JP4259432B2 - 車両前部構造 - Google Patents

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本発明は、車両の前面衝突時にエンジン及びトランスミッションが設けられたパワーユニットの旋回移動を制限する車両前部構造に関する。
車両前部構造としては、エンジン及びトランスミッションが横向きに配置されたパワーユニットから、前輪駆動用の一対のドライブシャフトが突出されると共に、車体フレームに一対のドライブシャフトよりも車両後方にストッパを設けてドライブシャフトの後方移動を制限したものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この車両前部構造では、車両の前面衝突時にパワーユニットの上部の下部に対する車両後側への相対移動を制限することが考慮されておらず、衝突エネルギーを効率良く吸収できない可能性がある。
特開2002−321648公報
本発明は、上記事実を考慮し、車両の前面衝突時に衝突エネルギーを効率良く吸収できる車両前部構造を得ることが目的である。
請求項1に記載の車両前部構造は、車両のエンジン及びトランスミッションが設けられたパワーユニットと、車両の前輪に設けられ、前記前輪と一体に回転可能にされたストラットと、前記ストラットに設けられ、前記ストラットの回転と一体に回動可能にされたアームと、前記パワーユニットよりも車両後側に配置され、前記ストラットの車両後側において前記アームに接続されて操舵操作力を前記アーム及びストラットを介して前記前輪に伝え、車両の前面衝突時には前記パワーユニットの上部と干渉して前記パワーユニットの上部の後方旋回を制限し前記パワーユニットの車両幅方向外側と干渉して前記パワーユニットの車両幅方向外側の後方旋回を制限するタイロッドと、車両前後方向を中心軸にして上下方向へ弾性的に回動可能にされた状態で前記前輪を支持すると共に、車両前後方向への曲げ剛性を前記タイロッドよりも低くされたサスペンションアームと、を備えている。
請求項2に記載の車両前部構造は、請求項1に記載の車両前部構造において、前記タイロッドの車両前後方向における曲げ剛性を前記タイロッドの上下方向における曲げ剛性よりも高くした、ことを特徴としている。
請求項3に記載の車両前部構造は、請求項1又は請求項2に記載の車両前部構造において、前記タイロッドの軸方向を車両幅方向外側へ向かうに従い車両前側へ向かう方向へ傾斜させた、ことを特徴としている。
請求項4に記載の車両前部構造は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の車両前部構造において、前記タイロッドの軸方向を水平に配置した、ことを特徴としている。
請求項1に記載の車両前部構造では、操舵操作力をタイロッド、アーム及びストラットを介して前輪に伝える。
ここで、車両の前面衝突時には、タイロッドがパワーユニットの上部及び車両幅方向外側と干渉してパワーユニットの上部の下部に対する車両後側への相対移動(パワーユニットの上部の後方旋回)及びパワーユニットの車両幅方向両側の相対移動(パワーユニットの車両幅方向外側の後方旋回)を制限する。このため、パワーユニットが当該各相対移動を制限された状態で車両後側へ移動されて車体側に当るため、車体側のパワーユニット当り部分に衝突荷重を分散伝達できる。
さらに、タイロッドがストラットの車両後側においてアームに接続されている。これにより、パワーユニットの上記各相対移動を制限するタイロッドにアームが車両後側へ引っ張られる場合でも、前輪が車両後側部を車両前側部に対し極端に車両外側に配置する角度にされることがなく、前輪が車両後側の車体へ当る。このため、車体の前輪当り部分へも衝突荷重を伝達できる。
これにより、衝突エネルギーを効率良く吸収でき、パワーユニットの衝撃による車体側の局部変形を抑制できる。
また、タイロッドが車両前後方向への曲げ剛性をサスペンションアームよりも高くされている。このため、パワーユニットがタイロッドに干渉した直後には、タイロッドが折れない。このため、パワーユニットが上記各相対移動を制限された状態で車両後側へ移動されて車体側に当るため、車体側のパワーユニット当り部分に衝突荷重を分散伝達できる。さらに、特にタイロッドが折れない状態でパワーユニットの上記各相対移動を制限する間には、ステアリングギヤボックス等の車体側のタイロッド接続部分へも衝突荷重を伝達できる。これにより、衝突エネルギーを一層効率良く吸収でき、パワーユニットの衝撃による車体側の局部変形を一層抑制できる。
