JP2002025647A - 電線端末部の防水構造 - Google Patents

電線端末部の防水構造

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JP2002025647A JP2000200909A JP2000200909A JP2002025647A JP 2002025647 A JP2002025647 A JP 2002025647A JP 2000200909 A JP2000200909 A JP 2000200909A JP 2000200909 A JP2000200909 A JP 2000200909A JP 2002025647 A JP2002025647 A JP 2002025647A
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和彦 布施
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 本発明は、熱収縮チューブの端部とこの端部
が接触する圧着部の密着性を向上させるようにして、電
線の芯線に水が進入するのを防止することができる電線
端末部の防水構造を提供するものである。 【解決手段】 電線11はビニールチューブ11bに被
覆された複数の芯線11aを有し、芯線11の一部が露
出して、端子12のバレル(圧着部)13にかしめによ
って圧着固定される。電線11およびバレル13には、
内周面にシール剤15が塗布された熱収縮チューブ14
が被覆される。熱収縮チューブ14の端部14aは、バ
レル13に形成された円形状の突起部13aまたは楕円
形状の突起部に被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電線端末部の防水
構造に関し、詳しくは、自動車等に搭載されるワイヤハ
ーネスを構成する電線を完全に防水することができるよ
うに工夫された電線端末部の防水構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車に搭載されるワイヤハー
ネスは複数の電線が束ねられて構成されており、各電線
の端部に設けられた端子がECU等の電気機器に接続さ
れることにより、各電気機器の間を電気的に接続するよ
うになっている。
【0003】従来のこの種の電線としては、図7に示す
ように電線1の端部から露出する複数の芯線1aを端子
2のバレル2aに圧着固定することにより構成されてい
る。
【0004】ところで、このような電線を、水等が掛か
る場所、例えば、エンジンルームに配線して端子を車体
パネルのアース点に接続した場合には、矢印に示すよう
にバレル1aを通って電線1内部の芯線(ビニールチュ
ーブ内の芯線)1aに水が進入し、この水が毛細管現象
および温度変化によって生じる電気機器と外部との圧力
差によって芯線1aの間を伝わってECU等に進入して
ECU等が誤作動してしまう等のおそれがあるため、こ
れを防止するために電線を防水する処理を施すようにな
っている。
【0005】従来のこの種の防水用電線構造としては、
例えば、図8に示すようなものが知られている。図8に
おいて、電線1およびバレル2aには熱収縮チューブ3
が被覆されており、この熱収縮チューブ3と電線1およ
びバレル2aとの間には防水用のシール剤として接着剤
4が充填されている。このため、バレル2aを接着剤4
および熱収縮チューブ3によって完全に覆うことがで
き、バレル2aから芯線1aの間に水が進入するのを防
止することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電線の端子構造にあっては、熱収縮チューブ
3の端部がバレル2a近傍の端子2まで被覆されている
が、この端子2は図8(c)に示すように断面長方形状
をしているため、熱収縮チューブ3と端子2のエッジ部
(aで囲む部分)の密着性が低く、このエッジ部aと熱
収縮チューブ3の間から水が進入してしまった。
【0007】このため、毛細管現象および温度変化によ
って生じる電気機器と外部との圧力差によって水が芯線
1aの間を伝わってECU等の電気機器に進入して電気
機器の誤作動を誘発してしまうおそれがあった。
【0008】そこで本発明は、熱収縮チューブの端部と
この端部が接触する圧着部の密着性を向上させるように
して、電線の芯線に水が進入するのを防止することがで
きる電線端末部の防水構造を提供することを目的として
いる。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記課題を解決するために、電線の端部から露出する芯
線が端子に設けられた圧着部に圧着されるとともに、前
記電線および圧着部にシール剤を介して熱収縮チューブ
が被覆されてなる電線端末部の防水構造において、前記
熱収縮チューブの端部に位置する圧着部の所定箇所に円
形状または楕円形状の突起部を形成し、該突起部に熱収
縮チューブの端部を被覆するようにしたことを特徴とし
ている。
【0010】その場合、熱収縮チューブの端部を圧着部
の所定箇所に形成された円形状または楕円形状の突起部
に被覆しているため、従来のように熱収縮チューブの端
部をエッジに接触させないようにして突起部に密着させ
ることができる。このため、熱収縮チューブの端部と突
起部の密着性を向上させることができ、電線の芯線に水
が進入するのを防止することができる。この結果、毛細
管現象および温度変化によって生じる電気機器と外部と
の圧力差によって水が芯線の間を伝わって電気機器に進
入して電気機器の誤作動を誘発してしまうのを確実に防
止することができる。
【0011】また、熱収縮チューブの端部が突起部に密
着することによって熱収縮チューブの端部を閉塞するこ
とができるため、シール剤が熱収縮チューブの端部から
漏れるのを防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0013】図1〜3は本発明に係る電線端末部の防水
構造の第1実施形態を示す図である。
【0014】まず、構成を説明する。図1〜3におい
て、11は電線であり、この電線11はビニールチューブ11
bに被覆された複数の芯線11aを有し、ビニールチュー
ブ11bの端部から芯線11aの一部が露出し、この芯線11
aは端子12のバレル(圧着部)13にかしめによって圧着
固定されている。なお、端子12は水等が掛かる場所、例
えば、エンジンルームの車体パネルのアース点に接続さ
れるアース端子等から構成されており、ボルト挿通孔12
aに図示しないボルトを挿通してアース点にボルト締め
