JP2005213308A - 不織布加工用樹脂水性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】柔軟で且つ粘着感がないこと、優れた吸水性と共に使用に耐えうる十分な強度を有すること、黄変がないなど外観が優れていること、そしてその使用済み後の洗濯や熱水洗浄の後にも実質的にこれらの諸性質を維持するなど卓越した不織布加工製品を製造できる不織布加工用樹脂水性組成物の提供。
【解決手段】共重合性界面活性剤の存在下に乳化共重合してなることを特徴とする、ガラス転移点(Tg)が−40〜+10℃の範囲のアクリル系共重合体の微粒子(A)を含有してなる不織布加工用樹脂水性組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、天然繊維、再生繊維、合成繊維等からなる不織布製品の樹脂加工、特に、主として飲食店などで業務用として使用される、拭き取り材(ワイパー)やテーブルクロスなどに用いられる不織布原反(ウェブ)の樹脂加工に用いられる架橋型の樹脂水性分散液に関し、より詳しくは、共重合性界面活性剤の存在下に乳化共重合して得られる、特定のガラス転移点(Tg)範囲のアクリル系共重合体の微粒子(A)を含有してなる不織布加工用樹脂水性組成物に関する。
従来より、各種の樹脂加工された繊維製品を得るために、被加工繊維原反に水性樹脂エマルジョンを含浸又はコーティングすることは公知であり、例えば、業務用の使い捨て拭き取り材(ワイパー)用として、不織布原反(ウェブ)に水性樹脂エマルジョンを含浸するなどして樹脂加工したものが用いられることも知られている。
一般に、このような業務用ワイパーは、
(1) 親水性が高く、容易に水を吸収し、且つ保水性が優れていること。
(2) 水吸収時の強度が高いこと。
(3) ある程度の吸油性を有すること。
(4) 風合いが柔軟で、且つ粘着感がないこと。
(5) 黄ばみがないなど外観が優れていること。
(6) 有害物質を実質的に含有していないこと。
などの性能を必要としているが、従来知られた水性樹脂エマルジョンは、必ずしもこれら全ての性能を兼備しているとはいい難い。
例えば被加工繊維原反の樹脂加工に、各種分野に使用されているスチレン−ブタジエンゴムなどの合成ゴムラテックスを用いると、乾燥時に繊維製品が黄変することが多く、その上、得られる繊維製品は水の吸収性、保水性が悪いなどの問題が生じがちである。
また、アクリル系共重合体エマルジョンは、共重合体組成の選択の自由度が高いという長所を有しており、所望の風合いの製品を提供することが可能であるが、柔軟な風合いと粘着感のなさ、親水性と水吸収時の湿潤強度などを兼備させることは容易でない。
これらの問題点を改善するために、自己架橋性官能基や反応性官能基を付加した自己架橋型又は反応型のアクリル系共重合体エマルジョンも使用可能であるが、自己架橋性官能基や併用する架橋剤によって基布が変色を起こすことがあり、また、架橋反応時に多量のホルムアルデヒド等の有害物質が発生し、それが加工繊維製品に残留するなどの問題もある。
本発明者等は、前記の如く従来の樹脂水性エマルジョンを用いた樹脂加工ではまだ不十分であった、繊維製品の柔軟性と粘着感のなさや、親水性と湿潤時の強度など両立し難い物性を兼備し、黄変がないなど優れた外観を有すると共に、近年、生物の内分泌機能(エンドクリン)破壊物質(所謂、環境ホルモン)の1つとして取り沙汰されているアルキルフェニル系界面活性剤を実質的に含有していない、エチルアクリレートを主要成分とする特定の単量体の乳化共重合体の微粒子を含む水性分散液を、必要に応じて、オキサゾリン系架橋剤等の適宜の架橋剤で架橋することによって、前記の課題を解決した繊維加工用架橋型樹脂水性分散液について特許出願を行った(特許文献1)。
しかしながら、特に最近における経済活動の減速、地球環境の保全、資源の無駄遣いの排除などの観点から、前記の業務用ワイパーなどの不織布製品は一度の使用で使い捨てにするのではなく、使用後のそれら不織布製品を洗濯や熱水洗浄などすることによって何回か再使用されるようになってきているが、上記特許文献1記載の繊維加工用架橋型樹脂水性分散液を用いて加工した不織布製品も、残念なことには、洗濯や熱水洗浄などによって、水の吸収性が低下して保水性が不十分となる傾向にあることがわかった。その理由は必ずしも定かではないが、洗濯や熱水洗浄によって、加工不織布製品に含有されている、アクリル系共重合体水性分散液に由来する界面活性剤が抽出されてしまって、該加工不織布製品の親水性が損なわれることに起因するのではないかと推測される。
特開2002-173871号(全文)
本発明者等は、業務用ワイパーなどの不織布製品の使用後、洗濯や熱水洗浄(以下これらの処理を総称して「洗濯」ということがある)を行った後にも、前記の必要物性を実質的に維持する優れた不織布製品を製造することが可能な卓越した水性樹脂分散液を得るために引き続き研究を継続してきた。その結果、例えば、主単量体成分としてエチルアクリレートを含み、官能性の単量体としてN-メチロールアクリルアミドを少量含む単量体群を、例えばスルホコハク酸型アニオン系共重合性界面活性剤など共重合性界面活性剤の存在下に乳化共重合して、ガラス転移点(Tg)−20℃程度のアクリル系共重合体微粒子を含有する水性分散液を作製し、必要に応じて、これに架橋剤としてオキサゾリン化合物を併用したところ、上記の問題点を解決した優れた不織布製品が得られることを見出し、また特にホルムアルデヒドの含有を嫌う分野では、アクリル酸などの不飽和カルボン酸を含み、N-メチロールアクリルアミドを含まない単量体群を用いて同様にしてアクリル系共重合体微粒子の水性分散液を作製し、これに架橋剤としてオキサゾリン化合物を併用することによって上記の問題点を解決できることを見出し、さらに研究を進めて本発明を完成した。
本発明に従えば、ガラス転移点(Tg)が−40〜+10℃の範囲のアクリル系共重合体の微粒子(A)を含有してなる不織布加工用樹脂水性組成物であって、該アクリル系共重合体微粒子(A)が共重合性界面活性剤の存在下に乳化共重合してなるものであることを特徴とする水性組成物が提供される。
本発明の不織布加工用樹脂水性組成物は、天然繊維、再生繊維、合成繊維等からなる不織布製品の樹脂加工、特に、主として飲食店などで業務用として使用される、拭き取り材(ワイパー)やテーブルクロスなどに用いられる不織布原反(ウェブ)の樹脂加工に特に好適に使用されることができ、従来の樹脂水性エマルジョンを用いた樹脂加工ではまだ不十分であった、得られる加工不織布製品が柔軟で且つ粘着感がないこと、優れた吸水性と共に使用に耐えうる十分な強度を有すること、黄変がないなど外観が優れていること、そしてその使用済み後の洗濯や熱水洗浄の後にも実質的にこれらの諸性質を維持するなど卓越した不織布加工製品を提供する。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明の不織布加工用樹脂水性組成物は、その主要成分として、ガラス転移点(Tg)−40〜+10℃、好ましくは−30〜0℃の範囲のアクリル系共重合体の微粒子(A)を含んでなるものである。Tgが該上限温度を超えて高すぎては、得られる不織布加工製品の風合いが硬くなりすぎるので好ましくなく、一方、該下限温度より低いときには、該不織布加工製品に粘着感が生じ、また十分な強度が得られず、吸水性も不十分なものとなるので好ましくない。
なお、本発明において、アクリル系共重合体のガラス転移点(Tg)は下記により測定された値である。
ガラス転移点(Tg):
厚さ約0.05mmアルミニウム箔製の、内径約5mm、深さ約5mmの円筒型のセルに、アクリル系共重合体の水性分散液の試料約10mgを秤り取り、100℃で2時間乾燥したものを測定試料とする。セイコー電子工業(株)製SSC-5000型示差走査熱量計(Differential Scanning Calorimeter)を用い、−150℃から昇温速度10℃/minで測定する。
なお本明細書において「アクリル系共重合体」なる用語は、通常、アクリル酸エステル又は、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルを50重量%以上含む単量体に由来する共重合体を示すために用いられる。
本発明に用いられるアクリル系共重合体の微粒子(A)は、具体的には、必須単量体成分として、エチルアクリレート(a)〔以下、必須単量体(a)ということがある〕及び炭素数3〜5のα,β−不飽和モノ−又はジ−カルボン酸(b)〔以下、不飽和カルボン酸(b)、必須単量体(b)又は単に単量体(b)ということがある〕、並びに、必要に応じて用いられる任意単量体成分として、分子内に少なくとも2個のラジカル重合性不飽和基を有する単量体(c)〔以下、ポリ不飽和単量体(c)又は単に単量体(c)ということがある〕、分子内に1個のラジカル重合性不飽和基の他に少なくとも1個の官能基を有する単量体であって、上記単量体(b)以外の単量体(c)〔以下、官能性単量体(d)又は単に単量体(d)ということがある〕及び、上記単量体(a)〜(d)と共重合可能な、該単量体(a)〜(d)以外の共単量体(e)〔以下、単に共単量体(e)ということがある〕を乳化共重合することにより構成されるものであることが好ましい。
上記必須単量体(a)であるエチルアクリレートの使用量は、所期のアクリル系共重合体を構成する単量体(a)〜(e)の合計100重量%に対して、好ましくは25〜99.5重量%、より好ましくは30〜95重量%、さらに好ましくは35〜90重量%の範囲であるのがよい。エチルアクリレートの使用量が該下限値以上であれば、得られる不織布加工製品の親水性が不足して吸水性が不十分となるなどの不都合が生じにくいので好ましく、該上限値以下であれば、相対的に不飽和カルボン酸(b)及び/又は官能性単量体(d)などを所望量共重合することができ、該不織布加工製品の湿潤時及び洗濯後の強度も十分なものとなるので好ましい。
前記必須単量体(b)である不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、シトラコン酸などを挙げることができる。これらの中では、アクリル酸、メタクリル酸の利用がより好ましい。
単量体(b)の使用量は、前記単量体(a)〜(e)の合計100重量%に対して、好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは1〜6重量%、さらに好ましくは1.2〜4重量%の範囲であるのがよい。該単量体(b)の使用量が該上限量以下であれば、共重合成分である官能性単量体(d)の種類によっては、共重合に際して重合安定性が損なわれたり、貯蔵時に水性分散液がゲル化を起こしたり、また架橋剤成分を併用する場合、その架橋剤成分の種類によってはポットライフに悪影響を及ぼしたり、さらに得られる不織布加工製品の湿潤時及び洗濯後の強度が不十分となったりするなどの不都合が生じにくいので好ましい。一方、該使用量が該下限値以上であれば、共重合に際しての重合安定性及び、得られる水性分散液の機械的安定性が不十分となったり、また架橋反応の進行が不十分となって得られる不織布加工製品の湿潤時及び洗濯後の強度が不足したりするなどの不都合が生じにくい好ましい。
