JP2001502687A - 抗b型肝炎ウイルス活性を有する新規なゲニピン誘導体 - Google Patents

抗b型肝炎ウイルス活性を有する新規なゲニピン誘導体

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Abstract

(57)【要約】 本発明は抗B型肝炎ウイルス(HBV)活性を有する化学式(I)によって表される新規ゲニピン誘導体、その薬剤学的に許容される塩及び立体異性体に関するものである。 式中、R1は低級アルキル、ベンジルなどを表し、R2はヒドロキシメチル、ホルミル、アセチルなどを表し、R3はメトキシカルボニル、ホルミルなどを表す。

Description

【発明の詳細な説明】 抗B型肝炎ウイルス活性を有する新規なゲニピン誘導体 技術分野 本発明は抗B型肝炎ウイルス(HBV)活性を有する下記化学式(I)によって 表される新規なゲニピン(genipin)誘導体、その薬剤学的に許容される塩又は 立体異性体に関するものである。 式中、 R1は低級アルキル、ベンジル、あるいはフェニル、フェノキシ、ピリジル、t- ブチル又はチエニルによって置換されていてもよいC1-C12アルカノイルを表し、 R2はヒドロキシメチル、ホルミル、アセチル、ヒドロキシイミノメチル、メト キシイミノメチル、低級アルキルアミノメチル、アセチルチオメチル、メルカプ トメチル、2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-5-イルメチルオキシメチル、2,3-ジ ヒドロキシプロピルオキシメチル、6-アミノフラン-9-イルメチル、4-アミノ-2- ヒドロキシ-5-メチルピリミジン-1-イルメチル、2,4-ジヒドロキシ-5-メチルピ リミジン-1-イルメチル、5-ヒドロキシメチル-1,3-オキサチオラン-2-イル、あ るいはフェニル、フェノキシ、ピリジル、t-ブチル又はチエニルによって置換さ れていてもよいC1-C12アルカノイルオキシメチルを表し、 R3はメトキシカルボニル、ホルミル、ヒドロキシイミノメチル、メトキシイミ ノメチル、4-メトキシベンジルオキシメチルあるいはアセチルオキシメチルを表 し、 但し、R1が低級アルキルであり、R2がヒドロキシメチル、ホルミルあるいはヒ ドロキシイミノメチルである場合にR3はメトキシカルボニルではない。 本発明はさらに化学式(I)の化合物を有効成分として含有する、B型肝炎の 治療に効果的に使用され得る医薬組成物に関するものである。 背景技術 既知のイリドイド類である下記化学式(II)によって表されるゲニピン及び下 記化学式(III)によって表されるアウクビンは天然物でHBVの複製を抑制するメ カニズムを通じてB型肝炎の治療剤として作用することが報告されている[参照 :韓国特許公開第94-1886号]。 当該化学式(II)のゲニピン及び化学式(III)のアウクビンは、肝臓保護作用、R NA及び蛋白質の生合成の抑制、解毒活性及び抗ウイルス活性などのいくつかのイ ンビボ活性を有している。特に、ゲニピンが抗腫瘍剤としても有効であることが 開示されている[参照:日本国特許公開第80/164625号]。しかし、これらの化 合物は生体内でジアルデヒド類にまで分解され、生じたジアルデヒド類がアルブ ミンなどの蛋白質のアミノ酸残基と結合することもある。その様な一連の反応が 、尿、便及び各種内部器官(internal organs)の青色への色の変化 及び免疫毒性を誘発することがある。 本発明の化合物と類似の構造を有する化合物としてはゲニピンやアウクビン以 外にも下記化学式(IV)で表される化合物が挙げられる[参照:WO92/06061号及び ヨーロッパ特許公開第EP0505572号]。 式中、 R1はベンゾイルオキシ、ヒドロキシ、アセトキシあるいはエトキシエトキシを 表し、 R2はベンゾイルオキシメチル、メトキシメチル、t-ブチルジメチルシリルオキ シメチル、カルボキシあるいはヒドロキシメチルを表す。 上記文献には上記化学式(IV)の化合物が、高脂血症治療剤や利胆剤として効果 的に使用し得ることが記載されている。 一方、本発明者らは、HBVの抑制において従来化合物より優れた活性を有する 化合物を開発するため上述の先行技術を基にし一連の新規なアウクビン及びゲニ ピン誘導体を合成した。調製した新規化合物の抗ウイルス活性及び低い細胞毒性 を確認した後、本発明者らは新規化合物に関して特許出願した[参照:韓国特許 出願第95-38181号]。 発明の開示 本発明者らはより改良された特性を有する新規化合物を開発すべく鋭意研究を 重ね、その結果新規な本発明の化学式(I)化合物の合成に成功した。該 化合物の抗ウイルス活性及び細胞毒性を測定することにより、本発明の化合物が 生体内でとても安定で青変するなどのいかなる副作用も引き起こさないこと、又 、細胞毒性が低くHBVに対し優れた抑制活性を有しているので、効果的にB型肝 炎の治療に使用し得ることを見出した。 したがって、本発明の目的は優れた抗HBV活性を有し細胞毒性の低い下記化学 式(I)で表される新規ゲニピン誘導体、その薬剤学的に許容される塩又は立体 異性体を提供することにある。 式中、 R1は低級アルキル、ベンジル、あるいはフェニル、フェノキシ、ピリジル、t- ブチルあるいはチエニルによって置換されていてもよいC1-C12アルカノイルを表 し、 R2はヒドロキシメチル、ホルミル、アセチル、ヒドロキシイミノメチル、メト キシイミノメチル、低級アルキルアミノメチル、アセチルチオメチル、メルカプ トメチル、2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-5-イルメチルオキシメチル、2,3-ジ ヒドロキシプロピルオキシメチル、6-アミノフラン-9-イルメチル、4-アミノ-2- ヒドロキシ-5-メチルピリミジン-1-イルメチル、2,4-ジヒドロキシ-5-メチルピ リミジン-1-イルメチル、5-ヒドロキシメチル-1,3-オキサチオラン-2-イル、あ るいはフェニル、フェノキシ、ピリジル、t-ブチル又はチエニルによって置換さ れていてもよいC1-C12アルカノイルオキシメチルを表し、 R3はメトキシカルボニル、ホルミル、ヒドロキシイミノメチル、メトキシイミ ノメチル、4-メトキシベンジルオキシメチルあるいはアセチルオキシメチル を表し、 但し、R1が低級アルキルであり、R2がヒドロキシメチル、ホルミルあるいはヒ ドロキシイミノメチルである場合には、R3はメトキシカルボニルではない。 本発明の他の目的は上記定義されるような化学式(I)化合物を有効成分とし て、薬剤学的に許容される不活性担体と共に含むB型肝炎治療用医薬組成物を提 供することである。 本発明を実施するための最良の形態 有力な抗HBV活性を有する化学式(I)化合物の中でも、好ましい化合物とし て、R1が低級アルキル、ベンジル、あるいはフェニル、フェノキシ、ピリジル、 t-ブチルあるいはチエニルによって置換されていてもよいC1-C12アルカノイルを 表し、R2がホルミル、ヒドロキシイミノメチル、あるいはフェニル、フェノキシ 、ピリジル、t-ブチル又はチエニルによって置換されていてもよいC1-C12アルカ ノイルオキシメチルを表し、R3がメトキシカルボニル、ホルミルあるいは4-メト キシベンジルオキシメチルを表す化合物が挙げられる。 特に好ましい化学式(I)化合物としてはR1がフェニル、フェノキシ、ピリジ ル、t-ブチルあるいはチエニルによって置換されていてもよいC1-C12アルカノイ ルを表し、R2がホルミルあるいはR1と同じ置換基を有するC1-C12アルカノイルオ キシメチルを表し、R3がメトキシカルボニルを表す化合物が挙げられる。 