JP2001299297A

JP2001299297A - ゼリー飲料

Info

Publication number: JP2001299297A
Application number: JP2000130532A
Authority: JP
Inventors: Kazumi Asaga; 賀一美朝; Yoshiko Wada; 田佳子和
Original assignee: Itoham Foods Inc
Current assignee: Itoham Foods Inc
Priority date: 2000-04-28
Filing date: 2000-04-28
Publication date: 2001-10-30

Abstract

(57)【要約】（修正有）【課題】飲料の嚥下に支障のある高齢者や病弱者が、
薬剤や栄養成分の摂取を容易にするためのゼリー状の飲
料の提供。【解決手段】茶粉０．５〜１５．０％（重量部、以下
同じ）、茶抽出液０．０１〜２．０％、ゲル化剤０．０
１〜３．０％、必要あればマッシュルーム抽出物０．０
０１〜１０％及び残部が水からなるゼリー飲料。香料、
ビタミン類及び又はミネラル成分が添加されてもよい。
更に笹、アルファルファ、コンフリー、ほうれん草、藻
類の粉末及び抽出物、その他銅クロロフィリン、フタロ
シアニン誘導体から選ばれた物質が添加されることもあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、茶を主な成分とす
る飲料に関し、とくに飲料の嚥下に支障のある高齢者に
とって容易に飲用することができるようなゼリー状の飲
料に関する。

【０００２】

【従来の技術】病弱者や高齢者にとって、錠剤やカプセ
ルの形態の薬剤を水とともに嚥下するのは容易でなく、
喉に詰まらせて咳き込んだり、気管から吸い込んで種々
の障害を引き起こすことがある。このような場合、ゼリ
ー状の飲料を用いると、嚥下が容易になることが知られ
ている。

【０００３】このようなゼリー状の飲料として、例えば
特開平１１−１２４３４２号公報に記載されているよう
な発明が知られている。この公報に記載された薬剤の嚥
下を容易にする補助飲料は、０．１〜５．０重量％程度
の水分と、残部の糊料とを含有する粘性液体状又はゲル
状のものである。また、このようなゲル状基剤に種々の
ミネラルや栄養成分を添加した栄養補助飲料もすでに市
販されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ゲル状飲料は、薬剤や栄養成分の補給の目的で製造され
たもので、病弱者や高齢者が日常的に常用するという目
的にとって適切なものではない。本発明の目的は、病弱
者や高齢者の嗜好に適合し、しかも飲用を続けることに
より特有の効果を発揮するようなゼリー飲料を提供する
ことである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明のゼリー飲料は、
茶粉、茶抽出液、マッシュルーム抽出物、及びゲル化剤
が水に混合されていることを特徴とする。

【０００６】このゼリー飲料は、茶粉、茶抽出液によっ
てもたらされる茶の香りと味覚を有しているので、とく
に病弱者や高齢者の嗜好に適合する。

【０００７】本発明のゼリー飲料において、各成分の配
合割合にとくに制限はないが、各成分の好ましい添加量
は、茶粉が０．５〜１５．０重量部、茶抽出液が０．０
１〜２．０重量部、マッシュルーム抽出物が０．００１
〜１０重量部、ゲル化剤が０．０１〜３．０重量部であ
り、残部が水である。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明のゼリー飲料は、基本的に
は下記の成分からなる。茶粉０．５〜１５．０重量部茶抽出液０．０１〜２．０重量部マッシュルーム抽出物０．００１〜１０重量部ゲル化剤０．０１〜３．０重量部水残部

【０００９】茶粉及び茶抽出液は、ゼリー飲料に茶の風
味を与え、とくに高齢の飲用者の趣向に適合して、日常
的な飲用の習慣を与えるのに必要な成分である。茶粉、
茶抽出液としては、緑茶粉及び緑茶抽出液の使用が好適
であるが、緑茶以外の紅茶、ほうじ茶、麦茶、ウーロン
茶など通常飲用される茶であればいずれの茶粉及び／又
は茶抽出液を用いることができ、また、複数の茶を組合
わせて配合することも可能である。またマッシュルーム
抽出物は、ツクリタケ（Ａｇａｒｉｃｕｓｂｉｓｐｏ
ｒｕｓ）の子実体または菌糸体から熱水、酸性溶液等で
抽出することにより得られたもので、体内でメルカプタ
ン、アンモニア、アミン、硫化水素等の臭気成分を発生
する菌類の活動を抑制し、また、化学反応により無臭性
物質へ変える作用を有するため、口臭、体臭や便臭を著
しく低下させる効果がある。したがって続けて飲用する
ことにより、身体から発する悪臭が少なくなり、周囲へ
の悪影響がなくなる。消臭の詳細な作用機序については
未解明であるが、特にメルカプタンの発生を抑えること
が確認されている。

