JP2002018800A - ガスクッション式分配マイクロシステム - Google Patents

ガスクッション式分配マイクロシステム

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JP2002018800A JP2001128768A JP2001128768A JP2002018800A JP 2002018800 A JP2002018800 A JP 2002018800A JP 2001128768 A JP2001128768 A JP 2001128768A JP 2001128768 A JP2001128768 A JP 2001128768A JP 2002018800 A JP2002018800 A JP 2002018800A
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    • G01F11/28Apparatus requiring external operation adapted at each repeated and identical operation to measure and separate a predetermined volume of fluid or fluent solid material from a supply or container, without regard to weight, and to deliver it with stationary measuring chambers having constant volume during measurement
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B43/00Machines, pumps, or pumping installations having flexible working members
    • F04B43/02Machines, pumps, or pumping installations having flexible working members having plate-like flexible members, e.g. diaphragms
    • F04B43/04Pumps having electric drive
    • F04B43/043Micropumps

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 液をミクロリットルやミクロリットル以下の
レンジの極めて微量な液量で分配するガスクッション式
マイクロシステムに関する。 【解決手段】 ミクロリットル及びそれ以下のレンジの
液分量で液を分配するガスクッション式分配マイクロシ
ステムであって、分配中の液の貯蔵空間であって境界線
に外方に伸びる液通路が通過するものと、ガス通路とを
含む液貯留部と、ガスをポンピングするミクロポンプ
と、ガス通路への接続部とを持つガス変位システムと、
ミクロポンプと操作連通する分配制御部であってミクロ
ポンプを作動させることにより負圧もしくは正圧を発生
させ、負圧もしくは正圧を液貯留部に付加して、液通路
を介して貯蔵空間に液を受け入れるかもしくは前記空間
から液を吐出するものとを備えたガスクッション分配マ
イクロシステム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液をミクロリットル
やミクロリットル以下のレンジの極めて微量な液量で分
配するガスクッション式分配マイクロシステムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】公知の液分配システムにおいて、ピペッ
トと、ディスペンサーと、多機能分配器とはおおまかに
区別が為される。ピペットは吸い込んだ液をワンステッ
プで吐き出す。ディスペンサーの場合吸い込んだ液の吐
出は段階的に行われる。多機能分配器は吐き出し操作は
ワンステップ式モードと、段階式モードのいずれも可能
である。システムタイプのものはすべて多重チャンネル
設計になっていて、複数箇所で同時に同様の分配操作を
行うことができる。
【0003】従来の往復ピストン式ピペットは、液量固
定型もしくは調節可能に設計されており、1μlより幾
分少なめから約10mlまでのレンジで操作される。ピ
ストンをシリンダー内で変位させることによって、「ガ
スクッション」を移動させて、液体試料をピペットチッ
プ部分に吸い込む、もしくは、ピペットチップ部分から
吐き出す。この構成の場合、液は、ピペットチップを汚
すだけであって往復式ピストンピペットには接触しない
という利点がある。そこで、ピペットチップは大抵が、
特にプラスチック製とした消耗品(使い捨て式)として
設計され、使用後、清潔なピペットチップに交換され
る。
【0004】往復動ピストン式ピペットによる液分配に
は、様々なシステム関連のエラーが付きまとう。液量調
節可能な往復動ピストンピペットにおいて、ピペッティ
ングエラーは、液柱の重量がガスクッションへ「掛けら
れて」、ガスクッションを液量調節度合に応じて様々に
引き伸ばすという事実から発生する。また特に、分配さ
れる液量が小さめの場合、分配中の液でピペットチップ
が濡れていることから、分配精度に重大な影響がある。
更に、往復動ピストンピペットは、分配される液量が小
さい場合オープンジェット(開放噴流)の利用が不可能
か、もしくは、制限された範囲内のみで可能である。分
配される液量が数ミクロリットル以下の場合オープンジ
ェットでの完全な液吐出は、まだ達成されていない。ま
た、分配される液量が小さい場合、液の受け入れが、ピ
ペットチップの液への浸漬深さと、往復動ピストンピペ
ットの位置関係(アラインメント)とに相当左右され
る。このことは、特に手動操作式ピペットの場合に重大
なエラー発生源となり得る。従って、従来の往復動ピス
トンピペットは、小さな液量をピペッティング可能では
あるが、限られた範囲だけであり、精度の低さや不正確
さの度合が比較的高い。
【0005】従来通り設計された直接変位原理に基づい
て動作する分配システムには、「シリンジ」と呼ばれる
チップ部分と、この分配システムの駆動装置に連結する
一体的なピストンとを備えている。この分配システム
は、約1μlから50μlまでの液量レンジで用いられ
る。ガスクッションは無く、ピストンはピペッティング
される試料と直接接触状態となるので、特に蒸気圧や粘
度、密度などが高い液体を分配する場合には、直接変位
装置が用いられる。このタイプのシステムの場合は、先
に述べたガスクッションが様々に引き伸ばされる場合の
エラーを避けることができる。但し、小さめの液量の分
配を、求められた精度をもって行うことが可能 である
のはせいぜい約1μlまでである。また、このような液
量をオープンジェットで分配し得る直接変位シリンジは
比較的高価である。
【0006】WO99/10099号公報から知られる
分配マイクロシステムは、貯留部と、貯留部へ入り口が
接続される膜マイクロポンプと、膜マイクロポンプの出
口へ入り口が接続されるオープンジェット分配器と、オ
ープンジェット分配器の出口に接続される分配ポート
と、膜マイクロポンプとオープンジェット分配器への操
作連通部に取り付ける分配制御部とから構成される。膜
マイクロポンプは貯留部からオープンジェット分配器へ
液のポンピングを行う。オープンジェット分配器はポン
ピングで取り込んだ液をオープンジェットで分配でき
る。オープンジェット性能は、高い分配精度のもとに1
ナノリットルから数ミクロリットルのレンジでキャリオ
ーバー無く分配中の液量の分配を可能とする。別の液体
を分配しなければならなくなった場合、この直接変位式
分配マイクロシステムは、キャリオーバーを避け得るよ
う洗浄するか、清潔な分配マイクロシステムと交換する
必要がある。
【0007】前記公報に開示されたマイクロ分配装置
は、膜ミクロポンプを有しており、このマイクロポンプ
が補助的な液体の液柱を変位させ、これにより、ピペッ
トピストンによって分配ポートを介してピペットチップ
へ液を引き込み、また、ピペットチップから液を吐き出
す。望みの分配量は、膜ミクロポンプにおける公知のス
トローク量の制御により達成される。分配操作の後、ピ
ペットチップと、補助液体の液柱の幾分かは放棄され
る。このシステムにおいて、液は分配ポートを通って流
れ去り、下地に溜まる。液をオープンジェットで吐出す
ることは不可能である。また、エラーが、特に、濡れる
ことが原因となって、そしてまた、浸漬深さや、アライ
ンメントが異なることにより発生する。それゆえに、こ
のシステムの、 極端に小さな液分量での分配への利用
可能性が制限される。更に、ピペットチッ プと、前記
した下地とが互いに接触することから、汚染の危険性も
ある。
【0008】従って、本発明の目的は、精度高く、ま
た、汚染やキャリオーバーのリスク少な く、ミクロリ
ットルレンジ及びそれ以下のレンジの極めて小さな分量
で液を分配する分配マイクロシステムを創出することで
ある。前記目的は、特許請求の範囲請求項1に記載のガ
スクッション式分配マイクロシステムにより達成され
る。本発明システムの有利な点は従属の請求項に示して
ある。
【0009】ミクロリットルレンジとそれ以下のレンジ
の液分量で分配する本発明ガスクッション式分配マイク
ロシステムは、 1.1 分配中の液の貯蔵スペースを含んだ液貯留部で
あって、この貯留部の境界線へ、外方向に伸びる液通路
と、ガス通路とが通じているもの、 1.2 ガスをポンピングするマイクロポンプと、前記
ガス通路への接続部とを持ったガス変位システム、そし
て 1.3 マイクロポンプとの操作連通部に取り付ける分
配制御部であって、マイクロポンプを作動させることに
より負圧もしくは正圧を発生させ、この負圧もしくは正
圧を液貯留部に掛けて、液通路を介し貯蔵スペースへ液
を受け入れ、もしくは、貯蔵スペースから液を吐出する
ものを備えている。
【0010】本願での意味合いにおける分配マイクロシ
ステムは、ミクロリットルレンジと、それ以下のレンジ
(約50μlから、約1ナノリットルまで)の小さな液
分量で 分配する役目をする分配システムである。この
分配マイクロシステムにおいて特徴的なことは、マイク
ロシステム技術によって設計されるマイクロポンプであ
る。このマイクロポンプの、マイクロシステム技術によ
る製造には、半導体及び・またはプラスチック及び・ま
たはガラス及び・またはセラミック及び・または金属な
どの材料が利用される。これらの材料を、マイクロシス
テム技術の適当な製 造方法によって処理するか、もし
くは、例えば、(半導体用の)リソグラフ及びエッチン
グプロセスや、(金属、プラスチック、セラミック用
の)LIGAプロセ スなどのように前記材料を微小構
造化することにより処理する。
【0011】ここで謂うマイクロポンプは具体的には、
膜ミクロポンプで良い。本願における意味合いでの膜ミ
クロポンプは、アクチュエータ(駆動体)と協働する少
