JP2001526239A - 角質細胞増殖因子−2製剤 - Google Patents

角質細胞増殖因子−2製剤

Info

Publication number
JP2001526239A
JP2001526239A JP2000525126A JP2000525126A JP2001526239A JP 2001526239 A JP2001526239 A JP 2001526239A JP 2000525126 A JP2000525126 A JP 2000525126A JP 2000525126 A JP2000525126 A JP 2000525126A JP 2001526239 A JP2001526239 A JP 2001526239A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pharmaceutical composition
kgf
composition according
polypeptide
concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000525126A
Other languages
English (en)
Inventor
ライナー・エル・ゲンツ
アービンド・チョプラ
パルベーン・コウシャル
トーマス・スピッツネイゲル
エドワード・アンズワース
フェイザル・カーン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Human Genome Sciences Inc
Original Assignee
Human Genome Sciences Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Human Genome Sciences Inc filed Critical Human Genome Sciences Inc
Publication of JP2001526239A publication Critical patent/JP2001526239A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/18Growth factors; Growth regulators
    • A61K38/1825Fibroblast growth factor [FGF]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • A61P17/02Drugs for dermatological disorders for treating wounds, ulcers, burns, scars, keloids, or the like
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/475Growth factors; Growth regulators
    • C07K14/50Fibroblast growth factors [FGF]

