JP2002029844A - 気相成長装置用部材 - Google Patents

気相成長装置用部材

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JP2002029844A JP2000215798A JP2000215798A JP2002029844A JP 2002029844 A JP2002029844 A JP 2002029844A JP 2000215798 A JP2000215798 A JP 2000215798A JP 2000215798 A JP2000215798 A JP 2000215798A JP 2002029844 A JP2002029844 A JP 2002029844A
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Kunihiro Fujitsuka
公仁弘 藤塚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐酸化性、耐プラズマ性、耐蝕性等に優れ、
長期間安定に使用することのできる気相成長装置用部材
を提供する。 【解決手段】 ガラス状カーボン組織中に原子レベルの
Siが0.5〜15wt%の量比で均一に分散複合し、か
つ組織中に存在するO原子の含有量(y)wt%が、Si
原子の含有量(x)wt%の±2wt%の範囲内(但し、y
>0)で均一に分布する組織構造を備えたSi含有ガラ
ス状カーボン材からなる気相成長装置用部材。その組織
構造は、実質的に黒鉛構造以外の結晶構造が存在せず、
X線回折法によるパターン解析により金属Si及びSi
化合物に帰属する回折線が検出されず、透過型電子顕微
鏡(TEM) の観察によって粒状組織が識別できない組織性
状を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ICやLSI等の
半導体デバイスの製造工程における、例えばウエハ面に
気相反応により成膜する際のサセプタ、基板ホルダ等の
ウエハ支持具、あるいはプラズマCVDにおける平行平
板電極等として用いられる気相成長装置用部材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造工程における成膜
は化学的気相成長法(CVD法)や物理的気相成長法
(PVD法)による気相成長装置により行われている。
例えば、Siの単結晶膜の成膜はシリンダ型エピタキシ
ャル成長装置、SiO2 の絶縁膜の成膜は常圧CVD装
置、SiOFの成膜にはプラズマCVD装置等が用いら
れている。この場合、例えばSiウエハに酸化膜や窒化
膜等の絶縁膜を成膜する場合には、サセプタにSiウエ
ハを載置して加熱し、反応ガスを供給して気相反応さ
せ、ウエハ面上に気相成長により成膜する方法が採られ
ている。
【0003】このサセプタや基板ホルダ等のウエハ支持
具、あるいはプラズマCVD装置の平行平板電極等には
化学的安定性に優れていることが必要であり、発生する
不純物による汚染がなく、またパーティクルの発生によ
る品質劣化、得率低下を防止するために、従来からカー
ボン基材にSiC膜やガラス状カーボン膜を被覆したも
のが使用されてきた。
【0004】しかしながら、SiC膜やガラス状カーボ
ン膜にはピンホールが形成され易いために、ピンホール
から発生するクラックによりカーボン基材から不純物が
放出されたり、パーティクル発生の原因となり、熱処理
中のウエハを汚染して製品不良を招くこととなる。ま
た、ウエハ支持具自体にも成膜されることが避けられず
酸洗浄によって除去する際にエッチングされたり、表面
が徐々に浸食されて、使用寿命が尽きる欠点がある。
【0005】これらの欠点を解決するために、例えば特
開平9−2895号公報にはウエハ表面に気相成長膜を
形成する気相成長装置において、サセプタの全体をガラ
ス状カーボンで形成したことを特徴とするガラス状カー
ボン製サセプタが提案されている。また、特開平9−6
3973号公報にはウエハ保持体に支持されたウエハの
下方にヒータを設け、このヒータの少なくとも下向きの
