JPH1175771A - 藻類健康食品 - Google Patents

藻類健康食品

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JPH1175771A
JPH1175771A JP9245282A JP24528297A JPH1175771A JP H1175771 A JPH1175771 A JP H1175771A JP 9245282 A JP9245282 A JP 9245282A JP 24528297 A JP24528297 A JP 24528297A JP H1175771 A JPH1175771 A JP H1175771A
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JP
Japan
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algae
flavor
powder
spirulina
odor
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JP9245282A
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Inventor
Toshimitsu Kato
敏光 加藤
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明が解決しようとする課題は、スピルリ
ナやクロレラ等の藻類特有の臭気や味覚を改善し、婦女
子にも食しやすい藻類健康食品を提供することにある。 【解決手段】 香料、又は香料及び消臭剤を含有させる
ことにより藻類の臭気を改善した藻類健康食品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に健康食品と
して利用されている藻類の特有の臭気及び味覚をを改善
した、生活習慣病の予防に役立つ健康食品に関する。
【0002】
【従来の技術】健康食品として大きな市場を形成してい
る藻類、例えばスピルリナやクロレラは、緑黄色野菜代
替物としての栄養素が豊富に含まれ、通常の食生活にお
いて不足しがちな栄養素を手軽に摂取できるという利点
がある。また、特にスピルリナにおいては生活習慣病
(成人病)の予防に有用であるとの動物実験や臨床試験
データが公表されている。
【0003】これらは、例えば、血清脂質調節作用は
「日本栄養食糧学会誌、第37巻第4号323頁(1984)」、
「日本栄養食糧学会誌、第40巻第6号463頁(1987)」、
「J.Nutr.Sci.Vitaminol、第36巻165頁(1990)」、「Nut
r. Rep.Intern、第37巻第6号、1329頁(1988)」に、腸
内細菌叢改善作用は「千葉県立衛生短期大学紀要、第5
巻第2号、27頁(1987)」に、血圧上昇抑制作用は「女子
栄養大学紀要、第21号63頁(1990)」に、アルコール代謝
促進作用は「日本栄養食糧学会誌、第47巻第5号395頁(1
994)」に、免疫賦活化作用は「J.Nutr.Sci.Vitamino
l.、第40巻431頁(1994)」に、抗ウィルス作用は「PHYTO
THERAPY RESEARCH、第7巻76頁(1993)」に、腫瘍転移抑
制作用は「第55回日本癌学会講演要旨集、475頁(199
6)」等に報告されている。
【0004】これらの藻類は、大半が打錠機で直打さ
れ、あるいは賦型剤を数%添加して錠剤に成型されてい
る。これらは、疾病の予防や治療補助目的で利用されて
いる場合が多く、利用年代層も中高年令層が殆どであ
る。一方、緑黄色野菜不足に陥りがちで、こうした健康
食品の摂取が望まれる子供や婦人の利用率は極端に低
い。この理由として、スピルリナやクロレラが藻類特有
の臭気や味覚を有していることが挙げられる。
【0005】スピルリナやクロレラは食品というより
は、むしろ医薬品に近い生理作用があるが、これらを婦
女子が通常の食品として日常的に摂取する為には、より
食し易くする、即ち、感覚機能(臭気、味覚)を改善す
る必要があると考えられた。
【0006】スピルリナ食品の消臭に関しては、例えば
特開平7ー289201号公報で開示された発明がある
が、該発明は、スピルリナ食品の製造工程において、特
に藻懸濁液に茶葉の抽出液を加えることにより、スピル
リナに含まれる多価不飽和脂肪酸等の酸化を防止すると
ともに臭気を抑えるというものである。
【0007】しかしながら、スピルリナ等の藻類の臭気
成分は、イオウ系、特にスルフィド系のものや、ケトン