されるようになっている。
【0015】また、電線11およびバレル13には熱収縮チ
ューブ14が被覆されており、この熱収縮チューブ14の内
周面にはシール剤としての接着剤15が塗布され、この接
着剤15は熱収縮チューブ14と電線11およびバレル13との
間に充填されている。また、熱収縮チューブ14の端部14
aに位置するバレル13には円形状の突起部13aが形成さ
れており、熱収縮チューブ14の端部14aは突起部13aに
被覆されている。
【0016】また、端子14および突起部13aは図3に示
す棒状部材16をプレス加工することによって形成されて
おり、円形状の突起部13aは棒状部材16の初期形状がそ
のまま残ったものとなっている。
【0017】本実施形態では、熱収縮チューブ14の端部
14aをバレル13に形成された円形状の突起部13aに被覆
しているため、従来のように熱収縮チューブ14の端部14
aをエッジに接触させないようにして突起部13aに密着
させることができる。このため、熱収縮チューブ14の端
部14aと突起部13aの密着性を向上させることができ、
電線11の芯線11aに水が進入するのを防止することがで
きる。この結果、毛細管現象および温度変化によって生
じる電気機器と外部との圧力差によって水が芯線11aの
間を伝わってECU等の電気機器に進入して電気機器の
誤作動を誘発してしまうのを確実に防止することができ
る。
【0018】また、熱収縮チューブ14の端部14aが突起
部13aに密着することによって熱収縮チューブ14の端部
14aを閉塞することができるため、接着剤15が熱収縮チ
ューブ14の端部14aから漏れるのを防止することができ
る。
【0019】なお、突起部13aの長さは2.0mm以上4.0mm
未満の間に設定されるのが好ましい。何故なら突起部13
aの長さが2.0mm未満であると、熱収縮チューブ14の端
部14aを突起部13aに取付ける際の位置決めが難しくな
り、突起部13aの長さが4.0mm以上であると、突起部13
aが長くなる分だけ端子12が大型化してコスト高になる
からである。
【0020】図4〜6は本発明に係る電線端末部の防水
構造の第2実施形態を示す図であり、本実施形態では、
第1実施形態と同様の構成には同一番号を付して説明を
省略する。
【0021】図4〜6に示すように、熱収縮チューブ14
の端部14aに位置するバレル13には楕円形状の突起部21
が形成されており、熱収縮チューブ14の端部14aは突起
部21に被覆されている。また、端子14および突起部13a
は図6に示す板状部22aと山部22bを備えた異形材22を
プレス加工することによって形成されており、楕円形状
の突起部13aは山部22bに対応している。
【0022】本実施形態でも、熱収縮チューブ14の端部
14aをバレル13に形成された楕円形状の突起部21に被覆
しているため、従来のように熱収縮チューブ14の端部14
aをエッジに接触させないようにして突起部21に密着さ
せることができ、第1実施形態と同様の効果を得ること
ができる。
【0023】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、熱収縮チ
ューブの端部を圧着部の所定箇所に形成された円形状ま
たは楕円形状の突起部に被覆しているため、従来のよう
に熱収縮チューブの端部をエッジに接触させないように
して突起部に密着させることができる。このため、熱収
縮チューブの端部と突起部の密着性を向上させることが
でき、電線の芯線に水が進入するのを防止することがで
きる。この結果、毛細管現象および温度変化によって生
じる電気機器と外部との圧力差によって水が芯線の間を
伝わって電気機器に進入して電気機器の誤作動を誘発し
てしまうのを確実に防止することができる。
【0024】また、熱収縮チューブの端部が突起部に密
着することによって熱収縮チューブの端部を閉塞するこ
とができるため、シール剤が熱収縮チューブの端部から
漏れるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電線端末部の防水構造の第1実施
形態を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はそ
の断面図である。
【図2】(a)は第1実施形態の端子の外観図、(b)
は図1(b)の矢視A−A断面図である。
【図3】第1実施形態の端子の基材を示す図である。
【図4】本発明に係る電線端末部の防水構造の第2実施
形態を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はそ
の断面図である。
【図5】(a)は第2実施形態の端子の外観図、(b)
は図4(b)の矢視B−B断面図である。
【図6】第2実施形態の端子の基材を示す図である。
【図7】従来の非防水端子構造を示すその外観図であ
る。
【図8】従来の防水端子構造を示す図であり、(a)は
その外観図、(b)はその断面図、(c)は同図(b)
の矢視C−C断面図である。
【符号の説明】
11 電線 11a 芯線 12 端子 13 バレル(圧着部) 13a、21 突起部 14 熱収縮チューブ 14a 端部 15 接着剤(シール剤)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01R 4/18 H01R 4/72 4/72 H02G 1/14 A H02G 1/14 15/04 15/04 H01B 7/28 E Fターム(参考) 5E085 BB02 BB12 CC03 DD13 FF01 HH27 JJ06 JJ13 JJ17 5G309 FA06 LA26 LA27 5G313 FA01 FB10 FC06 FC10 FD01 5G355 BA01 BA08 BA15 CA17 5G375 AA02 BA09 BB43 CA02 CA17 CB08 CC07 DA36 DB33

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電線の端部から露出する芯線が端子に設け
    られた圧着部に圧着されるとともに、前記電線および圧
    着部にシール剤を介して熱収縮チューブが被覆されてな
    る防水電線構造において、 前記熱収縮チューブの端部に位置する圧着部の所定箇所
    に円形状または楕円形状の突起部を形成し、該突起部に
    熱収縮チューブの端部を被覆するようにしたことを特徴
    とする電線端末部の防水構造。
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