JP2001307205A - 自動販売機の商品投出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気供給が停止しても、商品を１本ずつ搬出
できる自動販売機の商品投出機構を提供する。 【解決手段】 電気信号に基づいて商品収納棚に収納さ
れた商品を１本ずつ搬出する商品搬出制御器２０とは別
に手動で動作させる手動搬出機構を備えたことにより、
手動操作で商品を１本ずつ搬出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は缶や壜などの複数種
類の商品を取り扱い可能な自動販売機の商品投出装置に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、自動販売機の商品投出装置は、電
気販売信号に基づいて収納された商品を１本ずつ搬出す
るのみでなく、電気供給停止等の不測の事態においても
商品が搬出出来るものが要望されている。

【０００３】従来の自動販売機の商品投出装置として
は、特開平６−２９５３８４号公報に示されているもの
がある。

【０００４】以下、図９から図１２を参照しながら上記
従来の自動販売機の商品投出装置を説明する。

【０００５】図９は、従来の自動販売機の商品投出装置
を搭載した自動販売機本体の概略構成を示す縦断面図で
ある。

【０００６】図９において、奥行き方向に複数の商品収
納棚１を構成し、その商品通路２内に円筒状の商品３を
縦列に収納している。また、各商品収納棚１の入り口側
には、商品投入口４から投入された商品３を転動させて
商品収納棚１に案内する商品案内板５が設けられてい
る。

【０００７】また、商品収納棚１の下端には、販売指令
に基づいて収納されている商品３を順次１個ずつ搬出す
るための商品搬出制御器６と、これに対向配置されて商
品３の種類に応じて商品通路幅を規制する保持板７を設
けている。

【０００８】商品搬出制御器６は各商品収納棚１に１個
づつ設けられるが、隣接する２つの商品収納棚１ａ，１
ｂに設けられる２つの商品搬出制御器６ａ，６ｂは背部
接合して配置される。

【０００９】図１０から図１２で示すように、商品搬出
制御器６は、後方に突出した側壁８をもつ基板９に最下
端の商品を受け止める主フラップ１０と、その上方に位
置し、搬出時に下より２番目の商品を受け止める副フラ
ップ１１と、販売指令によって、主フラップ１０および
副フラップ１１を回動、すなわち、主フラップ１０を基
板９の通路側の面より引っ込め、副フラップ１１を前記
面より突出するように動作させる電磁駆動部１２と、商
品収納棚１に収められた商品３によって押れることによ
り、マイクロスイッチ１３を介して商品在庫表示部（図
示せず）を発売させる表示用フラップ機構１４を備えて
いる。

【００１０】なお、図中の１５は主フラップ１０の回動
支軸，１６は副フラップ１１の回動支軸，１７は副フラ
ップ１１の背面側に設けた主フラップ回動規制部材，１
８は電磁駆動部１２のプランジャー，１９は付勢ばねで
あり、電磁駆動部１２のプランジャー１８と主フラップ
回動規制部材１７は直結されている。

【００１１】このように従来は、電気信号販売に基づい
て電磁駆動部１２を動作させ、プランジャー１８と直結
された主フラップ回動規制部材１７を上方に動作させる
ことにより、主フラップ１０の回動を行ない基板９の通
路側の面より引っ込め、副フラップ１１を面より突出さ
せ、商品３を順次投出するものである。

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成は、電気販売信号が断ち切られた場合、商品投
出の機能を失うものである。

【００１３】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
で、上記機能に加え、手動操作で商品投出機能を有する
自動販売機の商品投出装置を提供することを目的とす
る。

【００１４】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明の自動販売機の商品投出装置は、基板の下端に回
動自在に軸支した内部回動部材と前記回動部材の一端に
回動自在に軸支した作動内部押部材を設け、他端を回動
自在に軸支した連結板を商品収納棚の外側まで突出さ
せ、商品収納棚の外壁に保持板を固着し、保持板に回動
自在に軸支した外部回動部材を設け、外部回動部材の一
端に回動自在に軸支し、他端に回動自在に軸支した作動
外部押部材を設け、保持板に作動外部押部材を前面方向
へ付勢する付勢部材を設け、商品収納棚の外壁の下部の
前面に作動外部押部材の一端を支持する支持部材を備
え、手動搬出機構を構成したものである。

【００１５】これにより、電気信号が断ち切られた場合
でも、手動搬出機構にて手動で商品投出ができる。

【００１６】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、複数の商品を積み上げて収納する商品収納棚の下部
で販売信号に基づいて収納された商品を１本ずつ搬出す
る商品搬出制御器と、手動で動作させる手動搬出手段を
備えたものであり、商品搬出制御器を手動でも商品を１
本ずつ搬出させる手動搬出手段を備えたことにより、電
気信号が断ち切られた場合でも手動で商品投出を行うと
いう作用を有する。

