JP2001281886A - レジストパターン縮小化材料及びそれを使用する微細レジストパターンの形成方法 - Google Patents

レジストパターン縮小化材料及びそれを使用する微細レジストパターンの形成方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】露光波長の限界を超える微細パターンの形成が
可能なレジストパターン縮小化材料及びそれを使用する
微細レジストパターンの形成方法を提供する。 【解決手段】(a)ポジ型化学増幅レジストを用いて形
成されたレジストパターン上に、水溶性樹脂を含有する
酸性のレジストパターン縮小化材料を塗布して前記レジ
ストパターン縮小化材料からなる酸性被膜を形成する段
階;(b)前記レジストパターンの表面層をアルカリ可
溶性に転換する段階;並びに(c)その後、こうして処
理されたレジストパターンを酸性被膜と共にアルカリ性
溶液で処理し、該被膜及び前記アルカリ可溶性に転換さ
れたレジストパターン表面層を除去して、前記レジスト
パターンを縮小する段階を含む微細レジストパターンの
形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体プロセスに
おけるレジストパターンの形成段階でパターンの線幅縮
小に使用される材料及びそれを使用する微細レジストパ
ターンの形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの高集積化に伴って、そ
の製造プロセスにおいて配線の微細化、具体的には配線
の線幅の縮小がますます要求されて来た。一般に、微細
パターンの形成は、フォトリソグラフィー技術により、
各種薄膜を堆積させたシリコンウエハー等の基板の表面
にレジストパターンを形成し、その後に、このレジスト
パターンをマスクとして、下地の薄膜をエッチングする
方法により行われている。
【0003】このため、微細パターンの形成において
は、フォトリソグラフィー技術が非常に重要である。フ
ォトリソグラフィー技術は、レジスト塗布、マスク合わ
せ、露光、現像で構成されており、微細化に関しては、
露光波長の短波長化が有効である。しかし、これにとも
なう露光装置の更新には多額のコストがかかる上に、短
波長化に対応したレジスト材料もすぐには供給されない
などの問題点がある。また、露光波長の短波長化事体に
も限界がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
のフォトリソグラフィー技術における以上のような問題
を解決し、露光装置および波長による限界を超える微細
パターンの形成が可能なレジストパターン縮小化材料及
びそれを使用する微細レジストパターンの形成方法を提
供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は水溶性樹
脂を含有し、酸性であるレジストパターン縮小化材料を
提供する。
【0006】また本発明は、 (a)ポジ型化学増幅レジストを用いて形成されたレジ
ストパターンの上に上記のレジストパターン縮小化材料
を塗布してレジストパターン表面に前記レジストパター
ン縮小化材料からなる酸性被膜を形成する段階; (b)前記レジストパターンの表面層をアルカリ可溶性
に転換する段階;並びに (c)その後、こうして処理されたレジストパターンを
酸性被膜と共にアルカリ性溶液で処理し、該被膜及び前
記アルカリ可溶性に転換されたレジストパターン表面層
を除去して、前記レジストパターンを縮小する段階を含
む微細レジストパターンの形成方法を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明のレジストパターン
縮小化材料及び微細レジストパターンの形成方法につい
て詳細に説明する。 [レジストパターン縮小化材料]このレジストパターン縮
小化材料は、水溶性樹脂を含有し、酸性、即ちpH7未
満、好ましくはpH1〜4である。
【0008】水溶性樹脂としては、酸性、中性および塩
基性のいずれも使用することができる。例えばポリ(メ
タ)アクリル酸及びその誘導体、ポリビニルアルコール
及びその誘導体、ポリメチルビニルエーテル、ポリエチ
ルビニルエーテル、ポリヒドロキシスチレン及びその誘
導体、ポリエチレングリコール、ポリ(マレイン酸−C
O−ビニルエーテル)、ポリビニルアセタール、ポリビ
ニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオ
キシド、ポリ(スチレン−CO−無水マレイン酸)、ポ
リビニルアミン、ポリアリルアミン、オキサゾリン基含
有水溶性樹脂、水溶性メラミン樹脂、水溶性尿素樹脂、
アルキッド樹脂、スルホンアミド樹脂、(メタ)アクリ
ル酸由来の繰り返し単位を10モル%以上含む共重合
体、2−メタクリルアミド−2−メチルプロポンスルホ
ン酸由来の繰り返し単位を5モル%以上含む共重合体、
及びそれらの水溶性塩等が挙げられる。これらの中で
も、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニ
ルピロリドン、ポリ(マレイン酸−CO−ビニルエーテ
ル)、アクリル酸由来の繰り返し単位を10モル%以上
含む共重合体、2−メタクリルアミド−2−メチルプロ
ポンスルホン酸由来の繰り返し単位を5モル%以上含む
共重合体、及びそれらの水溶性塩等の水溶性樹脂が好ま
しい。以上のような水溶性樹脂は1種単独で、又は2種
以上組み合わせて使用することができる。
【0009】本発明のレジストパターン縮小化材料は、
後述するように基板上に形成されたレジストパターンの
表面に塗布し被膜を形成するための塗布液として使用す
る。それで使用時に固形分濃度が、例えば1〜20重量
%であればよい。所要濃度となるように、溶剤を配合す
る。溶剤としては、基本的には水が使用されるが、水及
び、水と相溶性のある有機溶剤の混合溶剤〔但し、有機
溶剤の量は、レジストパターンを浸食しない程度に少量
(通常10重量%以下)〕でもよい。水と相溶性のある
有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、乳酸エチル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル等がある。