系、アミン系等の複合成分であり、消臭剤の単独使用で
は容易に著効が得られない特徴があり、これらの方法で
は、スピルリナやクロレラ等の藻類特有の臭気の抑制に
は十分でなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、スピルリナやクロレラ等の藻類特有の臭気
や味覚を改善し、婦女子にも食しやすい藻類健康食品を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、多価不飽
和脂肪酸等の酸化に関しては、既に包装容器の選択及び
不活性ガスの封入等で防止できることを見いだしている
が、本質的な藻類固有の臭気や味覚を改善することが重
要であると考え、加熱処理や減圧処理等による脱臭法も
検討したが、通常の食品に使用されている食品添加物、
即ち粉末香料によるマスキング法がより実際的であると
の結論に達し、更に味覚改善方法として酸味料、甘味料
についても検討し、スピルリナ食品やクロレラ食品を総
合的に馴染みのある一般食品とすることに成功し、本発
明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は、(イ)香料を含有させる
ことにより藻類の臭気を改善した藻類健康食品、(ロ)
香料及び消臭剤を含有させることにより藻類の臭気を改
善した藻類健康食品、(ハ)香料及び消臭剤と呈味料と
を含有させることにより藻類の臭気及び呈味を改善した
藻類健康食品、
【0011】(ニ)藻類健康食品が錠剤、顆粒、細粒、
粉末からなる群から選ばれる形状であることを特徴とす
る、上記の(イ)〜(ハ)のいずれか一つに記載の藻類
健康食品、(ホ)香料が粉末香料であることを特徴とす
る(イ)〜(ハ)のいずれか一つに記載の藻類健康食
品、(ヘ)香料が食品系香料であることを特徴とする
(イ)〜(ハ)のいずれか1つに記載の藻類健康食品、
【0012】(ト)食品系香料が、果実系フレーバー、
ミント系フレーバー、シソ系フレーバー、ヨーグルト系
フレーバー、茶フレーバー又はココアフレーバーである
ことを特徴とする(ヘ)に記載の藻類健康食品、及び、
(チ)藻類がスピルリナ又はクロレラであることを特徴
とする(イ)〜(ト)のいずれか1つに記載の藻類健康
食品である。
【0013】
【発明の実施の形態】一般に食品添加物として知られて
いる消臭剤としては、リンゴ由来ポリフェノール、マッ
シュルーム抽出物、茶葉由来カテキン、サイクロデキス
トリン等が挙げられるが、これらはイオウ系臭気(硫化
水素、メルカプタン等)やアミン系臭気(アンモニア、
トリメチルアミン等)の消臭に適しているが、本発明の
藻類であるスピルリナ又はクロレラの消臭は、これらの
消臭剤のみの使用では多量の消臭剤を要する為に実用的
とは言えず、食品用香料でのマスキングが好ましく、ま
た消臭剤と食品用香料との併用も好ましい。
【0014】具体的には、通常の食品用香料の中の果実
系粉末香料(例えばリンゴ、オレンジ、レモン等のフレ
ーバー)を藻類粉末に対し0.5〜5重量%添加することに
より臭気を改善でき、同様の効果はミント系、シソ、ヨ
ーグルト、グリーンティ、ココア粉末香料でも認められ
る。、また、消臭剤を併用することにより、これらの香
料使用量を減らすことができる。
【0015】これらの粉末香料としては、果実系として
アップル、オレンジ、グレープフルーツ、ストロベリ
ー、レモン、ウメ、グレープ、バナナ、パイナップル、
ピーチ、メロン等、ミント系としてペパーミント、スペ
アミント等が挙げられ、その他シソ、ヨーグルト、グリ
ーンティ、ミルク、バニラ、チョコレートおよびココア
等のフレーバーがある。これらの粉末香料は水性香料や
油性香料をスプレードライ法や吸着法などの製剤化技術
によって粉末形態に調製したものであり、一般に香料成
分10〜12%、アラビアガム15%、プロピレングリ
コール1%、デキストリン72〜74%の組成物であ
る。
【0016】これらの食品用香料の中でも、リンゴフレ
ーバー粉末が最も好ましく、また、消臭剤としてはリン
ゴ由来ポリフェノールを用いることが最も好ましい。こ
の他に、本発明に用いられるマスキング剤としては、粉
末香料の他、水性香料、油性香料、乳化香料が挙げられ
るが、藻類粉末のマスキング剤としては、均一混合化が
容易である点から、粉末香料が好ましく用いられる。
【0017】一方、味覚に関しては、通常の食品添加物
の中の酸味料(例えばクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、コ
ハク酸等)と甘味料(例えばステビア、アスパルテー
