例7で、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン
をテトラメチルチウラムジスルフィドに代えた以外は、
実施例1と同様の方法にて重合体を得た。重合条件およ
び分析結果を表1に示す。
【0063】実施例12 実施例7で、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン
をN−(シクロヘキシルチオ)フタルイミドに代えた以
外は、実施例1と同様の方法にて重合体を得た。重合条
件および分析結果を表1に示す。
【0064】比較例1 窒素置換された5Lオートクレーブに、窒素下、シクロ
ヘキサン2.4Kg、1,3−ブタジエン300gを仕
込んだ。これらに、予め触媒成分としてバーサティック
酸ネオジム(0.09mmol)のシクロヘキサン溶
液、メチルアルモキサン(7.2mmol)のトルエン
溶液、水素化ジイソブチルアルミニウム(3.6mmo
l)およびジエチルアルミニウムクロリド(0.18m
mol)のトルエン溶液を、ネオジムの5倍量の1,3
−ブタジエンと50℃で30分間反応熟成させた触媒を
仕込み、80℃で60分間重合を行った。1,3−ブタ
ジエンの反応転化率は、ほぼ100%であった。次に、
2,4−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.5
gを含むメタノール溶液を添加し、重合停止後、スチー
ムストリッピングにより脱溶媒し、110℃のロールで
乾燥して、重合体を得た。重合条件および分析結果を表
1に示す。
【0065】比較例2 実施例1で、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン
をジオクチルスズビスベンジルマレートに代えた以外
は、実施例1と同様の方法にて重合体を得た。重合条件
および分析結果を表1に示す。また、ジオクチルスズビ
スベンジルマレートを添加する前のポリマーのGPCチ
ャートを図5に、添加した後のポリマーのGPCチャー
トを図6に示す。図5〜6から分かるように、ジオクチ
ルスズビスベンジルマレートを添加する前は紫外可視計
にピークが見られないが、添加後にはピークが出現して
いる。このことから、変性剤を変更しても、ポリマーが
変性されていることが確認できる。
【0066】比較例3 窒素置換された5Lオートクレーブに、窒素下、シクロ
ヘキサン2.4Kg、1,3−ブタジエン300gを仕
込んだ。これらに、予め触媒成分としてバーサティック
酸ネオジム(0.37mmol)のシクロヘキサン溶
液、トリイソブチルアルミニウム(11.1mmol)
のトルエン溶液、水素化ジイソブチルアルミニウム
(3.6mmol)およびジエチルアルミニウムクロリ
ド(0.74mmol)のトルエン溶液を、ネオジムの
5倍量の1,3−ブタジエンと50℃で30分間反応熟
成させた触媒を仕込み、80℃で60分間重合を行っ
た。1,3−ブタジエンの反応転化率は、ほぼ100%
であった。次に、2,4−ジ−tert−ブチル−p−
クレゾール1.5gを含むメタノール溶液を添加し、重
合停止後、スチームストリッピングにより脱溶媒し、1
10℃のロールで乾燥して、重合体を得た。重合条件お
よび分析結果を表1に示す。
【0067】比較例4 実施例7で、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン
をジオクチルスズビスベンジルマレートに代えた以外
は、実施例1と同様の方法にて重合体を得た。重合条件
および分析結果を表1に示す。
【0068】比較例5 市販のポリブタジエンゴム〔ジェイエスアール(株)
製、ポリブタジエンゴムBR01〕の加硫物性を表1に
示す。
【0069】実施例1〜12および比較例1〜5の重合
体(ポリマー)を用いて、下記に示す配合処方に従っ
て、プラストミルを使用し、混練り配合を行った。14
5℃で最適時間、プレス加硫を行い、加硫物の試験片を
得た。得られた加硫ゴムの物性を、表1に示す。配合処方 (部) ゴム成分 100 HAFカーボンブラック 50 亜鉛華 3 ステアリン酸 2 老化防止剤(*1) 1 加硫促進剤(*2) 0.8 硫黄 1.5 *1)N−イソプロピル−N′−フェニル−p−フェニ
レンジアミン *2)N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフ
ェンアミド
【0070】実施例1〜6は、比較例1に対して、加硫
後の破壊強度、反撥弾性および耐摩耗性が向上している
ことが分かる。また、比較例2より、公知の変性剤を使
用した重合体よりも、加硫後の各物性が優れていること
が分かる。同様に、実施例7〜12は、比較例3,4に
対して、加硫後の破壊強度、反撥弾性および耐摩耗性が
向上しており、触媒組成に関係なく上記変性剤を使用す
ると、加硫物性が改良されることが分かる。以上の結果
から、本発明の変性剤が有用であることが分かる。
【0071】実施例13〜24、比較例6〜18 次に、実施例1〜3、10〜12、あるいは、比較例
1,4,5の重合体(ポリマー)と、天然ゴムとをブレ
ンドしたポリマーを用いて、下記に示す配合処方に従っ
て、プラストミルを使用し、混練り配合を行った。14
5℃で最適時間、プレス加硫を行い、加硫物の試験片を
得た。得られた加硫ゴムの物性を、表2〜3に示す。配合処方 (部) ゴム成分(*1) 100 HAFカーボンブラック 50 亜鉛華 3 ステアリン酸 2 老化防止剤(*2) 1 加硫促進剤(*3) 0.8 硫黄 1.5 *1)ブレンド比率は、表2〜3に記載 *2)N−イソプロピル−N′−フェニル−p−フェニ
レンジアミン *3)N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフ
ェンアミド
【0072】実施例13〜24は、比較例12,13,
15,16,18に対して、加硫後の破壊強度、反撥弾
