JP4950646B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真、静電記録、静電印刷の如き画像形成方法における静電荷現像における現像方法に関し、特に、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤を磁気ロール上に保持し、該磁気ロールから該トナーを現像剤担持体上に移行させてトナー層を形成し、静電潜像担持体と現像剤担持体との間に電界を印加することにより、静電潜像担持体上に形成された静電潜像上にトナーを移行させて現像を行うタッチダウン現像、ハイブリッド現像などと呼ばれる現像方法において、高精細、高品位、高画質を発現する画像形成方法に関する。
近年、電子写真装置は、カラー化,高精細,高画質化を達成しつつ小型,軽量,低消費電力といったスペックが、よりシンプルな要素で構成されるように要求されている。
このように、電子写真の高精細,高画質化の要求が市場では高まっており、当該技術分野では高画質フルカラー化を達成しようと試みられている。フルカラー電子写真の場合は、3色又は4色のカラートナーを重ね合わせ画像を形成しているが、各カラー画像を形成するドットの再現性や画質、構成部品の耐久性が重要である。
その解決手段の一つとして、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤を磁気ロール上に保持し、該磁気ロールから該トナーを現像剤担持体上に移行させてトナー層を形成し、静電潜像担持体と現像剤担持体との間に電界を印加することにより、静電潜像担持体上に形成された静電潜像上にトナーを移行させて現像を行うタッチダウン現像、ハイブリッド現像などと呼ばれる現像方法がある。
しかしながら、究極の高画質、究極の高画質や現像剤や画像形成方法の長寿命、高安定性を達成するには、改善すべき点があった。
特開2004−302360号公報 特開2003−295613号公報 特開2003−287959号公報 特開2003−107898号公報 特開2002−351151号公報 特開2002−116618号公報 特開2002−40799号公報 特開2003−167441号公報 特開2003−98828号公報 特開平11−231652号公報 特開平6−250508号公報
本発明の課題は、上述のような問題点を解決した画像形成方法を提供することにある。
本発明の目的は、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤を磁気ロール上に保持し、該磁気ロールから該トナーを現像剤担持体上に移行させてトナー層を形成し、静電潜像担持体と現像剤担持体との間に電界を印加することにより、静電潜像担持体上に形成された静電潜像上にトナーを移行させて現像を行うタッチダウン現像、ハイブリッド現像などと呼ばれる現像工程を有する画像形成方法において、高階調性(高コントラスト)で高画質画像を得、さらにキャリア付着を防止し、長期にわたり安定した画像を出力できる画像形成方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、初期及び耐久後においてもハーフトーンのガサツキが無く、高画像濃度である高画質画像を出力できる画像形成方法を提供することにある。
本発明の課題は、以下により達成される。
(1)静電潜像担持体と、該静電潜像担持体に対面配置した現像剤担持体と、該現像剤担持体に対面配置する磁気ロールとを備え、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤を収容する現像器を用い、該二成分現像剤を該磁気ロール上に保持し、該磁気ロールから該トナーを該現像剤担持体上に移行させて該現像剤担持体上にトナー層を形成し、該静電潜像担持体と該現像剤担持体との間に電界を印加することにより、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像上にトナーを移行させて現像を行う現像工程を含む画像形成方法において、該キャリアは、体積基準の50%粒径(D50)が15〜70μmであり、真比重が2.5〜4.2g/cmであり、該キャリアの平均円形度Cが0.850〜0.970であり、円形度の変動係数が1.0〜10.0%であることを特徴とする画像形成方法。
)前記キャリアは、キャリアコアと樹脂とを含有してなることを特徴とする()に記載の画像形成方法。
)前記キャリアコアは、フェライトと樹脂とを含有してなり、該キャリアコアがポーラス形状であることを特徴とする()に記載の画像形成方法。
)前記キャリアコアが、結着樹脂を形成するためのモノマーを磁性体存在下で重合して得られる磁性体分散樹脂キャリアコアであることを特徴とする()に記載の画像形成方法。
)前記樹脂がビニル系樹脂及び/またはシリコーン系樹脂であることを特徴とする()乃至()のいずれか1に記載の画像形成方法。
)前記キャリアは、樹脂含有量が5〜25質量%であることを特徴とする(1)乃至()の何れか1に記載の画像形成方法。
)前記トナーが、i)少なくとも重合体微粒子及び着色剤微粒子を凝集して微粒子凝集体を形成する工程及び該微粒子凝集体の微粒子間の融着を起こさせる熟成工程を含む乳化凝集法で得られるものであり、ii)重量平均粒径(D4)が、3.0〜11.0μmであり、iii)円相当径が0.6μm乃至2.0μmである粒子の割合が、30個数%以下であることを特徴とする(1)乃至()の何れか1に記載の画像形成方法。
)前記現像器へは、前記二成分現像剤を補給用の二成分現像剤として新たに補給し、且つ該現像器から過剰になったキャリアを排出することを特徴とする(1)乃至()の何れか1に記載の画像形成方法。
本発明によれば、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤を磁気ロール上に保持し、該
磁気ロールから該トナーを現像剤担持体上に移行させてトナー層を形成し、静電潜像担持体と現像剤担持体との間に電界を印加することにより、静電潜像担持体上に形成された静電潜像上にトナーを移行させて現像を行う現像工程を有する画像形成方法において、長期にわたり、安定して高精細、高品位、高画質な画像を得ることが出来る。
<1>本発明の画像形成方法に使用するキャリア
本発明の画像形成方法に使用するキャリアは、体積基準の50%粒径(D50)が15〜70μmである。
高画質化を達成するためには、磁気ロール上での現像剤の緻密な穂立ちと流動性の両立が必要であり、これによって、現像剤担持体での安定的なトナー層形成と潜像を忠実に再現させることが可能となる。さらにトナーを均一に帯電させなければならないため、ある程度小粒径のキャリアが必要となる。
従って、本発明に用いられるキャリアは、体積基準の50%粒径(D50)が15〜70μmである。より好ましくは25〜60μmであり、さらに好ましくは30〜55μmである。キャリアの体積基準の50%粒径(D50)が15μm未満の場合には、現像剤の現像剤担持体上での磁気力による穂立ちが不均一で、ベタ画像の均質性がなくなる傾向にある。さらに現像剤の流動性が悪化し、帯電の立ち上がりが悪化する傾向にある。D50が15.0μm未満の粒子は、形状が不定形となりやすく、また形状が略球形であるものもキャリア付着しやすく、現像剤担持体上への安定的なトナー層形成を阻害したり、潜像担持体に微小なキズをつける場合がある。
一方、キャリアの体積基準の50%粒径(D50)が70μmを超える場合には、磁性による現像剤の穂立ちが高く、この穂による現像剤の掃きむらが生じるため画質が悪化する傾向にある。また、トナーに十分な帯電付与が出来なくなり、現像磁気ブラシも剛直になりやすくなるために、現像剤担持体上のトナー層ではき目むらを生じたり、良好な画像が得られない場合もある。
体積基準の50%粒径(D50)が上記範囲を満たすキャリアは、造粒を行う際の温度や空気量や原材料の滴定方法の最適化によって製造が可能である。
キャリアの体積基準の50%粒径(D50)が小さい場合、キャリア同士やトナーとの接触点も増えることによるキャリアスペントが発生してしまう傾向にある。さらに、キャリアを小粒径にすることによって、現像剤としての流動性が悪化するため、帯電立ち上がりが悪化する傾向にある。また、微粒子側の存在量が多い場合は、現像剤担持体や潜像担持体へのキャリア付着が激しくなることもあり、画像濃度ムラが生じやすくなるばかりでなく、キャリアを介して、静電潜像を乱しやすくなる。そのためにキャリアの形状に着目して検討したところ、形状を丸く、その形状分布をシャープにすることによって、上記の課題を解決することができることを見出した。
本発明の画像形成方法に使用するキャリアは、真比重が2.5〜4.2g/cmである。
また、キャリアの真比重は、3.0〜3.8g/cmであることがより好ましい。この範囲の真比重を有するキャリアを含む二成分系現像剤は、撹拌混合されてもトナーへかかる負荷が少なく、キャリアのトナースペントが抑制される。さらに、該キャリアは現像剤担持体上に良好なトナー層を形成するとともに、現像剤担持体や潜像担持体に付着した場合でも、潜像担持体への傷をつけにくくなるため好ましい。さらには、補給用現像剤として、トナーと混合して使用する場合に、現像剤の補給安定性が良好となるため好ましい。本発明に使用するキャリアの真比重は、材料種、材料組成比、コア製造時の焼成温度などの製造条件を調整することによって調製することができる。
すなわち、本発明の画像形成方法に用いられるキャリアは、平均円形度Cが0.850〜0.970であることが好ましく、より好ましくは0.870〜0.930であり、さらに好ましくは0.880〜0.920である。平均円形度Cが0.850より小さいと所望の流動性が得られにくく、良好な帯電立ち上がりを得ることが困難となる。一方、平均円形度Cが0.970より大きいと、キャリアの表面積が小さいために十分な帯電付与性が得られない。またキャリアが真球状に近くなるために、トナーとキャリアとが点接触となり、トナーに対するダメージが大きくなり、スペントが悪化する。本発明のようにトナーの移行経路が長い画像形成方法においては、トナーの帯電安定化させることは、極めて重要な要素の一つである。
平均円形度Cが上記範囲を満たすキャリアは、後述するフェライトを含有するキャリアコアに樹脂を含有させる方法により作製される場合には、フェライトを含有するキャリアコア表面の平滑性を上げること及び添加する樹脂成分でキャリア表面の平滑性を上げることによって製造が可能である。例えば、フェライトを含有するキャリアコア表面の平滑性を上げるには、フェライトを含有するキャリアコアの本焼成時の温度を上げる等である。また、例えば、添加する樹脂成分でキャリア表面の平滑性を上げるには、添加樹脂成分の量を上げて、フェライトを含有するキャリアコアを均一に被覆する等である。一方、キャリアが後述する磁性体を分散させる方法により作製される磁性体分散型キャリアコアを含有するものである場合には、コア粒子製造時の温度を高めることや撹拌速度を高めることによって上記範囲の平均円形度Cを満たすことができる。
本発明の画像形成方法に用いられるキャリアは、円形度の変動係数が1.0〜10.0であることが好ましく、より好ましくは3.0〜8.0%であり、さらに好ましくは4.0〜7.0%である。上記変動係数とは磁性キャリアの平均円形度分布の広がりを示す指標である。この変動係数が10.0%を超えるとキャリア付着が発生しやすくなり、変動係数が1.0%未満であるとトナーとの摩擦帯電性が悪化するため、トナー飛散やカブリが発生しやすくなる。
平均円形度Cの変動係数が上記範囲を満たす磁性キャリアは、添加する樹脂成分の被覆を均一に行うために2度被覆、及び分級時における篩の最適化することによって製造が可能である。
本発明の画像形成方法に用いられるキャリアは、1000/4π(kA/m)の磁界下における磁化の強さが40〜70Am/kgであることが好ましい。
本発明に用いられるキャリアの、1000/4π(kA/m)(1000エルステッド)の磁界下で測定される磁化の強さ(σ1000)は、40〜70Am/kgであることが好ましく、50〜70Am/kgであることがより好ましく、55〜65Am/kgであることがさらに好ましい。前記範囲の磁化の強さ(σ1000)を有するキャリアの、現像剤担持体や潜像担持体への付着は抑制されるので、該キャリアを含む二成分系現像剤は耐久使用性が高められている。
前記磁化の強さ(σ1000)が70Am/kgを超えるキャリアは、現像剤磁気ブラシ中でトナーへ与えるストレスが大きく、トナーを劣化させやすい場合がある。また前記キャリアは、トナースペントを受けやすい場合がある。また、磁化の強さ(σ1000)が40Am/kg未満であるキャリアは、現像スリーブへの磁気的拘束力が弱いため、略球形キャリアであっても現像剤担持体や潜像担持体に付着しやすく、カブリ取り電圧のラティチュードを狭めることがある。
本発明のキャリアの磁化の強さは、含有される磁性体の種類及び量を適宜選択することにより、調整され得る。
本発明のキャリアの磁化の強さは、理研電子(株)製の振動磁場型磁気特性自動記録装置BHV−30を用いて、以下の手順で測定することができる。円筒状のプラスチック容