Abstract

(57)【要約】 本発明は、角質細胞増殖因子−2(KGF−2)およびその誘導体の液体および凍結乾燥形態に関する。本発明はさらに、治療目的の使用、たとえば、創傷の治癒を促進するためのKGF−2の製剤に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、角質細胞増殖因子−2(KGF−2)およびその誘導体の液体およ
び凍結乾燥製剤に関する。本発明はさらに、柔組織の増殖および再生を必要とす
る適応症において治療用途に用いることのできるKGF−2製剤、とりわけ局所
および注射製剤に関する。
【0002】 (背景技術) 繊維芽細胞増殖因子ファミリーは、柔組織の増殖および再生に関与する増殖因
子の大きなファミリーとして登場してきた。このファミリーは、現在のところ、
幾つかの成員を含み、これらはタンパク質レベルで種々の程度の相同性を示し、
また一つの例外を除いて類似の広いマイトジェンスペクトルを有する、すなわち
、中胚葉および神経外胚葉起源の種々の細胞の増殖を促進し、および/または血
管形成を促進する。
【0003】 KGFはもともと、配列ホモロジーまたは因子精製およびクローニングにより
KGFファミリーの一員として同定された。角質細胞増殖因子(KGF)は、培
養したマウスの角質細胞株からマイトジェンとして単離された(Rubin, J. S.ら
、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86: 802-806 (1989))。KGFファミリーの他 の成員と異なり、間充織由来の細胞に対する活性はほとんど有しないが、上皮細
胞の増殖を刺激する。角質細胞増殖因子は皮膚および胎児の肺に由来する繊維芽
細胞により産生される(Rubinら(1989))。角質細胞増殖因子のmRNAは、成 人の腎臓、結腸および腸骨では発現されるが、脳または肺では発現されないこと
がわかっている(Finch, P. W.ら、Science 245: 752-755 (1989))。KGFは 、FGFタンパク質ファミリー内で保存された領域を呈示する。KGFはFGF
−2レセプターと高親和性で結合する。
【0004】 創傷治癒が損なわれることは、重要な罹患源であって、被裂、解剖学的破損(
anatomic breakdown)および治癒しない創傷などの合併症を起こす結果となる。
通常の個体では、創傷治癒は併発症を伴うことなく達成される。対照的に、創傷
治癒が損なわれると、糖尿病、感染、免疫抑制、肥満および栄養不良などの幾つ
かの病的状態を伴う(Cruse, P. J.およびFoord, R., Arch. Surg. 107: 206 (1
973); Schrock, T. R.ら、Ann. Surg. 177: 513 (1973); Poole, G. U., Jr., S
urgery 97: 631 (1985); Irvin, G. L.ら、Am. Surg. 51: 418 (1985))。
【0005】 創傷の修復は複雑な反応および生物学的プロセスの結果である。通常の創傷治
癒では3つの相が記載されている:急性の炎症相、細胞外マトリックスおよびコ
ラーゲン合成、および再建(remodeling)である(Peacock, E. E., Jr., Wound
Repair, 第2版、WB Saunders、フィラデルフィア(1984))。このプロセスは、
創傷部位での角質細胞、繊維芽細胞および炎症細胞の相互作用が関与している。
【0006】 柔組織の増殖および再生を促進および亢進することができるポリペプチドを、
(1)長期の貯蔵期間にわたって安定であり、(2)該ポリペプチドの薬理活性
または有効性を増大させ、および/または(3)治療計画において該ポリペプチ
ドの適用または投与を容易にする医薬組成物に調合することが望ましい。
【0007】 (発明の要約) 本発明は、KGF−2およびその欠失変異体または点変異体または置換変異体
(以下、KGF−2ポリペプチドという)の液体および凍結乾燥調合物に関する
。本発明はさらに、たとえば、創傷治癒において、またはムコサイティス(muco
cytis)または炎症性腸疾患の治療において、柔組織の増殖または再生を促進ま たは亢進するためのKGF−2ポリペプチドのかかる調合物の使用に関する。本
発明の好ましい調合物は、KGF−2の新規な変異体を用い、一つの態様におい
て本明細書においてKGF2−Δ33と称する欠失変異体を用いる。該調合物に
用いる併用成分は、(1)KGF−2ポリペプチドに貯蔵安定性を付与し、(2
)該治療組成物の柔組織治癒活性をさらに促進し、および/または(3)特定の
治療目的のための適用および投与を容易にしながら、活性形のKGF−2ポリペ
プチドを提供する。
【0008】 本発明の第一の側面は、KGF−2ポリペプチドおよび約pH5.0〜約pH 8.0で緩衝能を有する緩衝液を含む調合物に関する。有用な緩衝液としては、 リン酸緩衝液、酢酸緩衝液、アコニット酸緩衝液、コハク酸緩衝液、リンゴ酸緩
衝液、炭酸緩衝液およびクエン酸緩衝液が挙げられ、クエン酸緩衝液が好ましい
【0009】 本発明の第二の側面は、KGF−2ポリペプチド、凍結乾燥バルク剤(bulkin
g agent)および約pH5.0〜約pH8.0で緩衝能を有する緩衝液を含む調合 物に関する。有用な緩衝液としては、リン酸緩衝液、アコニット酸緩衝液、コハ
ク酸緩衝液、リンゴ酸緩衝液、炭酸緩衝液およびクエン酸緩衝液が挙げられ、ク
エン酸緩衝液が好ましい。
【0010】 本発明の第三の側面は、KGF−2ポリペプチド、およびKGF−2ポリペプ
チドを安定化しうるチオール含有化合物、好ましくはモノチオグリセロールを含
む調合物に関する。この調合物は、好ましくは約pH5.0〜約pH8.0で緩衝
能を有する緩衝液を含む。この調合物はまた、1またはそれ以上の抗酸化剤およ
び/または1またはそれ以上のキレート化剤を含む。
【0011】 本発明の第四の側面は、KGF−2ポリペプチド、緩衝液、およびある所定の
温度で調合物をゲル化させる高分子量化合物を含む調合物に関する。好ましい高
分子量化合物は、PluronicまたはPoloxamerポリオキシエチレンポリオキシプロ ピレンブロックコポリマーである。該ポリペプチドに安定性を付与するため、モ
ノチオグリセロールなどのチオール含有化合物を調合物に含ませることができる
【0012】 本発明の第五の側面は、KGF−2ポリペプチド、緩衝液、および増粘剤を含
む調合物に関する。増粘剤は、調合物の粘度を増加させるために用いる。好まし
い増粘剤は、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロ
ース(HEC)、ヒドロキシルプロピルメチルセルロース(HPMC)、Natros
olおよびCarbomersである。
【0013】 さらに、本発明の調合物はまた、金属キレート化剤、抗酸化剤またはチオール
含有化合物、たとえば、アスコルビン酸エステル、モノチオグリセロール、シス
テイン、トコフェロール、ブチル化ヒドロキシアニソール、硫酸ナトリウム、重
亜硫酸ナトリウムおよびメタ亜硫酸ナトリウム(sodium metasulfite)、および
保存剤、たとえば、フェノール、クロロブタン、ベンジルアルコール、メチルパ
ラベンおよびプロピルパラベンを含んでいてよい。本発明の調合物はまた、バイ
アルの上部空間に窒素ブランケットオーバーレイ(nitrogen blanket overlay)
を有していてよい。さらに、本発明の調合物は、ヘリウム、アルゴンまたは窒素
を用いて調合物緩衝液を除去すること(purging the formulation buffer)を含
む。
【0014】 (発明を実施するための最良の形態) KGF−2は表皮角質細胞の増殖は刺激するが、繊維芽細胞などの間充織細胞
の増殖は刺激しない。従って、「KGF−2タンパク質様活性を有するポリペプ
チド」とは、下記の角質細胞増殖アッセイにおいてKGF−2活性を示し、FG
Fレセプターイソ型1-iiibおよび2-iiibに結合するポリペプチドを含む。
【0015】 本発明は、KGF−2ポリペプチドの医薬調合物および動物医薬調合物に関す
る。本明細書においてKGF−2ポリペプチドは、図1(配列番号:2)のポリ
ペプチドまたは寄託してあるcDNAによりコードされるポリペプチドを参照し
て定義され、図1(配列番号:2)のポリペプチドまたは寄託してあるcDNA
によりコードされるポリペプチドの断片、誘導体およびアナログであって本質的
に親ポリペプチドと同じ生物学的機能を保持しているものを包含する。本発明に
用いるポリペプチドは、組換えポリペプチド、天然のポリペプチドまたは合成ポ
リペプチド、好ましくは組換えポリペプチドであってよい。
【0016】 KGF−2ポリペプチドは、4.5またはそれ以下のpH、または約8を超え るpHでは不十分な活性しか示さないことがわかっている。本発明者らは、KG
F−2ポリペプチドが酸化し、沈殿することを見出した。これらポリペプチドは
、治療目的のために調合物にしようとすると難題を提示する。物理化学的特性お
よび生物学的活性を維持するため、KGF−2ポリペプチドは、抗酸化剤、たと
えば酸素捕捉化合物、および/またはタンパク質安定化剤、たとえばチオール含
有化合物、および/または金属キレート化剤、たとえばEDTAとともに調合す
ることができる。本明細書において安定化とは、所定の期間にわたってKGF−
2ポリペプチドの物理化学的特性および実質的な生物学的活性の両者を維持する
ことをいう。 本発明による調合物は、ゲル、増粘溶液、溶液および凍結乾燥形態を含む。調
合物はまた本明細書において「医薬組成物」または「組成物」とも称する。
【0017】注射用調合物 液体調合物 本発明の第一の側面は、KGF−2ポリペプチド、および約pH5.0〜約p H8.0、さらに好ましくはpH5.5〜約pH6.5、最も好ましくはpH6.2
で緩衝能を有する緩衝液を含む液体調合物に関する。好ましい緩衝液としては、
リン酸、酢酸、アコニット酸、クエン酸、グルタル酸、リンゴ酸、コハク酸およ
び炭酸に由来する緩衝液が挙げられる。典型的に用いられるのは、上記酸の一つ
のアルカリまたはアルカリ土類塩である。さらに好ましくは、緩衝液は酢酸塩ま
たはクエン酸塩、最も好ましくはクエン酸塩であろう。たとえば、調合物は、緩
衝量のクエン酸またはその薬理学的に許容しうる塩をKGF−2Δ33と水中で
混合することにより生成する組成物を含んでいてよい。調合物はまた、緩衝量の
酢酸またはその薬理学的に許容しうる塩をKGF−2Δ33と水中で混合するこ
とにより生成する組成物を含んでいてよい。好ましい緩衝液濃度は、約5mM〜
約50mMである。最も好ましくは、酢酸緩衝液は約20mMの濃度を有し、ク
エン酸緩衝液は約10mM〜約20mMであろう。調合物はまた、NaClを等
張化剤(tonicifier)として約0.01mM〜150mM、最も好ましくは約1 25mMの濃度にて、および金属キレート化剤、たとえばEDTAを約0.1m M〜10mM、最も好ましくは約1mMの濃度にて含んでいてよい。さらに、本
発明の液体調合物はまた、1またはそれ以上の(a)安定化量の抗酸化剤、たと
えばアスコルビン酸および/または(b)タンパク質安定化量のチオール化合物
、たとえばモノチオグリセロール(MTG)を含んでいてよい。理論に拘泥する
ことを意図するものではないが、MTGなどのチオール化合物はKGF−ポリペ
プチド中に存在する遊離のスルフヒドリル基を保護する働きをすると考えられる
。液体調合物の貯蔵条件は、一般に約2℃〜約8℃である。あるいは、貯蔵条件
は−20℃またはそれ以下である。最も好ましくは貯蔵条件は−20℃である。
KGF−2液体調合物を凍結状態で維持することは該ポリペプチドに対して酸化
量を制限し、このことが安定なポリペプチド調合物という結果をもたらす。
【0018】 好ましくは、液体調合物は、 (1)治療学的有効量のKGF−2ポリペプチド; (2)約pH5.0〜約pH8.0で緩衝能を有する緩衝液の有効量; (3)薬理学的に許容しうる希釈剤;および (4)任意に下記成分の1またはそれ以上: (a)等張化剤としてのNaCl、 (b)キレート化剤、 (c)安定化量の抗酸化剤、および (d)安定化量のタンパク質安定化剤 を含む。 KGF−2ポリペプチドは、好ましくは溶液中に保持される。
【0019】 本発明の組成物は、上記成分を好ましくは本明細書に記載した濃度および比率
にて混合することにより製造する。 液体調合物に用いることのできる抗酸化剤としては、アスコルビン酸、トコフ
ェロール、およびブチル化ヒドロキシアニソールが挙げられる。さらに、液体調
合物に用いることのできる安定化剤はまた、システイン、メチオニンおよびチオ
グリセロールなどのチオール類を含む。使用できるキレート化剤としては、エチ
レンジアミン四酢酸(EDTA)、またはジエチレントリアミン五酢酸(DPT
A)が挙げられ、EDTAが好ましい。
【0020】 抗酸化剤またはチオール類を含む本発明の調合物は、KGF−2ポリペプチド
の安定性を増大させることができる。このことは、一層長期の貯蔵寿命を有する
医薬製品とすることを可能とする。
【0021】 さらに好ましい液体調合物は、 (1)約0.02〜約40mg/ml(w/v)、さらに好ましくは約0.05〜約
30mg/ml(w/v)、さらに一層好ましくは約0.1〜約20mg/ml(w
/v)、もっと一層好ましくは約10mg/ml(w/v)、最も好ましくは約0.
2〜4mg/mlの濃度範囲のKGF−2ポリペプチド; (2)約pH5.0〜約pH8.0で緩衝能を有し、約5mM〜約50mM、好ま
しくは約5mM〜約30mMの濃度範囲の緩衝液;および (3)組成物を所定の容量とする、薬理学的に許容しうる希釈剤、好ましくは水
を含む。
【0022】 本発明の調合物に有用な緩衝液としては、酢酸、アコニット酸、クエン酸、グ
ルタル酸、リンゴ酸、コハク酸、リン酸および炭酸に由来する緩衝液が挙げられ
る。典型的に用いられるのは、上記酸の一つのアルカリまたはアルカリ土類塩で
ある。酢酸およびクエン酸緩衝液、たとえば、酢酸または薬理学的に許容しうる
その塩、またはクエン酸または薬理学的に許容しうるその塩が好ましい。溶液調
合物の好ましいpH範囲は、約pH5.0〜約pH8.0、好ましくはpH5.5 〜pH6.5である。酢酸ナトリウムまたはクエン酸ナトリウムが好ましい緩衝 液であり、クエン酸ナトリウムが最も好ましい。
【0023】 上記溶液にはまた、 (4)約0.1mM〜約10mM、さらに好ましくは約1mMの濃度範囲のキレ ート化剤、たとえばEDTA; (5)約0.01mM〜約150mM、さらに好ましくは約125mMの濃度範 囲のNaCl を加えるのが好ましい。
【0024】 場合により、液体調合物はまた、以下よりなる群から選ばれた化合物をタンパ
ク質安定化量で含んでいてよい。 (a)約0.5%〜約2%w/vのグリセロール、 (b)約0.1%〜約1%w/vのメチオニン、または (c)約0.1%〜約2%w/vのモノチオグリセロール。
【0025】 本発明のこの側面の好ましい態様は、 (1)約0.02〜約40mg/ml(w/v)、さらに好ましくは約0.1〜約2
0mg/ml、最も好ましくは約0.2〜4mg/mlの濃度のKGF−2ポリ ペプチド; (2)10mMのクエン酸ナトリウムまたは20mMの酢酸ナトリウム; (3)125mMのNaCl; (4)1mMのEDTA;および (5)希釈剤としての水 を混合することにより生成する組成物を包含する。
【0026】 さらに好ましくは、溶液調合物は、 (1)約0.2〜4mg/mlのKGF−2ポリペプチド; (2)20mMの酢酸ナトリウム; (3)125mMのNaCl; (4)1mMのEDTA;および (5)希釈剤としての水 を混合することにより生成する組成物を包含し、該溶液は約pH6.2であり、 約−20℃で貯蔵する。
【0027】 本発明者らは、KGF−2ポリペプチドが容易に酸化し、溶液から凝集および
沈降することを見出した。KGF−2の酸化は生物学的活性を破壊するものでは
ないが、生成物の酸化の程度を制限することは一層安定な生成物に導く。本発明
者らは、液体調合物があまりにも低いpHにあるとKGF−2ポリペプチドはそ
の生物学的活性を失うことを観察した。さらに、溶液のpHがKGF−2のpI
に近づくにつれて該タンパク質は溶液から沈降するであろう。それゆえ、本発明
者らは、液体調合物は約pH6.0〜約pH7.0の範囲に維持すべきであり、p
H6.2がKGF−2ポリペプチドを安定化するうえで最適であると決定した。 さらに、本発明者らは、驚くべきことに、クエン酸緩衝液がKGF−2ポリペプ
チドを特異的に安定化させると決定した。
【0028】 約pH6.0〜約pH6.2を有するクエン酸緩衝液の使用はKGF−2ポリペ
プチドの凝集が低減し安定性の増大した液体調合物をもたらすが、該液体ポリペ
プチド調合物は依然としてKGF−2ポリペプチドの酸化および沈降を受ける。
それゆえ、本発明者らは、以下に記載する凍結乾燥した調合物を開発した。
【0029】凍結乾燥調合物 本発明の第二の側面は、KGF−2ポリペプチド、および約pH5.0〜約p H8.0、好ましくは約pH5.5〜約pH6.5、最も好ましくはpH6.2で緩
衝能を有する緩衝液を含むKGF−2ポリペプチドの凍結乾燥調合物に関する。
有用な緩衝液としては、リン酸、アコニット酸、クエン酸、グルタル酸、リンゴ
酸、コハク酸および炭酸に由来する緩衝液が挙げられる。典型的に用いられるの
は、上記酸の一つのアルカリまたはアルカリ土類塩である。さらに好ましくは、
緩衝液はリン酸またはクエン酸、最も好ましくはクエン酸であろう。たとえば、
調合物は、緩衝量のクエン酸またはその薬理学的に許容しうる塩をKGF−2Δ
33と水中で混合することにより生成する組成物を含んでいてよい。好ましい緩
衝液濃度は、約5mM〜約50mMであり、より好ましくは約10mMである。
最も好ましくは、クエン酸緩衝液は約10mMの濃度で加えられるであろう。ま
た、調合物は、等張化剤としてのNaClを約0.01mM〜約150mM、最 も好ましくは約20mMの濃度にて、および金属キレート化剤、たとえばEDT
Aを約0.01mM〜約10mM、最も好ましくは約1mMの濃度にて含んでい てよい。さらに、バルク剤/低温保護剤(cryoprotectants)、たとえば、ショ 糖、グリシン、マンニトール、トレハロースまたは他の薬理学的に許容しうるバ
ルク剤が調合物中に含まれる。使用するバルク剤の量は、溶液が等張となるよう
な範囲であり、約2%〜約10%w/vの範囲である。好ましい濃度は以下のと
おりである:5%マンニトール、7%ショ糖、8%トレハロース、または2%グ
リシン+0.5%ショ糖。さらに好ましくは、ショ糖またはショ糖/グリシン混 合物を用いる。さらに、本発明の凍結乾燥調合物はまた、1またはそれ以上の(
a)安定化量の抗酸化剤、たとえばアスコルビン酸または(b)安定化量のチオ
ール化合物、たとえばモノチオグリセロールを含んでいてよい。凍結乾燥調合物
の貯蔵条件は、一般に約2℃〜約25℃である。さらに好ましくは、貯蔵条件は
約2℃またはそれ以下〜約8℃である。
【0030】 KGF−2ポリペプチドは、最初の溶液中で約0.02mg/ml〜約10m g/mlのタンパク質濃度にて凍結乾燥する。 最初の凍結乾燥溶液は、(KGF−2ポリペプチドに加えて) (1)約5mM〜約20mMの濃度範囲の有効量のクエン酸または薬理学的に許
容しうるその塩、好ましくはクエン酸ナトリウム、 (2)約0.01mM〜約125mMの濃度範囲のNaCl、 (3)約0.1mM〜約10mMの濃度範囲のEDTA、 (4)約2%w/v〜約15%w/vの濃度のショ糖、マンニトール、グリシン
またはトレハロースの1またはそれ以上、および (5)水 を含むのが好ましい。凍結乾燥緩衝液の好ましいpH範囲は、約5.5〜約8.0
、好ましくは約pH6.2である。 さらに好ましくは、凍結乾燥緩衝液は、10mMのクエン酸ナトリウム、20
mMの塩化ナトリウム、1mMのEDTA、pH6.2、および7%ショ糖を含 む。
【0031】 凍結乾燥KGF−2ポリペプチド調合物は、約290mOsmの等張条件を維
持するように滅菌水中で再構成する。KGF−2ポリペプチドの再構成は、(a
)約0.01%〜約2%w/vのモノチオグリセロール、(b)約0.01%〜約
2%w/vのアスコルビン酸、(c)約0.01%〜約2%w/vのメチオニン または(d)それらの混合物を含む安定化量の抗酸化剤を任意に含む滅菌水中で
行うことができる。
【0032】 本発明は、安定なKGF−2ポリペプチド調合物を生成する凍結乾燥サイクル
を包含する。凍結乾燥サイクルは、最初の乾燥相の間にKGF−2ポリペプチド
生成物をその崩壊温度以下に保持するように設計する。さらに、水分含量を5%
未満、好ましくは2%未満となるようにする。そのようなプロトコールは、特定
のタンパク質について個々に決定しなければならない。本発明によるKGF−2
ショ糖含有凍結乾燥調合物のための凍結乾燥サイクルの一例は以下のように決定
された:
【0033】
【表1】
【0034】 本発明の凍結乾燥調合物は、予期しないほどに安定性の増大した生成物を提供
する。実際、本発明の凍結乾燥KGF−2調合物は、45℃までの温度にて少な
くとも9ヶ月間、生物学的に安定である(図4)。逆相HPLCは、本発明の凍
結乾燥KGF−2調合物が45℃またはそれ以下、75%の相対湿度で8ヶ月ま
でその物理化学的特性を保持したことを示した。このような高温度でこのように
長期にわたって安定であることはタンパク質にとって極めて異例のことである。
【0035】増粘調合物およびゲル調合物 本発明の第三の側面は、KGF−2ポリペプチドの増粘調合物およびゲル調合
物に関する。(1)増粘剤: 増粘剤を上記液体調合物に加えて、得られる調合物の粘度を増加させることが
できる。粘度の増加した調合物は、制御した放出、創傷の形状への付着または流
出の防止が重要である局所適用には有益である。そのような増粘調合物は、創傷
の治癒などの局所的な使用、皮膚疾患を治療するため、またはKGF−2医薬組
成物の局所適用によって治療し得る他の使用のために用いる。
【0036】 増粘剤は、粘度を約50〜約10,000cps、さらに好ましくは約50〜 約1,000cps、および最も好ましくは約200〜約300cpsに上げる ことができなければならない。粘度は回転紡錘粘度計を用いて測定する。増粘剤