性および耐摩耗性が向上しており、天然ゴムとブレンド
しても、本発明の重合体を使用することで物性が改良さ
れることが分かる。しかしながら、比較例6〜11,1
4,17より、全ゴム成分100部中、本発明の重合体
の部数が少なすぎると、充分な物性改良効果が得られな
いことが分かる。
【0073】実施例25〜30、比較例19〜21 次に、実施例1〜3、10〜12、あるいは、比較例
1,4,5の重合体(ポリマー)と、溶液重合SBRと
をブレンドしたポリマーを用いて、下記に示す配合処方
に従って、プラストミルを使用し、混練り配合を行っ
た。145℃で最適時間、プレス加硫を行い、加硫物の
試験片を得た。得られた加硫ゴムの物性を、表4に示
す。配合処方 (部) ゴム成分(*1) 100 HAFカーボンブラック 50 亜鉛華 3 ステアリン酸 2 老化防止剤(*2) 1 加硫促進剤(*3) 0.8 硫黄 1.5 *1)ブレンド比率は、表4に記載 *2)N−イソプロピル−N′−フェニル−p−フェニ
レンジアミン *3)N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフ
ェンアミド
【0074】実施例25〜30は、比較例19〜21に
対して、加硫後の破壊強度、反撥弾性および耐摩耗性が
向上しており、溶液重合SBRとブレンドしても、本発
明の重合体を使用することで物性が改良されることが分
かる。
【0075】実施例31〜33、比較例22〜23 次に、実施例1の重合体(ポリマー)と、天然ゴムをブ
レンドした73マーを用いて、下記に示す配合処方に従
って、プラストミルを使用し、混練り配合を行った。1
45℃で最適時間、プレス加硫を行い、加硫物の試験片
を得た。得られた加硫ゴムの物性を、表5に示す。配合処方 (部) ゴム成分(*1) 100 HAFカーボンブラック 10〜130 亜鉛華 3 ステアリン酸 2 老化防止剤(*2) 1 加硫促進剤(*3) 0.8 硫黄 1.5 *1)ブレンド比率は、表5に記載 *2)N−イソプロピル−N′−フェニル−p−フェニ
レンジアミン *3)N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフ
ェンアミド
【0076】実施例31〜33は、比較例22〜23に
対して、加硫後の破壊強度、反撥弾性および耐摩耗性が
優れており、配合時に添加するカーボンブラックの量が
多すぎても、少なすぎても、十分な物性改良効果が得ら
れないことが分かる。
【0077】
【表1】
【0078】 *1)重量平均分子量と(Mw)と数平均分子量(M
n)との比 *2)比較例5を100とし、数値の大なるほど良好 *3)比較例5を100とし、数値の大なるほど良好 *4)JSR(株)製の市販BR(JSR BR01)
【0079】
【表2】
【0080】 *1)JSR(株)製の市販BR(JSR BR01) *2)比較例18を100とし、数値が大なるほど良好 *3)比較例18を100とし、数値が大なるほど良好
【0081】
【表3】
【0082】 *1)JSR(株)製の市販BR(JSR BR01) *2)比較例18を100とし、数値が大なるほど良好 *3)比較例18を100とし、数値が大なるほど良好
【0083】
【表4】
【0084】 *1)JSR(株)製の市販BR(JSR BR01) *2)結合スチレン含量35%、ビニル結合含量21
%、四塩化スズで変性したスチレン−ブタジエンゴム *3)比較例21を100とし、数値が大なるほど良好 *4)比較例21を100とし、数値が大なるほど良好
【0085】
【表5】
【0086】 *1)比較例18を100とし、数値が大なるほど良好 *2)比較例18を100とし、数値が大なるほど良好
【0087】
【発明の効果】本発明の変性共役ジエン系重合体は、特
定の官能基を含有する化合物で変性(カップリング)す
ることにより、ゴム補強材である、カーボンブラックの
分散性に優れ、反撥弾性、耐摩耗性および機械的強度に
優れるゴム加硫物が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたポリマーの変性前のGPC
チャートである。
【図2】実施例1で得られたポリマーの変性後のGPC
チャートである。
【図3】実施例7で得られたポリマーの変性前のGPC
チャートである。
【図4】実施例7で得られたポリマーの変性後のGPC
チャートである。
【図5】比較例2で得られたポリマーの変性前のGPC
チャートである。
【図6】比較例2で得られたポリマーの変性後のGPC
チャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 9/00 C08L 9/00 9/02 9/02 9/06 9/06 23/16 23/16 23/28 23/28 47/00 47/00 (72)発明者 曽根 卓男 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 (72)発明者 明間 博 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 (72)発明者 中山 敦 東京都東大和市桜が丘二丁目224−1− 1113 Fターム(参考) 4J002 AC01X AC03X AC06X AC07X AC08X AC09X BB15X BB24X BL00W BN20W DA036 FD016 4J028 AA01A AB00A AC49A BA00A BA01B BA02B BB01B BC15B BC17B BC19B BC25B BC33B CA52C CB12C CB14C EB12 FA02 GA06 GA11 4J100 AR17P AS01P AS02P AS03P BA11H BA50H BA59H BC83H CA01 CA03 DA04 DA47 DA49 FA10 FA19 HA55 HC25 HC69 HC71 HC72