器にキャリアを十分に密に充填し、一方で1000/4π(kA/m)(1000エルステッド)の外部磁場を作り、この状態で容器に充填されたキャリアの磁化モーメントを測定する。さらに、該容器に充填したキャリアの実際の質量を測定して、キャリアの磁化の強さ(Am/kg)を求める。
本発明に使用するキャリアについては、キャリアコアがフェライトと樹脂を含有してなり、該キャリアコアがポーラス形状であるものを用いてもよいし、結着樹脂を形成するためのモノマーを磁性体存在下で重合して得られる磁性体分散樹脂キャリアコアとコート樹脂としての樹脂とを含有してなるものを用いてもよい。
本発明で用いられるキャリアのキャリアコアとしては、ポーラス形状であり、フェライトを含有するものが生産性に優れることから好ましい。さらに、ポーラス形状であり、フェライトを含有するキャリアコアは樹脂含有量を多くし低比重化しても、ポーラス形状であるキャリアコアの孔に樹脂が含浸されるので、添加した樹脂層とを用いたキャリアコアの密着性が高まり好ましい。ここでいうポーラス形状を有するキャリアコアとはコアの内部もしくは表層に空孔を有するコアを意味する。その製法としては、焼成時の温度を下げて結晶の成長をおさえること、或いは発泡剤等の空孔形成剤を添加しコアに空孔を発生させること、などが挙げられる。
上記発泡剤としては、60〜180℃で気化又は分解に伴い気体を発生する物質であれば特に限定はされないが、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等の発泡性のアゾ系重合開始剤、ナトリウム、カリウム等の金属炭酸水素塩、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、硝酸アンモニウム塩、アジド化合物、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホヒドラジド)、アリルビス(スルホヒドラジド)、ジアミノベンゼン等が挙げられる。
本発明において、キャリアコアに含有されるフェライト成分としては、下記式(1)又は(2)で表される磁性を有するフェライトが挙げられる。
(1) MO・Fe
(2) M・Fe
(式中、Mは3価、2価又は1価の金属イオンを示す。)
Mとしては、Mg、Al、Si、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Sn、Ba又はLiが挙げられ、これらは、単独あるいは複数で用いることができる。
上記の磁性を有するフェライトの具体的化合物としては、例えば、Zn−Fe系フェライト、Mn−Zn−Fe系フェライト、Ni−Zn−Feフェライト、Mn−Mg−Fe系フェライト、Ca−Mn−Fe系フェライト、Ca−Mg−Fe系フェライト、Li−Fe系フェライト及びCu−Zn−Fe系フェライトの如き鉄系酸化物が挙げられる。
本発明に用いられるフェライトを含有するキャリアコアの製造方法は、公知の方法を採用することができる。例えば、粉砕されたフェライト組成物をバインダー、水、分散剤、有機溶剤等を混合し、スプレードライヤー法や流動造粒法を用いて粒子を形成した後、ロータリーキルンや回分式焼成炉で700〜1400℃、好ましくは800〜1200℃の範囲の温度で焼成し、次いで、篩分で分級して粒度分布を制御してキャリア用の芯材粒子(キャリアコア粒子)とする方法を挙げることができる。また、焼成段階における酸素分圧を制御したり、焼成後の粒子表面に酸化・還元処理を追加するなどして、キャリアコアの表面性を制御することができる。
上記キャリアに含有される樹脂としては、特に限定を受けるものではない。具体的には、例えば、ポリスチレン、スチレン−アクリル共重合体の如きアクリル樹脂、塩化ビニル、酢酸ビニル、ポリフッ化ビニリデン樹脂、フルオロカーボン樹脂、パーフロロカーボン樹脂、溶剤可溶性パーフロロカーボン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、石油樹脂、セルロース、セルロース誘導体、ノボラック樹脂、低分子量ポリエチレン、飽和アルキルポリエステル樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂
、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、マレイン樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、無水マレイン酸とテレフタル酸と多価アルコールとの重縮合によって得られる不飽和ポリエステル、尿素樹脂、メラミン樹脂、尿素−メラミン樹脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン−グアナミン樹脂、アセトグアナミン樹脂、グリプタール樹脂、フラン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂及びポリウレタン樹脂を挙げることができる。
またはこれらの樹脂を変性した樹脂でも良い。中でもポリフッ化ビニリデン樹脂、フルオロカーボン樹脂、パーフロロカーボン樹脂又は溶剤可溶性パーフロロカーボン樹脂等の含フッ素系樹脂、アクリル変性シリコーン樹脂あるいはシリコーン樹脂は、離型性が高く好ましい。
より具体的には、上記シリコーン樹脂は、従来から知られているいずれのシリコーン樹脂であってもよく、下記式に示されるオルガノシロキサン結合のみからなるストレートシリコーン樹脂及びアルキッド、ポリエステル、エポキシ、ウレタンなどで変性したシリコーン樹脂等が挙げられる。
また、上記磁性体分散樹脂キャリアコアを製造する方法としては、バインダー樹脂のモノマーと磁性微粒子を混合し、前記モノマーを重合して磁性体分散樹脂キャリアコア粒子を得る方法がある。このとき、重合に用いられるモノマーとしては、ビニル系モノマー、エポキシ樹脂を形成するためのビスフェノール類とエピクロルヒドリン;フェノール樹脂を形成するためのフェノール類とアルデヒド類;尿素樹脂を形成するための尿素とアルデヒド類、メラミンとアルデヒド類が用いられる。例えば、硬化系フェノール樹脂を用いた磁性微粒子分散コア粒子の製造方法としては、水性媒体に磁性微粒子を入れ、この水性媒体中でフェノール類とアルデヒド類を塩基性触媒の存在下で重合して磁性微粒子分散コア粒子を得る方法がある。
磁性体分散樹脂コア粒子を製造する他の方法としては、ビニル系又は非ビニル系の熱可塑性樹脂、磁性体、その他の添加剤を混合機により十分に混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き混練機を用いて溶融・混練して、これを冷却後、粉砕・分級を行って磁性体分散樹脂コア粒子を得る方法がある。この際、得られた磁性体分散樹脂コア粒子を熱あるいは機械的に球形化して前記樹脂キャリア用の磁性体分散樹脂コア粒子として用いることが好ましい。バインダー樹脂としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂の如き熱硬化性樹脂が、耐久性、耐衝撃性、耐熱性に優れる点で好ましい。バインダー樹脂は、本発明の特性をより好適に発現せしめるためには、フェノール樹脂がより好ましい。
フェノール樹脂を生成するためのフェノール類としては、フェノール自体の他、m−クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、o−プロピルフェノール、レゾルシノール、ビスフェノールAの如きアルキルフェノール類及びベンゼン核又はアルキル基の一部又は全部が塩素原子や臭素原子で置換されたハロゲン化フェノール類の如きフェノール性水酸基を有する化合物が挙げられる。中でもフェノール(ヒドロキシベンゼン)が、より好ましい。
アルデヒド類としては、ホルマリン又はパラアルデヒドのいずれかの形態のホルムアルデヒド及びフルフラール等が挙げられる。中でもホルムアルデヒドが特に好ましい。
アルデヒド類のフェノール類に対するモル比は、1乃至4が好ましく、特に好ましくは1.2乃至3である。アルデヒド類のフェノール類に対するモル比が1より小さいと、粒子が生成し難かったり、生成したとしても樹脂の硬化が進行し難いために、生成する粒子の強度が弱くなる傾向がある。一方、アルデヒド類のフェノール類に対するモル比が4よ
りも大きいと、反応後に水系媒体中に残留する未反応のアルデヒド類が増加する傾向がある。
本発明の画像形成方法に用いられるキャリアに含有される樹脂成分としては、特に限定を受けるものではない。具体的には、例えば、ポリスチレン、スチレン−アクリル共重合体の如きアクリル樹脂、塩化ビニル、酢酸ビニル、ポリフッ化ビニリデン樹脂、フルオロカーボン樹脂、パーフロロカーボン樹脂、溶剤可溶性パーフロロカーボン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、石油樹脂、セルロース、セルロース誘導体、ノボラック樹脂、低分子量ポリエチレン、飽和アルキルポリエステル樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、マレイン樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、無水マレイン酸とテレフタル酸と多価アルコールとの重縮合によって得られる不飽和ポリエステル、尿素樹脂、メラミン樹脂、尿素−メラミン樹脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン−グアナミン樹脂、アセトグアナミン樹脂、グリプタール樹脂、フラン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂及びポリウレタン樹脂を挙げることができる。
または上記の樹脂を変性した樹脂でも良い。中でもポリフッ化ビニリデン樹脂、フルオロカーボン樹脂、パーフロロカーボン樹脂又は溶剤可溶性パーフロロカーボン樹脂等の含フッ素系樹脂、アクリル変性シリコーン樹脂あるいはシリコーン樹脂は、離型性が高く好ましい。
より具体的には、上記シリコーン樹脂は、従来から知られているいずれのシリコーン樹脂であってもよく、下記式に示されるオルガノシロキサン結合のみからなるストレートシリコーン樹脂及びアルキッド、ポリエステル、エポキシ、ウレタンなどで変性したシリコーン樹脂等が挙げられる。
Figure 0004950646
上記式中Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基、R及びRは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルケニルオキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エチレンオキシド基、グリジニル基又は下記で示される基である。
Figure 0004950646
上記式中R、Rは、ヒドロキシ基、カルボキシル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルケニルオキシ基、フェニル基、フェノキシ基、k、l、m、n、o、pは1以上の整数を示す。
上記各置換基は未置換のもののほか、例えばアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、メルカプト基、アルキル基、フェニル基、エチレンオキシド基、ハロゲン原子のような置換基を有してもよい。例えば、市販品としてストレートシリコーン樹脂は、信越化学社製のKR271、KR255、KR152、東レダウコーニング社製のSR2400、SR2405等があり、変性シリコーン樹脂は、信越化学社製のKR206(アルキッド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変性)、KR305(ウレタン変性)、東レダウコーニング社製のSR2115(エポキシ変性)、SR2110(アルキッド変性)などが挙げられる。
上記樹脂成分として、シリコーン樹脂が、キャリアコアとの密着性、スペント防止、皮膜強度の観点から、好ましく用いられる。シリコーン樹脂は、単独で用いることもできるが、カップリング剤と併用して用いることが好ましい。また、樹脂を複数種類併用することも樹脂の密着強度を向上させるという観点から好ましい。
好適に使用される上記カップリング剤としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤等が挙げられる。上記シランカップリング剤としては、例えばγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、(以上トーレ・シリコーン社製)、アリルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、1,3−ジビニルテトラメチルジシラザン、メタクリルオキシエチルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド(以上チッソ社製)等が挙げられる。中でも、アミノシランが好ましい。
上記カップリング剤として上記アミノシランを用いることで、ポジ帯電性を持ったアミノ基をキャリア表面に導入でき、良好にトナーに負帯電特性を付与できる。更に、アミノ基の存在は、金属化合物に好ましく処理されている親油化処理剤と、シリコーン樹脂の両者を活性化させるため、シリコーン樹脂のキャリアコアとの密着性を更に高め、同時に樹
