JP2001504529A - ポリビニルアルコールおよび界面活性剤を含む開始剤組成物の製造法 - Google Patents

ポリビニルアルコールおよび界面活性剤を含む開始剤組成物の製造法

Info

Publication number
JP2001504529A
JP2001504529A JP52003798A JP52003798A JP2001504529A JP 2001504529 A JP2001504529 A JP 2001504529A JP 52003798 A JP52003798 A JP 52003798A JP 52003798 A JP52003798 A JP 52003798A JP 2001504529 A JP2001504529 A JP 2001504529A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suspension
weight
thermally labile
organic compound
hydrolysis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP52003798A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001504529A5 (ja
Inventor
ホー オー,ボエン
マルタ,アンネマリエケ
ウェストミッツェ,ハンス
アルフェリンク,ペトラス,ヨハネス,テオドラス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Akzo Nobel NV
Original Assignee
Akzo Nobel NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Akzo Nobel NV filed Critical Akzo Nobel NV
Publication of JP2001504529A publication Critical patent/JP2001504529A/ja
Publication of JP2001504529A5 publication Critical patent/JP2001504529A5/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F218/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an acyloxy radical of a saturated carboxylic acid, of carbonic acid or of a haloformic acid
    • C08F218/02Esters of monocarboxylic acids
    • C08F218/04Vinyl esters
    • C08F218/08Vinyl acetate
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F14/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen
    • C08F14/02Monomers containing chlorine
    • C08F14/04Monomers containing two carbon atoms
    • C08F14/06Vinyl chloride
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F216/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an alcohol, ether, aldehydo, ketonic, acetal or ketal radical
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L29/00Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an alcohol, ether, aldehydo, ketonic, acetal or ketal radical; Compositions of hydrolysed polymers of esters of unsaturated alcohols with saturated carboxylic acids; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L29/02Homopolymers or copolymers of unsaturated alcohols
    • C08L29/04Polyvinyl alcohol; Partially hydrolysed homopolymers or copolymers of esters of unsaturated alcohols with saturated carboxylic acids

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Steroid Compounds (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 水における熱的に不安定な有機化合物の懸濁物の製造法が提供される。懸濁物は、平均加水分解度が60〜80%である少なくとも一つのポリビニルアルコールおよび平均HLB値が14.5〜20.0である少なくとも一つの非イオン性界面活性剤を含み、重合法での使用に適する。懸濁物中の有機化合物は、好ましくは、d90が20μm未満である粒径分布を有する。熱的に不安定な有機化合物および特定の成分の粒径分布は、化合物濃度が高くかつ粘度が低い、化学的および物理的保存安定性を示す懸濁物の製造を可能にする。塩化ビニル重合法で使用される場合、懸濁物は、PVCの多孔性およびバルク密度に悪影響を及ぼすことなく、低いフィッシュアイレベルおよび良好な電気特性を保証する。