請求項2に記載の車両前部構造では、一般に、上記パワーユニットの上部の下部に対する車両後側への相対移動力よりも、上記パワーユニットの車両右側部と車両左側部との相対移動力の方が大きい。このことから、タイロッドの車両前後方向における曲げ剛性(パワーユニットの車両右側部と車両左側部との相対移動力を受ける剛性)がタイロッドの上下方向における曲げ剛性(パワーユニットの上部の下部に対する車両後側への相対移動力を主に受ける剛性)よりも高くされている。このため、パワーユニットの衝撃力を吸収するためのタイロッドの断面積を不要に大きくする必要がなく、タイロッドのコスト及び質量を低減することができる。
請求項3に記載の車両前部構造では、タイロッドの軸方向が車両幅方向外側へ向かうに従い車両前側へ向かう方向へ傾斜されている。このため、タイロッドの軸方向が車両幅方向に平行に配置された場合に比し、タイロッドがパワーユニットの上記各相対移動をより車両前側から制限でき、車体側のパワーユニット当り部分に衝突荷重を分散伝達できる。
請求項4に記載の車両前部構造では、タイロッドの軸方向が水平に配置されている。このため、パワーユニットがタイロッドへ干渉する際におけるパワーユニットの後方旋回方向及び後方旋回径方向に垂直な直線に対しタイロッドが非平行に配置されている。これにより、タイロッドがパワーユニットの上記各相対移動を確実に制限でき、車体側のパワーユニット当り部分に衝突荷重を分散伝達できる。
[第1の実施の形態]
図1には、本発明の第1の実施の形態に係る車両前部構造10が平面図にて示されており、図2には、車両前部構造10が車両左側から見た側面図にて示されている。なお、図面では、車両前方を矢印FRで示し、上方を矢印UPで示す。
本実施の形態に係る車両前部構造10は、強度部材を構成するフロントサイドメンバ12を一対備えており、一対のフロントサイドメンバ12は、車両の前部の車幅方向両端近傍において車両前後方向に沿って配置されている。各フロントサイドメンバ12の車両前側端部は、クラッシュボックス12Aとされて、車両前後方向の圧壊剛性が他の部位よりも低くされている。
各フロントサイドメンバ12の車両後側端には、強度部材を構成するロッカ16が接続されており、一対のロッカ16は、車両の前後方向中央部下端の車幅方向両端において車両前後方向に沿って配置されている。各ロッカ16の車両前側端部には、強度部材を構成するフロントピラー18が接続されており、各フロントピラー18は、各ロッカ16の車両前側端部から上側へ立設されている。
各フロントピラー18の上下方向略中央部には、強度部材を構成するエプロンアッパメンバ(図示省略)が接続されている。この一対のエプロンアッパメンバは、一対のフロントサイドメンバ12よりも上側かつ車両の前部の車幅方向両端において車両前後方向に沿って配置されている。
一対のフロントサイドメンバ12の車両前側部間及び車両後側部間には、強度部材を構成するクロスメンバ(図示省略)が架け渡されており、一対のクロスメンバは、一対のフロントサイドメンバ12よりも下側において車幅方向に沿って配置されている。一対のクロスメンバの車両右側部間及び車両左側部間には、強度部材を構成するロアアーム(図示省略)が架け渡されており、一対のロアアームは、一対のフロントサイドメンバ12よりも下側において車両前後方向に沿って配置されている。
車両右側のエプロンアッパメンバとフロントサイドメンバ12との間及び車両左側のエプロンアッパメンバとフロントサイドメンバ12との間には、強度部材を構成するサスペンションタワー(図示省略)が架け渡されており、一対のサスペンションタワーは、略上下方向に沿って配置されている。
なお、上記一対のフロントサイドメンバ12、一対のロッカ16、一対のフロントピラー18、一対のエプロンアッパメンバ、一対のクロスメンバ、一対のロアアーム及び一対のサスペンションタワーは、各々が筒状にされて、車両の構造部材となっている。
各サスペンションタワー内には、ストラットサスペンションの主要部を構成するダンパ20の上側軸部が支持されており、ダンパ20の上側軸部と相対移動してショックアブソーバを構成する下側筒部は各サスペンションタワーから下側に突出している。各ダンパ20の下側筒部(上下方向略中央部)にはアームとしての長尺板状のナックルアーム22が固定されており、各ナックルアーム22は各ダンパ20から車両後方へ延出している。各ダンパ20の下部には前輪24のホイール(図示省略)が回転自在に支持されており、各前輪24は各ロッカ16及び各フロントピラー18の車両前側に配置されている。
各ダンパ20の下部には、平面視V字状のサスペンションアーム25の先端が回動可能に支持されており、各サスペンションアーム25は、基端が各ロアアームに弾性的に支持されて、基端を中心(車両前後方向を中心軸)として上下方向へ弾性的に回動可能にされている。
一対のフロントピラー18間には、上下方向略中間部よりも下側において、仕切部材としてのダッシュパネル26が固定されており、ダッシュパネル26の車両前側にはエンジンルーム28が形成されると共に、ダッシュパネル26の車両後側には、一対のロッカ16間に架け渡されるフロアパネル14上に車室30が形成されている。
