JP2002000767A - ゴルフボール用のシーム位置判定装置及びゴルフボールの製造方法 - Google Patents
ゴルフボール用のシーム位置判定装置及びゴルフボールの製造方法Info
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- A63B37/00—Solid balls; Rigid hollow balls; Marbles
- A63B37/0003—Golf balls
Abstract
否かを精度よく判定できるシーム位置判定装置1の提
供。 【解決手段】 シーム位置判定装置1は、光源3と、カ
メラ5と、コンピュータ7とを備えている。コンピュー
タ7には、演算手段(例えばCPU)と記憶手段(例え
ばRAM)とが内蔵されている。光源3から、ゴルフボ
ール9に向かって光線が照射されている。ゴルフボール
9は、回転している。カメラは、ゴルフボール9を撮影
する。撮影された画像の画像データは、白の画素と黒の
画素とからなる。画像のうちあらかじめ決められた領域
に白の画素があれば、シームが水平でないと判定され
る。一方、この領域に白の画素がなければ、シームが水
平であると判定される。
Description
ールのシーム上に存在するバリの除去のために、シーム
が所定位置にあるか否かを判定するシーム位置判定装置
に関する。
キャビティを備えた上型及び下型から成形される。成形
方法は射出成形法、圧縮成形法等が採用されるが、いず
れの成形方法であっても、上型と下型とのパーティング
ラインから多少の成形材料(ゴム、合成樹脂等)が漏れ
出すことは避けられない。従って、成形後のゴルフボー
ル表面の、パーティングラインに相当する部分(以下、
「シーム」と称される)には、リング状であり成形材料
からなるバリが生じる。すなわち、成形直後のゴルフボ
ールは、ゴルフボール本体と、このゴルフボール本体表
面のシーム上に存在するバリとからなる。このバリは、
除去される必要がある。
フボールを回転させ、砥石、ペーパー鑢、カッター刃等
の切削具にバリを当接させることによって行われる。ゴ
ルフボールの回転中、バリと切削具との位置関係は一定
に保たれる必要があり、このため回転軸がシームを含む
平面と直交するようにゴルフボールがチャックされる。
通常は、シームが水平又は鉛直に保たれるように、ゴル
フボールがチャックされる。
くは手作業で行われていた。このため、作業効率が悪
く、ゴルフボールの製造がコスト高となってしまってい
た。
に機械的にゴルフボールの位置決めを行い(位置決め工
程)、その後にバリを切削する(切削工程)ように構成
されたバリ取り装置も提案されている。このようなバリ
取り装置は、例えば特開昭59−81059号公報、特
開昭60−232861号公報、特開昭63−1748
01号公報、特開昭63−11266号公報、特開平8
−229810号公報等に開示されている。しかし、こ
れらのバリ取り装置では、位置決め工程の精度が不十分
である。従って、位置決め工程を経たゴルフボールの中
に、シームが水平となっていないものも含まれている。
シームが水平となっていないと、後の切削工程でバリが
完全には除去されなかったり、ゴルフボール表面のうち
シーム以外の部部と切削具とが当接してここが切削され
たりして、不良品となってしまう。
と切削工程との間に、シームが所定位置(例えば水平)
にあるか否かを判定する工程が設けられる。そして、シ
ームが水平であると判定されたゴルフボールのみが切削
工程に送られ、シームが水平でないと判定されたゴルフ
ボールは再度位置決め工程に回される。このような判定
の手段としては、位置決め工程後のゴルフボールを回転
させ、このゴルフボールの表面に接触する振動センサー
によって接触部分のシームの有無を判定する手段が知ら
れている。また、赤外線の電圧信号の揺らぎ等によって
所定位置でのシームの有無を判定する手段も用いられて
いる。しかしながら、いずれの手段でも誤判定が多く、
不良品発生率の低減の観点から、判定の精度向上が望ま
れている。
状に鑑みてなされたものであり、シームが所定位置にあ
