JP3922900B2 - 軸付き砥石 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄系鋳物製品の仕上げ加工に使用される軸付き砥石に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鋳鉄鋳物、可鍛鋳鉄鋳物、鋼鋳物などの鉄系鋳物の仕上げ加工に、電着法またはろう付け法によりダイヤモンド砥粒を台金に固着した軸付き砥石が使用されている。たとえば特開平6−339864号公報には、回転電動機に取り付ける軸付き砥石の台金が鋼よりなるブランク部とこのブランク部を一体化して支持するシャンク部とを有してなる軸付き砥石において、ブランク部を軟鋼よりなる本体とこの本体の外周に電着したダイヤモンド砥粒とで構成し、シャンク部を超硬合金とした電着式軸付き砥石が記載されている。
【0003】
この電着式軸付き砥石によれば、シャンク部とブランク部は金属ろうによって強固に一体化されているので、ブランク部とシャンク部がゆるむことなく安全な加工作業が可能であり、また、超硬質砥粒を用いているので研削性に優れている、とされている。
【0004】
しかし、一般に電着法によって砥粒を固着した砥粒層は、砥粒の突き出しが小さいので早期に目詰まりが生じやすく、たとえば金型,機械部品用の鋳鉄鋳物の溝加工の場合、溝底面の面粗さやコーナー曲面部の加工精度が劣化する、という問題がある。また、砥粒の結合力が低いので砥粒が脱落しやすく、コーナー部の加工精度を維持できず、このため砥石寿命が短くなる、という問題がある。
【0005】
このような問題に対して、ろう付け法によって砥粒を台金に固着した砥石が提案されている。たとえば特開2000−326234号公報には、平均粒径100〜2000μmの超砥粒をろう材を主成分とする結合材により台金表面に単層固着した砥石が記載されている。この砥石の製造に用いられるろう材は、Ag−Cu−Ti系活性化ろう材、Ni−Cr系ろう材、Co−Ni−Cr系ろう材である。
【0006】
このろう付け式砥石によれば、砥粒間隔をあけて砥粒を固着し、チップポケットを形成することができるので、目詰まりが生じにくく、切れ味が向上する。また、電着式砥石に比べて砥粒の脱落が少なく、各種鋳物のバリ取り加工に優れた性能を発揮する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記した金型,機械部品用の鋳鉄鋳物の溝加工において、軸付き砥石は溝の側面と底面を同時に高精度に加工するのに使用される。この溝加工では、溝の底面は加工後の面粗さとしてRa3μm以内程度の面粗さが要求され、コーナー曲面部の加工精度として0.2mm以内程度の精度が要求される。
【0008】
鋳鉄鋳物の溝加工において要求される前記のような面粗さや加工精度を満足しかつ長寿命の砥石を得るためには、砥粒層における砥粒の配列方向,間隔やコーナー曲面部の加工精度向上のための特別な条件設定が必要である。しかしながら、従来このような条件設定について検討されたことはなく、不満足な加工精度や砥石寿命のもとで砥石を使用していたのが実状である。前記の特開2000−326234号公報に記載の砥石は、鋳物のバリ取り用の砥石であり、この砥石での砥粒配列条件は溝加工用の砥粒層の砥粒のコーナー曲面部の加工精度向上についての適正な条件を示唆するものではない。
【0009】
本発明が解決すべき課題は、軸付き砥石による鉄系鋳物の仕上げ加工、とくに溝加工において面加工およびコーナー加工の精度を向上させる砥粒層の好適な構成条件を得ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、円筒状の台金の外周面および端面にろう付け法により砥粒を一層固着した軸付き砥石において、台金端面の砥粒層の外周寄りに1個または複数個の耐摩耗部材を配置したことを特徴とする。
【0011】
円筒状の台金の外周面および端面に砥粒層を形成した軸付き砥石で溝加工を行う場合、砥石の台金の端面および外周面の砥粒層で溝の底面と側面を同時に研削することになるが、溝の底面と側面の境界部であるコーナーの曲面部はとくに高い加工精度が要求される部分である。本発明では、このコーナーの曲面部の加工精度を高めるために、台金端面の砥粒層の外周寄りに1個または複数個の耐摩耗部材を配置する。
【0012】
前記耐摩耗部材としては、ダイヤモンド焼結体、柱状ダイヤモンド、超硬合金のいずれかを用いることができる。このような耐摩耗部材を台金端面の砥粒層の外周寄りに少なくとも1個配置することにより、砥粒の摩耗や破砕、脱落によって生じる削り残し部を除去することができるので、コーナーの曲面部の加工精度を高めることができ、砥石の寿命も延長させることができる。
【0013】
ダイヤモンド焼結体、柱状ダイヤモンド、超硬合金などの耐摩耗部材は、台金の端面上に非酸化性雰囲気のもとでろう付けにより接着する。ここで、耐摩耗部材と加工面との接触面積が加工面に占める割合が大きい場合(加工面に対して10%程度以上の場合)は、耐摩耗部材にスリットを形成することが望ましい。スリットを形成することにより、良好な切れ味を維持するとともに、切粉の排出や冷却水供給効率が良くなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態における軸付き砥石の全体斜視図であり、図2は図1の台金端面の砥粒層の部分拡大図である。
【0015】
