JP3944979B2 - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感放射線性樹脂組成物に関わり、さらに詳しくは、特定のブロック共重合体を含有する、化学増幅型ネガ型レジストとして好適な感放射線性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野においては、集積回路のより高い集積度を得るために、リソグラフィーにおけるデザインルールの微細化が急速に進行しており、近年では、線幅0.5μm以下の高精度の微細加工を安定して行なうことができるリソグラフィープロセスの開発が強く推し進められている。
しかし、従来の可視光線(波長700〜400nm)や近紫外線(波長400〜300nm)を用いる方法では、このような微細パターンを高精度に形成することが困難であり、そのため、より幅広い焦点深度を達成でき、デザインルールの微細化に有効な短波長(波長300nm以下)の放射線を用いるリソグラフィープロセスが提案されている。
このような短波長の放射線を用いるリソグラフィープロセスとしては、例えば、KrFエキシマレーザー(波長248nm)やArFエキシマレーザー(波長193nm)等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線あるいは電子線等の荷電粒子線を使用する方法が提案されている。そして、このような短波長の放射線に対応する高解像度のレジストとして、「化学増幅型レジスト」が提唱され、現在この化学増幅型レジストの改良が精力的に進められている。
化学増幅型レジストは、それに含有される感放射線性酸発生剤への放射線の照射(以下、「露光」という。)により酸を発生させ、この酸の触媒作用により、レジスト被膜中で化学反応(例えば、極性の変化、化学結合の開裂、架橋反応等)を生起させ、現像液に対する溶解性が露光部において変化する現象を利用して、レジストパターンを形成するものである。
このような化学増幅型レジストのうち、ネガ型レジストは、露光部で架橋反応を進行させることにより、現像液への溶解速度を低下させて、パターンを形成させるものであるが、従来の化学増幅型ネガ型レジストでは、当該レジストの現像液に対する露光部と非露光部との間の溶解速度のコントラストが充分でないため、解像度が低く、またパターンの頭部形状が矩形にならず丸くなるという欠点があり、さらに露光部における現像液に対する溶解速度の低下も十分でなく、パターンが現像液により膨潤したり、蛇行したりする不都合もあった。
また近年、特に解像度を改善した化学増幅型ネガ型レジスト組成物として、アルカリ可溶性樹脂の分散度を規定した組成物が、特開平7−120924号公報、特開平7−311463号公報、特開平8−44061号公報等に開示されている。しかしながら、これらのレジスト組成物は、通常のネガ型レジストの特性として重要な感度、解像度、パターン形状、現像性における各性能のバランスの点で問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、化学増幅型ネガ型レジストとして、高解像度で矩形のレジストパターンを形成することができ、かつ感度、現像性、寸法忠実度等にも優れた感放射線性樹脂組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、前記課題は、
(イ)下記一般式(1)で表される繰返し単位(1)を必須の繰返し単位とするブロック単位Aと、下記一般式(3)で表される繰返し単位(3)からなるブロック単位Bとを含有するアルカリ可溶性のブロック共重合体、
(ロ)酸の存在下で前記(イ)成分を架橋しうる化合物、並びに
(ハ)感放射線性酸発生剤
を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物、
によって達成される。
【0005】
【化1】
【0006】
〔一般式(1)において、R1 は水素原子またはメチル基を示す。〕
【0009】
【化3】
【0010】
〔一般式(3)において、R6 およびR7 は相互に独立に水素原子またはメチル基を示し、R8 は水素原子、フェニル基、シアノ基または−COOR12(但し、R12は炭素数1〜10のアルキル基もしくは炭素数3〜20の環式基を示す。)を示し、R9 は水素原子、シアノ基または−COOR13(但し、R13は炭素数1〜10のアルキル基もしくは炭素数3〜20の環式基を示す。)を示す。〕
本発明において、「アルカリ可溶性」とは、後述するアルカリ現像液によって溶解し、目的とする現像処理が遂行される程度に溶解性を有する性質を意味する。
【0011】
以下、本発明を詳細に説明する。
(イ)ブロック共重合体
本発明における(イ)成分は、前記一般式(1)で表される繰返し単位(1)を必須の繰返し単位とするブロック単位Aと、前記一般式(3)で表される繰返し単位(3)からなるブロック単位Bとを含有するアルカリ可溶性のブロック共重合体(以下、「(イ)ブロック共重合体」という。)からなる。
また、(イ)ブロック共重合体におけるブロック単位Aは、場合により下記一般式(2)で表される繰返し単位(2)を有することができる。
【化2】
Figure 0003944979
〔一般式(2)において、R 2 およびR 3 は相互に独立に水素原子またはメチル基を示し、R 4 は水素原子、フェニル基、シアノ基または−COOR 10 (但し、R 10 は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基もしくは炭素数3〜20の環式基を示す。)を示し、R 5 は水素原子、シアノ基または−COOR 11 (但し、R 11 は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基もしくは炭素数3〜20の環式基を示す。)を示すか、あるいはR 4 とR 5 とが結合して酸無水物基を形成している。〕
(イ)ブロック共重合体において、繰返し単位(1)、繰返し単位(2)および繰返し単位(3)はそれぞれ単独でまたは2種以上が存在することができ、またブロック単位Aおよびブロック単位Bが2種以上の繰返し単位からなる共重合体ブロックであるとき、各ブロックを構成する共重合体は、ランダム共重合体でもブロック共重合体でもよい。
【0012】
繰返し単位(1)の具体例としては、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、m−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、p−ヒドロキシ−α−メチルスチレンに由来する繰返し単位を挙げることができる。
これらの繰返し単位(1)のうち、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン等に由来する繰返し単位が好ましい。
【0013】
また、一般式(2)において、R4 の基−COOR10およびR5 の基−COOR11としては、例えば、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、i−ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、n−ノニルオキシカルボニル基、n−デシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、ボルニルオキシカルボニル基、イソボルニルオキシカルボニル基、アダマンチルオキシカルボニル基、トリシクロデカニルオキシカルボニル基、ノルボニルオキシカルボニル基等を挙げることができる。
【0014】
繰返し単位(2)の具体例としては、エチレン、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、無水マレイン酸等に由来する繰返し単位を挙げることができる。
これらの繰返し単位()のうち、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸アダマンチル等に由来する繰返し単位が好ましい。
【0015】
ブロック単位Aにおいて、繰返し単位(1)の含有率は、通常、80〜100モル%、好ましくは90〜100モル%であり、繰返し単位(2)の含有率は、通常、0〜20モル%、好ましくは0〜10モル%である。この場合、繰返し単位(1)の含有率が80モル%未満では、ブロック共重合体のアルカリ溶解性が十分でなく、組成物の現像性が低下する傾向がある。
【0016】
本発明における特に好ましいブロック単位Aとしては、例えば、