【００１７】請求項２に記載の発明は、請求項１に記載
の発明において、商品搬出制御器は、後方側に側壁をも
つ基板と、前記基板に最下端の商品を受け止める主フラ
ップと、前記基板に前記商品の搬出時に下から２番目の
商品を受け止める副フラップと、前記基板の背面側に副
フラップの背部に設けられた主フラップ回動規制材と、
商品在庫表示部を作動させる表示用フラップ機構と、販
売指令により前記主フラップと副フラップを動作させる
電磁駆動部とを有し、手動搬出機構は、前記主フラップ
回動規制材を手動で動作させるものであり、手動で主フ
ラップ回動規制材を作動させ、主フラップと副フラップ
を動作させることができるため、電気信号がなくても商
品投出を行うという作用を有する。

【００１８】請求項３に記載の発明は、請求項２に記載
の発明において、手動搬出機構は、基板の下端に回動自
在に軸支した内部回動部材と前記回動部材の一端に回動
自在に軸支した作動内部押部材を前記主フラップ回動規
制部材の近接位置へ延在して設け、他端を回動自在に軸
支した連結板を前記商品収納棚の外壁まで突出し、前記
商品収納棚の外壁に保持板を固着し、保持板に回動自在
に軸支した外部回動部材を設け、前記回動部材の一端に
回動自在に軸支し、他端に回動自在に軸支した作動外部
押部材を設け、前記保持板に前記作動外部押部材を前面
方向へ付勢する付勢部材を設け、前記商品収納棚の外壁
の下部の前面に前記作動外部押部材の一端を支持する支
持部材を備えたものであり、作動外部押部材を手動で操
作することにより連結板および内部回動部材を介して主
フラップ回動規制材を作動させることができるため、商
品収納棚外で手動で商品投出を行うという作用を有す
る。

【００１９】

【実施例】以下、本発明による自動販売機の商品投出装
置の実施例について、図面を参照しながら説明する。な
お、従来と同一構成については、同一符号を付して詳細
な説明を省略する。

【００２０】図１は、本発明の実施例の自動販売機の商
品投出装置の斜視図である。図２は、同実施例の自動販
売機の商品投出装置の正面図である。図３は、同実施例
の自動販売機の商品投出装置の裏面図である。図４は、
同実施例の自動販売機の商品投出装置の側面の断面図で
ある。図５は、同実施例の自動販売機の商品投出装置の
平面の断面図である。図６は、同実施例の自動販売機の
商品収納棚の斜視図である。図７は、同実施例の自動販
売機の商品投出装置を搭載した自動販売機本体概略構成
を示す断面図である。

【００２１】図１から図７において、２０は商品搬出制
御器で２１基板の下方に凹部２１ａと突出部２１ｂを設
け、突出部２１ｂに回動自在に軸支された内部回動部材
２２を備え、一端に回動自在に軸支した作動内部押部材
２３を主フラップ回動規制部材１７の近接位置まで延在
して設け、他端に回動自在に軸支した連結板２４を商品
収納棚１の外壁まで突出し設け、商品収納棚１の外壁に
コの字状の保持板２５を固着し、保持板２５に支軸２６
が固着され、支軸２６に付勢部材２７を設けている。

【００２２】２８は外部回動部材で支軸２６に回動自在
に軸支され、外部回動部材２８の一端に連結板２４を回
動自在に軸支し連結されている。外部回動部材２８の他
端に回動自在に軸支した作動外部押部材２９を付勢部材
２７により前面方向へ付勢するように配設し、商品収納
棚１の外壁の下部の前面に作動外部押部材２９の前面の
一端を支持する支持部材３０を備えている。

【００２３】以上のように構成された自動販売機の商品
投出装置について、以下その動作を説明するが、従来と
同一動作については詳細な説明を省略する。

【００２４】図８は、本発明の実施例の動作を示す斜視
図である。

【００２５】作動外部押部材２９の前面を手で押すと、
作動外部押部材２９が後方へ移動し、外部回動部材２８
が保持板２５の支軸２６を支点に右方向へ回転（矢印図
示）する。この時、外部回動部材２８と連結された連結
板２４が右方向へ移動（矢印図示）し、回動自在に軸支
された内部回動部材２２が反時計方向へ回転（矢印図
示）し、内部回動部材２２の一端に回動自在に軸支され
た作動内部押部材２３が回転を伴いながら上方へ移動す
る。その後、作動内部押部材２３の上方先端が主フラッ
プ回動規制部材１７に当接し、主フラップ回動規制部材
１７を上方へ移動（矢印図示）させる。したがって、電
気信号による主フラップ回動規制部材１７の動作とは別
の手段で主フラップ回動規制部材１７を動作させること
が可能となり、手動での商品投出が実現できる。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように請求項１に記載の発
明は、電気販売信号による商品搬出手段とは別に手動操
作による商品搬出手段を付加したもので、電気供給が停
止した場合でも手動による商品投出ができる。

【００２７】また、請求項２に記載の発明は、請求項１
に記載の発明に加えて、従来の商品搬出制御器に連結し
た構成で手動操作による商品搬出手段を形成することに
より、簡素な構造体となり、商品投出の信頼性を高め、
低価格な商品投出装置を提供することができる。

【００２８】また、請求項３に記載の発明は、請求項２
に記載の発明に加えて、作動内部押部材を主フラップ回
動規制部材と連結せず近接した位置に備えることによ
り、電気信号による商品投出と切り離され、それぞれ単
独動作としたことにより商品投出の信頼性を高め、か
つ、サービス性も高められる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による自動販売機の商品投出装置の一実
施例の斜視図

【図２】同実施例の自動販売機の商品投出装置の正面図

【図３】同実施例の自動販売機の商品投出装置の裏面図

【図４】同実施例の自動販売機の商品投出装置の側面の
断面図

【図５】同実施例の自動販売機の商品投出装置の平面の
断面図

【図６】同実施例の自動販売機の商品収納棚の斜視図

【図７】同実施例の自動販売機の商品投出装置を搭載し
た自動販売機本体概略構成を示す断面図

【図８】同実施例の自動販売機の商品投出装置の動作を
示す斜視図

【図９】従来の自動販売機の商品投出装置を搭載した自
動販売機本体の概略構成を示す断面図

【図１０】従来の自動販売機の商品投出装置の正面図

【図１１】従来の自動販売機の商品投出装置の裏面図

【図１２】従来の自動販売機の商品投出装置の側面の断
面図

【符号の説明】

１ 商品収納棚 １０ 主フラップ １１ 副フラップ １２ 電磁駆動部 １４ 表示用フラップ機構 １７ 主フラップ回動規制部材 ２０ 商品搬出制御器 ２１ 基板 ２１ａ 凹部 ２１ｂ 突出部 ２２ 内部回動部材 ２３ 作動内部押部材 ２４ 連結板 ２５ 保持板 ２７ 付勢部材 ２８ 外部回動部材 ２９ 作動外部押部材 ３０ 支持部材

フロントページの続き (72)発明者 ▲たか▼倉 一夫 大阪府東大阪市高井田本通４丁目２番５号 松下冷機株式会社内 Ｆターム(参考） 3E044 AA01 DD06 FB07 3E046 BA03 BB03 CA01 DA01 EA08 EB02 EB05 GA04

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の商品を積み上げて収納する商品収
   納棚の下部で販売信号に基づいて収納された商品を１本
   ずつ搬出する商品搬出制御器と、手動で動作させる手動
   搬出手段を備えたことを特徴とした自動販売機の商品投
   出装置。
2. 【請求項２】 商品搬出制御器は、後方側に側壁をもつ
   基板と、前記基板に最下端の商品を受け止める主フラッ
   プと、前記基板に前記商品の搬出時に下から２番目の商
   品を受け止める副フラップと、前記基板の背面側に副フ
   ラップの背部に設けられた主フラップ回動規制材と、商
   品在庫表示部を作動させる表示用フラップ機構と、販売
   指令により前記主フラップと副フラップを動作させる電
   磁駆動部とを有し、手動搬出機構は、前記主フラップ回
   動規制材を手動で動作させるものである請求項１に記載
   の自動販売機の商品投出装置。
3. 【請求項３】 手動搬出機構は、基板の下端に回動自在
   に軸支した内部回動部材と前記回動部材の一端に回動自
   在に軸支した作動内部押部材を前記主フラップ回動規制
   部材の近接位置へ延在して設け、他端を回動自在に軸支
   した連結板を前記商品収納棚の外壁まで突出し、前記商
   品収納棚の外壁に保持板を固着し、保持板に回動自在に
   軸支した外部回動部材を設け、前記回動部材の一端に回
   動自在に軸支し、他端に回動自在に軸支した作動外部押
   部材を設け、前記保持板に前記作動外部押部材を前面方
   向へ付勢する付勢部材を設け、前記商品収納棚の外壁の
   下部の前面に前記作動外部押部材の一端を支持する支持
   部材を備えてなる請求項２に記載の自動販売機の商品投
   出装置。