JP2000031136A - プラズマ処理装置用保護部材 - Google Patents

プラズマ処理装置用保護部材

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JP2000031136A
JP2000031136A JP10194164A JP19416498A JP2000031136A JP 2000031136 A JP2000031136 A JP 2000031136A JP 10194164 A JP10194164 A JP 10194164A JP 19416498 A JP19416498 A JP 19416498A JP 2000031136 A JP2000031136 A JP 2000031136A
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Kunihiro Fujitsuka
公仁弘 藤塚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐プラズマ性に優れ、プラズマ処理装置の内
壁部を効果的に保護し、内壁部の損耗によるパーティク
ルの発生を低減化して、長期間に亘って安定したプラズ
マ処理を可能とするプラズマ処理装置用保護部材を提供
する。 【構成】 ガラス状カーボン組織中に0.1〜30重量
%のSiが原子レベルで均一に分散複合し、黒鉛六角網
面層の平均格子面間隔d002 の値が0.340〜0.3
80nmの組織構造を備えたSi含有ガラス状カーボン材
から形成されてなるプラズマ処理装置用保護部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ICやLSI等の
高集積度半導体デバイスを製造する工程で用いられるシ
リコンウエハのプラズマエッチング装置やプラズマCV
D装置等のプラズマ処理装置において、プラズマに暴露
されるチャンバー内壁部等を保護するプラズマ処理装置
用保護部材に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマエッチング装置やプラズマCV
D装置等のプラズマ処理を行う半導体製造装置の各種部
材には、CF4 、CHF3 、SiH4 、NH3 などとA
r、O 2 などを混合した反応性ガスのガスプラズマに曝
されるので、耐プラズマ性に優れ、プラズマガスにより
エッチングされ難い材質特性が必要である。
【0003】例えば、平行平板型リアクティブイオンエ
ッチング(RIE)装置は、一対の平行平面電極を上下
に設置したエッチング装置内に、上部電極の細孔から反
応性ガス(C、H、F、O等の原子含有ガス)を導入し
ながら、上下両電極間に印加した高周波電圧により放電
させて、発生したプラズマにより下部電極上に載置した
シリコンウエハ等のプラズマ被処理物のエッチング加工
を行って、高精度で微細な回路パターンを形成するもの
である。
【0004】このプラズマ処理を行う反応チャンバーの
内壁部は、常時反応性ガスのガスプラズマに曝されるの
でエッチングにより壁面が損傷され易く、内壁面が損傷
するとプラズマ状態が変動し、プラズマ処理条件が変化
するので製造される半導体の特性を劣化させることとな
る。特に、内壁面がエッチングにより損傷するとパーテ
ィクル(ダスト)が発生し、このパーティクルがウエハ
面上に付着すると品質が劣化して不良品となり、製品デ
バイスの歩留りの低下を招くこととなる。したがって、
反応チャンバーの内壁部の寿命も短いものとなる。
【0005】従来から反応チャンバーの内壁部はアルミ
ニウムやその表面を酸化処理したアルミニウム材料が使
用されているが、耐プラズマ性が充分でないために内壁
面が損傷して、製品歩留りが低下し、また使用寿命が短
縮化する難点がある。そこでプラズマ処理を行う反応チ
ャンバー内にプラズマを囲包するように、チャンバー内
壁部に沿って内壁保護部材を着脱可能な状態に配設し
て、チャンバー内壁部のプラズマによる損耗を抑制する
手段が採られている。
【0006】この反応チャンバーの内壁部等を保護する
プラズマ処理装置用保護部材には、耐プラズマ性に優
れ、プラズマガスに曝されても安定で損傷せず、また、
