JPH09264306A - 留め具における吸着具及び留め具における吸着具の組み付け構造 - Google Patents

留め具における吸着具及び留め具における吸着具の組み付け構造

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JPH09264306A
JPH09264306A JP9907396A JP9907396A JPH09264306A JP H09264306 A JPH09264306 A JP H09264306A JP 9907396 A JP9907396 A JP 9907396A JP 9907396 A JP9907396 A JP 9907396A JP H09264306 A JPH09264306 A JP H09264306A
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suction tool
tool
hole
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permanent magnet
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JP9907396A
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Tamao Morita
玉男 森田
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Tarmo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取り付け面に対する突き出し幅を少なくし、
しかも、被吸着具を確実に吸着するに必要な磁気を備え
た吸着具及び組み付け構造の提供。 【解決手段】 磁極方向に透し穴11を備え、且つ磁極
面10aに強磁性材20を備える永久磁石10を有する
吸着具Aと、この吸着具Aに吸着される被吸着具Bとよ
り、吸着具Aの盲穴3の底面をなす強磁性材20又は盲
穴3内の強磁性材20から突き出されている強磁性突起
22に対して、被吸着具Bの強磁性材30を当接吸着す
るようにした留め具であって、吸着具Aが、被吸着具B
を吸着する側と反対の側に取り付け対象物Dの取り付け
穴dに対して差し入れられる差し入れ部2を備え、且
つ、被吸着具Bを吸着する側に、取り付け穴dの穴縁に
連続している面d’に当接する突き出し部1を備えた吸
着具及びその組み付け構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、永久磁石の吸着
力を用いた留め具、特に、取付け対象物に対して、一部
を埋設状態に組み付けられる吸着具、及び当該吸着具の
組み付け構造の提供に関する。
【0002】
【従来の技術】永久磁石の吸着力を利用した留め具は、
既に多方面に亘って用いられており、使用目的に適合し
た種々の構造を備えたものが提案されている。
【0003】かかる永久磁石の吸着力を利用した留め具
の典型例として、例えば、磁極方向に亘って孔の開設さ
れてる永久磁石の一方の磁極面に鉄板を吸着状態に添装
すると共に、この磁極面に備えられた鉄板と永久磁石と
を、下面開口のケース内に収め入れ、この鉄板と永久磁
石とを抱持して構成される吸着具と、この吸着具、特
に、前記永久磁石の孔を含んで構成される吸着具の盲孔
内に差し入れられる鉄製の突起と、この盲孔の開設され
ている吸着具の面に吸着される鉄板とを備えた被吸着具
とで構成される留め具があった。
【0004】かかる留め具にあっては、被吸着具の突起
を、吸着具における盲孔内に差し入れた状態で、この盲
孔内で、被吸着具の突起先端が、吸着具に当接、吸着さ
れ、同時に、被吸着具の鉄板部が、吸着具における該盲
孔の開設されている面側に吸着される構成としてあり、
これらの吸着具と、被吸着具とが、夫々の非吸着側の面
を、取付け対象物の面に添装した態様で、この取付け対
象物に取付け用いられる構成としてあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来の留め具に
あっては、留め具を構成している吸着具が、その吸着面
と反対の面側を、取付け対象物の取り付け面に対して添
装の状態で止め付けられており、このため取り付け対象
物の取り付け面から、この取り付け吸着具が、この取り
付け吸着具における厚さ相当分をそっくり突き出した態
様とされ、このため該吸着具に対して被吸着具を吸着し
た際に、互いに留め付けられる各取り付け対象物が、相
互に密着した態様で留め付けられない不都合があった。
【0006】また、取り付け対象物に備えられる留め
具、特に、吸着具が、この取り付け対象物の取り付け面
から突き出された構成としてあることから、この取り付
け面から突き出されている吸着具に対する突き当たり、
あるいは引っ掛かりなどの不具合を生ずることがあっ
た。
【0007】また、かかる取り付け対象物の面から突き
出されて備えられる吸着具にあっては、この取り付け対
象物の面から突き出し状態に備えられる吸着具が、平面
的な意匠状態に整えられている取り付け対象物における
当該平面的な意匠性を著しく損なう難があった。
【0008】かかる点から、留め具を構成する吸着具を
扁平な構成とし、取り付け対象面からの吸着具の突き出
し幅を小さくした場合にあっては、この吸着具の外径寸
法を相対的に大きく構成する必要を生じ、また、この外
径寸法と突き出し幅とをいづれも小さくした状態では、
被吸着具を確実に吸着保持するのに必要な磁気を当該吸
着具にもたらすことができなかった。
【0009】この発明は、かかる従来の留め具、特に永
久磁石を備えた吸着具における不具合を解消するもので
あって、取り付け対象物の面における、吸着具の突き出
し状態における嵩張りをなくすと共に、被吸着具を確実
に吸着するに必要な磁気を備えた吸着具と、当該吸着具
の組み付け構造の提供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる留め具に
おける吸着具A及び当該留め具における吸着具Aの組み
付け構造は、前記の目的を達成するために、請求項1の
発明に係る留め具における吸着具Aの構成を、磁極方向
に透し穴11を有する永久磁石10における一方の磁極
面10aに強磁性材20を備えている吸着具Aと、前記
吸着具Aにおける強磁性材20の備えられていない側の
磁極面10b側に着脱可能に吸着される強磁性材30か
らなる被吸着具B、又は、前記吸着具Aにおける強磁性
材20の備えられていない側の磁極面10b側に着脱可
能に吸着される強磁性材30を備えた被吸着具Bとよ
り、しかも前記吸着具Aにおいて、前記透し穴11によ
り構成される盲穴3、又は該透し穴11を備えて構成さ
れる盲穴3の底面をなす前記強磁性材20、又は該吸着
具Aの盲穴3内の前記強磁性材20から突き出されてい
る強磁性突起22に対して、前記被吸着具Bにおける強
磁性材30を、当接、吸着するようにした留め具であっ
て、この留め具における前記吸着具Aが、前記被吸着具
Bを吸着する側と反対の側に、取り付け対象物Dに開設
した取り付け穴dに対して差し入れられる差し入れ部2
を備え、且つ、前記被吸着具Bを吸着する側に、前記取
り付け対象物Dにおける取り付け穴dの穴縁に連続して
いる面d’に当接する突き出し部1を備えた構成として
ある。
【0011】次いで、請求項2の発明に係る留め具にお
ける吸着具Aを、前記請求項1の発明に係る留め具にお
ける吸着具Aにあって、差し入れ部2を取り付け対象物
Dの取り付け穴dに差し入れて、該取り付け対象物Dの
穴縁に連続する面d’に突き出し部1を当接される留め
具における吸着具Aが、該突き出し部1との間で、該吸
着具Aを、前記取り付け対象物Dに組み付ける止め付け
手段50を備えている構成としてある。
【0012】更に請求項3の発明に係る留め具における
吸着具Aを、前記請求項1の発明に係る留め具における
吸着具Aにあって、留め具における吸着具Aが、磁極方
向に透し穴11を有する永久磁石10と、この永久磁石
10の少なくとも一方の磁極面10aに備えられる強磁
性材20と、該強磁性材20と永久磁石10の両方を抱
持するように該吸着状態にある強磁性材20と永久磁石
10の少なくとも一部を覆うカバ−40とを備えた構成
としてある。
【0013】また、請求項4の発明に係る留め具におけ
る吸着具Aを、前記請求項1の発明に係る留め具におけ
る吸着具Aにあって、留め具における吸着具Aが、磁極
方向に透し穴11を有する永久磁石10と、この永久磁
石10の少なくとも一方の磁極面10aに備えられる強
磁性材20と、この永久磁石10の少なくとも一部を覆
うカバ−40とを備えた構成としてある。
【0014】更にまた、請求項5の発明に係る留め具に
おける吸着具Aを、前記請求項1の発明に係る留め具に
おける吸着具Aにあって、磁極方向に透し穴11を有す
る永久磁石10と、この永久磁石10の少なくとも一方
の磁極面10aに備えられる強磁性材20とを備えた構
成としてある。
【0015】次いで請求項6の発明に係る留め具におけ
る吸着具Aの組み付け構造を、磁極方向に透し穴11を
有する永久磁石10における一方の磁極面10aに強磁
性材20を備えている吸着具Aと、前記吸着具Aにおけ
る強磁性材20の備えられていない側の磁極面10b側
に着脱可能に吸着される強磁性材30からなる被吸着具
B、又は、前記吸着具Aにおける強磁性材20の備えら
れていない側の磁極面10b側に着脱可能に吸着される
強磁性材30を備えた被吸着具Bとより、前記吸着具A
において、前記透し穴11により構成される盲穴3、又
は該透し穴11を備えて構成される盲穴3の底面をなす
前記強磁性材20、又は該吸着具Aの盲穴3内の前記強
磁性材20から突き出されている強磁性突起22に対し
て、前記被吸着具Bにおける強磁性材30を、当接、吸
着するようにした留め具であって、この留め具における
前記吸着具Aを、前記被吸着具Bを吸着する側と反対の
側に備えられている差し入れ部2を、取り付け対象物D
に開設した取り付け穴dに対して差し入れ、且つ、前記
被吸着具Bを吸着する側に備えた突き出し部1を、前記
取り付け対象物Dにおける取り付け穴dの穴縁に連続し
ている面d’に当接して、該吸着具Aを取り付け対象物
Dに組み付けるようにした構成としてある。
【0016】更に、請求項7の発明に係る留め具におけ
る吸着具Aの組み付け構造を、前記請求項6の発明に係
る留め具における吸着具Aの組み付け構造にあって、差
し入れ部2を取り付け対象物Dの取り付け穴dに差し入
れ、且つ、該取り付け対象物Dの穴縁に連続する面d’
