JP3679533B2 - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感放射線性樹脂組成物に関わり、さらに詳しくは、紫外線、遠紫外線、X線あるいは荷電粒子線の如き各種の放射線を使用する微細加工に好適なレジストとして有用な感放射線性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野においては、集積回路のより高い集積度を得るために、リソグラフィーにおけるデザインルールの微細化が急速に進行しており、近年では、線幅0.5μm以下の高精度の微細加工を安定して行なうことができるリソグラフィープロセスの開発が強く推し進められている。
しかし、従来の可視光線(波長700〜400nm)や近紫外線(波長400〜300nm)を用いる方法では、このような微細パターンを高精度に形成することが困難であり、そのため、より幅広い焦点深度を達成でき、デザインルールの微細化に有効な短波長(波長300nm以下)の放射線を用いるリソグラフィープロセスが提案されている。
このような短波長の放射線を用いるリソグラフィープロセスとしては、例えば、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)等の遠紫外線や、シンクロトロン放射線等のX線あるいは電子線等の荷電粒子線を使用する方法が提案されている。そして、このような短波長の放射線に対応する高解像度のレジストとして、インターナショナル・ビジネス・マシーン(IBM)社により「化学増幅型レジスト」が提唱され、現在、この化学増幅型レジストの改良および開発が精力的に進められている。
化学増幅型レジストは、それに含有される感放射線性酸発生剤への放射線の照射(以下、「露光」という。)により酸を発生させ、この酸の触媒作用により、レジスト被膜中で化学反応(例えば、極性の変化、化学結合の分解、架橋反応等)を生起させ、現像液に対する溶解性が露光部において変化する現象を利用して、パターンを形成するものである。
従来、このような化学増幅型レジストのうち比較的良好なレジスト性能を示すものに、樹脂成分として、アルカリ可溶性樹脂中のアルカリ親和性基をt−ブチルエステル基やt−ブトキシカルボニル基で保護した樹脂(特公平2−27660号公報参照)、アルカリ可溶性樹脂中のアルカリ親和性基をシリル基で保護した樹脂(特公平3−44290号公報参照)、(メタ)アクリル酸成分を含有する樹脂(特公平4−39665号公報参照)、アルカリ可溶性樹脂中のアルカリ親和性基をケタール基で保護した樹脂(特開平7−140666号公報参照)、アルカリ可溶性樹脂中のアルカリ親和性基をアセタール基で保護した樹脂(特開平2−161436号公報および特開平5−249682号公報参照)等を使用したレジストが知られている。
しかしながら、これらの化学増幅型レジストにはそれぞれ固有の問題があり、実用化に際して種々の困難を伴うことが指摘されている。
その大きな問題として、露光から露光後ベークまでの引き置き時間(Post Exposure Time Delay、以下「PED」という。)により、レジストパターンの線幅が変化したり、あるいはパターン頂部に庇が形成されてT−トップ形状となることが挙げられる。しかも前記問題点に加え、解像度、ベーク温度依存性、プロセス安定性等の面でも十分とはいえず、化学増幅型レジストとしての総合特性の観点から、さらなる改善が強く求められている。
また、前記特定の樹脂成分を用いた化学増幅型レジストのうち、アルカリ可溶性樹脂中のアルカリ親和性基をケタール基あるいはアセタール基で保護した樹脂を用いたレジストは、ポジ型のレジストを与え、化学増幅型レジストとしての前記諸問題をある程度改善できることが報告されているが、その反面これらのケタール基あるいはアセタール基で保護した樹脂は安定性に乏しく、水分等の影響を受けやすく、保存安定性が欠ける等の問題が指摘されている。
さらに、PED安定性を改善するために、130℃程度の比較的高い温度で露光後の加熱処理(以下、「露光後ベーク」という。)を行う場合もあるが、このような高い温度で露光後ベークを行うとき、パターン形状、感度、解像度等が損なわれるという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、紫外線、遠紫外線、X線あるいは荷電粒子線の如き各種の放射線に有効に感応し、感度、解像度およびパターン形状が優れるとともに、PED安定性に優れ、高精度の微細なレジストパターンを安定して形成することができる、化学増幅型ポジ型レジストとして有用な感放射線性樹脂組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、前記課題は、
(A)下記一般式(1)で表される繰返し単位(1)と下記一般式(2)で表される繰返し単位(2)とを有する共重合体(但し、分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の炭素−炭素二重結合が開裂して得られる繰返し単位を有する共重合体を除く。)、および(B)感放射線性酸発生剤を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物、によって達成される。
【0005】
【化1】
Figure 0003679533
〔一般式(1)において、R1は水素原子またはメチル基を示す。〕
【0006】
【化2】
Figure 0003679533
〔一般式(2)において、R2、R3およびR4はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を示し、R5は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数2〜6のアルキリデン基を示し、R6は炭素数3〜11の環状アルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜11のアラルキル基を示し、nは0〜5の整数である。〕
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。
(A)共重合体
本発明において使用される(A)共重合体は、前記一般式(1)で表される繰返し単位(1)と下記一般式(2)で表される繰返し単位(2)とを必須の構成単位とする共重合体からなる。
繰返し単位(1)を与える単量体の具体例としては、o−ビニルフェノール、m−ビニルフェノール、p−ビニルフェノール、o−イソプロペニルフェノール、m−イソプロペニルフェノール、p−イソプロペニルフェノールを挙げることができる。
これらの単量体のうち、p−ビニルフェノール、p−イソプロペニルフェノールが好ましい。
(A)共重合体における繰返し単位(1)は、1種以上が存在することができる。
(A)共重合体中の繰返し単位(1)の含有率は、通常、20〜80モル%、好ましくは40〜80モル%、さらに好ましくは40〜75モル%である。この場合、繰返し単位(1)の含有率が20モル%未満では、レジストとしての感度およびドライエッチング耐性が低下する傾向があり、一方80モル%を超えると、レジストとしての解像度が低下する傾向がある。
