JP2001323235A - 粘着剤組成物および粘着ラベル又はテープ - Google Patents
粘着剤組成物および粘着ラベル又はテープInfo
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Abstract
の粘着剤組成物を提供する。 【解決手段】特定組成のアクリル系共重合体樹脂(A)
100重量部、アルキルベンゼンスルホン酸アルカリ金
属塩、アルキルスルホコハク酸アルカリ金属塩から選ば
れる界面活性剤(B)0.1〜10重量部、分子内に2
個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート
化合物(C)0.05〜5重量部を含む組成物であり、
(A)が(a−1)アクリル酸、アクリル酸エステルの
1種、(a−2)ピロリドン基、モルホリノ基、グリシ
ジル基、ニトリル基、アルキル置換アミド基から選ばれ
る官能基を有するラジカル重合性モノマーの1種、(a
−3)イソシアナート基を反応する官能基をもつラジカ
ル重合性モノマーの1種及び(a−4)その他の単官能
ラジカル重合性モノマーから成ることを特徴とする接着
性組成物。
Description
び粘着ラベル又はテープに関し、詳しくは、耐湿熱性に
優れているために合成樹脂製基材の表面に設けられた金
属薄膜層に貼付けられて高温高湿度下に長時間暴露され
ても金属薄膜層を劣化させることがなく、しかも、各種
の被着体への接着力および保持力に優れた水性粘着剤組
成物および粘着ラベル又はテープに関する。
剤としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが主
成分モノマーである共重合体を主体とするアクリル系粘
着剤がある。そして、一般に、凝集力付与成分として、
また、接着性改良あるいは架橋起点導入成分として、
(メタ)アクリル酸の様なα,β−不飽和カルボン酸が
共重合されることが多い。
ち、合成樹脂製基材(フィルム)の表面に設けられた金
属薄膜層の表面に粘着剤層を設けて成る粘着ラベルの粘
着剤として、上記の様なアクリル系粘着剤を使用した場
合、高温高湿度雰囲気下の長時間暴露により、金属薄膜
層が劣化してフィルムの透明化が起こるという問題があ
る。斯かる問題点の原因としては、前記のα,β−不飽
和カルボン酸による腐食が考えられるが、その解決策と
してα,β−不飽和カルボン酸量を少なくした場合は、
充分な接着性および保持性が得られないとう問題があ
る。
340851号公報や特開平8−209099号公報に
は、カルボキシル基を有しないアクリル系ポリマーと特
定量のポリイソシアネート架橋剤から成る粘着剤の使用
が提案されているが、これらの粘着剤は、何れも溶剤系
の粘着剤である。また、特開平8−27436号公報や
特開平10−19539号公報には、紫外線硬化性樹脂
またはブチルゴムを下塗り剤として塗布した金属蒸着粘
着シートが開示されているが、工程が複雑になりコスト
高となる。
されたフィルム基材上に粘着剤層を形成する場合、通常
の樹脂フィルム上に直接粘着剤を塗布する場合に比べて
基材に対する密着性が悪い。このため、粘着テープを被
着体に貼り付けた後に引き剥がした場合、粘着剤が基材
から剥がれて被着体に粘着剤が転移する(いわゆる糊残
り)といった問題が生じる。
溶剤を含む溶剤系粘着剤から水性粘着剤への転換が進ん
でいる。しかしながら、水性粘着剤の場合、金属薄膜を
有する基材に対しては溶剤系粘着剤での問題に加え、界
面活性剤を必要とするため界面活性剤の蒸着面への影響
も避けられない。このため、下塗り剤などを塗布するこ
となく金属薄膜層面に粘着剤層を形成できる水性の粘着
剤組成物は、未だに提案されてない状況にある。
鑑みなされたものであり、その目的は、上記の従来の問
題点を解消し、耐湿熱性と接着力・保持力に優れたアク
リル系の粘着剤組成物および当該粘着剤組成物を使用し
た金属蒸着粘着ラベル又はテープを提供することにあ
る。
を重ねた結果、特定のモノマー組成を有するアクリル系
共重合体樹脂(A)、界面活性剤(B)及び架橋剤とし
てのポリイソシアネート化合物(C)を含有する粘着剤
が金属薄膜層面を劣化させることなく、各種基材への接
着力および保持力に優れた水性の粘着剤であることを見
出し、本発明の完成に至った。
ル系共重合体樹脂(A)100重量部と、アルキルベン
ゼンスルホン酸アルカリ金属塩またはアルキルスルホコ
ハク酸アルカリ金属塩から選ばれる界面活性剤(B)
0.1〜10重量部と、1分子内に2個以上のイソシア
ネート基を有するポリイソシアネート化合物(C)0.
