JP2001500249A - 定量的免疫クロマトグラフィー測定法 - Google Patents

定量的免疫クロマトグラフィー測定法

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Abstract

(57)【要約】 分析対象物の量を測定するための定量的免疫クロマトグラフィー測定法及びその測定法に使用する装置が開示されている。本測定法は、分析対象物を含む液体試料を用意すること、適用ポイント、検出ゾーン及び接触領域、該接触領域は適用ポイントと検出ゾーンとの間に位置し、かつその中に抗体被覆粒子が埋め込まれている、を有する膜を含むRAMPTM装置に供給すること、適用ポイントに液体試料を接触させること、液体が、分析対象物を接触領域へ毛細管作用により移動させ、そこで分析対象物が抗体被覆粒子と結合するのに十分な条件下でRAMPTM装置を維持すること、液体が、分析対象物結合抗体被覆粒子を検出ゾーンへ移動させて、そこで検出試薬と相互作用するのに十分な条件下で該装置をさらに維持すること、そして、検出試薬と反応した分析対象物結合抗体被覆粒子の量を測定することを含む。また、液体試料は装置の検出ゾーンと接触させることができ、そして抗体被覆粒子は、適用ポイントへの液体の添加により易動化される。RAMPTM装置は次の1以上の特徴をさらに含んでいても良い:ウィッキングパッド、適用ポイントを覆う適用パッド、接触ポイントを覆う接触パッド、膜と接触パッドとの間に位置するセパレーターパッド、そして内部対照。

Description

【発明の詳細な説明】 定量的免疫クロマトグラフィー測定法 発明の背景 液体試料、とくに体液試料中の細胞や分析対象物を定量的に分析すると、医師 と患者の双方に重要な診断および治療情報が提供されることが多い。たとえば、 多様な臨床および治療現場では血液の血小板数がルーチンに評価されるが、血小 板数の異常は患者に重大な出血問題を引き起こす可能性があり、多くの基礎疾患 の存在を示唆している場合がある。ミオグロビンは心障害のマーカーとして最も 早期に出現するものであるため〔マイルら(Mair,J.et al.)Br.Heart J.6 8:462-468(1992)〕、血液試料中のミオグロビンを定量すれば心筋梗塞の早期診 断に役立つ。尿中アルブミン測定により尿を分析してタンパク尿があるかどうか を調べることにより、腎機能や腎障害の程度を判定することができる。抗原抗体 反応の高度特異性を利用する免疫試験法〔ケネディーとチャラコンベ(Kennedy, D.M.and S.J.Challacombe)編、ELISA and Other Solid Phase Immunoassays :Theoretical and Practical Aspects,John Wiley and Sons,Chichester(19 88)〕は分析対象物測定の一つのアプローチを提供する。試料中の分析対象物の 量を定量的に測定する免疫測定法は複雑な多段階手順と実験室現場でしか利用で きない高価な分析装置を使用する。既報〔GB2,204,398A;米国特許 5,096,837号、5,238,652号、および5,266,497号、 ビルンバウムら(Birnbaum,S.et al.)Analytical Biochem.206:168-171(1 992);ロバーツとデュルスト(Roberts,M.A.and R.A.Durst)Analytical Ch em.67:482-491(1995);およびクリモフら(Klimov,A.D.et al.)Clinical Chem.41:1360(1995)〕に記載のものなどの免疫クロマトグラフィー測定法は より簡便であるが、やはり分析対象物の定量的測定を行うものではない。その代 わり、これらの免疫クロマトグラフィー測定法は、実施する試験に関する所定の カットオフ値を超える量の分析対象物が含まれているか(または含まれていない か )を検出するものである。したがって、試料中に存在する分析対象物の量を迅速 かつ定量的に測定することができる方法であって、実験室や化学分析の訓練を受 けた者を使わなくても実施できる程度に簡便である一般法が求められている。 発明の概要 本発明は、定量的免疫クロマトグラフィー測定法を用いて液体試料中の特定の 分析対象物の量を測定する方法、および該測定法に使用する装置に関する。該測 定法は迅速抗原測定プラットフォーム(RAMPTM)装置を利用するものである 。該装置は、硝酸セルロースやガラス繊維などの適当な材料でできた膜ストリッ プであって、十分な孔隙度と分析対象物を含む液体による濡れ性を有し、毛細管 作用により粒子を移動させる膜ストリップを含む。膜ストリップは適用ポイント と接触領域と検出ゾーンを有し、その接触領域は適用ポイントと検出ゾーンの間 にある。接触領域には、コロイド状金属粒子、有機分子、リポソーム、または有 機ポリマーラテックス粒子などの粒子の集団が埋め込まれている。粒子は、特定 の分析対象物に対する抗体で被覆されている。粒子は、検出を容易にするために 、比色標識、蛍光標識、発光標識、またはその他の適当な標識を用いて標識化す ることができる。検出ゾーンには検出試薬が固定されている。検出試薬は特定の 分析対象物に対する抗体であってもよいし、特定の分析対象物そのものであって もよい。装置は、下記要素のうちの1つ以上をさらに含んでいてもよい。すなわ ち、適用ポイントに支えられた状態で適用ポイントを被覆している適用パッド、 接触領域に支えられた状態で接触領域を被覆していて抗体被覆粒子が埋め込まれ ている接触パッド、接触パッドが存在する場合は接触領域と接触パッドの間の膜 に支えられたセパレーターパッド、検出ゾーンがウィッキングパッドと接触領域 の間に位置するように検出ゾーンに隣接する膜に支えられたウィッキングパッド 、および接触領域に埋め込まれた内部対照粒子と対照検出試薬と対照反応ゾーン を有する内部対照である。 測定を実施するためには、膜ストリップの適用ポイントを、特定の分析対象物 について測定しようとする液体試料と接触させる。次いで、分析対象物が試料中 に存在する場合は、液体の毛細管作用が膜ストリップを通過して接触領域まで分 析対象物を輸送することができる程度に十分な条件下に装置を保つ。さらに分析 対象物が接触領域に到達したときに分析対象物が接触領域に埋め込まれた抗体被 覆粒子に結合するような適当な条件下に装置を保つ。分析対象物と結合したもの を含めた抗体被覆粒子を液体で易動化させ、毛細管作用によりストリップを通過 して検出ゾーンまで移動させる。検出試薬は分析対象物と結合した抗体被覆粒子 と相互作用するが、検出試薬と、分析対象物と結合した抗体被覆粒子の相互作用 により、分析対象物と結合した抗体被覆粒子が検出ゾーン内で停止する。次いで 、検出ゾーン内で停止状態となった分析対象物と結合した抗体被覆粒子の量を検 出する。液体試料中の特定の分析対象物の量は、検出ゾーン内で停止状態となっ た分析対象物と結合した抗体被覆粒子の量と関係する。すなわち、特定の分析対 象物が検出試薬である場合、液体試料中の分析対象物の量は反比例し、特定の分 析対象物に対する抗体が検出試薬である場合、液体試料中の分析対象物の量は正 比例する。分析対象物の量は、分析対象物の標準曲線から求める。 別の免疫クロマトグラフィー測定においては、特定の分析対象物について測定 しようとする液体試料を装置の検出ゾーンに直接的に適用する。本態様において は、特定の分析対象物に対する抗体が検出試薬である。液体試料中の分析対象物 が検出試薬と相互作用し、検出ゾーン内に固定されるような適当な条件下に装置 を保つ。次いで、水または適当な緩衝液を膜の適用ポイントに加えて抗体被覆粒 子を易動化させ、毛細管作用により検出ゾーン内へと移動させる。さらに抗体被 覆粒子と検出ゾーン内に固定された分析対象物の相互作用を可能にする条件下に 装置を保つ。抗体被覆粒子と固定化分析対象物の相互作用により、抗体被覆粒子 の移動が停止する。上記のように、液体試料中の分析対象物の量は検出ゾーン内 で停止させた抗体被覆粒子の量に関係するので、これを標準曲線から求める。 本発明の好ましい態様においては、トロンボスポンジンが特定の分析対象物で あり、全血試料または血小板を多く含む血漿試料が液体試料である。凝固した全 血または血小板の多い血漿試料中のトロンボスポンジン濃度を測定すると、元の 血液試料中の血小板数の尺度となる。この指標は個体が正常な恒常性を維持する 能力の重要な尺度であり、化学療法を受けている患者または血小板破壊性障害ま たは血小板産生異常を有する患者など様々な臨床状態においてこれが追跡される 。 別の好ましい態様においては、ミオグロビンが特定の分析対象物であり、全血 試料が液体試料である。ミオグロビンの濃度とその経時変化が、心筋梗塞の疑い がある症例における心臓障害の早期評価において診断上重要である。 さらに別の好ましい態様においては、ヒト血清アルブミン(本明細書では尿中 アルブミンともいう)が特定の分析対象物であり、尿試料が液体試料である。尿 中アルブミン濃度はタンパク尿と腎障害の指標であるため、尿中アルブミン値を 定量的に測定することで、腎機能不全の程度とその経時変化を評価することがで きる。 