【0008】
次に、一般式(2)において、R5の炭素数1〜6のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、1,2−ブチレン基、1,3−ブチレン基、2,3−ブチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基等を挙げることができる。
R5の炭素数2〜6のアルキリデン基としては、例えば、エチリデン基、プロピリデン基、i−プロピリデン基、ブチリデン基、ペンチリデン基、ヘキシリデン基等を挙げることができる。
また、R6の炭素数3〜11の環状アルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、ノルボルニル基、イソボルニル基等を挙げることができる。
R6の炭素数6〜10のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、1−ナフチル基等を挙げることができる。
R6の炭素数7〜11のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、α−メチルベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
また、nは0〜2の整数が好ましく、さらに好ましくは0または1である。
【0009】
一般式(2)で表される繰返し単位を与える単量体のうち、n=0の単量体の具体例としては、2−(シクロペンチルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(シクロヘキシルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(シクロデカニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(イソボルニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(フェノキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ベンジルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、
1−メチル−2−(シクロヘキシルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、1−メチル−2−(シクロデカニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、1−メチル−2−(イソボルニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、1−メチル−2−(フェノキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、1−メチル−2−(ベンジルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、
2−メチル−2−(シクロヘキシルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−(シクロデカニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−(イソボルニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−(フェノキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−(ベンジルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
これらの単量体のうち、2−(シクロヘキシルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(シクロデカニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(イソボルニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(フェノキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート等が好ましい。
【0010】
また、n=1の単量体の具体例としては、2−(シクロヘキシルオキシエトキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(シクロデカニルオキシエトキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(イソボルニルオキシエトキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(フェノキシエトキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ベンジルオキシエトキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、
1−メチル−2−(シクロヘキシルオキシエトキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、1−メチル−2−(シクロデカニルオキシエトキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、1−メチル−2−(イソボルニルオキシエトキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、1−メチル−2−(フェノキシエトキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、1−メチル−2−(ベンジルオキシエトキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、
2−メチル−2−(シクロヘキシルオキシエトキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−(シクロデカニルオキシエトキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−(イソボルニルオキシエトキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−(フェノキシエトキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−(ベンジルオキシエトキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