に突き出し部1を当接して、吸着具Aを取り付け対象物
Dに組み付けると共に、この吸着具Aに備えられている
止め付け手段50と、前記突き出し部1との間で、前記
吸着具Aを、前記取り付け対象物Dに対して止め付ける
ようにした構成としてある。
【0017】更にまた、請求項8の発明に係る留め具に
おける吸着具Aの組み付け構造を、前記請求項6の発明
に係る留め具における吸着具Aの組み付け構造にあっ
て、取り付け対象物Dの取り付け穴dに対して吸着具A
の差し入れ部2の先端が、該取り付け穴dの開口縁のな
す面と面一となるように差し入れてある構成としてあ
る。
【0018】また更に、請求項9の発明に係る留め具に
おける吸着具Aの組み付け構造を、前記請求項6の発明
に係る留め具における吸着具Aの組み付け構造にあっ
て、取り付け対象物Dの取り付け穴dに対して吸着具A
の差し入れ部2の先端が、該取り付け穴dの開口縁のな
す面から外方に突き出すように差し入れてある構成とし
てある。
【0019】次いでまた、請求項10の発明に係る留め
具における吸着具Aの組み付け構造を、前記請求項6の
発明に係る留め具における吸着具Aの組み付け構造にあ
って、取り付け対象物Dの取り付け穴dに対して吸着具
Aの差し入れ部2の先端が、該取り付け穴dの開口縁の
なす面よりも内側に位置するように差し入れてある構成
としてある。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る典型的な吸着
具A、及び吸着具Aの組み付け構造の各実施の形態につ
いて詳細に説明する。
【0021】先ず、図1〜図7は、第1の実施の形態に
係る吸着具Aと、この吸着具Aの取り付け対象物Dに対
する組み付け構造に係る第1〜第3の実施の各形態を示
しており、図1は、吸着具A及び被吸着具Bの主要部品
を分離して、斜視の状態で、図2では、これを取り付け
対象物Dに取り付けて用いる第1の実施の形態に係る組
み付け構造、特に、吸着具Aと、被吸着具Bとを引き離
した状態を断面で、図3では、この吸着具Aと、被吸着
具Bとを吸着した状態を断面で示している。また、図4
では、この第1の実施の形態に係る吸着具Aを取り付け
対象物Dに取り付け用いる第2の実施の形態に係る組み
付け構造、特に、吸着具Aと、被吸着具Bとを引き離し
た状態を断面で、図5では、この吸着具Aと、被吸着具
Bとを吸着した状態を断面で示している。更に、図6で
は、この第1の実施の形態に係る吸着具Aを取り付け対
象物Dに取り付け用いる第3の実施の形態に係る組み付
け構造、特に、吸着具Aと、被吸着具Bとを引き離した
状態を断面で、図7では、この吸着具Aと、被吸着具B
とを吸着した状態を断面で示している。
【0022】次いで、図8〜図10は、第2の実施の形
態に係る吸着具Aと、第4の実施の形態に係る吸着具A
の組み付け構造を示しており、図8は、吸着具A及び被
吸着具Bの主要部品を分離して、斜視の状態で、図9で
は、これを取り付け対象物Dに取り付け用いている第4
の実施の形態に係る組み付け構造、特に、吸着具Aと、
被吸着具Bとを引き離した状態を断面で、図10では、
この吸着具Aと、被吸着具Bとを吸着した状態を断面で
示している。
【0023】更に、図11〜図13は、第3の実施の形
態に係る吸着具Aと、第5の実施の形態に係る吸着具A
の組み付け構造を示しており、図11は、吸着具Aと被
吸着具Bの主要部品を分離して、斜視の状態で、図12
では、これを取り付け対象物Dに取り付け用いている第
5の実施の形態に係る組み付け構造、特に、吸着具A
と、被吸着具Bとを引き離した状態を断面で、図13で
は、この吸着具Aと、被吸着具Bとを吸着した状態を断
面で示している。
【0024】また、図14及び図15は、第4の実施の
形態に係る吸着具Aと、第6の実施の形態に係る吸着具
Aの組み付け構造を示しており、図14では、これを取
り付け対象物Dに取り付け用いている第6の実施の形態
に係る組み付け構造、特に、吸着具Aと、被吸着具Bと
を引き離した状態を断面で、図15では、この吸着具A
と、被吸着具Bとを吸着した状態を断面で示している。
【0025】次いで、図16〜図18は、第5の実施の
形態に係る吸着具Aと、第7の実施の形態に係る吸着具
Aの組み付け構造を示しており、図16は、吸着具A及
び被吸着具Bの主要部品を分離して、斜視の状態で、図
17では、これを取り付け対象物Dに取り付け用いてい
る第7の実施の形態に係る組み付け構造、特に、吸着具
Aと、被吸着具Bとを引き離した状態を断面で、図18
では、この吸着具Aと、被吸着具Bとを吸着した状態を
断面で示している。
【0026】次いで、図19〜図21は、第6の実施の
形態に係る吸着具Aと、第8の実施の形態に係る吸着具
Aの組み付け構造を示しており、図19は、吸着具A及
び被吸着具Bの主要部品を分離して、斜視の状態で、図
20では、これを取り付け対象物Dに取り付け用いてい
る第8の実施の形態に係る組み付け構造、特に、吸着具
Aと、被吸着具Bとを引き離した状態を断面で、図21
では、この吸着具Aと、被吸着具Bとを吸着した状態を
断面で示している。
【0027】次いで、図22及び図23は、第7の実施
の形態に係る吸着具Aと、第9の実施の形態に係る吸着
具Aの組み付け構造を示しており、図22では、これを
取り付け対象物Dに取り付け用いている第9の実施の形
態に係る組み付け構造、特に、吸着具Aと、被吸着具B
とを引き離した状態を断面で、図23では、この吸着具
Aと、被吸着具Bとを吸着した状態を断面で示してい
る。
【0028】次いで、図24〜図26は、第8の実施の
形態に係る吸着具Aと、第10の実施の形態に係る吸着
具Aの組み付け構造を示しており、図24は、吸着具A
及び被吸着具Bの主要部品を分離して、斜視の状態で、
図25では、これを取り付け対象物Dに取り付け用いて
いる第10の実施の形態に係る組み付け構造、特に、吸
着具Aと、被吸着具Bとを引き離した状態を断面で、図
26では、この吸着具Aと、被吸着具Bとを吸着した状
態を断面で示している。
【0029】この実施の形態に係る吸着具Aは、磁極方
向に透し穴11を有する永久磁石10における一方の磁
極面10aに強磁性材20を備えている吸着具Aと、前
記吸着具Aにおける強磁性材20の備えられていない側
の磁極面10b側に着脱可能に吸着される強磁性材30
からなる被吸着具B、又は、前記吸着具Aにおける強磁
性材20の備えられていない側の磁極面10b側に着脱
可能に吸着される強磁性材30を備えた被吸着具Bとよ
り、しかも前記吸着具Aにおいて、前記透し穴11によ
り構成される盲穴3、又は該透し穴11を備えて構成さ
れる盲穴3の底面をなす前記強磁性材20、又は該吸着
具Aの盲穴3内の前記強磁性材20から突き出されてい
る強磁性突起22に対して、前記被吸着具Bにおける強
磁性材30を、当接、吸着するようにした留め具であっ
て、この留め具における前記吸着具Aが、前記被吸着具
Bを吸着する側と反対の側に、取り付け対象物Dに開設
した取り付け穴dに対して差し入れられる差し入れ部2
を備え、且つ、前記被吸着具Bを吸着する側に、前記取
り付け対象物Dにおける取り付け穴dの穴縁に連続して
いる面d’に当接する突き出し部1を備えた構成として
ある。
【0030】また、この実施の形態に係る吸着具Aの組
み付け構造は、磁極方向に透し穴11を有する永久磁石
10における一方の磁極面10aに強磁性材20を備え
ている吸着具Aと、前記吸着具Aにおける強磁性材20
の備えられていない側の磁極面10b側に着脱可能に吸
着される強磁性材30からなる被吸着具B、又は、前記
吸着具Aにおける強磁性材20の備えられていない側の
磁極面10b側に着脱可能に吸着される強磁性材30を
備えた被吸着具Bとより、前記吸着具Aにおいて、前記
透し穴11により構成される盲穴3、又は該透し穴11
を備えて構成される盲穴3の底面をなす前記強磁性材2
0、又は該吸着具Aの盲穴3内の前記強磁性材20から
突き出されている強磁性突起22に対して、前記被吸着
具Bにおける強磁性材30を、当接、吸着するようにし
た留め具であって、この留め具における前記吸着具A
を、前記被吸着具Bを吸着する側と反対の側に備えられ
ている差し入れ部2を、取り付け対象物Dに開設した取
り付け穴dに対して差し入れ、且つ、前記被吸着具Bを
吸着する側に備えた突き出し部1を、前記取り付け対象
物Dにおける取り付け穴dの穴縁に連続している面d’
に当接して、該吸着具Aを取り付け対象物Dに組み付け
るようにした構成としてある。
【0031】このように構成される吸着具A、及び吸着
具Aの組み付け構造にあっては、構成される吸着具Aに
おける差し入れ部2を、取り付け対象物Dにおける取り
付け穴dに差し入れた状態で、被吸着具Bの吸着手段と
して用い得る吸着具Aを構成することが可能とされ、こ
の結果、吸着具Aは、突き出し部1のみを、取り付け対
象物Dにおける面d’上に突き出す態様で用いることが
できる。
【0032】また、かかる構成よりなる吸着具A、及び
吸着具Aの組み付け構造にあっては、被吸着具Bの吸引
と、吸着に機能する永久磁石10、及び強磁性材20の
相当部分を、取り付け対象物Dの面d’の内方に位置づ
けた状態で、吸着具Aを構成することが可能とされ、こ
の結果、取り付け対象物Dの面d’から突き出している
吸着具Aの嵩張りを小さく構成した場合にあっても、被
吸着具Bに対して強い吸着力を備えた吸着具Aを構成す
ることができる。
【0033】更に、かかる構成よりなる吸着具A、及び
吸着具Aの組み付け構造にあっては、吸着具Aと、被吸
着具Bの吸着力によって留めつけられる各取り付け対象
物D、Dが、各取り付け対象物D、Dの各面d’、d’
を互に近接するように、即ち、各取り付け対象物D、D
間に留めつけ隙間を生ずることなく、これらの各取り付
け対象物D、D相互の留めつけをなすことができる。
【0034】更に又、かかる構成よりなる吸着具A、及
び吸着具Aの組み付け構造にあっては、取り付け対象物
Dの取り付け穴dに対して、吸着具Aの差し入れ部2を
差し入れ、且つ、突き出し部1を、面d’に当接した状
態で、吸着具Aを、取り付け対象物Dに組み付け得るこ
とから、取り付け対象物Dに対する吸着具Aの組み付け
が容易、且つ、確実とされ、取り付け対象物Dに組み付
けられている吸着具Aが、面d’に対して傾いたり、面
d’から浮き出したりすることがない。
【0035】また、かかる構成よりなる吸着具A、及び
吸着具Aの組み付け構造にあっては、被吸着具Bに対す
る吸着力に比して、取り付け対象物Dの面d’からの突
き出し幅が小さく、しかも面d’からの突き出し部分に
おける嵩張りの小さい吸着具Aとすることができ、この
結果、被吸着具Bに対する必要な吸着力を備えながら、
外観、体裁の良好な吸着具Aとすることができる。
