JP2002020578A - 樹脂組成物及びその成形体 - Google Patents

樹脂組成物及びその成形体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温高荷重下のおける摩擦係数や摩耗量及び
キシミ音の発生を防止し、さらに対金属摺動性を損なわ
ない、衝撃強度の改良されたポリオキシメチレン樹脂を
提供する。 【解決手段】 (A)ポリオキシメチレン樹脂100重
量部、(B)イソシアネートとポリアルキレンオキサイ
ド、及び必要により低分子ジオール化合物を重合して得
られる重合体0.1〜10重量部、(C)潤滑剤0.1
〜10重量部及び必要により(D)芳香族ビニル単独、
または芳香族ビニルモノマーと活性ビニルモノマーとに
よりグラフト変性されたポリエチレン樹脂0.5〜10
重量部からなるポリオキシメチレン樹脂組成物及びその
成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオキシメチレ
ン樹脂の摺動性能と耐衝撃性の改良を目的としたもの
で、特に高温高荷重下における対ポリオキシメチレン樹
脂との摺動において摩擦係数や摩耗量の増大及びきしみ
音の発生がなく、対金属との摺動に優れ、繰り返し衝撃
強度を大幅に改良した樹脂組成物である。本材料は精密
機器、OA機器、自動車および工業材料における摺動部
品、特に高温高荷重で使用されるギヤ、プレート、スラ
イダー、ローラーなどの材料に好適である。
【0002】
【従来の技術】ポリオキシメチレン樹脂は、バランスの
とれた機械的性質と優れた耐摩耗性をもつエンジニアリ
ング樹脂として、各種の機構部品をはじめ、OA機器な
どに広く用いられている。しかしながら、このポリオキ
シメチレン樹脂は、本来有する耐摩耗性のみでは、摺動
材料としては必ずしも十分ではなく、特に高温高荷重の
条件では摩擦係数や摩耗の増大やきしみ音の発生等が起
こり、このため摺動部分にグリスを塗布して使用してい
るのが現状である。このグリスの塗布は作業工程が長く
なったり、煩雑になったりするため、グリス塗布無用の
ポリオキシメチレン樹脂組成物が求められ、幾つかの改
良がなされている。
【0003】それら従来の改良技術には次の様なものが
ある。まず、ポリオキシメチレン樹脂に1,4ブタンジ
オールと脂肪酸とのエステルを添加する方法(特公昭5
5−23304号公報)、次に、グリセリンモノ脂肪酸
エステルの硼酸塩を添加する方法(特公昭57−156
16号公報)、さらに、活性水素を持つポリオレフィン
とポリエチレン及びイソシアネートを添加する方法(特
開平4−126758号公報)、さらに、α−オレフィ
ンとエチレン−ビニルモノマーとのコポリマーを添加す
る方法(特開昭49−40346号公報)、ポリアセタ
ールを含むブロック共重合体に熱可塑性エラストマーと
アルコールへのアルキレンオキサイドの付加物を添加す
る方法(特開平4−36341号公報)、さらに、超高
分子量のポリエチレン粉末を添加する方法(特開昭60
−144351号公報)などが知られているが、これら
の方法では、常温での摺動性は改良されるものの高温高
荷重下で生じる摩擦係数や摩耗量の増大及びきしみ音の
改良には効果が無かった。
【0004】上記課題の解決策として、ポリオキシメチ
レン樹脂、特定の融点を持つエチレン−α−オレフィン
共重合体、およびテトラメチレングリコール−エチレン
グリコール共重合体と液状エチレン−α−オレフィンラ
ンダム共重合体の中から選ばれる一種以上とからなる高
温摺動性に優れる組成物(特開平8−176399号公
報)が開示されている。この組成物は対ポリオキシメチ
レン樹脂との摺動において非常に優れた効果を示すが、
対金属摺動性においては不十分で、さらに繰り返し衝撃
強度も十分ではない。
【0005】本願の(B)成分であるイソシアネート化
合物とポリアルキレンオキサイドを重合して得られる分
子量6,000〜500,000の重合体は、特開平7
−316421号公報に示される特定の構造を持つポリ
ウレタン樹脂である。通常、一般的なポリウレタン樹脂
はポリオキシメチレン樹脂の衝撃性の改良や帯電防止性
能の付与を目的に使用されているが、本願のように摺動
性の改良を目的として用いられた例はなかった。
【0006】勿論、ポリオキシメチレン樹脂に弾性ポリ
ウレタン及びポリオルガノシロキサンを配合してなる組
成物(特開昭63−000344合公報)やポリアセタ
ール樹脂を含む熱可塑生樹脂にポリウレタンを含む熱可
塑性エラストマー及び潤滑剤を配合した特定の曲げ弾性
率を有する低騒音歯車(特開平2−066365号公
報)、ポリアセタール樹脂に、曲げ弾性率が100〜5
000kg/cm2である熱可塑性樹脂及び熱可塑性エ
ラストマーの中から選ばれた重合体、及びオキシアルキ
レン化合物からなる組成物(特開平4−36341号公
報)、などが開示されているが、これらはポリオキシメ
チレン樹脂と一般的なポリウレタンからなる組成物にポ
リオルガノシロキサンやオキシアルキレン化合物などの
潤滑剤を添加することで摩擦摩耗性の改良を図ったもの
であり、本願の如く、特定の構造のポリウレタン成分そ
のもので摩擦係数、摩耗量及びキシミ音の改良を図った
ものではない。
【0007】本願の(B)成分であるイソシアネート化
合物とポリアルキレンオキサイドを重合して得られる重
合体を開示している特開平7−316421号公報は熱
可塑性樹脂(ポリアセタール樹脂の記載あり)と(B)
成分を配合した組成物であり、帯電防止効果を目的とし
たもので、本願の摺動性の改良に関する事柄は示されて
おらず潤滑剤の併用に関する記載も無い。特開平11−
189702号公報には、ポリアセタール樹脂、水溶性
ポリオキシアルキレンを主体とするポリウレタン樹脂及
び金属含有化合物あるいは窒素化合物の一種あるいは二
種以上を配合してなる永久帯電防止性を有するポリアセ
タール組成物が開示されているが、摺動性の改良や潤滑
剤の使用に関する記載はない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような事
情のもとで、対ポリオキシメチレン樹脂との摺動におい
て、高温高荷重下における摩擦係数や摩耗量及びきしみ
音の発生を防止し、さらに対金属摺動性を損なわない、
繰り返し衝撃強度を改良した材料の開発を目的としたも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく鋭意研究を進めた結果、(A)ポリオキシメ
チレン樹脂、(B)イソシアネート化合物とポリアルキ
レンオキサイド、及び必要により低分子ジオール化合物
を重合して得られる重合体、(C)潤滑剤、及び必要に
より(D)芳香族ビニルモノマー単独、または芳香族ビ
ニルモノマーと活性ビニルモノマーとによりグラフト変
性されたポリエチレン樹脂からなる組成物が、対ポリオ
キシメチレン樹脂との摺動性において、高温下や高荷重
下での摩擦係数、摩耗量の増大及びきしみ音の発生を防
止し、さらに対金属及び非晶性樹脂との摺動性に優れ、
繰り返し衝撃強度が大幅に改良された材料であることを
見いだし、本発明を完成させた。
【0010】すなわち本発明は、 1. (A)ポリオキシメチレン樹脂100重量部、
(B)イソシアネート化合物とポリアルキレンオキサイ
ド、及び必要により低分子ジオール化合物を重合して得
られる重合体0.1〜10重量部、及び(C)潤滑剤
0.1〜10重量部からなるポリオキシメチレン樹脂組
成物、 2. さらに(D)芳香族ビニルモノマー単独、または