Description

【発明の詳細な説明】 ポリビニルアルコールおよび界面活性剤を含む 開始剤組成物の製造法序論 本発明は、熱的に不安定な有機化合物、少なくとも一つのポリビニルアルコー ルおよび少なくとも一つの非イオン性界面活性剤を含む、保存安定性を有しかつ 低粘度の水性懸濁物の製造法、該方法によって得られる懸濁物、およびこれらの 懸濁物を重合法で使用する方法に関する。発明の背景 水をベースとする懸濁物は、有機過酸化物およびアゾ開始剤などの熱的に不安 定な有機化合物のための安全な組成物として周知である。かかる組成物は、取り 扱いが容易であり、それらが遊離ラジカル源として使用される重合法の自動化を 可能にすることが知られている。 米国特許第4,039,475号および同第4,092,470号は、2種類の非イオン性乳化剤 、すなわち、HLB値が12.5以下であるものとHLB値が12.5以上であるものと の組み合わせを含む開始剤懸濁物の製造および塩化ビニルモノマーの重合におけ るその使用を記載している。例示された乳化剤の組み合わせのHLB値は14.0よ り下である。あるいは、HLB値が12.5以下である1種類の非イオン性乳化剤が 1種類のアニオン性乳化剤と組み合わせられる。懸濁物は、成分を激しく混合し 、均質にすることにより製造される。英国特許2068009は、この概念に関して詳 しく述 べ、HLB値が15より上である特定のエトキシル化非イオン性乳化剤をHLB値 が9より下である非エトキシル化非イオン性乳化剤と組み合わせて使用すること を記載している。 しかし、これらの懸濁物の早期の導入および受け入れは、製造上の問題、それ らの物理的不安定性、大体において容器の底部に固定塊を生じ、上部に水層を生 じること、ポリマーの製造法に対するそれらの影響、および/またはそれらを用 いて特に塩化ビニルモノマーが使用される重合法で作られるポリマーの性質に関 するそれらの悪影響によって妨げられた。たとえば、従来技術に従う方法でビス (4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートを製造する場合、保存 安定性があり、望ましい粒径分布および許容され得る粘度を有し、それらを用い て作られるポリ塩化ビニルの性質が悪影響を受けない懸濁物を製造することはで きなかった。 EP-A-0106627およびEP-A-0517290は、固体の過酸化物が連続して水中でスラリ ー化され、溶融され、水中で乳化され、固化されて、細かく分割された過酸化物 粒子の安定な懸濁物を生じる溶融法を開示している。その方法では、各種乳化剤 および保護コロイドが使用され得る。該特許によれば、この方法は、初期の懸濁 物の問題点のいくつかを軽減する。しかし、この方法では、特定の開始剤のみ、 すなわち、過度に分解することなく溶融を可能にする開始剤のみが製造され得る 。また、たとえ過度の分解が生じなく ても、安全性の考慮はこの方法の使用の障害であり得る。保存および取扱い中の 開始剤の分解を軽減するために、米国特許第4,552,682号は、フェノール性酸化 防止剤を添加してパーオキシジカーボネートの懸濁物を化学的に安定化すること を提案している。しかし、かかる酸化防止剤は、懸濁物が使用される重合法で生 成する遊離ラジカルを妨げることが知られており、従って典型的には許容されな い。このため、フェノール性酸化防止剤の使用は、EP-A-0106627およびEP-A-051 7290の方法で出くわす分解の問題を緩和することができない。 すなわち、固体過酸化物を水の存在下で従来通り挽くことにより改善された過 酸化物懸濁物を製造する方法の研究が進められている。主な焦点は、各種懸濁物 の物理的安定性を改善しおよび/または製造上の問題の解決策を見出すことにあ る。その結果、各種文献で特定の成分および組成物が提案されている。EP-A-026 3619は、特定の結晶性セルロースの使用を開示している。米国特許第4,692,427 号は、芳香族ジアシルパーオキシドの懸濁物に関し、ケイ酸マグネシウムアルミ ニウムをアルカリ金属カルボキシメチルセルロースと組み合わせて使用すること を開示している。特開昭61-127701は、非イオン性界面活性剤、コロイド状保護 剤およびポリリン酸アルカリ金属塩を組み合わせている。特開平1-95102は、P VA、ゼラチンまたはセルロース誘導体と、一酸化炭素およびアニオンまたはカ チオン基を含む(メタ)アクリレートの特定のコポリマーとの組み 合わせを開示している。EP-A-0492712は、細かく分割された過酸化物分散物の製 造を可能にするための、ポリエーテルポリシロキサンまたはC8〜C24α−オレ フィンと特定のα,β−不飽和ジカルボン酸エステルとの水溶性コポリマーの使 用を開示している。しかし、懸濁物の成分は、該懸濁物がいつかは使用される重 合法と完仝には相溶性でないため、これらの組成物も一般的に許容可能ではない 。 従って、熱的に不安定な有機化合物の記載された懸濁物の主な欠点は、製造上 の問題があり、保存安定性の要件を満たしていないし、および/または重合法で 普遍的に使用できないということである。特に、保存安定性を有する他のいくつ かの過酸化物懸濁物は従来技術に従って製造可能であるが、塩化ビニル(共)重 合で使用される場合、得られるポリマーの1以上の特性は許容されないことが認 められる。 塩化ビニル(共)重合法における適用可能性に関して、現在の開始剤懸濁物は ポリマーの形態学(例えば多孔性)、ポリマーの電気特性およびフィッシュアイレ ベルに影響を及ぼすことが認められる。さらに、これらの開始剤懸濁物は、典型 的には、他の欠点、例えば高粘度を有する。これは、懸濁物を取り扱いにくくし 、場合によっては、懸濁物を挽いて有機化合物の粒径を減少させることができな い。粘度および/または挽く上での問題を減少させるために過酸化物の濃度を低 下させることは、経済性の点から許容されないことが多い。 従って、改善された過酸化物懸濁物および改善されたそれらの製造法が依然と して望まれる。特に、重合法、特に塩化ビニルモノマーの重合法で一般的に使用 可能な熱的に不安定な有機化合物の改善された化学的・物理的に安定な組成物が 望まれる。改善された組成物は、許容可能な粘度を有する熱的に不安定な高濃度 の有機化合物を、小さい平均粒径を有する熱的に不安定な有機化合物と組み合わ せたものであり、それによって製造されるポリマーの特性に影響を及ぼすもので はない。本発明のこれらおよび他の目的は、以下の概要および詳細な説明から明 らかである。発明の概要 熱的に不安定な有機化合物の懸濁物およびエマルジョンの分野での研究開発を 長年集中的に行った後、本発明者らは、上記要件の仝部またはほとんどを満たし 、かつ従来の挽く技術によって製造可能な組成物を見出した。 本発明の第一の態様は、下記組成: 組成物仝体の5〜60重量%である1以上の熱的に不安定な固体有機化合物; 組成物全体の0.5〜10重量%である平均加水分解度が60重量%以上〜80重量%未 満である1以上のポリビニルアルコール、ただし、加水分解度が55%未満である ポリビニルアルコールは使用されない; 組成物全体の0.05〜1重量%である平均HLB値が14.5〜20.0である1以上の乳 化剤; を含む水性懸濁物の製造法であって、少なくとも1つの熱 的に不安定な固体有機化合物が水中で挽かれるところの製造法に関する。 本発明の第二の態様は、該方法によって得ることができるビス(4−t−ブチ ルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジミリスチルパーオキシジカー ボネートおよび/またはラウリル過酸の懸濁物に関する。 さらに別の態様では、本発明は、塩化ビニル単独の、あるいは、40重量%まで のそれと共重合可能な1以上のエチレン性不飽和モノマー、上記モノマーのオリ ゴマーまたは(コ)ポリマーならびに1以上のモノマー、オリゴマーおよび(コ )ポリマーの混合物と混合した重合法において、過酸化物重合開始剤および/ま たは鎖移動剤が上記したように水性懸濁物の形態で使用されることを特徴とする 方法に関する。 これらおよび他の局面は、下記説明および実施例でさらに詳細に説明される。発明の詳細な説明 本発明の第一の局面によれば、好ましくは1以上の特定の保護コロイドまたは 1以上の乳化剤を含む水性媒体中で固体過酸化物を挽くおよび/または均質にす ることにより熱的に不安定な有機化合物の水性懸濁物を製造する方法が提供され る。より好ましくは、水性媒体は、1以上の特定の保護コロイドおよび1以上の 乳化剤を含む。本明細書で使用するとき、言葉「熱的に不安定な有機化合物」は 、熱分解すると遊離ラジカルを生じる化合物と定義される。こ の種類の化合物は、有機過酸化物、アゾ開始剤、C−C開始剤、NO化合物およ びパーオキシカルボン酸を包含する。本発明での使用に好ましい化合物は、有機 過酸化物およびアゾ開始剤である。より好ましくは、有機過酸化物である。 