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共役ジエン系重合体が下記(d)〜
    (i)成分の群から選ばれた少なくとも1種の化合物で
    変性もしくはカップリングされ、かつシス−1,4−結
    合含量が85%以上、ゲルパーミエーションクロマトグ
    ラフィーで測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分
    子量(Mn)との比(Mw/Mn)が4以下である変性
    共役ジエン系重合体。 (d)成分;キノン系化合物 (e)成分;チアゾール系化合物 (f)成分;スルフェンアミド系化合物 (g)成分;ジチオカルバミン酸塩系化合物 (h)成分;チウラム系化合物 (i)成分;チオイミド系化合物
  2. 【請求項2】 共役ジエン系化合物を、下記(a)〜
    (c)成分を主成分とする触媒を用いて重合したのち、
    引き続き、請求項1記載の(d)〜(i)成分の群から
    選ばれた少なくとも1種の化合物で変性もしくはカップ
    リングすることを特徴とする請求項1記載の変性共役ジ
    エン系重合体の製造方法。 (a)成分;周期律表の原子番号57〜71にあたる希
    土類元素含有化合物、または、これらの化合物とルイス
    塩基との反応物 (b)成分;アルモキサンおよび/またはAlR12
    3 (式中、R1 およびR2 は同一または異なり、炭素
    数1〜10の炭化水素基または水素原子、R3は炭素数
    1〜10の炭化水素基であり、ただし、R3 は上記R1
    またはR2 と同一または異なっていてもよい)に対応す
    る有機アルミニウム化合物 (c)成分;ハロゲン含有化合物
  3. 【請求項3】 請求項1記載の変性共役ジエン系重合体
    10〜100重量%、ならびに天然ゴム、合成イソプレ
    ンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、
    エチレン−α−オレフィン共重合ゴム、エチレン−α−
    オレフィン−ジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブ
    タジエン共重合ゴム、クロロプレンゴムおよびハロゲン
    化ブチルゴムの群から選ばれた少なくとも1種の他のゴ
    ム90〜0重量%〔ただし、変性共役ジエン系重合体+
    他のゴム=100重量%〕からなるゴム成分100重量
    部に対し、カーボンブラックを20〜120重量部配合
    したゴム組成物。
JP2000217032A 1999-11-12 2000-07-18 変性共役ジエン系重合体、その製造方法およびゴム組成物 Expired - Fee Related JP4807712B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000217032A JP4807712B2 (ja) 2000-07-18 2000-07-18 変性共役ジエン系重合体、その製造方法およびゴム組成物
DE60026947T DE60026947T2 (de) 1999-11-12 2000-11-09 Modifiziertes Polymer eines konjugierten Diens, Verfahren zur Herstellung und dieses enthaltende Elastomerzusammensetzung
EP00309962A EP1099711B1 (en) 1999-11-12 2000-11-09 Modified conjugated diene polymer, method of producing it and rubber composition comprising the same
ES00309962T ES2261156T3 (es) 1999-11-12 2000-11-09 Polimeros de dieno conjugado modificados, metodo para la produccion y composicion de caucho que comprende el mismo.
US09/709,563 US6838526B1 (en) 1999-11-12 2000-11-13 Modified conjugated diene polymer and method of producing the same and rubber composition