芳香族ビニルモノマーと活性ビニルモノマーとによりグ
ラフト変性されたポリエチレン樹脂0.5〜10重量部
を添加してなる上記1に記載のポリオキシメチレン樹脂
組成物、
【0011】3. (C)成分に用いられる潤滑剤が、
アルコール、脂肪酸、アルコールと脂肪酸とのエステ
ル、アルコールとジカルボン酸とのエステル、平均重合
度が10〜500であるオレフィン化合物、及びシリコ
ーン化合物の中から選ばれる少なくとも一種である上記
1または2に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。 4. 上記1〜3に記載の樹脂組成物を、射出成形また
は押出成形し、必要により切削加工してなる成形品、で
ある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明の(A)成分に用いられるポリオキシメチレン樹脂
はホルムアルデヒド、またはその3量体であるトリオキ
サンや4量体であるテトラオキサンなどの環状オリゴマ
ーを重合し、重合体の両末端をエーテル、エステル基に
より封鎖したホモポリマーをはじめ、ホルムアルデヒド
またはその3量体であるトリオキサンや4量体であるテ
トラオキサンと、エチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイド、1、3−ジオキソラン、グリコールのホルマー
ル、ジグリコールのホルマールなどとを共重合させて得
られた炭素数2〜8のオキシアルキレン単位をオキシメ
チレンに対して、0.1〜20モル%を含有するオキシ
メチレンコポリマーやさらに分岐状分子鎖を有するも
の、オキシメチレン単位からなるセグメント50重量%
以上と異種セグメント50重量%以下とを含有するオキ
シメチレンブロックポリマーのうちの少なくとも一種で
ある。オキシメチレンブロックポリマーとしては特願平
11−216654号公報に示されるブロックポリマー
が有用である。
【0013】これらポリオキシメチレン樹脂の中でコポ
リマーを用いる場合は、コモノマー量が0.1〜10モ
ル%のものが好ましく、さらに好ましくは0.2〜5.
0モル%である。オキシアルキレン単位が0.1モル%
未満では熱安定性に不安があり、10モル%を超えると
曲げ弾性率の低下に起因する摺動性能の低下が認められ
る。また、本発明で用いらるポリオキシメチレン樹脂の
溶融指数MI(ASTM−D1238−57Tの条件で
測定)は、1.0g/10分から100g/10分、好
ましくは2.0g/10分から80g/10分である。
1.0g/10分未満では成形加工が困難で、100g
/10分を超えると耐久性が不十分である。
【0014】本発明のポリオキシメチレン樹脂には、従
来のポリオキシメチレン樹脂に使用されている安定剤、
例えば熱安定剤、耐候(光)安定剤を単独、またはこれ
らを組み合わせて用いることが出来る。熱安定剤として
は酸化防止剤、ホルムアルデヒドやぎ酸の捕捉剤および
これらの併用が効果がある。
【0015】酸化防止剤としては、ヒンダードフエノー
ル系酸化防止剤が好ましく、例えば、n−オクタデシル
−3−(3’5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシ
フェニル)−プロピオネート、n−オクタデシル−3−
(3’−メチル−5’−t−ブチル−4’−ヒドロキシ
フェニル)−プロピオネート、n−テトラデシル−3−
(3’5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニ
ル)−プロピオネート、1,6−ヘキサンジオール−ビ
ス−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)−プロピオネート)、1,4−ブタンジオー
ル−ビス−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)−プロピオネート)、トリエチレング
リコール−ビス−(3−(3−t−ブチル−5−メチル
−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート)、テト
ラキス−(メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチ
ル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネートメタ
ン、3,9−ビス(2−(3−(3−t−ブチル−4−
ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキ
シ)−1,1−ジメチルエチル)2,4,8,10−テ
トラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、N,N’−ビ
ス−3−(3’5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェノール)プリピオニルヘキサメチレンジアミン、
N,N’−テトラメチレンビス−3−(3’−メチル−
5’−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピ
オニルジアミン、N,N’−ビス−(3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオニ
ル)ヒドラジン、N−サリチロイル−N’−サリチリデ
ンヒドラジン、3−(N−サリチロイル)アミノ−1,
2,4−トリアゾール、N,N’−ビス(2−(3−
(3,5−ジ−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオニルオキシ)エチル)オキシアミド等がある。
【0016】これらヒンダードフェノール系酸化防止剤
のなかでもトリエチレングリコールービス−(3−(3
−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
−プロピオネート)、テトラキス−(メチレン−3−
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネートメタンが好ましく、トリエチレン
グリコールービス−(3−(3−t−ブチル−5−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート)が特
に好ましい。
【0017】ホルムアルデヒドやギ酸の捕捉剤として
は、(イ)ホルムアルデヒド反応性窒素を含む化合物お
よび重合体、(ロ)アルカリ金属またはアルカリ土類金
属の水酸化物、無機酸塩、カルボン酸塩またはアルコキ
シド等が挙げられる。 (イ)ホルムアルデヒド反応性窒素を含む化合物として
は、(1)ジシアンジアミド、(2)アミノ置換トリア
ジン、(3)アミノ置換トリアジンとホルムアルデヒド
との共縮合物等が挙げられる。
【0018】(2)アミノ置換トリアジンとしては、例
えば、グアナミン(2,4−ジアミノ−sym−トリア
ジン)、メラミン(2,4,6−トリアミノ−sym−
トリアジン)、N−ブチルメラミン、N−フェニルメラ
ミン、N,N−ジフェニルメラミン、N,N−ジアリル
メラミン、N,N’,N’’−トリフェニルメラミン、
N−メチロールメラミン、N,N’−ジメチロールメラ
ミン、N,N’,N’’−トリメチロールメラミン、ベ
ンゾグアナミン(2,4−ジアミノ−6−フェニル−s
ym−トリアジン)、2,4−ジアミノ−6−メチル−