本発明に用いられるアクリル系共重合体微粒子(A)は、粒子内架橋されていることが好ましい。本発明者等は、不織布加工用樹脂水性組成物の主構成成分として、このような粒子内架橋されたアクリル系共重合体微粒子を用いることによって、この樹脂組成物を用いて得られる不織布加工製品の吸水性、特に洗濯後の吸水性などの性質が格段に向上することを見出した。
なおここでいう粒子内架橋とは、アクリル系共重合体微粒子が乳化共重合により形成される際に、該微粒子内のアクリル系共重合体の少なくとも一部が架橋されて、水や溶媒などに不溶性又は難溶性となっている状態をいい、このような粒子内架橋は、乳化共重合時に前記官能性単量体(d)同士又は不飽和カルボン酸(b)と官能性単量体(d)が架橋反応を生じている場合を含むが、通常は、前記のポリ不飽和単量体(c)を共重合させることにより容易に形成されることができる。
このようなポリ不飽和共単量体(c)の具体例としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2-プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート等の単量体を挙げることができ、重合安定性、架橋効率及び皮膜の吸水性向上等の優秀さの観点から、トリアリルシアヌレート、エチレングリコールジ(メタ)アククリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートの使用が好ましい。
ポリ不飽和単量体(c)の使用量は、単量体(a)〜(e)の合計100重量%に対して、一般に1重量%以下であり、0.05〜0.5重量%、さらには0.08〜0.3重量%であることが好ましい。該単量体(c)の使用量が該上限量以下であれば、得られる樹脂組成物を用いて不織布加工を行うに際し成膜不良を起こして得られる不織布加工製品の湿潤時及び洗濯後の強度が不十分となるなどの不都合が生じにくいので好ましく、該下限値以上であれば、得られる不織布加工製品の吸水性、特に洗濯後の吸水性などの性質が優れたものとなるので好ましい。
前記の粒子内架橋の程度は、必ずしも限定されるものではないが、得られるアクリル系共重合体のゲル含量が70重量%以上、好ましくは80〜95重量%の範囲であることが好ましい。該ゲル含量が該下限値以上であれば、得られる繊維製品の吸水性、特に洗濯後の吸水性が優れたものとなるので好ましい。なお前記アクリル系共重合体微粒子(A)のゲル含量は後記する方法により測定される。
本発明に用いられるアクリル系共重合体微粒子(A)は、前記必須単量体(a)及び(b)、並びにポリ不飽和共単量体(c)と共に、必要に応じて、官能性単量体(d)を共重合することができる。該官能性単量体(d)を共重合することによって、加熱等により該単量体(d)に由来する側鎖が単独で自ら架橋反応を起こし、又は2種以上の単量体(c)に由来する側鎖同士もしくは単量体(d)に由来する側鎖と前記単量体(b)に由来するカルボキシル基が架橋反応を起こし、或いは単量体(d)に由来する側鎖と後述する架橋剤成分(B)とが架橋反応を起こして、水や溶媒などに不溶性又は難溶性となる性質を付与するものである。
このような官能性単量体(d)の官能基としては、例えば、メチロールアミド基又は置換メチロールアミド基、カルボニル基、アミド基もしくは置換アミド基(メチロールアミド基又は置換メチロールアミド基を除く)、アミノ基もしくは置換アミノ基、ヒドロキシル基、低級アルコキシル基、エポキシ基、メルカプト基又は珪素含有基等を有する単量体を挙げることができる。
官能性共単量体(d)の具体例としては、例えば、N-メチロールアクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド、N-n-ブトキシメチルアクリルアミド、N-i-ブトキシメチルアクリルアミド等(好ましくはN-メチロールアクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド)のメチロールアミド基又は置換メチロールアミド基含有単量体;例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルアリルエーテル、グリシジルメタリルエーテル(好ましくはグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート)等のエポキシ基含有単量体;
例えば、アクロレイン、ジアセトンアクリルアミド、ホルミルスチロール、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソブチルケトン、(メタ)アクリルオキシアルキルプロパナール、ジアセトンアクリレート、アセトニルアクリレート、ジアセトンアクリレート、ジアセトンメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート-アセチルアセテート、ブタンジオール-1,4-アクリレート-アセチルアセテート等(好ましくはジアセトンアクリルアミド、ビニルメチルケトン)のカルボニル基含有単量体;例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-メチルアクリルアミド等のアミド基又は置換アミド基含有単量体;例えば、アミノエチルアクリレート、N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N-ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N-ジエチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基又は置換アミノ基含有単量体;
例えば、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、アリルアルコール、メタリルアルコール、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(好ましくは2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート)等のヒドロキシル基含有単量体;
例えば、2-メトキシエチルアクリレート、2-エトキシエチルアクリレート、2-n-ブトキシエチルアクリレート、2-メトキシエトキシエチルアクリレート、2-エトキシエトキシエチルアクリレート、2-n-ブトキシエトキシエチルアクリレート、2-メトキシエチルメタクリレート、2-エトキシエチルメタクリレート、2-n-ブトキシエチルメタクリレート、2-メトキシエトキシエチルメタクリレート、2-エトキシエトキシエチルメタクリレート、2-n-ブトキシエトキシエチルメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノアクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(好ましくは2-メトキシエチルアクリレート、2-エトキシエチルアクリレート、2-メトキシエチルメタクリレート、2-エトキシエチルメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノアクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート)等の低級アルコキシル基含有単量体;アリルメルカプタン等のメルカプト基含有単量体;
例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリブロモシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ-n-プロポキシシラン、ビニルトリ-i-プロポキシシラン、ビニルトリ-n-ブトキシシラン、ビニルトリス(2-メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリス(2-ヒドロキシメトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルジエトキシシラノール、ビニルエトキシシラジオール、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、ビニルメチルジアセトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリス(2-メトキシエトキシ)シラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、2-アクリルアミドエチルトリエトキシシラン等の珪素含有基を有する単量体;等の単量体群を挙げることができる。
これら官能性単量体(d)のうち、自己架橋性を付与する単量体又は前記不飽和カルボン酸(b)の存在下に実質的に自己架橋反応する単量体としては、メチロールアミド基もしくは置換メチロールアミド基含有単量体、又はエポキシ基含有単量体が好ましく、N-メチロールアクリルアミド又はグリシジルメタクリレートがさらに好ましく、N-メチロールアクリルアミドが特に好ましい。
また、上記自己架橋性を付与する単量体に対して反応性を与え、又は必要に応じて併用される架橋剤成分(B)に対して反応性を付与するための単量体としては、カルボニル基含有単量体、ヒドロキシル基含有単量体又はアミド基含有単量体が好ましい。
そして特に、ホルムアルデヒドなどの有害物質を実質的に含有しない不織布加工製品を得るためには、官能性単量体(d)を特に共重合せず、前記不飽和カルボン酸(b)と反応性を有するオキサゾリン化合物又はカルボジイミド化合物を併用する方法が好適に採用できる。中でも得られる不織布加工用樹脂水性組成物の経時安定性(該水性組成物そのもの貯蔵安定性及び、該水性組成物を用いて得られる不織布加工製品の諸物性の安定性など)のよさの観点からオキサゾリン化合物を併用するのが特に好ましい。
これら官能性単量体(d)の使用量は、単量体(a)〜(e)の合計100重量%に対して、一般に10重量%以下であるが、特に官能性単量体(d)として、自己架橋性を付与する単量体であるN-メチロールアクリルアミド等のメチロールアミド基又は置換メチロールアミド基含有単量体を使用するときは、その使用量は、単量体(a)〜(e)の合計100重量%に対して0.5〜4重量%、さらには0.8〜3.5重量%であることが好ましい。該単量体の使用量が該下限値以上であれば、得られる不織布加工製品の湿潤時及び洗濯後の強度が優れたものとなるので好ましく、該使用量が該上限量以下であれば、得られる不織布加工製品の吸水性や風合いが損なわれるなどの不都合がなく、不織布加工製品の樹脂加工時に加熱により発生する、有害なホルムアルデヒドを少なくすることができ、得られる製品の簡単な後処理によってホルムアルデヒドの製品への残留を無視できる程度に抑制できるので好ましい。