【0036】次いで、前記の構成に係る吸着具Aにあっ
て、差し入れ部2を取り付け対象物Dの取り付け穴dに
差し入れて、該取り付け対象物Dの穴縁に連続する面
d’に突き出し部1を当接される留め具における吸着具
Aが、該突き出し部1との間で、該吸着具Aを、前記取
り付け対象物Dに組み付ける止め付け手段50を備えて
いる構成としたことを、他の典型的な実施の形態の一つ
としている。
【0037】更に、前記構成に係る吸着具Aの組み付け
構造にあって、差し入れ部2を取り付け対象物Dの取り
付け穴dに差し入れ、且つ、該取り付け対象物Dの穴縁
に連続する面d’に突き出し部1を当接して、吸着具A
を取り付け対象物Dに組み付けると共に、この吸着具A
に備えられている止め付け手段50と、前記突き出し部
1との間で、前記吸着具Aを、前記取り付け対象物Dに
対して止め付けるように構成したことを、他の典型的な
実施の形態の一つとしている。
【0038】このように構成される吸着具A、及び吸着
具Aの組み付け構造にあっては、取り付け対象物Dにお
ける取り付け穴dに、吸着具Aにおける差し入れ部2を
差し入れ、且つ、突き出し部1を面d’に対して確実に
当接した状態で、止め付け手段50によって、吸着具A
を取り付け対象物Dに対して確実に止着することができ
る。
【0039】更に前記の構成に係る吸着具Aにあって、
留め具における吸着具Aが、磁極方向に透し穴11を有
する永久磁石10と、この永久磁石10の少なくとも一
方の磁極面10aに備えられる強磁性材20と、該強磁
性材20と永久磁石10の両方を抱持するように該吸着
状態にある強磁性材20と永久磁石10の少なくとも一
部を覆うカバ−40とを備えた構成としたことを、他の
典型的な実施の形態の一つとしている。
【0040】このように構成される吸着具Aにあって
は、吸着具Aを構成する永久磁石10と、強磁性材20
とを、カバー40によって、一体に抱持する構成として
あることから、永久磁石10と、強磁性材20とを、容
易に、且つ、確実に一体のものとして構成することがで
きる。
【0041】また、前記の構成に係る吸着具Aにあっ
て、留め具における吸着具Aが、磁極方向に透し穴11
を有する永久磁石10と、この永久磁石10の少なくと
も一方の磁極面10aに備えられる強磁性材20と、こ
の永久磁石10の少なくとも一部を覆うカバ−40とを
備えた構成としたことを、他の典型的な実施の形態の一
つとしている。
【0042】このように構成される吸着具Aにあって
は、吸着具Aを構成する永久磁石10が、カバー40に
よって覆われることとなり、吸着具Aの衝撃による破損
などが防止できると共に、外観を体裁の良い状態に整え
ることができる。
【0043】更にまた、前記の構成に係る吸着具Aにあ
って、磁極方向に透し穴11を有する永久磁石10と、
この永久磁石10の少なくとも一方の磁極面10aに備
えられる強磁性材20とを備えた構成としたことを、更
に他の典型的な実施の形態の一つとしてある。
【0044】かかる構成よりなる吸着具Aにあっては、
吸着具Aの構成部品数を少なくすることができ、しか
も、吸着具Aを構成する永久磁石10に対して、直接、
被吸着具Bを当接、吸着することができる。
【0045】更にまた、前記の吸着具Aの組み付け構造
にあって、取り付け対象物Dの取り付け穴dに対して吸
着具Aの差し入れ部2の先端が、該取り付け穴dの開口
縁のなす面と面一となるように差し入れてある構成とし
たことを、更に他の典型的な実施の形態の一つとしてあ
る。
【0046】かかる構成よりなる吸着具Aの組み付け構
造にあっては、吸着具Aの差し入れ部2を、取り付け対
象物Dの厚さ内に都合良く収め入れ状態に止めつけるこ
とができる。
【0047】また更に、前記の吸着具Aの組み付け構造
にあって、取り付け対象物Dの取り付け穴dに対して吸
着具Aの差し入れ部2の先端が、該取り付け穴dの開口
縁のなす面から外方に突き出すように差し入れてある構
成としたことを、更に他の典型的な実施の形態の一つと
してある。
【0048】このように構成される吸着具Aの組み付け
構造にあっては、取り付け対象物Dにおける取り付け穴
dの背面側の空間をも効果的に活用でき、取り付け対象
物Dの厚幅に左右されることなく、必要な吸着力を備え
た吸着具Aを、取り付け対象物Dに備え設けることがで
きる。
【0049】次いでまた、前記の吸着具Aの組み付け構
造にあって、取り付け対象物Dの取り付け穴dに対して
吸着具Aの差し入れ部2の先端が、該取り付け穴dの開
口縁のなす面よりも内側に位置するように差し入れてあ
る構成としたことを、更に他の典型的な実施の形態の一
つとしてある。
【0050】このように構成される吸着具Aの組み付け
構造にあっては、取り付け対象物Dの背面側に対して、
何等の不都合をもたらすことなく、吸着具Aを、取り付
け対象物Dに都合良く取り付けることができる。
【0051】尚、この実施の形態に係る吸着具A、及び
吸着具Aの組み付け構造において用いられる永久磁石1
0は、アルニコ磁石、フェライト磁石、希土類磁石など
の各種永久磁石、プラスチック磁石、ゴム磁石などの各
種永久磁石など、いずれの素材からなる永久磁石であっ
ても、また、いずれの状態にある永久磁石であっても、
更に、いずれの製造手法からなる永久磁石であっても、
あるいは、等方性磁石、異方性磁石などの、いずれの磁
石配向の永久磁石であっても、これを用いることができ
る。
【0052】次いで、この実施の形態に係る吸着具A、
及び吸着具Aの組み付け構造において用いられる吸着具
Aを構成する強磁性材20、及び被吸着具Bを構成する
強磁性材30は、鉄、コバルト、ニッケル、及び、これ
らの合金などの永久磁石に吸引される特性を有する素材
であれば、いかなる素材のものを用いてあっても良い。
【0053】また、この各実施の形態に係る吸着具Aに
備えられるカバ−40は、銅、金、銀、及びこれらの合
金などと共に、アルミニウム、クローム、白金、及びこ
れらの合金及びプラスチック材などの非磁性体によって
構成してあっても良く、更に、ステンレススチールなど
によって構成してあっても良い。また、磁気漏洩を防ぐ
目的などから鉄、ニッケル、コバルト、及びこれらの合
金によって構成してあっても良い。
【0054】なお、前記の被吸着具Bは、前記強磁性材
30によって、この被吸着具Bを構成するようにしてあ
っても良く、また、強磁性材30を主たる吸着手段とし
て備えた各部材によって被吸着具Bを構成するようにし
てあっても良い。また、前記盲穴3は、前記永久磁石1
0の透し穴11のみによって構成してあっても良く、ま
た、この永久磁石10における透し穴11を主たる手段
として各部材によって該盲穴3が構成してあっても良
い。
【0055】(1)第1の実施の形態に係る吸着具A、
及び第1の実施の形態に係る吸着具Aの組み付け構造 先ず、図1〜図3に示される第1の実施の形態に係る吸
着具A、及び第1の実施の形態に係る吸着具Aの組み付
け構造について説明する。
【0056】この第1の実施の形態に係る吸着具Aを備
えた留め具は、永久磁石10を備えた吸着具Aと、この
吸着具Aの永久磁石10に吸着される強磁性材30を備
えた被吸着具Bとによって構成してあり、この吸着具A
及び被吸着具Bを、夫々取り付け対象物Dに対して取り
付け用いることで、引き離し状態にある各取り付け対象
物Dを、互に引き寄せ状態で留めつけ得る構成としてあ
る。
【0057】この実施の形態に係る取り付け対象物Dに
備えつけ用いられる吸着具Aは、磁極方向に透し穴11
を有する永久磁石10と、この永久磁石10の一方磁極
面10aに添装状態で備えられる強磁性材20と、この
永久磁石10、及び、該永久磁石10に添装吸着されて
いる強磁性材20を包み込むように覆うカバ−40と、
この吸着具Aを取り付け対象物Dに対して組み付ける手
段として用いられる止め付け手段50とを備えた構成と
してある。
【0058】先ず、ここで用いられる永久磁石10は、
比較的厚さのある所謂円形盤状体として構成したもので
あって、その板厚方向に着磁してあり、磁極面10a
と、磁極面10bとを備えていると共に、この磁極面1
0a、10b間に亘って、透し穴11を備えた構成とし
てある。
【0059】特に、ここで用いられる永久磁石10は、
磁極面10aの側を小径部10cとし、磁極面10bの
側を大径部10dとした異径の円盤体として構成してあ
る。
【0060】かかる異径の円盤体としての永久磁石10
における磁極面10aに対して、強磁性材20を添装状
態に備えさせる構成としてあり、この磁極面10aに対
して添装状態に備えられる強磁性材20は、この磁極面
10aの面に密着して添装される強磁性板21と、この
強磁性板21から、前記永久磁石10の透し穴11内に
起立するうように備えられる強磁性突起22とによって
構成してある。
【0061】この永久磁石10における磁極面10aに
添装される強磁性板21は、永久磁石10の磁極面10
aにおける磁気の磁気路を構成するのに都合の良い形
状、材質、板厚などを備えたものとして構成するのが好
ましく、特に、この図示例にあっては、前記永久磁石1
0の磁極面10aに略一致する円板状のものとして構成
してある。
【0062】また、ここで、強磁性板21に立設される
強磁性突起22は、短寸円柱状をなす大径部22aと、
この大径部22aに立設され、しかも、この大径部22
aの軸中心線と同一の軸中心線の円柱状をなす小径部2
2bとを備えた構成としてあると共に、この小径部22
bを前記強磁性板21及び止め付け手段50を構成する
脚具51の座板51aに開設した孔21a、51cに挿
通し、この強磁性突起22における大径部22aにおけ
る小径部22bとの段差面を、強磁性板21の面に当接
した状態で、前記孔51cから突き出している該小径部
22bの突き出し端を、この孔51c周面にある座板5
1aの面に圧潰、止着する構成としてある。
【0063】ここで、吸着具Aの取り付け、特に、取り
付け対象物Dに対する取り付けに用いられる止め付け手
段50は、例えば、前記強磁性板21の面に密着状態に
添装される座板51aと、この座板51aの対向してい
る側縁から折り曲げ状態、この図示例にあっては、該座
板51aと略直交する向きに延設されている一対の脚片
51b、51bとを備えた脚具51として構成してあ
る。
【0064】かくして用意される吸着具Aの構成部品、
特に、前記強磁性材20と止め付け手段50とは、例え
ば、前記強磁性材20、特に、強磁性材20を構成する
強磁性板21に対して、脚具51における座板51aを
添装し、この互に添装状態にある強磁性板21の孔21
aに対して、立設状態に差し込み備えつけられる強磁性
突起22における小径部22bを、座板51aの孔51