本実施形態の砥石10は、金型,機械部品に用いられる鋳鉄鋳物の溝加工用の軸付き砥石であり、回転機械の駆動軸に取り付けられる軸1の先端側に円筒状の台金2が連設されており、台金2の側面3に砥粒層4が、端面5に砥粒層6がそれぞれ形成されている。台金2の外径は8mm、側面3の砥粒層4の台金長手方向の幅は12mmであり、端面5の砥粒層6の幅は1.5mmである。なお、端面5は0.8mm幅の溝7により周方向に8区画に区分されている。
【0016】
台金側面3の砥粒層4は、粒度#80/100のダイヤモンド砥粒Dを台金回転方向(図中の矢印方向)に対して5〜30度の傾斜角θをもたせて配設し、ろう材により台金側面3に固着した後、ツルーイングにより砥粒粒径の10%相当分を除去したものである。ここで、砥粒平均粒径をd、砥粒配列方向の砥粒間隔をf、隣接する配列との列間隔をhとしたとき、0.2d≦f・sinθ≦dおよびd≦h≦4dの関係を満たすように砥粒配列方向の砥粒間隔と隣接する配列との列間隔を設定している。このような条件でダイヤモンド砥粒Dを配列することにより、切れ味が良く、削り残しのない研削ができる。
【0017】
台金端面5の砥粒層6も、側面3の砥粒層4に準じた配列でダイヤモンド砥粒Dを配設し、ろう材Wにより固着した後、ツルーイングにより砥粒粒径の10%相当分を除去している。ここで本実施形態では、砥粒層6の外周寄りの部分に耐摩耗部材としてのダイヤモンド焼結体(PCD)チップ8をろう材Wにより固着させている。PCDチップ8の寸法は幅1.0mm、長さ1.5mm、高さ0.16mmである。このPCD自体は、粒径10μmのダイヤモンド粒子を90%以上含む焼結体である。
【0018】
台金端面5の砥粒層6の外周寄りの部分にPCDチップ8を配置したことにより、砥粒Dの摩耗や破砕、脱落によって生じる削り残し部を除去することができるので、加工対象である溝のコーナー曲面部の加工精度を高めることができ、砥石の寿命も延長させることができる。
【0019】
図3は本発明の別の実施形態を示す台金端面の砥粒層の部分拡大図である。本実施形態においては、座金端面5の溝7の側面7aにPCDチップ8を配置している。このような位置にPCDチップ8を配置することによっても、砥粒Dの摩耗や破砕、脱落によって生じる削り残し部を除去することができる。
【0020】
なお上記の実施形態においては、耐摩耗材としてのPCDチップを台金端面の8区画のうちの1区画のみに配置しているが、他の区画の全部または一部に合計2個以上のPCDチップを配置することもできる。また、砥粒はダイヤモンド砥粒を用いているが、cBN砥粒その他の砥粒を用いることができるのはもちろんであり、砥粒の配列も実施形態の配列に限定されるものではない。
【0021】
〔試験例〕
図1に示した本発明の実施形態の砥石10(発明品)と、PCDチップの配置がないほかは砥石10と同じ条件で砥粒層を形成した砥石(比較品1)と、砥石10の台金2と同じ台金に電着法によりダイヤモンド砥粒を電着させた砥石(比較品2)を使用して研削試験を行った。
【0022】
試験条件
工作機械:大隈 立型フライス盤
回転速度:8000min−1
切り込み量:20μm/pass
送り速度:1500mm/min
被研削材:鋳鉄FC250
研削加工面:外径8mmの4枚刃超硬エンドミルにより鋳鉄鋳物に幅10mm、深さ10mmの溝を形成し、この溝の側面と底面を同時研削した。
加工面の面粗さが3μmRaを超えた時点またはコーナー曲面部の半径が0.2mmを超えた時点で砥石寿命と判定した。
【0023】
試験結果を表1に示す。
【表1】
Figure 0003922900
【0024】
表1からわかるように、発明品の砥石は比較品1,2の砥石に比べて、加工初期の面精度に優れ、これを長期に渡って維持できた。これにより砥石寿命が大幅に増大した。さらに切れ味にも良好な結果が得られた。
【0025】
【発明の効果】
(1)円筒状の台金の端面の砥粒層の外周寄りに1個または複数個の耐摩耗部材を配置することにより、砥粒の摩耗や破砕、脱落によって生じる削り残し部を除去することができるので、溝加工の場合のコーナーの曲面部の加工精度を高めることができ、砥石の寿命も延長させることができる。
【0026】
(2)耐摩耗部材にスリットを形成することにより、耐摩耗部材と加工面との接触面積が加工面に占める割合が大きい場合に、良好な切れ味を維持するとともに、切粉の排出や冷却水供給効率を良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態における軸付き砥石の全体斜視図である。
【図2】 図1の台金端面の砥粒層の部分拡大図である。
【図3】 本発明の別の実施形態における台金端面の砥粒層の部分拡大図である。
【符号の説明】
1 軸
2 台金
3 台金側面
4 砥粒層
5 台金端面
6 砥粒層
7 溝
7a 溝の側面
8 ダイヤモンド焼結体(PCD)チップ
10 砥石
D ダイヤモンド砥粒
W ろう材
θ 傾斜角

Claims (2)

  1. 円筒状の台金の外周面および端面にろう付け法により砥粒を一層固着した軸付き砥石において、台金端面の砥粒層の外周寄りに1個または複数個の耐摩耗部材を配置し、前記耐摩耗部材にスリットを形成したことを特徴とする軸付き砥石。
  2. 前記耐摩耗部材がダイヤモンド焼結体、柱状ダイヤモンド、超硬合金のいずれかである請求項1記載の軸付き砥石。
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