これらの単量体のうち、2−(シクロヘキシルオキシエトキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(シクロデカニルオキシエトキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(イソボルニルオキシエトキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(フェノキシエトキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ベンジルオキシエトキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート等が好ましい。
【0011】
(A)共重合体における繰返し単位(2)は、1種以上が存在することができる。
(A)共重合体中の繰返し単位(2)の含有率は、通常、20〜80モル%、好ましくは20〜60モル%、さらに好ましくは25〜60モル%である。この場合、繰返し単位(2)の含有率が20モル%未満では、レジストとしての解像度が低下する傾向があり、一方80モル%を超えると、レジストとしての感度およびドライエッチング耐性が低下する傾向がある。
(A)共重合体における繰返し単位(2)は、酸の作用により分解可能な基を有し、後述する(B)酸発生剤から発生する酸の作用により分解して、アルカリ現像液に対して親和性のカルボキシル基を生成する成分であり、従来のt−ブチルエステル基を有する繰返し単位と比較して、より低温でも酸による分解が可能である。そのため、(A)共重合体を含有する本発明の感放射線性樹脂組成物は、露光後ベークの温度を低くすることができる。
【0012】
(A)共重合体においては、前記繰返し単位(1)および繰返し単位(2)のほかに、他の繰返し単位を1種以上有することもできる。
前記他の繰返し単位を与える単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、クロロスチレン類、p−メトキシスチレン、p−t−ブトキシスチレン、p−t−ブトキシカルボニルオキシスチレン、p−t−ブトキシカルボニルオキシメトキシスチレン等の芳香族ビニル化合物;N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のヘテロ原子含有脂環式ビニル化合物;(メタ)アクリロニトリル、シアン化ビニリデン等のシアノ基含有ビニル化合物;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有ビニル化合物;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロデカニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類等を挙げることができる。
これらの単量体のうち、スチレン、p−t−ブトキシスチレン、p−t−ブトキシカルボニルオキシスチレン、t−ブチル(メタ)アクリレート、シクロデカニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等が好ましい。
前記他の繰返し単位を与える単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明においては、(A)共重合体が前記他の繰返し単位を有することにより、特に露光後の該共重合体のアルカリ溶解性を制御することができる。
(A)共重合体における他の繰返し単位の含有率は、繰返し単位(1)と繰返し単位(2)との使用割合により異なるが、(A)共重合体中の全繰返し単位に対して、通常、0〜50モル%、好ましくは0〜40モル%、さらに好ましくは10〜40モル%である。この場合、他の繰返し単位の含有率が50モル%を超えると、レジストとしてのアルカリ現像液に対する溶解性が低下する傾向がある。
【0013】
(A)共重合体は、例えば、
(イ)p−ヒドロキシスチレンあるいはp−イソプロペニルフェノールと繰返し単位(2)を与える単量体とを、場合により他の繰返し単位を与える単量体とともに、直接共重合する方法、
(ロ)p−アセトキシスチレンあるいはp−アセトキシ−α−メチルスチレンと繰返し単位(2)を与える単量体とを、場合により他の繰返し単位を与える単量体とともに、共重合したのち、塩基性条件下で加水分解する方法
等により製造することができる。
前記(イ)および(ロ)の方法における共重合は、重合開始剤、分子量調節剤等を用いる公知の方法により実施することができる。
前記重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等を、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。 また、前記分子量調節剤としては、例えば、四塩化炭素、クロロホルム、四臭化炭素等のハロゲン化炭化水素類;n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−デシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸、チオプロピオン酸等のメルカプタン類;ジメチルキサントゲンジサルファイド、ジ−i−プロピルキサントゲンジサルファイド等のキサントゲン類;ターピノーレン、α−メチルスチレンダイマー等を、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0014】
本発明における好ましい(A)共重合体を、各繰返し単位に対応する単量体の組み合せとして、より具体的に例示すると、
p−ビニルフェノール/2−(シクロヘキシルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート共重合体、p−ビニルフェノール/2−(シクロデカニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート共重合体、p−ビニルフェノール/2−(イソボルニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート共重合体、p−ビニルフェノール/2−(フェノキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート共重合体、p−ビニルフェノール/2−(ベンジルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート共重合体、
p−イソプロペニルフェノール/2−(シクロヘキシルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート共重合体、p−イソプロペニルフェノール/2−(シクロデカニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート共重合体、p−イソプロペニルフェノール/2−イソボルニルオキシカルボニルエチル(メタ)アクリレート共重合体、p−イソプロペニルフェノール/2−(フェノキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート共重合体、p−イソプロペニルフェノール/2−(ベンジルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート共重合体、