また官能性単量体(d)として、上記のメチロールアミド基又は置換メチロールアミド基含有単量体以外の単量体を使用するときには、単量体(a)〜(e)の合計100重量%に対して0.5〜8重量%、さらには0.8〜6重量%用いることが好ましい。該単量体の使用量が該下限値以上であれば、必要に応じて併用される架橋剤との反応性が優れており、得られる不織布加工製品の湿潤時及び洗濯後の強度も十分なものとなるので好ましい。一方、該使用量が該上限量以下であれば、該製品の吸水性が損なわれたり、風合いが硬くなりすぎたりするなどの不都合が生じにくいので好ましい。
なお官能性単量体(d)として、メチロールアミド基又は置換メチロールアミド基含有単量体とメチロールアミド基又は置換メチロールアミド基含有単量体以外の単量体とを併用するときには、その合計量が前記範囲、すなわち単量体(a)〜(e)の合計100重量%に対して10重量%以下の範囲となるようにすることが好ましい。
本発明に用いられるアクリル系共重合体微粒子(A)は、前記必須単量体(a)及び(b)、並びに必要に応じて使用される単量体(c)及び/又は(d)と共に、さらに必要に応じて、該単量体(a)〜(d)と共重合可能な、該単量体(a)〜(d)以外の共単量体(以下、単に共単量体ということがある)(e)を共重合することによって得ることができる。
このような共単量体(e)としては、例えば、前記(a)以外のアクリル酸エステルを挙げることができる。このようなアクリル酸エステルの具体例としては、メチルアクリレート、n-プロピルアクリレート、i-プロピルアクリレート、n-ブチルアクリレート、i-ブチルアクリレート、t-ブチルアクリレート、n-ヘキシルアクリレート、n-オクチルアクリレート、i-オクチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、n-ノニルアクリレート、i-ノニルアクリレート、トリデシルアクリレート、ステアリルアクリレート、オレイルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート等を挙げることができる。
また共単量体(e)としては、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n-プロピルメタクリレート、n-ブチルメタクリレート、i-ブチルメタクリレート、t-ブチルメタクリレート、n-オクチルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、i-デシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、セチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、オレイルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート等のメタクリル酸エステル;例えば、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、「バーサチック酸ビニル」(商品名)等の飽和脂肪酸ビニルエステル;及び、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等(好ましくはアクリロニトリル)のシアン化ビニル単量体;よりえらばれた共単量体も同様に利用できる。
このような共単量体(e)の使用量は、前記単量体(a)〜(e)の合計100重量%に対して、一般に74.5重量%以下であり、好ましくは50重量%以下、より好ましくは10〜50重量%、さらに好ましくは20〜40重量%であるのがよい。該共単量体(e)の使用量は、その種類により変わるので一義的には決められないが、得られる本発明の水性分散液の優れた性能を損なわないように上記範囲内の量で適宜に選択することができる。該共単量体(e)の使用量が上記範囲の上限値以下であれば、結果として前記単量体(a)であるエチルアクリレート、不飽和カルボン酸(b)及び/又は官能性単量体(d)を前記所望量共重合することができ、得られる不織布加工製品の親水性が不十分となったり、良好な風合いが得られなかったりするなどの不都合が生じにくいので好ましい。また、該使用量を10重量%以上とすることにより、該不織布加工製品の親水性を満足しつつ、湿潤時及び洗濯後の強度、適度な吸油性、粘着感の抑制などが期待できる。
なお本発明において、前記のアクリル系共重合体のゲル含量は、該アクリル系共重合体中の酢酸エチル不溶解分の量として、以下の方法により測定される。
ゲル含量:
(1) 試料フィルム作成
得られるアクリル系共重合体フィルムの厚さが約100μmになるように、離型材上にアクリル系共重合体微粒子の水性分散液を塗布し、室温にて約1時間乾燥後、更に60℃にて10分間乾燥してフィルムを作成する。次いでこのフィルムを約2cm×約2cmに切断してその約3gをガラスビーカー中の約1000mlの水に入れ、スターラーにて16時間低速攪拌した後に濾紙を用いて濾過し、更に水で充分に洗浄して水溶解成分を洗い落としてから離型材上で室温にて約1時間乾燥し、更に60℃にて10分間乾燥して試料フィルムとする。
(2) 酢酸エチル抽出
容量約500gのビーカーに試料フィルムを約2g精秤(重量W1)して入れ、酢酸エチル300mlを加えてスターラーにて3時間低速攪拌し、これを予め重量を計測した濾紙(重量W2)を用いて濾過し、更に酢酸エチルで充分に洗浄して試料フィルムの酢酸エチル溶解成分を洗い落とす。次に濾過残渣の付着した濾紙を室温にて1時間、更に60℃で30分乾燥してから、その濾紙を秤量する(重量W3)。
(3) ゲル含量の計算
ゲル含量は、次の数式に従って計算される。
Figure 2005213308
また本発明におけるアクリル系共重合体微粒子(A)を構成する共重合体は、その溶解性パラメータ(SP値)が9.0〜10.5、特には9.2〜10.0の範囲であることが好ましい。SPが該上限値以下であれば、得られる不織布加工製品の吸水性が十分で且つ適度の吸油性が得られ、また湿潤時及び洗濯後の強度にも優れているので好ましく、該下限値以上であれば、該製品の親水性が優れており、吸水性が十分なものとなるので好ましい。
なお本発明における溶解性パラメータ(SP)とは、「ポリマーハンドブック 第2版(Polymer
Handbook Second Edition)」〔H.Burrell著:(1975年)〕のIV−337〜IV−359頁に記載の方法に従い測定又は算出される値である。以下にその方法を概説する。
単独重合体のSP値は、該重合体を形成している構成単位の分子引力定数Gに基づいて、下記のSP値計算用数式による算出する。
SP=dΣG/M
ここで、dは単独重合体の密度(g/l)であり、ΣGは構成単位の分子中の分子引力定数の総和であり、Mは構成単位の分子量(g/mol)である。
共重合体のSP値は、上記数式により、その共重合体を構成する各構成単位のそれぞれの単独重合体のSP値を算出し、それらのSP値のそれぞれに各構成単位のモル分率を乗じたものを合算して算出されるものである。
本発明のアクリル系共重合体の微粒子(A)は、以上述べた単量体(a)〜(e)を共重合性界面活性剤の存在下に乳化共重合することにより形成されることに特徴を有している。このことにより、得られる加工不織布製品に、柔軟で且つ粘着感がなく、優れた吸水性と共に使用に耐えうる十分な強度を有し、黄変がないなど外観が優れているなどの卓越した諸性質を付与することができ、さらにその使用済みの加工不織布製品を洗濯や熱水洗浄した後にも実質的にこれらの諸性質を維持することができる。共重合性界面活性剤の使用なしには、使用済み加工不織布製品の洗濯や熱水洗浄などにより、水の吸収性が低下して保水性が不十分となる傾向にある。
上記の共重合性界面活性剤とは、通常「反応性乳化剤」といわれているものであり、例えば、(メタ)アリル基、(メタ)アクリル基、スチリル基などのラジカル重合性不飽和基を有する界面活性剤が特に限定されることなく、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
このようなアニオン系共重合性界面活性剤としては、例えば、下記一般式(1)〜(4)で示される共重合性界面活性剤を挙げることができる。
Figure 2005213308
Figure 2005213308
Figure 2005213308
Figure 2005213308
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立して、炭素数6〜18のアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基;R3及びR4は、それぞれ独立して水素又はメチル基;Xは単結合又はメチレン基;Mはアルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表わし、pは0又は1、nは1〜50の自然数である)
上記一般式(1)のスルホコハク酸エステル塩型界面活性剤の具体例としては、例えば「ラテムルS-120」、「ラテムルS-120A」、「ラテムルS-180」、「ラテムルS-180A」〔以上、花王(株)製〕、「エレミノールJS-2」〔三洋化成工業(株)製〕等を;上記一般式(2)のメチレンビスアルキルフェノキシポリオキシエチレン(メタ)アクリル酸エステル・硫酸エステル塩型界面活性剤の具体例としては、例えば「アントックスMS-60」〔日本乳化剤(株)製〕等を;上記一般式(3)で示されるグリセロール-1-アルキルフェニル-3-アリル-2-ポリオキシエチレンエーテル硫酸エステル塩型界面活性剤の具体例としては、例えば、「アデカリアソープSE-10N」、「アデカリアソープSE-20N」、「アデカリアソープSE-30N」〔以上、旭電化工業(株)製〕を;上記一般式(4)で示されるポリオキシエチレンアルキルアルケニルフェニル硫酸エステル塩型界面活性剤の具体例としては、例えば、「アクアロンHS-05」、「アクアロンHS-10」、「アクアロンHS-20」、「アクアロンHS-30」〔以上、第一工業製薬(株)製〕を;それぞれ挙げることができる。