の最も好ましい濃度は、0〜5%(w/w)である。増粘した溶液は、常に液体
の状態であろう。
【0037】 適当な増粘剤の例としては、これに限られるものではないが、水溶性のエーテ
ル化セルロースおよびカルボマー(アリルスクロースかまたはペンタエリトリト
ールのアリルエーテルで架橋されたアクリル酸の高分子量ポリマー)が挙げられ
る。エーテル化セルロースの例は当業者にはよく知られており(USPに列挙さ
れている)、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロースおよびアルキ
ルヒドロキシアルキルセルロース、たとえば、メチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロースなどが挙げられる。別の態様において、局所ゲルまたは切開(incision
al)ゲルは、分子量が約50,000〜約700,000のセルロース誘導体を約
0〜約20重量%含んでいてよい。好ましい態様において、セルロース誘導体は
約2重量%〜約8重量%で含まれ、約80,000〜約240,000の範囲の分
子量を有する。好ましいセルロース誘導体はヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、およびヒドロキシエチル
セルロースである。
【0038】 増粘剤を上記で詳記した注射用調合物に加える場合には、最適の安定性のため
に塩および緩衝剤を加えるかまたは調合物から除去してよい。たとえば、クエン
酸の濃度を上昇させてよい。クエン酸の好ましい濃度は、たとえば、約10mM
〜約500mMクエン酸、さらに好ましくは約10mM〜約50mMクエン酸、
最も好ましくは約10mM〜約20mMクエン酸である。さらに、凍結乾燥調合
物においてショ糖の量を約0%〜約5%ショ糖の範囲まで減らしてよい。
【0039】 増粘剤は本発明の液体調合物に直接加えてよく、ついで凍結乾燥する。別のや
り方として、その中に増粘剤を溶解した適当な希釈剤、最も好ましくは水を加え
ることにより、本発明による凍結乾燥調合物を再構成してよい。そのような増粘
剤調合物は、スプレーにより投与できるであろう。
【0040】 本発明による好ましい増粘KGF−2ポリペプチド溶液の一例は、 (1)局所的有効量のKGFポリペプチド、好ましくはKGF−2Δ33; (2)約10mM〜約500mMのクエン酸ナトリウム緩衝液; (3)約0.01〜約150mMのNaCl; (4)約0.75〜約1.27mM、好ましくは約1mMのEDTA; (5)約0.1%〜約7%のショ糖; (6)約0.75〜約15%(w/w)のカルボキシメチルセルロースまたは約 0.5〜約1.5%のヒドロキシプロピルメチルセルロースまたは約0.25〜約 0.75%のヒドロキシエチルセルロースまたは約0〜1%のカルボマーまたは これらの組み合わせ を混合することにより生成した生成物を包含する。 そのような調合物のpHは、最も好ましくはpH6.2である。
【0041】(2)ゲル化剤: 本発明の他の側面は、KGF−2ポリペプチドのゲル調合物に関する。室温で
は液体のままであるが皮膚の表面(約37℃)に適用したときに固化する調合物
を提供するため、ゲル化剤を本発明の注射用調合物に加える。そのような調合物
は、制御した放出、創傷の形状への付着または流出の防止が重要である局所適用
には有用である。そのようなゲル調合物は、創傷の治癒などの局所的な使用、皮
膚疾患を治療するため、またはKGF−2医薬組成物の局所適用によって治療し
得る他の使用のために用いる。
【0042】 本発明によるKGF−2ポリペプチドのゲル調合物は、 (1)局所的有効量のKGF−2ポリペプチド; (2)緩衝液; (3)薬理学的に許容しうる希釈剤、好ましくは水;および (4)ゲル形成高分子量化合物 を含む。
【0043】 本発明のゲル調合物の粘度は、室温で約1〜約10,000cps、最も好ま しくは室温で約20〜約100cpsの範囲であってよい。粘度は回転紡錘粘度
計を用いて測定する。 本発明に用いることのできるゲル形成高分子量化合物は、典型的に、粘性の水
溶液を生成しうる水溶性ポリマー、または粘性の溶液を生成することができ皮膚
との接触によりゲル化しうる非水溶性で水膨潤性のポリマー(たとえば、コラー
ゲン)である。
【0044】 有用なゲル形成高分子量化合物は、ビニルポリマー、ポリオキシエチレン−ポ
リオキシプロピレンコポリマー、多糖、タンパク質、ポリ(エチレンオキシド)
、アクリルアミドポリマー、およびその誘導体またはその塩から選ばれてよい。
創傷の治癒に用いる医薬ゲル調合物を製造するのに用いる他の化合物は、米国特
許第5,427,778号(参照のため本明細書中に引用する)に記載されている
【0045】 有用なビニルポリマー(または置換ポリエチレン)としては、ポリアクリル酸
、ポリメタクリル酸、ポリビニルピロリドンおよびポリビニルアルコールが挙げ
られる。有用な多糖としては、セルロース誘導体、グリコサミノグリカン、寒天
、ペクチン、アルギン酸、デキストラン、デンプン(α−アミロースまたはアミ
ロペクチン)、およびキトサンが挙げられる。有用なグリコサミノグリカンとし
ては、ヒアルロン酸、コンドロイチン、コンドロイチン−4−硫酸、ヘパリン硫
酸およびヘパリンが挙げられる。グリコサミノグリカンは、他のゲル形成ポリマ
ー、たとえば、コラーゲン、ゼラチンまたはフィブロネクチンとともに創傷治癒
を促進するために用いる。アクリルアミドポリマーは、ポリアクリルアミドまた
はポリメタクリルアミドであってよい。
【0046】 好ましい高分子量ゲル形成化合物は、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピ
レンブロックコポリマー、とりわけ取引においてPLURONIC(BASF)またはPOLAXAME
RS(BASF)として表示されるブロックコポリマーである。 一つの態様において、本発明のゲルは、平均分子量が約500〜50,000 のポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマーを約10〜約
60重量%含んでいてよい。さらに好ましい態様において、本発明のゲルは、1
,000〜15,000の範囲の分子量のブロックコポリマーを約14〜約18重
量%含んでいてよい。本発明の好ましいブロックコポリマーは、Pluronic F108 およびPluronic F127である。
【0047】 ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー(Pluronicま
たはPoloxamer)は局所用ドラッグデリバリーシステムに使用するのに大きな可 能性を持っている。なぜなら、それは逆の熱的ゲル化の挙動を示し、良好な薬物
放出特性を有し、さらに毒性も低いからである。ゲルは溶液を温めると形成され
る。それゆえ、このゲルは室温では低粘性の水溶液であるが、哺乳動物に接触し
、体温により温められると溶液がゲル化するにつれ粘度は上昇する。Pluronicゲ
ルは、たとえば創傷や局所投与が望まれるその他の部位へのKGF−2ポリペプ
チドの徐放に用いることができる。KGF−2ポリペプチドは液体状態でPluron
icと混合し、創傷に適用することができる。ゲル化が起こることにより該ポリペ
プチドが創傷に放出される速度が有効に低減され、それによって該ポリペプチド
と創傷部位との間の長期にわたる接触が可能となる。そのようなゲル調合物を使
用する利益としては、創傷に水分を保持すること、および創傷や該化合物を適用
できる他の部位に形状的にフィッティングする医薬化合物とすることができるこ
とが挙げられる。
【0048】 本発明によるKGF−2ポリペプチドのための好ましいゲル調合物は、クエン
酸緩衝液およびPluronicを含む。該調合物は、所定量のクエン酸または薬理学的
に許容しうるその塩を含んでいてよい。 本発明によるゲル調合物はまた、キレート化剤、安定化量の抗酸化剤またはチ
オール類を含んでいてよい。ゲル調合物は、Pluronicなどの高分子量化合物、ま
たは水溶性のエーテル化セルロースなどを、ゲル化を引き起こす量にて含んでい
るであろう。本発明によるゲル調合物において、KGF−2ポリペプチドは約0
.01mg/ml〜約10mg/mlの濃度で含まれるのが好ましい。
【0049】 好ましくは、ゲル調合物は、 (1)約0.01mg/ml〜約10mg/mlの最終計算濃度のKGF−2ポ リペプチド、好ましくはKGF−2Δ33ポリペプチド; (2)有効量の緩衝剤; (3)約10〜約60重量%、さらに好ましくは約14〜約18重量%の、平均
分子量が約500〜50,000ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブ ロックコポリマー;および (4)薬理学的に許容しうる希釈剤、好ましくは水 を混合することにより製造する。
【0050】 他の好ましいゲル調合物は、 (1)薬理学的活性量のKGF−2ポリペプチド; (2)約10mM〜約50mMのクエン酸ナトリウム; (3)約0.01mM〜約150mMのNaCl; (4)約1mMのEDTA; (5)約0.1%〜約7%のショ糖; (6)約14%〜約18%のPluronic F127;および (7)水 (該調合物は約pH6.2にある)を含む。
【0051】 最も好ましくは、ゲル調合物は、 (1)約0.01mg/ml〜約10mg/ml(w/v)、さらに好ましくは 約0.1mg/ml〜約3mg/ml、最も好ましくは約0.2mg/mlの範囲
の濃度のKGF−2ポリペプチド、好ましくはKGF−2Δ33; (2)約5mM〜約20mMのクエン酸ナトリウム; (3)約10%〜約25%(w/v)、好ましくは約15〜約25、最も好まし
くは約16%のPluronic 127またはPoloxamer 407; (4)約6.7%〜約7.3%のショ糖、好ましくは約7%のショ糖;および (5)所定量とする水 を含む。
【0052】 ゲル調合物はさらに、下記の1またはそれ以上を含んでいてよい: (6)約0.1mM〜約10mMのEDTA、 (7)約0.01mM〜約125mMの濃度範囲のNaCl。 ゲル調合物の好ましいpH範囲は、約pH5.0〜約pH8.0、好ましくはpH
6.2であり、得られるゲル調合物は等張でなければならない。
【0053】(3)他の安定化剤: 本発明の上記調合物はすべて、抗酸化剤、金属キレート化剤、チオール化合物
および他の一般的な安定化剤から利益を受ける。そのような安定化剤の例として
は、これらに限られるものではないが、以下のものが挙げられる: (a)約0.5%〜約2%w/vのグリセロール、 (b)約0.1%〜約1%w/vのメチオニン、 (c)約0.1%〜約2%w/vのモノチオグリセロール、 (d)約1mM〜約10mMのEDTA、 (e)約0.1%〜約2%w/vのアスコルビン酸、 (f)0.003%〜約0.02%w/vのポリソルベート80、 (g)0.001%〜約0.05%w/vのポリソルベート20、 (h)アルギニン、 (i)ヘパリン、 (j)デキストラン硫酸、 (k)シクロデキストリン、または (l)以上の組み合わせ。
【0054】KGF−2ポリペプチドの投与 本発明のKGF−2ポリペプチド調合物には、医薬組成物において有用である
ことが知られている適当な製薬的希釈剤を用いてよい。そのような希釈剤として
は、これらに限られるものではないが、食塩水、緩衝食塩水、デキストロース、
水、グリセロール、エタノールおよびそれらの組み合わせが挙げられる。調合物
は投与方法に適合したものでなければならない。好ましくは、医薬組成物は、本
発明に従って上記のように調合されるであろう。水が好ましい希釈剤である。
【0055】 KGF−2活性を有するポリペプチドは、1またはそれ以上の薬理学的に許容
しうる賦形剤とともに医薬組成物として投与することができる。ヒト患者に投与
する場合には、本発明の医薬組成物の1日の全使用量は、担当医により妥当な医
学的判断に基づいて決定されるであろう。ある特定の患者に対して有効な特定の
治療学的有効量は、達成されるべき応答のタイプおよび程度;他の薬剤の使用の
有無を含む特定の組成;患者の年齢、体重、一般的な健康状態、性別および食事
;投与時間、投与経路、および該組成物の排泄速度;処置の期間;特定の組成物
と組み合わせてまたは同時に使用する薬剤(化学療法剤など);および医学分野
でよく知られた同様の因子を含む種々の因子に依存するであろう。当該技術分野
で知られた適当な調合物は、Remington's Pharmaceutical Sciences(最新版) 、マックパブリッシングカンパニー、イーストン、ペンシルベニアに記載されて
いる。従って、本発明の目的のためのKGF−2の「有効量」は、以上のことを
考慮して決定される。
【0056】 本発明の医薬組成物は、経口、直腸経由、局所、静脈内、腹腔内、筋肉内、関
節内、皮下、鼻内、吸入、眼内または皮内経路などの都合のよい仕方で投与して
よい。非経口および局所送達が好ましい投与経路である。本明細書において「非
経口」とは、静脈内、筋肉内、腹腔内、胸骨内、皮下および関節内の注射および
注入を含む投与法をいう。
【0057】 本発明の医薬組成物は、特定の適応症の治療および/または予防に有効な量に
て投与する。たいていの場合、投与経路や徴候等を考慮に入れて、KGF−2の
投与量は1日当たり約1μg/kg体重〜約30μg/kg体重である。しかし
ながら、投与量は0.001μg/kgもの低投与量であってよい。たとえば、 特定の場合の局所投与では、1cm2当たり約0.01μg〜9mgの投与量を投
与するのが好ましい。鼻内および眼内投与の場合は、約0.001μg/mg〜 約10mg/ml、さらに好ましくは約0.05μg/mg〜約4mg/mlの 投与量を投与するのが好ましい。
【0058】 一般的な問題として、非経口的に投与するKGF−2ポリペプチドの薬理学的
に有効な全量は、患者の体重当たり約1μg/kg/日〜10mg/kg/日の
範囲であろうが、上記のようにこの範囲は治療における裁量に委ねられるであろ
う。連続的に投与する場合には、KGF−2ポリペプチドは一般に、1日当たり
1〜4回の注射かまたはたとえばミニポンプを用いた連続的な皮下注入のいずれ
かにより、約1μg/kg/時〜約50μg/kg/時の投与速度にて投与する
。静脈内バッグ溶液またはボトル溶液を用いることもできる。
【0059】 線溶系に影響を及ぼすKGF−2ポリペプチド処置のコースは、所定の最小日
数以上(マウスの場合は7日)続けるならば最適であると思われる。変化を観察
するのに要する処置期間の長さおよび応答を生じるための処置後の間隔は、所望
の効果に依存して変わると思われる。
【0060】 非経口投与の場合は、一つの態様において、KGF−2ポリペプチドを所望の
純度にて単位注射剤型(液剤、懸濁剤、または乳濁剤)中に、薬理学的に許容し
うる担体、すなわち投与量および使用した濃度において受容者に非毒性であり調
合物の他の配合成分と両立しうるものと混合することにより調合する。たとえば
、調合物は、酸化剤やポリペプチドにとって有害であることが知られている他の
化合物を含まないのが好ましい。
【0061】 一般に、調合物は、KGF−2ポリペプチドを液体担体または細分した固体担
体または両者と均一かつ完全に接触させることにより調製する。ついで、必要な
ら生成物を所望の調合物に成形する。好ましくは担体は非経口担体であり、さら
に好ましくは受容者の血液と等張な溶液である。そのような担体ビヒクルの例と
しては、水、食塩水、リンゲル液、およびデキストロース溶液が挙げられる。非
水性のビヒクル、たとえば、固定油やオレイン酸エチルなどもリポソームと同様
に用いることができる。当該技術で知られた適当な調合物は、Remington's Phar
maceutical Sciences(最新版)、マックパブリッシングカンパニー、イースト ン、ペンシルベニアに記載されている。
【0062】 KGF−2ポリペプチドはまた、動物およびヒトにおいて涙腺の障害、疾患お
よび病理を治療するために液剤、滴剤、または増粘液剤、ゲル剤として眼に投与
することができる。 KGF−2ポリペプチドはまた、動物およびヒトにおいて鼻粘膜および副鼻腔
上皮の疾患、傷害および病理を治療するために滴剤としてまたはスプレーの形態
で鼻粘膜に鼻内投与することができる。
【0063】 一般に、調合物は、KGF−2ポリペプチドを液体担体または細分した固体担
体または両者と均一かつ完全に接触させることにより調製する。ついで、必要な
ら生成物を所望の調合物に成形する。好ましくは担体は非経口担体であり、さら
に好ましくは受容者の血液と等張な溶液である。そのような担体ビヒクルの例と
しては、水、食塩水、リンゲル液、およびデキストロース溶液が挙げられる。非
水性のビヒクル、たとえば、固定油やオレイン酸エチルなどもリポソームと同様
に用いることができる。当該技術で知られた適当な調合物は、Remington's Phar
maceutical Sciences(最新版)、マックパブリッシングカンパニー、イースト ン、ペンシルベニアに記載されている。
【0064】 担体はまた、等張性および化学的安定性を高める物質などの適当な添加剤を少
量含んでいてよい。そのような物質は、使用した投与量および濃度において受容
者に非毒性であり、緩衝液、たとえば、リン酸、クエン酸、コハク酸、酢酸、お
よび他の有機酸またはその塩;抗酸化剤、たとえば、アスコルビン酸;低分子量
(約10残基未満)ポリペプチド、たとえば、ポリアルギニンまたはトリペプチ
ド;タンパク質、たとえば、血清アルブミン、ゼラチン、または免疫グロブリン
;親水性ポリマー、たとえば、ポリビニルピロリドン;アミノ酸、たとえば、グ
リシン、グルタミン酸、アスパラギン酸、またはアルギニン;単糖、二糖、およ
びセルロースまたはその誘導体、グルコース、マンノース、またはデキストラン
を含む他の炭水化物;キレート化剤、たとえば、EDTA;糖アルコール、たと
えば、マンニトールまたはソルビトール;対イオン、たとえば、ナトリウム;お
よび/または界面活性剤、たとえば、ポリソルベート、ポリオキサマー、または
PEGを含む。
【0065】 KGF−2は、典型的に、そのようなビヒクル中で約0.01μg/ml〜5 0mg/ml、好ましくは0.01μg/ml〜10mg/mlの濃度にて、約 5〜約8のpH、好ましくは約6〜約7、最も好ましくは約pH6.2で調合さ れる。上記賦形剤、担体、または安定化剤のいずれかの使用の結果、KGF−2
塩が生成されるであろうことは理解されるであろう。
【0066】 治療目的の投与に使用するKGF−2は滅菌してよい。滅菌は滅菌濾過膜(た
とえば、0.2ミクロン膜)で濾過することにより容易に行うことができる。治 療用KGF−2組成物は、滅菌アクセスポートを有する容器、たとえば、静脈内
バッグまたは皮下注射針を通すことのできる栓を有するバイアル中に入れてよい
【0067】 KGF−2は、通常、単回または多回投与容器、たとえば、密封したアンプル
またはバイアル中に水溶液または再構成用の凍結乾燥調合物として貯蔵されるで
あろう。凍結乾燥調合物の例として、3ml容バイアルに1mlの滅菌濾過した
1%(w/v)KGF−2水溶液を充填し、得られた混合物を凍結乾燥する。注
入溶液は、凍結乾燥したKGF−2を注射用水(Water-for-Injection)(1種 またはそれ以上の抗酸化剤を含んでいてよい)を用いて再構成することにより調
製する。
【0068】 投薬は、たとえばRIA法によって決定されるように、血中で所定濃度のKG
F−2活性が達成されるように患者に特異的な仕方で取り決めることができる。
それゆえ、患者の投薬は、RIAにより測定されるように50〜1000ng/
ml、好ましくは150〜500ng/mlの次数で常に血中レベルが達成され
るように調節してよい。
【0069】 KGF−2はまた、徐放系により適切に投与される。徐放組成物の適当な例と
しては、成型製品、たとえばフィルム、またはマイクロカプセルの形態の半透過
性ポリマーマトリックスが挙げられる。徐放マトリックスは、ポリラクチド(米
国特許第3,773,919号、EP58,481号)、L−グルタミン酸とガン マ−エチル−L−グルタメート(U. Sidmanら、Biopolymers 22: 547-556 (1983
))、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)(R. Langerら、J. Biomed.
Mater. Res. 15: 167-277 (1981)、およびR. Langer, Chem. Tech. 12: 98-105
(1982))、エチレンビニルアセテート(R. Langerら、上掲)またはポリD−()
−3−ヒドロキシ酪酸(EP133,988)を含む。徐放KGF−2組成物は また、リポソームに捕獲したKGF−2を含む。KGF−2を含有するリポソー
ムは、自体公知の方法:DE3,218,121;Epsteinら、Proc. Natl. Acad.
Sci. USA 82: 3688-3692 (1985);Hwangら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:
4030-4034 (1980);EP52,322;EP36,676:EP88,046;E P143,949;EP142,641;日本特許出願第83−118008号;
米国特許第4,485,045号および同第4,544,545号;およびEP10
2,324により調製される。通常、リポソームは小さな(約200〜800オ ングストローム)単層のものであって、脂質含量は約30モルパーセントコレス
テロール以上であるが、選択した比率は最適のKGF−2療法のために調節でき
る。
【0070】 本発明はまた、本発明の医薬組成物の成分の1またはそれ以上を充填した1ま
たはそれ以上の容器を含む医薬パックまたはキットをも提供する。そのような容
器には、医薬製品または生物学的製品の製造、使用または販売を取り締まる政府
部局により指令された形態の通知であって、ヒトの投与のための製造、使用また
は販売の該部局による許可を反映するものを添付することができる。さらに、本
発明のポリペプチド、アゴニストおよびアンタゴニストは、他の治療用化合物と
ともに用いることができる。