本発明の測定法は簡便、迅速で、通常は分析対象物を含む液体試料または1つ の態様においては分析対象物と緩衝液を含む試料以外の試薬を添加する必要がな い。本発明の測定法は患者をケアする時点で実施することができ、実施に際して 特別な技術を必要としない。さらに、本発明の測定法で使用する装置はすべての 分析対象物に共通であるため、様々な分析対象物の測定に使用しやすい。本発明 の測定法により、様々な免疫原性分析対象物の定量を行うことができる。 図面の簡単な説明 図1は、迅速抗原測定プラットフォーム(RAMPTM)装置の構成図である。 図2は、検出ゾーン内で停止させた粒子の量と抗体被覆粒子上の抗体濃度の関 係を示すグラフ図である(トロンボスポンジン被覆濃度240μg/mL、ラテ ックス濃度0.5%)。 図3は、検出ゾーン内で停止させた粒子の量と検出試薬(トロンボスポンジン )濃度の関係を示すグラフ図である(ラテックス抗体表面濃度2×10-7g/c m2、ラテックス濃度2%)。 図4は、検出ゾーン内で停止させた粒子の量と抗体被覆粒子濃度の関係を示す グラフ図である(ラテックス抗体表面濃度2×10-7g/cm2、膜上240μ g/mLのトロンボスポンジン15μL)。 図5は、液体試料中のトロンボスポンジンの量と検出ゾーン内で停止させた粒 子の量の関係を示すグラフ図である(被覆トロンボスポンジン濃度240μg/ mL、ラテックス濃度0.5%)。 図6は、液体試料中のヒト血清アルブミン(HSA)濃度(低濃度のHSA) と、検出ゾーン内で停止させた標識粒子のシグナルとの関係を示すグラフ図であ る。 図7は、液体試料中のヒト血清アルブミン(HSA)濃度(高濃度のHSA) と、検出ゾーン内で停止させた標識粒子のシグナルとの関係を示すグラフ図であ る。 発明の詳細な説明 本発明は、免疫クロマトグラフィー測定法を用いて分析対象物の量を定量的に 測定する方法、該方法において有用な装置、および該装置を含むキットに関する 。本明細書で説明するように、本願出願人らは溶液状態の可溶性免疫原性分析対 象物の値を測定する高感度免疫クロマトグラフィー測定法をすでに開発している 。 本明細書で使用する場合、「分析対象物」という用語は、その量を測定しよう とする分子または化合物をいう。分析対象物の具体例としては、ホルモンや酵素 などのタンパク質、糖タンパク質、ペプチド、小型分子、多糖類、抗体、核酸、 医薬品、毒素、ウイルスまたはウイルス粒子、細胞壁の部分、およびその他の化 合物などが挙げられる。分析対象物は、分析対象物に対して抗体(以下に説明す るもの)を生成することができるという意味の「免疫原性」のものである。好まし い態様においては、トロンボスポンジン、ミオグロビン、または尿中アルブミン が分析対象物である。 本発明の免疫クロマトグラフィー測定法を実施するためには、迅速抗原測定プ ラットフォーム(RAMPTM)装置を使用する。図1にRAMPTM装置の構成図 を示す。RAMPTM装置は下記部材を具備する。すなわち、適用ポイント(12 )を有する膜ストリップ(10)、接触領域(14)、および検出ゾーン(16 )である。膜ストリップは次の特性を有する物質で作製することができる。すな わち、液体が表面から内部全体を通る毛細管作用を示すことができる程度に十分 な孔隙度を有し、毛細管作用により抗体被覆粒子を移動させることができ(すな わち粒子をブロックしてはならない)、分析対象物を含む液体による濡れ性があ る(たとえば水性液の場合は親水性、有機溶媒の場合は疎水性)。疎水性表面か ら親水性表面への変換を記載している米国特許4,340,482号または米国 特許4,618,533号に記載のものなどのプロセスにより、水性液との使用 のために膜を親水性化させるように膜の疎水性を変化させることができる。膜物 質の具体例としては、セルロース、硝酸セルロース、酢酸セルロース、ガラス繊 維、ナイロン、ポリ電解質イオン交換膜、アクリル共重合体/ナイロン、および ポリエーテルスルホンなどが挙げられる。好ましい態様においては、膜ストリッ プは硝酸セルロースでできている。 本明細書で使用する場合、「適用ポイント」(12)という用語は、液体試料 を適用する膜上の位置をいう。RAMPTM装置は、膜に支えられた状態で適用ポ イントを覆う「適用パッド」(22)を任意に含むことができる。適用パッドは 、パッドに適用されたときに膜上の適用ポイントに液体試料を送達することがで きる吸収物質でできていてよい。代表的な物質としてはセルロースまたはガラス 繊維などが挙げられる。 膜の「接触領域」は適用ポイントに隣接している。RAMPTM装置は、膜に支え られた状態で接触領域を被覆する「接触パッド」(24)を任意に含むことができ る。接触パッドは吸着物質で作ることができ、代表的な物質としては、セルロー ス、硝酸セルロース、酢酸セルロース、ガラス繊維、ナイロン、ポリ電解質イオ ン交換膜、アクリル共重合体/ナイロン、およびポリエーテルスルホンなどが挙 げられる。接触パッドが存在する場合、RAMPTM装置は、膜に支えられた「セ パレーターパッド」(26)を接触領域と接触パッドの間に任意に含んでいても よい。セパレーターパッドは吸着物質で作ることができ、代表的な物質としては 、セルロース、硝酸セルロース、酢酸セルロース、ガラス繊維、ナイロン、ポリ 電解質イオン交換膜、アクリル共重合体/ナイロン、およびポリエーテルスルホ ンなどが挙げられる。好ましい態様においては、セパレーターパッドと接触パッ ドの両者が存在する場合、これらのものは同じ物質でできている。 特定の分析対象物に対する抗体(またはその他のタイプの特異的結合分子)で 被覆された粒子の集団が、膜の「接触領域」内および/または接触パッドが存在 する場合は接触パッド内に埋め込まれている。粒子の数は、粒子のサイズと組成 、膜の組成、および測定感度によって異なる。粒子数は通常4×106ないし4 ×109個程度であるが、4×106個未満でも使用できる。好ましい態様におい ては、粒子数は約4×108個である。 接触領域に埋め込まれた粒子は、抗体で、またはその他の分析対象物に特異的 に結合する剤で被覆することができる粒子である。そのような物質の具体例とし ては、コロイド状金粒子、コロイド状イオウ粒子、コロイド状セレン粒子、コロ イド状硫酸バリウム粒子、コロイド状硫酸鉄粒子、金属ヨウ化物粒子、ハロゲン 化銀粒子、シリカ粒子、コロイド状金属(水和)酸化物粒子、コロイド状金属硫 化物粒子、コロイド状セレン化鉛粒子、コロイド状セレン化カドミウム粒子、コ ロイド状金属リン酸塩粒子、コロイド状金属フェライト粒子、上記コロイド状粒 子に有機または無機層を被覆したもの、タンパク質またはペプチド分子、リポソ ーム、または有機ポリマーラテックス粒子などが挙げられる。好ましい態様にお いては、粒子はポリスチレンラテックスビーズであり、界面活性剤不含スーパー アクティブユニフォームアルデヒド/サルフェートラテックス(インターフェー シャルダイナミックス社(Interfacial Dynamics Corp.,Portland,OR))など 界面活性剤非存在下で調製したポリスチレンラテックスビーズがとくに好ましい 。粒子のサイズは膜の孔隙度と関係し、粒子は液体の毛細管作用によって膜沿い に輸送されるのに十分な程度に小さいものでなければならない。 粒子は、検出を容易にするために標識化することができる。標識の具体例とし ては、発光標識、染料などの比色標識、蛍光標識、または電気活性剤(たとえば フェロシアナイド)などの化学標識などが挙げられる。 粒子は、特定の分析対象物に特異的に結合する剤で被覆される。好ましい態様 においては、粒子は特定の分析対象物に対する抗体で被覆される。抗体はモノク ローナル抗体であってもよいし、ポリクローナル抗体であってもよい。本明細書 で使用する場合、「抗体」という用語は、特定の分析対象物に結合するのに十分 な抗体断片をいうこともある。あるいは、分析対象物結合部位を有する合成タン パク質など特定の分析対象物に特異的に結合する分子を用いることもできる〔ホ リガーとフーゲンブルーム(Holliger,P.and H.R.Hoogenbloom)Trends in B iotechnology 13:7-9(1995);チャモウとアシュケナージ(Chamow,S.M.and A .Ashkenazi)Trends in Biotechnology 14:52-60(1996)〕。別の態様におい ては、リガンドが特定の分析対象物である場合、該リガンドに結合する受容体を 使用することができる。特異性既知の抗体が分析対象物である場合、粒子は分析 対象物−抗体に対応する抗原で被覆することができる。 膜の接触領域は適用ポイントと膜の「検出ゾーン」(16)の間にある。本明 細書で説明する検出ゾーンとは、「検出試薬」が固定されている膜ストリップ上 のあるポイントをいう。1つの態様においては、特定の分析対象物が検出試薬で ある。第2の態様においては、抗体は粒子上に被覆されているため、分析対象物 の同一エピトープまたは分析対象物の異なるエピトープに対する抗体が検出試薬 である。 RAMPTM装置は「ウッキングパッド」(28)を任意に含むこともできる。 