ダッシュパネル26の車両前側面には長尺軸状のステアリングギヤボックス32が固定されており、ステアリングギヤボックス32は、一対のフロントサイドメンバ12よりも上側において車幅方向に沿って配置されると共に、ステアリングホイール(図示省略)に接続されている。ステアリングギヤボックス32の長尺方向各端部は、各フロントサイドメンバ12及び各フロントピラー18の少なくとも一方に各ブラケット33及び各ブラケット35の少なくとも一方を介して固定されている。
ステアリングギヤボックス32にはスライダ34が取り付けられており、スライダ34は車両の幅方向中央に配置されてステアリングホイールの操舵操作で車幅方向(図1の上下方向)へ移動される。
スライダ34の車両右側及び車両左側には、円軸状のタイロッド36の基端36Aが固定されており、車両右側のタイロッド36の軸方向は車両右側へ向かうに従い車両前側へ向かう方向へ傾斜された状態で略水平に配置されると共に、車両左側のタイロッド36の軸方向は車両左側へ向かうに従い車両前側へ向かう方向へ傾斜された状態で略水平に配置されている。各タイロッド36の車両前後方向への曲げ剛性(折れ曲がり剛性)は、各フロントサイドメンバ12のクラッシュボックス12Aにおける車両前後方向への圧壊剛性及び各サスペンションアーム25の車両前後方向への曲げ剛性よりも、高くされている。各タイロッド36の先端36Bは各ダンパ20の車両後方に配置され、各タイロッド36の先端36Bには各ナックルアーム22の車両後側端が回動可能に接続されている。
ここで、ステアリングホイールが回転操作されることで、ステアリングギヤボックス32に対してスライダ34が車両右方又は車両左方へスライド(移動)されて、各タイロッド36が車両右方又は車両左方へ移動される。これにより、各ナックルアーム22が回動されて各ダンパ20が軸周りに回転されることで、各前輪24が各ダンパ20の軸周りに回転され操舵動作がなされる。
エンジンルーム28内には、一対のタイロッド36よりも車両前側において、パワーユニットとしての略直方体状のエンジンユニット38が設けられており、エンジンユニット38にはエンジン及びトランスミッションが設けられている。エンジンユニット38は複数箇所で車体へ支持されており、例えば、エンジンユニット38は、各フロントサイドメンバ12に弾性マウント部材40によって支持されると共に、車幅方向中央部下端の車両後側端において車両後側のクロスメンバに弾性マウント部材42によって支持されている。エンジンユニット38は、重心38Aが一対のタイロッド36よりも下側の下部に配置されると共に、車両前側面38Bが一対の前輪24よりも車両前側に突出されている。
なお、本実施の形態では、エンジンユニット38は横置きとされ、トランスミッションからの出力が一対のドライブシャフトを介して一対の前輪24へ伝えられるフロントエンジンフロントドライブ(FF車)となっている。但し、本発明は、フロントエンジンフロントドライブ(FF車)のみに適用されるものではなく、フロントエンジンリヤドライブ(FR車)又は四輪ドライブ(4WD車)に適用してもよい。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成の車両前部構造10では、バリア44(例えば他の車両)に対する車両の右側部又は左側部(図1及び図2では右側部)の前面オフセット衝突時に、バリア44によって車両右側又は車両左側のエプロンアッパメンバ、フロントサイドメンバ12(特にクラッシュボックス12A)及びロアアーム等が変形されて、バリア44がエンジンユニット38に当る。これにより、弾性マウント部材42を略中心としてエンジンユニット38の上部がエンジンユニット38の下部に対して車両後側へ相対移動(図2では矢印Bの方向へ後方旋回)されると共にエンジンユニット38の車両右側部又は車両左側部(車幅方向外側)がエンジンユニット38の車両左側部又は車両右側部に対して車両後側へ相対移動(図1では矢印Aの方向へ後方旋回)されつつ、エンジンユニット38が車両後側へ移動される。
ここで、一対のタイロッド36がエンジンユニット38の重心38Aよりも上側に配置されている。これにより、上記各相対移動をされつつ車両後側へ移動されるエンジンユニット38が車両右側又は車両左側のタイロッド36に干渉する(図1及び図2の2点鎖線参照)ことで、エンジンユニット38の上記各相対移動が制限(阻止を含む)される。このため、エンジンユニット38が上記各相対移動を制限された略並進状態で車両後側へ移動されてダッシュパネル26等に当るため、衝突荷重をダッシュパネル26等に分散伝達できる。
さらに、各タイロッド36が各ダンパ20の車両後方において各ナックルアーム22に接続されている。これにより、車両右側又は車両左側においてエンジンユニット38の上記各相対移動を制限するタイロッド36にナックルアーム22が車両後方へ引っ張られても、前輪24が車両後側部を車両前側部に対し極端に車両外側に配置する角度にされることがなく、前輪24が車両後側のロッカ16及びフロントピラー18へ当る。このため、衝突荷重を当該ロッカ16、フロントピラー18及び前輪24のホイールにも伝達できる。
