JP2002023429A - 2成分現像剤及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents
2成分現像剤及びこれを用いた画像形成装置Info
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Abstract
実施しても現像能力が高く、かつ長期の画像形成を行っ
ても現像能力の劣化が少ない2成分現像剤を提供する。 【解決手段】 磁性粒子の表面を少なくとも樹脂でコー
ティングしたキャリアと、絶縁性のトナーとを含む電子
写真用の2成分現像剤であって、前記磁性粒子の平均粒
子径が30〜90μmであり、かつ前記キャリアの凝集
度が2〜15%である。
Description
て感光体上に形成した静電潜像を現像する際に用いる2
成分現像剤に関する。また、前記2成分現像剤を用い高
速での画像形成が可能であり、かつ長期に渡り良好な印
字特性が得られる画像形成装置を提供することにある。
第2297691号公報等に記載された方法が周知であ
る。これは一般には光導電性絶縁体である感光体(フォ
トコンドラム等)を利用し、コロナ放電等によりこの感
光体上に一様な静電荷を与える。この感光体上に様々な
手段により光像を照射することによって、静電潜像を形
成する。次いで、上記潜像をトナーと呼ばれる微粉末を
用いて前記静電潜像を可視像(トナー像)化する。この
トナー像を必要に応じて紙等に転写した後、加圧、加
熱、溶剤蒸気、光等の照射等の定着手段によって紙等の
記録媒体上に定着させて複写物を得るものである。この
ような、電子写真技術を用いた画像形成装置としては例
えばプリンタ、複写機、FAX等がよく知られている。
ナー粒子のみからなるいわゆる1成分現像剤と、トナー
粒子とキャリアとを含むいわゆる2成分現像剤が知られ
ている。近年において、より高速に画像形成を行うこと
が可能な画像形成装置への要求が強く、そのためには2
成分現像剤がより適している。
キャリア粒子と絶縁性のトナー粒子とから成っている。
感光体上の静電潜像を現像する場合は、現像器内でキャ
リアとトナーが攪拌されながらトナーのみが消費され、
キャリアは繰り返し使用される。この攪拌でトナーがキ
ャリアから所定の電荷を付与されるので感光体側に移動
して、上記トナー像を形成することができる。しかし、
この攪拌ストレスによって、トナーとキャリアは帯電と
放電のバランスが崩れ過剰帯電となったり、キャリア表
面のコーティング樹脂の剥離や、トナーのキャリア表面
へのフィルミングにより電気抵抗変化を招く場合があ
る。
における電界の強さに依存するため、トナーの帯電量が
過剰に上昇すれば潜像を埋めるトナー数が減少するの
で、印字濃度が低下することになる。また、キャリア表
面のコーティング樹脂の剥離やトナーによるフィルミン
グがあるとキャリアの電気的抵抗が上昇する。このよう
な場合には現像電界が弱まり、現像性が下り結果として
印字濃度が低下することになる。このように、トナーと
キャリアの状態が悪くなり、印字濃度が許容以下になる
と2成分現像剤は交換することが必要となる。その一方
で、1m/s以上のスピードで用紙を搬送し、1分間に
150枚以上の印刷を行うヘビーデューティな高速プリ
ンタでは、メンテナンス性、ランニングコスト低減の点
から2成分現像剤の交換周期をより長くすることへの要
求が益々強くなっている。
ら、例えば特開平7−72668号公報等に開示するよ
うに、シリコーン樹脂をフッ素変性することで2成分現
像剤の長寿命化を図る技術が開示されている。しかし、
ここで開示された技術では、前述したような1m/s以
上ともなる高速なプロセス速度では過剰帯電によるチャ
ージアップが発生し、キャリアを十分に長寿命化するこ
とができない。
ィング被覆率についても検討がなされ、比較的低い被覆
率が良いとされていた。例えば特開平4−188162
号公報では、キャリアの樹脂コーティング被覆率を12
%以下とする技術が開示されている。しかし、高速プロ
セスによる画像形成工程で用いた場合には、上記キャリ
アの電気抵抗が増加することを抑制できない。
特開平1−29856号公報には、シリコーン樹脂を2
層以上コートする方法や異なった樹脂を混合する方法が
開示されている。しかし、上記従来の技術を高速プロセ
スによる画像形成工程で用いると、キャリア表面の樹脂
同志がその境界面で剥離を起こす場合があり、使用でき
なくなる。
は、シリコーン樹脂の未硬化分4.3%以下と記載さ
れ、また特公昭62−61948号公報では、30%以
下が記載されているが、この条件では、トナーフィルミ
ングとチャージアップを十分に防止できない。
決し、電子写真法による画像形成において、高速で実施
しても現像能力が高く、かつ長期の画像形成を行っても
現像能力の劣化が少ない2成分現像剤を提供すること及
び、これを用いた画像形成装置を提供することを目的と
する。
載される如く、磁性粒子の表面を少なくとも樹脂でコー
ティングしたキャリアと、絶縁性のトナーとを含む電子
写真用の2成分現像剤であって、前記磁性粒子の平均粒
子径が30〜90μmであり、かつ前記キャリアの凝集
度が2〜15%である2成分現像剤により達成すること
ができる。
よるチャージアップがなく長期に亘り安定したトナー帯
電を得ることができる。ここで、凝集度は後に詳述する
式(1)により求めることができる。この凝集度が15
%を越えると、連続印刷(現像)において現像器内で高
速攪拌された際に、凝集状態から解離されたキャリアに
よりチャージ状態が過剰となる。その一方で、2%未満
であると、凝集が少ないため過剰なチャージアップはな
いが現像性が低下する。より好ましい、凝集度の範囲は
4%〜10%である。
記載の発明において、前記キャリアは磁性粒子の表面を
少なくとも架橋型シリコーン樹脂でコーティングして形
成され、前記シリコーン樹脂のクロロホルム可溶分が5
〜20%とすることにより、さらに高耐久性の2成分現
像剤を提供することができる。
剤の長寿命化が図れ、連続印刷によるチャージアップを
抑制することができる。ここで、クロロホルム可溶分は
後述する式(2)により求めることができる。前記シリ
コーン樹脂中のクロロホルム可溶分が、5%未満である
とキャリア表面のコーティング層が硬くなり過ぎる傾向
があるため、耐磨耗性は強いがキャリアとトナーとの帯
電と放電のバランスが崩れ、連続印刷により過剰なチャ
ージアップが発生し易くなる。その一方で、20%を越
えるとキャリア表面のコーティング層が柔らかくなり過
ぎて磨耗し易くなるので好ましくない。より好ましい、
クロロホルム可溶分の範囲は5%〜10%であり、さら
に好ましくは5%〜7%である。
く、請求項1記載の発明において、前記キャリアは磁性
粒子の表面を少なくとも導電性カーボンと架橋型フッ素
変性シリコーン樹脂とを含有する樹脂によりコーティン
グして形成され、前記磁性粒子表面の70〜95%が
0.3〜5μmのコーティング層で被覆することによ