【0010】本発明のレジストパターン縮小化材料に
は、必要に応じて界面活性剤、pH調整剤等の任意的な
添加剤を配合することができる。これらは本発明の目
的、効果を損なわない範囲で使用される。
【0011】界面活性剤としては、熱により蒸発又は昇
華しないものであれば、いかなるものでもよいが、アニ
オン系界面活性剤が好ましい。アニオン系界面活性剤と
しては、例えばアルキルカルボン酸、アルキルスルホン
酸、フルオロアルキルカルボン酸、フルオロアルキルス
ルホン酸、及びそれらの塩等が挙げられる。これらの中
でも、界面活性能力の高いフルオロアルキルカルボン
酸、フルオロアルキルスルホン酸、及びそれらの塩が好
ましく、特にパーフルオロオクタン酸、パーフルオロオ
クタンスルホン酸、及びそれらのアンモニウム塩がより
好ましい。界面活性剤を配合する場合、その量は、レジ
ストパターン縮小化材料の酸性度、界面活性剤の種類等
にもよるが、水溶性樹脂100重量部に対し、1〜10
0重量部程度が好ましい。以上のような界面活性剤は1
種単独で、又は2種以上組み合わせて使用することがで
きる。
【0012】[微細レジストパターンの形成方法]本発明
の微細レジストパターンの形成方法を(a)〜(c)の
各段階毎に図1のフローシートに従って説明する。 (a)段階:この段階では、ポジ型化学増幅レジストを
用いて形成されたレジストパターン5〔図1の(1)〜
(3)〕の上に前記レジストパターン縮小化材料を塗布
(通常は塗布後乾燥)してレジストパターン5の表面に
該レジストパターン縮小化材料からなる酸性被膜6を形
成する〔図1の(4)〕。 (a)段階に先行する段階で形成されたレジストパター
ンの形成方法は、使用されるレジストがポジ型化学増幅
レジストであれば特に限定されず、従来と同様でよい。
【0013】上記レジストパターンの形成方法は、代表
的には、次の諸段階を経て形成される。シリコンウエハ
ー等の基板1上に、ポジ型化学増幅レジスト(ポジ型感
放射線性樹脂組成物からなる)の溶液を塗布し、例えば
ホットプレート上で加熱乾燥(プリベーク(露光前の加
熱処理);以下、「PB」という)してレジスト被膜2
を形成した後〔図1の(1)〕、このレジスト被膜2を、
所定のマスクパターン3を介して露光(矢印で示す)
し、非露光部に潜像パターン4を形成する〔図1の
(2)〕。その後、レジストの見掛けの感度を向上させる
ために、露光後のレジスト被膜面を、例えばホットプレ
ート上で加熱処理(以下、露光後の加熱処理を「PE
B」という)することが好ましい。次に、露光後のレジ
スト被膜面を、アルカリ性水溶液からなるアルカリ現像
液で現像して露光部を溶解した後、純水で洗浄する。こ
れにより、ポジ型のレジストパターン5が形成される
〔図1の(3)〕。
【0014】このポジ型レジストパターンの形成原理は
次のとおりである。下記式において、感放射線性酸発生
剤、及び樹脂中の酸性基が酸解離性基Rで保護されたア
ルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の樹脂であって、該
酸解離性基が解離したときにアルカリ可溶性となる樹脂
(以下、「酸解離性基含有樹脂(I)」ということもあ
る)を含むポジ型感放射線性樹脂組成物からなるポジ型
化学増幅レジストを露光(hυで示す)すると、レジス
ト中の感放射線性酸発生剤から酸(H+で示す)が発生
し、この酸がアルカリ不溶性の酸解離性基含有樹脂
(I)の保護基Rに作用して、該樹脂(I)をアルカリ
可溶性に転換する。次に、こうしてアルカリ可溶性に転
換された樹脂(II)を含むレジストをアルカリ現像液で
現像すると、このアルカリ可溶性樹脂(II)は該溶液に
溶解、除去され、潜像が顕在化する。ポジ型化学増幅レ
ジストの形成原理
【0015】
【化1】
【0016】レジストパターン形成プロセスにおけるレ
ジスト溶液の塗布手段としては、回転塗布(スピンコー
ト)、流延塗布、ロール塗布等が採用できる。レジスト
の膜厚は使用状況に応じて適宜選定されるが、通常、
0.3〜10μmである。PBの温度はポジ型化学増幅
レジストの樹脂組成や添加剤の種類等により変化する
が、通常50〜200℃であり、またPEBの温度は、
ポジ型化学増幅レジストの樹脂組成、添加剤の種類等に
より変化するが、通常50〜200℃である。露光用の
光(放射線)源としては、g線、i線、KrFエキシマ
レーザー(波長193nm)、F2エキシマレーザー
(波長157nm)、ArFエキシマレーザー(波長1
23nm)等が挙げられる。また、ポジ型化学増幅レジ
ストに含まれる酸発生剤の種類に応じて、シンクロトロ
ン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線等を使用する
こともできる。放射線量等の露光条件は、ポジ型化学増
幅レジストの樹脂組成、添加剤の種類等に応じて、適宜
選定される。
【0017】アルカリ現像液としては例えば、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、硅酸ナト
リウム、メタ硅酸ナトリウム等のアルカリ金属塩類;ア
ンモニア水;エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエ
チルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミ
ン、メチルジエチルアミン等のアルキルアミン類;ジメ
チルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアル
カノールアミン類;ピロール、ピペリジン等の複素環式
アミン類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テ
トラエチルアンモニウムヒドロキシド等のテトラアルキ
ルアンモニウムヒドロキシド類;コリン、1,8−ジア
ザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−
ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン等のアルカ
リ性化合物の1種以上を溶解したアルカリ性水溶液が使
