JPS63308002A - 高固形分乳化重合体組成物の製法 - Google Patents

高固形分乳化重合体組成物の製法

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JPS63308002A
JPS63308002A JP14369287A JP14369287A JPS63308002A JP S63308002 A JPS63308002 A JP S63308002A JP 14369287 A JP14369287 A JP 14369287A JP 14369287 A JP14369287 A JP 14369287A JP S63308002 A JPS63308002 A JP S63308002A
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/12Polymerisation in non-solvents
    • C08F2/16Aqueous medium
    • C08F2/22Emulsion polymerisation

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、安定で低粘度であり、しかも高固形分であ
る高固形分乳化重合体組成物の製法に関するものである
〔従来の技術〕
接着剤、コーティング剤、含浸バインダー、塗装材等に
用いられる乳化重合体組成物(エマルジョン)は、−m
に、作業性の観点から分散媒である水の針台を多くして
一定の流動性を確保しているが、このような乳化重合体
組成物は乾燥除去すべき水分量が多いため、乾燥性が悪
く仕上がりに時間がかかるという難点を有している。そ
こで、低粘度でかつ高固形分である乳化重合体組成物の
提供が強く望まれ”ζいるが、通常の乳化重合法では6
5体積%以上の高固形分乳化重合体組成物を得ることは
技術的に困難である。すなわち、65体積%以上のもの
を得ようとしても、重合反応の途中で反応系が不安定と
なり乳化重合体粒子が凝集してしまったり、重合反応は
完結しても分散安定性がないものや高粘度のものができ
、実用的なものが得られない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
これに対し、最近、安定で低粘度を示す高固形分乳化重
合体組成物を得る方法がいくつか提案されているが、い
ずれも再現性に問題があったり単量体の種類に著しい制
約があったりして工業的製法としては必ずしも満足でき
るものではなかった。
例えば、通常用いられている重合法をベースにする方法
であって、単に水を少なくする方法(U。
S、P、 3637563号公1))や特定の組み合わ
せからなる単量体を用いる方法(特開昭59−1529
71号公報)では、乳化重合体の粒子径分布が小分1)
シとなり、再現性のよい乳化重合体組成物が得られない
また、種ポリマーを用いたり、反応を2段階に分けて行
ったりして乳化重合体の粒子径分布を広くする方法も提
案されている。これは、安定で低粘度の高固形分乳化重
合体組成物を得るためには、重合体粒子を、最密充填と
なるような粒子径分布にすることが理恐的であるとの立
場から、粒子径に大小のばらつきを与えようとしたもの
である。
ちなみに、均一粒子の六方系最密充填の場合、−次粒子
の最密充填空隙に入る二次粒子の粒子径は、−次粒子の
粒子径を1とすると0.41であり、三次粒子、四次粒
子はそれぞれ0.23.0.18である。そして、各粒
子の体積比は、−次粒子を100とすると、二次粒子、
三次粒子、四次粒子はそれぞれ7.1.6.2.4.3
である。したがって、上記最密充填を構成する粒子の粒
子径分布を模して乳化重合体粒子を得ることができれば
、安定で低粘度の高固形分乳化重合体組成物を得ること
ができる。
しかしながら、このような立場に立つ特開昭53−84
092号公報の方法では、得られる乳化重合体組成物の
固形分濃度が高々60重量%と不充分であり、また、特
開昭56−14131)号公報の方法やB、P、 1)
91649号公報の方法では単量体の種類に著しい制約
があって得られる乳化重合体組成物の性能が限定されて
実用性に乏しいという難点がある。
また、特開昭60−179402号公報には、特定の粒
子径からなる種ポリマーを用いた二段階重合法が提案さ
れているが、種ポリマーの粒子径を規定するだけでは安
定で低粘度な高固形分乳化重合体組成物を再現性よく、
そして良好な普遍性をもって製造することは困難である
さらに、多段階的に乳化重合反応を行って充分に広い粒
子径分布をもつ乳化重合体組成物を得る方法として、重
合反応系に予めつくっておいた種ポリマーを何回にも分
けて添加する方法(1),s、P。
3424706号公報)や、反応の途中で反応系から中
間段階の乳化重合体を抜き取りその一部を再び反応系に
投入する方法(U、S、P、 4130523号公報)
が提案されている。しかし、前者の方法は操作が煩雑と
なるにもかかわらずさほど高固形分の乳化重合体組成物
が得られず1.後者の方法は経済性と普遍性に乏しいも
のである。
このように、先に提案された方法は、いずれも再現性、
!’f遍性、経済性等に問題を残しており、工業的製法