本明細書で使用する場合、「ウィッキングパッド」という用語は、毛細管作用に よって膜ストリップの末端まで輸送された溶液を吸い込む吸収物質をいう。その ような物質の具体例としては、セルロース及びガラス繊維などが挙げられる。 測定ごとの膜物性の変動を補正するために、装置はさらに、内部対照粒子と対 照検出試薬と対照反応ゾーン(32)を有する内部対照を含むことができる。内 部対照粒子は抗体被覆粒子との接触領域に埋め込まれる。「内部対照粒子」は抗 体被覆粒子と同一のものであり、内部対照粒子上の抗体が分析対象物に対する抗 体と反応しない対照検出試薬に対するものである以外は、同じ表面濃度の抗体で 被覆されている。「対照検出試薬」は、測定しようとする分析対象物または抗体 被覆粒子上の抗体または検出試薬のいずれとも相互作用を示さない試薬であれば よい。好ましい態様においては、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH) が対照検出試薬である。対照検出試薬は「対照反応ゾーン」(32)内で膜に被 覆される。本明細書で説明する対照反応ゾーンとは、対照検出試薬が固定される 膜ストリップ上のあるポイントをいう。対照反応ゾーンは接触領域と検出領域の 間にあってよい。あるいは、検出ゾーンは接触領域と対照反応ゾーンの間に位置 していてもよい。 本発明の定量的免疫クロマトグラフィー測定法を実施するためには、特定の分 析対象物を含む液体試料を準備する。該液体は、膜材料を濡らす液体であって、 抗体/抗原反応を支持し(すなわち抗体/抗原相互作用を妨害しない)、毛細管 作用による移動が可能な程度に十分に低い粘性を有する液体であればよい。好ま しい態様においては、水溶液(体液など)がその液体である。 定量的測定法の第1の態様においては、膜ストリップの適用ポイントを、特定 の分析対象物を含む液体試料と接触させる。装置に適用パッドが付いている場合 、適用パッドに液体試料を適用すると、パッドが液体試料を適用ポイントまで送 達させる。適用ポイントで膜ストリップを特定の分析対象物を含む液体試料と接 触させた後、液体が毛細管作用により分析対象物を膜の「接触領域」まで輸送でき る条件下に膜ストリップを保つ。 分析対象物が接触領域まで輸送されると、液体中に存在する分析対象物は、接 触領域に埋め込まれている抗体被覆粒子に結合する。接触パッドまたはセパレー ターパッド付き接触パッドが存在する場合、これらのパッドは抗体被覆粒子の放 出制御を促進し、より大量の抗体被覆粒子含有液体試料と接触する。分析対象物 が抗体被覆粒子に「結合する」ということは、粒子上に被覆された抗体のうちの1 つ以上が特定の分析対象物に結合することを意味する。「不十分に結合した」抗 体被覆粒子とは、粒子上の抗体がさらに多くの分析対象物に結合することができ るように、粒子に被覆された抗体の結合部位が特定の分析対象物で完全には飽和 されていないものをいう。本明細書で説明する場合、特定の分析対象物に不十分 に結合した抗体被覆粒子とは、一部の分析対象物に結合するか、分析対象物に結 合できないものである。もうそれ以上の分析対象物が抗体被覆粒子に結合できな くなった場合、抗体被覆粒子は分析対象物で「飽和された」という。 液体中の分析対象物が接触領域および/または接触パッドが存在する場合はそ の接触パッドに埋め込まれた抗体被覆粒子に結合できるような条件下に保たれた 抗体被覆粒子を、本明細書では、「接触抗体被覆粒子」という。接触抗体被覆粒 子は、液体試料中に分析対象物が存在するかどうかに関わらず、また分析対象物 が抗体被覆粒子上の抗体に結合しているかどうかに関わらず、分析対象物が抗体 に結合していてもよいし、していなくてもよい。 液体試料に由来する液体の毛細管作用により接触抗体被覆粒子が易動化され、 接触抗体被覆粒子が膜上の「検出ゾーン」に向けて膜沿いに移動される。検出試 薬に結合すると、接触抗体被覆粒子の移動は停止される。特定の分析対象物が検 出試薬である場合、検出試薬は、特定の分析対象物に不十分に結合した接触抗体 被覆粒子上の抗体に結合する。特定の分析対象物に対する抗体が検出試薬である 場合、検出試薬は、接触抗体被覆粒子上の抗体に結合する分析対象物に結合する 。本明細書で使用する場合、「検出試薬−粒子複合体」という用語は、検出試薬 と接触抗体被覆粒子の複合体をいう。検出試薬−粒子複合体は検出ゾーン内で停 止(たとえば固定)される。 検出ゾーン内で停止させた検出試薬−粒子複合体の量を検出する。抗体被覆粒 子が標識されている場合、標識のタイプに適した手段を用いて複合体を検出する 。あるいは、検出試薬−粒子複合体の量は、検出ゾーン内で散乱する光を測定す るなどの光学的方法によって検出する。検出試薬−粒子複合体の量は、電気伝導 度または誘電率(キャパシタンス)を利用して測定することもできる。あるいは 、インジウム、ビスマス、ガリウム、またはテルルイオンなどの遊離電気活性剤 〔ハイエスら(Hayes et al.)Analytical Chem.66:1860-1865(1994)〕または フェロシアナイド〔ロバーツとデュルスト(Roberts and Durst)Analytical Ch em.67:482-491(1995)〕を電気化学的に検出する方法を用いることもできる。た とえば、リポソームを用いる場合、ロバーツとデュルストが概要を述べているよ うに、検出ゾーンに1滴の洗浄剤を添加することによって、リポソームにカプセ ル化したフェロシアナイドを遊離させ、遊離したフェロシアナイドを電気化学的 に検出することができる。キレート剤−タンパク質コンジュゲートを用いて金属 イオンをキレート化する場合、検出ゾーンに1滴の酸を添加することでイオンが 遊離し、ハイエスらが記載しているアノードストリッピング電圧測定法により遊 離イオンを定量することができる。 次いで、検出ゾーン内で停止させた検出試薬−粒子複合体の量を基に、液体試 料中の分析対象物の量を測定する。特定の分析対象物が検出試薬である場合、液 体試料中の特定の分析対象物の量は、検出ゾーン内で停止させた検出試薬−粒子 複合体の量に反比例する。抗体が検出試薬である場合、液体試料中の特定の分析 対象物の量は、検出ゾーン内で停止させた検出試薬−粒子複合体の量に正比例す る。 分析対象物の量は、標準曲線を利用して求めることができる。標準曲線は、分 析対象物を検出しようとする液体中に既知濃度の分析対象物を含む対照試料系列 を調製することによってこれを作成する(分析対象物を除去した血清など)。次 いで、この対照試料系列について定量的免疫クロマトグラフィー測定を行う。各 対照試料ごとに検出ゾーン内の検出試薬−粒子複合体の量を求め、その量を、対 照試料に含まれる分析対象物の濃度の関数としてプロットする。未知量の分析対 象物を含む試料(「試験試料」)は、試験試料の検出試薬−粒子複合体の量を求め る測定を行い、標準曲線と比較して試験試料中の分析対象物の濃度を求める。単 一の標準曲線を作成して、これをすべての試験試料に対して使用することができ る。すなわち、各試験試料ごとに標準曲線を作成する必要はない。標準曲線は、 検出試薬が変わるごとに再校正する。 測定で内部対照粒子を用いる場合、その内部対照粒子を液体で易動化させ、毛 細管作用によって対照反応ゾーンまで移動させる。内部対照粒子は対照反応ゾー ン内で対照検出試薬と結合し、内部対照粒子−対照検出試薬複合体(本明細書で は対照複合体)と称する)を形成する。対照複合体の量は、検出ゾーン内の検出 試薬−粒子複合体の量と同様にして検出される。存在する対照複合体の量に対す る検出試薬−粒子複合体の量の比率(R)を用いて標準曲線により、存在する分 析対象物の量を求める。標準曲線は、分析対象物を検出しようとする液体中に既 知濃度の特定の分析対象物を含む対照試料系列を調製することによってこれを作 成する(分析対象物を除去した血清等)。次いで、この対照試料系列について定 量的免疫クロマトグラフィー測定を行う。各対照試料ごとにRの値を測定し、得 られたR値を、対照試料に含まれる分析対象物の濃度の関数としてプロットする 。未知量の分析対象物を含む試料(「試験試料」)は、試験試料のRの値を求め る測定を行い、標準曲線と比較して試験試料中の分析対象物濃度を求める。上記 同様、すべての試験試料に対して単一の標準曲線を作成してこれを使用すること ができる。すなわち、各試験試料ごとに標準曲線を作成しなおす必要はない。 本発明の第2の態様においては、適用ポイントではなく膜ストリップの検出ゾ ーンを液体試料と接触させる。本態様においては、特定の分析対象物に対する抗 体が検出試薬である。液体試料中の特定の分析対象物を検出ゾーン内の抗体に結 合させるのに十分な条件下に膜ストリップを保つことで、固定化分析対象物を生 成させる。続いて、膜の適用ポイントを水または緩衝液と接触させる。緩衝液は 膜物質を濡らす水性液であって、抗体/抗原反応を支持し(すなわち抗体/抗原 相互作用を妨害しない)、毛細管作用による液体の移動を可能にするのに十分に 低い粘性を有する液体であればよい。緩衝液の具体例としては、たとえば食塩水 または50mMトリス塩酸、pH7.4などが挙げられる。緩衝液は、接触領域 および/または接触パッドで膜に埋め込まれた抗体被覆粒子の集団を検出ゾーン へと輸送する。