これにより、衝突エネルギーを効率良く吸収でき、エンジンユニット38の衝撃によるダッシュパネル26等の車室30側への局部変形を抑制できる。
しかも、少なくともエンジンユニット38が当該タイロッド36に干渉してから当該前輪24が当該ロッカ16及びフロントピラー18へ当るまでは、当該タイロッド36が折れない。このため、エンジンユニット38が上記各相対移動を制限された状態で車両後側へ移動されてダッシュパネル26等に当るため、衝突荷重をダッシュパネル26等に分散伝達できる。
さらに、特に当該タイロッド36が折れない状態でエンジンユニット38の上記各相対移動を制限する間には、衝突荷重を当該タイロッド36を介して車両右側又は車両左側におけるステアリングギヤボックス32、ナックルアーム22、ダンパ20、サスペンションタワー、エプロンアッパメンバ、フロントサイドメンバ12、サスペンションアーム25及びロアアーム等に上下方向においてバランス良く伝達できる。
これにより、衝突エネルギーを一層効率良く吸収でき、エンジンユニット38の衝撃によるダッシュパネル26等の車室30側への局部変形を一層抑制できる。
また、各タイロッド36の軸方向が車幅方向外側へ向かうに従い車両前側へ向かう方向へ傾斜されている。このため、当該タイロッド36の軸方向が車幅方向に平行に配置された場合に比し、当該タイロッド36がエンジンユニット38の上記各相対移動をより車両前側から制限でき、衝突荷重をダッシュパネル26等に一層分散伝達できる。
さらに、各タイロッド36の軸方向が略水平に配置されている。このため、エンジンユニット38が当該タイロッド36へ干渉する際におけるエンジンユニット38の後方旋回方向及び後方旋回径方向に垂直な直線に対し当該タイロッド36が非平行に配置されている。これにより、当該タイロッド36がエンジンユニット38の上記各相対移動を確実に制限でき、衝突荷重をダッシュパネル26等に一層分散伝達できる。
[第2の実施の形態]
図3には、本発明の第2の実施の形態に係る車両前部構造50が平面図にて示されており、図4には、車両前部構造50が車両左側から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係る車両前部構造50は、上記第1の実施の形態とほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
車両前部構造50では、エンジンユニット38が、第1の実施の形態よりも小さくされたり、第1の実施の形態よりも車両後側に配置されることで、一対の前輪24がエンジンユニット38の車両前側面38Bよりも車両前側に突出されている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成の車両前部構造50では、バリア44(例えば他の車両)に対する車両の右側部又は左側部(図3及び図4では右側部)の前面オフセット衝突時に、車両右側又は車両左側において、バリア44によってエプロンアッパメンバ、フロントサイドメンバ12(特にクラッシュボックス12A)及びロアアーム等が変形されて、バリア44が前輪24に当ることで、当該前輪24とダンパ20、ナックルアーム22、サスペンションアーム25及びタイロッド36とが車両後側へ移動されて、当該前輪24がロッカ16及びフロントピラー18に当る(図3の2点鎖線参照)。さらに、バリア44がエンジンユニット38に当ることで、弾性マウント部材42を略中心としてエンジンユニット38の上部がエンジンユニット38の下部に対して車両後側へ相対移動(図4では矢印Bの方向へ後方旋回)されると共にエンジンユニット38の車両右側部又は車両左側部(車幅方向外側)がエンジンユニット38の車両左側部又は車両右側部に対して車両後側へ相対移動(図3では矢印Aの方向へ後方旋回)されつつ、エンジンユニット38が車両後側へ移動される。
ここで、当該前輪24が当該ロッカ16及びフロントピラー18に当った際又は当該前輪24が当該ロッカ16及びフロントピラー18に当った後には、上記第1の実施の形態と同様に、上記各相対移動をされつつ車両後側へ移動されるエンジンユニット38が当該タイロッド36に干渉する(図3及び図4の2点鎖線参照)ことで、エンジンユニット38の上記各相対移動が制限(阻止を含む)される。このため、エンジンユニット38が上記各相対移動を制限された略並進状態で車両後側へ移動されてダッシュパネル26等に当るため、衝突荷重をダッシュパネル26等に分散伝達できる。
さらに、上述の如くバリア44によって当該前輪24が当該ロッカ16及びフロントピラー18に当ることで、衝突荷重を当該ロッカ16、フロントピラー18及び前輪24のホイールにも伝達できる。