熱を反射する反射膜を設け、上記反射板をガラス状カー
ボンで形成することを特徴とする気相成長装置が開示さ
れている。
【0006】ガラス状カーボン材は、熱硬化性樹脂を非
酸化性雰囲気下で加熱し、焼成炭化して得られる、巨視
的に無孔組織の三次元網目構造を呈するガラス質の緻密
な硬質炭素物質であり、強度が高く、化学的安定性、ガ
ス不透過性、耐摩耗性、堅牢性等に優れ、不純物が少な
い等の特徴を有しており、工業部材として広い用途分野
で有用されている。また、近年では組織から微小な炭素
粒子がパーティクルとして離脱することのない非汚染性
の材質性状に着目して、Siウエハのプラズマエッチン
グ用電極やイオン注入装置用部材等、汚染を嫌う半導体
分野で好適に用いられている。
【0007】しかしながら、ガラス状カーボンは一般の
カーボン材と同様に耐酸化性が充分でなく、特に高温酸
化雰囲気では酸化が速やかに進行して物性を損ねる炭素
材固有の欠点がある。したがって、上記のガラス状カー
ボン製サセプタ(特開平9−2895号公報)や反射板
をガラス状カーボンで形成した気相成長装置(特開平9
−63973号公報)においても、酸化消耗により使用
寿命が短縮化する問題点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、ガラス状カー
ボンの耐酸化性等の物性を改善するためにガラス状カー
ボンの組織中にセラミックス成分を複合させる試みが従
来から行われており、本出願人は、耐酸化性および耐プ
ラズマ性に優れたガラス状カーボンとして、−O−Si
−O−で架橋された熱硬化性樹脂の成形体を焼成炭化し
て得られ、原子レベルのSiがガラス状カーボン組織中
に0.1〜15重量%の範囲で均一な連続相として分布
する組織性状を備えるSi含有ガラス状カーボン材とそ
の製造技術を開発、提案(特開平8−325059号公報)し
た。
【0009】更に、本発明者は、このSi含有ガラス状
カーボン材をベースに開発研究を進めた結果、ガラス状
カーボン材の組織中にSiおよびOが存在し、Siが特
定の割合でガラス状カーボンの組織中に均一に分布する
とともに併存するOが含有されるSi量と特定の量比関
係にあると、耐酸化性や耐プラズマ性がより一層向上で
きることを見出した。
【0010】そして、本発明者は上記の知見を基に、含
有される原子レベルのSiがガラス状カーボンの組織中
に0.5〜15wt%の割合で均一に分布し、かつ存在す
る酸素原子の含有量(y)wt%が、Si原子の含有量
(x)wt%と、x+2≧y≧x−2(但し、y>0)式
の関係にあることを特徴とするSi含有ガラス状カーボ
ン材を開発、提案(特願平11−80930 号)した。
【0011】本発明は、上記特願平11−80930号
の技術を基として完成したもので、その目的は、耐酸化
性、耐蝕性、耐プラズマ性等が高く、長期間、安定使用
することができる気相成長装置用部材を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の気相成長装置用部材は、ガラス状カーボン
の組織中にSiが0.5〜15wt%の量比で均一に分散
複合し、かつ組織中に存在するO原子の含有量(y)wt
%が、Si原子の含有量(x)wt%の±2wt%の範囲内
(但し、y>0)で均一に分布する組織構造を備えたS
i含有ガラス状カーボン材からなることを構成上の特徴
とする。
【0013】また、その組織構造は、Si含有ガラス状
カーボン材の組織中に実質的に黒鉛構造以外の結晶構造
が存在せず、X線回折法によるパターン解析により金属
Si及びSi化合物に帰属する回折線が検出されず、透
過型電子顕微鏡(TEM) の観察によって粒状組織が識別で
きない組織性状を備えたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の気相成長装置用部材を形
成するSi含有ガラス状カーボン材は、ガラス状カーボ
ンの組織中にSiおよびOが存在し、Siが原子レベル
で均一な連続相として分布した組織性状を備え、Si原
子の含有量(x)wt%はガラス状カーボンに対して0.