sym−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ブチル−
sym−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ベンジル
オキシ−sym−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−
ブトキシ−sym−トリアジン、2,4−ジアミノ−6
−シクロヘキシル−sym−トリアジン、2,4−ジア
ミノ−6−クロロ−sym−トリアジン、2,4−ジア
ミノ−6−メルカプト−sym−トリアジン、2,4−
ジオキシ−6−アミノ−sym−トリアジン(アメライ
ト)、2−オキシ−4,6−ジアミノ−sym−トリア
ジン(アメリン)、N,N’,N’−テトラシアノエチ
ルベンゾグアナミン等がある。
【0019】(3)アミノ置換トリアジンとホルムアル
デヒドとの共縮合物としては、例えば、メラミン−ホル
ムアルデヒド重合物等がある。これらの中で、ジシアン
ジアミド、メラミン及びメラミン−ホルムアルデヒド重
合物が好ましい。さらに(イ)ホルムアルデヒド反応性
窒素基を有する重合体としては、(1)ポリアミド樹
脂、(2)アクリルアミド及びその誘導体、又はアクリ
ルアミドおよびその誘導体と他のビニルモノマーとを金
属アルコラートの存在下で重合して得られる重合体、
(3)アクリルアミド及びその誘導体、又はアクリルア
ミド及びその誘導体と他のビニルモノマーとをラジカル
重合の存在下で重合して得られる重合体、(4)アミ
ン、アミド、尿素、及びウレタン等の窒素基を含有する
重合体でも良い。
【0020】(1)のポリアミド樹脂としては、ナイロ
ン4−6、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−
10、ナイロン6−12、ナイロン12等、及びこれら
の共重合物、例えば、ナイロン6/6−6、ナイロン6
/6−6/6−10、ナイロン6/6−12等が挙げら
れる。(2)アクリルアミド及びその誘導体、又はアク
リルアミドおよびその誘導体と他のビニルモノマーとを
金属アルコラートの存在下で重合して得られる重合体と
しては、ポリ−β−アラニン共重合体が挙げられる。こ
れらのポリマーは特公平6−12259号、特公平5−
87096号、特公平5−47568号及び特開平3−
234729号の各公報記載の方法で製造することがで
きる。(3)アクリルアミド及びその誘導体、又はアク
リルアミド及びその誘導体と他のビニルモノマーとをラ
ジカル重合の存在下で重合して得られる重合体は、特開
平3−28260号公報記載の方法で製造することが出
来る。
【0021】(ロ)アルカリ金属またはアルカリ土類金
属の水酸化物、無機酸塩、カルボン酸塩またはアルコキ
シドとしては、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネ
シウム、カルシウムもしくはバリウムなどの水酸化物、
上記金属の炭酸塩、りん酸塩、けい酸塩、ほう酸塩、カ
ルボン酸塩が挙げられる。該カルボン酸塩のカルボン酸
は、10〜36個の炭素原子を有する飽和又は不飽和脂
肪族カルボン酸等であり、これらのカルボン酸はヒドロ
キシル基で置換されていてもよい。飽和脂肪族カルボン
酸としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、
パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン
酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシ
ン酸、セロプラスチン酸が挙げられる。不飽和脂肪族カ
ルボン酸は、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン
酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソルビン
酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、プロピオ
ール酸、ステアロール酸などが挙げられる。又、アルコ
キシドとして、上記金属のメトキシド、エトキシドなど
が挙げられる。
【0022】耐候(光)安定剤としては、(イ)ベンゾ
トリアゾール系物質、(ロ)シュウ酸アニリド系物質及
び(ハ)ヒンダードアミン系物質が好ましい。(イ)ベ
ンゾトリアゾール系物質としては、例えば2−(2’−
ヒドロキシ−5’−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−[2’−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチ
ル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒド
ロキシ−3,5−ジ−イソアミル−フェニル)ベンゾト
リアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3,5−ビス−
(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オク
トキシフェニル)ベンゾトリアゾール等が挙げられ、好
ましくは2−[2’−ヒドロキシ−3,5−ビス−
(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベン
ゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3,5−ジ
−t−ブチル−フェニル)ベンゾトリアゾールである。
【0023】(ロ)シュウ酸アニリド系物質としては、
例えば、2−エトキシ−2’−エチルオキザリックアシ
ッドビスアニリド、2−エトキシ−5−t−ブチル−
2’−エチルオキザリックアシッドビスアニリド、2−
エトキシ−3’−ドデシルオキザリックアシッドビスア
ニリド等が挙げられる。これらの物質はそれぞれ単独で
用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良
い。
【0024】(ハ)ヒンダードアミン系物質としては、
4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン、4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(フェニル
アセトキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,26,
6−テトラメチルピペリジン、4−シクロヘキシルオキ
シ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベ
ンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン、4−フェノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン、4−(エチルカルバモイルオキシ)−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(シクロヘ
キシルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン、4−(フェニルカルバモイルオキ