脂の硬化を促進することで、より強固な樹脂層を形成することができる。
本発明の画像形成方法に用いられるキャリアのコート樹脂がビニル系樹脂及び/またはシリコーン系樹脂であることが、キャリア表面のトナースペントの抑制、帯電付与能の耐久安定性の点で好ましい。
本発明の画像形成方法に用いられるキャリアは、樹脂含有量が5〜25質量%であることが磁性キャリアの真比重を所望の値にするために好ましく、より好ましくは7.0〜20.0質量%、さらに好ましくは9.0〜15.0質量%である。
上記樹脂成分の存在状態は、特に制約が無く、キャリアコアの内部に含浸させる樹脂層でもキャリアコアを形成する樹脂成分でも構わない。また上記樹脂層とは別に、さらにキャリア表面に被覆(コート)層を有しても良い。その場合、樹脂層と被覆(コート)層の成分は同じであっても、異なっても良い。
本発明の画像形成方法に用いられるキャリアは、電界強度が800kV/mのときに、比抵抗が1×10〜1×1015Ω・cmであることが好ましく、1×10〜1×1016Ω・cmであることがより好ましい。該比抵抗が1×10Ω・cm未満であるキャリアは、現像剤担持体や潜像担持体へ付着しやすく、付着したキャリアは微小ドットの潜像を乱し、ハーフトーン再現性を悪化させる場合がある。さらには、現像剤担持体や潜像担持体に傷を付け、回復不可能で致命的な画像欠陥を引き起こすことがある。また、1×1015Ω・cmを超えるキャリアは、エッジ効果などの画像欠陥を生じさせる場合がある。なお、本発明の画像形成方法に用いられるキャリアの比抵抗は、抵抗調整粒子を添加することやキャリア粒子の焼成条件により調製することが可能である。
本発明のキャリアの比抵抗値は、図3に概略される測定装置を用いて測定される。セルEにキャリア粒子57を充填し、充填されたキャリア粒子に接するように下部電極51および上部電極52を配し、これらの電極間に電圧を印加し、そのときに流れる電流を測定することによって比抵抗を求める。
比抵抗の測定条件は、充填されたキャリア粒子と電極との接触面積Sを約2.3cm、充填されたキャリア粒子の厚みLを約0.5mm、上部電極52の荷重を180gとする。
なお、非磁性無機化合物、磁性体および導電性粒子の比抵抗の測定も同様に行うことができる。
また、キャリアコート樹脂中には、キャリア表面の形状を更に均一化するため、及び/又はトナーの帯電分布をよりシャープ化するために、微粒子を含有することが好ましい。
微粒子としては、有機、無機いずれも微粒子を用いることができるが、キャリアにコートを施す際に粒子の形状を保つことが必要であり、好ましくは、架橋樹脂粒子あるいは、無機の微粒子を好ましく用いることができる。具体的には、架橋ポリメチルメタクリレート樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ナイロン樹脂、無機微粒子としては、シリカ、酸化チタン、及びアルミナ等から単独あるいは混合して用いることができる。これらの中でも、架橋ポリメチルメタクリレート樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、メラミン樹脂が帯電安定性の観点で好ましい。
これらの微粒子は、コート樹脂100質量部に対して、1乃至40質量部含有させて用いることが好ましい。前記範囲で用いることにより、帯電安定性やトナー離れを良好にし、白抜け等の画像欠陥を防止することができる。1質量部未満の場合は、微粒子添加の効果を得ることができず、40質量部を超える場合、耐久中にコート層からの欠落が発生し、耐久性に劣る。
微粒子の粒径は、個数基準でピーク値が0.08乃至0.70μm(より好ましくは0.10乃至0.50μm)であることが、トナー離れを良好にするために好ましい。0.08μm未満の場合、コート材中に微粒子を分散させるのが困難であり、0.70μmを超える場合、耐久中にコート層からの欠落が発生し、耐久性に劣る。
また、上記コート樹脂中には、キャリアの比抵抗を下げ過ぎず、且つキャリア表面の残留電荷を除去するために、導電性粒子を含有するのが好ましい。
導電性粒子としては、比抵抗が1×10Ω・cm以下のものが好ましく、更には比抵抗が1×10Ω・cm以下のものがより好ましい。具体的には、カーボンブラック、マグネタイト、グラファイト、酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、及び酸化錫から選ばれる少なくとも一種以上の粒子を含有する粒子が好ましい。特に導電性を有する粒子としては、カーボンブラックが、少量の添加量でキャリア表面の残留電荷を除去することが可能であり、且つ粒径が小さくキャリア表面の微粒子による凹凸を阻害することなく好ましく用いることができる。カーボンブラックの粒径は、個数基準でピーク値が10nm乃至60nm(より好ましくは15乃至50nm)であることが、キャリア表面の残留電荷を良好に除去し、かつキャリアからの脱離を良好に防止するために好ましい。
また、カーボンブラックのDBP吸油量としては、カーボンブラック100gへのDBP吸油量が20乃至500mlが好ましく、更に好ましくは、25乃至300mlであり、特に好ましくは、30乃至200mlである。
DBP吸油量が、上記範囲の場合、キャリア表面の残留電荷除去が効率的に行われ、キャリアの帯電量をコントロールするのに好ましい。20ml/100g未満の場合、カーボンブラックのストラクチャーが短いため、効率的な電荷除去が行われず、添加効果が発現しにくい。
これらの導電性微粒子は、コート樹脂100質量部に対し、1乃至15質量部含有させて用いることが、キャリアの比抵抗を下げすぎず、かつ、キャリア表面の残留電荷除去のために好ましい。1質量部未満の場合は、キャリア表面の残留電荷除去の効果が発現しにくく、15質量部を超える場合には、コート材中での分散が不安定になり、また、過剰の電荷除去効果のため、キャリア自身の帯電付与能が低下することがある。
<2>本発明の画像形成方法に使用されるトナー
本発明に使用されるトナー粒子を製造する方法としては、結着樹脂及び着色剤、その他の内添物を溶融混練し、混練物を冷却後、粉砕及び分級する粉砕方法、懸濁重合方法を用いて直接トナー粒子を生成する方法や、単量体には可溶で、得られる重合体が不溶な水系有機溶剤を用い直接トナー粒子を生成する分散重合方法、又は水溶性極性重合開始剤存在下で直接重合しトナー粒子を生成するソープフリー重合方法に代表される乳化重合方法を用いトナー粒子を製造する方法、溶解懸濁造粒法、及び、少なくとも重合体微粒子及び着色剤微粒子を凝集して微粒子凝集体を形成する工程と該微粒子凝集体中の微粒子間の融着を起こさせる熟成工程を経て得られる乳化凝集法等が挙げられる。
本発明の画像形成方法に使用するトナーに使用する結着樹脂としては、従来から、トナー用結着樹脂として知られる各種の材料樹脂が用いられる。
例えば、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリル共重合体の如きスチレン系共重合体;ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体のようなエチレン系共重合体;フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリルフタレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸系樹脂等である。これらの樹脂を単独で用いても良いし、二種類以上の樹脂を混合して用いても良い。
これらの樹脂の中で、特に負帯電能の高い(a)ポリエステル樹脂、(b)ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットとを有しているハイブリッド樹脂、又は(c)それらの混合物を用いることが好ましい。
特に、ハイブリッド樹脂は、特に、離型剤と組み合わせた場合、離型剤の分散性が良好となり、定着時に効果的に離型剤を機能させることができるため、非常に定着性に優れ、混色性、耐熱性、耐ブロッキング性も良好であり、カラートナーに適している。その反面、負帯電能が強く帯電が過大になり易く、極端な帯電量アップやそれに伴う現像性、転写性の低下が発生しやすい傾向にある。しかしながら、本発明の無機微粒子を組み合わせた場合には、それらの弊害は解消され、優れたトナー特性を得ることができる。
なお、本発明において「ポリエステルユニット」とはポリエステルに由来する部分を示し、「ビニル系重合体ユニット」とはビニル系重合体に由来する部分を示す。ポリエステルユニットを構成するポリエステル系モノマーとしては、多価カルボン酸成分と多価アルコール成分であり、ビニル系重合体ユニットとは、ビニル基を有するモノマー成分であり、モノマー中に多価カルボン酸成分とビニル基を有するモノマー、または多価アルコール成分とビニル基を有するモノマーについては「ポリエステルユニット」成分として定義する。
本発明の画像形成方法に使用するトナーの着色剤としては、公知の染料または/及び顔料が使用される。
マゼンタトナー用着色顔料としてはC.I.ピグメントレッド1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,21,22,23,30,31,32,37,38,39,40,41,48,49,50,51,52,53,54,55,57,58,60,63,64,68,81,83,87,88,89,90,112,114,122,123,155,163,202,206,207.209;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1,2,10,13,15,23,29,35などが挙げられる。
顔料単独使用でも構わないが、染料と顔料と併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。
マゼンタトナー用染料としては、C.Iソルベントレッド1,3,8,23,24,25,27,30,49,81,82,83,84,100,109,121;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8,13,14,21,27;C.I.ディスパーバイオレット1の如き油溶染料、C.I.ベーシックレッド1,2,9,12,13,14,15,17,18,22,23,24,27,29,32,34,35,36,37,38,39,40;C.I.ベーシックバイオレット1,3,7,10,14,15,21,25,26,27,28などの塩基性染料が挙げられる。
シアントナー用着色顔料としては、C.I.ピグメントブルー2,3,15,16,17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45または下記式で示される構造を有するフタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料などが挙げられる。
Figure 0004950646
〔式中、nは1〜5の整数を示す。〕
イエロー用着色顔料としてはC.I.ピグメントイエロー1,2,3,4,5,6,7,10,11,12,13,14,15,16,17,23,65,73,74,83,97,155,180;C.I.バットイエロー1,3,20などが挙げられる。
また、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6、ソルベントイエロー162などの染料も使用することができる。
さらに、黒色着色剤としてカーボンブラック,磁性体,上記に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用できる。
着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して好ましくは0.1〜15質量部、より好ましくは0.5〜12質量部、最も好ましくは0.8〜10質量部が良い。
本発明において、トナー中に有機金属化合物を含有させることができる。本発明に使用する有機金属化合物としては、芳香族カルボン酸と2価以上の金属との化合物が好ましい。
芳香族カルボン酸としては、下記3種の化合物が挙げられる。
Figure 0004950646
〔式中、R乃至Rは同一又は異なる基を示し、水素原子、炭素数1〜12のアルキル
基、炭素数2〜12のアルケニル基、−OH,−NH,−NH(CH),−N(CH,−OCH3,−O(C),−COOH又は−CONHを示す。〕
好ましいRとしては、ヒドロキシル基、アミノ基及びメトキシ基が挙げられるが、中でもヒドロキシル基が好ましい。芳香族カルボン酸としては、特にジ−tert−ブチルサリチル酸の如きジアルキルサリチル酸が好ましい。
有機金属化合物を形成する金属としては、2価以上の金属原子が好ましい。2価の金属としてMg2+,Ca2+,Sr2+,Pb2+,Fe2+,Co2+,Ni2+,Zn2+,Cu2+が挙げられる。2価の金属としては、Zn2+,Ca2+,Mg2+,Sr2+が好ましい。3価以上の金属としてはAl3+,Cr3+,Fe3+,Ni3+があげられる。これらの金属の中で好ましいのはAl3+,Fe3+,Cr3+,Zn2+であり、特に好ましいのはAl3+である。
