JP2001299105A - 挿苗機 - Google Patents

挿苗機

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JP2001299105A
JP2001299105A JP2000117290A JP2000117290A JP2001299105A JP 2001299105 A JP2001299105 A JP 2001299105A JP 2000117290 A JP2000117290 A JP 2000117290A JP 2000117290 A JP2000117290 A JP 2000117290A JP 2001299105 A JP2001299105 A JP 2001299105A
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山本  和彦
Shiro Asano
士郎 浅野
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成かつ狭いスペースにも設置可能
で、苗床に正確かつ能率よく挿し苗を行える挿苗機を提
供する。 【解決手段】 苗を所定の挿苗位置Aまで供給する苗供
給装置2と、苗床を前記挿苗位置Aまで供給する苗床供
給装置3とが設けられ、前記挿苗位置Aにおいて前記苗
供給装置2の苗供給路と前記苗床供給装置3の苗床供給
路とが互いに上下に重複する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、イグサ等の苗を
育苗用の苗床に挿し込む挿苗機に関する。
【0002】
【従来の技術】イグサの栽培に際しては、苗圃場での育
苗と苗箱での育苗を交互に複数回繰り返して、分蘖によ
る増株を行う。そして、元の親株に対し約20倍程度に
分蘖させてから、適正時期(通常11月頃)に本田に移
植する。上記イグサの栽培過程において、一株づつに株
分けした苗を苗箱へ育苗ポットに植え替える作業を、従
来はすべて人手で行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、苗床と
しての苗箱は小さな育苗ポットがほとんど隙間なく密に
配置されているので、この育苗ポットの中心部に苗を正
確に挿し込むのは難しく、作業能率が悪かった。そこ
で、正確かつ能率よく挿し苗を行える挿苗機の開発が待
望されているが、この挿苗機はなるべく簡単な構成で、
狭いスペースにも設置できることが望ましい。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のように構成した。すなわち、本発明に
かかる挿苗機は、苗を苗床に挿し込む挿苗機であって、
苗を所定の挿苗位置まで供給する苗供給装置と、苗床を
前記挿苗位置まで供給する苗床供給装置とが設けられ、
前記挿苗位置において前記苗供給装置の苗供給路と前記
苗床供給装置の苗床供給路とが互いに上下に重複してい
ることを特徴としている。
【0005】上記構成においては、前記挿苗位置におい
て前記苗供給装置の苗供給路と前記苗床供給装置の苗床
供給路とが平面視で互いに交差するように設けると合理
的である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面に表された本発明の好
ましい実施の形態について説明する。図1乃至図4に示
す挿苗機1は、苗を保持した苗カートリッジ6を所定の
挿苗位置Aへ供給する苗供給装置2と、苗床としての苗
箱7を前記挿苗位置Aへ供給する苗箱供給装置(苗床供
給装置)3と、前記挿苗位置Aで苗カートリッジ6から
苗を取り出して苗箱7の育苗ポット内に挿し込む挿苗装
置4とを備えている。
【0007】この挿苗機1に使用される苗カートリッジ
6は、図5に示すように、苗一株づつ収容することので
きる8つの苗収容部61,…が苗箱の育苗ポットの間隔
に対応する間隔で左右方向に並べて配置された苗収容体
62を備えている。苗収容部61,…は交互に前後に位
置をずらしてある。各苗収容部61は上部が広くなった