ポリo−ヒドロキシスチレン、ポリm−ヒドロキシスチレン、ポリp−ヒドロキシスチレン、ポリo−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、ポリm−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、ポリp−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、o−ヒドロキシスチレン/スチレン共重合体、o−ヒドロキシスチレン/α−メチルスチレン共重合体、m−ヒドロキシスチレン/スチレン共重合体、m−ヒドロキシスチレン/α−メチルスチレン共重合体、p−ヒドロキシスチレン/スチレン共重合体、p−ヒドロキシスチレン/α−メチルスチレン共重合体、o−ヒドロキシ−α−メチルスチレン/スチレン共重合体、o−ヒドロキ−α−メチルシスチレン/α−メチルスチレン共重合体、m−ヒドロキシ−α−メチルスチレン/スチレン共重合体、m−ヒドロキシ−α−メチルスチレン/α−メチルスチレン共重合体、p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン/スチレン共重合体、p−ヒドロキ−α−メチルシスチレン/α−メチルスチレン共重合体、p−ヒドロキシスチレン/(メタ)アクリル酸イソボルニル共重合体、p−ヒドロキシスチレン/(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル共重合体等からなるブロックを挙げることができる。
【0017】
次に、一般式(3)において、R8 の基−COOR12およびR9 の基−COOR13としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、i−ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、n−ノニルオキシカルボニル基、n−デシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、ボルニルオキシカルボニル基、イソボルニルオキシカルボニル基、アダマンチルオキシカルボニル基、トリシクロデカニルオキシカルボニル基等を挙げることができる。
【0018】
繰返し単位(3)の具体例としては、エチレン、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル等に由来する繰返し単位を挙げることができる。
これらの繰返し単位(3)のうち、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル等に由来する繰返し単位が好ましい。
【0019】
本発明における特に好ましいブロック単位Bとしては、例えば、
ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、ポリ(メタ)アクリル酸アダマンチル、ポリ(メタ)アクリル酸イソボルニル、ポリ(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、スチレン/α−メチルスチレン共重合体、スチレン/(メタ)アクリル酸アダマンチル共重合体、α−メチルスチレン/(メタ)アクリル酸アダマンチル共重合体、スチレン/(メタ)アクリル酸イソボルニル共重合体、スチレン/(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル共重合体等からなるブロックを挙げることができる。
【0020】
(イ)ブロック共重合体のブロック構造としては、例えば、(A−B)n型(但し、nは1以上の整数である。)、A−B−A型、B−A−B型、3つ以上のポリマー鎖を有する星型等の構造を挙げることができる。
これらのブロック構造のうち、1つ以上のブロック単位Aが(イ)ブロック共重合体の分子鎖末端に存在する構造、例えば、A−B型、A−B−A型、A−B−A−B型等が好ましく、A−B−A型が特に好ましい。
(イ)ブロック共重合体は、例えば、下記の方法等により製造することができる。
(i) 各ブロック単位に対応する単量体を順次、リビングアニオン重合により重合する方法。
(ii) 各ブロック単位に対応する単量体を順次、リビングラジカル重合により重合する方法。
(iii) 各ブロック単位に対応する単量体を別々に、リビングアニオン重合により重合して、各ポリマー鎖末端にリビングアニオンを有するリビングポリマーを合成し、これらの末端リビングアニオンを活用して両者のポリマーを結合する方法。
【0021】
以下、これらの(イ)ブロック共重合体の製造方法について説明する。
まず、(i)の方法は、例えば、ブロック単位Aに対応する単量体とブロック単位Bに対応する単量体とを順次、1官能性のアニオン重合開始剤を用いて重合し、必要に応じて、何れか一方の単量体の重合を継続し、あるいは両者の単量体の重合を繰り返すことにより、例えば、(A−B)n型、A−B−A型等の(イ)ブロック共重合体を合成することができる。また、先に重合させる単量体の重合を2官能性のアニオン重合開始剤を用いて行なったのち、他方の単量体を重合することにより、例えば、A−B−A型の(イ)ブロック共重合体を合成することができる。
(i)の方法に使用されるアニオン重合開始剤としては、例えば、n−ブチルリチウム、n−ペンチルリチウム、n−ヘキシルリチウム、n−オクチルリチウム等の1官能性のアニオン重合開始剤;1,4−ジリチオブタン、1,5−ジリチオヘプタン、1,10−ジリチオオクタン等の2官能性のアニオン重合開始剤等を挙げることができる。
(i)の方法におけるリビングアニオン重合は、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等の脂肪族炭化水素系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒等の溶媒中で、場合により、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル化合物や、トリエチルアミン、トリn−プロピルアミン、ピリジン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N−メチルモルホリン等のアミン化合物等の存在下にて実施することができる。
このような(i)の方法により、任意のブロック単位数を有する(イ)ブロック共重合体を合成することができる。
【0022】
次に、(ii)の方法は、ブロック単位Aに対応する単量体とブロック単位Bに対応する単量体とを順次、例えば、下記一般式(4)で表されるラジカル(以下、「特定ラジカル」という。)および該ラジカル以外のラジカル重合開始剤の存在下で重合し、必要に応じて、何れか一方の単量体の重合を継続し、あるいは両者の単量体の重合を繰り返すことにより、例えば、(A−B)n型、A−B−A型等の(イ)ブロック共重合体を合成することができる。
【0023】
【化4】
Figure 0003944979
【0024】
〔一般式(4)において、R14、R15およびR16は相互に独立に水素原子、水酸基、カルボキシル基、シアノ基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、炭素数2〜20のアルコキシアルキル基、炭素数2〜11のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜11のアルキルカルボニルオキシ基、置換もしくは非置換の炭素数3〜10の脂環式基または置換もしくは非置換の炭素数6〜20の芳香族基を示し、R17、R18、R19およびR20は相互に独立に炭素数1〜10のアルキル基または炭素数7〜20のアラルキル基を示す。〕
式(6)において、R14、R15およびR16のアルキル基あるいはアルキル部分としては、炭素数1〜6の直鎖または分岐鎖のアルキル基、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘプチル基、n−ヘキシル基等が好ましく、R14、R15およびR16の脂環式基の具体例としては、シクロペンチル、シクロヘキシル基、p−メチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等を挙げることができ、R14、R15およびR16の芳香族基の具体例としては、フェニル基、p−メチルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アントラニル基等を挙げることができる。
また、R17、R18、R19およびR20のアルキル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘプチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等を挙げることができ、R17、R18、R19およびR20のアラルキル基の具体例としては、ベンジル基、p−メチルベンジル基、フェネチル基、p−メチルフェネチル基等を挙げることができる。
【0025】