05〜5重量部とを含み、上記のアクリル系共重合体樹
脂(A)は、以下に規定するモノマー(a1)〜(a
4)を含有し、(a1)が60〜98重量%、(a2)
が0.1〜5重量%、(a3)が0.1〜5重量%、
(a4)が1〜39.8重量%であるモノマー混合物
(ただし、a1〜a4の合計量が100重量%であり且
つ全モノマー中α、β−不飽和カルボン酸基を有するモ
ノマーの含有量が2重量%以下である)の共重合によっ
て得られたものであることを特徴とする粘着剤組成物に
存する。
(式中、R1は水素またはメチル基、R 2は炭素数が4〜
18のアルキル基)で表されるアルキル(メタ)アクリ
レートモノマーの少なくとも1種
グリシジル基、ニトリル基またはNアルキル置換を含む
アミド基の群から選ばれる官能基を有するラジカル重合
性モノマーの少なくとも1種
基を有するモノマーの少なくとも1種
の少なくとも1種
製基材の少なくとも片面に金属薄膜層が設けられ、当該
金属薄膜層面に上記の粘着剤組成物から成る粘着剤層が
設けられていることを特徴とする粘着ラベル又はテープ
に存する。
先ず、本発明の粘着剤組成物について説明する。なお、
本明細書における「(メタ)アクリル酸」等の表記は
「アクリル酸およびメタアクリル酸」等を表す。
で使用するアクリル系共重合体樹脂(A)は、以下のモ
ノマー(a1)〜(a5)を含有する特定のモノマー混
合物の共重合によって得られる。但し、モノマー(a
5)は、好ましい態様において使用される任意の成分で
ある。
COOR2(式中、R1は水素またはメチル基、R2は炭
素数が4〜18のアルキル基)で表されるアルキル(メ
タ)アクリレートモノマーである。R2の具体例として
は、n−ブチル基、イソブチル基、n−オクチル基、2
−エチルヘキシル基、イソオクチル基、イソノニル基、
ラウリル基、オクタデシル基などが挙げられる。モノマ
ー(a1)としては、n−ブチルアクリレート、2−エ
チルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート
が好適に使用される。
ホリノ基、グリシジル基、ニトリル基またはNアルキル
置換を含むアミド基の群から選ばれる官能基を有するラ
ジカル重合性モノマーである。具体的には、N−ビニル
ピロリドン、アクリロイルモルホリン、グリシジルメタ
クリレート、(メタ)アクリロニトリル、アクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアクリルアミド等が挙げられる。
モノマー(a2)としては、アクリロニトリル又はアク
リルアミドが好適に使用される。
応する官能基を有するモノマーである。斯かるモノマー
としては、例えば、水酸基またはカルボキシル基を有す
るモノマーである。具体的には、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸などが挙げら
れる。モノマー(a3)としては2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレートが好適に使用される。
カル重合性モノマーである。上記(a1)〜(a3)モ
ノマーと共重合可能で有れば特に限定されない。具体的
には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレートの様な炭素数が1〜3のアルキル基を有する
(メタ)アクリレート、スチレンの様な芳香族ビニル化
合物、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルの様なビニルエ
ステル等が挙げられる。モノマー(a4)としては、メ
チルメタクリレート、エチルメタクリレート、スチレン
の様に、ホモポリマーのTgが40℃以上のモノマーが
好適に使用され、最も好ましいものはメチルメタクリレ
ートである。
のラジカル重合性不飽和基を有するモノマーである。具
体的には、アリル(メタ)アクリレート、エチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらのモ
ノマーは、樹脂粒子内で架橋することにより粘着剤に凝
集力を付与する効果を有する。
記の各モノマーの含有量は次の通りである。
重量%(モノマー成分中)であり、好ましくは70〜9
5重量%である。(a1)の含有量が60重量%未満の
