JP3070764B2 - 生物学的検定装置及びそれを用いた検定方法 - Google Patents

生物学的検定装置及びそれを用いた検定方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、流体試料中の選択された被分析物の検出に
使用されるリガンド−レセプター法用装置を含む検定装
置の分野に属するものである。より詳細には、本発明
は、未結合標識試薬から結合標識試薬の分離を必要とす
る固相検定を実施する装置に関するものである。本明細
書に記載の本発明に係る装置は、単一の試験形態内で1
またはそれ以上の被分析物質の定性的、半定量的または
定量的測定値を得る検定の実施に使用することができ
る。
発明の背景 本明細書中使用される「リガンド−レセプター」検定
という語は、リガンドと、そのリガンドと特異的相互作
用をなし得る他の物質、即ち、リガンドレセプターとの
間の錯体の形成によって検出し得る被分析物質の検定を
さす。リガンドは被分析物質自身、または、検出される
ものであれば、試料中の被分析物質の存在を推定するの
に使用できる物質であり得る。本発明の説明において、
「リガンド」という語は、ハプテン、ホルモン、抗原、
抗体、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)、上
記物質の代謝物質、並びにその他の、診断学的重要性を
有し、且つそのための特異的結合相手、即ち、リガンド
−レセプター検定におけるリガンドレセプターを有する
天然または合成物質を含む。「リガンドレセプター」と
いう語は、そのための特異的結合相手(即ちリガンド−
レセプター検定のリガンド)のある物質を含む。当業者
には、目的の被分析物質、特異的結合対の構成員は、検
定の設計により、リガンドまたはリガンドレセプターの
いずれかであることが認識できるであろう。
一般にリガンド−レセプター検定は、体液、食品及び
環境からの試料中のリガンドの存在及び/または濃度の
インビトロ測定に有用である。例えば、ヒトの体液中の
特定のホルモン、蛋白、治療薬、及び毒物の測定によ
り、ヒトの病態を診断し、その対応に尽力する医療行為
が著しく改善された。試料中のこのようなリガンドの定
性的及び半定量的測定のための、単純で迅速な非器械的
検定法が継続的に要望されている。この単純且つ迅速な
方法に対する要望は、同時に、このような検定法を補助
する検定装置について派生的な要望を生じさせる。さら
に、多くの状況において、このような検定法は、高度の
熟練者によって研究所の設備内でのみ使用されるのに適
した高価且つ複雑な装置を必要とすることなく、非技術
系使用者によって実施及び解釈しうる程度に充分に簡単
でなくてはならない。
リガンド−レセプター検定は、レセプターによるリガ
ンドの結合に拠って試料中のリガンドの濃度を測定す
る。リガンド−レセプター検定は、競合たは非競合のい
ずれかに性格付けることができる。一般に、非競合検定
は、測定されるべきリガンドの量よりも実質的に過剰の
レセプターを用いる。サンドイッチ検定は、非競合リガ
ンド−レセプター検定の例であり、この方法では、リガ
ンドは二つのレセプター、即ち、検出を可能にするため
に標識された第1レセプターと、結合していない標識さ
れた第一レセプターのような未結合試薬から結合してい
るものを分離するのを促進するため通常固相に結合され
た第二レセプターと結合することによって検出される。
非競合検定を用いて一般に検出されるリガンドの例は、
蛋白、ホルモン及びデオキシリボ核酸(DNA)である。
競合検定は、一般に、試料由来のリガンド、検出を可能
にするために標識されたリガンド類似化合物、及び限ら
れた数のリガンドレセプター結合サイトに対するこれら
の種の競合を含む。競合リガンド−レセプター検定によ
って通常測定されるリガンドの例は、ハプテン、ホルモ
ン及び蛋白を含む。これらの種類のリガンドを結合する
ことのできる抗体は、しかしばリガンドレセプターとし
て非競合検定および競合検定の両方に用いられる。
リガンドレセプター検定は、さらに、ホモジニアス
(均一系)又はテロジニアス(不均一系)として説明で
きる。均一系検定法においては、反応に参加する全反応
体を混合し、リガンドの量を標識された種を含む結合事
象に及ぼすその効果によって決定する。観察される信号
は、この結合の程度によって推移し、試料中のリガンド
の量に関連付けることができる。米国特許第3817837号
には、このような均一系競合免疫検定が記載されてお
り、ここでは標識されたリガンド類似化合物はリガンド
−酵素複合体であり、リガンドレセプターはリガンド又
はリガンド類似化合物のいずれかと結合できる抗体であ
る。リガンド−酵素複合体に対する抗体の結合は、リガ
ンド−酵素複合体が非結合状態にある時に観察される活
性に比較して、この酵素の活性を減少させる。抗体結合
サイトに対する非結合リガンドとリガンド−酵素複合体
の間の競合のため、リガンド濃度が増すにつれて遊離の
リガンド−酵素複合体の量が増し、故に観察される信号
が増す。したがって、この酵素反応の生成物の分光光度
計を用いて動力学的に測定することができる。
不均一系リガンド−レセプター検定は、遊離の標識リ
ガンドレセプター又は標識リガンド類似化合物からの結
合した標識リガンドレセプターまたは標識リガンド類似
化合物の分離、及びこれに続く結合成分又は遊離成分の
いずれかの測定が必要である。このような不均一系競合
検定を実施する方法は、米国特許第3654090、4298685及
び4506009号に記載されており、このような非競合検定
は米国特許第4376110号に記載されている。
器械設備を使用せずに実施できるリガンド−レセプタ
ー検定の必要性は、視覚的解釈のできる検定装置の開発
へとつながった。米国特許第4125372、4200690、424633
9、4366241、4446232、4477576、4496654、4632901、47
27019、及び4740468号は、結果の視覚的解釈を可能にす
る発色反応のできるヘテロジニアスなリガンド−レセプ
ター検定のための装置及び方法を記載している。
リガンド−レセプター検定用に開発された最初の装置
の中に、膜のような多孔性材料を、適当な試薬のインキ
ュベーションを起こさせるような浸漬を介して、試料及
び標識試薬両者と接触させ、次いで洗浄工程を用いて遊
離標識を結合標識から分離するよう設計された、単純な
軽量棒型の装置があった。このような装置は米国特許第
3715192、4200690、及び4168146号、並びに欧州特許出
願第0 032 286及び0 063 810号に記載されてい
る。計量棒の形態に組み立てられた装置に共通の顕著な
特徴は、試料及び試薬のインキュベーション並びに結合
標識からの遊離標識の分離を行なった後、試料、液体試
薬及び洗浄溶液を入れておくための流体受容領域が装置
の中に無いことである。使用された試料、結合していな
い標識試薬及び使用済み洗液を捕捉するために外部から
流体受容器が供給されねばならないとすると、こうした
流体受容領域の欠如は、このような計量棒型装置が自己
完結的であるとの性格付けを阻むものである。
単なる計量棒型構造物への改善を施した装置の種類が
免疫クロマトグラフィー試験紙である。この種の装置
は、固定されたリガンドレセプター領域を通過するリガ
ンドを含む試料の流れによって達成されるリガンド濃縮
作用の効により、一般に、単純な計量棒型装置に比べて
リガンド検出の感度の改善を示す。さらにこのような装
置は、検定の実施の際に使用される流体のための限られ
た流体受容領域をも提供する。流体受容領域は、適当な
量の合計中空容積を提供するように多孔性要素の長さを
増すことによって作り出す。このような装置は、米国特
許第4094647、4235601、4361537、4366241、4435504、4
624929、4740468、4756828、及び4757004号;欧州特許
出願0 267 006、0 271 204、及び0 299428号;
並びにPCT出願第US86/0668号に記載されている。このよ
うな免疫クロマトグラフィー装置は確かに限られた流体
受容領域を含むものではあるが、分離速度が遅く、且つ
この速度は流体が多孔性要素の長方向を移動する速度に
よって制約を受けるため、この装置は効率的な遊離/結
合標識の分離を可能にするものではない。幾つかの免疫
クロマトグラフィー装置はその流体部分の容積により非
常に限定を受けるので、遊離/結合標識の分離が全く達
成されない。このような装置は、結合標識を遊離標識か
ら識別するために、固定化したリガンドレセプター部分
における標識の濃度の増加に依存している。検定の中で
遊離標識の結合標識からの物理を効率的且つ迅速に実施
するための装置の必要性が存在する。
放射状分割免疫検定の方法には、免疫クロマトグラフ
ィー装置の特殊化された形を使用する。この検定方法に
おいては、試料及び標識試薬を、多孔性材料の中央の固
定化レセプター部分に注意深く適用する。次いで洗浄流
体をこの固定化レセプター部分にやはり注意深く適用す
ると、結合していない標識が、中心の固定化レセプター
部分から放射状に流出する。上記の免疫クロマトグラフ
ィー装置のような放射状分割免疫検定装置は、洗浄流体
の容量がリガンドレセプターを含む多孔性要素の合計の
中空容積より小さいことが要求される。何故なら、必要
な余分の流体容量を提供するのは試料の容量を超過した
多孔性材料の中空容量であるからである。このような放
射状分割免疫検定装置は、米国特許第4517288、467038
1、4752562、4774174、及び4786606号に記載されてい
る。放射状分割免疫検定に使用される装置は、多様なリ
ガンドの検出に普遍的に適している訳ではない。遊離及
び結合した標識種の物理的分離は、装置の寸法及び多孔
性要素の総流体収容量によって厳しい制約を受けるた
め、使用できるリガンド検出領域は必然的に、比較的小
さくかつ無理な物とせねばならない。
免疫クロマトグララフィー装置及び放射状分割免疫検
定装置は、遊離の標識試薬の、結合した標識試薬からの
良好な物理的分離を達成するため、主として遊離及び結
合した標識種の水平的分離、即ち、多孔性要素の面に沿
ってまたはこの内部での分離に依存するものである。別
の種類の装置は、主として多孔性要素の面を横断する方
向の流体の流れを利用する。この方式で作動する装置は
一般に「フロースルー」装置と呼ぶことができる。これ
らの装置において流体受容領域を構成する吸収性材料
は、米国特許第3888629及び4246339号に記載のような固
定化レセプターを含む多孔性要素と非連続的接触の状態
であり得るか、または、米国特許第4366241、4446232、
4632901及び4727019号、並びに欧州特許出願第0281201
号に記載のような多孔性要素と連続的接触の状態であり
得る。米国特許第3888629及び4246339号に記載されるよ
うに、吸収体が多孔性要素と連続的接触状態にない装置
は、標識試薬溶液を流体吸収剤中に流れ込ませる前に、
試料及び/または標識試薬を含む溶液の多孔性要素との
接触を起こさせる。この接触は吸収体と多孔性要素との
間で連続的ではないので、多孔性要素が完全に飽和して
いることを保証するのに必要な流体の容量は、多孔性要
素の中空容積のみである。このような非連続的接触装置
は、本質的に試料及び標識試薬の利用に際し、より効率
的であり、したがってこの方法によると、米国特許第44
46232、4632901及び4727019号に記載のごとき連続的接