化学式(I)化合物においては、-OR1基が置換されている1-位の炭素が不斉 であり、該化合物はR又はS又はRとSの混合物の形で存在し得る。従って本発 明はこれらの立体異性体及びそれらの混合物のいずれも包含するもの である。 本発明の化学式(I)化合物は薬剤学的に許容される塩を形成することができ る。このような塩としてはアスパラギン酸、グルコン酸、グルタミン酸、塩酸、 p-トルエンスルホン酸あるいはクエン酸などのような薬剤学的に許容可能な酸と の塩及びイリドイド系化合物の技術分野で一般的に公知の通常使用されている酸 あるいは塩基との塩が挙げられる。これら薬剤学的に許容される塩は通常の転換 方法によって製造できる。 本発明の化学式(I)化合物は、以下に説明する方法によって製造することが できる。しかし、化学式(I)化合物は、先行文献に開示された種々の方法を任 意に組合わせることによって容易に製造でき、又、そのような組合わせは当業者 には常套的に行なわれることであるので、化学式(I)化合物の製造方法は下記 で説明されるものだけに限定されるべきではない。 先ず、R3がメトキシカルボニルである化学式(I)化合物の製造方法を説明す る。 1)R1が低級アルキルあるいはベンジル、R2がホルミル、R3がメトキシカルボ ニルである化学式(I)の化合物は、下記の反応図式1に示されるように、工程 1でゲニピンの1-位に位置したヒドロキシ基をルイス酸触媒の存在下にメタノ ール、エタノール、プロパノールなどの低級アルコールあるいはベンジルアルコ ールと反応させ低級アルコキシあるいはベンジルオキシ基とし、次いで工程2で 化合物α-i-1及びβ-i-1の7-位に位置したヒドロキシメチル基を酸化剤の存在 下にホルミルへと酸化させることにより製造することができる。 反応図式1 工程1反応で使用し得るルイス酸触媒としてはトリフルオロボロン ジエチル エーテル、塩化アルミニウム及び塩化亜鉛からなる群から選ばれる1種以上が挙 げられる。OR1基の立体化学的配置によって1-位の炭素がSあるいはRの形で存 在し得るため、工程1反応の生成物はそれぞれα-i-1あるいはβ-i-1と称される 2つの立体異性体の混合物として得られる。該異性体は分離した、あるいは混合 した状態で工程2の反応における出発物質として用いられるが、混合物を用いて 工程2反応を行う場合には、反応終了後に、分離過程を経て単一な異性体を収得 することができる。 工程2反応で使用し得る酸化剤としてはピリジニウムクロロクロメート(PCC )、ジメチルスルホキシド-ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジメチルスルホ キシド-無水アセチル、ジメチルスルホキシド-無水トリフルオロアセチル、ジメ チルスルホキシド-塩化オキサリル、ジメチルスルホキシド-スルホトリオキシド -ピリジン、マンガン(IV)オキシド-(ペンタン、ジエチルエーテル、ジメチル スルホキシドあるいはアセトニトリルなどの溶媒)及びオスミウムオキシドから なる群から選ばれる1種以上が挙げられる。 2)R1が低級アルキルあるいはベンジルであり、R2がヒドロキシイミノメチル 、メトキシイミノメチル、5-ヒドロキシメチル-1,3-オキサチオラン-2-イルある いは低級アルキルアミノメチルであり、R3がメトキシカルボニルである化学 式(I)化合物は、各々下記の反応図式2に示されるように、反応図式1の最終 生成物を低級アルキルアミンの存在下にヒドロキシルアミン、メトキシアミン、 3-メルカプト-1,2-プロパンジオール、又はホウ水素化シアノナトリウムと 反応させてそれぞれ製造することができる。さらに、R1及びR3が上述の通りであ り、R2がアセチルである化学式(I)化合物は反応図式1の最終生成物をヨウ化 メチルマグネシウムと反応させ、次いで得られた生成物を反応図式1の工程2反 応で用いたものと同一の酸化剤で酸化させることにより製造することができる。 反応図式2 3)R1が低級アルキルあるいはベンジルであり、R2が各種アルカノイルオキシ メチルあるいはアセチルチオメチル、R3がメトキシカルボニルである化学式(I )化合物は下記の反応図式3に示されるように、反応図式1におけるα-i-1又は β-i-1化合物をそれぞれピリジン存在下に塩化アルカノイルと反応させるか、又 はトリフェニルホスフィンあるいはジイソプロピルアゾジカルボキシレートの存 在下にチオ酢酸と反応させるかして製造することができる。又、R2がアセチルチ オメチルである化合物を塩基で処理することによりR2がメルカプトメチルである 該化合物を製造することができる。 反応図式3 4)R1が低級アルキルあるいはベンジルであり、R2が2,2-ジメチル-1,3-ジオ キソラン-5-イルメチルオキシメチル、6-アミノフラン-9-イルメチル、4-アミノ -2-ヒドロキシ-5-メチルピリミジン-1-イルメチルあるいは2,4-ジヒドロキシ-5- メチルピリミジン-1-イルメチルであり、R3がメトキシカルボニルである化学式 (I)化合物は、下記の反応図式4に示されるように、反応図式1におけるα-i -1又はβ-i-1化合物のヒドロキシ基を臭素で置換し、次いで得られた生成物を各 々水素化ナトリウムで前処理した2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-メタノー ル、6-アミノフラン、4-アミノ-2-ヒドロキシピリミジンあるいは2,4-ジヒドロ キシ-5-メチルピリミジンと反応させることによって製造することができる。又 、R2が2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-5-イルメチルオキシメチルである化合物 を塩酸で処理することにより、R2が2,3-ジヒドロキシプロピルオキシメチルであ る該化合物を製造することができる。 反応図式4 5)R1が各種アルカノイル、R2がホルミル、R3がメトキシカルボニルである化 学式(I)化合物は、下記の反応図式5に示されるように、工程1で酸化剤 の存在下、ゲニピンの7-位に位置するヒドロキシメチル基をホルミルへと酸化 させることによりi-2化合物とし、次いで得られた生成物を工程2で触媒存在下 に各種塩化アルカノイルと反応させることによって製造することができる。 反応図式5 上記工程1反応では、反応図式1の工程2反応で述べた酸化剤を使用すること ができ、上記工程2反応では触媒としてピリジンあるいはN,N-ジメチルアミノ ピリジンを用いることができる。 6)R1が各種アルカノイルであり、R2がR1と同一のアルカノイル基を有する各 種アルカノイルオキシメチルであり、R3がメトキシカルボニルである化学式(I )化合物は、下記の反応図式6に示されるように、ゲニピンをピリジン存在下に 対応する塩化アルカノイルと反応させることによって製造することができる。 反応図式6 次にR3がメトキシカルボニルではない化学式(I)化合物の製造方法を説 明する。 7)R1が低級アルキルあるいはベンジルであり、R2及びR3がホルミルである化 学式(I)化合物は下記の反応図式7に示されるように、工程1で反応図式1に おけるi-1化合物をホウ水素化ナトリウムあるいは水素化ジイソブチルアルミニ ウムで処理し、メトキシカルボニル基をヒドロキシメチル基に還元し、次いで生 じた該ヒドロキシメチル基を工程2で酸化剤存在下にホルミル基へと酸化させる ことによって製造することができる。ここで、反応図式1の工程2反応で言及し たものと同一な酸化剤を使用することができる。 