JP2001286321A - 磁気止め具 - Google Patents

磁気止め具

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JP2001286321A JP2000185786A JP2000185786A JP2001286321A JP 2001286321 A JP2001286321 A JP 2001286321A JP 2000185786 A JP2000185786 A JP 2000185786A JP 2000185786 A JP2000185786 A JP 2000185786A JP 2001286321 A JP2001286321 A JP 2001286321A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組立体の強度を強化するとともに、第1組立
体と第2組立体の間のずれを防止した磁気止め具を提供
する。 【解決手段】 第1組立体は係止手段を有し、一方、第
2組立体はガイド手段を有する。第1組立体と第2組立
体が組み合わされる際、係止手段はガイド手段の内部を
案内され得る。組立体の組み合わせは第2組立体に設け
た係止材を磁石の磁気を利用することによって自動ロッ
クされ得る。また、一方の組立体の吸着面の側面に、他
方の組立体の吸着面の側面を外側から覆う縁状ガイド手
段が設けられている。更に、第1組立体の係止手段には
拡張ガイド部が設けられており、この拡張ガイド部と第
2組立体の穴とを組み合わせることによって、それらの
組立体の横ずれを防止することもできる。更に、係止材
と磁石の間にギャップ部材を設けて、係止材をスムーズ
に移動させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気止め具に係わ
り、特に、磁石の性質を利用して閉じた状態を自動的に
ロックすることができる簡易磁気止め具に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ハンドバックやカバン、ランド
セル、リュックサック、ベルト、シガレット、アタッシ
ュケースのような各ケースの蓋を閉じた状態に保つため
に、様々な止め具が考案されている。磁力を利用した磁
気止め具もその中の1つである。
【0003】このような磁気止め具の一例が、本願出願
人自身によって出願された特許公報第2944643号
(特願平10−194638号)号に開示されている。
この磁気止め具は、第1組立体と第2組立体から成り、
例えばハンドバックの蓋と本体にそれぞれ固定して用い
られる。これらの組立体は、磁気の作用によってそれら
が互いに組み合わされたときに、蓋と本体を閉じた状態
とすることができるとともに、閉じた状態を自動的にロ
ックすることができるようにしたものである。
【0004】更に詳しく言えば、これらの組立体は、磁
気の作用によって、第1組立体の前面に設けた突出部を
第2組立体の前面に設けた穴に通しつつ、それらの前面
にて互いに吸着され組み合わされるとともに、磁気の作
用を利用して、第2組立体に設けた係止部材を第1組立
体の突出部中間に吸着させることにより、第1組立体と
第2組立体を引き離そうとした場合には、第1組立体の
突出部先端に設けた突起が突出部中間に吸着された第2
組立体の係止部材と衝突するようにして、その組み合わ
せをロックすることができるようにしたものである。
【0005】一般に、組立体の材質としては金属が適当
であると考えられるが、製造コストを抑えるためには、
それらの金属を、例えば、安価な薄い金属板を打ち抜
き、絞り又は、折り曲げ等によって加工するのが望まし
い。しかしながら、このような薄い金属板を用いる場合
は、その強度が大きな問題となってくる。特に問題にな
る場合として、例えば、組立体の固定作業を挙げること
ができる。前述したように、組立体はハンドバック等に
固定して用いられるが、この固定作業には、ハンマー等
でたたくことによって金属板の一部を折り曲げる作業も
含まれる。組立体の強度が弱ければ、組立体はこの作業
によって容易に破壊され、或いは、変形されてしまう。
したがって、組立体の強度の強化が強く望まれるのであ
る。尚、金属以外の部材、例えば、プラスチック等で組
立体を形成することも勿論可能である。
【0006】また、前述したように、第1組立体と第2
組立体が組み合わされる際、第1組立体の突出部を第2
組立体の穴に通すことになるが、第1組立体と第2組立
体が組み合わされる際、或いは、その後に、組み合わせ
方向(以下、この方向を上下方向と考える)と交差する
方向(横方向と考える)にずれが生じてしまうことがあ
る。このずれは、磁気止め具の良好な働きを妨げるもの
となる。例えば、このずれによって、第1組立体の突出
部先端に設けた突起が、第2組立体の穴から交差方向に
ずれが生じてしまった場合、このずれを正さない限り
は、突起が第2組立体の一部に衝突してしまうために、
これらを引き離すことが困難、或いは、不可能とされ
る。
【0007】上に挙げた本願出願人による特許公報第2
944643号に開示した磁気止め具では、このような
ずれを防止するために、第2組立体の前面から前側に突
出する環状突出部を設け、第1組立体と第2組立体の組
み合わせの際、或いは、その後に、この環状突出部内に
第1組立体の前面を受け入れるようにしていた。しかし
ながら、このような環状突出部を設けると、環状突出部
が厚くなって蓋を開けた時に邪魔になり、デザイン上も
好ましくなく、また、装置を厚く見せてしまうといった
欠点もある。ずれ防止のための手段を設けることは不可
欠であるが、このために外観を損なうのは望ましくな
い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、本願出願人
自身が開発した磁気止め具を更に改良するためになされ
たものであり、組立体の強度を強化するとともに、外観
を損なうことなく、第1組立体と第2組立体の間のずれ
を防止した磁気止め具を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の一つの観点によ
れば、互いに対して止められるべき一対の部材のうちの
一方の部材に取り付けられる第1組立体と、他方の部材
に取り付けられる第2組立体とから成る磁気止め具にお
いて、前記第1組立体と第2組立体は、いずれか一方の
組立体に設けた磁石の作用によって、それらの吸着面に
て互いに吸着され組み合わされるものであり、前記第1
組立体は、自身の吸着面から前記第2組立体との組み合
わせ方向に向かって外部に突出された係止手段を有して
おり、前記第2組立体は、自身の吸着面から前記第1組
立体との組み合わせ方向とは逆方向に向かって第2組立
体の内部に延出されたガイド手段を有しており、前記第
1組立体と第2組立体が組み合わされるとき、前記係止
手段は前記ガイド手段の内部を案内されるようになって
おり、前記第2組立体は更に、前記第1組立体と第2組
立体が組み合わされたときに、前記係止手段に対するロ
ック位置へ移動されて前記第1組立体と第2組立体の組
み合わせをロックする対応係止手段と、このロックを解
除する解除手段とを有することを特徴としている。
【0010】本発明の一つの実施形態によれば、前記第
1組立体の係止手段は磁気を帯びており、前記第2組立
体の対応係止手段は磁性体で形成されており、前記第1
組立体と第2組立体が組み合わされたとき、前記第2組
立体の対応係止手段は前記第1組立体の係止手段に対す
るロック位置へ前記磁気の作用によって移動されて前記
第1組立体と第2組立体の組み合わせをロックする。
【0011】本発明の別の実施形態によれば、前記第2
組立体のガイド手段の一部に、前記対応係止手段を前記
第1組立体の係止手段に吸着させるための切り欠きが設
けられている。
【0012】本発明の更に別の実施形態によれば、前記
ガイド手段は磁性体で形成されている。
【0013】本発明の更に別の実施形態によれば、前記
第2組立体は、更に、前記吸着面を一方の面に有するフ
レームと、該フレームの一方の面とは反対側の面との間
に前記対応係止手段を収容する収容部材と、を有してお
り、前記ガイド手段は、前記フレームにのみ設けられた
ガイド手段によって、或いは、前記収容部材にのみ設け
られたガイド手段によって、或いは、前記フレームのガ
イド手段と前記収容部材のガイド手段とを組合せること
によって形成されている。
【0014】本発明の更に別の実施形態によれば、前記
フレームは、薄板の打ち抜き、折り曲げ、絞り加工によ
って形成されている。
【0015】本発明の更に別の実施形態によれば、前記
フレームの一方の面とは反対側の面に補強プレートを設
け、前記補強プレートと前記収容部材との間に前記対応
係止手段を位置付けられている。
【0016】本発明の更に別の実施形態によれば、前記
補強プレートに、前記ガイド手段の周囲を覆って前記ガ
イド手段を補強する補強ガイド手段を設けている。
【0017】本発明の別の観点によれば、互いに対して
止められるべき一対の部材のうちの一方の部材に取り付
けられる第1組立体と、他方の部材に取り付けられる第
2組立体とから成る磁気止め具において、前記第1組立
体と第2組立体は、いずれか一方の組立体に設けた磁石
の作用によって、それらの吸着面にて互いに吸着され組
み合わされるものであり、前記第1組立体は、自身の吸
着面から前記第2組立体との組み合わせ方向に向かって
係止手段を有しており、前記第2組立体は、自身の吸着
面に穴を有しており、更に、前記第1組立体若しくは第
2組立体のいずれか一方の吸着面の側面に、前記第1組
立体と第2組立体が組み合わされたときに、他方の組立
体の吸着面の側面の少なくとも一部を外側から覆うよう
に、前記組み合わせ方向に向かって外部に延出された縁
状ガイド手段が設けられており、前記第1組立体と第2
組立体が組み合わされるとき、前記第1組立体の係止手
段は前記第2組立体の穴へ案内され、前記第1組立体若
しくは第2組立体のいずれか一方に設けた縁状ガイド手
段は他方の組立体の吸着面の側面に沿って案内されるよ
うになっており、前記第2組立体は、更に、前記第1組
立体と第2組立体が組み合わされたときに、前記第1組
立体の係止手段に対するロック位置へ移動されて前記第
1組立体と第2組立体の組み合わせをロックする対応係
止手段と、このロックを解除する解除手段とを有するこ
とを特徴とする。
【0018】本発明の更に別の観点によれば、互いに対
して止められるべき一対の部材のうちの一方の部材に取
り付けられる第1組立体と、他方の部材に取り付けられ
る第2組立体とから成る磁気止め具において、前記第1
組立体と第2組立体は、いずれか一方の組立体に設けた
磁石の作用によって、それらの吸着面にて互いに吸着さ
れ組み合わされるものであり、前記第1組立体は、自身
の吸着面から前記第2組立体との組み合わせ方向に向か
って係止手段を有しており、前記第2組立体との組み合
わせ方向における前記係止手段の後端側の前記組み合わ
せ方向との交差方向における外径が、前記係止手段の先
端側の前記組み合わせ方向との交差方向における最も大
きな外径と、実質的に同じか若しくはそれより大きく設
定されており、前記第2組立体は、自身の吸着面に穴を
有しており、前記第1組立体と第2組立体が組み合わさ
れるときに、前記第1組立体の係止手段は前記第2組立