場合は、粘着剤の接着力およびタックが低くなり、98
重量%を超える場合は、粘着剤の凝集力が小さくなり保
持力が低下するなど粘着物性のバランスがとれない。
重量%(モノマー成分中)であり、好ましくは0.5〜
3重量%である。(a2)の含有量が0.1重量%未満
の場合は、粘着剤の凝集力が小さくて粘着力および保持
力が低くなり、5重量%を超える場合は、粘着物性のバ
ランスがとれない。
重量%(モノマー成分中)であり、好ましくは0.5〜
3重量%である。(a3)の含有量が0.1重量%未満
の場合は、架橋起点となる官能基数が少ないために架橋
剤が有効に働かず、粘着剤の凝集力が小さくて粘着力お
よび保持力が低くなり、5重量%を超える場合は、貼付
後初期の粘着物性のバランスがとれない。
8重量%(モノマー成分中)であり、好ましくは5〜3
0重量%、更に好ましくは8〜25重量%である。(a
4)の含有量が1重量%未満の場合は、粘着剤の凝集力
が小さくて粘着力および保持力が低くなり、39.8重
量%を超える場合には、相対的に粘着成分の割合が低下
するため粘着物性のバランスがとれない。
マー(a1)〜(a4)の合計量に対する割合として、
通常0.01〜1重量%、好ましくは0.1〜0.5重
量%である。0.01重量%未満の場合は十分な架橋効
果が得られず、1重量%を超える場合は接着力が低下す
るなど粘着物性のバランスがとれないことがある。
不飽和カルボン酸の含有量が2重量%以下でなければな
らない。不飽和カルボン酸の含有量が2重量%を超える
場合は、金属薄膜層面の劣化が激しくなり、本発明の目
的を達成することが出来ない。不飽和カルボン酸の含有
量は0.1〜1重量%が好ましい。
移温度(Tg)は、通常−80℃以上−30℃以下、好
ましくは−60℃以上−40℃以下である。Tgが低す
ぎると、低温時での接着性は優れるが高温時の保持力が
低下するし、Tgが高すぎると常温および低温での接着
力が低下する。
(FOXの式)により算出される値を意味する。
a、Tgb・・・・は単量体a、単量体b・・・・のホ
モポリマーのガラス転移温度、Wa、Wb・・・・は単
量体a、単量体b・・・・の重量分率を示す。)
ーのTgは、日本エマルジョン工業会の規格に準じた値
を使用することが出来、その値は次の表1に示す。ま
た、日本エマルジョン工業会規格に従い、ホモポリマー
のTgが確認し得ない共重合モノマーについては、5重
量%未満で有れば計算から除外することが出来る。
ベンゼンスルホン酸アルカリ金属塩またはアルキルスル
ホコハク酸アルカリ金属塩から選ばれる界面活性剤を使
用する。具体的には、アルキルベンゼンスルホン酸ナト
リウム塩、アルキルスルホコハク酸ナトリウム塩などが
挙げられる。これらの界面活性剤は、アンモニアの様な
揮発性塩基で中和されていないため、塗膜が乾燥され粘
着剤層が形成された後もフリーのスルホン酸成分が存在
せず金属薄膜層面を劣化させることがない。中でも、粘
着剤皮膜の耐水性を向上させるために界面活性剤として
分子内にラジカル重合性の不飽和結合を持ったいわゆる
反応性界面活性剤を使用することが好ましい。特に好ま
しいのは、下記一般式(1)で表される構造の界面活性
剤である。
炭化水素、MはNaまたはKを表す。)
ては、具体的には、アルキルアリルスルホコハク酸ナト
リウム(「三洋化成(株)製・エレミノールJS−
2」)等が挙げられる。
剤(B)の含有量は、アクリル系共重合体樹脂(A)1
00重量部あたり、0.1〜10重量部、好ましくは
0.5〜5重量部である。界面活性剤(B)の含有量が
0.1重量部未満の場合は、粘着剤組成物の保存安定性
が低下し、更に、塗工した際に凝集物が発生する。一
方、界面活性剤(B)の含有量が10重量部を超える場
合は、粘着剤組成物の接着力および耐水性が低下する。
明においては、架橋剤として、1分子内に2個以上のイ
ソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物を使
用する。特に、界面活性剤を使用することなく水に分散
可能な自己分散性のポリイソシアネートは、粘着剤組成
物中に均一に分散できるため好ましい。斯かる水分散性
ポリイソシアネートとしては、特開昭61−29161
3号公報に記載されている様に、例えば、片末端水酸基
のポリエチレンオキシドの付加反応などにより部分的に
変性したイソシアネートのオリゴマーをを水分散可能に