り、さらに高耐久性の2成分現像剤を提供することがで
きる。
剤の適度なチャージを得ることができ、耐磨耗性をアッ
プさせることもできる。0.3〜5μmのコーティング
層が磁性粒子表面の被覆率が70%未満では、コーティ
ングが不均一なため高速機ではコーティング層が剥離し
易く、寿命が短くなる。その一方で、被覆率が95%超
とすることは好ましいが、100%に近い被覆率を得る
ためには製造に時間を要するため実用上でコスト高が問
題となる。
を全て含む発明は、請求項4に記載される如く、磁性粒
子の表面を少なくとも導電性カーボンと架橋型フッ素変
性シリコーン樹脂とを含有する樹脂によりコーティング
したキャリアと、絶縁性のトナーとを含む電子写真用2
成分現像剤であって、前記磁性粒子表面の70〜95%
が0.3〜5μmの前記コーティング層で被覆され、か
つ当該コーティング層のクロロホルム可溶分が5〜20
%であり、さらに前記磁性粒子の平均粒子径が30〜9
0μmであり、かつキャリアの凝集度が2〜15%とす
ることにより、さらに高耐久性の2成分現像剤を提供す
ることができる。
剤は適度なチャージを得ることができ、耐磨耗性をアッ
プさせることができる。よって、連続印刷によるチャー
ジアップを抑制することができ長期に亘り安定したトナ
ー帯電が可能な2成分現像剤を提供できる。
される如く、磁性粒子の表面を少なくとも導電性カーボ
ンと架橋型フッ素変性シリコーン樹脂とを含有する樹脂
によりコーティングしたキャリアと、絶縁性のトナーと
を含む2成分現像剤により画像形成を行う画像形成装置
であって、前記磁性粒子表面の70〜95%が0.3〜
5μmの前記コーティング層で被覆され、かつ当該コー
ティング層のクロロホルム可溶分が5〜20%であり、
さらに前記磁性粒子の平均粒子径が30〜90μmであ
り、かつキャリアの凝集度が2〜15%である前記キャ
リアを用いて現像を行う画像形成装置も含み、本画像形
成装置によっても上記目的を達成することができる。
ついてより詳細に説明する。第1の発明は平均粒子径が
30〜90μmである磁性粒子の表面を少なくとも樹脂
でコーティングしたキャリアと絶縁性トナーとからなる
電子写真用2成分現像剤に関して、キャリアの凝集度を
所定範囲とすることで、過剰帯電によるチャージアップ
が無く長期間に亘り安定したトナー帯電を可能とするも
のである。
の式により定義した。この凝集度が15%を超えると、
連続印刷での現像器内で高速攪拌した際に、凝集状態が
解離してチャージが過剰に上昇する傾向が強くなり、そ
の反対に2%未満であると凝集が少ないのでチャージが
過剰となることはないが現像性が低下する傾向が強くな
ることを確認して本発明に至ったものである。よってキ
ャリアの凝集度の好ましい範囲は2%〜15%であり、
より好ましくは4%〜10%である。前記キャリアの凝
集度(%)は下記式(1)により定義した。
幾何平均粒径(μm) Y:コーティングを取除いたコア材の粒度分布から計算
した幾何平均粒径(μm) キャリア粒子は、磁性を有する粒子状のコア材の表面に
樹脂剤をコーティングして形成されている。本発明者等
は、コーティング前のコア材の平均粒径と、コア材の表
面にコーティングを施して形成されるキャリアの平均粒
径との比率から凝集度を定義した。微細な粒子であるコ
ア材の表面に薄膜のコーティング層が形成されてキャリ
アとなる。このコーティング層は極めて薄いのでコア材
の1粒子が必ずコーティング層を有したキャリア1粒子
になるならば、上記凝集度(%)は、ほぼ0%となる。
しかし、実際のキャリア粒子の中には複数のコア材を含
み凝集した状態で樹脂剤により互いに付着した状態とな
るものが複数存在する。この点を前提に本願発明者等が
定義したのが上記凝集度(%)である。 [X値及びY値を求めるための幾何平均粒径の算出方
法]以下に示す方法でキャリア、コア材の平均粒子径を
求める。
4、63、44、37、25μmの目開きの篩いを用い
てキャリア或いはコア材の粒子をその粒径毎に分け、そ
の重量を調べて粒度分布を測定する。
何平均粒子径であるX値又はY値を求める。 幾何平均粒径(μm) = (1/100)×[{(250+177)/2}×目開き177μm の篩い上に残ったサンプルの重量(%) +{(177+149)/2}×目開き149μmの篩い上に残 ったサンプルの重量(%) +{(149+105)/2}×目開き105μmの篩い上に残 ったサンプルの重量(%) + {(105+74)/2}×目開き74μmの篩い上に残っ たサンプルの重量(%) + {(74+63)/2}×目開き63μmの篩い上に残った サンプルの重量(%) + {(63+44)/2}×目開き44μmの篩い上に残った サンプルの重量(%) +{(44+37)/2}×目開き37μmの篩い上に残ったサ ンプルの重量(%) +{(37+25)/2}×目開き25μmの篩い上に残ったサ ンプルの重量(%) +{(25)/2}×目開き25μmの篩いを通過したサンプル の重量(%)] そして、凝集度(%)を求めるための具体的手順は以下
の通りである。
分級機、或いは25μmの目開きを持つメッシュの篩を
用い、使用前の2成分現像剤からトナーを完全に取り除
いてキャリア粒子のみを得る。
測定し、キャリアの粒度分布とする。ここで上記X値を
求めることができる。
めの準備を行う。キャリア表面のコーティング層がアク
リル樹脂等であり、熱により分解できる場合は加熱処理
によりコーティング被覆膜を取り除く。ただし、ここで
の加熱処理ではコア材が溶融しない程度の温度までとす
る。例えば、200℃〜700℃で15分程度を目処に
加熱する。
リコーン樹脂、アクリル樹脂・ポリエステル樹脂・エポ
キシ樹脂・アルキッド樹脂・ウレタン樹脂等で変性した
変性シリコーン樹脂および架橋型のフッ素変性シリコー
ン樹脂等の場合は熱処理によっては完全にコーティング
層を除去できないので、2)で得られたキャリアを濃度
5〜20%で50〜100℃のアルカリ水溶液に入れ、
1時間以上撹拌してコア材を得るようにする。
水分を完全に除去する。
グ樹脂による凝集が解れてコア材粒子となる。よって、
コア材の粒度分布を得ることができ、上記式よりY値を
求めることができる。 [凝集度の計算]キャリアの粒度分布から得たX値と、
コア材の粒度分布から得たY値を用いて式(1)から凝
集度(%)を計算する。 凝集度(%)= ( X/Y )×100−100 ………(1) 上記凝集度(%)が、磁性粒子(コア材)の平均粒子径
が30〜90μmである時に2〜15%であると、過剰
帯電によるチャージアップが無く長期に安定したトナー
帯電を得ることができる2成分現像剤とすることができ
る。凝集度がこのような範囲であるときの効果は後述す
る実施例で明らかにする。
リコーン樹脂でコーティングしたキャリアと絶縁性トナ
ーからなる電子写真用2成分現像剤に関して、シリコー
ンコーティング層のシリコーン樹脂のクロロホルム可溶