触フロースルー装置よりも費用効率が良い。しかしなが
ら、この非連続的接触フロースルー装置は、分離された
吸収体を多孔性要素と接触させ、それにより、遊離の標
識を結合標識から分離するのに要する流体の流れを提供
するために、検定者の物理的動作を必要とするという不
都合がある。直接の機械による介入の必要性は、これが
失敗し易い工程を導入するため、訓練されていない使用
者による使用の容易性を展望した場合望ましくない。連
続的接触フロースルー装置は、吸収体と多孔性要素との
間の流体接触を完全にするための、使用者による積極的
介入の必要性を排除するが、これは、高価な標識試薬の
利用という点で、より効率的でない。このような装置の
流性は、多孔性要素の面を横断する方向の流体の流れが
選択されるように効率化される。したがって、多孔性要
素全体が試薬含有溶液と接触するのを保証するために、
多孔性要素の中空容積より実質的に大きな試薬容量が要
求される。先行文献に記載された非連続的または連続的
接触フロースルー装置のいずれもが、標識試薬の効率的
な使用及び余分の機械的介入工程の必要性の回避という
両特性を示す装置を提供できないことから、このような
特性を有する装置に対する必要性が存在し続けている。
本明細書に記載の発明装置は、フロースルーまたは免
疫クロマトグラフィー法に限定されず、例えば試料の配
置または多孔性及び非吸収性要素の設計並びに配置を調
節することにより、両者の利点を達成するよう修飾する
ことができる。好ましい態様において、試薬の流れは主
として多孔性要素に対し接線方向であり、一方洗浄試薬
の流れは主として膜を横断する方向、次いで毛細管流路
のネットワークに入る。これらの特徴は、本発明を、先
行技術のフロースルー及び免疫クロマトグラフィー装置
と識別するものである。
検定装置中の流体の流速及び流路の制御は最も重要で
あり得る。この目的を成就するために、流体の流路及び
流速を制御するための特別に配列された幾何学的要素を
有する表面を使用する多くの装置が先行文献に記載され
ている。米国特許3690836及び4426451号並びに欧州特許
出願第0 034 049号に記載のような装置は、流体の多
孔性材料の中に入れるため、非吸収性材料のなめらかな
表面の平面シートの間に多孔性材料を位置させる配置を
使用している。米国特許第4233029及び4310399号に記載
のような装置は、流体が規則的な幾何学的パターンに従
い、制御された速度で流れるように流体の流れを調節す
るための幾何学的配置の毛細管流路を使用している。表
面毛細管ネットワークを有する凹凸模様表面を用いて流
体を多孔性要素に送ることを制御する装置が、欧州特許
出願第0 239 174号に記載されている。記載された装
置は流体の流れの制御に適当ではあるが、これらは、検
定装置が試料及び標識試薬を効率的に使用するために、
そして、検定において遊離種から結合標識種の迅速かつ
効率的分離を達成する際の使用のための適当な流体受容
領域を含むよう、検定装置が組み立てられているといっ
たように、多孔性要素への流体の流れを制御することは
できない。従って、上記いずれの構造により流れを制御
する装置によっても満たされていない需要が存在してい
る。
リガンド−レセプター検定を実施する好ましい装置
は、操作者の失敗を導き得ることから、検定操作上に機
械の介在の必要性を課するものであってはならない。本
明細書中に記載且つ特許請求される発明装置は、試料及
び高価な試薬の使用の上で効率的であり、そして、全て
の液体試薬について適切な流体受容領域、とりわけ検定
中の遊離/結合分離工程の流体受容領域を提供するもの
である。この装置は、多様な標的リガンドの同時検出を
目的とするリガンド−レセプター検定を支持することが
でき、また、フロースルー検定及び免疫クロマトグラフ
ィー検定のいずれにも類似のリガンド−レセプター検定
の形式に使用することができる。
本明細書に記載の装置の一つの利点は、検定プロトコ
ルにおいて最小の工程数であるにもかかわらず、試薬が
効率的に使用される点である。この装置は、大きな多孔
性膜を使用し、これを多数のリガンドレセプター領域で
覆う。何故ならそれにより試料が膜全体に流れ、これを
覆うからである。これは、大容量の試料または機械的操
作のいずれの必要もなく達成される。本発明のもう一つ
の利点は非吸収性要素である。過剰容量の流体が添加さ
れると、多孔性要素と非吸収性要素との接触により形成
される毛細管流路のネットワークが、流れを多孔性要素
から流し去ることによる洗浄効率を保証し、これによっ
て遊離複合体の結合標識複合体からの良好な分離を確保
する。或る態様においては、本発明装置はフロースルー
法を用いる検定に使用できる。別の態様においては、記
載の装置は免疫クロマトグラフィー法を用いる検定を実
施できる。さらに本発明装置は、不均一系リガンド−レ
セプター検定法の中心的必須要件、即ち、遊離の標識種
を結合した標識種から分離する作業を効率的に遂行す
る。
発明の要約 本発明は、遊離の標識試薬を結合した標識試薬から分
離することを必要とするリガンド−レセプター検定法を
実施するのに特に有用な装置に関わるものである。一般
に、本装置は、固定された結合試薬と複合化していない
標識試薬を、結合試薬と複合化した標識試薬から除去す
るのが望ましい状況において有用である。本発明に係る
装置は、抗体、好ましく標的リガンドに対するモノクロ
ーナル抗体などの多数の結合試薬が結合し得る膜または
フィルターのような多孔性要素を含む(第1図及び第2
図)。この装置はさらに、多孔性要素の下表面と連絡し
ている凹凸模様表面を備えた非吸収性要素を含む。非吸
収性要素の凹凸模様表面は、レコード表面のような溝付
きの表面であってよく、また、多孔性及び非吸収性要素
を相互に接触させた際、毛細管流路のネットワークが形
成されるような、流路を形成していてもよい。この毛細
管ネットワークは、多孔性要素と非吸収性要素の凹凸模
様表面との接触で形成され、多孔性要素と流体との最初
の接触の前または後のいずれかにおいて組み立てられ
る。幾つかの態様においては、多孔性要素と非吸収性要
素との間の毛細管連絡は、添加された流体の容量が多孔
性要素の中空容積を実質的に超えるまで、多孔性要素か
ら多孔性要素と非吸収性要素の凹凸模様表面により作ら
れる毛細管ネットワークへの流体移動を送らせるのに好
都合である。多孔性要素から多孔性要素と非吸収性要素
の凹凸模様表面との接触により形成される毛細管流路の
ネットワークへの流体の移動は、流体移動を引き起こす
外的手段(これには、限定されるものではないが、外部
正圧、真空又は吸収性材料との接触が含まれる。)を使
用することなく起こる。本発明に係る装置はさらに、多
孔性要素の上表面に接触して配置され、装置の上表面を
計測開口部に配分するのに使用し得る任意的要素を含ん
でいてもよい。このような開口部は、多孔性要素または
非吸収性第二要素の凹凸模様表面にアクセスすることが
できる。任意的要素は、非吸収性要素と一緒に、邪魔な
多孔性要素のない流体受容領域を構成し得る。非吸収性
要素と任意的要素で構成される流体受容領域は、多孔性
要素と非吸収性要素の接触により作り出された毛細管流
路のネットワークによって提供される流体収容力以外の
流体収容力を提供する。任意的要素の開口部は、第一流
体開口部及び付加的流体開口部を含み得る。第一流体開
口部は、装置に加えられる第一流体の導入のための入口
として機能する。付加的流体開口部は補助導入口として
機能し、ここを経て補助的流体が本発明装置に加えられ
る。
この装置に加えられる最初の流体は、試料である。検
定プロトコルの構造にもよるが、試料は、試料由来の標
的リガンド、標識されたリガンド類似化合物複合体、標
識されたリガンドレセプター複合体、リガンドレセプタ
ー、結合試薬、遊離/結合した標識分離試薬及び/また
は信号発展系の要素を含み得るが、これらに限定されな
い。装置に添加されるさらなる流体は、検定装置を完結
させるのに要する残りの試薬を含み得る。さらなる流体
試薬は、検定プロトコルにもよるが、標本由来の標的リ
ガンド、標識されたリガンド類似化合物複合体、標識さ
れたリガンドレセプター複合体、リガンドレセプター、
結合試薬、遊離/結合分離試薬及び/または信号発展系
の要素を含み得るが、これらに限定されない。検定プロ
トコルの構造にもよるが、幾つかのさらなる流体試薬
が、その検定プロトコルに応じて変わる連続的なさらな
る流体試薬の構成を有する検定操作を完結させるために
必要となり得る。
本発明に係る装置を使用する検定は、或る容量の試料
を多孔性要素に加え、ここで該試料が多孔性要素の中空
部分に浸透し、これにより試料が多孔性要素上に固定さ
れたリガンドレセプターに接触する工程を一部に含む。
非競合リガンドレセプター検定においては、標的リガン
ドを含む試料が多孔性要素に適用され、この標的リガン
ドが、多孔性要素上に非拡散的に固定されたリガンドレ
セプターに結合する。次いで標識された第二のリガンド
レセプターがさらなる流体として加えられ、これが、リ
ガンド及び固定化された第一のリガンドレセプターの複
合体に結合する。別法として、標識された第二リガンド
レセプターの標的リガンドへの結合が、多孔性要素上に
固定された第一リガンドレセプターに標的リガンドが結
合する前に起こるよう、試料を多孔性要素に適用する前
に、標識された第二リガンドレセプターを標的リガンド
と合して試料を形成させることもできる。別法として、
標的リガンド、標識された第二リガンドレセプター及び
第一リガンドレセプターを合し、この第一リガンドレセ
プター/標的リガンド/標識された第二リガンドレセプ
ターの複合体を、これらの試薬と合してある、または多
孔性要素上に固定してある結合試薬に結合させることも
できる。必要とあらば、遊離試薬を結合標識試薬から分
離するための試薬を含むさらなる流体を加えて、過剰の
リガンド及び過剰の標識された第二リガンドレセプター
を除去することができる。本装置は、大量の試料を用
い、両標的リガンド及び標識された第二リガンドレセプ
ターのいずれかの過剰量を効率的に除くことができるた
め、低濃度の標的リガンドを測定する充分な感度を提供
するよう設計されている。事実、本装置の毛細管流路の
ネットワークにより達成される遊離標識の結合標識から
の効率的分離は、非特異的基底信号からの特異的リガン
ド関連信号の識別を改善する。必要とあらば、次に、標
識された第二リガンドレセプターの標識を検出可能な信
号に発展させることのできる、信号発展溶液を添加す
る。次いで、発展させた信号を、試料内の標的リガンド
の濃度に関連付けることができる。好ましい態様におい
て、この装置の多孔性第一要素及び、多孔性要素と装置
の非吸収性第二要素の凹凸模様表面との接触により形成
される毛細管流路のネットワークの間の流体の移動は、
一般に、装置に添加された流体の総容量が多孔性要素の
中空溶液を超えた時点で自ら始まり、かくして被分析物
質の検出領域から過剰の流体を除去するための使用者に
よる積極的相互作用の必要性を回避する。流体の移動が
開始する時点は、検出の目的物に依存する。通常、追加
流体の適用が、非結合標識の、多孔性要素に結合した標
識からの分離をもたらすよう、試料を、固定されたレセ
プターを含む多孔性要素上の領域の全てと接触させるこ
とが望ましい。
競合リガンドレセプター検定は、標的リガンドと、多
孔性要素上に固定されたリガンドレセプターに対する標
識されたリガンド類似化合物複合体とを含む試料を添加
することによって、本発明装置を用いて実施できる。標
識されたリガンド類似化合物複合体および標的リガンド