体の穴に沿って案内されるようになっており、前記第2
組立体は、更に、前記第1組立体と第2組立体が組み合
わされたときに、前記第1組立体の係止手段に対するロ
ック位置へ移動されて前記第1組立体と第2組立体の組
み合わせをロックする対応係止手段と、このロックを解
除する解除手段とを有することを特徴とする。
【0019】本発明の一つの実施形態によれば、前記第
2組立体の穴に、該第2組立体の吸着面から前記第1組
立体との組み合わせ方向とは逆方向に向かって少なくと
も前記組み合わせ方向における前記係止手段の長さと実
質的に同じ長さまで第2組立体の内部に延出されたガイ
ド手段を設け、前記第1組立体と第2組立体が組み合わ
されるとき、前記係止手段が前記ガイド手段の内部を案
内されるようにしている。
【0020】本発明の更に別の観点によれば、互いに対
して止められるべき一対の部材の一方の部材に取り付け
られる第1組立体と、他方の部材に取り付けられる第2
組立体とから成る磁気止め具において、前記第1組立体
は、固定板と、該固定板に設けられた係止部とを少なく
とも備えており、前記第2組立体は、前記係止部に対す
るロック位置へと移動され得る磁性体からなる係止材
と、該係止材に作用して前記ロック位置からロック解除
位置へと移動させるための解除手段とを少なくとも備え
ており、更に、前記第1組立体若しくは第2組立体のい
ずれか一方に、前記第1組立体と第2組立体が組み合わ
せられたときに前記固定板と前記係止材との間に位置付
けられる磁石と、この磁石と前記係止材との間に位置づ
けられる磁気ギャップが設けられており、前記係止材は
前記磁石の作用によって前記係止部に対するロック位置
へと移動され得るようにしていることを特徴とする。
【0021】本発明の別の実施形態によれば、前記磁気
ギャップを非磁性材又は非磁性材から成るメッキで形成
している。
【0022】本発明の更に別の実施形態によれば、前記
固定板を設けずに、前記磁石を第1組立体に設け且つ該
磁石に前記係止部を設けている。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の好例の実施形態を説明する。
【0024】図1に、本発明による磁気止め具の組立斜
視図を示す。この図に示されるように、本発明による磁
気止め具は、第1組立体1と第2組立体2の対から成
る。これらの各組立体は、後述するように、磁気止め具
を使用すべき対象物(例えば、ハンドバック)の一対の
対応部材(例えば、ハンドバックの本体と蓋)のいずれ
か一方に、それぞれ、図に示す向きで固定される。これ
らの組立体は、第1組立体に設けられた磁石の働きによ
って第1組立体と第2組立体の組み合わせ方向(図1の
矢印イ、ロ方向)に、それらの吸着面31、67(後述
する図3によく表されている)にて互いに吸着され組み
合わされ、この組み合わせを通じて、対象物の対応部材
を閉じた状態に保つことができる。この磁気止め具で
は、第1組立体と第2組立体の組み合わせが、磁石の働
きによってなされると同時に自動的にロックされる。こ
のロックは、第2組立体を操作することによって簡単に
解除することができる。
【0025】図2に、これらの各組立体の分解斜視図を
示し、更に、図3に、これらの組立体が組み合わされた
ときの本発明の磁気止め具の中心線断面図を示す。これ
らの図によって、各組立体を構成する構成部品の詳細が
明らかにされている。以下、主に図2を参照して各構成
部品の詳細を説明する。
【0026】先ず、第1組立体について説明する。
【0027】図2の左側に示されているように、第1組
立体は、環状プレート10と、環状プレート10に固定
される留め金14と、環状プレート10に磁着されるリ
ング状の磁石22と円筒スリーブ26と、磁石22と環
状プレート10を覆うカバー30と、更に、第1組立体
の中心を貫通して設けられる係止ピン34から成る。但
し、後述するように、環状プレート10は省略すること
もできる。
【0028】環状プレート10は、磁性体、例えば強磁
性体の鉄でできている。従って、環状プレートは磁石に
よる影響を受ける。以下に述べる構成部品についても同
様であるが、環状プレートのように、その材質として鉄
が使用されている場合には、一般には、サビ防止と装飾
のためのメッキが施される。環状プレート10の中心部
に設けられた穴12は、後に、係止ピン34を貫通させ
るための穴である。
【0029】留め金14は、環状プレート10の一方の
面に固定される。固定方法として、例えば、スポット溶
接、はんだ付け、ろう付け等の溶接、かしめ、その他の
適当な方法を使用することができる。本実施形態では、
留め金14をより確実に固定することができるようにス
ポット溶接と、かしめを採用した。図面中の点線で示し
た4つの点15は、スポット溶接によって生じた溶融部
分を示している。これらの溶融部分の位置は、留め金に
力が均等に加わるようほぼ同一円周上で等間隔づつ離間
されている。尚、本実施形態のように、留め金14と環
状プレート10を別体とせず、それらを一体成形するこ
ともできる。留め金の材質は特に問わないが、留め金を
環状プレートと一体成形するのであれば、当然に環状プ
レートと同じ材質となる。尚、留め金14に環状プレー
ト10としての効果を持たせてもよい。磁石22をプラ
スチック磁石としたときには、環状プレート10又は留
金14のいづれか一方を、または、その両方をプラスチ
ック磁石と一体成型してもよいし、その他の部材と一体
成形してもよい。そして、その他の部材にネジやカシ
メ、溶接、その他の方法で様々な部材を取付けてもよ
い。更に、このプラスチック磁石にメッキを施してもよ
い。
【0030】留め金14は、環状部分16と、この環状
部分16の両側から下方に向かって延びる2本の固定部
分18から成る。環状部分16は環状プレート10に固
定するために使用され、一方、固定部分18は、第1組
立体を対象物に固定するために使用される。環状部分1
6の中心部には、環状プレート10とほぼ同じ大きさの
穴20が設けられている。留め金14と環状プレート1
0が互いに整列されたとき、この環状部分16の穴20
と環状プレート10の穴12が互いに整列され、これに
より、係止ピン34を貫通させるための整列穴が形成さ
れる。
【0031】リング状の磁石22は、留め金14の取り
付け側とは反対側の環状プレート10の表面に取り付け
られる。尚、磁石22の外径は、後述する理由から、環
状プレート10の外径よりも小さくされているのが好ま
しい。この磁石22は、表裏面にN極又はS極のいずれ
か一方の極を持つ永久磁石である。従って、磁石22
は、自身の磁力によって環状プレート10に磁着され得
る。磁石22が環状プレート10に磁着されたとき、環
状プレートは磁石によって磁気を帯び、この結果、環状
プレート自身も磁力を発生させる。環状プレートのこの
磁力は、特に、円筒スリーブ26を吸着させるために重
要な役割を持つ。尚、磁石22はネオジム磁石でもよい
し、その他の磁石でもよい。そして、磁石の厚みは0.
5mm〜10mmを有してもよいが、その厚みの設計は
自由であり、又、それらの磁石にメッキを施してもよ
い。
【0032】円筒スリーブ26は、磁石22と同じ側の
環状プレート10の表面に取り付けられる。本実施形態
では、円筒スリーブ26は環状プレート10の中心部付
近に配置されているが、円筒スリーブ26を環状プレー
ト10の中心部からずらして配置することもできる。円
筒スリーブ26が環状プレート10の中心部付近に配置
されたとき、円筒スリーブ26は、磁石22の中空部2
4から離間された状態で、環状プレート10の上に直接
的に配置される。但し、円筒スリーブ26は、必ずしも
磁石22から離間されている必要はなく、磁石22と接
触していてもよい。更に言えば、環状プレート10を設
けずに、円筒スリーブ26を、磁石22のリング穴に接
触させた状態で、そこに直接嵌め込むようにしてもよ
い。この場合には、環状プレート10を省略することも
できる。そして磁石22をプラスチック磁石としたとき
には、円筒スリーブ26と一体成形としてもよい。そし
て、円筒スリーブ26にネジや、カシメ、その他の方法
で環状プレート10又は留金14を、そして、その両方
を取付けてもよいし、その他の部材を取付けてもよい。
【0033】円筒スリーブ26は、環状プレート10と
同様に、磁性体で形成される。従って、円筒スリーブ2
6は、磁気を帯びた環状プレート10に磁着され得る。
明らかなように、円筒スリーブ26が環状プレート10
に磁着されたとき、円筒スリーブ26は環状プレート1
0と同様に磁気を帯び、この結果、円筒スリーブ26自
身も磁力を発生させる。円筒スリーブ26のこの磁力
は、後述する係止材56を吸着させるために重要な役割
を持つ。尚、円筒スリーブ26と環状プレート10は一
体成形されてもよい。
【0034】円筒スリーブ26が環状プレート10に磁
着されたとき、円筒スリーブ26の先端付近は磁石22
の上部に突出し得る。更に言えば、円筒スリーブ26
は、第1組立体の吸着面(31)から第2組立体との組
み合わせ方向(図1の矢印イ方向)に向かって外部に突
出されている。この円筒スリーブ26にも、その長さ方
向に沿って、留め金14の穴20や環状プレート10の
穴12とほぼ同じ大きさの貫通穴28が設けられてい
る。円筒スリーブ26と、環状プレート10、及び留め
金14が全て整列されたとき、これらの各穴によって、
係止ピン34を貫通させるための整列穴が形成される。
【0035】カバー30は、磁石22と環状プレート1
0に対して取り付けられる。カバー30の形状はリング
形状である。また、その大きさは、磁石22の底部を除
くほぼ全面と環状プレート10の側面とを覆うのにちょ
うどよい大きさである。前述したように、本実施形態の
ように、磁石22の外径を環状プレート10の外径より
も小さく設定している場合には、カバーの縁を角張らせ
る必要がなく、したがって、その縁に美しい滑らかな曲
面を形成することができる。カバー30を磁石22と環
状プレート10に覆い被せたとき、このカバー30の底
側円周部にわたって形成された下方に伸びる5本の固定
片32が環状プレート10の底面より下側に突出し得
る。これらの固定片32を環状プレート10の底面に沿
って内側に折り曲げることにより、磁石22と環状プレ
ート10を一体とした状態で、それらに対してカバー3
0を固定することができる。カバーの材質は特に限定さ
れないが、ここでは、非磁性材、例えば真ちゅうとされ
ている。このようなカバー30を設けるのは、磁石22
や環状プレート10を防護し、また、これらの間の結合
をより強固にするためであるが、これを省略することも
できる。また、磁石22の外径は、環状プレート10の
外径より小さくしてもよいし、大きくしてもよい。更
に、磁石22の形状も問わない。但し、カバー30を設
けないときは、磁石22と環状プレート10の間の結合
をより強固にするために、それらを接着材及びその他の
方法で固定することが好ましい。カバー30が設けられ
ている場合、第2組立体の吸着面67(図1、図3参
照)との吸着面は、このカバー30の前側31となる。
一方、カバー30を設けていない場合、第2組立体との
吸着面は、カバー30の下に位置する磁石22の前側2
1となる。尚、カバー30を設けた場合にも、円筒スリ
ーブ26は、第1組立体の吸着面(31)から第2組立
