JP2001293661A - 回転円盤砥石 - Google Patents
回転円盤砥石Info
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- JP2001293661A JP2001293661A JP2000110881A JP2000110881A JP2001293661A JP 2001293661 A JP2001293661 A JP 2001293661A JP 2000110881 A JP2000110881 A JP 2000110881A JP 2000110881 A JP2000110881 A JP 2000110881A JP 2001293661 A JP2001293661 A JP 2001293661A
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- grindstone
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 基板の外周面上にスリットを介して複数個の
セグメントチップを一定間隔で配した回転円盤砥石にお
いて、セグメントチップの形状と材質の改良により、良
好な切断性能を維持したうえで、首下摩耗を効果的に低
減させる。 【解決手段】 複数個のセグメントチップ12の全部ま
たは一部のセグメントチップを、少なくとも砥石回転方
向前部の部分を基板外周縁よりも内側まで延長した形状
とするとともに、延長部分12dと本体部分12cの耐
摩耗性が異なる砥粒層を一体型に形成した。
セグメントチップを一定間隔で配した回転円盤砥石にお
いて、セグメントチップの形状と材質の改良により、良
好な切断性能を維持したうえで、首下摩耗を効果的に低
減させる。 【解決手段】 複数個のセグメントチップ12の全部ま
たは一部のセグメントチップを、少なくとも砥石回転方
向前部の部分を基板外周縁よりも内側まで延長した形状
とするとともに、延長部分12dと本体部分12cの耐
摩耗性が異なる砥粒層を一体型に形成した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アスファルト、コ
ンクリート、建材その他の切断、研削に用いられる回転
円盤砥石のセグメントチップの構造に関する。
ンクリート、建材その他の切断、研削に用いられる回転
円盤砥石のセグメントチップの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図4に示すような、円盤状の基板
21の外周面上に複数のセグメントチップ22を一定間
隔で配し、各セグメントチップ22の間の基板外周部に
スリット23を形成した回転円盤砥石20が、アスファ
ルト、コンクリート、建材その他の切断、研削に用いら
れている。スリット23は同図に示すような、基板半径
方向に平行な端面23aと基端部の円形のホール23b
を有した形状をしたものが一般的である。
21の外周面上に複数のセグメントチップ22を一定間
隔で配し、各セグメントチップ22の間の基板外周部に
スリット23を形成した回転円盤砥石20が、アスファ
ルト、コンクリート、建材その他の切断、研削に用いら
れている。スリット23は同図に示すような、基板半径
方向に平行な端面23aと基端部の円形のホール23b
を有した形状をしたものが一般的である。
【0003】このようなスリット23を形成することに
よって、セグメントチップ22を基板21に接合する際
の熱を拡散、放熱して基板21本体への悪影響を防止
し、さらに切断、研削中における切粉の排出を円滑に
し、切断性能を向上させることが可能となる。
よって、セグメントチップ22を基板21に接合する際
の熱を拡散、放熱して基板21本体への悪影響を防止
し、さらに切断、研削中における切粉の排出を円滑に
し、切断性能を向上させることが可能となる。
【0004】ところで、上記のようなスリット23を形
成した回転円盤砥石20においては、砥石20を回転さ
せて切断、研削するときに、セグメントチップ22の首
下部分に遠心力により切粉が集中してこの部分が摩耗す
る、いわゆる首下摩耗の問題があった。この問題に対し
て、実公昭56−36967号公報や実公平1−314
22号公報に記載のような、スリットに摩耗防止用の超