【0071】 本発明者らが本発明の調合法に従って調製したKGF−2ポリペプチドの生物
学的活性および安定性を調べたところ、驚くべきことに、モノチオグリセロール
の使用がKGF−2ポリペプチドを安定化させ、創傷の治癒に際してKGF−2
ポリペプチドに対して強化剤として振舞うことが見出された。モノチオグリセロ
ールの強化作用のための最適の濃度範囲は、0.1%〜2%w/vであった。
【0072】KGF−2ポリペプチド KGF−2は上皮細胞および表皮の角質細胞の増殖は刺激するが、繊維芽細胞
などの間充織細胞の増殖は刺激しない。それゆえ、「KGF−2タンパク質様活
性を有するポリペプチド」には、以下および米国特許出願第08/910,87 5号に示す角質細胞増殖アッセイにおいてKGF−2活性を示し、FGFレセプ
ターのイソ型である1-iiibおよび2-iiibに結合しうるポリペプチドが含まれる。
KGF−2タンパク質と同一程度の活性を有する必要はないが、「KGF−2タ
ンパク質様活性を有するポリペプチド」はKGF−2タンパク質と比べて実質的
に同様の活性を示すのが好ましい(すなわち、候補ポリペプチドは、参照KGF
−2タンパク質よりも高い活性を示すか、または参照KGF−2タンパク質の活
性の1/10以上、好ましくは約1/2以上の活性を示す)。
【0073】 本発明の調合物に使用するKGF−2ポリペプチドは、N末端メチオニンを有
していても有していなくてもよいが、好ましくは該ポリペプチドはN末端メチオ
ニンを欠失しているであろう。 KGF−2cDNAクローンは、1994年12月16日にアメリカン・タイ
プ・カルチャー・コレクション、特許寄託、10801ユニバーシティー・ブー
ルバール、マナサス、バージニア20110−2209にATCC受託番号75
977として寄託してある。さらに、発現ベクターpHE4−5中に挿入したK
GF−2Δ33をコードするcDNAは、ATCCに1998年1月1日にAT
CC受託番号209575として寄託してある。
【0074】 図1(配列番号:2)に示すポリペプチドまたは寄託したcDNAによりコー
ドされるポリペプチドに言及するときの「断片」、「誘導体」および「アナログ
」なる語は、該ポリペプチドと実質的に同じ生物学的機能または活性を保持した
ポリペプチドを意味する。それゆえ、アナログには、プロタンパク質部分の開裂
により活性化されて活性な成熟ポリペプチドを生成するプロタンパク質が含まれ
る。 本発明のポリペプチドは、組換えポリペプチド、天然のポリペプチドまたは合
成ポリペプチドであってよいが、組換えポリペプチドが好ましい。
【0075】 図1(配列番号:2)に示すポリペプチドまたは寄託したcDNAによりコー
ドされるポリペプチドの断片、誘導体またはアナログは、(i)1またはそれ以 上のアミノ酸残基が保存的または非保存的アミノ酸残基(好ましくは保存的アミ
ノ酸残基)により置換され、そのような置換アミノ酸残基が遺伝子コードにより
コードされているかまたはコードされていないものであるもの、または(ii)1
またはそれ以上のアミノ酸残基が置換基を含むものであるもの、または(iii) 成熟ポリペプチドが、該ポリペプチドの半減期を長くする化合物(たとえば、ポ
リエチレングリコール)などの他の化合物に融合しているものであるもの、また
は(iv)成熟ポリペプチドに、リーダー配列や分泌配列や該成熟ポリペプチドま
たはプロタンパク質配列の精製に用いる配列などの別のアミノ酸が融合している
ものであるものであってよい。そのような断片、誘導体およびアナログは、本明
細書の教示から当業者の範囲内であると思われる。
【0076】 「ペプチド」および「オリゴペプチド」なる語は(一般に認識されているよう
に)同義であり、ペプチド結合により連結された少なくとも2つのアミノ酸から
なる鎖を示すものとして、文脈に応じて相互に入れ替えて用いることができる。
「ポリペプチド」なる語は、本明細書において10を超えるアミノ酸残基を含む
鎖に対して用いる。本明細書においてオリゴペプチドおよびポリペプチドの式お
よび配列はすべて、左から右へ、アミノ末端からカルボキシ末端の方向に記載す
る。
【0077】 KGF−2ポリペプチドの幾つかのアミノ酸配列は、該タンパク質の構造およ
び機能に有意の影響を及ぼすことなく変化させ得ることが当該技術分野で認識さ
れるであろう。そのような配列の差異を想定すると、該タンパク質上に活性を決
定する重要な領域が存在するであろうことを銘記すべきである。一般に、同様の
機能を果たす残基を用いることを条件として、三次元構造を形成する残基は置換
可能である。他の例において、変化が該タンパク質中の重要でない領域に起こる
場合には残基の種類は全く重要でない。
【0078】 本発明のポリペプチドは単離形態にあるのが好ましい。「単離したポリペプチ
ド」とは、天然環境から取り出したポリペプチドを意図する。それゆえ、組換え
宿主細胞内で産生されおよび/または含まれるポリペプチドは、本発明の目的の
ためには単離されたと考えられる。組換え宿主細胞または天然源から部分的また
は実質的に精製したポリペプチドも意図される。
【0079】 本発明の医薬調合物は、配列番号:2のKGF−2ポリペプチド(とりわけ、
成熟ポリペプチド)およびその欠失変異体、並びに配列番号:2のポリペプチド
およびその欠失変異体に対して少なくとも90%、95%、96%、97%、9
8%、99%の類似性(さらに好ましくは、少なくとも90%、95%、96%
、97%、98%、99%の同一性)を有するポリペプチドを含み、また、その
ようなポリペプチドの部分をも含み、ポリペプチドのそのような部分(以下に記
載するような欠失変異体など)は一般に少なくとも30アミノ酸、さらに好まし
くは少なくとも50アミノ酸を含む。
【0080】 当該技術分野で知られているように、2つのポリペプチドの間の「類似性」は
、一方のポリペプチドのアミノ酸配列およびその保存性アミノ酸置換配列を第二
のポリペプチドの配列と比較することにより決定する。 2つのポリペプチドの「類似%」とは、Bestfitプログラム(Wisconsin Seque
nce Analysis Package, Version 8 for Unix, Genetics Computer Group、ユニ バーシティー・リサーチ・パーク、575サイエンス・ドライブ、マジソン、ウ
イスコンシン53711)および類似性を決定するための不履行セッティング(
default settings)を用いて2つのポリペプチドのアミノ酸配列を比較すること
により得られる類似性のスコアを意図する。Bestfitは、2つの配列間の最大の 類似性のセグメントを見出すため、SmithおよびWatermanのローカルホモロジー アルゴリズム(local homology algorithm)(Advances in Applied Mathematics
2: 482-489, 1981)を採用している。
【0081】 たとえば、KGF−2ポリペプチドの参照配列に対して少なくとも95%の「
同一性」のアミノ酸配列を有するポリペプチドとは、KGF−2ポリペプチドの
参照アミノ酸配列の各100アミノ酸当たり5アミノ酸までの変化を該ポリペプ
チド配列が含む他は、該ポリペプチドのアミノ酸配列が該参照配列と同一である
ことを意味する。言い換えれば、参照アミノ酸配列に対して少なくとも95%の
同一性のアミノ酸配列を有するポリペプチドを得るには、該参照配列中の5%ま
でのアミノ酸残基を欠失または他のアミノ酸で置換してよく、または該参照配列
中の全アミノ酸残基の5%までの数のアミノ酸を該参照配列中に挿入してよい。
参照配列中のこれら変更は、参照配列のアミノ末端またはカルボキシ末端の位置
にて、またはこれら末端位置の間のいずれかの部位で、参照配列の残基中に個々
ばらばらにかまたは参照配列内の1またはそれ以上の連続したグループ中に散在
して生じてよい。
【0082】 実際問題としては、特定のポリペプチドがたとえば図1(配列番号:2)に示
すアミノ酸配列または寄託したcDNAクローンによりコードされるアミノ酸配
列に対して少なくとも90%、95%、96%、97%、98%または99%の
同一性を有するか否かの決定は、Bestfitプログラム(Wisconsin Sequence Anal
ysis Package, Version 8 for Unix, Genetics Computer Group、ユニバーシテ ィー・リサーチ・パーク、575サイエンス・ドライブ、マジソン、ウイスコン
シン53711)などの公知のコンピュータープログラムを用いて常法通り行え
る。特定の配列が本発明による参照配列に対してたとえば95%の同一性を有す
るか否かを決定するためにBestfitや他の配列アラインメントプログラムを用い る場合には、パラメーターのセッティングはもちろん、同一性のパーセントの計
算が参照アミノ酸配列の全長にわたって行われ、参照配列中のアミノ酸残基の全
数の5%までのホモロジーギャップが可能となるようにして行う。
【0083】KGF−2欠失変異体 天然のKGF−2は水性状態において相対的に不安定であり、処理および貯蔵
の間に化学的および物理的な分解を受けて生物学的活性の喪失という結果となる
。天然のKGF−2はまた、水溶液中では上昇温度で凝集しやすく、酸性条件下
では不活化される。
【0084】 特に好ましいKGF−2ポリペプチドは、以下に示す欠失変異体である(番号
付けはタンパク質の第一のアミノ酸(Met)から開始): Thr(残基36)−−Ser(残基208) Cys(37)−−Ser(208) Gln(38)−−Ser(208) Ala(39)−−Ser(208) Leu(40)−−Ser(208) Gly(41)−−Ser(208) Gln(42)−−Ser(208) Asp(43)−−Ser(208) Met(44)−−Ser(208) Val(45)−−Ser(208) Ser(46)−−Ser(208) Pro(47)−−Ser(208) Glu(48)−−Ser(208) Ala(49)−−Ser(208) Thr(50)−−Ser(208) Asn(51)−−Ser(208) Ser(52)−−Ser(208) Ser(53)−−Ser(208) Ser(54)−−Ser(208) Ser(55)−−Ser(208) Ser(56)−−Ser(208) Phe(57)−−Ser(208) Ser(59)−−Ser(208) Ser(62)−−Ser(208) Ala(63)−−Ser(208) Gly(64)−−Ser(208) Arg(65)−−Ser(208) Val(67)−−Ser(208) Ser(69)−−Ser(208) Val(77)−−Ser(208) Arg(80)−−Ser(208)
【0085】 Met(1)、Thr(36)またはCys(37)−−His(207) Met(1)、Thr(36)またはCys(37)−−Val(206) Met(1)、Thr(36)またはCys(37)−−Val(205) Met(1)、Thr(36)またはCys(37)−−Met(204) Met(1)、Thr(36)またはCys(37)−−Pro(203) Met(1)、Thr(36)またはCys(37)−−Leu(202) Met(1)、Thr(36)またはCys(37)−−Phe(201) Met(1)、Thr(36)またはCys(37)−−His(200) Met(1)、Thr(36)またはCys(37)−−Ala(199) Met(1)、Thr(36)またはCys(37)−−Ser(198) Met(1)、Thr(36)またはCys(37)−−Thr(197) Met(1)、Thr(36)またはCys(37)−−Asn(196) Met(1)、Thr(36)またはCys(37)−−Lys(195) Met(1)、Thr(36)またはCys(37)−−Arg(194) Met(1)、Thr(36)またはCys(37)−−Arg(193) Met(1)、Thr(36)またはCys(37)−−Thr(192) Met(1)、Thr(36)またはCys(37)−−Lys(191) Met(1)、Thr(36)またはCys(37)−−Arg(188) Met(1)、Thr(36)またはCys(37)−−Arg(187) Met(1)、Thr(36)またはCys(37)−−Lys(183)
【0086】 好ましい変異体としては、N末端欠失Ala(63)−−Ser(208)(
KGF−2Δ28)およびSer(69)−−Ser(208)(KGF−2Δ
33)が挙げられる。他の好ましいN末端およびC末端欠失変異体としては、A
la(39)−−Ser(208);Pro(47)−−Ser(208);V
al(77)−−Ser(208);Glu(93)−−Ser(208);G
lu(104)−−Ser(208);Val(123)−−Ser(208)
;およびGly(138)−−Ser(208)が挙げられる。他の好ましいC
末端欠失変異体としては、Met(1)、Thr(36)またはCys(37)
−−Lys(153)が挙げられる。
【0087】 さらに本発明に含まれるのは、N末端とC末端の両方でアミノ酸が欠失した欠
失変異体である。そのような変異体には、上記N末端欠失変異体とC末端欠失変
異体とのあらゆる組み合わせが含まれ、たとえば、Ala(39)−−His(
200);Met(44)−−Arg(193)、Ala(63)−−Lys(
153)、Ser(69)−−Lys(153)等が挙げられる。そのような組
み合わせは、当業者に知られた組換え法を用いて調製できる。
【0088】 それゆえ、本発明の医薬調合物に使用するのに好ましいKGFポリペプチドは
、図1(配列番号:2)に示す少なくとも最初の38個のN末端アミノ酸残基を
欠失しているが(すなわち、少なくともMet(1)−Gln(38)の欠失)
最初の147個のN末端アミノ酸残基までは欠失していない他は図1(配列番号
:2)に示すアミノ酸配列を含むものを包含する。別の態様において、本発明の
調合物は、図1(配列番号:2)に示す少なくとも最初の38個のN末端アミノ
酸残基を欠失しているが(すなわち、少なくともMet(1)−Gln(38)
の欠失)最初の137個のN末端アミノ酸残基までは欠失していないであろう欠
失を有する変異体を含む。別の態様において、本発明の調合物は、図1(配列番
号:2)に示す少なくとも最初の46個のN末端アミノ酸残基を欠失しているが
最初の137個のN末端アミノ酸残基までは欠失していないであろう欠失を有す
る変異体を含む。別の態様において、本発明の調合物は、図1(配列番号:2)
に示す少なくとも最初の62個のN末端アミノ酸残基を欠失しているが最初の1
37個のN末端アミノ酸残基までは欠失していないであろう欠失を有する変異体
を含む。別の態様において、本発明の調合物は、図1(配列番号:2)に示す少
なくとも最初の68個のN末端アミノ酸残基を欠失しているが最初の137個の
N末端アミノ酸残基までは欠失していないであろう欠失を有する変異体を含む。
別の態様において、本発明の調合物は、図1(配列番号:2)に示す少なくとも
最初の76個のN末端アミノ酸残基を欠失しているが最初の137個のN末端ア
ミノ酸残基までは欠失していないであろう欠失を有する変異体を含む。別の態様
において、本発明の調合物は、図1(配列番号:2)に示す少なくとも最初の9
2個のN末端アミノ酸残基を欠失しているが最初の137個のN末端アミノ酸残
基までは欠失していないであろう欠失を有する変異体を含む。別の態様において
、本発明の調合物は、図1(配列番号:2)に示す少なくとも最初の103個の
N末端アミノ酸残基を欠失しているが最初の137個のN末端アミノ酸残基まで
は欠失していないであろう欠失を有する変異体を含む。別の態様において、本発
明の調合物は、図1(配列番号:2)に示す少なくとも最初の122個のN末端
アミノ酸残基を欠失しているが最初の137個のN末端アミノ酸残基までは欠失
していないであろう欠失を有する変異体を含む。
【0089】 上記N末端欠失変異体の範囲を有するKGF−2変異体を含む調合物に加えて
、本発明はまた、上記範囲のすべての組み合わせ、たとえば、図1(配列番号:
2)に示す少なくとも最初の62個のN末端アミノ酸残基だが最初の68個のN
末端アミノ酸残基を超えない欠失;図1(配列番号:2)に示す少なくとも最初
の62個のN末端アミノ酸残基だが最初の76個のN末端アミノ酸残基を超えな
い欠失;図1(配列番号:2)に示す少なくとも最初の62個のN末端アミノ酸
残基だが最初の92個のN末端アミノ酸残基を超えない欠失;図1(配列番号:
2)に示す少なくとも最初の62個のN末端アミノ酸残基だが最初の103個の
N末端アミノ酸残基を超えない欠失;図1(配列番号:2)に示す少なくとも最
初の68個のN末端アミノ酸残基だが最初の76個のN末端アミノ酸残基を超え
ない欠失;図1(配列番号:2)に示す少なくとも最初の68個のN末端アミノ
酸残基だが最初の92個のN末端アミノ酸残基を超えない欠失;図1(配列番号
:2)に示す少なくとも最初の68個のN末端アミノ酸残基だが最初の103個
のN末端アミノ酸残基を超えない欠失;図1(配列番号:2)に示す少なくとも
最初の46個のN末端アミノ酸残基だが最初の62個のN末端アミノ酸残基を超
えない欠失;図1(配列番号:2)に示す少なくとも最初の46個のN末端アミ
ノ酸残基だが最初の68個のN末端アミノ酸残基を超えない欠失;図1(配列番
号:2)に示す少なくとも最初の46個のN末端アミノ酸残基だが最初の76個
のN末端アミノ酸残基を超えない欠失;等を有する調合物に関する。
【0090】 他の態様において、C末端欠失変異体を含む調合物が本発明により提供される
。好ましくは、該C末端欠失変異体のN末端アミノ酸残基は、図1(配列番号:
2)の1(Met)、36(Thr)または37(Cys)である。そのような
変異体を含む調合物としては、図1(配列番号:2)に示す少なくとも最後のC
末端アミノ酸残基(Ser(208))を欠失しているが最後の55個のC末端
アミノ酸残基(すなわち、アミノ酸残基Glu(154)−Ser(208)の
欠失)までは欠失していない他は図1(配列番号:2)に示すアミノ酸配列を含
むものを包含する。別の態様において、本発明の調合物は、図1(配列番号:2
)に示す少なくとも最後のC末端アミノ酸残基を欠失しているが最後の65個の
C末端アミノ酸残基までは欠失していないであろう欠失を有する変異体を含む。
別の態様において、本発明の調合物は、図1(配列番号:2)に示す少なくとも
10個のC末端アミノ酸残基を欠失しているが最後の55個のC末端アミノ酸残
基までは欠失していないであろう欠失を有する変異体を含む。別の態様において
、本発明の調合物は、図1(配列番号:2)に示す少なくとも20個のC末端ア
ミノ酸残基を欠失しているが最後の55個のC末端アミノ酸残基までは欠失して
いないであろう欠失を有する変異体を含む。別の態様において、本発明の調合物
は、図1(配列番号:2)に示す少なくとも30個のC末端アミノ酸残基を欠失
しているが最後の55個のC末端アミノ酸残基までは欠失していないであろう欠
失を有する変異体を含む。別の態様において、本発明の調合物は、図1(配列番
号:2)に示す少なくとも40個のC末端アミノ酸残基を欠失しているが最後の
55個のC末端アミノ酸残基までは欠失していないであろう欠失を有する変異体
を含む。別の態様において、本発明の調合物は、図1(配列番号:2)に示す少
なくとも50個のC末端アミノ酸残基を欠失しているが最後の55個のC末端ア
ミノ酸残基までは欠失していないであろう欠失を有する変異体を含む。
【0091】 上記C末端欠失変異体の範囲を有するKGF−2変異体を含む調合物に加えて
、本発明はまた、上記範囲のすべての組み合わせ、たとえば、図1(配列番号:
2)に示す少なくとも最後のC末端アミノ酸残基だが最後の10個のC末端アミ
ノ酸残基を超えない欠失;図1(配列番号:2)に示す少なくとも最後のC末端
アミノ酸残基だが最後の20個のC末端アミノ酸残基を超えない欠失;図1(配
列番号:2)に示す少なくとも最後のC末端アミノ酸残基だが最後の30個のC
末端アミノ酸残基を超えない欠失;図1(配列番号:2)に示す少なくとも最後
のC末端アミノ酸残基だが最後の40個のC末端アミノ酸残基を超えない欠失;
図1(配列番号:2)に示す少なくとも最後の10個のC末端アミノ酸残基だが
最後の20個のC末端アミノ酸残基を超えない欠失;図1(配列番号:2)に示
す少なくとも最後の10個のC末端アミノ酸残基だが最後の30個のC末端アミ
ノ酸残基を超えない欠失;図1(配列番号:2)に示す少なくとも最後の10個
のC末端アミノ酸残基だが最後の40個のC末端アミノ酸残基を超えない欠失;
図1(配列番号:2)に示す少なくとも最後の20個のC末端アミノ酸残基だが
最後の30個のC末端アミノ酸残基を超えない欠失;等を有する調合物に関する
【0092】 さらに他の態様において、KGF−2ポリペプチドは、N末端残基およびC末
端残基の両方でアミノ酸が欠失した欠失変異体であってよい。そのような変異体
は、上記N末端欠失変異体とC末端欠失変異体とのすべての組み合わせを包含す
る。そのような変異体としては、図1(配列番号:2)に示す少なくとも最初の
46個のN末端アミノ酸残基を欠失しているが最初の137個のN末端アミノ酸
残基までは欠失しておらず、少なくとも最後のC末端アミノ酸残基を欠失してい
るが最後の55個のC末端アミノ酸残基までは欠失していない他は図1(配列番
号:2)に示すアミノ酸配列を含むものを包含する。別の態様において、欠失は
、図1(配列番号:2)の少なくとも最初の62個、68個、76個、92個、
103個または122個のN末端アミノ酸残基だが最初の137個のN末端アミ
ノ酸残基を超えない欠失および図1の少なくとも最後の10個、20個、30個
、40個、または50個のC末端アミノ酸残基だが最後の55個のC末端アミノ
酸残基を超えない欠失を含んでいてよい。
【0093】KGF−2置換変異体 有用なKGF−2ポリペプチドにはアミノ酸置換を有するものが含まれる。天
然の成熟KGF−2は44個の荷電残基を含み、そのうち32個は正の荷電を有
している。そのような残基のタンパク質の三次元構造中での位置に依存して、こ
れらクラスター(塊)を作った残基を1またはそれ以上を負の荷電または中性の
荷電を有するアミノ酸で置換することは、タンパク質の安定性の増大および凝集