特に、本発明での使用に好ましい有機過酸化物は、ジアシルパーオキシド、過 酸、およびパーオキシジカーボネートである。より好ましくは、ジシクロヘキシ ルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキ シジカーボネート、ジミリスチルパーオキシジカーボネート、ジセチルパーオキ シジカーボネート、ジデシルパーオキシジカーボネート、シデカノイルパーオキ シド、ジラウロイルパーオキシド、ラウリル過酸、およびそれらの混合物から選 択される過酸化物である。さらにより好ましくは、ビス(4−t−ブチルシクロ ヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジミリスチルパーオキシジカーボネート および/またはラウリル過酸の懸濁物である。本発明に従って作られる最も好ま しい有機過酸化物は、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカー ボネートである。この特定の過酸化物は、溶融されると許容され得ない熱分解速 度を示し、溶融工程を含む方法では処理しまたは作ることができない。しかし、 過酸化物が固体状態で挽かれ/均質にされる本発明に係る方法は、他の好ましい 化合物の場合も、安全性の面から好ましい。 水性懸濁物の製造法で使用される得る熱的に不安定な有機化合物の量は、通常 、懸濁物の重量に基づいて5〜60 重量%の範囲である。好ましくは、20〜50重量%の化合物が存在する。最も好 ましいのは、熱的に不安定な有機化合物が35〜50重量%の濃度で存在する濃縮懸 濁物である。濃度が5重量%未満の場合、運搬コストが法外となり、60重量%よ り上の濃度では、容易に扱うことができず、危険ですらあり得る。 本発明に係る方法で作られる懸濁物の保存安定性は、好ましくは2ヶ月より長 く、より好ましくは3ヶ月より長い。 本発明に係る方法で作られる懸濁物のブルックフィールド粘度は、好ましくは 750〜5000mPa.sであり、より好ましくは750〜3750mPa.sである。さらにより好ま しくは、かかるブルックフィールド粘度が50〜250mPa.sのエリクセン粘度と組み 合わせられる。最も好ましくは、1000〜2500mPa.sのブルックフィールド粘度お よび70〜150mPa.sのエリクセン粘度を有する懸濁物である。 懸濁物の熱的に不安定な有機化合物の粒径は、懸濁物および該懸濁物が使用さ れる方法で製造されるポリマーの望ましい全ての特性を得るために、好ましくは 非常に小さい。従って、粒径分布のd90は、好ましくは20μm未満である。より 好ましくは、有機化合物がO.1〜15μmの範囲のd90を有する粒径分布を有する 懸濁物である。最も好ましい懸濁物は、10μmより下のd90を特徴とする。 本発明に係る方法では、熱的に不安定な有機化合物を分散させた水性媒体を使 用する。この水性媒体は、好ましくは、0.5〜20重量%の少なくとも1つの特定 のポリビニル アルコールを保護コロイドとして含む(懸濁物の総重量に基づく)。より好ましく は、コロイドが組成物全体の1〜10重量%、最も好ましくは1〜5重量%を形成 する。 特に、本発明に係る組成物で使用することができる特定のポリビニルアルコー ル(PVA)は、60〜80%の加水分解度を有する鹸化された酢酸ポリビニルであ る。好ましくは、PVAの加水分解度は62〜78%である。1より多くのPVAが 使用される場合、示される加水分解度は一般に、使用される生成物の重量平均加 水分解度である。ただし、全てのPVAは、55%より大きい加水分解度を有して いなければならない。PVAは、他の公知のコロイドと組み合わせることができ るが、参照されたPVAを排他的に使用するのが好ましい。 本発明に従って製造することができる組成物で使用される乳化剤は、そのHL B値が14.5〜20.0であることを特徴とする。HLB値は、Atlas Chemical Indus tries Inc.によって1963年に発行された「アトラス杜のHLB−系、乳化剤選 択のための時間節約型指針」に記載されているように、親水性−親油性バランス を示している。乳化剤の混合物の場合、HLB値は成分の重量平均HLB値であ る。好ましくは、HLB値が15.7〜20.0である乳化剤が使用される。より好まし いのは、HLBが16.9〜20.0である乳化剤である。さらに好ましいのは、HLB が17.8〜20.0である乳化剤である。最も好ましいのは、HLB値が示した範囲に ある脂肪アルコールエトキシレートおよび脂肪エ ステルエトキシレートである。あまり好ましくない乳化剤はエトキシル化ソルビ タンエステルである。なぜならば、それは、懸濁物の保存安定性に関して問題を しばしば引き起こすからである。典型的には、乳化剤は、組成物全体の1重量% 未満の濃度で使用される。好ましくは、乳化剤の濃度が組成物仝体の0.05〜0.8 重量%である。 本発明に係る方法では、水性媒体が、組成物仝体の2重量%までの濃度の1以 上の増粘剤をさらに含む。好ましくは、増粘剤は、懸濁物の1重量%未満を形成 する。組成物で有用な増粘剤の例としては、それらに限定されないが、キサンタ ンゴム、アラビアゴムおよびアルギネートが挙げられる。 さらに、他の標準的な添加物、例えば、酸化カルシウムまたはリン酸緩衝剤な どのpH調整剤、金属イオン封鎖剤、および所望ならば殺菌剤、例えば防カビ剤 を使用することができる。これらの添加剤の濃度は、所望の効果および懸濁物中 の他の成分に依存する。本明細書に示された情報があれば、当業者は選択された 懸濁物の個々の成分の適切な濃度を問題なく選択するであろう。 上記で挙げた成分は全て、熱的に不安定な固体有機化合物が分散された水性媒 体の一部である。しかし、成分の1以上は、熱的に不安定な有機化合物の分散工 程の後に添加することもできる。その場合、熱的に不安定な有機化合物の所望の 濃度より高い濃度の懸濁物を作り、その後、必要な成分の濃縮溶液を用いて希釈 するのが好ましい。 挽く/均質化工程の前の水性媒体の温度は、好ましくは、分散された熱的に不 安定な固体有機化合物の好ましい最低保存温度より下である。より好ましくは、 処理温度が0〜15℃である。最も好ましいのは、0〜5℃の温度である。温度が 低すぎるとあまり経済的でなく、望ましくない凍結防止剤の使用を必要とするか もしれない。一方、温度が高すぎると、開始剤の望ましくない分解を生じ得る。 本発明の主な利点は、平均粒径が小さくかつ粒径分布が良好な、熱的に不安定 な有機化合物の化学的・物理的に安定で粘度の低い濃縮懸濁物の製造法が提供さ れることであり、この方法は、ポリマーの電気特性に影響を及ぼすことなく塩化 ビニルの重合に使用することができる。熱的に不安定な該有機化合物の好ましい 懸濁物は、保護コロイドおよび少量の1以上の非イオン性乳化剤として1以上の PVAを主に含む。従って、本発明の懸濁物は、重合法または得られるポリ塩化 ビニル(PVC)の特性に悪影響を及ぼさない。これらの懸濁物は、実際、得ら れるポリマーのフィッシュアイレベルおよび形態学などの特性を改善することが できる。このため、本発明に係る懸濁物は、効率的で取り扱いが容易であり、そ れらを用いて製造されるポリマーに好ましい影響を及ぼす重合開始剤の使用を可 能にする。 該方法は、好ましくは、熱的に不安定な有機化合物が乳化剤および保護コロイ ドを含む水性媒体中に攪拌されて混合物を形成する第一混合工程を含み、この混 合物は、好ましくは、次いで挽かれて粗懸濁物を形成し、その後、化合 物は、好ましくは、さらに挽くまたは均質化することによりさらに細かく分割さ れる。増粘剤、pH安定剤または他の成分が組成物に使用される場合、製造プロ セスの任意の時点で添加することができる。好ましくは、かかる成分は、濃縮溶 液の形態で添加される。 混合工程は、従来の型の攪拌機の使用を必要とするだけである。粗懸濁物を形 成するための工程の場合、典型的には、高せん断ミキサー、例えばコロイドミル 、高せん断ローター−ステータミキサー、高速ポンプなどが使用される。粗分散 物を挽いて熱的に不安定な有機化合物の粒径をさらに減少させることは、さらに 高いせん断力を誘導することができる任意の装置または衝撃ミルによって行うこ とができる。かかる適切な装置の例としては、高周波数および超音波振動器、パ ールミル、ローラーミルおよびホモジナイザーが挙げられる。部分的に鹸化され た酢酸ポリビニルを有する濃縮懸濁物が挽かれる間に濃厚なペーストを形成する ことが典型的に見出されたとすると、そのような挽く工程が本発明の濃縮懸濁物 に関して従来の方法で行われ得ることは驚くべきことであり、予期しなかったこ とである。 第二の態様では、本発明は、上記方法によって得ることができるビス(4−t −ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジミリスチルパーオキシ ジカーボネートおよび/またはラウリル過酸の懸濁物に関する。