JP2003002070A - 車両におけるパワーユニットのマウント構造 - Google Patents

車両におけるパワーユニットのマウント構造

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JP2003002070A JP2001189634A JP2001189634A JP2003002070A JP 2003002070 A JP2003002070 A JP 2003002070A JP 2001189634 A JP2001189634 A JP 2001189634A JP 2001189634 A JP2001189634 A JP 2001189634A JP 2003002070 A JP2003002070 A JP 2003002070A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車両の衝突時におけるパワーユニットと車体フ
レームと間の相対変位を利用して、トルクロッドを曲げ
によって破壊することで、車体フレームのクラッシュス
トロークを広く取ることができるようにする。 【解決手段】パワーユニットの駆動反力による回動を防
止するために、パワーユニットと車体フレームの剛性部
分であるダンパハウジング8との間には、車体前後方向
のトルクロッド20が掛け渡されている。そのトルクロ
ッド20の一端の筒部23には、軸線27から距離rだ
けオフセットした突当て部26が設けられている。車両
の衝突時には、トルクロッド20の突当て部26がダン
パハウジング8に設けられた当接部47に接近して当接
し、トルクロッド20は曲げ作用を受けて脆弱部29が
破壊する。従って、衝突時にトルクロッド20が突っ張
りとなってパワーユニットの後方移動を妨げるようなこ
とがなくる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、エンジンと変速
機とから成るパワーユニットを車体フレームに搭載する
ためのマウント構造に関し、特に、パワーユニットが駆
動反力によって所定の角度以上に回動するのを防止する
ために、パワーユニットと車体フレームとの間に車体前
後方向のトルクロッドが設けられている車両におけるパ
ワーユニットのマウント構造に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、車両前部に搭載したエンジンに
よって前輪を駆動する所謂FF車においては、パワーユ
ニットは車両のフロントボディに横置きされている。図
5は、車体のフロントボディの構造を示す斜視図であ
る。フロントボディ1は、最前部のフロントバルクヘッ
ド2と、フロントバルクヘッド2の後部左右に配置され
車体前後方向に延びる状態に設けられた一対のサイドフ
レーム3,3と、サイドフレーム3,3の車幅方向外側
で且つ斜め上部に車体前後方向に配設された一対のアッ
パメンバ4,4と、サイドフレーム3,3に一体的に設
けられたホイールハウス5,5と、サイドフレーム3,
3とアッパメンバ4,4との間に渡ってホイールハウス
5,5に設けられたダンパハウジング8,8とを備えて
いる。各ダンパハウジング8内には、図示しないが、ダ
ンパ、コイルスプリング、各アーム等から成るフロント
サスペンションが収納されている。符号6,7は、それ
ぞれダッシュボードロア、フロントピラーを示してい
る。車両の衝突時における衝突エネルギーを緩和するた
めに、サイドフレーム3,3はその剛性を弱くしてクラ
ッシャブルに構成されている。 【0003】エンジン11とエンジン11に直結された
トランスミッション(変速機)12とから成るパワーユ
ニット10は、その長手方向が車の前後方向に直交する
ように、車体フレームに対して横置き状態に搭載されて
いる。パワーユニット10は、一対のサイドフレーム
3,3の間において、下方から組み入れられてサイドフ
レーム3,3に取り付けられる。パワーユニット10と
共に、前後のクロスメンバ(図1,2の符号17,18
参照)がサイドフレーム3,3に直交するように車幅方
向に取り付けられて、車体フレームとなる枠構造を作っ
ている。パワーユニット10は、その長手方向の両端部
に近い部分、即ち、エンジン11においてはその端部に
設けられた第1サイドマウント部13によって右側のサ
イドフレーム3に取り付けられ、トランスミッション1
2においてはその端部に設けられた第2サイドマウント
部14によって左側のサイドフレーム3に取り付けられ