用される。特に好ましいアルカリ現像液は、テトラアル
キルアンモニウムヒドロキシド類の水溶液である。ま
た、前記アルカリ性水溶液からなる現像液には、例え
ば、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面
活性剤等を適量添加することもできる。ポジ型化学増幅
レジストの詳細については、後述する。
【0018】本発明の方法の(a)段階では、こうして
形成されたレジストパターン5の上に、前記レジストパ
ターン縮小化材料の溶液を塗布し、(通常、乾燥)して
レジストパターン5の表面に前記レジストパターン縮小
化材料からなる酸性被膜6を形成する〔図1の(4)〕。
酸性被膜6の膜厚は、通常、0.01〜1μmである。
【0019】(b)段階:この段階では、酸性被膜6に
含まれる酸の作用により、アルカリ不溶性のレジストパ
ターン5の表面層をアルカリ可溶性に転換する〔図1の
(5)〕。アルカリ可溶性に転換後の表面層を表面層7と
示し、その表面層7を含むレジストパターンを5’と示
す(図1の(5))。レジストパターンの縮小化原理は下
記式に示すとおりである。即ち、アルカリ不溶性の酸解
離性基含有樹脂(I)からなるレジストパターンの表面
層中の前記樹脂(I)は、レジストパターンの表面に形
成された酸性被膜中の酸H+の作用により、酸解離性基
(酸性基の保護基)Rを解離してアルカリ可溶性の樹脂
(II)となる。 レジストパターンの縮小化原理
【0020】
【化2】
【0021】(b)段階では、被膜6が形成されたレジ
ストパターン5を、単に放置するだけでもよいし、例え
ば加熱するなどの促進操作を施してもよい。勿論、これ
らの操作は組み合わせて使用することができる。(b)
段階での好ましい処理条件は、縮小化材料の特性(等に
酸性度)、前記酸解離性基の種類等にもよるので一概に
は言えないが、一般に目的とする縮小率(ないしは線
幅)に応じて放置時間、加熱の温度や時間を調整するこ
とができる。例えば、加熱温度は50〜200℃放置時
間は1〜120分である。加熱手段としては、例えばホ
ットプレート、オーブン等が挙げられる。
【0022】(c)段階:この段階では、(b)段階で
処理されたレジストパターン5’を、その表面に形成さ
れた酸性被膜6と共に、アルカリ性溶液で処理する。こ
の処理により酸性被膜6及びその下の前記アルカリ可溶
性に転換されたレジストパターン表面層7は該溶液に溶
解、除去され、線幅が縮小した微細レジストパターンが
得られる〔図1の(6)〕。ここで、アルカリ性溶液によ
る処理の温度は、通常、15〜70℃、好ましくは20
〜30℃である。処理時間は適宜選べばよい。アルカリ
性溶液としては、前述のアルカリ現像液と同じものでよ
い。前記アルカリ性溶液を用いて処理した後は、通常、
水洗する。
【0023】ポジ型化学増幅レジスト:本発明の微細レ
ジストパターンの形成方法で使用されるポジ型化学増幅
レジストは特に限定されないが、例えば、次のようなポ
ジ型感放射線性樹脂組成物が挙げられる。 (A)感放射線性酸発生剤、並びに(B)(イ)酸解離
性基で保護されたアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性
の樹脂であって、該酸解離性基が解離したときにアルカ
リ可溶性となる樹脂、または(ロ)アルカリ可溶性樹脂
およびアルカリ溶解性制御剤を含有するポジ型感放射線
性樹脂組成物。
【0024】<(A)感放射線性酸発生剤> (A)感放射線性酸発生剤とは、露光により化学変化を
生じて、酸を生成する作用を有する化合物である。
【0025】本発明において用いられる感放射線性酸発
生剤としては、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホ
スホニウム塩、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ピリ
ジニウム塩等のオニウム塩、ハロアルキル基含有炭化
水素化合物、ハロアルキル基含有複素環式化合物等のハ
ロゲン含有化合物、β−ケトスルホン、β−スルホニ
ルスルホン、これらのα−ジアゾ化合物等のスルホン化
合物、アルキルスルホン酸エステル、ハロアルキルス
ルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステル、イミ
ノスルホネート等のスルホン酸エステル化合物、1,
2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニル基等を有す
るキノンジアジド化合物、スルホンイミド化合物、
ジアゾメタン化合物等を挙げることができる。
【0026】オニウム塩化合物の具体例としては、ジフ
ェニルヨードニウムトリフレート、トリフェニルスルホ
ニウムトリフレート等を挙げることができる。
【0027】ハロゲン含有化合物の具体例としては、フ
ェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等
を挙げることができる。
【0028】スルホン化合物の具体例としては、フェナ
シルフェニルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、
ビス(フェニルスルホニル)メタン、4−トリスフェナ
シルスルホン等を挙げることができる。
【0029】スルホン酸エステル化合物の具体例として
は、ベンゾイントシレート、ピロガロールトリストリフ
レート、ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアント
ラセン−2−スルホネート等を挙げることができる。
【0030】キノンジアジド化合物の具体例としては、
2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,
4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン等の1,2−キ
ノンジアジドスルホン酸エステル類や、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)メタン、ビス(2,4−ジヒドロキシ
フェニル)メタン等の1,2−キノンジアジドスルホン