さらに、固定化分析対象物が抗体被覆粒子と相互作用させるのに 十分な条件下に膜ストリップを保つ。固定化分析対象物が抗体被覆粒子と相互作 用すると、抗体被覆粒子の移動が停止し、停止分析対象物−粒子複合体ができる 。次いで、検出ゾーン内の停止分析対象物−粒子複合体の量を上記のようにして 測定し、上記同様に標準曲線を用いて液体試料中の分析対象物の量を求めるが、 内部対照はあってもなくても求めることができる。液体試料中の特定の分析対象 物の量は、検出ゾーン内の停止分析対象物−粒子複合体の量に正比例する。 本発明の好ましい態様においては、トロンボスポンジンが特定の分析対象物で あり、全血試料または全血由来の血小板を多く含む血漿試料が液体試料である。 血小板の多い血漿試料は、常法を用いて血液試料から単離する。全血または血小 板を多く含む血漿試料を用いてトロンボスポンジンの定量的測定を行うためには 、試料を装置にかける前か、試料を装置にかけることによって、血小板からトロ ンボスポンジンを遊離させなければならない。トロンボスポンジンは、遊離剤や 接触活性化などの方法により、全血試料または血小板を多く含む血漿試料中の血 小板から遊離させることができる。トロンビン、カルシウムイオノフォアーA2 3187、ホルボールエステル、および洗浄剤などの遊離剤はいずれもトロンボ スポンジンを血小板から遊離させる目的に使用することができる。あるいは、抗 凝固剤の非存在下でガラス容器に血液を導入する際に接触活性化を行うことによ って開始される自然凝固プロセスによるトロンビン生成でもトロンボスポンジン を十分に遊離させることができる。好ましい態様においては、RAMPTM装置は 、血小板からトロンボスポンジンを遊離させる目的に用いる適用パッドを含む。 全血試料または血小板を多く含む血漿試料を適用パッドに適用すると、トロンボ スポンジンの遊離が起きる。適用パッドはさらに、上記のものなど1つ以上の遊 離剤を含浸させることで、トロンボスポンジンの遊離を促進させることができる 。本明細書では、遊離剤または接触活性化によって遊離させたトロンボスポンジ ンを「遊離トロンボスポンジン」と呼ぶ。検出試薬はトロンボスポンジンであっ てもよく、トロンボスポンジンに対する抗体であってもよく、これら以外の適当 な剤であってもよい。トロンボスポンジンの標準曲線は、検出可能なトロンボス ポンジンを含まない血清中に既知濃度のトロンボスポンジンを含む対照試料系列 を調製することによってこれを作成する。この対照試料系列について定量的免疫 クロマトグラフィー測定を行う。各対照試料ごとに検出ゾーン内の検出試薬−粒 子複合体の量を求め、得られた値を、対照試料に含まれるトロンボスポンジンの 濃度の関数としてプロットする。 試料中のトロンボスポンジンの量を用いて、試料中の血小板から遊離されたト ロンボスポンジンの量と血小板数の関係に基づき、個体の血小板数を求めること ができる。血小板数と標準試料中のトロンボスポンジンの関係を示す参照曲線を 作成することができ、血小板数を試験試料中のトロンボスポンジンの量から求め ることができる。あるいは、参照曲線は、トロンボスポンジンの量を既知数の血 小板を含む対照血液試料系列中の血小板濃度の関数としてプロットすることがで きる。トロンボスポンジンと血小板数の関係に関するより詳細な開示は、「血小 板粒子タンパク質測定法を利用した血小板数の測定」という名称の、1996年 3月29日に提出された米国特許出願番号08/625,770(代理人資料番 号UBC95−095)に記載されているが、その開示内容はすべて引用により 本願に含まれるものとする。 本発明の別の好ましい態様においては、ミオグロビンが特定の分析対象物であ る。試料は、たとえば抗凝固処理全血などの全血、血漿、または血清などが挙げ られる。好ましい態様においては、試料は全血である。装置は、適用パッドと内 部対照(内部対照粒子と対照検出試薬と対照反応ゾーンを有する)を含んでいる ことが好ましい。また、ミオグロビンに対するモノクローナル抗体を検出試薬と して用い、これを検出ゾーン内の膜に被覆することが好ましい。膜を1%PVA などの適当な剤でブロックする。定量的免疫クロマトグラフィー測定は、液体試 料を適用パッドに添加することによって開始され、そして測定が進行する。対照 反応ゾーン内の対照複合体の量に対する検出ゾーン内の検出試薬−粒子複合体の 量の比率(R)を用いて標準曲線により、存在するミオグロビンの量を求める。 標準曲線は、検出可能なミオグロビンを含まない全血、血漿、または血清中に既 知濃度のミオグロビンを含む対照試料系列を調製することによってこれを作成す る。この対照試料系列について定量的免疫クロマトグラフィー測定を行う。各対 照試料ごとにRの値を計算し、得られたR値を、対照試料に含まれるミオグロビ ンの濃度の関数としてプロットする。 別の好ましい態様においては尿中アルブミンが特定の分析対象物であり、尿試 料が液体試料である。アルブミンを検出試薬として用い、これを検出領域中の膜 に被覆する。上記のようにして、膜をブロックする。尿試料を適用パッドに適用 することによって測定を開始し、測定を進行させる。標準曲線は、検出可能なア ルブミンを含まない対照尿試料系列に既知量のアルブミンを加えたものについて 定量的免疫クロマトグラフィー測定を行うことによって作成する。 本発明は、本明細書で説明する装置を含むキットも対象となる。上記以外のキ ット構成物としては、緩衝液、液体採取手段、および標準曲線作成用対照試料な どが挙げられる。 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定 されない。実施例1 トロンボスポンジンの定量的免疫クロマトグラフィー測定 膜の選択とブロッキング剤の選択を容易にするとともに、ラテックス遊離およ び移動の条件、ラテックス移動停止の条件、およびラテックス移動停止阻害が遊 離の分析対象物濃度に依存する程度を調べるために、実験を行った。A.膜の選択 検出試薬の膜結合特性と膜を通過する毛細管流速を測定することによって、適 当な膜を選んだ。膜の検出試薬親和性と結合力および膜上の結合部位と競合する 可能性のある分析しようとする液体試料中に存在する緩衝液、ブロッキング試薬 、またはタンパク質(血漿タンパク質など)による結合の可逆性がないことが、 重要な結合特性である。 1.トロンボスポンジンの膜への平衡結合 平衡条件下で様々な膜に吸着されたトロンボスポンジンの量を測定するととも に、血清タンパク質との競合により膜表面から脱着されたトロンボスポンジン( フラクション)の量を測定するために、実験を行った。使用した膜を表1に示す 。表 1 トロンボスポンジン平衡結合の検討に用いた膜*引用符で囲まれている幾何学的“表面”面積は、単に円形膜ディスクの面積で あり、膜ディスクの厚みは考慮していない。 ヨードビーズ〔ピアースケミカルズ社(Pierce Chemicals,Rockford,IL)〕 を用いて100μgのトロンボスポンジンを10μLのNa125I(0.1mCi) でヨウ素処理することによって、125I−トロンボスポンジンを調製した。非コ ンジュゲート化125Iをゲル濾過法(セファデックスG−25)で除去し、未標 識トロンボスポンジンで希釈して、トリス−塩酸緩衝液(50mM、pH7.4 )中に約200μg/mLのトロンボスポンジンを含む原液(比活性約463C PM/μgトロンボスポンジン)20mLを調製した。 アーチパンチを用いて膜にパンチ穴をあけることによって、円形膜ディスク( 直径0.875cm)を作成した。3枚または4枚の膜ディスクの平均乾燥重量 を測定した。 乾燥膜ディスクを、上記原液から調製した(i)20、(ii)40、(ii i)80、および(iv)200μg/mLのトロンボスポンジンを含む溶液1 mLに浸漬し、振盪しないで一夜平衡化させた。次いで、膜を新しい試験管に移 し、膜と元のトロンボスポンジン溶液の放射能を測定して、平衡トロンボスポン ジン濃度と膜上に結合したトロンボスポンジンの量を求めた。それぞれの膜のト ロンボスポンジン結合力を、スカッチャードプロット〔カントールとスキメル( Cantor,C.R.and P.R.Schimmel)Biophysical Chemistry,Part III.The Beh avior of Biological Macromolecules,W.H.Freeman Co.,San Francisco(1980) ,p.856〕により求めた。膜のトロンボスポンジン結合力の概要を表2に示した 。表 2 膜のトロンボスポンジン結合力の概要 *トロンボスポンジンの飽和結合値(μg/cm2)の評価に使用した幾何学的 “表面”面積は、単に円形膜ディスクの面積であり、膜ディスクの厚みは考慮し ていない。 トロンボスポンジンの最高表面濃度(μg/g)から、膜のトロンボスポンジ ン結合力は次の順で増大することがわかる。 A/E>NT5000>NC5>NC8>S&S NC5>M5>M10>S& S NC8>NF10 有効ポアサイズの小さいS&S N5およびM5膜よりも多くのトロンボスポ ンジンを結合させると思われるNB8膜を例外として、一般に有効ポアサイズの 小さい膜(1および5μm)は有効ポアサイズの大きい膜(8および10μm) より単位重量あたりより多くのトロンボスポンジンを結合させる。