は、リガンドレセプターの結合サイトについて競合す
る。別法として、リガンドレセプターを標的リガンド及
び標識されたリガンド類似化合物と合し、引続き、リガ
ンドレセプターを、結合試薬との接触により多孔性要素
上に固定することもできる。遊離標識を結合標識から分
離するための追加の流体を装置に加え、次いで必要なら
ば、信号発展溶液を加えて、多孔性要素上に固定された
リガンドレセプターと複合体を作っている標識されたリ
ガンド類似化合物複合体の標識を検出できるようにする
ことができる。多孔性要素に結合する標識されたリガン
ド類似化合物複合体の量は、試料中の標的リガンドの濃
度に関係する。多孔性要素及び、多孔性要素と非吸収性
第二要素の凹凸模様表面との接触により形成される毛細
管流路のネットワークの間の流体の移動は、一般に、多
孔性要素の実質上全ての中空容積が流体で満たされた時
に自ら開始する。これにより本発明方法は、単純、迅
速、簡便、高感受性、そして標識試薬の使用の点で効率
的なやり方で、被分析物質の検出を可能にする。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明に従う免疫検定を実施するための装
置の拡大平面図である。
第2図は、第1図に示される装置の拡大した断面図で
ある。
第3図は、線状流路の一組を有する凹凸模様表面の拡
大斜視図である。
第4図は、流路の幅が等しい2組の流路よりなる凹凸
模様表面の拡大斜視図である。
第5図は、流路の幅が異なる2組の流路よりなる凹凸
模様表面の拡大斜視図である。
第6図は、凹凸模様表面の非吸収性要素の上に多孔性
要素を有する装置の拡大平面図である。
第7図は、第6図に示される装置の拡大した断面図で
ある。
第8図は、凹凸模様表面の非吸収性要素及び任意的要
素の間に多孔性要素を有する装置の拡大平面図であっ
て、この装置において、試料は、第一流体開口部によっ
て露出している多孔性要素が、非吸収性第二要素の凹凸
模様表面との流路ネットワークを形成ることができない
第一流体開口部、及び、付加的流体開口部によって露出
している多孔性要素が、非吸収性要素の凹凸模様表面と
の毛細管流路のネットワークを形成する、付加的流体開
口部を介して装置に添加される。
第9図は、第8図に示される装置の拡大した断面図で
ある。
第10図は、凹凸模様表面の非吸収性要素及び任意的要
素の間に多孔性要素を有する装置の拡大平面図であっ
て、この装置において、試料は、第一流体開口部によっ
て露出している多凹凸模様表面が、多孔性第一要素との
流路ネットワークを形成することができないような第一
流体開口部、及び、付加的流体開口部によって露出して
いる多孔性要素が、非吸収性要素の凹凸模様表面との毛
細管流路のネットワークを形成する、付加的流体開口部
を介して添加される。
第11図は、第10図に示される装置の拡大した断面図で
ある。
定義 全明細書を通じて以下の用語を定義する。
結合試薬:化学的、物理的または免疫学的手段によっ
て診断対象となるリガンドまたはそのリガンドレセプタ
ーと結合することのできる物質。
多孔性要素:結合試薬のための固相支持体を提供する
ために使用される多孔性材料からなる、検定装置の構成
要素。
中空容積:流体によって占められ得る多孔性要素内の
空間の容積。
流体保持力:流体を多孔性要素の中空容積内に保持す
る力、例えば表面張力。
流路:毛細管の大きさ(一般に0.020インチより小さ
い)の開口した溝。
毛細管流路:毛細管の大きさ(一般に0.20インチより
小さい)の閉じた流路。
流路の組:一組の共通した性格(例えば装置の共通の
軸に沿って整列している)によって同定できる流路の
群。
毛細管流路ネットワーク:多孔性要素と、非吸収性要
素の凹凸模様表面の流路との接触により形成される毛細
管流路の形態であって、ネットワークは1またはそれ以
上の組の流路から組み立てられ得る。
凹凸模様(テクスチャード加工)表面:多孔性膜がそ
の上に配置された時に毛細管流路のネットワークを形成
することのできる非吸収性表面。凹凸模様表面は、不規
則的または規則的な形態であり得る。
凹凸模様表面の非吸収性要素:流体を吸収せず、その
表面の一部に凹凸模様表面を含む要素。非吸収性要素の
凹凸模様表面と多孔性要素との間の接触は、毛細管流路
のネットワークを形成する。
任意的要素:検定装置に含まれる時、装置の上表面が
分割されて独立した開口部を形成する、付加的要素。
第一流体開口部:試料を装置中に導入させるための、
任意的要素中の開口部。
補助的流体開口部:追加の流体を装置中に導入させる
ための、任意的要素中のさらなる開口部。
試料:検定装置に添加される最初の容量の流体であっ
て、標本由来の標的リガンド、標識されたリガンド類似
化合物複合体、標識されたリガンドレセプター複合体、
リガンドレセプター、結合試薬、遊離/結合標識分離試
薬及び/または信号発展系の要素を含み得るがこれらに
限定されない。
追加の流体:検定プロトコルを完結されるために装置
に添加されねばならない任意の追加の流体であって、標
本由来の標的リガンド、標識されたリガンド類似化合物
複合体、標識されたリガンドレセプター複合体、リガン
ドレセプター、結合試薬、遊離/結合標識分離試薬及び
/または信号発展系の要素を含むがこれらに限定されな
い。
本明細書に記載の発明装置は、米国特許出願第295560
号(1989年1月10日出願。これは引用して本明細書の一
部としてある。)に記載の形態を含む様々な検定形態に
使用できる。特に本出願の方法の請求項における「リガ
ンド」、「リガンドレセプター」、「リガンドレセプタ
ー複合体」及び「リガンド類似化合物」の定義は、出願
第295560号から引用してある。
好ましい態様の詳細な説明 本発明に係る装置は、膜またはフィルターのような多
孔性材料からなる多孔性要素を使用する。多孔性要素と
しての使用が好ましいものは、流体をその多孔性材料の
中空容積内に入れることのできる材質を部分的に含む、
フィルターまたは膜である。多孔性材料の中空容積は、
流体によって占められ得る、その材料の大きさの限界内
に入る容積である。これらの発明装置は、液体及び気体
を含む様々な流体と共に使用できることに留意すべきで
ある。
この装置の好ましい態様において、実質上全ての試料
が、多孔性要素の中空容積を完全に満たす前に、多孔性
要素の領域内に保持される。多孔性膜の中空容積が実質
上満たされるまで、装置に添加された試料を多孔性膜内
に保持することによって、最小容量の試料しか必要でな
くなり、その結果、結合試薬で活性化された膜の全体
が、添加される試料に暴露されることが保証される。こ
の事は結果として、膜上の多様な標的リガンド検出反応
を同時に実行するために加えられる試料の最も効率的な
使用につながる。したがって、多孔性要素として使用で
きる材料は、流体をその材料の内部に保持する効力のあ
る力、即ち流体保持力のある材料を含む。多孔性要素と
しての使用が特に好ましいのは、多孔性要素によって保
持される流体上に働く流体保持力が、多孔性要素と、多
孔性要素及び凹凸模様表面の非吸収性要素の接触により
作られる毛細管流路ネットワークとの間の実質的な流体
移動に先立って、多孔性要素の実質上全ての中空容積が
満たされるような力である材料である。使用できる膜ま
たはフィルターは、グラスファイバー及び種々の合成及
び天然材料からなるものを含む。
多孔性要素の内部に適当な流体保持性を達成する好ま
しい方法は、膜によって働く流体保持力が、膜内の流体
に働く外力より大きいような、小孔のサイズにより特性
付けられ膜を選択することである。このような外力の例
は、膜の上方の流体の圧力(流体の水頭圧力)、膜内の
流体にかかる重力、当該材料が親水性として性格付けら
れる相対度合、及び、外部毛細管または膜と接触してい
る毛細管のネットワークに付随する毛細管力がある。多
孔性要素としての使用が好ましい、ナイロン膜のような
膜の孔径は、0.1ないし30μm、使用が特に好ましいの
は、0.2ないし5μmの範囲の孔径を有する膜である。
検定の工程が、流体の移動前に多孔性要素の実質上全て
の中空容積を飽和することを要しない場合、多孔性要素
内の流体に働く外力より小さい、またはこれと等しい流
体保持力を示す孔性材料を使用できる。このような状況
の下では、5ないし50μmの範囲の孔径を有する膜のよ
うな多孔性要素が好ましい。
標的リガンドは多孔性要素上に捕捉される。この捕捉
工程は、例えば標的リガンドが、多孔性要素を特性付け
る孔径より大きなサイズを有する場合、濾過の間に起こ
るであろうような、または、標的リガンドまたはそのた
めのリガンドレセプターと結合することのできる試薬、
即ち結合試薬の相互作用から起こり得るような、物理的
捕捉を利用することができる。リガンドレセプターのよ
うな結合試薬は直接または間接的に多孔性要素と結合し
得る。リガンドレセプター、例えば抗体は、多孔性要素
上に非拡散的に固定され得る。好ましい態様において、
多孔性要素は、そこにリガンドレセプターが固定される
ナイロン膜のような膜であり、好ましいリガンドレセプ
ターは抗体である。好ましい抗体はネズミのモノクロー
ナル抗体であるが、抗体はポリクローナル抗体調整物か
らの物であってよい。このような適当なネズミのモノク
ローナル抗体の製造及びスクリーニング方法は当業者に
良く知られており、例えばリュー・D.、パーセル・R.お
よびレビー・J.G.、クリニカル・トキシコロジー第25巻
527−538頁(1987)を参照されたい。ネズミのモノクロ
ーナル抗体は、膜上に共有結合または非共有結合法によ
り非拡散的に固定され、このような方法もまた当業者に
は良く知られている。例えばプラスカル・M.G.、プルツ
ェコップ・M.B.、カボニアン・M.R.、ベコーリ・D.、ヒ
ックス・D.A.、バイオテクニークス第4巻272−283頁
(1986)を参照されたい。好ましい態様において、この
ネズミモノクローナル抗体は、非共有結合にナイロン膜
に結合している。特に好ましい態様において、このモノ
クローナル抗体は、ナイロン膜上の独立した領域に非共
有結合的に固定されている。多孔性要素を構成する膜上
の独立した領域にモノクローナル抗体を固定すること
は、これによって膜表面が固定化抗体の係る多様な独立
領域に分割され、異なった領域が同一のまたは異なった
抗体を含む事が可能になるため、特に好ましい。各々の
独立した抗体領域が、別々の免疫化学的反応を完結させ
るために使用され、したがって、数多くのこのような免
疫化学的反応が同時に実施できる。
本発明の好ましい態様において、結合試薬、リガンド
レセプターは、多孔性要素の全体を含む単一の領域に実
質上一様に固定される。さらに好ましい態様において、
リガンドレセプターは多孔性要素上の少なくとも1つの
独立した領域に固定され、その結果任意のこのような独
立領域は、多孔性要素の全体より小さいことになる。特
に好ましい態様において、リガンドレセプターは、1ま
たはそれ以上の独立領域内に一様に固定される。さらな
る特に好ましい態様において、多数のリガンドレセプタ
ーが多数の独立領域に固定され、各々の領域が少なくと
も1つのリガンドレセプターを含む。さらなる特に好ま
しい態様において、独立した領域の数は、少なくとも測
定されるべき標的リガンドの数と同じ位多い。そこで、
多数の独立したリガンドレセプター領域が存在する時、
多数のリガンドの測定が可能となる。
本発明の第二の要素は、多孔性要素と接触する時部分
的に毛細管流路のネットワークを含む、表面の凹凸模様
を有する非吸収性構成物である。表面の凹凸模様は、流