cに挿通すると共に、この座板51aの孔51cから突
き出されている小径部22bの先端を、前記座板51a
の面に圧潰、変形することによって、このカシメ部分
と、前記大径部22aとの間で、前記強磁性板21及び
座板51aを挾持、一体とする構成としてある。
【0065】尚、ここで吸着具Aの取り付けに用いられ
る止め付け手段50、特に脚具51は、脚片51bを、
取り付け対象物Dに対して、折り付け止着できる構成と
してあり、例えば、金属製の板材などによって構成す
る。また、ここで用いられる脚具51は、磁気路を構成
しない非磁性材で構成してあっても、また、必要に応じ
て、磁気路を構成する強磁性材によって構成してあって
も良い。
【0066】かかる永久磁石10及び強磁性材20など
の抱持に用いられるカバ−40は、この図示例にあって
は、互に組み付けられて一連のカバ−40を構成する上
部カバー41と、下部カバー42とによって構成してあ
る。
【0067】ここで用いられている上部カバー41は、
下面開口の円形容器状、より具体的には、円板状天板部
41aと、この円板状天板部41aの周縁から垂設され
ている周側板部41bとを有する倒皿形状に構成してあ
ると共に、前記円板状天板部41aの略中央に透し穴4
1cを開設してある。また、この上部カバー41にあっ
ては、前記透し穴41cの開口縁の周縁が垂設状態の筒
状内鍔41dとしてあると共に、前記周側板部41bの
下端には、更に下方に突き出すように折り曲げ爪片41
eが、この周側板部41bに対して一体に延設してあ
る。
【0068】次いで、下部カバー42は、短寸円筒部4
2aの形状に構成してあると共に、この短寸円筒部42
aの下端周縁に内鍔42bを略水平の状態に張り出し設
け、且つ、上端周縁に外鍔42cを略水平の状態に張り
出し設けた構成としてある。
【0069】尚、ここにおいて用意されるカバ−40
は、前記の永久磁石10と、これに添装される強磁性板
21の外周面を覆う態様、即ち、ここで用意されるカバ
−40内に、前記永久磁石10と、強磁性材20とを抱
持する態様の構成、特に、このカバ−40内に、永久磁
石10と、強磁性材20とが都合良く、がたなく収まり
入る寸法に構成することが好ましい。
【0070】かかる構成部品よりなる吸着具Aは、例え
ば、止め付け手段50の脚具51を備えた強磁性材20
における強磁性突起22を、永久磁石10における透し
穴11内に立設するように、この強磁性材20における
強磁性板21を永久磁石10の小径部10c側の磁極面
10aに添装吸着する。次いで、前記の脚具51におけ
る脚片51bを、下部カバー42の上方から内鍔42b
間に挿通するようにして強磁性板21と、永久磁石10
の小径部10cとを、円筒部42aに収め入れる。
【0071】かかる強磁性板21と、永久磁石10の小
径部10の収め入れられるカバ−40の円筒部42a
は、内鍔42bに対して、強磁性板21の下面が接した
際に、外鍔42cの上面が、永久磁石10の大径部10
dの下面に略当接する形状、寸法に構成してあることが
好ましい。
【0072】また、ここで用いられるカバ−40におけ
る下部カバー42の内鍔42bは、この内鍔42bの上
面に対して、強磁性板21の下面が当接すると共に、こ
の内鍔42b内に止め付け手段50、特に、前記脚具5
1における座板51aが収まり入る形状、寸法として構
成してある。
【0073】かくして組み付けられる下部カバー42に
対して、永久磁石10の大径部10dに対して被嵌状態
に組み付けた上部カバー41における爪片41eを、こ
の下部カバー42における外鍔42cの下面に折りつけ
ることによって、永久磁石10と強磁性材20とをカバ
−40によって抱持する構成としてある。
【0074】かかる上部カバー41は、筒状内鍔41d
を永久磁石10の透し穴11内に差し入れると共に、そ
の周側板部41b内に、前記永久磁石10における大径
部10dを収め入れ得る形状、寸法に構成してあると共
に、この上部カバー41における爪片41eを、前記下
部カバー42における外鍔42cの下面に折りつけるこ
とによって、当該上部カバー41を、永久磁石10の大
径部10dに対して、がたなく組み付け得る構成として
ある。
【0075】尚、前記のカバ−40を構成する各上部カ
バー41、及び下部カバー42による永久磁石10及び
強磁性材20の抱持、組み付けにあっては、これらのカ
バ−40の内部において、永久磁石10及び強磁性材2
0が都合良く、抱持、組み付けられる構成としてあれば
良く、カバ−40の内側面と、これに収め入れられる永
久磁石10、強磁性材20などとの間に相当の嵌め込み
隙間を生ずるようにしてあっても良い。
【0076】また、前記の永久磁石10に備えられる強
磁性材20、特に、この強磁性材20を構成する強磁性
突起22は、前記強磁性板21と共に、永久磁石10の
磁気路の構成手段として機能する形状、寸法、素材を備
えたものとして用意する。また、この永久磁石10、特
に、透し穴11内にあって、立設状態に備えられる強磁
性突起22は、永久磁石10の透し穴11の穴内面との
間に相当の磁気的間隙を生ずるように、この永久磁石1
0の透し穴11内に備えられる構成としてある。
【0077】かくしてカバ−40によって永久磁石10
と強磁性材20とを抱持一体に構成した吸着具Aにあっ
ては、前記強磁性材20の強磁性板21と、永久磁石1
0における小径部10c部分、特に、下部カバー42に
おける円筒部42aによって覆った部分が、吸着具Aに
おける差し入れ部2として構成されると共に、永久磁石
10における大径部10dを上部カバー41によって覆
った部分が突き出し部1として構成される。また、前記
カバ−40、特に、上部カバー41の透し穴41cと、
永久磁石10における透し穴11、及び強磁性材20と
によって構成される吸着具Aに、底面の塞がれた盲穴3
を構成する。
【0078】かくして構成される吸着具Aを、この吸着
具Aにおける突き出し部1よりも小さな穴径を備えたも
のとして構成されている取り付け対象物Dにおける取り
付け穴dに対して、吸着具Aの差し入れ部2を差し入れ
ると共に、この吸着具Aにおける止め付け手段50、特
に脚片51における脚片51bを、この取り付け対象物
Dにおける取り付け穴dの反対の面側に添装される座金
60における一対のスリット60aに挿通し、このスリ
ット60aに挿通した各脚片51bを、この座金60の
面に折りつけることによって、取り付け対象物Dに対す
る吸着具Aの取り付けをなす。
【0079】かかる取り付け対象物Dに対する吸着具A
の取り付けにあっては、吸着具Aにおける突き出し部1
の下面を、取り付け対象物Dにおける取り付け穴dの穴
縁に連続している面d’に対して当接した状態で、差し
入れ部2、この図示例にあっては、下部カバー42の内
鍔42b及び、脚具51における座板51aなどの差し
入れ部2の下端面と、取り付け対象物Dの面d”とが略
面一の状態となる構成としてある。
【0080】かかる状態で、取り付け対象物Dの面d”
に添装用いられる座金60は、前記取り付け穴dよりも
大きな径の円板状に構成してあると共に、略中央部分
に、前記強磁性材20の強磁性突起22における小径部
22bのカシメ部分を収め入れる穴60bが開設してあ
り、この穴60bの側方の対向位置に一対のスリット6
0a、60aを開設用意してある。
【0081】かかる吸着具Aの組み付け構造にあって
は、取り付け対象物Dの面d’の側から、吸着具Aの差
し入れ部2を、この取り付け対象物Dの取り付け穴dに
差し入れると共に、この吸着具Aにおける各脚片51
b、51bを座金60の各スリット60a、60aに挿
通して、この座金60を取り付け対象物Dの面d”に添
装し、しかも、この座金60のスリット60aから突き
出されている各脚片51bを、この座金60の面に折り
つけることで、吸着具Aを、取り付け対象物Dに対し
て、止着状態に止めつけることができる。
【0082】かかる吸着具Aの組み付け装着される取り
付け対象物Dにあっては、この吸着具Aの取り付け穴d
の深さ寸法を、吸着具Aにおける差し入れ部2の突き出
し寸法と略同寸に構成することによって、吸着具Aを、
取り付け対象物Dに対して、がたなく、止めつけること
ができる。
【0083】かかる構成よりなる吸着具Aに対応して用
いられる被吸着具Bは、この吸着具Aにおける永久磁石
10に吸着される強磁性材30を備えて構成されるもの
であって、強磁性板31と、この強磁性板31から立設
される強磁性突起32と、この被吸着具Bを取り付け対
象物Dに対して取りつける止め付け手段50とによって
構成してある。
【0084】ここで、強磁性材30を構成する前記吸着
具Aにおける永久磁石10の磁極面10bの側に吸着さ
れる円板状をなす強磁性板31は、この磁極面10b側
における磁気路を構成するに都合の良い形状、素材、及
び板厚などを備えた円板形状のものとして用意され、そ
の略中央に孔31aを備えた構成としてある。
【0085】次いで、この強磁性板31に立設される強
磁性突起32は、短寸円柱状をなす大径部32aと、こ
の大径部32aと一体に設けられていると共に、この大
径部32aと同一中心軸線の円柱状の小径部32bとし
て構成してある。
【0086】更に、この被吸着具Bを取り付け対象物D
に取りつける止め付け手段50は、前記吸着具Aの取り
付け対象物Dに対する止めつけに用いられている止め付
け手段50と同様に、一対の脚片51b、51bを座板
51aの対向位置に備えた脚具51として構成してあ
る。
【0087】かかる被吸着具Bは、前記吸着具Aにおけ
る強磁性材20に対する止め付け手段50の組みつけと
同様に、強磁性板31の孔31aと脚具51における孔
51cとが連通するように、該強磁性板31に対して座
板51aを添装すると共に、強磁性突起32における小
径部32bを、この強磁性板31の孔31aの側から座
板51aの孔51cに挿通し、その大径部32aを、該
強磁性板31の面に当接した状態で、座板51の孔51
cからの突き出し状態にある小径部32b端を圧潰、変
形して、強磁性材30と止め付け手段50とを一体の止
めつけ状態に構成するようにしてある。
【0088】かくして構成される被吸着具Bは、この被
吸着具Bを構成する強磁性材30、特に、その強磁性板
31を吸着具Aにおける吸着面に当接するように、この
被吸着具Bを構成する強磁性突起32を、吸着具Aの盲
穴3内に差し入れた際に、この強磁性突起32の先端
が、吸着具Aを構成している強磁性突起22の先端に対
して都合良く当接、吸着される構成としてある。
【0089】かかる構成よりなる被吸着具Bは、取り付
け対象物Dに開設されたスリット61、61に対して、
被吸着具Bに備えられた止め付け手段50、特に脚具5