したものが挙げられる。具体的には、日本ポリウレタン
(株)製の「アクアネート100」、「アクアネート2
00」、住友バイエルウレタン(株)製の「SBUイソ
シアネート0772」等が挙げられる。
シアネート化合物(C)の含有量は、アクリル系共重合
体樹脂(A)100重量部あたり、0.05〜5重量
部、好ましくは0.1〜2重量部である。ポリイソシア
ネート化合物(C)の含有量が0.05重量部未満の場
合は、十分な架橋効果が得られずに粘着剤組成物の凝集
力、基材への密着性が低下し、5重量部を超える場合
は、粘着剤組成物のタック及び接着力が低下するなど粘
着物性のバランスがとれない。
成物には、基材への接着性を向上させるため水性粘着付
与剤を含有させることが好ましい。水性粘着付与剤とし
ては、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油樹脂、フェ
ノール樹脂などが挙げられる。中でも、ロジン系粘着付
与樹脂が好ましく、重合ロジンと多価アルコール(グリ
セリン、ペンタエリスリトール等)とのエステル類が更
に好まし。ここで、重合ロジンとは、ガムロジン、ウッ
ドロジン等の樹脂酸モノマーを、硫酸、塩化アルミニウ
ム等の触媒を使用して二量化した樹脂酸ダイマーを言
う。粘着付与樹脂(D)は、通常、乳化剤を使用して水
に分散したエマルジョンとして使用される。
80℃、好ましくは120〜170℃、更に好ましく
は、140〜170℃である。軟化点が低すぎるとタッ
ク及び接着力は得られるものの高温での保持力に欠け、
軟化点が高すぎるとタックが低下する。好適な粘着付与
樹脂の具体例としては、荒川化学(株)製の「スーパー
エステル E−650(軟化点160℃)」、「スーパ
ーエステル E−865(軟化点160℃)」等が挙げ
られる。
系共重合体樹脂の重合時に予め反応系中に存在させても
よいし、アクリル系共重合体樹脂の製造後に添加しても
よいが、一定量の粘着付与樹脂を重合させた後、更に粘
着付与剤エマルジョンを添加する方法が好ましい。
樹脂(D)の含有量は、アクリル系共重合体樹脂
(A)、界面活性剤(B)及びポリイソシアネート化合
物(C)の合計量100重量部あたり、2〜40重量
部、好ましくは10〜30重量部である。界面活性剤
(B)の含有量が2重量部未満の場合は、粘着剤組成物
のタック及び接着力が低下し、40重量部を超える場合
は、粘着剤組成物の保持力が低下し、更に、塗工した際
に凝集物が発生する傾向がある。
けるアクリル系共重合体樹脂は、既知の重合方法の何れ
によっても得ることが出来、乳化重合や懸濁重合の他、
有機溶媒中での溶液重合後、減圧下で有機溶媒を除去し
転相により水性化する方法のいずれも可能である。中で
も、水性媒体中、界面活性剤(B)及び粘着付与樹脂
(D)の存在下に乳化重合する方法が好ましい。反応度
は、通常40℃〜95℃、好ましくは60℃〜85℃、
反応時間は、通常1〜24時間、好ましくは2〜8時間
である。
抑制の観点から、アゾ系の開始剤を使用するのが好まし
い。中でも、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジ
メチルバレロニトリル等の油溶性アゾ系開始剤が好まし
い。これらの開始剤は、単独使用の他、必要に応じて複
数の種類を組み合わせて使用してもよい。開始剤の使用
量は、モノマー(a1)〜(a5)の合計100重量部
に対し、通常0.01〜5重量部、好ましくは0.1〜
2重量部である。
は、その分子量調整剤として、重合時にアルキルメルカ
プタン等を添加することも可能である。また、アクリル
系共重合体樹脂および粘着付与樹脂の他に、粘着剤の物
性を向上させるため、他の樹脂成分を添加してもよい。
この様な樹脂成分としては、自己分散性の水性ポリウレ
タンエマルジョンが好ましい。そして、水性ポリウレタ
ンエマルジョンは、アクリル系共重合体樹脂の製造後に
添加してもよいが、アクリル系共重合体樹脂の重合時に
予め反応系中に存在させるのが好ましい。更に、調製さ
れた水性粘着剤組成物には、その目的とする用途に応
じ、濡れ剤、造膜助剤、消泡剤、防錆剤、増粘剤、防腐
剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、シリカなどの無機
充填剤などを配合することも可能である。
金属薄膜層が設けられ、当該金属薄膜層面に上記の粘着