なくとも一枚の膜によって形成される空隙を備えたポン
プである。アクチュエータは圧電式のもので良い。他の
形式のアクチュエータ、例えば、熱作用アクチュエータ
なども採用できる。膜ミクロポンプは、バルブを設けな
いで、ストロークの間に容積を変位させる変位装置とし
て作用するものでも良いが、バルブを形成して、膜の連
続的な数回のストロークにより容積流を生み出すようバ
ルブを切り替えるようにしても良い。加える圧力によっ
て制御する受動レスポンスバルブは普通、膜ミクロポン
プの一方向操作、すなわち、一方向のみの容積流を許
す。また、制御装置により目的に合わせて切り替え可能
な能動レスポンスバルブは、膜ミクロポンプの双方向操
作、すなわち、別の方向へも容積流を許す。
【0012】他の設計方法によるマイクロポンプ、特
に、ギヤ式、インペラー式、拡散空気式のマイクロポン
プも採用できる。
【0013】本発明は、負圧ガス排出もしくは正圧ガス
排出によるガスクッション(特に、エアクッション)の
変位に基づいている。そのために、分配マイクロシステ
ムにおいて、ガス吐出用マイクロポンプを用いて、10
0ミリバール程度の負圧もしくは正圧によって、ガス貯
留部を「発生させる」。この負圧もしくは正圧は、マイ
クロポンプのポンピング速度(すなわち、吐出された容
積流量)もしくはポンピングにより変位する容積によっ
て正確に制御できる。ポンピング速度もしくは変位する
容積が、マイクロポンプ作動に左右されることは、公知
であり、また、他の設計方法のマイクロポンプについて
もこのような従属性が見られる。
【0014】概して述べると、マイクロポンプで生じる
負圧や正圧は直接的に液貯留部に作用する。ガス変位シ
ステムと液量との接続は、この場合、バルブ手段を何ら
持たない設計とする、すなわち、不変的に連続していて
良い。そして、負圧もしくは正圧をマイクロポンプの作
動により液貯留部へ掛ける。この場合、マイクロポンプ
はバルブ無し、もしくは、バルブを備えた設計でよい。
高い正圧もしくは負圧は、特に、マイクロポンプの(例
えば、一枚乃至数枚の膜など)適当なサイズの有効変位
エリア(例えば、膜エリア)により得られる。前記接続
部分にバルブ手段を有することが好ましい。特に高い負
圧もしくは正圧は、バルブ手段をブロックし、マイクロ
ポンプを作動させることにより展開できる。バルブ手段
を開くと、液貯留部へ負圧もしくは正圧により作用が掛
かり、これにより液の液貯留部への受入もしくは液貯留
部からの排出を生じさせる。前記接続部内側のバルブ手
段もしくは接続部から分岐する換気ダクトのバルブ手段
は、同時にミクロポンプの能動レスポンスバルブで良
い。
【0015】好ましくは、ガス変位システムのガス貯留
部は、マイクロポンプにより負圧もしくは正圧によって
「充填」される。ガス貯留部は特に、マイクロポンプ
に、及び・またはマイクロポンプとは別体にして形成し
て良い。充填は液受入もしくは排出に先立って行う。こ
の充填が膜ミクロポンプの数回の膜ストロークにより達
成されることが好ましい。ガス変位システムと液貯留部
との間の接続部に配置するバルブ手段が、ガス貯留部と
液貯留部とを分離し、液貯留部への圧力排出を制御す
る。
【0016】従来のエアクッション式分配システムとは
異なり、周辺条件が特に有利なように選んでありそれら
に正確に固定できるので、極めて高い精度での分配が可
能である。すなわち、負圧もしくは正圧のレベルと、そ
れについての正確な制御が可能であることによって、液
の受入と排出に際し固有の圧が負圧もしくは正圧に比べ
て小さくなる濡れ状態や細管効果が確実に解消され、そ
れゆえ、液受入、排出が損なわなれないようにすること
が可能である。更に、正圧を制御することによって、液
排出がオープンジェットの形で為され、まさに吐出の必
要な液量が吐出されるようにすることが出来る。ガス排
出により生じさせるガス充填温度自体の固有のバリエー
ションは、(差圧だけが受入と排出を生じさせるので)
周囲環境に対し決定的なものではない。また、これによ
り、汚染とキャリオーバーも避けられる。なぜなら、こ
のシステムがガスクッションにより作用し、排出が下地
への接触無くオープンジェットで為されるからである。
【0017】分配における精度に関しては、このシステ
ムが、液貯留部への負圧もしくは正圧の適用の際の正確
な時間制御を可能とし、それにより、液受入もしくは液
排出のための好都合な条件が生み出されることが有利で
ある。バルブ手段を用いないシステムの場合は、分配の
精度はマイクロポンプの制御により達成される。バルブ
手段を用いるシステムにおいては、圧力適用の開始が、
バルブ手段を開くことにより正確に制御される。負圧も
しくは正圧の停止もしくは解放をとくに、バルブ手段を
閉じることにより可能している理由は、液量の上方にな
おも残ったままの少ない量のガスクッションについての
圧力補償が、極めて迅速に行われるし、また、分配中の
容積の定量もしくは制御において考慮されるからであ
る。尚、好ましくは、負圧もしくは正圧は、ガス変位シ
ステムの周囲環境への換気接続部におけるバルブ手段を
開いて解放してよい。更に、液量に対して作用している
負圧もしくは正圧を、(ポンプにより、もしくは、適当
な「充填済」ガス貯留部をつないで適用する)反対に作
用する負圧もしくは正圧によって開放することも可能で
ある。
【0018】液貯留部へ急激に負圧もしくは正圧を掛け
ることや、負圧もしくは正圧を突然に解放して、有用な
圧力条件が分配操作の始めから終わりまで広がることを
達成可能にすることは望ましい。圧力条件の急激な適用
や解放は、特に、急激な膜の変形や、バルブ手段の急激
な開閉により行っても良い。また、負圧もしくは正圧ガ
ス排出はパルス状に行うことが好ましく、従ってこれを
「パルス圧力法」とも呼ぶ。パルス圧力法は、正しく決
定できる時間によりレベルを正確に制御可能な高い負圧
もしくは正圧を採用することにより、分配における高い
精度を可能にできる。
【0019】負圧もしくは正圧を急激に解放した後、液
量の慣性力に対抗する力により、液の吸引、排出の急激
な停止が生じる。これに貢献するのは、液量に作用する
液貯留部の容器壁部における摩擦力と、液貯留部の境界
部分と液量とのあいだの界面力である。これは特に、液
貯留部の材料の配座、寸法、選択により得られる。但
し、慣性力に対抗する追加的な負圧もしくは正圧をポン
プやガス貯留部を介して適用することにより、吸引もし
くは排出の急激な停止を生じさせることも可能である。
すなわち、急激に負圧を解放し、正圧を加えることによ
り吸引を急に止めることができ、また、急激に正圧を解
放して、負圧を掛けることにより、排出を止めることが
できる。液量が停止した時点で、追加の分の正圧もしく
は負圧を解放すればよい。
【0020】従って、(特に0.1〜10μlの)ミク
ロリットルやそれ以下のレンジの極く微量の液分量を、
(例えば分配精度1%などの)高い精度のガスクッショ
ンシステムにより、ピペッティングし、分配し、扱える
ようになったのは初めてである。
【0021】液は液貯留部に接触するだけなので、この
液貯留部は、使用後、清潔な液貯留部と交換できて、キ
ャリオーバーを避けられる比較的シンプルな使い捨てタ
イプとして有利に設計することができる。ところで、オ
ープンジェットによる液排出により、システムと下地と
の間で接触無しに液移送が可能になり、汚染が避けられ
る。従って、冒頭で述べたクラシコ−メカニカルピペッ
ト及び分配器や、最初に説明した分配マイクロシステム
に比べて、試薬の消費が相当に減少させられる。本発明
はミクロ滴定プレートへ極端に小さな量の液を受け入れ
充填することや、(例えば細管電気泳動など)分析用ミ
クロ流体システムへ試料供給することや、バイオチップ
へ試薬を入れることなど種々の応用を可能にする。
【0022】このシステムは液量の受入と排出の両方に
利用できるようにしている。但し有益な方法において、
例えば、所定の液量をシステムでの処理のために行き先
を定めたり、別の形でシステムへ入るようにした場合な
ど、液量の受入のみもしくは排出のみに用いられるよう
にさせる。従って、本発明には前記応用方法の両方もし
くは一方だけを可能にするシステムをそれぞれ含んでい
る。
【0023】受け入れられ、もしくは、排出される液分
量はそれぞれ、様々な方法で測定され制御される。すな
わち、それは、(例えば、負圧もしくは正圧のレベル、
バルブ手段を切換える時点、マイクロポンプの操作と休
止、マイクロポンプのポンピング率や容積変位率などの
ような)種々のシステム条件のもとで或る液が或る量、
受け入れられ、また、このシステムにより排出されるこ
とを試験することにより決定することが可能である。こ
のシステムは、同一のシステム条件で操作されれば液分
量の受入と排出を高精度に繰り返す。
【0024】従って、例えば、ガス変位システムにおけ
る負圧および・またはバルブ手段が所望の液量のピペッ
ティングのために開く時点は、所望の液量が受け入れら
れるように、制御可能である。更に、その正圧と、バル
ブ手段開放時点は、その液量が安全にオープンジェット
で排出できるように制御される。この点に関連して、正
圧は、当該液量が完全に排出されるまで付加し続ける。
但し、ガス貯留部の負圧並びにバルブ手段の開放時期
を、少なくとも受け入れるべき液分量が受入られるよう
な形で制御し、その後に正圧と、バルブ手段開放時期
を、プレセットした液量がまさに排出されるような形で
制御することも可能である。後者の方法は、排出される
べきすべての液量の少なくとも総量を当初受け入れる必
要がある分配プロセスにおいて行えば良い。更に、いく
つかの決定された液量もしくは数種類の液についての決
定された量に関する受け入れもしくは排出のためのシス
テム条件を発見し、それらを、適切な液量の正確なる受
入、排出のために参照することも可能である。
【0025】有益な態様に従って、このシステムの備え
る圧力センサーは、望ましくは温度が補償されて、(分
配制御部と操作連通する)ガス変位システムにおける圧
力を検出し、受入もしくは排出される液量を定量、測定
し、もしくは、それを予め設定した値となるよう制御す
る。すなわち、この圧力センサーは、バルブ手段が開か
れた後負圧もしくは正圧の変化を定量し、且つ、受入も
しくは排出される液量に対応するガス量の変化を計算す
るために分配マイクロシステムにおけるガスの流れの状
況を表現する方程式とともにボイルの法則やその他のガ
ス条件方程式を利用しつつ、分配制御部を用いる。だ
が、このような液量の測定は、システムにおけるガス量
の製造関連の変化、つまりは、未知の変化に影響される
可能性がある。測定された液量の受入と排出のためのシ
ステム条件に関する検査による測定結果に基づいた前述
の側面にしたがい、上記の側面は受け入れもしくは排出
にだけ関連するかもしくは、測定された液量の受け入れ
と排出に関連性をもつ。
【0026】特に有用な側面に寄れば、分配制御部は、
ガス変位システムに拡がる圧力を圧力センサーで検出
し、マイクロポンプのポンピング率もしくは容積変位を
予め之設定値へ制御することにより、液の吸引もしくは