シ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)−
カーボネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)−オキサレート、ビス(2,2,6,
6−テトラメチル−4−ピペリジル)−マロネート、ビ
ス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
−セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)−アジペート、ビス(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジル)−テレフタレート、
1,2−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジルオキシ)−エタン、α,α’−ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−p−
キシレン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)トリレン−2,4−ジカルバメート、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−
ヘキサメチレン−1,6−ジカルバメート、トリス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−
ベンゼン−1,3,5−トリカルボキシレート、トリス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−
ベンゼン−1,3,4−トリカルボキシレート等が挙げ
られ、好ましくはビス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)−セバケートである。上記ヒンダー
ドアミン系物質はそれぞれ単独で用いても良いし、2種
以上を組み合わせて用いても良い。また上記ベンゾトリ
アゾール系物質、およびシュウ酸アニリド系物質の中か
ら選ばれる一種以上、とヒンダードアミン系物質の組合
せが最も好ましい。
【0025】本発明の(B)成分に用いられるイソシア
ネート化合物とポリアルキレンオキサイド、及び必要に
より低分子量ジオール化合物を重合して得られる重合体
に用いられるイソシアネート化合物は、トリレンジイソ
シアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレン
ジイソシアネート、ジフェニルメタンジソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン
ジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネー
ト、ジイソシアネートメチルヘキサン、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネ
ート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフ
ェート、ヘキサメチレンジジイソシアネートの環状3量
体から選ばれる少なくとも一種であり、これらの中では
トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、ナフチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
ソシアネートが好ましく、さらにトリレンジイソシアネ
ート、ジフェニルメタンジソシアネートがより好まし
い。
【0026】ポリアルキレンオキサイドとしては、重合
度が4〜1000の範囲のポリエチレングリコール、エ
チレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合
体、エチレンオキサイドと1,4ブタンジオールとの共
重合体、エチレンオキサイドとテトラメチレングルコー
ルとの共重合体、ポリプロピレングリコール、ポリ−
1,4−ブタンジオール、ポリテトラメチレングリコー
ルから選ばれる少なくとも一種である。[ここで共重合
体は、ブロック共重合体でもランダム共重合体であって
も良い。]また、好ましい重合度は10〜500の範囲
である。(B)成分中でのポリアルキレンオキサイド成
分中のポリエチレンオキサイド成分とポリエチレンオキ
サイド以外の成分との比率はポリエチレンオキサイド成
分が40重量%以上、好ましくは60重量%以上、より
好ましくは80重量%以上である。ポリエチレンオキサ
イド成分が40重量%未満では、対ポリオキシメチレン
樹脂摺動性と繰り返し衝撃の改良効果が低下するため好
ましくない。
【0027】必要により用いられる低分子ジオール化合
物は、エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
重合度4未満のポリアルキレンオキサイド(ポリエチレ
ングリコール、エチレンオキサイドプロピレンオキサイ
ド共重合体、ポリプロピレングリコール、ポリ1,4−
ブタンジオール、ポリテトラメチレングリコールなど)
を用いることも可能であるが、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオールが好ましい。
【0028】このイソシアネート化合物とポリアルキレ
ンオキサイド、及び必要により低分子量ジオール化合物
を重合して得られる重合体は、特開平6−144889
号公報、特開平7−316421号公報および特開平8
−92476号公報に記載された方法で製造するするこ
とが出来る。具体的には、押出機、ニーダー、バンバリ
ーミキサーなどを用いて、イソシアネート化合物とポリ
アルキレンオキサイド、及び必要により低分子量ジオー
ル化合物を反応させることにより得られる。反応温度は
30〜230℃、好ましくは40〜200℃で、反応時
間は1分〜30時間、好ましくは3分〜5時間である。
この反応は溶剤を用いても良く、この際、アセトン、テ
トラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキサイド、ジオキサン、メチルエチルケトンおよび
トルエンなどの溶媒やジブチル錫ラウレート、ジオクチ
ル錫ラウレートなどの有機金属化合物やトリエチルアミ
ン、ジアザビシクロウンデセンなどのアミン類などのウ
レタン化触媒を用いることも可能である。
【0029】イソシアネート化合物とポリアルキレンオ
キサイド、及び必要により低分子量ジオール化合物を重
合して得られる重合体の分子量はクロロホルムを溶媒と
して、ゲルパーメーションクロマトグラフで測定したポ
リスチレン換算分子量で10,000〜500,000
の範囲が好ましく、30,000〜300,000の範
囲がより好ましい。分子量が10,000未満では、繰
り返し衝撃強度の改良効果が不十分で、分子量が50
0,000を超えると、対ポリオキシメチレン樹脂との
摺動における改良効果が不十分となるため好ましくな
い。
【0030】本発明の(C)成分に用いられる潤滑剤
は、アルコール、脂肪酸、アルコールと脂肪酸とのエス
テル、アルコールとジカルボン酸とのエステル、ポリオ
キシアルキレングリコール、及び平均重合度が10〜5
00であるオレフィン化合物、およびシリコーン化合物
の中から選ばれる少なくとも一種である。
【0031】アルコールとしては、1価アルコール、多