ている。パワーユニット10の図示の支持方式は、パワ
ーユニット10の荷重の大部分を、後述する慣性主軸1
5(図1参照)の線上又は近傍に配置されている第1及
び第2のサイドマウント部13,14によって支持した
慣性主軸マウント方式である。 【0004】横置きされたパワーユニット10は、エン
ジン11の駆動反力によってほぼ慣性主軸15のまわり
にローリングと称される回動をしようとする。マウント
部13,14は慣性主軸15の線上又は近傍に配置され
ているので、モーメントの腕の長さが短くなり、ローリ
ングに対抗することが困難である。そこで、そのローリ
ングに対抗するために、パワーユニット10と車体との
間には、少なくとも2本のトルクロッドが、慣性主軸1
5に対して径方向に離れた二つの位置において、慣性主
軸15のまわりに接線方向、即ち、車体の前後方向に延
びる態様で掛け渡されている。パワーユニット10のロ
ーリングは、トルクロッドに働く長手方向の力で対抗さ
れる。こうして、トルクロッドにより、エンジン11の
駆動反力によるパワーユニットの所定の角度以上の回動
が防止される。 【0005】このようにトルクロッドによって横置きパ
ワーユニットのローリングを防止するマウント装置の一
例が、特許第2562485号公報に開示されている。
この特許公報に開示されているマウント装置によれば、
二つのマウントのうち、第1のマウントを、エンジンの
重心を含む水平平面の上方であって且つ重心を含む鉛直
平面に隣接した位置に取り付け、第2のマウントを、伝
動装置(変速機)とは反対側において車体と内燃機関と
の間に水平方向で整合するが鉛直方向に距離を置いたモ
ーメント支持部材に配置していることにより、エンジン
が発生する振動、騒音及び慣性運動を有効に受け止め且
つ著しく減衰させることを図っている。 【0006】また、パワーユニットのマウント構造とし
て、特開昭58−202110号公報には、三つのマウ
ンティング装置と二つのバッファロッドとを備えてい
て、パワーユニットの静荷重を三つのマウンティング装
置で支持し、パワーユニットのロール運動を三つのマウ
ンティング装置と二つのバッファロッドとの全部で規制
したものが開示されている。 【0007】ところで、一般に、車体フレームの構造と
しては、車両の衝突時に受ける衝突エネルギーを車体の
変形で吸収するクラッシャブルな構造が採用されてい
る。車体の前部が衝突するときには、車体の左右に設け
られるサイドフレームのいずれか又は双方が押し潰れる
ように変形することで、衝突エネルギーを吸収してキャ
ビンへの影響を緩和する。しかしながら、パワーユニッ
トは、本来、車両で最も剛性が高い構造物の一つであ
り、パワーユニットと車体との間に車体前後方向のトル
クロッドが配設されている場合には、それらパワーユニ
ットとトルクロッドとが、クラッシャブルに構成した車
体フレーム構造が衝突時に本来奏するべき衝撃吸収機能
を妨げる働きをすることになる。 【0008】即ち、衝突時にサイドフレームがクラッシ
ュしていくとき、パワーユニットはそのまま後方へと移
動するが、そのパワーユニットと車体の剛性部分との間
に車体前後方向のトルクロッドが介在していると、その
トルクロッドがつっかい棒として作用することになる。
そのために、クラッシュの進行がパワーユニットのマウ
ント部の部分で停止してしまい、サイドフレームがクラ
ッシャブルに構成されていても、それによる衝撃吸収機
能が充分に発揮されないことがある。 【0009】従って、トルクロッドは、パワーユニット
の駆動反力に対しては軸線方向力で対抗するのに必要な
強度を有するが、車両衝突時には車体フレームのクラッ
シュストロークを広げるために衝突時の衝撃力で破壊さ
れるのが都合がよい。しかしながら、トルクロッドの破
壊条件は一つであると認識されているので、パワーユニ
ットの駆動反力を支えるために要求される強度と、車両
衝突時に破壊するのに求められる強度との二つの強度条
件のうち、一方を決めると他方は従属することになる。
両方の強度条件を満たすためには、衝突条件に適するよ
うに駆動反力を調整するか、又はトルクロッドの強度に
合わせてクラッシュストロークを確保する等の工夫が必
要となり、設計の自由度が制限されてしまう。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】そこで、パワーユニッ
トの駆動反力による回動については、従来どおりトルク
ロッドの軸線方向力で対抗することで強い強度を確保