漏斗状で、その上端開口部は、各苗収容部61ごと交互
に苗収容部の列L1,L2を挟んで反対側に偏位してい
ると共に、偏位方向が前記列L1,L2に対し斜めにな
っている。苗収容部61,…の形状を上記のようにする
ことにより、同じ大きさの苗収容体62に形成される苗
収容部61,…の上端開口部を広くすることができ、該
苗収容部への苗の補給が容易になる。苗収容体62の上
端部前後両側には、後記チェーンコンベヤ11,12の
チェーンに支持される支持部63,63が形成されてい
る。また、その前後内側には、後記吊下げ体15,21
が下側から係合する係合部64,64が形成されてい
る。
【0008】苗収容体62の下方には、左右方向の軸6
5,65に回動自在に支持された下端位置決め体66が
設けられている。この下端位置決め体66は、スプリン
グ67によって付勢されて常態では苗収容体62の直下
に位置しているが、後述する退避アクチュエータ57が
ピン68を押すことにより、図5(c)で鎖線で示す位
置まで退避させられるようになっている。
【0009】次に、この挿苗機1に使用される苗箱を図
6及び図7に示す。苗箱7は、プラスチック製の可撓性
を有するもので、複数の育苗ポット71,…が縦横に所
定の間隔で並び、各ポット同士を開口部側で互いに連結
している。苗箱の左右中央部にはポットとポットの間隔
が広い広間隔部72が設けられ、この広間隔部を挟んで
各ポットは同数づつの2群に分かれている。育苗ポット
の底部には、水抜きと苗取り出しのための切れ目73が
形成されている。符号75の角孔は、苗移植機で間欠送
りする時に使用されるもので、ポット71,…の長手方
向の間隔に合わせて設けられている。
【0010】苗供給装置2は、一対のチェーンで前記支
持部63,63を下から支持する状態で苗カートリッジ
6を搬送するチェーンコンベヤ11,12が前後並列に
2組設けられている。一方は供給コンベヤ11で、苗カ
ートリッジ6を図1及び図2における右方向に搬送す
る。他方は戻しコンベヤ12で、苗カートリッジ6を図
1及び図2における左方向に搬送する。両コンベヤ1
1,12の近傍には、それぞれのコンベヤ用の非常停止
スイッチ13,14が設けられている。
【0011】供給コンベヤ11の搬送終端部から戻しコ
ンベヤ12の搬送始端部へ、苗カートリッジ6の係合部
64,64に下側から係合して苗カートリッジ6を吊り
下げることのできる第一吊下げ体15によって苗カート
リッジ6を移載するようになっている。この第一吊下げ
体15は、昇降アクチュエータ16により昇降、及び前
後移動アクチュエータ17により前後移動させられる。
【0012】また、戻しコンベヤ12の搬送終端部から
供給コンベヤ11の搬送始端部へ、前記第一吊下げ体1
5と同様の第二吊下げ体21によって苗カートリッジ6
を移載するようになっている。この第二吊下げ体21
は、昇降アクチュエータ22により昇降、及び前後移動
アクチュエータ23により左右移動させられる。
【0013】供給コンベヤ11及び戻しコンベヤ12に
よって複数の苗カートリッジ6,…が連なる状態で搬送
されている。供給コンベヤ11によって搬送される苗カ
ートリッジ6が該コンベヤの搬送終端部に到達すると、
その苗カートリッジ6の係合部64,64が供給コンベ
ヤ11の搬送終端部で待機している第一吊下げ体15に
嵌り込む。その状態で第一吊下げ体15が少し上昇し、
苗カートリッジ6を吊り下げる。次いで、第一吊下げ体
15が後進するとともに下降して、苗カートリッジ6を
戻しコンベヤ12の搬送始端部に移載する。
【0014】戻しコンベヤ12の搬送始端部に載置され
た苗カートリッジ6は、当該コンベヤの搬送終端部まで
搬送される。ここで、苗カートリッジ6の係合部64,
64が戻しコンベヤ12の搬送終端部で待機している第
二吊下げ体21に嵌り込む。その状態で第二吊下げ体2
1が少し上昇し、苗カートリッジ6を吊り下げる。そし
て、吊下げ体21が前進するとともに下降して、苗カー
トリッジ6を供給コンベヤ11の搬送始端部に移載す
る。
【0015】上記動作を繰り返すことにより、苗カート