特定ラジカルの具体例としては、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラエチルピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラ−n−プロピルピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラ−i−プロピルピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラ−n−ブチルピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラ−t−ブチルピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラ−n−ヘキシルピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラ−n−オクチルピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラ−n−デシルピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラベンジルピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラエチル−4−ヒドロキシピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−3,4−ジヒドロキシピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−3,4,5−トリヒドロキシピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−カルボキシピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−シアノピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−メチルピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−3,4−ジメチルピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−3,4,5−トリメチルピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシメチルピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−(2−ヒドロキシプロピル)ピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−(3−ヒドロキシプロピル)ピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−メトキシメチルピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−エトキシメチルピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−(2−メトキシエチル)ピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−(2−エトキシエチル)ピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−メトキシカルボニルピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−エトキシカルボニルピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−メトキシカルボニルオキシピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−エトキシカルボニルオキシピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−シクロヘキシルピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−フェニルピペリジニル−1−オキシラジカル等を挙げることができる。
【0026】
これらの特定ラジカルのうち、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラエチルピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニル−1−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラエチル−4−ヒドロキシピペリジニル−1−オキシラジカル等が好ましい。
前記特定ラジカルは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0027】
また、(ii)の方法で特定ラジカルと共に使用されるラジカル重合開始剤としては、特に限定されるものではなく、公知のものを使用することができ、具体的には、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスイソバレロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物;過酸化水素、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート等の過酸化物等を挙げることができる。
これらのラジカル重合開始剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
(ii)の方法における特定ラジカルとラジカル重合開始剤との使用割合は、得られるブロック共重合体の特性、特に分子量分布を決定する上で重要であり、特定ラジカルに対するラジカル重合開始剤のモル比が、好ましくは10〜0.5、さらに好ましくは5〜1となる割合である。この場合、前記モル比が10を超えると、得られるブロック共重合体の分子量分布が広がる傾向があり、また0.5未満では、重合速度が低下するとともに、高価な特定ラジカルの使用量が多くなり、工業的観点から好ましくない。
また、(ii)の方法における特定ラジカルおよびラジカル重合開始剤の合計使用量は、最初のブロック単位を形成する単量体100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましい。
(ii)の方法のリビングラジカル重合において、重合温度は、通常、50〜150℃、好ましくは60〜140℃であり、重合時間は、通常、5〜30時間、好ましくは5〜20時間である。
このような(ii)の方法により、任意のブロック単位数を有する(イ)ブロック共重合体を合成することができる。
【0028】
次に、(iii)の具体的方法としては、例えば、下記(iii-1)〜(iii-3)の方法等を挙げることができる。
(iii-1) ブロック単位Aに対応する単量体およびブロック単位Bに対応する単量体を別々に、1官能性のアニオン重合開始剤を用いてアニオン重合することにより、片末端にリビングアニオンを有するリビングポリマーを合成し、一方のリビングポリマーのリビングアニオンを極性化合物により停止させて、水酸基、カルボキシル基、イソシアネート基、ハロゲン原子等の官能基を末端に有するポリマーを合成し、該ポリマーの末端官能基と他方のリビングポリマーの末端リビングアニオンとを反応させて結合することにより、例えば、A−B型の(イ)ブロック共重合体を合成することができる。また、一方のブロック単位に対応する単量体のリビングアニオン重合を2官能性のアニオン重合開始剤を用いて行ない、上記と同様に処理することにより、例えば、A−B−A型の(イ)ブロック共重合体を合成することができる。
この場合、末端水酸基を有するポリマーは、例えば、リビングポリマーをエチレンオキシドで停止させることにより得ることができ、末端カルボキシル基を有するポリマーは、例えば、リビングポリマーを二酸化炭素で停止させることにより得ることができ、末端イソシアネート基を有するポリマーは、例えば、リビングポリマーを過剰量のトリレンジイソシアネートで停止させることにより得ることができ、末端ハロゲン原子を有するポリマーは、例えば、リビングポリマーを過剰量の1,2−ジブロモエタンで停止させることにより得ることができる。
【0029】
(iii-2) ブロック単位Aに対応する単量体およびブロック単位Bに対応する単量体を別々に、1官能性のアニオン重合開始剤を用いてアニオン重合することにより、片末端にリビングアニオンを有するリビングポリマーを合成し、それぞれのリビングポリマーのリビングアニオン末端を別々に極性化合物により停止させて、例えば、水酸基を末端に有するポリマーとカルボキシル基あるいはイソシアネート基を末端に有するポリマーを合成し、両者の水酸基とカルボキシル基あるいはイソシアナートとをエステル化あるいはウレタン化反応により結合させて、例えば、A−B型の(イ)ブロック共重合体を合成することができる。また、一方のブロック単位に対応する単量体のリビングアニオン重合を2官能性のアニオン重合開始剤を用いて行ない、上記と同様に処理することにより、例えば、A−B−A型の(イ)ブロック共重合体を合成することができる。
【0030】