体との組み合わせ方向(図1の矢印イ方向)に向かって
外部に突出されることになる。
【0036】係止ピン34は、円筒スリーブ26や環状
プレート10、及び留め金14の各穴によって形成され
た整列穴に挿入された状態で設けられる。係止ピン34
は、支柱36と、この支柱36の上部に設けられたヘッ
ド38から成る。整列穴には、係止ピン34の支柱36
の部分のみが通され、ヘッド38の部分はこの整列穴に
は通されない。
【0037】この係止ピン34の支柱36の長さは、円
筒スリーブ26等の穴によって形成された整列穴の総長
よりも長い。従って、係止ピン34の支柱36が整列穴
に貫通されたとき、この整列穴の最も底側を形成する留
め金14の穴20から、支柱36の先端部付近が突出し
得る。この支柱36の突出部(図示されていない)を、
留め金14の底面に対してかしめることにより、又は、
この支柱36の突出部を溶接、螺子止め、その他適当な
方法で留め金14に対して固定することにより、係止ピ
ン34を、環状プレート10や円筒スリーブ26に対し
ても固定することができる。尚、係止ピン34がこれら
に固定されたとき、係止ピン34の支柱36の先端部付
近は、留め金14の底面に対して平らにされることもあ
るし、また、この底面から多少突出するようにされるこ
ともある。
【0038】係止ピン34が整列穴に貫通されたとき、
円筒スリーブ26の上部からは、係止ピン34のヘッド
38が外部に露出される。少なくとも、このヘッド38
の部分は非磁性材で形成されており、従って、磁石の影
響を受けることはない。後述するように、第1組立体と
第2組立体が組み合わされるとき、このヘッド38は第
2組立体の中心部を貫通することになるが、上に述べた
ように、このヘッドは磁石の影響を受けることはないか
ら、ヘッドが第2組立体のいずれかの部分に磁着される
ことによって、第1組立体と第2組立体の組み合わせ作
業が妨害されることはない。尚、ヘッド以外の部分、即
ち、支柱36は、磁性体としてもよいし或いは非磁性体
としてもよい。係止ピン34のヘッド38に傾斜面を設
けているのは、ヘッド38がスライダー56の係止片6
5と接触した場合であっても、それらの間に生じる摩擦
抵抗を少なくすることによって係止片65をスムーズに
移動させることにより、ヘッド38が第2組立体の整列
穴に挿入しやすくするためである。
【0039】次に第2組立体について説明する。
【0040】図2の右側に示されているように、第2組
立体は、環状フレーム66、環状フレーム66に収容さ
れる補強プレート80、補強プレート80との間に収容
空間を形成する収容部材40、補強プレート80と収容
部材40によって形成された収容空間内に遊動的に狭持
されるスライダー56、及び収容部材40に固定される
留め金48から成る。
【0041】環状フレーム66は、好ましくは、鉄のよ
うな強磁性体(磁性体)で形成される。磁性体で形成す
ることによって、次に挙げるような優れた効果を得るこ
とができる。第一に、第1組立体と第2組立体の組み合
わせ時に、第1組立体からの磁力を環状フレーム66に
及ぼすことができる。更に言えば、第1組立体の磁力
を、スライダー56のみならず環状フレーム66にも及
ぼすことで、第1組立体と第2組立体の間により強い吸
着力を発生させることができる。第二に、第1組立体と
第2組立体の組み合わせ時に、環状フレーム66をヨー
クとして機能させ、スライダー56の動きをスムーズに
することができる。尚、環状フレーム66が、プラスチ
ック、真鍮、その他の非磁性体で形成されている場合に
も、上に述べた後者の効果を得ることができる場合があ
る。この点については後述する。
【0042】環状フレーム66は、比較的薄い平らな金
属板を打ち抜き、折り曲げ、絞り等することによって一
体成形されている。このような製法を用いることによ
り、製造コストを安価にできる。但し、必ずしも一体成
形する必要はないし、その他の製法でもよい。例えば、
円筒状のガイド69を環状フレーム66やその他の部分
とは別体で設けて、これを後付けするようにしてもよ
い。また、環状フレーム66にガイド69を設ける代わ
りに、収容部材40の側にガイド69に相当する部材を
形成してもよい。更に、環状フレーム66と収容部材4
0の双方にガイド69(或いはガイドに相当する部材)
の一部を設けてそれらを組合せることによって完全なガ
イドを形成するようにしてもよい。もちろん、環状フレ
ーム66の材質や製法は設計者の自由である。
【0043】環状フレーム66は、外壁部分68、内壁
部分、即ち、ガイド69、および前壁部分70の三方で
取り囲まれたフレーム(枠)として形成されている。図
面からは明らかではないが、環状フレーム66の前面
(吸着面)、即ち、前壁部分70の前面には、従来技術
で述べたような環状突出部は形成されおらず、平坦な状
態とされている。この前面(図に表れている面とは反対
側(紙面側)の面)は、第1組立体の吸着面31と吸着
される吸着面67として用いられる。
【0044】内壁部分、即ち、ガイド69を設けている
点に注目してもらいたい。ガイド69は、略一定の内径
を有した実質的に円筒形状とされており、また、吸着面
67(図1、図3参照)から第1組立体との組み合わせ
方向(図1の矢印ロ方向)とは逆方向に向かって第2組
立体の内部の穴に延出されている。ガイド69を設ける
ことには主に3つの意義がある。1つは、第1組立体と
第2組立体の間の横方向ずれを防止することである。第
1組立体と第2組立体が組み合わせられる際に、或い
は、それらが組み合わされた後に、それらの間に横方向
のずれを全く生じないか、或いは、わずかなずれしか生
じないのであれば、このようなガイド69をわざわざ設
ける必要はない。しかしながら、実際には、比較的大き
なずれが生じてしまうのが常であり、このようなずれ
は、磁気止め具の良好な働きを妨げる。
【0045】ガイド69を設ける第1の意義は、この問
題を解決することにある。即ち、第1組立体と第2組立
体が組み合わされる際、或いは、それらが組み合わされ
た後に、それら第1組立体と第2組立体の間に横方向ず
れが生じることを防止することである。図3を参照し
て、更に具体的に述べれば、第2組立体にガイド69を
設けることによって、第1組立体の係止ピンのヘッド3
8がガイド69の内側に形成された穴71に沿って第2
組立体の内部へ案内されるようにすること、また、それ
が案内された後はヘッドが第2組立体の内部で横方向に
ずれてしまうのを防止すること、一例を挙げれば、スラ
イダー56を押してロック解除しようとしたときにその
力で環状フレーム66が横方向に押されて穴71がヘッ
ド38からずれてしまうのを防止することである。
【0046】ガイド69を設ける第二の意義は、環状フ
レーム66の上下方向における強度を強化することにあ
る。後述するように、第2組立体は、ハンドバック等の
対象物に、収容部材40に固定された留め金48の固定
部分54をそれぞれ折り曲げ、そしてハンマー等で打ち
付け固定されるのであるが、この固定作業中に、留め金
48付近、換言すれば、収容部材40と環状フレーム6
6の中心付近に、上下方向にわたって相当に大きな力が
加わることになる。この力は、収容部材40と環状フレ
ーム66(したがって、第2組立体自体)を破壊、或い
は、変形するに十分大きな力である。取り分け、本実施
形態のように、環状フレーム66を比較的強度の弱い薄
板から形成している場合には、環状フレーム66(第2
組立体自体)はこの作業中に容易に破壊され、或いは、
変形されてしまい、収容されているスライダー56が遊
動出来なくなる。そこで、本発明では、環状フレーム6
6の中心付近にガイド69を設けて、更には、この環状
フレームを補強する補強プレート80の補強ガイド82
とあいまって、その強度を強化することにより、この問
題を解決することとしている。
【0047】ガイド69を設ける第三の意義は、ガイド
69の一部に設けられた切り欠き部72に関係する。こ
の切り欠き部72は、スライダー56、特にその係止部
65が、ガイド69の内側、更に言えば、ガイド69の
内側に配置される第1組立体の磁気を帯びた円筒スリー
ブ26に、接近し、吸着することができるようにするた
めのものである。この切り欠き部は、係止部65を通す
のに必要且つ十分な大きさとされている。逆に、ガイド
69は、切り欠き部72以外の部分については連続した
状態で設けられている。ガイド69を設けた第三の意義
は、切り欠き部72以外の部分では、スライダー56に
磁気を及ぼさないようにすること、換言すれば、ガイド
69をスライダー56の係止部65以外の部分に対する
磁気シールドとして機能させることである。
【0048】これらの三つの意義を十分果たすことがで
きるよう、ガイド69は、少なくとも180度より大き
な角度範囲、例えば、本実施形態では、約240度の角
度範囲にわたって設けられている。この角度範囲は、ス
ライダー56の係止部65に及ぼした磁気作用によって
スライダー56を第1組立体に吸着させるのに十分であ
るとともに、第1組立体と第2組立体が組み合わされる
際、或いは、それらが組み合わされた後に、それらの間
に横方向のずれが生じることを防止し、且つ、環状フレ
ーム66の上下方向における強度を強化するのに十分で
ある。これを、例えば、180度以下の角度範囲とすれ
ば、ガイド69から係止ピン34のヘッド38がはみ出
てガイド69としての意義を持たなくなるし、また、不
十分な強度しか有しないものとなる。勿論、それにもか
かわらず、180度以下の角度範囲とすることは設計者
の自由である。また、ガイド69の長さは、第1組立体
と第2組立体の組み合わせ方向において円筒スリーブ2
6とヘッド38によって形成される長さと実質的に同じ
とされている。更にその内径は、ヘッド38の外径より
も若干大きくされている。尚、ガイド69の長さと、内
径の設計は自由である。
【0049】補強プレート80は、環状フレーム66を
補強する役割を持つ。逆に言えば、補強プレート80は
単に環状フレーム66を補強するためだけに設けられる
ものであるから、省略することもできる。補強プレート
80は、図示の向きで、環状フレーム66の開放された
後部からその内部に収容される。
【0050】補強プレート80は、環状フレーム66と
同様に、薄い金属平板を打ち抜き、絞り、折り曲げ等す
ることによって一体成形されているが、一体成形する必
要はないし、また、他の製法で同様の形状を形成しても
よい。使用する板金は、環状フレーム66と同じもので
もよく、また、環状フレーム66とほぼ同様の工程で形
成することができる。この場合には、製造コストは非常
に安くすむ。ただし、環状フレーム66と同様に、必ず
しも一体成形する必要はなく、また、これを非磁性体で
形成してもよい。
【0051】補強プレート80は、環状フレーム66
の、特に、前壁部分70と、内壁部分、即ちガイド69
の強度を強化するような形状および大きさを有する。即
ち、補強プレート80は、環状フレーム66の前壁部分
70に対応してほぼドーナツ形状を有する本体部分81
と、環状フレーム66のガイド69に対応して本体部か
ら上下方向に延びる補強ガイド部分82を有する。
【0052】補強プレート80が環状フレーム66内に
収容されたとき、補強プレート80の本体部分81は、
環状フレーム66の前壁部分70の内側のほぼ全体、即