リッジ6は供給コンベヤ11の搬送路と戻しコンベヤ1
2の搬送路を循環移動する。そして、供給コンベヤ11
により苗カートリッジ6が挿苗位置Aまで搬送される間
に、人手により苗カートリッジ6の各苗供給部61,…
に苗が一株づつ補給される。苗供給部61は上側に漏斗
状であるので、苗補給を行いやすい。戻しコンベヤ12
で搬送される苗カートリッジ6に苗を補給してもよい。
苗の入った苗カートリッジ6が挿苗位置Aまで移動する
と、挿苗装置4が後述する方法で苗カートリッジ6の各
苗供給部61,…から苗を取り出す。
【0016】苗箱供給装置3は、長手方向が前後を向く
状態に苗箱7を載せ、育苗ポットのピッチ分づつ間欠的
に苗箱を搬送するようになっている。苗箱供給装置3
は、挿苗位置Aにおいて苗供給装置2の下側で、これと
平面視で直角に交わるように設けられている。必要に応
じて、空の苗箱を苗箱供給装置3に搬入する搬入コンベ
ヤ31と、挿苗された苗箱を苗箱供給装置3から搬出す
る搬出コンベヤ32とが設置される。
【0017】挿苗装置4は、苗カートリッジ6に収容さ
れている苗を苗箱7に挿苗するための把持ハンド41を
備えている。この把持ハンド41は、挿苗位置Aの後側
にあり、全体が昇降アクチュエータ43により昇降、か
つ前後移動アクチュエータ45により前後移動させられ
るようになっている。
【0018】把持ハンド41には、苗を把持するための
左右一対で1組のフィンガアーム47L,47R,…が
苗カートリッジ6の苗供給部61と同数組設けられてい
る。各フィンガアームの内面部にはゴム等のクッション
材48が取り付けられている。左側のフィンガアーム4
7L,…を支持する支持体、及び右側のフィンガアーム
47R,…と支持する支持体はそれぞれ別の開閉アクチ
ュエータ49L,49Rに取り付けられており、両開閉
アクチュエータが互いに逆向きに作動することでフィン
ガアームが開閉するようになっている。
【0019】また、把持ハンド41には、フィンガアー
ム47L,47R,…の下側位置に、把持ハンド41と
は別に設けた前ガイドプレート52と対になって苗把持
時に苗の姿勢を固定する後ガイドプレート51が設けら
れている。この前ガイドプレート51は、一対のフィン
ガアーム47L,47Rの間に苗を導くように先端が平
面視で鋸刃状になっている。前ガイドプレート52は上
下2枚で1組となっており、前後移動アクチュエータ5
4により前後移動可能に設けられている。
【0020】また、挿苗位置Aの上方には、苗頭部押え
シリンダ55によって上下動させる苗頭部押え板56が
設けられている。さらに、挿苗位置A近傍の適正位置
に、苗カートリッジ6の下端位置決め体66を退避位置
へ退避させるための前記退避アクチュエータ57が設け
られている。
【0021】次に、挿苗装置4の動作について説明する
(図8、図9参照)。供給コンベヤ11によって搬送さ
れる苗カートリッジ6が挿苗位置Aまで移動してくる
と、苗頭部押え板56が苗カートリッジ6の上面に当接
もしくは当接する寸前まで下降する(図8a)。これに
より、葉が曲がっていたり、横に伸びた地下茎が存在す
る等の理由により苗Nが苗供給部61の途中に引っかか
っている場合、当該苗の上端を苗頭部押え板56が上か
ら押え、苗を下端が下端位置決め体66に当接するまで
押し込む。
【0022】次いで、苗カートリッジ6に対応する所定
の高さで待機していた把持ハンド41が突出すると共
に、前ガイドプレート52が突出し、把持ハンド41の
後ガイドプレート51と前ガイドプレート52とで苗
N,…の苗収容部61,…から下方に出ている部分を把
持する(図8b)。このとき、後ガイドプレート51の
鋸刃状の谷の部分に各苗が嵌合し、苗の前後位置及び左
右位置が位置決めされる。また、後ガイドプレート51
の上下に2枚の前ガイドプレート52が位置し、苗の姿
勢が乱れないように固定される。この状態で、フィンガ
アーム47L,47R,…が閉じ、各苗を把持する。
【0023】さらに、前ガイドプレート52が後退した
後、退避アクチュエータ57が作動して、下端位置決め