酸エステル類等を挙げることができる。
【0031】スルホンイミド化合物の具体例としては、
N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシン
イミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)
フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオ
キシ)ジフェニルマレイミド、N−(トリフルオロメチ
ルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5
−エン−2,3−ジカルボキシミド、等を挙げることが
できる。
【0032】ジアゾメタン化合物の具体例としては、ビ
ス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビ
ス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン等を挙げ
ることができる。
【0033】本発明において、上記の感放射線性酸発生
剤は、通常、前記(B)成分100重量部当り、0.1
〜20重量部で使用される。これらの感放射線性酸発生
剤は、単独もしくは2種類以上を混合して使用される。
【0034】<(B)(イ)酸解離性基含有樹脂>成分
(B)(イ)において使用される酸解離性基含有樹脂
は、フェノール性水酸基、カルボキシル基等の1種以上
の酸性官能基を含有する樹脂、例えば後述する式(1)
〜(4)で表される繰返し単位を有するアルカリ可溶性
樹脂中の酸性官能基の水素原子を、酸の存在下で解離す
ることができる1種以上の酸解離性基で置換した、それ
自体としてはアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の樹
脂である。ここで言う「アルカリ不溶性またはアルカリ
難溶性」とは、酸解離性基含有樹脂を含有する感放射線
性樹脂組成物を用いて形成されるレジスト被膜からレジ
ストパターンを形成する際に採用されるアルカリ現像条
件下で、当該レジスト被膜の代わりに酸解離性基含有樹
脂のみを用いた被膜を現像した場合に、当該被膜の初期
膜厚の50%以上が現像後に残存する性質を意味する。
酸解離性基含有樹脂における前記酸解離性基としては、
例えば、ベンジル基などの置換メチル基、1−エトキシ
エチル基などの1−置換エチル基、t−ブチル基などの
1−分岐アルキル基、トリメチルシリル基などのシリル
基、t−ブトキシカルボニル基などのアルコキシカルボ
ニル基、テトラヒドロピラニル基などの環式酸解離性基
等を挙げることができる。
【0035】酸解離性基含有樹脂は、例えば、予め製造
したアルカリ可溶性樹脂に1種以上の酸解離性基を導入
することによって製造することができ、また酸解離性基
を有する1種以上の単量体の(共)重合、酸解離性基を
有する1種以上の重縮合成分の(共)重縮合等によって
製造することができる。
【0036】酸解離性基含有樹脂は、またアルカリ可溶
性樹脂のアルカリ溶解性を制御する性質を有し、酸の存
在下で解離して、該アルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解
性を制御する効果を低下もしくは消失するか、または該
アルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解性を促進する作用を
有するものである。以上の酸解離性基含有樹脂は、単独
でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0037】<(B)(ロ)アルカリ可溶性樹脂>酸解
離性基含有樹脂の製造に用いられるアルカリ可溶性樹脂
および成分(B)(ロ)において使用されるアルカリ可
溶性樹脂は、アルカリ現像液と親和性を示す官能基、例
えば、フェノール性水酸基、カルボキシル基等の酸性官
能基を1種以上有する、アルカリ性溶液からなる現像液
に可溶な樹脂である。このようなアルカリ可溶性樹脂と
しては、例えば、下記式(1)〜(3)で表される繰返
し単位を1種以上有する付加重合系樹脂、下記式(4)
で表される繰返し単位を1種以上有する重縮合系樹脂等
を挙げることができる。
【0038】
【化3】 〔式(1)において、R3 は水素原子またはメチル基を
示し、R4 は-OH 、-COOH 、 -R5COOH、-OR5COOHまたは
-OCOR5COOH{但し、R5は -(CH)g-を示し、gは1〜4の
整数である。}を示す。〕
【0039】
【化4】 〔式(2)において、R3 は水素原子またはメチル基を
示す。〕
【0040】
【化5】
【0041】
【化6】 〔式(4)において、R6 、R7 、R8 、R9 およびR
10は相互に同一でも異なってもよく、水素原子または炭
素数1〜4のアルキル基を示す。〕
【0042】アルカリ可溶性樹脂が付加重合系樹脂の場
合、前記式(1)〜(3)で表される繰返し単位のみか
ら構成されていてもよいが、生成した樹脂がアルカリ現
像液に可溶である限りでは、他の繰返し単位をさらに有
することもできる。このような他の繰返し単位として
は、例えば、スチレン、αーメチルスチレン、無水マレ
イン酸、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル
アミド、ビニルピロリドン等の重合性二重結合を有する
単量体の重合性二重結合部分が開裂した単位を挙げるこ
とができる。前記付加重合系樹脂は、例えば式(1)〜
(3)で表される繰返し単位に対応する単量体の1種以
上を、場合により前記他の繰返し単位に対応する単量体
とともに、(共)重合することにより製造することがで
きる。これらの(共)重合は、単量体、反応媒質の種類
等に応じて、ラジカル重合開始剤、アニオン重合触媒、
配位アニオン重合触媒、カチオン重合触媒等の重合開始
剤あるいは重合触媒を適宜に選定し、塊状重合、溶液重
合、沈澱重合、乳化重合、懸濁重合、塊状−懸濁重合等
の適宜の重合方法により実施することができる。また、
アルカリ可溶性樹脂が重縮合系樹脂の場合、前記式
(4)で表される繰返し単位のみから構成されていても
よいが、生成した樹脂がアルカリ現像液に可溶である限