路を提供するような方式で配置された規則的または不規
則的な幾何学的要素で構成するとができる。一群の流路
が、単一の軸に沿って整列しているといった共通の特徴
により性格付けられる場合、流路の組が形成される。非
吸収性要素が多孔性要素と接触している場合、流路は毛
細管流路のネットワークを形成する。この毛細管流路の
ネットワークは多孔性膜の下部または周囲にあってよ
い。多孔性及び非吸収性要素の間の連絡は、多孔性要素
に加えられた流体容量が多孔性要素の中空容積より大き
い時に、流体が、多孔性要素から、多孔性及び非吸収性
要素の接触により作られる毛細管流路のネットワークへ
と移動するような連絡である。幾つかの状況において
は、多孔性要素の流体保持性は、多孔性要素の中空容積
が実質上飽和する前に、係る流体を移動させる。多孔性
要素は、2つの要素が接触し、且つ2つの要素の隣接す
る面がほぼ平行である所に毛細管流路のネットワークが
形成されるように、非吸収性要素に対して配置すること
ができる。多孔性要素と非吸収性要素の凹凸模様表面と
を分かつ距離は、第二の要素の凹凸模様表面に隣接する
多孔性要素の表面が、2つの要素間の毛細管流路のネッ
トワークの形成を完成させるような距離である。事実、
追加の流体が導入される検定プロトコルにおいては、使
用される流体の容量が多孔性要素の中空容積を実質上満
たすならば、そして、多孔性及び非吸収性要素が相手に
関して、非吸収性要素の流路が、意図された流体受容領
域の機能を尚満たし得るように距離をおいているなら
ば、多孔性及び非吸収要素が緊密な接触をもたらさねば
ならないことはない。多孔性要素及び非吸収性要素の凹
凸模様表面を分かつ距離として好ましいのは、0.2イン
チより小さい距離である。毛細管流路のネットワークを
形成する2つの要素の間の分離距離として特に好ましい
のは、0.1インチより小さい距離である。
非吸収性要素の好ましい態様において、凹凸模様表面
は、規則的な幾何学的パターンを形成する流路の組から
なり、この流路は一般に単一の軸に沿って整列し、且つ
隣接する流路はほぼ平行である(第3図)。凹凸模様表
面の好ましい態様の中で、一般に流体は、本明細書に引
用されその記載の一部となっている米国特許第4233029
号に記載の流れと類似の、流路に沿った流れとなる。第
二要素の特に好ましい態様においては、凹凸模様表面は
規則的な幾何学的パターンを含み、ここで2組の流路は
該要素の表面上に或る角度をなして並び、流路の各組は
一般にその各々の単一の軸に沿って整列し、単一の軸に
沿った隣接する流路は一般に平行である。この並び方の
好ましい角度は、2組の流路が同一線上に無いような角
度である。2組の流路の並び方の角度として特に好まし
いのは、実質上直角(即ち90゜)に等しい角度である。
流路が直角に並んでいる凹凸模様表面の好ましい態様に
おいて、該流路は一般に等しい幅を有し、その結果2組
の流路により作られる幾何学的パターンは正方形の形で
ある(第4図)。2組の流路が互いに直角である凹凸模
様表面の特に好ましい態様においては、該流路は一般に
異なった幅を有し、その結果2組の流路は長方形の形を
形成する(第5図)。非等方性長方形の配列における好
ましい流れの方向は、一般に、第一に、より広い流路に
より規定される軸に平行な軸に沿っており、第二に、よ
り狭い流路により規定される軸に平行な軸に沿ってい
る。本発明者等の研究は、互いに直角に並んでいる2組
の流路からなる1つの平板に対する流体の流れのパター
ンは、2枚のほぼ平行な平板であってその各々が1組の
流路を含み、該平板が、それにより二次元的配置の流路
を形作るような距離をおいて相対している系に対して記
載される流体の流れのパターンに類似することを示して
いる。このような二次元的配置の流路の流れのパターン
は、前記米国特許第4233029号に記載されており、これ
は引用して本明細書の一部とした。
本発明装置の第三の要素は、非吸収性の任意的要素を
含む。非吸収性の任意的要素は、多孔性要素の上表面の
上方に位置する。非吸収性の任意的要素は、そこから流
体が多孔性要素に添加される開口部を有し得る。任意的
要素中の開口部は、多孔性要素の上面を、流体が特異的
検定プロトコルに適合するよう選択的に導入される領域
に分割する役割を有する。第一流体開口部は、試料を多
孔性要素上へ導入するために用いられる。フロースルー
型検定におけるように、検定プロトコルにとって適当で
あるならば、遊離/結合標識分離試薬のような、追加の
流体の添加を第一流体開口部から行なってもよい。免疫
クロマトグラフィー検定におけるように、その検定プロ
トコルが必要とするならば、例えば信号発展系の要素を
含む流体のようなさらなる流体を、試料の導入された位
置から離れた多孔性要素の部分に導入可能とするため
に、第二の流体開口部が任意的要素中に含まれてよい。
非吸収性の任意的要素は、所望により、凹凸模様表面の
非吸収性要素と性質の上で類似する、凹凸模様表面を含
んでいてよい。非吸収性要素と組合わさる第3の要素も
また多孔性要素を含む小室を形成することができる。試
料が気体である場合、試料が多孔性要素を横切りこれを
追加して小室から出て行くように、この気体を多孔性要
素を含む小室中に注射することができる。
多孔性要素と凹凸模様表面の非吸収性要素の凹凸模様
表面との接触により形成される毛細管流路のネットワー
クは、本発明装置の主要な流体貯蔵所としての役割を有
する。さらなる流体貯蔵収容力が、凹凸模様表面の非吸
収性要素及び非吸収性の任意的要素の組合せによって囲
まれる本発明装置内の空間によって提供され得る。本発
明装置の好ましい態様において、さらなる流体貯蔵収容
力が、凹凸模様表面の非吸収性要素及び非吸収性の任意
的要素において囲まれる空間によって提供されるが、係
る閉じた空間の中には、2つの非吸収性要素の間に介在
する多孔性要素は無い。
本発明装置の好ましい態様において、この装置は、一
部多孔性要素及び凹凸模様表面の非吸収性要素を含む
(第6図及び第7図)。本発明装置の特に好ましい態様
において、この装置は一部に、多孔性要素、凹凸模様表
面の非吸収性要素及び、多孔性要素の中央部上方に第一
流体開口部を有する非吸収性の任意的要素を含む。試料
は、非吸収性の任意的要素にある第一流体開口部により
露出される多孔性要素の部分に導入される。いったん導
入されると、試料は多孔性要素上、またはこの中に広が
り、または毛細管作用で運ばれ、それにより、多孔性要
素上に非拡散的に固定されたリガンドレセプターとの相
互作用が誘発される。本発明装置の非吸収性要素は、流
路の組を含む凹凸模様表面を含む。非吸収性要素が多孔
性要素と接触に至る時、この流路の組は毛細管流路のネ
ットワークを形成する。係る接触は、最初の試料導入工
程の前または後に始まり得る。多孔性要素と非吸収性要
素との接触により形成される毛細管流路のネットワーク
は、流体が多孔性要素からその中へと移動する流体受容
領域を提供する。多孔性要素及び非吸収性要素の間に形
成される毛細管流路のネットワークは、圧力または真空
といったような、流体の移動を誘発する余分の外的手段
を適用する必要なく、多孔性要素及び非吸収性要素の間
の流体移動を開始させることができる。
さらなる特に好ましい態様において、本発明に係る装
置は、一部に、凹凸模様表面の非吸収性要素、多孔性要
素、及び、第一流体開口部および付加的流体開口部を持
つ非吸収性の任意的要素を含む。第一流体開口部は、多
孔性要素の先端に位置する。付加的流体開口部は、多孔
性要素の中心部の上方に位置する。試料は第一流体開口
部から装置に添加され、多孔性要素上、及びその中に広
がり、または毛細作用で運ばれ、それにより、多孔性要
素上に非拡散的に固定されたリガンドレセプターとの相
互作用が誘発される。検定プロトコルに必要な追加の流
体は、付加的流体開口部を介して装置に添加され、次い
で多孔性要素上、及びその中に広がり、それにより検定
を完結させる。
さらに好ましい態様において、本発明に係る装置は、
一部に、凹凸模様表面の非吸収性要素並びに、非吸収性
要素の凹凸模様表面との接触の間、非吸収性要素の凹凸
模様表面の外辺部を超えて広がる多孔性要素の先端を含
む、多孔性要素を含んでいる。さらなる特に好ましい態
様において、本発明に係る装置は、一部に、凹凸模様表
面の非吸収性要素、第一流体開口部および付加的流体開
口部を有する非吸収性の任意的要素、並びに、非吸収性
要素の凹凸模様表面との接触の間、非吸収性要素の凹凸
模様表面の外辺部を超えて広がる多孔性要素の先端を含
む、多孔性要素を含んでいる(第8図及び第9図)。第
一流体開口部は、非吸収性要素の凹凸模様表面の外辺部
から突き出ている多孔性要素の先端の上方に位置してい
る。非吸収性要素の凹凸模様表面の外辺部から突き出て
いる多孔性要素の部分は、多孔性要素と凹凸模様非吸収
要素との接触の産物である、毛細管流路のネットワーク
の系には参加しない。第一流体開口部は、試料と添加さ
れた追加の流体の合計容量が実質上多孔性要素の中空容
積を超えない限り、第一流体開口部から加えられた試料
の強制的に多孔性要素を横切らせ、且つ多孔性要素の内
部に実質上とどまらせるよう、組み立てられる。本装置
の特に好ましい態様において、凹凸模様表面から突き出
ている多孔性要素の下面は、流体がその面を通り抜けら
れないように密閉されている。多孔性要素内の流体の流
れに対するこのような強制によって、第一流体開口部に
加えられた試料は、第一流体開口部の下の多孔性要素か
ら始まって、第一流体開口部から遠い多孔性要素領域ま
で進む、連続的方式で、多孔性要素内を移動するよう誘
導される。付加的流体開口部は多孔性要素の中央部分の
上方に位置し、追加の流体を、検定プロトコルが要求す
るように装置に添加させる。付加的流体開口部から導入
される追加の流体は、付加的流体開口部から装置に加え
られた係る流体の流れが、単に多孔性要素内に流れ込ま
せられるだけでなく、多孔性要素の外表面に沿った流体
の流れを含むよう、多孔性要素上を覆わせられる。本装
置のさらなる特に好ましい態様においては、本装置の総
流体受容能は、非吸収性要素及び多孔性要素が突き出て
いない任意的要素によって囲まれる空間に付随する容量
によって増加する。
さらなる態様において、本発明に係る装置は、一部、
多孔性要素、及び、多孔性要素の外辺部を越えて伸長す
る一部の凹凸模様表面を有する凹凸模様表面の非吸収性
要素を含む。好ましい態様において、この装置は、一
部、多孔性要素、多孔性要素の外辺部を越えて伸長する
凹凸模様表面の先端を有する凹凸模様表面の非吸収性要
素、及び、多孔性要素の外辺部を越えて伸長する非吸収
性要素の凹凸模様表面の部分の上方に位置する第一の流
体導入開口部を有する任意的要素を含む。試料は任意的
要素の第一流体開口部からこの装置に添加され、そして
第一流体開口部の下にある凹凸模様表面に沿って且つこ
れ全体に広がるようにされる。非吸収性要素の凹凸模様
表面の先端は、多孔性要素を覆ってはいない。その結
果、多孔性要素及び非吸収性要素の凹凸模様表面が接触
し、それにより2つの要素が重なる領域に毛細管流路の
ネットワークが作られる時、凹凸模様表面の先端は係る
ネットワークの一部とはならない。加えられた試料は、
第一液体開口部に始まる、非吸収性要素の凹凸模様表面
の先端を横切って、非吸収性要素が多孔性第一要素と接
触している毛細管流路のネットワークを領域に進む。非
吸収性要素の凹凸模様表面が多孔性要素との接触により
共同して毛細管流路のネットワークを形成する接合点に
おいて始まり、毛細管流路のネットワークに沿った、ま
