JP2019074676A - キャリア、現像剤、現像剤収容ユニット、画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
一方で、キャリア付着防止のため、キャリア抵抗を初期の段階から高いレベルで設計することで抵抗を高い水準で維持させることは可能ではあるが、その際にはキャリア表面の帯電が現像直後で適切にリークせず、例えばハーフトーンを印字する際に端部が薄くなるという不具合が生じる。
しかしながら、プリント速度の高速化に伴い、被覆樹脂によるトナースペントを抑制する効果だけでは足りず、印刷枚数とともに抵抗は上昇し、ハーフトーンを印字する際に端部が薄くなるという不具合を避けられない。
しかしながら、トナー外添剤が多いトナーを使用した場合、高画像面積で連続通紙を行うと、やはり帯電低下が生じ、効果が充分であるとはいえなかった。
しかしながら、特許文献7では、被覆層に対して大粒の絶縁性の硫酸バリウム粒子を使用するため、導電性粒子によってキャリアを低抵抗化しにくくなる。その結果、抵抗調整用のフィラーが増加することで、粒子の投入量が増加し、被覆層の形成に悪影響を与えてしまう。このため、低抵抗領域や経時帯電性を高めた場合の粒子投入量が多くなるケースにおいては、キャリア付着などの不具合が発生する。
本発明は、芯材粒子と、該芯材粒子の表面を被覆する樹脂層とを有するキャリアであって、前記樹脂層は、少なくとも2種類の微粒子を含有し、該微粒子のうちの1つが硫酸バリウム粒子であり、前記キャリアを共焦点顕微鏡で測定したときの表面粗さRzが2.6μm以上3.6μm以下であることを特徴とする。
以下詳細を説明する。
<<微粒子及び表面形状>>
本発明では、樹脂層(被覆層、被覆樹脂層などとも称することがある)中に少なくとも2種類の微粒子を含有し、前記微粒子のうちの1つが硫酸バリウム粒子であることが非常に重要である。硫酸バリウムはトナーの帯電性を高くでき、キャリア表層に硫酸バリウムが存在することで長時間の画像出力後も、帯電性を保つことができる。
加えて、本発明のキャリアは、共焦点顕微鏡で測定したときの表面粗さRzが2.6μm以上3.6μm以下であることが非常に重要である。
樹脂層が単層である場合の製造方法としては、例えば、硫酸バリウム粒子と硫酸バリウム粒子以外の微粒子を含む樹脂層形成用塗布液を芯材粒子に塗布乾燥させて樹脂層を形成する方法が挙げられる。
樹脂層が2層構成である場合、例えば、硫酸バリウム粒子以外の微粒子を含む内層形成用塗布液を芯材粒子に塗布乾燥させ、内層を形成した後に、硫酸バリウム粒子を含む外層形成用塗布液を塗布乾燥させて外層を形成することにより、樹脂層を形成することができる。なお、上記塗布乾燥は公知の方法により行うことができる。
以下、2層構成の場合の例を挙げて説明するが、これに限られるものではない。
図1(B)は、外層21の厚みと内層22の厚みが図1(A)と同じ比率であるが、樹脂層全体の厚みが図1(A)よりも小さい場合の例である。図1(B)では上記同様外層21の硫酸バリウム20が脱離する他、埋没している内層22の粒子すら十分な接着面が確保できず、強いハザードによって削れが進行した場合に硫酸バリウム粒子20が樹脂層から脱離し、芯材粒子の露出が生じてしまう(図の破線部分)。
図2(A)では、外層21が硫酸バリウム粒子20の粒子径に対して充分な厚みとなっており、図示されるように、微粒子20が樹脂層に接着する面が十分に確保され、硫酸バリウム粒子20の脱離が生じにくくなる。
また、図2(B)は、外層21の厚みと内層22の厚みが図2(A)と同じ比率であるが、樹脂層全体の厚みが図2(A)よりも小さい場合の例である。外層のフィラーが十分な接着量を得られない場合は、削れが進行するとともにフィラー脱離が発生するが、図2(B)では芯材との間に内層22が存在し、芯材露出の進行を抑制することができる。
なお、以下、「表面粗さRz」、「Rz」と表記することがあるが、特に断りのない限り、共焦点顕微鏡で測定したときのキャリアの表面粗さRzを意味する。
対物レンズ倍率:50倍
解像度:0.20
解析:1サンプルにつき10μm四方の指定範囲を20個選び、表面粗さRzの平均値データとした。
なお、硫酸バリウム粒子の円相当径が0.9μm以下の場合、樹脂層の厚みに対して硫酸バリウム粒子が大きくなることを防ぎ、樹脂層から離脱することを抑制できる。
充填率が95%以下であると、微粒子をキャリア表面に包埋する結着樹脂量が足りなくなり、表面が脆化する部分と、より多くの微粒子を含有し、硬度が増す部分が混在するといったことを防ぐことができる。この場合、印刷による強いストレスがかかっても、脆化部分は擦れて削りが発生せず、芯材が露出して抵抗が低下することを防ぐことができ、硬化部分にはスペントが優先的に発生することもなく、帯電の低下を抑制することができる。更に、微粒子の結着が弱いためにストレスによって脱離した微粒子が白粉となって現像機内を汚染してしまうことを防ぐことができる。