りでは、他の繰返し単位をさらに有することもできる。
このような重縮合系樹脂は、式(4)で表される繰返し
単位に対応する1種以上のフェノール類と、1種以上の
アルデヒド類とを、場合により他の繰返し単位を形成し
うる重縮合成分とともに、酸性触媒の存在下、水媒質中
または水と親水性溶媒との混合媒質中で(共)重縮合す
ることによって製造することができる。前記フェノール
類としては、例えば、o−クレゾール、p−クレゾー
ル、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、
2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5
−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、
3,4,5−トリメチルフェノール等を挙げることがで
き、また前記アルデヒド類としては、例えば、ホルムア
ルデヒド、ベンズアルデヒド等を挙げることができる。
アルカリ可溶性樹脂中の式(1)〜(4)で表される繰
返し単位の含有率は、場合により含有される前記他の繰
返し単位の種類により一概に規定できないが、好ましく
は10〜100モル%、さらに好ましくは20〜100
モル%である。アルカリ可溶性樹脂のMwは、感放射線
性樹脂組成物の所望の特性に応じて変わるが、好ましく
は1,000〜150,000、さらに好ましくは3,
000〜100,000である。アルカリ可溶性樹脂
は、単独でまたは2種以上を混合して使用することがで
きる。
【0043】<(B)(ロ)アルカリ溶解性制御剤>成
分(B)(ロ)において使用されるアルカリ溶解性制御
剤としては、例えば、フェノール性水酸基、カルボキシ
ル基等の酸性官能基に酸の存在下で解離しうる1種以上
の置換基(以下、「酸解離性置換基」という。)を導入
した化合物を挙げることができる。このような酸解離性
置換基としては、例えば、前記酸解離性基含有樹脂につ
いて挙げた置換メチル基、1−置換エチル基、シリル
基、1−分岐アルキル基、アルコキシカルボニル基、環
式酸解離性基等の酸解離性基と同様の基を挙げることが
できる。アルカリ溶解性制御剤は、低分子化合物でも高
分子化合物でもよいが、低分子化合物の具体例として
は、下記式(5)〜(9)で表される化合物を挙げるこ
とができる。
【0044】
【化7】 〔式(5)において、R11は酸解離性基を示し、複数存
在するR11は相互に同一でも異なってもよく、R12は炭
素数1〜4のアルキル基、フェニル基または1−ナフチ
ル基を示し、複数存在するR12は相互に同一でも異なっ
てもよく、pは1以上の整数、qは0以上の整数で、p
+q≦6である。〕
【0045】
【化8】 〔式(6)において、R11およびR12は式(5)と同義
であり、Aは単結合、-S- 、-O- 、-CO-、-COO- 、-SO
-、-SO2- 、-C(R13)(R14)- (但し、R13およびR 14
相互に同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜
6のアルキル基、炭素数2〜11のアシル基、フェニル
基またはナフチル基を示す。)または
【0046】
【化9】 (但し、R12は前記に同じであり、xは0〜4の整数で
ある。)を示し、p、q、rおよびsはそれぞれ0以上
の整数で、p+q≦5、r+s≦5、p+r≧1であ
る。〕
【0047】
【化10】 〔式(7)において、R11およびR12は式(5)と同義
であり、R15は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基ま
たはフェニル基を示し、p、q、r、s、tおよびuは
それぞれ0以上の整数で、p+q≦5、r+s≦5、t
+u≦5、p+r+t≧1である。〕
【0048】
【化11】 〔式(8)において、R11およびR12は式(5)と同義
であり、Aは式(6)と同義であり、R15は式(7)と
同義であり、複数存在するR15は相互に同一でも異なっ
てもよく、p、q、r、s、t、u、vおよびwはそれ
ぞれ0以上の整数で、p+q≦5、r+s≦5、t+u
≦5、v+w≦5、p+r+t+v≧1である。〕
【0049】
【化12】 〔式(9)において、R11およびR12は式(5)と同義
であり、R15は式(7)と同義であり、複数存在するR
15は相互に同一でも異なってもよく、p、q、r、s、
t、u、vおよびwはそれぞれ0以上の整数で、p+q
≦5、r+s≦5、t+u≦5、v+w≦4、p+r+
t+v≧1である。)また、高分子のアルカリ溶解性制
御剤としては、例えば、前述した酸解離性基含有樹脂を
使用することができる。
【0050】<添加剤>ポジ型感放射線性樹脂組成物に
は、必要に応じて、塩基性化合物からなる酸拡散制御
剤、界面活性剤、増感剤等の各種の添加剤を配合するこ
とができる。
【0051】<溶剤>ポジ型感放射線性樹脂組成物は、
その使用に際して、固形分濃度が例えば5〜50重量%
となるように溶剤に溶解したのち、例えば孔径0.2μ
m程度のフィルターでろ過することによって、組成物溶
液として調製される。前記溶剤としては、例えば、エー
テル類、エステル類、エーテルエステル類、ケトン類、
ケトンエステル類、アミド類、アミドエステル類、ラク
タム類、ラクトン類、(ハロゲン化)炭化水素類等を挙
げることができ、より具体的には、エチレングリコール
モノアルキルエーテル類、ジエチレングリコールジアル
キルエーテル類、プロピレングリコールモノアルキルエ
ーテル類、プロピレングリコールジアルキルエーテル
類、酢酸エステル類、ヒドロキシ酢酸エステル類、乳酸
エステル類、エチレングリコールモノアルキルエーテル
アセテート類、プロピレングリコールモノアルキルエー
テルアセテート類、アルコキシ酢酸エステル類、(非)
環式ケトン類、アセト酢酸エステル類、ピルビン酸エス
テル類、プロピオン酸エステル類、N,N−ジアルキル
ホルムアミド類、N,N−ジアルキルアセトアミド類、
N−アルキルピロリドン類、γ−ラクトン類、(ハロゲ
ン化)脂肪族炭化水素類、(ハロゲン化)芳香族炭化水
素類等を挙げることができる。このような溶剤の具体例
としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコ
ールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブ
チルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコー
ルジブチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エ
チルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ
エチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ
プロピルエーテルアセテート、イソプロペニルアセテー
ト、イソプロペニルプロピオネート、トルエン、キシレ
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプ
タノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−ヒドロ
キシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチル
プロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ
酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、
3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メト
キシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチ
ルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブ
チレート、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、ア
セト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、3−メトキシプロ
ピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3
−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオ
ン酸エチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等を挙げ
ることができる。これらの溶剤のうち、2−ヒドロキシ
プロピオン酸エステル類、3−アルコキシプロピオン酸
エステル類、プロピレングリコールモノアルキルエーテ
ルアセテート類等が好ましい。前記溶剤は、単独でまた
は2種以上を混合して使用することができる。さらに前
記溶剤には、必要に応じて、ベンジルエチルエーテル、
ジヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリ
ル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルア
ルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジ
エチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭
酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセ
テート等の高沸点溶剤を1種以上添加することもでき
る。
【0052】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら制約
されるものではない。 [実施例]以下実施例および比較例を挙げて、本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明は、その要旨を越え
ない限り、これらの実施例に何ら制約されるものではな
い。各実施例および比較例で使用した化学増幅型レジス
トの組成は、下記の通りである。
【0053】化学増幅型レジストの組成 水酸基の30%をt−ブトキシカルボニル化したポリヒ
ドロキシスチレン(Mn=10,000)100重量
部、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモ
ネ−ト(酸発生剤)2重量部および乳酸エチル500重
量部を均一に混合したのち、孔径0.1μmのメンブラ
ンフィルタ−で濾過した溶液からなる化学増幅型レジス
ト。レジストパターンの形成およびレジストパターン縮
小化材料の性能評価は、下記の要領で行った。
【0054】レジストパターンの形成 6インチシリコンウエハー上に、上記化学増幅型レジス
トを回転塗布したのち、90℃のホットプレート上で2
分間プレベークして、厚さ0.7μmのレジスト膜を形
成した。次いで、縮小投影露光機として、(株)ニコン
製ステッパーNSR2005EX8A(開口数=0.5
0、波長=248nm)を使用し、所定時間露光を行っ
た。露光後直ちに90℃のホットプレート上で2分間P
EBを行ったのち、テトラメチルアンモニウムヒドロキ
シドの2.38重量%水溶液を用いて、23℃で1分間
現像し、水洗し、乾燥して、線幅0.25μmの孤立ラ
インのレジストパターンを得た。
【0055】その後、上記レジストパターン形成済みウ
エハー上に各レジストパターン縮小化材料を厚さ0.1
μmになるように回転塗布したのち、90℃のホットプ
レート上で1分間加熱するか、または室温で1時間放置
した。その後、直ちにテトラメチルアンモニウムヒドロ
キシドの2.38重量%水溶液を用いて、23℃で10
秒間現像し、水洗し、乾燥して最終的なレジストパター
ンを得た。
【0056】レジストパターン縮小化材料の性能評価 線幅縮小度:レジストパターン縮小化材料塗布前に線幅
が0.25μmだったレジストパターンの寸法を、処理
後走査型電子顕微鏡で測定し、線幅の縮小度を測定し
た。 線幅縮小度=0.25μm(処理前の線幅)−処理後の
線幅 実施例で使用したレジストパターン縮小化材料を構成す
る水溶性樹脂のうち、重合体A、共重合体B、Cは、下
記合成例に従って製造した。ここで、部および%は重量