さらにその他のアニオン系共重合性界面活性剤としては、例えば「ラテムルASK」〔花王(株)製〕等のアルケニルコハク酸塩型界面活性剤;例えば「エレミノールRS-30」〔三洋化成工業(株)製〕等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート硫酸エステル塩型界面活性剤;例えば「RA-1120」、「RA-2614」〔以上、日本乳化剤(株)製〕等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル脂肪族不飽和ジカルボン酸エステル塩型界面活性剤;例えば「アントックス MS-2N」〔日本乳化剤(株)製〕等の(メタ)アクリル酸スルホアルキルエステル塩型界面活性剤;フタル酸ジヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート硫酸エステル塩型界面活性剤;例えば「H-3330PL」〔第一工業製薬(株)製〕等のモノ又はジ(グリセロール-1-アルキルフェニル-3-アリル-2-ポリオキシアルキレンエーテル)リン酸エステル塩型界面活性剤;などを挙げることができる。
本発明で用いることのできるノニオン系共重合性界面活性剤としては、例えば、下記一般式(5)及び(6)で示される共重合性界面活性剤を挙げることができる。
Figure 2005213308
Figure 2005213308
〔式中、R1、R3、R4、X及びnは前記一般式(1)〜(4)で定義した通りである〕
上記一般式(5)で示されるグリセロール-1-アルキルフェニル-3-アリル-2-ポリオキシエチレンエーテル型界面活性剤の具体例としては、例えば「アデカリアソープNE-10」、「アデカリアソープNE-20」、「アデカリアソープNE-30」〔以上、旭電化工業(株)製〕等を;上記一般式(10)で示されるポリオキシエチレンアルキルアルケニルフェニル型界面活性剤の具体例としては、例えば「アクアロンRN-10」、「アクアロンRN-20」、「アクアロンRN-30」、「アクアロンRN-50」〔以上、第一工業製薬(株)製〕等を;それぞれ挙げることができる。
またその他のノニオン系共重合性界面活性剤としては、例えば「RMA-564」、「RMA-568」、「RMA-1114」〔以上、日本乳化剤(株)製〕等のポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル(メタ)アクリレート型界面活性剤などを挙げることができる。
これら共重合性界面活性剤のうち、重合安定性がよく、得られる皮膜の吸水性が優れたものになるなどの理由から、アニオン系共重合性界面活性剤を必須成分として用いるのが望ましく、中でもスルホコハク酸エステル塩型アニオン系共重合性界面活性剤を必須成分として用いることが特に望ましい。
これら共重合性界面活性剤の使用量は、本発明におけるアクリル系共重合体の微粒子(A)を構成する前記単量体(a)〜(d)の合計100重量部に対して、有効成分として、好ましくは1〜10重量部、より好ましくは2〜8重量部の範囲であるのがよい。該共重合性界面活性剤の使用量が該下限値以上であれば、乳化重合安定性がよく、得られる皮膜の吸水性に優れ、洗濯後の吸水性低下も少ないので好ましく、また該上限値以下であれば、得られる不織布加工製品の耐水性、耐ブロッキング性が優れたものになるので好ましい。
本発明において、アクリル系共重合体の微粒子(A)の乳化共重合に際して使用される界面活性剤としては、以上述べた共重合性界面活性剤と共にさらに、通常の乳化重合において使用される界面活性剤である非共重合性の界面活性剤を併用することが好ましい。非共重合性界面活性剤を併用することにより、優れた乳化共重合安定性と反応性を維持することができ、また不織布加工用の組成物として顔料など各種添加剤の配合に際して、配合安定性(混和安定性及び機械安定性)をさらに向上させることができるので好ましい。
このような非共重合性の界面活性剤は、特に限定されるものではなく、ノニオン系界面活性剤類としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンパルミチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキル(もしくはアルケニル)エーテル類;例えば、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリオレエート等のソルビタン高級脂肪酸エステル類;
例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等のポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステル類;例えば、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート等のポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル類;例えば、オレイン酸モノグリセライド、ステアリン酸モノグリセライド等のグリセリン高級脂肪酸エステル類;例えば、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン・ブロックコポリマー;等を例示することができる。
またアニオン系界面活性剤類としては、例えば、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム等の高級脂肪酸塩類;例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルアリールスルホン酸塩類;例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム等のアルキル(もしくはアルケニル)硫酸エステル塩類;例えば、ポリエキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリエキシエチレンオレイルエーテル硫酸アンモニウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類;例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩類;
例えば、モノオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルスルホコハク酸ナトリウム等のアルキルスルホコハク酸エステル塩及びその誘導体類;等を例示することができる。
さらに本発明の水性アクリル系重合体の乳化重合に際しては、非共重合性アニオン系界面活性剤類として下記一般式(7)で示される、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル型アニオン系界面活性剤も使用することができる。
Figure 2005213308
〔式中、R5は1つ以上の芳香環を含む炭化水素基、mは4〜50(好ましく5〜45)の自然数、Mは前記一般式(1)〜(4)で定義した通りである〕
上記一般式(7)におけるR5は、下記3種の構造式で示されるジスチリルの何れか又はそれらの混合物から誘導されたものであることが好ましい。
Figure 2005213308
このような非共重合性アニオン系界面活性剤の具体例としては、例えば、ハイテノールNF-13、ハイテノールNF-17〔商品名;以上第一工業製薬(株)製〕、ニューコール707SF、ニューコール710SF、ニューコール714SF、ニューコール723SF、ニューコール740SF〔商品名;以上日本乳化剤(株)製〕等を挙げることができる。
本発明においては、これら非共重合性の界面活性剤のうち、ノニオン系界面活性剤を前記共重合性界面活性剤と併用することが好ましい。併用される非共重合性界面活性剤の量は、アクリル系共重合体の微粒子(A)100重量部に対して、すなわち該微粒子(A)を構成する単量体(a)〜(e)の合計100重量部に対して、有効成分として、好ましくは1〜8重量部、より好ましくは2〜6重量部の範囲であるのがよい。非共重合性界面活性剤の併用量が該上限値以下であれば、乳化重合安定性が優れており、得られる水性分散液の機械的安定性、化学的安定性が優れていると共に、水性分散液の基材への密着性を阻害せずに吸水性、保水性のよい不織布加工製品が得られるので好ましい。また該下限値以上用いることにより、乳化重合の際の凝集物の発生や乳化状態の破壊、得られる水性分散液の貯蔵安定性や機械的安定性を向上させることができるので好ましい。
また前記共重合性界面活性剤を含む全界面活性剤の使用量は、上記と同様の理由により、アクリル系共重合体の微粒子(A)を構成する単量体(a)〜(e)の合計100重量部に対して、有効成分として、好ましくは2〜15重量部、より好ましくは4〜10重量部の範囲で使用することができる。
ところで近頃、アクリル系共重合体の水性分散液中に汎用されているアルキルフェニル基を含む界面活性剤が、排水中に含まれて河川等に排出されたとき、それら界面活性剤の加水分解によって生じるアルキルフェノールが、それら河川及びそれが流入する海の中に生息する生物、特に魚貝類に取り込まれて、それら生物の内分泌機能(エンドクリン)破壊物質(所謂、環境ホルモン)として作用することが知られるようになった。このようなアルキルフェノールは、これら魚介類の摂取を通して、又は直接それら河川等の水を使用する上水道の水を通して、人の体内に入る危険性が高いことが指摘されている。
本発明においては、前記の共重合性界面活性剤及び非共重合性界面活性剤の中から、上記のようなアルキルフェニル基を含まないものを選んで用いることにより上記の問題点を解消した、アルキルフェニル系界面活性剤を実質的に含まないアクリル系共重合体微粒子(A)の水性分散液を得ることもできる。
なお本明細書において「アルキルフェニル系界面活性剤を実質的に含まない」とは、乳化共重合に当たって、該アルキルフェニル系界面活性剤を意図的には使用しないことを意味するものであり、仮に各素原料中に夾雑物として該界面活性剤が含まれていたとしても、乳化共重合の結果得られるアクリル系共重合体水性分散液中に含まれるアルキルフェニル系界面活性剤の量は100ppm以下、好ましくは50ppm以下であることを意味する。
このようなアルキルフェニル基を含まない共重合性界面活性剤としては、前記一般式(1)のスルホコハク酸エステル塩型アニオン系界面活性剤を使用することができ、また非共重合性界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤類では、ポリオキシエチレンアルキル(もしくはアルケニル)エーテル類、ソルビタン高級脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル類、グリセリン高級脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン・ブロックコポリマーなど;またアニオン系界面活性剤類では、高級脂肪酸塩類、アルキルアリールスルホン酸塩類、アルキル(もしくはアルケニル)硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、アルキルスルホコハク酸エステル塩及びその誘導体類、前記一般式(7)のポリオキシエチレン多環フェニルエーテル型界面活性剤など;を使用することができる。