有機金属化合物としては、ジ−tert−ブチルサリチル酸のアルミニウム化合物やジ−tert−ブチルサリチル酸の亜鉛化合物が好ましい。
芳香族カルボン酸の金属化合物は、例えば、芳香族カルボン酸を水酸化ナトリウム水溶液に溶解させ、2価以上の金属原子を溶融している水溶液を水酸化ナトリウム水溶液に滴下し、加熱撹拌し、次に水溶液のpHを調整し、室温まで冷却した後、ろ過水洗することにより芳香族カルボン酸の金属化合物を合成し得る。ただし、上記の合成方法だけに限定されるものではない。
有機金属化合物は、結着樹脂100質量部当り0.1〜10質量部(より好ましくは、0.1〜5質量部)使用するのがトナーの粘弾性特性及び摩擦帯電特性を調整する点で好ましい。
本発明の画像形成方法に使用するトナーは、その帯電性をさらに安定化させる為に必要に応じて上記の有機金属化合物以外の化合物を荷電制御剤として用いることができる。荷電制御剤としては、ニグロシン,イミダゾール系化合物などである。荷電制御剤は、結着樹脂100質量部当り0.1〜10質量部、好ましくは0.1〜5質量部使用するのが好ましい。
また、本発明おいて、トナーを正帯電性とする場合には、正帯電性を示す荷電制御剤として、ニグロシンやトリフェニルメタン系化合物、ローダミン系染料、ポリビニルピリジンなどを添加することが好ましい。
カラートナーをつくる場合においては、トナーの色調に影響を与えない無色または淡色の正荷電制御剤を用いることが好ましい。
本発明の画像形成方法に使用するトナーは、必要に応じて、離型剤を使用することができる。
離型剤としては、公知のものが使用できる。本発明において、特に好ましく用いられる離型剤としては、脂肪族炭化水素系離型剤が挙げられる。例えば、アルキレンを高圧下でラジカル重合あるいは低圧下でチーグラー触媒で重合した低分子量のアルキレンポリマー;高分子量のアルキレンポリマーを熱分解して得られるアルキレンポリマー;一酸化炭素及び水素を含む合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素の蒸留残分から、あるいはこれらを水素添加して得られる合成炭化水素離型剤がよい。さらにプレス発汗法、溶剤法、真空蒸留の利用や分別結晶方式により炭化水素離型剤の分別を行なったものが、より好
ましく用いられる。母体としての炭化水素は、金属酸化物系触媒(多くは2種以上の多元系)を使用した一酸化炭素と水素の反応によって合成されるもの[例えばジントール法、ヒドロコール法(流動触媒床を使用)によって合成された炭化水素化合物];離型剤状炭化水素が多く得られるアーゲ法(同定触媒床を使用)により得られる炭素数が数百ぐらいまでの炭化水素;エチレンなどのアルキレンをチーグラー触媒により重合した炭化水素が、分岐が少なくて小さく、飽和の長い直鎖状炭化水素であるので好ましい。特にアルキレンの重合によらない方法により合成された離型剤がその分子量分布からも好ましいものである。
離型剤の分子量分布は、メインピークが分子量400〜2400の領域にあることが好ましく、430〜2000の領域にあることがより好ましい。このような分子量分布をもたせることによりトナーに好ましい熱特性を付与することができる。
また、トナーの定着時により効果的に機能させるために、上記離型剤の融点は、60〜100℃にあることが好ましく、65〜90℃にあることがより好ましい。なお、本発明のトナーの吸熱ピーク温度とは、該離型剤を含むトナーの示差走査熱量計(DSC)測定において、吸熱曲線のメインピークの吸熱ピークが得られる極大の値を示す温度のことである。この吸熱ピーク温度は、離型剤の融点に由来する物性値である。
離型剤は、結着樹脂100質量部あたり0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部使用するのが良い。
離型剤の添加方法としては、特に制約されるものではない。通常、樹脂を溶剤に溶解し樹脂溶液温度を上げ、撹拌しながら添加混合する方法や、混練時に混合する方法でトナーに添加される。
本発明に用いられるトナーは、流動化剤が含有されていてもよい。
例えば、粉砕・分級工程を経た後、得られたトナー粒子に流動化剤などをヘンシェルミキサーの如き混合機で混合させると流動性が向上したトナーを得ることができる。
上記流動化剤としては、トナー粒子に添加することにより、流動性が添加前後を比較すると増加し得るものであれば、どのようなものでも使用可能である。例えば、フッ化ビニリデン微粉末;ポリテトラフルオロエチレン微粉末等のフッ素系樹脂粉末;酸化チタン微粉末;アルミナ微粉末;湿式製法シリカ、乾式製法シリカ等の微粉末シリカ、それらをシラン化合物、及び有機ケイ素化合物、チタンカップリング剤、シリコーンオイル等により表面処理を施した処理シリカ等がある。
上記乾式製法シリカとは、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された微粉体であり、いわゆる乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称されるもので、従来公知の技術によって製造されるものである。例えば、四塩化ケイ素ガスの酸水素焔中における熱分解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は下記式(1)である。
Figure 0004950646
また、この製造工程において、例えば塩化アルミニウム又は塩化チタン等他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによってシリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能であり、それらも包含する。その粒径は、平均の一次粒径として、0.001〜2μmの範囲内であることが望ましく、特に好ましくは、0.002〜0.2μmの範囲内のシリカ微粉体を使用するのが良い。
上記酸化チタン微粉末としては、硫酸法、塩素法、揮発性チタン化合物例えばチタンアルコキシド,チタンハライド,チタンアセチルアセトネートの低温酸化法(熱分解,加水分解)により得られる酸化チタン微粒子が用いられる。結晶系としてはアナターゼ型,ルチル型,これらの混晶型,アモルファスのいずれのものも用いることができる。
上記アルミナ微粉体としては、バイヤー法、改良バイヤー法、エチレンクロルヒドリン法、水中火花放電法、有機アルミニウム加水分解法、アルミニウムミョウバン熱分解法、アンモニウムアルミニウム炭酸塩熱分解法、塩化アルミニウムの火焔分解法により得られるアルミナ微粉体が用いられる。結晶系としてはα,β,γ,δ,ζ,η,θ,κ,χ,ρ型、これらの混晶型、アモルファスのいずれのものも用いられ、α,δ,γ,θ,混晶型,アモルファスのものが好ましく用いられる。
上記の表面処理を施された処理シリカとしては、無機微粉体と反応あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物等で、化学的、または物理的に処理することにより得られるものが用いられる。具体的には、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたシリカ微粉体を有機ケイ素化合物で処理する。上記有機ケイ素化合物の例としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサンおよび1分子当り2から12個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサン等が挙げられる。これらは1種あるいは2種以上の混合物で用いられる。
また、本発明に用いられる流動化剤としては、前述した乾式製法シリカを、アミノ基を有するカップリング剤或いは、シリコーンオイルで処理して用いてもかまわない。
本発明に用いられる流動化剤は、BET法で測定した窒素吸着による比表面積が30m/g以上、好ましくは50m/g以上のものが良好な結果を与える。上記流動化剤の含有量は、トナー粒子100質量部に対して0.01〜8質量部、好ましくは0.1〜4質量部である。
上記粉砕方法によるトナー粒子の製造方法について詳細する。
原料混合工程では、トナー内添剤として、少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤を所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー等が挙げられる。
上記で配合し、混合したトナー粒子の原料を溶融混練して、結着樹脂類を溶融し、その中に着色剤等を分散させる。その溶融混練工程では、例えば、加圧ニーダー、バンバリィミキサー等のバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができる。近年では、連続生産できる等の優位性から、1軸または2軸押出機が主流となっており、例えば、神戸製鋼所社製KTK型2軸押出機、東芝機械社製TEM型2軸押出機、ケイ・シー・ケイ社製2軸押出機、ブス社製コ・ニーダー等が一般的に使用される。
トナー粒子の原料を溶融混練することによって得られる着色樹脂組成物は、溶融混練後、2本ロール等で圧延され、水冷等で冷却する冷却工程を経て冷却される。
そして一般的には上記で得られた着色樹脂組成物の冷却物は、次いで、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、まず、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミル等で粗粉砕され、更に、川崎重工業社製のクリプトロンシステム、日清エンジニアリング社製のスーパーローター等で粉砕される。その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)等の分級機等の篩分機を用いて分級し、重量平均粒径3〜11μmの分級品を得る。
また、必要に応じて、表面改質工程で表面改質として球形化処理を行うことも可能である。例えば奈良機械製作所製のハイブリタイゼーションシステム、ホソカワミクロン社製のメカノフージョンシステムを用い上記球形化処理を行い、分級品とすることもできる。
本発明に用いるトナー粒子の好ましい製造方法としては、例えば、粉砕工程では機械式粉砕を用いず、エアージェット式粉砕機にて粉砕した後、図1に示す分級と機械式衝撃力を用いる表面改質処理を同時に行う装置を用いて重量平均粒径3〜11μmの分級品を得る方法が挙げられる。
図1に示す回分式表面改質装置は、円筒形状の本体ケーシング30、本体ケーシングの上部に開閉可能なよう設置された天板43;微粉排出ケーシングと微粉排出管とを有する微粉排出部44;冷却水或いは不凍液を通水できる冷却ジャケット31;表面改質手段としての、本体ケーシング30内にあって中心回転軸に取り付けられた、上面に角型のディスク33を複数個有し、所定方向に高速に回転する円盤状の回転体である分散ローター32;分散ローター32の周囲に一定間隔を保持して固定配置された、分散ローター32に対向する表面に多数の溝が設けられているライナー34;微粉砕物中の所定粒径以下の微粉及び超微粉を連続的に除去するための分級ローター35;本体ケーシング30内に冷風を導入するための冷風導入口46;微粉砕物(原料)を導入するために本体ケーシング30の側面に形成された原料投入口37及び原料供給口39を有する投入管;表面改質処理後のトナー粒子を本体ケーシング30外に排出するための製品排出口40及び製品抜取口42を有する製品排出管;表面改質時間を自在に調整できるように、原料投入口37と原料供給口39との間に設置された開閉可能な原料供給弁38;及び製品排出口40と製品抜取口42との間に設置された製品排出弁41を有している。
上記溶解懸濁造粒法でのトナー粒子の製造方法について詳細に説明する。
モノマーをあらかじめ重合させ、所望の分子量分布が得られるように重合温度、重合時間を調整する。得られた重合体に磁性金属微粒子、離型剤、着色剤、ならびに重合性単量体、重合開始剤を加える。得られた混合物を無機、あるいは有機の分散剤存在下において、機械的せん断力を与え懸濁させた後、攪拌せん断を与えながら、熱エネルギーを付与することによってトナー粒子を得る。
トナーの製造方法に、少なくとも重合体微粒子及び着色剤微粒子を凝集して微粒子凝集体を形成する工程と該微粒子凝集体中の微粒子間の融着を起こさせる熟成工程を経て得られる乳化凝集法を用いる場合においては、以下のような製造方法によってトナーを製造することが可能である。
乳化凝集法で用いられる重合体微粒子は、水系溶媒中に乳化分散された微粒子であればよく、公知の重合性モノマーを乳化重合して得られた乳化微粒子もしくは、上記重合体を溶解させた乳化微粒子が好ましく用いられる。
これらの乳化微粒子の平均粒径は0.05μm以上3μm以下が好ましく、更に好ましくは0.1μm以上1μm以下、特に好ましくは0.1μm以上0.5μm以下である。尚、平均粒径は、微粒子測定装置(例えばマイクロトラック社製UPA)を用いて測定することができる。粒径が0.05μmより小さくなると凝集速度の制御が困難となり好ましくない。また、粒径が3μmより大きいと凝集して得られるトナー粒径が大きくなりす