に基づく。また、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルアルコールは和光純薬工業(株)製の試
薬を用いた。
【0057】合成例1 攪拌機、温度計および冷却管を備えたセパラブルフラス
コに、メタノール170部を仕込み、15分間窒素ガス
をバブリングしたのち、2−アクリルアミド−2−メチ
ルプロパンスルホン酸100部および2,2’−アゾビ
スイソブチロニトリル4部を添加して、内温を60℃に
昇温した。1時間後、内温を80℃に昇温して、さらに
4時間反応させたのち、25℃に冷却した。次いで、真
空乾燥して溶剤を除去し、重合体を得た。この重合体を
「重合体A」とする。重合体Aのポリスチレン換算数平
均分子量(以下、「Mn」ともいう)は、1.9×10
4であった。
【0058】合成例2 合成例1と同様のセパラブルフラスコに、メタノール1
70部を仕込み、15分間窒素ガスをバブリングしたの
ち、アクリル酸50部、2,2,2−トリフルオロエチ
ルアクリレート50部および2,2’−アゾビスイソブ
チロニトリル4部を添加して、内温を60℃に昇温し
た。1時間後、内温を80℃に昇温して、さらに4時間
反応させたのち、25℃に冷却した。次いで、真空乾燥
して溶剤を除去し、共重合体を得た。この共重合体のア
クリル酸/2,2,2−トリフルオロエチルアクリレー
トの共重合割合は、51/49(%)であった。この共
重合体を「共重合体B」とする。共重合体BのMnは
1.3×104であった。
【0059】合成例3 合成例1と同様のセパラブルフラスコに、メタノール1
70部を仕込み、15分間窒素ガスをバブリングしたの
ち、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸20部、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレー
ト80部および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル
4部を添加して、内温を60℃に昇温した。1時間後、
内温を80℃に昇温して、さらに4時間反応させたの
ち、25℃に冷却した。次いで、真空乾燥して溶剤を除
去し、共重合体を得た。この共重合体の2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン/2,2,2−トリ
フルオロエチルアクリレートの共重合割合は、20/8
0(%)であった。この共重合体を「共重合体C」とす
る。共重合体CのMnは1.5×104であった。
【0060】実施例1 ポリアクリル酸と純水を均一に混合して、固形分濃度1
0%の水溶液としたのち、孔径0.2μmのメンブレン
フィルターで濾過して、レジストパターン縮小化材料の
水溶液を調製した。このレジストパターン縮小化材料を
用いてレジストパターンの形成およびレジストパターン
縮小化材料の性能評価を行った。このとき、酸性被膜が
形成されたのちレジストパターンを90℃のホットプレ
ートで1分間加熱した後、現像を行った。評価結果を表
1に示す。
【0061】実施例2 ポリアクリル酸100重量部当たりパーフルオロオクタ
ン酸50重量部含有するように純水と均一に混合して、
固形分濃度10%の水溶液としたのち、孔径0.2μm
のメンブレンフィルターで濾過して、レジストパターン
縮小化材料の水溶液を調製した。このレジストパターン
縮小化材料を用いてレジストパターンの形成およびレジ
ストパターン縮小化材料の性能評価を行った。このと
き、酸性被膜が形成されたのちレジストパターンを90
℃のホットプレートで1分間加熱した後、現像を行っ
た。評価結果を表1に示す。
【0062】実施例3 ポリアクリル酸100重量部当たりパーフルオロオクタ
ンスルホン酸50重量部含有するように純水と均一に混
合して、固形分濃度10%の水溶液としたのち、孔径
0.2μmのメンブレンフィルターで濾過して、レジス
トパターン縮小化材料の水溶液を調製した。このレジス
トパターン縮小化材料を用いてレジストパターンの形成
およびレジストパターン縮小化材料の性能評価を行っ
た。このとき、酸性被膜が形成されたのちレジストパタ
ーンを90℃のホットプレートで1分間加熱した後、現
像を行った。評価結果を表1に示す。
【0063】実施例4 ポリビニルピロリドン100重量部当たりパーフルオロ
オクタンスルホン酸50重量部含有するように純水と均
一に混合して、固形分濃度10%の水溶液としたのち、
孔径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過して、レ
ジストパターン縮小化材料の水溶液を調製した。このレ
ジストパターン縮小化材料を用いてレジストパターンの
形成およびレジストパターン縮小化材料の性能評価を行
った。このとき、酸性被膜が形成されたのちレジストパ
ターンを90℃のホットプレートで1分間加熱した後、
現像を行った。評価結果を表1に示す。
【0064】実施例5 ポリビニルアルコール100重量部当たりパーフルオロ
オクタンスルホン酸50重量部含有するように純水と均
一に混合して、固形分濃度10%の水溶液としたのち、
孔径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過して、レ
ジストパターン縮小化材料の水溶液を調製した。このレ
ジストパターン縮小化材料を用いてレジストパターンの
形成およびレジストパターン縮小化材料の性能評価を行
った。このとき、酸性被膜が形成されたのちレジストパ
ターンを90℃のホットプレートで1分間加熱した後、
現像を行った。評価結果を表1に示す。
【0065】実施例6 重合体A100重量部当たりパーフルオロオクタンスル
ホン酸50重量部含有するように純水と均一に混合し
て、固形分濃度10%の水溶液としたのち、孔径0.2
μmのメンブレンフィルターで濾過して、レジストパタ
ーン縮小化材料の水溶液を調製した。このレジストパタ
ーン縮小化材料を用いてレジストパターンの形成および
レジストパターン縮小化材料の性能評価を行った。この
とき、酸性被膜が形成されたのちレジストパターンを9
0℃のホットプレートで1分間加熱した後、現像を行っ
た。評価結果を表1に示す。
【0066】実施例7 重合体A100重量部当たりパーフルオロオクタンスル