樹脂層中の樹脂成分としては、適宜変更することができるが、例えば、下記モノマーA成分(A成分ともいう)と下記モノマーB成分(B成分ともいう)を含む共重合体を加熱処理して得られた樹脂が挙げられる。
下式中、Meはメチル基、Etはエチル基、Prはプロピル基である。
CH2=CMe−COO−C3H6−Si(OSiMe3)3
CH2=CH−COO−C3H6−Si(OSiMe3)3
CH2=CMe−COO−C4H8−Si(OSiMe3)3
CH2=CMe−COO−C3H6−Si(OSiEt3)3
CH2=CH−COO−C3H6−Si(OSiEt3)3
CH2=CMe−COO−C4H8−Si(OSiEt3)3
CH2=CMe−COO−C3H6−Si(OSiPr3)3
CH2=CH−COO−C3H6−Si(OSiPr3)3
CH2=CMe−COO−C4H8−Si(OSiPr3)3
上記共重合体において、X=10〜40モル%、Y=10〜40モル%、Z=30〜80モル%であり、かつ、60モル%<Y+Z<90モル%である。
これらのうち、アルキルメタクリレートが好ましく、特にメチルメタクリレートが好ましい。また、これらの化合物の1種類を単独で使用してもよく、2種類以上の混合物を使用してもよい。
例えば、市販品としてのストレートシリコン樹脂としては、信越化学社製のKR271、KR255、KR152、東レ・ダウコーニング・シリコン社製のSR2400、SR2406、SR2410等が挙げられる。この場合、シリコン樹脂単体で用いることも可能であるが、架橋反応する他成分、帯電量調整成分等を同時に用いることも可能である。
さらに、変性シリコン樹脂としては、信越化学社製のKR206(アルキド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変性)、KR305(ウレタン変性)、東レ・ダウコーニング・シリコン社製のSR2115(エポキシ変性)、SR2110(アルキド変性)などが挙げられる。
シランカップリング剤としては、特に限定されないが、r−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、r−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、r−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−r−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、r−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、r−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、r−クロルプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、r−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、r−クロルプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロルシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、アリルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、1,3−ジビニルテトラメチルジシラザン、メタクリルオキシエチルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド等が挙げられ、2種以上併用してもよい。
本発明において、芯材粒子としては、磁性体であれば、特に限定されないが、鉄、コバルト等の強磁性金属;マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄;各種合金や化合物;これらの磁性体を樹脂中に分散させた樹脂粒子等が挙げられる。中でも、環境面への配慮から、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Mn−Mg−Srフェライト等が好ましい。
本発明のキャリアは、体積平均粒径が28μm以上40μm以下であることが好ましい。キャリア粒子の体積平均粒径が28μm以上であると、キャリア付着の発生をより防ぐことができ、40μm以下であると、画像細部の再現性が低下し、精細な画像を形成できなくなる問題を防ぐことができる。
なお、体積平均粒径は、例えば、マイクロトラック粒度分布計モデルHRA9320−X100(日機装社製)を用いて測定することができる。
|(R1−R2)|/R1×100
本発明の現像剤は、本発明のキャリア、及びトナーを有する。