としては不充分なものである。
この発明は、このような事情に鑑みなされたもので、安
定かつ低粘度の高固形分乳化重合体組成物を、単量体の
種類に制限されることなく、再現性よく経済的に供給す
る製法の提供を目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、この発明の高固形分乳化重
合体組成物の製法は、乳化重合可能な不飽和車量・体(
a)を界面活性剤(b)の存在下で乳化重合して平均粒
子径が0.1〜0.5μmであり、かつ粒子径分布が単
分散となる乳化重合体を種ポリマーとして得る種ポリマ
ー調製工程と、上記種ホIJマーの存在下で乳化重合可
能な不飽和単量体(A)と界面活性剤(B)とを逐次添
加して乳化重合反応を行う逐次添加重合工程とを備え、
かつ上記不飽和単量体(A)と界面活性剤(B)の添加
重量比(B/A)が上記乳化重合反応の全体を通じて前
記種ポリマー調製工程における不飽和単量体(a)と界
面活性剤(b)の添加重量比(b/a)の0.5〜2倍
に設定されているという構成をとる。
すなわち、本発明者らは、最密充填を構成する粒子の粒
子径分布に近い乳化重合体粒子を再現性よく得る方法に
ついて一連の研究を重ねた結果、種ポリマーを調製し、
この種ポリマーの存在下で、種ポリマー調製時の不飽和
単量体と界面活性剤の重量比に近い割合で新たに不飽和
単量体と界面活性剤とを逐次添加して乳化重合させてい
くと、所期の目的を達成することを見いだしこの発明に
到達した。
つぎに、この発明の詳細な説明する。
この発明に用いる乳化重合可能な不飽和単量体(a、A
)としては、少なくとも1個のオレフィン性不飽和基を
有するものであれば特に制限されない。例えば、エチレ
ン、プロピレン、イソブチレン、ブタジェン、イソプレ
ン、クロロプレン。
スチレン、α−クロロスチレン、α−メチルスチレン、
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、ビ
ニルブチラール、塩化ビニル、塩化ビニリデン、メチル
アクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリ
レート、イソブチルアクリレート、2−エチルヘキシル
アクリレートイソノニルアクリレート、メチルメタクリ
レート。
エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イ
ソブチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、メ
トキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシ
ポリエチレングリコールメタクリレート、アクリロニト
リル、ジオクチルマレート等があげられる。また、これ
らに官能基がついているものを用いることもできる。例
えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水マ
レイン酸、モノオクチルマレート、ビニルスルホン酸、
ビニルスルポン酸ナトリウム、  N−ヒニ71.+ヒ
ロリドン、ビニルピリジン、ヒドロキシエチルアクリレ
ート、ヒドロキシエチルメタクリレート。
ヒドロキシプロピルアクリレート ヒドロキシプロピル
メタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート
、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N
−メチロールメタクリルアミド、t−オクチルアクリル
゛rミド、グリシジルメククリレート、ジメチルアミノ
エチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリ
レート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチ
レングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリ
コールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリ
メタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリ
メチロールエタントリアクリレート テトラメチロール
メタンテトラアクリレート等があげられる。これらの不
飽和単量体は、目的とする乳化重合体組成物の用途等に
応じて適宜のものを選択することができる。もちろん単
独使用のみならず2種以上を併用してもよい。なお、分
散安定性の良好な乳化重合体組成物を得るためには、一
般的に、アクリル酸のような不飽和カルボン酸を組成に
含ませるようにすることが好適である。
この発明に用いる界面活性剤(b、B)としては、通常
の乳化重合反応に用いる界面活性剤であれば特に制限さ
れるものではない0例えば、アニオン系界面活性剤とし
ては、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、ラ
ウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ポリ
オキシエチレンアルキルフェノールエーテル硫酸ナトリ