ム、甘草抽出物等)の併用により改善することができ
る。酸味料の添加量については、藻類に対し0.5〜10重
量%、甘味料の添加量については、同様に0.03〜0.3重
量%である。
【0018】本発明で使用されるスピルリナやクロレラ
は、通常健康食品として使用されている粉末であり、人
工池やタンクにて培養され、食品衛生上の管理が十分な
されたものである。また、臭気や味覚を改善するための
添加物(粉末香料、酸味料、甘味料、消臭剤)について
も、食品添加物グレードのものが使用される。
【0019】本発明に係る藻類健康食品は、主成分であ
る藻類粉末に上記添加物を粉体混合した粉末でも良い
が、より食し易くするため、錠剤に成型したり、顆粒
剤、細粒剤とした方が好ましい。
【0020】これらの調製に際しては、例えばこの種の
食品に通常使用されている賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑
沢剤、酸化防止剤等の添加剤を使用して公知の方法によ
り製剤化することが出来る。また、かかる製剤中におけ
る藻類粉末の含有量は、その剤型に応じて異なるが、一
般に30〜98重量%の濃度で含有していることが望ま
しい。
【0021】
【実施例】以下に本発明を実施例によって説明するが、
これはあくまで一実施態様であり、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。
【0022】 〔製剤例1〕(錠剤製造例) スピルリナ粉末 84g リンゴ繊維 7g リンゴ酸 4g リンゴフレーバー粉末 2g 牡蠣殻カルシウム 2g(Ca強化、賦型剤) ヒマワリ種子抽出物 1g(酸化防止剤) ステビア 0.1g ─────────────────────── 100.1g 予めリンゴ繊維、リンゴ酸、リンゴフレーバー粉末、牡
蠣殻カルシウム、ヒマワリ種子抽出物、ステビアを混合
し、均一化した。これにスピルリナ粉末を加えて均一に
混合し、この混合粉末を打錠圧力2トンにて打錠した
(200mg錠/粒)。
【0023】〔製剤例2〕(顆粒剤製造例) 製剤例1に示した組成の混合粉末1kgを乾式造粒機
(フロイント産業〓製)に投入し、ロール回転数5.5
rpm、成型圧力150kg/cm2にて板状に成型し、これ
を粉砕・分級して顆粒化した。
【0024】(試験例1)スピルリナ粉末の消臭試験
(粉末香料によるマスキング) スピルリナ粉末100gをポリエチレン袋に入れ、これ
に各種粉末香料0.5g、1.0g、2.0g、4.0gを添加して、2
0時間放置後の試験品の開封後の匂いと口の中に入れた
時の匂いにつき評価した。評価は以下の基準によった。
(評価):++:スピルリナ臭,+:やや スピルリナ臭
あり, ±:かすかなスピルリナ臭あり, −:スピルリ
ナ臭なし
【0025】
【表1】 ─────────────────────────────────── 開封後の匂い 口中での匂い 粉末香料 無 0.5g 1.0g 2.0g 4.0g 無 0.5g 1.0g 2.0g 4.0g ─────────────────────────────────── リンゴ ++ ± − − − ++ + ± − − レモン ++ + ± − − ++ + ± − − グレープ ++ + ± ± ± ++ + + + ± フルーツ オレンジ ++ + + ± − ++ + + + ± レモンライム ++ + ± − − ++ + + ± − ペパーミント ++ ± − − − ++ + ± − − シソ ++ + + ± − ++ + + ± ± ヨーグルト ++ + + + − ++ + + + ± グリーンティ ++ + + − − ++ + + ± ± ココア ++ + + + ± ++ + + ± − ───────────────────────────────────
【0026】この結果、果実系(リンゴ、レモン、グレ
ープフルーツ、オレンジ、レモンライム)、ペパーミン
ト、シソ、ヨーグルト、グリーンティ及びココアフレー
バーにおいて、これらをスピルリナ対比0.5〜5重量%添
加することにより、スピルリナ臭のマスキング効果が認
められた。
【0027】(試験例2)スピルリナ製剤品の味覚改善
試験 いくつかの処方で製剤化した錠剤及び顆粒剤を使用し、
味覚官能試験(パネルテスト)を実施した。その結果、
酸味料についてはクエン酸、リンゴ酸、酒石酸及びコハ
ク酸のいずれでも良く、その添加量はスピルリナ対比で
0.5〜10重量%、好ましくは2〜6重量%であった。甘味
料については、ステビア、アスパルテーム及び甘草抽出
物のいずれでも良く、その添加量はスピルリナ対比で0.