5〜15wt%の量比で均一に分散複合したものである。
Si原子の含有量が0.5wt%を下回ると化学的安定性
が低いために、耐酸化性や耐プラズマ性が充分でなく、
また15wt%を超えるとSiを原子レベルでガラス状カ
ーボンの組織中に安定分散させることが難しくなるため
である。
【0015】このSiが原子レベルで均一な連続相とし
て分布した組織性状は、ガラス状カーボンの組織中にS
i成分が微粒子状態で分散することなく、組織内にSi
とCの粒界が存在しない連続固溶相を呈した組織状態、
すなわち、巨視的にはガラス状カーボン単独の組織構造
と実質的な相違はないが、微視的にはガラス状カーボン
組織のCの一部がSiに置換結合された複合形態を示し
ている。したがって、その組織構造は、具体的にはSi
含有ガラス状カーボンの組織中に実質的に黒鉛構造以外
の結晶構造が存在せず、X線回折法によるパターン解析
により金属Si及びSiO2 やSiC等のSi化合物に
帰属する回折線が検出されず、透過型電子顕微鏡(TEM)
の観察によって粒状組織が識別できない組織性状を備え
たものである。
【0016】本発明の気相成長装置用部材を形成するS
i含有ガラス状カーボン材は、原子レベルのSiが0.
5〜15wt%の量比で連続相として均一に分散複合した
ガラス状カーボン組織に、O原子がSi原子に対して特
定の量比で複合した組織構造を備えている点に特徴があ
る。すなわち、ガラス状カーボンの組織中に分散したS
i原子はガラス状カーボンの反応活性点をシールして、
耐酸化性および耐蝕性の向上に機能し、また存在するO
原子はSiの凝集を抑制し、化学的安定性の向上に機能
する。
【0017】そして、ガラス状カーボンの組織中に存在
するO原子の含有量(y)wt%が、Si原子の含有量
(x)wt%の±2wt%の範囲内(但し、y>0)で組織
中に均一に分布している場合には、化学的安定性の向上
を図ることができ、高位の耐酸化性及び耐蝕性が付与さ
れる。O原子の含有量(y)wt%がこの範囲を外れる
と、ガラス状カーボンの組織中で金属Si及びSiO2
やSiC等のSi化合物粒子の凝集が起こり易くなるた
めに、化学的安定性が充分に改善されないばかりでな
く、消耗時に粒子の脱落によるパーティクルの発生が増
大することとなる。
【0018】この組織構造を備えたSi含有ガラス状カ
ーボン材は、ガラス状カーボンの原料となる熱硬化性樹
脂に、有機シラン化合物を混合して調製した原料樹脂液
を所望の形状に成形し、加熱硬化したのち非酸化性雰囲
気中で800℃以上の温度で焼成炭化することにより製
造される。熱硬化性樹脂は焼成炭化処理によりガラス状
カーボンに転化する炭素源となるもので、ガラス状カー
ボン製造用に通常使用される各種の樹脂、例えばフェノ
ール系樹脂、フラン系樹脂、ポリカルボジイミド系樹
脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、あるいはこれ
らの混合樹脂、等が用いられ、特に残炭率が45%以上
のフェノール系樹脂、フラン系樹脂、もしくはこれらの
混合樹脂等が好ましく用いられる。
【0019】また、有機シラン化合物はガラス状カーボ
ン組織中にSi及びO成分を均一に分散複合化する原料
成分であり、有機シラン化合物を熱硬化性樹脂液中に混
合して均一に分散させることにより原料樹脂液が調製さ
れる。有機シラン化合物としては1分子中に少なくとも
1個のSi原子を含み、かつそのSi原子に1個以上の
O原子が結合する、例えば下記の一般式で表される有機
シラン化合物が用いられる。但し、下記一般式において
1 〜R4 はC、H、O、N、Siのいずれかを含み、
かつR1 〜R4 のうちの少なくとも一つはSi原子と結
合する末端にOが存在する有機官能基である。この場
合、1分子中のSi原子の数は3を越えないことが望ま
しい。1分子中のSi原子の数が3を超えるとSi原子
の凝集が起こり易くなり、Si成分がナノレベル、マイ
クロレベルで凝集して分散するようになり結果的にSi
を原子レベルで分散させることが困難となる。
