JP2001500880A - ペルフルオロ炭素置換メタノールの生成法 - Google Patents

ペルフルオロ炭素置換メタノールの生成法

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Abstract

(57)【要約】 ペルフルオロ炭素モノメタノール又はジメタノールの生成方法を開示する。本発明の方法は分枝ペルフルオロ炭素モノメタノール又はジメタノールを高純度、高収率で提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 ペルフルオロ炭素置換メタノールの生成法 発明の背景 ペルフルオロ炭素モノメタノール、特に一般式CF3(CF2)nCH2OHで表されるペル フルオロアルキルモノメタノールは、現在様々な用途に応用されている。ペルフ ルオロ炭素メタノールは十分に酸性であるため、表面に化学的に付着し、滑らか (摩擦の小さい)で化学的に不活性な特徴を提供する。ペルフルオロ炭素メタノ ールから誘導されたアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルのポリマーは 、表面エネルギーの非常に低い保護コーティングとして使用されている。 ペルフルオロ炭素ジメタノールの中でも、一般式HOCH2(CF2)nCH2OHで表される ペルフルオロアルキレンジメタノールは、保護コーティングやペンキの成分とし て有用な種々のフルオロポリマーを合成するための中間体として重要な化合であ る。 市販されているペルフルオロアルキルモノメタノールとペルフルオロアルキレ ンジメタノールの多くは、直鎖ペルフルオロアルキル及びペルフルオロアルキレ ンタイプである。分枝ペルフルオロアルキルモノメタノールとペルフルオロアル キレンジメタノールは、これまでにほんの少例ではあるが報告されている。分枝 構造は一般的に直鎖構造より低い融点を示す。例えば、1H,1H-ペルフルオロ-3,7 -ジメチル-1-オクタノール(分子式:C9F19CH2OH)は室温では液体状であるが、 1H,1H-ペルフルオロ-1-デカノール(分子式は同じであるが直鎖ペルフルオロア ルキル構造を持つ)の融点は82-84℃である。分枝フルオロアルキル基は複数の ペルフルオロアルキル基を持つため、直鎖ペルフルオロアルキル基よりも効率的 に表面をカバーできるかもしれない。分枝ペルフルオロアルキレンジメタノール は、ペルフルオロ-1H,1H-オクチル-アクリル酸エステルCF3(CF2)6CH2OCOCH=CH2 のようなフルオロアルキルアクリル酸エステルと同じような方法で表面をカバー する。ポリ(ペルフルオロ-1H,1H-オクチルアクリル酸エステル)のようなフル オロポリマーは比較的長いペルフルオロアルキル基がポリマー骨格からのびてお り、高度にフッ素化した表面を提供する。これらのポリマーにより非常に低い表 面張力を持つ表面をつくることができると報告されており(約10dyn/cm2,Banks, R.E., “Organofluorine Chemicals and Their Industrial Application”John Wiley & Sons Inc.,p.216,1979)、これは、ポリテトラフルオロエチレン(Teflon)の それ(約18dyn/cm2)よりもずっと低い。このような表面特性はペルフルオロアル キル基が隙間なく配列しているためであると考えられている。ポリマー骨格(す なわちポリアクリル酸エステルポリマー)にはフッ素原子は含まれていないが、 外気による変化に対して優れた耐性を示すが、これは多分ペルフルオロアルキル 基の保護によると考えられる。したがって、分鎖ペルフルオロ炭素ジメタノール は多くの工業的応用法があると期待されている。 第一級ペルフルオロカルボン酸エステルが還元されると、水素化物イオンがカ ルボニル基を攻撃してメトキシ基(CH3O-)や、エトキシ基(CH3CH2O-)のよう なアルコキシ基(例えばスキーム1のR)が脱離基として働く。この結果、反応 性の高いアルデヒドが生成される。中間体アルデヒドはさらに還元されて、最終 的な還元生成物であるアルコールになることがある。スキーム1にその様子を示 す。ここでRfはペルフルオロ炭素基である。 スキーム1 しかしながら、第二級又は第三級ペルフルオロアルキル部位のような分枝ペル フルオロアルキル基は疑似ハロゲンのように振る舞うことがあり、したがって、 よい脱離基となる。このため、CH2OH基の隣の炭素原子(この炭素原子はα-炭素 原子と呼ばれる場合がある)で分枝するペルフルオロアルキルメタノールを合成 することは非常に難しい。例えば、第一級ペルフルオロカルボン酸エステルとは 対照的に、カルボキシル基の隣の炭素原子(α−炭素)で分枝している第二級ペ ルフルオロカルボン酸エステルは、水素化アルミニウムリチウム(LAH)や水素 化ホウ素ナトリウム(NaBH4)などを用いたエステルの標準的な還元法で化学的 に還元しても、該当する分枝ペルフルオロアルキルメタノールを生成することは できないであろう。従来の還元法を試みて得られた生成物は極めて複雑になる可 能性がある。これは、カルボニル基の隣の炭素に分枝位置がある時、ペルフルオ ロアルキル基を引っ張っている二つの電子のために、第二級ペルフルオロアルキ ル基がアルコキシ基よりもよい脱離基になるためであると考えられている。した がって、第二級ペルフルオロアルキル基は、水素化物イオンによるカルボン酸エ ステルの官能基への攻撃によって脱離基となり、ペルフルオロアルキルアニオン とギ酸エステルが生成される。スキーム2にその様子を示す。ここで、Rはアル キル基、RfとRfはペルフルオロアルキル基である。 スキーム2 ギ酸エステルはさらに還元されることがある。ペルフルオロアルキルアニオン は急速にオレフィンに分解し(スキーム3)、さらに還元剤や溶媒と反応して複 雑な生成物の混合物を生成することができる。 スキーム3 多分上記の理由によると思われるが、該当するエステルの還元によるペルフル オロシクロヘキシルメタノール化合物合成の報告は少ない。その数少ない生成法 の一つによると、水素化ホウ素ナトリウムを用いたフッ化ペルフルオロシクロヘ キサンカルボン酸の還元によって、(ペルフルオロシクロヘキシル)メタノール の生成に成功している(スキーム4;シクロアルキル環のFはシクロヘキシル環 が過フッ素化していることを表している)(Gambaretto,Giampaolo,et al.Att.Ist .Veneto Sci.,Lett.Atri.Cl.Sci.Mat.Nat.1973,132,289-93;C.A.83,163685e) 。しかしながら、この方法は、該当するカルボン酸を合成し、その次にハロゲン 化酸へ転化しなければならない。(たとえば、フッ化酸。このような2段階の方 法は厄介であり非効率的である。) スキーム4 同様に、ペルフルオロポリエーテルアルキルメタノールは、スキーム5に示さ れるように合成された(Vilenchik,Ya.M.;Lekentseva,G.I.‘neifel’d,P. G.and Pospelova,N.B.,Zh.Vses.Khim.O-va.1981,26(2),212-3.;C.A.95,96946y )。 スキーム5 ある種のペルフルオロポリエーテル(例えばスキーム5に示されるような)は カルボニル基の隣の炭素原子(α炭素)に直接結合したペルフルオロアルコキシ 基を持っている。