反応図式7 8)R1が低級アルキルあるいはベンジルであり、R2がホルミル、R3がアセチル オキシメチルである化学式(I)化合物は、下記の反応図式8に示されるように 、工程1でi-1化合物を塩化t-ブチルジメチルシリルで処理して該ヒドロキシ基 を保護し、次いで生じた化合物を工程2でホウ水素化ナトリウムで還元し、4- 位炭素がヒドロキシメチルで置換されているi-3化合物を得、工程3で該i-3化合 物をピリジン存在下に塩化アセチルと反応させ、得られた化合物を工程4でテト ラブチルアンモニウムフルオライド(TBAF)などの脱シリル化試薬で処理してシ リル基を除去し、そして工程5で、工程4で得られた化合物を酸化剤で処理する ことによって製造することができる。ここで、反応図式1の工程2反応で言及し たものと同一な酸化剤を使用することができる。 反応図式8 9)R1が低級アルキルあるいはベンジルであり、R2がヒドロキシイミノメチル であり、R3が4-メトキシベンジルオキシメチルである化学式(I)化合物は、下 記の反応図式9に示されるように、工程1でi-3化合物を水素化ナトリウムで前 処理した後、塩化p-メトキシベンジルと反応させ、工程2でテトラブチルアンモ ニウムフルオライド(TBAF)などの脱シリル化試薬によりシリル基を除去し、工 程3で酸化剤の存在下にヒドロキシメチル基をホルミル基に酸化し、工程4でヒ ドロキシルアミンを用いてホルミル基をヒドロキシイミノメチル基に転換させる ことにより製造することができる。ここで、反応図式1の工程2反応で言及した ものと同一な酸化剤を使用することができる。 反応図式9 10)R1が低級アルキルあるいはベンジルであり、R2がヒドロキシメチルであり 、R3がヒドロキシイミノメチルあるいはメトキシイミノメチルである化学式(I )化合物は、下記の反応図式10に示されるように、工程1でi-3化合物の4-位に 位置したヒドロキシメチル基を反応図式1の工程2反応で述べたものと同一な酸 化剤の存在下にホルミル基へと酸化し、得られた化合物を工程2でヒドロキシル アミンあるいはメトキシアミンと反応させてR3がヒドロキシイミノメチルあるい はメトキシイミノメチルである化合物とし、工程2で得られた化合物を工程3で 脱シリル化試薬としてテトラブチルアンモニウムフルオライド(TBAF)で処理す ることにより製造することができる。 反応図式10 本発明の化学式(I)化合物は上述の方法あるいはそれらから適当に組合わさ れた方法によって製造することができる。それらの方法を以下の実施例でより具 体的に説明する。 上記の方法によって製造される化学式(I)化合物の代表的な例を下記の表1 に一覧にする。 本発明者らは又、本発明の化学式(I)の新規ゲニピン系化合物の抗HBV活性 及び毒性を確認するため、それらのHBV複製における抑制効果、細胞毒性及び急 性毒性を調べた。 HBV複製における抑制効果は2.2.15.細胞を用いて調査した。2.2.15.細胞株 [参照:Sells et al.,Journal of Virology,62,2836-2844,1988]はB型肝炎ウ イルスに感染した肝がん細胞であり、慢性HBV感染によって誘発される全ての必 須的なウイルス的特徴を正確に標準化する代表的な標準細胞である。即ち、2.2. 15.細胞は、DNAパターンが安定している、複製したウイルスが高レベルで存在す る、ウイルス特異的RNAが複製し、そして蛋白質が適当な大きさ及びパターンで 存在する、侵入したHBVビリオンが高力価で放出されるなどの幾つかの長所を有 しており、各種化合物のHBVに対する抗ウイルス活性を評価する際に使用し得る 極めて適切な細胞株として認識されている[参照:Korba and Milman,Antivira l Research,15,p2l7-228,1991]。 本発明者らは先ず2.2.15.細胞を培養し、本発明の新規化合物で該細胞を処理 した。次いでDNA及びRNAの抽出、ゲル電気泳動及びHBV DNAのハイブリダイゼー ション分析を行なってHBV複製に対する本発明化合物の抑制活性を確認した。こ こで、対照としては未処理の細胞を、比較化合物としては肝炎治療剤として広く 知られているddC(ジデオキシシチジン)を用いた。結果、本発明のゲニピン誘 導体が既知のddCと同様に優れた複製抑制効果を有していることがわかった。 さらに、本発明者らは、化学式(I)化合物の抗ウイルス効果が細胞成長に及 ぼす一般的な影響に依るものであることを確認するため、中性赤色素取り込み法 (neutral red dye uptake method)を用いて細胞毒性試験を行った。結果、下 化学式(I)化合物の毒性がddCの毒性よりも著しく低いものであることが確認 された。またマウスを実験動物として用いて行った急性毒性試験からも本発明の 化合物が既知化合物であるゲニピンに比して優れた安全性を有していることがわ かった。 結果として、本発明の化学式(I)化合物は安全であり、且つ優れたB型肝 炎治療効果を有する。したがって本発明の他の目的は上記で定義されるような化 学式(I)化合物あるいはその薬剤学的に許容される塩を有効成分として含有す るB型肝炎治療用医薬組成物を提供することである。 本発明の医薬組成物を臨床目的に使用する場合、薬剤学的に許容される不活性 担体と化学式(I)化合物を配合して経口又は非経口投与に適した固体、半固体 あるいは液体の医薬製剤に剤形化してもよい。 このような目的に使用し得る薬剤学的に許容される不活性担体は固体あるいは 液体であってもよく、希釈剤、香味剤、可溶化剤、潤滑剤、懸濁剤、結合剤、膨 化剤などから選択される1種以上であってもよい。本発明で用いるに適当な固体 あるいは液体担体の具体的な例としては乳糖、澱粉、マンニトール、綿実油など が挙げられる。 本発明の化学式(I)の活性化合物をB型肝炎の予防及び治療目的の医薬とし て使用する場合、該化合物は初段階では1日に体重kg当り0.1ないし100mgの量で 投与されることが好ましい。しかし、投薬量は被患者の要求、治療すべき感染の 過酷さ、選択した化合物などによって変更し得る。特定の状態に適した好ましい 投薬量は常法に従って当業者によって決定され得る。一般的に治療は活性化合物 の最適投薬量より少ない量から始め、その後、最適な治療効果が得られるまで少 しずつ投薬量を増加させる。便宜上、総1日投薬量をいくつかに分け、数回に亘 って投与することができる。 本発明を下記実施例によってさらに具体的に説明する。しかし、これら実施例 は例証することを目的とするものであって、何ら本発明の範囲を限定するもので はないことは言うまでもない。実施例1 (1R,4aS,7aS)-4.7- ジホルミル-1-メトキシ-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロペン タ[c]ピラン(1)の合成 (4aS,7aS)-1-ヒドロキシ-7-ヒドロキシメチル-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロ ペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル5g(22.1mmol)をメタノール250mlに溶解し 、それに触媒量のトリフルオロボロン ジエチルエーテルを加えた。反応混合物 を室温で20時間攪拌し飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応を停止させた。 