本発明におけるアクリル系共重合体微粒子(A)の乳化重合に際しては、前記の共重合性界面活性剤及び非共重合性界面活性剤と共に、必要に応じ、且つ本発明の優れた効果を損なわない範囲において、保護コロイドを併用することができる。
このような保護コロイドとしては、例えば、部分ケン化ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール類;例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース塩等のセルロース誘導体;及びグアーガムなどの天然多糖類;などが挙げられる。これら保護コロイドの使用量は、例えば、アクリル系共重合体100重量部に対して0〜3重量部程度の量を例示できる。
本発明におけるアクリル系共重合体の微粒子(A)の乳化重合に際しては、重合開始剤として、例えば、過硫酸アンモニウム(APS)、過硫酸カリウム(KPS)、過硫酸ナトリウム(SPS)などの過硫酸塩類;t-ブチルハイドロペルオキシド、クメンハイドロペルオキシド、p-メンタンハイドロペルオキシドなどの有機過酸化物類;過酸化水素;などを、一種もしくは複数種併用して使用することができる。重合開始剤の使用量は適当に選択できるが、例えば、アクリル系共重合体100重量部に対して約0.05〜1重量部、より好ましくは約0.1〜0.7重量部、特に好ましくは約0.1〜0.5重量部の如き使用量を例示することができる。
また乳化重合に際して、所望により、還元剤を併用することができる。該還元剤としては、例えば、アスコルビン酸、酒石酸、クエン酸、ブドウ糖等の還元性有機化合物;例えば、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム(SMBS)等の還元性無機化合物を例示できる。還元剤の使用量は適宜選択できるが、例えば、アクリル系共重合体100重量部に対して約0.05〜1重量部の如き使用量を例示することができる。
さらにまた、乳化重合に際して、所望により連鎖移動剤を用いることもできる。このような連鎖移動剤としては、例えば、シアノ酢酸;シアノ酢酸の炭素数1〜8アルキルエステル類;ブロモ酢酸;ブロモ酢酸の炭素数1〜8アルキルエステル類;例えば、アントラセン、フェナントレン、フルオレン、9-フェニルフルオレンなどの芳香族化合物類;例えば、p-ニトロアニリン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、p-ニトロ安息香酸、p-ニトロフェノール、p-ニトロトルエン等の芳香族ニトロ化合物類;例えば、ベンゾキノン、 2,3,5,6-テトラメチル-p-ベンゾキノン等のベンゾキノン誘導体類;トリブチルボラン等のボラン誘導体;例えば、四臭化炭素、四塩化炭素、 1,1,2,2-テトラブロモエタン、トリブロモエチレン、トリクロロエチレン、ブロモトリクロロメタン、トリブロモメタン、3-クロロ-1-プロペン等のハロゲン化炭化水素類;例えば、クロラール、フラルデヒド等のアルデヒド類;炭素数1〜18のアルキルメルカプタン類;例えば、チオフェノール、トルエンメルカプタン等の芳香族メルカプタン類;メルカプト酢酸;メルカプト酢酸の炭素数1〜10アルキルエステル類;炭素数1〜12のヒドロキルアルキルメルカプタン類;例えば、ビネン、テルピノレン等のテルペン類;等を挙げることができる。これら連鎖移動剤を用いる場合には、アクリル系共重合体100重量部に対して約0.005〜3重量部であるのが好ましい。
本発明における乳化共重合の好適な実施態様としては、前記の共重合性界面活性剤、非共重合性界面活性剤及び/又は保護コロイドを含有し、或いはこれらを含有しない水性媒体中に、前記単量体(a)〜(e)、共重合性界面活性剤、非共重合性界面活性剤及び/又は保護コロイド、重合開始剤、並びに、必要に応じて使用する還元剤を逐次添加する態様を例示することができる。該単量体(a)〜(e)は、界面活性剤の少なくとも一部と共に、予め単量体乳化液を作製してから添加することが好ましい。
また上記乳化共重合において、前記アニオン系共重合性界面活性剤を使用する場合には、必ずしも限定されるものではないが、乳化共重合の安定性、得られるアクリル系共重合体微粒子(A)の水性分散液の貯蔵安定性及び得られる不織布加工用樹脂水性組成物の適度のアルカリ増粘性などの観点から、前記のノニオン系及び/又はアニオン系非共重合性界面活性剤の存在下で乳化共重合を開始し、共重合性界面活性剤の少なくとも一部を乳化共重合の途中段階で添加するのが好ましい。該共重合性界面活性剤の添加時期も、必ずしも限定されないが、好ましくは、必要に応じてその一部を単量体乳化液に含有させて且つ、単量体乳化液の逐次添加を開始してから、該逐次添加時間の1/4〜4/5経過後に、残りの共重合性界面活性剤を水溶液として重合槽に一括添加又は単量体乳化液とは別に逐次添加するか、或いは該単量体乳化液に添加・混合した後、これを逐次添加する方法などを採用することができる。これらのうち、操作の容易さから共重合性界面活性剤の水溶液を単量体乳化液とは別に逐次添加するのが特に好ましい。後添加されるアニオン系共重合性界面活性剤の割合もまた、特に限定されるものではないが、得られる皮膜の吸水性と耐水性のバランスの優秀さ等の観点から、使用される全アニオン系共重合性界面活性剤の少なくとも20重量%、さらには少なくとも40重量%、特には60〜90重量%の範囲であることが好ましい。
共重合温度は、約40〜95℃、好ましくは約50〜90℃程度であるのがよい。
かくして得られたアクリル系共重合体微粒子(A)の水性分散液は、必要に応じて、アンモニア水等によってpH調節してもよい。このような分散液は、通常、固形分濃度30〜55重量%、粘度10〜3000 mPa・s(BH型回転粘度計、25℃、20 rpm;粘度測定条件以下同様)、pH2〜9程度である。
また水性媒体中のアクリル系共重合体微粒子の平均粒子径は200〜500nm、特には220〜400nmの範囲であることが好ましい。平均粒子径が該上限値以下であれば、乳化共重合に際しての反応性に優れ、得られる共重合体水性分散液の保存安定性が優れているので好ましく、該下限値以上で有れば、比較的低粘度で適度な固形分のアクリル系共重合体微粒子の水性分散液が得やすく、得られる皮膜の吸水性を損なうことがないので好ましい。
なお本明細書において、共重合体分散粒子の平均粒子径は、日本化学会編「新実験化学講座4 基礎技術3 光(II)」第725〜741頁(昭和51年7月20日丸善株式会社発行)に記載された動的光散乱法(以下、DLS法ということがある)により測定された値であり、具体的には以下に述べる方法で測定決定した値である。
平均粒子径:
共重合体水性分散液を蒸留水で5万〜15万倍に希釈し、十分に攪拌混合した後、21mmφガラスセル中にパスツールピペットを用いて約10ml採取し、これを動的光散乱光度計「DLS-700」〔大塚電子(株)製〕の所定の位置にセットして、以下の測定条件下で測定し、測定結果をコンピュータ処理して平均粒子径を求める。
〔測定条件〕
測定温度 24〜26℃
クロックレート(Clock
Rate) 10μsec
コレレ-ションチャンネル(Corelation Channel) 512
積算測定回数 200個
光散乱角 90°
本発明の不織布加工用樹脂水性分散液は、得られる不織布加工製品の強度、特に洗濯後の強度を向上させるため、得られたアクリル系共重合体の水性分散液に、さらに必要に応じて、架橋剤成分(B)を含有することができる。
上記の架橋剤成分(B)は、前記の不飽和カルボン酸(b)及び/又は官能性単量体(d)と反応性を有するものであることが必要であり、従ってそれら不飽和カルボン酸(b)及び官能性単量体(d)の種類によって、また得られる不織布加工製品が黄変するなどの不都合のないもの、好ましくは室温又はそれよりやや高い温度、例えば40℃程度の温度でアクリル系共重合体微粒子(A)中の官能基と架橋反応を起こしうるものの中から適宜選択されることができる。このような架橋剤成分(B)としては、オキサゾリン化合物、カルボジイミド化合物、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、ヒドラジン化合物又はイソシアネート化合物を用いるのが好ましい。
上記オキサゾリン化合物は、下記一般式(8)で示されるオキサゾリン基含有単量体と、必要に応じてこれと共重合可能な他の単量体の少なくとも1種とを(共)重合してなる高分子化合物であり、前記アクリル系共重合体水性分散液と配合しやすい、水溶性又は水分散性の高分子化合物であることが好ましい。またオキサゾリン化合物は、前記アクリル系共重合体の微粒子(A)が、オキサゾリン基を開環付加反応させることのできる活性水素を有する官能基、例えば、カルボキシル基、無水カルボキシル基、メルカプト基、アミド基等を含有しているときに好適に用いることができる。
Figure 2005213308
(式中、R6〜R9は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基であり;Xは単結合、−A1−OCO−、−A2−NHCO−又は−A3−O−を表わし、A1〜A3はそれぞれ独立して、単結合又は炭素数1〜3のアルキレン基を表わし;Yは
Figure 2005213308
であり、R10〜R12は、それぞれ独立して、水素又は炭素数1〜2のアルキル基である)
上記の基Yとしては、例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、i-プロペニル基、α-ブテニル基、β-ブテニル基、γ-ブテニル基、i-ブテニル基等の炭素数2〜4のアルケニル基;例えば、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基等の(メタ)アクリロイル基含有基;例えば、ビニロキシ基、アリロキシ基等の炭素数2〜4のアルケニルオキシ基を挙げることができる。
このようなオキサゾリン基含有単量体の具体例としては、2-ビニル-2-オキサゾリン、2-ビニル-4-メチル-2-オキサゾリン、2-ビニル-5-メチル-2-オキサゾリン、2-i-プロペニル-2-オキサゾリン、2-i-プロペニル-4-メチル-2-オキサゾリン、2-i-プロペニル-5-エチル-2-オキサゾリンを例示することができ、入手の容易さ等の理由から2-ビニル-2-オキサゾリンの使用が好ましい。
本発明において架橋剤成分(B)として用いることのできる高分子量のオキサゾリン化合物に関する詳細については、例えば、特開平5-295275号公報に開示されており、該公報に開示された方法に従って製造して使用することができる。