ぎるため、トナーとして高解像度を要求される用途には不適当である。
これらの乳化微粒子は、必要に応じて乳化分散液中に撹拌しながら電解質等の凝集剤を添加し、更に加熱することにより凝集し、微粒子凝集体を形成することができる。
用いられる電解質としては、有機の塩、無機塩のいずれでも良いが、好ましくは、一価、或いは二価以上の多価の金属塩を用いると良い。このような塩の具体例としては、NaCl、KCl、LiCl、NaSO、KSO、LiSO、MgCl、CaCl、MgSO、CaSO、ZnSO、Al(SO、Fe(SO等が挙げられる。
電解質を添加するに当って、混合分散液の温度は40℃以下に保つことが好ましい。温度が40℃を越える条件で電解質を添加すると急速な凝集が起こり、粒径制御が困難となったり、得られた粒子のかさ密度が低くなったりする場合がある。
更にその後、加熱して凝集粒子を生成させる。凝集粒子生成温度は、粒子の凝集形態にあわせ任意の温度でかまわない。撹拌は通常の公知の撹拌装置、例えばパドル翼、イカリ翼、三枚後退翼、マックスブレンド翼、フルゾーン翼、ダブルヘリカル等を有する反応槽で行っても良いし、ホモジナイザー、ホモミキサー、ヘンシェルミキサー等を用いることもできる。
凝集工程による粒径成長は、実質的にトナー粒子の大きさの粒子が得られるまで行われるが、分散液のpHと温度を調節することにより、比較的容易に制御することが可能である。pHの値は使用する乳化剤の種類、量、目標とするトナーの粒径によって変わるため一義的には定義できないが、アニオン界面活性剤を主に用いる場合には、通常pH2〜6、カチオン界面活性剤を用いるときには、通常pH8〜12程度が用いられる。
次に、熟成工程について説明する。
本発明の画像形成方法に用いられるトナーは、上記微粒子凝集体を形成する工程のあと、微粒子凝集体中の微粒子間の融着を起こさせる熟成工程を経て得る事ができる。
凝集工程で得られた微粒子凝集体の安定性を増すために、微粒子凝集体を重合体一次粒子のガラス転移温度(Tg)より高い温度で所定時間保持することにより、凝集した粒子間の融着を起こさせる。熟成工程は、凝集工程に用いた撹拌装置と同様な攪拌装置を用いて行うことができる。
上記の各工程を経ることにより得られたトナー粒子は、公知の方法に従って固液分離し、トナー粒子を回収し、次いで、これを必要に応じて、洗浄した後、乾燥させることにより得られる。
これらのトナーは分級して粒度分布を制御しても良く、その方法として好ましくは、慣性力を利用した多分割分級装置を用いる。この装置を用いることにより、本発明で好ましい粒度分布を有するトナーを効率的に製造できる。
本発明では上記乳化凝集法により製造されるトナーの円相当径0.6乃至2.0μmである粒子の割合が、30個数%以下であることが好ましい。本発明において、トナーの円相当径0.6乃至2.0μmである粒子の割合とは、凝集不良のトナーが存在することを意味する。この割合が30個数%を超えると、トナーの帯電不良やキャリア表面への付着を引き起こすため好ましくない。トナーの円相当径が0.6乃至2.0μmである粒子の割合は上記凝集工程において温度と保持時間を調整することによって調製することができる。
また、トナーの円相当径が0.6乃至2.0μmである粒子の割合はフロー式粒子像測定装置によって測定することが可能である。
次に、本発明の画像形成方法に使用するトナーの粒径について説明する。
画像濃度、ハイライト再現性(ハーフトーン再現性)、細線再現性について鋭意検討した結果、本発明のトナーは、重量平均粒径が3.0〜11.0μmであることが好ましい。
トナーの重量平均粒径が11.0μmより大きい時は、基本的に高画質化に寄与し得るトナー粒子が少なく、感光ドラムにおける微細な静電荷像上には忠実に付着しづらく、ハイライト再現性に乏しく、さらに解像性も低い。必要以上のトナーの静電荷像上の乗りすぎが起こり、トナー消費量の増大を招きやすい傾向にある。
逆にトナーの重量平均粒径が3.0μmより小さい場合には、トナーの単位質量あたりの帯電量が高くなりやすく、濃度薄、特に低温低湿下での画像濃度薄が生じやすい。特にグラフィック画像の如き画像面積比率の高い画像を現像するには不向きである。
さらにトナーの重量平均粒径が3.0μmより小さい場合には、トナーの比表面積が大きくなるため、極端にトナー表面近傍の離型剤量が多くなるため、キャリアとの接触帯電がスムーズに行なわれず、充分に帯電し得ないトナーが増大し、非画像部への飛び散り、カブリが目立つ様になる。これに対処すべくキャリアの比表面積を稼ぐべくキャリアの小径化が考えられるが、重量平均径が3.0μm未満のトナーでは、トナーの自己凝集も起こり易く、キャリアとの均一混合が短時間で達成されず、トナーの連続補給耐久においては、カブリが生じてしまう傾向にある。なお、本発明の画像形成方法に使用されるトナーの重量平均粒径は、例えばトナーの分級、粉砕工程や凝集工程や造粒工程の条件設定によって調整することができる。
また、本発明に使用するトナーの円相当径2.0μm以上の粒子における平均円形度Cは、トナー表面改質や凝集工程や造粒工程によって調製することができ、円形度の変動係数はトナー表面改質や凝集工程や造粒工程の条件設定調整によって調製することができる。
<3>本発明の画像形成方法
本発明の画像形成方法は、静電潜像担持体と、該静電潜像担持体に対面配置した現像剤担持体と、該現像剤担持体に対面配置する磁気ロールとを備え、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤を収容する現像器を用い、該二成分現像剤を該磁気ロール上に保持し、該磁気ロールから該トナーを現像剤担持体上に移行させてトナー層を形成し、静電潜像担持体と現像剤担持体との間に電界を印加することにより、静電潜像担持体上に形成された静電潜像上にトナーを移行させて現像を行う現像工程を含み、上記特定の二成分現像剤を用いることを特徴とする。
本発明の画像形成方法において、上記現像器へは、上記二成分現像剤を補給用の二成分現像剤として補給し、且つ該現像器から過剰になったキャリアを排出することが好ましい。
本発明の画像形成方法の現像工程では、現像剤の耐久性という観点から、オートリフレッシュ(ACR)現像方式を採用することが好ましい。この方式により、現像機内で劣化したキャリアを排出し、新しいキャリアと入れ替えることが可能となり、現像剤の長寿命化を達成することができる。このACR現像方式では補給用現像剤として、キャリアとトナーとが一定の割合で補給される必要がある。そのため、補給用現像剤中でキャリアを均一に分散させる必要があることから、キャリアの真比重は2.5〜4.2g/cmとなる
。好ましくは3.0〜4.0g/cmであり、より好ましくは3.0〜3.8g/cmである。キャリアの真比重が、4.2g/cmより大きいと、トナーとの比重差が大きくなり、補給用現像剤中で磁性キャリアが偏析しがちになるために安定した現像用現像剤の補給が難しくなる。一方、キャリアの真比重が2.5g/cmより小さいと、キャリア付着が発生しやすくなる。
また、本発明者らは、フェライトを含有するキャリアコアに樹脂成分を含有させることや磁性体を分散させることによって低比重化させた磁性キャリアを用いた補給用現像剤をACR現像方式に適用することで、補給用現像剤中の磁性キャリアの分散性に優れていることを見出した。通常、トナーに磁性キャリアを含有させた補給用現像剤では、トナーのみの補給用現像剤に比べ流動性が悪く、磁性キャリアを分散させることが難しい。さらに、補給用現像剤中に磁性キャリアを均一に分散させたとしても、補給用現像剤容器の運搬中に振動が作用した場合、磁性キャリアが補給用現像剤容器の内壁や下部に偏析しやすい。この様な状況で、フェライトを含有するキャリアコアに樹脂成分を含有させることで低比重化させた磁性キャリアにおいて補給用現像剤中の磁性キャリアの分散性に優れている理由を本発明者らは以下のように考えている。
まず、フェライトを含有するキャリアコアに樹脂成分を添加することや磁性体分散型キャリアの製造方法により磁性キャリアの形状は均一になり、磁性キャリアの流動性が良好になる。その磁性キャリアを補給用現像剤中に加えても、補給用現像剤の流動性が悪化しない。そのため、補給用現像剤容器中の補給用現像剤の残量が少なくなっても磁性キャリアの分散性に優れ、ACR現像方式でも安定した補給が達成できる。さらに磁性キャリア表面の細かい帯電付与性の差が効いていると考えている。つまり、フェライトを含有するキャリアコアでは結晶成長させるため、表面に微細な凹凸が生じる。そこに樹脂を含有させると樹脂層の厚さが均一にならないため、磁性キャリア表面の帯電付与性に差が生じる。そのため、磁性キャリアの周りにトナーが不均一に付着するため、補給用現像剤容器中で磁性キャリアの沈降などが発生しない。従って、補給用現像剤中で分散させた磁性キャリアが耐久経時によって偏析しにくいと考えている。
本発明の画像形成方法に用いられる補給用現像剤は、キャリア1質量部に対してトナーを2〜50質量部の配合割合で有することが好ましい。
上記補給用現像剤は、磁性キャリア1質量部に対してトナーが2〜50質量部の割合で配合されている。本発明では、磁性キャリア1質量部に対してトナーが3〜30質量部の割合で配合されていることが好ましく、より好ましい範囲としては、磁性キャリア1質量部に対してトナーが4〜20質量部とするのが良い。上記トナーの配合割合が2質量部未満であると、二成分系現像剤の寿命は向上するものの、磁性キャリア量が多いために、現像器中の二成分系現像剤を取り除く際に、取り除いた劣化二成分系現像剤を回収するための回収手段が複雑になり好ましくない。さらに、補給用現像剤収容器内のトナー量が減少して、補給用現像剤収容器の交換頻度が多くなり、ユーザーの負荷が増えるばかりでなく、コストアップにもなり好ましくない。一方、上記トナーの配合割合が50質量部を超えると、トナーと磁性キャリアが補給用現像剤収容器内で偏在し、帯電の安定性が得られにくい。
また、本発明において補給用現像剤を調整する場合、トナー及び磁性キャリアを所定量秤量し、混合機にて混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー等が挙げられる。この中でもV型ミキサーが磁性キャリアの分散性、トナーの帯電立ち上がりを考えると好ましい。
本発明の画像形成方法に使用する二成分系現像剤を調製する場合、その混合比率は現像剤中のトナー濃度として、2〜15質量%、好ましくは3〜13質量%、より好ましくは
4〜10質量%にすると通常良好な結果が得られる。トナー濃度が2質量%未満では画像濃度が低くなりやすい上、本発明のような離型剤を含むトナーを用いた場合には、現像剤の劣化が発生しやすいため好ましくない。15質量%を超える場合には、トナーの帯電量分布が広くなりカブリや機内飛散を発生させるため好ましくない。
以下、本発明に用いられる材料等の物性の好適な測定方法について説明する。
補給用現像剤及び二成分現像剤からキャリアの物性を測定する場合には、界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン塩酸)が1%含まれるイオン交換水にて現像剤を洗浄しトナーとキャリアを分離した後に測定を実施する。
<本発明に用いるキャリアの真比重の測定方法>
本発明に用いられるキャリアの真比重は、乾式自動密度計オートピクノメーター(ユアサアイオニクス社製)により求めることができる。本測定機では、気相置換法を用いて測定を行っている。測定原理は、アルキメデスの原理に基づき、置換媒体としてガスを用いる。具体的には、同一体積を持った空の試料室と比較室の間に遮断弁を設け、試料室を1気圧まで加圧後、遮断弁を開けて比較室へガスを解放すると、試料室の圧力は1/2気圧に低下する。サンプルを入れて試料室の体積が1/2になった場合は、同様の操作によって得られる圧力は1/3気圧になる。
圧力と体積の関係は、気体の状態方程式 PV=nRT(nRT:一定値)に従うため、圧力Pの測定からサンプルの体積Vを計算することができる。
<本発明に用いるキャリアの粒径の測定方法>
本発明に用いるキャリアの粒径は、キャリアサンプル3gをレーザー回折式粒度分布測定器SALD−300V(島津製作所製)により測定して体積基準の50%粒径(D50)を算出する。
<キャリアコアを被覆する樹脂成分中の粒子の一次個数平均粒径の測定方法>
集束イオンビーム加工観察装置(FIB)、FB−2000C(日立製作所)を用い加工観察した。試料の作製は、試料台にカーボンペースト水溶液を塗布しその上に試料(キャリア)を少量載せる。その後白金蒸着を行わずに試料をFIB装置にセットして目的の試料の表面にビームを照射する。それにより粒子起因の凸部を観察することができる。その凸部分の直径を測定する。この測定を、ランダムに抽出された20個のキャリア断面写真の中からそれぞれ3箇所、計60個所抽出し、その平均値により算出したものを粒子の一次個数平均粒径とした。
<補給用現像剤中のキャリア濃度の測定方法>
コンタミノンN(界面活性剤)が1%含まれるイオン交換水にて5gの補給用現像剤を洗浄し、キャリアからトナーを分離した後、乾燥、調湿(25.0℃/60%RH)した。その後、補給用現像剤中に含まれるキャリアの質量を計算することで補給用現像剤中のキャリアの濃度を算出した。