価アルコールであり、例えば1価アルコールの例として
は、オクチルアルコール、カプリルアルコール、ノニル
アルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコー
ル、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリ
スチルアルコール、ベンタデシルアルコール、セチルア
ルコール、ヘブタデシルアルコール、ステアリルアルコ
ール、オレイルアルコール、ノナデシルアルコール、エ
イコシルアルコール、ペヘニルアルコール、セリルアル
コール。メリシルアルコール、2−ヘキシルデカノー
ル、2−イソヘプチルイシウンデカノール、2−オクチ
ルドデカノール、2−デシルテトラデカノール、2−メ
チルステアリルアルコール、ユニリンアルコールなどが
あげられる。
【0032】多価アルコールとしては、2〜6個の炭素
原子を含有する多価アルコールであり、例えば、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジ
オール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、
トレイトール、エリスリトール、ペンタエリスリトー
ル、アラビトール、リビトール、キシリトール、ソルバ
イト、ソルビタン、ソルビトール、マンニトールがあげ
られる。
【0033】脂肪酸としては、カプロン酸、エナント
酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシ
ル酸、ラウリン酸、トリデシ酸、ミリスチン酸、ペンタ
デシル酸、パルミチン酸、ペンタデシル酸、ステアリン
酸、ナノデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリ
ン酸、セロチン酸、ヘプタコン酸、モンタン酸、メリシ
ン酸、ラクセル酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、エラ
イジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソ
ルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、プ
ロピオール酸、ステアロール酸等が挙げられ、かかる成
分を含有してなる天然に存在する脂肪酸またはこれらの
混合物等が挙げられ、これらの脂肪酸はヒドロキシ基で
置換されていてもよい。
【0034】アルコールと脂肪酸のエステルとしては下
記に示す、アルコールと脂肪酸とのエステルである。ア
ルコールとしては1価アルコール、多価アルコールであ
り、例えば1価アルコールの例としては、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチル
アルコール、アミルアルコール、ヘキシルアルコール、
ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアル
コール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラ
ウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチル
アルコール、ベンタデシルアルコール、セチルアルコー
ル、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、
オレイルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシ
ルアルコール、セリルアルコール、ベヘニルアルコー
ル、メリシルアルコール、ヘキシルデシルアルコール、
オクチルドデシルアルコール、デシルミリスチルアルコ
ール、デシルステアリルアルコール、ユニリンアルコー
ル等の飽和・不飽和アルコールが挙げられる。多価アル
コールとしては、2〜6個の炭素原子を含有する多価ア
ルコールであり、例えば、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、グリセリ
ン、ジグリセリン、トリグリセリン、ペンタエリスリト
ール、アラビトール、リビトール、キシリトール、ソル
バイト、ソルビタン、ソルビトール、マンニトール等が
あげられる。
【0035】脂肪酸としては、カプロン酸、エナント
酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシ
ル酸、ラウリン酸、トリデシ酸、ミリスチン酸、ペンタ
デシル酸、パルミチン酸、ペンタデシル酸、ステアリン
酸、ナノデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリ
ン酸、セロチン酸、ヘプタコン酸、モンタン酸、メリシ
ン酸、ラクセル酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、エラ
イジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソ
ルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、プ
ロピオール酸、ステアロール酸等が挙げられ、かかる成
分を含有してなる天然に存在する脂肪酸またはこれらの
混合物等が挙げられ、これらの脂肪酸はヒドロキシ基で
置換されていてもよい。これら、アルコールと脂肪酸の
エステルの中では、炭素数12以上の脂肪酸とアルコー
ルとのエステルが好ましく、炭素数12以上の脂肪酸と
炭素数10以上のアルコールとのエステルがより好まし
く、炭素数12〜30の脂肪酸と炭素数10〜20のア
ルコールとのエステルがさらに好ましい。
【0036】アルコールとジカルボン酸のエステルは、
オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコ
ール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、ト
リデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ベンタデ
シルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシルアル
コール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、
ノナデシルアルコール、エイコシルアルコール、セリル
アルコール、ベヘニルアルコール、メリシルアルコー
ル、ヘキシルデシルアルコール、オクチルドデシルアル
コール、デシルミリスチルアルコール、デシルステアリ
ルアルコール、ユニリンアルコール等の飽和・不飽和の
一級アルコールとシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グル
タル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、ウンデカニン酸、ブラシリン酸、
マレイン酸、フマール酸、グルタコン酸等のジカルボン
酸とのモノエステル、ジエステル及びこれらの混合物で
ある。
【0037】これらのアルコールとジカルボン酸のエス
テルの中では、炭素数10以上のアルコールとジカルボ
ン酸とのエステルが好ましい。平均重合度が10〜50
0であるオレフィン化合物とは〔式1〕で示される化合