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000217032A JP4807712B2 (ja) 2000-07-18 2000-07-18 変性共役ジエン系重合体、その製造方法およびゴム組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002030110A true JP2002030110A (ja) 2002-01-31
JP4807712B2 JP4807712B2 (ja) 2011-11-02

Family

ID=18712204

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000217032A Expired - Fee Related JP4807712B2 (ja) 1999-11-12 2000-07-18 変性共役ジエン系重合体、その製造方法およびゴム組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4807712B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004513987A (ja) * 2000-11-10 2004-05-13 株式会社ブリヂストン 新規な官能化剤を用いて製造した官能化高シス−1,4−ポリブタジエン
WO2008078813A1 (ja) 2006-12-27 2008-07-03 Jsr Corporation 変性共役ジエン系重合体の製造方法、変性共役ジエン系重合体、及びゴム組成物
WO2014136963A1 (ja) 2013-03-08 2014-09-12 宇部興産株式会社 変性共役ジエン重合体、その製造方法及びそれを用いたゴム組成物
US10053526B2 (en) 2014-07-09 2018-08-21 Ube Industries, Ltd. Catalyst for conjugated diene polymerization, conjugated diene polymer, modified conjugated diene polymer, polybutadiene, and compositions comprising foregoing
CN115304698A (zh) * 2022-07-20 2022-11-08 中国科学院大连化学物理研究所 一类官能化共轭二烯烃橡胶、复合材料及其制备方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101965170B1 (ko) * 2014-12-25 2019-04-03 도레이 카부시키가이샤 열가소성 수지 조성물, 그 제조 방법 및 그 성형품