最も好ましいの は、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートの懸濁物 である。今日までは、これらの 懸濁物を、実質的な分解なく(溶融プロセス)、または粒径の小さい、濃縮された 低粘度で保存安定性のある懸濁物が生成されることなく(挽くプロセス)、または 製造されるポリマーの形態学または電導性などの特性が悪影響を受けることなく 製造することはできなかった。 本発明はまた、上記懸濁物の少なくとも一つが塩化ビニル単独の、あるいはそ れと共重合可能な1以上のエチレン性不飽和モノマー、上記モノマーのオリゴマ ーおよび(コ)ポリマーならびにこれらのモノマー、オリゴマーおよびポリマー の2以上の混合物40重量%までと混合した重合において重合開始剤および/また は鎖移動剤(の一つ)として使用される重合法に関する。これらの懸濁物の使用 を以下でさらに詳述する。 本発明の重合法のための重合可能なモノマーとしては、はハロゲン化ビニル、 特に塩化ビニル、および少なくとも一つの末端不飽和基を有するエチレン性不飽 和モノマーが挙げられる。かかるエチレン性不飽和モノマーの例としては、メチ ルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、オクチルアクリレ ート、シアノエチルアクリレートなどのアクリル酸のエステル;メチルメタクリ レート、ブチルメタクリレートなどのメタクリル酸のエステル;スチレン、およ びα−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレンなどのスチレン誘導体 ;アクリロニトリル、エチルビニルベンゼン、酢酸ビニル、ビニルナフタレンな ど;およびそれらに限定されないがブタジエン、イ ソプレン、クロロプレンなどのジオレフィン;ならびに当業者に公知の他のエチ レン性不飽和モノマーが挙げられる。 さらに、上記モノマーの1以上から製造されるオリゴマーおよびポリマーは、 本発明の重合法において他のモノマー、ポリマーまたはオリゴマーと反応させる こともできる。もちろん、重合可能な物質の2以上の混合物は使用することがで きる。全ての場合において、重合可能な混合物中には少なくとも60%の塩化ビニ ルモノマー、オリゴマーまたはポリマーが存在する。 一般に、重合可能な組成物は、重合可能なモノマーに基づいて0.01〜6.0重量 %の1以上の熱的に不安定な有機化合物(開始剤)および塩化ビニルのみを重合 する場合はモノマーに基づいて好ましくは0.01〜0.3重量%の開始剤を含む。1 以上の開始剤が本発明に係る組成物の形態である場合、組成物の量は、指示した 量の純粋な開始剤が供給されるように選択されるべきである。本発明に係る過酸 懸濁物が開始剤として、鎖移動剤として、または開始剤と鎖移動剤との組み合わ せとして塩化ビニル重合法で使用される場合、かかる懸濁物は、上記の開始剤懸 濁物と組み合わせることもできる。鎖移動剤は、典型的には、重合可能な物質に 基づいて0.001〜10.0重量%の純粋な鎖移動剤の濃度で使用される。好ましくは 、これらの鎖移動剤の0.01〜1重量%が使用される。 塩化ビニルの重合のための本発明方法の重要な利点は、本発明の懸濁物の使用 が重合法自体により大きな柔軟性を もたらすということである。特に、従来技術にかかる固体の過酸化物組成物を塩 化ビニル重合で使用する場合、該過酸化物組成物は、得られるポリマーの特性に 関するフィッシュアイレベルの増加などの悪影響を回避するために、混合物を重 合温度にする前にポリマーに添加されなければならない。しかし、本発明の方法 では、重合開始剤は、重合温度に加熱された後、塩化ビニルモノマーに添加する ことかでき、あるいは、重合反応中、段階的または徐々に供給されることすら可 能である。これらの特徴は、重合法に比較的大きな柔軟性を提供すると共に、プ ロセスおよびプロセスの生成物にわたってより良好な制御を得る手段を提供する 。 本発明の重合法は、典型的には、塩化ビニルモノマーの水性懸濁物および重合 開始剤が加熱されて、重合開始剤の遊離ラジカル分解の結果としてモノマーの重 合を引き起こす懸濁重合法である。しかし、本発明に係る方法によって得られる 懸濁物は、いわゆる「塊状重合」法で使用することもできる。用いられる重合条 件は、塩化ビニルモノマー重合のための通常の条件である。プロセス条件の詳細 な説明およびこの方法によって重合することができるモノマーの種類については 米国特許第3,825,509号が参照され、これは引用することにより本明細書に含め られる。 しかし、本発明の重合法は、成分を水、分散剤、重合開始剤、そして最後にモ ノマーの順で重合反応器に添加する必要がないという点で、米国特許第3,825,50 9号の方法 とわずかに異なる。この従来の方法は、本発明の範囲内であるが、本発明は、重 合開始剤の導入の前に水、分散剤およびモノマーが反応器に添加され、重合温度 に加熱される反応も包含する。かかる反応では、重合開始剤は、重合反応中に全 てが一度に、徐々に、または段階的に添加される。 以前、固体の重合開始剤を反応温度で添加することは、その場合、フィッシュ アイレベルが許容されないレベルに増加するだろうから不利であると考えられた 。それに従う例では、本発明の懸濁物は、フィッシュアイレベルをあまり増加さ せないことが示された。さらに、反応温度での供給は、重合法における重合速度 のより良好な制御を可能にし得る。 本発明に係る重合法は、所望の特性、例えば、良好な電気特性、比較的低いフ ィッシュアイレベル、およびいくつかの場合は改善されたポリマー形態学(多孔 性など)を示すポリマーを生じる 下記実施例は、本発明をさらに説明するために提供されるが、決して本発明を 限定するものとして解釈されるべきでない。実験 材料: 次のPVAが使用された。 Wacker製のPolyviol(商標)M05/190(約82.5%の加水分解) Nippon Gohsei製のGohsenol(商標)KH20(約80%の加水 分解) Wacker製のPolyviol(商標)V03/240(約77%の加水分解) Nippon Gohsei製のGohsenol(商標)KP08(約73%の加水分解) Harco製のAlcotex(商標)72.5(72.5%の加水分解) CIRS製のEthapol(商標)66(約66%の加水分解、ミクロエマルジョン) 3V製のPolyvic(商標)SP808(約65%の加水分解) Unitika Chemical製のUnitika(商標)UMR10M(約65%の加水分解) Harco製のAlcotex(商標)552P(約55.5%の加水分解) Nippon Gohsei製のGohsenol(商標)LL02(約48%の加水分解) 次の非イオン性乳化剤を使用した。 Berol Nobel製のBerol(商標)08(HLB=18.7) GAF製のIgepal(商標)CO897(HLB=17.8) ICI製のBrij(商標)35(HLB=16.9) ICI製のBrij(商標)58(HLB=15.7) Domtar製のCedepal(商標)E710(HLB=14.4) Akzo Nobel製のElfapur(商標)T110(HLB=13.5) 使用した増粘剤は、Rhone Poulenc.によって供給されたキサンタンゴムRhodig el(商標)23であった。 ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート(Perkadox( 商標)16)、ジセチルパーオキシジ カーボネート(Liladox(商標)90P)およびジミリスチルパーオキシジカーボネー ト(Perkadox(商標)26)はAkzo Nobelによって供給され、開始剤として使用された 。 VCMは重合純度のものであり、他の全ての材料は試薬純度の標準的な化学薬 品であった。これらの化合物は、さらに精製することなく使用された。 手順: 1.懸濁物は、熱的に不安定な有機化合物を、他の成分を適切な比で含む水相で 、タービン型攪拌機を用いて10℃で混合することにより製造された。次いで、混 合物をUltra−Turrax(商標)ローター−ステータ溶解機を用いて5分間、700Wの 攪拌エネルギー/kg混合物で分散させて粗懸濁物を形成し、次いで、500mlのDra is(商標)パールミルPM1を用いて挽いた。パールミルには、1〜2mmのガラスビ ーズを80体積%充填した。粗懸濁物を400ml/分の速度および最高10℃の温度、 好ましくは5℃で挽いた。最後に、懸濁物を脱気した。 2.懸濁物を、粘度、粒径(分布)およびエージング時の物理的安定性(分離) に関して解析した。粘度は、Erichsen(商標)粘度計332−1型およびBrookfield( 商標)LVT粘度計を用いて、12rpm、スピンドル3で測定された。粒径(分布) は、Malvern(商標)粒径測定器M3を使用して、光散乱法により測定された。