1の脚片51bを挿通し、この取り付け対象物Dの面
d’に強磁性板31を当接するようにした状態で、この
脚具51に座金60を組みつける。この座金60の組み
つけは、この座金60のスリット60aに対して、脚具
51の脚片51bを挿通し、この座金60を取り付け対
象物Dの面d”に当接した状態で、各脚片51bを、座
金60の面に折りつけることによってなす構成としてあ
る。
【0090】かくして吸着具Aの備えつけられた取り付
け対象物Dと、被吸着具Bの備えつけられた取り付け対
象物Dとは、随時必要に応じて、図3に示されるよう
に、吸着具Aと被吸着具Bとを吸着状態とすることで、
相互に止めつけ状態とし、また、この各吸着具Aと被吸
着具Bとを引き離すことによって、取り付け対象物D相
互を引き離し状態に保持することができる。
【0091】なお、前記の実施例にあっては、吸着具A
を構成する強磁性材20、及び被吸着具Bを構成する強
磁性材30の何れをも、強磁性突起22を備えた強磁性
板21、及び強磁性突起32を備えた強磁性板31とし
て構成してあるが、例えば、前記吸着具Aを構成する強
磁性材20を強磁性突起22を備えていない強磁性板2
1のみで構成し、この吸着具Aに吸着される被吸着具B
を構成する強磁性材30における強磁性突起32を、前
記吸着具Aの盲穴3内にあって、前記強磁性板21に対
して直接接触する構成としてあっても良い。また、例え
ば、前記の被吸着具Bを構成する強磁性材30を、強磁
性突起32を備えていない強磁性板31のみで構成する
と共に、前記吸着具Aを構成する強磁性材20における
強磁性突起22が、この被吸着具Bにおける強磁性板3
1に対して直接接触するように、吸着具Aにおける盲穴
3の開口縁に到る長さ寸法のものとして構成してあって
も良い。
【0092】更に、前記の吸着具Aに備えられる強磁性
材20における強磁性突起22を、任意の長さ寸法のも
のとし、これに対応して用いられる被吸着具Bにおける
強磁性材30を構成する強磁性突起32の長さ寸法を、
この強磁性突起32を吸着具Aの盲穴3内に差し入れた
際に、被吸着具Bにおける強磁性板31が、吸着具Aの
吸着面に都合よく吸着し、しかも、前記強磁性突起32
の先端が、吸着具Aの前記強磁性突起22の先端に都合
よく接触、吸着される寸法に構成してあっても良い。
【0093】(2)第2の実施の形態に係る組み付け構
造 次いで、図4及び図5に示す第2の実施の形態に係る組
み付け構造について説明する。この第2の実施の形態に
係る組み付け構造にあっては、前記第1の実施の形態に
係る吸着具Aにおいて用いられた吸着具A、及び被吸着
具Bと同一の構成、又は実質的に同一の構成を備えた吸
着具A、及び被吸着具Bを用いて構成してある。
【0094】従って、前記第1の実施の形態に係る吸着
具A、及び被吸着具Bと同一、又は実質的に同一の構成
部分については同一の番号を付してその説明を省略す
る。
【0095】また、この第2の実施の形態に係る組み付
け構造にあっても、取り付け対象物Dに取り付けられる
吸着具Aの取り付け態様が、この取り付け対象物Dの取
り付け穴dの開口面と、この取り付け穴dに差し込まれ
る吸着具Aにおける差し入れ部2の先端面との間に隙間
を生ずる構成、即ち、取り付け穴dに差し込まれる吸着
具Aの差し入れ部2を、この取り付け穴dの途中まで延
びる態様のものとした以外の構成を、前記第1の実施の
形態に係る組み付け構造と同一、又は実質的に同一の構
成としてある。
【0096】従って、前記第1の実施の形態に係る組み
付け構造と同一、又は実質的に同一の構成部分について
は、同一の番号を付して、その説明を省略する。
【0097】この実施の形態に係る組み付け構造にあっ
ては、取り付け対象物Dの取り付け穴dに対して吸着具
Aの差し入れ部2を差し入れると共に、この吸着具Aに
おける突き出し部1を、取り付け対象物Dの面d’に当
接した際に、この吸着具Aにおける差し入れ部2の先端
側と、取り付け穴dにおける開口面との間に隙間62を
生ずる構成としてあり、かかる状態で、取り付け対象物
Dの取り付け穴d内に差し入れた吸着具Aにおける止め
付け手段50、特に、脚具51における脚片51bを、
取り付け対象物Dの面d”に添装状態に備えられる座金
60に対して止めつける構成としてある。
【0098】即ち、取り付け対象物Dの面d’に対し
て、突き出し部1の下面を当接するようにして、取り付
け穴dに対して差し入れ部2を差し入れると共に、この
取り付け対象物Dの面d”に添装される座金60のスリ
ット60aに対して、この吸着具Aに備えられる止め付
け手段50、特に、脚具51の脚片51bを挿通し、且
つ、このスリット60aから突き出される脚片51b
を、該座金60面に折りつけることによって、吸着具A
を、取り付け対象物Dに対して止めつけ状態に組み付け
ることができる。
【0099】このようにして取り付け対象物Dに止めつ
けられる吸着具Aにあっては、吸着具Aの差し入れ部2
の下面と、座金60との間に相当の隙間62を構成する
ことができ、この隙間62を利用して、差し入れ部2の
下面側における突き出し部、例えば、強磁性突起22に
おける小径部22bのカシメ部分などの収め入れ空間と
して用いることができる。この結果、ここで用いられる
座金60を、前記第1の実施の形態に係る組み付け構造
において用いられる座金60におけるような穴60bを
設ける必要がなく、スリット60aのみの開設された円
形の板を用いることができる。
【0100】(3)第3の実施の形態に係る組み付け構
造 次いで、図6び図7に示す第3の実施の形態に係る組み
付け構造について説明する。この第3の実施の形態に係
る組み付け構造にあっては、前記第1の実施の形態に係
る吸着具Aにおいて用いられた吸着具A、及び被吸着具
Bと同一の構成、又は実質的に同一の構成を備えた吸着
具A、及び被吸着具Bを用いて構成してある。
【0101】従って、前記第1の実施の形態に係る吸着
具A、及び被吸着具Bと同一、又は実質的に同一の構成
部分については同一の番号を付して、その説明を省略す
る。
【0102】また、この第3の実施の形態に係る組み付
け構造にあっても、取り付け対象物Dに取り付けられる
吸着具Aの取り付け態様が、この取り付け対象物Dの取
り付け穴dの開口面から、この取り付け穴dに差し込ま
れる吸着具Aにおける差し入れ部2の先端部分が突き出
した構成、即ち、取り付け穴dに差し込まれる吸着具A
の差し入れ部2を、この取り付け穴dから、更に先に延
びる態様のものとした以外の構成を、前記第1の実施の
形態に係る組み付け構造と同一、又は実質的に同一の構
成としてある。
【0103】従って、前記第1の実施の形態に係る組み
付け構造と同一、又は実質的に同一の構成部分について
は、同一の番号を付して、その説明を省略する。
【0104】この実施の形態に係る組み付け構造にあっ
ては、取り付け対象物Dの取り付け穴dに対して、吸着
具Aの差し入れ部2の差し入れをなすと共に、この吸着
具Aの突き出し部1の下面を取り付け対象物Dの面d’
に当接した態様において、取り付け対象物Dの面d”か
ら、この取り付け穴dに差し入れた吸着具Aの差し入れ
部2の先端側が突き出された構成としてあることから、
この吸着具Aに備えられている止め付け手段50、特
に、脚具51の脚片51bを、直接、取り付け対象物D
の取り付け穴dの穴縁に続く面d”に折りつけることに
よって、この吸着具Aを、取り付け対象物Dに対して止
めつけることができる。
【0105】このように構成される組み付け構造にあっ
ては、取り付け対象物Dに対する吸着具Aの取り付けに
際して、逐一座金60を用いる必要がなく、脚片51b
の折りつけ端と、吸着具Aの突き出し部1との間におい
て、取り付け対象物Dにおける取り付け穴dの穴縁に続
く各面d’、d”を確実に保持するように吸着具Aを取
り付け対象物Dに対して取り付けることができる。
【0106】(4)第2の実施の形態に係る吸着具A及
び第4の実施の形態に係る組み付け構造 次いで、図8〜図10に示す第2の実施の形態に係る吸
着具A及び第4の実施の形態に係る組み付け構造につい
て説明する。この第2の実施の形態に係る吸着具A及び
第4の実施の形態に係る組み付け構造にあっては、吸着
具Aを構成する永久磁石10を互いに径の異なる2個の
円盤状の永久磁石10を用いて構成した以外の構成を前
記第1の実施の形態における吸着具Aの構成と同一、又
は実質的に同一の構成としてあり、しかも、この吸着具
Aに吸着される被吸着具Bの構成を前記第1の実施の形
態に係る被吸着具Bの構成と同一の構成、又は実質的に
同一の構成としてある。
【0107】従って、前記第1の実施の形態に係る吸着
具A、及び被吸着具Bと同一、又は実質的に同一の構成
部分については同一の番号を付してその説明を省略す
る。
【0108】また、この第4の実施の形態に係る組み付
け構造にあっては、取り付け対象物Dに取り付けられる
吸着具Aの取り付け態様が、この取り付け対象物Dの取
り付け穴dの開口面に対して、この取り付け穴dに差し
込まれる吸着具Aにおける差し入れ部2の先端部分を面
一の状態、即ち、前記第1の実施の形態に係る組み付け
構造の構成と同一、又は実質的に同一の構成としてあ
る。
【0109】従って、前記第1の実施の形態に係る組み
付け構造と同一、又は実質的に同一の構成部分について
は、同一の番号を付して、その説明を省略する。
【0110】この実施の形態に係る吸着具Aは、被吸着
具Bを吸着する手段として、この吸着具Aに組み込まれ
る永久磁石10を2個の永久磁石10によって構成して
ある。即ち、ここで、吸着具Aに組み込まれる永久磁石
10は、厚さ方向に着磁のされた2個の環板状をなす永
久磁石10、即ち、大径の永久磁石10”と、小径の永
久磁石11’の組み合わせによって構成してあり、磁極
方向に開設されている各透し穴11’11”を互いに連
通状態とするようにして、互いに極性を異にする磁極面
を接するように組み合わせてあり、結果的に1個の永久
磁石10として機能する構成としてある。
【0111】かくして構成される永久磁石10にあって
は、大径の永久磁石10”が前記第1の実施の形態に係
る吸着具Aを構成する永久磁石10における大径部10
dとして機能し、又小径の永久磁石10’が前記第1の
実施の形態に係る吸着具Aを構成する永久磁石10にお
ける小径部10cとして機能する構成としてあり、この
大径の永久磁石10”の上面の磁極が前記第1の実施の
形態に係る吸着具Aを構成する永久磁石10の磁極面1
0bをなし、また、小径の永久磁石10’の下面が、前
記第1の実施の形態に係る吸着具Aを構成する永久磁石
10における磁極面10aをなす構成としてある。
【0112】このように構成される吸着具Aにあって