たは多孔性要素を通る試料の流れは、試料により、毛細
管流路のネットワークにより、そして多孔性要素により
働く流体保持力の相対強度に影響を受ける。例えば水性
試料の場合、もし多孔性要素が毛細管流路のネットワー
クより流体保持性が相対的に高ければ、試料は多孔性要
素内部に流れる方を選ぶであろうし、逆に、もし多孔性
要素が毛細管流路のネットワークより流体保持性が相対
的に低ければ、試料の流れは主として毛細管流路のネッ
トワーク内部に起こるであろう。流体保持力が、毛細管
流路のネットワーク内への試料の流れ、続いて多孔性要
素内における試料の保持に対して有利であったとする
と、最初毛細管流路のネットワーク内に入っていた試料
は、毛細管流路のネットワークから多孔性要素へと、自
然に移動する。毛細管流路のネットワークから多孔性要
素への係る試料の移動容量は、多孔性要素の中空容積に
よって限定される。
さらに好ましい態様において、本装置は、一部に、多
孔性要素、多孔性要素の外辺部を越えて伸長する凹凸模
様表面の先端を有する凹凸模様表面の非吸収性要素、並
びに、多孔性要素の外辺部を越えて伸長する非吸収性要
素の凹凸模様表面の部分の上方に位置する第一流体導入
開口部、及び、多孔性要素の中央部上方に位置する付加
的流体開口部を有する、さらなる要素、を含む(第10図
及び第11図)。試料は、多孔性要素の境界を越えて伸長
している凹凸模様表面の部分の上の第一流体開口部か
ら、装置に導入される。次いで試料は凹凸模様表面の流
路に沿って移動し、凹凸模様表面と多孔性要素との接触
により毛細管流路のネットワークを形成している凹凸模
様表面の部分に到達する。次いで、各々の装置の構成要
素の流体保持力の相対的強さに従って、試料は毛細管流
路のネットワーク内に、または多孔性要素内に流れ、流
体保持力が多孔性要素への試料の移動に有利であったと
すると、最初毛細管流路のネットワーク内に入っていた
試料は、毛細管流路のネットワークから自然に多孔性要
素へと移動する。検定プロトコルが要求するならば、追
加の流体を、付加的流体開口部より装置に導入するが、
装置に加えられた流体の総容量が、多孔性要素の中空容
積を実質上超える時は、多孔性要素の中空容積を超える
流体が毛細管流路のネットワークに移動するよう、流体
の移動が自然に始まる。さらなる特に好ましい態様にお
いて、装置の合計の流体受容能は、非吸収性要素と多孔
性要素が突き出ていない任意的要素によって囲まれる空
間に付随する容積によって、毛細管流路のネットワーク
の受容能を上回る。
本発明に係る方法において、試料は本発明装置に最初
に添加される流体である。検定方法の組み立てによる
が、試料は一部に以下の物、即ち、リガンドレセプタ
ー、結合試薬、標本由来の標的リガンド、標識されたリ
ガンド類似化合物複合体、標識されたリガンドレセプタ
ー複合体、遊離/結合標識分離試薬及び/または信号発
展系の要素、の幾つかまたは全てを含む。装置に加えら
れる追加の流体は、検定操作を完結させるために必要な
残りの試薬を含み得る。検定方法のプロトコルによる
が、追加の流体試薬は、リガンドレセプター、標本由来
の標的リガンド、標識されたリガンド類似化合物複合
体、標識されたリガンドレセプター複合体、リガンドレ
セプター、結合試薬、遊離/結合分離試薬及び/または
信号発展系の要素を含み得るがこれらに限定される訳で
はない。検定プロトコルの組み立てによるが、検定プロ
トコルによって適宜変わる連続的な追加の流体試薬の構
成内容を有する検定操作を完結させるために、幾つかの
追加の流体試薬が必要となることがある。例えば競合リ
ガンド−レセプター検定において、試料は一部に標本由
来の標的リガンド及び標識されたリガンド類似化合物複
合体を含む。これとは異なり、多孔性要素が、リガンド
類似化合物複合体と既に複合体形成している固定された
リガンドレセプターを含んでいる、置換競合リガンドレ
セプター検定においては、試料は一部に標本由来の標的
リガンドを含み、一方、連続的置換競合リガンドレセプ
ター検定においては、試料は一部にリガンド類似化合物
複合体を含み、標本由来の標的リガンドを、試料として
ではなく追加の流体として装置に加えることができる。
例えば連続的非競合検定方法においては、試料は一部
に標本由来の標的リガンドを含む。追加の流体は、一部
に標識されたリガンドレセプター複合体を含むことがで
きる。さらなる追加の流体は、個別にまたは合して、遊
離/結合標識分離試薬及び信号発展系の要素を一部に含
み得る。もし検定が同時非競合法であるならば、試料は
一部に標本由来の標的リガンド及び標識されたリガンド
レセプター複合体を含むことができる。別法として、試
料は標本由来の標的リガンド、第一のリガンドレセプタ
ー、及び標識された第二のリガンドレセプター複合体を
組み合わせた物であってもよい。標識リガンドまたは第
一のリガンドレセプターの固定化、並びに、多孔性要素
上へそれらの複合を促進させるため、結合試薬が含まれ
ていてもよい。ここでさらに、検定方法の要求するさら
なる追加の流体は、例えば遊離/結合標識分離試薬及び
/または信号発展系の要素を含むことができる。
さらに好ましい本発明装置の態様において、本発明に
係る競合リガンド−レセプター法は、多孔性要素の中央
部上方に位置する第一流体開口部から試料を多孔性要素
に添加することを含む。標本由来の標的リガンド及び標
識されたリガンド類似化合物を含有する試料は、広がっ
て多孔性要素の露出した表面に入り、これにより、多孔
性要素上に非拡散的に固定されたリガンドレセプターと
の相互作用が誘発される。本発明装置の好ましい態様に
おいて、リガンドレセプターは、多孔性要素の全体を含
む一つの領域に実質上均等に固定される。特に好ましい
態様において、リガンドレセプターは、少なくとも一つ
の独立した多孔性要素上の領域に固定されている。さら
なる特に好ましい態様においては、多数のリガンドレセ
プターが、各領域が少なくとも一つのリガンドレセプタ
ーを含む多数の独立した領域に固定されている。さらな
る特に好ましい態様においては、リガンドレセプターの
独立した領域の数は、少なくとも、測定されるべき独立
したリガンドの数と同等に多い。標的リガンド及び標識
されたリガンド類似化合物複合体の間で、固定されたリ
ガンドレセプターの限られた結合サイトについての競合
が可能となる。装置に添加された流体の総容量が、少な
くとも多孔性要素の中空容積を実質上満たすに充分であ
る時、その量を超える流体は、多孔性要素、及び、多孔
性要素と非吸収性要素の凹凸模様表面との接触によって
作られる毛細管流路のネットワークの間に自然に移動す
る。多孔性及び非吸収性要素の間の流体の移動は、多孔
性要素上に固定されたリガンドレセプターと複合体形成
した標識されたリガンド類似化合物複合体が、多孔性要
素上に固定されたリガンドレセプターと複合体形成しな
かった標識されたリガンド類似化合物複合体から分離す
ることを促進する。次いで、この検定の結果を、固定さ
れたリガンドレセプター領域内部における標識されたリ
ガンド類似化合物複合体の存在または不在の決定によっ
て判断する。このような独立したリガンドレセプター領
域が多数存在する場合は、1以上の目的とする標的リガ
ンドを同時に検出または定量する装置を使用することが
できる。さらに好ましい態様においては、検定プロトコ
ルが要求するならば、一部に遊離/結合分離溶液または
信号発展系の要素のいずれかまたは両者を含み得る、追
加の流体を、流体開口部から装置に添加する。
本発明装置の別の好ましい態様においては、本発明に
係る検定方法は、連続的置換競合リガンド−レセプター
プロトコルとして遂行できる。一部に標識されたリガン
ド類似化合物複合体を含む試料を、第一流体開口部より
添加し、多孔性要素上に固定されたリガンドレセプター
と相互作用させる。一部に標本由来の標的リガンドを含
む追加の流体を、付加的流体開口部より装置に添加し、
多孔性要素上に固定されたリガンドレセプターと複合体
形成した標識されたリガンド類似化合物複合体を置換さ
せる。装置に添加された流体の総容量が、少なくとも多
孔性要素の中空要素を実質上満たすに充分である時、そ
の量を超える流体は、多孔性要素、及び、多孔性要素と
非吸収性要素の凹凸模様表面との接触によって作られる
毛細管流路のネットワークの間に自然に移動する。次い
で、この検定の結果を、標本由来の標的リガンドによっ
て置換されなかったリガンドレセプター領域内の標識さ
れたリガンド類似化合物複合体の量を判断することによ
り決定する。このような独立したリガンドレセプター領
域が多数存在する場合は、1またはそれ以上の標的リガ
ンドを検出または定量することが可能である。
本発明のさらなる態様において、本発明に係る免疫ク
ロマトグラフィー法は、開口部が多孔性要素の先端上部
に位置する第一流体開口部を経て、本発明装置に試料を
添加することを含む。多孔性要素の先端は、本発明装置
の非吸収性要素の凹凸模様表面の外辺部を越えてこれが
伸長するように位置する。試料は、多孔性要素上に固定
されたリガンドレセプターに付随する限られた数の結合
サイトについての競合を受ける、標本由来の標的リガン
ド及び標識されたリガンド類似化合物複合体を一部に含
む。本方法の特に好ましい態様において、凹凸模様表面
を越えて伸長している多孔性要素の下面は、試料がこの
表面を通り抜けられないように、密閉されている。試料
は、最初の試料導入点に隣接する領域に始まって、試料
の導入点から遠い多孔性要素の領域へと進んで、実質的
に多孔性構造の中に制限されている多孔性要素を横切
る。試料内の標識されたリガンド類似化合物複合体およ
び標本由来のリガンドは、多孔性要素の横断の間に、多
孔性要素上に非拡散的に固定されたリガンドレセプター
を競合する。本発明の好ましい態様において、リガンド
レセプターは、第一の要素の全体を通じて実質上均一に
固定されている。特に好ましい態様において、リガンド
レセプターは、試料の横断経路に沿った1またはそれ以
上の独立した領域内に均一に固定されている。さらなる
特に好ましい態様において、多数のリガンドレセプター
が、各々の領域が少なくとも一つのリガンドレセプター
を含んでいる、多数の独立した領域に固定される。さら
なる特に好ましい態様においては、リガンドレセプター
の独立した領域の数は、少なくとも、測定されるべき独
立したリガンドの数と同等に多い。試料による多孔性要
素の横断の結果、或る容量の遊離/結合標識分離溶液
が、付加的流体開口部を経て多孔性要素の中央部に加え
られ、結合していない標識されたリガンド類似化合物複
合体が、多孔性要素上に固定されたリガンドレセプター
に結合した標識されたリガンド類似化合物複合体から分
離される。付加的流体開口部の下の多孔性要素の部分も
また非吸収性要素の凹凸模様表面と接触しており、故に
毛細管流路のネットワークを形成する。充分量の流体が
装置内に導入してある時は、多孔性要素及び毛細管流路
のネットワークの間で流体の移動が自然に始まる。リガ
ンドレセプターが多孔性要素の全体にわたって均一に固
定されている。本発明装置の好ましい態様において、検
定結果は、多孔性要素上に固定されたリガンドレセプタ
ーに結合することにより固定された、標識されたリガン
ド類似化合物複合体の存在または不存在を決定すること
によって判断する。リガンドレセプターが多孔性要素の
全体にわたって均一に結合している、さらに好ましい態
様において、標本中に存在するリガンドの量は、標識さ
れたリガンド類似化合物複合体と複合体形成している多
孔性要素の長さに関係する。リガンドレセプターが多数
の独立した領域内で固定されている、本発明装置の特に