ち、環状フレーム66の吸着面とは反対側の面を覆う。
本体部分81の外周に設けた突出部83は、補強プレー
ト80を環状フレーム66に収容させたときに、環状フ
レーム66の外壁部分68に対応的に設けられた切り欠
き部73に嵌め込まれる。これら突出部83と切り欠き
部73の嵌合により、補強プレート80は環状フレーム
66内に所定の向きで収容され、また、補強プレート8
0が環状フレーム66内に収容された後は、補強プレー
ト80を環状フレーム66に対して所定の向きのまま保
持することができる。
【0053】補強ガイド82は、環状フレーム66のガ
イド69よりも小さな角度範囲、例えば、約180度に
わたって設けられているが、ガイド69と同じ角度でも
よい。また、補強ガイド82の高さは、補強プレート8
0が環状フレーム66に収容されたときに、環状フレー
ム66のガイド69の高さより低くなるように、或い
は、同じになるように設定されている。但し、低くなる
ように設定した場合には、ガイド69との関係で段差8
4(図3参照)を形成することになる。これについては
後述する。補強ガイド82の角度範囲と環状フレーム6
6のガイド69の角度範囲の関係から明らかなように、
補強ガイド82は環状フレーム66のガイド69の全周
を包囲するわけではないが、環状フレーム66を補強す
る役割は十分果たす。尚、環状フレーム66のガイド6
9の全周、更には、それより大きな角度範囲にわたるも
のであってもよいが、この場合には、スライダー56の
係止部65のための切り欠き部を確保しておかなければ
ならない。一方、補強ガイド82の高さと環状フレーム
66のガイド69の高さの関係から明らかなように、補
強プレート80が環状フレーム66に収容されたとき、
これらのガイド69、82によって、図3によく示され
ているような、上下方向の段差84が形成される。2つ
のガイドによって形成されたこの段差84は、収容部材
40に設けられた段差47と相補形状を成す。後述する
ように、これらの段差84、47を対応付けして配置す
ることによって、実質的に隙間のない整列穴が形成され
るとともに、ガイド69によって形成される穴を実質的
に延長することもできるし、また、その強度を高めるこ
ともできる。
【0054】補強プレート80を鉄のような強磁性体
(磁性体)とすることにより、環状フレーム66との関
連で述べた様々な効果を得ることができる。もし環状フ
レーム66の強度を増すためだけに補強プレート80を
設けるのなら、これを非磁性体で形成しても目的は十分
達成される。しかしながら、補強プレート80によっ
て、環状フレーム66の被吸着機能やヨークの機能をも
補強したいのであれば、補強プレート80は磁性体で形
成してもよい。即ち、補強プレート80を磁性体で形成
することにより、第1組立体と第2組立体の組み合わせ
時に、第1組立体の磁力を、スライダー56や環状フレ
ーム66のみならず、補強プレート80にも及ぼして、
第1組立体と第2組立体の間により強い吸着力を発生さ
せることができ、また、環状フレーム66に加えて補強
プレート80をも第1組立体からの磁気に対するヨーク
として機能させることによって、スライダー56の動き
を更にスムーズにすることができる。尚、これらの効果
は、後述するように、補強プレート80や環状フレーム
66が非磁性体で形成されている場合にも得られるが、
環状フレーム66と補強プレート80の双方が磁性体で
形成されている場合には、より大きな効果が得ることが
できる。
【0055】スライダー56は、第1組立体と第2組立
体が組み合わされたときに、それらの間を自動的にロッ
クするために使用される。更に言えば、第1組立体と第
2組立体が組み合わされたときに、第1組立体、特にそ
の円筒スリーブ26からの磁気作用によって第1組立体
に引き付けられ、そこに吸着される。この吸着作用が、
即ち、第1組立体と第2組立体の間のロック作用であ
る。
【0056】製造コスト削減のため、本実施形態では、
スライダー56を打ち抜き、折り曲げ、絞り等によって
一体成形することとしているが、必ずしも一体成形する
必要はないし、その他の製法でもよい。この点は、環状
フレーム66や補強プレート80と同様である。最終的
に、スライダー56は、ほぼ左右対称の略カギ形状(他
の形状でもよい)を有するものとされる。その中心付近
に設けられた穴64には、第1組立体と第2組立体が組
み合わせられたときに、第1組立体の係止ピン34およ
びこの係止ピンの周囲に設けた円筒スリーブ26が貫通
され、位置付けられることになる。
【0057】スライダー56には、本体部分61とレバ
ー部分60が設けてある。本体部分61には、更に、内
側に向かって突出された係止部65が設けられている。
係止部65は、第1組立体と第2組立体が組み合わされ
たときに、第1組立体の係止ピン34の周囲に配置され
た円筒スリーブ26に吸着されて、それらの組立体を自
動ロックするための重要な働きを持つ。この係止部65
は全体として略三日月形状(その他の形状でもよい)を
有し、また、その端部には、第1組立体の係止ピン34
のヘッド38を薄くしたことに対応して先薄の傾斜面が
形成されているが、もちろん、形成されていなくてもよ
い。係止部65の形状と係止ピン34の形状を対応させ
ることにより、第1組立体と第2組立体が組み合わされ
る際に、係止部65と係止ピンのヘッド38が接触した
ときでも、それらの間の摩擦抵抗を小さくすることがで
きる。尚、円筒スリーブ26に対する吸着は、係止部6
5の傾斜面の先端付近でなされる。一方、レバー部分6
0は、円筒スリーブ26に吸着された係止部65を第1
組立体から引き離して、ロックを解除するため等に使用
される。
【0058】スライダー56は、環状フレーム66内に
収容された補強プレート80の上に配置され、その本体
部分61は上側から収容部材40によって覆われる。図
3に現れているように、収容部材40にはスライダー5
6を収容するための空間49が形成されており、スライ
ダー56の本体部分61は、この空間49内に収められ
る。一方、スライダー56のレバー部分60は、収容部
材40の外壁部分に設けられた切り出し部42を通じて
外部に露出される。収容部材40は、後に、環状フレー
ム66内に収容されることになるが、ここでもまた補強
プレート80の場合と同様に、収容部材40から突出さ
れた切り出し部42を、環状フレーム66の外壁部分6
8に対応的に設けられた切り欠き部73に嵌め込むこと
によって、収容部材40を環状フレーム66内に所定の
向きで収容することができ、また、収容部材40が環状
フレーム66内に収容された後は、収容部材40を環状
フレーム66に対して所定の向きのまま保持することが
できる。収容部材40が環状フレーム66内に収容され
たとき、収容部材40と補強プレート80によって形成
された収容空間、及び、収容部材40と環状フレーム6
6それぞれの切り出し部42と、そして切り欠き部73
からは、スライダー56のレバー部分60のみが露出さ
れ、係止部65を有する本体部分61は収容空間内に遊
動的に収容される。尚、スライダー56の遊動方向は、
収容部材40の切り出し部42やスライダー56の形状
などからも明らかなように、収容部材40や環状フレー
ム66の外壁部分68に設けた切り欠き部73に直交す
る方向、換言すれば、スライダー56の長手方向(図3
の矢印「B」方向)である。
【0059】収容部材40が、環状フレーム66内に収
容された後、環状フレーム66の外壁部分68から突出
している6つの固定片74は、収容部材40の対応する
切断部41に向かってそれぞれ折り曲げられる。これに
よって、収容部材40を環状フレーム66に固定するこ
とができる。
【0060】収容空間内のスライダー56、特にその係
止部65は、レバー60を操作することによってその位
置を自由に動かすことができる。したがって、係止部6
5が収容空間内で膠着状態のままになるおそれはなく、
たとえそのような状態に陥ったとしても、レバー部分6
0を動かすことによってそのような状態を簡単に解除す
ることができる。レバー部分60の動きに応答して、ス
ライダー56の係止部65は、環状フレーム66のガイ
ド69に設けた切り欠き部72を通じて、このガイド6
9の内側、更に言えば、ガイド69の内側に配置され得
る磁気を帯びた第1組立体の円筒スリーブ26に、接
近、又は、衝突し、或いは、そこから遠ざけられる。た
だし、円筒スリーブ26に対する接近、吸着は、円筒ス
リーブ26の磁気作用によって自然に成されるものであ
るから、レバー部分60を設けた本来の意味は、この円
筒スリーブ26から係止部65を遠ざけることにある。
このスライダー56の操作を容易にするため、レバー6
0の先端は折り曲げや絞りによってツマミ部62が形成
されている。
【0061】第1組立体の磁気を作用させるため、スラ
イダー56は、磁性体や非磁性体で形成してもよい。第
2組立体の構成部材のうち、磁性体で形成しなければな
らないのはこのスライダー56の係止部65だけであ
る。スライダー56を非磁性体で一体成形したときは、
係止部65に磁性体メッキをし、又は係止部65を磁性
材でおおい、そしてその他の方法で係止部65を実質的
に磁性体にしてもよい。スライダー56を一体成形しな
い場合は、必ずしもその全体を磁性体とする必要はな
く、第1組立体に吸着させる係止部65だけを磁性体で
形成すればよいし、その他を非磁性体である別体でもよ
い。尚、設計によっては、係止部65又は本体部分61
のいずれか一方に、または、それらの双方に、レバー部
を設けて、このレバー部の移動によって、係止部を押し
たり引いたりして、円筒スリーブ26から係止部65を
遠ざけるようにしてもよい。どのような設計とするか
は、設計者の自由である。ここで、スライダー56の全
体を磁性体で形成する場合には、いささか注意が必要で
ある。なぜなら、その全体が磁性体で形成されたスライ
ダー56は、係止部以外の全ての部分が、第1組立体に
引きつけられてしまうからである。係止部以外の部分が
引き付けられてしまったのでは、係止部によるロックは
不可能となるか、或いは、スムーズに動作し得ない。故
に、係止部65をより確実に円筒スリーブ26に吸着さ
せるための工夫が必要である。ここでは、スライダー5
6の中心に設けた穴において、スライダー56の係止部
65を、第1組立体の円筒スリーブ26が配置される
側、換言すれば、穴に接近する方向に突出させるととも
に、係止部以外の部分、特に、係止部65の対抗側の部
分を、第1組立体の円筒スリーブ26から遠ざかる側、
即ち、穴から遠ざかる方向に向かってスライダー56を
より深く切り込んでいる。前述したように、スライダー
56はほぼ左右対称に形成されており、また、その長手
方向にのみ移動することから、このような形状とするこ
とによって、係止部65に作用する磁気を係止部65以
外の部分に作用する磁気より大きくすることができる。
この係止部65の構造とともに、前述した環状フレーム
66のガイド69による磁気シールド作用によって、係
止部65を第1組立体の円筒スリーブ26に確実に吸着
させることができる。ただし、スライダー56における
切り込みは、常に必要とされるわけではなく、場合によ
っては、ガイド69による磁気シールド作用だけでも係
止部65を円筒スリーブ26に確実に吸着させることが
できる。尚、係止部やレバー部やスライダーの設計は自