p−ビニルフェノール/2−(シクロヘキシルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、p−ビニルフェノール/2−(シクロデカニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、p−ビニルフェノール/2−(イソボルニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、p−ビニルフェノール/2−(フェノキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、p−ビニルフェノール/2−(ベンジルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、
p−イソプロペニルフェノール/2−(シクロヘキシルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、p−イソプロペニルフェノール/2−(シクロデカニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、p−イソプロペニルフェノール/2−(イソボルニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、p−イソプロペニルフェノール/2−(フェノキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、p−イソプロペニルフェノール/2−(ベンジルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体等を挙げることができる。
【0015】
これらの共重合体のうち、特に、p−ビニルフェノール/2−(シクロヘキシルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート共重合体、p−ビニルフェノール/2−(シクロデカニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート共重合体、p−ビニルフェノール/2−(イソボルニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート共重合体、p−ビニルフェノール/2−(フェノキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート共重合体、p−ビニルフェノール/2−(ベンジルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート共重合体、
p−イソプロペニルフェノール/2−(シクロヘキシルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート共重合体、p−イソプロペニルフェノール/2−(シクロデカニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート共重合体、p−イソプロペニルフェノール/2−(イソボルニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート共重合体、p−イソプロペニルフェノール/2−(フェノキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート共重合体、p−イソプロペニルフェノール/2−(ベンジルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート共重合体、
p−ビニルフェノール/2−(シクロヘキシルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、p−ビニルフェノール/2−(シクロデカニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、p−ビニルフェノール/2−(イソボルニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、p−ビニルフェノール/2−(フェノキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、p−ビニルフェノール/2−(ベンジルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、
p−イソプロペニルフェノール/2−(シクロヘキシルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、p−イソプロペニルフェノール/2−(シクロデカニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、p−イソプロペニルフェノール/2−(イソボルニルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、p−イソプロペニルフェノール/2−(フェノキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、p−イソプロペニルフェノール/2−(ベンジルオキシカルボニル)エチル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体等が好ましい。
(A)共重合体は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)が、通常、1,000〜100,000、好ましくは3,000〜70,000、さらに好ましくは5,000〜50,000である。この場合、(A)共重合体のMwが1,000未満では、レジストとしての感度、耐熱性等が低下する傾向があり、一方100,000を超えると、レジストとしてのアルカリ現像液に対する溶解性が低下する傾向がある。
本発明において、(A)共重合体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0016】
(B)感放射線性酸発生剤
本発明において使用される(B)感放射線性酸発生剤(以下、「(B)酸発生剤」という。)としては、例えば、オニウム塩、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、スルホンイミド化合物、ジアゾメタン化合物等を挙げることができる。
これらの(B)酸発生剤の例を、以下に示す。
オニウム塩
オニウム塩としては、例えば、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等を挙げることができる。
オニウム塩の具体例としては、ジフェニルヨードニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムナフタレンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート、(ヒドロキシフェニル)ベンジルメチルスルホニウムトルエンスルホネート等を挙げることができる。
スルホン化合物
スルホン化合物としては、例えば、β−ケトスルホン、β−スルホニルスルホン、これらのα−ジアゾ化合物等を挙げることができる。