分を所定範囲とすることで、さらに長寿命化が図れ、連
続印刷による過度なチャージアップを抑制し、長期間に
亘り安定したトナー帯電を可能とする。
グする架橋型シリコーン樹脂に着目し、この樹脂層が硬
過ぎても、柔らか過ぎても良くないとの認識から、クロ
ロホルムに可溶な重量%を所定範囲に定めることで、好
適な2成分現像剤とすることができることを確認した。
シリコーン樹脂のクロロホルム可溶分が、下限値より小
さいとキャリアコート層が硬くなり過ぎる傾向が強くな
るため、耐磨耗性は強いがキャリアの帯電と放電のバラ
ンスが崩れ、連続印刷により過度なチャージアップが発
生し易くなる。また、上限値より大きいとキャリアコー
ト層が柔らかくなり磨耗し易くなってしまう。
ルム可溶分を測定する方法を例示する。 [キャリア表面コート層中のクロロホルム可溶分測定] 1)界面活性剤による洗浄、若しくは気流分級機、或い
は25μmの目開きを持つメッシュの篩を用い、使用前
の2成分現像剤からトナーを除き、キャリアを得る。
を粗精量し、片方のビーカにはイオン交換水、もう片方
のビーカにはクロロホルムを入れてキャリアを浸す。
終了後、同じ溶液にて2回の濯ぎを行う。
を行う。この測定は5回ずつ行い、最高・低のデータを
消去して3点の平均値を求める。なお、カーボン分析装
置は、EMIA−110(堀場製作所製)を用いた。
ものはクロロホルムに不溶となるが、未反応部分はクロ
ロホルムに可溶である。このような未反応部分の割り合
いがキャリア表面の硬さに影響を及ぼしていると推測さ
れる。この未反応部分は水に対しては殆ど不溶である。
よって、クロロホルム可溶分を以下の式(2)で求める
ことができる。 クロロホルム可溶分(%) = (A−B)/A×100 ……(2) A(g):水洗浄したキャリア100g中でのカーボン
量 B(g):クロロホルム洗浄したキャリア100g中で
のカーボン量 上記クロロホルム可溶分(%)が、5〜20%である
と、トナーとキャリアの帯電性が良くしかも耐磨耗性の
面からも要求を満たす2成分現像剤とすることができ
る。クロロホルム可溶分はより好ましくは5〜10%、
さらに好ましくは5〜7%である。このような範囲であ
るときの効果は後述する実施例で明らかにする。
カーボンと架橋型フッ素変形シリコーン樹脂とを含有す
る材料でコーティングしたキャリアと、絶縁性トナーか
らなる電子写真用2成分現像剤に関して、前記磁性粒子
表面を0.3〜5μmの層厚で所定の被覆率で被覆する
ことで、さらなるチャージアップの低減と耐磨耗性の向
上を図ることができる。よって、印字に影響が出るまで
の時間を十分に確保できるので長寿命化が促進される。
グしている架橋型シリコーン樹脂に着目し、この架橋型
シリコーン樹脂がフッ素変性処理されており、さらに導
電性カーボンを含むことが好ましく、このような樹脂層
を磁性粒子(コア材)の表面に0.3〜5μmの層厚で
被覆率70〜95%で被覆すると、好ましい2成分現像
剤を得ることができることを確認した。
と耐磨耗性の向上が図られる。層厚が0.3〜5μmの
コーティング層が磁性粒子表面の70%未満ではコーテ
ィング状態が不均一であるため高速の画像形成装置で使
用するとコート層の剥離を生じ易く、キャリアの寿命が
短くなる傾向がある。その一方、95%超の被覆率を確
保しようとすると製造に時間を要するためコスト高とな
り実用的でない。よって、被覆率は70〜95%である
のが好ましく、より好ましくは80%〜95%である。
なお、層厚が0.3〜5μmの範囲にあることが耐磨耗
性と帯電制御の観点から好ましい。
被覆率は以下のように測定することができる。
す。このようにキャリア表面にPtを被覆するのは、キ
ャリア粒子の被覆率を測定するためにキャリア粒子を固
定用の樹脂材に包埋することが必要だからである。この
固定用樹脂材を研磨することでキャリア粒子の断面を露
出させ、キャリアのコーティング層の状態を観察でき
る。キャリア表面の樹脂層と埋包用の固定樹脂材との境
界線の明確化と包埋の際の膨潤を防止するため、キャリ
ア表面にPtの蒸着膜を形成する。
樹脂に包埋した後、よく乾燥してから研磨して、キャリ
アの断面形状を観察する。
の断面50個について、走査型電子顕微鏡(SEM)に
より観察し、キャリア外周方向にそって測定を行い、
0.3μm〜5μmの範囲の層厚となる領域と、この厚
さ範囲から外れる領域の比率から被覆率を求める。
電性カーボンはBET法による比表面積が700〜15
00m2/gを有していることが奨励される。700m
2/g未満ではキャリアの電気抵抗を十分に下げること
が困難となりチャージアップの原因となる場合がある。
また、1500m2/gを超えると、導電性カーボンを
コーティング層中に十分に分散できなくなり、コーティ
ング層が磨耗し易く長寿命化を図ることが困難となるか
らである。
象は特に、現像剤の使用初期段階での印刷(現像)で起
こりやすい。このため、コーティング層の表面側のカー
ボン含有量が内側よりも多くなるように設定しておくこ
とで、かかる初期のチャージアップの問題を緩和するこ
とができる。逆に表面側のカーボン含有量が内側よりも
少ないと、初期チャージアップが多く初期の現像性が悪
くなる。
の発明について詳細に説明したが、これらの構成を全て
含む構成の2成分現像剤であれば、高速な画像形成工程
でも十分な耐磨耗性を備え、適度なチャージを長期に保
証できる長寿命な2成分現像剤となることは明らかあ
る。
剤で使用可能な材料について説明する。先ず、キャリア
の本体である磁性粒子としてのコア材について説明す
る。
グネタイト、鉄粉等を用いることができるが、特にマン
ガンフェライトは磁力が高く、ほぼ真球形であるため長
寿命化の観点から有利である。さらに好ましくは、下記
式(I)で示されるマンガンフェライトであるこが好ま
しい。
0、x=10〜45を満足する。] MnOのmol比xが10mol%未満であると、フェ
ライト化反応後の安定性が悪くなる傾向があり、ストレ
ス等により抵抗が変化して、現像性が劣ることになる。
また。MnOのmol%xが45mol%を越えると、
形状が悪くなり、現像器内でのストレス等によりトナー
がキャリア表面に付着して、フィルミングによる抵抗変
化を招き易くなるので好ましくない。
は、例えばMnO換算で20mol%、Fe2O3換算
で80mol%になるよう、各原材料の金属酸化物、金
属炭酸塩、金属水酸化物を適量配合し、水を加え、湿式
ボールミルで10時間粉砕・混合し、乾燥させた後、9
50℃で4時間保持する。これを湿式ボールミルで24
時間粉砕し5μm以下の粒径とする。このスラリーを造
粒乾燥し、窒素雰囲気中で1300℃で6時間保持した後、
解砕しさらに所望の粒度分布に分級して得ることができ
る。
は、例えば平均粒径が30〜90μm、好ましくは50
〜80μmのフェライト系のコア材が好ましい。粒径が
30μm未満であると、キャリア付着が発生し易くな
り、また90μmを越えると画像品質が劣化する傾向が