るか否かを精度よく判定できるシーム位置判定装置の提
供と、このシーム位置判定装置が用いられたゴルフボー
ル製造方法の提供とをその目的とするものである。
めになされた発明は、成形後のゴルフボールのシーム上
に存在するバリの除去のために、シームが所定位置にあ
るか否かを判定するシーム位置判定装置であって、ゴル
フボールを撮影するカメラと演算手段とを備えており、
カメラによって撮影された画像の所定領域におけるバリ
の有無を演算手段が判定するように構成されたことを特
徴とするシーム位置判定装置、である。
って撮影された画像に基づいてシームが所定位置にある
か否かが判定される。この判定方法は、従来の判定方法
に比べて判定精度に優れる。具体的には、画像の所定領
域における黒の画素と白の画素との数に基づいて、判定
が行われる
カメラによって撮影が行われ、シームが所定位置にある
か否かの判定が行われる。これにより、誤判定の率がよ
り低減される。
るので、このシーム位置判定装置を用いたゴルフボール
製造方法では、不良品発生率が低い。
本発明の実施形態が詳説される。
ム位置判定装置1が示された模式的斜視図である。この
シーム位置判定装置1は、光源3と、カメラ5と、コン
ピュータ7とを備えている。コンピュータ7には、演算
手段(例えばCPU)と記憶手段(例えばRAM)とが
内蔵されている。
て、塗装等の処理が施されていないゴルフボール)も示
されている。このゴルフボール9は、ゴルフボール本体
11と、リング状のバリ13とを備えている。ゴルフボ
ール9は、上側把持具15と下側把持具17とによって
チャックされている。上側把持具15及び下側把持具1
7のいずれか一方又は両方が、図1において矢印Rで示
されるように回転することによって、ゴルフボール9も
回転する。
しており、この光源3からゴルフボール9に向かって光
線が照射されている。ゴルフボール9が光線に照らされ
ることによって、後に詳説されるように、撮影された画
像においてゴルフボール9が背景と鮮明に区別される。
光源3の種類は特には制限されず、例えば白熱球等が用
いられ得る。もちろん、自然光等によって十分明るい環
境下では、光源3が設けられなくてもよい。
えばCCDカメラが好適に用いられ得る。カメラ5は、
ケーブル19によってコンピュータ7に接続されてい
る。カメラ5で得られた画像データは、コンピュータ7
の記憶手段に記憶される。そして、この画像データか
ら、以下に詳説されるように、演算手段が所定領域にお
けるバリ13の有無を判定する。好適なカメラ5の具体
例としては、例えばキーエンス社の商品名「CV−C
1」が挙げられる。また、好適な演算手段の具体例とし
ては、例えばキーエンス社の商品名「CV−100」が
挙げられる。
が示された正面図である。この画像は、白の画素と黒の
画素とからなる。すなわち、この画像の画像データは、
二値化されたものである。この画像には、ゴルフボール
9と、上側把持具15と、下側把持具17とが撮影され
ている。ゴルフボール9(すなわちゴルフボール本体1
1とバリ13)には前述のように光線が照射されている
ので、この光線の反射光によってゴルフボール9が画像
上白く撮影される。これに対し背景は反射光がないの
で、黒く撮影される。上側把持具15及び下側把持具1
7は通常金属製なので、この上側把持具15及び下側把
持具17も光線を反射して多少白く撮影されることもあ
るが、カメラ5の受光レベルの調整等によってゴルフボ
ール9と上側把持具15及び下側把持具17との区別は
可能である。このような撮影は、ゴルフボール9が所定
回数(例えば1回)回転する間行われる。
の一例が示された部分拡大図である。この図では、バリ
13(すなわちシーム)が水平に延びたゴルフボール9
が示されている。この図においてともに網点で塗りつぶ
されたA領域及びB領域は、画素のカウントがなされる
領域である。A領域及びB領域の最も内側(すなわちゴ
ルフボール9寄り)はゴルフボール本体11の輪郭に沿
っており、かつゴルフボール本体11からは若干離れて
いる。また、A領域及びB領域は、バリ13から若干上
方に離れている。A領域及びB領域には背景のみが撮影