これにより、衝突エネルギーを効率良く吸収でき、エンジンユニット38の衝撃によるダッシュパネル26等の車室30側への局部変形を抑制できる。
しかも、上述の如くバリア44によって当該前輪24が車両後側へ移動される間には、衝突荷重を車両右側又は車両左側におけるダンパ20、サスペンションタワー、エプロンアッパメンバ、フロントサイドメンバ12、サスペンションアーム25及びロアアーム等に上下方向においてバランス良く伝達できる。これにより、衝突エネルギーを一層効率良く吸収でき、エンジンユニット38の衝撃によるダッシュパネル26等の車室30側への局部変形を一層抑制できる。
また、各タイロッド36の軸方向が、車幅方向外側へ向かうに従い車両前側へ向かう方向へ傾斜されると共に、略水平に配置されている。このため、上記第1の実施の形態と同様に、衝突荷重をダッシュパネル26等に一層分散伝達できる。
なお、上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、タイロッド36を円軸状にした構成としたが、図5に示す如く、タイロッド36の断面を楕円状にした構成としてもよい。この場合、図5(A)に示す如く、車両前後方向に沿ってタイロッド36断面の楕円の長軸を配置する構成、又は、図5(B)に示す如く、エンジンユニット38がタイロッド36に干渉する際におけるエンジンユニット38の上部の下部に対する相対移動方向(矢印Cの方向)に垂直にタイロッド36断面の楕円の短軸を配置する構成にされる。これにより、タイロッド36の車両前後方向における曲げ剛性(エンジンユニット38の車両右側部と車両左側部との相対移動力を受ける剛性)がタイロッド36の上下方向における曲げ剛性(エンジンユニット38の上部の下部に対する車両後側へ相対移動力を主に受ける剛性)よりも高くされている。ここで、一般に、エンジンユニット38の上部の下部に対する車両後側への相対移動力よりも、エンジンユニット38の車両右側部と車両左側部との相対移動力の方が大きい。このため、エンジンユニット38の衝撃力を吸収するためのタイロッド36の断面積を不要に大きくする必要がなく、タイロッド36のコスト及び質量を低減することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る車両前部構造を示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両前部構造を示す車両左側から見た側面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両前部構造を示す平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両前部構造を示す車両左側から見た側面図である。 (A)及び(B)は、本発明の第1の実施の形態又は第2の実施の形態に係る車両前部構造の変形例の主要部を示す車両左側から見た側面図である。
符号の説明
10 車両前部構造
20 ダンパ(ストラット)
22 ナックルアーム(アーム)
24 前輪
25 サスペンションアーム
36 タイロッド
38 エンジンユニット(パワーユニット)
50 車両前部構造

Claims (4)

  1. 車両のエンジン及びトランスミッションが設けられたパワーユニットと、
    車両の前輪に設けられ、前記前輪と一体に回転可能にされたストラットと、
    前記ストラットに設けられ、前記ストラットの回転と一体に回動可能にされたアームと、
    前記パワーユニットよりも車両後側に配置され、前記ストラットの車両後側において前記アームに接続されて操舵操作力を前記アーム及びストラットを介して前記前輪に伝え、車両の前面衝突時には前記パワーユニットの上部と干渉して前記パワーユニットの上部の後方旋回を制限し前記パワーユニットの車両幅方向外側と干渉して前記パワーユニットの車両幅方向外側の後方旋回を制限するタイロッドと、
    車両前後方向を中心軸にして上下方向へ弾性的に回動可能にされた状態で前記前輪を支持すると共に、車両前後方向への曲げ剛性を前記タイロッドよりも低くされたサスペンションアームと、
    を備えた車両前部構造。
  2. 前記タイロッドの車両前後方向における曲げ剛性を前記タイロッドの上下方向における曲げ剛性よりも高くした、ことを特徴とする請求項1記載の車両前部構造。
  3. 前記タイロッドの軸方向を車両幅方向外側へ向かうに従い車両前側へ向かう方向へ傾斜させた、ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両前部構造。
  4. 前記タイロッドの軸方向を水平に配置した、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の車両前部構造。
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