は、この吸着具Aを構成する永久磁石10を、板厚方向
に着磁のされている環板状の永久磁石10’、10”を
用いて構成することができ、特に、前記の第1の実施の
形態に係る吸着具Aを構成する永久磁石10におけるよ
うに、大径部10dと小径部10cとを一連のものとし
て備えた構成の永久磁石を用意する必要がない。
【0113】かくして構成される吸着具Aは、この吸着
具Aに吸着される被吸着具Bと共に、前記第1の実施の
形態に係る組み付け構造と同様の手法によって、各取り
付け対象物Dに対して止め付け用いることができる。
【0114】(5)第3の実施の形態に係る吸着具A、
及び第5の実施の形態に係る組み付け構造 次いで、図11〜図13に示す第3の実施の形態に係る
吸着具A、及び第5の実施の形態に係る組み付け構造に
ついて説明する。この第3の実施の形態に係る吸着具
A、及び第5の実施の形態に係る組み付け構造は、前記
第1の実施の形態に係る吸着具Aにおけるカバー40を
上部カバー41のみとして構成すると共に、永久磁石1
0を、磁極面10aにおいて強磁性材20、特に、強磁
性板21の面に接着した以外の構成を、前記第1の実施
の形態に係る吸着具Aと同一、又は実質的に同一の構成
としている。
【0115】また、かかる吸着具Aの構成上の相違点に
伴う相違、より具体的には、強磁性材20を、カバー4
0によって、永久磁石10と共に抱持一体とせず、別段
に、接着の手法によって永久磁石10に止着した構成に
伴う差異を除いて、この第5の実施の形態に係る組み付
け構造と、前記第1の実施の形態に係る組み付け構造と
は同一、又は実質的に同一の構成としてある。
【0116】従って、前記第1の実施の形態に係る吸着
具A、及び、これに用いられる被吸着具Bの構成、及
び、前記第1の実施の形態に係る組み付け構造の構成
と、同一、又は実施的に同一の構成部分については同一
の番号を付して、その説明を省略する。
【0117】この実施の形態に係る吸着具Aにあって
は、永久磁石10、特に、永久磁石10の大径部10d
を覆う上部カバー41を、前記第1の実施の形態に係る
吸着具Aを構成する上部カバー41と略同様の構成を備
えたものとして用意し、この上部カバー41における筒
状内鍔41dを、永久磁石10の透し穴11内に差し入
れるようになすと共に、周側板部41b内に、永久磁石
10の大径部10dを収め入れるようになし、この永久
磁石10における大径部10dの下面に、折り曲げ爪片
41eを折りつけることで、上部カバー41を、永久磁
石10に被装状態に組み付けるようにしてある。
【0118】尚、この図示例にあっては、永久磁石10
に備えられる大径部10dは、その外周の上部側をテー
パ状にカットされた、傾斜面10d’とし、この傾斜面
10d’の先端側を、磁極面10bに直交する向きの鉛
直面10d”とすることによって、この大径部10dを
台型形状のものとして構成してある。
【0119】従って、この永久磁石10に被装状態に備
えられるカバー40、特に、上部カバー41も、水平な
天板部41aの周側から下方に向けてテーパ状となる傾
斜面41b’と、この傾斜面41b’の先端側で、前記
天板部41aに直交する向きの鉛直面41b”とされる
周側板部41bを備えた構成としてある。
【0120】次いで、永久磁石10における磁極面10
aに対して、強磁性材20の強磁性板21を接着により
一体に止着する。
【0121】かかる構成よりなる上部カバー41を、永
久磁石10における大径部10dに被嵌状態に組み付け
ることによって、吸着具Aの突き出し部1を構成すると
共に、カバー40によって覆われていない永久磁石10
の外周面と、強磁性材20、特に、強磁性板21の外周
面とによって構成される部分を、吸着具Aの差し入れ部
2として構成し、前記突き出し部1の下面を、取り付け
対象物Dにおける取り付け穴dの穴縁に連続する面d’
に当接した態様で、差し入れ部2の先端が、この取り付
け穴dの下面開口と面一となるように組み入れ、これ
を、座金60に対する脚具51の脚片51bの折りつけ
によって、止着する構成としてある。
【0122】また、かかる吸着具Aに対応して、他方の
取り付け対象物Dに備えられる被吸着具B、特に、強磁
性板31は、この吸着具Aにおける平らな上面、即ち、
上部カバー41における天板部41aの面に接する寸
法、形状のものとして構成する。尚、この被吸着具Bを
構成する強磁性材30、特に、強磁性板31は、前記上
部カバー41における天板部41aの径よりも小さい
径、又は、この天板部41aの径よりも大きい径のもの
として構成してあっても良い。
【0123】(6)第4の実施の形態に係る吸着具A、
及び第6の実施の形態に係る組み付け構造 次いで、図14及び図15に示す第4の実施の形態に係
る吸着具A、及び第6の実施の形態に係る組み付け構造
について説明する。この第4の実施の形態に係る吸着具
A、及び第6の実施の形態に係る組み付け構造は、前記
第3の実施の形態に係る吸着具Aにおけるカバー40、
特に、上部カバー41における穴41cを、永久磁石1
0における透し穴11と略同寸法の構成とし、しかも、
この穴41cの開口縁に筒状内鍔41dを設けずに上部
カバー41を構成し、この上部カバー41を用いて吸着
具Aを構成する永久磁石10、特に、永久磁石10の大
径部10dを被装する構成とした以外の構成を前記第3
の実施の形態に係る吸着具Aと同一、又は実質的に同一
の構成としてある。
【0124】また、この実施の形態に係る吸着具Aの取
り付け対象物Dに対する組み付け構造は、前記第5の実
施の形態に係る組み付け構造の構成と同一、又は実質的
に同一の構成としてある。
【0125】従って、前記第3の実施の形態に係る吸着
具A及び被吸着具B、並びに前記第5の実施の形態に係
る組み付け構造の構成と、同一、又は実質的に同一の構
成部分については同一の番号を付して、その説明を省略
する。
【0126】(7)第5の実施の形態に係る吸着具A、
及び第7の実施の形態に係る組み付け構造 次いで、図16〜図18に示す第5の実施の形態に係る
吸着具A、及び第7の実施の形態に係る組み付け構造に
ついて説明する。この第5の実施の形態に係る吸着具
A、及び第7実施の形態に係る組み付け構造は、前記第
1の実施の形態に係る吸着具Aに備えられているカバー
40を用いずに、吸着具Aを構成する永久磁石10を、
直接強磁性材20、特に、強磁性材20を構成している
強磁性板21に対して接着することで、被吸着具Bの吸
着手段としての吸着具Aを構成した以外の構成を、この
第1の実施の形態に係る吸着具Aの構成と同一、又は実
質的に同一の構成としてある。
【0127】即ち、この実施の形態に係る吸着具Aにあ
っては、永久磁石10をカバー40によって覆うことな
く、そのまま被吸着具Bの吸着の手段として構成するこ
とによって、永久磁石10の磁極面10bに対して直接
被吸着具Bの強磁性材30、特に強磁性板31を当接、
吸着できるようにしたものであって、この永久磁石10
における大径部10dを、そのまま突き出し部1として
用い、また、永久磁石10の小径部10c及び永久磁石
10の磁極面10aに添装接着されている強磁性材20
の強磁性板21における周側面を、吸着具Aの取り付け
対象物Dに対する差し入れ部2として構成してあり、こ
の差し入れ部2の先端を、取り付け対象物Dの取り付け
穴dにおける下面開口と面一となるように、吸着具Aを
取り付け対象物Dに対して組み入れると共に、これに添
装した座金60に対して、止め付け手段50としての脚
具51の脚片51bを折りつけ止着する構成としてあ
り、前記第1の実施の形態に係る組み付け構造と同一、
又は実質的に同一の組み付け構造としてある。
【0128】従って、前記第1の実施の形態に係る吸着
具A、被吸着具B、及び前記第1の実施の形態に係る組
み付け構造の構成と同一、又は実質的に同一の構成部分
については、同一の番号を付して、その説明を省略す
る。
【0129】尚、叙上において、吸着具Aを構成する永
久磁石10は、例えば硬磁性粉末を含んで成形されてい
るプラスチック磁石などを用いることで、より容易に吸
着具Aを構成することができ、しかも、構成される吸着
具Aに、プラスチック磁石などによる特有の意匠的特性
をもたらすことができる。
【0130】(8)第6の実施の形態に係る吸着具A、
及び第8の実施の形態に係る組み付け構造 次いで、図19〜図21に示す第6の実施の形態に係る
吸着具A、及び第8の実施の形態に係る組み付け構造に
ついて説明する。この第6の実施の形態に係る吸着具A
は、前記第5の実施の形態に係る吸着具Aを構成する永
久磁石10の外周部分、特に、被吸着具Bの吸着される
磁極面10bの外周部分を、傾斜面10d’及び外周を
鉛直面10d”として構成し、この永久磁石10におけ
る大径部10dが台型形状となるように構成した以外の
構成を、前記第5の実施の形態に係る吸着具Aの構成と
同一、又は実質的に同一の構成としてある。
【0131】即ち、この実施の形態に係る吸着具Aにあ
っては、この吸着具Aを構成している永久磁石10、特
に大径部10dが、その周側部分に傾斜面10d’と、
鉛直面10d”とを備えた突き出し部1として構成して
あり、この突き出し部1を、取り付け対象物Dにおける
取り付け穴dの穴縁に続く面d’に当接、組み付け得る
構成としてある。
【0132】また、この実施の形態に係る吸着具Aの取
り付け対象物Dに対する組み付け構造は、前記第7の実
施の形態に係る組み付け構造の構成と同一、又は実質的
に同一の構成としてある。
【0133】従って、前記第5の実施の形態に係る吸着
具A、被吸着具B、及び前記第7の実施の形態に係る組
み付け構造の構成と同一、又は実質的に同一の構成部分
については、同一の番号を付して、その説明を省略す
る。
【0134】(9)第7の実施の形態に係る吸着具A、
及び第9の実施の形態に係る組み付け構造 次いで、図22及び図23に示す第7の実施の形態に係
る吸着具A、及び第9の実施の形態に係る組み付け構造
について説明する。この第7の実施の形態に係る吸着具
Aは、前記の第6の実施の形態に係る吸着具Aを構成す
る永久磁石10と強磁性材20との止着を、接着剤によ
る取り付けに代えて、この強磁性材20を構成する強磁
性突起22を、永久磁石10の透し穴11内に圧入する
ことで、これら相互を一体に組み付けるようにした以外
の構成を、前記第6の実施の形態に係る吸着具Aの構成
と同一、又は実質的に同一の構成としてある。
【0135】即ち、ここで構成される吸着具Aにあって
は、強磁性材20を構成する強磁性突起22、特に、そ
の太径部22aを、厚さ方向の中程で外方に膨む輪盤状
に構成し、特に、永久磁石10における透し穴11に対
して、密に押し込み得る径寸法を備えたものとして構成