トナーは、結着樹脂と着色剤を含有するが、モノクロトナー及びカラートナーのいずれであってもよい。また、定着ローラにトナー固着防止用オイルを塗布しないオイルレスシステムに適用するために、トナー粒子は、離型剤を含有してもよい。このようなトナーは、一般に、フィルミングが発生しやすいが、本発明のキャリアは、フィルミングを抑制することができるため、本発明の現像剤は、長期に亘り、良好な品質を維持することができる。さらに、カラートナー、特に、イエロートナーは、一般に、キャリアの被覆層の削れによる色汚れが発生するという問題があるが、本発明の現像剤は、色汚れの発生を抑制することができる。
トナーは、粉砕法、重合法等の公知の方法を用いて製造することができる。例えば、粉砕法を用いてトナーを製造する場合、まず、トナー材料を混練することにより得られる溶融混練物を冷却した後、粉砕し、分級して、母体粒子を作製する。次に、転写性、耐久性をさらに向上させるために、母体粒子に外添剤を添加し、トナーを作製する。
結着樹脂としては、特に限定されないが、ポリスチレン、ポリp−スチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単独重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は芳香族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂等が挙げられ、2種以上併用してもよい。
着色剤(顔料又は染料)としては、特に限定されないが、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ等の黄色顔料;モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK等の橙色顔料;ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B等の赤色顔料;ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等の紫色顔料;コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等の青色顔料;クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ等の緑色顔料;カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物等の黒色顔料等が挙げられ、2種以上を併用してもよい。
離型剤としては、特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、パラフィンワックス、アミド系ワックス、多価アルコールワックス、シリコーンワニス、カルナウバワックス、エステルワックス等が挙げられ、2種以上併用してもよい。
また、トナーは、帯電制御剤をさらに含有してもよい。帯電制御剤としては、特に限定されないが、ニグロシン;炭素数が2〜16のアルキル基を有するアジン系染料(特公昭42−1627号公報参照);C.I.Basic Yello 2(C.I.41000)、C.I.Basic Yello 3、C.I.Basic Red 1(C.I.45160)、C.I.Basic Red 9(C.I.42500)、C.I.Basic Violet 1(C.I.42535)、C.I.Basic Violet 3(C.I.42555)、C.I.Basic Violet 10(C.I.45170)、C.I.Basic Violet 14(C.I.42510)、C.I.Basic Blue 1(C.I.42025)、C.I.Basic Blue 3(C.I.51005)、C.I.Basic Blue 5(C.I.42140)、C.I.Basic Blue 7(C.I.42595)、C.I.Basic Blue 9(C.I.52015)、C.I.Basic Blue 24(C.I.52030)、C.I.Basic Blue25(C.I.52025)、C.I.Basic Blue 26(C.I.44045)、C.I.Basic Green 1(C.I.42040)、C.I.Basic Green 4(C.I.42000)等の塩基性染料;これらの塩基性染料のレーキ顔料;C.I.Solvent Black 8(C.I.26150)、ベンゾイルメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルクロライド等の4級アンモニウム塩;ジブチル、ジオクチル等のジアルキルスズ化合物;ジアルキルスズボレート化合物;グアニジン誘導体;アミノ基を有するビニル系ポリマー、アミノ基を有する縮合系ポリマー等のポリアミン樹脂;モノアゾ染料の金属錯塩;サルチル酸;ジアルキルサルチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のZn、Al、Co、Cr、Fe等の金属錯体;スルホン化した銅フタロシアニン顔料;有機ホウ素塩類;含フッ素4級アンモニウム塩;カリックスアレン系化合物等が挙げられるが、2種以上併用してもよい。なお、ブラック以外のカラートナーにおいては、白色のサリチル酸誘導体の金属塩等が好ましい。