ペルフルオロアルコキシ基の電子吸引効果は、おそらく電子を 多く持つ酸素原子のためであろうと考えられるが一般にペルフルオロアルキル基 ほど強くなく、したがって、ペルフルオロアルコキシ部分に置換されたペルフル オロアルキレン基を、該当するペルフルオロアルキル基よりも弱い脱離基にして いるのかもしれない。したがって、分枝(ペルフルオロアルキル)カルボン酸メ チ ルエステル(例えば、スキーム2、ここでRはメチル基を示す。上記参照)の還 元処理によって得られる結果がしばしば不十分であるのに、ペルフルオロポリエ ーテルメタノールはアルキルエステルの還元によって合成することができる(例 えば、スキーム6に示されるメチルエステルなど)(Tamaru,Shinji,European Patent Application No.EP79,590)。 スキーム6 発明の概要 本発明は、直鎖及び分枝ペルフルオロアルキルメタノール、直鎖及び分枝ペル フルオロアルキレンジメタノール、及びペルフルオロシクロアルキルメタノール を含むペルフルオロ炭素置換メタノールを生成する方法に関する。本方法は、直 鎖及び分枝ペルフルオロアルキルメタノール、直鎖及び分枝ペルフルオロアルキ レンジメタノール、及びペルフルオロシクロアルキルメタノールを含む新規なペ ルフルオロ炭素置換メタノールも提供する。本発明は、さらに、本発明の方法に したがって合成されたペルフルオロ炭素置換メタノールも提供する。 一つの実施例として、本発明はペルフルオロ炭素メタノールの合成方法を提供 する。この方法は、ペルフルオロ炭素メタノールが合成されるような、ペルフル オロ炭素カルボン酸のペルフルオロ炭素エステルと還元剤の還元条件下における 反応を含む。ペルフルオロ炭素カルボン酸のペルフルオロ炭素エステルは化学式 Rf-C(O)OR”fで表すことができ、ここで、RfとR”fはそれぞれ独立した置換され ている又は置換されていないペルフルオロアルキル基である。ある実施例ではR ”fは-CF2R”’fであってよく、ここでR”’fはペルフルオロアルキル基である 。いくつかの実施例では、ペルフルオロ炭素メタノールは化学式Rf-CF(R'f)-CH2 OHで表すことができ、ここでRfとR’fはそれぞれ独立したペルフルオロアルキル である。ある実施例では、ペルフルオロ炭素カルボン酸のペルフルオロエステル はラクトンで ある。ある実施例では、還元剤は水素化金属を含み、また、他の実施例では、還 元剤は水素供給体と、例えばプラチナ触媒及びパラジウム触媒のうちいずれかか ら選択される貴金属触媒のような触媒とを含む。 もう一つの態様では、本発明は化学式Rf-CH2OHで表される化合物の合成方法を 提供し、ここで、Rfはペルフルオロ脂肪族部分及びペルフルオロアリール部分の うちのいずれかから選択された部分である。この方法は、R”fがペルフルオロ 脂肪族又はペルフルオロ芳香族であるところの化学式Rf-COOR”fによって表され るペルフルオロ炭素カルボン酸のペルフルオロ炭素エステルと、還元剤が還元条 件下で反応し、化学式Rf-CH2OHで表される化合物を合成するような反応を含む。 もう一つの実施例では、本発明はヒドロキシメチル基及びヒドロキシメチル基 に結合している炭素原子を有するペルフルオロ炭素メタノール化合物を提供する が、そのヒドロキシメチル基に結合している炭素原子は少なくとも一つのペルフ ルオロ炭素部分によって置換されており、(ペルフルオロシクロヘキシル)メタ ノールではない化合物であり、さらにヒドロキシメチル基に結合している炭素原 子がペルフルオロアルコキシ部分に置換されていないものである。 もう一つの態様では、本発明はペルフルオロ-1H,1H-2-ヘキシルデカノール、2 -フルオロ 2-ペルフルオロオクチル-1,3-プロパネジオール、2-フルオロ-2-ペル フルオロブチル-1,3-プロパネジオール、ペルフルオロ 1H,1H,4H-ウンデカン 1, 4-ジオール、及びペルフルオロ 1H,1H,5H-ドデカン-1,4-ジオールのうちのいず れかから選択される化合物を提供する。 もう一つの実施例では、本発明はペルフルオロ 1H,1H,nH-アルキル-1,n-ジオ ールを提供するが、ここで、アルキル部分は3から15個の炭素原子を含み、ま た、nは3から15の整数である。 もう一つの態様では、本発明は化学式HOCH(Rf)-R’f-CH2OHで表されるペルフ ルオロアルキルメタノール化合物を提供するが、ここでR’fは置換されている又 は置換されていないペルフルオロ炭素部分であり、Rfは置換されている又は置換 されていないペルフルオロ炭素部分である。R’fは置換されていない又は置換さ れている二価の過フッ素化した、1から20個の全てフッ素化した炭素原子を有 するアルキル又はアルケニル有機ラジカルであってもよく、そのラジカルは二価 の酸 素又は硫黄原子によって妨げられてもよく、またRfは置換されている又は置換さ れていないペルフルオロアルキル部分であってもよい。 もう一つの実施例では、本方法は化学式Rf-C(R’f)(CH2OH)2で表されるペルフ ルオロ炭素ジメタノール化合物を提供するが、ここで、RfとR’fはそれぞれ独立 した置換された又は置換されていないペルフルオロ炭素部分である。RfとR’fは それぞれ独立した置換された又は置換されていない一価の過フッ素化したアルキ ル又はアルケニル有機ラジカルで、1から20個の全てフッ素化された炭素原子 を持ち、そのラジカルは二価の酸素又は硫黄元素によって妨げられてもよい。 さらにもう一つの実施例では、本発明は、本発明の方法により合成されたペルフ ルオロアルキルメタノールを提供する。 発明の詳細な説明 便宜上、明細書と請求項で使用されている用語を定義する。 ここで使用している「ペルフルオロ炭素」という言葉は、一つ又はそれ以上の フッ素原子で置換されている炭素骨格を含み、好ましくは炭素と水素の共有結合 を含まない部分を意味する。典型的なペルフルオロ炭素は過フッ素化した一価の 脂肪族基(ペルフルオロアルキル、アルケニル、及びアルキニル)、及び過フッ 素化アリール基(例えば、フェニル、ピリジニル、又は同様のもの)とともに、 ペルフルオロアルキレン、ペルフルオロアルケニレン、ペルフルオロアルキニレ ン、及びペルフルオロアリーレン(例えば1,4-フェニレン)などの二価の基を含 む。好ましい一価のペルフルオロ炭素はペルフルオロアルキルであり、好ましい 二価のペルフルオロ炭素はペルフルオロアルキレンである。ペルフルオロアルキ ルのようなペルフルオロ炭素部分は、例えばヒドロカルビル部分のような相当す るフッ素化されていない部分を、例えば報告されている過フッ素化法によって過 フッ素化することでしばしば合成することができる。しかしながら、過フッ素化 はオレフィンのようなある官能基を破壊する可能性があり、アルケニルなどの過 フッ素化は難しいかもしれないということを認識されたい。ペルフルオロ炭素は 直鎖型又は分枝型、もしくは環状で、置換されていない、又は次に示すように置 換されているものであってもよい。 「ペルフルオロ炭素置換メタノール」という言葉は、少なくとも一つの水素原 子がペルフルオロ炭素部分に置換されているメタノールのことである。したがっ て、ペルフルオロ炭素置換メタノールは化学式Rf-CH2OHで表すことができ、ここ で、Rfはペルフルオロ炭素部分(好ましくはペルフルオロアルキル部分)である 。