(iii-3) ブロック単位Aに対応する単量体およびブロック単位Bに対応する単量体を別々に、1官能性のアニオン重合開始剤を用いてアニオン重合することにより、片末端にリビングアニオンを有するリビングポリマーを合成し、両者のリビングポリマーの混合物を2官能以上のカップリング剤でカップリングすることにより、A−B型、星型等の(イ)ブロック共重合体を合成することができる。また、少なくとも一方のブロック単位に対応する単量体のリビングアニオン重合を2官能性のアニオン重合開始剤を用いて行ない、上記と同様に処理することにより、さらに多くのポリマー鎖を含有するブロック構造を有する(イ)ブロック共重合体を合成することができる。
(iii)の方法におけるリビングアニオン重合は、前記(i)の方法と同様にして実施することができる。
また、(iii-3)の方法に使用されるカップリング剤としては、例えば、トリレンジイソシアネート、1,2,4−ベンゼントリイソシアネート、ジビニルベンゼン、ジメチルジクロロけい素、メチルトリクロロけい素、テトラクロロけい素、1,2−ジブロモエタン、1,1,2−トリブロモエタン、1,1,2,2−テトラブロモエタン等を挙げることができる。
なお、(iii-3)の方法では、場合により、ブロック単位Aあるいはブロック単位Bのみからなるポリマーも生成されるが、本発明においては、該ポリマーを含有する混合物をそのまま使用しても、また該ポリマーを除去して使用してもよい。
【0031】
本発明における好ましい(イ)ブロック共重合体を、各ブロック単位の組み合せ(ブロック単位A−ブロック単位B、ブロック単位A−ブロック単位B−ブロック単位A等)としてより具体的に例示すと、下記のとおりである。
ポリo−ヒドロキシスチレン−ポリスチレン、ポリm−ヒドロキシスチレン−ポリスチレン、ポリp−ヒドロキシスチレン−ポリスチレン、ポリo−ヒドロキシスチレン−ポリα−メチルスチレン、ポリm−ヒドロキシスチレン−ポリα−メチルスチレン、ポリp−ヒドロキシスチレン−ポリα−メチルスチレン、ポリo−ヒドロキシ−α−メチルスチレン−ポリスチレン、ポリm−ヒドロキシ−α−メチルスチレン−ポリスチレン、ポリp−ヒドロキシ−α−メチルスチレン−ポリスチレン、ポリo−ヒドロキシスチレン−ポリ(メタ)アクリル酸アダマンチル、ポリm−ヒドロキシスチレン−ポリ(メタ)アクリル酸アダマンチル、ポリp−ヒドロキシスチレン−ポリ(メタ)アクリル酸アダマンチル、ポリo−ヒドロキシ−α−メチルスチレン−ポリ(メタ)アクリル酸アダマンチル、ポリm−ヒドロキシ−α−メチルスチレン−ポリ(メタ)アクリル酸アダマンチル、ポリp−ヒドロキシ−α−メチルスチレン−ポリ(メタ)アクリル酸アダマンチル、ポリo−ヒドロキシスチレン−スチレン/(メタ)アクリル酸アダマンチル共重合体、ポリm−ヒドロキシスチレン−スチレン/(メタ)アクリル酸アダマンチル共重合体、ポリp−ヒドロキシスチレン−スチレン/(メタ)アクリル酸アダマンチル共重合体、
ポリo−ヒドロキシスチレン−ポリスチレン−ポリo−ヒドロキシスチレン、ポリm−ヒドロキシスチレン−ポリスチレン−ポリm−ヒドロキシスチレン、ポリp−ヒドロキシスチレン−ポリスチレン−ポリp−ヒドロキシスチレン、ポリp−ヒドロキシスチレン−ポリスチレン−ポリm−ヒドロキシスチレン、ポリo−ヒドロキシスチレン−ポリ(メタ)アクリル酸アダマンチル−ポリo−ヒドロキシスチレン、ポリm−ヒドロキシスチレン−ポリ(メタ)アクリル酸アダマンチル−ポリm−ヒドロキシスチレン、ポリp−ヒドロキシスチレン−ポリ(メタ)アクリル酸アダマンチル−ポリp−ヒドロキシスチレン、ポリm−ヒドロキシスチレン−ポリ(メタ)アクリル酸イソボルニル−ポリm−ヒドロキシスチレン、ポリm−ヒドロキシスチレン−ポリ(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル−ポリm−ヒドロキシスチレン、ポリp−ヒドロキシスチレン−ポリ(メタ)アクリル酸イソボルニル−ポリp−ヒドロキシスチレン、ポリp−ヒドロキシスチレン−ポリ(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル−ポリp−ヒドロキシスチレン、等を挙げることができる。
【0032】
(イ)ブロック共重合体における各ブロック単位の含有率は、ブロック単位Aが、通常、50〜90重量%、好ましくは60〜90重量%、さらに好ましくは60〜85重量%であり、ブロック単位Bが、通常、10〜50重量%、好ましくは10〜40重量%、さらに好ましくは15〜40重量%である。この場合、ブロック単位Aの含有率が50重量%未満では、ブロック共重合体のアルカリ溶解性が十分でなく、組成物の現像性が低下する傾向があり、一方90重量%を超えると、組成物の非露光部が膨潤しやすくなり、その結果解像度が低下する傾向がある。
(イ)ブロック共重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、通常、3,000〜200,000、好ましくは4,000〜100,000、さらに好ましくは4,000〜50,000である。この場合、(イ)ブロック共重合体のMwが3,000未満では、組成物の解像度が低下する傾向があり、一方200,000を超えると、ブロック共重合体のアルカリ溶解性が十分でなく、組成物の現像性が低下する傾向がある。
また、(イ)ブロック共重合体のMwとゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」という。)との比(Mw/Mn)は、通常、1.0〜3.0、好ましくは1.0〜1.5である。この場合、(イ)ブロック共重合体のMw/Mnが3.0を超えると、組成物の現像性が低下する傾向がある。
本発明において、(イ)ブロック共重合体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0033】
(ロ)架橋剤
本発明における(ロ)成分は、酸、例えば露光により生じた酸の存在下で、前記(イ)ブロック共重合体を架橋しうる化合物(以下、「(ロ)架橋剤」という。)からなる。
このような(ロ)架橋剤としては、例えば、(イ)ブロック共重合体との架橋反応性を有する1種以上の置換基(以下、「架橋性置換基」という。)を有する化合物を挙げることができる。
(ロ)架橋剤における前記架橋性置換基としては、例えば、下記一般式(5)〜(9)で表される基を挙げることができる。
【0034】
【化5】
Figure 0003944979
【0035】
〔一般式(5)において、kは1または2であり、Q1は、k=1のとき、単結合、-O- 、-S- 、-COO- もしくは-NH-を示し、k=2のとき、3価の窒素原子を示し、Q2は-O- または-S- を示し、i は0〜3の整数、j は1〜3の整数で、i + j=1〜4である。〕
【0036】
【化6】
Figure 0003944979
【0037】
〔一般式(6)において、Q3は-O- 、-COO- または-CO-を示し、R21 およびR22 は相互に独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示し、R23 は炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基または炭素数7〜14のアラルキル基を示し、y は1以上の整数である。〕
【0038】
【化7】
Figure 0003944979
【0039】
〔一般式(7)において、R24 、R25 およびR26 は相互に独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。〕
【0040】
【化8】
Figure 0003944979
【0041】
〔一般式(8)において、R21 およびR22 は一般式(6)と同義であり、R27 およびR28 は相互に独立に炭素数1〜5のアルキロール基を示し、y は1以上の整数である。〕
【0042】
【化9】
Figure 0003944979
【0043】
〔一般式(9)において、R21 およびR22 は一般式(6)と同義であり、R29 は酸素原子、硫黄原子または窒素原子のいずれかのヘテロ原子を有し、3〜8員環を形成する2価の有機基を示し、y は1以上の整数である。)
このような架橋性置換基の具体例としては、グリシジルエーテル基、グリシジルエステル基、グリシジルアミノ基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、ジメチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、ジメチロールアミノメチル基、ジエチロールアミノメチル基、モルホリノメチル基、アセトキシメチル基、ベンゾイロキシメチル基、ホルミル基、アセチル基、ビニル基、イソプロペニル基等を挙げることができる。