また高分子量のオキサゾリン化合物は、水溶液タイプとして、例えば「エポクロスWS-500」、「エポクロスWS-700」〔以上(株)日本触媒製〕、「NK LINKER FX」〔以上新中村化学工業(株)製〕など;エマルジョンタイプとして、例えば「エポクロスK-1010E」、「エポクロスK-1020E」、「エポクロスK-2010E」、「エポクロスK-2020E」〔以上(株)日本触媒製〕など;の商品名で市販されておりこれらは何れも本発明における架橋剤成分として使用することができる。
架橋剤成分(B)としてオキサゾリン化合物を用いるときには、アクリル系共重合体の微粒子(A)を構成する分子中にカルボキシル基を含有することが必要であるが、該分子中には必須成分としてカルボキシル基が含まれており、従ってこのほかに前記の官能性共単量体(d)の中から別途単量体を選択して共重合する必要はない。
本発明において、架橋剤成分(B)として使用することができる前記のカルボジイミド化合物は、その分子中にカルボジイミド基(−N=C=N−)を2個以上含有する化合物であって、好ましくは水溶性の高いもの、すなわち水100重量部に対して1重量部以上溶解するものがよい。カルボジイミド系架橋剤としては、例えばカルボジライトV-02、V-02-L2、V-04、V-06〔商品名;日清紡(株)製〕などを挙げることができる。
架橋剤成分(B)としてカルボジイミド化合物を用いるときには、前記高融点粒子(A)、低融点粒子(B)及び/又はアクリル系共重合体の微粒子(C)を構成する分子中に、カルボジイミド基と反応性を有する対官能基としてカルボキシル基、ヒドロキシル基又はアミノ基を含有することが必要であり、これら粒子の重合に際しては、これらの官能基を含む単量体を選択して共重合するのがよい。
本発明において、架橋剤成分(B)として使用することができる前記のエポキシ化合物は、水溶性又は水分散性であってアルキルフェニル系界面活性剤を含有していないものであることが好ましい。
このようなエポキシ化合物としては、例えば、ポリオールポリグリシジルエーテル化合物、多酸ポリグリシジルエステル化合物等が好適に使用できる。
上記のポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセロール、ジグリセロール、ポリグリセロール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ソルビトール、ソルビタンなどの脂肪族又は脂環族ポリオールを挙げることができ、上記多酸としては、例えばアジピン酸などを挙げることができる。
本発明において用いることのできるエポキシ化合物のうち、ポリオールポリグリシジルエーテル化合物の具体例としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール(n≒4、9、13、22など)ジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール(n≒3、11など)ジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジグリセロールトリグリシジルエーテル、ポリグリセロール(n≒4、6など)ポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリトリトールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル等を挙げることができ、多酸ポリグリシジルエステル化合物の具体例としては、例えば、アジピン酸ジグリシジルエステル等を挙げることができる。これらのエポキシ系架橋剤のうち特に好適なものは、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジグリセロールトリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテルである。
このようなエポキシ化合物の水性液としては、例えば「デナコール」の商品名でナガセ化成(株)より販売されているものが好適に使用でき、例えば、「デナコールEX-313」、「デナコールEX-314」、「デナコールEX-611」、「デナコールEX-614」、「デナコールEX-810」として市販されているものが特に好適に使用できる。
架橋剤成分(B)としてエポキシ化合物を用いるときには、アクリル系共重合体の微粒子(A)を構成する分子中にエポキシ基と反応性を有する活性水素を有する官能基、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、メルカプト基、アミノ基又は置換アミノ基等を含有していることが必要である。該分子中には必須成分としてカルボキシル基が含まれているため、このほかに前記の官能性共単量体(d)の中から別途選択して共重合する必要はないが、さらに反応性を向上させるためにヒドロキシル基又はアミノ基もしくは置換アミノ基を有する単量体を共重合することもできる。
本発明において、架橋剤成分(B)として使用することができる前記のヒドラジン化合物は、その分子中にヒドラジン残基(H2N−NH−)を2個以上有する化合物であって、必ずしも限定されるものではないが、好ましくは水溶性の高いもの、すなわち水100重量部に対して1重量部以上溶解するものがよい。そのようなヒドラジン化合物の具体例としては、例えば、炭酸ジヒドラジド、蓚酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド等の炭素数2〜10を含有するジカルボン酸のジヒドラジド;例えば、エチレン-1,2-ジヒドラジン、プロピレン-1,3-ジヒドラジン、ブチレン-1,4-ジヒドラジン等の炭素数2〜4を含有する有機ジヒドラジンを挙げることができる。これらのうち、炭素数1〜10を含有するカルボン酸のジヒドラジド、中でも炭酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジドの使用が好ましい。
架橋剤成分(B)としてヒドラジン化合物を用いるときには、アクリル系共重合体の微粒子(A)を構成する分子中に、ヒドラジン残基と反応性を有する対官能基としてカルボニル基を含有することが必要であり、アクリル系共重合体の微粒子(A)の乳化共重合に際しては、前記の官能性共単量体(d)の中からカルボニル基含有単量体を選択して共重合するのがよい。
なお、カルボニル基/ヒドラジン化合物の組み合わせによる架橋では、ホルムアルデヒドなどの有害物を発生させることはないが、不織布加工の作業環境及び通常の住環境には、微量のホルムアルデヒドが存在していることが多く、その場合、不織布製品中に通常残存する余剰のヒドラジン残基にホルムアルデヒドが付加し、結果として得られる不織布製品が微量ながらホルムアルデヒドを含有する場合があることが知られている。ところで本発明者らは、その理由は必ずしも定かではないが、ヒドラジン化合物として炭酸ジヒドラジドを用いるとこのようなホルムアルデヒドの含有を極微量にとどめることができることを見出した。従って、不織布加工製品へのホルムアルデヒドの残留を極端に嫌うような用途では、架橋剤成分(B)として炭酸ジヒドラジドを用いることが好ましい。
本発明において、架橋剤成分(B)として使用することができる前記のイソシアネート化合物としては、水分散性ポリイソシアネート系組成物、すなわちポリイソシアネート化合物の水性分散液又は水分散可能なポリイソシアネート系組成物であることが好ましい。
上記のポリイソシアネート化合物としては、例えば、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネートなど芳香族ポリイソシアネート化合物の水素添加物等の脂肪族又は脂環族ポリイソシアネート;それらポリイソシアネートもしくはそれらポリイソシアネートの二価アルコールによるウレタン変性物の2量体又は3量体;それらポリイソシアネートと、トリメチロールプロパンなどのポリオールとのアダクト体;などの各種ポリイソシアネートに由来するポリイソシアネート化合物を挙げることができる。
これらのポリイソシアネート化合物の中では、捺染加工時の及び得られる捺染加工製品の経時的な黄変が生じにくい等の観点から、脂肪族ポリイソシアネートに由来するポリイソシアネート化合物を有効成分として含有するものであることが好ましい。
前記の水分散性イソシアネート系組成物は、通常、その水分散性を高めるため乳化分散剤成分を含んでいるが、このような乳化分散剤成分は、脂肪族ポリイソシアネートとポリオキシアルキレン系化合物との反応生成物であることが好ましく、アルキルフェニル系界面活性剤を含有していないものであることが好ましい。
これら水分散性イソシアネート系組成物及びその製造法の詳細については、特開昭61-291613号公報、特開平7-10950号公報及び特開平8-85716号公報に開示されており、ここでは重複を避けるためそれらの文献をここに引用することにより詳細な記載に代えるものとする。
本発明において、イソシアネート化合物として好適に用いることのできる水分散性のイソシアネート系組成物は、市販されたものの中から適宜選択して入手することができ、例えば、アクアネート100、アクアネート110、アクアネート200、アクアネート210〔商品名;日本ポリウレタン工業(株)製〕;などを好適に使用することができる。
架橋剤成分(B)としてイソシアネート化合物を用いるときには、アクリル系共重合体の微粒子(A)を構成する分子中にイソシアネート基と反応性を有する活性水素を有する官能基、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、メルカプト基等を含有していることが必要である。本発明におけるアクリル系共重合体の分子中には必須成分としてカルボキシル基が含まれており、従ってこのほかに前記の官能性共単量体(d)の中から別途選択して共重合する必要はないが、さらに反応性を向上させるためにヒドロキシル基を有する単量体を共重合することもできる。
本発明において架橋剤成分(B)の使用量は、該架橋剤成分(B)と反応性を有するアクリル系共重合体の微粒子(A)中の全官能基の1当量当たり0.2〜2当量、さらには0.3〜1.5当量、特には0.4〜1.2当量の範囲であることが好ましい。架橋剤成分(B)の使用量が該下限値以上で有れば、アクリル系共重合体微粒子(A)の間の架橋が十分に進み、得られる捺染加工製品の耐水性、耐久性、不粘着性、耐熱性等の諸物性が優れたものとなる好ましい。また、該上限値以下で有れば、架橋剤成分が無駄になることなく、得られる捺染加工用アクリル系共重合体水性組成物の皮膜が脆くなって得られる捺染加工製品の耐久性がかえって低下するなどの不都合を生じることがないので好ましい。
なお「架橋剤成分(B)と反応性を有するアクリル系共重合体の微粒子(A)中の全官能基」とは、例えば架橋剤成分がヒドラジン化合物であり、該アクリル系共重合体の微粒子(A)を構成する共重合体が、該ヒドラジン化合物の官能基であるヒドラジン残基と反応性を有する官能基としてカルボニル基を共重合しているときは、そのカルボニル基の量であり、また例えば架橋剤成分がイソシアネート化合物であり、該アクリル系共重合体の微粒子(A)を構成する共重合体が、これと反応性を有する官能基としてカルボキシル基及びヒドロキシル基を共重合しているときは、そのカルボキシル基とヒドロキシル基との合計量である。