の低減を達成するのに有用である。タンパク質の凝集は活性の喪失をきたすだけ
に留まらず、医薬調合物を調製する際に問題となる。なぜなら、そのような凝集
は免疫原性であり得るからである(Pinckardら、Clin. Exp. Immunol. 2: 331-3
40 (1967), Robbinsら、Diabetes 36: 838-845 (1987), Clelandら、Crit. Rev.
Therapeutic Drug Carrier Systems 10: 307-377 (1993))。いかなる修飾であ
ろうと、タンパク質分子の三次元構造内での電荷の反発を最小にすることを考慮
しなければならない。それゆえ、特に興味のもたれるのは、荷電アミノ酸を他の
荷電アミノ酸および中性または負に荷電したアミノ酸と置換することである。後
者の置換では正の荷電の減少したタンパク質となり、KGF−2の特性が改善さ
れる。そのような改善には、天然のKGF−2タンパク質と比較してアナログの
安定性が高くなり凝集が低減することが含まれる。
【0094】 アミノ酸の置換はまた、細胞表面レセプターへの結合の選択性をも変化させ得
る。Ostadeら、Nature 361: 266-268 (1993)は、2つの知られたTNFレセプタ
ーの一方のみへのTNFアルファの結合となるある種のTNFアルファ変異体を
記載している。
【0095】 KGF−2分子は、天然の変異かまたはヒトによる操作のいずれかにより、1
またはそれ以上のアミノ酸の置換、欠失または付加を含んでいてよい。幾つかの
好ましい変異体の例としては:Ala(49)Gln、Asn(51)Ala、
Ser(54)Val、Ala(63)Pro、Gly(64)Glu、Val
(67)Thr、Trp(79)Val、Arg(80)Lys、Lys(87
)Arg、Tyr(88)Trp、Phe(89)Tyr、Lys(91)Ar
g、Ser(99)Lys、Lys(102)Gln、Lys103(Glu)
、Glu(104)Met、Asn(105)Lys、Pro(107)Asn
、Ser(109)Asn、Leu(111)Met、Thr(114)Arg
、Glu(117)Ala、Val(120)Ile、Val(123)Ile
、Ala(125)Gly、Ile(126)Val、Asn(127)Glu
、Asn(127)Gln、Tyr(130)Phe、Met(134)Thr
、Lys(136)Glu、Lys(137)Glu、Gly(142)Ala
、Ser(143)Lys、Phe(146)Ser、Asn(148)Glu
、Lys(151)Asn、Leu(152)Phe、Glu(154)Gly
、Glu(154)Asp、Arg(155)Leu、Glu(157)Leu
、Gly(160)His、Phe(167)Ala、Asn(168)Lys
、Gln(170)Thr、Arg(174)Gly、Tyr(177)Phe
、Gly(182)Gln、Ala(185)Val、Ala(185)Leu
、Ala(185)Ile、Arg(187)Gln(190)Lys、Lys
(195)Glu、Thr(197)Lys、Ser(198)Thr、Arg
(194)Glu、Arg(194)Gln、Lys(191)Glu、Lys
(191)Gln、Arg(188)Glu、Arg(188)Gln、Lys
(183)Gluが挙げられる。
【0096】 たとえば、Ala(49)Glnのような表示は、図1(配列番号:2)の位
置49のAlaがGlnで置換されていることを意味する。 タンパク質の折り畳みや活性に有意の影響を及ぼさない保存的なアミノ酸置換
などのように最小の性質の変化であるのが好ましい。当業者に知られた保存的な
アミノ酸置換の例は以下に挙げるとおりである: 芳香族アミノ酸:フェニルアラニン トリプトファン チロシン 疎水性アミノ酸:ロイシン イソロイシン バリン 極性アミノ酸: グルタミン アスパラギン 塩基性アミノ酸:アルギニン リジン ヒスチジン 酸性アミノ酸: アスパラギン酸 グルタミン酸 小さなアミノ酸:アラニン セリン トレオニン メチオニン グリシン
【0097】 もちろん、当業者が行うことのできるアミノ酸置換の数は、上記のものを含む
多くの因子に依存する。一般的にいって、所定のKGF−2ポリペプチドの置換
数は、対象に依存して50、40、30、20、10、5、または3を超えない
であろう。たとえば、安定性を改善するため、所定数の置換をKGF−2のC末
端で行うことができる。
【0098】 KGF−2中のアミノ酸で機能にとって本質的なものの同定は、部位特異的突
然変異誘発やアラニンスキャニング突然変異誘発などの当該技術分野でよく知ら
れた方法により行うことができる(CunninghamおよびWells, Science 244: 1081
-1085 (1989))。後者の方法は、分子のすべての残基に単一のアラニン変異を導
入するものである。ついで、得られた変異体分子をレセプター結合性やインビト
ロおよびインビボ増殖活性などの生物学的活性について試験する。(たとえば、
実施例1を参照)。リガンド−レセプター結合に重要な部位はまた、結晶化、核
磁気共鳴または光親和性標識などの構造分析によっても決定できる(たとえば、
Smithら、J. Mol. Biol. 224: 899-904 (1992);およびde Vosら、Science, 255:
306-312 (1992)を参照)。
【0099】 他の有用なKGFポリペプチドは、アミノ酸位置37および106および15
0のシステインの代わりにセリンの置換を有するポリペプチドを含む。奇数のシ
ステインは、少なくとも一つのシステイン残基がタンパク質の所望でない三次元
構造をとることを引き起こし得る分子間架橋または結合に利用されることを意味
する。1またはそれ以上のシステインがセリンまたはたとえばアラニンによって
置換された新規なKGF−2タンパク質は、一般に可溶性で正しく折り畳まれた
タンパク質として高収率で精製される。理論に拘泥されることを意図するもので
はないが、位置106のシステイン残基が機能にとって重要であると思われる。
このシステイン残基は他のすべてのFGFファミリーの成員のなかでも非常に保
存されている。
【0100】KGF−2ポリペプチド組成物の治療学的使用 本発明のポリペプチドは、角質細胞の増殖を刺激する。従って、本発明の組成
物は、創傷の治癒のための上皮細胞および基底角質細胞の増殖を刺激するため、
および毛髪の毛包産生の刺激および真皮創傷の治癒のために用いることができる
。これら創傷は表面的な性質のものであってよいが、深部のもので皮膚の真皮お
よび上皮の損傷が関わるものであってもよい。 KGF−2は多くの疾患および状態を治療するのに有用である。たとえば、K
GF−2は、種々の創傷治癒モデルにおいてインビトロおよびインビボで活性で
ある。1997年8月13日に出願された米国特許出願第08/910,875 号および1998年2月13日に出願された米国特許出願第09/023,08 2号を参照。
【0101】 KGF−2を投与する個体は、通常の速度で創傷を治癒するかまたは治癒が損
なわれていてよい。治癒が損なわれていない個体に投与する場合には、KGF−
2は通常の治癒プロセスを促進するために投与する。治癒が損なわれた個体に投
与する場合には、KGF−2は、さもなければゆっくりとしか治癒しないかまた
は全く治癒しない創傷の治癒を容易にするために投与する。多くの苦痛や病気は
治癒力を損なう結果となる。これら苦痛および病気としては、糖尿病(たとえば
、II型糖尿病)、ステロイド剤および非ステロイド剤の両者での治療、および虚
血性の遮断阻害または傷害が挙げられる。
【0102】 多くの増殖因子が治癒の損なわれた個体において創傷治癒を促進することが示
されている。これら増殖因子としては、成長ホルモン放出因子、血小板由来増殖
因子、および塩基性繊維芽細胞増殖因子が挙げられる。それゆえ、本発明は、1
またはそれ以上の他の増殖因子または創傷治癒を促進する他の薬剤とともにKG
F−2組成物を投与することをも包含する。
【0103】 本発明の組成物はまた、通常の速度で治癒する個体および治癒の損なわれた個
体の両者において外科的手順により引き起こされた吻合その他の創傷の治癒をも
促進する。 本発明の組成物はまた、細胞、たとえば、筋肉細胞、神経組織を構成する細胞
、前立腺細胞、および肺細胞の分化を刺激するために用いることができる。
【0104】 本発明の組成物は、通常の個体および異常な創傷治癒を誘発する状態、たとえ
ば、尿毒症、栄養不良、ビタミン不足、肥満、感染、免疫抑制、およびステロイ
ド剤、放射線療法、および抗新生物剤および代謝拮抗物質による全身的治療に付
随する合併症にさらされた個体において、外科的創傷、切開創傷、真皮および上
皮の損傷を含む深部の創傷、眼組織の創傷、歯科組織の創傷、口腔創傷、糖尿病
性潰瘍、真皮の潰瘍、肘の潰瘍、動脈の潰瘍、静脈欝血性潰瘍、および熱または
冷の極端な温度への暴露、または化学物質への暴露の結果としての火傷を含む創
傷の創傷治癒を刺激するのに臨床的に有用である。本発明の組成物はまた、虚血
および虚血傷害、たとえば、静脈循環系復帰および/または不足の傷害に付随す
る創傷の治癒の促進のため;真皮の喪失後の真皮の再確立の促進のため;真皮の
引っ張り強さおよび真皮の厚さを増加させるため;および皮膚移植片の創傷床へ
の付着の増大および創傷床からの再上皮形成の促進のためにも有用である。
【0105】 KGF−2ポリペプチドの他の治療的用途としては、これに限られるものでは
ないが、火傷および皮膚欠損、たとえば乾癬や表皮水泡症などを治療する目的で
上皮細胞増殖および基底角質細胞を刺激することが挙げられる。KGF−2は、
皮膚移植片の創傷床への付着を増大させるため、および該創傷床からの再上皮形
成を刺激するために用いることができる。KGF−2はまた、放射線照射、化学
療法およびウイルス感染の結果生じる消化管毒性の副作用を低減するために用い
ることもできる。KGF−2は、肝臓、肺、腎臓、乳房、膵臓、胃、小腸、およ
び大腸の疾患および病的状態を治療するのに用いることができる。KGF−2は
、炎症性腸疾患、糖尿病、血小板減少症、低フィブリノーゲン血症、低アルブミ
ン血症、低グロブリン血症(hypoglobulinemia)、出血性膀胱炎、口内乾燥症、
乾性角結膜炎の治療に用いることができる。KGF−2は、唾液腺、涙腺の上皮
細胞を刺激するため、および副鼻腔再上皮形成および鼻粘膜の増殖を刺激するた
めに用いることができる。 本発明の組成物により治療しうる他の多くの適応症は、米国特許出願第08/
910,875号および同第09/023,082号(参照のため本明細書中に引
用する)に記載してある。
【0106】 本発明は、KGF−2およびその欠失変異体の新規な液体および凍結乾燥調合
物に関する。本発明はさらに、KGF−2の調合物の治療目的の使用に関する。
本発明の調合物は活性なKGF−2ポリペプチドに優れた安定性を付与し、幾つ
かの場合には該ポリペプチドの創傷治癒活性を強化し劇的に増大させる。
【0107】 本明細書において「個体」とは、動物、好ましくは哺乳動物(ヒトニザル(ap
es)、ウシ、ウマ、ブタ、イノシシ、ヒツジ、齧歯類、ヤギ、イヌ、ネコ、ニワ
トリ、サル、ウサギ、ケナガイタチ(ferrets)、クジラ、およびイルカ)、さ らに好ましくはヒトを意味する。 本発明の調合物に用いるKGF−2Δ33ポリペプチドは、N末端メチオニン
を有していても有していなくてもよいが、該ポリペプチドはN末端メチオニンを
欠いているのが好ましい。本発明のKGF−2ポリペプチド調合物の安定性は、
以下に記載する増殖アッセイにより決定される。
【0108】角質細胞増殖アッセイ 皮膚角質細胞は、皮膚の表皮に存在する細胞である。皮膚内での角質細胞の増
殖および拡張は創傷治癒の重要なプロセスである。それゆえ、角質細胞の増殖ア
ッセイは、角質細胞の増殖、従って創傷治癒を刺激するうえでのタンパク質活性
の価値ある指標である。
【0109】 しかしながら、角質細胞をインビトロで増殖させるのは困難である。角質細胞
株はほとんど存在しない。これら細胞株は、異なる細胞性および遺伝性の欠陥を
有する。細胞性の欠陥、たとえば基本的な増殖因子レセプターの喪失や基本的な
増殖因子の増殖への依存により本アッセイが錯綜することを避けるため、一次皮
膚角質細胞を本アッセイのために選択する。これら一次角質細胞はClonetics, I
nc.(サンジエゴ、カリフォルニア)から入手する。
【0110】 KGF−2ポリペプチドの生物学的活性は、繊維芽細胞増殖因子2iiibレセプ ター(FGFR2iiib)をトランスフェクションしてあるマウスBaf3 2b細
胞を用いた細胞増殖アッセイにより決定することができる。細胞の増殖は、以下
に記載するように細胞を該タンパク質に暴露した後に[メチル−3H]−チミジ ンの導入により測定する。アッセイは、各ウエルに約22,000個のBaf3
2b細胞を入れた96ウエル組織培養クラスタープレート中で行う。細胞を種々
の濃度のKGF−2ポリペプチドに3回ずつ曝し、CO2インキュベーター中で 37℃にて48時間インキュベートする。ついで、標識チミジンを含む適当な量
の細胞培地を各ウエルに加え、インキュベーションをさらに5時間続ける。つい
で、細胞をセルハーベスターを用いて96ウエルフォーマットにてガラス繊維フ
ィルターマット上に回収する。フィルターマットを乾燥させ、各試料に導入され
た放射能をフラット−ベッド液体シンチレーションカウンターを用いてカウント
する。このようなアッセイ条件下において、KGF−2に暴露された細胞は、プ
ラセボ緩衝液の適当な希釈液かまたは単にリン酸緩衝食塩水のいずれかで処理し
た対照細胞と比較して増大した放射能の導入を示す。
【0111】 他の有用な角質細胞増殖アッセイは、Alamar Blueを用いるものである。Alama
r Blueは、培地に添加したときにミトコンドリアによって代謝される成育可能な
青色染料である。ついで、この染料は組織培養上澄み液中で赤変する。赤色染料
の量は、570nmと600nmとの間の光学密度の差異を読み取ることにより
直接定量できる。この読み取りは、細胞の活性および細胞数を反映する。
【0112】 正常な一次皮膚角質細胞(CC−0255、NHEK−Neoプールしたもの
)をClonetics, Inc.から購入する。これら細胞は継代2である。角質細胞を8 0%のコンフルエンシーに達するまで完全角質細胞増殖培地(CC−3001、
KGM;Clonetics, Inc.)中で増殖させる。細胞を製造業者の指示に従ってト リプシン処理する。簡単に説明すると、細胞をハンクスの平衡塩類溶液で2回洗
浄する。2〜3mlのトリプシンを細胞に室温にて約3〜5分間かけて加える。
トリプシン中和溶液を加え、細胞を回収する。細胞を600×gにて室温で5分
間回転させ、前以て温めた培地を用いて1cm2当たり3,000細胞にて新たな
フラスコにプレーティングする。
【0113】 増殖アッセイのため、最外列を除いて完全培地中のコーニング平底96ウエル
プレートの各ウエル当たり1,000〜2,000個の角質細胞をプレーティング
する。外側のウエルには200μlの滅菌水を満たす。このことにより、ウエル
の温度および湿度の変動を最小限に保持することができる。細胞を37℃にて一
夜増殖させる。細胞を角質細胞基本培地(CC−3101、KBM、Clonetics,
Inc.)で2回洗浄し、100μlのKBMを各ウエルに加える。24時間イン キュベートする。増殖因子をKBMで系列希釈により希釈し、100μlを各ウ
エルに加える。KGMを正の対照として、KBMを負の対照として用いる。各濃
度の時点について6つのウエルを用いる。2〜3日インキュベートする。インキ
ュベーションの終了時点で細胞をKBMで1回洗浄し、10%v/vのalamar B
lueを前以て混合したKBMの100μlを加える。KGM正の対照で培地の赤 変が始まるまで6〜16時間インキュベートする。プレートをプレートリーダー
に直接置くことにより、O.D.570nmマイナスO.D.600nmを測定する
【0114】KGF−2欠失変異体の構築 本発明の組成物に使用するのに有用な欠失変異体は以下のプロトコールにより
構築することができる。 欠失変異体の構築を、最適化KGF−2構築物を鋳型として用いてKGF−2
遺伝子の5'末端および3'末端から行った。欠失は、大腸菌での発現にマイナス
に影響するかもしれない遺伝子の領域に基づいて選択した。5'欠失に関しては 、以下に列挙したプライマーを5'プライマーとして用いた。これらプライマー は、示した制限部位および開始メチオニンをコードするATGを含んでいる。K
GF−2(FGF−12)208アミノ酸3'HindIIIプライマーを3'プラ イマーとして用いた。25サイクルのPCR増幅を標準条件を用いて行った。K
GF−2 36アミノ酸/208アミノ酸欠失変異体の生成物を5'部位について
はBspHI制限し、3'部位についてはHindIII制限し、BspHIおよび
HindIIIで消化したpQE60中にクローニングした。他のすべての生成物 は、5'制限酵素についてはNcoIで制限し、3'部位についてはHindIII 制限し、NcoIおよびHindIIIで消化したpQE60中にクローニングし た。KGF−2(FGF−12)36アミノ酸/153アミノ酸および128ア
ミノ酸については、3'HindIIIを3'プライマーとして用い、FGF−12
36アミノ酸/208アミノ酸を5'プライマーとして用いた。FGF−12 6
2アミノ酸/153アミノ酸、128アミノ酸については、3'HindIIIを3
'プライマーとして用い、FGF−12 62アミノ酸/208アミノ酸を5'プ ライマーとして用いた。得られたクローンの命名は、欠失の結果得られるポリペ
プチドの最初と最後のアミノ酸を示している。たとえば、KGF−2 36アミ ノ酸/153アミノ酸は、該欠失変異体の最初のアミノ酸がKGF−2のアミノ
酸36であり、最後のアミノ酸がアミノ酸153であることを示している。これ
らKGF−2欠失変異体の構築もまた、米国特許出願第08/910,875号 および同第09/023,082号(参照のため本明細書中に引用する)に記載 してある。さらに、以下に示すように、各変異体はN末端のメチオニンが付加し
ている。しかしながら、本発明による調合物に用いるKGF−2欠失ポリペプチ
ドはN末端メチオニンを有していても有していなくてもよく、該ポリペプチドは
N末端メチオニンを欠いているのが好ましいであろう。
【0115】 欠失プライマーの配列は以下のとおりである:FGF12 36アミノ酸/208アミノ酸: 5'BsphI GGACCCTCATGACCTGCCAGGCTCTGGGT
CAGGAC(配列番号:3)FGF12 63アミノ酸/208アミノ酸: 5'NcoI GGACAGCCATGGCTGGTCGTCACGTTCG(配
列番号:4)FGF12 77アミノ酸/208アミノ酸: 5'NcoI GGACAGCCATGGTTCGTTGGCGTAAACTG(
配列番号:5)FGF12 93アミノ酸/208アミノ酸: 5'NcoI GGACAGCCATGGAAAAAAACGGTAAAGTTT
C(配列番号:6)FGF12 104アミノ酸/208アミノ酸: 5'NcoI GGACCCCCATGGAGAACTGCCCGTAGAGC(
配列番号:7)FGF12 123アミノ酸/208アミノ酸: 5'NcoI GGACCCCCATGGTCAAAGCCATTAACAGCA
AC(配列番号:8)FGF12 138アミノ酸/208アミノ酸: 5'NcoI GGACCCCCATGGGGAAACTCTATGGCTCAA
AAG(配列番号:9)FGF12 3'HindIII: (上記すべての欠失クローンに使用) CTGCCCAAGCTTATTATGAGTGTACCACCATTGGAA
G(配列番号:10)FGF12 36アミノ酸/153アミノ酸: 5'BsphI(上記) 3'HindIII CTGCCCAAGCTTATTACTTCAGCTTACA GTCATTGT(配列番号:11)FGF12 63アミノ酸/153アミノ酸: 5'NcoIおよび3'HindIII上記。
【0116】N末端欠失変異体KGF−2Δ33の構築 pQE6中でのKGF−2Δ33の構築 複製連鎖反応指向増幅および大腸菌発現ベクターpQE6中へのKGF−2Δ
33のサブクローニングを行うため、KGF2の所望の領域に相補的な2つのオ
リゴヌクレオチドプライマー(5952および19138)を以下の塩基配列に
て合成した。 プライマー5952:5'GCGGCACATGTCTTACAACCACCT GCAGGGTG3'(配列番号:12) プライマー19138:5'GGGCCCAAGCTTATGAGTGTACC ACCAT3'(配列番号:13)
【0117】 N末端プライマー(5952)の場合はAflIII制限部位を導入し、一方、 C末端プライマー(19138)の場合はHindIII制限部位を導入した。プ ライマー5952はまたATG配列をKGF2コード領域に隣接しかつインフレ
ームにて含むことによってクローニング断片の大腸菌での翻訳を可能とし、一方
、プライマー19138は2つの停止コドン(大腸菌で優先的に用いられるもの
)をKGF2コード領域に隣接しかつインフレームにて含むことによって大腸菌
での正しい翻訳停止を確実にする。 複製連鎖反応は、当業者によく知られた標準的条件および鋳型として成熟KG
F−2(アミノ酸36〜208)のヌクレオチド配列を用いて行った。得られた
アンプリコン(amplicon)をAflIIIおよびHindIIIで消化し、NcoI/
HindIII消化したpQE6タンパク質発現ベクター中にサブクローニングし た。
【0118】pHE1中でのKGF−2Δ33の構築 複製連鎖反応指向増幅および大腸菌発現ベクターpHE1中へのKGF−2Δ
33のサブクローニングを行うため、KGF2の所望の領域に相補的な2つのオ
リゴヌクレオチドプライマー(6153および6150)を以下の塩基配列にて
合成した。 プライマー6153:5'CCGGCGGATCCCATATGTCTTACA ACCACCTGCAGG3'(配列番号:14) プライマー6150:5'CCGGCGGTACCTTATTATGAGTGT ACCACCATTGG3'(配列番号:15)