し、衝突時に、大きな衝撃力によってパワーユニットと
車体フレームとの間に生じる相対変位を利用してトルク
ロッドが示す対抗力を下げることで、衝突時にクラッシ
ュする車体フレームのクラッシュストロークを広く取る
ように工夫する点に解決すべき課題がある。 【0011】この発明の目的は、パワーユニットの駆動
反力による回動については、トルクロッドの高い軸線方
向強度で対抗し、車両の衝突時には従来以上に低い荷重
でトルクロッドを破壊させることにより、パワーユニッ
トとトルクロッドとが車体フレームのクラッシュの進行
を阻害させないようにして、車体フレームが衝突エネル
ギーを充分吸収することのできるパワーユニットのマウ
ント構造を提供することである。 【0012】 【課題を解決するための手段】この発明は、エンジンと
変速機とから成る横置きのパワーユニットを、クラッシ
ャブルに構成された車体フレームに支持するマウント部
と、パワーユニットの駆動反力による回動を規制するた
めにパワーユニットと車体フレームとの間に連結配置さ
れる車体前後方向のトルクロッドと、を備えたパワーユ
ニットのマウント構造において、トルクロッドが連結さ
れる車体フレームあるいはパワーユニットの連結部に、
車両が衝突してパワーユニットと車体フレームとが相対
変位したとき、トルクロッドの軸線からオフセットした
位置でそのトルクロッドに当接する当接部を設けたこと
を特徴としている。 【0013】このようなパワーユニットのマウント構造
によれば、パワーユニットの静荷重はマウント部によっ
て支持され、パワーユニットの駆動反力による回動は、
トルクロッドによって車体フレームに対して規制され
る。車両の衝突時には、パワーユニットと車体フレーム
との間に相対変位が生じるので、パワーユニット又は車
体フレームの連結部に備わる当接部が、トルクロッドの
軸線からオフセットした位置でトルクロッドに当接す
る。その結果、トルクロッドには、そのオフセットに応
じて曲げモーメントが発生する。そして、トルクロッド
は曲げ応力に対しては比較的弱いので、その曲げモーメ
ントによる曲げ応力で破壊される。こうして、衝突時に
トルクロッドが突っ張りとなるようなことがなくなり、
車体フレームのクラッシュストロークを広く取ることが
可能となる。従って、クラッシャブルに構成された車体
フレームの機能が確実に発揮され、衝突エネルギーが充
分に吸収緩和されるようになる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ、こ
の発明によるパワーユニットのマウント構造の実施例を
説明する。図1はこの発明によるパワーユニットのマウ
ント構造の一実施例を示す平面概略図、図2は図1に示
すマウント構造の側面概略図、図3は図1に示すマウン
ト構造のトルクロッドの端部構造と車体フレーム側の連
結部とを分解して示す斜視図である。図4は、図3に示
すパワーユニットのマウント構造のトルクロッドが破壊
されるときの状態を示す説明図である。 【0015】図1及び図2に示すパワーユニットのマウ
ント構造の実施例において、車両のフロントボディ1の
構造については、図5に示した従来の構造と同様である
ので、同様の部品や部位については図5に示したのと同
じ符号を用いることにより、再度の詳細な説明を省略す
る。この実施例では、フロントボディ1の構造やパワー
ユニット10のレイアウトの都合上、上側のトルクロッ
ド20は、パワーユニット10を構成するエンジン11
のホイールハウス5に対向する側の端部で且つ上部にお
いて、車体フレームの剛性部分であるダンパハウジング
8との間に配設されている。パワーユニット10の荷重
は、慣性主軸15の線上又はその近傍に位置するマウン
ト部13,14で支持される。トルクロッド20は、サ
イドフレーム3と略平行な車体前後方向に延びる状態に
配設されている。下側のトルクロッド20aも、上側の
トルクロッド20が配設されるのと同じ側のエンジン1
1の端部で且つ下部において、上側のトルクロッド20
と平行に延びる状態でサイドフレーム3との間に配設さ
れている。 【0016】トルクロッド20のダンパハウジング8側
の端部構造と、ダンパハウジング8に設けられる連結部
の構造とが、斜視図としての図3に拡大して示されてい
る。トルクロッド20は、パワーユニット10とダンパ
ハウジング8との間に延びるロッド部21と、ロッド部
21の端部に取り付けられる端部構造22とから成る。
端部構造22は、ロッド部21に例えば溶接等の手段に