【0020】
【0021】これらの有機シラン化合物を熱硬化性樹脂
液に攪拌しながら滴下し、均一に混合することにより原
料樹脂液が調製される。有機シラン化合物は熱硬化性樹
脂との相溶性が高いので容易に均質な原料樹脂液を調製
することができる。
【0022】原料樹脂液は適宜な成形法により気相成長
装置用部材として所望する形状に成形したのち、70〜
180℃に加熱して硬化する。この硬化過程において、
有機シラン化合物は熱硬化性樹脂中に均質に分散した状
態を維持しながら樹脂分子と反応して硬化し、樹脂分子
中にシラン化合物が均質に分散し、固定化された硬化樹
脂成形体が得られる。次いで、硬化樹脂成形体を非酸化
性雰囲気中800℃以上の温度、好ましくは1000〜
3000℃の温度に加熱して、焼成炭化することにより
Si含有ガラス状カーボン材が製造される。
【0023】このプロセスにおいて、原料樹脂液を調製
する際に有機シラン化合物として、1分子中に含まれる
Si原子とO原子の量比の異なるもの、あるいは量比の
異なるものを組み合わせて用い、熱硬化性樹脂液中の有
機シラン化合物の分散濃度を調整することにより、ガラ
ス状カーボン組織中に0.5〜15wt%のSiが原子レ
ベルで均一に分散複合し、組織中に存在するO原子の含
有量(y)wt%が、Si原子の含有量(x)wt%の±2
wt%の範囲内で均一に分布する組織構造を備えたSi含
有ガラス状カーボン材を製造することができる。このよ
うにして製造されたSi含有ガラス状カーボン材は、表
面をバフ研磨やダイヤモンドラッピング等の研磨加工を
行って表面平滑度を高め、気相成長装置用部材として使
用に供される。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して具
体的に説明する。
【0025】実施例1〜2、比較例2〜3 有機シラン化合物としてテトラエトキシシランとテトラ
エチルシランを異なる割合で混合し、この有機シラン化
合物をフェノール樹脂液に滴下しながら1時間攪拌混合
した。その後、室温で緩やかに攪拌しながら穏やかな流
動状態で45時間保存放置して原料樹脂液の均質性を高
めた。このようにして調製した原料樹脂液を成形型に注
入し、真空脱気したのち70℃に加熱し、最終的に18
0℃の温度で硬化した。得られた硬化樹脂成形体を窒素
雰囲気に保持した加熱炉に入れ、1000℃に加熱して
焼成炭化した。次いで、塩素/ヘリウムの混合ガス雰囲
気中で2000℃に加熱して高純度化処理した後、更
に、表面の平滑化処理を行った。
【0026】このようにしてSi原子およびO原子の含
有量の異なるSi含有ガラス状カーボン材を製造し、I
CP発光分析及び原子吸光法により不純物濃度を測定し
たところ、Si、Oを除く元素は検出限界以下であっ
た。次いで、直径400mm、厚さ5mmの円板状に加工し
て、プラズマCVD装置用電極板を作製した。
【0027】実施例3〜4、比較例4〜5 有機シラン化合物としてメチルトリエトキシシランとト
リエチルエトキシシランを用いたほかは、実施例1と同
じ方法でSi原子およびO原子の含有量の異なるSi含
有ガラス状カーボン材を製造した。
【0028】比較例1 有機シラン化合物を混合しないフェノール樹脂液を使用
したほかは、実施例1と同じ方法でガラス状カーボン材
を製造した。
【0029】このようにして製造したSi含有ガラス状
カーボン材および比較例1のガラス状カーボン材につい
て、下記の方法によりSi原子およびO原子の含有量を
測定するとともに、組織性状を観察した。また、下記の
方法により耐酸化性、耐プラズマ性、耐蝕性等を評価し
た。得られた結果を表1に示した。
【0030】(1)Si含有量;試料を恒量となるまで灰
化し、以下の方法でSiを定量した。 灰化サンプルに炭酸ナトリウムとほう酸を加えて溶融
する。 次いで塩酸および硝酸を加えて溶解した後、過塩素酸
で脱水処理する。 沈殿物を灰化した後、秤量する(a)。 更に、ふっ酸処理した後、秤量する(b)。 (a)−(b)を求め、試料中のSi量を算出する。