【0119】 N末端プライマー(6153)の場合はNdeI制限部位を導入し、一方、C
末端プライマー(6150)の場合はAsp718制限部位を導入した。プライ
マー6153はまたATG配列をKGF2コード領域に隣接しかつインフレーム
にて含むことによってクローニング断片の大腸菌での翻訳を可能とし、一方、プ
ライマー6150は2つの停止コドン(大腸菌で優先的に用いられるもの)をK
GF2コード領域に隣接しかつインフレームにて含むことによって大腸菌での正
しい翻訳停止を確実にする。 複製連鎖反応は、当業者によく知られた標準的条件および鋳型として成熟KG
F−2(アミノ酸36〜208)のヌクレオチド配列を用いて行った。得られた
アンプリコンをNedIおよびAsp718で消化し、NdeI/Asp718
消化したpHE1タンパク質発現ベクター中にサブクローニングした。
【0120】KGF−2Δ33のヌクレオチド配列 ATGTCTTACAACCACCTGCAGGGTGACGTTCGTTGG
CGTAAACTGTTCTCTTTCACCAAATACTTCCTGAAA
ATCGAAAA AAACGGTAAAGTTTCTGGGACCAAGAAGGAGAACTG
CCCGTACAGCATCCTGGAGATAACATCAGTAGAAAT
CGGAGTTG TTGCCGTCAAAGCCATTAACAGCAACTATTACTTAG
CCATGAACAAGAAGGGGAAACTCTATGGCTCAAA A
GAATTTAAC AATGACTGTAAGCTGAAGGAGAGGATAGAGGAAAAT
GGATACAATACCTATGCATCATTTAACTGGCAGCAT
AATGGGAG GCAAATGTATGTGGCATTGAATGGAAAAGGAGCTCC
AAGG AGAGGACAGAAAACACGAAGGAAAAACACCTCTGCT
CACTTTCTTCCAATGGTGGTACACTCATAA(配列番号:
16)
【0121】KGF−2Δ33のアミノ酸配列 MSYNHLQGDVRWRKLFSFTKYFLKIEKNGKVSGTKK
ENCPYSILEITSVEIGVVAVKAINSNYYLAMNKKGK
LYGSKEFNNDCKLKERIEENGYNTYASFNWQHNGRQ
MYVALNGKGAPRRGQKTRRKNTSAHFLPMVVHS(配列
番号:17)
【0122】B.最適化KGF−2Δ33ポリヌクレオチド配列の構築 大腸菌中でのKGF−2Δ33の発現レベルを増加させるため、全遺伝子のコ
ドンを大腸菌で最もしばしば用いられているものに適合させるべく最適化した。
KGF2Δ33を生成するのに利用した鋳型はN末端領域内でコドン最適化して
あったので、C末端アミノ酸(84〜208)を最適化する必要があった。
【0123】 まず、アミノ酸172〜208をコドン最適化してKGF2Δ33(s172
−208)を生成した。このことは、重複PCR戦略により達成した。オリゴヌ
クレオチドPM07およびPM08(アミノ酸172〜208に対応)を混合し
、70℃に加熱しついで37℃に冷却することにより一緒にアニールした。つい
で、アニールしたオリゴヌクレオチドを標準PCR反応(プライマーPM09お
よびPM10により指令される)に鋳型として用いた。当業者によく知られた標
準的な条件に従いかつ鋳型としてKGF2Δ33を用いた別のPCR反応におい
て、オリゴヌクレオチドPM05(KGF2のコード領域内のPstI部位と重
複している)およびPM11を用いてアミノ酸84〜172に対応するKGF2
の領域を増幅させた。第三のPCR反応において、第一のPCR反応の生成物(
コドン最適化したアミノ酸172〜208に対応)と第二のPCR反応の生成物
(コドンを最適化していないアミノ酸84〜172に対応)とを混合し、オリゴ
ヌクレオチドPM05およびPM10により指令された標準PCR反応の鋳型と
して用いた。得られたアンプリコンをPstI/HindIIIで消化し、Pst I/HindIII消化したpQE6KGF2Δ33中にサブクローニングして対 応のコドン最適化していない領域を置換し、pQE6KGF2Δ33(s172
−208)を生成した。
【0124】 KGF2のコドン最適化を完成させるため、アミノ酸84〜172に対応する
KGF2の領域についてコドン最適化した合成遺伝子を重複オリゴヌクレオチド
を利用して作成した。4つのオリゴヌクレオチド(PM31、PM32、PM3
3およびPM34)を混合し、以下のPCRを7サイクル行った:94℃、30
秒;46.5℃、30秒;および72℃、30秒。
【0125】 ついで、プライマーPM35およびPM36により指令された第二のPCR反
応を、1μlの第一のPCR反応物を鋳型として用いて標準手順により行った。
ついで、得られたコドン最適化した遺伝子断片をPstI/SalIで消化し、
PstI/SalI消化したpQE6KGF2Δ33(s172−208)中に
サブクローニングして完全に最適化されたKGF2コード遺伝子であるpQE6
KGF2Δ33sを生成した。
【0126】 別の大腸菌タンパク質発現ベクターを生成するため、pQE6KGF2Δ33
s上でPM102およびPM130を用いてKGF2Δ33sをPCR増幅させ
た。得られたアンプリコンをNdeIおよびEcoRVで消化し、NdeIおよ
びAsp718(平滑末端化)で消化しておいたpHE1発現ベクター中にサブ
クローニングしてpHE1Δ33sを生成した。
【0127】 コドン最適化したKGF−2Δ33sの構築に用いたオリゴヌクレオチド配列
は以下のとおりである:PM05 :CAACCACCTGCAGGGTGACG(配列番号:18)PM07 :AACGGTCGACAAATGTATGTGGCACTGAACG
GTAAAGGTGCTCCACGTCGTGGTCAGAAAACCCGTC
GTAAAAACACC(配列番号:19)PM08 :GGGCCCAAGCTTAAGAGTGTACCACCATTGG
CAGAAAGTGAGCAGAGGTGTTTTTACGACGGGTTTT
CTGACCACG(配列番号:20)PM09 :GCCACATACATTTGTCGACCGTT(配列番号:21
PM10 :GGGCCCAAGCTTAAGAGTG(配列番号:22)PM11 :GCCACATACATTTGTCGACCGTT(配列番号:23
PM31 :CTGCAGGGTGACGTTCGTTGGCGTAAACTGT
TCTCCTTCACCAAATACTTCCTGAAAATCGAAAAAA
ACGGTAAAGTTTCTGGTACCAAG(配列番号:24)PM32 :AGCTTTAACAGCAACAACACCGATTTCAACG
GAGGTGATTTCCAGGATGGAGTACGGGCAGTTTTCT
TTCTTGGTACCAGAAACTTTACC(配列番号:25)PM33 :GGTGTTGTTGCTGTTAAAGCTATCAACTCCA
ACTACTACCTGGCTATGAACAAGAAAGGTAAACTGT
ACGGTTCCAAAGAATTTAACAAC(配列番号:26)PM34 :GTCGACCGTTGTGCTGCCAGTTGAAGGAAGC
GTAGGTGTTGTAACCGTTTTCTTCGATACGTTCTTT
CAGTTTACAGTCGTTGTTAAATTCTTTGGAACC(配列
番号:27)PM35 :GCGGCGTCGACCGTTGTGCTGCCAG(配列番号:
28)PM36 :GCGGCCTGCAGGGTGACGTTCGTTGG(配列番号
:29)PM102 :CCGGCGGATCCCATATGTCTTACAACCACC
TGCAGG(配列番号:30)PM130 :CGCGCGATATCTTATTAAGAGTGTACCACC
ATTG(配列番号:31)
【0128】KGF−2Δ33(s172−208)のヌクレオチド配列 : ATGTCTTACAACCACCTGCAGGGTGACGTTCGTTGG
CGTAAACTGTTCTCCTTCACCAAATACTTCCTGAAA
ATCGAAAA AAACGGTAAAGTTTCTGGTACCAAGAAAGAAAACTG
CCCGTACTCCATCCTGGAAATCACCTCCGTTGAA A
TCGGTGTTG TTGCTGTTAAAGCTATCAACTCCAACTACTACCTGG
CTATGAACAAGAAAGGTAAACTGTACGGTTCCAAAG
AATTTAAC AACGACTGTAAACTGAAAGAACGTATCGAAGAAAAC
GGTTACAACACCTACGCTTCCTTCAACTGGCAGCAC
AACGGTCG ACAAATGTATGTGGCACTGAACGGTAAAGGTGCTCC
ACGTCGTGGTCAGAAAACCCGTCGTAAAAACACCTC
TGCTCACTTTCTGCCAATGGTGGTACACTCTTAA(配
列番号:32)
【0129】KGF−2Δ33(s172−208)のアミノ酸配列 : MSYNHLQGDVRWRKLFSFTKYFLKIEKNGKVSGTKK
ENCPYSILEITSVEIGVVAVKAINSNYYLAMNKKGK
LYGSKEFNNDCKLKERIEENGYNTYASFNWQHNGRQ
MYVALNGKGAPRRGQKTRRKNTSAHFLPMVVHS(配列
番号:33)
【0130】実施例 実施例1 KGF−2液体調合物 以下の成分を混合して液体KGF−2Δ33調合物(該調合物は液体であり、
−20℃で貯蔵する)を生成した。 2mg/mlのKGF−2Δ33ポリペプチド、 20mMの酢酸ナトリウム、 125mMの塩化ナトリウム、 1mMのEDTA、 水、pH6.2。 この調合物は、2〜8℃またはそれ以下での貯蔵条件で10ヶ月までそのイン
ビトロでの生物学的活性を保持した。10ヶ月目の生物学的活性を図3に示す。
この調合物は、またはそれ以下での貯蔵条件で11ヶ月までそのすべての物理化
学的特性を保持した。
【0131】 生物学的活性は以下の細胞増殖アッセイを用いて測定した。BaF3細胞を、
10%NBCS、10%WEHI細胞ならし培地、2mMグルタミン、600μ
g/mlのGENETICIN、1μlのβメルカプトエタノール/500ml増殖培地 、50単位のペニシリンおよび50μg/mlのストレプトマイシンを含むRP
MI1640培地中で常法通り増殖させ維持した(Ornitz, D., M.ら(1996)、
J. Biol. Chem. 271: 15292-15297)。細胞増殖アッセイのため、BaF3細胞 を遠心分離により回収し、基本培地(このものは増殖培地と同じ組成を有してい
るが、WEHIならし培地は含まず、1μg/mlのヘパリンを補足してあった
)で洗浄した。この操作の後、細胞を基本培地中に再浮遊させ、22,000細 胞/180μlを96ウエル細胞培養クラスターディッシュのウエル当たりにプ
レーティングした。別の96ウエルプレートでKGF2の適当な希釈(必要な最
終濃度よりも10×高い)をPBS中で行い、上記細胞に200μlの最終容量
にて加えた。細胞プレートを37℃、5%CO2インキュベーター中で36〜4 0時間インキュベートし、50μlの基本培地中の0.5μCiメチル−3Hチミ
ジンを各ウエルに加えた。プレートをインキュベーター中でさらに5時間インキ
ュベートし、細胞をTomtec Harvester 96を用いてガラス繊維フィルター上で濾 過することにより回収した。導入されたチミジンをWallace βプレートシンチレ
ーションカウンターでカウントした。
【0132】実施例2 KGF−2凍結乾燥調合物 以下の成分を混合してKGF−2Δ33凍結乾燥調合物を生成した。 10mg/mlのKGF−2Δ33、 10mMのクエン酸ナトリウム、 20mMの塩化ナトリウム、 1mMのEDTA、 7%w/vショ糖、 水(凍結乾燥により除かれる) pH6.2 この調合物は、45℃またはそれ以下での貯蔵条件で9ヶ月までそのインビト
ロでの生物学的活性を保持した。9ヶ月目の生物学的活性を図4に示す。生物学
的活性の測定は実施例1に詳記した細胞増殖アッセイを用いて行った。逆相HP
LCは、この調合物が、45℃またはそれ以下の温度および75%の相対湿度で
8ヶ月までその物理化学的特性を保持したことを示した。
【0133】実施例3 増粘調合物中のKGF−2 以下の成分を混合してKGF−2Δ33増粘調合物を生成した。 2mg/mlのKGF−2Δ33、 10mMのクエン酸ナトリウム、 20mMの塩化ナトリウム、 1mMのEDTA、 7%w/vショ糖、 1.25%カルボキシメチルセルロース、 水 pH6.2。 この調合物は、KGF−2Δ33ポリペプチドをカルボキシメチルセルロース
溶液に加えて調製する。得られた調合物の粘度は、回転紡錘粘度計により測定し
たところ約250cpsであった。KGF−2ポリペプチドはカルボキシメチル
セルロースの存在下で生物学的活性を保持した。この調合物の生物学的活性を実
施例1に詳記した細胞増殖アッセイを用いてアッセイした。
【0134】実施例4 ゲル調合物中のKGF−2 以下の成分を混合してKGF−2Δ33ゲル調合物を生成した。 2mg/mlのKGF−2Δ33、 10mMのクエン酸ナトリウム、 20mMの塩化ナトリウム、 1mMのEDTA、 7%w/vショ糖、 16%Pluronic F127、 水 pH6.2 KGF−2Δ33をPluronic溶液に約2℃〜約8℃にて加える。得られた溶液
の粘度は20℃で約50cpsであり、約37℃で固化した。KGF−2は、実
施例1に詳記した細胞増殖アッセイによって測定されるようにPluronic F127の 存在下で生物学的活性を保持した。
【0135】実施例5 モノチオグリセロールによるKGFの活性化 KGF−2Δ33タンパク質ストック調合物(0.1〜2.0mg/ml)をモ
ノチオグリセロール(MTG)とともにまたはMTGなしで調製した。 これらタンパク質調合物をpH7.2の1×リン酸緩衝食塩水(PBS)中で 希釈して細胞増殖アッセイに使用するのに必要な濃度を達成した。
【0136】細胞培養 BaF32b細胞を、10%NBCS、10%WEHI細胞ならし培地、2m
Mグルタミン、600μg/mlのGENETICIN、1μlのβメルカプトエタノー ル/500ml増殖培地、50単位のペニシリンおよび50μg/mlのストレ
プトマイシンを含むRPMI1640培地中で常法通り増殖させ維持した(Orni
tz, D., M.ら(1996)、J. Biol. Chem. 271: 15292-15297)。
【0137】細胞増殖アッセイ 細胞増殖アッセイのため、BaF32b細胞を遠心分離により回収し、基本培
地(このものは増殖培地と同じ組成を有しているが、WEHIならし培地は含ま
ず、1μg/mlのヘパリンを補足してあった)で洗浄した。この操作の後、細
胞を基本培地中に再浮遊させ、22,000細胞/180μlを96ウエル細胞 培養クラスターディッシュのウエル当たりにプレーティングした。別の96ウエ
ルプレートでKGF2の適当な希釈(必要な最終濃度よりも10×高い)をPB
S中で行い、上記細胞に200μlの最終容量にて加えた。細胞プレートを37
℃、5%CO2インキュベーター中で36〜40時間インキュベートし、50μ lの基本培地中の0.5μCiメチル−3Hチミジンを各ウエルに加えた。プレー
トをインキュベーター中でさらに5時間インキュベートし、細胞をTomtec Harve
ster 96を用いてガラス繊維フィルター上で濾過することにより回収した。導入 されたチミジンをWallace βプレートシンチレーションカウンターでカウントし
た。
【0138】結果 A.KGF−2活性に及ぼすMTG濃度の効果 異なる濃度のモノチオグリセロール(MTG)に暴露したKGF−2を用いて
細胞増殖アッセイを行った。対照の試料は賦形剤を含んでいなかった。図5に示
すように種々の濃度のMTGでKGF−2活性の刺激が観察された。活性の増大
は使用したMTGの濃度に依存して対照の10〜150%であった。このような
細胞増殖活性の促進は、この増殖因子ファミリーの他の成員では観察されなかっ
た。これら観察から、MTGによるKGF−2活性の刺激は極めて特異的である
と結論付けられた。結論 モノチオグリセロールはKGF−2のインビトロでの細胞増殖活性を特異的に
刺激するものと思われる。
【0139】実施例6 クエン酸を用いたKGF−2ゲル調合物 以下の成分を混合してKGF−2調合物(該調合物は室温で液体であり、皮膚
に適用するとその後ゲル化する)を生成した。 20mMのクエン酸ナトリウム、 125mMの塩化ナトリウム、 1mMのEDTA二ナトリウム、 17%Pluronic 127、pH6.0、 水。
【0140】実施例7 酢酸を用いたKGF−2ゲル調合物 以下の成分を混合してKGF−2調合物(該調合物は皮膚に適用するとゲル化
する)を生成した。 20mMの酢酸ナトリウム、 125mMの塩化ナトリウム、 1mMのEDTA、 17%Pluronic 127、pH6.0、 水。
【0141】実施例8 液体KGF−2調合物 KGF−2Δ33を維持する緩衝液としてのクエン酸ナトリウムの安定性を4
つの別々の調合物で3つのpH:pH5.0、pH5.5およびpH6.0にて評 定した。調合物 : A. KGF−2Δ33 1または2mg/ml 20mMのクエン酸ナトリウム、 125mMの塩化ナトリウム、 1mMのEDTA二ナトリウム、 水。 B. さらに1%グリセロールを含む他は「A」と同じ C. さらに0.05%メチオニンを含む他は「A」と同じ D. さらに1%モノチオグリセロールを含む他は「A」と同じ KGF−2Δ33の濃度は、上記すべての調合物において1および2mg/m
lであった。
【0142】 2.凍結乾燥調合物 KGF−2Δ33を3つのバルク剤:マンニトール、ショ糖およびトレハロー
スの一つの存在下で凍結乾燥した。調合物 : A. 10mMクエン酸ナトリウム、20mM塩化ナトリウム、1mM EDT A二ナトリウムおよび4%マンニトール、pH6.0 B. 10mMクエン酸ナトリウム、20mM塩化ナトリウム、1mM EDT A二ナトリウムおよび7%ショ糖、pH6.0 C. 10mMクエン酸ナトリウム、20mM塩化ナトリウム、1mM EDT A二ナトリウムおよび8%トレハロース、pH6.0 KGF−2ポリペプチドの濃度は3mg/mlおよび8mg/mlであった。
評定パラメーターは、水での再構成前および後のRP−HPLC、SDS−PA
GE、外観であった。
【0143】 3.10mg/mlKGF−2凍結乾燥 調合物が10mg/mlのタンパク質の凍結乾燥を可能とするか否かを、再構
成後のタンパク質の安定性とともに評定した。調合物 : 10mMクエン酸ナトリウム、20mM塩化ナトリウム、1mM EDTA 二ナトリウムおよび4%マンニトール、pH6.0 凍結乾燥した生成物を水または1%モノチオグリセロールを含有する水で再構
成した。
【0144】 本発明は上記および実施例に特別に記載した以外の仕方でも実施しうることは
明らかであろう。 本発明の多くの修飾および変更が上記教示に照らして可能であり、それゆえ、
添付の特許請求の範囲に含まれる。 本明細書中に引用したすべての刊行物(特許、特許出願、週間記事、研究所の
マニュアル、書籍または他の書類を含む)の全開示が参照のために引用される。
【0145】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 KGF−2のcDNAおよびそれから導かれる対応アミノ酸配列
を示す。最初の35または36アミノ酸残基は、推定のリーダー配列を表す(下
線)。標準的な一文字略語をアミノ酸について用いている。シークエンシングの
不正確さは、ポリヌクレオチドの配列を決定しようとする際の一般的な問題であ
る。シークエンシングは、373自動DNAシークエンサー(Applied Biosyste
ms, Inc.)を用いて行った。シークエンサーの正確さは、97%以上正確である
と予測される(配列番号:1および2)。
【図2】 本発明のKGF−2ポリペプチドによる正常な一次皮膚角質細胞
増殖の刺激を示す。(A)はKGF−2による正常な一次皮膚角質細胞増殖の刺
激を示す。(B)は、KGF−2Δ33による正常な一次皮膚角質細胞増殖の刺
激を示す。(C)は、KGF−2Δ28による正常な一次皮膚角質細胞増殖の刺
激を示す。
【図3】 KGF−2Δ33液体調合物についての10ヶ月安定性の生物学
的活性の結果を示す。
【図4】 KGF−2Δ33凍結乾燥製剤についての9ヶ月安定性の生物学
的活性の結果を示す。
【図5】 KGF−2の生物学的活性に対するモノチオグリセロールの効果
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/12 A61K 47/18 47/18 47/20 47/20 47/26 47/26 47/32 47/32 47/36 47/36 47/38 47/38 A61P 17/02 A61P 17/02 C07K 14/435 C07K 14/435 A61K 37/24 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 アービンド・チョプラ アメリカ合衆国20878メリーランド州ゲイ ザーズバーグ、ラムズデル・コート18番 (72)発明者 パルベーン・コウシャル アメリカ合衆国20906メリーランド州シル バー・スプリング、チャペル・ヒル・ロー ド1704番 (72)発明者 トーマス・スピッツネイゲル アメリカ合衆国22180バージニア州ビエナ、 ストーンウォール・ドライブ8414番 (72)発明者 エドワード・アンズワース アメリカ合衆国20895メリーランド州ケン ジントン、グレンリッジ・ストリート4414 番 (72)発明者 フェイザル・カーン アメリカ合衆国20878メリーランド州ゲイ ザーズバーグ、マホガニー・サークル・ナ ンバー406、15704番 Fターム(参考) 4C076 AA12 AA29 BB11 CC30 DD23 DD38 DD41Z DD42Z DD43Z DD49Q DD56Q DD67 EE04P EE06P EE09P EE13P EE16P EE30P EE32G EE41P FF11 FF14 FF15 FF17 4C084 AA02 AA03 BA01 BA08 BA22 BA23 DB54 MA01 MA05 NA03 NA10 ZA892 ZB222 4H045 AA30 DA01 EA28