懸 濁物の分離は、500mlのHDPEジャーに保存することにより視覚的に測定され た。 3.重合反応は、攪拌機およびバッフルを備えた1リットル容のBuchiステンレ ス鋼製オートクレーブで行われた。反応器には、リン酸緩衝液が溶解した水性保 護コロイド溶液を充填した。行われる試験(下記を参照)に応じて、下記方法の 一つを使用した。 3.1熱的に不安定な有機化合物の懸濁物を、塩化ビニルモノマーに基づいて0.0 7%の純粋な過酸化物の量で添加した。反応器は次いで、攪拌しながら4回、脱 気および窒素を用いてのフラッシュを行った。VCMを添加した後、混合物を60 分で反応温度(53.5℃)に加熱した。 3.2反応器を攪拌しながら4回、脱気および窒素を用いてのフラッシュを行っ た。次いで、VCMを室温で混合し、反応混合物を25分で53.5℃に加熱した。次 いで、熱的に不安定な有機化合物の懸濁物を、塩化ビニルモノマーに基づいて0. 07%の純粋な過酸化物の量で、隔壁を通して適切な注入器により添加した。 両方の方法とも、反応器を6時間の重合時間の後に冷却し、過剰の塩化ビニル モノマーを抜き出した。塩化ポリビニルを濾過し、洗浄し、55℃で一夜乾燥させ 、秤量し、分析した。塩化ビニルモノマーの転化率を重量分析により測定した。 4.PVCのDOP多孔性および体積抵抗率を、各々DIN53417(遠心法)および ASTM D257−66(22℃、46%R.H.)に従って、方法3.1の物質を分析することにより 測定した。 5.フィッシュアイレベル、粒径(分布)およびバルク密 度を、方法3.2によって得られたPVCに関して、通常の方法で分析した。フィ ッシュアイレベルは、O.Leuchs,Kunststoffe,50(4)1960,pp.227−234の方法 に従って測定された。好ましくは、フィッシュアイレベルは、できるだけ低い。 塩化ポリビニルの平均粒径は、Coulter Counter(商標)(マルチサイザー)を用 いて測定され、バルク密度はエリクセンDINカップ243/11.8によって通常の 方法で測定された。 実施例1 2重量%のAlcotex 72.5(約72.5%の加水分解)、0.3重量%のIgepal CO897(H LB17.8)、0.15重量%のキサンタンゴム、0.05重量%のCaO、40重量%のPer kadox 16を含み、残りは脱ミネラル水である懸濁物を製造した。 懸濁物は、3ヶ月より長い保存の間、優れた物理的・化学的安定性を示し、下 記特性を有していた。 d50(μm) 5 d90(μm) 12 エリクセン粘度(mPa.s) 140 ブルックフィールド粘度(mPa.s) 1530 この懸濁物を使用して製造されたPVCは下記特性を有していた。 DOP多孔性(%) 22 体積抵抗率(Ωcm) 14・1013 フィッシュアイ(m-2) 30 平均粒径(μm) 160 バルク密度(g・ml-1) 0.40 実施例2 実施例1を繰り返したが、Alcotex 72.5の代わりにPolyviol V03/240(約78 %の加水分解)を使用し、0.3%のIgepal CO897の代わりに0.4%のBerol 08(H LB18.7)を使用した。懸濁物は下記特性を有していた。 d50(μm) 4.8 d90(μm) 10.5 エリクセン粘度(mPa.s) 160 ブルックフィールド粘度(mPa.s) 4950 懸濁物は、少なくとも3ヶ月間は保存安定性を示した。 実施例3 2重量%のUnitika UMR10m(約65%の加水分解)、0.3重量%のBerol 08(H LB18.7)、0.15重量%のキサンタンゴム、0.05重量%のCaO、40重量%のPer kadox 16を含み、残りは脱ミネラル水である懸濁物を製造した。 懸濁物は、6ヶ月より長い保存の間、優れた物理的・化学的安定性を示し、下 記特性を有していた。 d50(μm) 4 d90(μm) 9 エリクセン粘度(mPa.s) 130 ブルックフィールド粘度(mPa.s) 1800 この懸濁物を使用して製造されたPVCは下記特性を有していた。 DOP多孔性(%) 24 体積抵抗率(Ωcm) 12・1013 フィッシュアイ(m-2) 25 平均粒径(μm) 155 バルク密度(g・ml-1) 0.40 実施例4 1.5重量%のPolyvic SP808(約65%の加水分解)、0.6重量%のBrij 35(HL B16.9)、0.15重量%のキサンタンゴム、0.05重量%のCaO、40重量%のPerka dox 16を含み、残りは脱ミネラル水である懸濁物を製造した。 懸濁物は下記特性を有していた。 エリクセン粘度(mPa.s) 170 ブルックフィールド粘度(mPa.s) 4120 生成物は、少なくとも3ヶ月間は保存安定性を示した。 比較例A 実施例1を繰り返したが、この場合、懸濁物は、1.5重量%のGohsenol KP08 (約73%の加水分解)、0.15重量%のキサンタンゴム、0.05重量%のCaO、40.0 重量%のPerkadox 16および58.25重量%の水から成り、下記結果が得られた。 懸濁物が物理的・化学的に安定であったのは8週間未満であり、下記特性を有 していた。 d50(μm) 6 d90(μm) 19 エリクセン粘度(mPa.s) 220 ブルックフィールド粘度(mPa.s) 3600 この懸濁物を使用して製造されたPVCは下記特性を有していた。 DOP多孔性(%) 22 体積抵抗率(Ωcm) 15・1013 フィッシュアイ(m-2) >5,000 平均粒径(μm) 145 バルク密度(g・ml-1) 0.40 比較例B 実施例1を繰り返したが、Alcotex 72.5の代わりにAlcotex 552P(平均加水 分解55.5%であるが、かなりの量の物質が55%より下の加水分解度を有する)を 使用し、Igepal CO897はBerol 08(HLB18.7)で置き換えられた。 得られた懸濁物は非常にチキソトロピー性であり、許容されない保存・取扱い 特性を示した。 比較例CおよびD 実施例3を繰り返したが、Berol 08を、比較例CおよびDにおいて各々、Cede pal E710(HLB14.4)およびElfapur T110(HLB13.5)で置き換えた。両 方の懸濁物とも濃厚過ぎて取扱いが容易でなかった。 比較例E 実施例3を繰り返したが、2重量%のUnitika UMR10mの代わりに、1重量 %のGohsenol LL02(約48%の加水分解)および1重量%のPolyviol M05/190 (約82.5%の加水分解)を使用した。得られた懸濁物は保存安定性を 示さなかった。2週間後、該懸濁物は濃厚過ぎて容易に取り扱うことができなか った。 比較例F 実施例1を繰り返したが、Alcotex 72.5の代わりにGohsenol KH20(約80% の加水分解)を使用した。この懸濁物は濃厚すぎて処理することができなかった 。代表的サンプルは得られなかった。 比較例G 実施例3を繰り返したが、Unitika UMR10mの代わりにEthapol 66(約66% の加水分解)を使用した。Ethapolは、低い加水分解度(46%)および高い加水分解 度(>76%)を有するPVAの混合物である。この懸濁物は濃厚過ぎて取扱いが容 易でなかった。 実施例5〜6 実施例1の実験を繰り返したが、Igepal CO897を下記表に示した別の非イオン 性乳化剤で置き換えた。 生成物は保存安定性を示した。 実施例7 40重量%のPerkadox 26,2.0重量%のAlcotex 72.5、0.3重量%のBerol 08,0.1 7重量%のキサンタンゴムおよび57.53重量%の水を使用して、手順1に従って懸 濁物を製造した。 懸濁物は、3ヶ月よりも長い保存の間、優れた物理的・化学的安定性を示し、 下記特性を有していた。 d50(μm) 8.6 d90(μm) 20.0 エリクセン粘度(mPa.s) 90 ブルックフィールド粘度(mPa.s) 1920 実施例8 44.44重量%のLiladox(商標)90P(40重量%のジセチルパーオキシジカーボネ ートと同等)、2.0重量%のUnitika UMR10M、0.7重量%のBerol 08,0.15重量 %のキサンタンゴム、0.08重量%の重炭酸ナトリウムおよび52.63重量%の水を 使用して、手順1に従って懸濁物を製造した。 懸濁物は、3ヶ月よりも長い保存の間、良好な物理的・化学的安定性を示し、 下記特性を有していた。 d50(μm) 5.3 d90(μm) 19.9 エリクセン粘度(mPa.s) 75 ブルックフィールド粘度(mPa.s) 1630
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ウェストミッツェ,ハンス オランダ国,7437 ビービー バスメン, ブルゲメーステル ボレールラーン 1 (72)発明者 アルフェリンク,ペトラス,ヨハネス,テ オドラス オランダ国,6931 ジーディー ウェスタ ーブールト,シント アンフリードラーン 4