由である。
【0062】留め金48は、収容部材40に固定され、
また、その形状は、環状プレート10に固定される留め
金14とほぼ同様である。即ち、留め金48は、環状部
分52と、この環状部分52の両側から上方に向かって
延びる2本の固定部分54から成る。環状部分52は収
容部材40に固定するために使用され、固定部分54
は、第2組立体をハンドバック等の対象物に固定するた
めに使用される。更に、留め金48は、環状プレート1
0に固定される留め金14と同様に、収容部材40と一
体成形されてもよい。ただし、収容部材40に固定され
る留め金48の穴50は、環状プレート10に固定され
る留め金14の穴20とはその大きさが異なる。尚、収
容部材40に固定される留め金48の穴50は、必ずし
も必要なものではなく、省略することもできるが、この
穴を設けた場合には、後に係止ピン34、特にそのヘッ
ド38の部分を、そこに受け入れるようにして、第1組
立体と第2組立体が組み合わされた際の厚みをより薄く
することができるという利点がある。
【0063】収容部材40の働きは、既に上に述べた通
りである。その材質は、磁性体、非磁性体を問わない。
いずれであっても、収容部材40としての機能は達成す
ることができる。この収容部材40には、外部に向かっ
て環状の突出部43が設けられており、更に、この突出
部43の周囲に環状の窪み45が設けられている。これ
らの突出部43と窪み45は、留め金48を収容部材4
0の所定の位置に位置決めし、また、留め金48の固定
を容易にするためのものである。即ち、図1乃至図3か
ら明らかなように、留め金48を収容部材40に固定す
る際、留め金48の穴50を収容部材40の突出部43
に挿入するようにし、かつ、留め金48の環状部分52
を、この環状部分52に対応する形状で設けられた収容
部材40の窪み45に沈めるようにし、そして、突出部
43を収容部材40の穴50の外側へかしめることによ
って、留め金48を確実に収容部材40の所定位置に固
定することができる。
【0064】収容部材40には、既に述べたように、環
状フレーム66のガイド69によって形成された段差8
4に対応して環状の段差47が設けられている。これら
の段差84、47は、ほぼ相補形状とされており、互い
にかみ合わされることにより、上下方向の強度が高めら
れている。更に、これらをかみ合わせることにより、収
容部材40の穴46と環状フレーム66のガイド69の
内側に形成された穴71を確実に整列させることもでき
る。これらの穴が整列されたとき、それらの間に隙間は
ほとんど形成されず、したがって、第1組立体と第2組
立体が組み合わされる際に、第1組立体の特に係止ピン
34のヘッド38が引っかかることはなく、それらの組
立体はスムーズに組み合わされる。
【0065】次に、主に図3を参照して、第1組立体と
第2組立体の組み合わせ時におけるロックの動作を説明
する。
【0066】第1組立体と第2組立体の組み合わせは、
第1組立体と第2組立体の複数の部品の間の磁気的作用
によって達成される。第1組立体と第2組立体が互いに
接近し、ある程度距離が縮まったとき、スライダー56
と第1組立体との間の磁気作用によって、或いは、環状
フレーム66や補強プレート80が磁性体で形成されて
いる場合には、スライダー56、環状フレーム66、お
よび補強プレート80と、第1組立体と、の間の磁気作
用によって、これらの組立体は瞬時にパチンと組み合わ
される。
【0067】第1組立体と第2組立体が組み合わされた
とき、第1組立体のカバーの前面31(カバーを設けて
いない場合は磁石の前面21)が第2組立体の環状フレ
ーム66の前面と吸着するとともに、第1組立体の上部
に突出した係止ピン34と円筒スリーブ26が、第2組
立体の整列穴の内部に挿入される。これと同時に、係止
ピン34のヘッド38の円周部が、第2組立体の環状フ
レーム66のガイド69の先端付近に達し、また、円筒
スリーブ26の先端部が、収容部材40と環状フレーム
66の間の閉じた収容空間をほぼ完全に貫通する。
【0068】この磁気止め具では、第1組立体と第2組
立体が組み合わされると同時に、これら組立体の組み合
わせを自動的にロックすることができる。自動ロック
は、正確に言えば、磁石22、円筒スリーブ26、及び
環状フレーム66と、係止部65との間の協働磁気作用
によるものであるが、主には、円筒スリーブ26と係止
部65の間の磁気作用によるものである。円筒スリーブ
26には、磁石22によって発生された磁気が環状プレ
ート10を介して発生される。この結果、円筒スリーブ
26の近傍に位置するスライダー56、特にその係止部
65が、磁気を帯びた円筒スリーブ26の外周に吸着さ
れることになる。円筒スリーブ26にスライダー56の
係止部65が吸着されたとき、第2組立体の整列穴は、
この係止部65によって狭められ、この結果、第1組立
体と第2組立体の結合を外そうとしても、係止部65と
係止ピン34、特に、そのヘッド38の裏面とが互いに
衝突し合って、この結合を解除することができなくな
る。つまり、第1組立体と第2組立体は自動ロックされ
ることになる。尚、この点については、図4を参照して
更に詳しく説明する。
【0069】ここで、環状フレーム66や補強プレート
80が磁性体で形成されている場合にのみ発揮される、
それらのヨークとしての機能について説明を加えてお
く。上に述べた磁気作用によって、第1組立体と第2組
立体を組み合わされた場合には、明らかなように、第2
組立体の環状フレーム66や補強プレート80に第1組
立体の磁石22による磁気が発生し、スライダー56は
円筒スリーブ26のみならず環状フレーム66や補強プ
レート80にも引きつけられることになるから、結果と
して、スライダー56の係止部65は円筒スリーブ26
にスムーズに吸着されないのではないかとの疑問もわ
く。しかしながら、環状フレーム66や補強プレート8
0を鉄等の強磁性体(磁性体)で形成することによっ
て、換言すれば、これらをヨークとして機能させること
によって、この問題は克服することができる。
【0070】この原理は、大体、次のように考えること
ができる。説明の都合上、ここでは、磁石22の環状プ
レート10側における磁極をS極、その反対側における
磁極をN極と仮定する(逆極性の場合は同様に考えるこ
とができる)。明らかなように、S極からの磁気はヨー
クとして機能する環状プレート10と円筒スリーブ26
の働きによって円筒スリーブ26の先端部付近に集めら
れ、この先端部付近において最も強い磁力を発生する。
これに対して、N極からの磁気は、ヨークとして機能す
る環状フレーム66や補強プレート80によって、これ
らの部材の外周部付近に集められ、この外周部付近から
S極に向けて磁気の流れが発生する。したがって、環状
フレーム66の外周部以外の部分、即ち、スライダー5
6が配置されている部分を含んだ、環状フレーム66の
外周部以外の部分では、外周部へ流れ出た分だけ磁気が
弱くなっており、したがってスライダー56を引きつけ
る磁気も弱くなっている。この結果、磁気をほぼ一点に
集めた円筒スリーブ26の先端部付近における磁力の方
が、磁気の流れが発生した分だけ磁力が減少している環
状フレーム66における磁力よりも大きくなるため、係
止部65は、環状フレーム66に引きつけられるにもか
かわらず、より大きな磁力を有する円筒スリーブ26に
スムーズに吸着されることになる。尚、以上のことは、
環状フレーム66や補強プレート80が必ず磁性体で形
成されなければならないことまで意味するわけではない
が、それらを磁性体で形成した場合の一つの有効な効果
として考えることができる。
【0071】他の構造を用いてスライダー56を円筒ス
リーブ26にスムーズに吸着させることもできる。スラ
イダー56(特に、その係止部65)と磁石22との間
に、非磁性材で形成された磁気ギャップ部材を設けるの
も一つの方法である。例えば、磁石の強さやその大き
さ、円筒スリーブに対する係止部65の形状や面積、そ
して、移動距離や、その他の部材との協働磁気作用にも
よるが、0.01mm〜10mmの厚みを有した非磁性
材から成る磁気ギャップ部材を、スライダー56の係止
部65と磁石22の間に位置付けることによって、スラ
イダー56を円筒スリーブ26にスムーズに吸着させる
ことができる。このことは、本発明者の実験によって実
証済みである。また、磁気ギャップ部材を設ける代わり
に、スライダー56自身や、磁石22自身、そしてこの
スライダー56(特にその係止部65)と磁石22の間
のいずれかの部材に非磁性材のメッキをすることによっ
ても、同様の効果を得ることができる。メッキの厚み
は、メッキ液に浸す時間によって様々な厚みに調節可能
であり、従って、スライダー56に適当な厚みのメッキ
を施せば、上と同様の効果を得ることができる。尚、従
来、このような非磁性の磁気ギャップ部材を設けたもの
は存在しない。例えば、本願出願人自身による特開昭5
0−112170号に開示されているように、磁石を保
護するために設けた非磁性材から成る磁石カバーが、結
果的に磁石22とスライダー56との間に位置付けられ
て、あたかも磁気ギャップ部材のようにみえるものはあ
るが、これらの従来例では、この非磁性材である磁石カ
バーをスライダー56をスムーズに動かすための道具と
して積極的に利用することを意図したものではない。さ
らに言えば、上に挙げた特開昭50−112170号の
出願当時は、例えばフェライト磁石のような脆く欠けや
すい磁石しかなかったため、磁石を保護する目的で磁石
カバーを設ける必要があっただけである。特開昭50−
112170号に開示された磁石カバーも、このような
目的で設けられているものであって、本発明のように、
スライダー56をスムーズに動かすための道具として利
用することを意図したものではない。本願出願人は、今
回初めて、このような非磁性材であっても、その厚み次
第ではスライダー56をスムーズに動かすための磁気ギ
ャップ部材として利用できることを実験によって確かめ
た。尚、この非磁性の磁気ギャップ部材を磁性体や磁性
体メッキと組合せることもできる。また、その他の非磁
性の磁気ギャップ部材として、塗装やプラスチック部
材、そして、その他も考えられる。尚、磁気ギャップ部
材の替わりに空隙を利用してもよい。これらの設計は自
由である。
【0072】前述した原理に関連して、この磁気止め具
では、第1組立体と第2組立体を組み合わせる前にスラ
イダー56の位置をロック解除位置にするといった作業
は不要である。即ち、この磁気止め具では、第1組立体
と第2組立体を組み合わせる際に、スライダー56の係
止部65が第2組立体の整列穴を塞いでしまうような位
置、即ちロック位置に存在している場合でも、上に述べ
た原理によって環状フレーム66や補強プレート80や
磁石22にスライダー56が引きつけられる力が小さく
されていることから、また、前述したように係止部65
と係止ピンのヘッド38の間の摩擦抵抗が小さくされて
いることから、スライダー56は、第1組立体の、特
に、その係止ピン34のヘッド38の部分と係止部65
との衝突を通じてロック位置から自然に且つ容易にずれ
る。この場合、係止部65は、一旦そのような位置から
ずらされた後に、再び自動的に円筒スリーブ26に吸着
され、ロックを自動的に完了させることができる。従っ
て、この磁気止め具では、組み合わせを行なう前にスラ