【００１０】ゲル化剤は、ゼリー飲料に適度なゼリー強
度を付与するのに必要な成分で、寒天、カラギナン、ゼ
ラチン、ペクチン、キサンタンガム等のガム類、アルギ
ン酸及びその塩類、ＣＭＣ澱粉等を使用することができ
る。このようなゲル化剤によって、ゼリー状となり、飲
用が容易であるばかりではなく、混合される成分の内、
水に不溶な粉体が沈殿することなく、均一に分散保持さ
れることとなる。

【００１１】これらの基本成分に、必要に応じて、香
料、果汁等の風味成分、酸化防止剤、ビタミン類、ミネ
ラル成分あるいはｐＨ調整剤を添加することができる。
さらに、緑色植物の葉や藻類の粉末、抽出物、これらか
ら精製された銅クロロフィリンの他、毒性が低減された
フタロシアニン誘導体を添加しても良い。緑色植物とし
ては、熊笹などタケ科笹属に属する笹、アルファルフ
ァ、コンフリー、ほうれん草等の使用が好適である。藻
類としては、炎藻、黄藻、アミジグサ、コンブなどの褐
藻、アサクサノリ、テングサなどの紅藻、車軸藻、カサ
ノリ、クロレラなどの緑藻、ミドリムシ藻類等クロロフ
ィルを含有するものであればいずれでも良い。フタロシ
アニン誘導体としては、鉄、コバルト、ニッケル、銅な
ど２価の金属原子が配位した金属フタロシアニンや無金
属フタロシアニンのハロゲン基置換体、アルデヒド基置
換体、カルボキシル基置換体、スルホン酸基置換体など
消臭能を有するものの中から選択することができる。こ
れらの添加によりマッシュルーム抽出物の消臭作用との
相補的な効果が達成される。

【００１２】図１に、本発明のゼリー飲料の製造工程の
一例を示す。この工程は、緑茶抽出工程を経て抽出され
た緑茶抽出液に、他の各成分を添加して加熱下で溶解
し、これをスパウト付きレトルトパウチまたはソフトパ
ウチに充填し、レトルト殺菌及び検査を行うステップか
らなる。

【００１３】図２は上記のゼリー飲料が充填された容器
１を示す。容器１はゼリー飲料を収容する袋体２と、袋
体２に取り付けられたキャップ３とを備えている。袋体
２は、金属箔の両面に樹脂シートが積層されたガスバリ
ヤ性シートによって形成されている。袋体２の底部は幅
広となっており、これにより容器１が自立可能である。

【００１４】また、この袋体２は、可撓性を有している
ため、袋体２を押圧して凹ませることにより、内部のゼ
リー飲料を押出すことができる。このため、ゼリー飲料
の飲用を容易に行うことができる。

【００１５】キャップ３は袋体２の頭部に取り付けられ
ている。このキャップ３は矩形状の外形となっている基
部３ａと、基部３ａに螺合される蓋部３ｂとを備えてい
る。基部３ａには袋体２の内部と連通する取出口（図示
せず）が上下方向に管状に形成されており、この取出口
が蓋部３ｂによって、封鎖されている。かかるキャップ
３は基部３ａを把持した状態で蓋部３ｂを回すことによ
り開口されるが、基部３ａが矩形状のため、把持し易い
と共に滑ることがなくなる。

【００１６】

【実施例】図１の製造工程にしたがって、下記の成分を
用いてゼリー飲料を調製した。緑茶粉５重量部緑茶抽出液１重量部マッシュルーム抽出物０．１５重量部ペクチン及び寒天（ゲル化剤）１重量部酸化防止剤（ビタミンＣ）０．２重量部水１００重量部得られたゼリー飲料を、２５歳から５５歳の健康なパネ
ラー１９名（男性１２名、女性７名）に対して、上記の
ゼリー飲料を１日２袋（１５０ｇ×２）ずつ１５日間投
与し、便臭抑制効果を官能テストにより測定した。結果
は下記の通りであった。