排出時のガス変位システムの負圧もしくは正圧を調整
し、且つ、その圧において知られているマイクロポンプ
のポンピング率または容積変位によって受入もしくは排
出される液量を測定する。この側面は、ガス変位システ
ムの負圧もしくは正圧を一定に保つためマイクロポンプ
により吐出されるガス量が極めて正確に、受け入れられ
る液量に対応することを考慮したものである。これによ
り、受け入れられもしくは排出される液量それぞれの測
定もしくは制御のため、負圧もしくは正圧の予め之設定
値への調整を有効に利用可能となる。この点に関連し
て、分配における精度は基本的に圧力センサーによる圧
力検出の精度により決まる。前述の各側面によれば上記
の側面も受入もしくは排出のみに関連するか、もしく
は、測定された液量の受け入れと排出に関連性を有す
る。
【0027】受入もしくは排出されるべき液量はきっち
りと予め決定しておいても良いし、また、調節可能とし
ても良い。
【0028】別の有用な側面によれば、液貯留部がノズ
ルとして形成される液通路を持つ。ノズルはオープンジ
ェットの形成につながる出口速度の達成に有利である。
更に、貯蔵空間の断面の寸法は、液流がそこで基本的に
栓の輪郭を持ち、残余の液を貯蔵空間の壁へ固着してと
どまらせることが無い大きさを持たせる。更に、負圧も
しくは正圧を開放した場合液の慣性力に勝り、液の更な
る受入もしくは排出を抑制し得る増強した摩擦力がノズ
ル領域の液に作用する。更にまた、特にノズル部分での
液貯留部の出口ポートは横断面を小さく設計して、表面
が疎水性である場合細管力により、単なる液への浸漬だ
けによって液の出口ポートへの、重大な浸漬深さまでの
侵入を防止する。これにより、液受入を浸漬深さと無関
係にできるので、ポータブルユニットにとっては満足な
状態となる。更に、疎水面により、液排出時ノズルで生
じ得る固着を避けられる。
【0029】マイクロポンプとは別に、本システムにお
ける一つ乃至数種類のコンポーネント、例えば、ガス貯
留部、バルブ手段、分配制御部、圧力センサー、別のバ
ルブ手段、液貯留部、コンポーネント間の接続部すべ
て、コンポーネントと周囲環境との接続部すべてなど
を、ミクロシステム技術で設計できる。これによりシス
テムの微小化と、コスト効果の高い連続生産が可能にな
る。その上、ミクロシステム技術設計により、コンポー
ネントが望みとおりの迅速さで稼動することが保証され
る。また、ミクロシステム技術設計の極めて精巧な構造
が、求められた精度で製造可能である。また、特に、シ
ステムのコンポーネントのうち一つまたはそれ以上を、
コンポーネント間のまたは周囲環境との接続部を備えた
ミクロ流体ボードに配置することも有益である。
【0030】例えばミクロシステム技術設計による、シ
ステムにおけるガス運搬コンポーネントの微小化も以下
の理由により有益である。すなわち、負圧もしくは正圧
を液貯留部に付加すると、負圧もしくは正圧が、ガス変
位システムから液貯留部へ拡がるため、突然急激に低下
する。この圧力低下は最終的に可能な限り小さくなる。
更にまた、ガス貯留部を容積が小さくなるよう設計する
ことも、液受入、排出による負圧もしくは正圧の変化に
ついての圧力センサーによる検出が容易であり、受入、
排出される液量の測定と制御が一層正確に行えるので、
有用である。これらの理由により、絶対的容積すなわち
システムにおける複数のコンポーネントに拡がるエアク
ッション容積は、受け入れられるべき最大液容積にほぼ
等しい数量とすることが好ましい。
【0031】
【発明の実施の態様】本発明を以下実施例の図面を参照
しながら更に詳細に説明する。以下の各実施例の説明に
おいて、同様の態様についてはそれぞれ同じ符号により
示す。また、ここで説明しているマイクロポンプに代え
て、現在入手可能なもしくは今後開発されるその他のマ
イクロポンプも適用される。
【0032】1.総論 各実施例は以下の考え方及び目的に基づいている。この
ミクロ・システム技術を用いることにより、極端に小さ
な液分量で分配が行える。分配における不正確さの度合
を低くし、そして、高速での分配を達成するために、時
間ダイナミクスと、排出率に対する強い要望に合致する
ミクロ流体 コンポーネントを採用する。
【0033】実施例はすべて、液を、交換可能なピペッ
トチップとして設計できる液貯留部(1)とだけ接触さ
せておいて、分配される液分量に対しての負圧もしくは
正圧によるパルス状のガス排出によるエアクッションの
変位に基づいている。
【0034】この原理を、図1の実施例を参照しながら
説明する。液貯留部(1)を(例えば膜ミクロポンプな
どの)ミクロポンプ(2)につなぐ。負圧もしくは正圧
をガス貯留部(3)に膜ミクロポンプ(2)により形成
した後、ガス貯留部(3)をバルブ手段(4)により突
然に液貯留部(1)へつなぐ。この時点で、ガス貯留部
(3)の容積はほぼ、液貯留部(1)の容積に等しくな
るので、仮に圧力が容積の二倍で補償されるとすると、
正圧もしくは負圧は半分まで減る。従ってこの場 合、
従来技術の機械的エアクッションピペットにおける静止
圧の出現とは対照的 に、ガス貯留部(3)と液貯留部
(1)との間でバルブ手段(4)を切り替えることによ
り動圧力補償が為される。
【0035】更に、圧力の動的調整がガス変位システム
において為される。そのために、図1のように、圧力セ
ンサー(5)をガス貯留部(3)と液貯留部(1)の間
の接続チャネル(6)へつないでいる。静止圧力平衡に
至る前の液の受け入れと排出は、バルブ手段(4)の切
換により停止できる。これらの操作は、圧力調整コント
ローラから成る分配制御部(7)により制御される。
【0036】各実施例において、液の受け入れと排出に
ついての測定は、移動させる液の固まりの時間従属的慣
性力ではなくて、液の粘度と流れ形態とに影響される摩
擦力によって行われる。この摩擦力は、甚だしい圧力降
下を避けるため、実質的に液貯留部(1)における領域
(1'')に限定される。
【0037】それらは、図2によれば、液貯留部(1)
が貯蔵空間(1')に隣接して、貯蔵空間(1')とノズ
ル(1'')との間に速度増加比を生み出すための液通路
として出口ポート(1''')を備えたノズル(1'')を
有するという事実により達成される。この流体増加比
は、一方では、(1'')において約1〜2m/秒の流速
のオープンジェットで排出するための十分速いスピード
を生み出す役目をする。また、一方で、例えば細管など
の形態で設ける貯蔵空間(1')における高すぎる吐出
圧を避ける役目もする。更に、負圧もしくは正圧が瞬間
的にガス通路(1'''')へ解放される場合、ノズル
(1'')で高くなった摩擦力が、液の受け入れと排出 の
即時停止を助ける。
【0038】例えば膜ミクロポンプ(2)は現在のとこ
ろ、約300〜500ミリバールのガス圧を発生させる
ことが出来るが、この値は、ガス貯留部(3)から液貯
留部(1)への圧力補償の間に減らされ、例えば、半分
に削減される。ノズルの直径 を0.1mmとして、長
さ50mmの液貯留部からオープンジェットで液を排出
するためには、ガスの正圧を約100ミリバールとし
て、約25μl/秒の容積 流が発生する。
【0039】ノズル(1'')の出口(1''')の直径
は、掛かる圧力に応じた容積流によって決まる。この容
積流は、膜ミクロポンプ(2)の排出率によっても決ま
るし、ま た、制御回路の時間動力学によっても決ま
る。従って、液貯留部のノズル領域での断面経路は、膜
ミクロポンプの吐出特性と直接に相関関係を持つ。
【0040】受け入れ時における制御の時間レスポンス
は、以下の説明的な計算で示される。約50ミリバール
の圧力差が、直径100μml長さ1mm、そして、
(Vrが ノズルに隣接する貯蔵空間における速度、V
dがノズルの出口ポートでの速度とした場合)速度増加
比Vr/Vdが64のノズルに7μl/秒の容積流(ア
クア・バイデスト)を生み出す。従って、1μlの容積
が143ms(ミリセカンド)以内に受け取られる。1
%の精度は、1.4ms以内に受け取られる10nlの
容積増加に対応する。従って、精度1%での1μlの容
積の分配は、すべてのコンポーネントの時間動力学と、
システムにおけるデッドな容積(すなわち、ガスクッシ
ョン)の、ミリセカンドレンジの、圧力補償レスポンス
とを、前提条件としている。
【0041】このミクロシステム技術の各コンポーネン
トは、特にそれらを一体的且つ平面的な構成方法(閉鎖
チャネル。SMD技術(「表面取り付けデバイス」技
術)による。)でミクロ流体ボードにより、相互接続し
た場合、前述の時間動力学に対しての要望に応えること
が出来る。
【0042】液の受入が、スピードを決定するノズル
(1'')により、圧力差にほぼ比例する形で、一定の高
速度で行われるので、(例えば、手で保持することによ
る)ノズル(1'')のアラインメントによる影響や、濡
れることの効果などは、一時的な、それゆえに、かすか
な圧力差による静止圧補償と引き比べ、無視できる。し
かし、本発明の受入れメカニズムにおいて、摩擦力が、
粘度に応じた液の動きを生み出す。但し、本来的にそれ
は、この分配マイクロシステムで測定され考慮され、従
って、自動的にこのシステムによって補償される(第2
節参照)。粘度の違いは、実質的に大きいが、それは、
負圧もしくは正圧の増加で補償され、受け入れ及び排出
の時間が長くなることを避けられるので、液貯留部
(1)は単一のデザインだけで5〜10倍程度までの粘
度を広くカバーできる。それ以上のレンジの粘度につい
ては、液貯留部(1)のノズル断面積を、流量条件や圧
力条件を基本的に等しくできるよう粘度に応じて決め
る。
【0043】圧力センサー(5)を有益に用い、液貯留
部(1)と液との接触を検出できる。この場合、ポンプ
(2)により、永続的なガス流が液貯留部(1)から追
い出される。出口(1''')が液表面に接触するとすぐ
に、液貯留部(1)の圧力が上昇する。この圧力上昇は
圧力センサー(5)で検出され、液量の受入開始に用い
られる。
【0044】出口ポート(1''')にできる小さな気泡
が原因となる液量受入エラーを避けるために、形成され
ている正圧を(図5の(10)の)換気用接続部から解
放するか、もしくは、ガス流を、できている気泡が霧散
するまで流し続ける。気泡の霧散により圧力が跳ね上が
るが、それは検出可能であり、液量受入の開始のために
利用される。
【0045】ノズル(1'')もしくは液貯留部(1)全
体に液撥水表面を設け、高い細管効果により液受入を可
能とする(この場合の液受入は浸漬深さに左右されな
い。)ことが望ましい。従って、約15ミリバールの細
管押し下げは、液受入無しに、約0.15mの浸漬深さ
に相応する。更に、液撥水表面により、液が、(ノズル
(1'')の毛管力により液量が残って固着することも無
く、)何も残らず排除される。
【0046】ノズル(1'')を備えた液貯留部(1)
は、特に(例えば長さ50ミリのガラス製の)プルアウト
形細管を浸漬プロセスでシリコンコーティングにより疎
水性にしたものにより形成できる。この細管は、PP、
PC、PSなどのプラスチックで製造し、ミクロ射出成