イダー56の位置を所定位置、即ち、ロック解除位置に
するような作業は不要である。
【0073】図4に、図3のA−A線断面図を示す。こ
の図は、ロック位置、及び、ロック解除位置におけるス
ライダー56とその周辺部品の位置関係を明らかにした
ものである。図4の(a)は、ロック位置における位置
関係を、図4の(b)は、ロック解除位置における位置
関係をそれぞれ示している。
【0074】図4の(a)から明らかなように、ロック
位置では、スライダー56の係止部65は円筒スリーブ
26の外周面に吸着された位置にある。この結果、第1
組立体と第2組立体の組み合わせを解除しようとしても
(つまり、図において係止ピン34等を紙面垂直下方に
移動させようとしても)、二点鎖線で示した係止ピン3
4のヘッド38が、スライダー56の係止部65と衝突
してしまうため、このロックを解除することはできな
い。
【0075】このロックを解除するには、(b)に示す
ように、係止部65を少なくとも係止ピン34のヘッド
38の外周よりも外側へ移動させなければならない。係
止部65は、スライダー56を図の矢印方向に動かすこ
とによって移動させることができる。スライダー56を
矢印方向に移動させることにより、係止部65はヘッド
38の外周よりも外側へと押しやられ、この結果、係止
ピン34と係止部65の衝突が解除される。つまり、ロ
ックは解除される。尚、ロックの解除前後にわたって、
第1組立体からの磁気は、実質的に、スライダーの係止
部65に働いている。これは、前述した、スライダー5
6の形状および環状フレーム66のガイド69の磁気シ
ールド機能によるものである。
【0076】次に、図5を参照して、本発明の磁気止め
具の使用例を説明する。本発明の磁気止め具は、ハンド
バックやカバン、ベルト、ランドセル、リュックサッ
ク、シガレット、アタッシュケースのような各ケース、
ドア、その他様々な対象物に使用することができる。こ
こでは、代表例として、ハンドバックを例に挙げて説明
する。図5に、ハンドバックに固定された第1組立体と
第2組立体を、ハンドバックの部分拡大図とともに横側
面図で示している。
【0077】本実施形態によれば、第1組立体及び第2
組立体は、ハンドバックの本体4の表側及び蓋3の裏側
に、それぞれ固定される。但し、これとは逆に、第1組
立体をハンドバックの蓋3に、第2組立体をハンドバッ
クの本体4に、それぞれ固定することもできる。
【0078】これらの組立体は、各組立体に設けられた
留め具18、54によって所定位置に固定される。前述
したように、これらの留め具は2本の固定部分18、5
4(図1、図2によく示されている)を有しているが、
これらの固定部分に対応して、本体4と蓋3のそれぞれ
に、固定部分を貫通させるための1組の穴(図示されて
いない)が設けられている。これらの穴に各固定部分1
8、54を完全に押し込んだ後、これらの各固定部分を
外側(若しくは内側)に向かってハンマー等で打ち付け
て、折り曲げることにより、第1組立体と第2組立体を
それぞれ、本体4や蓋3に固定することができる。既に
述べたように、第2組立体はフレーム66のガイド69
によって上下方向における強度が強化されていることか
ら、この固定作業によって、破壊され、或いは、変形さ
れることはない。
【0079】尚、一般には、これらの固定がより確実に
行われるよう、固定部分18と本体4の間、及び、固定
部分54と蓋3の間に、それぞれ、座金6、5が配置さ
れる。これらの座金6、5には、本体4や蓋3に設けら
れた穴に対応して同様の穴が設けられている。座金を使
用する場合には、留め具の各固定部分18、54を、そ
れぞれ、本体4と座金6の穴、或いは、蓋3と座金5の
穴に、それぞれ、この順番で貫通させた後に折り曲げれ
ばよい。また、第1組立体と第2組立体をハンドバック
等に固定する方法としては、留め金14、48を利用す
る以外にカシメ止め、ネジ止め、その他の方法でもよ
い。
【0080】本体4と蓋3にそれぞれ固定された第1組
立体と第2組立体が組み合わされたとき、即ち、ハンド
バックの蓋がロックされたとき、第1組立体や第2組立
体は、ハンドバックの本体4と蓋3の間に位置付けら
れ、そして外部からはほとんど見えないようにするのが
好ましい。これら第1組立体と第2組立体のロックの解
除は、本体4と蓋3との隙間に指を入れ、第2組立体の
スライダーのツマミ部62を押すことによって行うこと
ができる。この操作が容易になるように、第2組立体の
ツマミ部62は図示のように蓋3の縁7の付近又は同位
置に固定しておくのが好ましいがもちろん、縁7より出
してもよい。また、他の解除方法として、第2組立体の
レバーをハンドバッグに固定しておき、レバーが固定さ
れたハンドバッグ部分を押すといった方法も考えること
ができる。尚、図面には表されていないが、本体4や蓋
3は少なくとも2枚の皮や布等を重ねるようにしてぬい
あわされて形成されており、各固定部分18、54の折
り曲げ部分は、丁度これらの2枚の部材間に位置付けら
れる。従って、これらの固定部分は外部からは見えな
い。また、ツマミ部62が蓋3の縁7と同位置のとき、
ツマミ部62がじゃまになり、ミシン等で縫い会わすこ
とが出来ない。それを解決するには、固定部分54が蓋
3の所定位置に固定された時に第2組立体のみを、即ち
レバー部60やツマミ部62も含めて、右か左へ実質的
に90度位回すことのできる構造(図示されていな
い。)にすれば、ミシン等で縫いあわすことが出来る。
そして、その後、ツマミ部62を含めた第2組立体を所
定位置へ戻せばよい。
【0081】以上の固定方法によれば、第1組立体と第
2組立体が組み合わされたとき、これらの組立体は実質
的に外部に露出し得ないことから、この磁気止め具は、
ハンドバックの好きな部分にユーザの好みに応じて様々
な装飾品(図示されていない)を施すことができる。し
たがって、止め具によって、デザインが決定されてしま
ったり、ユーザの好みを十分に反映させることはできな
いといった問題は生じない。
【0082】ハンドバックを例に挙げて本発明の磁気止
め具の使用例を説明してきたが、本発明の磁気止め具
は、ハンドバックに限らず、ランドセルやカバン、ベル
ト、リュックサック、シガレット、アタッシュケースの
ような各ケース、ドアのノブ等、ロックを必要とする様
々な対象物に利用することができる。従って、本発明の
磁気止め具を使用する対象物については限定されるもの
ではない。
【0083】尚、上の各実施形態において、部品を非磁
性材で形成する場合には、例えば磁性材で形成されたそ
れらの部品に非磁性材のメッキを施すことにより、非磁
性材で形成した部品と同様の効果を発揮させることもで
きる。従って、各実施形態において、非磁性材で形成す
べき部材を、非磁性材のメッキが施された磁性部材や非
磁性材で覆った磁性部材と置き換えることもできる。ま
た、非磁性材に磁性材のメッキを施し、または磁性材で
おおい、そして、磁性材としての効果を発揮させること
もできる。このように、メッキには、さび止め、装飾の
他、各部品の一部及び全体の表面を非磁性体や磁性体と
するためにも利用することができる。特に、この利用法
は、部材の一部、例えば、スライダーの係止部65だけ
を磁性体とする場合等に有効と考えられる。また、上の
実施形態において、磁石は、必ずしも、第1組立体に設
ける必要はなく、第2組立体に設けてもよい。例えば、
磁石を、第2組立体の環状フレームと補強プレートの間
に位置付ける方法があり、また、環状フレーム66を省
いて、スライダー56と環状プレート10との間に磁石
22を位置付けてもよい。そして、磁石22は、プラス
チック磁石や、その他の磁石でもよいし、それらの磁石
にメッキを施してもよい。そしてその他の方法も考えら
れる。更に、本発明の磁気止め具は、全体としてほぼ円
筒形状を有するが、必ずしも円筒形状とする必要はな
く、全体として、例えば矩形の筒状、楕円、その他様々
な形状とすることもできる。その他様々な変更が当業者
には明らかであろう。
【0084】また、環状プレート10は、前述したよう
に磁性体で形成されている必要はなく、非磁性体で形成
されていてもよい。明らかなように、環状プレート10
が非磁性体で形成されている場合には、磁石22の磁気
作用によっては、磁石や円筒スリーブ26を環状プレー
ト10に対して固定することはできないが、それらを溶
接、接着材、かしめ、ネジ止め、その他様々な方法で固
定すれば十分である。尚、磁石に留め金14を取付ける
場合も同様である。
【0085】更に、ヘッド38は、前述したように非磁
性体で形成するのが好ましいのであるが、必ずしも非磁
性体で形成する必要はなく、磁性体で形成してもよい。
【0086】更にまた、第1組立体の円筒スリーブ26
は、第1組立体と第2組立体が組み合わされたときに、
収容部材40と環状フレーム66の間の閉じた収容空間
を必ずしも貫通する必要はなく、スライダー56の近傍
に到達すれば十分である。この場合でも、円筒スリーブ
26からの磁気作用によって、スライダー56はロック
位置へと移動され得るからである。
【0087】尚、従来技術で述べたように、第2組立体
に環状突出部を設けると外観は損なわれるが、ガイド6
9に加えてこれを設けることにより、第1組立体と第2
組立体の間の横ずれをより効果的に防止することもでき
る。
【0088】例えば、図3に示された第2組立体の環状
フレーム66の円縁、換言すれば、吸着面67の側面
に、第1組立体との組合せ方向に向かって外部に延出さ
れた(突出する)環状突出部、即ち、縁状ガイドを設け
て、第1組立体と第2組立体が組み合わされるときに、
この縁状突出部によって第1組立体の円縁(実施形態の
例で言えば、カバー30または、カバー30を設けてい
ないときは磁石22の円縁)を外部から覆うような方法
でそれらを組み合わせるようにすることによって、第1
組立体と第2組立体の間の横方向のずれを防止すること
ができる。
【0089】更に言えば、ガイド69を設ける代わり
に、このような縁状突出部だけを設けて、第1組立体と
第2組立体の間の横ずれを防止することも可能である。
例えば、第2組立体における縁状突出部の高さ、即ち、
第2組立体(実施形態の例で言えば、環状フレーム6
6)の前面との直交方向(第1組立体と第2組立体の組
合せ方向)における縁状突出部の突出の高さを、第1組
立体における係止ピンの高さ、即ち、直交方向(第1組
立体と第2組立体の組合せ方向)における第1組立体
(実施形態の例で言えば、カバー30または、カバー3
0を設けていないときは磁石22)の前面からの係止ピ
ンの突出の高さと、実質的に等しいか、或いは、それよ
り大きく設定しておけば、第1組立体と第2組立体が組
み合わされている間は第2組立体の縁状突出部によって
第1組立体の位置が規定されていることになるから、ガ
イド69を設けずとも、第1組立体と第2組立体の間の
横ずれを防止することが可能である。但し、この縁状突
出部の高さは設計によって自由に設定することができ
る。
【0090】以下、図6乃至図8を参照して、このよう
な縁状突出部をより具体的に説明する。これらの各図
は、磁気止め具を図3と同様の中心線断面図で示した図
であり、また、図中の番号は図1乃至図5に示した番号
が示す部材と同じか、或いは、それに相当する部材を示
している。但し、これらの図6乃至図8に、上に説明し