好ましい態様においては、標本の中のリガンドの量は、
標識されたリガンド類似化合物複合体がその中に検出さ
れる独立した領域の数に関係し、係る領域は、流体試料
の横断する経路に沿って並んでいる。したがって、試料
の中に含まれるリガンドの量は、リガンドレセプターが
多孔性要素全体に実質上均一に固定されている場合は、
試料の導入に近接した領域とこの位置から遠い領域とを
連結する弦に沿った標識されたリガンド類似化合物複合
体と複合体形成している合計の直線距離に関係し得る
か、または、リガンドレセプターが多数のこのような独
立したリガンドレセプター領域に固定されている場合
は、リガンドレセプターと複合体形成している標識され
たリガンド類似化合物複合体がその中に検出される独立
領域の数に関係し得る。多数のリガンドレセプターが多
数の独立したレセプター領域内に固定されている態様に
おいては、特定のリガンド特異的レセプター領域内の信
号の存在または不在を決定することによって、多数の標
的リガンドを検出することができる。
本発明に係るさらなる態様において、本発明に係る競
合リガンド−レセプター法は、第一流体開口部から装置
の多孔性要素に試料を加えることを含むが、ここで係る
試料は、一部にリガンドレセプター、標本由来の標的リ
ガンド及び標識されたリガンド類似化合物複合体を含
む。装置に試料を添加する前に、標本由来の標的リガン
ド及び標識されたリガンド類似化合物複合体は、試料の
中にあるリガンドレセプター上の限られた数の結合サイ
トについて競合している。装置に加えられる試料は、多
孔性要素上にまたはこれらを通って広がり、または毛管
作用で運ばれる。試料の中のリガンドレセプターに結合
しなかった標的リガンド及び標識されたリガンド類似化
合物複合体は、多孔性要素上に固定されたリガンドレセ
プターと結合することができる。本発明の好ましい態様
において、このリガンドレセプターは多孔性要素の全体
にわたって実質上均一に固定されている。特に好ましい
態様において、リガンドレセプターは、多孔性要素上の
1またはそれ以上の独立した領域内に均一に固定されて
いる、さらなる特に好ましい態様においては、多数のリ
ガンドレセプターが、各々少なくとも一つのリガンドレ
セプターを含んでいる多数の独立した領域に固定されて
いる。さらなる特に好ましい態様においては、リガンド
レセプターの独立領域の数は、少なくとも測定されるべ
き独立領域の数と同等に多い。多孔性要素と試料とのイ
ンキュベーションの結果、或る容量の遊離/結合標識分
離溶液が、流体開口部を経て多孔性要素に加えられ、多
孔性要素上に固定されたリガンドレセプターに結合した
標識されたリガンド類似化合物複合体を、多孔性要素上
に固定されたリガンドレセプターに結合しなかた標識さ
れたリガンド類似化合物複合体から分離させる。多孔性
要素から毛細管流路のネットワークへの流体の移動は、
多孔性要素に加えられた流体の総容量が多孔性要素の中
空容積を実質上満たす時、開始する。リガンドレセプタ
ーが多孔性要素全体にわたって均一に固定されている、
本発明装置の好ましい態様においては、次いで、多孔性
要素上の固定されたリガンドレセプターと複合体形成し
た、標識されたリガンド類似化合物複合体の存在または
不在について、多孔性要素を調べることにより、この検
定の結果を決定する。多数のリガンドレセプターが多数
の独立領域内に固定されている、本発明装置の特に好ま
しい態様においては、どの独立領域が標識されたリガン
ド類似化合物を固定しているかの決定を行なう。
さらに好ましい態様において、本発明に係る非競合方
法は、試料を第一流体開口部から装置の多孔性要素に加
えることを含み、このような試料は、一部に、標本由来
の標的リガンドを含む。この試料は、第一流体開口部に
よって露出されている多孔性要素の上及び中に広がり、
次いで多孔性要素の中に入る。試料に含まれている標的
リガンドは、多孔性要素上に固定された第一のリガンド
レセプターと結合する。好ましい態様において、第一の
リガンドレセプターは、多孔性要素全体にわたり実質上
均一に固定される。特に好ましい態様において、第一の
リガンドレセプターは、第一の要素上の少なくとも一つ
の独立した領域に固定される。さらなる特に好ましい態
様において、多数の第一リガンドレセプターは、各領域
が少なくとも一つのリガンドレセプターを含んでいる、
多数の独立した領域に固定される。さらなる特に好まし
い態様において、独立領域の数は、少なくとも測定され
るべき標的リガンドの数と同等に多い。標的リガンド
を、固定された第一のリガンドレセプターと結合させた
後、標識された第二のレセプター複合体を含む追加の流
体を、付加的流体開口部から、装置に添加する。標識さ
れた第二のレセプター複合体は、固定された第一リガン
ドレセプターと複合体形成することにより多孔性要素上
に固定された標的リガンドと結合する。遊離/結合標識
分離溶液を付加的流体開口部から装置に加えることによ
り、多孔性要素上に固定された標的リガンドと結合しな
かった標識された第二のレセプター複合体を除去する。
流体の移動は、多孔性要素と、多孔性要素及び非吸収性
要素の凹凸模様表面の接触によって形成された毛細管流
路のネットワークとの間で起こり、多孔性要素に結合し
た第二のレセプター複合体を、結合していない第二のレ
セプター複合体から分離する役割を有する。必要なら
ば、結合した標識された第二レセプター複合体の標識か
らの信号を検出可能とするために、信号発展系の要素を
含む追加の流体を装置に加える。
試料が一部に、細胞材料から誘導され得る、または恐
らく粒子状の結合試薬に吸着されている、標的リガンド
を含む、本発明装置のさらに好ましい非競合方法におい
ては、多孔性要素による粒子(例えばラテックス粒子)
の物理的捕捉によってリガンドの検出を達成する。この
方法は、試料を第一流体開口部から装置の多孔性要素に
添加することを含む。試料は、第一流体開口部によって
露出されている多孔性の表面の上に広がり、次いで多孔
性要素の中に入る。試料の中に含まれている標的の被分
析物質は、多孔性要素の表面上及び小孔の中に捕捉され
ることによって物理的に保持される。多孔性要素上への
標的リガンドの物理的固定の後、標識されたレセプター
複合体を含有する追加の流体を、付加的流体開口部から
装置に添加する。標識されたレセプター複合体は、多孔
性要素により捕捉された標的リガンドに結合する。多孔
性要素上に固定された標的リガンドに結合しなかった標
識されたレセプター複合体は、遊離/結合標識分離溶液
を、付加的流体開口部より装置に添加することによって
除去する。多孔性要素と、多孔性要素及び非吸収性要素
の凹凸模様表面の接触によって形成された毛細管流路の
ネットワークとの間の流体の移動は、結合している標識
されたレセプター複合体を結合していないレセプター複
合体から分離する働きをする。必要ならば、多孔性要素
に固定された標識されたレセプター複合体の標識からの
信号を検出可能とするために、信号発展系の要素を含む
追加の流体を装置に加える。
特に上記態様に言及して本発明を詳細に記述してき
た。しかしながら、本発明の精神及び範囲の中で変化及
び修飾を施し得ることは理解できるであろう。
実施例1 エストロン−3−グルクロン−(2−アミノ
−A−チオールブタン酸 チオラクトン]−アミド[E3
G−HCTL]の製造 エストロン−3−グルクロニド(E3G)77mg(1.7x10
-4mol)、ホモシステインチオラクトンヒドロクロリド2
9mg(1.9x10-4mol)、及びピリジン0.015ml(1.9x10-4m
ol)を、ジメチルホルムアミド0.47mlに溶解した。この
混合物を、ジメチルホルムアミド0.23ml中ジシクロヘキ
シルカルボジイミド30mg(1.9x10-4mol)を含有する溶
液に加えた。このフラスコをアルゴンで一掃し、密閉
し、25℃で3時間撹拌した。不溶性の沈澱を濾過し、溶
媒を減圧で除いた。残留物をエタノール/水(15:12v/
v)溶液0.4mlに再懸濁し、不溶性の沈澱を濾過によって
除去した。
次に粗反応混合物をエタノール/水(15:12v/v)溶液
0.5mlに溶解し、メタノール/水の1:9混合液で平衡化し
たC18 HPLCカラム(1cm x 25cm)に、流速2.0ml/分
で適用した。化合物を、メタノール/水の1:9混合液か
らメタノール/水の1:1混合液に至る傾斜をもつ勾配で
8分間溶出し、次いで100%メタノールまでの勾配でさ
らに20分間溶出した。E3G−HCTLは25分及び27分の間に
溶出した。生成物を含む画分を合し、溶媒を減圧で除い
た。E3G−HCTL63mgを回収した。
モルフィン−牛血清アルブミン複合体の製造 アセトニトリル1ml中SMCC(ピアス)20mgを含有する
溶液75μlを、0.1Mホウ酸カリウム、0.1M燐酸カリウ
ム、0.15M塩化ナトリウム(pH7.5)中の20mg/ml牛血清
アルブミン1.9mlに加えた。この溶液を25℃で1時間撹
拌し、次いで0.1M燐酸カリウム、0.02Mホウ酸カリウ
ム、0.15M塩化ナトリウム(pH7.0)中で平衡化したGH25
(アミコン・コーポレーション)を入れたカラム上のゲ
ル濾過クロマトグラフィーによって、未反応の試薬から
蛋白を分離した。蛋白画分を集めた。容量1.05mlの0.12
M水酸化カリウム、30%エタノール中の0.6mM EDTAを、
メタノール中の21mM E3G−HCTL100μlに加えた。5分
後、この溶液1.1mlを、SMCCで誘導体化した牛血清アル
ブミン(6.5mg/ml)9.2mlに加えた。溶液を25℃で2時
間撹拌し、次いで10mM(2−(N−モリホリノ))エタ
ンスルホン酸(pH5.0)1で2回透析した。
E3G−コロイド金複合体の製造 フレンス、ネイチャー、フィジカル・サイエンシズ第
241巻20頁(1973)の方法に従って、平均直径42nmのコ
ロイド金を製造した。0.1M(2−(−モルホリノ)エタ
ンスルホン酸(MES)(pH5.8)5.6mlを、コロイド金50m
lに、すばやく撹拌しながら滴下することにより、E3G−
コロイド金複合体を製造した。E3G−BSA複合体(10mM
MES中3mg/ml、0.02%アジドナトリウム、pH5.8)を、す
ばやく撹拌しながら一度にコロイド金に加えた。完全に
混合された後、撹拌を停止し、溶液を室温で30分間イン
キュベートした。続いてさらに1mlのBSA(10mM MES中3
mg/ml、0.02%アジドナトリウム、pH5.8)を混合しなが
ら加え、5分間インキュベートした。ポリエチレングリ
コール(平均分子量=20000)を1%溶液(0.59ml)と
して加え、混合した。このコロイド金を4℃で27000gの
遠沈に12分間付し、ペレット化した。上清を除き、ペレ
ットを、再懸濁し上記のごとく遠沈に付すことにより、
35mlの10mM燐酸カリウム、0.01%ポリエチレングリコー
ル、0.02%アジドナトリウム(pH7.0)で2回洗浄し
た、最後の遠沈後、ペレットを緩衝液0.5mlに再懸濁
し、4℃で保存した。
装置の組み立て及び遊離/結合複合体の分離の証明 ナイロン膜(ポール・イムノダイン、0.65μm)を、
小さな0.10インチx1.1インチの長方形の第一流体開口部
を中央に型で切り抜いてある0.020インチのスチレンシ
ートの下面に重ねた。E3Gに対するモノクローナル抗体
を、蛋白結合法;1M PO4、100mg/mlテトラゾール、50mM
ホウ酸塩、150mM NaCl、1.5mg/ml抗体、pH7.4、を用い
て、第一流体開口部の中に等しい間隔をとった3個の0.