03〜0.3重量%、好ましくは0.06〜0.15重量%であっ
た。とりわけ製剤例1及び2で示した処方品について
は、違和感を訴える者が無く、特にこれまでのスピルリ
ナ錠剤に対し抵抗感の強かった女性や子供に対しても推
奨できるものであった。
【0028】(試験例3)スピルリナ粉末の消臭試験
(消臭剤使用) スピルリナ粉末20gをポリエチレン袋に入れ、これに
各種粉末消臭剤0.5g、1.0g、2.0gを添加して、20時間
放置後の試験品の開封後の匂いにつき評価した。この結
果、どの消臭剤においても著効は認められず、単独使用
によるスピルリナの消臭は困難と判断した。
【0029】
【表2】 ────────────────────────────── 粉末消臭剤 無 0.5g 1.0g 2.0g ────────────────────────────── リンゴ由来ポリフェノール ++ ++ + ± マッシュルーム抽出物 ++ ++ + ± 茶葉由来カテキン ++ ++ + ± サイクロデキストリン ++ ++ ++ + ──────────────────────────────
【0030】(試験例4)スピルリナ粉末の消臭試験
(消臭剤、粉末香料の併用) 試験例1および3の結果を基に、粉末香料としてリンゴ
フレーバーを使用、消臭剤としてリンゴ由来ポリフェノ
ールを使用して、スピルリナ粉末の消臭試験を試験例1
の方法にて実施した。
【0031】
【表3】 ─────────────────────────────── 粉末香料 消臭剤 開封後の匂い ─────────────────────────────── リンゴ 無 リンゴ由来ポリフェノール 2.5g ++ 5.0g + 10g ± 0.5g 無 ± 2.5g ± 5.0g ー 10g ー 1.0g 無 ー 2.5g ー 5.0g ー 10g ー ───────────────────────────────
【0032】この結果、消臭剤を5重量%添加すること
により、粉末香料0.5重量%添加でもスピルリナ臭を
消すことができた。この結果は、他の粉末香料および消
臭剤(サイクロデキストリンを除く)についても同様な
結果であり、消臭剤との併用により香料使用量を減少さ
せることができる。
【0033】
【発明の効果】本発明は、スピルリナやクロレラ等の藻
類特有の臭気や味覚を改善し、婦女子にも食しやすい藻
類健康食品を提供することができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 香料を含有させることにより藻類の臭気
    を改善した藻類健康食品。
  2. 【請求項2】 香料及び消臭剤を含有させることにより
    藻類の臭気を改善した藻類健康食品。
  3. 【請求項3】 香料及び消臭剤と呈味料とを含有させる
    ことにより藻類の臭気及び呈味を改善した藻類健康食
    品。
  4. 【請求項4】 藻類健康食品が錠剤、顆粒、細粒、粉末
    からなる群から選ばれる形状であることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか一つに記載の藻類健康食品。
  5. 【請求項5】 香料が粉末香料であることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか一つに記載の藻類健康食品。
  6. 【請求項6】 香料が食品系香料であることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか1つに記載の藻類健康食品。
  7. 【請求項7】 食品系香料が、果実系フレーバー、ミン
    ト系フレーバー、シソ系フレーバー、ヨーグルト系フレ
    ーバー、茶フレーバー又はココアフレーバーであること
    を特徴とする請求項6に記載の藻類健康食品。
  8. 【請求項8】 藻類がスピルリナ又はクロレラであるこ
    とを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の藻
    類健康食品。
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