Claims (81)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)約0.02〜約40mg/ml(w/v)の濃度範囲の KGF−2ポリペプチド; (b)約pH5.0〜約pH8.0で緩衝能を有し、約5mM〜約50mMの濃度
    範囲の緩衝液;および (c)組成物を所定の容量とする、薬理学的に許容しうる希釈剤 またはその反応生成物 を含む医薬組成物。
  2. 【請求項2】 さらに、 (d)約0.1mM〜約10mMの濃度範囲のキレート化剤;および (e)約0.01mM〜約150mMの濃度範囲のNaCl を含む、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 【請求項3】 さらに、 (a)約0.5%〜約2%w/vのグリセロール、 (b)約0.1%〜約1%w/vのメチオニン、または (c)約0.1%〜約2%w/vのモノチオグリセロール の一つを含む、請求項1に記載の医薬組成物。
  4. 【請求項4】 該KGF−ポリペプチドが約0.05〜約30mg/ml(w
    /v)の濃度範囲で含まれる、請求項1に記載の医薬組成物。
  5. 【請求項5】 該KGF−ポリペプチドが約0.1〜約20mg/ml(w/
    v)の濃度範囲で含まれる、請求項4に記載の医薬組成物。
  6. 【請求項6】 該KGF−ポリペプチドが約0.2〜4mg/mlの濃度範 囲で含まれる、請求項5に記載の医薬組成物。
  7. 【請求項7】 該KGF−2ポリペプチドがKGF−2Δ33である、請求
    項1に記載の医薬組成物。
  8. 【請求項8】 該希釈剤が水である、請求項1に記載の医薬組成物。
  9. 【請求項9】 該キレート化剤が約1mMの濃度のEDTAであり、該Na
    Clが約125mMの濃度で含まれる、請求項2に記載の医薬組成物。
  10. 【請求項10】 該pHが約pH5.5〜約pH6.5である、請求項1に記
    載の医薬組成物。
  11. 【請求項11】 該pHが約pH6.2である、請求項10に記載の医薬組 成物。
  12. 【請求項12】 該緩衝液が、リン酸、酢酸、アコニット酸、クエン酸、グ
    ルタル酸、リンゴ酸、コハク酸および炭酸、およびそのアルカリまたはアルカリ
    土類塩よりなる群から選ばれたものである、請求項1に記載の医薬組成物。
  13. 【請求項13】 該緩衝液が、リン酸、酢酸またはクエン酸塩である、請求
    項12に記載の医薬組成物。
  14. 【請求項14】 該緩衝液がクエン酸塩である、請求項13に記載の医薬組
    成物。
  15. 【請求項15】 該緩衝液が、約5mM〜約30mMの濃度範囲で含まれる
    、請求項1に記載の医薬組成物。
  16. 【請求項16】 該緩衝液が、約10mM〜約20mMの濃度範囲で含まれ
    るクエン酸塩である、請求項15に記載の医薬組成物。
  17. 【請求項17】 さらに安定化量の(a)抗酸化剤または(b)チオール化
    合物の1またはそれ以上を含む、請求項1に記載の医薬組成物。
  18. 【請求項18】 −20℃またはそれ以下の温度で保持される、請求項1に
    記載の医薬組成物。
  19. 【請求項19】 (a)2mg/mlのKGF−2Δ33ポリペプチド(w
    /v); (b)20mMの酢酸ナトリウム; (c)125mMのNaCl; (d)1mMのEDTA;および (e)希釈剤としての水 またはその反応生成物 を含む、請求項1に記載の医薬組成物。
  20. 【請求項20】 該KGF−2Δ33ポリペプチドが、N末端メチオニンを
    有するKGF−2Δ33ポリペプチド、N末端メチオニンを欠いたKGF−2Δ
    33ポリペプチド、およびその混合物よりなる群から選ばれたものである、請求
    項19に記載の医薬組成物。
  21. 【請求項21】 (a)約0.02〜約40mg/ml(w/v)の濃度範囲 のKGF−2ポリペプチド; (b)約pH5.0〜約pH8.0で緩衝能を有し、約5mM〜約50mMの濃度
    範囲の緩衝液; (c)バルク剤;および (d)組成物を所定の容量とする、薬理学的に許容しうる希釈剤 またはその反応生成物 を含む医薬組成物。
  22. 【請求項22】 該バルク剤が、ショ糖、グリシン、マンニトール、トレハ
    ロース、およびその混合物よりなる群から選ばれたものである、請求項21に記
    載の医薬組成物。
  23. 【請求項23】 さらに、 (e)約0.1mM〜約10mMの濃度範囲のキレート化剤;および (f)約0.01mM〜約125mMの濃度範囲のNaCl を含む、請求項21に記載の医薬組成物。
  24. 【請求項24】 該バルク剤が、ショ糖、またはショ糖とグリシンとの混合
    物である、請求項22に記載の医薬組成物。
  25. 【請求項25】 該バルク剤が約2%〜約10%w/vの濃度で含まれる、
    請求項22に記載の医薬組成物。
  26. 【請求項26】 該バルク剤が、5%のマンニトール、7%のショ糖、8%
    のトレハロース、または2%のグリシン+0.5%のショ糖である、請求項22 に記載の医薬組成物。
  27. 【請求項27】 該pHが約pH6.2である、請求項21に記載の医薬組 成物。
  28. 【請求項28】 該希釈剤が水である、請求項21に記載の医薬組成物。
  29. 【請求項29】 該緩衝液が、リン酸、酢酸、アコニット酸、クエン酸、グ
    ルタル酸、リンゴ酸、コハク酸および炭酸、およびそのアルカリまたはアルカリ
    土類塩よりなる群から選ばれたものである、請求項21に記載の医薬組成物。
  30. 【請求項30】 該緩衝液が、リン酸またはクエン酸塩である、請求項29
    に記載の医薬組成物。
  31. 【請求項31】 該緩衝液がクエン酸塩である、請求項30に記載の医薬組
    成物。
  32. 【請求項32】 水の90%以上が凍結乾燥により除かれる、請求項28に
    記載の医薬組成物。
  33. 【請求項33】 約290mOsmの等張状態を維持するのに有効な所定量
    の滅菌水で再構成する、請求項32に記載の医薬組成物。
  34. 【請求項34】 該KGFポリペプチドがKGF−2Δ33である、請求項
    21に記載の医薬組成物。
  35. 【請求項35】 該KGF−2Δ33ポリペプチドが、N末端メチオニンを
    有するKGF−2Δ33ポリペプチド、N末端メチオニンを欠いたKGF−2Δ
    33ポリペプチド、およびその混合物よりなる群から選ばれたものである、請求
    項34に記載の医薬組成物。
  36. 【請求項36】 該緩衝液を約5mM〜約50mMの濃度で加える、請求項
    21に記載の医薬組成物。
  37. 【請求項37】 該緩衝液が、約10mMの濃度のクエン酸塩である、請求
    項36に記載の医薬組成物。
  38. 【請求項38】 さらに安定化量の(g)抗酸化剤または(h)チオール化
    合物の1またはそれ以上を含む、請求項21に記載の医薬組成物。
  39. 【請求項39】 (a)約0.01%〜約2%w/vのモノチオグリセロー ル、(b)約0.01%〜約2%w/vのアスコルビン酸、(c)約0.01%〜
    約2%w/vのメチオニンまたは(d)それらの混合物を含む安定化量の抗酸化
    剤を含む滅菌水中で再構成する、請求項32に記載の医薬組成物。
  40. 【請求項40】 (a)約0.02〜約40mg/ml(w/v)の濃度範囲 のKGF−2ポリペプチド; (b)約5mM〜約20mMの濃度範囲のクエン酸または薬理学的に許容しうる
    その塩; (c)約0.01mM〜約125mMの濃度範囲のNaCl、 (d)約0.1mM〜約10mMの濃度範囲のEDTA、 (e)約2%w/v〜約15%w/vの濃度範囲のショ糖、マンニトール、グリ
    シンまたはトレハロースの1またはそれ以上;および (f)水 を含む医薬組成物。
  41. 【請求項41】 該KGF−2ポリペプチドが、約2mg/ml、約4mg
    /ml、または約10mg/mlの濃度で含まれる、請求項40に記載の医薬組
    成物。
  42. 【請求項42】 水の90%以上が凍結乾燥により除かれる、請求項40に
    記載の医薬組成物。
  43. 【請求項43】 さらに増粘剤を、粘度を約50〜約10,000cpsに 上昇させるのに有効な量で含む、請求項1に記載の医薬組成物。
  44. 【請求項44】 該増粘剤が粘度を約50〜約1,000cpsに上昇させ るのに有効な量で含まれる、請求項43に記載の医薬組成物。
  45. 【請求項45】 該増粘剤が粘度を約200〜約300cpsに上昇させる
    のに有効な量で含まれる、請求項44に記載の医薬組成物。
  46. 【請求項46】 さらに増粘剤を、粘度を約50〜約10,000cpsに 上昇させるのに有効な量で含む、請求項21に記載の医薬組成物。
  47. 【請求項47】 該増粘剤が0〜5%(w/w)の濃度で含まれる、請求項
    43に記載の医薬組成物。
  48. 【請求項48】 該増粘剤が、水溶性のエーテル化セルロースまたはアリル
    スクロースかまたはペンタエリトリトールのアリルエーテルで架橋されたアクリ
    ル酸の高分子量ポリマーである、請求項43に記載の医薬組成物。
  49. 【請求項49】 該エーテル化セルロースが、アルキルセルロース、ヒドロ
    キシアルキルセルロース、カルボアルキルセルロースまたはアルキルヒドロキシ
    アルキルセルロースである、請求項48に記載の医薬組成物。
  50. 【請求項50】 該エーテル化セルロースが、メチルセルロース、ヒドロキ
    シエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチ
    ルセルロース、またはカルボキシメチルセルロースである、請求項43に記載の
    医薬組成物。
  51. 【請求項51】 該エーテル化セルロース誘導体が、分子量が約50,00 0〜約700,000で、約0〜約20重量%の濃度で含まれる、請求項49に 記載の医薬組成物。
  52. 【請求項52】 該エーテル化セルロース誘導体が、分子量が約80,00 0〜約240,000で、約2重量%〜約8重量%の濃度で含まれる、請求項5 1に記載の医薬組成物。
  53. 【請求項53】 該緩衝液が約10mM〜約50mMの濃度のクエン酸であ
    る、請求項46に記載の医薬組成物。
  54. 【請求項54】 該緩衝液が約10mM〜約20mMの濃度のクエン酸であ
    る、請求項53に記載の医薬組成物。
  55. 【請求項55】 該バルク剤が、約0.01%〜約5%ショ糖の濃度のショ 糖である、請求項53に記載の医薬組成物。
  56. 【請求項56】 該バルク剤を液体調合物に直接加え、その後に凍結乾燥す
    る、請求項55に記載の医薬組成物。
  57. 【請求項57】 バルク剤を溶解した適当な希釈剤を加えることにより該調
    合物を再構成することによって、凍結乾燥した調合物にバルク剤を加える、請求
    項55に記載の医薬組成物。
  58. 【請求項58】 (a)局所的有効量のKGF−2ポリペプチド; (b)約10mM〜約500mMのクエン酸ナトリウム緩衝液; (c)約0.01〜約150mMのNaCl; (d)1mMのEDTA; (e)約0.1%〜約7%のショ糖; (f)約0.75〜約15%(w/w)のカルボキシメチルセルロースまたは約 0.5〜約1.5%のヒドロキシプロピルメチルセルロースまたは約0.25〜約 0.75%のヒドロキシエチルセルロースまたは約0〜1%のカルボマーまたは これらの組み合わせ を混合することにより生成した、増粘KGF−2ポリペプチド溶液組成物。
  59. 【請求項59】 さらにゲル化剤を、室温での粘度を約0.1〜約10,00
    0cpsに上昇させるのに有効な量で含む、請求項1に記載の医薬組成物。
  60. 【請求項60】 さらにゲル化剤を、室温での粘度を約0.1〜約10,00
    0cpsに上昇させるのに有効な量で含む、請求項21に記載の医薬組成物。
  61. 【請求項61】 該ゲル化剤が、粘性の水溶液を生成しうる水溶性ポリマー
    、または粘性の溶液を生成することができる非水溶性で水膨潤性のポリマーであ
    る、請求項59に記載の医薬組成物。
  62. 【請求項62】 該ゲル化剤が、ビニルポリマー、ポリオキシエチレン−ポ
    リオキシプロピレンコポリマー、多糖、タンパク質、ポリ(エチレンオキシド)
    、アクリルアミドポリマーまたはその塩よりなる群から選ばれた高分子量ポリマ
    ーである、請求項61に記載の医薬組成物。
  63. 【請求項63】 該ゲル化剤が、(1)ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸
    、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、およびその塩およびエステル
    よりなる群から選ばれたビニルポリマー、または(2)セルロース誘導体、グリ
    コサミノグリカン、寒天、ペクチン、アルギン酸、デキストラン、α−アミロー
    ス、アミロペクチン、キトサン、およびその塩およびエステルよりなる群から選
    ばれた多糖である、請求項62に記載の医薬組成物。
  64. 【請求項64】 該ゲル化剤が、ヒアルロン酸、コンドロイチン、コンドロ
    イチン−4−硫酸、ヘパリン硫酸、ヘパリンおよびその塩およびエステルよりな
    る群から選ばれたグリコサミノグリカンである、請求項62に記載の医薬組成物
  65. 【請求項65】 該グリコサミノグリカンが、コラーゲン、ゼラチン、また
    はフィブロネクチンとともに含まれる、請求項64に記載の医薬組成物。
  66. 【請求項66】 該ゲル化剤が、ポリアクリルアミドまたはポリメタクリル
    アミドから選ばれるアクリルアミドポリマーである、請求項62に記載の医薬組
    成物。
  67. 【請求項67】 該ゲル化剤がポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン
    ブロックコポリマーである、請求項62に記載の医薬組成物。
  68. 【請求項68】 平均分子量が約500〜50,000のポリオキシエチレ ン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマーを約10〜約60重量%含む、請
    求項67に記載の医薬組成物。
  69. 【請求項69】 1,000〜15,000の範囲の分子量のポリオキシエチ
    レン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマーを約14〜約18重量%含む、
    請求項68に記載の医薬組成物。
  70. 【請求項70】 該ゲル化剤が、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレ
    ンブロックコポリマー、Pluronic F108、Pluronic F127、またはPoloxamer 407 である、請求項69に記載の医薬組成物。
  71. 【請求項71】 該KGF−2ポリペプチドが約0.01〜約10mg/m lの濃度で含まれる、請求項1に記載の医薬組成物。
  72. 【請求項72】 (a)約0.01mg/ml〜約10mg/mlの最終計 算濃度のKGF−2ポリペプチド; (b)有効量の緩衝剤; (c)約10重量%〜約60重量%の平均分子量が約500〜50,000のポ リオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー;および (d)薬理学的に許容しうる希釈剤、好ましくは水 を混合することにより製造する、請求項59に記載の医薬組成物。
  73. 【請求項73】 該ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコ
    ポリマーが約14重量%〜約18重量%の濃度で含まれる、請求項72に記載の
    医薬組成物。
  74. 【請求項74】 (a)薬理学的活性量のKGF−2ポリペプチド; (b)約10mM〜約50mMのクエン酸ナトリウム; (c)約0.01mM〜約150mMのNaCl; (d)約1mMのEDTA; (e)約0.1%〜約7%のショ糖; (f)約14%〜約18%のPluronic F127;および (g)約pH6.2 を含む、KGF−2ゲル調合物。
  75. 【請求項75】 (a)約0.01mg/ml〜約10mg/ml(w/v )の濃度のKGF−2ポリペプチド; (b)約5mM〜約20mMの濃度範囲のクエン酸ナトリウム; (c)約10%〜約25%(w/v)のPluronic 127またはPoloxamer 407;お よび (d)所定量とする水 を含むKGF−2ゲル調合物。
  76. 【請求項76】 さらに (a)約0.1mM〜約10mMの濃度範囲のEDTA、 (b)約0.01mM〜約125mMの濃度範囲のNaCl を含む、請求項75に記載の医薬組成物。
  77. 【請求項77】 該KGF−2ポリペプチドが、Ala(63)−−Ser
    (208)(KGF−2Δ28)およびSer(69)−−Ser(208)(
    KGF−2Δ33)よりなる群から選ばれたN末端欠失体である、請求項1に記
    載の医薬組成物。
  78. 【請求項78】 該KGF−2ポリペプチドが、N末端メチオニンを有する
    もの、N末端メチオニンを有しないもの、またはそれらの混合物である、請求項
    77に記載の医薬組成物。
  79. 【請求項79】 該KGF−2ポリペプチドが、Ala(39)−−Ser
    (208);Pro(47)−−Ser(208);Val(77)−−Ser
    (208);Glu(93)−−Ser(208);Glu(104)−−Se
    r(208);Val(123)−−Ser(208);Gly(138)−−
    Ser(208);Met(1)、Thr(36);およびCys(37)−−
    Lys(153)よりなる群から選ばれたN末端またはC末端の欠失変異体であ
    る、請求項1に記載の医薬組成物。
  80. 【請求項80】 該KGF−2ポリペプチドが、N末端メチオニンを有する
    もの、N末端メチオニンを有しないもの、またはそれらの混合物である、請求項
    79に記載の医薬組成物。
  81. 【請求項81】 該KGF−2Δ33ポリペプチドが、N末端メチオニンを
    有するKGF−2Δ33ポリペプチド、N末端メチオニンを有しないKGF−2
    Δ33ポリペプチド、およびそれらの混合物よりなる群から選ばれたものである
    、請求項7に記載の医薬組成物。
JP2000525126A 1997-12-22 1998-12-22 角質細胞増殖因子−2製剤 Pending JP2001526239A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US6849397P 1997-12-22 1997-12-22
US60/068,493 1997-12-22
PCT/US1998/026085 WO1999032135A1 (en) 1997-12-22 1998-12-22 Keratinocyte growth factor-2 formulations