6μlの点の連続として、活性化ナイロン膜に共有結合
させた。この膜を1%w/vカゼインの溶液でブロック
し、デシケーター中で一夜乾燥した。乾燥後、この積層
した組み立て品を、一連の、幅0.014インチ、深さ0.007
インチの縦の90゜のV形流路を有するスチレン共重合体
の射出成型部品上に配置した。次いでこの積層物を、射
出成型部品に超音波でスポット溶接した。
抗E3G抗体に結合していないE3Gコロイド金複合体の試
料60μlを、第一流体開口部の中央に露出している膜に
加え、この膜に吸収させた、抗E3G抗体と100%結合して
いるE3Gコロイド金複合体の等分試料60μlを、別の装
置の第一流体開口部の中央に加えた。両装置において、
複合体が吸収された後、界面活性剤として0.05%ルブロ
ールを含有する水性洗浄溶液100μlを、第一流体開口
部の中央に露出している膜に加え、膜を通って流れさせ
た。洗浄工程の直後に、抗E3G抗体の結合していないE3G
コロイド金複合体を適用した、第一の装置の膜は、3個
の明瞭な赤色のスポットの連続を形成し、残りの膜は白
色に戻った。100%結合しているE3Gコロイド金複合体を
使用した第二の装置の膜の場合、膜全体が白色に戻っ
た。これにより、リガンド類似化合物複合体は多孔性要
素に固定されたリガンドレセプターと特異的に結合し、
多孔性要素と凹凸模様表面の非吸収性要素との間で形成
された毛細管流路のネットワークは、結合していない試
薬を多孔性要素から効率的に洗い去る機能を有すること
が証明された。
実施例2 モルフィン−アルカリホスファターゼ複合体
の製造 スルホ−SMCC(ピアス)3mg(6.9x10-6mol)を、0.1M
燐酸カリウム、0.02Mホウ酸カリウム、0.15M塩化ナトリ
ウム(pH7.5)に入れた4.9mg/mlアルカリホスファター
ゼ2.2mlに加えた。この蛋白溶液を25℃で1時間撹拌
し、次いで、0.1M燐酸カリウム、0.02Mホウ酸カリウ
ム、0.15M塩化ナトリウム(pH7.0)で平衡化したGH25
(アミコン・コーポレーション)40mlを入れたカラム上
のゲル濾過クロマトグラフィーにより、未反応のスルホ
−SMCCから蛋白を分離した。カラムから溶出する蛋白画
分を集めた。40%メタノール中の0.12M炭酸カリウム、
0.6mM EDTA20μlを、メタノール中の48.5mM E3G−HC
TL 13μlに添加することにより、E3G−HCTLを加水分
解した。この溶液を25℃で10分間保ち、次いでこの溶液
30μlを、0.1M燐酸カリウム、0.02Mホウ酸カリウム、
0.15M塩化ナトリウム、0.4mM塩化マグネシウム(pH7.
0)中のスルホ−SMCC(3.6mg/ml)で誘導体としたアル
カリホスファターゼ250μlに加えた。溶液を1N HClで
pH7.0に調節し、次いで25℃で30分間撹拌した。蛋白
を、前記のようなゲル濾過クロマトグラフィーによって
未反応の試薬から分離した。蛋白画分を集め、この複合
体を、検定に使用するために、1%牛血清アルブミン、
1mM塩化マグネシウム、0.1mM塩化亜鉛、0.1%アジドナ
トリウム、及び10mM3−(4−モルホリノ)プロパンス
ルホン酸(pH7.0)を含有する溶液中に希釈した。
装置の組み立て及び試料添加後の毛細管流路のネットワ
ークの生成 ナイロン膜(ポール・イムノダイン、0.65μm)を、
小さな0.10インチx1.1インチの長方形の第一流体開口部
を中央に型で切り抜いてある0.020インチのスチレンシ
ートの下面に重ねた。E3Gに対するモノクローナル抗体
を、蛋白結合法;1M PO4、100mg/mlテトラゾール、50mM
ホウ酸塩、150mM NaCl、1.5mg/ml抗体、pH7.4、に従っ
て、第一流体開口部の中に等しい間隔をとった3個の0.
6μlの点の連続として、活性化ナイロン膜に共有結合
させ、次にこの溶液を1%w/vカゼインの溶液でブロッ
クし、デシケーター中で一夜乾燥した。乾燥後、この積
層した組み立て品を、膜の下面が宙に懸垂するように位
置させた。抗E3G抗体と結合していない、E3G及びアルカ
リホスファターゼの複合体の等分試料60μlを、第一流
体開口部の中央に露出している膜に加え、膜の中に吸収
させた。もう一つの膜積層物においては、抗E3G抗体と1
00%結合したE3G−アルカリホスファターゼ複合体60μ
lを、第一流体開口部の中央に加えた。
次いで、写真エッチングを施したマグネシウム合金板
に積層物を個別に乗せた。この平板は、幅0.014イン
チ、深さ0.007インチの縦の90゜のU形流路の連続を有
した。幅0.028インチ、深さ0.007インチの127゜のU形
流路の連続は、縦の流路に垂直であった。次いで、界面
活性剤として0.005%ルブローブを含有する水性洗浄溶
液の等分試料100μlを、第一流体開口部の中央に露出
した膜に加え、膜を通って流れさせた。この後、可視的
な色を生成することのできるアルカリホスファターゼの
基質である、燐酸インドキシル10mMを含有する溶液60μ
lを添加した。2分後、抗E3G抗体と結合していないE3G
−アルカリホスファターゼ複合体を使用した、第一の装
置の膜は、3個の明瞭な青色のスポットのパターンを形
成し、一方予め完全に抗E3G抗体と結合させたE3G−アル
カリホスファターゼ複合体を使用した、第二の膜の露出
された膜は、白色のままであった。この事により、多孔
性要素と凹凸模様表面の非吸収性要素との接触の結果生
成する毛細管流路のネットワークは、多孔性要素への試
料の最初の添加の後に形成され得る事が証明された。
実施例3 3−0−[2−(2−アミノ−4−チオール
ブタン酸チオラクトン)−アセトアミド]−モルフィン
ヒドロクロリド(モルフィン−HCTL)の製造 ホモシステインチオラクトンヒドロクロリド(120m
g、7.8x10-4mol)、ピリジン62mg(7.8x10-4mol)、及
び3−O−カルボキシメチルモルフィンヒドロクロリド
296mg(7.8x10-4mol)を、ジメチルホルムアミド5mlに
溶解した。次いでジシクロヘキシルカルボジイミド177m
g(8.6x10-4mol)を含有するジメチルホルムアミド溶液
1mlを加えた。このフラスコをアルゴンで一掃し、溶液
を25℃で3時間撹拌した。溶媒を減圧で蒸発させ、水20
mlを残留物に加えた。溶液を5分間撹拌し、次いで不溶
のジシクロヘキシルウレアを濾過した。濾液を塩化メチ
レン10mlで洗浄した。水層のpHを炭酸カリウムの飽和水
溶液で7に調節した。水性溶液を塩化メチレン10mlで6
回抽出した。合した有機抽出物を硫酸マグネシウム2gで
乾燥し、濾過し、溶媒を減圧で除いた。残留物にエタノ
ール(20ml)を加え、減圧下に蒸発させてピリジンを除
去した。酢酸エチル(10ml)を加え、不溶の沈澱を濾過
した。この溶液に、pHがリトマス紙に対し赤色を示すま
でエーテル性塩酸(1M)を撹拌しながら加えた。白色固
体を濾過し、酢酸エチルで洗浄した。生成物を減圧乾燥
すると収量は316mgであった。
モルフィン−牛血清アルブミン複合体の製造 アセトニトリル1ml中にSMCC(ピアス)20mgを含有す
る溶液75μlを、0.1Mホウ酸カリウム、0.1M燐酸カリウ
ム、0.15M塩化ナトリウム(pH7.5)に入れた20mg/mlの
牛血清アルブミン1.9mlに加えた。この溶液を25℃で1
時間撹拌し、次いで0.1M燐酸カリウム、0.02Mホウ酸カ
リウム、0.15M塩化ナトリウム(pH7.0)で平衡化したGH
25(アミコン・コーポレーション)を入れたカラム上の
ゲル濾過クロマトグラフィーにより、未反応の試薬から
蛋白を分離した。蛋白画分を集めた。40%メタノール中
の0.12M炭酸カリウム、0.6mM EDTA0.42ml容量をモルフ
ィン−HTCL4mgに加えた。10分後、この溶液140μlを、
SMCCで誘導体化した牛血清アルブミン(4.6mg/ml)8.2m
lに加えた。溶液を25℃で2時間撹拌し、次いで10mM
(2−(N−モルホリノ))エタンスルホン酸(pH5.
0)2lで透析した。透析緩衝液は、モルフィン−BSA複合
体を集める前に2回交換した。
モルフィン−コロイド金複合体の製造 フレンス、ネイチャー、フィジカル、サイエンシズ第
241巻20頁(1973)の方法に従って、平均直径45nmのコ
ロイド金を製造した。0.1M(2−(N−モルホリノ)エ
タンスルホン酸(MES)(pH5.8)5.6mlを、コロイド金5
0mlに、すばやく撹拌しながら滴下することにより、モ
ルフィン−コロイド金複合体を製造した。モルフィン−
BSA複合体(10mM MES中3mg/ml、0.02%アジドナトリウ
ム、pH5.8)を、すばやく撹拌しながら一度にコロイド
金に加えた。完全に混合された後、撹拌を停止し、溶液
を室温で30分間インキュベートした。続いてさらに1ml
のBSA(10mM MES中3mg/ml、0.02%アジドナトリウム、
pH5.8)を混合しながら加え、5分間インキュベートし
た。ポリエチレングリコール(平均分子量=20000)を
1%溶液(0.59ml)として加え、混合した。このコロイ
ド金を4℃で27000gの遠沈に12分間付し、ペレット化し
た。上清を除き、ペレットを、再懸濁し上記のごとく遠
沈に付すことにより、10mM燐酸カリウム35ml、0.01%ポ
リエチレングリコール、0.02%アジドナトリウム(pH7.