たガイド(図2、図3の69)は示されていない。
【0091】図6の実施形態は、第1組立体に縁状突出
部33を、同じく第1組立体に磁石22を設けた例を示
す。なお、この実施形態では、縁状突出部33は、カバ
ー30に形成されている。第1組立体と第2組立体が組
み合わされる際、第1組立体の吸着面31の側面に設け
た縁状突出部33は、その内側に第2組立体の吸着面6
7を内包した状態で第2組立体の吸着面67の側面66
aに沿って案内される。また、第1組立体と第2組立体
が組み合わされた後、第1組立体の縁状突出部33は、
第2組立体の吸着面67の側面66aの少なくとも一部
を外側から覆う。この構成により、第1組立体と第2組
立体を組合せる際、或いは、それらを組合せた後に、第
1組立体と第2組立体の間の横方向ずれを有効に防止す
ることができる。尚、図示の例では、縁状突出部33は
磁石カバー30を打ち抜き、そして絞ることによって形
成されたものとしているが、必ずしもそのようにする必
要はない。例えば、磁石カバー(図示されていない)を
設けずに、磁石22の本体に縁状突出部(図示されてい
ない)を設けてもよいし、その他の方法でもよい。ま
た、磁石22はプラスチック磁石でもよいし、更にこの
プラスチック磁石にメッキをしてもよい。
【0092】特に、図6に示した実施形態のように、磁
石22と縁状突出部33を同じ組立体に設けた場合に
は、それらを同じ組立体に設けていない場合には得るこ
とができない効果を得ることができる。この効果を明ら
かにするため、第1組立体と第2組立体が組み合わされ
ていない場合を想定する。このような状態で、特に磁石
を設けた側の組立体に、例えば、クレジットカードや、
電車の切符のような磁気カードを近づけてしまった場
合、通常、この磁気カードは組立体に設けた磁石の磁気
作用によって破壊されてしまう。しかしながら、組立体
に縁状突出部33を設けておくことにより、磁気カード
が縁状突出部33と衝突した場合には、それ以上磁石2
2に接近することがないから、磁気カードの破壊を予防
または防止することが可能である。尚、一般に、よく知
られているように磁気の作用は離間距離の2乗に反比例
して減少することから、このような小さな距離でも十分
に大きな効果が得られる。
【0093】図7の実施形態は、上とは逆に、第2組立
体に縁状突出部75と磁石22を設けた例を示す。但し
この実施形態では、図6のそれと異なり、カバーではな
く、環状フレーム66に縁状突出部75が設けられてい
る。ここでも、磁石22と縁状突出部75が同じ組立体
に設けられていることから、図6の実施形態と同様に、
磁気カードの破壊を有効に予防または防止することがで
きる。また、図6の実施形態と同様に、この実施形態に
おいても第1組立体と第2組立体が組み合わされる際、
第2組立体の吸着面67の側面に設けた縁状突出部75
は、その内側に第1組立体の吸着面11を内包した状態
で第1組立体の吸着面11の側面10aに沿って案内さ
れ、また、第1組立体と第2組立体が組み合わされた
後、第2組立体の縁状突出部75は、第1組立体の吸着
面11の側面10aの少なくとも一部を外側から覆う。
したがって、第1組立体と第2組立体を組合せる際、或
いは、それらを組合せた後に、第1組立体と第2組立体
の間の横方向ずれを有効に防止することができる。特に
図示の例では、縁状突出部75は環状フレーム66を打
ち抜き絞ることによって形成されたものとしているが、
必ずしもそのようにする必要はなく、他の方法でそのよ
うな縁状突出部を設けてもよい。尚、図7中、参照番号
13で示した部材は磁気ギャップ部材である。
【0094】この図7の実施形態では、縁状突出部75
を設けることにより、横ずれ防止の他に、次のような効
果を得ることもできる。即ち、第1組立体と第2組立体
が組み合わされる際に、これらの組立体が多少ずれた状
態で接近し(図5を参照して説明したように、本発明の
磁気止め具をハンドバックの本体と蓋に使用したような
場合等に、このような状態が発生してしまうことが多
い)、第1組立体の係止ピン34のヘッド38が環状フ
レーム66の穴71にうまく入らず、環状フレーム66
の前面(吸着面67)と衝突してしまうことがあるが、
このような場合でも、本発明では、縁状突出部75が設
けられているために、第1組立体の係止ピン34のヘッ
ド38がこの縁状突出部75の内側に取り込まれてさえ
いれば、その後に組立体同士(ハンドバックの本体と蓋
同士)を多少ずらしてやるだけで、容易に係止ピン34
のヘッド38を環状フレーム66の穴71に案内させる
ことができる。したがって、縁状突出部75には、第1
組立体と第2組立体の組合せを容易にするという効果が
ある。
【0095】図8の実施形態は、図6の実施形態と図7
の実施形態を組合せたものに相当する。即ち、第2組立
体に縁状突出部75を設け、一方、第1組立体に磁石2
2を設けた例である。この場合には、図6や図7とは異
なり、磁気カードの破壊を予防または防止するという利
点はないが、第1組立体と第2組立体の間の横方向ずれ
を有効に防止することができる。また、この図8の実施
形態は、図7の実施形態と同様に、環状突出部75によ
って第1組立体と第2組立体の組合せを容易にするとい
う利点を有する。
【0096】この図8の実施形態では、環状フレーム6
6を特に磁性体で形成した場合、縁状突出部75を設け
ることによって、第1組立体と第2組立体の吸着力をよ
り高めるという効果を得ることができる。これを説明す
るため、図8の磁石22の上側にN極、下側にS極が、
それぞれ配置されているものと仮定する(逆に配置した
場合も同様に考えることができる)。この場合、上側の
N極側からの磁気は、図示矢印ハで示されているように
環状フレーム66を通じてS極側に導かれることにな
る。このとき、本発明では、縁状突出部75を設けてい
ることから、このN極側から磁気は縁状突出部75の頂
上部75aにまで導かれ、この頂上部75aから空気中
を伝播して外側且つ下方に向かって降下し、第1組立体
の環状プレート10を通過して、S極側に至る。このよ
うに、縁状突出部75を設けることによって、N極側か
らの磁気の流れを第1組立体と第2組立体の双方を効果
的に通ずるものとすることができ、それらの間により強
力な磁力を発生させることができる。よって、縁状突出
部75を設けることによって、第1組立体と第2組立体
の間の吸着力をより高めることができるという効果が得
られる。
【0097】更に、この縁状突出部75には、環状フレ
ーム66をより堅牢にするという効果もある。即ち、縁
状突出部75を設けることによって、環状フレーム66
の強度、特に、ひねりに対する強度を高めることができ
る。環状フレーム66は比較的薄い板で製造することと
しているから、この効果は非常に重要であるということ
ができる。以上述べたように、縁状突出部75を設ける
ことには、相当の効果が存在し、多少見た目は悪くなる
ものの、それを補って余りある効果があるということが
できる。
【0098】図9の実施形態は、図8の実施形態とは逆
に、縁状突出部33aを第1組立体に、また、磁石22
を第2組立体に、設けた例である。この場合にも、上と
同様の効果を得ることができる。尚、前に挙げた部材と
同一のまたはこれに相当する部材には、前の番号と同一
の番号を付している。
【0099】図10に、第1組立体と第2組立体の横方
向ずれを防止するための他の実施形態を図6乃至図9と
同様の方法で示す。
【0100】図10の実施形態は、第1組立体、特にそ
の円筒スリーブ26の下側に、環状の拡張ガイド部27
を設けた例である。拡張ガイド部27の外径、更に言え
ば、第1組立体と第2組立体の組み合わせ方向との直交
(交差)方向における外径は、先端の係止ヘッド38の
外径と実質的に同じ大きさであって、また、円筒スリー
ブ26の部分の外径よりも大きく設定されている。拡張
ガイド部27に対応して、第2組立体の穴の外径、特
に、その入り口付近における外径は、係止ヘッド38や
拡張ガイド部27の外径よりも実質的に若干大きくされ
ている。第1組立体と第2組立体が組み合わされる際、
或いは、それらが組み合わされた後に、第1組立体の拡
張ガイド部27は、第2組立体の穴の入り口付近に嵌ま
り、それら組立体の間の横ずれを有効に防止する。尚、
円筒スリーブ26の下側の外径は、係止ヘッド38の外
径と必ずしも実質的に同じにされている必要はなく、係
止ヘッド38の外径よりも大きく設定されていれば、同
様の効果を得ることができる。例えば、特に図示しない
が、円筒スリーブ26を円錐状とし、その最も大きな底
面の外径を、係止ヘッド38の外径と実質的に同じか、
または、それよりも大きく設定したような場合にも、上
と同様の効果を得ることができる。また、拡張ガイド部
27は、必ずしも環状とする必要はなく、矩形、棒状そ
の他どのような形状でもあってもよい。
【0101】最後に、図11を参照して、本発明のスラ
イダー56の他の実施形態について説明する。図11に
示したスライダー56aと、図1乃至図5を参照して上
に説明したスライダー56は、そのレバー部分60aの
形状のみが異なり、他の部分の形状は全く同様である。
更に言えば、この実施形態のスライダー56aのレバー
部分60aには、ツマミ部が設けられておらず、代わり
に、延長部材86を取り付けるための穴87が形成され
ている。
【0102】スライダー56aに延長部材86を取り付
けることにより、スライダー56aのレバー部分60a
を実質的に延長することができる。延長部材86は、例
えば、組立体、特に第2組立体がハンドバック等の本体
と蓋の隙間であって、蓋3の縁7より奥深い位置に取り
付けられている場合に必要となる。前述したように、第
1組立体と第2組立体のロックの解除は、これら本体と
蓋との隙間に指を入れ、第2組立体のレバー部分を押す
ことによって行われるのであるが、第2組立体の位置が
あまりに奥深いと、解除が不可能になってしまうからで
ある。
【0103】延長部材86は、二枚の板金、即ち、内板
88と外板89から形成されている。これらの板金は、
薄い金属板を打ち抜き、絞り、折り曲げなどすることに
よってそれぞれ形成され、その後に、図示のように互い
に固定される。これらの間の固定は、内板88の中心穴
93に、外板の内側に向かう突出部94を貫通させ、そ
こでかしめる。その他、半田付けやろう付けや、スポッ
ト溶接、または、その他の方法を用いても勿論よい。
尚、外板の先端部は内側に向かって多少円弧状95に切
断されているが、これはデザイン上、環状フレーム66
の外周に合わせたのであって、その他の形状でもよい。
【0104】特に、スライダー56aとの接続部にあた
る先端部付近に着目してほしい。この部分では、スライ
ダー56aのレバー部分60aを受け入れるための開口
90が形成されている。開口90の大きさは、スライダ
ー56aのレバー部分を受け入れるのに十分な大きさで
ある。スライダー56aはこの開口90に、レバー部分
60aを押し込むことによってそこに取り付けられ、ま
た、この開口90から、レバー部分60aを引き抜くこ
とによってそこから取り外すことができる。ただし、一
旦取付けられた後は、そこから取り外すことができない
ようにしてもよい。
【0105】開口90の一部を形成する、内板88の先
端中央付近に、外部からの押圧によって形成された突起
が内側に向かって設けられている(ただし、図面では、