剤層が設けられて成る本発明の粘着ラベル又はテープに
ついて説明する。
ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリクロロプレン、ポ
リ塩化ビニル、アクリル系樹脂などが挙げられる。これ
らはフィルム又はシートとして使用される。透明な合成
樹脂製基材を使用した粘着ラベル又はテープは、被着体
に貼付した際、基材を通して金属薄膜層による反射光が
得られる利点がある。基材の厚さは、通常5〜1000
μm、好ましくは20〜100μmである。
ニウム等が挙げられるが、好ましくはアルミニウムであ
る。これらはスパッタ法、真空蒸着法などの従来既知の
方法により形成される。金属薄膜層の厚さは1000Å
程度が好ましい。
好ましくは10〜50μmである。粘着剤層の厚さが薄
すぎると充分な接着力が得られず、厚すぎると塗工・乾
燥工程上好ましくない。塗工方法としては、バーコ−タ
ー、ナイフコーター等の既存の塗工方法が採用される。
粘着剤組成物を直接塗布乾燥する直接法と、離型紙上に
粘着剤を塗布乾燥した後、フィルム上に転写する転写法
の何れでもよいが、は転写法が好適である。
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。また、以下において、
「部」とあるのは「重量部」、「%」とあるのは「重量
%」を表す。
器に、水分散性ウレタン樹脂(ゼネカ(株)製「Neo
Rez R−9617」固形分濃度35%)23部、ロ
ジンエマルジョン(荒川化学工業(株)製「スーパーエ
ステル E−865」固形分濃度50%)6部、反応性
スルホコハク酸系乳化剤(三洋化成(株)製「エレミノ
ール JS−2」固形分濃度40%)1.25部、水4
0部を入れ、窒素雰囲気下で60℃に加熱した。次い
で、反応容器にアゾビスジメチルバレロニトリル0.3
部を添加後、次のプレエマルジョンを4時間かけて滴下
した。
チルヘキシルアクリレート78部、メチルメタクリレー
ト18部、2−エチルヘキシルメタクリレート2部、メ
タクリル酸0.5部、アクリロニトリル1.5部、「エ
レミノール JS−2」2.5部と水50部の混合物を
ホモミキサーにて機械乳化して予め調製したものであ
る。
ジメチルバレロニトリル0.3部を添加した後、更に8
0℃で2時間反応させた。得られた乳化物を冷却し、乳
白色のアクリル樹脂水性分散体を得た。
用した以外は製造例1と同様にしてアクリル系水性樹脂
分散液を得た。
3及び表4に示す。表中の「界面活性剤」及び「シード
粒子」の欄に使用した略号は下記の試薬を表す。なお、
「モノマー組成」の欄に使用した略号は前記の表1に記
載した通りである。
(三洋化成(株)製の反応性乳化剤) DBSNa:ドデシルベンゼンスルホン酸Na HS−10:ポリオキシエチレンアルキルアリルフェノ
ールエーテルスルホン酸アンモニウム塩 E−865:荒川化学(株)製の重合ロジンエマルジョ
ン(重合ロジンの軟化点:160℃) E−650:荒川化学(株)製の重合ロジンエマルジョ
ン(重合ロジンの軟化点:160℃) R9617:ゼネカ(株)製のウレタン樹脂エマルジョ
ン
重量部に対してロジンエマルジョン(荒川化学工業
(株)製「スーパーエステルE−865」)15重量部
およびポリイソシアネート(日本ポリウレタン(株)製
「アクアネート100」)0.5重量部を添加した後に
攪拌して水性粘着剤組成物を調製した。
マルジョン、架橋剤を使用した以外は、実施例1と同様
にしてアクリル系水性樹脂分散液を得た。
した水性粘着剤組成物を50μmアプリケーターを使用
して離型紙に塗工し、120℃にて90秒乾燥した。そ
の後、アルミ蒸着層が形成されたポリエステルフィルム
(厚さ50μm)を蒸着面が粘着剤層に接するように離
型紙上に被せて圧着し、40℃にて3日間養生後、離型
紙を剥がしてアルミ蒸着層を有する粘着テープを作成し
た。そして、以下に記載の評価方法で粘着テープの評価
を行なった。
gのローラーを1往復させることにより、被着体(SU
S/PET)に25mm幅に裁断された試験片を圧着
し、引っ張り速度300mm/分の速度で180度剥離
試験を行なった。
されたJ.DOW法により、傾斜角度30度、測定温度
23℃におけるボールタックを測定した。数字はボール
ナンバーを表す。
粘着テープを接着面積が25×25mmとなる様にSU
S板(SUS#304・鏡面加工)に貼り合わせ、荷重