ある実施例では、ペルフルオロ炭素置換メタノール(すなわち-CH2OH部分)の 水素原子は重水素又はトリチウム原子であってもよいということは認識されたい 。好ましいペルフルオロ炭素置換メタノールは化学式 で表すことができ、ここでR1,R2,R3はそれぞれ独立してフッ素、直鎖又は分枝ペ ルフルオロ脂肪族部分(置換された、又は置換されていないペルフルオロアルキ ル、ペルフルオロアルケニル、及びペルフルオロアルキニルを含む)、及びペル フルオロアリールのうちのいずれかから選択される。好適な実施例では、R1,R2, 及びR3のうち少なくとも一つはペルフルオロアルキル基である。好適な実施例で は、R1,R2,及びR3のうち少なくとも一つはフッ素原子ではなく、特に好適な実施 例では、R1,R2,及びR3のうち少なくとも二つはフッ素原子ではなく、この場合、 ペルフルオロ炭素置換メタノールはα炭素(R1,R2,及びR3が結合している炭素原 子)で分枝している。R1,R2,及びR3のうち少なくとも一つが置換されたペルフル オロアルキル基である実施例では、置換されたペルフルオロアルキルの好ましい 置換基はペルフルオロアルコキシ基である。 「ペルフルオロ炭素ジメタノール」という言葉は、二つのヒドロキシメチル基 (CH2OH)に置換されたペルフルオロ炭素部分を有する化合物を意味する。した がって、ペルフルオロ炭素ジメタノールは化学式HOCH2-Rf-CH2OHで表され、ここ でRfは直鎖型又は分枝型ペルフルオロアルキレン、ペルフルオロアルケニレン、 ペルフルオロアルキニレン、又はペルフルオロアリーレン基(例えば、フェニレ ン、ピリジニレン、ナフタレニレン(すなわち-C10F6-)又はそれらに類するも の)であり、ペルフルオロ脂肪酸基(特にペルフルオロアルキレン基)が好まし い。 「ペルフルオロ炭素ポリメタノール」という言葉は、少なくとも三つのヒドロ キシメチル基(CH2OH)で置換されたペルフルオロ炭素部分を有する化合物を意 味する。 「ペルフルオロアルキルカルボン酸のペルフルオロアルキルエステル」という 言葉は、化学式Rf-C(O)OR”fを有する化合物を言い、ここで、RfとR”fはペルフ ルオロアルキル基(どちらも同じかあるいは違ってもよく、分枝型あるいは直鎖 型、置換されているあるいは置換されていなくてもよい)であるか、又は、Rfと R”fのカルボキシル基を結合して一つにまとめ環状エステル(ラクトン)を形成 している。もう一つの好適な実施例では、R”fは第一級ペルフルオロアルキル基 、すなわち-CF2R”’fであり、ここでR”’fはペルフルオロアルキル基である 。「ペルフルオロアルキルカルボン酸」は、化学式Rf-C(O)OHで表すことができ 、ここで、Rfはペルフルオロアルキル基(分枝型でも直鎖型でもよく、また、置 換されていてもいなくてもよい)である。「ペルフルオロアルキルカルボン酸の ペルフルオロアルキルエステル」という言葉は便宜上利用されるものであり、こ のようなエステルが必ずペルフルオロアルキルカルボン酸のエステル化によって 合成されるべきであると提案するものではないことを理解されたい。実際に、あ る実施例では、「ペルフルオロアルキルカルボン酸のペルフルオロアルキルエス テル」は(カルボン酸の)アルキルエステルの過フッ素化によって合成すること もできる(例えば以下の例を参照されたい)。「カルボン酸のペルフルオロ炭素 エステルのペルフルオロ炭素エステル」という言葉は、化学式Rf-C(O)OR”fを有 する化合物であり、ここでRfとR”fはペルフルオロ炭素基(どちらも同じであっ ても違っていてもよく、直鎖型又は分枝型でも、置換されていても置換されてい なくてもよい)であり、また、RfとR”fはカルボキシル基を結合することにより 一つにまとまって環状エステル(ラクトン)を形成する。 「アルキル」という言葉は直鎖アルキル基、分枝アルキル基、シクロアルキル (脂環式)基、アルキル置換シクロアルキル基、及びシクロアルキル置換アルキ ル基を含む飽和脂肪酸基ラジカルを意味する。好適な実施例では、直鎖あるいは 分枝アルキルは30又はそれより少ない炭素原子を骨格に有し(例えば、C1から C30が直鎖で、C3からC30が分枝)、さらに好ましくは20又はそれより少ないと よい。好ましいシクロアルキルはその環状構造の中に4から10個の炭素原子を 有し、さらに好ましくはその環状構造の中に5、6、又は7個の炭素を有してい るとよい。ペルフルオロアルキル基は、すべてのC-H結合がC-F結合に置換されて いるアルキル基である。 さらに、本明細書及び請求項全体で使われている「アルキル」という言葉は、 「置換されていないアルキル」及び「置換されているアルキル」の両方を含むと して意図されており、後者は炭化水素骨格の一つ又はそれ以上の炭素に結合して いる水素を置換している置換基を有するアルキル部分を意味する。このような置 換基には例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシル、シアノ、ヘテロ環式 、アラルキル、又は芳香族又はヘテロ芳香族部分を含めることができる。炭化水 素鎖条の置換部分は適宜それら自体が置換されることがあるということは、当業 者に理解されるであろう。シクロアルキルはさらに、例えば上記の置換基で置換 することができる。「アラルキル」部分はアリール(例えばフェニルメチル(ベ ンジル))で置換したアルキルである。ペルフルオロアルキル部分は、アルキル 基として述べられた置換基に置換することができるが、そのような置換基は過フ ッ素化されていることが好ましい。具体例としてのペルフルオロアルキル基はト リフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロイソプロピル、2-ト リフルオロメトキシペルフルオロペンチル、ペルフルオロチクロペンチル、及び それに類似するものを含む。ここで用いられた「アリール」という言葉は、0か ら4個のヘテロ原子を含む5及び6員単環芳香族基、例えばベンゼン、ピロール 、フラン、チオフェン、イミダゾール、オクサゾール、チアゾール、トリアゾー ル、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、及びピリミジン、及びそれ に類似するもの含む。アリール基は多環芳香族、例えばナフチル、キノリル、イ ンドリル、及びそれに類似するものを含む。芳香環は一つ又はそれより多くの環 の位置において上述のような置換基、例えばハロゲン、ヒドロキシル、アルキル 、アルコキシ、シアノ、アジド、ヘテロ環式、アルキル、アラルキル、又は芳香 族あるいはヘテロ環状部分に置換されていてもよい。アリール基は、芳香族では ない脂環式又はヘテロ環式環と多環式環(例えばテトラリン)を形成するように 結合又は架橋されていてもよい。ペルフルオロアリール基はアリール基について 説明 した置換基に置換されていてもよいが、このような置換基は過フッ素化されてい ることが好ましい。 「アルケニル」と「アルキニル」という言葉は、長さと可能な置換という点で 上記のアルキルに類似しているが、それぞれ少なくとも一つの二重結合もしくは 三重結合を有している不飽和脂肪酸基を意味している。 炭素の数が他に指定されていなければ、ここで用いられている「低級アルキル 」は、以前に定義されたようなアルキル基であるが、骨格構造に1から10個の 炭素、さらに好ましくは1から6個の炭素原子を有しているものを意味する。