かくして本発明の不織布加工用樹脂水性組成物は、乾燥させるだけで架橋反応が進行して強固な架橋被膜を与えることができ、布、紙、繊維等の被着材に対し強力な密着力を有する被膜を与えると共に、優れた耐水性、耐久性、耐熱性などを有する不織布加工製品を提供することができる。
これらの添加剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、セルロース系誘導体、ポリカルボン酸系樹脂、アルキルフェニル系を除く界面活性剤系等の増粘剤及び粘性改良剤;例えば、無機質分散剤(ヘキサメタリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム等)、有機質分散剤〔ノプコスパース 44C(商品名)、ポリカルボン酸系;サンノプコ(株)製〕などの分散剤;例えば、シリコーン系などの消泡剤;例えば、ターペンエチレングリコール、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート等の有機溶剤;老化防止剤;防腐剤・防黴剤;紫外線吸収剤;帯電防止剤;等を挙げることができる。
以下、製造例、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明する。なお本実施例及び比較例における試験方法及び評価方法は以下のとおりである。
(1) 試験シートの作成
樹脂水性分散液を固形分が約10重量%となるように水で希釈し、その中に2号濾紙〔東洋濾紙(株)製〕を浸漬した後、目付量が約10g/m2となるようにマングルを用いて絞り、直ちに150℃で4分間熱処理を行った後、23℃、65%RHの恒温恒湿条件下に3時間以上放置して試験用シートとした。
(2) 流水洗浄シートの作成
洗濯後の諸物性を比較的簡単な方法で得るために、本発明では流水洗浄試験を採用した。
27×39cm、容量約5800mLのステンレス製バットに水を満たし、さらに流量約800mL/分で水を流し放しにした状態で、その中に前(1)項で作成した試験シートを16時間浸漬した。次いでシートを取り出してマングルで水を絞り、40℃熱風循環式乾燥機で60分乾燥後、23℃、65%RHの恒温恒湿条件下に3時間以上放置して流水洗浄シートとした。
(3) 樹脂含浸濾紙の強度
前(1)項で作成した試験シート及び前(2)項で作成した流水洗浄シートを、23℃、65%RHの恒温恒湿条件下に3時間以上放置した後、同条件下で常態破断強度及び洗浄破断強度を測定した。測定にはテンシロンUYM-4100〔東洋ボールドウィン(株)製〕を用い、測定試験片は幅25mm、つかみ間隔100mmとし、引張速度は300mm/分とした。
上記の常態破断強度は6500g/25mm以上、さらには7000g/25mm以上、特には7500g/25mm以上であることが好ましく、また洗浄破断強度は2000g/25mm以上、さらには2200g/25mm以上、特には2500g/25 mm以上であることが好ましい。
また、下記計算式により洗浄/常態強度比を求めた。
Figure 2005213308
常態/洗浄強度比としては25%以上、さらには30%以上、特には35%以上であることが好ましい。
(4) 吸水性試験
前(1)項で作成した試験シート及び前(2)項で作成した流水洗浄シート上に、同条件下で容量10mLポリエチレン製駒込ピペットを用いて水をスポットし、水滴が試験シート内に浸透するまでの時間を測定した。
吸水性としては、常態で300秒以内、さらには250秒以内、特には180秒以内であることが好ましく、また流水洗浄後においては350秒以内、さらには300秒以内、特には240秒以内であることが好ましい。
(5) 風合
前(1)項で作成した試験シートについて手触りにより風合いを評価した。評価の基準は次のとおり。
○ ・・・・・・ 非常に柔軟
△ ・・・・・・ やや硬い
× ・・・・・・ 硬い
(6) 粘着感
前(1)項で作成した試験シートを2枚押し合わせ、200g/cm2の荷重の下に25℃で16時間放置し、さらに温度23℃、湿度65%RHの恒温恒湿条件下に30分間放置した後剥離して、剥離抵抗より粘着感を評価した。評価の基準は次のとおり。
○ ・・・・・・ 剥離時ほとんど抵抗なし(粘着感なし)
△ ・・・・・・ 剥離時やや抵抗あり(やや粘着感あり)
× ・・・・・・ 剥離時抵抗あり(粘着感かなり大)
(7) 基材密着性
厚さ50μmの無処理のPETフィルムに10ミルのドクターブレードを用い樹脂水性分散液を塗布し、直ちに綿ブロードを貼り合わせた。室温(約23℃)で60分乾燥後140℃で5分間熱処理を行い、次いで23℃、65%RHの恒温恒湿条件下に60分以上放置した後、同条件下で剥離抵抗を測定し、PETフィルムに対する密着性を評価した。測定には前(3)項と同様、テンシロンUYM-4100〔東洋ボールドウィン(株)製〕を用い、測定試験片の幅は25mm、引張速度は300mm/分、剥離方向180゜とした。
○ ・・・・・・ 剥離抵抗 500g/25mm以上
△ ・・・・・・ 剥離抵抗 200g/25mm〜500g/25mm
× ・・・・・・ 剥離抵抗 200g/25mm未満
(8) ホルムアルデヒド含有量試験
前(1)項で作成した試験シートを室内に7日間放置後、JIS L 1041(樹脂加工織物及び編物の試験方法)5.2 遊離ホルムアルデヒド試験、(1.2) アセチルアセトン法、(1.2.1) A法に準拠する方法により測定した。
得られる吸光度の値(A-A0)の値は、一般に0.2以下、さらには0.1以下であることが好ましく、特にホルムアルデヒドの含有を嫌う分野では、0.04以下であることが好ましい。
〔アクリル系共重合体微粒子の作製〕
製造例1
温度計、攪拌機、窒素導入管、原料導入管及び還流冷却器を備えた反応器内に、イオン交換水42重量部を仕込み、窒素気流下に攪拌しながら加熱して内温60℃に昇温させた。一方、別の容器にイオン交換水28.3重量部、並びに、乳化重合用の界面活性剤として「DKS NL-180」〔ポリオキシエチレン(n=18)ラウリルエーテル型ノニオン系界面活性剤(有効成分濃度100重量%);第一工業製薬(株)製〕(NL180)2重量部及び「ラテムルS-180A」〔スルホコハク酸型共重合性アニオン系界面活性剤(有効成分濃度約50重量%);第一工業製薬(株)製〕(S180A)2重量部(有効成分約1重量部)、さらに官能性単量体(d)としてN-メチロールアクリルアミド(MAm)を1重量部仕込んで攪拌溶解し、次いでこれに、単量体(a)としてエチルアクリレート(EA)87.7重量部、単量体(b)としてアクリル酸(AA)1.5重量部、ポリ不飽和単量体(c)としてトリアリルシアヌレート(TAC)0.2重量部、及び共単量体(d)としてn-ブチルアクリレート(BA)9.6重量部よりなる単量体混合物を加えて攪拌し、単量体乳化液を得た。
反応器内の水温が60℃に達した時点で、重合開始剤として3重量%過硫酸アンモニウム(APS)水溶液及び還元剤として2.4重量%メタ重亜硫酸ナトリウム(SMBS)水溶液をそれぞれ1.7重量部添加した後、上記の単量体乳化液を4時間かけて逐次添加しながら60℃で重合反応を行った。同時に3重量%のAPS水溶液8.3重量部及び2.4重量%のSMBS水溶液8.3重量部をそれぞれ5時間かけて逐次添加した。また単量体乳化液の逐次添加開始から3時間経過後、有効成分濃度約18重量%の「ラテムルS-180A」水溶液20重量部(有効成分約3.6重量部)を1時間かけて逐次添加した(後添加;単量体逐次添加時間の3/4経過後から添加開始)。APS水溶液及びSMBS水溶液の逐次添加終了後、反応器の内容物をそのまま60℃に約2時間保持してアクリル系共重合体微粒子の水性分散液を得た。
得られたアクリル系共重合体微粒子の水性分散液は、固形分50.0重量%、pH2.3、粘度100mPa・s(25℃、BH型回転粘度計20rpm)、粒子径300nmであり、共重合体微粒子のガラス転移点(Tg)は−26℃、溶解性パラメータ(SP値)9.3、ゲル含量83重量%であった。
製造例2〜5
製造例1において、表1に示すとおりアクリル系共重合体の単量体組成は変えずに、表2に示すように、共重合性界面活性剤の使用方法を変え又はこれを用いず、また非共重合性界面活性剤の使用量及び/もしくは使用方法を変え又は必要に応じてその種類を変える以外は製造例1と同様にして、アクリル系共重合体微粒子の水性分散液を得た。得られた水性分散液の粘度、pH、固形分などの諸特性、アクリル系共重合体微粒子の平均粒子径、共重合体のTg、SP値及びゲル含量を表3に示す。
製造例6〜11
製造例1において、表1に示すとおりアクリル系共重合体の単量体組成を変えてTgを変える以外は製造例1と同様にしてアクリル系共重合体微粒子の水性分散液を得た。共重合性界面活性剤及び非共重合性界面活性剤のそれぞれの使用量及び使用方法を表2に、得られたアクリル系共重合体微粒子の水性分散液の粘度、pH、固形分などの諸特性、アクリル系共重合体微粒子の平均粒子径、共重合体のTg及びSP値を表3に示す。
製造例12〜14
製造例1において、表1に示すとおり単量体(b)であるAAの使用量を変え又はこれを用いず、又はAAの代わりにメタクリル酸(MAA)を用いてその使用量を変え、それに従ってアクリル系共重合体微粒子の単量体組成を変える以外は製造例1と同様にしてアクリル系共重合体微粒子の水性分散液を得た。共重合性界面活性剤及び非共重合性界面活性剤のそれぞれの使用量及び使用方法を表2に、得られたアクリル系共重合体微粒子の水性分散液の粘度、pH、固形分などの諸特性、アクリル系共重合体微粒子の平均粒子径、共重合体のTg、SP値及びゲル含量 重量%を表3に示す。
なおこれらのうち、AAやMAA等の不飽和カルボン酸単量体(b)を共重合していない製造例12のアクリル系共重合体微粒子の水性分散液は、凝集物が多く、また指でこするだけで簡単にエマルジョン破壊を起こすほど機械安定性が劣悪であった。またMAAをやや多く共重合した製造例17のアクリル系共重合体微粒子の水性分散液は、室温放置約1週間後に分散液全体がプリン状にゲル化を起こしていた。
製造例15及び16
製造例1において、表1に示すとおり単量体(c)であるTACの使用量を変え又はこれを用いず、それに従ってアクリル系共重合体微粒子の単量体組成を若干変更してそのゲル含量を変える以外は製造例1と同様にしてアクリル系共重合体微粒子の水性分散液を得た。共重合性界面活性剤及び非共重合性界面活性剤のそれぞれの使用量及び使用方法を表2に、得られたアクリル系共重合体微粒子の水性分散液の粘度、pH、固形分などの諸特性、アクリル系共重合体微粒子の平均粒子径、共重合体のTg、SP値及びゲル含量 重量%を表3に示す。
製造例17〜20