2kgのローラーを1往復させることにより被着体に圧
着した。上記試験片の剪断方向に1kgの荷重を掛けて
60℃において放置した。試験片が落下するまでの時間
を測定した。
〜11及び比較例1〜5の各々の粘着テープを剥離紙を
剥がした状態で、温度75℃・湿度90%雰囲気下に1
週間放置して、金属薄膜層面の劣化状態を観察した。そ
して、次に示す基準で評価した。
ないレベル。 △:一部にアルミ蒸着面の劣化・透明化が起こる。 ×:全面的にアルミ蒸着面の劣化・透明化が起こる。
及び比較例1〜5の各々の粘着テープを粘着剤面同士を
張り合わせ素早く引き剥がした後の粘着剤面の状態をを
観察した。そして、次に示す基準で評価した。
剥がれない。 ○:粘着剤面の剥がれが見られない。 △:一部に粘着剤面の剥がれが起こる。 ×:全面的に粘着剤面の剥がれが起こる。
て表7〜表9に示す。表中、「架橋剤(C)」欄の略号
「AQ−100」は、日本ポリウレタン(株)製の自己
乳化性イソシアネートを表す。
からも明らかな様に、劣化防止のためのプライマーを塗
工を必要とせずに金属薄膜層面上に直接に粘着剤層を形
成できる。そして、高温高湿下に長期間暴露された場合
においても、金属薄膜層を劣化させることなく、各種基
材への接着力および保持力に優れている。従って、本発
明の粘着剤組成物は、金属薄膜層を有する粘着ラベル又
はテープの用途に好適に使用することが出来る。
Claims (6)
- 【請求項1】 アクリル系共重合体樹脂(A)100重
量部と、アルキルベンゼンスルホン酸アルカリ金属塩ま
たはアルキルスルホコハク酸アルカリ金属塩から選ばれ
る界面活性剤(B)0.1〜10重量部と、1分子内に
2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネー
ト化合物(C)0.05〜5重量部とを含み、上記のア
クリル系共重合体樹脂(A)は、以下に規定するモノマ
ー(a1)〜(a4)を含有し、(a1)が60〜98
重量%、(a2)が0.1〜5重量%、(a3)が0.
1〜5重量%、(a4)が1〜39.8重量%であるモ
ノマー混合物(ただし、(a1)〜(a4)の合計量が
100重量%であり且つ全モノマー中α、β−不飽和カ
ルボン酸基を有するモノマーの含有量が2重量%以下で
ある)の共重合によって得られたものであることを特徴
とする粘着剤組成物。 (a1):一般式CH2=CR1COOR2(式中、R1は
水素またはメチル基、R 2は炭素数が4〜18のアルキ
ル基)で表されるアルキル(メタ)アクリレートモノマ
ーの少なくとも1種 (a2):ピロリドン基、モルホリノ基、グリシジル
基、ニトリル基またはNアルキル置換を含むアミド基の
群から選ばれる官能基を有するラジカル重合性モノマー
の少なくとも1種 (a3):イソシアネートと反応する官能基を有するモ
ノマーの少なくとも1種 (a4)その他の単官能ラジカル重合性モノマーの少な
くとも1種 - 【請求項2】 アクリル系共重合体樹脂(A)が前記の
モノマー(a1)〜(a4)に加えて一分子内に2個以
上のラジカル重合性不飽和基を有するモノマー(a5)
0.01〜1重量%((a1)〜(a4)の合計量に対
する割合)を共重合して得られたものである請求項1に
記載の粘着剤組成物。 - 【請求項3】 界面活性剤(B)が下記一般式(1)で
表される界面活性剤である請求項1又は2に記載の粘着
剤組成物。 【化1】 (ただし、Rは炭素数が4〜20の脂肪族または芳香族
炭化水素、MはNaまたはKを表す。) - 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載の粘着剤組
成物100重量部に対し、100〜180℃の軟化点を
有する粘着付与樹脂(D)2〜40重量部を更に含有し
て成る粘着剤組成物。 - 【請求項5】 アクリル系共重合体樹脂(A)が界面活
性剤(B)及び粘着付与樹脂(D)の存在下にアゾ系開
始剤を使用して乳化重合して得られたものである請求項
4に記載の粘着剤組成物。 - 【請求項6】 合成樹脂製基材の少なくとも片面に金属
薄膜層が設けられ、当該金属薄膜層面に請求項1〜5の
何れかに記載の粘着剤組成物から成る粘着剤層が設けら
れていることを特徴とする粘着ラベル又はテープ。
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