スルホン化合物の具体例としては、フェナシルフェニルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン、4−トリスフェナシルスルホン等を挙げることができる。
スルホン酸エステル化合物
スルホン酸エステル化合物としては、例えば、アルキルスルホン酸エステル、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネート等を挙げることができる。
スルホン酸エステル化合物の具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールトリストリフレート、ピロガロールメタンスルホン酸トリエステル、ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホネート、α−メチロールベンゾイントシレート、α−メチロールベンゾインオクタンスルホン酸エステル、α−メチロールベンゾイントリフルオロメタンスルホン酸エステル、α−メチロールベンゾインドデカンスルホン酸エステル等を挙げることができる。
スルホンイミド化合物
スルホンイミド化合物としては、例えば、下記一般式(3)で表される化合物を挙げることができる。
【0017】
【化3】
Figure 0003679533
【0018】
〔一般式(3)において、Qはアルキレン基、アリーレン基、アルコキシレン基等の2価の基を示し、R7はアルキル基、アリール基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基等の1価の基を示す。〕
スルホンイミド化合物の具体例としては、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシミド、
N−(カンファニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(カンファニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(カンファニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(カンファニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(カンファニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(カンファニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシミド、N−(カンファニルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシミド、
N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシミド、
N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシミド、
N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−フルオロフェニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシミド等を挙げることができる。
ジアゾメタン化合物
ジアゾメタン化合物としては、例えば、下記式(4)で表される化合物を挙げることができる。
【0019】
【化4】
Figure 0003679533
【0020】
〔一般式(4)において、R8およびR9はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基、ハロゲン置換アルキル基、ハロゲン置換アリール基等の1価の基を示す。〕
ジアゾメタン化合物の具体例としては、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、メチルスルホニル−p−トルエンスルホニルジアゾメタン、1−シクロヘキシルスルホニル−1−(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン等を挙げることができる。
これらの(B)酸発生剤のうち、オニウム塩、スルホン酸エステル化合物、スルホンイミド化合物およびジアゾメタン化合物が好ましく、特に、トリフェニルスルホニウムトリフレート、ピロガロールメタンスルホン酸トリエステル、α−メチロールベンゾイントシレート、α−メチロールベンゾインオクタンスルホン酸エステル、α−メチロールベンゾイントリフルオロメタンスルホン酸エステル、α−メチロールベンゾインドデカンスルホン酸エステル、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(カンファニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(カンファニルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシミド、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン等が好ましい。
本発明において、(B)酸発生剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明における(B)酸発生剤の使用量は、各酸発生剤の種類に応じて適宜選定されるが、(A)共重合体100重量部当たり、通常、1〜20重量部、好ましくは1〜10重量部である。この場合、(B)酸発生剤の使用量が1重量部未満では、露光によって発生した酸の触媒作用による化学変化を十分生起させることが困難となるおそれがあり、また20重量部を超えると、組成物を塗布する際に塗布むらが生じたり、現像時にスカム等を発生するおそれがある。
【0021】
酸拡散制御剤
本発明においては、さらに、露光により(B)酸発生剤から生じた酸のレジスト被膜中における拡散現象を制御し、未露光領域での好ましくない化学反応を抑制する作用等を有する酸拡散制御剤を配合することが好ましい。このような酸拡散制御剤を使用することにより、組成物の保存安定性が向上し、またレジストとして、解像度が向上するとともに、PEDの変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れたものとなる。
このような酸拡散制御剤としては、レジストパターンの形成工程中の露光やベークにより塩基性が変化しない含窒素有機化合物が好ましい。
かかる含窒素有機化合物としては、例えば、一般式 R10R11R12N (式中、 R10、R11 およびR12 はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基またはアラルキル基を示す。)で表される化合物(以下、「含窒素化合物(I)」という。)、同一分子内に窒素原子を2個有するジアミノ化合物(以下、「含窒素化合物(II)」という。)、窒素原子を3個以上有する重合体(以下、「含窒素化合物(III)」という。)、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等を挙げることができる。