よって一体的に取り付けられた筒体23、筒体23の内
側に配置され且つ後述する連結部40に取り付けられる
ハブ24、及び筒体23とハブ24とを連結するゴムの
ような弾性体25とを備えている。筒体23には、ダン
パハウジング8側に設けられる後述する当接部47に対
応して、トルクロッド20のロッド部21の軸線27か
ら距離rだけオフセットした位置に、突当て部26が設
けられている。弾性体25は、ハブ24からロッド部2
1側に斜めに延びる2本のスポーク状の構造を有してい
るものとして示されているが、この例に限らない。 【0017】トルクロッド20と連結するためにダンパ
ハウジング8に設けられる連結部40は、一対の平行に
配置されたブラケット41,41を備えている。各ブラ
ケット41は、金属板材から成る側板部42、側板部4
2の周囲に折り曲げて形成された補強部43、及びダン
パハウジング8への取付け部44を有しており、各側板
部42には、トルクロッド20を連結するための後述す
る連結ボルト28の挿通用の取付け孔45が穿孔されて
いる。 【0018】連結部40は、トルクロッド20の筒体2
3と当接する当接部47を備えている。当接部47は、
ブラケット41,41の補強部43,43に渡って固定
された板部材から成っており、ダンパハウジング8にも
直接取り付けることができる。連結部40は、当接部4
7を含めたユニットとして取り扱われる。当接部47
は、板部材自体を変形させてリブ48,48を設けるこ
とによって、筒体23が当接しても変形することのない
ように補強されている。駆動反力によるパワーユニット
10の回動に対抗するために、連結部40には、トルク
ロッド20との間に作用する通常の軸線方向力を充分支
えることが可能な程度の充分な強度が確保されている。
サイドフレーム3には、下方のトルクロッド20aに対
応して、連結部40と同様の連結部40aが設けられて
いる。 【0019】トルクロッド20は、ハブ24と連結部4
0の取付け孔45とに連結ボルト28を通しナット28
aで締め付けることにより、ダンパハウジング8に連結
される。この連結状態では、突当て部26は、当接部4
7と当接しないように予め定められた隙間を介して対向
している。連結ボルト28を用いた構造であるので、ト
ルクロッド20と連結部40とは、軸線27に沿った軸
線方向の力については伝達し合うが、曲げについては殆
ど伝達しない構造である。 【0020】トルクロッド20のパワーユニット10側
の端部構造については、図4に示すように、ダンパハウ
ジング8側の端部構造22よりも小形で且つより剛的に
構成されている。即ち、トルクロッド20のパワーユニ
ット10側において、ロッド部21の端部に取り付けら
れる端部構造32は、ロッド部21に例えば溶接等の手
段によって一体的に取り付けられた筒体33、筒体33
の内側に配置され且つパワーユニット10側の連結部に
取り付けられるハブ34、及び筒体33とハブ34とを
連結するゴムのような弾性体35とを備えている。筒体
33は、ダンパハウジング8側の筒体32より小径のリ
ングであり、弾性体35は環状の形状を有している。ト
ルクロッド20の軸線方向の力は、筒体33、弾性体3
5及びハブ34を介してパワーユニット10との間で伝
達される。 【0021】車両の衝突時に、トルクロッド20には、
図4で示すように軸線方向の衝撃力Fが作用する。その
衝撃力Fによって弾性体25が変形することにより、パ
ワーユニット10とダンパハウジング8(即ち、車体フ
レームの剛性部分)とが互いに接近する方向に相対変位
をする。この相対変位によって、筒体23に設けられて
いる突当て部26が連結部40の近傍の当接部47に突
き当たって当接する。このとき、当接部47は補強され
ているので変形しない。突当て部26と当接部47とが
当接することにより、距離rのオフセット量(図3,
4)によって、筒体23にはハブ24のまわりにモーメ
ントMが生じて回動しようとし、このモーメントMは、
ロッド部21に対しては曲げ荷重として作用する。従っ
て、トルクロッド20には、衝撃力Fに加えて曲げモー
メントMによる曲げ荷重も生じる。 【0022】トルクロッド20に曲げモーメントMが作
用したとき、ロッド部21と筒体23とを溶接等で取り
付けた接続部分が、最も破壊しやすい脆弱部29とな
る。破壊には、破断のみならず、座屈等の弾性変形を超
える塑性変形が含まれる。車両の衝突時に、脆弱部29
には、衝撃力Fによる軸方向の応力に加えて上記の曲げ