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.下記組成: 組成物全体の5〜60重量%である1以上の熱的に不安定な固体有機化合物; 組成物全体の0.5〜10重量%である平均加水分解度が60重量%以上〜80重量%未 満である1以上のポリビニルアルコール、ただし、加水分解度が55%未満である ポリビニルアルコールは使用されない; 組成物全体の0.05〜1重量%である平均HLB値が14.5〜20.0である1以上の乳 化剤; 含む水性懸濁物の製造法であって、少なくとも1つの熱的に不安定な固体有機化 合物が水中で挽かれるところの製造法。 2.少なくとも1つの熱的に不安定な固体有機化合物が水性媒体中で挽かれ、該 媒体が該ポリビニルアルコールの少なくとも一つまたは該乳化剤の少なくとも一 つを含む、請求項1に記載の方法。 3.熱的に不安定な有機化合物が、ジアシルパーオキシド、過酸、パーオキシジ カーボネートおよびそれらの混合物から選択される、請求項1または2に記載の 方法。 4.熱的に不安定な有機化合物が、ジシクロヘキシルパーオキシジカーボネート 、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジミリス チルパーオキシジカーボネート、ジセチルパーオキシジカーボネート、ジデシル パーオキシジカーボネート、シデカノイルパーオキ シド、ジラウロイルパーオキシドもしくはラウリル過酸、またはこれらの化合物 の2以上の混合物である、請求項3に記載の方法。 5.最終懸濁物中の熱的に不安定な有機化合物の粒径分布が20μm未満のd90を 有する、請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。 6.懸濁物中の熱的に不安定な有機化合物の粒径分布が15μm未満のd90を有す る、請求項5に記載の方法。 7.ポリビニルアルコールの加水分解度が62〜78%である、請求項1〜6のいず れか一つに記載の方法。 8.乳化剤が16.9〜20.0の平均HLB値を有する、請求項1〜7のいずれか一つ に記載の方法。 9.熱的に不安定な有機化合物の濃度が35〜45重量%であり、ポリビニルアルコ ールの濃度が1〜5重量%であり、乳化剤の濃度が0.05〜0.8重量%である(全て 、組成物の総重量に基づく)、請求項1〜8のいずれか一つに記載の方法。 10.最終懸濁物が、組成物全体の2重量%までの濃度の増粘剤をさらに含む、 請求項1〜9のいずれか一つに記載の方法。 11.最終懸濁物が、pH調整剤、金属イオン封鎖剤および殺菌剤から選択され る1以上の添加物をさらに含む、請求項1〜10のいずれか一つに記載の方法。 12.該方法が混合工程および少なくとも一つの挽く工程を含み、挽く工程の間 の温度が、好ましくは10℃より下 の温度に、制御される、請求項1〜11のいずれか一つに記載の方法。 13.請求項1〜12のいずれか一つに記載の方法によって得られる、ビス(4 −t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジミリスチルパーオ キシジカーボネート、ラウリル過酸またはそれらの混合物の懸濁物。 14.ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートを唯一 の熱的に不安定な有機化合物として含む、請求項13に記載の懸濁物。 15.塩化ビニルを、所望により40重量%までのエチレン性不飽和コモノマーと 共に、1以上の熱的に不安定な有機化合物を使用して重合させる重合法において 、請求項1〜12のいずれか一つに記載の方法によって得られる水性懸濁物が使 用されることを特徴とする重合法。 16.熱的に不安定な有機化合物としてビス(4−t−ブチルシクロヘキシル) パーオキシジカーボネートだけを含む水性懸濁物が使用される、請求項15に記 載の重合法。
JP52003798A 1996-10-30 1997-10-21 ポリビニルアルコールおよび界面活性剤を含む開始剤組成物の製造法 Withdrawn JP2001504529A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP96203017.7 1996-10-30
EP96203017 1996-10-30
PCT/EP1997/005919 WO1998018835A1 (en) 1996-10-30 1997-10-21 Process to make initiator compositions comprising polyvinyl alcohol and surfactant