<粒子の体積固有抵抗値の測定方法>
試料約0.3gを錠剤成型室に入れ、油圧ポンプにより250kg/cmで5分間加圧し、直径約13mm,高さ約2〜3mmのペレット状の錠剤を成型する。ここで得られた錠剤は必要に応じて表面及び裏面に導電剤をコートし、例えば、HEWLETT PAKARD社製16008A RESISTIVITYCELL;または同社製4329A
HIGH RESISTANCE METERを用いて温度23.5℃、湿度65%RHの環境下で電圧1000V印加時の抵抗値を測定し、下記計算式(1)により比電気抵抗値ρを求める。
Figure 0004950646
(式中、Sは試料の断面積、lは試料の高さを表す)
<本発明に用いるキャリアの平均円形度及び変動係数の測定方法>
キャリア及びキャリアコアの平均円形度及び変動係数は、マルチイメージアナライザー(商品名:マルチサイザー、ベックマン・コールター社製)を用いて以下のようにして算出した。
マルチイメージアナライザーは、電気抵抗法による粒度分布測定装置に、CCDカメラにより粒子像を撮影する機能と撮影された粒子像を画像解析する機能を組み合わせたものである。詳細には、電解質溶液中に超音波等により均一に分散された粒子が、上記マルチサイザーのアパーチャーを通過する際に、上記マルチサイザーが電気抵抗の変化を検知し、これに同期してストロボを発光させてCCDカメラで上記粒子の像を撮影する。この粒子像をパーソナルコンピューターに取り込み、2値化後、画像解析するものである。
この装置は、上記粒子像から円相当径、最長径、面積、球相当径の粒度データだけでなく、平均円形度、凹凸度、縦横比、包絡周囲長と周囲長の比等、様々な形状を解析可能である。さらにサンプルの導入方法が連続式であるため、比重が重く沈降しやすく、さらに溶液中で分散しづらい磁性キャリアでも再現性良く測定することができる。
平均円形度Cは下記式(2−2)で示される。円形に近いほど1に近い値、細長いものほど小さな値になる。平均円形度の算出方法は、各粒子の円形度を足し合わせ、全粒子数で除して算出する。また、変動係数は下記式(2−4)にて求めることができる。
Figure 0004950646
ここで、「面積」とは二値化されたキャリア粒子像の投影面積であり、「最大長」とは該キャリア粒子像の最大径と定義される。円相当径は、「面積」を真円の面積としたときの真円の直径で表される。円相当径は、4〜100μmを256分割され、体積基準で対数表示して用いる。
具体的な測定方法は次の通りである。約1%NaCl水溶液とグリセリンとを、50体積%:50体積%で混合した溶液を電解液として用いる。ここでNaCl水溶液は、一級塩化ナトリウムを用いて調製されればよく、例えばISOTON(登録商標)−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)であってもよい。グリセリンは、特級あるいは一級の試薬であればよい。
電解液(約30ml)に、分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン塩酸)を、0.1〜1.0mlを加え、さらに測定試料を2〜20mg加える。試料が懸濁された電解液を、超音波分散器で約1分間分散処理して、分散液を得る。
ガラス測定容器に電解液、および前記分散液を入れて、測定容器中のキャリア粒子の濃度を5〜10体積%とする。ガラス測定容器内容物を最大撹拌スピードで撹拌する。サンプルの吸引圧を10kPaにする。キャリア比重が大きく沈降しやすい場合は、測定時間を15〜30分とする。また、5〜10分ごとに測定を中断して、サンプル液の補充および電解溶液−グリセリン混合溶液の補充を行う。
粒子像の撮影には、200μmアパーチャー、20倍のレンズを用いる。測定条件としては、測定フレーム内平均輝度:220〜230、測定フレーム設定:300、SH(スレシュホールド):50、2値化レベル:180 に設定する。
粒子がアパーチャーを通過する際の電気抵抗変化のパルスをトリガとしてストロボを発光してCCDカメラで粒子像を撮影する。このパルスの閾値を設定するのがスレッシュホールド(SH)値である。このSH値の基本値としては50に設定するが、サンプルの状態により最適値にする必要がある。その最適値とは、撮影される粒子像のボケの大小で確認する。目安としては、粒子像の撮影速度を10〜20個/秒となるように設定して測定を行った。
粒子像をパーソナルコンピューターに取り込み、2値化後、画像解析する。測定個数は2000個とする。測定終了後、本体ソフトにより、粒子画像画面でピンぼけ画像、凝集粒子(複数同時測定)の除去を行う。画像解析を経て粒子の円相当径、最長径、面積、球相当径の粒度データ類及び平均円形度、凹凸度、縦横比、包絡周囲長と周囲長の比の粒子形状データが得られる。
測定結果として示される「円形度算術統計値」の「算術平均値」が平均円形度Cを示し、「30%値」がC30を示す。これら本体ソフトで求められる平均円形度CおよびC30から(平均円形度C―C30)を計算する。これら一連の測定・計算は、マルチイメージアナライザー付属のソフト中で処理する。
<トナーの重量平均粒径の測定方法>
本発明において、トナーの重量平均粒径(D4)及び粒度分布はコールターマルチサイザー(ベックマン・コールター社製)を用いた。電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製した。電解液としては、例えば、ISOTON R−IIが使用できる。
上記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加えた。
上記測定試料を懸濁した電解液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、100μmのアパーチャーチューブ径を用いた上記測定装置に供した。2.00μm以上のトナーの体積,個数を測定して体積分布と個数分布とを算出し、重量平均粒径(D4)(各チャンネルの中央値をチャンネル毎の代表値とする)を求めた。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm;2.52〜3.17μm;3.17〜4.00μm;4.00〜5.04μm;5.04〜6.35μm;6.35〜8.00μm;8.00〜10.08μm;10.08〜12.70μm;12.70〜16.00μm;16.00〜20.20μm;20.20〜25.40μm;25.40〜32.00μm;32.00〜40.30μmの13チャンネルを用いた。
<トナーの摩擦帯電量の測定方法>
摩擦帯電量を測定する装置の概略図を図4に示す。底に500メッシュのスクリーン273のある金属製の測定容器272に、複写機又はプリンタの現像スリーブ上から採取し
た二成分系現像剤を約0.5〜1.5g入れ金属製のフタ274をした。この時の測定容器272全体の質量を秤りW1(g)とした。次に吸引機271(測定容器272と接する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口277から吸引し風量調節弁276を調整して真空計275の圧力を250mmAqとした。この状態で充分、好ましくは2分間吸引を行い、トナーを吸引除去した。この時の電位計279の電位をV(ボルト)とした。ここで278はコンデンサーであり容量をC(mF)とした。また、吸引後の測定容器全体の重量を秤りW2(g)とした。この試料の摩擦帯電量(mC/kg)は下式(3)の如く算出された。
Figure 0004950646

(但し、測定条件は23℃,60%RHとする)
<トナーの平均円形度及び円形度の変動係数の測定方法>
トナーの円形度は、フロー式粒子像測定装置「FPIA−2100型」(シスメックス社製)を用いて測定を行い、下式(4)を用いて算出した。
Figure 0004950646
ここで、「粒子投影面積」とは二値化されたトナー像の面積であり、「粒子投影像の周囲長」とは該トナー像のエッジ点を結んで得られる輪郭線の長さと定義する。測定は、512×512の画像処理解像度(0.3μm×0.3μmの画素)で画像処理した時の粒子像の周囲長を用いた。
本発明における平均円形度はトナーの凹凸の度合いを示す指標であり、トナーが完全な球形の場合に1.000を示し、表面形状が複雑になる程、平均円形度は小さな値となる。
円形度頻度分布の平均値を意味する平均円形度Cは、粒度分布の分割点iでの円形度(中心値)をci、測定粒子数をmとすると、次式(5)から算出される。
Figure 0004950646
具体的な測定方法としては、容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水10mlを用意し、その中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を加えた後、更に測定試料を0.02g加え、均一に分散させた。分散させる手段としては、超音波分散機「Tetora150型」(日科機バイオス社製)を用い、2分間分散処理を行い、測定用の分散液とした。その際、該分散液の温度が40℃以上とならな
い様に適宜冷却した。また、平均円形度のバラツキを抑えるため、フロー式粒子像分析装置FPIA−2100の機内温度が26〜27℃になるよう装置の設置環境を23℃±0.5℃にコントロールし、一定時間おきに、好ましくは2時間おきに2μmラテックス粒子を用いて自動焦点調整を行った。
トナーの平均円形度測定には、前記フロー式粒子像測定装置を用い、測定時のトナー濃度が3000〜1万個/μlとなる様に該分散液濃度を再調整し、トナーを1000個以上計測した。計測後、このデータを用いて、円相当径2.0μm未満のデータをカットして、トナーの平均円形度Cを求めた。
また、トナーの円形度の変動係数については、下式によって求めた。
Figure 0004950646
以下に本発明に関する製造例及び実施例を示すが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
<磁性キャリアコアの製造例>
(磁性キャリアコア1の製造方法)
フェライト成分として、26.0mol%のMnO、3.0mol%のMgO、70.0mol%のFe及び1.0mol%のSrCOを湿式ボールミルで5時間粉砕、混合し、乾燥させた。得られた乾燥品を、900℃で3時間保持し、仮焼成を行なった。この仮焼成品を湿式ボールミルで7時間粉砕し、2μm以下とした。このスラリーにバインダー(ポリビニルアルコール)を2.0質量%添加し、次いでスプレードライヤー(製造元:大川原化工機)により造粒、乾燥し、体積基準の50%粒径(D50)が40μm程度の造粒品を得た。この造粒品を電気炉に入れ、窒素ガス中の酸素濃度を2.0vol%に調整した混合ガス中で、1150℃で3時間保持し、本焼成を行なった。得られた本焼成物を、解砕し、さらに篩(目開き75μm)で篩い分けして、体積基準の50%粒径(D50)が40μmの磁性キャリアコア1を得た。このコア表面をSEM(走査型電子顕微鏡)で観察するとコアの表面に溝が見られた。
(磁性キャリアコア2の製造方法)
本焼成の温度を1300℃にすること以外は磁性キャリアコア1と同様にして磁性キャリアコア2を得た。このコア表面をSEMで観察するとコア表面の溝が少なく、磁性キャリアコア1と比べると平滑な表面性であった。
(磁性キャリアコア3の製造方法)
フェライト成分として、20.0mol%のMgO、58.0mol%のFe 及び22.0mol%のSrCOを湿式ボールミルで5時間粉砕、混合し、乾燥させた。得られた乾燥品を、900℃で3時間保持し、仮焼成を行なった。この仮焼成品を湿式ボールミルで7時間粉砕し、2μm以下とした。このスラリーにバインダー(ポリビニルアルコール)を1.0質量%、空孔調整剤として炭酸水素ナトリウムを2.0質量%添加し、次いでスプレードライヤー(製造元:大川原化工機)により造粒、乾燥し、体積基準の50%粒径(D50)が40μm程度の造粒品を得た。この造粒品を電気炉にて入れ、窒素ガス中の酸素濃度を2.0vol%に調整した混合ガス中で、1150℃で3時間保
持し、本焼成を行なった。得られた本焼成を、解砕し、さらに篩(目開き75μm)で篩い分けして、体積基準の50%粒径(D50)が40μmの磁性キャリアコア3を得た。このコア表面をSEMで観察すると、磁性キャリアコア1より表面がポーラスな形状であった。
(磁性キャリアコア4の製造方法)
フェライト成分を、58.0mol%のLiO、42.0mol%のFeに変更し、本焼成の温度を1300℃にすること以外は磁性キャリアコア1と同様にして磁性キャリアコア4を得た。この磁性キャリアコアの表面をSEMで観察するとコア表面の溝が少なく、磁性キャリアコア2と同等の平滑な表面性であった。
(磁性キャリアコア5の製造方法)
本焼成後に得られた磁性キャリアコアをナウターミキサー(製造元:ホソカワミクロン)に入れ、200rpmで3時間攪拌工程を加えること以外は磁性キャリアコア2と同様にして磁性キャリアコア5を得た。このコア表面をSEMで観察するとコア表面の溝がほとんど見られず、磁性キャリアコア2よりも平滑な表面性であった。