形プロセスや、(例えば、レーザードリルプロセスなど
の)連続的な機械加工操作により所要のノズル寸法を持
たせることが望ましい。 2.制御パルス圧法
【0047】液の受入、排出と、圧力決定の調整につい
ての動力学的プロセスに関して以下、詳細に説明する。
図1によれば、ガス変位システムの圧力を圧力センサー
(5)によって測定し、また、膜ミクロポンプ(2)
(この場合は膜ミクロポンプ)のポンピング率、すなわ
ち、ポンピングで吐出されるガス流量に基づき分配制御
部(7)によりガス変位システムの圧力を調整する。
【0048】2.1 受入時の制御回路の操作モード 液貯留部(1)における一定の負圧が液受入の時定数容
積流を発生させる。膜ミクロポンプ(2)が、受入によ
り発生し圧力センサー(5)で測定される制御回路の負
圧を補償する。
【0049】図3aによると所定の開始時間t1におけ
る液貯留部(1)への負圧のパルス状の適用により、受
入が、極めて低い不正確さで起きる。膜ミクロポンプ
(2)は、液貯留部(1)が基本的にいつでも値p
2(2.2節参照)を維持するような形で、制御部
(7)により作動される。膜ミクロポンプ(2)の公知
の圧力従属的な排出率に沿ったポンピング率を、時間に
対して積分すると、ポンピングされるガス量、つまり
は、液貯留部(1)へ受け入れられる液量が得られる。
同時に、液貯留部(1)への液受入の時間レスポンス
は、受け入れられた液の粘度の目安となる。
【0050】従って、膜ミクロポンプ(2)は、運ばれ
るガス量が、運ばれる液量に変換されることから、この
制御回路における容積検出器として作用する。従って、
受け入れられる液量と、圧力センサー(5)と組み合わ
せた膜ミクロポンプ(2)による量の検出とをカプリン
グすることにより、製造時無害の許容度となる液貯留部
(1)の容積とは独立した受け入れが許される。流量条
件が可変であることは分配プロセスの時間に影響するだ
けであるから、受け入れられたもしくは排出された液量
は、粘度や、ノズル直径の許容度、更には、流量を可変
にするパラメータに、左右されない。
【0051】膜ミクロポンプ(2)の増加的な排出特性
により、受入中の液量とその正確さを、圧力、ポンプス
トローク、ポンピング頻度に依存させる。例えば、(図
4の)圧力pに依存する膜ミクロポンプ(2)のポンピ
ング率Fは、それを圧力上昇法により準備開始プロセス
の公知の容積に変換することにより決定される。受入プ
ロセス毎の所定時間どおりの圧力降下によって決定され
る粘度は、所定圧力p 2における受入及び排出の時間へ
と、釣り合い良く推移する。受入時間と排出時間が等し
い場合、従って例えば粘度が二倍になる場合、圧力を適
宜減じるか増加させ、例えば、p2からp3までは、2×
2(図3参照)とし、この結果へ、必要に応じ、膜ミ
クロポンプの直列接続を介在させる。
【0052】t4以後の所定の液量受入に続く液の停止
が、t4とt5の間の通常の大気に対するパルス状の負圧
解放によって行われる(図3a参照)。慣性力に比べ相
当に強い摩擦力が、液貯留部(1)における液の逸脱に
より即座の停止を生じさせる。支援手段として、負圧パ
ルスをt5とt6(図3c参照)の間の吸引ミクロポンプ
により追加的に介在させても良い。細管力による液の追
いかけは適当な負圧によって継続的に防止できる。
【0053】2.2 受入時の圧力−時間レスポンス 図3aによると、時間t1までにガス貯留部(3)と液
貯留部(1)の間で圧力補償が起きる。容積とチャネル
長さが小さく短いことから、圧力補償はミリセカンド以
下のレンジで発生し、それゆえ十分に速い。圧力p2
このシステムにおいてt1で自ら調整し、受け入れるべ
き液分量と、液の粘度に適合させられる。従って、負圧
2は、受け入れる液分量が少なめの場合低めとなり、
受入流量もしくは流速を低下させ、所定時間どおりの調
整すなわち容積受入の正確さが維持される。液の吸引に
より、時間t2に、圧力がボトム圧力閾値p2まで降下さ
せられる。この圧力降下のための時間の余裕は液の粘度
に比例する。従って、ポンプの増加ストローク、すなわ
ち、膜ミクロポンプ(2)の一回もしくは数回の膜スト
ロークにより、圧力降下の補償が生じる。補償は、圧力
2が時間t2'で達成されたときに完了する。このメカ
ニズムであるから、粘度は時間経路に影響するだけであ
るので、受入中の液分量は粘度に左右されない。
【0054】そして更に、この操作を、(圧力降下の補
償を常に、時間t3およびt4におけるポンプの増加スト
ロークによって行い)、数回繰り返す。ポンプのストロ
ークを合計し、調整したポンピング量に達していれば液
受入を停止させる。
【0055】2.2 排出 液排出は液受入と同様であって、一定の正圧が、公知の
方向−依存性液流抵抗を備え得る液貯留部(1)の公知
の粘度と公知の寸法により排出を生じる。調整は受け入
れ時と同様に、膜ミクロポンプ(2)が圧力降下を補償
するというかたちで行える。所定の時間通りの調整も、
このシステムが液受入の間に獲得するデータの助けを借
りることにより、可能である。
【0056】t1の後、液貯留部(1)へ正圧をパルス状
に適用することにより、オープンジェットを即座に形成
させる。ピペットモードでの排出は完全な吹き出しによ
り、液の停止無く行われる。そして、受け入れられた液
量が決定されていて、完全な吹き出しが、例えば、所定
時間通りの制御により確保されるという場合、ポンピン
グ量の決定は無くとも良い。
【0057】最小圧力は通常、オープンジェットでの排
出のため、存在する必要があるので、制御回路はおそら
く、高めの時間動力学のための(小さな液分量用の)分
配モードでの時間制御を備えるよう設計されなければな
らない。t4の後、所定の容積受入に続く液の停止は、
通常の大気に対するパルス状の正圧解放により、同様な
形で行われ、慣性力に比べ比較的高い摩擦力が液逸脱に
より即座に停止を生じさせる。
【0058】リミットは、約100ナノリットルの容積
での液固有の表面張力(この場合、オープンジェット条
件下での排出時間は約4ミリセカンドである。)との関
連から、排出モードで排出される最小の容積に設定す
る。それ以上に小さい分量での液の排出は、1〜2メー
トル毎秒のオープンジェット速度の場合の運動エネルギ
ーがそのような小滴の表面エネルギーにほぼ一致するの
で、この場合問題がある。
【0059】3.有益な効果 パルス圧法の場合は、連続的なオープンジェットがt1
後すぐに圧力p2で形成されるので、小滴がむやみに形成
されることが無い。
【0060】分配操作時の小滴の、定義される逸脱が、
特に流体増加比による正圧もしくは負圧の突然の解放に
よって達成される。負圧もしくは正圧の蓄積は、特に以
後の分配操作に遅れを生じないように、例えば移送、受
入もしくは排出操作の間に為される。
【0061】低いレベルでの不正確さが、受入の時間t
1の定義される開始により、達成される。前記の不正確
さは液貯留部の出口ポートもしくはピペットチップの直
径に対し相関関係を持たない。受け入れられるもしくは
排出される液量は、測定における不正確さ、すなわち、
圧力センサーの測定の不正確さのよってのみ、制限され
る。受入および排出の速度は粘度と圧力にほぼ比例する
値とする。
【0062】ノズル出口の多様な断面値(例えば、10
0〜300μm)を、個別の粘度に合わせて用いること
ができる。等しい圧力条件下では、ノズル直径は、(受
入及び排出の速度を一定にしておきたい場合)粘度が1
0倍になる場合100〜180μmまで、そして、粘度
が100倍に成る場合は100〜320μmまで大きく
する必要がある。
【0063】ノズルの寸法が決定されている液貯留部に
より、粘度に5〜10倍の違いがある個々の液分量の分
配が可能になっている。
【0064】4.別の実施例 図5の示す実施例において、液貯留部(1)は、ガス変
位システムの接続チャネル(6)に脱着可能なジョイン
ト(8)を備える。ガス変位システムに対して負圧ガス
貯留部(3)または正圧ガス貯留部(3')が交互に適
用され、三方向/二方弁(4)により切り替えられる。
ガス貯留部(3)にはフィルター(9)を介して一方向
膜ミクロポンプ(2)の吸引側端部が接続され、前記ミ
クロポンプ(2)の圧力側端部は周囲環境へつなげられ
ている。ガス貯留部(3')へは(フィルター(9)を
介して雰囲気を吸い込む)一方向膜ミクロポンプ
(2')における圧力側端部が接続される。
【0065】接続チャネル(6)は横方向に換気チャネ
ル(10)を周囲環境へつないでいる。換気チャネル
(10)は二方向/二方弁(11)により閉じられ、開
かれる。
【0066】接続チャネル(6)はまた、横方向に圧力
センサー(5)を周囲環境へつないでいる。圧力センサ
ー(5)が周囲環境に対する差圧を検出する。分配制御
部(7)が膜ミクロポンプ(2、2')、バルブ(4、
11)を制御し、圧力センサー(5)の信号を処理す
る。
【0067】このシステムは調整パルス圧法により操作
される。液の吸引のためには、まず負圧を、バルブ
(4)をポジション(b)にしてガス貯留部(3)に、
膜ミクロポンプ(2)により形成する。そして、バルブ
(4)をポジション(a)へ切換えるとともに、バルブ
(11)を閉じ、これにより、負圧が突然に液貯留部
(1)に掛かり、液貯留部(1)がノズル(1'')から
液を吸い込む。液吸引時、圧力センサー(5)がガス変
位システム内の圧力を連続的に決定し、分配制御部
(7)がそのガス変位システム内の圧力を、膜ミクロポ
ンプ(2)により決定値に調整する。液吸引は、バルブ
(11)を開き、膜ミクロポンプ(2)をスイッチオフ
し、更に必要に応じて、バルブ(4)をbポジションに
切り替えることにより突然に終了させられる。
【0068】液の排出のためには、バルブ(4)をま
ず、aポジションに移動させ、ガス貯留部(3')に膜
ミクロポンプ(2')により正圧を形成する。バルブ
(4)をbポジションに切換え、且つ、バルブ(11)
を閉じて、正圧を液貯留部(1)へパルス状に掛ける。
その結果、受け入れられている液がノズル(1′)から
オープンジェットにより排出される。この時点で、正圧
が、圧力センサー(5)により永続的に決定され、分配
制御部(7)により決定値へ調整される。所望の液量の
排出時、バルブ(11)が再度開かれ、膜ミクロポンプ
(2')がスイッチオフされ、必要に応じて、同時にバ
ルブ(4)がbポジションへ切換られて、周囲環境へ正
圧が解放される。
【0069】図6aの実施例は図5と比べて、三方向/
二方弁(4)だけを設ける。この三方向/二方弁(4)
は接続チャネル(6)における換気チャネル(10)の
接続部位に着座させる。ポンプ(2,2')はそれぞれ
共通のガス貯留部(3)へつなぐ。圧力センサー(5)
も同じくガス貯留部(3)に接続される。
【0070】バルブ(4)がaポジションのとき、ガス
貯留部(3)が充填される。そのために、ポンプ(2,
2')それぞれには、ガス貯留部(3)へもう一方のポ
ンプ(2'、2)が形成した圧力を維持する特性を備え
ている。ガス貯留部(3)内の圧力は圧力センサー
(5)により、そしてまた、分配制御部(図示せず)に