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6343906A (ja) * 1986-08-09 1988-02-25 Showa Denko Kk 改質されたオレフィン重合体とその製造方法
JPS6462340A (en) * 1987-09-01 1989-03-08 Japan Synthetic Rubber Co Ltd Pneumatic tire
JPH01201303A (ja) * 1988-02-04 1989-08-14 Showa Denko Kk 変性ポリオレフィンとその製造方法およびそれを用いる共重合体の製造方法
WO1995004090A1 (fr) * 1993-07-30 1995-02-09 Nippon Zeon Co., Ltd. Copolymere de diene conjugue modifie, son procede de production et composition le contenant
JPH0873515A (ja) * 1994-07-08 1996-03-19 Ube Ind Ltd 共役ジオレフィンの重合法
JP2000034320A (ja) * 1998-05-13 2000-02-02 Jsr Corp 共役ジエン系重合体の製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6343906A (ja) * 1986-08-09 1988-02-25 Showa Denko Kk 改質されたオレフィン重合体とその製造方法
JPS6462340A (en) * 1987-09-01 1989-03-08 Japan Synthetic Rubber Co Ltd Pneumatic tire
JPH01201303A (ja) * 1988-02-04 1989-08-14 Showa Denko Kk 変性ポリオレフィンとその製造方法およびそれを用いる共重合体の製造方法
WO1995004090A1 (fr) * 1993-07-30 1995-02-09 Nippon Zeon Co., Ltd. Copolymere de diene conjugue modifie, son procede de production et composition le contenant
JPH0873515A (ja) * 1994-07-08 1996-03-19 Ube Ind Ltd 共役ジオレフィンの重合法
JP2000034320A (ja) * 1998-05-13 2000-02-02 Jsr Corp 共役ジエン系重合体の製造方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004513987A (ja) * 2000-11-10 2004-05-13 株式会社ブリヂストン 新規な官能化剤を用いて製造した官能化高シス−1,4−ポリブタジエン
WO2008078813A1 (ja) 2006-12-27 2008-07-03 Jsr Corporation 変性共役ジエン系重合体の製造方法、変性共役ジエン系重合体、及びゴム組成物
US8404785B2 (en) 2006-12-27 2013-03-26 Jsr Corporation Method for producing modified conjugated diene polymer, modified conjugated diene polymer, and rubber composition
WO2014136963A1 (ja) 2013-03-08 2014-09-12 宇部興産株式会社 変性共役ジエン重合体、その製造方法及びそれを用いたゴム組成物
KR20150126909A (ko) 2013-03-08 2015-11-13 우베 고산 가부시키가이샤 변성 공액 다이엔 중합체, 그 제조 방법 및 그것을 이용한 고무 조성물
US10053526B2 (en) 2014-07-09 2018-08-21 Ube Industries, Ltd. Catalyst for conjugated diene polymerization, conjugated diene polymer, modified conjugated diene polymer, polybutadiene, and compositions comprising foregoing
CN115304698A (zh) * 2022-07-20 2022-11-08 中国科学院大连化学物理研究所 一类官能化共轭二烯烃橡胶、复合材料及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4807712B2 (ja) 2011-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1099711B1 (en) Modified conjugated diene polymer, method of producing it and rubber composition comprising the same
US8153723B2 (en) Process for producing conjugated diene polymer, conjugated diene polymer, and rubber composition
JP4489194B2 (ja) 共役ジエン系重合体の製造方法
EP3184554B1 (en) Method for manufacturing conjugated diene polymer with modified end, conjugated diene polymer with modified end, rubber composition, and tire
JP5604786B2 (ja) 変性共役ジエン系重合体の製造方法
JP4067592B2 (ja) 共役ジエン系重合体の製造方法
JP5458576B2 (ja) 変性共役ジエン系重合体の製造方法、変性共役ジエン系重合体、及びゴム組成物
JP4332690B2 (ja) ゴム組成物
JP5369816B2 (ja) 変性共役ジエン系重合体の製造方法、変性共役ジエン系重合体、及びゴム組成物
JP5217377B2 (ja) 変性共役ジエン系重合体の製造方法
JP4367589B2 (ja) 共役ジエン系重合体の製造方法およびゴム組成物
US10633470B2 (en) Method of producing a conjugated diene polymer, a modified conjugated diene polymer, and a vinyl cis-polybutadiene composition
JP4110344B2 (ja) 共役ジエン系重合体の製造方法
JP2001114817A (ja) (変性)共役ジエン系重合体の製造方法
JP2024032704A (ja) 変性高シスポリブタジエンポリマー、関連方法及びゴム組成物
JP4807712B2 (ja) 変性共役ジエン系重合体、その製造方法およびゴム組成物
JP2001192504A (ja) 共役ジエン系ゴム組成物の製造方法
JP5310186B2 (ja) 変性共役ジエン系重合体の製造方法、変性共役ジエン系重合体及びゴム組成物
JP5513338B2 (ja) ブタジエン系重合体及びその製造方法、並びにゴム組成物及びタイヤ
JP4820591B2 (ja) インナーライナー用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP3928246B2 (ja) 共役ジエン系重合体の製造方法
JP2009120756A (ja) 変性共役ジエン系重合体の製造方法、変性共役ジエン系重合体、及びゴム組成物
JP2005247951A (ja) 共役ジエン系重合体の製造方法および共役ジエン系重合体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070517

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100414

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110323

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110622

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20110704

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110622

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110810

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110810

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140826

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4807712

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees