JP2001301578A - 車両用ワイパ構造 - Google Patents

車両用ワイパ構造

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JP2001301578A
JP2001301578A JP2000117069A JP2000117069A JP2001301578A JP 2001301578 A JP2001301578 A JP 2001301578A JP 2000117069 A JP2000117069 A JP 2000117069A JP 2000117069 A JP2000117069 A JP 2000117069A JP 2001301578 A JP2001301578 A JP 2001301578A
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wiper pivot
pivot
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impact load
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Seishiyuu Matsuyama
成秀 松山
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイパの作動不良を発生させることなく、衝
突体へ衝撃緩和性能を向上する。 【解決手段】 ボデー側固着部10にはワイパモータ1
4を取り付けたワイパブラケット18が固着されてお
り、ワイパブラケット18の各縦壁部18Bには、ワイ
パピポット40を支持するステー30の一方の端部30
Aが段付きボルト32によって固定されている。この段
付きボルト32の締め付け力は、ワイパピポット40に
ワイパピポット軸線方向の所定値以上の衝撃荷重が入力
した場合に、ワイパピポット40がワイパピポット軸線
方向へ移動できるように設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用ワイパ構造に
係り、特に、自動車のウインドシールドガラスを払拭す
る車両用ワイパ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のウインドシールドガラス
を払拭する車両用ワイパ構造においては、その一例が特
開平11−124010号に示されている。
【0003】図11に示されている如く、この車両用ワ
イパ構造では、ワイパピポット100に上方からワイパ
ピポット軸方向に所定値以上の衝撃荷重が作用すると、
ワイパフレーム102、104の接続突起102A、1
04Aと連結パイプ106とがリベット108を回動中
心に下方へく字状に相対回転して、接続突起102A、
104Aが連結パイプ106の端部下面の突起逃げ溝
(図示省略)をくぐり抜け、左右のワイパピポット10
0がワイパフレーム102、104とともに沈み込んで
エンジンフード110の後端部の下方への潰れ変形スト
ロークが増大すると共に、接続突起102A、104A
で突起逃げ溝の側縁部を塑性変形させることで、衝突エ
ネルギーを吸収し、衝突体への衝撃緩和性能が向上する
ようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この車
両用ワイパ構造においては、左右のワイパフレーム10
2、104と連結パイプ106との連結部が、それぞれ
リベット108によって軸支された構成になっている。
この結果、連結パイプ106と左右のワイパフレーム1
02、104との各連結部の剛性が低下し、左右のワイ
パピポット100自体のワイパピポット軸と交差する方
向の支持剛性が低下する。このため、ワイパ作動時に、
ワイパピポット軸(回転軸)がぶれることによって、異
常音等のワイパの作動不良が発生する恐れがある。
【0005】本発明は上記事実を考慮し、ワイパの作動
不良を発生させることなく、衝突体へ衝撃緩和性能を向
上することができる車両用ワイパ構造を得ることが目的
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、ワイパモータからの駆動力をリンク部材を介してワ
イパピポットへ伝える車両用ワイパ構造において、少な
くとも前記ワイパモータを支持すると共に、車体に固定
されたブラケットと、前記ブラケットと車体との固着部
近傍と前記ワイパピポットとを連結し、前記ワイパピポ
ットにおけるワイパピポット軸線と交差する方向への支
持剛性を向上するための連結部材と、を有することを特
徴とする。
【0007】従って、連結部材によって、ワイパピポッ
トをワイパピポット軸線と交差する方向においてブラケ
ットと車体との固着部近傍に固定することで、ワイパピ
ポットのワイパピポット軸線と交差する方向の支持剛性
を確保できる。即ち、ワイパピポットのワイパピポット
軸線と交差する方向の支持剛性を確保した上で、ワイパ
ピポットにワイパピポット軸線方向に所定値以上の衝撃
荷重が入力した場合には、ワイパピポット軸線方向へ移
動可能にできる。この結果、ワイパの作動不良を発生さ
せることなく、衝突体へ衝撃緩和性能を向上できる。
【0008】請求項2記載の本発明は、請求項1に記載
の車両用ワイパ構造において、前記連結部材が、前記固
着部近傍に段付きボルトとナットで固定されており、前
記段付きボルトの締め付け力により、前記ワイパピポッ
トにワイパピポット軸線方向の所定値以上の衝撃荷重が
入力した場合に、前記ワイパピポットをワイパピポット
軸線方向へ移動可能とすることを特徴とする。
【0009】従って、請求項1に記載の内容に加えて、
段付きボルトの締め付け力により、ワイパピポットにワ
イパピポット軸線方向の所定値以上の衝撃荷重が入力し
た場合に、ワイパピポットをワイパピポット軸線方向へ
移動可能とすることができるため、構成が簡単で生産が
容易である。
【0010】請求項3記載の本発明は、請求項1に記載
の車両用ワイパ構造において、前記連結部材が、前記固
着部近傍に固定されており、該固定部近傍に設けられ、
前記ワイパピポットにワイパピポット軸線方向の所定値
以上の衝撃荷重が入力した場合に、前記ワイパピポット
をワイパピポット軸線方向へ移動可能とする衝撃荷重低
減手段を有することを特徴とする従って、請求項1に記
載の内容に加えて、ワイパピポットにワイパピポット軸
線方向の所定値以上の衝撃荷重が入力した場合には、衝
撃荷重低減手段により、ワイパピポットがワイパピポッ
ト軸線方向へ移動する。この結果、衝突体への衝撃緩和
性能を確実に向上できる。
【0011】請求項4記載の本発明は、請求項3に記載
の車両用ワイパ構造において、前記衝撃荷重低減手段
は、前記固着部の周囲に略円形に配列された複数のスリ
ットと、隣接する前記スリット間に形成された連結部
と、から成ることを特徴とする。
【0012】従って、請求項3に記載の内容に加えて、
隣接するスリット間に形成された連結部の幅、板厚等を
調整することで、所定荷重に対してワイパピポットをワ
イパピポット軸線方向へ確実に移動させることができ、
衝突体への衝撃緩和性能を確実に向上できる。また、構
成が簡単で生産が容易であると共に、軽量化もできる。
【0013】請求項5記載の本発明は、請求項4に記載
の車両用ワイパ構造において、前記連結部が円周方向に
伸びることを特徴とする。
【0014】従って、請求項4に記載の内容に加えて、
所定荷重が作用した場合に、隣接するスリット間に形成
された連結部が一気に破断することなく、円周方向に伸
びた後破断する。この結果、衝突エネルギーの吸収量を
大きくでき、衝突体への衝撃緩和性能を更に向上でき
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の車両用ワイパ構造の第1
実施形態を図1〜図3に従って説明する。
【0016】なお、図中矢印FRは車両前方方向を、矢
印UPは車両上方方向を、矢印INは車幅内側方向を示
す。
【0017】図1に示されている如く、本実施形態で
は、ボデー側の部材、例えば、カウルに4つのボデー側
固着部10が形成されており、これらの固着部10に
は、それぞれ取付孔12が形成されている。これらの取
付孔12には、ワイパモータ14、ギアボックス16等
のワイパ駆動手段を取り付けたワイパブラケット18
が、その四隅に形成された固着部18Aにおいて固着さ
れている。例えば、ワイパブラケット18の各固着部1
8Aには、それぞれ取付孔20が形成されており、これ
らの取付孔20と取付孔12には、上方からボルト22
が挿入されている。これらのボルト22には、各固着部
18Aの下方側からナット24が螺合しており、ボルト
22とナット24とによってワイパブラケット18がボ
デー側固着部10に固着されている。また、ワイパブラ
ケット18における各固着部18Aの近傍には略車体上
下方向に沿って立ち上げた縦壁部18Bが形成されてい
る。
【0018】図2に示されている如く、ワイパブラケッ
ト18の各縦壁部18Bには、連結部材としてのステー
30の一方の端部30Aが段付きボルト32によって固
定されている。
【0019】図3に示されている如く、ステー30はパ
イプ材で構成されており、端部30Aは平板状に潰され
ている。また、端部30Aには取付孔34が形成されて
おり、この取付孔34内に段付きボルト32の段部32
Aが挿入されている。一方、ワイパブラケット18の縦
壁部18Bには、取付孔35が形成されており、この取
付孔35には段付きボルト32の螺子部32Bが挿入さ
れている。段付きボルト32の螺子部32Bにはナット
36が螺合している。なお、段付きボルト32の段部3
2Aの長さL1と、端部30Aの厚さL2は、締結状態
における回転力が所定の値となるように管理されてい
る。
【0020】図1に示されている如く、ワイパブラケッ
ト18における車両右側前後の縦壁部18Bにそれぞれ
取付けられた各ステー30の他方の端部30Bは、ワイ
パピポット40の外周部に形成した取付凸部40A、4
0Bにそれぞれ溶接等によって固定されており、ワイパ
ピポット40は、ワイパピポット軸線(以下、軸線とい
う)Zを上下方向に向けて配設されている。なお、2本
のステー30とワイパブラケット18の右側縁部18C
によってトラス構造が形成されており、ワイパピポット
40の前後方向(図1のX方向)及び左右方向(図1の
Y方向)の支持剛性、即ち、ワイパピポット40の軸線
Zと交差する方向の支持剛性を確保している。
【0021】ワイパピポット40の下端部40Cから突
出したワイパピポット軸42は、周知のリンク部材44
を介して、ギアボックス16に連結されている。一方、
ワイパピポット40の上端部40Dから突出したワイパ
ピポット軸42の上端部42Aには、図示を省略した2
ワイパ払拭タイプの一方のワイパーアームが固定されて
おり、ワイパモータ14の駆動によって、往復運動して
ウインドシールドガラス面を払拭するようになってい
る。
【0022】なお、図1に示されている如く、ワイパブ
ラケット18における車両左側前後の縦壁部18Bにお
いても、車両右側と同様に、ワイパピポット40が2本
のステー30によって支持されている。
【0023】次に本実施形態の作用を説明する。
【0024】本実施形態では、左右それぞれ2本のステ
ー30とワイパブラケット18の右側縁部18C及び左
側縁部18Dによってトラス構造が形成されているた
め、ワイパピポット40の前後方向(図1のX方向)及
び左右方向(図1のY方向)の支持剛性、即ち、ワイパ
ピポット40の軸線Zと交差する方向の支持剛性を確保
できる。この結果、ワイパ作動時に、ワイパピポット軸
42(回転軸)がぶれることによって発生する異常音等
のワイパの作動不良を防止できる。
【0025】一方、ワイパピポット40に衝突体が衝突
して、略上方から略下方(図1の矢印A方向)へ向けて
荷重が作用し、ワイパピポット40に軸線Z方向に衝撃
荷重が入力し、ステー30にボルト50を回転中心にし
て下方(図2の矢印B方向)へ所定値以上(段付きボル
ト32の締め付け力以上)の回転力が作用した場合に
は、前後のステー30が、ワイパブラケット18の縦壁
部18Bに対して、段付きボルト32を中心に下方へ回
転する。この結果、所定荷重に対してワイパピポット4
0を軸線Z方向へ確実に移動させることができ、衝突体
への衝撃緩和性能を確実に向上できる。
【0026】即ち、本実施形態では、ワイパピポット4
0の軸線Zと交差する方向の支持剛性を確保した上で、
ワイパピポット40の軸線Z方向の支持剛性を、ワイパ
ピポット40に軸線Z方向に所定値以上の衝撃荷重が入
力した場合には、軸線Z方向へ移動可能な大きさに設定
できる。この結果、ワイパの作動不良を発生させること
なく、衝突体へ衝撃緩和性能を向上することができる。
【0027】また、本実施形態では、ステー30とワイ
パブラケット18の縦壁部18Bとの固着部に設けた段
付きボルト32の締め付け力を管理する構成としたの
で、構成が簡単で生産が容易である。
【0028】次に、本発明の車両用ワイパ構造の第2実
施形態を図4及び図5に従って説明する。
【0029】なお、第1実施形態と同一部材に付いて
は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0030】図5に示されている如く、本実施形態で
は、第1実施形態の段付きボルト32に代えて、通常の
ボルト50を使用しており、ボルト32による固着部の
周囲に略円形に着力低減手段としての複数(本実施形態
では4本)のスリット52が配列されている。
【0031】図4に示されている如く、各スリット52
は略円弧状とされており、隣接するスリット52の間に
は、それぞれ連結部54が形成されている。これらの連
結部54は、ステー30にボルト50を回転中心にして
下方(図4の矢印B方向)へ所定値以上の回転力が作用
した場合に、破断するように幅Wが設定されている。
【0032】次に本実施形態の作用を説明する。
【0033】本実施形態では、第1実施形態と同様に、
左右それぞれ2本のステー30とワイパブラケット18
の右側縁部18C及び左側縁部18Dによってトラス構
造が形成されているため、ワイパピポット40の前後方
向及び左右方向の支持剛性、即ち、ワイパピポット40
の軸線Zと交差する方向の支持剛性を確保できる。この
結果、ワイパ作動時に、ワイパピポット軸42(回転
軸)がぶれることによって発生する異常音等のワイパの
作動不良を防止できる。
【0034】一方、ワイパピポット40に衝突体が衝突
して、略上方から略下方(図1の矢印A方向)へ向けて
荷重が作用し、ワイパピポット40に軸線Z方向に衝撃
荷重が入力し、ステー30にボルト50を回転中心にし
て下方(図4の矢印B方向)へ所定値以上の回転力が作
用した場合には、ボルト50の周囲に形成されたスリッ
ト52の間の連結部54が破断する。この結果、所定荷
重に対してワイパピポット40を軸線Z方向へ確実に移
動させることができ、衝突体への衝撃緩和性能を確実に
向上できる。
【0035】即ち、本実施形態では、ワイパピポット4
0の軸線Zと交差する方向の支持剛性を確保した上で、
ワイパピポット40の軸線Z方向の支持剛性を、ワイパ
ピポット40に軸線Z方向に所定値以上の衝撃荷重が入
力した場合には、軸線Z方向へ移動可能な大きさに設定
できる。この結果、ワイパの作動不良を発生させること
なく、衝突体へ衝撃緩和性能を向上することができる。
【0036】また、本実施形態では、隣接するスリット
52間の連結部54の幅W(または、板厚、熱処理等)
を調整することで、所定荷重に対してワイパピポット4
0を軸線Z方向へ確実に移動させることができ、衝突体
への衝撃緩和性能を確実に向上できる。また、スリット
52と連結部54を使用するため、構成が簡単で生産が
容易であると共に、軽量化もできる。
【0037】次に、本発明の車両用ワイパ構造の第3実
施形態を図6に従って説明する。
【0038】なお、第2実施形態と同一部材に付いて
は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0039】図6に示されている如く、本実施形態で
は、隣接するスリット52間の連結部54の形状がボル
ト50の軸方向(図6の紙面垂直方向)から見てS字状
に湾曲している。
【0040】次に本実施形態の作用を説明する。
【0041】本実施形態では、第2実施形態と同様にワ
イパピポット40の軸線Zと交差する方向の剛性を確保
できる。
【0042】一方、ワイパピポット40に衝突体が衝突
して、略上方から略下方(図1の矢印A方向)へ向けて
荷重が作用し、ワイパピポット40に軸線Z方向に衝撃
荷重が入力し、ステー30にボルト50を回転中心にし
て下方(図6の矢印B方向)へ所定値以上の回転力が作
用した場合には、連結部54が一気に破断することな
く、スリット52の間のS字状連結部54が、ステー3
0の回転方向(円周方向)に伸びた後破断する。この結
果、衝突エネルギーの吸収量を大きくでき、衝突体への
衝撃緩和性能を更に向上できる。
【0043】なお、本実施形態では、連結部54をS字
状とすることで、連結部54を円周方向に伸びるように
したが、これに代えて、図7に示されている如く、連結
部54をZ形状等の他の形状にして、連結部54を円周
方向に伸びる構成としても良い。
【0044】次に、本発明の車両用ワイパ構造の第4実
施形態を図8及び図9に従って説明する。
【0045】なお、第1実施形態と同一部材に付いて
は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0046】図9に示されている如く、本実施形態で
は、第1実施形態の段付きボルト32に代えて、段付き
でない通常のボルト50を使用しており、ボルト32に
よる固着部の周囲には、着力低減手段としての複数の半
球状の凹部60が形成されている。
【0047】図8に示されている如く、各凹部60はボ
ルト50の外周に沿って円周状に配列されており、これ
らの凹部60が形成された部位は、ステー30にボルト
50を回転中心にして下方(図8の矢印B方向)へ所定
値以上の回転力が作用した場合に、破断するように底部
の肉厚及び隣接する凹部60の間隔等が設定されてい
る。
【0048】次に本実施形態の作用を説明する。
【0049】本実施形態では、第1実施形態と同様に、