体66を苗の下端を下側から支えない位置(図3におい
て鎖線で示す)へ退避させる(図8c)。そして、昇降
アクチュエータ43が作動して把持ハンド41が下降
し、苗カートリッジ6の各苗収容部61から苗を下方に
取り出す(図8d)。このように、苗の葉茎の伸長方向
に沿って苗を取り出すので、苗に無理な力がかからず苗
が傷まない。
【0024】苗を把持した把持ハンド41は、苗の下端
が苗箱搬送装置3で搬送される苗箱7の上面よりも少し
だけ上位となる高さまで下降する(図9a)。次いで、
把持ハンド41が前進(図9b)した後、少し下動して
把持している苗N,…を苗箱7の左右一列の育苗ポット
71,…内に挿し込む(図9c)。把持ハンド41は苗
箱搬送上手側から下手側へ移動するので、把持ハンド4
1が既に挿苗されている苗と干渉しない。フィンガアー
ム47L,47R,…が開いて苗N,…を解放した後、
把持ハンド41は後退してから(図9d)、初期位置へ
戻る。
【0025】以上の各動作は図示しない制御装置で制御
されている。苗カートリッジ6に苗を補給する作業者の
人数、経験、疲労度等に応じて、各部の作動速度を任意
に調節することができる。
【0026】
【発明の効果】本発明にかかる挿苗機は、苗供給装置で
供給される苗を苗床供給装置で供給される苗床に挿苗位
置で挿苗するように構成することにより、挿し苗を正確
かつ能率よく行えるようにしたものであり、前記挿苗位
置において前記苗供給装置の苗供給路と前記苗床供給装
置の苗床供給路とを互いに上下に重複させることによ
り、苗供給装置から苗床搬送装置までの苗の移動距離を
短くできるので、構成が簡略で、狭いスペースにも設置
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】挿苗機の正面図である。
【図2】挿苗機の平面図である。
【図3】挿苗機の側面図である。
【図4】挿苗装置の平面図である。
【図5】苗カートリッジの(a)正面図、(b)平面
図、及び(c)側面図である。
【図6】苗箱の平面図である。
【図7】図6の(a)A1矢視図、及び(b)A2矢視
図である。
【図8】苗カートリッジから苗を取り出す工程を示す説
明図その1である。
【図9】苗カートリッジから苗を取り出す工程を示す説
明図その2である。
【符号の説明】
A 挿苗位置 1 挿苗機 2 苗供給装置 3 苗箱搬送装置 4 挿苗装置 6 苗カートリッジ 7 苗箱(苗床) 11 供給コンベヤ 12 戻しコンベヤ 41 把持ハンド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 士郎 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 Fターム(参考) 2B027 XA04 XC01 2B060 AA02 AA06 AC04 AE05 CB01 CB07 CB11 CC06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 苗を苗床に挿し込む挿苗機であって、苗
    を所定の挿苗位置まで供給する苗供給装置と、苗床を前
    記挿苗位置まで供給する苗床供給装置とが設けられ、前
    記挿苗位置において前記苗供給装置の苗供給路と前記苗
    床供給装置の苗床供給路とが互いに上下に重複している
    ことを特徴とする挿苗機。
  2. 【請求項2】 前記挿苗位置において前記苗供給装置の
    苗供給路と前記苗床供給装置の苗床供給路とが平面視で
    互いに交差している請求項1に記載の挿苗機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109526331A (zh) * 2019-01-04 2019-03-29 浙江理工大学 一种水培叶菜种苗移植生产线

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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