外添剤としては、特に限定されないが、シリカ、酸化チタン、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素等の無機粒子;ソープフリー乳化重合法により得られる平均粒径が0.05〜1μmのポリメタクリル酸メチル粒子、ポリスチレン粒子等の樹脂粒子が挙げられ、2種以上併用してもよい。中でも、表面が疎水化処理されているシリカ、酸化チタン等の金属酸化物粒子が好ましい。さらに、疎水化処理されているシリカ及び疎水化処理されている酸化チタンを併用し、疎水化処理されているシリカよりも疎水化処理されている酸化チタンの添加量を多くすることにより、湿度に対する帯電安定性に優れるトナーが得られる。
本発明のキャリアを、キャリアとトナーから成る補給用現像剤とし、現像装置内の余剰の現像剤を排出しながら画像形成を行う画像形成装置に適用することで、極めて長期に渡って安定した画像品質が得られる。つまり、現像装置内の劣化したキャリアと、補給用現像剤中の劣化していないキャリアを入れ替え、長期間に渡って帯電量を安定に保ち、安定した画像が得られる。
本発明の現像剤収容ユニットは、本発明の現像剤を収容している。
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体を帯電させる帯電手段と、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像を本発明の現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段と、を有する。更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有する。
本発明の画像形成方法は、静電潜像担持体を帯電させる帯電工程と、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光工程と、前記静電潜像を本発明の現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像工程と、前記トナー像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着工程と、を有する。更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程、制御工程等を有する。
本発明によれば、上述の本発明のキャリアによって得られる効果に加え、信頼性の高い現像剤収容ユニット、画像形成方法、画像形成装置を提供することができる。
ここで、現像剤収容ユニットの態様としては、現像剤入り容器、現像器、プロセスカートリッジがある。
前記現像剤入り容器とは、現像剤を収容した容器のことをいう。
前記現像器は、現像剤を収容し現像する手段を有するものをいう。
前記プロセスカートリッジとは、少なくとも静電潜像担持体と本発明の現像剤を有する現像手段とを一体とし、画像形成装置に対して着脱可能であるものをいう。また、前記プロセスカートリッジは、静電潜像担持体と現像手段の他に、帯電手段、露光手段、クリーニング手段の少なくとも一つと一体で形成されてもよい。
<樹脂合成例1>
撹拌機付きフラスコにトルエン300gを投入して、窒素ガス気流下で90℃まで昇温
した。次いでこれに、CH2=CMe−COO−C3H6−Si(OSiMe3)3(式中、Meはメチル基である。)で示される3−メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン84.4g(200ミリモル、サイラプレーン TM−0701T、チッソ社製)、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン39g(150ミリモル)、メタクリル酸メチル65.0g(650ミリモル)、及び、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル0.58g(3ミリモル)の混合物を1時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル0.06g(0.3ミリモル)をトルエン15gに溶解した溶液を加えて(2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリルの合計量0.64g=3.3ミリモル)、90〜100℃で3時間混合してラジカル共重合させて[メタクリル系共重合体R1]を得た。
樹脂合成例1で得られた重量平均分子量35,000の[メタクリル系共重合体R1](固形分100重量%)20部、シリコン樹脂溶液(固形分20重量%)100部、アミノシラン(固形分100重量%)3.0部、微粒子として硫酸バリウム粒子(堺化学社製、円相当径0.7μm)82部、酸素欠損型スズ微粒子(三井金属社製、一次粒子径30nm)85部をトルエンで希釈して、固形分20重量%の[樹脂溶液1]を得た。その樹脂溶液をホモジナイザー(PRIMIX社製T.K.ホモミクサーMARKII)にて、10000rpm、3分の分散処理を実施後、触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)TC−750(マツモトファインケミカル社製)2部を投入し、[樹脂被覆層塗布液1]とした。