現われる。キャリアはこのコア材に、公知の方法、例え
ば流動床によるスプレードライ方式、ロータリドライ方
式、万能攪拌機による液浸乾燥法等により、樹脂をコー
ティングすることにより得ることができる。キャリア表
面の被覆率をアップさせるためには、流動床による方法
が推奨される。
るために用いられる樹脂としては、各種の樹脂を用いる
ことは可能である。例えばフッ素系樹脂、アクリル樹
脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素アクリル
樹脂、アクリル・スチレン樹脂、シリコーン樹脂、アク
リル樹脂・ポリエステル樹脂・エポキシ樹脂・アルキッ
ド樹脂・ウレタン樹脂等で変性した変性シリコーン樹脂
および架橋型のフッ素変性シリコーン樹脂等が挙げられ
る。好ましくはシリコーン樹脂、フッ素変性シリコーン
樹脂が良く、さらに好ましくはフッ素変性シリコーン樹
脂が良い。また必要に応じて荷電制御剤、抵抗制御剤等
を添加しても良い。シリコーン樹脂の例としては、例え
ば下記(II)または(III)で示される繰り返し単位を
有するものなどが挙げられる。
子、ヒドロキシ基、メトキシ基、C1〜4のアルキル
基、フェニル基等の有機基である)また、フッ素変性シ
リコーン樹脂の例としては、例えば、上記(II)、(II
I)とパーフロロアルキル基含有の有機ケイ素化合物を
加水分解させて得られる架橋型フッ素変性シリコーン樹
脂などが挙げられる。パーフロロアルキル基含有の有機
ケイ素化合物の例としては、CF3CH2CH2Si
(OCH3)3、C4F9CH2CH2Si(CH3)
(OCH3)2、C8F17CH2CH2Si(OCH
3)3、C8F17CH2CH2Si(OC
2H5)3、(CF3)2CF(CF2)8CH2CH
2Si(OCH3)3等が挙げられる。
アコア材に対して0.05〜10.0wt%が好まし
く、特に0.5〜7wt%が好ましい。0.05wt%
未満ではキャリア表面に均一な被覆層を形成することが
難しく、また10.0wt%を越えるとキャリア同士の
凝集が過度に発生してしまう。
は、外部加熱方式又は内部加熱方式のいずれを用いても
よい。例えば固定式又は流動式電気炉、ロータリー式電
気炉、バーナー炉、又はマイクロウェーブによる焼き付
けを用いてもよい。焼き付けの温度は用いる樹脂により
異なるが、融点又はガラス転移点以上の温度が必要であ
る。熱硬化性樹脂又は縮合架橋型樹脂等では、十分に硬
化が進む温度まで上昇させることが必要である。例え
ば、シリコーン樹脂の場合、200〜300℃の温度で
物温を30分程度保持する。
覆、焼き付けされた後、冷却され、解砕、粒度調整を経
て樹脂コーティング済のキャリア粒子が得られる。
れやバリを除去したり、コーティングにより凝集したキ
ャリア粒子の解しをより十分に行うために、後処理を行
うこともできる。後処理の方法はキャリア粒子に機械的
ストレスを与えることがきるものであれば良く周知の方
法が使用できる。例えば、ナウターミキサ、ボールミ
ル、バイブロミル等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
せる方法としては種々の方法があるが、例えば、コーテ
ィング、焼き付け後に機械的ストレスによる後処理を行
い、凝集した粒子を解す方法がある。また単位時間あた
りに噴霧するコーティング剤の量を変化させることで凝
集度を変えることができる。さらに、コーティング樹脂
の種類、希釈溶媒の種類によって、コーティング剤の乾
燥速度が変更でき、それらによっても凝集度を変えるこ
とができる。
法としても種々の方法があるが、例えばキュア温度、キ
ュア時間、キュア装置によって変えることができ、コー
ティング樹脂の種類、架橋剤や硬化触媒の種類、添加量
によっても変えることができる。
表面性状、コア材形状、コーティング量や単位時間あた
りに噴霧するコーティング剤の量、あるいは機械的スト
レスによる後処理条件によって変えることができる。次
に本発明で使用可能なトナー粒子について説明する。上
記キャリアと組合わせて使用することができるトナーと
しては、以下のビスフェノールAをアルコール側の成分
とし、そのアルキレンオキサイド付加物を含むバインダ
を用いたポリエステル系トナーが推奨される。このよう
なトナーはキャリア粒子への耐フィルミング性に優れて
いる点で好ましい。
の80mol%以上が前記ビスフェノールAアルキレン
オキサイド付加物からなるものであることが好ましい。
より好ましくは90mol%以上、さらに好ましくは9
5mol%以上である。ビスフェノールAアルキレンオ
キサイド付加物の量が80mol%未満であると相対的
に、臭いの発生原因となるモノマー使用量が多くなるた
め好ましくない。
オキサイド付加物としては、下記一般式(IV)
ぞれ1以上の整数である)で示される化合物が挙げら
れ、例えば、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキ
シプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)
−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン
(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシ
プロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン等を挙げることができる。
シプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4-ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)
−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
ポリオキシエチレン(2.0)-2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン等である。これらの化合物
は単独或いは2種以上を混合して用いてもよい。
合には、前記式ビスフェノールAのアルキレンオキサイ
ド付加物の中で、xおよびyが1でRがエチレン基であ
る化合物が、ポリエステルのアルコール成分として60
mol%以上であることが好ましく、さらに好ましく
は、80mol%以上である。これは、xおよびyが1
でRがエチレン基である化合物が、例に挙げた化合物の
中で最も反応性が高く、ポリエステル中の残モノマ、2
量体、3量体を低減できるためである。
を上記化合物と組合せて使用できる。例えば、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロ
ピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペン
チルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のジオー
ル類、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA
等、その他の二価のアルコールを加えることもできる。
は、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロー
ル、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペ
ンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,
2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリ
オール、グリセロール、2−メチルプロパントリオー
ル、2-メチル-1,2,4−ブタントリオール、トリメ
チロールエタン、トリメチロールプロパン、その他の三
価以上のアルコールを挙げることができる。
としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル
酸、又はこれらの無水物等を挙げることができ、好まし
くはテレフタル酸/イソフタル酸である。これらのうち
単独または2種以上を混合して用いてもよい。なお、フ
ラッシュ定着の臭いが問題にならない範囲で、他の酸成
分を上記化合物と組合せて使用できる。例えば、マレイ
ン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタ
コン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジ
ピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸等を挙げ
ることができ、更にn−ブチルコハク酸、n−ブテニル
コハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハク
酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、
n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソ
ドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸等のアルキ
ルまたはアルケニルコハク酸、又はこれらの酸の無水
物、低級アルキルエステル、その他の二価のカルボン酸
を挙げることができる。また、ポリエステルに架橋を施
すためには、三価以上のカルボン酸成分も同様に他の酸
成分として混合使用可能である。三価以上のカルボン酸
成分としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、
1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、その他のポリカ
ルボン酸、及びこれらの無水物を挙げることができる。
せしめる為、通常使用されているエステル化触媒、例え
ば酸化亜鉛、酸化第一錫、ジブチル錫オキシド、ジブチ
ル錫ジラウレート等を使用することができる。
造できる。例えば、バインダ樹脂、着色剤、帯電制御剤
等を、例えば、加圧ニーダ、ロールミル、エクストルー
ダ等により、溶融混練して均一分散し、冷却後に、ジェ
ットミル等により微粉砕化し、分級機、例えば、風力分
級機等により分級して所望の粒径のトナーを得ることが
できる。構成成分としては、熱可塑性バインダ樹脂、カ
ーボンブラック、帯電制御剤等から成り、必要に応じ
て、ワックス、磁性粉、粘性調整剤、その他の添加剤を
含ませても良い。
用いることができるが、ポリエステルのほかにスチレン
アクリル、ポリエーテルポリオール、ウレタン、シリコ
ーン等の樹脂を必要に応じて、2種類以上のバインダを
併用して使用することもできる。なお、トナーは帯電制
御剤を含有することが好ましく、ニグロシン、4級アン
モニウム塩、有機金属錯体、キレート錯体等を用いるこ
とができる。トナーの平均粒径は、5〜13μmの範囲
が好ましい。なお、外添剤として、シリカ、酸化チタ
ン、チタン酸バリウム、フッ素微粒子、アクリル微粒子
等を併用して用いることもできる。シリカ微粉末として
は、TG820(キャボット社製)、HVK2150
(クラリアント社製)等の市販品が使用できる。
子とトナー粒子とをトナー濃度1〜10wt%、好まし
くは2〜6wt%で、ナウターミキサ等で混合すること
で得られる。 [実施例]以下、本発明の実施例の2成分現像剤をにつ
いて、さらに具体的に述べるが、本発明はこれによって
限定されるものではない。なお、下記において、複数示
される製造例によるキャリア及びトナーについては、各
製造条件と2成分現像剤として使用された時の評価結果
を図1及び図2に纏めて示している。
の凝集度、クロロホルム可溶分、被覆率等を変更した際
の製造条件データ等を示している。図2は、図1に対応
して、これらキャリアの凝集度、クロロホルム可溶分、
被覆率と共に、2成分現像剤として使用したときのトナ
ー帯電の過剰帯電状態、キャリアの電気抵抗変化、印字
濃度及びかぶりについて評価した際のデータと、総合評
価として優(◎)、良(○)、良可(○△)、可(△)
及び不可(×)について示している。また、こらら2成
分現像剤の評価では、高速プリンタF6760D(富士
通社製)を用いプロセス速度を1152mm/sとして連続
印刷を行っている。以下、先ずキャリアの製造例を示
す。 キャリア製造例1 MnO換算で20mol%、Fe2O3換算で80mo
l%になるように各原材料を適量配合し、水を加え、湿
式ボールミルで10時間粉砕・混合し乾燥させ、950
℃で4時間保持した後、湿式ボールミルで24時間粉砕
を行ったスラリーを造粒乾燥し、窒素雰囲気中で130
0℃で6時間保持した後、解砕し粒度調整を行いマンガ
ンフェライト粒子(コア材)を得た。このマンガンフェ
ライト粒子は、印可磁場が3000エルステッドの時の
磁化が95emu/gであった。
する架橋型フッ素変性シリコーン樹脂を固形分換算で2
00g秤量し、1000ccのトルエン溶剤に溶解さ
せ、導電性カーボン(ライオン社製ケッチェンブラック
EC600JD、BET比表面積1270m2/g)を
樹脂固形分に対し15%をパールミルにて分散した。
し、上述のカーボンを分散させたコーティング樹脂溶液
を流動床コーティング装置を用いコート時間が1時間に
なるように単位時間あたりの噴霧量を調整し、コーティ
ングを行った。その後270℃で1時間焼き付けを行
い、解砕処理、振動型ミルにて30分間後処理を行いキ
ャリア1を得た。
したところ、80.8μmであり、磁性粒子(コア材)
の平均粒子径(Y値)を測定したところ75.1μmで
あった。また、凝集度、クロロホルム可溶分、被覆率を
測定したところ、凝集度7.6%、クロロホルム可溶分