製造例1において、表1に示すとおり官能性単量体(d)としてMAmを1重量%用いる代わりに2重量%用い又は、MAmを1重量%用いる代わりにGMA2重量%用い、又はこれら官能性単量体(d)を使用せず、それに伴ってアクリル系共重合体微粒子の単量体組成を変える以外は製造例1と同様にしてアクリル系共重合体微粒子の水性分散液を得た。共重合性界面活性剤及び非共重合性界面活性剤のそれぞれの使用量及び使用方法を表2に、得られたアクリル系共重合体微粒子の水性分散液の粘度、pH、固形分などの諸特性、アクリル系共重合体微粒子の平均粒子径、共重合体のTg、SP値及びゲル含量 重量%を表3に示す。
なお、表1において用いられる単量体及び表2において用いられる界面活性剤の略号は次のとおりである。
EA:エチルアクリレート
AA:アクリル酸
MAA:メタクリル酸
TAC:トリアリルシアヌレート
MAm:N-メチロールアクリルアミド
GMA:グリシジルメタクリレート
EHA:2-エチルヘキシルアクリレート
BA:n-ブチルアクリレート
MA:メチルアクリレート
MMA:メチルメタクリレート
AN:アクリロニトリル
S180A:「ラテムルS-180A」;スルホコハク酸型共重合性アニオン系界面活性剤(有効成分濃度50重量%);花王(株)製
NL-180:「DKS NL180」;ポリオキシエチレン(n=22)ラウリルルエーテル型ノニオン系界面活性剤(有効成分濃度100重量%);第一工業製薬(株)製
NL-250:「DKS NL250」;ポリオキシエチレン(n=25)ラウリルルエーテル型ノニオン系界面活性剤(有効成分濃度100重量%);第一工業製薬(株)製
H18E:「ハイテノール-18E」;ポリオキシエチレン(n=18)ラウリルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩型アニオン系界面活性剤(有効成分濃度95重量%);第一工業製薬(株)製
Figure 2005213308
Figure 2005213308
Figure 2005213308
〔繊維加工用樹脂水性分散液の作製〕
実施例1〜17及び比較例1〜3
製造例1〜20で作製したアクリル系共重合体微粒子の水性分散液をそのまま用いて、不織布加工用樹脂水性組成物とした。これらを用いて、前記の試験方法に従い性能試験を行った。得られた結果を表4に示す。
なお、試験シートの作成に際して、AAを共重合していない製造例12のアクリル系共重合体微粒子の水性分散液を用いた実施例9の樹脂水性組成物は、機械的安定性が不十分であり、分散液のエマルジョン破壊によるマングルロールへの凝集物の付着が多量に発生し、これが該試験シートにも付着して外観の悪いものとなった。
Figure 2005213308
実施例18〜20
製造例1、製造例15又は製造例17で得られたアクリル系共重合体微粒子の水性分散液を該共重合体微粒子が100重量部(何れもカルボキシル基約0.0208当量部)となるような量用い、これらに25%アンモニア水をpH7〜8となるような量及びオキサゾリン系架橋剤「エポクロスWS-500」〔商品名;固形分約40重量%水性液;オキサゾリン当量約220(固形分当たり);(株)日本触媒製〕(WS-500)6.9重量部(固形分約2.8重量部;オキサゾリン約0.125当量部)をそれぞれ攪拌しながら添加して不織布加工用架橋型樹脂水性組成物を得た。これらを用いて前記の試験方法に従い性能試験を行った。使用したアクリル系共重合体微粒子の水性分散液の製造例番号とその使用量、該共重合体微粒子中のカルボキシル基1当量に対するオキサゾリンの当量数、並びに得られる水性組成物の粘度、pH、固形分などの諸特性を表5に、性能試験の結果を表6に示す。
なおここで「当量部」とは、その共重合体又は架橋剤の「重量部」を「g」と読み替えたとき、その共重合体又は架橋剤中に存在する官能基の当量数に相当する数値である。
実施例21
製造例17で得られたアクリル系共重合体微粒子の水性分散液214.9重量部(共重合体微粒子として約100重量部;カルボキシル基約0.0208当量部)に、25%アンモニア水をpH7〜8となるような量、及びカルボジイミド系架橋剤「カルボジライトV-04」〔商品名;有効成分約40重量%水性液;カルボジイミド当量約334(固形分当たり);日清紡(株)製〕(V-04)10.5重量部(有効成分約4.2重量部;カルボジイミド0.0126当量部)を攪拌しながら添加して不織布加工用架橋型樹脂水性組成物を得た。これを用いて前記の試験方法に従い性能試験を行った。得られた水性組成物の粘度、pH、固形分などの諸特性を表5に、性能試験の結果を表6に示す。
Figure 2005213308
Figure 2005213308
本発明の不織布加工用樹脂水性組成物は、天然繊維、再生繊維、合成繊維等からなる不織布原反(ウェブ)の結合剤として不織布の製造や、既に不織布の形体をなすもの、すなわちウェブを結合剤で処理して得られた不織布、スパンボンドなど結合剤を用いずに形成された不織布などの樹脂加工、その他、織布、編布、フエルトなど繊維製品の樹脂加工に好適に使用することができ、特に、主として飲食店などでの業務用として用いられる拭き取り材(ワイパー)用不織布の樹脂加工に有用である。

Claims (23)

  1. ガラス転移点(Tg)が−40〜+10℃の範囲のアクリル系共重合体の微粒子(A)を含有してなる不織布加工用樹脂水性組成物であって、該アクリル系共重合体微粒子(A)が共重合性界面活性剤の存在下に乳化共重合してなるものであることを特徴とする水性組成物。
  2. アクリル系共重合体の微粒子(A)の平均粒子径が200〜500nmの範囲である請求項1に記載の水性組成物。
  3. アクリル系共重合体の微粒子(A)が粒子内架橋されている請求項1又は2に記載の水性組成物。
  4. アクリル系共重合体のゲル含量が70重量%以上である請求項3に記載の水性分散液。
  5. アクリル系共重合体の溶解性パラメータ(SP値)が9.0〜10.5の範囲である請求項1に記載の水性組成物。
  6. アクリル系共重合体が、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルに由来する繰り返し単位を、該アクリル系共重合体に基づいて合計50重量%以上含有してなるものである請求項1に記載の水性組成物。
  7. アクリル系共重合体の微粒子(A)が、下記単量体(a)〜(e)、
    (a) エチルアクリレート 25〜99.5重量%、
    (b) 炭素数3〜5のα,β−不飽和モノ−又はジ−カルボン酸 0.5〜10重量%、
    (c) 分子内に少なくとも2個のラジカル重合性不飽和基を有する単量体 0〜1重量%、
    (d) 分子内に1個のラジカル重合性不飽和基の他に少なくとも1個の官能基を有する単量体であって、上記単量体(b)及び(c)以外の単量体 0〜10重量%、及び、
    (e) 上記単量体(a)〜(d)と共重合可能な、該単量体(a)〜(d)以外の共単量体 0〜74.5重量%、
    〔但し、単量体(a)〜(e)の使用量の合計を100重量%とする〕
    を乳化共重合してなるものである請求項1、2又は6に記載の水性組成物。
  8. 単量体(c)の使用量が単量体(a)〜(e)の合計100重量%に基づいて0.05〜0.3重量%の範囲内である請求項7に記載の水性組成物。
  9. 単量体(d)が、メチロールアミド基もしくは置換メチロールアミド基又はエポキシ基を有する単量体であり、その使用量が単量体(a)〜(e)の合計100重量%に基づいて0.3〜4重量%の範囲内である請求項7に記載の水性組成物。
  10. 共重合性界面活性剤がスルホコハク酸型アニオン系共重合性界面活性剤である請求項1に記載の水性組成物。
  11. スルホコハク酸型アニオン系共重合性界面活性剤の使用量が、有効成分としてアクリル系共重合体100重量部に対して1.0〜10重量部の範囲である請求項10に記載の水性組成物。
  12. 界面活性剤としてさらに、非共重合性界面活性剤を含有する請求項1に記載の水性組成物。
  13. 非共重合性界面活性剤がノニオン系界面活性剤を含む請求項12に記載の水性組成物。
  14. 非共重合性界面活性剤が、アルキルフェニル系界面活性剤を実質的に含まない請求項12又は13に記載の水性組成物。
  15. さらに架橋剤成分(B)を含有する請求項1に記載の水性組成物。
  16. 架橋剤成分(B)がオキサゾリン化合物又はカルボジイミド化合物である請求項15に記載の水性組成物。
  17. 架橋剤成分(B)の使用量が、該架橋剤成分(B)と反応性を有するアクリル系共重合体の微粒子(A)中の全官能基の1当量当たり0.2〜2当量の範囲である請求項15又は16に記載の水性組成物。
  18. 下記単量体(a)〜(e)、
    (a) エチルアクリレート 25〜99.5重量%、
    (b) 炭素数3〜5のα,β−不飽和モノ−又はジ−カルボン酸 0.5〜10重量%、
    (c) 分子内に少なくとも2個のラジカル重合性不飽和基を有する単量体 0〜1重量%、
    (d) 分子内に1個のラジカル重合性不飽和基の他に少なくとも1個の官能基を有する単量体であって、上記単量体(b)及び(c)以外の単量体 0〜10重量%、及び、
    (e) 上記単量体(a)〜(d)と共重合可能な、該単量体(a)〜(d)以外の共単量体 0〜74.5重量%、
    〔但し、単量体(a)〜(e)の使用量の合計を100重量%とする〕
    を共重合性界面活性剤の存在下に乳化共重合してなるアクリル系共重合体の微粒子(A)の製造方法において、非共重合性界面活性剤の存在下で乳化共重合が開始され、且つ該共重合性界面活性剤の少なくとも一部が乳化共重合の途中段階で後添加されることを特徴とする製造方法。
  19. 単量体(c)の使用量が単量体(a)〜(e)の合計100重量%に基づいて0.05〜0.3重量%の範囲内である請求項18に記載の方法。
  20. 単量体(d)が、メチロールアミド基もしくは置換メチロールアミド基又はエポキシ基を有する単量体であり、その使用量が単量体(a)〜(e)の合計100重量%に基づいて0.3〜4重量%の範囲内である請求項18に記載の方法。
  21. 後添加される共重合性界面活性剤の量が、使用される全共重合性界面活性剤量に基づいて少なくとも20重量%である請求項18に記載の方法。
  22. 乳化共重合の途中段階が単量体の全逐次添加時間の1/4〜4/5経過した時点であり、且つ途中段階で後添加される共重合性界面活性剤が添加開始時点から単量体逐次添加終了時点までの間に連続的に逐次添加される請求項18又は21に記載の方法。
  23. 共重合性界面活性剤がスルホコハク酸型アニオン系共重合性界面活性剤である請求項18、21又は22の何れか1項に記載の方法。
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