これはおそら く、有効ポアサイズの小さい膜の方が有効ポアサイズの大きい膜よりも単位重量 あたりの吸着利用可能繊維物質の量が多いためであろう。ザルトリウス社製NC 5、ゲルマン社製NT5000、およびS&S社製NC5の結果からわかるよう に、同様の材料と有効ポアサイズと厚さを有する膜の間でも、結合力に著しい差 がある。 次いで、吸着の可逆性を調べた。膜を15分間トリス塩酸緩衝液(50mM、 pH7.4)に静止浸漬することで洗浄し、膜上に保持されたトロンボスポンジ ンの量をガンマ計数法によって測定した。膜を3サイクルの洗浄手順に付し、各 洗浄サイクルごとに放射能をカウントして、保持されたトロンボスポンジンの量 を求めた。3回目の緩衝液洗浄後、膜を1mLの血清中で15分間のインキュベ ーションに付し、保持されたトロンボスポンジンの量をガンマ計数法によって測 定した。吸着されたトロンボスポンジンを保持する膜を2回または3回の緩衝液 洗浄に付したところ、膜空間内の未結合トロンボスポンジンが効果的に除去され た。トロンボスポンジンを一夜吸着後に緩衝液で洗浄した膜を、競合性を示す血 清タンパク質に曝露させたところ、有意な脱着を示さなかった(データは示さず )。 2.スポットウェッティングによる膜へのトロンボスポンジンの結合 検出試薬を検出ゾーンに適用するために、検出試薬の溶液を液滴状にして膜の 検出ゾーンに噴霧または適用する(スポットウェッティング)。本プロセスでは 、検出試薬は、繊維を通過する毛細管現象によって溶媒が蒸発または移動する際 に濃度変化を示す溶液からアクセス先である膜表面に向かって乾燥するが、これ は大量の検出試薬溶液が膜によって平衡化される際に起きるものとは異なるプロ セスである。ラテックス免疫クロマトグラフィー測定においては、ターゲットエ リアを濡らせることによって検出試薬を適用し、次いで、膜をポリマーまたは洗 浄剤でブロックする。ブロッキング剤を適用すると、結合した検出試薬を遊離さ せることができる。同様に、測定の移動段階では、ウェッティングフロントが膜 の上を進みターゲットエリアに到達するため、ブロッキング剤をウェッティング フロント沿いに施用して検出試薬を遊離させることができる。したがって、免疫 クロマトグラフィー測定と同じ条件下で膜上のトロンボスポンジン結合特性を調 べるとともに、様々なブロッキング剤による乾燥再水和後で適用ポイントで膜が 結合トロンボスポンジンを保持する能力を測定するために、実験を行った。 以後の試験用に、結合性の点からザルトリウス社製NC5膜を選択した。膜( ザルトリウスNC5)をストリップ(1.5cm×9.0cm)に切断し、6つ の正方形片(1.5cm×1.5cm)に分割した。正方形のサイズは、10μ Lのトロンボスポンジンが膜の全面にちょうど一杯に広がるように選んだ。 ブロッキング剤によるトロンボスポンジンの可逆性を調べるために、10μL の放射標識トロンボスポンジンを膜ストリップの一端付近でカットした第2の正 方形片上にスポットブロットし、一夜乾燥させた。次いで、トロンボスポンジン が結合した片がブロッキング液の真上に位置するようにして膜ストリップをトリ ス塩酸緩衝液(50mM、pH7.4)中の1%w/vブロッキング剤に浸漬し 、ブロッキング液を膜のもう一方の端まで吸い込ませた。次いで、膜ストリップ を一夜乾燥させ、片(1.5cm×1.5cm)に切断し、それぞれの片をカウ ントして、ブロッキング剤によって膜ストリップ沿いに保持および/または遊離 され たトロンボスポンジンの量を求めた。結果を表3に示す。表 3 総固定量の百分率で示した膜片上のトロンボスポンジン量 一般に、ほとんどの水溶性ポリマーは、(NC5)膜上に強固に固定化され風 乾されたトロンボスポンジンを遊離させなかった。ブロッキング剤として用いた PVA(15,000)以外のすべての水溶性ポリマーはウィッキング条件下で トリス塩酸緩衝液やBSAと同程度にトロンボスポンジンを遊離させた。吸着結 果に基づけば、緩衝液によって遊離されたトロンボスポンジンの量は、膜内で乾 燥させたトロンボスポンジンの量をほぼ反映しているが、膜繊維とは直接関連し ないはずである。ブロッキング剤として使用したすべての中性洗剤(ツィーン2 0およびトリトンX−100)および界面活性共重合体(プルロニックP−10 5)は、ウィッキング条件下で、水溶性ポリマーであるBSAおよびトリス塩酸 緩衝液よりも高度にトロンボスポンジンを遊離させた。にもかかわらず、これら の剤は、適用されたトロンボスポンジンのうちの少なくとも60%をターゲット 上に残留させた。 ブロッキング剤を膜上で乾燥させ再水和させることによってどれだけの量のト ロンボスポンジンが遊離されるかを測定するために、上記実験でブロッキング剤 が膜に吸い込まれてから、トロンボスポンジンスポットを設けた膜ストリップ片 を約15分間にわたりトリス塩酸緩衝液に浸漬し、ストリップ片および再平衡化 に消費された緩衝液の放射能を再びカウントした。結果を表4に示す。表 4 トロンボスポンジンスポットを設けた膜ストリップ片上の量の百分率で 示した(ザルトリウス)NC5膜ストリップ上のトロンボスポンジン 続いて緩衝液で洗浄したところ、それ以上のトロンボスポンジンはほとんど遊 離されなかったことから、乾燥ブロッキング剤を湿らせても、すでに膜に結合し ているトロンボスポンジンを有意に遊離させることはないことが示された。 3.膜を通過する緩衝液と血清の毛細管流速 一定長さの膜を通過する緩衝液と血清の移動速度を測定する実験を行った。表 1に示した膜をストリップ(1.0cm×6.0cm)に切断し、6つの片(1 . 0cm×1.0cm)に分割した。各ストリップの下端部を緩衝液(トリス塩酸 、50mM、pH7.4)または新鮮ヒト血清に浸漬した状態で、それぞれの膜 ストリップを試験管内に垂直に立てた。液面を2cm移動させた後、液体が1c mづつ移動するのに要する時間を記録した。結果を表5に示す。表 5 膜における緩衝液と血清の移動速度の概要 トリス緩衝液(50mM、pH7.4)は、NT5000膜以外のすべてのニ トロセルロース膜(NC5、NC8、NF10、S&S NC5、およびS&S NC8)で同様の流速(3〜4分/4cm)を示し、流速が有意に遅かったNT 5000以外は有効ポアサイズに関して流速に明確な差はなかった。有効ポアサ イズの影響は血清の流速においてより明確であった。すなわち、有効ポアサイズ の大きい膜(8〜10μm)は緩衝液中と同様の流速を示したのに対して、有効 ポアサイズの小さい膜(1〜5μm)は血清中では緩衝液中よりもはるかに遅い 流速を示した。ザルトリウスNC5は、有効ポアサイズの小さい膜で最高の血清 流速を示した。 B.膜ブロッキング剤の選択 抗体で覆われたラテックスが血清タンパク質の存在下で膜に付着しないような 、膜のブロッキング方法について研究を行った。 1.IgGの膜への平衡結合 平衡条件下における種々の膜へのIgGの吸着量を測定するための実験、そし て緩衝液とブロッキング剤とによる洗浄サイクル後の表面に保持されるIgGの 量を測定するための実験を行った。乾燥状態の膜ディスク(直径=0.875c m)を、(a)5、(b)10、(c)25、(d)50、(e)100そして (f)200μg/mLの放射標識IgGを含有する2mLの溶液に浸し、室温 で、振とうさせずに一晩平衡化した。次いで、膜を新しい試験管に移し、膜とI gG溶液の放射能を測定して、平衡となったIgGの濃度と膜への結合量を得た 。次いで、トリス−塩酸緩衝液(50mM、pH7.4)中に15分間静置する ことで洗浄し、ガンマ線を計数して膜に保持されるIgGの量を測定した。次い で、膜を別の緩衝液での洗浄サイクル、そしてトリス−塩酸緩衝液(50mM、 pH7.4)中にPVA(平均分子量=15000)を1%含有する溶液に付し た。 吸着IgGを有する膜について、新鮮な緩衝液中で2回の再平衡化を行ったた め、膜の隙間にある、結合していないIgGのほとんどを除去したと思われた。 1%のPVA(15000)溶液により、ニトロセルロース膜に結合していたI gGのかなりの量が置換されたのに対して、ガラス繊維やナイロン膜では、この ような多量の結合IgGの脱離は見られなかった。このことは、PVA(150 00)は、ガラス繊維やナイロン膜についてよりもニトロセルロース膜について 、より良いブロッキング剤であろうことを示すものである。 2.スポット−ウェッティングによる膜へのIgGの結合 免疫クロマトグラフィー測定が行われるのと同様の条件下でのIgG結合特性 を測定するための実験、そして、ブロッキング剤溶液と血清中でのインキュベー ションを行った後の、膜上に残るIgGの量を測定するための実験を行った。 乾燥状態の膜を正方形片(1.5cm×1.5cm)に切断し、各膜片に10 μLの放射標識IgGをスポットブロッティングし、そして3時間風乾させた。 膜の小片上に固定したIgGの量をガンマ線の計数により測定した。風乾膜片を 最初にトリス−塩酸緩衝液中にPVA(15000)を1%含有する溶液(2m L)中で15分間インキュベーションを行い、次いで新しい試験管に移して再度 ガンマカウンターで計数して、保持されたIgGの量を測定した。