モーメントMに基づく曲げ応力が作用し、両応力が加算
される側が破壊する。トルクロッド20が破壊すること
で、トルクロッド20による衝撃力支え作用が失われ
る。即ち、トルクロッド20が突っ張りとなることがな
くなり、パワーユニット10は自由に後方移動可能とな
る。従って、図1及び図2に示すように、第1サイドマ
ウント部13から連結部40までの前後方向の距離ΔL
だけ、サイドフレーム3のクラッシュストロークを広く
確保することができ、その分だけ衝突エネルギーが一層
吸収されて、衝突時の衝撃が緩和される。 【0023】なお、図示の実施例では、連結部40は車
体フレーム側ではサスペンションを収納するダンパハウ
ジング8に設けられているが、これは一例であり、強度
が確保されれば車体フレームの他の部位に設けてもよ
い。また、トルクロッド20の脆弱部29はダンパハウ
ジング8側に設けられているが、ダンパハウジング8側
に代えてパワーユニット10側に設けてもよいことは明
らかである。この場合には、パワーユニット10側の端
部構造32と連結部とは、ダンパハウジング8側の端部
構造22と連結部40の構造に変更される。更に、この
発明による車両用パワーユニットのマウント構造は、下
方に配設されたトルクロッド20a(図2参照)と連結
部40aとの間においても適用することができる。 【0024】 【発明の効果】この発明によるパワーユニットのマウン
ト構造によれば、パワーユニットの駆動反力によって生
じるパワーユニットの回動については、トルクロッドの
高い軸線方向強度で対抗することができ、車両の衝突時
には、パワーユニットと車体フレームとの相対変位に起
因してトルクロッドに曲げ作用が生じ、その曲げ作用に
よって、トルクロッドが従来以上に低い荷重によって破
壊する。そのため、衝突時にトルクロッドが突っ張りと
なることがなく、車体フレームのクラッシュストローク
を広く取ることができる。従って、衝突エネルギーがク
ラッシュする車体フレームで充分吸収され、衝突時の衝
撃が緩和される。また、トルクロッドの軸線方向の強度
と曲げ強度とは個別に設計できるので、パワーユニット
の設計が異なっても、車体フレームの設計を変更する必
要がなく、トルクロッドの設計を変えるのみで済み、パ
ワーユニットのマウント構造の設計について、簡素化さ
れると共に自由度も向上させることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明によるパワーユニットのマウント構造
の一実施例を示す平面概略図である。 【図2】図1に示すパワーユニットのマウント構造の側
面概略図である。 【図3】図1に示すパワーユニットのマウント構造に用
いられるトルクロッドの端部構造と連結部とを示す斜視
図である。 【図4】図3に示すトルクロッドが破壊されるときの状
態を示す説明図である。 【図5】従来の車体のフロントボディの構造を示す斜視
図である。 【符号の説明】 1 フロントボディ 3 サイドフレーム(車体フレーム) 8 ダンパハウジング 10 パワーユニット 11 エンジン 12 トランスミッション(変速機) 13 第1サイドマウント部 14 第2サイドマウント部 15 慣性主軸 20 トルクロッド 21 ロッド部 22 ロッド部の端部構造 23 筒体 24 ハブ 25 弾性体 26 突当て部 27 トルクロッドの軸線 28 連結ボルト 29 脆弱部 40 連結部 47 当接部

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 エンジンと変速機とから成る横置きのパ
    ワーユニットを、クラッシャブルに構成された車体フレ
    ームに支持するマウント部と、前記パワーユニットが駆
    動反力によって所定の角度以上に回動するのを防止する
    ために前記パワーユニットと前記車体フレームとの間に
    連結配置される車体前後方向のトルクロッドと、を備え
    たパワーユニットのマウント構造であって、 前記トルクロッドが連結される前記車体フレームあるい
    は前記パワーユニットの連結部に、車両が衝突して前記
    パワーユニットと前記車体フレームとが相対変位したと
    き、前記トルクロッドの軸線からオフセットした位置で
    そのトルクロッドに当接する当接部が設けられているこ
    とを特徴とする、 車両におけるパワーユニットのマウント構造。
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