硬チップ片を取り付けた回転円盤砥石が提案されてい
る。この摩耗防止用の超硬チップ片を取り付けた回転円
盤砥石によると、首下摩耗の発生をある程度までは防止
することができる。
成した回転円盤砥石20においては、砥石20を回転さ
せて切断、研削するときに、セグメントチップ22の首
下部分に遠心力により切粉が集中してこの部分が摩耗す
る、いわゆる首下摩耗の問題があった。この問題に対し
て、実公昭56−36967号公報や実公平1−314
22号公報に記載のような、スリットに摩耗防止用の超
硬チップ片を取り付けた回転円盤砥石が提案されてい
る。この摩耗防止用の超硬チップ片を取り付けた回転円
盤砥石によると、首下摩耗の発生をある程度までは防止
することができる。
【0005】また、特公平2−58067号公報や実開
平5−5355号公報には、複数段階に異なる深さのス
リットを形成し、これらのスリットの深さに対応した長
さの超硬チップ片を取り付けた回転円盤砥石が記載され
ており、このような構造とすることにより、切粉の流れ
が基板上の一定半径の円輪に沿って集中するのを避け、
切粉の流れを半径の異なる同心円上に分散させて基板の
磨耗を防止することができるとされている。
平5−5355号公報には、複数段階に異なる深さのス
リットを形成し、これらのスリットの深さに対応した長
さの超硬チップ片を取り付けた回転円盤砥石が記載され
ており、このような構造とすることにより、切粉の流れ
が基板上の一定半径の円輪に沿って集中するのを避け、
切粉の流れを半径の異なる同心円上に分散させて基板の
磨耗を防止することができるとされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような超硬チップ片を取り付けた回転円盤砥石でも、ス
リット内に角部や凹凸部が数箇所あるために、チップ片
の周囲の切粉の流れが乱れ、切粉が局部的に滞留しやす
く、その結果、チップ片の周辺部分の磨耗が依然として
発生し、問題の解決に至っていないのが実情である。ま
た、スリットの幅が狭くなるので、切粉の排出効果の低
下と、冷却水供給の妨げの要因となり、切れ味および寿
命の低下につながる。
ような超硬チップ片を取り付けた回転円盤砥石でも、ス
リット内に角部や凹凸部が数箇所あるために、チップ片
の周囲の切粉の流れが乱れ、切粉が局部的に滞留しやす
く、その結果、チップ片の周辺部分の磨耗が依然として
発生し、問題の解決に至っていないのが実情である。ま
た、スリットの幅が狭くなるので、切粉の排出効果の低
下と、冷却水供給の妨げの要因となり、切れ味および寿
命の低下につながる。
【0007】また、実公平7−31969号公報に、ス
リットの砥石回転方向の前方にセグメントチップとは別
の、耐摩耗性がチップ本体と同等である小型のダイヤモ
ンドチップ片を取り付けた砥石が記載されているが、チ
ップ片を取り付けたスリットはスリット幅が小さくなる
ので、切粉の排出効果の低下と、冷却水供給の妨げの要
因となり、切れ味および寿命の低下につながる。さら
に、チップ片が小型のため、首下磨耗の発生を防止する
ためには多数個を取り付ける必要があり、製造が煩雑で
コストアップの要因となる。
リットの砥石回転方向の前方にセグメントチップとは別
の、耐摩耗性がチップ本体と同等である小型のダイヤモ
ンドチップ片を取り付けた砥石が記載されているが、チ
ップ片を取り付けたスリットはスリット幅が小さくなる
ので、切粉の排出効果の低下と、冷却水供給の妨げの要
因となり、切れ味および寿命の低下につながる。さら
に、チップ片が小型のため、首下磨耗の発生を防止する
ためには多数個を取り付ける必要があり、製造が煩雑で
コストアップの要因となる。
【0008】本発明が解決すべき課題は、セグメントチ
ップの形状と材質の改良により、良好な切断性能を維持
したうえで、首下摩耗を効果的に低減させることにあ
る。
ップの形状と材質の改良により、良好な切断性能を維持
したうえで、首下摩耗を効果的に低減させることにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板の外周面
上にスリットを介して複数個のセグメントチップを一定
間隔で配した回転円盤砥石において、前記複数個のセグ
メントチップの全部または一部のセグメントチップを、