同 様に「低級アルケニル」及び「低級アルキニル」も同様の鎖長を有する。好まし いアルキル基は低級アルキルである。 「還元剤」という言葉は当業において公知であり、カルボニル基を相当する アルコールに変換することのできるどの試薬も含むことを意図している。様々な 還元剤が当業者には公知である(例えば、R.Larock,”Comprehensive Organic T ransformations”,VCH Publishers,Inc.,1989を参照されたい)。好ましい還元 剤の例は、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化アルミニウ ムリチウム、及びジボランを含む。金属触媒、例えばパラジウム(例えば炭素上 のパラジウム、あるいはテトラキス(トリフェニルホスファイン)パラジウム(0) )、白金(例えば、炭素上の白金)、あるいはロジウム(塩化テトラキス(トリ フェニルホスファイン)ロジウム(I))又は類似するものなどによる触媒水素化 も適当な水素供給源とともに用いることができる。水素供給源の例には水素ガス (例えば、水素ガス環境下における触媒還元)、シクロヘキサン、及び類似する ものが含まれる。I. 方法 ある態様では、本発明はペルフルオロ炭素置換メタノールの合成法に関する。 本発明の方法は、従来の合成方法では難しい、直鎖又は分枝ペルフルオロ炭素置 換メタノール、ジメタノール、及びポリメタノールの合成を可能とするものであ る。本発明の方法は分枝ペルフルオロジメタノールの合成にも適用できる。この ような分枝フルオロ化合物は直鎖フルオロ化合物と比較して表面エネルギーの低 下、化学安定性の向上、紫外線安定性の増加など、表面加工特性が改善されると 考えられており、それは、直鎖型化合物よりも分枝型過フッ素化合物の方が表面 をより効率的にカバーすることができるためであると考えられている。 本発明では、直鎖又は分枝ペルフルオロ炭素モノメタノール又はジメタノール (あるいは場合によってはポリメタノール)の生成法を提供する。本方法は、過 フッ素化カルボン酸エステル又はジエステル(あるいは、より多くのエステル部 分)を還元して相当するペルフルオロ炭素メタノールを提供する還元法を含む。 本発明の方法は、従来収率よく合成することが難しかった化合物の入手方法を提 供する。さらに、好適な実施例では、本発明の方法は、簡単に生成される安定し た開始原料から一段階で、しかも多くの場合高収率で希望するペルフルオロ炭素 メタノール化合物を提供するものである。したがって、本発明は様々なペルフル オロ炭素メタノール化合物を合成するための、簡単、迅速で比較的安価で一般的 な方法を提供する。 本発明の方法は、スキーム7に示すようにα分枝ペルフルオロアルキルメタノ ールIIの合成を成功させるためには、ペルフルオロ炭素カルボン酸誘導体Iの脱 離基は(例えばスキーム7のY)一般的に第二級又は第三級ペルフルオロアルキ ル基よりも良好な脱離基でなければならないという理解に、少なくとも部分的に 基づいている。 スキーム7 Yがペルフルオロアルコキシやペルフルオロアリーロキシ部分(例えば、R”f がペルフルオロアルキルもしくはペルフルオロアリール基、さらに好ましくはペ ルフルオロアルキル基であるところのR”fO-)のようなペルフルオロ炭素基であ るところの化合物Iのような化合物の還元は、簡単な条件下で円滑に高収率をあ げると判明している。ペルフルオロアルコキシ基は一般にペルフルオロアルキル 基よりも良好な脱離基であるため、カルボニル基の隣の炭素原子に側鎖が結合し ていても、還元反応は円滑に進み、ペルフルオロ炭素モノメタノール又はジメタ ノールを生成した。 ペルフルオロアルキルカルボン酸のペルフルオロアルキルエステルの還元の代 表的な反応スキームをスキーム8に示す。 スキーム8 理論の束縛をうけることを望まずとも、IIIのカルボニル基(RfとR”fはどち らもペルフルオロ炭素部分(例えばペルフルオロアルキル)であり、両者は同じ であっても違っていてもよい)への初めの水素化物の攻撃は最初にペルフルオロ アルカナル(アルデヒド)IVとペルフルオロアルコキシドイオンVを生成する。 ペルフルオロアルカナルIVはペルフルオロ炭素(例えばペルフルオロアルキル) メ タノールVへさらに還元される。一方で、ペルフルオロアルコキシドイオンVは ただちにフッ化ペルフルオロカルボン酸VIIとフッ化物イオンに分解される。 前述したように、フッ化物基はとても良好な脱離基であるため、R”f基が第二 級又は第三級ペルフルオロアルキル基であっても、フッ化ペルフルオロカルボン 酸VIIは他のペルフルオロアルキルメタノールIXへ(ペルフルオロアルデヒドVII Iを経由して)還元されることがある。 スキーム8では脱離基(スキーム7のYに相当)は化学式-OCF2R”fを有する 。残留したフルオロアルコキシドは分解してペルフルオロ炭素メタノールを生じ る。しかし、他の過フッ素化した部分も脱離基として働き、他の生成物が生じる 可能性もあることも認識されたい。例えば、スキーム7のYが化学式-OCF(R1f)( R2f)を有し、ここでR1fとR2fはそれぞれペルフルオロ炭素部分であるとすると、 放出されたフルオロアルコキシドは分解してケトンとなり、その反応条件下で還 元されて化学式R1f-CH(OH)-R2fの化合物を生じるであろう。スキーム7のYがト リフルオロメチル基である場合、エステル開裂後、フッ化カルボニルに分解され 還元された後でメタノールを生成する。スキーム7のYが第3級基、例えば-OC( R1f)(R2f)(R3f)でR1f、R2f、R3fがそれぞれペルフルオロ炭素部分である場合、 エステル開裂後の生成物はHOC(R1f)(R2f)(R3f)である。したがって、望まれる生 成物を生成するか又は望まれない生成物を避けるよう、脱離基を選択することが できる。 スキーム8から、1モルの過フッ素化エステルを還元すると2モルのペルフル オロアルキルメタノール(RfCH2OHとR”fCH2OHそれぞれ1モルずつ)が生成され ることがわかる。RfとR”fが同一の時の化学式IIIの化合物1モルは、還元され て、望まれる生成物RfCH2OH2モルを生成することを認識されたい。これは無駄な 原料を少量に抑えて高度な効率を挙げる合成方法を表している。化学式RfC(O)OC F2R”fを有するペルフルオロエステル化合物を還元すると、化合物R”fC(O)OCF2 Rfを還元した後に得られる生成物と同じものがえられるということも、認識され たい。例えば、ペルフルオロ(エチル 2-メチルプロピオン酸)(化学式CF3CF(C F3)C(O)OCF2CF3)を還元すると、ペルフルオロ(2-メチルプロピルアセテート) (化学式CF3C(O)OCF2CF(CF3)CF3)を還元した時と同じ生成物が 得られ、いずれの場合でも、ペルフルオロイソプロピルメタノール(ペルフルオ ロ1H,1H-第二ブタノール)とトリフルオロメチルメタノール(2,2,2-トリフルオ ロエタノール)が生成される。したがって、望まれる生成物を得るために、還元 の開始原料として二つの過フッ素化エステルのいずれも選択することができるこ とが多い。さらに、入手しやすい又は安価な開始原料を用いることも可能である 。 