左右それぞれ2本のステー30とワイパブラケット18
の右側縁部18C及び左側縁部18Dによってトラス構
造が形成されているため、ワイパピポット40の前後方
向及び左右方向の支持剛性、即ち、ワイパピポット40
の軸線Zと交差する方向の剛性を確保できる。この結
果、ワイパ作動時に、ワイパピポット軸42(回転軸)
がぶれることによって発生する異常音等のワイパの作動
不良を防止できる。
【0050】一方、ワイパピポット40に衝突体が衝突
して、略上方から略下方(図1の矢印A方向)へ向けて
荷重が作用し、ワイパピポット40に軸線Z方向に衝撃
荷重が入力し、ステー30にボルト50を回転中心にし
て下方(図8の矢印B方向)へ所定値以上の回転力が作
用した場合には、ボルト50の周囲に形成された凹部6
0及びその近傍が破断する。この結果、所定荷重に対し
てワイパピポット40を軸線Z方向へ確実に移動させる
ことができ、衝突体への衝撃緩和性能を確実に向上でき
る。
【0051】即ち、本実施形態では、ワイパピポット4
0の軸線Zと交差する方向の支持剛性を確保した上で、
ワイパピポット40の軸線Z方向の支持剛性を、ワイパ
ピポット40に軸線Z方向に所定値以上の衝撃荷重が入
力した場合には、軸線Z方向へ移動可能な大きさに設定
できる。この結果、ワイパの作動不良を発生させること
なく、衝突体へ衝撃緩和性能を向上することができる。
【0052】また、本実施形態では、凹部60の底部の
肉厚及び隣接する凹部60の間隔等を調整することで、
所定荷重に対してワイパピポット40を軸線Z方向へ確
実に移動させることができ、衝突体への衝撃緩和性能を
確実に向上できる。また、凹部60を使用するため、構
成が簡単で生産が容易であると共に、軽量化もできる。
【0053】以上に於いては、本発明を特定の実施形態
について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に
限定されているものではなく、本発明の範囲内にて他の
種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明ら
かである。例えば、衝撃荷重低減手段は、上記実施形態
に限定されず、薄肉部等の他の構成としても良い。ま
た、ワイパブラケット18の縦壁部18Bにおける、ボ
ルト32による固着部の周囲の部位を熱処理、材質変更
等により脆弱化し、ワイパピポットにワイパピポット軸
線方向に所定値以上の衝撃荷重が入力した場合に、ワイ
パピポットをワイパピポット軸線方向へ移動可能とした
構成としても良い。また、ステー30における端部30
Aの固定はボルトとナットによる締結に代えて、かし
め、溶接等の他の固定方法としても良く、かしめ、溶接
等の強度によりワイパピポットにワイパピポット軸線方
向に所定値以上の衝撃荷重が入力した場合に、ワイパピ
ポットをワイパピポット軸線方向へ移動可能とした構成
としても良い。
【0054】また、図10に示されている如く、車体側
の固着部10に切り起こし等によって車両略上方へ伸び
る縦壁部10Aを形成し、これらの縦壁部10Aに各ス
テー30の端部30Aを固着した構成としても良い。ま
た、本実施形態では、左右にステー30をそれぞれ2本
配設したが、ステー30の数は2本に限定されず、1本
でも3本以上でも良い。
【0055】
【発明の効果】請求項1記載の本発明は、ワイパモータ
からの駆動力をリンク部材を介してワイパピポットへ伝
える車両用ワイパ構造において、少なくともワイパモー
タを支持すると共に、車体に固定されたブラケットと、
ブラケットと車体との固着部近傍とワイパピポットとを
連結し、ワイパピポットにおけるワイパピポット軸線と
交差する方向への支持剛性を向上するための連結部材
と、を有するため、ワイパの作動不良を発生させること
なく、衝突体へ衝撃緩和性能を向上できるという優れた
効果を有する。
【0056】請求項2記載の本発明は、請求項1に記載
の車両用ワイパ構造において、連結部材が、固着部近傍
に段付きボルトとナットで固定されており、段付きボル
トの締め付け力により、ワイパピポットにワイパピポッ
ト軸線方向の所定値以上の衝撃荷重が入力した場合に、
ワイパピポットをワイパピポット軸線方向へ移動可能と
するため、請求項1に記載の効果に加えて、構成が簡単
で生産が容易であるという優れた効果を有する。
【0057】請求項3記載の本発明は、請求項1に記載
の車両用ワイパ構造において、連結部材が、固着部近傍
に固定されており、固定部近傍に設けられ、ワイパピポ
ットにワイパピポット軸線方向の所定値以上の衝撃荷重