少なくとも砥石回転方向前部の部分を基板外周縁よりも
内側まで延長した形状とするとともに延長部分と本体部
分の耐摩耗性が異なる砥粒層を一体型に形成したことを
特徴とする。
上にスリットを介して複数個のセグメントチップを一定
間隔で配した回転円盤砥石において、前記複数個のセグ
メントチップの全部または一部のセグメントチップを、
少なくとも砥石回転方向前部の部分を基板外周縁よりも
内側まで延長した形状とするとともに延長部分と本体部
分の耐摩耗性が異なる砥粒層を一体型に形成したことを
特徴とする。
【0010】セグメントチップの少なくとも砥石回転方
向前部の部分を基板内側まで延長し、この延長部分を本
体部分よりも耐摩耗性を高めた一体型構造とすることに
より、切断性能を維持したうえで、基板の首下摩耗を低
減させることができる。従来においても基板内側まで延
長させたセグメントチップを配設した砥石があるが、従
来の砥石においては延長部分も本体部分と同じ砥粒層で
形成されているので、耐摩耗性が充分でなく、首下摩耗
の低減には充分な効果が得られていない。
向前部の部分を基板内側まで延長し、この延長部分を本
体部分よりも耐摩耗性を高めた一体型構造とすることに
より、切断性能を維持したうえで、基板の首下摩耗を低
減させることができる。従来においても基板内側まで延
長させたセグメントチップを配設した砥石があるが、従
来の砥石においては延長部分も本体部分と同じ砥粒層で
形成されているので、耐摩耗性が充分でなく、首下摩耗
の低減には充分な効果が得られていない。
【0011】本発明の砥石においては、基板の外周面上
の全部のセグメントチップを上記の構造とするか、また
は、砥石の製造コストと基板の首下摩耗低減効果とのバ
ランスのもとで一部のセグメントチップを上記の構造と
する。
の全部のセグメントチップを上記の構造とするか、また
は、砥石の製造コストと基板の首下摩耗低減効果とのバ
ランスのもとで一部のセグメントチップを上記の構造と
する。
【0012】セグメントチップはダイヤモンド砥粒を結
合剤で結合した砥粒層で構成し、この砥粒層の前記延長
部分の耐摩耗性を本体部分よりも高める。耐摩耗性を高
めるための手段としては、砥粒の集中度、砥粒の粒度、
結合剤の種類、砥粒の破砕値のいずれかの条件を単独に
または組合せて耐摩耗性を調節する。
合剤で結合した砥粒層で構成し、この砥粒層の前記延長
部分の耐摩耗性を本体部分よりも高める。耐摩耗性を高
めるための手段としては、砥粒の集中度、砥粒の粒度、
結合剤の種類、砥粒の破砕値のいずれかの条件を単独に
または組合せて耐摩耗性を調節する。
【0013】セグメントチップの切断性能と耐摩耗性と
は相反する関係にあり、同一材質のもとで切断性能と耐
摩耗性を両立させることは難しい。そこで本発明におい
ては、セグメントチップの本体部分と延長部分とで砥粒
層の材質を変え、本体部分は従来のセグメントと同様に
切断性能に重点を置いた材質とし、延長部分は耐摩耗性
に重点を置いた材質とする。
は相反する関係にあり、同一材質のもとで切断性能と耐
摩耗性を両立させることは難しい。そこで本発明におい
ては、セグメントチップの本体部分と延長部分とで砥粒
層の材質を変え、本体部分は従来のセグメントと同様に
切断性能に重点を置いた材質とし、延長部分は耐摩耗性
に重点を置いた材質とする。
【0014】セグメントチップの本体部分は、たとえば
粒径350〜600μm程度の粗粒のダイヤモンド砥粒
を集中度10〜35程度としたメタルボンド砥粒層と
し、さらに要すれば砥粒の保持力を高めるために砥粒表
面処理を行うことにより、切断性能に優れた砥粒層とす
ることができる。
粒径350〜600μm程度の粗粒のダイヤモンド砥粒
を集中度10〜35程度としたメタルボンド砥粒層と
し、さらに要すれば砥粒の保持力を高めるために砥粒表
面処理を行うことにより、切断性能に優れた砥粒層とす
ることができる。
【0015】セグメントチップの延長部分は、たとえば
粒径200〜450μm程度の細粒のダイヤモンド砥粒
を集中度40〜50程度としたメタルボンド砥粒層と
し、さらに要すれば砥粒の破砕値が高く、擦り減り磨耗
に耐える砥材を使用することにより、耐摩耗性に優れた
砥粒層とすることができる。
粒径200〜450μm程度の細粒のダイヤモンド砥粒
を集中度40〜50程度としたメタルボンド砥粒層と