【002
含窒素化合物(I)としては、例えば、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン等のモノアルキルアミン類;ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n−デシルアミン等のジアルキルアミン類;トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン等のトリアルキルアミン類;アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、ナフチルアミン等の芳香族アミン類を挙げることができる。
【002
含窒素化合物(II)としては、例えば、エチレンジアミン、N,N,N’,
N’−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、1,3−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン等を挙げることができる。
【002
含窒素化合物(III)としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミドの(共)重合体等を挙げることができる。
前記アミド基含有化合物としては、例えば、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。
前記ウレア化合物としては、例えば、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリブチルチオウレア等を挙げることができる。
前記含窒素複素環化合物としては、例えば、イミダゾール、ベンズイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール類;ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、N−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、8−オキシキノリン、アクリジン等のピリジン類のほか、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、ピペラジン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ [2.2.2] オクタン等を挙げることができる。
これらの含窒素有機化合物のうち、含窒素化合物(I)、含窒素複素環化合物等が好ましい。また、含窒素化合物(I)の中では、トリアルキルアミン類が特に好ましく、含窒素複素環化合物の中では、ピリジン類が特に好ましい。
本発明において、酸拡散制御剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明における酸拡散制御剤の使用量は、(A)共重合体100重量部当たり、通常、15重量部以下、好ましくは0.001〜10重量部、さらに好ましくは0.005〜5重量部である。この場合、酸拡散制御剤の使用量が15重量部を超えると、レジストとしての感度や露光部の現像性が低下する傾向がある。なお、酸拡散制御剤の使用量が0.001重量部未満であると、プロセス条件によっては、レジストとしてのパターン形状や寸法忠実度が低下するおそれがある。
【0025】
アルカリ可溶性樹脂
本発明においては、必要に応じて、(A)共重合体以外のアルカリ可溶性樹脂を配合することもできる。
このアルカリ可溶性樹脂は、アルカリ現像液に対して親和性を示す官能基、例えば、フェノール性水酸基、カルボキシル基等の酸性官能基を1種以上有する、アルカリ現像液に可溶な樹脂である。このようなアルカリ可溶性樹脂を使用することにより、本発明の感放射線性樹脂組成物から形成されたレジスト被膜のアルカリ現像液への溶解速度の制御が容易となる結果、現像性をさらに向上させることができる。
アルカリ可溶性樹脂は、アルカリ現像液に可溶である限り特に限定されるものではないが、好ましいアルカリ可溶性樹脂としては、例えば、ビニルフェノール、イソプロペニルフェノール、ビニル安息香酸、カルボキシメチルスチレン、カルボキシメトキシスチレン、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、けい皮酸等の酸性官能基を有する単量体のエチレン性不飽和結合が開裂した繰返し単位を少なくとも1種含有する付加重合系樹脂や、ノボラック樹脂に代表される酸性官能基を有する縮合系繰返し単位を少なくとも1種含有する重縮合系樹脂等を挙げることができる。
前記付加重合系樹脂からなるアルカリ可溶性樹脂は、前記酸性官能基を有する単量体に由来する繰返し単位のみから構成されていてもよいが、生成した樹脂がアルカリ可溶性である限りでは、他の繰返し単位を1種以上含有することもできる。
前記他の繰返し単位としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、無水マレイン酸、(メタ)アクリロニトリル、クロトンニトリル、マレインニトリル、フマロニトリル、メサコンニトリル、シトラコンニトリル、イタコンニトリル、(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド、ビニルアニリン、ビニルピリジン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール等の単量体のエチレン性不飽和結合が開裂した単位を挙げることができる。
前記付加重合系樹脂のうち、レジスト被膜としたときの放射線の透過性が高く、またドライエッチング耐性にも優れるという観点から、特に、ビニルフェノールあるいはイソプロペニルフェノールの(共)重合体が好ましい。
また、前記重縮合系樹脂からなるアルカリ可溶性樹脂は、酸性官能基を有する縮合系繰返し単位のみから構成されていてもよいが、生成した樹脂がアルカリ現像液に可溶である限りでは、他の縮合系繰返し単位を1種以上含有することもできる。
前記重縮合系樹脂としては、例えば、1種以上のフェノール類と1種以上のアルデヒド類とを、場合により他の縮合系繰返し単位を形成しうる重縮合成分とともに、酸性触媒あるいは塩基性触媒の存在下、水媒質中あるいは水と親水性溶媒との混合媒質中で、(共)重縮合することにより製造することができる。
前記フェノール類としては、例えば、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール等を挙げることができ、また前記アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、トリオキサン、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド等を挙げることができる。
アルカリ可溶性樹脂のMwは、通常、1,000〜100,000、好ましくは1,000〜50,000、さらに好ましくは2,000〜30,000である。