0)35mlで2回洗浄した。最後の遠沈後、ペレットを緩
衝液0.5mlに再懸濁し、4℃で保存した。
免疫クロマトグラフィー装置の組み立て及び免疫クロマ
トグラフィー効果の立証 ナイロン膜(ポール・バイオダイン C 5.0μm)
を、小さな0.10インチx1.10インチの付加的流体開口部
及び0.10インチx0.10インチの第一流体開口部を型で切
り抜いてある0.020インチのスチレンシートの下面に重
ねた。1%ポリビニルアルコール(2000MW)、50mMクエ
ン酸、1.17mg/ml抗体(pH3.0)を含有する溶液からの吸
着によって、モルフィンに対するモノクローナル抗体
を、膜上に固定し、次いでこの膜を0.1%w/vカゼイン及
び1%ポリビニルアルコール(2000MW)の溶液でブロッ
クし、次にデシケーター中で一夜乾燥した。乾燥後、こ
の積層した組み立て品を、一連の、幅0.014インチ、深
さ0.007インチの縦の90゜のV形流路を有するスチレン
共重合体の射出成型部品上に配置した。次いでこの積層
物を、第一流体開口部の下の膜が非吸収性感染成型部品
の凹凸模様表面と接触しないように、射出成型部品に超
音波でスポット溶接した。
次に、一連のモルフィン−コロイド金複合体(相対的
濃度2、1.3及び1)の等分試料60μlを、上記3つの
装置の各々の第一流体開口部に加えた。複合体が開口の
長さ全体を移動した後、界面活性剤として0.05%ルブロ
ールを含有する水性洗浄溶液100μlを、付加的流体開
口部の中央に加え、膜を通って流れさせた。洗浄工程の
完了後直ちに、付加的流体開口部内の膜上に赤色領域が
現われた。赤色領域の長さは、モルフィン−コロイド金
複合体の濃度に従って異なった。この事は、試料の中の
標識された種は、多孔性要素の一方の端に導入されて、
多孔性要素に沿った固定されたリガンドレセプターと反
応させられることを証明している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ビューチラー、ケネス・フランシス アメリカ合衆国92071 カリフォルニア、 サンティー、クロスウェイ・コート 8705番 (72)発明者 バルカース、ガナース・エドワード アメリカ合衆国92025 カリフォルニア、 エスコンディド、パセオ・デル・ソル 2893番 (72)発明者 アンダーソン、リチャード・レイ アメリカ合衆国92024 カリフォルニア、 エンシニタス、ホリーリッジ・ドライブ 634番 (56)参考文献 欧州特許出願公開239174(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/48 - 33/98

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)流体試料から少なくとも一つの標的
    リガンドを物理的に捕捉する多数の小孔を有し、前記少
    なくとも一つの標的リガンドの存在若しくは量を検出す
    る標識試薬を収容するようにしてなる多孔性要素と、 (b)凹凸模様表面を有し、前記多孔性要素と流体連絡
    すると共に前記多孔性要素と直接接触して毛細管流路ネ
    ットワークを形成する非吸収性要素とからなり、前記毛
    細管流路の流体連絡が前記多孔性要素から非吸収性要素
    の方向に向かっていることを特徴とする不均一系検定装
    置。
  2. 【請求項2】(a)少なくとも一つの領域に固定され、
    当該領域内の液体試料から少なくとも一つの標的リガン
    ドを特異的結合により固定し得る少なくとも一つの結合
    試薬を含み、前記少なくとも一つの標的リガンドの存在
    若しくは量を検出する標識試薬を収容するようにしてな
    る多孔性要素と、 (b)凹凸模様表面を有し、前記多孔性要素と流体連絡
    すると共に前記多孔性要素と直接接触して毛細管流路ネ
    ットワークを形成する非吸収性要素とからなり、前記毛
    細管流路の流体連絡が前記多孔性要素から非吸収性要素
    の方向に向かっていることを特徴とする不均一系検定装
    置。
  3. 【請求項3】前記結合試薬がリガンドレセプターである
    請求項2に記載の装置。
  4. 【請求項4】前記リガンドレセプターがモノクローナル
    抗体である請求項3に記載の装置。
  5. 【請求項5】(a)少なくとも一つの領域に固定され、
    少なくとも一つのリガンド類似化合物複合体が前記領域
    内の流体試料中の少なくとも一つの標的リガンドの量に
    対応する量だけ固定されるように少なくとも一つの類似
    化合物複合体若しくは少なくとも一つの標的リガンドを
    特異的結合により固定し得るリガンドレセプターの形態
    で少なくとも一つの結合試薬を含み、前記少なくとも一
    つの標的リガンドの存在若しくは量を検出するリガンド
    類似化合物複合体を収容するようにしてなる多孔性要素
    と、 (b)凹凸模様表面を有し、前記多孔性要素と流体連絡
    すると共に前記多孔性要素と直接接触して毛細管流路ネ
    ットワークを形成する非吸収性要素とからなり、前記毛
    細管流路の流体連絡が前記多孔性要素から非吸収性要素
    の方向に向かっていることを特徴とする不均一系検定装
    置。
  6. 【請求項6】前記リガンドレセプターがモノクローナル
    抗体である請求項5に記載の装置。
  7. 【請求項7】前記多孔性要素に近接するための少なくと
    も一つの開口部を備え、当該開口部に供給された流体が
    前記多孔性要素に毛管作用で吸い込まれるように実質的
    に前記多孔性要素の上又は周囲に配置された非吸収性第
    三要素を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    一に記載の装置。
  8. 【請求項8】前記多孔性要素がナイロン膜であることを
    特徴とする請求項1〜7のいずれか一に記載の装置。
  9. 【請求項9】請求項2〜8のいずれか一に記載の装置を
    使用して非競合リガンドレセプター検定を行う方法であ
    って、 (a)所定量の試料を前記装置に適用し、 (b)前記標的リガンドと固定結合試薬との間に形成さ
    れた複合体と結合し得る所定量の標識第二結合試薬を加
    え、 (c)洗浄して過剰の未結合試薬を除去することを特徴
    とする方法。
  10. 【請求項10】請求項3〜8のいずれか一に記載の装置
    を使用して競合リガンドレセプター検定を行う方法であ
    って、 (a)少なくとも一つの標的リガンドと、多孔性要素に
    結合されたリガンドレセプターへの結合を前記標的リガ
    ンドと競合する少なくとも一つの標的リガンド類似化合
    物とを含む所定量の試料を前記装置に適用し、 (b)前記標識リガンド類似化合物を前記結合されたリ
    ガンドレセプターと結合させ、 (c)洗浄して過剰の未結合試薬を除去することを特徴
    とする方法。
  11. 【請求項11】標的リガンドの検定方法であって、 (a) (i)多孔性要素及び当該多孔性要素に固定さ
    れ特異的結合により前記多孔性要素内の前記標的リガン
    ドを固定する結合試薬と、(ii)前記多孔性要素と流体
    連絡する凹凸模様表面を有する非吸収性要素とからな
    り、当該非吸収性要素を前記多孔性要素と直接接触させ
    て当該多孔要素と共に毛細管流路ネットワークを形成さ
    せ、試料を単独で又は他の流体と組み合わせて前記多孔
    性要素に加えた際に流体が前記多孔性要素を経て前記非
    吸収性要素に汲み出されるようにしてなる装置に所定量
    の試料を接触させ、 (b)所定量の標識試薬を前記装置に接触させて前記標
    識試薬を固定された標的リガンドに特異的に結合させ、 (c)前記固定された標的リガンドに結合された前記標
    識試薬の量を前記試料中の前記標的リガンドの量又は存
    在に関係づけることを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】前記結合試薬が特異的結合により前記多
    孔性要素内の前記標的リガンドを固定するレセプターで
    ある請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】試料中の標的リガンドの検定方法であっ
    て、 (a)所定量の試料を前記標的リガンドと特異的に結合
    する第1レセプター及び第二標識リガンドレセプターに
    接触させて反応混合物を形成させ、 (b) (i)多孔性要素及び当該多孔性要素に固定さ
    れ特異的結合により前記多孔性要素内の前記第一レセプ
    ターを固定する結合試薬と、(ii)凹凸模様表面を有
    し、前記多孔性要素と流体連絡する非吸収性要素とから
    なり、当該非吸収性要素を前記多孔性要素と直接接触さ
    せて当該多孔性要素と共に毛細管流路ネットワークを形
    成させ、前記反応混合物を単独で又は他の流体と組み合
    わせて前記多孔性要素に加えた際に流体が前記多孔性要
    素を経て前記非吸収性要素に汲み出されるようにしてな
    る装置に前記反応混合物を所定量接触させ、 (c)前記結合試薬に結合された前記標識第二リガンド
    レセプターの量を前記試料中の前記標的リガンドの量若
    しくは存在に関係づけることを特徴とする方法。
  14. 【請求項14】試料中の標的リガンドの検定方法であっ
    て、 (a) (i)多孔性要素及び当該多孔性要素に固定さ
    れ特異的結合により前記多孔性要素内の前記標的リガン
    ド又は標識リガンド類似化合物複合体を固定する結合試
    薬と、(ii)凹凸模様表面を有する非吸収性要素であっ
    て、前記多孔性要素と流体連絡する非吸収性要素とから
    なり、当該非吸収性要素を前記多孔性要素と直接接触さ
    せて当該多孔性要素と共に毛細管流路ネットワークを形
    成させ、試料を単独で又は他の流体と組み合わせて前記
    多孔性要素に加えた際に流体が前記多孔性要素を経て前
    記非吸収性要素に汲み出されるようにしてなる装置に所
    定量の試料を接触させ、 (b)所定量の標識リガンド類似化合物複合体を前記装
    置に接触させて前記標識リガンド類似化合物複合体を前
    記レセプターに特異的に結合させ、 (c)前記レセプターに結合された前記標識リガンド類
    似化合物複合体の量を前記試料中の前記リガンドの量若
    しくは存在に関係づけることを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】前記装置が、前記多孔性要素に近接する
    ための少なくとも一つの開口部を有し、当該開口部に供
    給された流体が多孔性要素に汲み出されるように実質的
    に前記多孔性要素の上又は周囲に配置された非吸収性第
    三要素を含む請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】試料中の標的リガンドの検定方法であっ
    て、 (a)所定量の試料を標識リガンド類似化合物複合体及
    びレセプターと接触させ、前記レセプターを標的リガン
    ド及び標識リガンド類似化合物複合体と特異的に結合さ
    せて、反応混合物を形成させ、 (b) (i)多孔性要素及び当該多孔性要素に固定さ
    れ前記レセプターを特異的結合により前記多孔性要素に
    固定する結合試薬と、(ii)凹凸模様表面を有し、前記
    多孔性要素と流体連絡する非吸収要素とからなり、前記
    非吸収性要素を前記多孔性要素と直接接触させて当該多
    孔性要素と共に毛細管流路ネットワークを形成させ、前
    記反応混合物を単独で又は他の流体と組み合わせて前記
    多孔性要素に加えた際に流体が前記多孔性要素を経て非
    吸収性要素に汲み出されるようにしてなる装置に前記反
    応混合物を所定量接触させ、 (c)前記結合試薬に結合された前記標識リガンド類似
    化合物複合体の量前記試料中の前記標的リガンドの量若
    しくは存在に関係づけることを特徴とする方法。
  17. 【請求項17】前記装置が、前記多孔性要素に近接する
    ための少なくとも一つの開口部を有し、当該開口部に供
    給された流体が多孔性要素に汲み出されるように実質的
    に前記多孔性要素の上又は周囲に配置された非吸収性第
    三要素を含む請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】試料中の標的リガンドの検定方法であっ
    て、 (a)所定量の試料を標識リガンド類似化合物複合体及
    び第一レセプターと接触させ、前記第一レセプターが前
    記標的リガンド及び標識リガンド類似化合物複合体と特
    異的に結合して、反応混合物を形成させル工程、 (b) (i)多孔性要素及び当該多孔性要素に固定さ
    れ前記第一レセプターと結合していない標識リガンド類
    似化合物複合体を特異的結合により前記多孔性要素に固
    定する第二レセプターと、(ii)凹凸模様表面を有し、
    前記多孔性要素と流体連絡し、前記反応混合物を単独で
    又は他の流体と組み合わせて前記多孔性要素に加えた際
    に流体が前記多孔性要素を経て汲み出されるように前記
    多孔性要素と直接接触して当該多孔性要素と共に毛細管
    流路ネットワークを形成する非吸収性要素と、(iii)
    前記多孔性要素に近接するための少なくとも一つの開口
    部を有し、当該開口部に供給された流体が前記多孔性要
    素に近接するための少なくとも一つの開口部を有し、当
    該開口部に供給された流体が多孔性要素に汲み出される
    ように実質的に前記多孔性要素の上又は周囲に配置され
    た非吸収性第三要素とからなる装置に、所定量の前記反
    応混合物を接触させ、 (c)前記第二レセプターに結合された前記標識リガン
    ド類似化合物複合体の量を前記試料中の前記標的リガン
    ドの量若しくは存在に関係づけることを特徴とする方
    法。
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