し、さらに要すれば砥粒の破砕値が高く、擦り減り磨耗
に耐える砥材を使用することにより、耐摩耗性に優れた
砥粒層とすることができる。
【0016】セグメントチップの延長部分の形状はとく
に限定されるものではないが、砥石回転方向の前部側端
面が、直前のスリットの後部側端面を兼ねるように基板
内側に延長させ、砥石回転方向の後部側に向けて延長部
分を小さくした形状とするのが、切粉を分散させて基板
の首下磨耗効果を向上させ、切削性能と両立させる点で
望ましい。また、延長部分を設けたセグメントチップの
砥石回転方向の前部を切り欠いた形状とすることによ
り、切粉を排出効果を高めて首下磨耗効果を向上させる
とともに、セグメントチップの体積減少によるコストダ
ウンをはかることができる。
に限定されるものではないが、砥石回転方向の前部側端
面が、直前のスリットの後部側端面を兼ねるように基板
内側に延長させ、砥石回転方向の後部側に向けて延長部
分を小さくした形状とするのが、切粉を分散させて基板
の首下磨耗効果を向上させ、切削性能と両立させる点で
望ましい。また、延長部分を設けたセグメントチップの
砥石回転方向の前部を切り欠いた形状とすることによ
り、切粉を排出効果を高めて首下磨耗効果を向上させる
とともに、セグメントチップの体積減少によるコストダ
ウンをはかることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態における
回転円盤砥石の平面図、図2は図1の回転円盤砥石のセ
グメントの部分拡大斜視図である。
回転円盤砥石の平面図、図2は図1の回転円盤砥石のセ
グメントの部分拡大斜視図である。
【0018】本実施形態の回転円盤砥石10は、図1に
示すように、炭層工具鋼製円盤状の基板11の外周面上
に21個のセグメントチップ12を一定間隔で配し、各
セグメントチップ12の間の基板外周部にスリット13
を形成した回転円盤砥石である。砥石10の全体形状
は、セグメントチップの形状の違いを除けば、図4に示
した従来の回転円盤砥石20と基本的に同じであり、各
部の寸法は、基板外径355mm、基板厚さ2.5m
m、セグメントチップの長さ47mm、厚さ3.2m
m、高さ10mmである。この回転円盤砥石10におい
ては、7個の通常のセグメントチップ12aに対して1
個の割合で、基板内側まで延長したセグメントチップ1
2bを計3個配設している。
示すように、炭層工具鋼製円盤状の基板11の外周面上
に21個のセグメントチップ12を一定間隔で配し、各
セグメントチップ12の間の基板外周部にスリット13
を形成した回転円盤砥石である。砥石10の全体形状
は、セグメントチップの形状の違いを除けば、図4に示
した従来の回転円盤砥石20と基本的に同じであり、各
部の寸法は、基板外径355mm、基板厚さ2.5m
m、セグメントチップの長さ47mm、厚さ3.2m
m、高さ10mmである。この回転円盤砥石10におい
ては、7個の通常のセグメントチップ12aに対して1
個の割合で、基板内側まで延長したセグメントチップ1
2bを計3個配設している。
【0019】セグメントチップ12bの全体形状は、砥
石回転方向(矢印A方向)前部の部分を基板11の外周
縁よりも内側まで延長し、この延長部分が砥石回転方向
後部に向けて減少する形状としている。全体形状のう
ち、砥石外周縁より外側の本体部分は通常のセグメント
チップ12aと同じ形状であり、砥石外周縁より内側の
延長部分は直角三角形状である。
石回転方向(矢印A方向)前部の部分を基板11の外周
縁よりも内側まで延長し、この延長部分が砥石回転方向
後部に向けて減少する形状としている。全体形状のう
ち、砥石外周縁より外側の本体部分は通常のセグメント
チップ12aと同じ形状であり、砥石外周縁より内側の
延長部分は直角三角形状である。
【0020】セグメントチップ12aは、切断性能に優
れた砥粒層として、#35〜#40で破砕値が60以下
のダイヤモンド砥粒を集中度30としたメタルボンド砥
粒層で形成しており、セグメントチップ12bの本体部
分12cも同じ砥粒層で形成している。
れた砥粒層として、#35〜#40で破砕値が60以下
のダイヤモンド砥粒を集中度30としたメタルボンド砥
粒層で形成しており、セグメントチップ12bの本体部
分12cも同じ砥粒層で形成している。