前記架橋性置換基を有する化合物としては、例えば、ビスフェノールA系エポキシ化合物、ビスフェノールF系エポキシ化合物、ビスフェノールS系エポキシ化合物、ノボラック樹脂系エポキシ化合物、レゾール樹脂系エポキシ化合物、ポリ(ヒドロキシスチレン)系エポキシ化合物、メチロール基含有メラミン化合物、メチロール基含有ベンゾグアナミン化合物、メチロール基含有尿素化合物、メチロール基含有フェノール化合物、アルコキシアルキル基含有メラミン化合物、アルコキシアルキル基含有ベンゾグアナミン化合物、アルコキシアルキル基含有尿素化合物、アルコキシアルキル基含有フェノール化合物、カルボキシメチル基含有メラミン樹脂、カルボキシメチル基含有ベンゾグアナミン樹脂、カルボキシメチル基含有尿素樹脂、カルボキシメチル基含有フェノール樹脂、カルボキシメチル基含有メラミン化合物、カルボキシメチル基含有ベンゾグアナミン化合物、カルボキシメチル基含有尿素化合物、カルボキシメチル基含有フェノール化合物等を挙げることができる。
これらの架橋性置換基を有する化合物のうち、メチロール基含有フェノール化合物、メトキシメチル基含有メラミン化合物、メトキシメチル基含有フェノール化合物、メトキシメチル基含有グリコールウリル化合物、メトキシメチル基含有ウレア化合物およびアセトキシメチル基含有フェノール化合物が好ましく、さらに好ましくはメトキシメチル基含有メラミン化合物(例えばヘキサメトキシメチルメラミン等)、メトキシメチル基含有グリコールウリル化合物、メトキシメチル基含有ウレア化合物等である。メトキシメチル基含有メラミン化合物は、CYMEL300、CYMEL301、CYMEL303、CYMEL305(三井サイアナミッド製)等の商品名で、メトキシメチル基含有グリコールウリル化合物はCYMEL1174(三井サイアナミッド製)等の商品名で、またメトキシメチル基含有ウレア化合物は、MX290(三和ケミカル製)等の商品名で市販されている。
【0044】
架橋剤としては、さらに、フェノール性水酸基、カルボキシル基等の酸性官能基を1種以上有するアルカリ可溶性樹脂中の該酸性官能基に、前記架橋性置換基を導入し、架橋剤としての性質を付与した化合物も好適に使用することができる。その場合の架橋性置換基の導入率は、架橋性置換基や該基が導入されるアルカリ可溶性樹脂の種類により一概には規定できないが、アルカリ可溶性樹脂中の全酸性官能基に対して、通常、5〜60モル%、好ましくは10〜50モル%、さらに好ましくは15〜40モル%である。この場合、架橋性官能基の導入率が5モル%未満では、残膜率の低下、パターンの蛇行や膨潤等を来しやすくなる傾向があり、また60モル%を超えると、現像性が悪化する傾向がある。
本発明における架橋剤としては、特に、メトキシメチル基含有化合物、例えば、ジメトキシメチルウレア、テトラメトキシメチルグリコールウリル等が好ましい。
本発明において、架橋剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0045】
(ハ)感放射線性酸発生剤
本発明における(ハ)成分は、露光により酸を発生する感放射線性酸発生剤(以下、「(ハ)酸発生剤」という。)からなる。
このような(ハ)酸発生剤としては、例えば、オニウム塩、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、スルホンイミド化合物、ジアゾメタン化合物等を挙げることができる。
これらの(ハ)酸発生剤の例を、以下に示す。
オニウム塩
オニウム塩としては、例えば、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等を挙げることができる。
オニウム塩の具体例としては、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジ−(p−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジ−(p−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、ジ−(p−t−ブチルフェニル)ヨードニウムカンファースルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムナフタレンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート、(p−ヒドロキシフェニル)ベンジルメチルスルホニウムトルエンスルホネート等を挙げることができる。
スルホン化合物
スルホン化合物としては、例えば、β−ケトスルホン、β−スルホニルスルホン、これらのα−ジアゾ化合物等を挙げることができる。
スルホン化合物の具体例としては、フェナシルフェニルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン、4−トリスフェナシルスルホン等を挙げることができる。
スルホン酸エステル化合物
スルホン酸エステル化合物としては、例えば、アルキルスルホン酸エステル、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネート等を挙げることができる。
スルホン酸エステル化合物の具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールトリストリフルオロメタンスルホネート、ピロガロールメタンスルホン酸トリエステル、ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホネート、α−メチロールベンゾイントシレート、α−メチロールベンゾインオクタンスルホネート、α−メチロールベンゾイントリフルオロメタンスルホネート、α−メチロールベンゾインドデカンスルホネート等を挙げることができる。
スルホンイミド化合物
スルホンイミド化合物としては、例えば、下記一般式(10)で表される化合物を挙げることができる。
【0046】
【化10】
Figure 0003944979
【0047】
〔一般式(10)において、Qはアルキレン基、アリーレン基、アルコキシレン基等の2価の基を示し、R30はアルキル基、アリール基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基等の1価の基を示す。〕
スルホンイミド化合物の具体例としては、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、
N−(10−カンファニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(10−カンファニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(10−カンファニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(10−カンファニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(10−カンファニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(10−カンファニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(10−カンファニルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、
N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、
N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、
N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−フルオロフェニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド等を挙げることができる。
ジアゾメタン化合物
ジアゾメタン化合物としては、例えば、下記一般式(11)で表される化合物を挙げることができる。
【0048】
【化11】
Figure 0003944979
【0049】
〔一般式(11)において、R31およびR32相互に独立にアルキル基、アリール基ハロゲン置換アルキル基、ハロゲン置換アリール基等の1価の基を示す。〕
ジアゾメタン化合物の具体例としては、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、メチルスルホニル−p−トルエンスルホニルジアゾメタン、1−シクロヘキシルスルホニル−1−(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン等を挙げることができる。
これらの(ハ)酸発生剤のうち、オニウム塩、スルホン酸エステル化合物、スルホンイミド化合物およびジアゾメタン化合物が好ましく、特に、ジ−(p−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、ジ−(p−t−ブチルフェニル)ヨードニウムカンファースルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート、ピロガロールメタンスルホン酸トリエステル、α−メチロールベンゾイントシレート、α−メチロールベンゾインオクタンスルホネート、α−メチロールベンゾイントリフルオロメタンスルホネート、α−メチロールベンゾインドデカンスルホネート、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(10−カンファニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(10−カンファニルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン等が好ましい。