(磁性キャリアコア6の製造方法)
個数平均粒径300nm、比抵抗5.0×105Ω・cmのマグネタイト粉、個数平均粒径290nm、比抵抗4.9×10Ω・cmのヘマタイト粉にそれぞれ4.0質量%のシラン系カップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン)を加え、容器内で110℃で高速混合撹拌し、表面処理した。
・フェノール 10質量部・ホルムアルデヒド溶液(ホルムアルデヒド37質量%水溶液) 6質量部・上記処理したマグネタイト微粒子 76質量部・上記処理したヘマタイト微粒子 8質量部
上記材料と、27質量%アンモニア水5質量部、水10質量部をフラスコに入れ、よく混合した。このときの反応媒体中の溶存酸素量は7.5g/mであった。次いでこの反応媒体中に窒素ガスを導入した。窒素ガスの導入量は1.7×10−2/hの流量で、20分間の置換を行った。また、このときの反応媒体中の溶存酸素量は1.00g/mであった。その後は窒素導入量を0.3×10−2/hに抑え、室温から平均昇温速度3.0℃/分で加熱し90℃まで撹拌しながら昇温・保持し、4時間重合反応させて硬化させた。このときの撹拌翼周速は1.8m/secとした。その後、30℃まで冷却し、更に水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗した後、風乾した。次いで、これを減圧下(5hPa以下)、60℃の温度で乾燥して、磁性体が分散された状態の体積平均粒径40.1μmの球状の磁性キャリアコアを得た。
篩で篩い分けした後に、次いで風力分級(エルボジェット:日鉄鉱業社製)でさらに分級して、粒度調整を行うことによって、磁性キャリアコア6を得た。磁性キャリアコア1より粒度分布がシャープなものが得られた。
(磁性キャリアコア7の製造方法)
フェライト成分を、5.0mol%のBaO、10.0mol%のNiO、20.0mol%のZnO、65.0mol%のFeに変更し、本焼成の温度を1300℃にすること以外は磁性キャリアコア1と同様にして磁性キャリアコア7を得た。この磁性キャリアコア表面をSEMで観察するとコア表面の溝あるものの、その形状が異形なものが多数観察された。
(磁性キャリアコア8の製造方法)
スプレードライヤーによる造粒と篩い分け条件を変更して体積基準の50%粒径(D50)を70μmにすること以外は磁性キャリアコア1と同様にして磁性キャリアコア8を
得た。
(磁性キャリアコア9の製造方法)
スプレードライヤーにより造粒と篩い分け条件を変更して体積基準の50%粒径(D50)を14μmにすること以外は磁性キャリアコア1と同様にして磁性キャリアコア9を得た。
<磁性キャリアの製造例>
(磁性キャリア1の製造方法)
ストレートシリコーン樹脂(信越化学社製KR255(固形分換算)) 100質量部シラン系カップリング剤(γ−アミノプロピルエトキシシラン) 10質量部
カーボンブラック(CB)(個数平均粒径30nm、DBP吸油量50ml/100g)
10質量部
上記成分をキシレン300質量部と混合して、磁性キャリア樹脂被覆溶液とした。この樹脂被覆溶液を70℃に加熱した流動床を用いて撹拌しながら、磁性キャリアコア1に、磁性キャリアコアの質量に対してストレートシリコーン樹脂の質量が12.0質量%となるように塗布および溶媒除去操作を行った。さらに、オーブンを用いて、230℃で2.5時間の処理を行った後に、解砕、篩(目開き75μm)による分級処理を行い、磁性キャリア1を得た。磁性キャリア1の構成材料及び物性を表1に示す。
(磁性キャリア2、3の製造方法)
磁性キャリアコアに対する樹脂成分の被覆量を変えること以外は磁性キャリア1と同様にして、磁性キャリア2、3を得た。磁性キャリア2、3の構成材料及び物性を表1に示す。
(磁性キャリア4、5の製造方法)
磁性キャリアコア2を使用することと磁性キャリアコアに対する樹脂成分の被覆量を変えること以外は磁性キャリア1と同様にして、磁性キャリア4、5を得た。磁性キャリア4、5の構成材料及び物性を表1に示す。
(磁性キャリア6、7の製造方法)
磁性キャリア6については、磁性キャリアコア3を使用すること、磁性キャリアコアに対する樹脂成分の被覆量を変えること及び、導電性粒子の添加量を変えること以外は磁性キャリア1と同様にして磁性キャリア6を得た。磁性キャリア7については、磁性キャリアコア3を使用することと磁性キャリアコアに対する樹脂成分の被覆量を変えること以外は磁性キャリア1と同様にして、磁性キャリア7を得た。磁性キャリア6、7の構成材料及び物性を表1に示す。
(磁性キャリア8の製造方法)
磁性キャリアコアを被覆する際に被覆樹脂量を半分に分け、2回コーティングすること以外は磁性キャリア7と同様にして、磁性キャリア8を得た。磁性キャリア8の構成材料及び物性を表1に示す。
(磁性キャリア9の製造方法)
ストレートシリコーン樹脂(信越化学社製KR255(固形分換算)) 100質量部
シラン系カップリング剤(γ−アミノプロピルエトキシシラン) 10質量部
ポリメタクリル酸メチル樹脂粒子
(綜研化学社製MP300 体積平均粒径100nm、体積固有抵抗値 2.4×1015Ω・cm) 10質量部
上記成分をキシレン300質量部と混合して、磁性キャリア樹脂被覆溶液とした。この樹脂被覆溶液を70℃に加熱した流動床を用いて撹拌しながら、磁性キャリアコア2に、磁性キャリアコアの質量に対してストレートシリコーン樹脂の質量が10.0質量%となるように塗布および溶媒除去操作を行った。さらに、オーブンを用いて、230℃で2.5時間の処理を行った後に、解砕、篩(目開き75μm)による分級処理を行い、磁性キャリア9を得た。磁性キャリア9の構成材料及び物性を表1に示す。
(磁性キャリア10〜12の製造方法)
表1に記載の添加粒子及び添加粒子の粒径を用いたこと以外は、磁性キャリア9と同様にして、磁性キャリア10〜12を得た。磁性キャリアの構成材料及び物性を表1に示す。
(磁性キャリア13の製造方法)
磁性キャリアコア4を使用することと磁性キャリアを被覆する被覆樹脂量を変えること以外は磁性キャリア1と同様にして、磁性キャリア13を得た。磁性キャリアの構成材料及び物性を表1に示す。
(磁性キャリア14の製造方法)
磁性キャリアコア5を使用することと磁性キャリアを被覆する被覆樹脂量を変えること以外は磁性キャリア1と同様にして、磁性キャリア14を得た。磁性キャリアの構成材料及び物性を表1に示す。
(磁性キャリア15〜18の製造方法)
磁性キャリアコア6〜9を使用すること以外は磁性キャリア1と同様にして、磁性キャリア15〜18を得た。磁性キャリアの構成材料及び物性を表1に示す。
Figure 0004950646
<結着樹脂の製造例>
(ハイブリッド樹脂の製造例)
ビニル系共重合体ユニット用単量体又は2量体として、スチレン2.00mol、2−エチルヘキシルアクリレート0.23mol、フマル酸0.15mol、α−メチルスチレンの2量体0.02mol、架橋剤及び重合開始剤として、ジクミルパーオキサイド0.07molを滴下ロートに入れる。また、ポリエステルユニット用単量体として、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン7.0mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.0mol、テレフタル酸3.0mol、無水トリメリット酸1.5mol、フマ
ル酸5.0mol及び酸化ジブチル錫0.2gをガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計,撹拌棒,コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、145℃の温度で撹拌しつつ、先の滴下ロートよりビニル系樹脂の単量体、架橋剤及び重合開始剤を4時間かけて滴下した。次いで200℃に昇温を行い、4時間反応せしめてハイブリッド樹脂を得た。
<トナーの製造例>
(粉砕法によるトナーの製造例)
・上記ハイブリッド樹脂 100質量部
・ ワックス(ノルマルパラフィン、示差走査熱量計(DSC)で測定された最大吸熱ピーク温度
:76℃、Mn:580) 4質量部
・1,4−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 1質量部
・シアン顔料(Pigment Blue15:3) 5質量部
上記の処方で十分にヘンシェルミキサーにより予備混合を行い、二軸押出し混練機で材料温度を130℃で溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次いでエアージェット方式による微粉砕機で15μm以下の粒径に微粉砕した。さらに得られた微粉砕物を図1に示す分級と機械式衝撃力を用いる表面改質(球形化)処理とを同時に行う装置にて処理し、平均円形度Cが0.942、円形度の変動係数が6.3%のトナー粒子1を得た。
上記トナー粒子1の100質量部に対して、針状酸化チタン微粉体(疎水化処理有り、一次個数平均粒径:30nm)(BET=62、イソブチルシランカップリング剤10質量%処理)1.0質量部をヘンシェルミキサーにより外添して、平均円形度Cが0.942、円形度の変動係数が6.3%のトナー1を得た。
(乳化凝集法によるトナーの製造例)
[分散液A]
・スチレン 350質量部
・n−ブチルアクリレート 100質量部
・アクリル酸 25質量部
・t−ドデシルメルカプタン 10質量部
以上の組成を混合及び溶解し、モノマー混合物として準備した。
・ 融点78℃のパラフィンワックス分散液 100質量部
(固形分濃度30%、分散粒径0.14μm)
・ アニオン性界面活性剤 1.2質量部
(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)
・非イオン性界面活性剤 0.5質量部
(三洋化成(株)製:ノニポール400)
・イオン交換水 1530質量部
上記組成をフラスコ中で分散し、窒素置換を行いつつ加熱を開始する。液温が70℃となったところで、これに6.56質量部の過硫酸カリウムを350質量部のイオン交換水で溶解した溶液を投入した。液温を70℃に保ちつつ、前記モノマー混合物を投入攪拌し、液温を80℃にあげて6時間そのまま乳化重合を継続した後に液温を45℃とした後にフィルターで濾過して分散液Aを得た。こうして、得られた分散液中の粒子径は、平均粒径が0.16μm、固形分のガラス転移点が60℃、重量平均分子量(Mw)が16,000であり、ピーク分子量は、11,000であった。パラフィンワックスは、重合体中6質量%含有されており、本固形分の薄片を透過電子顕微鏡にて観察した結果、重合体粒子がワックス粒子を内包化していることを確認した。
[分散液B]
・スチレン 350質量部
・n−ブチルアクリレート 100質量部
・アクリル酸 25質量部
以上の割合を混合及び溶解し、モノマー混合物として準備した。
・ 融点105℃のフィッシャートロプシュワックス分散液 100質量部
(固形分濃度30%、分散粒径0.15μm)
・ アニオン性界面活性剤 1.7質量部
(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)
・非イオン性界面活性剤 0.5質量部
(三洋化成(株)製:ノニポール400)
・イオン交換水 1530質量部
上記組成をフラスコ中で分散し、窒素置換を行いつつ加熱を開始する。液温が65℃となったところで、これに5.80質量部の過硫酸カリウムを300部のイオン交換水で溶解した溶液を投入した。液温を65℃に保ちつつ、前記モノマー混合物を投入攪拌し、液温を75℃にあげて8時間そのまま乳化重合を継続した後に液温を40℃とした後にフィルターで濾過して分散液Bを得た。こうして、得られた分散液中の粒子径は、平均粒径が0.16μm、固形分のガラス転移点が63℃、重量平均分子量(Mw)が700,000であった。炭化水素系ワックスは、重合体中6質量%含有されており、本固形分の薄片を透過型電子顕微鏡にて観察した結果、ワックス粒子を内包化していることを確認した。[分散液C]
・C.I.ピグメントブルー15:3 12質量部
・アニオン性界面活性剤 2質量部
(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)
・イオン交換水 78質量部
以上を混合し、サンドグラインダーミルを用いて分散し着色剤分散液Cを得た。
前記分散液A300質量部、分散液B150質量部及び分散液C25質量部を、撹拌装置、冷却管及び温度計を装着した1リットルのセパラブルフラスコに投入し撹拌した。この混合液に凝集剤として、10%塩化ナトリウム水溶液180質量部を滴下し、加熱用オイルバス中でフラスコ内を撹拌しながら54℃まで加熱した。48℃で1時間保持した後、光学顕微鏡にて観察すると径が約5μmである会合粒子が形成されていることが確認された。