本発明において、アルカリ可溶性樹脂は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明におけるアルカリ可溶性樹脂の使用量は、(A)共重合体100重量部当たり、通常、200重量部以下である。
【0026】
その他の添加剤
さらに、本発明の感放射線性樹脂組成物には、必要に応じて、界面活性剤、増感剤等の各種添加剤を配合することもできる。
前記界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等を挙げることができる。
界面活性剤の使用量は、(A)共重合体100重量部当たり、通常、2重量部以下である。
前記増感剤は、放射線のエネルギーを吸収して、そのエネルギーを(B)酸発生剤に伝達することにより、酸の生成量を増加する作用を示すもので、レジストとしての見掛けの感度を向上させる効果を有する。
好ましい増感剤としては、例えば、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、アントラセン類、ローズベンガル類、ピレン類、フェノチアジン類等を挙げることができる。
増感剤の使用量は、(A)共重合体100重量部当たり、通常、50重量部以下である。
また、染料および/または顔料を配合することにより、露光部の潜像を可視化させて、露光時のハレーションの影響を緩和でき、接着助剤を配合することにより、基板との接着性を改善することができる。
さらに、他の添加剤として、ハレーション防止剤、保存安定化剤、消泡剤等を配合することもできる。
【0027】
溶剤
本発明の感放射線性樹脂組成物は、その使用に際して、全固形分の濃度が、例えば5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%となるように、溶剤に均一に溶解したのち、例えば孔径0.2μm程度のフィルターでろ過することによって、組成物溶液として調製される。
前記組成物溶液の調製に使用される溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸i−プロピル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸n−アミル、酢酸i−アミル、プロピオン酸n−プロピル、プロピオン酸i−プロピル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、トルエン、キシレン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン等を挙げることができる。
これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用される。
【0028】
レジストパターンの形成
本発明の感放射線性樹脂組成物からレジストパターンを形成する際には、前述したようにして調製された組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、例えば、シリコンウエハー、アルミニウムで被覆されたウエハー等の基板上に塗布することにより、レジスト被膜を形成し、場合により予めプレベークを行ったのち、所定のマスクパターンを介して露光する。その際に使用される放射線としては、(B)酸発生剤の種類に応じて、i線(波長365nm)等の紫外線、KrFエキシマレーザー(波長248nm)あるいはArFエキシマレーザー(波長193nm)等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、または電子線等の荷電粒子線を適宜選択して使用する。また、露光量等の露光条件は、組成物の配合組成、各添加剤の種類等に応じて、適宜選定される。
本発明においては、レジストとしての見掛けの感度を向上させるために、露光後ベークを行うことが好ましい。その加熱条件は、組成物の配合組成、各添加剤の種類等により変わるが、通常、30〜200℃、好ましくは40〜150℃である。
次いで、露光されたレジスト被膜をアルカリ現像液により、通常、10〜50℃、30〜200秒間の条件で現像することによって、所定のレジストパターンを形成する。
前記アルカリ現像液としては、例えば、モノ−、ジ−あるいはトリ−アルキルアミン類;モノ−、ジ−あるいはトリ−アルカノールアミン類;複素環式アミン類;テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類;コリン;1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4,3,0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物を、通常、1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の濃度となるように溶解したアルカリ性水溶液が使用される。
また、前記アルカリ性水溶液からなる現像液には、例えば、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤を適量添加することもできる。
このようにアルカリ性水溶液からなる現像液を使用する場合には、一般に、現像後、水洗する。
なお、レジストパターンの形成に際しては、環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するため、レジスト被膜上に保護膜を設けることもできる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
実施例および比較例におけるMwの測定および各レジストの評価は、下記の要領で行った。
Mw
東ソー(株)製GPCカラム(G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)を用い、流量1.0ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40°Cの分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した。
感度
レジストパターンを形成したとき、線幅0.3μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を1対1の線幅に形成する露光量を、最適露光量とし、この最適露光量により感度を評価した。
解像度
最適露光量で露光したときに解像されるレジストパターンの最小寸法(μm)を、解像度とした。
パターン形状
線幅0.3μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)において、断面がほぼ矩形で、かつ定在波に起因する側壁の凹凸が認められないものを、パターン形状が“良好”とした。
PED安定性
最適露光量で露光したのち、直ちに露光後ベークおよびアルカリ現像を行ったものと、2時間放置してから露光後ベークおよびアルカリ現像を行ったものについて、パターン形状を比較した。このとき、両者のパターン形状に差がない場合を、PED安定性が“良好”とし、後者のパターンの上部の線幅が中央部より広い場合を、“T−トップ”とした。