本発明において、(ハ)酸発生剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明における(ハ)酸発生剤の使用量は、各酸発生剤の種類に応じて適宜選定されるが、(イ)ブロック共重合体100重量部当たり、通常0.5〜15重量部、好ましくは1〜10重量部である。この場合、(ハ)酸発生剤の使用量が0.5重量部未満では、露光によって発生した酸の触媒作用による化学変化を十分生起させることが困難となるおそれがあり、また15重量部を超えると、組成物を塗布する際に塗布むらが生じたり、現像時にスカム等を発生するおそれがある。
【0050】
(イ)ブロック共重合体以外のアルカリ可溶性樹脂
本発明においては、本発明の所期の効果を損なわない範囲で、(イ)ブロック共重合体以外のアルカリ可溶性樹脂(以下、「他のアルカリ可溶性樹脂」という。)をさらに配合することができる。
他のアルカリ可溶性樹脂としては、例えば、ポリヒドロキシスチレン、ポリヒドロキシα−メチルスチレン、ヒドロキシスチレン/スチレン共重合体(ヒドロキシスチレン単位の含有率は好ましくは70モル%以上)、ヒドロキシスチレン/α−メチルスチレン共重合体(ヒドロキシスチレン単位の含有率は好ましくは70モル%以上)、ノボラック樹脂等を挙げることができる。
他のアルカリ可溶性樹脂のMwは、通常、3,000〜12,000である。
前記他のアルカリ可溶性樹脂は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
他のアルカリ可溶性樹脂の配合量は、(イ)ブロック共重合体100重量部に対して、通常、50重量部以下、好ましくは30重量部以下である。
【0051】
酸拡散制御剤
本発明においては、さらに、露光により(ハ)酸発生剤から生じた酸のレジスト被膜中における拡散現象を制御し、未露光領域での好ましくない化学反応を抑制する作用等を有する酸拡散制御剤を配合することができる。このような酸拡散制御剤を使用することにより、特にパターン上層部における庇の発生を抑えてパターン形状をより改善でき、また設計寸法に対する寸法忠実度をさらに改良することができる。
酸拡散制御剤としては、レジストパターンの形成工程における露光や加熱処理により塩基性が変化しない窒素化合物が好ましい。
このような窒素化合物の具体例としては、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリn−プロピルアミン、トリn−ブチルアミン、トリn−ペンチルアミン、トリn−ヘキシルアミン、トリn−ヘプチルアミン、トリn−オクチルアミン、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、ジフェニルアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ピロリドン、ピペリジン、イミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、チアベンダゾール、ピリジン、2−メチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、1−メチル−4−フェニルピリジン、2−(1−エチルプロピル)ピリジン、2−ベンジルピリジン、ニコチン酸アミド、ジベンゾイルチアミン、四酪酸リボフラミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン等を挙げることができる。
これらの酸拡散制御剤のうち、特に、トリn−ブチルアミン、トリn−ペンチルアミン、トリn−ヘキシルアミン、トリn−ヘプチルアミン、トリn−オクチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ベンズイミダゾール、4−フェニルピリジン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ニコチン酸アミド等が好ましい。
前記酸拡散制御剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
酸拡散制御剤の配合量は、その種類、(ハ)酸発生剤との組み合せ等に応じて変わるが、感放射線性樹脂組成物中の全樹脂成分100重量部当り、通常、10重量部以下、好ましくは5重量部以下である。この場合、酸拡散制御剤の配合量が10重量部を超えると、レジストとしての感度や露光部の現像性が低下する傾向がある。
【0052】
界面活性剤
また、本発明においては、感放射線性樹脂組成物の塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する作用を示す界面活性剤を配合することができる。
このような界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系あるいは両性のいずれでも使用することができるが、好ましい界面活性剤はノニオン系界面活性剤である。
ノニオン系界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレン高級アルキルエーテル類、ポリオキシエチレン高級アルキルフェニルエーテル類、ポリエチレングリコールの高級脂肪酸ジエステル類等のほか、以下商品名で、KP(信越化学工業製)、ポリフロー(共栄社油脂化学工業製)、エフトップ(トーケムプロダクツ製)、メガファック(大日本インキ化学工業製)、フロラード(住友スリーエム製)、アサヒガード、サーフロン(旭硝子製)等の各シリーズを挙げることができる。
これらの界面活性剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
界面活性剤の配合量は、感放射線性樹脂組成物中の全樹脂成分100重量部当たり、界面活性剤の有効成分として、通常、2重量部以下である。
【0053】
増感剤
また、本発明においては、放射線のエネルギーを吸収して、そのエネルギーを(ハ)酸発生剤に伝達し、それにより酸の生成量を増加する作用を示し、感放射線性樹脂組成物のみかけの感度を向上させる効果を有する増感剤を配合することができる。
好ましい増感剤としては、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類等を挙げることができる。
これらの増感剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
増感剤の配合量は、感放射線性樹脂組成物中の全樹脂成分100重量部当たり、通常50重量部以下、好ましくは30重量部以下である。
また、染料あるいは顔料を配合することにより、露光部の潜像を可視化させて、露光時のハレーションの影響を緩和でき、接着助剤を配合することにより、基板との接着性を改善することができる。
さらに、他の添加剤として、ハレーション防止剤、保存安定剤、消泡剤、形状改良剤等、具体的には4−ヒドロキシ−4’−メチルカルコン等を配合することができる。
【0054】
溶剤
本発明の感放射線性樹脂組成物は、その使用に際して、固形分濃度が例えば5〜50重量%となるように溶剤に溶解したのち、例えば孔径0.2μm程度のフィルターでろ過することによって、組成物溶液として調製される。
前記溶剤としては、例えば、エーテル類、エステル類、エーテルエステル類、ケトン類、ケトンエステル類、アミド類、アミドエステル類、ラクタム類、ラクトン類、(ハロゲン化)炭化水素類等を挙げることができ、より具体的には、エチレングリコールモノアルキルエーテル類、ジエチレングリコールジアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールジアルキルエーテル類、酢酸エステル類、ヒドロキシ酢酸エステル類、乳酸エステル類、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、アルコキシ酢酸エステル類、(非)環式ケトン類、アセト酢酸エステル類、ピルビン酸エステル類、プロピオン酸エステル類、N,N−ジアルキルホルムアミド類、N,N−ジアルキルアセトアミド類、N−アルキルピロリドン類、γ−ラクトン類、(ハロゲン化)脂肪族炭化水素類、(ハロゲン化)芳香族炭化水素類等を挙げることができる。
このような溶剤の具体例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、イソプロペニルアセテート、イソプロペニルプロピオネート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等を挙げることができる。