さらに、[樹脂溶液1]の酸素欠損型スズ微粒子85部をケッチェンブラックEC600JD(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製)10部に変更する以外は、[樹脂被覆層塗布液1]を得るのと同様の手法で、[樹脂被覆層塗布液2]を得た。
次いで、[樹脂被覆層塗布液1]と[樹脂被覆層塗布液2]について、成膜・乾燥後における固形分体積割合が8:2になるように液量を調整した。次に、芯材として重量平均粒径が35μm、かさ密度が2.1g/cm3のMnフェライト粒子を用いて、芯材表面において平均膜厚が1.00μmになるように、流動床型コーティング装置に微粒化ノズルを使用して、流動槽内の温度を各60℃に制御して、[樹脂被覆層塗布液2]をまず先に塗布乾燥させた。立て続けに[樹脂被覆層塗布液1]を塗布乾燥させた。なお、流動床型コーティング装置の風量条件としては、流動装置下部より導入するエアーを2.4Nm3/分とし、流動床装置上部より導入するエアーを1.0Nm3/分とした。
次いで、得られたキャリアを電気炉中にて、210℃、1時間焼成し、[キャリア1]を得た。
キャリア製造実施例1において、[樹脂被覆層塗布液1]と[樹脂被覆層塗布液2]の固形分体積割合を8:2ではなく、6:4に変更する以外は同様にして[キャリア2]を得た。
キャリア製造実施例1において、[樹脂被覆層塗布液1]と[樹脂被覆層塗布液2]の固形分体積割合を8:2ではなく、[樹脂被覆層塗布液1]のみを使用し、流動床コーティング装置において導入する全風量を一律に半分にする以外は同様にして[キャリア3]を得た。
キャリア製造実施例1において、硫酸バリウム粒子の円相当径を0.7μmではなく、0.4μmに変更する以外は同様にして[キャリア4]を得た。
キャリア製造実施例1において、硫酸バリウム粒子の円相当径を0.7μmではなく、0.3μmに変更する以外は同様にして[キャリア5]を得た。
キャリア製造実施例1において、硫酸バリウム粒子の円相当径を0.7μmではなく、0.9μmに変更する以外は同様にして[キャリア6]を得た。
キャリア製造実施例1において、硫酸バリウム粒子の円相当径を0.7μmではなく、1.0μmに変更する以外は同様にして[キャリア7]を得た。
キャリア製造実施例1において、[樹脂被覆層塗布液1]及び[樹脂被覆層塗布液2]の硫酸バリウム粒子の添加量を82部から62部に、[樹脂溶液1]の酸素欠損型スズ微粒子の添加量を85部から65部に、[樹脂溶液2]のケッチェンブラックEC600JDの添加量を10部から7部に変更する以外は同様にして[キャリア8]を得た。
キャリア製造実施例1において、[樹脂被覆層塗布液1]及び[樹脂被覆層塗布液2]の硫酸バリウム粒子の添加量を82部から42部に、[樹脂溶液1]の酸素欠損型スズ微粒子の添加量を85部から45部に、[樹脂溶液2]のケッチェンブラックEC600JDの添加量を10部から5部に変更する以外は同様にして[キャリア9]を得た。
キャリア製造実施例1において、[樹脂被覆層塗布液1]及び[樹脂被覆層塗布液2]の硫酸バリウム粒子の添加量を82部から102部に、[樹脂溶液1]の酸素欠損型スズ微粒子の添加量を85部から105部に、[樹脂溶液2]のケッチェンブラックEC600JDの添加量を10部から12部に変更する以外は同様にして[キャリア10]を得た。
キャリア製造実施例1において、[樹脂被覆層塗布液1]及び[樹脂被覆層塗布液2]の硫酸バリウム粒子の添加量を82部から122部に、[樹脂溶液1]の酸素欠損型スズ微粒子の添加量を85部から125部に、[樹脂溶液2]のケッチェンブラックEC600JDの添加量を10部から15部に変更する以外は同様にして[キャリア11]を得た。
キャリア製造実施例1において、硫酸バリウム粒子の円相当径を0.7μmではなく、0.8μmに変更し、[樹脂被覆層塗布液1]と[樹脂被覆層塗布液2]の固形分体積割合を8:2ではなく、4:6に変更する以外は同様にして[キャリア12]を得た。
キャリア製造実施例1において、硫酸バリウム粒子の円相当径を0.7μmではなく、0.4μmに変更し、[樹脂被覆層塗布液1]と[樹脂被覆層塗布液2]の固形分体積割合を8:2ではなく、[樹脂被覆層塗布液1]のみを使用し、流動床コーティング装置において導入する全風量を一律に半分にする以外は同様にして[キャリア13]を得た。
キャリア製造実施例1において、硫酸バリウム粒子をチタン酸バリウム(堺化学工業製)に変更する以外は同様にして[キャリア14]を得た。
キャリア製造実施例1において、芯材を重量平均粒径が35μm、かさ密度が1.7g/cm3の中空構造のあるMnフェライト粒子に変更する以外は同様にして[キャリア15]を得た。
<共焦点顕微鏡による表面粗さRz>