物である。
【0038】
【化1】
【0039】〔R1、R2は水素、アルキル基、アリール
基、エーテル基より選ばれ、各々同一でも異なっていて
も良い。nは平均重合度で10〜500である。〕 アルキル基としては、例えばエチル基、プロピル基、ブ
チル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ラウリル
基、セチル基、ステアリル基等であり、アリール基とし
ては、例えばフェニル基、p−ブチルフェニル基、p−
オクチルフェニル基、p−ノニルフェニル基、ベンジル
基、p−ブチルベンジル基、トリル基、キシリル基等が
ある。またエーテル基としては例えばエチルエーテル
基、プロピルエーテル基、ブチルエーテル基等がある。
【0040】具体的にオレフィン化合物を構成するモノ
マーとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2
−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、2−ペンテ
ン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテ
ン、2−メチル−2−ブテン、1−ヘキセン、2,3−
ジメチル−2−ブテン、1−ヘプテン、1−オクテン、
1−ノネン、1−デセン等で表されるオレフィン系モノ
マー、又は、アレン、1,2−ブタジエン、1,3−ブ
タジエン、1,3−ペンタジエン、1,4−ペンタジエ
ン、1,5−ヘキサジエン、シクロペンタジエン等で表
されるジオレフィン系モノマーがある。これらオレフィ
ン系モノマー、ジオレフィン系モノマーの2種以上を共
重合して得られる化合物であってもかまわない。
【0041】オレフィン化合物がジオレフィン系モノマ
ーを重合して得られる化合物である場合は、熱安定性向
上の観点から慣用の水素添加法を用いて炭素−炭素不飽
和結合を極力少なくしたオレフィン化合物を用いる方が
好ましい。オレフィン化合物を構成するオレフィン単位
の平均重合度nは10〜500の間にある必要があり、
好ましくは15〜300の範囲である。平均重合度nが
10より小さい場合は、長期の潤滑特性が低下すると共
に、金型汚染性へも悪影響を与えるため好ましくない。
nが500より大きい場合は、初期の潤滑特性が大きく
低下するため好ましくない。
【0042】シリコーン化合物としては、公知のシリコ
ーン化合物、及びその変性品から必要に応じて選ばれる
ものである。例えば、〔式2〕で表されるジメチルポリ
シロキサン、及びそのメチル基が水素、アルキル基、ア
リール基、エーテル基、エステル基や反応性置換基であ
るアミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、カルビノー
ル基、メタクリル基、メルカプト基、フェノール基、ビ
ニル基、ポリエーテル基、フッ素含有アルキル基などで
置換されたシリコーン化合物を用いることが出来る。ま
た、後述するように他の樹脂に上記シリコーン化合物を
グラフト重合させたものも使用可能である。
【0043】これらのシリコーン化合物は2種以上を併
用してもかまわない。本願組成物の摺動性能を満足させ
るためには、シリコーン化合物の平均重合度は1,00
0〜10,000であることが必要で、さらに1,00
0〜8,000が好ましい。平均重合度が1,000未
満では長期の摩擦摩耗性が悪化するため好ましくなく、
10,000を超えると摩擦摩耗性能が低下するため好
ましくない。この摩擦摩耗性能の低下は樹脂中に均一に
分散することが難しくなるためではないかと推測され
る。
【0044】
【化2】
【0045】これらシリコン化合物は、取り扱いの利便
性から他の樹脂(例えばポリエチレンやポリプロピレン
樹脂などのオレフィン系樹脂、ポリオキシメチレン樹
脂、ポリスチレン樹脂等の熱可塑性樹脂)と予め混練
し、ペレット化されたマスターバッチを用いることや、
他の樹脂(例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどの
ポリオレフィン系樹脂)に上記のシリコーン化合物をグ
ラフトさせたものなどを用いることも可能である。ポリ
オレフィン系樹脂にシリコーンガムがグラフトした樹脂
は、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタアクリ
レート共重合体、ポリメチルペンテン、ポリプロピレン
及びテトラフルオロエチレン−エチレン共重合体などの
ポリオレフィン系樹脂(これらは酢酸ビニルなどの少量
のビニル系単量体を含有していても良い。)に、下記、
式2に示す平均重合度が1,000〜10,000のポ
リジメチルシロキサンに代表される化合物をグラフト重
合したものである。このポリオレフィンにシリコーンガ
ムがグラフトした樹脂は特公昭52−36898号公報
に示す様に、ポリオレフィンとシリコーンガムを有機過
酸化物、紫外線、ガンマー放射線及びイオウの存在下で
特定の温度及び剪断条件下で溶融混練することによって
製造する事が出来る。また、同様の技術は特公昭56−
1201号公報にも示されている。また、特公平6−4
3472号公報に提案されているような触媒を用いてシ
リコーン化合物にポリマーをグラフト共重合させる方法
でも良い。
【0046】また、これらシリコン化合物は電気的接点
不良を防止する上から、環状低分子モノマーおよびオリ
ゴマーの含有量を極力少なくしたものがより好ましい。
本発明の(D)成分に用いられる芳香族ビニルモノマー
単独、または芳香族ビニルモノマーと活性ビニルモノマ
ーとによりグラフト変性されたポリエチレン樹脂におい
て、芳香族ビニルモノマーとは、ベンゼン環を含むビニ
ルモノマーである。例えば、スチレン、メチルスチレ
ン、エチルスチレンなどのアルキル置換スチレンなど
で、中でも、スチレンが好ましい。
【0047】また、活性水素含有ビニルモノマーとは具
体的には、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−
ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、
2−ヒドロキシブチルメタクリレート、p−ヒドロキシ
フェニルメタクリレート、p−ヒドロキシベンジルメタ
クリレート、グリセリンモノメタクリレート、ポリエチ
レングリコールメタクリレート、ポリプロピレングリコ
ールメタクリレートなどのα,β不飽和カルボン酸の水
酸基含有エステル、アクリル酸、メタアクリル酸、アク
リルアミド、アリルアミン、アリルアルコールなどであ
る。
【0048】これらの中ではα,β不飽和カルボン酸の
水酸基含有エステルが好ましく、2−ヒドロキシエチル
メタクリレートが特に好ましい。グラフト変性体を構成
するポリエチレンとは、エチレン単位90重量%以上、
及びブテン−1やプロピレンなどのビニルモノマー単位
10重量%以下からなるポリエチレンである。好ましい
分子量は2,000〜1,000,000の範囲であ
り、かつ比重が0.91〜0.98で、融点が100〜
140℃の範囲にあるものが好適である。具体例として
は、ポリエチレンワックス、低密度ポリエチレン、線状
低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量
ポリエチレンなどが挙げられるが、数平均分子量が2〜
5万のエチレンのホモポリマーである低密度ポリエチレ
ンが好ましい。