これらの溶剤のうち、2−ヒドロキシプロピオン酸エステル類、3−アルコキシプロピオン酸エステル類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類等が好ましい。
前記溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
さらに前記溶剤には、必要に応じて、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等の高沸点溶剤を1種以上添加することもできる。
【0055】
レジストパターンの形成
本発明の感放射線性樹脂組成物からレジストパターンを形成する際には、前述したようにして調製された組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、例えば、シリコンウエハー、アルミニウムで被覆されたウエハー等の基板上に塗布することにより、レジスト被膜を形成し、場合により予めプレベークを行ったのち、所定のマスクパターンを介して露光する。その際に使用される放射線としては、(ハ)酸発生剤の種類に応じて、i線(波長365nm)等の紫外線、KrFエキシマレーザー(波長248nm)やArFエキシマレーザー(波長193nm)等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線等を適宜選択して使用することができるが、特に好ましくはKrFエキシマレーザー(波長248nm)である。また、露光量等の露光条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成、各添加剤の種類等に応じて、適宜選定される。
本発明においては、レジストとしての見掛けの感度を向上させるために、露光後ベークを行うことが好ましい。その加熱条件は、組成物の配合組成、各添加剤の種類等により変わるが、通常、30〜200℃、好ましくは40〜150℃である。
次いで、露光されたレジスト被膜をアルカリ現像液により、通常、10〜50℃、30〜200秒間の条件で現像することによって、所定のレジストパターンを形成する。
前記アルカリ現像液としては、例えば、モノ−、ジ−あるいはトリ−アルキルアミン類、モノ−、ジ−あるいはトリ−アルカノールアミン類、複素環式アミン類、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4,3,0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物を、通常、1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の濃度となるように溶解したアルカリ性水溶液が使用される。
また、前記アルカリ性水溶液からなる現像液には、例えばメタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤を適量添加することもできる。
このようにアルカリ性水溶液からなる現像液を使用する場合には、一般に、現像後、水洗する。
なお、レジストパターンの形成に際しては、環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するため、レジスト被膜上に保護膜を設けることもできる。
【0056】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
実施例および比較例におけるMnとMw/Mnの測定および各レジストの評価は、下記の要領で行った。
MnおよびMw/Mn
東ソー(株)製GPCカラム(G2500HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)を用い、流量1.0ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した。
感度
レジストパターンを形成したとき、線幅0.3μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を1対1の線幅に形成する露光量を、最適露光量とし、この最適露光量により感度を評価した。
解像度
最適露光量で露光したときに解像されるレジストパターンの最小寸法(μm)を、解像度とした。
現像性
シリコーンウエハー上に形成した線幅0.3μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)の方形状断面を、走査型電子顕微鏡を用いて観察し、下記基準で評価した。
○: パターン間に現像残りが認められない。
△: パターン間に一部現像残りが認められる。
×: パターン間の現像残りが多い。
パターン形状
シリコーンウエハー上に形成した線幅0.3μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)の方形状断面の下辺寸法Laと上辺寸法Lbとを、走査型電子顕微鏡を用いて測定し、式
0.90≦Lb/La≦1.10
を満足し、かつパターン上層部が丸くないパターン形状を“矩形”であるとして、下記基準で評価した。
○: パターン形状が矩形。
△: パターンの頭部が丸く、一部に膨潤が認められる。
×: パターンが著しく膨潤して蛇行しているか、またはパターンが形成でき
ない。
【0057】
(イ)ブロック共重合体の合成
合成例1
ジビニルベンゼン1000ミリリットルに、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−1−オキシラジカル(以下、「TEMPO」という。)0.320モルおよび過酸化ベンゾイル0.267モルを、脱気下で溶解し、90℃にて3時間反応させた。次いで、未反応ジビニルベンゼンを減圧下で除去したのち、ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒(重量比=90/10)を展開溶媒とする中圧シリカゲルカラム分別により、下記式で表される化合物(以下、「DVB−TEMPO」という。)を得た。
【0058】
【化12】
Figure 0003944979
【0059】
続いて、スチレン100gおよびDVB−TEMPO 42gを、トルエン100gに溶解して均一溶液とし、30分間窒素バブリングを行なったのち、窒素バブリングを継続しつつ、反応温度を125℃に維持して、7時間重合させた。重合終了後、反応溶液を多量のヘキサンと混合して、生成した重合体を凝固させた。次いで、重合体をジオキサンに再溶解させ、再度ヘキサンにより凝固させる操作を数回繰り返して、未反応モノマーを除去し、その後減圧下50℃で乾燥して、白色のポリスチレンを得た。
続いて、前記ポリスチレン20gをトルエン100gに溶解し、さらにp−アセトキシスチレン95gを添加した。この溶液を30分間窒素バブリングを行なったのち、窒素バブリングを継続しつつ、反応温度を125℃に維持して、7時間重合させた。重合終了後、反応溶液を多量のヘキサンと混合して、生成した重合体を凝固させた。次いで、重合体をジオキサンに再溶解させ、再度ヘキサンにより凝固させる操作を数回繰り返して、未反応モノマーを除去し、その後減圧下50℃で乾燥して、白色の重合体を得た。この重合体は、ポリp−アセトキシスチレン−ポリスチレン−ポリp−アセトキシスチレンのブロック共重合体であった。
続いて、前記ブロック共重合体をプロピレングリコールモノメチルエーテル200gに溶解したのち、25重量%アンモニア水溶液50gを添加し、80℃で5時間攪拌して、加水分解を行なった。次いで、反応溶液を0.2重量%しゅう酸水溶液中に投入して、共重合体を凝固させ、凝固した共重合体を水洗したのち、減圧下50℃で乾燥して、白色の共重合体を得た。
この共重合体は、A−B−A型(ポリp−ヒドロキシスチレン−ポリスチレン−ポリp−ヒドロキシスチレン)の(イ)ブロック共重合体であり、Mwが7,900、Mw/Mnが1.25であり、13C−NMR測定によるp−ヒドロキシスチレン/スチレン共重合比が70/30であった。
この(イ)ブロック共重合体を、アルカリ可溶性樹脂成分(イ−1)とする。
【0060】
合成例2
テトラヒドロフラン1000ミリリットルに、アニオン重合開始剤としてn−ブチルリチウム0.0065モルを溶解したのち、−80℃に冷却した。この溶液に、p−t−ブトキシスチレン30gを添加して、2時間重合させたのち、スチレン10gを添加して、2時間重合を継続させ、さらにp−t−ブトキシスチレン30gを添加して、2時間重合を継続させた。次いで、反応溶液にメタノールを添加して重合を停止させたのち、多量のメタノールと混合して、生成した重合体を凝固させた。次いで、重合体をジオキサンに再溶解させ、再度メタノールにより凝固させる操作を数回繰り返して、未反応モノマーを除去し、その後減圧下50℃で乾燥して、白色の重合体を得た。この重合体は、ポリp−t−ブトキシスチレン−ポリスチレン−ポリp−t−ブトキシスチレンのブロック共重合体であった。
続いて、前記ブロック共重合体をプロピレングリコールモノメチルエーテル200gに溶解したのち、20重量%硫酸水溶液20gを添加し、90℃で12時間攪拌して、加水分解を行なった。次いで、反応溶液を蒸留水中に投入して、共重合体を凝固させ、凝固した共重合体を水洗したのち、減圧下50℃で乾燥して、白色の共重合体を得た。