高純度で強度、耐熱性、耐蝕性等の材質性状も優れてい
ることが必要であり、このような材質性状を満たすもの
として、ガラス状カーボン材が有用されている。
【0007】ガラス状カーボンは、熱硬化性樹脂を炭化
して得られる巨視的に無孔組織の三次元網目構造を呈す
るガラス質の硬質炭素質物で、高強度、化学的安定性、
ガス不透過性、耐磨耗性等に優れ、不純物が少なく、特
にプラズマ処理中に微小なパーティクルが組織から離脱
し難い利点がある。
【0008】例えば、特開平9−289198号公報に
は、プラズマ処理室内の電極以外のプラズマに曝される
部分の少なくとも表面をガラス状カーボンにて形成した
ことを特徴とするプラズマ処理装置、及び、プラズマ処
理装置用保護部材において、この保護部材の少なくとも
プラズマ領域側表面をガラス状カーボンにて形成したこ
とを特徴とするプラズマ処理装置用保護部材、が開示さ
れている。これは、プラズマに曝される部分をガラス状
カーボンで形成することにより、プラズマによる侵食、
損傷が少なくなり、長寿命でパーティクル(ダスト)の
発生も少なく、パーティクルによる被処理物の汚染を防
止しようとするものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近時、
LSIの高集積化が進み、要求されるプラズマ処理精度
が高くなるのに伴って、より耐プラズマ性の高いガラス
状カーボン材の開発が必要となってきた。すなわち、プ
ラズマ処理装置用の保護部材にはより高度の耐プラズマ
性を備えるとともに、組織からパーティクル等が離脱し
難い材質性能が必要となってきた。
【0010】本発明者は、耐プラズマ性に優れたガラス
状カーボンの材質組織について多角的に研究を進める過
程で、ガラス状カーボンの組織中に一定量のSiを原子
レベルで均一に分散含有させるとともにその結晶性状を
特定の範囲内に設定すると、耐酸化性や耐蝕性等の化学
的安定性が向上し、また組織からパーティクル等が離脱
し難く、耐プラズマ性に優れた材質性状を付与できるこ
とを見出した。
【0011】本発明は、これらの知見に基づいて完成し
たものであり、その目的は耐プラズマ性に優れ、プラズ
マ処理装置の内壁部を効果的に保護し、内壁部の損耗に
よるパーティクルの発生を低減化して長期間に亘って安
定したプラズマ処理を可能とするプラズマ処理装置用保
護部材を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明によるプラズマ処理装置用保護部材は、ガラ
ス状カーボン組織中に0.1〜30重量%のSiが原子
レベルで均一に分散複合し、黒鉛六角網面層の平均格子
面間隔d002 の値が0.340〜0.380nmの組織構
造を備えたSi含有ガラス状カーボン材から形成されて
なることを構成上の特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のプラズマ処理装置用保護
部材を構成するSi含有ガラス状カーボン材は、ガラス
状カーボンの組織中にSiが原子レベルで均一に分散し
てカーボン成分と複合した組織構造からなり、原子レベ
ルのSiがガラス状カーボン組織中に均一な連続相とし
て分布する組織性状を備える点に特徴がある。ここで、
原子レベルのSiがガラス状カーボン組織中に均一な連
続相として分布する組織性状とは、実質的にSiとCと
からなる組織中に粒界が存在せず、例えば透過型電子顕
微鏡(TEM) の観察によっても粒状組織が観察されず、S
i成分が識別できない組織状態を指す。
【0014】ガラス状カーボンはフェノール系樹脂、フ
ラン系樹脂、エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂を焼成炭
化して得られる巨視的に無孔組織の三次元網目構造を呈
する外観上ガラスに似た硬質炭素質物質で、高強度、化
学的安定性、ガス不透過性、耐摩耗性、自己潤滑性に優
れ、不純物が少ない等の特徴を有している。このガラス
状カーボンの組織中にSiを分散複合化させるとガラス
状カーボンの組織が強化され、また耐酸化性や耐蝕性が
向上してカーボンと反応性ガスとの反応も抑制される。
【0015】この場合、ガラス状カーボン組織中に存在
するSiは原子レベルで均一に分散複合していることが