ウム、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等があげ
られ、カチオン系界面活性剤としては、ラウリルトリメ
チルアンモニウムクロライド、ステアリルト′リメチル
アンモニウムクロライド等があげられる。また、非イオ
ン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリル
エーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリ
オキジエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキ
シエチレンソルビタンモノラウレート等のポリオキシエ
チレン誘導体があげられる。さらに、上記不飽和単量体
に対して共重合反応性を有する界面活性剤として、スチ
レンスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸ナトリウ
ム、アリルアルキルスルホコハク酸ナトリウム等があげ
られる。これらの界面活性剤は、単独で用いても併用し
てもよい。
また、上記界面活性剤の一部または全部を保護コロイド
に置き換えるようにしてもよい、したがって、この発明
において、「界面活性剤」とは、保護コロイドを含める
意味で用いている。上記保護コロイドとしては、部分ケ
ン化あるいは完全ケン化した種々の重合度の親水性高分
子、例えば、ポリビニルアルコール、スルホン化ポリビ
ニルアルコール等があげられる。
この発明では、上記不飽和単量体と界面活性剤の外、通
常用いられる触媒および緩衝液等を適宜使用することが
できる。
この発明は、上記原料を用い、まず種ポリマーを調製し
、つぎにこの種ポリマーを用いて高固形分乳化重合体組
成物(通常はエマルジョン状態になっている)を製造す
るという2段階の工程を備える。
まず、種ポリマー調製工程について説明する。
種ポリマーの調製は、例えば第1図に模式的に示すよう
な装置によりつぎのようにして行うことができる。すな
わち、予め不飽和単量体(a)を界面活性剤(b)およ
び水を用いて予乳化することにより予乳化液をつくり、
この予乳化液をタンク1に貯蔵しておき、その一部を反
応機2に仕込む。そして、触媒をタンク3から投入する
とともに反応系を反応開始温度以上に昇温させて初期反
応を起こしたのち、上記予乳化液の残りを、先の温度を
維持したままで徐々に添加して重合反応を進めることに
より種ポリマー4を調製する。調製物は、通常エマルジ
ョン状態になっている。5は反応系を攪拌する撹拌機で
ある。
なお、上記種ポリマー4の調製において、得られる種ポ
リマー4の平均粒子径が0.1〜0.5μmであり、か
つ粒子径分布が単分散となるように種ポリマー4を調製
することが必要である。上記単分散とは、おおむね、重
合体粒子の95体積%以上が平均粒子径±1/2平均粒
子径の範囲内に含まれるような粒子径分布になっている
状態を意味する。上記種ポリマー4の粒子径分布が、ば
らつきある多分散(粒子径分布のピークが複数個ある)
になると、最終的に得られる乳化重合体の粒子径分布が
、最密充填に適した粒子径分布から外れた不規則なもの
となるため安定した高固形分乳化重合体組成物が得られ
ない。
また、上記初期反応に用いる不飽和単量体(予乳化され
ている)の量は、通常、種ポリマー4の不飽和単量体全
量の2〜15重量%重量%時に3〜lO重量%程度に設
定することが好適である。
さらに、上記種ポリマー4の調製に用いる界面活性剤(
b)の不飽和単量体(a)に対する割合は、1〜10重
量%重量%時に1.5〜5重量%程度に設定することが
好適である。
なお、上記乳化重合反応は、上記逐次添加法に限らず、
一括仕込み法等、通常の乳化重合法に従って行うことが
できる。
このようにして得られる種ポリマー4の固形分は、高固
形分乳化重合体組成物を効果的に得るためには40体積
%以上であることが好適である。
つぎに、最終的な目的物である高固形分乳化重合体組成
物の製造工程について説明する。
高固形分乳化重合体組成物の製造は、例えば第2図に模
式的に示すような装置によりっぎのようにして行うこと
ができる。すなわち、まず、反応機6(第1図に示す反
応機2を兼用してもよい)に上記のようにして得られた
種ポリマー4と、必要であれば固形分調整用の水を仕込
む。そして、触媒をタンク7から投入したのち重合開始
温度以上で、不飽和単量体(A)を界面活性剤(B)と
水とを用いて予乳化した予乳化液をタンク8から逐次添
加′して重合反応を進めることにより目的とする高固形
分乳化重合体組成物を製造することができる。9は反応
系を撹拌する撹拌機である。
この製法において、反応機6内の成分組成は、反応の進
行とともにつぎのように変化する。この様子を第3図に
示す。図の曲線10は反応系の温度変化を示すもので、
反応の進行の目安となる。
すなわら、添加反応開始までは反応機6中には種ポリマ
ー4だけであり、添加反応開始から系内が臨界ミセルt
;度に達するまでは種ポリマー4の成長が優先的に行わ
れ、系内が臨界ミセル濃度に達したのらは、添加不飽和
単量体にもとづく新粉子が優先的に生成する。そして、
最終的には、上記重合反応においてそれ自体の周囲に重