この共重合体は、A−B−A型(ポリp−ヒドロキシスチレン−ポリスチレン−ポリp−ヒドロキシスチレン)の(イ)ブロック共重合体であり、Mwが6,800、Mw/Mnが1.15であり、13C−NMR測定によるp−ヒドロキシスチレン/スチレン共重合比が80/20であった。
この(イ)ブロック共重合体を、アルカリ可溶性樹脂成分(イ−2)とする。
【0061】
合成例3
テトラヒドロフラン1000ミリリットルに、アニオン重合開始剤として1,5−ジリチオヘプタン0.0065モルを溶解したのち、−80℃に冷却した。この溶液に、スチレン12gを添加して、2時間重合させたのち、p−t−ブトキシスチレン32gを添加して、2時間重合を継続させた。次いで、反応溶液にメタノールを添加して重合を停止させたのち、多量のメタノールと混合して、生成した重合体を凝固させた。次いで、重合体をジオキサンに再溶解させ、再度メタノールにより凝固させる操作を数回繰り返して、未反応モノマーを除去し、その後減圧下50℃で乾燥して、白色の重合体を得た。この重合体は、ポリp−t−ブトキシスチレン−ポリスチレン−ポリp−t−ブトキシスチレンのブロック共重合体であった。
続いて、前記ブロック共重合体をプロピレングリコールモノメチルエーテル200gに溶解したのち、20重量%硫酸水溶液20gを添加し、90℃で12時間攪拌して、加水分解を行なった。次いで、反応溶液を蒸留水中に投入して、共重合体を凝固させ、凝固した共重合体を水洗したのち、減圧下50℃で乾燥して、白色の共重合体を得た。
この共重合体は、A−B−A型(ポリp−ヒドロキシスチレン−ポリスチレン−ポリp−ヒドロキシスチレン)の(イ)ブロック共重合体であり、Mwが5,100、Mw/Mnが1.10であり、13C−NMR測定によるp−ヒドロキシスチレン/スチレン共重合比が65/35であった。
この(イ)ブロック共重合体を、アルカリ可溶性樹脂成分(イ−3)とする。
【0062】
合成例4
テトラヒドロフラン1000ミリリットルに、アニオン重合開始剤として1,5−ジリチオヘプタン0.0065モルを溶解したのち、−80℃に冷却した。この溶液に、アクリル酸トリシクロデカニル10gを添加して、2時間重合させたのち、p−t−ブトキシスチレン50gを添加して、2時間重合を継続させた。次いで、反応溶液にメタノールを添加して重合を停止させたのち、多量のメタノールと混合して、生成した重合体を凝固させた。次いで、重合体をジオキサンに再溶解させ、再度メタノールにより凝固させる操作を数回繰り返して、未反応モノマーを除去し、その後減圧下50℃で乾燥して、白色の重合体を得た。この重合体は、ポリp−t−ブトキシスチレン−ポリアクリル酸トリシクロデカニル−ポリp−t−ブトキシスチレンのブロック共重合体であった。
続いて、前記ブロック共重合体をプロピレングリコールモノメチルエーテル200gに溶解したのち、20重量%塩酸水溶液20gを添加し、90℃で12時間攪拌して、加水分解を行なった。次いで、反応溶液を蒸留水中に投入して、共重合体を凝固させ、凝固した共重合体を水洗したのち、減圧下50℃で乾燥して、白色の共重合体を得た。
この共重合体は、A−B−A型(ポリp−ヒドロキシスチレン−ポリアクリル酸トリシクロデカニル−ポリp−ヒドロキシスチレン)の(イ)ブロック共重合体であり、Mwが6,200、Mw/Mnが1.20であり、13C−NMR測定によるp−ヒドロキシスチレン/アクリル酸トリシクロデカニル共重合比が75/25であった。
この(イ)ブロック共重合体を、アルカリ可溶性樹脂成分(イ−4)とする。
【0063】
比較合成例1
テトラヒドロフラン1000ミリリットルに、アニオン重合開始剤としてn−ブチルリチウム0.0065モルを溶解したのち、−80℃に冷却した。この溶液に、p−t−ブトキシスチレン46.5gおよびスチレン8gを添加して、2時間重合させた。次いで、反応溶液にメタノールを添加して重合を停止させたのち、多量のメタノールと混合して、生成した重合体を凝固させた。次いで、重合体をジオキサンに再溶解させ、再度メタノールにより凝固させる操作を数回繰り返して、未反応モノマーを除去し、その後減圧下50℃で乾燥して、白色のp−t−ブトキシスチレン/スチレンランダム共重合体を得た。
続いて、前記共重合体をプロピレングリコールモノメチルエーテル200gに溶解したのち、20重量%硫酸水溶液20gを添加し、90℃で12時間攪拌して、加水分解を行なった。次いで、反応溶液を蒸留水中に投入して、共重合体を凝固させ、凝固した共重合体を水洗したのち、減圧下50℃で乾燥して、白色のp−ヒドロキシスチレン/スチレンランダム共重合体を得た。
この共重合体は、Mwが6,100、Mw/Mnが1.15であり、13C−NMR測定によるp−ヒドロキシスチレン/スチレン共重合比が80/20であった。
この共重合体を、アルカリ可溶性樹脂成分(a−1)とする。
【0064】
実施例1〜6および比較例1〜2
表1に示す配合処方(部は重量に基づく。)の各成分を混合して均一溶液としたのち、孔径0.2μmのメンブランフィルターでろ過して、組成物溶液を調製した。
続いて、各組成物溶液をシリコーンウエハー上にスピンコートしたのち、100℃で90秒間プレベークを行なって、膜厚0.9μmのレジスト被膜を形成した。次いで、KrFエキシマレーザーステッパー((株)ニコン製ステッパー
NSR−2005 EX8A)を用いて露光したのち、110℃で90秒間ポストベークを行なった。その後、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い、23℃で1分間、パドル法によりアルカリ現像を行なって、非露光部を溶解除去したのち、純水で洗浄し、乾燥して、ネガ型のレジストパターンを形成した。
各実施例および比較例の評価結果を、表2に示す。
【0065】
表1において、合成例1〜4および比較合成例1で得た各共重合体(アルカリ可溶性樹脂成分)以外の成分は、下記のとおりである。
アルカリ可溶性樹脂成分
α−1:ポリp−ヒドロキシスチレン(Mw=5,000、Mw/Mn=1.15)
架橋剤
ロ−1:N,N’−ジメトキシメチルウレア
ロ−2:テトラメトキシメチルグリコールウリル
酸発生剤
ハ−1:トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート
ハ−2:ジ−(p−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート
ハ−3:トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート
酸拡散制御剤
β−1:トリ−n−ブチルアミン
β−2:ニコチン酸アミド
β−3:4,4’−ジアミノジフェニルメタン
溶剤
γ−1:乳酸エチル(2−ヒドロキシプロピオン酸エチル)
γ−2:3−エトキシプロピオン酸エチル
γ−3:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
【0066】
【表1】
Figure 0003944979
【0067】
【表2】
Figure 0003944979
【0068】
【発明の効果】
本発明の感放射線性樹脂組成物は、化学増幅型ネガ型レジストとして、高解像度で矩形のレジストパターンを形成することができ、かつ感度、現像性、寸法忠実度等にも優れており、しかもエキシマレーザー等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線の如き遠紫外線以下の短波長の放射線のいずれに対しても有効に感応できるものである。したがって、本発明の感放射線性樹脂組成物は、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイスの製造に極めて好適に使用することができる。

Claims (1)

  1. (イ)下記一般式(1)で表される繰返し単位(1)を必須の繰返し単位とするブロック単位Aと、下記一般式(3)で表される繰返し単位(3)からなるブロック単位Bとを含有するアルカリ可溶性のブロック共重合体、
    (ロ)酸の存在下で前記(イ)成分を架橋しうる化合物、並びに
    (ハ)感放射線性酸発生剤
    を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0003944979
    〔一般式(1)において、R1 は水素原子またはメチル基を示す。〕
    Figure 0003944979
    〔一般式(3)において、R6 およびR7 は相互に独立に水素原子またはメチル基を示し、R8 は水素原子、フェニル基、シアノ基または−COOR12(但し、R12は炭素数1〜10のアルキル基もしくは炭素数3〜20の環式基を示す。)を示し、R9 は水素原子、シアノ基または−COOR13(但し、R13は炭素数1〜10のアルキル基もしくは炭素数3〜20の環式基を示す。)を示す。〕
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