【0021】セグメントチップ12bの延長部分12d
は、耐摩耗性に優れた砥粒層として、#40〜#50で
破砕値が60〜75程度のダイヤモンド砥粒を集中度4
0としたメタルボンド砥粒層で形成している。
は、耐摩耗性に優れた砥粒層として、#40〜#50で
破砕値が60〜75程度のダイヤモンド砥粒を集中度4
0としたメタルボンド砥粒層で形成している。
【0022】以上のように本実施形態の回転円盤砥石1
0は、基板11の内側まで延長させた延長部分12dを
耐摩耗性に優れた砥粒層で形成したセグメントチップ1
2bを基板外周部に3個配設しているので、砥石10を
長時間使用したときにも、このセグメントチップ12b
の延長部分12dの摩耗が少なく、したがって後続する
6個のセグメントチップ12aの首下摩耗も低減され
る。
0は、基板11の内側まで延長させた延長部分12dを
耐摩耗性に優れた砥粒層で形成したセグメントチップ1
2bを基板外周部に3個配設しているので、砥石10を
長時間使用したときにも、このセグメントチップ12b
の延長部分12dの摩耗が少なく、したがって後続する
6個のセグメントチップ12aの首下摩耗も低減され
る。
【0023】なお、セグメントチップ12bの形状は図
1、2に示した実施形態の形状に限定されるものではな
く、図3の(a)〜(e)に例示するような種々の形状
とすることができる。
1、2に示した実施形態の形状に限定されるものではな
く、図3の(a)〜(e)に例示するような種々の形状
とすることができる。
【0024】〔実験例〕本発明の効果を確認するため
に、図1に示した砥石(発明品1)と、図3の(b)に
示した耐摩耗性チップを使用した砥石(発明品2)、お
よび図1に示した砥石と同じ形状寸法でセグメントチッ
プの延長部分の砥粒層を本体部分の砥粒層と同じにした
砥石(従来品1)と、図4に示した砥石と基本形状が同
じで特公平2−58067号公報に記載の耐摩耗性チッ
プをスリットに取り付けた砥石(従来品2)について、
切断加工試験を行った。
に、図1に示した砥石(発明品1)と、図3の(b)に
示した耐摩耗性チップを使用した砥石(発明品2)、お
よび図1に示した砥石と同じ形状寸法でセグメントチッ
プの延長部分の砥粒層を本体部分の砥粒層と同じにした
砥石(従来品1)と、図4に示した砥石と基本形状が同
じで特公平2−58067号公報に記載の耐摩耗性チッ
プをスリットに取り付けた砥石(従来品2)について、
切断加工試験を行った。
【0025】切断加工条件 切断機械:台車式道路切断用エンジンカッター 主軸回転速度:2500min-1 切り込み:50mm 冷却水量:4リットル/min 被切断材:アスファルト
【0026】試験結果を表2に示す。
【表1】
【0027】表1からわかるように、発明品1,2の砥
石は、セグメントチップを使い終わるまで正常に使用で
き、基板首下の残り厚みは2.0mmであった。従来品
1の砥石は、チップ厚みが擦り減り薄くなった状態で使
い終わりとなり、基板首下の残り厚みは1.4mmであ
った。従来品2の砥石は、チップ高さが約1/3残った
時点でチップ厚みが擦り減り、基板が切断溝と擦れて切
断不能となった。
石は、セグメントチップを使い終わるまで正常に使用で
き、基板首下の残り厚みは2.0mmであった。従来品
1の砥石は、チップ厚みが擦り減り薄くなった状態で使
い終わりとなり、基板首下の残り厚みは1.4mmであ
った。従来品2の砥石は、チップ高さが約1/3残った
時点でチップ厚みが擦り減り、基板が切断溝と擦れて切
断不能となった。
【0028】
【発明の効果】基板の外周面上にスリットを介して複数
個のセグメントチップを一定間隔で配した回転円盤砥石
の全部または一部のセグメントチップを、少なくとも砥
石回転方向前部の部分を基板外周縁よりも内側まで延長
した形状とするとともに延長部分を本体部分よりも耐摩
耗性の高い砥粒層で形成することにより、砥石を長時間
使用したときにも、このセグメントチップの延長部分の
摩耗が少なく、したがって後続する通常のセグメントチ
ップの首下摩耗も低減され、砥石の寿命延長をはかるこ
とができる。
個のセグメントチップを一定間隔で配した回転円盤砥石
の全部または一部のセグメントチップを、少なくとも砥
石回転方向前部の部分を基板外周縁よりも内側まで延長
した形状とするとともに延長部分を本体部分よりも耐摩