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001504529A true JP2001504529A (ja) 2001-04-03
JP2001504529A5 JP2001504529A5 (ja) 2005-06-16

Family

ID=8224532

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP52003798A Withdrawn JP2001504529A (ja) 1996-10-30 1997-10-21 ポリビニルアルコールおよび界面活性剤を含む開始剤組成物の製造法

Country Status (26)

Country Link
EP (1) EP0932631B1 (ja)
JP (1) JP2001504529A (ja)
KR (1) KR100501969B1 (ja)
CN (2) CN1238417C (ja)
AT (1) ATE195748T1 (ja)
AU (1) AU737622B2 (ja)
BR (1) BR9712594A (ja)
CA (1) CA2270229A1 (ja)
CZ (1) CZ292745B6 (ja)
DE (1) DE69702923T2 (ja)
DK (1) DK0932631T3 (ja)
ES (1) ES2150290T3 (ja)
GR (1) GR3034837T3 (ja)
HU (1) HU225195B1 (ja)
IL (1) IL129691A (ja)
NO (1) NO992088L (ja)
NZ (1) NZ335416A (ja)
PL (1) PL189126B1 (ja)
PT (1) PT932631E (ja)
RO (1) RO121120B1 (ja)
RU (1) RU2205840C2 (ja)
SK (1) SK57299A3 (ja)
TR (1) TR199900892T2 (ja)
WO (1) WO1998018835A1 (ja)
YU (1) YU20599A (ja)
ZA (1) ZA979719B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014520942A (ja) * 2011-07-22 2014-08-25 アクゾ ノーベル ケミカルズ インターナショナル ベスローテン フエンノートシャップ ジ−(tert−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート組成物