【００１７】翌日から効果が認められ、以後効果が持続した２名（男性１、女性１）２〜３日で効果が認められ、以後効果が持続した１０名（男性７、女性３）５日後頃から効果が認められ、以後効果が持続した４名（男性２、女性２）変わらない３名（男性２、女性１）以上の結果から、次のことが確認された。・便臭予防効果があるとされる量のマッシュルーム抽出
物をゼリー飲料として１５日間摂取した結果、２２歳か
ら５５歳のパネラー１９名中１６名（８４％）に効果が
認められ、３名は変化がみられないという結果であっ
た。・効果がみられたパネラーのうち、２名が翌日に、残る
１４名は摂取開始後２日から５日で効果を実感できた。

【００１８】また７５歳〜８０歳の健康なパネラー１０
名（男性７名、女性３名）に対して、上記のゼリー飲料
を１日２袋（１５０ｇ×２）ずつ１５日間投与し、便臭
抑制効果を官能テストにより測定した。結果は下記の通
りであった。

【００１９】翌日から効果が認められ、以後効果が持続した１名（男性１）３、４日後から効果が見られ、以後効果が持続した７名（男性４、女性３）変わらない２名（男性２）以上の結果から、次のことが確認された。・便臭予防効果があるとされる量のマッシュルーム抽出
物をゼリー飲料として１週間摂取した結果、１０名中８
名に効果がみられ、２名は変化がみられないという結果
であった。・効果がみられたパネラーのうち、１名が翌日に、残る
７名は摂取開始後３、４日で効果を実感できた。

【００２０】

【発明の効果】以上に説明したように本発明のゼリー飲
料は、茶粉及び茶抽出液によってもたらされる茶の香り
と味覚を有しているので、健常者はもちろん、病弱者や
高齢者の嗜好にも適合し、常時の水分補給が容易にな
り、とくに高齢者の脱水症状の予防に有効である。また
同時に、茶に含まれている成分による種々の効果も期待
できる。さらに、続けて飲用すると口臭、体臭、便臭を
低減できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のゼリー飲料の一実施形態としての製造
工程を示すフロー図である。

【図２】本発明のゼリー飲料が充填された状態の形状を
示す概略図である。

【符号の説明】

１容器２袋体３キャップ３ａ基部３ｂ蓋部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩテーマコート゛(参考）Ａ２３Ｌ 2/38 Ａ２３Ｌ 1/04 Ｆターム(参考） 4B017 LE05 LG06 LG14 LG15 LG19 LG20 LK13 LK16 LK21 LL04 4B027 FB13 FC10 FK04 FK08 FK09 FP85 4B041 LD01 LK01 LK05 LK19 LK21 LK27 LK32 LK42 LK43 LK50

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】茶粉、茶抽出液及びゲル化剤が水に混合
されていることを特徴とするゼリー飲料。
【請求項２】茶粉０．５〜１５．０重量部、茶抽出液
０．０１〜２．０重量部、ゲル化剤０．０１〜３．０重
量部及び残部が水からなる混合物である請求項１に記載
のゼリー飲料。
【請求項３】茶粉、茶抽出液、マッシュルーム抽出物
及びゲル化剤が水に混合されていることを特徴とするゼ
リー飲料。
【請求項４】茶粉０．５〜１５．０重量部、茶抽出液
０．０１〜２．０重量部、マッシュルーム抽出物０．０
０１〜１０重量部、ゲル化剤０．０１〜３．０重量部及
び残部が水からなる混合物である請求項３に記載のゼリ
ー飲料。
【請求項５】香料が添加されている請求項１〜４のい
ずれかに記載のゼリー飲料。
【請求項６】ビタミン類及び／又はミネラル成分が添
加されている請求項１〜４のいずれかに記載のゼリー飲
料。
【請求項７】笹粉、笹抽出物、アルファルファ粉、ア
ルファルファ抽出物、コンフリー粉、コンフリー抽出
物、ほうれん草粉、ほうれん草抽出物、藻類粉末、藻類
抽出物、銅クロロフィリン、フタロシアニン誘導体から
選ばれた物質が添加されている請求項１〜４のいずれか
に記載のゼリー飲料。