上記得られた各キャリアについて、以下の測定を行い、共焦点顕微鏡による表面粗さRzを求めた。共焦点顕微鏡(レーザーテック社製OPTELICS C130)を用いて、キャリア表面の三次元構造を解析し、下記の指定範囲において高さ測定を行って平行線を求め、この範囲での平行線から測定曲線までの偏差の絶対値を合成し、平均化することで算出した。
対物レンズ倍率:50倍
解像度:0.20
解析:1サンプルにつき10μm四方の指定範囲を20個選び、表面粗さRzの平均値データとした。
参考値として、上記得られた各キャリアについて、BETによる比表面積を求めた。BETによる比表面積は、キャリア3.5gに対してBET比表面積測定装置(MOUNTECH社製Macsorb model−1201)を用いて測定した。
<ポリエステル樹脂Aの合成>
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのエチレンオキシド2モル付加物65部、ビスフェノールAのプロピオンオキシド3モル付加物86部、テレフタル酸274部及びジブチルスズオキシド2部を投入し、常圧下、230℃で15時間反応させた。次に、5〜10mmHgの減圧下、6時間反応させて、[ポリエステル樹脂A]を合成した。得られた[ポリエステル樹脂A]は、数平均分子量(Mn)が2,300、重量平均分子量(Mw)が8,000、ガラス転移温度(Tg)が58℃、酸価が25mgKOH/g、水酸基価が35mgKOH/gであった。
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、酢酸エチル300部、スチレン185部、アクリルモノマー115部及びアゾビスイソブチルニトリル5部を投入して、窒素雰囲気下、65℃(常圧)で8時間反応させた。次に、メタノール200部を加え、1時間攪拌した後、上澄みを除去し、減圧乾燥させて、[スチレンアクリル樹脂A]を合成した。得られた[スチレンアクリル樹脂A]は、Mwが20,000、Tgが58℃であった。
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部、及びジブチルチンオキサイド2部を仕込み、常圧下で、230℃にて8時間反応させた。次いで、10〜15mHgの減圧下で、5時間反応させて、[中間体ポリエステル]を合成した。
得られた[中間体ポリエステル]は、数平均分子量(Mn)が2,100、重量平均分子量(Mw)が9,600、ガラス転移温度(Tg)が55℃、酸価が0.5、水酸基価が49であった。
次に、冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル]411部、イソホロンジイソシアネート89部、及び酢酸エチル500部を仕込み、100℃にて5時間反応させて、[プレポリマー](活性水素基含有化合物と反応可能な重合体)を合成した。
得られた[プレポリマー]の遊離イソシアネート含有量は、1.60重量%であり、[プレポリマー]の固形分濃度(150℃、45分間放置後)は50重量%であった。
攪拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、イソホロンジアミン30部及びメチルエチルケトン70部を仕込み、50℃にて5時間反応を行い、[ケチミン化合物](活性水素基含有化合物)を合成した。得られた[ケチミン化合物](活性水素基含有化合物)のアミン価は423であった。
水1,000部、DBP吸油量が42mL/100g、pHが9.5のカーボンブラックPrintex35(デグサ社製)540部、及び1,200部の[ポリエステル樹脂A]を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用いて混合した。次に、二本ロールを用いて、得られた混合物を150℃で30分間混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン社製)で粉砕して、[マスターバッチ]を作製した。
イオン交換水306部、リン酸三カルシウムの10質量%懸濁液265部及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.0部を混合攪拌し、均一に溶解させて、[水系媒体]を調製した。
界面活性剤の臨界ミセル濃度は以下の方法で測定した。表面張力計Sigma(KSV Instruments社製)を用いて、Sigmaシステム中の解析プログラムを用いて解析を行った。界面活性剤を[水系媒体]に対して0.01重量%ずつ滴下し、攪拌、静置後の界面張力を測定した。得られた表面張力カーブから、界面活性剤の滴下によっても界面張力が低下しなくなる界面活性剤濃度を臨界ミセル濃度として算出した。[水系媒体]に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの臨界ミセル濃度を表面張力計Sigmaで測定を行ったところ、[水系媒体]の重量に対して0.05重量%であった。