合体が積重して成長した種ポリマー4と、上記重合反応
で生成した新粉子1)とが系内で併存するようになる(
第2図参照)。
上記製法において、種ポリマー4の仕込み量は、最終生
成乳化重合体全量に対して1〜25体積%となるように
設定することが好適である。すなわち、種ポリマー4の
仕込み量が1体積%に満だない場合には種ポリマー4に
由来する大きな粒子の割合が少なくなりすぎて最密充填
に好ましい粒子径分布から外れてしまい、逆に25体積
%を超える場合には後から添加する不飽和単量体の大部
分が種ポリマー4の成長に消費されて新しく形成される
小さい粒子1)の割合が少なくなり、すぎてやはり最密
充填に好ましい粒子径分布から外れてしまうからである
。また、種ポリマー4の仕込み量は、種ポリマー4の平
均粒子径が小さい場合には少なくし、平均粒子径が大き
い場合には多くすることが望ましい、これは、種ポリマ
ー4のポリマー粒子数があまり変動しないようにするた
めである。さらに、上記製法において、種ポリマー4を
仕込んだのち新たに添加する不飽和単量体(A)、界面
活性剤(B)および触媒の種類と組成は、先の種ポリマ
ー4の調製に用いたもの(a、b)と大きく異ならない
ものが好ましいが、必要に応じて種類と組成を変えても
よい。
なお、上記不飽和単量体(A)と界面活性剤(B)の添
加重量比は、先の種ポリマー調製に用いた不飽和単量体
(a)と界面活性剤(b)の添加重量比と大きく相違し
ないようにすることが必要である。すなわち、新たに添
加する不飽和単量体(A)と界面活性剤(B)の添加重
量比(B/A)が、種ポリマー4のそれ(b/a)の0
.5〜2倍の範囲内に納まるようにすると、得られる乳
化重合体の粒子径分布が広くなるからである。これは、
つぎのように考えることができる。つまり、種ポリマー
調製時の不飽和単量体(a)と界面活性剤(b)の添加
重量比(b/a)に近い割合で不飽和jiL E1体(
A)と界面活性剤(B)を逐次添加して重合反応を進め
るようにすると、すでに述べたように、初期の段階では
種ポリマー4の成長が優先的に起こり、不飽和単量体(
A)と界面活性剤(B)の逐次添加により反応が進むに
つれて種ポリマー4を除いた水、触媒、界面活性剤(B
)。
不飽和単量体(A)よりなる系がロー界ミセル濃度を超
え、新たなポリマー粒子がつぎつぎ生成、成長し、その
結果、種ポリマー4が成長した大きな粒子と、新たに生
成した小さな粒子1)とを含む粒子径分布の広い乳化重
合体が得られるのである。
このとき、上記種ポリマー4が成長した大きな粒子は最
密充填理論における一次粒子に相当し、新たに生成した
小さな粒子1)は二次以下の粒子に相当する。したがっ
て、この乳化重合体の粒子径分布は最密充填しうる粒子
径分布に近い形となり、固形分濃度が高くなる。
これに対し、不飽和単量体(A)と界面活性剤(B)の
添加重量比が種ポリマー4のそれと上記範囲を超えて異
なる場合には、以下のような難点を生じる。すなわち、
界面活性剤(B)の添加量が多すぎると、添加反応の初
期から新粉子が生成して種ポリマー4の成長が不充分と
なり、逆に界面活性剤(B)の添加量が少なすぎると、
新粉子1)の生成が抑制されて種ポリマー4ばかり成長
してしまい、いずれの場合にも得られる乳化重合体の粒
子径分布が偏ったものとなって粒子が最密充填できなく
なってしまうのである。
上記不飽和単量体(A)と界面活性剤(B)の逐次添加
°は、通常2〜7時間かけて行い、添加終了後1〜3時
間反応を継続して重合を完結させてから反応を終了する
。反応温度は通常の重合反応と同様である。
このようにして得られた乳化重合体組成物(エマルジョ
ン)は、種ポリマー4が成長した大きな粒子と新たに生
成した小さな粒子1)とを含み、通常は、第4図に示す
ような2個所に分布のピークを有する広い粒子径分布か
らなるため、最密充填に近い形となって、高固形分であ
りながら低粘度を示し、しかも分散安定性に優れた状態
になっている。
したがって、上記乳化重合体組成物は、顔料。
可塑剤、老化防止剤、充填材等を配合することにより、
塗装材、接着剤、含浸バインダー等として幅広く使用す
ることができる。そして、使用に際しては、塗布作業性
、保存安定性等においては従来品となんら遜色なく、し
かも乾燥性の点では遥かに優れるという実用性を発揮す
る。
なお、上記の説明では、種ポリマー4の調製軸よび高固
形分乳化重合体組成物の調製時に、不飽和単量体(a、
A)と界面活性剤(b、 B)とをそれぞれ予乳化させ
ているが、これに限定するものではなく、予乳化せずに
別々に添加するようにしてもよい。ただし、もちろんこ
の場合にも、第二段階反応における不飽和単量体(A)
と界面活性剤(B)の添加速度を調整することにより、
反応経過中のそれらの添加重量比(B/A)が、種ポリ
マー調製工程における不飽和単量体(a)と界面活性剤
(b)の添加重量比(b/a)の0.5〜2倍の範囲に
保持されるようにすることが肝要である。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。なお
、各実施別品および比較別品の緒特性は、以下の方法に
従って測定した。
<pH,粘度および固形分〉 pHはJISK6837に従い、粘度はJISK683