6.1%であり、被覆率85.5%であった。 キャリア製造例2 振動型ミルによる後処理時間を3分にした以外は、キャ
リア製造例1と同様の工程でコア材を製造し、コーティ
ングを行い、キャリア2を得た。
溶分、被覆率を測定したところ、図2に示すように、凝
集度14.4%、クロロホルム可溶分6.8%であり、
被覆率91.3%であった。 キャリア製造例3 振動型ミルによる後処理時間を120分にした以外は、
キャリア製造例1と同様の工程でコア材を製造し、コー
ティングを行い、キャリア3を得た。
溶分、被覆率を測定したところ、図2に示すように、凝
集度2.2%、クロロホルム可溶分5.7%であり、被
覆率87.2%であった。 キャリア製造例4 単位時間あたりのコーティング樹脂溶液の噴霧量を変
え、コート時間を0.7時間にした以外は、キャリア製
造例1と同様の工程でコア材を製造し、コーティングを
行い、キャリア4を得た。
被覆率は図2に示すとおりであった。以下、コア材の平
均粒径、コーティング後の平均粒径、凝集度、クロロホ
ルム可溶分、被覆率については図1および図2に示す。 キャリア製造例5 単位時間あたりのコーティング樹脂溶液の噴霧量を変
え、コート時間を1.5時間にした以外は、キャリア製
造例1と同様の工程でコア材を製造し、コーティングを
行い、キャリア5を得た。 キャリア製造例6 キュア時間を0.5時間に変更した以外は、キャリア製
造例1と同様の工程でコア材を製造し、コーティングを
行い、キャリア6を得た。 キャリア製造例7 キュア温度を300℃、キュア時間を5時間に変更した
以外は、キャリア製造例1と同様の工程でコア材を製造
し、コーティングを行い、キャリア7を得た。 キャリア製造例8 キュア温度を220℃、キュア時間を0.1時間に変更
した以外は、キャリア製造例1と同様の工程でコア材を
製造し、コーティングを行い、キャリア8を得た。 キャリア製造例9 コア材の重量に対してコーティング量を1.7wt%に
変更した以外は、キャリア製造例1と同様の工程でコア
材を製造し、コーティングを行い、キャリア9を得た。 キャリア製造例10 コア材の重量に対してコーティング量を2.3wt%に
変更した以外は、キャリア製造例1と同様の工程でコア
材を製造し、コーティングを行い、キャリア10を得
た。 キャリア製造例11 コーティング樹脂溶液の単位時間あたりの噴霧量を変え
ることでコート時間を0.5時間に変更した以外は、キ
ャリア製造例1と同様の工程でコア材を製造し、コーテ
ィングを行い、キャリア11を得た。 キャリア製造例12 コーティング樹脂溶液の単位時間あたりの噴霧量を変え
ることでコート時間を10時間に変更した以外は、キャ
リア製造例1と同様の工程でコア材を製造し、コーティ
ングを行い、キャリア12を得た。 キャリア製造例13 コーティング樹脂溶液の単位時間あたりの噴霧量を変え
ることでコート時間を0.5時間に変え、キュア時間を
0.1時間に変えた以外はキャリア製造例1と同様の工
程でコア材を製造し、コーティングを行い、キャリア1
3を得た。 キャリア製造例14 コーティング樹脂溶液の単位時間あたりの噴霧量を変え
ることでコート時間を0.5時間に変え、キュア時間を
5時間に変えた以外はキャリア製造例1と同様の工程で
コア材を製造し、コーティングを行い、キャリア14を
得た。 キャリア製造例15 コーティング量を1.0wt%、コート時間を0.2時
間、キュア温度を300℃、キュア時間を5時間、後処
理時間を120分に変えた以外はキャリア製造例1と同
様の工程でコア材を製造し、コーティングを行い、キャ
リア15を得た。 キャリア製造例16 コーティング量を1.5wt%、コート時間を0.2時
間、キュア温度を220℃、キュア時間を0.05時
間、後処理時間を0.3分に変えた以外はキャリア製造
例1と同様の工程でコア材を製造し、コーティングを行
い、キャリア16を得た。 キャリア製造例17 導電性カーボンをBET比表面積が800m2/gであ
るケッチェンブラックEC(ライオン社製)に変えた以外
は、キャリア製造例7と同様の工程でコア材を製造し、
コーティングを行い、キャリア17を得た。 キャリア製造例18 導電性カーボンをBET比表面積が639m2/gであ
るファーネスブラックRAVEN7000(コロンビアカー
ボン社製)に変えた以外は、キャリア製造例7と同様の
工程でコア材を製造し、コーティングを行い、キャリア
18を得た。 キャリア製造例19 コーティング量2wt%の内、下層の1.9wt%の被
覆樹脂中の導電性カーボンを15wt%とし、表面層の
0.1wt%の被覆樹脂中の導電性カーボンを17.5
wt%に調整した以外は、キャリア製造例1と同様の工
程でコア材を製造し、コーティングを行い、キャリア1
9を得た。 キャリア製造例20 コーティング量2wt%の内、下層の1.9wt%の被
覆樹脂中の導電性カーボンを15wt%とし、表面層の
0.1wt%の被覆樹脂中の導電性カーボンを17.5
wt%に調整した以外は、キャリア製造例7と同様の工
程でコア材を製造し、コーティングを行い、キャリア2
0を得た。 キャリア製造例21 コーティング量2wt%の内、下層の1.9wt%の被
覆樹脂中の導電性カーボンを15wt%とし、表面層の
0.1wt%の被覆樹脂中の導電性カーボンを2.0w
t%に調整した以外は、キャリア製造例7と同様の工程
でコア材を製造し、コーティングを行い、キャリア21
を得た。 キャリア製造例22 コア材であるマンガンフェライト粒子の組成をMnO換
算で5mol%、Fe 2O3換算95mol%になるよ
うに各原材料を適量配合し、コーティング量を1.5w
t%にし、コーティング時間を0.5時間にした以外
は、キャリア製造例1と同様の工程でコア材を製造し、
コーティングを行い、キャリア22を得た。 キャリア製造例23 コア材であるマンガンフェライト粒子の組成をMnO換
算で10mol%、Fe2O3換算90mol%になる
ように各原材料を適量配合し、コーティング量を1.5
wt%にし、コーティング時間を0.5時間にした以外
は、キャリア製造例1と同様の工程でコア材を製造し、
コーティングを行い、キャリア23を得た。 キャリア製造例24 コア材であるマンガンフェライト粒子の組成をMnO換
算で20mol%、Fe2O3換算80mol%になる
ように各原材料を適量配合し、コーティング量を1.5
wt%にし、コーティング時間を0.5時間にした以外
は、キャリア製造例1と同様の工程でコア材を製造し、
コーティングを行い、キャリア24を得た。 キャリア製造例25 コア材であるマンガンフェライト粒子の組成をMnO換
算で40mol%、Fe2O3換算60mol%になる
ように各原材料を適量配合し、コーティング量を1.5
wt%にし、コーティング時間を0.5時間にした以外
は、キャリア製造例1と同様の工程でコア材を製造し、
コーティングを行い、キャリア25を得た。 キャリア製造例26 コア材であるマンガンフェライト粒子の組成をMnO換