【0030】
(A)共重合体の合成
合成例1
p−イソプロペニルフェノール19gおよび2−(ベンジルオキシカルボニル)エチルアクリレート34gを、ジオキサン50gと混合して均一溶液とした。この溶液を30分間窒素ガスでバブリングしたのち、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.1gを添加した。次いで、窒素ガスによるバブリングを継続しつつ、反応温度を70℃に維持して、7時間重合した。重合終了後、反応溶液を多量のヘキサンと混合して、生成重合体を凝固させた。次いで、重合体をジオキサンに再溶解させたのち、再度ヘキサンにより凝固させる操作を数回繰り返して、未反応単量体を完全に除去し、減圧下50℃で乾燥して、白色の重合体を得た。
得られた重合体は、Mwが17,000であり、H−NMR測定の結果、p−イソプロペニルフェノールと2−(ベンジルオキシカルボニル)エチルアクリレートとの共重合モル比が48:52の共重合体であった。この共重合体を、共重合体(A−1)とする。
【0031】
合成例2
単量体をp−イソプロペニルフェノール19gおよび2−(シクロヘキシルオキシカルボニル)エチルアクリレート32gとした以外は、合成例1と同様にして重合体を得た。 得られた重合体は、Mwが17,000であり、H−NMR測定の結果、p−イソプロペニルフェノールと2−(シクロヘキシルオキシカルボニル)エチルアクリレートとの共重合モル比が49:51の共重合体であった。この共重合体を、共重合体(A−2)とする。
【0032】
合成例3
単量体をp−イソプロペニルフェノール19g、2−(シクロヘキシルオキシカルボニル)エチルアクリレート21gおよびスチレン10gとした以外は、合成例1と同様にして重合体を得た。
得られた重合体は、Mwが13,000であり、H−NMR測定の結果、p−イソプロペニルフェノール、2−(シクロヘキシルオキシカルボニル)エチルアクリレートおよびスチレンの共重合モル比が43:28:29の共重合体であった。この共重合体を、共重合体(A−3)とする。
【0033】
合成例4
p−アセトキシスチレン30gおよび2−(フェノキシカルボニル)エチルアクリレート20gを、ジオキサン200gと混合して均一溶液とした。この溶液を30分間窒素ガスでバブリングしたのち、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)6gを添加した。次いで、窒素ガスによるバブリングを継続しつつ、反応温度を50℃に維持して、7時間重合した。重合終了後、反応溶液を多量のヘキサンと混合して、生成重合体を凝固させた。次いで、重合体をジオキサンに再溶解させたのち、再度ヘキサンにより凝固させる操作を数回繰り返して、未反応単量体を完全に除去し、減圧下50℃で乾燥して、白色の重合体を得た。
この重合体をプロピレングリコールモノメチルエーテル500gに溶解させたのち、25重量%アンモニア水溶液50gを添加し、80℃で5時間攪拌して、加水分解を行った。次いで、反応溶液を0.2重量%蓚酸水溶液中に投入して、重合体を凝固させたのち、ろ過し、水洗し、減圧下50℃で乾燥して、白色の重合体を得た。
得られた重合体は、Mwが12,000であり、元素分析の結果、p−ビニルフェノールと2−(フェノキシカルボニル)エチルアクリレートとの共重合モル比が67:33の共重合体であった。この共重合体を、共重合体(A−4)とする。
【0034】
【実施例】
実施例1〜4
表1(但し、「部」は重量基準である。)に示す各成分を混合して均一溶液としたのち、孔径0.2μmのメンブランフィルターでろ過して、組成物溶液を調製した。
その後、各組成物溶液をシリコンウエハー上にスピンコートしたのち、110℃で60秒間プレベークを行って、膜厚0.7μmのレジスト被膜を形成した。 次いで、KrFエキシマレーザーステッパー((株)ニコン製NSR−2005 EX8A)を用いて露光を行ったのち、130℃で60秒間露光後ベークを行った。その後、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い、23℃で1分間、パドル法により現像し、純水で洗浄し、乾燥して、レジストパターンを形成した。
得られた各レジストパターンの評価結果を、表2に示す。
ここで、各実施例における(B)酸発生剤、酸拡散制御剤および溶剤は、下記のとおりである。
(B)酸発生剤
B−1:トリフェニルスルホニウムトリフレート
B−2:ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン
酸拡散制御剤
C−1:ニコチン酸アミド
C−2:トリブチルアミン
溶剤
PGMEA :プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
【0035】
【表1】
Figure 0003679533
【0036】
【表2】
Figure 0003679533
【0037】
【発明の効果】
本発明の感放射線性樹脂組成物は、感度、解像度およびパターン形状が優れるとともに、PED安定性に優れており、高精度の微細なレジストパターンを安定して形成することができる。しかも、本発明の感放射線性樹脂組成物は、紫外線、遠紫外線、X線あるいは荷電粒子線の如き各種の放射線に有効に感応するものであり、化学増幅型ポジ型レジストとしての特性バランスが極めて優れている。 したがって、本発明の感放射線性樹脂組成物は、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイスの製造に好適に使用することができる。

Claims (2)

  1. (A)下記一般式(1)で表される繰返し単位(1)と下記一般式(2)で表される繰返し単位(2)とを有する共重合体(但し、分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の炭素−炭素二重結合が開裂して得られる繰返し単位を有する共重合体を除く。)、および(B)感放射線性酸発生剤を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0003679533
    〔一般式(1)において、R1は水素原子またはメチル基を示す。〕
    Figure 0003679533
    〔一般式(2)において、R2、R3およびR4はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を示し、R5は炭素数1〜6のアルキレン基または炭素数2〜6のアルキリデン基を示し、R6は炭素数3〜11の環状アルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜11のアラルキル基を示し、nは0〜5の整数である。〕
  2. (A)共重合体中の繰返し単位(2)の含有率が20〜80モル%である、請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
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