8に従い、固形分はJISK6839に従って測定した
。なお、測定温度はいずれも30°Cである。
く分散安定性〉 (イ))a械的安定性 試料を高速回転型粘度計(ハーケ社製、RV2型)に掛
けて約10000 ’/5ecO高剪断力を10分間加
え、この時の凝集物の発生状況から機械的安定性を評価
した。評価は、良好、はぼ良好。
やや不良、不良の4段階評価とした。
(ロ)放置安定性 試料をガラス容器に入れ密栓して室温(約20”C)で
90日間、もしく 4.t 40 ”Cテ30日間放置
した時の相分離や沈降物の発生状況から放置安定性を評
価した。評価は、上記と同様の4段階評価とした。
〈粒子径分布〉 試料を顕微鏡で観察し、各々の粒子径に対応する重合体
粒子数を数えて粒子径分布を求めた。なお、この発明に
おいて「平均粒子径」とは、上記のようにして求めた粒
子径分布をもとにして重量平均方式により算出した粒子
径を意味するものである。
〔実施例1〕 まず、種ポリマーを調製するためにっぎのような操作を
行った。すなわち、始めに、不飽和単量体(メチルメタ
クリレート45重量部(以下「部」と略す)、ブチルア
クリレート53部、アクリル酸2部)100部を界面活
性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6部
、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル1.5
 部) 2.1 部とイオン交換水50部で予乳化した
。そして、反応機に、イオン交換水50部とトリリン酸
ナトリウム0.4部と過硫酸ナトリウム10重量%水溶
液0.6部とを仕込み、70°Cに昇温させたのち、上
記予乳化液を、過硫酸ナトリウム10重量%水溶液2.
4部とともに、撹拌しながら4時間かけて逐次添加した
。そして、添加終了後、さらに100分間加熱撹拌を続
けて反応を完結させ種ポリマーを得た。
上記種ポリマーは、固形分50.1重量%、pl+3゜
5、粘度120cps  (BH型粘度計、ローターN
a1.2Orpm)であった。また、平均粒子径は0゜
25μIで、粒子の95体積%以上が平均粒子径0.2
1〜’0.28μmの間に入る単分散となる粒子径分布
を示した。
つぎに、不飽和単量体(メチルメタクリレート37部、
ブチルアクリレート60部、アクリルアミド2部、アク
リル酸1部)100部を、界面活性剤(ジオクチルスル
ホコハク酸ナトリウム0.6部、ポリオキシエチレンノ
ニルフェノールエーテル1,2部)1,8部とトリリン
酸ナトリウム0.3部とイオン交換水20部で手孔化し
た。なお、この不飽和単量体と界面活性剤の添加重量比
は、上記種ポリマー調製時のそれの0.86倍である。
そして、反応機に、上記種ポリマー20部(最終生成物
に対して9.0体積%)およびイオン交換水10部を仕
込み、72°Cに昇温させたのち、撹拌しながら上記手
孔化物を過硫酸ナトリウム10重量%水溶液3部ととも
に3時間かけて逐次添加した。添加終了後、さらに12
0分間加熱撹拌を続けて反応を完結させ目的とする乳化
重合体組成物を得た。
上記乳化重合体組成物は、下記の緒特性を有し、高固形
分でありながら低粘度でしかも分散安定性に優れたもの
であった。
pH: 3.6 固形分: 72.1重量%(71,3体積%)粘 度:
 4800cps  (BH型粘度計、ローターNo、
4 、 2 Orpm ) 粒子径分布:乳化重合体粒子の粒子径は、0゜lO〜0
.65μmの広い範囲にわた っており、特に0.4μm付近と0゜15部M付近の2
個所にピークをもつ 分布状態を示した。
分散安定性:機械的安定性、放置安定性(室温X90日
および40°C×30日) のいずれも良好であった。
[比較例1〜5] 実施例1の種ポリマー調製に用いたと同様の不飽和単量
体と界面活性剤を用いて乳化重合を行ったが、乳化に用
いるイオン交換水の部数を順次減らして固形分濃度を多
くした。固形分濃度を下記の第1表に示す。なお、不飽
和単量体は予め界面活性剤とイオン交換水を用いて手孔
化したものを用い、最初、反応機に全体の10%を仕込
み、70°Cに昇温後、過硫酸ナトリウム10重量%水
溶液を全体の20%だけ加えて反応を開始した。そして
、残りの手孔化法と過硫酸ナトリウム10重量%水溶液
を70°Cで4時間かけて逐次添加し乳化重合を進める
ことにより乳化重合体組成物を得た。
上記乳化重合体組成物は、下記の第1表に示すように、
固形分濃度が上がるにつれて急激に粘度が上昇し、高固
形分でかつ低粘度のものは得られなかった。特に、固形
分65重量%のものは、重合反応中に凝集物を生じて乳
化系が破壊されてしまった。
〔実施例2] 種ポリマーを調製するためにつぎのような操作を行った
。すなわち、まず不飽和単量体(2−エチルへキシルア
クリレート30部、ブチルアクリレート68部、アクリ
ル酸2部)100部を界面活性剤(ポリオキシエチレン
アルキルフェノールエーテル硫酸ナトリウム0.2部、
ドデシルヘンゼンスルホン酸ナトリウム0.4部、ポリ
オキシエチレンノニルフェノールエーテル(HL B約
15)1、0部)1.6部とイオン交換水40部で手孔
化し、この手孔化成7部(約5重量%)とポリオキシエ
チレンノニルフェノールエーテル(HLB約15)0.