算で55mol%、Fe2O3換算45mol%になる
ように各原材料を適量配合し、コーティング量を1.5
wt%にし、コーティング時間を0.5時間にした以外
は、キャリア製造例1と同様の工程でコア材を製造し、
コーティングを行い、キャリア26を得た。 キャリア製造例27 コーティング樹脂をストレートシリコーン樹脂(東レ・
ダウコーニング社製SR−2411)に変更した以外は
キャリア製造例24と同様の工程でコア材を製造し、コ
ーティングを行い、キャリア27を得た。 キャリア製造例28 コーティング樹脂をアクリル変性シリコーン樹脂(信越
化学社製 KR−9706)に変更した以外はキャリア
製造例24と同様の工程でコア材を製造し、コーティン
グを行い、キャリア28を得た。 キャリア製造例29 コア材としての磁性粒子を平均粒径(Y値)が75.2
μmのマグネタイトに変え、それ以外の製造条件はキャ
リア製造例24と同様にしてキャリア29を得た。続い
て、以下ではトナーの製造例について示す。 トナー製造例1 バインダ樹脂として、ビスフェノールAのプロピレンオ
キサイド付加物を原料とするポリエステル樹脂85重量
部(花王社製 FN118)および着色材としてカーボ
ンブラック(ブラックパールズL;平均粒径2.4μ
m、比表面積138m2/g;キャボット社製)10重
量部、ニグロシン染料(N−13;オリエント化学社
製)1重量部、プロピレンワックス(ビスコール550
P;三洋化成社製)94重量部を加え、加圧ニーダーに
より、160℃、30分溶融混練し、トナー塊を得た。
このトナー塊を粉砕し、さらにトナーにシリカ0.5重
量部(TG820F;キャボット社製)を高速撹拌装置
(ヘンシェルミキサ)により外添してトナー1を得た。 トナー製造例2 トナー2は、バインダ樹脂をビスフェノールAのプロピ
レンオキサイド付加物からポリエステル樹脂に変え、他
はトナー1と同様にして試作した。 トナー製造例3 トナー3は、バインダ樹脂をビスフェノールAのプロピ
レンオキサイド付加物からスチレンアクリル樹脂に変
え、他はトナー1と同様にして試作した。 トナー製造例4 トナー4は、バインダ樹脂をトナー2に用いたポリエス
テル樹脂80%とトナー3に用いたスチレンアクリル樹
脂20%に変え、他はトナー1と同様にして試作した。
次に前述した、キャリア製造例およびトナー製造例から
選択したキャリアとトナーを用いた実施例について示
す。 実施例1 キャリア1とトナー1を、トナー濃度が4.5wt%に
なるように現像剤を調整した。この現像剤を、プロセス
速度が1152mm/sである高速プリンタF6760
D(富士通社製)により、実機印刷試験を行った。
と初期トナー帯電量は20.1μC/gであり、100
万枚後の帯電量は21.6μC/gであった。また電気
抵抗は初期が105〜106Ωcmであり、100万枚
後でも変化が見られなかった。さらに印字濃度はコニカ
デンシトメーター(PDA−65)を用い測定したとこ
ろ、初期1.35であり、100万枚後では1.33で
あった。かぶりを測定したところ初期から100万枚後
まで変化無し(○)のレベルであった。
のように行った。
0万枚後印刷後の帯電量) 2μC/g以内 ◎ 2.1〜5.0μC/g ○ 5.1〜10.0μC/g △ 10.1μC/g以上 × (2)抵抗変化:Δ(初期の電気抵抗−100万枚後印
刷後の電気抵抗) ほとんど無し ◎ 101Ω・cm ○ 102Ω・cm △ 103Ω・cm × (3)印字濃度(100万枚後) コニカデンシトメーター(PDA−65)を用い測定
し、100万枚後の値で判定した。
で最終的な評価とした。
例1はトナー帯電量、電気抵抗変化、印字濃度、かぶり
の点全てで非常に良好であり、高速での現像においても
長期にわたり安定した機能を発揮した。 実施例2〜14 キャリア2〜14をトナー1と組み合わせ、実施例1と
同様にして評価を行った。各実施例に用いたキャリアと
トナーの組み合わせ、それらの評価結果および判定結果
は図2に示した通りである。 比較例1 キャリア15をトナー1と組み合わせ、実施例1と同様
にして評価を行った。評価結果および判定結果は図2に
示した通りである。 比較例2 キャリア16をトナー1と組み合わせ、実施例1と同様
にして評価を行った。評価結果および判定結果は図2に
示した通りである。 実施例15〜27 キャリア17〜29をトナー1と組み合わせ、実施例1
と同様にして評価を行った。各実施例に用いたキャリア
とトナーの組み合わせ、それらの評価結果および判定結
果は図2に示した通りである。 実施例28 キャリア2をトナー2と組み合わせ、実施例1と同様に
して評価を行った。評価結果および判定結果は図2に示
した通りである。 実施例29 キャリア2をトナー3と組み合わせ、実施例1と同様に
して評価を行った。評価結果および判定結果は図2に示
した通りである。 実施例30 キャリア2をトナー4と組み合わせ、実施例1と同様に
して評価を行った。評価結果および判定結果は図2に示
した通りである。 実施例31 キャリア11とトナー1を、トナー濃度が4.5wt%
になるように現像剤を調整した。この現像剤を、前述の
プリンタ装置を低速に改良しプロセス速度を800mm
/sとした装置を用い、実施例1と同様に実機印刷試験
を行った。評価結果および判定結果は図2に示した通り
である。 実施例32 キャリア11とトナー1を、トナー濃度が4.5wt%
になるように現像剤を調整した。この現像剤を、前述の
プリンタ装置を低速に改良しプロセス速度を500mm
/sとした装置を用い、実施例1と同様に実機印刷試験
を行った。評価結果および判定結果は図2に示した通り
である。 比較例3 市販されているA社のシリコンコートキャリアの2成分
現像剤を用いて、上記したプロセス速度が1152mm
/sである高速プリンタF6760D(富士通社製)に
より、実機印刷試験を行った。評価結果および判定結果
は図2に示した通りである。 比較例4 市販されているB社のシリコーン樹脂コートキャリアの
2成分現像剤を用いて、上記したプロセス速度が115
2mm/sである高速プリンタF6760D(富士通社
製)により、実機印刷試験を行った。評価結果および判
定結果は図2に示した通りである。次に、前述した2成
分現像剤を用いることで好適な画像形成を可能とした画
像形成装置の1例を示す。本実施例の2成分現像剤は、
現像後の定着方法を特に限定するものではなく、従来広
く採用されているヒートロール等を用いた熱加圧型の定
着装置を用いることができる。しかし、1m/s以上、
例えば1m/s〜10m/sである高速プロセスではヒ
ートロール定着より、用紙等の記録媒体の厚さ等による
影響が少ないフラッシュ定着がより好ましい。そして、
その際に用いる感光体としては、装置側の長寿命化を図
る観点から、耐磨耗性の悪い有機感光体より高硬度を有
するアモルファスシリコンからなる感光体を採用するこ
とが望ましい。ここではフラッシュ定着方式を用いた画