されており、しかもバリ13は水平に分布しているの
で、ゴルフボール9が回転してもA領域及びB領域にゴ
ルフボール本体11又はバリ13が含まれることはな
い。すなわち、A領域及びB領域には白の画素は全く含
まれず、A領域及びB領域の全ての画素は黒の画素であ
る。
の他の例が示された部分拡大図である。この図では、バ
リ13(すなわちシーム)は水平ではなく右上がりであ
る。この図にも図3と同様にA領域及びB領域が示され
ている。このA領域及びB領域において、画素のカウン
トがなされる。この図では、B領域内にバリ13が含ま
れている。バリ13は前述のように白く撮影されるの
で、B領域内には大半を占める黒の画素とともに白の画
素が何点か含まれる。A領域では、全ての画素が黒であ
る。図3に示された状態から、上側把持具15及び下側
把持具17とともにゴルフボール9が約180°回転す
ると、A領域にバリ13が含まれるようになる。このと
き、A領域内には大半を占める黒の画素とともに白の画
素が何点か含まれることとなる。
シームが水平な場合はA領域及びB領域に白の画素が含
まれることはなく、シームが水平でない場合はA領域又
はB領域に必ず白の画素が含まれる。従って、ゴルフボ
ール9が回転する間にコンピュータ7の演算手段がカウ
ントしたA領域及びB領域の白の画素数がゼロのときは
シームは水平である(すなわち合格)と判定され、A領
域及びB領域の白の画素数が1以上のときはシームは水
平でない(すなわち不合格)と判定される。
本体11の直径、ゴルフボール本体11の真球度、バリ
13の厚みや長さ等にばらつきが見られる。また、ゴル
フボール本体11の表面やカメラ5のレンズにバフ粉
(既に切削されたバリ13の粉)等が付着することもあ
る。従って、合格と不合格との判定を、白の画素数がゼ
ロか1以上かで行うのではなく、所定点数(例えば10
点)をボーダーラインとし、カウントされた白の画素数
がこれ未満なら合格と判定し、これ以上なら不合格と判
定するように、シーム位置判定装置1が構成されてもよ
い。ボーダーラインに影響を与える他の因子としては、
A領域及びB領域の設定位置、カメラ5の受光レベル、
光源3の明るさ、画素の大きさ(解像度)、画像の大き
さ等が挙げられる。
止画像のみから合否判定が行われてもよい。但し、この
場合は、ごくまれに、シームが斜めになっているゴルフ
ボール9を合格と判定してしまうことがある。具体的に
は、バリ13のうち最も低い部分又は最も高い部分がカ
メラ5の正面となったときに、シームが斜めであるにも
かかわらずA領域及びB領域にバリ13が含まれないこ
とがある。従って、前述のように、ゴルフボール9を回
転させつつ画像を得るのが好ましい。もちろん、ゴルフ
ボール9を回転させず、2個以上のカメラ5で互いに異
なる方向からの2以上の画像を得て、白の画素をカウン
トすることによっても、判定精度を高めることができ
る。
くまで一例である。例えば、画素のカウントされる領域
の設定、カメラ5の種類、合否判定の方法等は、状況に
応じて適宜変更されうる。
み込まれたバリ取り装置21が示された模式的上面図で
ある。このバリ取り装置21は、シーム位置判定装置1
としてのカメラ5及びコンピュータ7と、ターンテーブ
ル23と、切削具25と、第一経路27と、第二経路2
9とを備えている。このシーム位置判定装置1は光源3
(図1を参照)も備えているが、この光源3は図5では
図示が省略されている。
31を備えている。芯軸31は、鉛直方法(図5におい
て紙面の垂直方向)に延びており、図5において時計回
り方向に回転する。芯軸31の回転は、60°ずつの間
欠的な回転である。これにより、ターンテーブル23も
60°ずつ間欠的に旋回する。ターンテーブル23に
は、等間隔に6個の基片33がボルト35によって固定
されている。各基片33は、ターンテーブル23の間欠
旋回により、第一ステーション(S1)、第二ステーシ
ョン(S2)、第三ステーション(S3)、第四ステー
ション(S4)、第五ステーション(S5)及び第六ス
テーション(S6)に停止する。基片33の先端には芯
棒37が基片33と回転可能に軸着されている。芯棒3
7からは上側アーム39が伸びており、この上側アーム