2部とトリリン酸ナトリウム0.3部とイオン交換水5
0部とを反応機に仕込み、68°Cに昇温させたのち過
硫酸アンモニウム10重量%水溶液0゜6部を撹拌しな
がら添加した。ついで、上記手孔化物の残り(B4,6
部)と過硫酸アンモニウムIO重量°%水溶液2.4部
を4時間かけて逐次添加し、添加終了後、さらに90分
間加熱撹拌を続けて反応を完結させ種ポリマーを得た。
上記種ポリマーは、固形分52.9重量%、pH3゜8
、粘度280cps  (BH型粘度計、ローター漱2
.2Orpm)であった。また、平均粒子径は0゜22
μmで、粒子の95体積%以上が平均粒子径0.16〜
0.27μmの間に入る単分散となる粒子径分布を示し
た。
つぎに、不飽和単量体(メチルアクリレート20部、2
−エチルへキシルアクリレート77.8部。
テトラエチレングリコールジメタクリレート0.2部、
アクリル酸1部)100部を、界面活性剤(ジオクチル
スルホコハク酸ナトリウム0.4部、スチレンスルホン
酸ナトリウム0.2部、ポリオキシエチレンノニルフェ
ノールエーテル1.2部)1.8部とトリリン酸ナトリ
ウム0.2部とイオン交換水25部で手孔化した。なお
、この不飽和単量体と界面活性剤の添加重量比は、上記
種ポリマー調製時のそれの1.1倍である。
そして、反応機に、上記種ポリマー16部(最終生成物
に対して7.7体積%)およびイオン交換水15部を仕
込み、70°Cに昇温させたのち、撹拌しながら上記手
孔化物を過硫酸アンモニウム10重量%水溶液3部とと
もに5時間かけて逐次添加した。添加終了後、さらに1
20分間加熱撹拌を続けて反応を完結させ目的とする乳
化重合体組成物を得た。
上記乳化重合体組成物は、下記の諸特性を有し、高固形
分でありながら低粘度でしかも分散安定性に優れたもの
であった。
pH:4.0 固形分: 68.5重量%(67,6体積%)粘 度:
2400cps  (BH型粘度計、ローターNa4.
 20rpa+ ) 粒子径分布:乳化重合体粒子の粒子径は、0゜10−0
.80μIの広い範囲にわた っており、特に0.4μm付近と0.17μ諭付近の2
個所にピークをもつ 分布状態を示した。
分散安定性:機械的安定性、放置安定性(室温×90日
)のいずれも良好であり、 放置後の粘度変化も実質的に認めら れなかった。
〔実施例3) 上記実施例2の逐次添加反応で、始めに反応機に仕込む
イオン交換水を15部から10部に減じた。それ以外は
実施例2と同様にして目的とする乳化重合体組成物を得
た。この乳化重合体組成物の固形分は70.7重量%(
69,9体積%)であり、その粘度は4200cpsで
あった。また、その分散安定性も良好であった。
〔実施例4) 上記実施例2の逐次添加反応で、始めに反応機に仕込む
イオン交換水を15部から1部に減じた。
それ以外は実施例2と同様にして目的とする乳化重合体
組成物を得た。この乳化重合体組成物の固形分は72.