ビーカー内に、[ポリエステル樹脂A]70部、[プレポリマー]10部及び酢酸エチル100部を入れ、攪拌して溶解させた。離型剤としてパラフィンワックス5部(日本精鑞社製HNP−9、融点75℃)、MEK−ST(日産化学工業社製)2部、及び[マスターバッチ]10部を加えて、ビーズミルのウルトラビスコミル(アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/時、ディスクの周速度6m/秒で、粒径0.5mmのジルコニアビーズを80体積%充填した条件で3パスした後、[ケチミン化合物]2.7部を加えて溶解させ、[トナー材料液]を調製した。
[水系媒体]150部を容器に入れ、TK式ホモミキサー(特殊機化工業社製)を用い、回転数12,000rpmで攪拌し、これに[トナー材料液]100部を添加し、10分間混合して乳化乃至分散液(乳化スラリー)を調製した。
攪拌機及び温度計をセットしたコルベンに、前記乳化スラリー100部を仕込み、攪拌周速20m/分で攪拌しながら30℃にて12時間脱溶剤した。これにより[分散スラリー]を得た。
[分散スラリー]100部を減圧濾過した後、濾過ケーキにイオン交換水100部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過する操作を2回行った。得られた濾過ケーキに10質量%水酸化ナトリウム水溶液20部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて30分間)した後減圧濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過する操作を2回行った。更に得られた濾過ケーキに10質量%塩酸20部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。
上記洗浄により得られた濾過ケーキに、イオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した際のトナー分散液の電気伝導度を測定し、事前に作成した界面活性剤濃度の検量線より、トナー分散液の界面活性剤濃度を算出した。その値から、界面活性剤濃度が狙いの界面活性剤濃度0.05重量%になるように、イオン交換水を追加し、[トナー分散液]を得た。
前記所定の界面活性剤濃度に調整された[トナー分散液]を、TK式ホモミキサーで5000rpmで混合しながら、ウォーターバスで加熱温度T1=55℃で10時間加熱を行った。その後トナー分散液を25℃まで冷却し、濾過を行った。更に得られた濾過ケーキに、イオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。
得られた最終濾過ケーキを循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、[トナー母体粒子1]を得た。
さらに、[トナー母体粒子1]を100部に対して、平均粒径100nmの疎水性シリカ3.0部と、平均粒径20nmの酸化チタン1.0部と、平均粒径15nmの疎水性シリカ微粉体を1.5部とをヘンシェルミキサーにて混合し、[トナー1]を得た。
実施例及び比較例で得られた各キャリア930部、及び[トナー1]70部をそれぞれ混合して、タービュラーミキサーを用いて81rpmで5分間攪拌し、評価用の[現像剤1]〜[現像剤15]を作製した。また、補給用現像剤は、トナー濃度が95重量%となるように、前記キャリア及び前記トナーを用いて作製した。
<現像剤特性評価(80%画像面積率)>
リコー社製RICOH Pro C7110S(リコー製デジタルカラー複写機・プリンタ複合機)に実施例及び比較例の[現像剤1]〜[現像剤15]と、[トナー1]を用いて、初期と画像面積率80%で100万枚のランニング後のキャリアの帯電量及び抵抗を測定し、帯電量及び抵抗の変化率を算出した。また、100万枚ランニング後のトナー飛散、地肌かぶりを評価した。
初期のキャリアの帯電量(Q1)は、[キャリア1]〜[キャリア15]と、[トナー1]を、質量比93:7で混合し、摩擦帯電させたサンプルを、ブローオフ装置TB−200(東芝ケミカル社製)を用いて測定した。また、100万枚ランニング後のキャリアの帯電量(Q2)は、ブローオフ装置を用いてランニング後の現像剤中の各色のトナーを除去したキャリアを用いた以外は、上記と同様にして測定した。
帯電量の変化率は(Q1−Q2)/Q1×100の絶対値と規定した。
評価基準を以下に示す。
○(良好) :5以上10未満
△(使用可能) :10以上20未満
×(不良) :20以上
また、キャリア抵抗値変化量の測定は以下の方法にて行った。キャリアを抵抗計測平行電極の電極(32a、32b)間距離2mm、表面積2×4cmの電極32a、電極32bを収容したフッ素樹脂製容器からなるセル31にキャリア33を投入し(図3参照)、DC1000Vを印加して30秒後の抵抗値をハイレジスト計で計測した。得られた値を体積抵抗率に変換した値を初期抵抗値(R1)とする。次に、ランニング後の現像剤中のトナーをブローオフ装置にて除去し、得られたキャリアに対して前記抵抗測定方法と同様の方法で抵抗測定を行い、得られた値を体積抵抗率に変換し、劣化抵抗値とする(R2)。次いで、下記式によりキャリア抵抗値変化量を求めた。