有機層を分離して無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空下で溶媒留去し た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離剤:n-ヘキサン/酢酸エ チル=5/1,v/v)で精製して油状物として(1R,4aS,7aS)-7-ヒドロキシメチル-1-メ トキシ-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル5.2 6g(収率:100%)を収得した。 得られた(1R,4aS,7aS)-7-ヒドロキシメチル-1-メトキシ-1,4a,5,7a-テトラヒ ドロシクロペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル0.15g(0.62mmol)を乾燥テトラ ヒドロフラン6mlに溶解し、次いで得られた溶液を窒素雰囲気下で-78℃に冷却し た。そこに水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中1.5M)2.7ml(4.11mmol )を徐々に滴下し、得られた混合物を徐々に室温にまで温度を徐々に上げながら 3時間攪拌した。該溶液にメタノールを加えて反応を停止させ、次いで飽和硫酸 ナトリウム水溶液とシリカゲルを加えた。該全混合物を30分間攪拌し、珪藻土で 濾過し、濾液を濃縮して無色油状物として(1R,4aS,7aS)-4,7-ジヒドロキシメチ ル-1-メトキシ-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラン0.11g(0.49mmol) を収得した。 (1R,4aS,7aS)-4,7-ジヒドロキシメチルホメトキシ-1,4a,5,7a-テトラヒドロシ クロペンタ[c]ピラン0.11g(0.49mmol)を塩化メチレン5mlに溶解し、そこにピリ ジニウムクロロクロメート0.608g(2.82mmol)を加え、得られた混合物を一晩攪拌 した。反応混合物を珪藻土で濾過し、濾液を濃縮した。残留物をシリカゲルカラ ムクロマトグラフィー(溶離剤:n-ヘキサン/酢酸エチル=3/1,v/v)に付して無 色油状物として標題化合物0.03g(収率:30%)を収得した。 実施例2 (1R,4aS,7aS)-7- ヒドロキシイミノメチル-1-メトキシ-4-(p-メトキシベンジル オキシメチル)-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラン(2)の合成 (1R,4aS,7aS)-7-ヒドロキシメチル-1-メトキシ-1,4a,5,7a-テトラヒドロシク ロ ペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル3g(12.5mmol)をジメチルホルムアミド50ml に溶解し、それに窒素雰囲気下でトリエチルアミン1.9ml(13.8mmol)を加えた。 反応液を1時間攪拌した後、そこにジメチルホルムアミド10mlに溶解した塩化t- ブチルジメチルシリル2.07g(13.8mmol)を滴下した。3時間攪拌した後、1N-塩酸 水溶液を加え反応を停止させた。有機層をジエチルエーテルを加えて抽出し、次 いで飽和重炭酸ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸 マグネシウムで乾燥し、濾過、濃縮して無色油状物として(1R,4aS,7aS)-7-(t-ブ チルジメチルシリルオキシメチル)-1-メトキシ-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロ ペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル4.16g(収率:94%)を収得した。 このようにして得られた(1R,4aS,7aS)-7-(t-ブチルジメチルシリルオキシメチ ル)-1-メトキシ-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸 メチル4.16g(11.7mmol)をテトラヒドロフラン100mlに溶解し、得られた溶液を窒 素雰囲気下で-78℃に冷却した。それに水素化ジイソブチルアンモニウム(トル エン中1.5M)19.55ml(29.33mmol)を徐々に加え、該反応溶液を30分間攪拌した。 該溶液を室温にまで温度を上げながらさらに3時間攪拌した。メタノールを該溶 液に加えて反応を停止させ、次いで飽和硫酸ナトリウム水溶液とシリカゲルを加 えた。該混合物を30分間攪拌し、珪藻土で濾過した。濾液を濃縮して無色油状物 として(1R,4aS,7aS)-7-(t-ブチルジメチルシリルオキシメチル)-4-ヒドロキシメ チル-1-メトキシ-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラン3.45g(収率: 90%)を収得した。 水素化ナトリウム0.402g(10.04mmol)を反応容器に入れ乾燥ジメチルホルムア ミド10mlを窒素雰囲気下で加えた。反応温度を5℃に下げた後、あらかじめ乾燥 ジメチルホルムアミド20mlで希釈した(1R,4aS,7aS)-7-(t-ブチルジメチルシリル オキシメチル)-4-ヒドロキシメチル-1-メトキシ-1,4a,5,7a-テトラヒドロシ クロペンタ[c]ピラン3g(8.37mmol)を徐々に滴下した。1時間攪拌した後、塩化p -メトキシベンジル1.36ml(10.04mmol)を該溶液に加えて室温にまで徐々に温度を 上げながら6時間攪拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加え反応を停止させ た。該反応溶液をジエチルエーテルと飽和食塩水で抽出し、無水硫酸マグネシウ ムで乾燥し、濾過、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー( 溶離剤:n-ヘキサン/酢酸エチル=8/1,v/v)に付して無色油状物として(IR,4aS,7a S)-7-(t-ブチルジメチルシリルオキシメチル)-1-メトキシ-4-(p-メトキシベンジ ルオキシメチル)-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラン1.578g(収率 :42.2%)を収得した。 (1R,4aS,7aS)-7-(t-ブチルジメチルシリルオキシメチル)-1-メトキシ-4-(p-メ トキシベンジルオキシメチル)-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラン1 .578g(3.53mmol)をテトラヒドロフラン13mlに溶解し、次いでテトラブチルアン モニウムフルオライド(THF中1M)3.8ml(3.89mmol)をそれに加えた。2時間攪拌 した後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加え反応を停止させた。該反応溶液をジ エチルエーテルと飽和食塩水で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過、 濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離剤:n-ヘキサン/ 酢酸エチル=3/1,v/v)に付して無色油状物として(1R,4aS,7aS)-7-ヒドロキシメチ ル-1-メトキシ-4-(p-メトキシベンジルオキシメチル)-1,4a,5,7a-テトラヒドロ シクロペンタ[c]ピラン0.821g(収率:70%)を収得した。 (1R,4aS,7aS)-7-ヒドロキシメチル-1-メトキシ-4-(p-メトキシベンジルオキシ メチル)-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラン0.240g(0.72mmol)を塩 化メチレン5mlに溶解しピリジニウムクロロクロメート0.311g(1.44mmol)をそれ に加えた。反応液を1時間攪拌し、珪藻土で濾過し、次いで濃縮した。残留物を シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離剤:n-ヘキサン/酢酸エチル=4/1,v/v )に付して無色油状物として(1R,4aS,7aS)-7-ホルミル-1-メトキシ-4-(p- メトキシベンジルオキシメチル)-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラ ン0.167g(収率:70%)を収得した。 ヒドロキシルアミン塩酸塩0.064g(0.92mmol)をエタノール3mlに溶解し、得ら れた溶液にトリエチルアミン0.15ml(1.10mmol)を加えて中和した。エタノール1m lで(1R,4aS,7aS)-7-ホルミル-1-メトキシ-4-(p-メトキシベンジルオキシメチル) -1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラン0.152g(0.46mmol)を希釈し、得 られた混合物を上記溶液に滴下した。全混合物を1時間攪拌し、濃縮した。残留 物を酢酸エチルと飽和食塩水で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃 縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離剤:n-ヘキサン/酢 酸エチル=4/1,v/v)に付して白色固体として標題化合物0.12g(収率:75%) を収得した。 実施例3 (1S,4aS,7aS)-1-t- ブチルアセチルオキシ-7-t-ブチルアセチルオキシメチル-1,4 a,5,7a-テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル(3)の合成 (4aS,7aS)-1-ヒドロキシ-7-ヒドロキシメチル-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロ ペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル0.1g(0.44mmol)を乾燥塩化メチレン5mlに 溶解し、次いでピリジン0.17ml(2.12mmol)および塩化ドブチルアセチル0.24ml(1 .77mmol)を順にそれに加えた。得られた混合物を室温で3時間攪拌し、濃縮した 。残留物を酢酸エチルに溶解し、そこに飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加えた。 該溶液を2時間攪拌した後、酢酸エチル層を分離した。この有機層を飽和食塩水 で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮した。残留物をシリカゲル カラムクロマトグラフィー(溶離剤:n-ヘキサン/酢酸エチル=5/1,v/v)に付して白 色固体として標題化合物0.15g(収率:81%)を収得した。 実施例4 (1S,4aS,7aS)-1-t- ブチルアセチルオキシ-7-ホルミル-1,4a,5,7a-テトラヒドロ シク ロペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル(4)の合成 (4aS,7aS)-1-ヒドロキシ-7-ヒドロキシメチル-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロ ペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル0.5g(2.21mmol)を乾燥塩化メチレン10mlに 溶解し、それにピリジニウムクロロクロメート0.954g(4.42mmol)を添加した。反 応液を3時間攪拌し、セライトで濾過し濾液を濃縮した。残留物をシリカゲルカ ラムクロマトグラフィー(溶離剤:n-ヘキサン/酢酸エチル=2/1,v/v)に付し(4aS ,7aS)-7-ホルミル-1-ヒドロキシ-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラ ン-4-カルボン酸メチル0.376g(収率:76%)を収得した。 このようにして得られた(4aS,7aS)-7-ホルミル-1-ヒドロキシ-1,4a,5,7a-テト ラヒドロシクロペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル0.20g(0.89mmol)を乾燥塩 化メチレン5mlに溶解した。それにピリジン0.17ml(2.12mmol)および塩化t-ブチ ルアセチル0.25ml(1.89mmol)を順に加えた。得られた混合物を室温で3時間攪拌 し、濃縮した。残留物を酢酸エチルに溶解し、それに飽和重炭酸ナトリウム水溶 液を加えた。該溶液を2時間攪拌した後、酢酸エチル層を分離した。この有機層 を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮した。残留物 をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離剤:n-ヘキサン/酢酸エチル=5/ 1,v/v)に付して白色固体として標題化合物0.124g(収率:43%)を収得した。 実施例5 (1S,4aS,7aS)-1- ラウロイルオキシ-7-ラウロイルオキシメチル-1,4a,5,7a-テト ラヒドロシクロペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル(5)の合成 (4aS,7aS)-1-ヒドロキシ-7-ヒドロキシメチル-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロ ペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル0.2g(0.88mmol)を乾燥塩化メチレン5mlに 溶解した。ピリジン0.36ml(4.42mmol)および塩化ラウロイル1.02ml(4.42mmol)を 順に加えて得られた混合物を一晩攪拌した。該混合物に飽和重炭酸ナトリウム水 溶液を加え反応を停止させ、該混合物を飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫 酸マグネシウムで乾燥し、濾過、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマト グラフィー(溶離剤:n-ヘキサン/酢酸エチル=9/1,v/v)に付して標題化合物0.41 6g(収率:80%)を収得した。 実施例6 (1S,4aS,7aS)-7- ホルミル-1-ラウロイルオキシ-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロ ペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル(6)の合成 (4aS,7aS)-7-ホルミル-1-ヒドロキシ-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロペンタ[c ]ピラン-4-カルボン酸メチル0.1g(0.45mmol)を乾燥塩化メチレン3mlに溶解した 。