本発明の方法は多種の直鎖及び分枝ペルフルオロアルキレン又はペルフルオロ アリーレンジメタノールを入手するための方法を提供する。例えば、ペルフルオ ロアルキレン又はペルフルオロアリーレンジメタノールは過フッ素化エステルの 水素還元により生成することができる。ある実施例では、ペルフルオロアルキレ ン又はペルフルオロアリーレンジエステルは還元されてペルフルオロアルキレン 又はアリーレンジメタノールを生じる。したがって、例えばある実施例では、Rf はペルフルオロアルキレン又はペルフルオロアリーレン部分であり、R”fはそれ ぞれペルフルオロ炭素基(例えばペルフルオロアルキル又はペルフルオロアリー ル基)であってどちらも同じでも違っていてもよいとしたときの化学式R”fC(O) OCF2RfCF2OC(O)R”fで表される化合物を還元すると、化学式HOCH2RfCH2OHで表さ れるペルフルオロジメタノールと共に二当量のR”fCH2OHを生じる。開始原料は 、化学式HOCH2RCH2OH(多種のものが市販されている)で表されるジオールを、 化学式R”COOHで表されるカルボン酸と(又はその誘導体)ともに標準的条件下 でエステル化し、化学式R”C(O)OCH2RCH2OC(O)R”で表されるジエステル(R及び R”はRf及びR”fの非フッ化類似物である)を生成することで簡単に作成するこ とができる。希望によりフッ化化合物を用いることもできるかも知れないが、非 フッ化ジオールHOCH2RCH2OHと非フッ化カルボン酸R”COOHをフッ化した(そして おそらくはより高価な)HOCF2RfCF2OHとR”fCOOHのかわりに用いることができる 。ジエステルR”C(O)OCH2RCH2OC(O)R”を当業者に公知の方法(例えば後述参照 )で過フッ素化し、還元用のジエステルR”fC(O)OCF2RfCF2OC(O)R”fを生成する ことができる。 もう一つの態様では、Rfはペルフルオロアルキレン又はペルフルオロアリーレ ン部分であり、R”fはペルフルオロ脂肪酸又はペルフルオロアリール部分である としたときの化学式R”fCF2OC(O)RfC(O)OCF2R”fで表される化合物を還元して、 化 学式HOCH2RfCH2OHで表されるペルフルオロジメタノール(とともに二当量のRfCH2 OH)を生成する。還元した生成物は前述した例と同様であることも認識された い。ペルフルオロジエステルR”fCF2OC(O)RfC(O)OCF2R”fは、適当なアルコール R”CH2OH(R及びR”はRf及びR”fの非フッ化類似物である)を2酸HOC(O)RC(O)O Hとエステル化してジエステルを提供し、さらに必要な過フッ素化ジエステルを 生成するためにジエステルの過フッ素化をして生成することができる。 本発明の方法は、ジオールを生成するためのペルフルオロ脂肪酸ラクトン(環 状エステル)の還元も考察している。例えば、下記のスキーム9に示すように、 ガンマラクトンの還元によってペルフルオロアルキル1,4-ブタンジオールを生成 することができる。 スキーム9 スキーム9に示すようにペルフルオロアルキル置換1,4-ブタンジオールは市販 のガンマラクトンから簡便に合成することができる(後述の実施例6参照)。ガ ンマラクトンの過フッ素化により過フッ素化ラクトン(Rfは過フッ素化置換基) を生成し、さらに還元して開環した中間体フルオロアルコキシドアルデヒドを生 成する。フルオロアルコキシドはケトンに分解し、ケトンとエステルの官能基は 両方とも還元されてペルフルオロ1H,1H,4H-アルキル1,4-ジオールを生成する。 フッ化1,5-ペンタンジオールは、同様にデルタラクトンから生成することができ る(後述の実施例7を参照)。環の中に4から16個の原子を有し、より好まし くは4から9個の原子を環の中に有し、さらに好ましくは5から7個の原子を環 の中に有する、置換されていないもしくは置換された他のラクトンも用いること ができる。よって、本発明は、nが3から15までの整数、より好ましくは3か ら8、さらに好ましくは4から6個の原子が環の中にあるペルフルオロ1H,1H,nH -アルキル1,n-ジオールを簡便に合成する方法を提供する。 上述のように、本発明は、多種の分枝ペルフルオロ炭素モノメタノール及びジ メタノールを合成する簡単な方法を提供する。開始過フッ素化カルボン酸エステ ルとジエステルは、Bierschenk et al.(米国特許第5,093,432号)が示したよう に、液相フッ素化によって相当炭化水素エステルから直接生成することができる 。 本発明の反応は、広範囲な条件下で行われることもあるが、ここに挙げた溶媒 と温度範囲は限定的ではなく、本発明の過程の好ましい様態に相当するものであ るということを理解されたい。反応条件(温度、溶媒の選択、還元剤又は触媒の 選択、試薬の添加順序など)は、当業者に公知の要因に従って選択することがで きる。好適な実施例では、付随する開始原料や希望する生成物に存在する官能基 (もしあれば)の還元を最小に押さえながら過フッ素化エステルのカルボン酸エ ステル官能基を還元するように、使用する特定の還元剤を選択することができる 。例えば、開始エステルと希望する生成物にオレフィン(二重結合)官能基が含 まれている場合、二重結合の還元が最小になるように還元剤及び他の反応条件を 選択することが好ましい。ある好適な実施例では、還元反応は一般に、溶媒と還 元剤の混合物に過フッ素化エステルを加えることで行われる。過フッ素化エステ ルは直接(薄めずに)又は操作を簡単にするために希釈剤で薄めて反応器に加え ることもできる。様々な希釈剤を用いることができる。適した希釈剤は過フッ素 化炭化水素、クロロフルオロ炭素、ブロモフルオロ炭素及びペルフルオロエーテ ルを含む。一つの好ましい希釈剤はHalocarbon oil 0.8TM(クロロトリフルオロ エチレンのオリゴマー)(Halocarbon Products Corp.より入手可能)である。 本発明による還元反応は液状媒質、例えば懸濁液や溶媒中の溶液の中で行われ ることが好ましい。多くの溶媒が適しているが、好ましい溶媒はジエチルエーテ ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグリムなどのエーテルを含む。一般に 、溶媒は、開始エステル又は還元剤との不要な反応を避けるために選択されるべ きである。例えば、一般に、水素化アルミニウムリチウムのような高い反応性の 還元剤とともにアルコールなどのプロトン性溶媒は用いないほうがよい。ここで 教示されたことを参考すれば、ごく通常の実験法のみを利用することで、当業者 であれば適切な溶媒を選択することができる。 一般に、本発明による反応は、約-80℃から、使用された溶媒あるいは溶媒混 合物の沸点までの温度範囲で行われることができる。一般に、反応は通常-78℃ から150℃、好ましくは-20℃から100℃の温度範囲で行われることであろう。水 素化ホウ素ナトリウムを還元剤として用いる時、反応温度は好ましくは約-20℃ から100℃、より好ましくは約10℃から60℃の範囲であるとよい。 ある実施例では、窒素やアルゴンのような不活性ガスの雰囲気で反応を行うこ とが好ましい。 ある例では、本発明の反応は、副産物としてフッ素イオンを生じることがある 。フッ素イオンはガラス容器を傷つけることがあるので、特定の実施例では、こ のようなダメージを避けるためにプラスチック又はプラスチックコートした反応 容器を用いたほうがよい。