必要である。例えば、ガラス状カーボンを製造する原料
樹脂中にSi粉末あるいはSiC粉末を添加混合し、焼
成炭化して得られたSi含有ガラス状カーボンでは、ガ
ラス状カーボン組織中のSi成分がナノレベル、マイク
ロレベルで凝集した状態で分散している。このようにS
i成分が凝集して分散している場合にはガラス状カーボ
ン組織の強化が充分に図られず、また反応性ガスとの反
応も低位に抑制することができない。
【0016】したがって、ガラス状カーボン組織中のS
iは原子レベルで均一に分散複合した組織構造であるこ
とが必要であるが、その含有量は0.1〜30重量%の
範囲に設定される。Si含有量が0.1重量%を下回る
と化学的安定性や強度特性の向上が充分にもたらされ
ず、一方30重量%を越えるとSiを原子レベルで均一
に分散させることが困難なためである。なお、好ましく
は2〜20重量%の範囲に設定される。
【0017】また、Si含有ガラス状カーボン材の結晶
組織は、黒鉛六角網面層の平均格子面間隔d002 の値が
0.340〜0.380nmの範囲にあることが必要であ
る。平均格子面間隔d002 はX線回折でC(002) 回折ピ
ークから求められるが、平均格子面間隔d002 の値が
0.340nmを下回ると黒鉛化が進み、結晶組織がガラ
ス状カーボン特有のアモルファス組織を示さなくなるた
めに組織から離脱する微細パーティクルが多くなる。一
方、平均格子面間隔d002 の値が0.380nmを越える
とカーボン組織の形成が不充分なために耐酸化性や耐蝕
性などの化学的安定性や強度特性の低下を招くこととな
る。
【0018】本発明のプラズマ処理装置用保護部材を形
成するSi含有ガラス状カーボン材は、ガラス状カーボ
ンの原料となる熱硬化性樹脂に有機シラン化合物を添加
混合して成形、硬化したのち、常法にしたがって非酸化
性雰囲気下に800℃以上の温度で焼成炭化することに
より製造することができる。熱硬化性樹脂としては、例
えばフェノール系樹脂、フラン系樹脂、ポリイミド系樹
脂、ポリカルボジイミド系樹脂、ポリアクリロニトリル
系樹脂、ピレン−フェナントレン系樹脂、ポリ塩化ビニ
ル系樹脂、エポキシ系樹脂あるいはこれらの混合樹脂等
が用いられる。特に焼成炭化したときに残留する残炭率
が45重量%以上のフェノール系樹脂、フラン系樹脂も
しくはこれらの混合樹脂等が好ましく使用される。
【0019】熱硬化性樹脂に添加混合する有機シラン化
合物としては、Siを原子レベルで均一に分散複合した
組織構造とするために、1分子中に1〜3個のSi原子
を含む、例えば下記の一般式で表される有機シラン化合
物を用いることが好ましい。但し、下記一般式において
1 〜R4 はC、H、O、N、Siのいずれかを含む有
機官能基である。
【0020】
【0021】これらの1分子中に1〜3個のSi原子を
含む有機シラン化合物としては、例えば下記のものを例
示することができる。 (1)1分子中に1個のSi原子を含む有機シラン化合
物;3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、N−(2-アミノエチル)−3−アミノプロピルメチ
ルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエト
キシシラン、等。 (2)1分子中に2個のSi原子を含む有機シラン化合
物;ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシラザ
ン、等。 (3)1分子中に3個のSi原子を含む有機シラン化合
物;(3-グリドキシプロピル)ビス(トリメチルシロキ
サン)メチルシラン、ヘキサメチルシクロトリシロキサ
ン、オクタメチルトリシロキサン等。
【0022】これらの有機シラン化合物を熱硬化性樹脂
液に攪拌しながら滴下し、混合して均一な混合溶液を調
製する。有機シラン化合物は熱硬化性樹脂との相溶性が
高いので容易に均質な混合樹脂溶液を調製することがで
き、混合樹脂溶液を所定の形状に成形後、硬化、焼成炭
化することによりSi含有ガラス状カーボン材が製造さ
れる。
【0023】なお、混合樹脂溶液中の有機シラン化合物
の濃度を高く設定する場合には、熱硬化性樹脂の分子間
に有機シラン化合物の分子が入り込んだ分散状態にする