39の先端には上側把持具15が回転可能に軸着されて
いる。図5には表れていないが、上側アーム39の下方
には下側アームがあり、上側把持具15の下方には下側
把持具17(図1を参照)がある。
が製造されるときは、まず既知の水平出し装置(例えば
特開昭59−81059号公報に開示のもの)によっ
て、シームの水平出しが行われる。水平出しが行われた
ゴルフボール9は、第一ステーション(S1)にて、上
側把持具15と下側把持具17とにチャックされる。
3の旋回にて第二ステーション(S2)に移動する。第
二ステーション(S2)ではゴルフボール9が回転させ
られ、このゴルフボール9がカメラ5で撮影される。得
られた画像データはコンピュータ7に送られ、前述の手
法にて合否判定(シームが水平か否かの判定)が行われ
る。判定が行われたゴルフボール9は、ターンテーブル
23の旋回により第三ステーション(S3)に送られ、
さらに第四ステーション(S4)に送られる。なお、第
三ステーション(S3)はいわば遊びのステーションで
あり、ここではゴルフボール9に対して何らの処理も行
われない。
れたゴルフボール9は、第四ステーション(S4)でバ
リ13の切削・除去が行われる。切削・除去は、ゴルフ
ボール9が回転させられつつ、バリ13と切削具25と
が当接することによって行われる。一方、第二ステーシ
ョン(S2)で不合格と判定されたゴルフボール9の場
合は、第四ステーション(S4)ではバリ13と切削具
25との距離が離され、切削が行われない。これによっ
て、不良品の発生が防止される。
ルフボール本体11(すなわちバリ13が除去されたも
の)のみがはじき出され、図5において矢印Gで示され
るように第一経路27を通過し、次工程(例えば表面処
理工程、ペイント工程、マーキング工程等)へ送られ
る。不合格のゴルフボール9(すなわちバリ13が残っ
ているゴルフボール)は、第五ステーション(S5)を
通過する。
ョン(S6)ではじき出される。そして、図5において
矢印NGで示されるように第二経路29を通過し、水平
出し工程に戻される。ここで、このゴルフボール9に対
して再度水平出しが行われる。水平出しが行われたゴル
フボール9は、第一ステーション(S1)に再び登場す
る。なお、図5では第一ステーション(S1)のみにゴ
ルフボール9が画かれているが、実際のバリ取り装置2
1では、第一ステーション(S1)に次々と表れる全て
の把持部にゴルフボール9がチャックされる。従って、
少なくとも第二ステーションから第四ステーションの全
てにおいて、ゴルフボール9が存在する。
判定精度が高いものである。このシーム位置判定装置が
ゴルフボールの製造に用いられることにより、不良率が
低減される。
置判定装置が示された模式的斜視図である。
れた正面図である。
が示された部分拡大図である。
例が示された部分拡大図である。
れたバリ取り装置が示された模式的上面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 成形後のゴルフボールのシーム上に存在
するバリの除去のために、シームが所定位置にあるか否
かを判定するシーム位置判定装置であって、 ゴルフボールを撮影するカメラと演算手段とを備えてお
り、カメラによって撮影された画像の所定領域における
バリの有無を演算手段が判定するように構成されたこと
を特徴とするシーム位置判定装置。 - 【請求項2】 上記演算手段における判定が、画像の所
定領域における黒の画素と白の画素との数に基づいて行
われる請求項1に記載のシーム位置判定装置。 - 【請求項3】 上記ゴルフボールが回転されつつカメラ
による撮影が行われる請求項1又は請求項2に記載のシ
ーム位置判定装置。 - 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれか1項に
記載のシーム位置判定装置によってシームが所定位置に
あると判定されたゴルフボールのバリを除去する工程を
含むゴルフボール製造方法。
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