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001526239A true JP2001526239A (ja) 2001-12-18

Family

ID=22082933

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000525126A Pending JP2001526239A (ja) 1997-12-22 1998-12-22 角質細胞増殖因子−2製剤

Country Status (9)

Country Link
US (3) US6238888B1 (ja)
EP (1) EP1041996A4 (ja)
JP (1) JP2001526239A (ja)
KR (1) KR20010033484A (ja)
CN (1) CN1283997A (ja)
AU (1) AU1905799A (ja)
CA (1) CA2316015A1 (ja)
NZ (1) NZ505324A (ja)
WO (1) WO1999032135A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011503038A (ja) * 2007-11-12 2011-01-27 アレス トレーディング ソシエテ アノニム Taci−免疫グロブリン融合タンパク質のための調製物
JP2012510457A (ja) * 2008-11-28 2012-05-10 サーカッシア リミテッド 二量体形成の減少した組成物
JP2012516841A (ja) * 2009-01-30 2012-07-26 バイヤースドルフ・アクチエンゲゼルシヤフト コラーゲン、キトサン、グリコシルアミノグリカンおよび細胞増殖促進ペプチドおよび/または細胞複合体よりなる、化粧品または皮膚科学的調製物

Families Citing this family (42)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6693077B1 (en) 1995-02-14 2004-02-17 Human Genome Sciences, Inc. Keratinocyte growth factor-2
US7232667B2 (en) * 1995-02-14 2007-06-19 Human Genome Sciences, Inc. Keratinocyte growth factor-2 polynucleotides
US6077692A (en) 1995-02-14 2000-06-20 Human Genome Sciences, Inc. Keratinocyte growth factor-2
US6743422B1 (en) * 1996-10-15 2004-06-01 Amgen, Inc. Keratinocyte growth factor-2 products
US6869927B1 (en) * 1997-12-22 2005-03-22 Human Genome Sciences, Inc. Keratinocyte growth factor-2 formulations
CN1283997A (zh) * 1997-12-22 2001-02-14 人类基因组科学公司 角质形成细胞生长因子-2制剂
CN1295579A (zh) 1998-02-13 2001-05-16 人类基因组科学公司 角质细胞生长因子2的治疗应用
WO1999066923A1 (en) * 1998-06-22 1999-12-29 Autologous Wound Therapy, Inc. Application for utility patent for improved enriched platelet wound healant
US6524568B2 (en) 1998-06-22 2003-02-25 Cytomedix, Inc. Enriched platelet wound healant
WO2000072872A1 (en) * 1999-06-02 2000-12-07 Human Genome Sciences, Inc. Keratinocyte growth factor-2 formulations
CA2410965C (en) * 2000-05-31 2010-09-14 Encelle, Inc. Method of stimulating hair growth
EP1315672A4 (en) 2000-06-22 2006-04-26 Rxkinetix Inc ADMINISTRATIVE COMPOSITION COMPOSITION AND METHOD FOR THE ADMINISTRATION OF ANTIGENES AND OTHER ACTIVE SUBSTANCES
US6875441B2 (en) 2000-06-26 2005-04-05 Rxkinetix, Inc. Composition for delivery of hematopoietic growth factor
DE10031236A1 (de) * 2000-06-27 2002-01-10 Qiagen Gmbh Verwendung von Carbonsäuren und anderen Additiven in Kombination mit kationischen Verbindungen zur Stabilisierung von Nukleinsäuren in biologischen Materialien
US7138262B1 (en) 2000-08-18 2006-11-21 Shire Human Genetic Therapies, Inc. High mannose proteins and methods of making high mannose proteins
BRPI0115531B1 (pt) * 2000-11-22 2015-10-13 Rxkinetix Inc composição terapêutica útil para o tratamento de mucosite em um local de mucosa como efeito colateral de terapia de câncer
EP1357931A2 (en) * 2001-01-08 2003-11-05 Human Genome Sciences, Inc. Keratinocyte growth factor-2
JP4266077B2 (ja) 2001-03-26 2009-05-20 富士フイルム株式会社 平版印刷版原版及び平版印刷方法
EP1404713A4 (en) * 2001-05-24 2004-09-22 Human Dna Technology Inc NEW KERATINOCYTE GROWTH FACTOR 2 ANALOG IN HAIR FOLLICULES
US6620405B2 (en) 2001-11-01 2003-09-16 3M Innovative Properties Company Delivery of hydrogel compositions as a fine mist
GB0218821D0 (en) * 2002-08-13 2002-09-18 Glaxosmithkline Biolog Sa Novel compositions
PT1684719E (pt) * 2003-11-14 2012-02-03 Baxter Int Composições de alfa-1-antitripsina e métodos de tratamento utilizando estas composições
NZ555503A (en) * 2004-12-15 2010-01-29 Biovitrum Ab Publ Therapeutic formulations of keratinocyte growth factor
EP1694047B1 (de) * 2005-02-16 2020-03-18 X-Rite Switzerland GmbH Beleuchtungseinrichtung für ein Farbmessgerät
EP1965787B1 (en) 2005-11-30 2013-04-10 Endo Pharmaceuticals Inc. Treatment of xerostomia with a sulfur-containing antioxidant
EP1986612B1 (en) 2006-02-07 2012-09-12 Shire Human Genetic Therapies, Inc. Stabilized composition of glucocerebrosidase
KR100784134B1 (ko) * 2006-10-09 2007-12-12 주식회사 대웅 상피세포성장인자를 함유하는 안정한 구내염 치료용 액상조성물
GB0710529D0 (en) 2007-06-01 2007-07-11 Circassia Ltd Vaccine
US8652485B2 (en) 2007-08-15 2014-02-18 Circassia Limited Peptide for vaccine
PL2192907T3 (pl) * 2007-08-16 2018-10-31 Remedor Biomed Ltd. Kompozycje erytropoetyny i fibronektyny do zastosowań terapeutycznych
CN101417121B (zh) * 2007-10-27 2011-09-28 董昌金 一种治疗皮肤烧烫冻伤的药物
US8394782B2 (en) 2007-11-30 2013-03-12 Allergan, Inc. Polysaccharide gel formulation having increased longevity
KR101565185B1 (ko) * 2008-04-04 2015-11-02 미메토젠 파르마슈티칼스 인크. 건안증을 치료하기 위한 베타-턴 펩티도미메틱 환상 화합물
AU2015227499B2 (en) * 2008-11-28 2017-06-22 Circassia Limited Compositions with reduced dimer formation
US20110027254A1 (en) 2009-07-28 2011-02-03 Peter Francis Daniel Compositions and methods for treating gaucher disease
JP6230160B2 (ja) 2012-03-02 2017-11-15 シャイア ヒューマン ジェネティック セラピーズ インコーポレイテッド Iii型ゴーシェ病を治療するための組成物および方法
CN106676121B (zh) * 2017-01-25 2020-04-07 江苏易肌雪生物科技股份有限公司 一种简便制备活性人kgf-2d31的方法
CN107088224B (zh) * 2017-02-10 2020-06-26 温州医科大学 人fgf21冻干制剂
WO2019241985A1 (zh) * 2018-06-22 2019-12-26 温州医科大学 一种水凝胶、含其的药物组合物及其应用
CN113134078B (zh) * 2020-01-16 2022-08-30 温州医科大学 含有kgf-2的温敏凝胶剂及其对骨关节炎的治疗作用
CN114533653B (zh) * 2020-11-26 2023-12-22 上海凯茂生物医药有限公司 一种人促红素杂合Fc融合蛋白相变型制剂及其制备方法
EP4183796A1 (en) 2021-11-19 2023-05-24 Enantis s.r.o. Thermostable fgf10 polypeptide or fragment thereof use thereof

Family Cites Families (36)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1990008771A1 (en) 1989-01-31 1990-08-09 Rubin Jeffrey S Dna encoding a growth factor specific for epithelial cells
US5194596A (en) 1989-07-27 1993-03-16 California Biotechnology Inc. Production of vascular endothelial cell growth factor
US5350836A (en) 1989-10-12 1994-09-27 Ohio University Growth hormone antagonists
CA2081104A1 (en) 1991-02-22 1992-08-23 Glenn Pierce Use of gm-csf and g-csf to promote accelerated wound healing
AU654574B2 (en) 1991-06-14 1994-11-10 Amgen, Inc. Collagen film drug delivery for proteins
IL105529A0 (en) 1992-05-01 1993-08-18 Amgen Inc Collagen-containing sponges as drug delivery for proteins
US5703047A (en) 1992-09-21 1997-12-30 Board Of Regents, The University Of Texas System Methods and treatments for corneal healing with growth factors
US5965530A (en) 1993-03-26 1999-10-12 Amgen Inc. Therapeutic uses of keratinocyte growth factor
SK281674B6 (sk) 1993-03-26 2001-06-11 Amgen Inc. Farmaceutická kompozícia na stimuláciu hepatocytov, pneumocytov typu ii, pohárikovitých buniek produkujúcich mucín a iných epitelových buniek
JPH08503873A (ja) 1993-04-01 1996-04-30 アムジエン・インコーポレーテツド 皮膚疾患治療薬を調製する方法
EP0706563B1 (en) 1993-06-29 2004-10-06 Chiron Corporation A truncated keratinocyte growth factor (kgf) having increased biological activity
JPH09503751A (ja) 1993-08-02 1997-04-15 プリズム ファーマシュティカルズ,インコーポレイティド 細胞毒性抱合体の単一起源性製剤
EP1188448A3 (en) 1994-03-15 2002-04-17 Prizm Pharmaceuticals, Inc. Heparin-binding growth factors for gene therapy and anterior eye disorders
US5580856A (en) 1994-07-15 1996-12-03 Prestrelski; Steven J. Formulation of a reconstituted protein, and method and kit for the production thereof
JPH08103240A (ja) 1994-10-04 1996-04-23 Kosumosu Shokuhin:Kk 乾燥固形味噌の製造法
HUT77746A (hu) 1994-10-13 1998-07-28 Amgen Inc. Fokozott stabilitással és biológiai aktivitással rendelkező savas fibroblaszt növekedési faktor analógok
DK0785950T3 (da) * 1994-10-13 2003-07-28 Amgen Inc Keratinocyt vækstfaktoranaloger
SI0785948T1 (en) 1994-10-13 2003-08-31 Amgen Inc. Analogs of keratinocyte growth factor
ES2197926T3 (es) 1994-10-13 2004-01-16 Amgen Inc. Metodo para purificar factores de crecimiento de queratinocitos.
JP3290044B2 (ja) 1995-02-01 2002-06-10 株式会社ケンウッド 無線通信機
US6077692A (en) 1995-02-14 2000-06-20 Human Genome Sciences, Inc. Keratinocyte growth factor-2
JP3774230B2 (ja) * 1995-02-14 2006-05-10 ヒューマン ジノーム サイエンシーズ, インコーポレイテッド ケラチノサイト増殖因子−2
US5773252A (en) * 1995-06-05 1998-06-30 Human Genome Sciences, Inc. Fibroblast growth factor 15
DE19535087B4 (de) 1995-09-21 2007-03-22 Sipra Patententwicklungs- Und Beteiligungsgesellschaft Mbh Rundstrickmaschine
AU1041297A (en) 1995-12-07 1997-06-27 Sumitomo Pharmaceuticals Company, Limited Fibroblast growth factor fgf-10
CA2263143A1 (en) 1996-08-13 1998-02-19 Human Genome Sciences, Inc. Keratinocyte growth factor-2 (kgf-2 or fibroblast growth factor-12, fgf-12)
DE19781038T1 (de) 1996-10-15 1998-12-10 Amgen Inc Keratinozytenwachstumsfaktor-2-Produkte
AU725509B2 (en) 1996-10-15 2000-10-12 Biovitrum Ab (Publ) Uses of keratinocyte growth factor-2
JPH10279501A (ja) 1997-02-10 1998-10-20 Rohto Pharmaceut Co Ltd 育毛剤
JPH10330285A (ja) 1997-05-30 1998-12-15 Sumitomo Pharmaceut Co Ltd 血糖降下剤
JPH10330284A (ja) 1997-05-30 1998-12-15 Sumitomo Pharmaceut Co Ltd 肝細胞保護剤
JPH10330283A (ja) 1997-05-30 1998-12-15 Sumitomo Pharmaceut Co Ltd 消化管組織再生賦活剤
CN1283997A (zh) 1997-12-22 2001-02-14 人类基因组科学公司 角质形成细胞生长因子-2制剂
CN1295579A (zh) 1998-02-13 2001-05-16 人类基因组科学公司 角质细胞生长因子2的治疗应用
WO2000072872A1 (en) 1999-06-02 2000-12-07 Human Genome Sciences, Inc. Keratinocyte growth factor-2 formulations
AU5911700A (en) 1999-07-02 2001-01-22 Human Genome Sciences, Inc. Keratinocyte growth factor-2

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011503038A (ja) * 2007-11-12 2011-01-27 アレス トレーディング ソシエテ アノニム Taci−免疫グロブリン融合タンパク質のための調製物
JP2012510457A (ja) * 2008-11-28 2012-05-10 サーカッシア リミテッド 二量体形成の減少した組成物
JP2015057383A (ja) * 2008-11-28 2015-03-26 サーカッシア リミテッド 二量体形成の減少した組成物
JP2012516841A (ja) * 2009-01-30 2012-07-26 バイヤースドルフ・アクチエンゲゼルシヤフト コラーゲン、キトサン、グリコシルアミノグリカンおよび細胞増殖促進ペプチドおよび/または細胞複合体よりなる、化粧品または皮膚科学的調製物
US9610463B2 (en) 2009-01-30 2017-04-04 Beiersdorf Ag Cosmetic or dermatological preparation comprising collagen, chitosan, glycosylaminoglycan and cell growth promoting peptide and/or cellular complex

Also Published As

Publication number Publication date
CA2316015A1 (en) 1999-07-01
WO1999032135A8 (en) 2000-10-05
US6653284B2 (en) 2003-11-25
KR20010033484A (ko) 2001-04-25
US20040063639A1 (en) 2004-04-01
WO1999032135A1 (en) 1999-07-01
US6238888B1 (en) 2001-05-29
CN1283997A (zh) 2001-02-14
AU1905799A (en) 1999-07-12
NZ505324A (en) 2002-11-26
EP1041996A1 (en) 2000-10-11
EP1041996A4 (en) 2003-05-14
US20020016295A1 (en) 2002-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001526239A (ja) 角質細胞増殖因子−2製剤
JP2003500456A (ja) 角質細胞増殖因子−2製剤
AU617126B2 (en) A polypeptide growth factor from milk
JP4426646B2 (ja) 表皮ケラチン細胞成長因子の類縁体
US5155038A (en) Use of thrombospondin to promote wound healing
WO2001068125A2 (en) Methods and compositions for the treatment and prevention of erectile dysfunction
CA2202390C (en) Keratinocyte growth factor analogs
JP2002541849A (ja) 血管内皮細胞増殖因子変異体とその用途
US6869927B1 (en) Keratinocyte growth factor-2 formulations
JP2002507546A (ja) 角質細胞増殖因子−2の治療的使用
JP2002543096A (ja) TGF−αポリペプチド、機能性断片およびそれらの利用法
WO2022148289A1 (zh) 一类用于修复皮肤损伤或黏膜损伤的多肽及其应用
AU6093794A (en) Wound healing composition
CN100334114C (zh) 一种新型融合蛋白及其制备
MXPA00006154A (en) Keratinocyte growth factor-2 formulations
NZ521590A (en) Liquid and lyophilised formulations of KGF-2 and deletion or point or substitution mutants thereof used to accelerate soft tissue growth or regeneration
RU2799211C2 (ru) Средство для лечения дерматологических заболеваний
JPH08283174A (ja) 脊髄損傷後の神経障害に対する治療剤
WO2022042590A1 (zh) 用于修复皮肤创伤或黏膜损伤的多肽及其应用
JP2001522814A (ja) 増大されたigf−i溶解性を提供する組成物
AU745815B2 (en) Analogs of keratinocyte growth factor, nucleic acids encoding such analogs, processes of making and methods of using
AU5068502A (en) Analogs of keratinocyte growth factor