と高濃度でも安定分散を図ることができる。したがっ
て、例えば熱硬化性樹脂の分子量と有機シラン化合物の
分子量との比を適切な範囲に設定調節することにより、
有機シラン化合物が高濃度で均質に安定分散した混合樹
脂溶液を調製することができる。
【0024】混合樹脂溶液は適宜な成形法によりプラズ
マ処理装置用保護部材として所望の形状に成形したのち
70〜180℃に加熱して硬化する。この硬化過程にお
いて、有機シラン化合物は熱硬化性樹脂中に均質に分散
した状態を維持しながら樹脂分子と反応して硬化し、樹
脂分子中にシラン化合物が均質に分散し固定化された硬
化樹脂成形体が得られる。次いで、硬化樹脂成形体は非
酸化性雰囲気中で800℃以上の温度、好ましくは10
00〜3000℃の温度に加熱して焼成炭化することに
よりSiを含有したガラス状カーボンが製造される。
【0025】この製造プロセスにおいて、混合樹脂溶液
中の有機シラン化合物の分散濃度及び焼成炭化温度等を
設定制御することにより、ガラス状カーボン組織中に
0.1〜30重量%のSiが原子レベルで均一に分散複
合し、黒鉛六角網面層の平均格子面間隔d002 の値が
0.340〜0.380nmの組織構造を備えたSi含有
ガラス状カーボン材を得ることができる。なお、混合樹
脂溶液中の有機シラン化合物の分散濃度が大きくなると
均一な分散状態を維持することが難しくなるため、ガラ
ス状カーボンの組織中にSiを原子レベルで均一に分散
複合化できるSi量には限界がある。すなわち、Siの
分散量が30重量%を越えるとSiを原子レベルで均一
に分散させることが困難となる。
【0026】なお、1分子中に3個を上回る数のSi原
子を含む有機シラン化合物を用いると、硬化反応時及び
焼成炭化時において、Si原子の凝集が起こり易くなる
ためにガラス状カーボン組織中にSiを原子レベルで均
一に分散させることが難しくなる。そのため、有機シラ
ン化合物としては1分子中に1〜3個のSi原子を含む
ものが好ましい。
【0027】このようにして得られたSi含有ガラス状
カーボン材は、そのまま或いは表面をバフ研磨やダイヤ
モンドラッピング等により研磨加工を行い、プラズマ処
理装置用保護部材として使用に供される。
【0028】本発明のプラズマ処理装置用保護部材は、
ガラス状カーボン組織中に0.1〜30重量%のSi原
子を含有し、ガラス状カーボン組織の一部のカーボンが
Si原子に置換した−C−Si−C−で結合された連続
相からなる特有の複合組織形態を呈し、またガラス状カ
ーボンの組織構造も黒鉛六角網面層の平均格子面間隔d
002 の値が0.340〜0.380nmと適度のアモルフ
ァス性を示す、Si含有ガラス状カーボン材から形成さ
れるので、耐プラズマ性に優れ、パーティクルの発生も
少なく、長期間安定に使用することができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して具
体的に説明する。
【0030】実施例1〜3、比較例1〜2 有機シラン化合物として1分子中に1個のSi原子を含
む3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン
〔東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、AY43-0
26〕を用い、フェノール樹脂〔住友デュレズ(株)製、
PR940 〕液中に攪拌しながら滴下して1時間攪拌混合し
た。この際、ガラス状カーボン組織中に占めるSi含有
量が所定の重量%になるように滴下量を調節して、有機
シラン化合物の分散濃度が異なる混合樹脂溶液を調製し
た。その後、室温下に緩やかな流動状態で攪拌しながら
45時間放置して混合樹脂溶液の均質性を高め、次い
で、混合樹脂溶液を型に注入して真空脱気したのち、7
0℃に加熱し、最終的に180℃の温度で硬化した。得
られた硬化樹脂円筒形状成形体を窒素雰囲気中で10℃
/hrの昇温速度で加熱し、異なる温度で焼成炭化して、
Siの分散含有量及び黒鉛六角網面層の平均格子面間隔
002 の値が異なるSi含有ガラス状カーボン材を製造
した。この円筒形状Si含有ガラス状カーボン材を研磨
加工してプラズマエッチング装置のチャンバー内壁保護