1. 化合物 もう一つの態様では、本発明は新規なペルフルオロ炭素化合物を提供する。本 発明は、フルオロ炭素部分が環状、直鎖状、分枝状であるペルフルオロ炭素メタ ノール及びジメタノールを含む多種の構造を有する化合物を提供する。ペルフル オロ炭素メタノールは表面加工用としてよく知られている。ある種のペルフルオ ロ炭素ジオールはポリウレタンを含む発水性保護剤(例えば、米国特許第3,935, 277号、第3,968,066号、第4,046,944号、第4,054,592号、第4,098,742号、第4,9 46,992号、第5,663,273号を参照されたい)の生成に有用であることが報告され ている。ある実施例では、本発明はヒドロキシメチル基とこのヒドロキシメチル 基に結合した炭素原子1個とを有するペルフルオロ炭素メタノール化合物を提供 するが、ここでヒドロキシメチル基に結合している炭素原子は少なくとも一つの ペルフル オロ炭素部分と置換されているが、ただしその化合物は(ペルフルオロシクロヘ キシル)メタノールではなく、さらにヒドロキシメチル基に結合している炭素原 子はペルフルオロアルコキシ部分に置換されていない。したがって、ある実施例 では、この化合物を化学式 で表すことができ、ここでR1とR2は直鎖又は分枝ペルフルオロ脂肪酸部分(置 換された又は置換されていないペルフルオロアルキル、ペルフルオロアルケニル 、及びペルフルオロアルキニルを含む)及びペルフルオロアリールのうちのいず れかからそれぞれ独立して選択され、R3はフッ素、直鎖又は分枝ペルフルオロ脂 肪酸部分(置換された又は置換されないペルフルオロアルキル、ペルフルオロア ルケニル、及びペルフルオロアルキニルを含む)及びペルフルオロアリールのう ちのいずれかから選択されるが、ただしその化合物は(ペルフルオロシクロヘキ シル)メタノールではない。この実施例では、ペルフルオロ炭素置換メタノール はα炭素(R1,R2,R3が結合している炭素原子)で分枝している。好適な実施例で は、R1とR2の少なくとも一方はペルフルオロアルキル基である。R1,R2,R3のうち 少なくとも一つが置換されたペルフルオロアルキル基である実施例では、置換さ れたペルフルオロアルキルの好ましい置換基はペルフルオロアルコキシ基である 。 もう一つの実施例では、本発明は化合物、ペルフルオロ-1H,1H-2-ヘキシルデ カノール、2-フルオロ-2-ペルフルオロオクチル-1,3-プロパネジオール、2-フル オロ-2-ペルフルオロブチル-1,3-プロパネジオール、ペルフルオロ1H,1H,4H-ウ ンデカン、1,4-ジオール、及びペルフルオロ1H,1H,5H-ドデカン-1,4-ジオールを 提供する。これらの化合物の合成方法は後述の実施例に詳細を記す。 もう一つの実施例では、本発明はペルフルオロアルキル部分が直鎖又は分枝、 置換された又は置換されていないペルフルオロ1H,1H,nH-アルキル1,n-ジオール を提供する。ペルフルオロアルキル鎖は好ましくは3から15個の炭素原子を含 み、nは3から15の整数で、より好ましくは3から8、さらに好ましくは4か ら6個の原子を環の中に含む。上述したように、ペルフルオラルキルラクトンの 還元によってペルフルオロ1H,1H,nH-アルキル1,n-ジオールを生成することがで きる。 もう一つの実施例では、本発明は化学式HOCH(Rf)-R’f-CH2OHで表現されるペ ルフルオロ炭素メタノール化合物を提供するが、ここでR’fは置換された又は置 換されていないペルフルオロ炭素部分であり、Rfは置換された又は置換されてい ないペルフルオロ炭素部分である。好適な実施例では、R’fは置換されていない 又は置換された二価の過フッ素化したアルキル又はアルケニル直鎖、分枝又は環 状の有機ラジカルで、1から20個(より好ましくは1から10個)の全てフッ 素化した炭素原子を有するものだが、そのラジカルは二価の酸素又は硫黄原子に よって妨げられることがある。ある実施例では、Rfは、1から20個(より好ま しくは1から10個)の炭素原子をペルフルオロアルキル鎖に持つ置換された又 は置換されていないペルフルオロアルキル部分である。 さらに別の実施例では、本発明は化学式Rf-C(R’f)(CH2OH)2で表されるペルフ ルオロ炭素ジメタノール化合物を提供するが、ここでRfとR’fはそれぞれ独立し て、置換された又は置換されていないペルフルオロ炭素部分である。ある実施例 では、RfとR’fはそれぞれ独立して置換されていない又は置換された一価の過フ ッ素化したアルキル又はアルケニル有機ラジカルであって、全てフッ素かした炭 素原子を1から20個有するものであるが、そのラジカルは二価の酸素又は硫黄 原子に妨げられることがある。 さらにもう一つの実施例では、本発明は、ここで示された本発明のいずれかの 方法に基づいて生成されたペルフルオロ炭素化合物を提供する。 以下の非限定的な実施例によってさらに本発明の実例を挙げることとする。実施例1―メチルペルフルオロ(2-ヘキシルデカン酸)の還元の試み この実施例では、分枝ペルフルオロアルカンカルボキシエステルのメチルエス テルの還元が試みられた。 ペルフルオロ(2-ヘキシルデシルアセテート)(CF3(CF2)7CF((CF2)5CF3)CF2OC (O)CF3)をメタノールで処理し、メチルペルフ ルオロ(2-ヘキシルデカン酸)(化学式CF3(CF2)7CF((CF2)5CF3)COOMe)を定量 的に生成した。26から28℃のときに、水素化ホウ素ナトリウム10.0g(0.263モル )とイソプロパノール(200ml)の混合物の中にメチルペルフルオロ(2-ヘキシ ルデカン酸)88.0g(0.106モル)を加えた。室温で一晩撹拌後、その混合物を氷 水に注入し、希塩酸で酸化した。下相を分離し、ガスクロマトグラフィーで分析 した。得られた混合物は主に開始エステルで、他に未知の反応生成物が混ざって いる状態であることが判明した。回収した生成物を水素化ホウ素ナトリウム10.0 g(0.263モル)、イソプロパノール(200ml)とジグリム(10ml)の混合物の中 に、45から50℃の時に加えた。6時間後、この反応混合物を上述したように撹拌 したところ、少なくとも6種の未知の生成物と未反応の開始エステルからなる混 合物を生じたが、検出される程の量のペルフルオロ-1H,1H-2-ヘキシルデカノー ルはなかった。実施例2―ペルフルオロ(オクチルオクタン酸)の還元 相当するエステル(オクチルオクタン酸)のフッ素化によってつくられたペル フルオロ(オクチルオクタン酸)(8967g、10.78モル)をHalocarbon oil 0.8TM (クロロトリフルオロエチレンのオリゴマー)(Halocarbon Products社製)で5 0重量パーセントに希釈した。撹拌反応器中の水素化ホウ素ナトリウム657g(17. 2モル)とジグリム(1リットル)の混合物の中にこの混合物を滴下した。反応 温度は外部からの冷却により35℃に保たれ、反応終了時間に向かって(4から5 時間)60℃まで温度を上げた。混合物は室温まで冷却し、さらに約4kgの氷を混 合物に加えた。冷却した混合物は撹拌しながら注意して水(20リットル)で希釈 し、さらに希塩酸で酸化した。下側の有機相を分離して、希塩酸で二回洗浄した 。下の有機相からペルフルオロ−1H,1H,-オクタノール7589g(収率88%)が分離 された。 