が入力した場合に、ワイパピポットをワイパピポット軸
線方向へ移動可能とする衝撃荷重低減手段を有するた
め、請求項1に記載の効果に加えて、衝突体への衝撃緩
和性能を確実に向上できるという優れた効果を有する。
【0058】請求項4記載の本発明は、請求項3に記載
の車両用ワイパ構造において、衝撃荷重低減手段は、固
着部の周囲に略円形に配列された複数のスリットと、隣
接するスリット間に形成された連結部と、から成るた
め、請求項3に記載の効果に加えて、構成が簡単で生産
が容易であると共に、軽量化もできるという優れた効果
を有する。
【0059】請求項5記載の本発明は、請求項4に記載
の車両用ワイパ構造において、連結部が円周方向に伸び
るため、請求項4に記載の効果に加えて、衝突体への衝
撃緩和性能を更に向上できるという優れた効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車両用ワイパ構造
を示す車両斜め前方から見た斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る車両用ワイパ構造
のステーの端部を示す正面図である。
【図3】図2の3−3線に沿った断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る車両用ワイパ構造
のステーの端部を示す正面図である。
【図5】図4の5−5線に沿った断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る車両用ワイパ構造
のステーの端部を示す正面図である。
【図7】本発明の第3実施形態の変形例に係る車両用ワ
イパ構造のステーの端部を示す正面図である。
【図8】本発明の第4実施形態に係る車両用ワイパ構造
のステーの端部を示す正面図である。
【図9】図8の9−9線に沿った断面図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係る車両用ワイパ構
造を示す車両斜め前方から見た斜視図である。
【図11】従来技術における車両用ワイパ構造の一部を
示す斜視図である。
【符号の説明】
10 ボデー側固着部 18 ワイパブラケット 18A ワイパブラケットの固着部 18B ワイパブラケットの縦壁部 30 ステー(連結部材) 32 段付きボルト 34 取付孔 35 取付孔 36 ナット 40 ワイパピポット 42 ワイパピポット軸 52 スリット(衝撃荷重低減手段) 54 連結部(衝撃荷重低減手段) 60 凹部(衝撃荷重低減手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイパモータからの駆動力をリンク部材
    を介してワイパピポットへ伝える車両用ワイパ構造にお
    いて、 少なくとも前記ワイパモータを支持すると共に、車体に
    固定されたブラケットと、 前記ブラケットと車体との固着部近傍と前記ワイパピポ
    ットとを連結し、前記ワイパピポットにおけるワイパピ
    ポット軸線と交差する方向への支持剛性を向上するため
    の連結部材と、 を有することを特徴とする車両用ワイパ構造。
  2. 【請求項2】 前記連結部材が、前記固着部近傍に段付
    きボルトとナットで固定されており、前記段付きボルト
    の締め付け力により、前記ワイパピポットにワイパピポ
    ット軸線方向に所定値以上の衝撃荷重が入力した場合
    に、前記ワイパピポットをワイパピポット軸線方向へ移
    動可能とすることを特徴とする請求項1に記載の車両用
    ワイパ構造。
  3. 【請求項3】 前記連結部材が、前記固着部近傍に固定
    されており、該固定部近傍に設けられ、前記ワイパピポ
    ットにワイパピポット軸線方向の所定値以上の衝撃荷重
    が入力した場合に、前記ワイパピポットをワイパピポッ
    ト軸線方向へ移動可能とする衝撃荷重低減手段を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用ワイパ構造。
  4. 【請求項4】 前記衝撃荷重低減手段は、前記固着部の
    周囲に略円形に配列された複数のスリットと、隣接する
    前記スリット間に形成された連結部と、から成ることを
    特徴とする請求項3に記載の車両用ワイパ構造。
  5. 【請求項5】 前記連結部が円周方向に伸びることを特
    徴とする請求項4に記載の車両用ワイパ構造。
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