【0031】(2)O含有量;堀場製作所製、酸素分析装
置 EMGA-2800で測定した。
【0032】(3)X線測定;日本学術振興会第117委
員会が定める人造黒鉛の格子定数及び結晶子の測定方法
により金属Si及びSi化合物に帰属する回折線の有無
を観察して、結晶性Si及びSi化合物の有無を確認し
た。
【0033】(4)TEM観察;試料を切断して、破断面
を300万倍の倍率で無作為に10箇所観察し、粒状構
造の有無を確認した。
【0034】(5)耐酸化性;試料(15×15×2mm )をマ
ッフル炉に入れて、静止空気雰囲気中950℃の温度で
1時間熱処理した際の重量減少率を測定した。
【0035】(6)耐プラズマ性;電極板をプラズマCV
D装置にセットして、反応ガス;TEOS、O2 、C2
6 、反応チャンバー内ガス圧;0.5Torr、電源周波
数;13.5MHz の条件でSiウエハに絶縁膜の成膜処
理を行い、200時間処理後の電極板の厚さ減少量(消
耗量)を測定した。また、64MビットDRAMを製造
したときの製品歩留りを測定した
【0036】(7)耐蝕性;HF/HNO3 /H2 O混合
液で超音波洗浄とその後の250℃の乾燥を1工程とし
て、20工程繰り返した後の重量減少率を測定した。
【0037】
【表1】
【0038】表1の結果から、Si含有ガラス状カーボ
ン材中のSi含有量(x)が0.5〜15wt%の範囲に
あり、かつO含有量(y)がSi含有量(x)の±2wt
%の範囲内にある実施例1〜4は、その組織構造もSi
化合物や粒状組織が観察されず、ガラス状カーボンの組
織中にSiが原子レベルで均一な連続相として分布した
組織性状を備えたものであり、酸化消耗、プラズマ消耗
及び酸洗浄による損耗が少なく、化学的安定性に優れて
おり、製品歩留りも高いことが判る。
【0039】これに対して、Siを含まない比較例1、
Si含有量が15wt%を超える比較例2、O含有量がS
i含有量の±2wt%の範囲内にない比較例3〜5では、
酸化消耗、プラズマ消耗及び酸洗浄による損耗が多く、
化学的安定性に劣り、製品歩留りも低いことが認められ
る。
【0040】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の気相成長装置用
部材は、ガラス状カーボンの組織中に0.5〜15wt%
のSiが連続相として均一に分散複合し、かつ組織中に
存在するO原子の含有量(y)wt%が、Si原子の含有
量(x)wt%の±2wt%の範囲内(但し、y>0)で均
一に分布する組織構造を備えたSi含有ガラス状カーボ
ン材から形成されているため、耐酸化性、耐プラズマ
性、耐蝕性等が著しく向上し、例えばICやLSI等の
半導体デバイスの製造工程におけるウエハ面に気相反応
により成膜する際のサセプタ、基板ホルダ等のウエハ支
持具、あるいはプラズマCVDにおける平行平板電極等
として用いられる気相成長装置用部材として有用であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス状カーボンの組織中にSiが0.
    5〜15wt%の量比で均一に分散複合し、かつ組織中に
    存在するO原子の含有量(y)wt%が、Si原子の含有
    量(x)wt%の±2wt%の範囲内(但し、y>0)で均
    一に分布する組織構造を備えたSi含有ガラス状カーボ
    ン材からなることを特徴とする気相成長装置用部材。
  2. 【請求項2】 Si含有ガラス状カーボン材の組織構造
    が、その組織中に実質的に黒鉛構造以外の結晶構造が存
    在せず、X線回折法によるパターン解析により金属Si
    及びSi化合物に帰属する回折線が検出されず、透過型
    電子顕微鏡(TEM) の観察によって粒状組織が識別できな
    い組織性状を備えたものである、請求項1記載の気相成
    長装置用部材。
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