ホン酸50重量部含有するように純水と均一に混合し
て、固形分濃度10%の水溶液としたのち、孔径0.2
μmのメンブレンフィルターで濾過して、レジストパタ
ーン縮小化材料の水溶液を調製した。このレジストパタ
ーン縮小化材料を用いてレジストパターンの形成および
レジストパターン縮小化材料の性能評価を行った。この
とき、酸性被膜が形成されたのちレジストパターンを室
温で1時間放置した後、現像を行った。評価結果を表1
に示す。
【0067】実施例8 共重合体B100重量部当たりパーフルオロオクタンス
ルホン酸50重量部含有するように純水と均一に混合し
て、固形分濃度10%の水溶液としたのち、孔径0.2
μmのメンブレンフィルターで濾過して、レジストパタ
ーン縮小化材料の水溶液を調製した。このレジストパタ
ーン縮小化材料を用いてレジストパターンの形成および
レジストパターン縮小化材料の性能評価を行った。この
とき、酸性被膜が形成されたのちレジストパターンを9
0℃のホットプレートで1分間加熱した後、現像を行っ
た。評価結果を表1に示す。
【0068】実施例9 共重合体C100重量部当たりパーフルオロオクタンス
ルホン酸50重量部含有するように純水と均一に混合し
て、固形分濃度10%の水溶液としたのち、孔径0.2
μmのメンブレンフィルターで濾過して、レジストパタ
ーン縮小化材料の水溶液を調製した。このレジストパタ
ーン縮小化材料を用いてレジストパターンの形成および
レジストパターン縮小化材料の性能評価を行った。この
とき、酸性被膜が形成されたのちレジストパターンを9
0℃のホットプレートで1分間加熱した後、現像を行っ
た。評価結果を表1に示す。
【0069】比較例1 ポリビニルピロリドンと純水を均一に混合して、固形分
濃度10%の水溶液としたのち、孔径0.2μmのメン
ブレンフィルターで濾過して水溶液を調製した。これを
用いてレジストパターンの形成およびレジストパターン
縮小化材料の性能評価を行った。このとき、被膜が形成
されたのちレジストパターンを90℃のホットプレート
で1分間加熱した後、現像を行った。評価結果を表1に
示す。
【0070】比較例2 ポリビニルアルコールと純水を均一に混合して、固形分
濃度10%の水溶液としたのち、孔径0.2μmのメン
ブレンフィルターで濾過して水溶液を調製した。これを
用いてレジストパターンの形成およびレジストパターン
縮小材料の性能評価を行った。このとき、被膜が形成さ
れたのちレジストパターンを90℃のホットプレートで
1分間加熱した後、現像を行った。評価結果を表1に示
す。
【0071】
【表1】 RfCOOH:パーフルオロオクタン酸 RfSO3H:パーフルオロオクタンスルホン酸
【0072】
【発明の効果】本発明は、水溶性樹脂を含有する酸性の
レジストパターン縮小化材料を使用することにより、従
来の方法で形成されたポジ型化学増幅レジストパターン
の線幅を縮小し、露光装置および波長の限界を超えた微
細レジストパターンを形成することが可能である。した
がって、本発明は半導体デバイスの超高集積化に多大に
寄与することが期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の微細レジストパターンの形成方法を説
明するためのフローシートである。
【符号の説明】
1‥‥基板 2‥‥レジスト被膜 3‥‥マスクパターン 4‥‥潜像パターン 5‥‥レジストパターン 5’‥アルカリ可溶性の表面層7を有するレジストパタ
ーン 6‥‥酸性被膜 8‥‥縮小化されたレジストパターン又は微細レジスト
パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA02 AA03 AB16 AC04 AC08 AD03 BE00 BE07 BE10 BG00 CB43 CB45 CC20 FA17 FA29 FA33 FA41 2H096 AA25 BA11 EA03 EA05 FA01 GA08 HA01 HA02 HA05 HA11 JA04 5F046 AA28

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性樹脂を含有し、酸性であるレジスト
    パターン縮小化材料。
  2. 【請求項2】さらに界面活性剤を含有する請求項1に記
    載のレジストパターン縮小化材料。
  3. 【請求項3】さらに水を含有する請求項1に記載のレジ
    ストパターン縮小化材料。
  4. 【請求項4】(a)ポジ型化学増幅レジストを用いて形
    成されたレジストパターンの上に請求項1に記載のレジ
    ストパターン縮小化材料を塗布してレジストパターン表
    面に前記レジストパターン縮小化材料からなる酸性被膜
    を形成する段階; (b)前記レジストパターンの表面層をアルカリ可溶性
    に転換する段階;並びに (c)その後、こうして処理されたレジストパターンを
    酸性被膜と共にアルカリ性溶液で処理し、該被膜及び前
    記アルカリ可溶性に転換されたレジストパターン表面層
    を除去して、前記レジストパターンを縮小する段階を含
    む微細レジストパターンの形成方法。
  5. 【請求項5】前記(a)段階で使用したポジ型化学増幅
    レジストが、 (A)感放射線性酸発生剤、並びに (B)(イ)酸解離性基で保護されたアルカリ不溶性ま
    たはアルカリ難溶性の樹脂であって、該酸解離性基が解
    離したときにアルカリ可溶性となる樹脂、または(ロ)
    アルカリ可溶性樹脂およびアルカリ溶解性制御剤 を含有するポジ型感放射線性樹脂組成物である請求項4
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記(b)段階で、被膜が形成されたレジ
    ストパターンを加熱することにより、前記アルカリ可溶
    性への転換を促進する請求項4に記載の方法。
  7. 【請求項7】前記(b)段階で、被膜が形成されたレジ
    ストパターンを一定時間放置することにより、前記アル
    カリ可溶性への転換を促進する請求項4に記載の方法。
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