部材を作製した。
【0031】実施例4 有機シラン化合物として1分子中に1個のSi原子を含
むテトラエトキシシラン〔チッソ(株)製、T1807〕を
用いたほかは、実施例1〜3と同一の方法によりSi含
有ガラス状カーボン材を製造し、また実施例1〜3と同
一形状のプラズマエッチング装置のチャンバー内壁保護
部材を作製した。
【0032】実施例5 有機シラン化合物として1分子中に1個のSi原子を含
む3−アミノプロピルトリエトキシシラン〔チッソ
(株)製、A0750〕を用いたほかは、実施例1〜3と同
一の方法によりSi含有ガラス状カーボン材を製造し、
また実施例1〜3と同一形状のプラズマエッチング装置
のチャンバー内壁保護部材を作製した。
【0033】実施例6 有機シラン化合物として1分子中に3個のSi原子を含
む(3−グリドキシプロピル)ビス(トリメチルシロキ
シ)メチルシラン〔チッソ(株)製、G6650〕を用いた
ほかは、実施例1〜3と同一の方法によりSi含有ガラ
ス状カーボン材を製造し、また実施例1〜3と同一形状
のプラズマエッチング装置のチャンバー内壁保護部材を
作製した。
【0034】実施例7 有機シラン化合物として1分子中に5個のSi原子を含
むテトラキス(ジメチルシロキシ)シラン〔チッソ
(株)製、T1915〕を用いたほかは、実施例1〜3と同
一の方法によりSi含有ガラス状カーボン材を製造し、
また実施例1〜3と同一形状のプラズマエッチング装置
のチャンバー内壁保護部材を作製した。
【0035】比較例3 有機シラン化合物を混合することなく、フェノール樹脂
〔住友デュレズ(株)製、PR940 〕のみを用いてガラス
状カーボン材を製造して、実施例1〜3と同一形状のプ
ラズマエッチング装置のチャンバー内壁保護部材を作製
した。
【0036】このようにして作製したSi含有ガラス状
カーボン材について、Si分散含有量、X線回折による
黒鉛六角網面層の平均格子面間隔d002 及びTEMによ
り組織観察を行って粒状組織の存在有無を観察した。
【0037】次に、プラズマエッチング装置のチャンバ
ー内壁部の保護部材として配置し、反応ガス;CF4
キャリアガス;Ar、反応チャンバー内のガス圧;0.
5Torr、電源周波数;13.5MHz 、の条件で8インチ
のシリコンウエハの酸化膜のプラズマエッチング処理を
行い、200時間処理後の保護部材の平均厚さ減少量
(消耗量)及び64MビットDRAMを製造したときの
製品歩留りを測定した。これらの結果を表1に示した。
【0038】
【表1】
【0039】表1の結果から、ガラス状カーボンの組織
中に0.1〜30重量%のSiが原子レベルで分散複合
し、平均格子面間隔d002 の値が0.340〜0.38
0nmのSi含有ガラス状カーボン材で形成した実施例の
プラズマエッチング装置のチャンバー内壁保護部材は、
これらの特性要件が外れる比較例1、2のチャンバー内
壁保護部材に比べてエッチング処理時の消耗量が少な
く、製品歩留りも高いことが判る。また、Siを含有し
ないガラス状カーボン材で作製した比較例3及びSi含
有量の極めて少ない比較例2ではエッチング処理時の消
耗量が増大することが認められる。
【0040】
【発明の効果】以上のとおり、本発明のプラズマ処理装
置用保護部材によれば、ガラス状カーボンの組織中に特
定量のSiが原子レベルで均一に分散してカーボン組織
と複合化し、またその結晶性状を特定したSi含有ガラ
ス状カーボン材で形成することによりプラズマガスとの
反応を抑制することができ、プラズマ処理装置の内壁部
を効果的に保護し、内壁部の損耗によるパーティクルの
発生を低減化して長期間に亘って安定したプラズマ処理
を行うことが可能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス状カーボン組織中に0.1〜30
    重量%のSiが原子レベルで均一に分散複合し、黒鉛六
    角網面層の平均格子面間隔d002 の値が0.340〜
    0.380nmの組織構造を備えたSi含有ガラス状カー
    ボン材から形成されてなることを特徴とするプラズマ処
    理装置用保護部材。
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