してある。
【0136】従って、前記の手法によって、止め付け手
段50、特に、脚具51を、この強磁性突起22によっ
て、強磁性板21に対して一体に備え設けた強磁性材2
0を、永久磁石10における磁極面10aの側から、こ
の強磁性材20における強磁性突起22を圧入し、この
強磁性材20における強磁性板21を、永久磁石10の
磁極面10aに密着させることで、強磁性材20を、永
久磁石10の閉回路として機能させた吸着具Aを構成し
ている。
【0137】また、この実施の形態に係る吸着具Aの取
り付け対象物Dに対する組み付け構造は、前記第8の実
施の形態に係る組み付け構造の構成と同一、又は実質的
に同一の構成としてある。
【0138】従って、前記第6の実施の形態に係る吸着
具A、被吸着具B、及び前記第8の実施の形態に係る組
み付け構造の構成と同一、又は実質的に同一の構成部分
については、同一の番号を付して、その説明を省略す
る。
【0139】(10)第8の実施の形態に係る吸着具
A、及び第10の実施の形態に係る組み付け構造 次いで、図24〜図26に示す第8の実施の形態に係る
吸着具A、及び第10の実施の形態に係る吸着具Aにつ
いて説明する。この第8の実施の形態に係る吸着具A
は、前記第5の実施の形態に係る吸着具Aにおける永久
磁石10の被吸着具Bに対する吸着面側に、この永久磁
石10の透し穴11に向けて、磁極面10bの中央部分
を漏斗状の傾斜面12として構成したこと、即ち、永久
磁石10の磁極面10bを、被吸着具Bの強磁性材30
における強磁性板31の当接する平らな面を残して、こ
の磁極面10bの略中央部分を、この永久磁石10にお
ける透し穴11に向けて凹陥状に傾斜する傾斜面12と
して構成した以外の構成を、前記第5の実施の形態に係
る吸着具Aの構成と同一、又は実質的に同一の構成とし
てある。
【0140】尚、この実施の形態に係る吸着具Aにあっ
ては、吸着具Aを構成する永久磁石10の透し穴11内
に起立状態に備えられる強磁性材20の強磁性突起22
は、この透し穴11における開口上縁11a、即ち、漏
斗状の凹陥部として構成される傾斜面12の下端より、
更に下方、即ち、永久磁石10によって構成される透し
穴11における強磁性突起22の上方にあって、被吸着
具Bにおける強磁性材30の強磁性突起32の差し入れ
られる空間を残すように設けてある。
【0141】この結果、この吸着具Aに吸着される被吸
着具Bにおける強磁性材30の強磁性突起32は、この
吸着具Aを構成する永久磁石10における透し穴11内
に差し入れられた状態で、この透し穴11の内壁面に係
当される構成としてある。
【0142】かくして構成される前記吸着具Aにあって
も、叙上の各実施の形態に係る吸着具Aにおけると同様
に、被吸着具Bにおける強磁性板30を、この吸着具A
の永久磁石10における磁極面10bに当接、吸着した
際に、この被吸着具Bにおける強磁性突起32の先端
が、永久磁石10の透し穴11内にある強磁性突起22
の先端に当接、吸着する構成としてある。
【0143】また、この実施の形態に係る吸着具Aの取
り付け対象物Dに対する組み付け構造は、前記第7の実
施の形態に係る組み付け構造の構成と同一、又は実質的
に同一の構成としてある。
【0144】従って、前記第5の実施の形態に係る吸着
具A、被吸着具B、及び前記第7の実施の形態に係る組
み付け構造の構成と同一、又は実質的に同一の構成部分
については同一の番号を付して、その説明を省略する。
【0145】
【発明の効果】この発明に係る吸着具Aは、磁極方向に
透し穴11を有する永久磁石10における一方の磁極面
10aに強磁性材20を備えている吸着具Aと、前記吸
着具Aにおける強磁性材20の備えられていない側の磁
極面10b側に着脱可能に吸着される強磁性材30から
なる被吸着具B、又は、前記吸着具Aにおける強磁性材
20の備えられていない側の磁極面10b側に着脱可能
に吸着される強磁性材30を備えた被吸着具Bとより、
しかも前記吸着具Aにおいて、前記透し穴11により構
成される盲穴3、又は該透し穴11を備えて構成される
盲穴3の底面をなす前記強磁性材20、又は該吸着具A
の盲穴3内の前記強磁性材20から突き出されている強
磁性突起22に対して、前記被吸着具Bにおける強磁性
材30を、当接、吸着するようにした留め具であって、
この留め具における前記吸着具Aが、前記被吸着具Bを
吸着する側と反対の側に、取り付け対象物Dに開設した
取り付け穴dに対して差し入れられる差し入れ部2を備
え、且つ、前記被吸着具Bを吸着する側に、前記取り付
け対象物Dにおける取り付け穴dの穴縁に連続している
面d’に当接する突き出し部1を備えた構成としてあ
り、また、この実施の形態に係る吸着具Aの組み付け構
造は、磁極方向に透し穴11を有する永久磁石10にお
ける一方の磁極面10aに強磁性材20を備えている吸
着具Aと、前記吸着具Aにおける強磁性材20の備えら
れていない側の磁極面10b側に着脱可能に吸着される
強磁性材30からなる被吸着具B、又は、前記吸着具A
における強磁性材20の備えられていない側の磁極面1
0b側に着脱可能に吸着される強磁性材30を備えた被
吸着具Bとより、前記吸着具Aにおいて、前記透し穴1
1により構成される盲穴3、又は該透し穴11を備えて
構成される盲穴3の底面をなす前記強磁性材20、又は
該吸着具Aの盲穴3内の前記強磁性材20から突き出さ
れている強磁性突起22に対して、前記被吸着具Bにお
ける強磁性材30を、当接、吸着するようにした留め具
であって、この留め具における前記吸着具Aを、前記被
吸着具Bを吸着する側と反対の側に備えられている差し
入れ部2を、取り付け対象物Dに開設した取り付け穴d
に対して差し入れ、且つ、前記被吸着具Bを吸着する側
に備えた突き出し部1を、前記取り付け対象物Dにおけ
る取り付け穴dの穴縁に連続している面d’に当接し
て、該吸着具Aを取り付け対象物Dに組み付けるように
した構成としてある。
【0146】かかる構成よりなる吸着具A、及び吸着具
Aの組み付け構造にあっては、構成される吸着具Aにお
ける差し入れ部2を、取り付け対象物Dにおける取り付
け穴dに差し入れた状態で、被吸着具Bの吸着手段とし
て用い得る吸着具Aを構成することが可能とされ、この
結果、吸着具Aは、突き出し部1のみを、取り付け対象
物Dにおける面d’上に突き出す態様で用いることがで
きる特長を有している。
【0147】また、かかる構成よりなる吸着具A、及び
吸着具Aの組み付け構造にあっては、被吸着具Bの吸引
と、吸着に機能する永久磁石10、及び強磁性材20の
相当部分を、取り付け対象物Dの面d’の内方に位置づ
けた状態で、吸着具Aを構成することが可能とされ、こ
の結果、取り付け対象物Dの面d’から突き出している
吸着具Aの嵩張りを小さく構成した場合にあっても、被
吸着具Bに対して強い吸着力を備えた吸着具Aを構成す
ることができる特長を有している。
【0148】更に、かかる構成よりなる吸着具A、及び
吸着具Aの組み付け構造にあっては、吸着具Aと、被吸
着具Bの吸着力によって留めつけられる各取り付け対象
物D、Dが、各取り付け対象物D、Dの各面d’、d’
を互に近接するように、即ち、各取り付け対象物D、D
間に留めつけ隙間を生ずることなく、これらの各取り付
け対象物D、D相互の留めつけをなすことができる特長
を有している。
【0149】更に又、かかる構成よりなる吸着具A、及
び吸着具Aの組み付け構造にあっては、取り付け対象物
Dの取り付け穴dに対して、吸着具Aの差し入れ部2を
差し入れ、且つ、突き出し部1を、面d’に当接した状
態で、吸着具Aを、取り付け対象物Dに組み付け得るこ
とから、取り付け対象物Dに対する吸着具Aの組み付け
が容易、且つ、確実とされ、取り付け対象物Dに組み付
けられている吸着具Aが、面d’に対して傾いたり、面
d’から浮き出したりすることがない特長を有してい
る。
【0150】また、かかる構成よりなる吸着具A、及び
吸着具Aの組み付け構造にあっては、被吸着具Bに対す
る吸着力に比して、取り付け対象物Dの面d’からの突
き出し幅が小さく、しかも面d’からの突き出し部分に
おける嵩張りの小さい吸着具Aとすることができ、この
結果、被吸着具Bに対する必要な吸着力を備えながら、
外観、体裁の良好な吸着具Aとすることができる特長を
有している。
【0151】次いで、前記の構成に係る吸着具Aにあっ
て、差し入れ部2を取り付け対象物Dの取り付け穴dに
差し入れて、該取り付け対象物Dの穴縁に連続する面
d’に突き出し部1を当接される留め具における吸着具
Aが、該突き出し部1との間で、該吸着具Aを、前記取
り付け対象物Dに組み付ける止め付け手段50を備えて
いる構成としたこと、及び、差し入れ部2を取り付け対
象物Dの取り付け穴dに差し入れ、且つ、該取り付け対
象物Dの穴縁に連続する面d’に突き出し部1を当接し
て、吸着具Aを取り付け対象物Dに組み付けると共に、
この吸着具Aに備えられている止め付け手段50と、前
記突き出し部1との間で、前記吸着具Aを、前記取り付
け対象物Dに対して止め付けるように構成したことによ
って、取り付け対象物Dにおける取り付け穴dに、吸着
具Aにおける差し入れ部2を差し入れ、且つ、突き出し
部1を面d’に対して確実に当接した状態で、止め付け
手段50によって、吸着具Aを取り付け対象物Dに対し
て確実に止着することができる特長を有している。
【0152】更に前記の構成に係る吸着具Aにあって、
留め具における吸着具Aが、磁極方向に透し穴11を有
する永久磁石10と、この永久磁石10の少なくとも一
方の磁極面10aに備えられる強磁性材20と、該強磁
性材20と永久磁石10の両方を抱持するように該吸着
状態にある強磁性材20と永久磁石10の少なくとも一
部を覆うカバ−40とを備えた構成としたことによっ
て、吸着具Aを構成する永久磁石10と、強磁性材20
とを、カバー40によって、一体に抱持する構成として
あることから、永久磁石10と、強磁性材20とを、容
易に、且つ、確実に一体のものとして構成することがで
きる特長を有している。
【0153】また、前記の構成に係る吸着具Aにあっ
て、留め具における吸着具Aが、磁極方向に透し穴11
を有する永久磁石10と、この永久磁石10の少なくと
も一方の磁極面10aに備えられる強磁性材20と、こ
の永久磁石10の少なくとも一部を覆うカバ−40とを
備えた構成としたことによって、吸着具Aを構成する永
久磁石10が、カバー40によって覆われることとな
り、吸着具Aの衝撃による破損などが防止できると共
に、外観を体裁の良い状態に整えることができる特長を
有している。
【0154】更にまた、前記の構成に係る吸着具Aにあ
って、磁極方向に透し穴11を有する永久磁石10と、