より調整される。
【0071】吸引もしくは排出のために、バルブ(4)
は、bポジションへ移動される。吸引もしくは排出の停
止には、バルブ(4)をaポジションへ戻す。
【0072】この実施例は、バルブ手段(3)一つだけ
を使うので、コストが比較的低いが、前記ポンプ(2,
2')のかわりに、方向的に操作するポンプ(2)を単
独で用いれば、このコストは更に減らせる。
【0073】当該の圧力を維持し得る一方向ポンプ
(2,2')が図6a実施例のために利用できない場合
は、図6bに従い、三方向/二方弁を備えた装置
(2'')をポンプ(2)出口とポンプ(2'')入口の下
流へ介装して良い。三方向/二方弁の切換え位置に従っ
て、ポンプ(2または2')が周囲環境に接続され、も
う一方のポンプは遮断される。これにより、圧力が所望
のとおりに確実に維持される。
【0074】バルブ手段(4)もしくは装置(2'')と
して三方向/二方弁が利用できない場合、これらをそれ
ぞれ、二方向/二方弁に代えても良い。
【0075】図7の実施例と、図5との違いは、三方向
/二方弁(4)の替わりに、ニ方向/二方弁をふたつ
(4'、4'')用いた点であり、更に、ガス貯留部
(3、3')の間に圧力センサー(5)を介装してい
る。
【0076】負圧もしくは正圧は、バルブ(4'、
4''、11)の切換により液貯留部(1)へ掛けるもし
くは液貯留部(1)から抜かれる。ガス貯留部(3又は
3')の圧力は、接続されているポンプ(2'、2)を介
してもう一方のガス貯留部 (3'、3)を換気すること
により大気圧を参考にして、圧力センサー(5)により
測定される。
【0077】図8の実施例と図7のものとの違いは、ガ
ス変位システムの形態にある。この実施例では単一の一
方向膜ミクロポンプ(1)の吸引側をフィルター(9)
を介して負圧ガス貯留部(3)につなぎ、圧力側をじか
に正圧ガス貯留部(3')へつないでいる。ガス貯留部
(3,3')はそれぞれ、二方向/二方弁(4'、4'')
を介して液貯留部(1)の接続チャネル(6)に接続し
ている。負圧ガス貯留部(3)は、二方向/二方弁(1
1)を持った換気チャネル(10)を接続している。膜
ミクロポンプ(2)とフィルター(9)とは更なる差圧
センサー(12)へ分岐している。
【0078】膜ミクロポンプ(2)、バルブ(4'、
4''、11)、センサー(5,12)は分配制御部
(7)へ接続しているが、理解しやすいように、接続状
態の詳細は割愛してある。
【0079】負圧をガス貯留部(3)に膜ミクロポンプ
(1)を作動させることにより形成する。所望の負圧の
達成は圧力センサー(5)でモニターできる。圧力セン
サー(12)は差圧により得られるポンピング率を検出
する役目をする。バルブ(4')をひらくことにより、
負圧を急激に切換えて液貯留部(1)へ掛ける。負圧の
調整は先に説明したように行われる。バルブ(11)は
吸引停止のために開ける。
【0080】負圧を形成中の場合に、ガス貯留部
(3')へ既に正圧が掛けられていても良い。また、そ
れは、バルブ(11)を開にした状態で膜ミクロポンプ
(1)を開いても可能である。所望の正圧の達成を圧力
センサー(12)によりモニターできる。正圧をバルブ
(4'')により液貯留部(1)へ急激に掛けて、液貯留
部(1)から液を排出できる。正圧の調整は前述のよう
に行う。液の排出はバルブ(4'、11)を開けて止め
る。
【0081】図9の実施例は、図8の実施例に対し実質
的にバルブが相違する。この実施例の場合、負圧ガス貯
留部(3)と、正圧ガス貯留部(3')と、液貯留部
(1)への接続部(6)とのあいだに三方向/二方弁
(4)がある。更に、三方向/二方弁(11')がガス
貯留部(3)と、フィルター(9)と、換気チャネル
(10)との間に配置される。
【0082】ガス貯留部(3)への負圧の形成は、バル
ブ(11')をaポジションにした状態でバルブ(4)
により閉じたガス貯留部(3)に膜ミクロポンプ(1)
を作用させることにより行う。その場合、バルブ(4)
をaポジションに切換えれば負圧を急激に液貯留部
(1)へ掛けることができる。液受入の停止のために
は、バルブをaポジションから移し、バルブ(11'')
をbポジションに移動させて、ポンプ(2)により換気
を行えばよい。
【0083】ガス貯留部(3')への正圧の形成には、
バルブ(11'')をbポジションに切換え、バルブ
(4)をaポジションに移し、膜ミクロポンプ(1)を
作動させる。液排出のためには、バルブ(4)をbポジ
ションへ切換える。操作の停止にはバルブ(11')を
周囲環境のほうへ開き、必要ならばバルブ(4)をaポ
ジションへ変える。
【0084】図10の本発明システムは、ミクロ流体ボ
ード(13)により有効に具体化できる。それについて
は図10のシステム図に示しているが、その構造は図5
のものとほぼ等しい。ミクロ流体ボード(13)は(例
えば接続チャネル(6)などの)様々なチャネルと、ガ
ス貯留部(3,3'など)とを集積したものであって、
射出成形やエンボス技術により少なくとも一つのボード
体として形成し、チャネルやガス貯留部を閉じて製造し
ている。
【0085】種々のコンポーネント(例えば膜ミクロポ
ンプ(2,2')、バルブ(4)、圧力センサー(5)
など)を混成の組立体に取り付けて互いに溶接し、ミク
ロ流体ボード(13)の中でじかにチャネル(6など)
やガス貯留部(3,3')へ接続している。
【0086】更に、ミクロ流体ボード(14)の表面に
電気導体(14,14')をプリントしている。電気的
/電子機械的コンポーネント(2、2'、4、5)は結
合プロセスにより、プリントされた導体(14,1
4')へ電気的に接続され、正規化バスシステムにより
アドレスされる。
【0087】ミクロ流体ボード(13)は、標準化した
電気及び液圧式インターフェースにより、電子圧力制御
部(7)と、交換式ピペットチップ収容・固定装置とに
接続される。
【0088】ミクロ流体ボード(13)は特に、本発明
システムの絶対容積の最小化を可能にするという有効性
を有している。負圧もしくは正圧が、液貯留部へ付加さ
れている最中に、レベルの半分だけ降下するよう意図さ
れている場合、ガス貯留部(3)へ結合されるべきシス
テム容積は、ガス貯留部(3)とほぼ同じ容積である必
要がある。従来のフレキシブルチューブ接続部と、標準
的−機械的ポンプ及びバルブは嵩が大きすぎ受動的すぎ
る。従って、ミクロ流体ボード(13)とミクロシステ
ム技術コンポーネントとによって具体化されるこの実施
例は特に有益である。
【0089】図11によれば、複数のコンポーネント搭
載ミクロ流体ボード(13)を、正規化した格子ピッチ
で隣り合うよう平行に配置し、多チャンネル式分配装置
を形成する。ミクロ流体ボード(13)を、ピペットチ
ップ形の液貯留部(1)へ、横方向に伸びる接続ボード
(15)によって結合する。接続ボード(15)は、液
貯留部(1)への接続部を実現するという目的をもった
接続チャネル(6)の連続部(6')を備えている。液
貯留部(1)の格子ピッチはミクロ流体ボード(13)
の格子ピッチとは異ならせて、例えば滴定プレートの格
子ピッチなどの格子ピッチを維持する。接続ボード(1
5)には液貯留部(1)へ離脱可能に取り付ける収容・
固定装置を設けても良い。
【0090】ミクロ流体ボード(13)と接続ボード
(15)を用いたシステムのモジュラー構造により、液
貯留部(1)で個々の液分量を混ぜ合わせる、もしく
は、分離させるなどの別途の作用を実行可能である。こ
のために、必要に応じ、接続ボード(15)に、例えば
バルブを備えた別途の情報分配システムを形成して良
い。更に、別の、空気圧式接続部(6'')によりボード
(13、15)間の複合的連結や機能が可能になる。
【0091】図12に示したミクロ流体ボード(13)
は、横方向に伸びる接続ボード(15)により、平行に
並んだ数本の液貯留部へ接続している。従って、平行な
液貯留部(1)それぞれを介した液の受入と排出は単一
のミクロ流体ボード(13)により生じさせる。このシ
ステムには、ミクロ流体ボード(13)に接続チャネル
(6)もしくは接続ボード(15)に接続チャネル連絡
部(6')があり、それらに対しミクロシステム技術バ
ルブ手段が一体化される。このバルブ手段により、単一
もしくは複数の液貯留部の目的に合わせた作動が為され
る。
【0092】図13によれば、ピペットチップの形態の
液貯留部(1)を平行に並べた状態のマガジンからミク
ロ流体ボード(13)まで案内することが出来る。最後
にもう一点、ピペットチップ(1)はミクロ流体ボード
(13)と平行に、取り付け部へ変位させるようにして
いる。このシステムではLED(発光ダイオード)(1
7)を例えばミクロ流体ボード(13)または接続ボー
ド(15)に取り付けることが出来る。LEDにより光
が、おそらく放射の逆転により、底部の穴として光が通
過するピペットチップのガス通路(1)''''へ軸方向に
集められ、ライ トポインターとしてノズル(1'')か
ら出て行く。この場合、ピペットチップは光導体として
働く。前記したライトポインターは、ノズル(1'')
(特にガラス製の場合)と、分配場所との位置表示器と
して使える。このことは特に、システムがポータブルな
ユニットとして設計されている場合に有益である。更
に、光検出器(17')が測定する(液表面に接触して
いる)光の反射レスポンスの変化が液接触の検出に用い
ることが出来る。
【0093】図14によると、本発明システムが分配シ
ステム(18)を備える。分配システム(18)の供給
チャネル(19)から小さなサイドアーム(20)が複
数本(n本)分岐している。n本のサイドアームはそれ
ぞれ出口のあるノズルを有する。分配システム(18)
の内側面は、サイドアーム(20)部分を親水性の設計
とし、サイドアームへの液充填を補助している。この分
配システム(18)は、チップから受け入れた液をゆっ
くりと排出して、チャネル(19)でのオープンジェッ
トを避けるので、液のサイドアーム(20)の中までの
拡がりを可能にする。本発明の正圧の適用は、液をノズ
ルからおそらくオープンジェットで連続的に排出する助
けとなる。
【0094】図15によれば2本の液貯留部(22、2
2')の平行配置により、二つの液の混合と、受入中の
液をガス泡により分断することとが可能である。このた
め、混合プロセスにおいては、予め受け入れている液を
液貯留部(22')から排出し、(別の液の場合の様
に)同時に液貯留部(22)へ受け入れる。(22')
からの液量が(22)に完全に受け入れられることを意
図しているので、少なくとも同一の液量が(22)に受
け入れられなければならない。続いて、第三の液を(2
2')に受け入れる。そして、全部の液の混合が為さ
れ、これらが(22,22')から排出される。この構
成において、液貯留部(22,22')の出口(2
2''、22''')は互いに出来るだけ近く配置して、液
の「クロスオーバー」をしやすくしている。液貯留部は
ピペットチップに組み込んでも良いし、また、使い捨て
タイプとして設計しても良い。