【0049】本発明における芳香族ビニルモノマー単
独、または芳香族ビニルモノマーと活性ビニルモノマー
とによりグラフト変性されたポリエチレンの製造方法と
しては、ビニルモノマーをラジカル開始剤の存在下でポ
リエチレンにグラフトさせる方法や予め造られたポリマ
ーをグラフトさせる方法で製造する方法がある。好まし
くは「高分子論文集」第44巻、第2号、89〜95頁
(1987年)に記載の過酸化結合を側鎖にもつポリマ
ーのポリオレフィンへのグラフト化反応を利用する方法
を用いて製造する方法である。
【0050】本願のグラフト変性体における芳香族ビニ
ルモノマー含有量は、グラフト体トータルに対し、20
〜40重量%含むことが好ましい。さらに好ましくは2
5〜35重量%である。また、活性水素含有ビニルモノ
マーのグラフト体トータルに対する量は0.1〜3重量
%の範囲であり、好ましくは0.3〜2.5重量%であ
る。本発明におけるグラフト変性体のうち好ましいの
は、ポリエチレンへのスチレングラフト重合体およびポ
リエチレンへのスチレン−α,β不飽和カルボン酸の水
酸基含有エステル共重合体のグラフト重合体である。
【0051】本発明における芳香族ビニルモノマー単
独、または芳香族ビニルモノマーと活性ビニルモノマー
とによりグラフト変性されたポリエチレンの添加量は、
ポリオキシメチレン樹脂100重量部に対して0.5〜
10重量部の範囲であり、0.5重量%未満では摩擦摩
耗性の改良効果が不十分であり、10重量%を超えると
成形品にハクリがみられる場合があるため好ましくな
い。好ましい添加量はポリオキシメチレン樹脂100重
量部に対して1〜8重量部であり、さらに好ましくは1
〜5重量部である。
【0052】さらに本発明のポリオキシメチレン樹脂組
成物は、所望に応じて、本発明の目的を損なわない範囲
で、従来ポリオキシメチレン樹脂で用いられる各種の添
加剤(例えば、本願記載以外の潤滑剤やポリオキシメチ
レン樹脂で一般的に使用される結晶核剤、離型剤、無機
フィラー、染顔料など)を用いることが出来る。本発明
の組成物の製造方法は一般的に使用されている溶融混練
機を用いることが出来る。溶融混練機としてはニーダ
ー、ロールミル、単軸押出機、二軸押出機、多軸押出機
等上げることが出来る。このときの加工温度は180〜
240℃であることが好ましく、品質や作業環境の保持
のためには不活性ガスによる置換や一段及び多段ベント
で脱気することが好ましい。
【0053】また、本願の組成物は、一般的に熱可塑性
樹脂の成形に使用されている射出成形機を用いて射出成
形を行なうことで成形品が得られる。また、射出成形し
た厚肉の成形品や、押出成形で成形した直径数mm〜4
0cmの丸棒や数mm〜10cmの厚板をアニール処理
(120〜150℃で5〜50時間の加熱処理)を行っ
た後、フライス盤等の切削加工機械を用いる事で切削成
形品が得られる。以下、実施例により本発明を具体的に
説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定され
るものではない。尚、実施例および比較例で使用する成
分の内容と評価方法を以下に示す。
【0054】[使用成分の内容]A.ポリオキシメチレ
ン樹脂 A−1;両末端がアセチル化されたメルトインデックス
10g/10分(ASTM D−1238−57T E
条件)のポリオキシメチレンホモポリマー A−2;1,3ジオキソラン0.5モル%を共重合成分
として含むメルトインデックス9g/10分(ASTM
D−1238−57T E条件)のポリオキシメチレ
ンコポリマー
【0055】B.ポリアルキレングリコールとイソシア
ネート及び必要により低分子ジオール化合物を重合して
得られる重合体 B−1;平均分子量2000のポリエチレングリコール
89.0重量部とジフェニルメタンジイソシアネート1
1.0重量部を池貝鉄工(株)製PCM−30二軸押出
機(30mmφ、L/D=32)を用いて、シリンダー
温度190℃で5分間溶融混練を行った。得られた樹脂
をゲルパーメーションクロマトグラフ(クロロホルム溶
媒)を用いて測定したポリスチレン換算分子量は10
0,000であった。
【0056】B−2;平均分子量2000のポリエチレ
ングリコール68.3重量部と平均分子量1000のポ
リプロピレングリコール18.5重量部及びジフェニレ
ンメタンジイソシアネート13.2重量部の割合で調合
し、池貝鉄工(株)製PCM−30二軸押出機(30m
mφ、L/D=32)を用いて、シリンダー温度190
℃で5分間溶融混練を行った。得られた樹脂をゲルパー
メーションクロマトグラフ(クロロホルム溶媒)を用い
て測定したポリスチレン換算分子量は200,000で
あった。
【0057】B−3;平均分子量2000のポリエチレ
ングリコール62.7重量部、エチレングリコール5.
8重量部及び4−4‘−ジフェニルメタンジイソシア
ネート31.5重量部を池貝鉄工(株)製PCM−30
二軸押出機(30mmφ、L/D=32)を用いて、シ
リンダー温度190℃で5分間溶融混練を行った。得ら
れた樹脂をゲルパーメーションクロマトグラフ(クロロ
ホルム溶媒)を用いて測定したポリスチレン換算分子量
は300,000であった。
【0058】B−4;平均分子量6,000のポリエチ
レングリコール90重量部と平均分子量8,500のポ
リオキシエチレンオキシプロピレングリコール(平均分
子量1,700のポリプロピレングリコールにエチレン
オキサイドを付加したもの)120重量部及び4−4
‘−ジフェニレンメタンジイソシアネート7重量部を容
量5リットルのニーダーを使用して、160℃で2.5
時間反応させた。得られた樹脂をゲルパーメーションク
ロマトグラフ(クロロホルム溶媒)を用いて測定したポ
リスチレン換算分子量は58,000であった。 B−5;日本ポリウレタン株式会社製、ミラクトランP
22M(比較例)
【0059】C.潤滑剤 C−1;アジピン酸ジラウリルエステル C−2;ミリスチン酸セチルエステル C−3;液状エチレン−プロピレン共重合体(エチレン
/プロピレン=50/50モル比、重合度=55) C−4;ダウコーニング社製シリコーンマスターペレッ
トSP−310
【0060】D.芳香族ビニルモノマー単独、または芳
香族ビニルモノマーと活性ビニルモノマーとによりグラ
フト変性されたポリエチレン D−1;Mn=30,000の低密度ポリエチレンとポ
リスチレン(30重量%)とのグラフト共重合体。
【0061】[評価方法] (1)物性評価 実施例及び比較例で得られたペレットを80℃で3時間
乾燥した後、シリンダー温度200℃に設定された5オ
ンス成形機(東芝機械(株)製IS−100E)を用い
て、金型温度70℃、冷却時間30秒の条件で試験片を
成形した。この試験片及びペレットを用いて下記の試験
を行った。 1.メルトフローレート;ASTM D−1238−5
7Tに基づいて測定。 2.引張強度、伸度;ASTM D638に基づいて測
定。 3.曲げ強度、弾性率;ASTM D790に基づいて
測定。 4.アイゾッド衝撃強度;ASTM D256に基づい
て測定。 5.繰り返し衝撃強度; アイゾッド衝撃強度を測定するために調整した試験片を
東洋精機(株)製繰り返し衝撃試験機で、荷重160
g、落下高さ20mm、落下速度35回/分の条件で繰
り返し衝撃試験を行い、破断するまでの回数を測定し
た。
【0062】(2)摺動性能 実施例及び比較例で得られたペレットを80℃で3時間
乾燥した後、シリンダー温度200℃に設定された1オ