次いで、膜を 2mLの血清中で15分間のインキュベーション(×2)を行い、新しい試験管 に移して血清中の各洗浄インキュベーションの後にガンマカウンターで計数した 。 結果は、スポットブロッティングによりニトロセルロース膜に結合したIgG のかなりの量が、1%のPVA溶液中での膜のインキュベーションによって置換 されることを示した。それに対して、ガラス繊維やナイロン膜からは、比較的少 量のIgGしか置換されなかった。それに続く血清によるインキュベーションで は、1%PVAにより既にブロックされたIgGは置換されなかった。 3.ブロックされた膜へのIgGの結合 膜上での種々のブロッキング剤の有効性を測定するための実験、そして緩衝液 洗浄サイクルがブロッキング剤にどのような効果を与えるかについて測定するた めの実験を行った。 アーチ状穴あけ器を用いて、膜を通過するパンチ孔によって円形状の膜ディス ク(直径=0.875cm)を得た。乾燥状態の膜ディスクを種々のブロッキン グ剤の溶液1mLに浸し、一晩平衡化した。次いで、膜ディスクを新しい試験管 に移し、200μg/mLの放射標識IgGを含む1mL溶液中でインキュベー ションを行う前に、約3時間風乾させた。次いで膜をトリス−塩酸緩衝液(50 mM、pH7.4)中で洗浄し、ガンマ線放射を計数してIgG結合量を測定し た。緩衝液による洗浄を繰り返し、膜のガンマ線放射について再び計数した。2 回目の緩衝液洗浄の後、200mg/mLの放射標識IgGを含む1mLの溶液 で15分間膜を再平衡化した。さらなる緩衝液洗浄を行い、膜上に保持されたI gGの量を測定した。 その結果、ブロックされた膜へのIgG結合量は、ブロックされていない膜、 即ち、トリス−塩酸緩衝液中でIgGと平衡化した膜への結合量よりも非常に小 さいことが示された。ガラス繊維やナイロン膜を除けば、PVA(15000) 、PVA(22000)、PVA(49000)及びPVP(40000)は、 すべてのニトロセルロース膜へのIgGの結合を効果的にブロックした(データ は示さず。)。他の水溶性ポリマー、PEG(6000)、PEG(20000 )及びデキストランは、ガラス繊維膜−A/Eの場合(データは示さず。)を除 くすべての膜について、PVA及びPVPと同程度の良好なブロッキング剤とは ならなかった。中性洗剤(ツィーン20、プルロニックP−105、及びトライ トンX−100)の間では、トライトン及びプルロニックよりもツィーン20が ニトロセルロース及びナイロン膜を強くブロックするものと考えられた。さらに 、トライトン及びプルロニックはガラス繊維(A/E)やナイロン膜(M5及び M10)を効果的にはブロックしなかった。BSAは全般的にすべての膜をかな り強くブロックした。しかし、PVA及びPVPと同程度の効果にまでニトロセ ルロース膜をブロックすることはなかった。IgG中での膜の再平衡化から、緩 衝液による洗浄サイクルは、IgG結合の前に用いたブロッキング剤にはいかな る影響をも与えることはないことが示された(データは示さず。)。 4.ブロックされた膜への血清中のIgGの結合 種々のブロッキング剤によりブロックされた膜への、血清存在下でのIgG結 合量を測定するための実験を行った。 アーチ状穴あけ器を用いて、膜を通過するパンチ孔によって円形状の膜ディス ク(直径=0.875cm)を得た。乾燥状態の膜ディスクを種々のブロッキン グ剤の溶液1mLに浸し、一晩平衡化した。次いで、膜ディスクを新しい試験管 に移し、200μg/mLの放射標識IgGの1mL血清中でインキュベーショ ンを行う前に、約3時間風乾させた。緩衝液による洗浄前後に、ガンマ線を計数 して膜へのIgG結合量を測定した。その結果、血清存在下では、種々のブロッ キング剤でプレブロックする膜へのIgGの結合は無視できる程度であることが 示された。ブロックされていない膜、即ち、血清と放射標識IgGとを含むトリ ス−塩酸緩衝液中でインキュベーションが行われたものへは、検出される程度の IgGが結合しなかったことから、血清はブロッキング剤と同様に作用した(デ ータは示さず。)。 C.ラテックスの放出と移動のための条件 ここで記述する測定法において、被覆済みの粒子を乾燥させて膜の接触ゾーン (及び/又は接触パッド)へやる。この実験から、エアーブラシによる懸濁液を噴 霧すること、又は手動で小滴を添加することのいずれかによる粒子の適用が許 容できることが示された。 ラテックスの放出と移動のための条件を調べるために、30%のショ糖水溶液 を膜のある領域に添加し、そして乾燥させた。次いで、ラテックス(緩衝化され た15%ショ糖溶液中0.5%)を同じ領域に添加し、そして乾燥させた。次い でこの膜を緩衝液又は血清に浸し、移動を続けさせた。最初のショ糖層は再水和 を促進したものの、膜片を経由するラテックス粒子の移動は、特に血清が放出剤 として用いられた場合、妨害された。 実験の目的に適用する最も率直な方法は、マイクロピペットでラテックス懸濁 液を手動で添加することであった。緩衝化された15%ショ糖溶液で0.25〜 2%のラテックスをブロックされた膜に直接添加し、移動が始まる前に少しの間 乾燥させた。 アエロープロ150エアーブラシ(ハンザーテヒニク ゲーエムベーハー、ハ ンブルク、ドイツ)をラテックスの添加のための器具として評価した。このエア ーブラシの使用により、膜ではなくラテックスを均一に分散させた。しかし、手 動の器具によれば、添加したラテックス懸濁液を定量する手段がなかった。この 手法は、加圧空気の噴霧量と速度がメーターで計測できれば有効であろう。この ような分散方法はラージスケールでの適用に向いている。 D.ラテックス移動が停止する条件 ここで記述する測定法において、被覆済みの粒子は毛細管現象により検出領域 に移動する。ここで、これらは検出試薬と反応し、検出試薬−粒子複合体として 固定され、次いで検出される。 ラテックス移動が停止する条件について調べた。ザルトリウスNC8、マイラ ーで裏打ちされた膜を使用した。緩衝液中のトロンボスポンジンの10μL溶液 を検出ゾーンで乾燥させ、一晩かけてその膜を1%PVA(15000)でブロ ックした。青色の0.29μmのサルフェート/アルデヒドラテックス粒子(I DC)を異なる濃度の抗体で被覆し、1%BSAでブロックした。異なる濃度の 粒子を、緩衝化された15%ショ糖溶液に懸濁し、接触領域に添加した。種々の 濃度のトロンボスポンジンを含む緩衝液を膜の適用ポイントに添加することによ り移動を誘導した。検出ゾーンのビデオイメージを増幅したもののイメージ分析 により、検出ゾーンにおける停止したラテックスを定量した。検出ゾーンと膜エ リアの周辺間のグレイレベルの違いのトータルを、使用したシグナルとした。 これらの実験結果から、シグナルは、ラテックス抗体表面濃度(図2)、トロ ンボスポンジン膜被覆濃度(図3)、及びラテックス粒子濃度(図4)に対して ほぼ直線に増加することが示された。 このように、抗体表面濃度が高くなるとターゲット領域におけるラテックス粒 子の停止数が増加する。さらに、停止した粒子数はラテックス濃度とともに強く 増加し、このことは2%ラテックスまで、飽和する傾向がごくわずかであること を示す。約25μg/mLのトロンボスポンジンまで、膜のターゲットエリアへ 移動して乾燥した溶液中のトロンボスポンジン濃度の増加とともに停止粒子数が 増加した。この量を超えると、トロンボスポンジン濃度が高まっても停止ラテッ クス量はほとんど増加しなかった(例えば、示された10倍の増加は、25μg /mL値を超えるとほんのわずかの増加にとどまった。)。それゆえに、ラテッ クス数を変えることにより、ラテックス上の抗体の表面濃度を変えることにより 、そしてターゲットエリアヘ乾燥させるトロンボスポンジン濃度を変えることに より、独立してターゲットゾーンにおける停止粒子数を制御できることが明らか となった。 E.ラテックス移動停止阻害の遊離抗原濃度への依存性 これらの実験において、移動緩衝液に種々の濃度の遊離トロンボスポンジンに 膜の一端を漬けてラテックスの移動を起こすこと等により、ラテックス移動を起 こした。遊離トロンボスポンジンは、ラテックス上の抗体結合部位と競合するこ とにより、ターゲットエリアにおける停止を阻害する。この結果は図5に示され 、検出ゾーンにおいて検出されるシグナルは、液体試料中の遊離抗原の濃度の上 昇にしたがって連続的に低下した。したがって、このような結果は、視覚的にも 定量的にも、遊離トロンボスポンジン濃度依存的に粒子の停止が阻害されること を示した。実施例2 ヒト血清アルブミンの定量的免疫クロマトグラフィー測定 極めて低濃度のヒト血清アルブミン(HSA)の濃度を測定するための実験を 行い、そして定量的免疫測定法による測定が、より複雑で高価な免疫測定法、例 えば酵素結合免疫測定法(ELISAs)に匹敵することを示した。HSA低濃 度、例えば健常個体を想定したもの、又は腎臓疾患個体からの試料に典型的なH SA高濃度、のいずれかについての実験を行った。 A.低HSA濃度測定 HSAに対するポリクローナル抗体標品を検出試薬として用いた。そしてこの 粒子をHSAに対するモノクローナル抗体で覆った。