【0095】前述の液貯留部(22、22')の別の応
用方法は、ガス泡によりチャネル(22)の液を分断す
ることである。分断は、(液を(22')へ受け入れつ
つ)(22')からエアを排出させることによって生じ
させる。この点は、特に、個々の液分量がサイドアーム
(20)における液量より少ない場合に、図14の分配
システムの操作に有利である。
【0096】上記の各実施例においてミクロポンプとし
て採用され得るのは特には、膜ミクロポンプである。一
方向のみの設計の場合に、これらの膜ミクロポンプの入
口と出口の両方にフラップバルブなどの受動レスポンス
バルブを設けてよい。また、一方向のみの設計の場合
に、入口と出口の両方に能動レスポンスバルブを設けて
も良い。特に、それらは圧電式アクチュエータを備えた
膜バルブなどの電気的に制御可能なバルブで良い。
【0097】前記アクチュエータは膜ミクロポンプと別
体に設計してもよいし、また、ミクロシステム技術によ
り膜ミクロポンプに一体的に形成しても良い。例えば、
膜ミクロポンプの膜もしくは膜バルブには、支持層と、
その層に重ねる圧電フィルムとを設けても良い。電圧を
この圧電アクチュエータへ、圧電フィルムの上側と下側
の表面接触部を介して掛ける。
【0098】自動充填式膜ミクロポンプ(製造者:ザ・
インスティチュート・ファー・ミクロテクニク・マイン
ツ・ゲーエムベーハー、住所:カール−ツアイス−スト
ラッセ 18−20、ディー−55129、マインツ−
ヘクトハイム)を、一方向膜ミクロポンプとして採用し
てよい。その膜ミクロポンプは技術紙「自動充填式低コ
ストタイプ膜ミクロポンプ」標題「エムイーエムエス
(ミクロエレクトロメカニカルシステム)手順」(ケー
・ピー・ケムパー、ジェー・デパー、ヴェー・アーフェ
ルト、エス・オーバァベック共著、1998年ハイデル
バーグ刊行、432〜437頁参照。)この膜ミクロポ
ンプの膜は直径約10ミリである。
【0099】以下の実施例における膜ミクロポンプは、
一体的な圧電式アクチュエータ(膜圧電柔軟部材)を持
った一枚もしくは数枚の膜を備えている。膜圧電柔軟部
材はツインタイプのセラミック製の膜であって、電圧を
掛けると、屈曲して球形椀状に空洞を形成するか、もし
くは、電圧の極性に応じて逆方向に動作する。電圧を切
った後、膜は、弾性回復力により当初位置へ戻される。
この構造をもった公知の膜ミクロポンプは、前述の一方
向膜ミクロポンプとは、特に、膜の直径が約30ミリで
あるという点で相違している。膜は、深さ約70μmの
空隙において変形可能である。更に、(例えば、ミリセ
カンド以下のレンジにおいて)膜の急速変形が可能であ
る。
【0100】使用されるバルブは例えば、フォルシュン
グスツェーントラン・カルルスルーエ/フリードリヒ・
ビュールケルトの、ニ方向/ツーウェイ圧電ミクロバル
ブ(活性操作コンポーネントとして、10ミリの膜圧電
柔軟部材を備える。)である。
【0101】図16によると、前述したタイプの膜ミク
ロポンプ(2)を、ガス貯留部(3)と、接続チャネル
(6)を介して、液貯留部(1)へ接続する。ガス貯留
部(3)の場合も、部分的にもしくは完全に容積変位装
置(2'')へ一体化できる。液貯留部(1)は、永久的
にもしくは脱着可能に、接続チャネル(6)へ接続して
よい。
【0102】二方向/二方弁(4)を接続チャネル
(6)に一体化する。更に、二方向/二方弁で開閉可能
な換気チャネル(10)が、接続チャネル(6)から周
囲環境のほうへ分岐している。周囲環境との差圧を測定
する圧力センサー(5)を、バルブ(4)と液貯留部
(1)との間に接続する。
【0103】液吸引のため、バルブ(4)をまず閉じ、
その後、バルブ(11)を開く。膜ミクロポンプ
(2'')の二枚の膜を駆動して、互いに近づく方向へ屈
曲させる。それから、バルブ(11)を閉じ、膜ミクロ
ポンプ(2'')を駆動して、圧力の膜を解放するか、膜
どおしを互いに離反する方向に屈曲させる。これによ
り、ガス貯留部(3)に負圧が生じる。
【0104】液貯留部(1)を一つの孔の液に漬けて、
バルブ(4)を突然に開く。その結果、負圧が液を液貯
留部(1)へ引き込ませる。時間tに対する圧力pの経過
は図17のとおりである。最高の負圧pから始まって、
一方で、バルブ(4)が開き、システムの圧力が低下し
ていく。これは、圧力センサー(5)でモニターされ
る。受け入れられる液量は、ガス条件方程式により、圧
力の経過から計算できる。目標の量に達すると、バルブ
(11)が開かれ、液の受け入れが停止される。細管力
が液を液貯留部(1)内に保持する。必要な場合、膜同
士が相互にわずかに屈曲されるならば膜により圧力補償
をさせても良い。
【0105】圧力の膜を解放するために、バルブ(4)
を開けて、膜ミクロポンプ(2'')の圧力をオフにして
も良い。但し、液排出のためには、排出が始まるとき膜
どおしが互いに離れるように曲げられるようにすれば有
益である。
【0106】液排出のため、バルブ(4)と(11)を
閉じる。その後、膜を互いに近づく方向に曲げ、ガス貯
留部(3)に正圧を生じさせる。排出のためには、バル
ブ(4)を突然に開き、これにより、正圧が、液を液貯
留部(1)から吐出させる。液排出時の圧力の経過は圧
力センサー(5)によりモニターされる。それに基づい
て、排出量が計算され、目標値が達成されるとバルブ
(11)が急激に開かれる。バルブ(4、11)はあと
で開いて、圧力の膜を解放するようにしても良い。
【0107】更に、所定の時間の圧力補償経過を用い
て、分配される液の粘度を測定しても良い。
【0108】図18によると、圧力センサー(5)は図
16とは異なりガス貯留部(3)へつなぐ。バルブは液
を吸引し、排出しながら、ほぼ図16のように駆動され
る。しかし、図16のマイクロ分配システムにおいて、
ガス貯留部の圧力は、膜ミクロポンプ(2'')を作動さ
せ、バルブ(4、11)を駆動することにより、ほぼ一
定の値に調節される。すなわち、吸引や排出の間に負圧
もしくは正圧があるレベルまで低下すると、バルブ
(4)が閉じられ、バルブ(11)は開かれ、膜どおし
は、互いに近づく方向に、また、離れる方向に、曲げら
れる。その後、バルブ(11)が閉じられ、膜どおしが
曲げられて離れて負圧を生じ、また、一緒に曲げられて
負圧を生じる。それから、バルブ(4)が開かれ、吸引
もしくは排出が続く。この操作は、ガス貯留部にほぼ一
定の圧力が存在するよう、素早く行われる。
【0109】これは図19に示している。従って、受入
が為される場合、負圧pが、時間t1までガス貯留部
(3)に形成される。バルブ(4)が開かれる場合、圧
力は急激に低いレベルまで降下する。この実施例におい
て、膜ミクロポンプ(2'')は、圧力センサー(6)で
測定されている負圧を理由として再度調整され、これに
より、負圧pは液受入のあいだじゅうほぼ一定のままに
なる。膜ミクロポンプ(2'')により変位させられる容
積は知れるので、受け入れられる液量が測定できる。こ
れに関連して、受け入れられる液の粘度も測定できる。
【0110】液排出のあいだ、排出圧力を同じような形
で調整して、排出される液量を膜ミクロポンプ(2'')
について知られている変位量により測定できる。
【0111】図20は、図16、図18に対し、圧力セ
ンサー(5)がバルブ(4)を跨ぐということで相違し
ている。受け入れられもしくは排出される液の量は図1
6についての説明と同様に調整される。更に、液貯留部
(1)の容積は膜ミクロポンプ(2'')における圧力p
(図21参照)の解放から計算できる。この目的のため
に、圧力解放に先立って、大気圧に対して環境へ開いて
いる液貯留部(1)を介して圧力を測定する。更に、バ
ルブ(11)が開かれた後、そして、液貯留部(1)が
液へ漬けられた後、大気圧に対して圧力が測定される。
【0112】別の形態として、バルブ(4)を跨ぐセン
サー(5)に替わる液貯留部(1)や膜ミクロポンプ
(2'')における圧力センサーが別の形で圧力を測定す
る。
【0113】図22は、図18に対し、二つの二方向/
二方弁(4、11)に替えて、一つの三方向/二方弁
(4)を用いるという点で相違する。三方向/二方弁
(4)は接続チャネル(6)と換気チャネル(10)の
両方を閉じることが出来る。液貯留部(6)はこの場合
大気圧とは単に、膜ミクロポンプ(2'')を介しての間
接的な接触しかない。従って、膜を適当に逆に制御する
ことによって、大気圧による風変わりな圧力補償が生じ
る。液量は図18のように調整される。圧力センサー
(5)を図16と同様に接続チャネル(6)に取り付け
て然るべく容積調整を行うようにしても良い。
【0114】図23によれば、膜ミクロポンプ(2'')
は、バルブ手段の無い場合でも接続チャネル(6)によ
り液貯留部(1)へ接続する。その理由は、変位させる
大きな容積と、急速な時間レスポンスが、圧力の蓄積や
バルブ手段が無くとも、液の受入と排出を目的としてガ
スをパルス状に変位させることを可能にするからであ
る。
【0115】液が受け入れられ、もしくは、排出される
とき、その容積が、接続チャネル(6)につながれた圧
力センサー(5)により調整できる。図16に従った容
積調整のためには、圧力と絶対容積に対応する膜ミクロ
ポンプ(2'')のポンピング特性/変位特性を知る必要
がある。これは、図18による容積調整には当てはまら
ない。
【0116】図23による実施例については、膜圧電屈
曲部材を複数用いて、変位させる容積を増大させること
が有効である。
【0117】図24によれば、膜ミクロポンプ(2'')
が、ガス貯留部(3)と、複数の平行な接続チャネル
(6)とにより、複数の平行な液貯留部(1)へ接続さ
れる。接続チャネル(6)は内部に活性レスポンスバル
ブ(4)を配置している。更に、内部に活性レスポンス
バルブ(11)を配置した換気チャネル(10)がガス
貯留部(3)から分岐される。液の受入と排出は、膜ミ
クロポンプ(2'')のポンピング率がわかっていれば、
圧力センサー無しで達成される。更に、図16、18、
20に基づく操作が、圧力センサー(5)を適当な配置
で完成させることを必要とはするが、可能である。尚、
液貯留部(1)は平行にもしくは個別に用いることが出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガス貯留部を備えたガスクッション式分配ミク
ロシステムの基本設計を示す概略説明図である。
【図2】流量を示す液貯留部の縦断面図である。
【図3】粘度を持つ液体の調整回路における圧力の時間
レスポンスを示すもので、図3aは二倍の粘度を持つ液
体についてのもの、図3bは、液停止が負圧パルスによ
り支持される場合であり、図3cは時間−圧力図であ
る。
【図4】典型的な膜ミクロポンプの対抗圧への排出率の
依存性を示す排出率−圧力図である。
【図5】二つの膜ミクロポンプによる圧力調整を用いる
ガスクッション分配ミクロシステムの概略図である。
【図6】図5のシステムからそれたバルブ手段(図6
a)と別途の圧力維持装置(図6b)とを用いるガスク
ッション分配ミクロシステムを示す。
【図7】図5のシステムからそれたバルブ手段を使うガ