|(R1−R2)|/R1×100
評価基準を以下に示す。
○(良好) :3以上6未満
△(使用可能) :6以上10未満
×(不良) :10以上
100万枚ランニング後に現像剤担持体下部に溜まったトナーの量を吸引、回収し、トナー重量を測定した。
評価基準を以下に示す。
○(良好) :50mg以上100mg未満
△(使用可能) :100mg以上250mg未満
×(不良) :250mg以上
100万枚ランニング後に白紙画像を現像中に停止させ、現像後の感光体(静電潜像担持体)上のトナーをテープ転写し、未転写のテープの画像濃度との差(ΔID)を938スペクトロデンシトメーター(X−Rite社製)により測定を行った。
評価基準を以下に示す。
○(良好) :0.005以上0.01未満
△(使用可能) :0.01以上0.02未満
×(不良) :0.02以上
また、リコー社製 RICOH Pro C7110S(リコー製デジタルカラー複写機・プリンタ複合機)を用いて、実施例及び比較例の[現像剤1]〜[現像剤15]と、[トナー1]を用いて、画像面積率0.5%で100万枚のランニングを実施し、帯電安定性、抵抗安定性、ベタキャリア付着、現像剤量安定性の評価を行った。
0.5%画像面積率の帯電安定性、抵抗安定性については、上記の80%画像面積率と同様の方法を用いて評価した。
100万枚ランニング後にベタ画像を所定の現像条件(帯電電位(Vd):−600V、画像部(ベタ原稿)にあたる部分の感光後の電位:−100V、現像バイアス:DC−500V)にて作像中に電源をOFFにする等の方法で作像を中断し、転写後の感光体上のキャリア付着の個数を数えて評価を実施した。なお、評価する領域は感光体上の10mm×100mmの領域とした。
評価基準を以下に示す。◎、○、△を合格とし、×を不合格とした。
○(合格) :キャリア付着の個数が1〜3個の状態
△(合格) :キャリア付着の個数が4〜10個の状態
×(不合格) :キャリア付着の個数が11個以上の状態
現像器の現像ドクタ通過後の現像剤量を測定用の冶具(1cm2の現像剤を回収できる冶具)を用いて回収し、その重量を測定する。現像スリーブの長手方向に3箇所測定し、その平均値をスリーブ上の現像剤量とした。これを初期と100万枚ランニング後で測定し、その差分の絶対値で評価した。
評価基準を以下に示す。
○(良好) :1mg以上2mg未満
△(使用可能) :2mg以上4mg未満
×(不良) :4mg以上
11 感光体
12 帯電装置
13 現像装置
14 クリーニング装置
20 硫酸バリウム粒子
21 外層
22 内層
Claims (7)
- 芯材粒子と、該芯材粒子の表面を被覆する樹脂層とを有するキャリアであって、
前記樹脂層は、少なくとも2種類の微粒子を含有し、該微粒子のうちの1つが硫酸バリウム粒子であり、
前記キャリアを共焦点顕微鏡で測定したときの表面粗さRzが2.6μm以上3.6μm以下であることを特徴とするキャリア。 - 前記硫酸バリウム粒子の円相当径が、0.4μm以上0.9μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
- 前記樹脂層に対する前記微粒子総量の充填率が、65%以上95%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のキャリア。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のキャリア、及びトナーを有することを特徴とする現像剤。
- 請求項4に記載の現像剤を収容したことを特徴とする現像剤収容ユニット。
- 静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体を帯電させる帯電手段と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、
前記静電潜像を請求項4に記載の現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。 - 静電潜像担持体を帯電させる帯電工程と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光工程と、
前記静電潜像を請求項4に記載の現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像工程と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写工程と、
前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着工程と、を有することを特徴とする画像形成方法。
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