直鎖ペルフルオロカルボン酸のフルオロアルカリエステルの還元は、よい収率 で行うことができると考えられる。実施例3―ペルフルオロ(2-ヘキシルデキシルアセテート)の還元 ペルフルオロ(2-ヘキシルデシルアセテート)は、公表されている方法(Bier schenk et al.米国特許第5,093,432号)に従って、相当する炭化水素の直接フ ッ素化により収量70%で生成した。ペルフルオロ(2-ヘキシルデシルアセテート )(3307g、3.55モル)は、Halocarbon Oil 0.8TM(4リットル)で希釈した。 この混合物を、撹拌反応容器中の水素化ホウ素ナトリウム(202g、5.32モル)と ジグリム(100ml)の混合物の中に、30から60℃の時に加えた。反応混合物は上 記のように氷水で処理し、希塩酸で酸化した。生成物は真空下で分離され、ペル フルオロ1H,1H-2-ヘキシルデカノール2200g(収率77%)が得られた。沸点は10m mHgで150℃、融点は73から75℃であった。この新規な化合物の分析データは以下 の通りである: したがって、α分枝ペルフルオロアルキルメタノールは、α分枝ペルフルオロ アルキルカルボン酸のペルフルオロアルキルエステルの還元により、よい収率で 生成された。実施例4―ペルフルオロ(ジエチル2-オクチルマロン酸)の還元 ペルフルオロ(ジエチル2.オクチルマロン酸)は相当する炭化水素のフッ素化 により収率65%で生成された。Halocarbon Oil 0.8TMで希釈されたペルフルオロ (ジエチル2-オクチルマロン酸)(1632g、2.10モル)を、30から60℃の時に水 素化ホウ素ナトリウム208g(5.47モル)とジグリム(500ml)の混合物に加えた 。還元された混合物は氷水で処理し、希塩酸で酸化した。生成混合物は真空下で 分離され、純粋な2-フルオロ-2-ペルフルオロオクチル-1,3-プロパネジオール93 0g(収率86%)が得られた。沸点は0.1mmHgで135℃、融点は145から149℃であっ た。この新規な化合物の分析データは以下の通りである: 実施例5―ペルフルオロ(ジエチル2-ブチルマロン酸)の還元 ジエチル2-ブチルマロン酸497g(2.3モル)はHalocarbon Oil 0.8TM中でフッ 素化した。フッ素化した混合物を、撹拌したジメトキシエタン(3リットル)中 に懸濁させた水素化ホウ素ナトリウム87g(2.3モル)に加えた。反応後、還元混 合物を注意しながら希塩酸溶液に加え、油状生成物層を分離した。生成混合物は 真空下で分離され、2-フルオロ-2-ペルフルオロブチル-1,3-プロパネジオールが 得られた。沸点は0.1mmHgで80℃であった。 この新規な化合物の分析データは以下の通りである: 実施例6―ペルフルオロ(ウンデカン酸τ-ラクトン)の還元 ウンデカン酸τ-ラクトン460g(2.5モル)はHalocarbon Oil 0.8TM(2リット ル)中でフッ素化した。次に、フッ素化した混合物を、33から45℃の時に水素化 ホウ素ナトリウム95g(2.5モル)とジメトキシエタン(3リットル)とを含む溶 液に加えた。反応後、還元混合物を注意しながら塩酸溶液に注いだ。下側の有機 相を分離し、希塩酸で数回洗浄した。真空蒸留により、544gの純粋なジオー ル、ペルフルオロ1H,1H,4H-ウンデカン-1,4-ジオールCF3(CF2)6-CH(OH)CF2CF2CH2 OHが得られた。沸点は0.1mmHgで140℃、融点は75-78℃であった。 この新規な化合物の分析データは以下の通りである: 実施例7―ペルフルオロ(ドデカン酸δ-ラクトン)の還元 ドデカン酸δ-ラクトン460g(2.32モル)はHalocarbon Oil 0.8TM(6リット ル)中でフッ素化した。蒸留して溶媒のほとんどを取り除いた後、精製されてい ないペルフルオロ(ドデカン酸δ-ラクトン)の混合物を、33から45℃の時に水 素化ホウ素ナトリウム88g(2.32モル)とジメトキシエタン(2リットル)を含 む溶液に 加えた。還元生成物は、希塩酸溶液中に注ぎ、注意しながら加水分解した。下側 の有機相を分離して、希塩酸で数回洗浄した。真空蒸留で300gの純粋ジオール、 ペルフルオロ1H,1H,5H-ドデカン-1,4-ジオールCF3(CF2)6-CH(OH)CF2CF2CF2CH2OH が得られた。沸点は0.1mmHgで145℃、融点は88-91℃であった。 この新規な化合物の分析データは以下の通りである: 実施例8―分枝ペルフルオラルキルメタノールポリマーによる表面コーティング 前述の実施例4で生成された化合物は、耐久性のある摩擦の小さい表面コーテ ィングを提供するために用いることができる。化合物、ペルフルオロ-1H,1H-(2- ヘキシルデカノール)は、トリエチルアミンのような適切な第3級アミン塩基の 存在下で塩化アクリロイルとともに処理すると、アクリル酸エステルに転換され る。次にペルフルオロ-1H,1H-(2-ヘキシルデカノール)アクリル酸エステルを、 下塗りされた金属表面のような表面にコーティングし、ラジカルイニシエーター や紫外線照射によってアクリル酸エステル部分をポリマー化すると、骨格が分枝 ペルフルオロアルキル鎖で置換されたアクリルポリマーの耐久性のある表面コー ティングを提供する。 当業者であれば、ごく通常の実験方法を用いるのみで、ここに示された発明の 詳細な実施例の等価物を数多く認識され、又は確認することができるであろう。 そのような等価物は以下の請求の範囲に包含されるものとして意図されている。 ここに引用されたすべての出版物及び特許の内容を、ここに参考文献として編入 することとする。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年9月8日(1998.9.8) 【補正内容】 請求の範囲 1. ペルフルオロ炭素メタノールの生成方法であって、ペルフルオロ炭素カル ボン酸のペルフルオロ炭素エステルを、ペルフルオロ炭素メタノールが生成され るよう、還元条件下で還元剤と反応させるステップを含む、方法。 2. ペルフルオロ炭素カルボン酸のペルフルオロ炭素エステルが化学式Rf-C(O )OR”fで表され、Rf及びR”fはそれぞれ独立して置換された又は置換されていな いペルフルオロアルキル基である、請求項1に記載の方法。 3. R”fが-CF2R”’fであり、R”’fがペルフルオロアルキル基である、請求 項2に記載の方法。 4. ペルフルオロ炭素メタノールが化学式Rf-CF(R’f)-CH2OHで表され、Rf及 びR’fはそれぞれ独立してペルフルオロアルキルである、請求項1に記載の方法 。 5. ペルフルオロ炭素カルボン酸のペルフルオロ炭素エステルがラクトンであ る、請求項1に記載の方法。 6. 還元剤が水素化金属を含む、請求項1に記載の方法。 7. 還元剤が水素源及び触媒を含む、請求項1に記載の方法。 8. 触媒が貴金属触媒である、請求項7に記載の方法。 9. 貴金属触媒がプラチナ触媒及びパラジウム触媒のうちのいずれかから選択 される、請求項8に記載の方法。 10. Rfをペルフルオロ脂肪酸部分及びペルフルオロアリール部分のうちのいず れかから選択される部分としたときの化学式Rf-CH2OHで表される化合物の生成方 法であって、 R”fをペルフルオロ脂肪酸又はペルフルオロ芳香族としたときの化学式Rf-COO R”fで表されるペルフルオロ炭素カルボン酸のペルフルオロカルボンエステルを 、化学式Rf-CH2OHで表される化合物が生成されるよう、還元条件下で還元剤と反 応させるステップ を含む、方法。 