このモノクローナル抗HS A抗体をキャラクタライズして、解離定数Kd=0.012μg/mLを得た。 これは、0.012μg/mLの平衡濃度が、HSAを含有するテスト溶液に晒 された抗体集団における抗原結合部位の半分を満たすことを示す。 1.ラテックスビーズ粒子の調製 0.98mg/mLの抗体を1mL、スキムミルク粉末(カーネーション)を 1.0mL)そして2.0% W/Vのラテックスビーズを0.5gをすべて、 総量4.0mL、pH7.2の0.01Mリン酸塩緩衝液とし、平衡化した。ビ ーズをこのリン酸塩緩衝液で3回洗浄し、次いで、15%ショ糖、0.5%ツィ ーン20中で0.25%濃度の懸濁液とした。 2.膜の調製 検出試薬として、10μLの0.44mg/mLのポリクローナル抗HSA抗 体(シグマケミカル社、セントルイス、ミズーリ州)を、ポアサイズが8μmの ニトロセルロース膜(ザルトリウス)の7cm×1cmの小片の基準側の端から 4cmのところの、検出ゾーンに添加して、乾燥させた。この膜を1% W/V のPVA 15000(フルカ)でブロックした。ラテックスビーズ懸濁液の5 μLを該小片の基準側の端から1cmのところに添加し、乾燥させた。 3.HSAの測定 50mMトリス緩衝液、pH7.3中、0.0001μg/mLから0.4μ g/mLの濃度のHSA溶液を調製した。この溶液の120pLを膜の基準側の 端に添加し、膜の反対側の端へ、毛細管現象によりこの溶液を移動させた。次い でこの膜を乾燥させ、検出ゾーンに蓄積したラテックスビーズの量を光学イメー ジ分析により測定した。結果を、HSA濃度の関数としてプロットした(検出ゾ ーンに蓄積したラテックスビーズの量に対応する)シグナルで、図6に示した。 この結果から、測定により0.01μg/mLを下回る(即ち、用いたモノクロ ーナル抗体についてのKd値を下回る)濃度のHSAを検出できることが示され る。これらの結果は、臨床的ELISA測定法を用いて得られ得る結果に匹敵し 、このことから、測定において使用した抗体のKd値と分析的に等量かより高い 濃度を典型的に検出できる。 HSA溶液の代わりに、ヒト健常者の尿を試料として使用して同様の測定を行 った。この測定法によって測定されたHSAの存在レベルは、中央臨床化学施設 における自動アナライザによって測定されたレベルに一致した:免疫クロマトグ ラフィー測定法により得られた値である3.1μg/mLと3.4μg/mLは 、該自動アナライザによる値、それぞれ3.1μg/mL及び4.1μg/mL に対応した。 B.高HSA濃度測定 精製HSA(シグマケミカル社)を検出試薬として阻害測定を行い、モノクロ ーナル抗体のKdよりもはるかに高いHSA濃度の測定を行った。 1.ラテックスビーズ粒子の調製 アルデヒドラテックスビーズ、直径0.16μm、イエローグリーン蛍光色素 で標識済み(インターフェイシャルダイナミクス社)、を用いた。モノクローナ ル抗体濃度を1.75mg/mL、そしてスキムミルクを使用しない以外は、上 記と同様の方法でビーズを調製した。 2.膜の調製 検出試薬として、1mg/mLのHSAを用いて膜を調製した。検出ゾーン上 で、バイオドットアプリケーター(バイオドット社、アービン、カリフォルニア 州)を用いて2μL/cmでHSAを噴霧し、乾燥させた。 3.HSAの測定 50mMトリス緩衝液、pH7.3中、2μg/mLから250μg/mLの 濃度のHSA溶液を調製した。この溶液の200μLを膜の基準側の端上にある セルロース接触パッドに添加し、膜の反対側の端へ、毛細管現象によりこの溶液 を移動させた。次いでこの膜を乾燥させ、検出ゾーンに蓄積したラテックスビー ズの量を蛍光強度測定により測定した。結果を、HSA濃度の関数としてプロッ トした(検出ゾーンに蓄積したラテックスビーズの量に対応する)シグナルで図 7に示す。この結果から、HSA濃度の上昇により検出ゾーンにおけるラテック スビーズの停止を阻害することが示される。これらの結果は、この測定法が尿試 料中のHSAの想定範囲(約10〜100μg/mL)を超えて鋭敏であること を示す。均等物 当業者であれば、単に日常的な実験手法を用いることにより、本明細書に記載 された本発明の具体的態様に均等な多くのものを認識し、又は確認することがで きよう。かかる均等物は以下の請求の範囲の範疇に包含される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デヴァイン,ダナ カナダ国 ブリティッシュ コロンビア, バンクーバー,ダブリュ.19ティーエイチ アヴェニュー 3989 【要約の続き】 ントを覆う適用パッド、接触ポイントを覆う接触パッ ド、膜と接触パッドとの間に位置するセパレーターパッ ド、そして内部対照。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 免疫クロマトグラフィー測定法を用いて試料中の特定の分析対象物の量を 定量することを含む、液体試料中の特定の分析対象物の量の測定方法。 2. 免疫クロマトグラフィー測定法が、 a.迅速抗原測定プラットホーム装置に供給し、その装置は膜ストリップを有し 、その膜ストリップは適用ポイント、接触領域及び検出ゾーンを有し、そして接 触領域は適用ポイントと検出ゾーンとの間にあり、 b.膜ストリップの適用ポイントに液体試料を接触させ、 c.液体が、液体試料中の特定の分析対象物をストリップを経て接触領域へ毛細 管作用により移動させるのに十分な条件下で、膜ストリップを維持し、その接触 領域にはその中に埋め込まれた抗体被覆粒子の集団があり、そして抗体は特定の 分析対象物に対する抗体であり、 d.特定の分析対象物が抗体被覆粒子に結合し、それにより接触抗体被覆粒子を 産生させるため、試料中の液体が、接触抗体被覆粒子をストリップを経て検出ゾ ーンへ毛細管作用により移動させるため、該検出ゾーンはその上に検出試薬が固 定化され、そして検出試薬を接触抗体被覆粒子と相互作用させてそれにより検出 試薬−粒子複合体を停止させるため、十分な条件下で膜ストリップをさらに維持 し、そして e.検出ゾーンで停止した検出試薬−粒子複合体の量を測定する、 工程を含み、 液体試料中の特定の分析対象物の量は検出ゾーンで停止した検出試薬−粒子複合 体の量と関係がある、請求項1記載の方法。 3. 検出試薬が特定の分析対象物である、請求項2記載の方法。 4. 検出試薬が特定の分析対象物に対する抗体である、請求項2記載の方法。 5. 検出試薬が、抗体被覆粒子上に存在する抗体と同じ又は異なるエピトープ に対する抗体である、請求項4記載の方法。 6. 膜ストリップが硝酸セルロース又はガラス繊維である、請求項2記載の方 法。 7. 粒子がラテックスビーズである請求項2記載の方法。 8. 粒子が標識されている請求項2記載の方法。 9. 標識が比色性、蛍光性及び発光性からなる群より選ばれる請求項8記載の 方法。 10. 特定の分析対象物がトロンボスポンジンであり、液体試料が血液又は血 小板に富む血漿試料である請求項2記載の方法。 11. 検出試薬がトロンボスポンジンである請求項10記載の方法。 12. 検出試薬がトロンボスポンジンに対する抗体である請求項10記載の方 法。 13. 特定の分析対象物がミオグロビンであり、液体試料が全血、血漿及び血 清からなる群より選ばれる請求項2記載の方法。 14. 特定の分析対象物が尿中アルブミンであり、液体試料が尿である請求項 2記載の方法。 15. 免疫クロマトグラフィー測定法が、 a.迅速抗原測定プラットホーム装置に供給し、その装置は膜ストリップを有し 、その膜ストリップは適用ポイント、接触領域及び検出ゾーンを有し、そして接 触領域は適用ポイントと検出ゾーンとの間にあり、 b.膜ストリップの検出ゾーンに液体試料を接触させ、検出ゾーンはその上に固 定化された特定の分析対象物に対する抗体を有し、そして特定の分析対象物が検 出ゾーンの抗体と結合するのに十分な条件下で、膜ストリップを維持し、それに より固定化分析対象物を産生させ、 c.膜上の適用ポイントに緩衝液を接触させ、そして緩衝液が、接触領域に埋め 込まれた抗体被覆粒子の集団を検出ゾーンへ移動させるのに十分な条件下で、膜 ストリップを維持し、そして該抗体は分析対象物に対する抗体であり、 d.固定化された分析対象物が抗体被覆粒子と相互作用し、それにより固定化さ れた分析対象物−粒子複合体を産生させるのに十分な条件下で膜ストリップをさ らに維持し、そして e.検出ゾーンで固定化された分析対象物−粒子複合体の量を測定する、 工程を含み、 液体試料中の特定の分析対象物の量は検出ゾーンで停止した検出試薬−粒子複合 体の量と関係がある、請求項1記載の方法。 16. a.迅速抗原測定プラットホーム装置に供給し、その装置は膜ストリッ プを有し、その膜ストリップは適用ポイント、接触領域及び検出ゾーンを有し、 そして接触領域は適用ポイントと検出ゾーンとの間にあり、 b.膜ストリップの適用ポイントに液体試料を接触させ、 c.液体が、液体試料中の特定の分析対象物をストリップを経て接触領域へ毛細 管作用により移動させるのに十分な条件下で、膜ストリップを維持し、その接触 領域にはその中に埋め込まれた抗体被覆粒子の集団があり、そして該抗体は特定 の分析対象物に対する抗体であり、 d.