スクッション分配ミクロシステムを示す。
【図8】単一の膜ミクロポンプによる圧力調整を用いる
ガスクッション分配ミクロシステムの概略図である。
【図9】図6のシステムからそれたバルブ手段を用いる
ガスクッション分配ミクロシステムを示す。
【図10】ミクロ流体ボードの概略断面図である。
【図11】複数のミクロ流体ボードと接続ボードを含む
モジュラーミクロ流体システムの概略断面図である。
【図12】一枚のミクロ流体ボードと、平行な液貯留部
のための接続ボードを含んだモジュラーミクロ流体シス
テムの概略断面図である。
【図13】液貯留部保管部を含む分配ミクロシステムの
マガジン式供給体の概略縦断面図である。
【図14】分配システムの概略縦断面図である。
【図15】混合システムの概略縦断面図である。
【図16】接続ダクトに活性レスポンス弁と、圧力セン
サーとを持つエアクッションマイクロ分配システムを示
す概略図である。
【図17】図16のシステムにより液を受け入れるとき
の圧力の時間レスポンスを示すグラフである。
【図18】ガス貯留部に活性レスポンスバルブと、圧力
センサーを持つ膜ミクロポンプを備えたエアクッション
マイクロ分配システムを示す概略図である。
【図19】図18のシステムにより液を受け入れるとき
の圧力の時間レスポンスを示すグラフである。
【図20】活性レスポンス弁と、差圧測定装置をもつ膜
ミクロポンプを備えたエアクッションマイクロ分配シス
テムを示す概略図である。
【図21】図20のシステムにより液が受け入れられる
ときの圧力の時間レスポンスを示す。
【図22】活性レスポンスを一つだけ持つ膜ミクロポン
プを備えたエアクッションマイクロ分配システムを示す
概略図である。
【図23】バルブ手段を持たない膜ミクロポンプを備え
たエアクッションマイクロ分配システムを示す概略図で
ある。
【図24】膜マイクロポンプと、平行接続した複数の液
貯留部とを備えたエアクッションマイクロ分配システム
を示す。
【符号の説明】
1 液貯留部 2 膜ミクロポンプ 3 ガス貯留部 4 バルブ手段
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年6月27日(2001.6.2
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図19
【補正方法】変更
【補正内容】
【図19】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図20
【補正方法】変更
【補正内容】
【図20】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図21
【補正方法】変更
【補正内容】
【図21】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図22
【補正方法】変更
【補正内容】
【図22】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図23
【補正方法】変更
【補正内容】
【図23】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図24
【補正方法】変更
【補正内容】
【図24】

Claims (51)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミクロリットル及びそれ以下のレンジの
    液分量で液を分配するガスクッション式分配マイクロシ
    ステムであって、 1.1 分配中の液の貯蔵空間(1')であって境界線
    に外方につながる液通路(1'')が通過するものと、ガ
    ス通路(1'''')とを含む液貯留部(1)と、 1.2 ガスをポンピングするミクロポンプ(2)と、
    ガス通路(1'''')への 接続部(6)とを持つガス変
    位システムと、 1.3 ミクロポンプ(2)及びバルブ手段(4)と操
    作連通するように配置される分配制御部(7)であっ
    て、バルブ手段(4)を閉じ、ガス貯留部(3)に負圧
    もしくは正圧を発生させ、バルブ手段(4)の作動によ
    りガス貯留部(3)からの負圧もしくは正圧を液貯留部
    (1)に付加して、液通路(1'')を介して貯蔵空間
    (1')に液を受け入れるかもしくは前記空間から液を
    吐出するものとを備えたガスクッション式分配マイクロ
    システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシステムであって、ガス
    変位システムが、ミクロポンプ(2)に接続されるガス
    貯留部(3)を有するもの。
  3. 【請求項3】 請求項1または3に記載のシステムであ
    って、ガス変位システムが、ガス通路(1'''')を備え
    た接続部(6)を開閉するバルブ手段(4)を持ち、且
    つ、ミ クロポンプ(2)とバルブ手段(4)が分配制
    御部(7)と操作連通しており、分配制御部(7)がバ
    ルブ手段(4)を閉じ、ミクロポンプ(2)の作動によ
    り負圧もしくは正圧を生じさせ、また、バルブ手段
    (4)を作動させることにより液貯留部(1)へ負圧も
    しくは正圧を付加するもの。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のうちいずれか一項に記
    載のシステムであって、ガス変位システムの圧力を検出
    する圧力センサー(5)を持ち、圧力センサー(5)と
    分配制御部(7)が操作連通して、受入もしくは排出さ
    れる液量を測定するか、もしくは、液量を予め設定され
    た値に制御するもの。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のシステムであって、分配
    制御部(7)が、液吸引もしくは分配時のガス変位シス
    テムにおける負圧もしくは正圧を、ガス変位システムに
    拡がった圧を圧力センサー(5)によって検出しミクロ
    ポンプ(2)のポンピング率や変位させる容積を予めの
    設定値や一連の値に制御することによって調整し、且
    つ、ミクロポンプ(2)のポンピング率や変位させる容
    積により受け入れられるもしくは排出される液量を測定
    するかもしくは液量を予め設定した値に制御するもの。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のシステムであって、分
    配制御部(7)が、正しい時間のミクロポンプ(2)の
    ポンピング率の積分により、受入もしくは排出される液
    量を測定もしくは制御するもの。
  7. 【請求項7】 請求項5または6記載のシステムであっ
    て、分配制御部(7)が、ミクロポンプ(2)のポンピ
    ング率の圧力依存性に関するデータを測定及び/または
    斟酌するもの。
  8. 【請求項8】 請求項4記載のシステムであって、分配
    制御部(7)が液の吸引もしくは分配時のガス変位シス
    テムにおける負圧もしくは正圧を圧力センサー(5)に
    より検出し、受け入れもしくは排出される液量をガス条
    件方程式の助けを借りて測定するか、もしくは、液量を
    予め設定された値に制御するもの。
  9. 【請求項9】 請求項1または8のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、粘度の異なる液を受入もしく
    は分配するための分配制御部(7)がミクロポンプ
    (2)を様々に作動し、ガス変位システムに種々の負圧
    又は正圧を生じさせるもの。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のうちいづれか一つに記
    載のシステムであって、分配制御部(7)が、負圧もし
    くは正圧の制御の時間レスポンスにより、分配中の液の
    粘度を測定するもの。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、分配制御部(7)が、正しい
    時間における所定の液量受入の時間経過についてのデー
    タに基づいてミクロポンプ(2)を作動することによ
    り、液量の排出を予めの設定値に制御するもの。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、環境へのガス変位システムの
    換気接続部(10)を開閉する更なるバルブ手段(1
    1)を含んでおり、また、分配制御部(7)がこの更な
    るバルブ手段(11)と操作連通して、前記更なるバル
    ブ手段(11)により負圧もしくは正圧を解放しつつ、
    一方で、前記更なるバルブ手段(11)により環境に対
    する換気接続部(10)を開くことによって、液の受入
    もしくは排出を停止するもの。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、液通路(1'')またはその小
    径の横断面の寸法が、液通路(1'')の液が自らをオー
    プンジェットで外部へ出させるに十分な速さの速度に到
    る寸法であり、また、分配制御部(7)が、ガス貯留部
    (3)の正圧を、液通路(1'')の液が自らをオープン
    ジェットで外部へ出させるに十分な速さの速度に到るよ
    うにミクロポンプ(2)を作動させることにより制御す
    るもの。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のうちいづれかに記載
    のシステムであって、液通路(1'')および/または貯
    蔵空間(1')の横断面の寸法を、負圧もしくは正圧が
    解放される場合摩擦力が移動される液の慣性力に勝り、
    液の更なる受入もしくは排出を抑圧する寸法としたも
    の。
  15. 【請求項15】 請求項1〜14のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、液通路(1'')をノズルの形
    態としているもの。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15のうちいづれかに記載
    のシステムであって、負圧もしくは正圧が解放される場
    合、分配制御部(7)が、ガス変位システムに接続され
    たミクロポンプ(2)および/またはガス貯留部と連通
    するバルブ手段を、慣性力に対抗する負圧もしくは正圧
    を付加する形で制御するもの。
  17. 【請求項17】 請求項1〜16のうちいづれか記載の
    システムであって、液空間(1')またはその小径の横
    断面の寸法が、液空間(1')の液が、貯蔵空間(1')
    における液流分離や貯蔵空間(1')の壁への残余の液