5重世%(71,7体積%)であり、その粘度は650
0cpsであった。また、その分散安定性も良好であっ
た。
[実施例5〜7、比較例6,7] 前記実施例1の逐次添加反応で用いる界面活性剤とイオ
ン交換水の組成を、下記の第2表に示すように変化させ
た。それ以外は実施例1と同様にして目的とする乳化重
合体組成物を得た。このときの界面活性剤と不飽和単量
体の添加重量比が、種ポリマー調製時のそれに対して何
倍になっているかを第2表に併せて示した。
このようにして得られた乳化重合体組成物の諸特性を、
実施例1の結果とともに同じく第2表に示した。
(以下余白) 上記の結果から、逐次添加する不飽和単量体と界面活性
剤の重量比が、種ポリマーのそれの0.5イ1″1を下
回る(比較例6)と、乳化重合体組成物の安定性がI貝
なわれ、逆に、2倍を上回る(比較例7)と、乳化重合
体の粘度が著しく上昇してしまい、いずれの場合にもこ
の発明が目的とする低粘度で分散安定性に優れた高固形
分乳化重合体組成り勿は得られないことがわかる。
〔実施例8〜13) 実施例2の逐次添加反応で、始めに反応機に仕込む種ポ
リマーの量を、下記の第3表に示すように変化させた。
そして、得られる乳化重合体組成物の固形分が実施例2
と同様に68.5重量%となるように、イオン交換水の
仕込み量を同じく下記の第3表に示すように変化させた
。それ以外は実施例2と同様にして目的とする乳化重合
体組成物を得た。
このようにして得られた乳化重合体組成物の緒特性を、
実施例2の結果とともに同じく第3表に示した。
上記の結果から、種ポリマーの仕込み量が、最終生成物
に対して1体積%より少ないか、もしくは25体積%よ
り多くなると、乳化重合体組成物の粘度が上昇するとと
もに分散安定性が低下する傾向が見られる。したがって
、種ポリマーの仕込み量は、最終生成物に対して1〜2
5体積%の範囲内であることが好ましいことがわかる。
〔実施例14〕 まず、種ポリマーを得るためにつぎのような操作を行っ
た。すなわち、反応機に、酢酸ビニル10部と部分ケン
化ポリビニルアルコール3部とイオン交換水90.2部
を仕込み、70℃まで加温した。そして、攪拌下、10
0時間過酸化水素水を0.5部添加して反応を開始し、
引き続き酢酸ビニル90部と10重世%過酸化水素水4
.5部を2時間かけて逐次添加した。添加終了後、80
℃で80分間加熱攪拌を続けて反応、を完了させ種ポリ
マーを得た。
上記種ポリマーは、固形分51.8時間%、ρ1)4゜
8、粘度2100cps  (B )を型粘度計、ロー
ターm4.2Orpm)であった。また、平均粒子径は
0.45μmで、粒子の95体積%以上が平均粒子径0
.35〜0.52μlの間に入る単分散となる粒子径分
布を示した。
つぎに、反応機に、上記種ポリマー25部(最終生成物
に対して14.4体積%)、10%完全ケン化ポリビニ
ルアルコール水溶液5部、20%部分ケン化ポリビニル
アルコール水溶液10部およびイオン交換水6部を仕込
み、70℃に昇温させたのち、攪拌しながら100時間
過酸化水素水1部を添加した。そして、酢酸ビニル74
部とポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル20
重量%水溶液2部と10重量%過酸化水素水4部とを、
それぞれ別個に4時間ずつかけて逐次添加した。添加終
了後、さらに78℃で120分間加熱攪拌を続けて反応
を完結させ目的とする乳化重合体組成物・を得た。
上記乳化重合体組成物は、下記の緒特性を有し、高固形
分でありながら低粘度でしかも分tlji安定性に優れ
たものであった。
pH:  4.8 固形分ニア0.7重量%(67,7体積%)粘 度: 
2100cps  (BH型粘度計、ローターtlh4
. 20rpm ) 粒子径分布:乳化重合体粒子の粒子径は、0゜15〜1
.1μIの広い範囲にわたっ ており、特に0.28μm付近と0.7μl付近の2個
所にピークをもつ分 布状態を示した。
分散安定性二機械的安定性、放置安定性(40℃×30
日)のいずれも良好であ った。
つぎに、上記実施別品の一つを用いて実際に接着剤を作
製した。
〔応用例〕
実施例2で得られた高固形分乳化重合体組成物100部
に対し、顔料であるチタンペースト(固形分72重量%
)を3.8部添加した。そして、通常の撹拌混合を行い
、固形分6846重量%、粘度2300cps  (B
H型粘度計、ローターflh4. 2Qrpm、30℃
)の乳化重合体配合物Cを得た。
この乳化重合体配合物Cは、系の分散安定性が良好であ
った。
上記乳化重合体配合物Cを感圧接着テープ(いわゆる粘
着テープ)用の接着剤として用いるために、テープ上に
塗布した。この際、乾燥後の塗膜重量が40 g / 
mとなるように塗布すると、その塗布量は58.3 g
 / mとなった。したがって、乾燥すべき水分量は1
8.3g/n?であり、105℃で1分間乾燥すること