そこにピリジン0.09ml(1.13mmol)および塩化ラウロイル0.29ml(1.13mmol)を順 に加えて得られた混合物を一晩攪拌した。次いで、飽和重炭酸ナトリウム水溶液 を該混合物に加え反応を停止させ、該混合物を飽和食塩水で洗浄した。有機層を 無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムク ロマトグラフィー(溶離剤:n-ヘキサン/酢酸エチル=3/1,v/v)に付して標題化合 物0.124g(収率:68%)を収得した。 実施例7 (1S,4aS,7aS)-1- ジヒドロシンナモイルオキシ-7-ジヒドロシンナモイルオキシメ チル-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル(7)の 合成 (4aS,7aS)-1-ヒドロキシ-7-ヒドロキシメチル-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロ ペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル0.2g(0.88mmol)を乾燥塩化メチレン5mlに 溶解した。それにピリジン0.36ml(4.42mmol)および塩化ジヒドロシンナモイル0. 66ml(4.42mmol)を順に加え、得られた混合物を3時間攪拌した。次いで、飽和重 炭酸ナトリウム水溶液を該混合物に加え反応を停止させ、該混合物を飽和食塩水 で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過、濃縮した。残留物 をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離剤:n-ヘキサン/酢酸エチル=5/1,v /v)に付して標題化合物0.354g(収率:82%)を収得した。 実施例8 (1S,4aS,7aS)-1- ジヒドロシンナモイルオキシ-7-ホルミル-1,4a,5,7a-テトラヒ ドロシクロペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル(8)の合成 (4aS,7aS)-7-ホルミル-1-ヒドロキシ-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロペンタ[c ]ピラン-4-カルボン酸メチル0.3g(1.34mmol)を乾燥塩化メチレン5mlに溶解した 。それにピリジン0.27ml(3.35mmol)および塩化ジヒドロシンナモイル0.5ml(3.35 mmol)を順に加えて、得られた混合物を3時間攪拌した。次いで該混合物に飽和 重炭酸ナトリウム水溶液を加え反応を停止させ、該混合物を飽和食塩水で洗浄し た。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過、濃縮した。残留物をシリカ ゲルカラムクロマトグラフィー(溶離剤:n-ヘキサン/酢酸エチル=3/l,v/v)に付 して標題化合物0.358g(収率:75%)を収得した。 実施例9 (1S,4aS,7aS)-1- フェノキシアセチルオキシ-7-フェノキシアセチルオキシメチル -1,4a-5-7a- テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル(9)の合成 (4aS,7aS)-1-ヒドロキシ-7-ヒドロキシメチル-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロ ペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル0.1g(0.44mmol)を乾燥塩化メチレン3mlに 溶解した。それにピリジン0.18ml(2.22mmol)および塩化フェノキシアセチル0.3l ml(2.22mmol)を順に加え、得られた混合物を一晩攪拌した。次いで飽和重炭酸ナ トリウム水溶液を該混合物に加え反応を停止させ、該混合物を飽和食塩水で洗浄 した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過、濃縮した。残留物をシリ カゲルカラムクロマトグラフィー(溶離剤:n-ヘキサン/酢酸エチル=5/1,v/v)に 付して標題化合物0.164g(収率:75%)を収得した。 実施例10 (1S,4aS,7aS)-7- ホルミル-1-フェノキシアセチルオキシ-1,4a,5,7a-テトラヒド ロシクロペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル(10)の合成 (4aS,7aS)-7-ホルミル-1-ヒドロキシ-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロペンタ[c ]ピラン-4-カルボン酸メチル0.2g(0.89mmol)を乾燥塩化メチレン5mlに溶解した 。それにピリジン0.18ml(2.22mmol)および塩化フェノキシアセチル0.31ml(2.22m mol)を順に加えて得られた混合物を一晩攪拌した。次いで、該混合物に飽和重炭 酸ナトリウム水溶液を加え反応を停止させ、該混合物を飽和食塩水で洗浄した。 有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過、濃縮した。残留物をシリカゲル カラムクロマトグラフィー(溶離剤:n-ヘキサン/酢酸エチル=3/1,v/v)に付して 標題化合物0.2l7g(収率:68%)を収得した。 実施例11 (1S,4aS,7aS)-1- イソニコチノイルオキシ-7-イソニコチノイルオキシメチル-1,4 a,5,7a-テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル(11)の合成 (4aS,7aS)-1-ヒドロキシ-7-ヒドロキシメチル-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロ ペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル0.10g(0.44mmol)を塩化メチレン5mlに溶解 した。塩化イソニコチノイル塩酸塩0.24g(1.32mmol)及びピリジン1.2ml(15mmol) をそれに加え、得られた混合物を一晩攪拌した。反応混合物を濃縮し、残留物を 酢酸エチルに溶解した。そこに飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加えて該混合物を 2時間攪拌した。酢酸エチル層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ シウムで乾燥、濾過、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー [溶離剤:(i)n-ヘキサン/酢酸エチル=4/1,v/v;(ii)酢酸エチル中の2%トリ エチルアミン溶液]に付して白色固体として標題化合物0.096g(収率:50%)を 収得した。 実施例12 (1S,4aS,7aS)-7- ホルミル-1-イソニコチノイルオキシ-1,4a,5,7a-テトラヒドロ シクロペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル(12)の合成 (4aS,7aS)-7-ホルミルホヒドロキシ-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロペンタ[c] ピラン-4-カルボン酸メチル0.1g(0.45mmol)を乾燥塩化メチレン5mlに溶解した。 