    の滞留につながる速度を超えない寸法であり、また、分
    配制御部(7)が、ガス貯留部(3)の正圧を、液空間
    (1')の液が貯蔵空間(1')における液流分離や貯蔵
    空間(1')の壁への残余の液の滞留につながる速度を
    超えないように、ミクロポンプ(2)を作動させること
    により制御するもの。
  18. 【請求項18】 請求項1〜17のいづれかに記載のシ
    ステムであって、分配制御部(7)が、バルブ手段
    (4)を作動させることおよび/またはミクロポンプ
    (2)を作動させることにより、ガスを液通路(1'')
    から出させ、そして、圧力センサー(5)により検出さ
    れる圧力の変化により液への浸漬を確認するもの。
  19. 【請求項19】 請求項18記載のシステムであって、
    分配制御部(7)が、確認された浸漬操作を理由にし
    て、液貯留部(1)への液の受入を自動的に開始するも
    の。
  20. 【請求項20】 請求項1〜19のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、液貯留部(1)が、分配中の
    液に関して内側および/または外側に、液防止表面特性
    を有するもの。
  21. 【請求項21】 請求項1〜20のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、液貯留部(1)がピペットチ
    ップであるもの。
  22. 【請求項22】 請求項1〜21のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、液貯留部(1)がガラス製お
    よび/またはプラスチック製であるもの。
  23. 【請求項23】 請求項1〜22のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、液貯留部(1)が、ガス貯留
    部(3)を備える接続部(6)へ脱着可能に結合される
    もの。
  24. 【請求項24】 請求項1〜23のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、液貯留部(1)が使い捨てタ
    イプであるもの。
  25. 【請求項25】 請求項1〜24のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、入口を負圧ガス貯留部(3)
    とバルブ手段(4)を介して接続部(6)に結合するミ
    クロポンプ(2)を含み、また、正圧ガス貯留部
    (3')とバルブ手段(4)を介して接続部(6)へ結
    合する別のミクロポンプ(2')を含むもの。
  26. 【請求項26】 請求項1〜25のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、入口を負圧ガス貯留部(3)
    とバルブ手段(4')を介して接続部(6)へ結合し、
    出口を正圧ガス貯留部(3')とバルブ手段(4'')を
    介して接続部(6)へ結合するミクロポンプ(2)を含
    んでいるもの。
  27. 【請求項27】 請求項1〜26のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、少なくとも双方向にポンピン
    グする一つのミクロポンプ(1)及び/または一方向に
    ポンピングする少なくとも一つのミクロポンプ(1、
    1')を含むもの。
  28. 【請求項28】 請求項1〜27のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、少なくとも一つのミクロポン
    プ(2)が膜ミクロポンプであるもの。
  29. 【請求項29】 請求項28に記載のシステムであっ
    て、膜ミクロポンプ(2)が、バルブを持たないかもし
    くは、受動レスポンスバルブまたは能動レスポンスバル
    ブを有するもの。
  30. 【請求項30】 請求項28または29に記載のシステ
    ムであって、膜ミクロポンプ(2'')の能動レスポンス
    バルブが、接続部(6)におけるおよび/または換気接
    続部(10)におけるバルブ手段(4,11)であるも
    の。
  31. 【請求項31】 請求項28〜30のうちいづれか一項
    に記載のシステムであって、膜ミクロポンプ(2'')お
    よび/または能動レスポンスバルブ(4、11)が、一
    体的な圧電アクチュエータを備えた少なくとも一枚の膜
    を有しているもの。
  32. 【請求項32】 請求項1〜31のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、ミクロポンプ(2)を差圧セ
    ンサー(13)が跨いでいるもの。
  33. 【請求項33】 請求項1〜32のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、ミクロポンプ(2)がフィル
    ター(9)からガスを吐出するもの。
  34. 【請求項34】 請求項1〜33のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、複数のミクロポンプ(2)
    が、直列に順次うしろへうしろへと接続され、及び/ま
    たは、複数のミクロポンプ(2)が並列によこへよこへ
    と接続されるもの。
  35. 【請求項35】 請求項1〜34のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、換気接続部(10)が、接続
    部(6)もしくはガス貯留部(3)から分岐しているも
    の。
  36. 【請求項36】 請求項1〜35のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、接続部(6)が接続チャネル
    を持ち、及び/または、換気接続部(10)が換気チャ
    ネルを持つもの。
  37. 【請求項37】 請求項1〜36のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、接続部 (6)が、液貯留部
    (1)のノズル(1'')が液に関して持っている流れ抵
    抗とせいぜい同じ程度のガス流抵抗を有するもの。
  38. 【請求項38】 請求項1〜38のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、ミクロポンプ(2)及び/ま
    たはバルブ手段(4)及び/または更なるバルブ手段
    が、受動レスポンス及び/または能動レスポンス(1
    1)フラップバルブを有しているもの。
  39. 【請求項39】 請求項1〜39のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、圧力センサー(12)が接続
    部(6)の圧力を測定するもの。
  40. 【請求項40】 請求項1〜39のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、ミクロポンプ(2)及び/ま
    たはバルブ手段(4)及び/または更なるバルブ手段
    (11)及び/または圧力センサー(12)および/ま
    たはガス貯留部(3)及び/または接続部(6)及び/
    または換気接続部(10)及び/または液貯留部(2)
    及び/または分配制御部(7)が、ミクロ流体ボード
    (13)に配置されているもの。
  41. 【請求項41】 請求項1〜40のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、少なくとも一つのミクロ流体
    ボード(13)が接続ボード(15)に結合されるも
    の。
  42. 【請求項42】 請求項1〜41のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、複数のガス変位システムが並
    列に配置され、少なくとも一つの液貯留部(2)に接続
    され、及び/または、複数の液貯留部(1)が並列に配
    置され、少なくともひとつのガス変位イシステムへ接続
    されるもの。
  43. 【請求項43】 請求項1〜42のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、液貯留部が、供給チャネル
    (19)と、そこから分岐する複数のサイドアーム(2
    0)を含んだ液分配システム(18)を有するもの。
  44. 【請求項44】 請求項1〜43のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、隣接する出口(22''、2
    2)を備えた隣接する液貯留部(22、22')と、少
    なくとも一つの分配制御部(7)を備え液貯留部(2
    2、22')と協働する少なくとも一つのガス変位シス
    テムとを有するもの。
  45. 【請求項45】 請求項44記載のシステムであって、
    分配制御部(7)が、一つの液貯留部(22')からの
    液の排出と他の液貯留部(22)への液の受入との同時
    操作、及び/または、二つの液貯留部(22,22')
    からの液の同時排出を制御するもの。
  46. 【請求項46】 請求項1〜45のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、携帯用ユニットもしくは据付
    用ユニットとして設計されているもの。
  47. 【請求項47】 請求項1〜46のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、液通路 (1'')と平行もし
    くは同心状に並べる光ビームを有しているもの。
  48. 【請求項48】 請求項47記載のシステムであって、
    光学経路を介して液貯留部(1)へ接続され、液貯留部
    (1)の液接触を検出する光センサー(17')を有し
    ているもの。
  49. 【請求項49】 請求項1〜48のうちいづれか一項に
    記載のシステムであって、交換可能な液貯留部(1)の
    ためのマガジンと、供給および/または落下手段とを有
    しているもの。
  50. 【請求項50】 多チャネル型エアクッション式分配ミ
    クロシステムであって、請求項1〜49のうちいづれか
    一項に記載の複数の平行なシステムから成るもの。
  51. 【請求項51】 請求項45記載のシステムであって、
    隣接する液通路(1'')間の間隔がミクロ滴定プレート
    における隣接する取り付け部間の間隔に相応するもの。
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