像像形成装置1を示す。
の一部概要を模式的に示す図である。本装置1は例えば
プロセス速度1152mm/sの高速現像タイプであ
り、アモルファスシリコンからなる感光体10の周辺
に、帯電器20、露光手段30、現像手段40、転写器
50、クリーナ60、除電器70、キセノンフラッシュ
ランプ81を有するフラッシュ定着器80等が配設され
ている。
ラ43及び図示せぬ攪拌羽等を含み、現像剤容器41内
のトナー粒子TOとキャリア粒子CAを接触させて所定
の帯電量がトナーに付与されるようになっている。ここ
で用いる2成分現像剤として、例えば実施例で示したキ
ャリア1とトナー1を用いることができ、トナー帯電状
態、キャリアの電気抵抗変化、印字濃度及びかぶり全て
の点で優れ、高速での現像においても長期に亘り安定し
た機能を発揮する。よって、このような画像形成装置に
よれば、長期に亘り良好な画像形成を保証できる。な
お、トナー粒子はブラックトナーの他、カラートナーで
もよいこと言うまでもない。
述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるも
のではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨
の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
を開示する。
樹脂でコーティングしたキャリアと、絶縁性のトナーと
を含む電子写真用の2成分現像剤であって、前記磁性粒
子の平均粒子径が30〜90μmであり、かつ前記キャ
リアの凝集度が2〜15%であることを特徴とする2成
分現像剤。
面を少なくとも架橋型シリコーン樹脂でコーティングし
て形成され、前記シリコーン樹脂のクロロホルム可溶分
が5〜20%であることを特徴とする付記1記載の2成
分現像剤。
面を少なくとも導電性カーボンと架橋型フッ素変性シリ
コーン樹脂とを含有する樹脂によりコーティングして形
成され、前記磁性粒子表面の70〜95%が0.3〜5
μmのコーティング層で被覆されていることを特徴とす
る付記1記載の2成分現像剤。
導電性カーボンと架橋型フッ素変性シリコーン樹脂とを
含有する樹脂によりコーティングしたキャリアと、絶縁
性のトナーとを含む電子写真用2成分現像剤であって、
前記磁性粒子表面の70〜95%が0.3〜5μmの前
記コーティング層で被覆され、かつ当該コーティング層
のクロロホルム可溶分が5〜20%であり、さらに前記
磁性粒子の平均粒子径が30〜90μmであり、かつキ
ャリアの凝集度が2〜15%であることを特徴とする2
成分現像剤。
た導電性カーボンは、BET法による比表面積で700
〜1500m2/gを有することを特徴とする付記3又
は4に記載の2成分現像剤。
ン含有率が、キャリアの厚み方向で連続的ないし不連続
に変化しており、コーティング層のカーボン含有量が内
側よりも表面側で多いことを特徴とする付記3から5の
いずれかに記載の2成分現像剤。
00、x=10〜45を満足する。] を満たすマンガ
ンフェライトであることを特徴とする付記1から6のい
ずれかに記載の2成分現像剤。
式(IV)で示されるビスフェノールAのアルキレンオキ
サイド付加物を成分として有するポリエステル樹脂を含
むことを特徴とする付記1から7のいずれかに記載の2
成分現像剤。
ぞれ1以上の整数で示される。) (付記9) 磁性粒子の表面を少なくとも導電性カーボ
ンと架橋型フッ素変性シリコーン樹脂とを含有する樹脂
によりコーティングしたキャリアと、絶縁性のトナーと
を含む2成分現像剤により画像形成を行う画像形成装置
であって、前記磁性粒子表面の70〜95%が0.3〜
5μmの前記コーティング層で被覆され、かつ当該コー
ティング層のクロロホルム可溶分が5〜20%であり、
さらに前記磁性粒子の平均粒子径が30〜90μmであ
り、かつキャリアの凝集度が2〜15%である前記キャ
リアを用いて現像を行うことを特徴とする画像形成装
置。
10m/sであることを特徴とする付記9記載の画像形
成装置。
に、請求項1記載の発明によれば、過剰帯電によるチャ
ージアップがなく長期に亘り安定したトナー帯電を得る
ことができる2成分現像像剤を提供できる。
命化が図れ、連続印刷によるチャージアップを抑制する
ことができる2成分現像剤を提供できる。
なチャージを得ることができ、耐磨耗性をアップさせる
こともできる2成分現像剤を提供できる。
なチャージを得ることができ、耐磨耗性をアップさせる
ことができる。よって、連続印刷によるチャージアップ
を抑制することができ長期に亘り安定したトナー帯電が
可能な2成分現像剤を提供できる。
亘り良好な画像形成を保証できる画像形成装置を提供で
きる。
た図(その1)である。
た図(その2)である。
式的に示す図である
Claims (5)
- 【請求項1】 磁性粒子の表面を少なくとも樹脂でコー
ティングしたキャリアと、絶縁性のトナーとを含む電子
写真用の2成分現像剤であって、 前記磁性粒子の平均粒子径が30〜90μmであり、か
つ前記キャリアの凝集度が2〜15%であることを特徴
とする2成分現像剤。 - 【請求項2】 前記キャリアは磁性粒子の表面を少なく
とも架橋型シリコーン樹脂でコーティングして形成さ
れ、前記シリコーン樹脂のクロロホルム可溶分が5〜2
0%であることを特徴とする請求項1記載の2成分現像
剤。 - 【請求項3】 前記キャリアは磁性粒子の表面を少なく
とも導電性カーボンと架橋型フッ素変性シリコーン樹脂
とを含有する樹脂によりコーティングして形成され、 前記磁性粒子表面の70〜95%が0.3〜5μmのコ
ーティング層で被覆されていることを特徴とする請求項
1記載の2成分現像剤。 - 【請求項4】 磁性粒子の表面を少なくとも導電性カー
ボンと架橋型フッ素変性シリコーン樹脂とを含有する樹
脂によりコーティングしたキャリアと、絶縁性のトナー
とを含む電子写真用2成分現像剤であって、 前記磁性粒子表面の70〜95%が0.3〜5μmの前
記コーティング層で被覆され、かつ当該コーティング層
のクロロホルム可溶分が5〜20%であり、さらに前記
磁性粒子の平均粒子径が30〜90μmであり、かつキ
ャリアの凝集度が2〜15%であることを特徴とする2
成分現像剤。 - 【請求項5】 磁性粒子の表面を少なくとも導電性カー
ボンと架橋型フッ素変性シリコーン樹脂とを含有する樹
脂によりコーティングしたキャリアと、絶縁性のトナー
とを含む2成分現像剤により画像形成を行う画像形成装
置であって、前記磁性粒子表面の70〜95%が0.3
〜5μmの前記コーティング層で被覆され、かつ当該コ
ーティング層のクロロホルム可溶分が5〜20%であ
り、さらに前記磁性粒子の平均粒子径が30〜90μm
であり、かつキャリアの凝集度が2〜15%である前記
キャリアを用いて現像を行うことを特徴とする画像形成
装置。
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