この永久磁石10の少なくとも一方の磁極面10aに備
えられる強磁性材20とを備えた構成としたことによっ
て、吸着具Aの構成部品数を少なくすることができ、し
かも、吸着具Aを構成する永久磁石10に対して、直
接、被吸着具Bを当接、吸着することができる特長を有
している。
【0155】更にまた、前記の吸着具Aの組み付け構造
にあって、取り付け対象物Dの取り付け穴dに対して吸
着具Aの差し入れ部2の先端が、該取り付け穴dの開口
縁のなす面と面一となるように差し入れてある構成とし
たことによって、吸着具Aの差し入れ部2を、取り付け
対象物Dの厚さ内に都合良く収め入れ状態に止めつける
ことができる特長を有している。
【0156】また更に、前記の吸着具Aの組み付け構造
にあって、取り付け対象物Dの取り付け穴dに対して吸
着具Aの差し入れ部2の先端が、該取り付け穴dの開口
縁のなす面から外方に突き出すように差し入れてある構
成としたことによって、取り付け対象物Dにおける取り
付け穴dの背面側の空間をも効果的に活用でき、取り付
け対象物Dの厚幅に左右されることなく、必要な吸着力
を備えた吸着具Aを、取り付け対象物Dに備え設けるこ
とができる特長を有している。
【0157】次いでまた、前記の吸着具Aの組み付け構
造にあって、取り付け対象物Dの取り付け穴dに対して
吸着具Aの差し入れ部2の先端が、該取り付け穴dの開
口縁のなす面よりも内側に位置するように差し入れてあ
る構成としたことによって、取り付け対象物Dの背面側
に対して、何等の不都合をもたらすことなく、吸着具A
を、取り付け対象物Dに都合良く取り付けることができ
る特長を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る吸着具Aと、これに吸
着される被吸着具Bの部品を分離して示す斜視図
【図2】同吸着具Aと被吸着具Bとを備え付けた第1の
実施の形態に係る取り付け構造における吸着具Aと、被
吸着具Bとを引き離した状態の断面図
【図3】同吸着具Aと被吸着具Bとを吸着した状態の断
面図
【図4】同吸着具Aと被吸着具Bとを備え付けた第2の
実施の形態に係る取り付け構造における吸着具Aと、被
吸着具Bとを引き離した状態の断面図
【図5】同吸着具Aと被吸着具Bとを吸着した状態の断
面図
【図6】同吸着具Aと被吸着具Bとを備え付けた第3の
実施の形態に係る取り付け構造における吸着具Aと、被
吸着具Bとを引き離した状態の断面図
【図7】同吸着具Aと被吸着具Bとを吸着した状態の断
面図
【図8】第2の実施の形態に係る吸着具Aと、これに吸
着される被吸着具Bの部品を分離して示す斜視図
【図9】同吸着具Aと被吸着具Bとを備え付けた第4の
実施の形態に係る取り付け構造における吸着具Aと、被
吸着具Bとを引き離した状態の断面図
【図10】同吸着具Aと被吸着具Bとを吸着した状態の
断面図
【図11】第3の実施の形態に係る吸着具Aと、これに
吸着される被吸着具Bの部品を分離して示す斜視図
【図12】同吸着具Aと被吸着具Bとを備え付けた第5
の実施の形態に係る取り付け構造における吸着具Aと、
被吸着具Bとを引き離した状態の断面図
【図13】同吸着具Aと被吸着具Bとを吸着した状態の
断面図
【図14】第4の実施の形態に係る吸着具Aと、これに
吸着される被吸着具Bを備えつけた第6の実施の形態に
係る取り付け構造における吸着具Aと、被吸着具Bとを
引き離した状態の断面図
【図15】同吸着具Aと被吸着具Bとを吸着した状態の
断面図
【図16】第5の実施の形態に係る吸着具Aと、これに
吸着される被吸着具Bの部品を分離して示す斜視図
【図17】同吸着具Aと被吸着具Bとを備え付けた第7
の実施の形態に係る取り付け構造における吸着具Aと、
被吸着具Bとを引き離した状態の断面図
【図18】同吸着具Aと被吸着具Bとを吸着した状態の
断面図
【図19】第6の実施の形態に係る吸着具Aと、これに
吸着される被吸着具Bの部品を分離して示す斜視図
【図20】同吸着具Aと被吸着具Bとを備え付けた第8
の実施の形態に係る取り付け構造における吸着具Aと、
被吸着具Bとを引き離した状態の断面図
【図21】同吸着具Aと被吸着具Bとを吸着した状態の
断面図
【図22】第7の実施の形態に係る吸着具Aと、これに
吸着される被吸着具Bを備えつけた第9の実施の形態に
係る取り付け構造における吸着具Aと、被吸着具Bとを
引き離した状態の断面図
【図23】同吸着具Aと被吸着具Bとを吸着した状態の
断面図
【図24】第8の実施の形態に係る吸着具Aと、これに
吸着される被吸着具Bの部品を分離して示す斜視図
【図25】同吸着具Aと被吸着具Bとを備え付けた第1
0の実施の形態に係る取り付け構造における吸着具A
と、被吸着具Bとを引き離した状態の断面図
【図26】同吸着具Aと被吸着具Bとを吸着した状態の
断面図
【符号の説明】
1 突き出し部 2 差し入れ部 3 盲穴 10 永久磁石 11 透し穴 20 強磁性材 21 強磁性板 22 強磁性突起 30 強磁性材 31 強磁性板 32 強磁性突起 40 カバー 50 止め付け手段 A 吸着具 B 被吸着具 D 取り付け対象物 d 取り付け穴

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁極方向に透し穴を有する永久磁石にお
    ける一方の磁極面に強磁性材を備えている吸着具と、 前記吸着具における強磁性材の備えられていない側の磁
    極面側に着脱可能に吸着される強磁性材からなる被吸着
    具、又は、前記吸着具における強磁性材の備えられてい
    ない側の磁極面側に着脱可能に吸着される強磁性材を備
    えた被吸着具とより、 前記吸着具において、前記透し穴により構成される盲
    穴、又は該透し穴を備えて構成される盲穴の底面をなす
    前記強磁性材、又は該吸着具の盲穴内の前記強磁性材か
    ら突き出されている強磁性突起に対して、前記被吸着具
    における強磁性材を、当接、吸着するようにした留め具
    であって、 この留め具における前記吸着具が、前記被吸着具を吸着
    する側と反対の側に、取り付け対象物に開設した取り付
    け穴に対して差し入れられる差し入れ部を備え、且つ、
    前記被吸着具を吸着する側に、前記取り付け対象物にお
    ける取り付け穴の穴縁に連続している面に当接する突き
    出し部を備えて構成されていることを特徴とする留め具
    における吸着具。
  2. 【請求項2】 差し入れ部を取り付け対象物の取り付け
    穴に差し入れて、該取り付け対象物の穴縁に連続する面
    に突き出し部を当接される留め具における吸着具が、該
    突き出し部との間で、該吸着具を、前記取り付け対象物
    に組み付ける止め付け手段を備えていることを特徴とす
    る請求項1記載に係る留め具における吸着具。
  3. 【請求項3】 留め具における吸着具が、磁極方向に透
    し穴を有する永久磁石と、この永久磁石の少なくとも一
    方の磁極面に備えられる強磁性材と、該強磁性材と永久
    磁石の両方を抱持するように該吸着状態にある強磁性材
    と永久磁石の少なくとも一部を覆うカバ−とを備えてい
    ることを特徴とする請求項1記載に係る留め具における
    吸着具。
  4. 【請求項4】 留め具における吸着具が、磁極方向に透
    し穴を有する永久磁石と、この永久磁石の少なくとも一
    方の磁極面に備えられる強磁性材と、この永久磁石の少
    なくとも一部を覆うカバ−とを備えていることを特徴と
    する請求項1記載に係る留め具における吸着具。
  5. 【請求項5】 留め具における吸着具が、磁極方向に透
    し穴を有する永久磁石と、この永久磁石の少なくとも一
    方の磁極面に備えられる強磁性材とを備えていることを
    特徴とする請求項1記載に係る留め具における吸着具。
  6. 【請求項6】 磁極方向に透し穴を有する永久磁石にお
    ける一方の磁極面に強磁性材を備えている吸着具と、 前記吸着具における強磁性材の備えられていない側の磁
    極面側に着脱可能に吸着される強磁性材からなる被吸着
    具、又は、前記吸着具における強磁性材の備えられてい
    ない側の磁極面側に着脱可能に吸着される強磁性材を備
    えた被吸着具とより、 前記吸着具において、前記透し穴により構成される盲
    穴、又は該透し穴を備えて構成される盲穴の底面をなす
    前記強磁性材、又は該吸着具の盲穴内の前記強磁性材か
    ら突き出されている強磁性突起に対して、前記被吸着具
    における強磁性材を、当接、吸着するようにした留め具
    であって、 この留め具における前記吸着具を、前記被吸着具を吸着
    する側と反対の側に備えられている差し入れ部を、取り
    付け対象物に開設した取り付け穴に対して差し入れ、且
    つ、前記被吸着具を吸着する側に備えた突き出し部を、
    前記取り付け対象物における取り付け穴の穴縁に連続し
    ている面に当接して、該吸着具を取り付け対象物に組み
    付けるようにしたことを特徴とする留め具における吸着
    具の組み付け構造。
  7. 【請求項7】 差し入れ部を取り付け対象物の取り付け
    穴に差し入れ、且つ、該取り付け対象物の穴縁に連続す
    る面に突き出し部を当接して、吸着具を取り付け対象物
    に組み付けると共に、この吸着具に備えられている止め
    付け手段と、前記突き出し部との間で、前記吸着具を、
    前記取り付け対象物に対して止め付けるようにしたこと
    を特徴とする請求項6記載に係る留め具における吸着
    具。
  8. 【請求項8】 取り付け対象物の取り付け穴に対して吸
    着具の差し入れ部の先端が、該取り付け穴の開口縁のな
    す面と面一となるように差し入れてあることを特徴とす
    る請求項6記載に係る留め具における吸着具の組み付け
    構造。
  9. 【請求項9】 取り付け対象物の取り付け穴に対して、
    吸着具の差し入れ部の先端が、該取り付け穴の開口縁の
    なす面から外方に突き出すように差し入れてあることを
    特徴とする請求項6記載に係る留め具における吸着具の
    組み付け構造。
  10. 【請求項10】 取り付け対象物の取り付け穴に対して
    吸着具の差し入れ部の先端が、該取り付け穴の開口縁の
    なす面よりも内側に位置するように差し入れてあること
    を特徴とする請求項6記載に係る留め具における吸着具
    の組み付け構造。
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