その後の融着工程において、ここにアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)3質量部を追加した後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて撹拌を継続しながら110℃まで加熱し、4時間保持した。そして、冷却後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥させることにより、トナー粒子2を得た。得られたトナー粒子2は、重量平均粒径(D4)が5.4μm、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下GPCと呼ぶ)によるピーク分子量は11,000、Mwは200,000である。
上記トナー粒子2の100質量部に対して、針状酸化チタン微粉体(BET=62、イソブチルシランカップリング剤10質量%処理)1.0質量部をヘンシェルミキサーにより外添して、平均円形度Cが0.968、円形度の変動係数が4.3%、円相当径0.6乃至2.0μmである粒子の割合が5.1%のトナー2を得た。
(溶解懸濁造粒法によるトナーの製造例)
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物720質量部、イソフタル酸270質量部およびジブチルチンオキサイド2質量部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに31質量部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソフォロンジイソシアネート188質量部と2時間反応を行い、イソシアネート基を有するポリエステルプレポ
リマー(A)を得た。次いでプレポリマー(A)270質量部とイソホロンジアミン15質量部を50℃で2時間反応させ、重量平均分子量65,000のウレア変性ポリエステル系樹脂(i)を得た。上記と同様にビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724質量部、テレフタル酸276質量部を常圧下、230℃で8時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応して、ピーク分子量5,000の変性されていないポリエステル(a)を得た。ウレア変性ポリエステル系樹脂(i)200質量部と変性されていないポリエステル(a)800質量部を酢酸エチル/メチルエチルケトン(MEK)(1/1)混合溶剤2,000質量部に溶解、混合し、トナーバインダー(1)の酢酸エチル/MEK溶液を得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダー(1)を単離した。Tgは58℃であった。
ビーカー内に前記のトナーバインダー(1)の酢酸エチル/MEK溶液240質量部、ペンタエリスリトールテトラベヘネート(融点81℃、溶融粘度25mpa・s)20質量部、C.I.Pigment Blue 15:3の生顔料6質量部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させた。別のビーカー内にイオン交換水706質量部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)294質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2質量部を入れ均一に溶解した。ついで60℃に昇温し、TK式ホモミキサー(製造元:特殊機化工業)で14000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間攪拌した。ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに移し、98℃まで昇温して溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、トナー粒子を得た。トナーの重量平均粒径(D4)は5.9μmであった。上記トナー粒子3の100質量部に対して、針状酸化チタン微粉体(BET=62、イソブチルシランカップリング剤10質量%処理)1.0質量部をヘンシェルミキサーにより外添して、平均円形度Cが0.980、円形度の変動係数が2.1%のトナー3を得た。
[実施例1]
磁性キャリア1の93.0質量部に対し、トナー1を7.0質量部加え、ターブラーミキサーにより混合し現像剤1とした。一方、磁性キャリア1の1.0質量部に対して、トナー1の8.0質量部を加え、ターブラーミキサーにより混合し補給用現像剤1とした。
得られた現像剤1及び補給用現像剤1を、本発明の画像形成方法を適用したカラー複写機CLC−5000(キヤノン製,単色モードA4サイズ40枚/分)の改造現像器(図2)に導入し、定着部分をオイルレス定着対応した本体を用いて画像を出力した。各環境で初期の画像濃度が1.40になる様に現像コントラストを調整し単色モードで画出し評価を行った。ちなみにこの本体にはドラムヒーターは具備されていない。
評価方法としては、まず常温低湿下(23℃/5%RH)にてA4用紙(CLC80g紙、キャノン販売社製)を用いて画像面積が5%のオリジナル原稿を使用して5万枚の耐久試験を行った。その後、評価機を高温高湿下(30.0℃/80%RH)に移動し、A4用紙(CLC80g紙、キャノン販売社製)を用いて画像面積が20%のオリジナル原稿を使用して5万枚の耐久試験を行った。耐久試験終了後、3日間同環境で放置した後に帯電性とカブリを確認した。また、評価機を常温常湿下(23℃/60%RH)に固定して、同様にA4用紙(CLC80g紙、キャノン販売社製)を用いて画像面積が5%のオリジナル原稿を使用して10万枚の耐久試験を行った。耐久試験終了後、カブリを確認した。それぞれの測定条件及び評価基準を以下に示す。また、各現像剤及び補給用現像剤を用いた評価結果を表2に示す。
[実施例2〜16及び19、参考例1及び2、比較例1〜4]
実施例2〜16及び19、参考例1及び2、比較例1〜4で用いた現像剤及び補給用現像剤については、表2に記載の処方により作製し、実施例1と同様の方法で評価試験を行
った。各現像剤及び補給用現像剤を用いた評価結果を表2に示す。
(評価試験1:画像濃度安定性の評価)
画像濃度安定性は各環境での耐久初期と耐久後の画像濃度の変化を評価の基準とした。画像濃度は、カラー反射濃度計(X−RITE 404A:X−Rite Co.製)にてオリジナル画像のベタ部(初期画像濃度=1.40)を5回平均し、画像濃度の変化値を測定した。評価は耐久初期と耐久後の濃度の変動差(Δ)で判断した。
<評価基準>
A:非常に良好(Δ=0.08%未満)
B:良好(0.08≦Δ<0.15%)
C:普通(0.15≦Δ<0.20%)
D:悪い(Δ=0.20%以上)
(評価試験2:ハーフトーン再現性の評価)
ハーフトーン再現性は耐久初期と耐久後のハーフトーン画像濃度の変化を評価の基準とした。ハーフトーン画像濃度は、カラー反射濃度計(X−RITE 404A:X−Rite Co.製)にてオリジナル画像のハーフトーン部(初期画像濃度=0.4)を5回平均し、画像濃度の変化値を測定した。評価は耐久初期と耐久後の濃度の変動差(Δ)で判断した。
<評価基準>
A:非常に良好(Δ=0.03未満)
B:良好(0.03≦Δ<0.05%)
C:普通(0.05≦Δ<0.1%)
D:悪い(Δ=0.1%以上)
(評価試験3:帯電量の評価)
評価方法は図4の装置を使用し、耐久初期と各環境での耐久終了時の帯電量の差(Δ)で判断した。
<評価基準>
A:非常に良好(Δ=3.0未満)
B:良好(3.0≦Δ<5.0)
C:普通(5.0≦Δ<7.0)
D:悪い(Δ=7.0以上)
(評価試験4:カブリの評価)
カブリは白地部分の白色度をリフレクトメーター(densitometer TC6MC:(有)東京電色技術センター)により測定し、その白色度と転写紙の白色度平均値の差からカブリ濃度(%)を算出し、評価した。評価基準は次の通りである。
<評価基準>
A:非常に良好(1.2%未満)
B:良好(1.2%〜2.4%未満)
C:普通(2.4%〜3.6%未満)
D:悪い(3.6%以上)
(評価試験5:キャリア付着の評価)
ドラム上のトナー現像量が0.3mg/cmになるよう現像コントラストを調整し、常温低湿下(23℃/5%RH)環境にてA4全面ベタハーフトーン画像をCLC80g紙(キャノン販売社製)にて5枚連続出力した時の、キャリア粒径程度に白く抜ける個数をカウントし、A4一枚あたりに平均したもので表す。
<白抜けランク>
A:全くなしで良い。
B:0個より多く、1個未満で良い。
C:1個より多く、2個未満で実用上問題なし。
D:2個より多く、5個未満で実用上問題あり。
E:5個以上で多くて悪い。
(評価試験6:補給用現像剤容器中のキャリア濃度の安定性の評価)
常温常湿下での耐久試験の間、5000枚ごとに補給用現像剤収容容器の補給口から、5gの補給用現像剤を採取し、補給用現像剤中のキャリア濃度を測定した。キャリア濃度変化は下記の式(7)で求めることができる。キャリア濃度変化推移は10万枚耐久試験の間で5000枚ごとに測定したキャリア濃度変化の平均値である。
<評価基準>
A:キャリア濃度変化推移が10%未満
B:キャリア濃度変化推移が10〜20%未満
C:キャリア濃度変化推移が20〜30%未満
D:キャリア濃度変化推移が30%以上
Figure 0004950646
Figure 0004950646
本発明で用いる表面改質処理装置の概略図である。 本発明の画像形成方法の一例を表す概略断面図である。 本発明のキャリア、磁性体、非磁性無機化合物の比抵抗を測定する装置の概略的断面図である。 摩擦帯電量を測定するために用いる装置を示す図である。
符号の説明
3‥‥潜像担持体
4‥‥露光
8‥‥潜像担持体の帯電器
11‥‥磁気ロール
12‥‥現像剤担持体
14‥‥キャリア
15‥‥トナー
16a‥‥現像剤担持体に移行したトナー
16b‥‥潜像担持体に移行しなかったトナー
17‥‥潜像担持体への現像バイアス
17a‥‥直流(DC)バイアス
17b‥‥交流(AC)バイアス
18‥‥現像担持体への現像バイアス
19‥‥磁気ブラシ規制ブレード
20‥‥磁気ブラシ
21‥‥潜像担持体に移行したトナー
51‥‥下部電極
52‥‥上部電極
53‥‥絶縁物
54‥‥電流計
55‥‥電圧計
56‥‥定電圧装置
57‥‥キャリア
58‥‥ガイドリング
L‥‥試料厚み
E‥‥抵抗測定セル

Claims (8)

  1. 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体に対面配置した現像剤担持体と、該現像剤担持体に対面配置する磁気ロールとを備え、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤を収容する現像器を用い、該二成分現像剤を該磁気ロール上に保持し、該磁気ロールから該トナーを該現像剤担持体上に移行させて該現像剤担持体上にトナー層を形成し、該静電潜像担持体と該現像剤担持体との間に電界を印加することにより、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像上にトナーを移行させて現像を行う現像工程を含む画像形成方法において、該キャリアは、体積基準の50%粒径(D50)が15〜70μmであり、真比重が2.5〜4.2g/cmであり、
    該キャリアの平均円形度Cが0.850〜0.970であり、円形度の変動係数が1.0〜10.0%であることを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記キャリアは、キャリアコアと樹脂とを含有してなることを特徴とする請求項に記載の画像形成方法。
  3. 前記キャリアコアは、フェライトと樹脂とを含有してなり、該キャリアコアがポーラス形状であることを特徴とする請求項に記載の画像形成方法。
  4. 前記キャリアコアが、結着樹脂を形成するためのモノマーを磁性体存在下で重合して得られる磁性体分散樹脂キャリアコアであることを特徴とする請求項に記載の画像形成方法。
  5. 前記樹脂がビニル系樹脂及び/またはシリコーン系樹脂であることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  6. 前記キャリアは、樹脂含有量が5〜25質量%であることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の画像形成方法。
  7. 前記トナーが、i)少なくとも重合体微粒子及び着色剤微粒子を凝集して微粒子凝集体を形成する工程及び該微粒子凝集体の微粒子間の融着を起こさせる熟成工程を含む乳化凝集法で得られるものであり、ii)重量平均粒径(D4)が、3.0〜11.0μmであ
    り、iii)円相当径が0.6μm乃至2.0μmである粒子の割合が、30個数%以下であることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の画像形成方法。
  8. 前記現像器へは、前記二成分現像剤を補給用の二成分現像剤として新たに補給し、且つ該現像器から過剰になったキャリアを排出することを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の画像形成方法。
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