11. ヒドロキシメチル基と、前記ヒドロキシメチル基に結合した炭素原子1個 とを有するペルフルオロ炭素メタノール化合物であって、前記ヒドロキシメチル 基に結合した炭素原子は少なくとも二つのペルフルオロ炭素部分に置換されてお り、前記部分のうちの少なくとも一つは少なくとも2個の炭素原子を含み、ただ し、前記化合物は(ペルフルオロシクロヘキシル)メタノールではなく、さらに 前記ヒドロキシメチル基に結合している炭素原子はペルフルオロアルコキシ部分 に置換されていない、ペルフルオロ炭素メタノール化合物。 12. ペルフルオロ-1H,1H-2-ヘキシルデカノール、2-フルオロ-2-ペルフルオロ オクチル-1,3-プロパネジオール、2-フルオロ-2-ペルフルオロブチル-1,3-プロ パネジオール、ペルフルオロ1H,1H,4H-ウンデカン1,4-ジオール、及びペルフル オロ1H,1H,5H-ドデカン-1,4-ジオールのうちのいずれかから選択される化合物。 13. アルキル部分が3から15個の炭素原子を含み、nが3から15の整数で ある、ペルフルオロ1H,1H,nH-アルキル-1,n-ジオール。 14. R’fは置換されている又は置換されていないペルフルオロ炭素部分であり 、Rfは置換されている又は置換されていないペルフルオロ炭素部分であるとした ときの化学式HOCH(Rf)-R’f-CH2OHで表される、ペルフルオロアルキルメ タノール化合物。 15. R’fが置換されていない又は置換されている二価の過フッ素化したアルキ ル又はアルケニル有機ラジカルであって1から20個の全てフッ素化した炭素原 子を有するものであり、前記ラジカルは二価の酸素又は硫黄原子に妨げられても よい、請求項14に記載の化合物。 16. Rfが置換された又は置換されていないペルフルオロアルキル部分である、 請求項14に記載の化合物。 17. Rf及びR’fがそれぞれ独立して置換された又は置換されていないペルフル オロ炭素部分であるとしたときの化学式Rf-C(R’f)(CH2OH)2で表されるペルフル オロ炭素ジメタノール化合物。 18. Rf及びR’fがそれぞれ独立して置換されていない又は置換された一価の過 フッ素化したアルキル又はアルケニル有機ラジカルであって1から20個の全て フッ素化した炭素原子を有するものであり、前記ラジカルは二価の酸素又は硫黄 原子で妨げられてもよい、請求項17に記載の化合物。 19. 請求項11に記載の方法で生成されたペルフルオロアルキルメタノール。 20. 少なくとも2つの炭素原子を含む、前記部分のうちの前記少なくとも一つ が3から15個の炭素原子を含む、請求項11に記載のペルフルオロ炭素メタノ ール化合物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 31/42 C07C 31/42 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. ペルフルオロ炭素メタノールの生成方法であって、ペルフルオロ炭素カ ルボン酸のペルフルオロ炭素エステルを、ペルフルオロ炭素メタノールが生成さ れるような還元条件下で還元剤と反応させるステップを含む、方法。 2. ペルフルオロ炭素カルボン酸のペルフルオロ炭素エステルが化学式Rf-C (O)OR”fで表され、Rf及びR”fはそれぞれ独立して置換された又は置換されてい ないペルフルオロアルキル基である、請求項1に記載の方法。 3. R”fが-CF2R”’fであり、R”’fがペルフルオロアルキル基である、請 求項2に記載の方法。 4. ペルフルオロ炭素メタノールが化学式Rf-CF(R’f)-CH2OHで表され、Rf 及びR’fはそれぞれ独立してペルフルオロアルキルである、請求項1に記載の方 法。 5. ペルフルオロ炭素カルボン酸のペルフルオロ炭素エステルがラクトンで ある、請求項1に記載の方法。 6. 還元剤が水素化金属を含む、請求項1に記載の方法。 7. 還元剤が水素源及び触媒を含む、請求項1に記載の方法。 8. 触媒が貴金属触媒である、請求項4に記載の方法。 9. 貴金属触媒がプラチナ触媒及びパラジウム触媒のうちのいずれかから選 択される、請求項5に記載の方法。 10. Rfをペルフルオロ脂肪酸部分及びペルフルオロアリール部分のうちのい ずれかから選択される部分としたときの化学式Rf-CH2OHで表される化合物の生成 方法であって、 R”fをペルフルオロ脂肪酸又はペルフルオロ芳香族としたときの化学式Rf-COO R”fで表されるペルフルオロ炭素カルボン酸のペルフルオロカルボンエステルを 、化学式Rf-CH2OHで表される化合物が生成されるような還元条件下で還元剤と反 応させるステップ を含む、方法。 11. ヒドロキシメチル基と、前記ヒドロキシメチル基に結合した炭素原子1 個とを有するペルフルオロ炭素メタノール化合物であって、前記ヒドロキシメチ ル基に結合した炭素原子は少なくとも一つのペルフルオロ炭素部分に置換されて おり、ただし、前記化合物は(ペルフルオロシクロヘキシル)メタノールではな く、さらに前記ヒドロキシメチル基に結合している炭素原子はペルフルオロアル コキシ部分に置換されていない、ペルフルオロ炭素メタノール化合物。 12. ペルフルオロ-1H,1H-2-ヘキシルデカノール、2-フルオロ-2-ペルフルオ ロオクチル-1,3-プロパネジオール、2-フルオロ-2-ペルフルオロブチル-1,3-プ ロパネジオール、ペルフルオロ1H,1H,4H-ウンデカン1,4-ジオール、及びペルフ ルオロ1H,1H,5H-ドデカン-1,4-ジオールのうちのいずれかから選択される化合物 。 13. アルキル部分が3から15個の炭素原子を含み、nが3から15の整数 である、ペルフルオロ1H,1H,nH-アルキル-1,n-ジオール。 14. R’fは置換されている又は置換されていないペルフルオロ炭素部分であ り、Rfは置換されている又は置換されていないペルフルオロ炭素部分であるとし たときの化学式HOCH(Rf)-R’f-CH2OHで表される、ペルフルオロアルキルメタノ ール化合物。 15. R’fが置換されていない又は置換されている二価の過フッ素化したアル キ ル又はアルケニル有機ラジカルであって1から20個の全てフッ素化した炭素原 子を有するものであり、前記ラジカルは二価の酸素又は硫黄原子に妨げられても よい、請求項14に記載の化合物。 16. Rfが置換された又は置換されていないペルフルオロアルキル部分である 、請求項14に記載の化合物。 17. Rf及びR’fがそれぞれ独立して置換された又は置換されていないペルフ ルオロ炭素部分であるとしたときの化学式Rf-C(R’f)(CH2OH)2で表されるペルフ ルオロ炭素ジメタノール化合物。 18. Rf及びR’fがそれぞれ独立して置換されていない又は置換された一価の 過フッ素化したアルキル又はアルケニル有機ラジカルであって1から20個の全 てフッ素化した炭素原子を有するものであり、前記ラジカルは二価の酸素又は硫 黄原子で妨げられてもよい、請求項17に記載の化合物。 19. 請求項1に記載の方法で生成されたペルフルオロアルキルメタノール。
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