突起ではなく窪み91として現れている)。スライダー
56aに延長部材86を取り付ける際、この突起91は
スライダー56aの対応部分に設けられた穴87と係合
する。
【0106】突起(91)を設けた内板88の先端中心
部分は、両側に切り込み92を設けることによって弾性
変位可能とされている。この変位作用によって、内板8
8の突起(91)はスライダー56aの穴87に所定の
力で取り付けられるとともに、そこから自由に取り外す
ことができる。延長部材86の着脱作用をより有効に発
揮させるため、特に内板88は、リン青銅で形成すると
よい。ただし、これに限らず鉄その他の金属やプラスチ
ック等の非金属を用いることもできる。外板89の材質
も特に限定されるものではないが、強度を考慮すれば、
内板88、外板89ともに金属(真鍮や鉄およびその
他)で形成するのが好ましい。
【0107】尚、当業者であれば、本明細書に記載され
た様々な実施形態の組合せを容易に思い付くであろう
が、本願は勿論、これらの構成をも含む。
【0108】
【発明の効果】本発明によれば、組立体の強度が強化さ
れ、また、第1組立体と第2組立体の間のずれを防止す
ることができる磁気止め具が提供される。更に、本発明
によれば、磁石の上で係止材をスムーズに移動させるた
めの構成が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による磁気止め具の組立斜視図。
【図2】本発明による磁気止め具の第1組立体と第2組
立体のそれぞれの分解斜視図。
【図3】第1組立体と第2組立体の組み合わせ時におけ
るロックの動作機構を説明する図。
【図4】図3のA−A線断面図。
【図5】本発明の磁気止め具の使用例を説明する図。
【図6】本発明の縁状ガイドの一実施形態を示す図。
【図7】本発明の縁状ガイドの別の実施形態を示す図。
【図8】本発明の縁状ガイドの更に別の実施形態を示す
図。
【図9】本発明の縁状ガイドの更に別の実施形態を示す
図。
【図10】本発明の拡張ガイド部の一実施形態を示す
図。
【図11】本発明のスライダーの他の実施形態を示す
図。
【符号の簡単な説明】
1 第1組立体 2 第2組立体 10 環状プレート 10a 側面 11 吸着面 14 留め金 22 磁石 26 円筒スリーブ 27 拡張ガイド部 30 カバー 31 吸着面 30a 側面 33 縁状突出部 34 係止ピン 36 係止ピンの支柱 40 収容部材 48 留め金 56 スライダー 65 スライダーの係止部 66 環状フレーム 66a 側面 67 吸着面 69 環状フレームのガイド 75 縁状突出部 80 補強プレート

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対して止められるべき一対の部材
    のうちの一方の部材に取り付けられる第1組立体と、他
    方の部材に取り付けられる第2組立体とから成る磁気止
    め具において、前記第1組立体と第2組立体は、いずれ
    か一方の組立体に設けた磁石の作用によって、それらの
    吸着面にて互いに吸着され組み合わされるものであり、
    前記第1組立体は、自身の吸着面から前記第2組立体と
    の組み合わせ方向に向かって外部に突出された係止手段
    を有しており、前記第2組立体は、自身の吸着面から前
    記第1組立体との組み合わせ方向とは逆方向に向かって
    第2組立体の内部に延出されたガイド手段を有してお
    り、前記第1組立体と第2組立体が組み合わされると
    き、前記係止手段は前記ガイド手段の内部を案内される
    ようになっており、前記第2組立体は更に、前記第1組
    立体と第2組立体が組み合わされたときに、前記係止手
    段に対するロック位置へ移動されて前記第1組立体と第
    2組立体の組み合わせをロックする対応係止手段と、こ
    のロックを解除する解除手段とを有することを特徴とす
    る磁気止め具。
  2. 【請求項2】 前記第1組立体の係止手段は磁気を帯び
    ており、前記第2組立体の対応係止手段は磁性体で形成
    されており、前記第1組立体と第2組立体が組み合わさ
    れたとき、前記第2組立体の対応係止手段は前記第1組
    立体の係止手段に対するロック位置へ前記磁気の作用に
    よって移動されて前記第1組立体と第2組立体の組み合
    わせをロックする請求項1記載の磁気止め具。
  3. 【請求項3】 前記第2組立体のガイド手段の一部に、
    前記対応係止手段を前記第1組立体の係止手段に吸着さ
    せるための切り欠きが設けられている請求項1または2
    記載の磁気止め具。
  4. 【請求項4】 前記ガイド手段は磁性体で形成されてい
    る請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁気止め具。
  5. 【請求項5】 前記第2組立体は、更に、前記吸着面を
    一方の面に有するフレームと、該フレームの一方の面と
    は反対側の面との間に前記対応係止手段を収容する収容
    部材と、を有しており、前記ガイド手段は、前記フレー
    ムにのみ設けられたガイド手段によって、或いは、前記
    収容部材にのみ設けられたガイド手段によって、或い
    は、前記フレームのガイド手段と前記収容部材のガイド
    手段とを組合せることによって形成されている請求項1
    乃至4のいずれか1項に記載の磁気止め具。
  6. 【請求項6】 前記フレームは、薄板の打ち抜き、折り
    曲げ、絞り加工によって形成されている請求項5記載の
    磁気止め具。
  7. 【請求項7】 前記フレームの一方の面とは反対側の面
    に補強プレートを設け、前記補強プレートと前記収容部
    材との間に前記対応係止手段を位置付ける請求項5また
    は6に記載の磁気止め具。
  8. 【請求項8】 前記補強プレートに、前記ガイド手段の
    周囲を覆って前記ガイド手段を補強する補強ガイド手段
    を設けている請求項7記載の磁気止め具。
  9. 【請求項9】 互いに対して止められるべき一対の部材
    のうちの一方の部材に取り付けられる第1組立体と、他
    方の部材に取り付けられる第2組立体とから成る磁気止
    め具において、前記第1組立体と第2組立体は、いずれ
    か一方の組立体に設けた磁石の作用によって、それらの
    吸着面にて互いに吸着され組み合わされるものであり、
    前記第1組立体は、自身の吸着面から前記第2組立体と
    の組み合わせ方向に向かって係止手段を有しており、前
    記第2組立体は、自身の吸着面に穴を有しており、更
    に、前記第1組立体若しくは第2組立体のいずれか一方
    の吸着面の側面に、前記第1組立体と第2組立体が組み
    合わされたときに、他方の組立体の吸着面の側面の少な
    くとも一部を外側から覆うように、前記組み合わせ方向
    に向かって外部に延出された縁状ガイド手段が設けられ
    ており、前記第1組立体と第2組立体が組み合わされる
    とき、前記第1組立体の係止手段は前記第2組立体の穴
    へ案内され、前記第1組立体若しくは第2組立体のいず
    れか一方に設けた縁状ガイド手段は他方の組立体の吸着
    面の側面に沿って案内されるようになっており、前記第
    2組立体は、更に、前記第1組立体と第2組立体が組み
    合わされたときに、前記第1組立体の係止手段に対する
    ロック位置へ移動されて前記第1組立体と第2組立体の
    組み合わせをロックする対応係止手段と、このロックを
    解除する解除手段とを有することを特徴とする磁気止め
    具。
  10. 【請求項10】 互いに対して止められるべき一対の部
    材のうちの一方の部材に取り付けられる第1組立体と、
    他方の部材に取り付けられる第2組立体とから成る磁気
    止め具において、前記第1組立体と第2組立体は、いず
    れか一方の組立体に設けた磁石の作用によって、それら
    の吸着面にて互いに吸着され組み合わされるものであ
    り、前記第1組立体は、自身の吸着面から前記第2組立
    体との組み合わせ方向に向かって係止手段を有してお
    り、前記第2組立体との組み合わせ方向における前記係
    止手段の後端側の前記組み合わせ方向との交差方向にお
    ける外径が、前記係止手段の先端側の前記組み合わせ方
    向との交差方向における最も大きな外径と、実質的に同
    じか若しくはそれより大きく設定されており、前記第2
    組立体は、自身の吸着面に穴を有しており、前記第1組
    立体と第2組立体が組み合わされるときに、前記第1組
    立体の係止手段は前記第2組立体の穴に沿って案内され
    るようになっており、前記第2組立体は、更に、前記第
    1組立体と第2組立体が組み合わされたときに、前記第
    1組立体の係止手段に対するロック位置へ移動されて前
    記第1組立体と第2組立体の組み合わせをロックする対
    応係止手段と、このロックを解除する解除手段とを有す
    ることを特徴とする磁気止め具。
  11. 【請求項11】 前記第2組立体の穴に、該第2組立体
    の吸着面から前記第1組立体との組み合わせ方向とは逆
    方向に向かって少なくとも前記組み合わせ方向における
    前記係止手段の長さと実質的に同じ長さまで第2組立体
    の内部に延出されたガイド手段を設け、前記第1組立体
    と第2組立体が組み合わされるとき、前記係止手段が前
    記ガイド手段の内部を案内されるようにしている請求項
    9または10に記載の磁気止め具。
  12. 【請求項12】 互いに対して止められるべき一対の部
    材の一方の部材に取り付けられる第1組立体と、他方の
    部材に取り付けられる第2組立体とから成る磁気止め具
    において、前記第1組立体は、固定板と、該固定板に設
    けられた係止部とを少なくとも備えており、前記第2組
    立体は、前記係止部に対するロック位置へと移動され得
    る磁性体からなる係止材と、該係止材に作用して前記ロ
    ック位置からロック解除位置へと移動させるための解除
    手段とを少なくとも備えており、更に、前記第1組立体
    若しくは第2組立体のいずれか一方に、前記第1組立体
    と第2組立体が組み合わせられたときに前記固定板と前
    記係止材との間に位置付けられる磁石と、この磁石と前
    記係止材との間に位置づけられる磁気ギャップが設けら
    れており、前記係止材は前記磁石の作用によって前記係
    止部に対するロック位置へと移動され得るようにしてい
    ることを特徴とする磁気止め具。
  13. 【請求項13】 前記磁気ギャップを非磁性材又は非磁
    性材から成るメッキで形成している請求項12に記載の
    磁気止め具。
  14. 【請求項14】 前記固定板を設けずに、前記磁石を第
    1組立体に設け且つ該磁石に前記係止部を設けている請
    求項12または13に記載の磁気止め具。
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