特定の分析対象物が抗体被覆粒子に結合し、それにより接触抗体被覆粒子を 産生させるため、試料中の液体が、接触抗体被覆粒子をストリップを経て検出ゾ ーンへ毛細管作用により移動させるため、該検出ゾーンはその上に特定の分析対 象物が固定化され、そして検出ゾーンにおいて固定化された特定の分析対象物を 液体試料中の特定の分析対象物で十分被覆しきれていない接触抗体被覆粒子と結 合させるため、十分な条件下で膜ストリップをさらに維持し、そして e.検出ゾーンにおいて、固定化された特定の分析対象物と結合した接触抗体被 覆粒子の量を測定する、 工程を含み、 液体試料中の特定の分析対象物の量は、検出ゾーンで固定化された特定の分析対 象物に結合した抗体被覆粒子の量と反比例の関係にある、特定の分析対象物のた めに測定されるべき液体試料における特定の分析対象物の量を定量的に測定する 方法。 17. a.迅速抗原測定プラットホーム装置に供給し、その装置は膜ストリッ プを有し、その膜ストリップは適用ポイント、接触領域及び検出ゾーンを有し、 そして接触領域は適用ポイントと検出ゾーンとの間にあり、 b.膜ストリップの適用ポイントに液体試料を接触させ、 c.液体が、液体試料中の特定の分析対象物をストリップを経て接触領域へ毛細 管作用により移動させるのに十分な条件下で、膜ストリップを維持し、その接触 領域にはその中に埋め込まれた抗体被覆粒子の集団があり、そして該抗体は特定 の分析対象物に対する抗体であり、 d.特定の分析対象物が抗体被覆粒子に結合し、それにより接触抗体被覆粒子を 産生させるため、試料中の液体が、接触抗体被覆粒子をストリップを経て検出ゾ ーンへ毛細管作用により移動させるため、該検出ゾーンはその上に固定された粒 子上に抗体と同じ又は異なるエピトープに対する抗体を有し、そして検出ゾーン での固定化抗体を、接触抗体被覆粒子と結合した分析対象物と結合させるために 、十分な条件下で膜ストリップをさらに維持し、そして e.検出ゾーンで、固定化された抗体と結合した接触抗体被覆粒子の量を測定す る、 工程を含み、 液体試料中の特定の分析対象物の量は、検出ゾーンにおける、固定化抗体と結合 した接触抗体被覆粒子の量と正比例の関係にある、特定の分析対象物のために測 定されるべき液体試料における、特定の分析対象物の量を定量的に測定する方法 。 18. a.迅速抗原測定プラットホーム装置に供給し、その装置は膜ストリッ プを有し、その膜ストリップは適用ポイント、接触領域、対照反応ゾーン及び検 出ゾーンを有し、そして接触領域は適用ポイントと検出ゾーンとの間にあり、 b.膜ストリップの適用ポイントに液体試料を接触させ、 c.液体が、液体試料中の特定の分析対象物をストリップを経て接触領域へ毛細 管作用により移動させるのに十分な条件下で、膜ストリップを維持し、その接触 領域にはその中に埋め込まれた抗体被覆粒子の集団があり、そして抗体は特定の 分析対象物に対する抗体であり、そしてその中に内部対照粒子の集団が埋め込ま れ、そしてその内部対照粒子は対照検出試薬に対する抗体により被覆されており 、 d.特定の分析対象物が抗体被覆粒子に結合し、それにより接触抗体被覆粒子を 産生させるため、試料中の液体が、接触抗体被覆粒子をストリップを経て該検出 ゾーンへ毛細管作用により移動させるため、該検出ゾーンはその上に特定の分析 対象物が固定化され、そして試料中の液体が、内部対照粒子をストリップを経て 対照反応ゾーンへ毛細管作用により移動させるため、該対照反応ゾーンは対照検 出試薬がその上に固定され、検出ゾーンにおいて固定化された特定の分析対象物 を、液体試料中の特定の分析対象物で十分被覆しきれていない接触抗体被覆粒子 に結合させるため、そして内部対照粒子を対照検出試薬と結合させるため、十分 な条件下で膜ストリップをさらに維持し、そして、 e.検出ゾーンにおいて、固定化された特定の分析対象物が結合した接触抗体被 覆粒子の量と、そして対照検出試薬が結合した内部対照粒子の量とを求める、 工程を含み、 液体試料中の特定の分析対象物の量は、検出ゾーンにおいて固定化された特定の 分析対象物が結合した抗体被覆粒子の量と反比例の関係にある、特定の分析対象 物のために測定されるべき液体試料中の特定の分析対象物の量を定量的に測定す る方法。 19. a.迅速抗原測定プラットホーム装置に供給し、その装置は膜ストリッ プを有し、その膜ストリップは適用ポイント、接触領域、対照反応ゾーン及び検 出ゾーンを有し、そして接触領域は適用ポイントと検出ゾーンとの間にあり、 b.膜ストリップの適用ポイントに液体試料を接触させ、 c.液体が、液体試料中の特定の分析対象物をストリップを経て接触領域へ毛細 管作用により移動させるのに十分な条件下で、膜ストリップを維持し、その接触 領域にはその中に埋め込まれた抗体被覆粒子の集団があり、そして抗体は特定の 分析対象物に対する抗体であり、内部対照粒子の集団はその内部に埋め込まれ、 そして内部対照粒子は対照検出試薬に対する抗体で被覆され、 d.特定の分析対象物が抗体被覆粒子に結合し、それにより接触抗体被覆粒子を 産生させるため、試料中の液体が、接触抗体被覆粒子をストリップを経て検出ゾ ーンへ毛細管作用により移動させるため、該検出ゾーンは、その上に固定された 粒子上に抗体と同じ又は異なるエピトープに対する抗体を有し、そして検出ゾー ンに固定された抗体を、接触抗体被覆粒子が結合した分析対象物に結合させるた め、そして検出ゾーンに固定された抗体を、接触抗体被覆粒子が結合した分析対 象物に結合させるため、そして内部対照粒子を対照検出試薬と結合させるため、 十分な条件下で膜ストリップをさらに維持し、そして e.検出ゾーンにおいて、固定された抗体が結合した接触抗体被覆粒子の量と、 対照検出試薬が結合した内部対照粒子の量とを測定する、 工程を含み、 液体試料中の特定の分析対象物の量は、検出ゾーンにおいて固定された抗体が結 合した接触抗体被覆粒子の量と正比例の関係にある、特定の分析対象物のために 測定されるべき液体試料中の特定の分析対象物の量を定量的に測定する方法。 20. a.迅速抗原測定プラットホーム装置に供給し、その装置は膜ストリッ プを有し、その膜ストリップは適用ポイント、接触領域及び検出ゾーンを有し、 そして接触領域は適用ポイントと検出ゾーンとの間にあり、 b.膜ストリップの適用ポイントに液体試料を接触させ、 c.液体が、液体試料中の特定の分析対象物をストリップを経て接触領域へ毛細 管作用により移動させるのに十分な条件下で、膜ストリップを維持し、その接触 領域にはその中に埋め込まれた粒子の集団があり、そして粒子は分析対象物に特 異的に結合する薬剤により被覆されており、 d.特定の分析対象物が被覆粒子に結合し、それにより接触被覆粒子を産生させ るため、試料中の液体が、接触被覆粒子をストリップを経て検出ゾーンへ毛細管 作用により移動させるため、該検出ゾーンはその上に検出試薬が固定化され、そ して検出試薬を接触被覆粒子と相互作用させてそれにより検出試薬−粒子複合体 を停止させるため、十分な条件下で膜ストリップさらにを維持し、そして e.検出ゾーンで停止した検出試薬−粒子複合体の量を測定する、 工程を有する、 液体試料中の特定の分析対象物の量は検出ゾーンで停止した検出試薬−粒子複合 体の量と関係がある、特定の分析対象物のために測定されるべき液体試料中の特 定の分析対象物の量を測定する方法。 21. a.適用ポイント、接触領域及び検出ゾーンを有する膜ストリップ、そ して接触領域は適用ポイントと検出ゾーンとの間にあり、 b.ストリップの接触領域に埋め込まれた抗体被覆粒子の集団、そして該抗体は 特定の分析対象物に対する抗体であり、そして c.ストリップの検出ゾーンに固定化された検出試薬 を有する、液体試料中の特定の分析対象物の量を定量的に測定するために使用す る迅速抗原測定プラットホーム装置。 22. 検出試薬が特定の分析対象物である、請求項21記載の装置。 23. 検出試薬が、抗体被覆粒子上に存在する抗体と同じ又は異なるエピトー プに対する抗体である、請求項21記載の装置。 24. 膜ストリップが硝酸セルロース又はガラス繊維である、請求項21記載 の装置。 25. 粒子がラテックスビーズである請求項21記載の装置。 26. 粒子が標識されている請求項21記載の装置。 27. 標識が発光性、比色性及び蛍光性からなる群より選ばれる請求項26記 載の装置。 28. 膜に支えられたウィッキングパッドをさらに備え、そして検出ゾーンが 接触領域とそのウィッキングパッドの間に位置する、請求項21記載の装置。 29. 適用パッドをさらに備え、そして適用パッドは膜に支えられて適用ポイ ントを被覆する、請求項21記載の装置。 30. 接触パッドをさらに備え、そして接触パッドは膜に支えられて接触領域 を被覆する、請求項21記載の装置。 31. セパレーターパッドをさらに備え、そしてセパレーターパッドは膜と接 触パッドとの間の膜に支えられた、請求項30記載の装置。 32. 接触領域に埋め込まれた内部対照粒子の集団と、膜上に対照検出ゾーン とをさらに備え、対照検出ゾーンは対照検出試薬がその上に固定されている、請 求項21記載の装置。
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