それにピリジン0.087ml(1.08mmol)および塩化イソニコチノイル塩酸塩0.16g(0.9 mmol)を順に加え、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。反応混合物を濃縮し 残留物を酢酸エチルに溶解した。そこに飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加え、該 混合物を2時間攪拌した。酢酸エチル層を分離し、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸 マグネシウムで乾燥し、濾過、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグ ラフィー[溶離剤:(i)n-ヘキサン/酢酸エチル=1/4,v/v;(ii)酢酸エチル中 の0.5%トリエチルアミン溶液]に付して白色固体として標題化合物0.106g(収 率:71%)を収得した。 実施例13 (1R,4aS,7aS)-1- ベンジルオキシ-7-ホルミル-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロペ ンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル(13)の合成 (4aS,7aS)-1-ヒドロキシ-7-ヒドロキシメチル-1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロ ペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル1.13g(5.0mmol)を乾燥テトラヒドロフラン 10mlに溶解し、次いでそこにベンジルアルコール2.60ml(25mmol)及び触媒量のト リフルオロボロン ジエチルエーテルを加えた。得られた混合物を75℃で48時間 還流させながら攪拌した。該混合物を室温にまで冷却し、濃縮した。残留物を酢 酸エチルに溶解し、次いで飽和重炭酸ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し た。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過、濃縮した。残留物をシリカ ゲルカラムクロマトグラフィー(溶離剤:n-ヘキサン/酢酸エチル=2/1,v/v)で精 製して油状物として(1R,4aS,7aS)-1-ベンジルオキシ-7-ヒドロキシメチル-1,4a, 5,7a-テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル0.61g(収率:39 %)を収得した。 このようにして得られた(1R,4aS,7aS)-1-ベンジルオキシ-7-ヒドロキシメチル -1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル0.59g(1.8 6mmol)を乾燥塩化メチレン10mlに溶解し、そこにピリジニウムクロロクロメート 0.81g(3.76mmol)を添加し、得られた混合物を室温で3時間攪拌した。該反応混 合物をセライトで濾過し濾液を濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグ ラフィー(溶離剤:n-ヘキサン/酢酸エチル=5/1,v/v)に付して淡黄色油状物とし て標題化合物0.55g(収率:94%)を収得した。 実施例14 (1R,4aS,7aS)-1- ベンジルオキシ-7-ヒドロキシイミノメチル-1,4a,5,7a-テトラ ヒドロシクロペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル(14)の合成 実施例13で調製した(1R,4aS,7aS)-1-ベンジルオキシ-7-ホルミル-1,4a,5,7a- テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラン-4-カルボン酸メチル0.1g(0.32mmol)を無水 エタノール2mlに溶解し、それにトリエチルアミン0.1ml(0.76mmol)及びヒドロキ シルアミン塩酸塩0.046g(0.64mmol)を加えた。得られた混合物を室温で3時間攪 拌し、濃縮した。残留物を酢酸エチルに溶解し、1N塩酸水溶液、飽和重炭酸ナト リウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥 し、濾過、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離剤:n -ヘキサン/酢酸エチル=5/1,v/v)に付して黄色油状物として標題化合物0.039g( 収率:38%)を収得した。 生物学的実施例1 HBV 複製における抑制効果 公知のアッセイ法[参照:Korba and Milman,Antiviral Res.,15,217,1991] に従い本発明化合物の抗HBV効果を確認するための実験を行なった。アッセイの 手順を以下に簡単に述べる。 A.細胞培養 2.2.15細胞を5%ウシ胎児血清(FBS)、2mMグルタミン及び50μg/mlの硫酸ゲ ンタマイシンを含有するRPM 11640培養培地で培養し維持した。通常の方法に従 って細胞培養のG-418に対する耐性及びマイコプラズマ汚染の程度を調べた。 細胞を1×104/cm2の濃度で多ウェル組織培養プレートに播種しコンフルエント になるよう7日間培養し、HBV DNAレベルが安定するよう2ないし3日間コンフ ルエントな状態を維持した。細胞を試験化合物に露出させる24時間前に培養培地 を交換した。9日間の処理の間24時間間隔で培養培地を交換し、試験化合物はそ の新しい培養培地に添加した。試験化合物の最初の添加の直前及び3、6、9日 後の培養培地をそれぞれ回収し、HBV DNA分析を行なうまで-70℃で貯蔵した。 細胞内のHBV DNAを分析するためには細胞崩壊を行なった。 B.DNA及びRNAの抽出 細胞外のHBV DNAを分析するため培養培地0.2mlを1M NaOH/10×SSC(1×SSC= 0.15M NaCl/0.015M クエン酸ナトリウム,pH 7.2)中、25℃で20分間インキ ュベートし、直ちにスロットブロット装置を用いて20×SSCに予め浸しておいた ニトロセルロース膜に付与した。試料を1M Tris/2M NaCl (pH 7.2)0.5mlで2回、20×SSC 0.5mlで1回洗浄し中和した後、再び2×SS Cで洗浄し真空下に80℃で1時間加熱した。通常、直径10cmの皿で培養維持した 細胞は6mlの溶解緩衝液に溶解し、細胞外DNAはコルバら,1991,の方法により調製 した。 C.ゲル電気泳動 細胞DNA試料(10μg/lane)を制限酵素HindIIIで消化し、該消化した試料を1 %アガロースゲル電気泳動に付し、ニトロセルロース膜に転写した。 D.HBV DNAのハイブリダイゼーション分析 EcoRI消化および精製によって得られた3.2kbのHBV DNA断片をニックトランス レーション法を用いて[32P]dCTPで標識した。この標識した断片をハイブリダイ ゼーションのプローブとして用いた。ハイブリダイゼーション及び後-洗浄の条 件はコルバら,1991,の方法を参照して調整し、試験試料中のHBV核酸含量はアン ビスベータスキャナー(Ambis beta scanner)を用いて測定した。