により容易に感圧接着テープを得ることができた。
一方、従来の乳化重合方法によみ乳化重合体組成物とし
て、実施例2で調製した種ポリマーを用いて対照品をつ
くった。すなわち、実施例で調製した種ポリマー100
部に対し、上記と同様のチタンペーストを2.9部添加
した。なお、この添加量は、上記乳化重合体配合物Cと
同様の固形分比となるように設定している。そして、上
記と同様の操作により対照品である乳化重合体配合物d
を得た。
上記乳化重合体配合物dを上記と同様にしてテープ上に
塗布した。この際、乾燥後の塗膜重量が40g/n(と
なるように塗布すると、その塗布量は74.39 / 
mとなった。したがって、乾燥すべき水分量は34.3
9/n(であり、105℃で1.9分間乾燥しなければ
ならなかった。
上記の結果から、実施別品の高固形分乳化重合体組成物
を用いて感圧接着テープを製造すると、乾燥工程に要す
る時間が従来の約半分ですみ、生産効率が著しく向上す
るとともにエネルギーコストも大幅に低減できることが
わかる。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によれば、塗布性、保存安定性
等の実用面において、従来の乳化重合体組成物と比べて
何ら遜色なく、しかも固形分濃度において、従来達成で
きなかった70体積%以上にもおよぶ高固形分の乳化重
合体組成物を容易に製造することができる。また、この
発明によって得られる乳化重合体組成物は分散安定性に
優れることから、この乳化重合体組成物に、粒子径が好
ましくは20μ−以下の充填材を配合することによりそ
の固形分濃度をさらに高めることも可能である。
しかも、この発明の方法は、上記特長に加えて、従来法
のように重合反応途中で反応液を抜き取ってさらに再投
入するといったような煩雑な操作を何ら必要とせず、通
常の乳化重合反応と同様の繰作で充分再現性の高い高固
形分乳化重合体組成物を得ることができるものであり実
用的に優れている。反応機等の設備も従来のもので充分
であり経済的である。
さらに、この発明に用いる種ポリマーや不飽和単量体の
種類に大きな制約がないため、乳化重合体の用途に応じ
、種々の不飽和単量体を選び、かつ必要に応じて量を調
整することができ、各種の接着剤、コーティング剤、含
浸バインダー、塗装等に普遍°的に用ノいることができ
るという利点を有する。
また、この発明に用いる界面活性剤にも大きな制約がな
いため、実用上、作業上の種々の要求性能に応じて各種
の界面活性剤や保護コロイドを選択することができると
いう利点も有する。例えば、塗布や塗工の対象となる物
質や被着体に対して良好な濡れ性が要求される場合にお
いては、通常、乳化重合体組成物の表面張力を下げるこ
とが必要であるが、この発明では、その必要性に応じて
表面張力を下げうる界面活性剤の比率を意図的に大きく
することができ、弾力的な操作が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図はこの発明の一実施例に用いる装置を模
式的に示す説明図、第3図は反応の進行に従って反応機
内の成分組成がどのように変化するかを示す説明図、第
4図はこの発明によって得られる乳化重合体の粒子径分
布の特性を示す粒子径分布特性曲線図である。 4・・・種ポリマー 1)・・・新粒子第1図    
    第2図 jメカ”!I(、un)− 第4図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)乳化重合可能な不飽和単量体(a)を界面活性剤
    (b)の存在下で乳化重合して平均粒子径が0.1〜0
    .5μmであり、かつ粒子径分布が単分散となる乳化重
    合体を種ポリマーとして得る種ポリマー調製工程と、上
    記種ポリマーの存在下で乳化重合可能な不飽和単量体(
    A)と界面活性剤(B)とを逐次添加して乳化重合反応
    を行う逐次添加重合工程とを備え、かつ上記不飽和単量
    体(A)と界面活性剤(B)の添加重量比(B/A)が
    上記乳化重合反応の全体を通じて前記種ポリマー調製工
    程における不飽和単量体(a)と界面活性剤(b)の添
    加重量比(b/a)の0.5〜2倍に設定されているこ
    とを特徴とする高固形分乳化重合体組成物の製法。
  2. (2)上記逐次添加重合工程における種ポリマーの配合
    量が、最終重合生成物の1〜25体積%に設定されてい
    る特許請求の範囲第1項記載の高固形分乳化重合体組成
    物の製法。
  3. (3)種ポリマーの粒子径分布が、平均粒子径±1/2
    平均粒子径の間に全粒子の95体積%以上が含まれるよ
    うな単分散からなる特許請求の範囲第1項または第2項
    記載の高固形分乳化重合体組成物の製法。
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