耗性の高い砥粒層で形成することにより、砥石を長時間
使用したときにも、このセグメントチップの延長部分の
摩耗が少なく、したがって後続する通常のセグメントチ
ップの首下摩耗も低減され、砥石の寿命延長をはかるこ
とができる。
【図1】 本発明の実施形態における回転円盤砥石の平
面図である。
面図である。
【図2】 図1の回転円盤砥石の部分拡大図である。
【図3】 セグメントチップの形状の他の例を示す図で
ある。
ある。
【図4】 従来の回転円盤砥石の例を示す図である。
10 回転円盤砥石 11 基板 12,12a,12b セグメントチップ 12c 本体部分 12d 延長部分 13 スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新澤 洋二 福岡県浮羽郡田主丸町大字竹野210番地 ノリタケダイヤ株式会社内 Fターム(参考) 3C063 AA02 AB03 BA04 BA35 BB02 BB21 BC02 BG07 EE15 FF08 FF21
Claims (2)
- 【請求項1】 基板の外周面上にスリットを介して複数
個のセグメントチップを一定間隔で配した回転円盤砥石
において、前記複数個のセグメントチップの全部または
一部のセグメントチップを、少なくとも砥石回転方向前
部の部分を基板外周縁よりも内側まで延長した形状とす
るとともに延長部分と本体部分の耐摩耗性が異なる砥粒
層を一体型に形成したことを特徴とする回転円盤砥石。 - 【請求項2】 前記セグメントチップの砥粒層がダイヤ
モンド砥粒層であり、砥粒の集中度、砥粒の粒度、結合
剤の材質、砥粒の破砕値のいずれかの条件を単独にまた
は組合せて砥粒層の耐摩耗性を調節したものである請求
項1記載の回転円盤砥石。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000110881A JP2001293661A (ja) | 2000-04-12 | 2000-04-12 | 回転円盤砥石 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000110881A JP2001293661A (ja) | 2000-04-12 | 2000-04-12 | 回転円盤砥石 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001293661A true JP2001293661A (ja) | 2001-10-23 |
Family
ID=18623316
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000110881A Pending JP2001293661A (ja) | 2000-04-12 | 2000-04-12 | 回転円盤砥石 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001293661A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004243465A (ja) * | 2003-02-13 | 2004-09-02 | Allied Material Corp | ダイヤモンドラップ定盤 |
JP2004276217A (ja) * | 2003-03-18 | 2004-10-07 | Noritake Super Abrasive:Kk | 回転円盤砥石 |
KR100575849B1 (ko) * | 2006-01-12 | 2006-05-02 | (주)디디다이아 | 원판형 다이아몬드공구 및 그 제조방법 |
JP2007021589A (ja) * | 2005-07-12 | 2007-02-01 | Toyota Motor Corp | 研磨方法および研磨部材 |
CN102513948A (zh) * | 2011-12-29 | 2012-06-27 | 云南光电辅料有限公司 | 一种筒形组合砂轮及及其加工方法 |
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-
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