試験試料にハ イブリダイズした32Pの相対放射活性を各ニトロセルロース膜フィルター(ゲル あるいはスロットブロット)に付与したHBV DNAの標準量にハイブリダイズした32 Pのそれと比較した。検量線から相対cpm値に対応するHBV DNA量を算出した。 細胞内及び細胞外のHBV DNA含量にはいくらかの固有変動(inherent variati on)があるため、本実験では、未処理細胞で形成されるHBV DNAの平均レベルに 比べ、HBVビリオンDNAの場合では3.5倍以上、またHBV DNA複製中間体の場合では 3.0倍以上抑制した場合のみ統計学的に意味のあるものと見なした(P<0.05)。そ れぞれの細胞DNA調製の間に組み込まれたHBV DNA のレベル(本実験で細胞当り一定数値を維持)は形成された細胞内のHBV DNAレ ベルを算出するために用いられ、それによってブロットハイブリダイゼーション 分析における技術的な固有変動を排除し得る。未処理の細胞における細胞外HBV ビリオンDNAの典型的な値は培養培地ml当り50ないし150pgの範囲で平均約75pg/m lであり、細胞内HBV DNA複製中間体(RI)は細胞DNAμg当り50ないしl00pgの範 囲で平均約74pg/μgである。本発明で行なったハイブリダイゼーション分析の 結果によれば、細胞DNAμg当り1.0pgの細胞内HBV DNAは、細胞当り2ないし3 ゲノムコピーに相当し、培養培地ml当り1.0pgの細胞外HBV DNAは3×105ウイル ス粒子に相当した。 以上説明した方法によってHBV複製に対する本発明化合物の抑制効果を評価し た。ここで対照として未処理群を用い、比較化合物として肝炎およびAIDSの有力 な治療剤として知られているddC(ジデオキシシチジン)を用いた。化学式(I )の新規ゲニピン誘導体の抗ウイルス活性を下記表2に記載する。生物学的実施例2 細胞毒性試験 本発明の化合物の抗ウイルス効果が細胞成長に及ぼす一般的な影響に依るもの であるか否かを確認するために細胞毒性試験を行なった。本実験では中性赤色素 取り込み法を用いた。この方法は細胞生存を調べるの広く利用されている標準的 な方法で、これによってHSVあるいはHIVなどのウイルスと宿主生物との多様な関 係を把握することができる。 細胞毒性実験は96ウェル組織培養プレート上で行なった。細胞を生物学的実施 例1と同様に培養し試験化合物で処理した。該実験はそれぞれ4種類の濃度で3 回繰り返して行なった。中性赤色素の取り込みの程度から相対的な毒性 を決定することができるため、内部移行された色素の510nmで吸光度(A510)を 用いて定量分析を行なった。細胞毒性の試験結果もまた下記表2に示した。 表2の結果からわかるように、本発明の化学式(I)化合物はHBVの複製に対 して有力な抑制活性を示し、且つその安全性は既知化合物ddCに比べ顕著に改善 されている。従って本発明の化合物はB型肝炎の治療に好ましく使用し得るもの と期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,HU,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG, US,UZ,VN (72)発明者 チェー、ヘー ジン 大韓民国、キョンギ―ド 445―970、ファ ソン―グン、テアン―ウプ、アンニョン― リ、146―141、チュンウェ リサーチ ラ ボラトリー (72)発明者 イー、スー ジン 大韓民国、キョンギ―ド 445―970、ファ ソン―グン、テアン―ウプ、アンニョン― リ、146―141、チュンウェ リサーチ ラ ボラトリー (72)発明者 チョン、ゼ ウク 大韓民国、キョンギ―ド 445―970、ファ ソン―グン、テアン―ウプ、アンニョン― リ、146―141、チュンウェ リサーチ ラ ボラトリー (72)発明者 キム、ゼ ヒョン 大韓民国、キョンギ―ド 445―970、ファ ソン―グン、テアン―ウプ、アンニョン― リ、146―141、チュンウェ リサーチ ラ ボラトリー (72)発明者 チョン、ドン フン 大韓民国、キョンギ―ド 445―970、ファ ソン―グン、テアン―ウプ、アンニョン― リ、146―141、チュンウェ リサーチ ラ ボラトリー (72)発明者 パク、ムン スー 大韓民国、キョンギ―ド 445―970、ファ ソン―グン、テアン―ウプ、アンニョン― リ、146―141、チュンウェ リサーチ ラ ボラトリー (72)発明者 チョー、イン グン 大韓民国、キョンギ―ド 445―970、ファ ソン―グン、テアン―ウプ、アンニョン― リ、146―141、チュンウェ リサーチ ラ ボラトリー (72)発明者 チェー、コン ヒョク 大韓民国、キョンギ―ド 445―970、ファ ソン―グン、テアン―ウプ、アンニョン― リ、146―141、チュンウェ リサーチ ラ ボラトリー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.下記化学式(I)によって表されるゲニピン誘導体、その薬剤学的に許容さ れる塩又は立体異性体; 式中、 R1は低級アルキル、ベンジル、あるいはフェニル、フェノキシ、ピリジル、t- ブチルあるいはチエニルによって置換されていてもよいC1-C12アルカノイルを表 し、 R2はヒドロキシメチル、ホルミル、アセチル、ヒドロキシイミノメチル、メト キシイミノメチル、低級アルキルアミノメチル、アセチルチオメチル、メルカプ トメチル、2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-5-イルメチルオキシメチル、2,3-ジ ヒドロキシプロピルオキシメチル、6-アミノフラン-9-イルメチル、4-アミノ-2- ヒドロキシ-5-メチルピリミジン-1-イルメチル、2,4-ジヒドロキシ-5-メチルピ リミジン-1-イルメチル、5-ヒドロキシメチル-1,3-オキサチオラン-2-イル、あ るいはフェニル、フェノキシ、ピリジル、t-ブチルまたはチエニルによって置換 されていてもよいC1-C12アルカノイルオキシメチルを表し、 R3はメトキシカルボニル、ホルミル、ヒドロキシイミノメチル、メトキシイミ ノメチル、4-メトキシベンジルオキシメチルあるいはアセチルオキシメチルを表 し、 但し、R1が低級アルキルであり、R2がヒドロキシメチル、ホルミルあるいはヒ ドロキシイミノメチルである場合にR3はメトキシカルボニルではない。 2.R1は低級アルキル、ベンジル、あるいはフェニル、フェノキシ、ピリジル、 t-ブチルあるいはチエニルによって置換されていてもよいC1-C12アルカノイルを 表し、R2はホルミル、ヒドロキシイミノメチル、あるいはフェニル、フェノキシ 、ピリジル、t-ブチルまたはチエニルによって置換されていてもよいC1-C12アル カノイルオキシメチルを表し、R3はメトキシカルボニル、ホルミルあるいは4-メ トキシベンジルオキシメチルを表す請求の範囲1記載の化合物。 3.R1はフェニル、フェノキシ、ピリジル、t-ブチルあるいはチエニルによって 置換されていてもよいC1-C12アルカノイルを表し、R2はホルミルあるいはR1と同 じ置換基を有するC1-C12アルカノイルオキシメチルを表し、R3はメトキシカルボ ニルを表す請求の範囲2記載の化合物。 4.請求の範囲1に記載の化学式(I)化合物を有効成分として、薬剤学的に許 容される不活性担体とともに含有するB型肝炎の治療用医薬組成物。 5.不活性担体が乳糖、澱粉、マンニトール及び綿実油からなる群より選ばれる 1種以上である請求の範囲4記載の組成物。
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