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2359065A1 (en) * 1999-01-12 2000-07-20 Akzo Nobel Nv Aqueous peroxide emulsions
DE10259262B3 (de) * 2002-12-17 2004-08-05 Henkel Kgaa Verfahren zur Herstellung von bleichmittelhaltigen Suspensionen
SA110310245B1 (ar) * 2009-04-03 2014-11-12 اكزو نوبل كيميكا معلق بيروكسيد ثنائي آسيل صلب مائي
KR101470698B1 (ko) * 2012-02-06 2014-12-08 주식회사 엘지화학 아조 계열의 개시제 추가 투입에 의한 염화비닐계 수지의 제조방법
KR102367336B1 (ko) * 2018-10-11 2022-02-25 주식회사 엘지화학 중합 개시제 조성물의 제조방법
CN111004345A (zh) * 2019-12-19 2020-04-14 沈阳化工研究院有限公司 一种溶液聚合法合成的氯醋树脂的连续分离方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE435844C (sv) * 1980-01-28 1989-04-06 Kenobel Ab Saett vid polymerisation av vinylklorid och vattendispersion foer anvaendning vid polymerisation av vinylklorid
SE435843B (sv) * 1980-01-28 1984-10-22 Kenogard Ab Sett vid polymerisation av vinylklorid och vattendispersion for anvendning vid polymerisation av vinylklorid
US4921898A (en) * 1985-08-02 1990-05-01 Air Products And Chemicals, Inc. Vinyl acetate-ethylene copolymer emulsions prepared in the presence of a stabilizing system of a low molecular weight polyvinyl alcohol and a surfactant
JPH0655874B2 (ja) * 1989-02-28 1994-07-27 住友化学工業株式会社 酢酸ビニル―エチレン共重合体エマルジョン及びその製造方法
EP0492712A1 (en) * 1990-12-24 1992-07-01 Akzo Nobel N.V. Peroxide compositions with ethoxylated water-soluble polymers
SE9101674L (sv) * 1991-05-31 1992-12-01 Berol Nobel Ab Dispersion

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014520942A (ja) * 2011-07-22 2014-08-25 アクゾ ノーベル ケミカルズ インターナショナル ベスローテン フエンノートシャップ ジ−(tert−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート組成物

Also Published As

Publication number Publication date
CA2270229A1 (en) 1998-05-07
PL333019A1 (en) 1999-11-08
HU225195B1 (en) 2006-08-28
SK57299A3 (en) 2000-02-14
RO121120B1 (ro) 2006-12-29
BR9712594A (pt) 1999-10-26
CN1235614A (zh) 1999-11-17
CN1238417C (zh) 2006-01-25
YU20599A (en) 1999-11-22
ES2150290T3 (es) 2000-11-16
CZ292745B6 (cs) 2003-12-17
KR20000049182A (ko) 2000-07-25
ATE195748T1 (de) 2000-09-15
DE69702923T2 (de) 2001-03-29
RU2205840C2 (ru) 2003-06-10
NO992088D0 (no) 1999-04-29
ZA979719B (en) 1998-05-22
DE69702923D1 (de) 2000-09-28
IL129691A (en) 2001-08-08
AU737622B2 (en) 2001-08-23
EP0932631B1 (en) 2000-08-23
WO1998018835A1 (en) 1998-05-07
NO992088L (no) 1999-04-29
HUP0000455A2 (hu) 2000-06-28
AU6908698A (en) 1998-05-22
TR199900892T2 (xx) 1999-07-21
DK0932631T3 (da) 2000-12-18
EP0932631A1 (en) 1999-08-04
CN1495229A (zh) 2004-05-12
GR3034837T3 (en) 2001-02-28
CZ155399A3 (cs) 1999-11-17
PL189126B1 (pl) 2005-06-30
PT932631E (pt) 2001-01-31
KR100501969B1 (ko) 2005-07-20
HUP0000455A3 (en) 2003-07-28
NZ335416A (en) 2000-07-28
IL129691A0 (en) 2000-02-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6392605A (ja) 有機過酸化物水性分散液
US6852812B2 (en) Latex having a high solids content and a low viscosity and exhibiting a bimodal distribution
JP2001504529A (ja) ポリビニルアルコールおよび界面活性剤を含む開始剤組成物の製造法
US6350835B1 (en) Emulsions of peroxyesters
NO169719B (no) Fremgangsmaate for polymerisasjon av sfaerisk formede, poroese polymerpartikler
JPH04318002A (ja) エトキシル化水溶性ポリマーを有する過酸化物組成物
CA1218795A (en) Process for producing spherical and porous vinyl resin particles
TWI300068B (en) Polymerization process involving diacyl peroxides
US4910273A (en) Method for charging stabilizer for suspension polymerization of vinyl chloride
JP2781728B2 (ja) 塩化ビニル重合体の製造方法
JPH05271313A (ja) 塩化ビニル系重合体の製造法
JPH0588252B2 (ja)
JP3213825B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JPH05345805A (ja) ビニル系化合物の懸濁重合用分散助剤
MXPA99004033A (en) Process to make initiator compositions comprising polyvinyl alcohol and surfactant
JPH1067807A (ja) 塩化ビニル系樹脂の懸濁重合方法
JPH0718007A (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3232194B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JPH10195147A (ja) 塩化ビニル系グラフト共重合体の製造方法
JPH02150405A (ja) スチレン系単量体の懸濁重合用の重合開始剤
JPH10231304A (ja) 塩化ビニル系単量体の連続懸濁重合方法
JPH02255703A (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JPH11279211A (ja) 塩化ビニル系重合体ラテックスの製造方法
JPH0948803A (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JPH1192508A (ja) 塩化ビニル系単量体の連続懸濁重合方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041020

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041020

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20060428