ンス成形機(東洋機械金属(株)製TI−30G)で金
型温度70℃、冷却時間20秒の条件で、厚さ3mmの
平板を成形し試験片とした。この試験片を、往復動摩擦
摩耗試験機(東洋精密(株)製AFT−15MS型)を
用いて荷重2kg、線速度30mm/sec、往復距離
20mmおよび環境温度23℃と80℃の条件で30,
000回往復し、摩擦係数と摩耗量及びキシミ音の測定
を行った。相手材料としては、SUS304試験片(直
径5mmの球)、ポリアセタール樹脂試験片(旭化成工
業(株)製テナック−C4520を用いて成形した直径
5mmの円筒状で先端R=2.5mm)及びポリフェニ
レンエーテル樹脂試験片(旭化成工業(株)製ザイロン
X332Vを用いて成形した直径5mmの円筒状で先端
R=2.5mm)を用いた。キシミ音の評価の基準は以
下の通り。 ◎;全く発生しないもの。 ○;摺動試験の後半(1万回以降)で微かにキシミ音が
認められるもの。 ×;摺動試験の初期から明瞭にキシミ音の発生が認めら
れるもの。
【0063】
【実施例1】A−1成分のポリオキシメチレン樹脂10
0重量部、B−1成分のポリアルキレングリコールとイ
ソシアネート重合体1.5重量部、C−1成分の潤滑剤
1.5重量部、安定剤としてトリエチレングリコール−
ビス−〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート〕0.3重量部、ポリ
−β−アラニン0.3重量部をヘンシェルミキサーで均
一にブレンドした後、200℃に設定されたL/D=3
0の二軸押出機を用いて押出混練を行った。押出された
樹脂はストランドカッターでペレットとした。このペレ
ットを用いて測定を行い結果を表1に示した。
【0064】
【実施例2〜5】B−1成分を表1に示す量に変更する
以外は実施例1と全く同様に実施した。結果を表1に示
す。
【0065】
【実施例6】さらにD−1成分の変性ポリエチレン樹脂
を使用し、それを2重量部を添加する以外は実施例1と
同様に実施した。結果を表1に示す。
【0066】
【比較例1】B−1成分を表1に示す量に変更する以外
は実施例1と全く同様に実施した。結果を表1に示す。
【0067】
【比較例2】B−1成分、C−1成分を添加しない以外
は実施例1と全く同様に実施した。結果を表1に示す。
【0068】
【比較例3】B−1成分を添加しない以外は実施例1と
全く同様に実施した。結果を表1に示す。
【0069】
【比較例4】C−1成分を添加しない以外は実施例1と
全く同様に実施した。結果を表1に示す。
【0070】
【比較例5】B−1成分に変えてB−5成分を添加した
以外は実施例2と全く同様に実施した。結果を表1に示
す。
【0071】
【比較例6】B−1成分を添加しない以外は実施例6と
全く同様に実施した。結果を表1に示す。
【0072】
【表1】
【0073】
【実施例7〜9】B−1成分に変えて、B−2、B−3
及びB−4成分を用いる以外は実施例1と全く同様に実
施した。結果を表2に示す。
【0074】
【実施例10〜12】C−1成分に変えて、C−2、C
−3及びC−4成分を用い、量を表2に示すものとする
以外は実施例7と全く同様に実施した。結果を表2に示
す。
【0075】
【表2】
【0076】
【実施例13】A−2成分のポリオキシメチレン樹脂1
00重量部、B−1成分のポリアルキレングリコールと
イソシアネート重合体1.5重量部、C−1成分の潤滑
剤1.5重量部、安定剤としてトリエチレングリコール
−ビス−〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕0.3重量部、6
6ナイロン0.05重量部及びメラミン0.15重量部
をヘンシェルミキサーで均一にブレンドした後、200
℃に設定されたL/D=30の二軸押出機を用いて押出
混練を行った。押出された樹脂はストランドカッターで
ペレットとした。このペレットを用いて測定を行い、結
果を表3に示した。
【0077】
【実施例14〜16】C−1成分を表3に示すものと量
に変更する以外は実施例13と全く同様に実施した。結
果を表3に示す。
【0078】
【実施例17】さらにD−1成分の変性ポリエチレン樹
脂を2重量部を添加する以外は実施例13と同様に実施
した。結果を表3に示す。
【0079】
【比較例7】B−1成分、C−1成分を添加しない以外
は実施例13と全く同様に実施した。結果を表3に示
す。
【0080】
【比較例8】C−1成分を添加しない以外は実施例13
と全く同様に実施した。結果を表3に示す。
【0081】
【比較例9】B−1成分を添加しない以外は実施例13
と全く同様に実施した。結果を表3に示す。
【0082】
【表3】
【0083】
【発明の効果】本発明のポリオキシメチレン樹脂は、対
ポリオキシメチレン樹脂との摺動で問題となる高荷重高
温下での摩擦係数、摩耗量の増大やきしみ音の発生がな
く、対金属との摺動性に優れ、繰り返し衝撃強度が大幅
に改良された樹脂組成物である。本材料は精密機器、O
A機器、自動車および工業材料における摺動部品、特に
高温高負荷で使用されるギヤ、プレート、スライダー、
ローラーなどの材料に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 59/00 (C08L 59/00 75:08 75:08 23:00 23:00 9:00 9:00 83:04 83:04 51:06) 51:06) Fターム(参考) 4F071 AA12 AA14 AA40 AA53 AA67 AA77 AC05 AC09 AC10 AE11 AH17 AH18 BB05 BB06 BB13 BC07 4J002 AC023 BB013 BN034 CB001 CK022 CK042 CP033 EC016 EC036 EC046 EC056 EC066 EF016 EF056 EH016 FD206 GM00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリオキシメチレン樹脂100重
    量部、(B)イソシアネート化合物とポリアルキレンオ
    キサイド、及び必要により低分子ジオール化合物を重合
    して得られる重合体0.1〜10重量部、及び(C)潤
    滑剤0.1〜10重量部からなるポリオキシメチレン樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 さらに(D)芳香族ビニルモノマー単
    独、または芳香族ビニルモノマーと活性ビニルモノマー
    とによりグラフト変性されたポリエチレン樹脂0.5〜
    10重量部を添加してなる請求項1に記載のポリオキシ
    メチレン樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (C)成分に用いられる潤滑剤が、アル
    コール、脂肪酸、アルコールと脂肪酸とのエステル、ア
    ルコールとジカルボン酸とのエステル、平均重合度が1
    0〜500であるオレフィン化合物、及びシリコーン化
    合物の中から選ばれる少なくとも一種である請求項1ま
    たは2に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組
    成物を、射出成形または押出成形し、必要により切削加
    工してなる成形品。
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