JP2008179760A - ハイパーブランチポリマーの合成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アクリル酸を直接重合すること。
【解決手段】モノマーのリビングラジカル重合を経てコアシェル型ハイパーブランチポリマーを合成する際に、金属触媒存在下、リビングラジカル重合によって合成された重合物をコア部とし、当該コア部の末端に酸分解性基、および酸基を含むシェル部を形成させる。また、モノマーのリビングラジカル重合を経てスターポリマーを合成する際に、金属触媒存在下、酸分解性基、および酸基を含むモノマーのリビングラジカル重合によるアーム部の重合中、あるいは重合後に、芳香族ジビニル系炭化水素を含むジビニルモノマーを添加することにより、アーム部同士をカップリングさせ、コア部を形成するようにした。
【選択図】なし

Description

この発明は、ハイパーブランチポリマーの合成方法に関する。
近年、微細加工技術として有望視されている光リソグラフィーでは、光源の短波長化によりデザインルールの微細化が進み、超LSIの高集積化を実現している。45nm以下のデザインルールでは、EUVリソグラフィーが有望視されている。
レジスト組成物には、各光源に対して透明な化学構造を持つベースポリマーの開発が進められている。例えば、KrFエキシマレーザー光(波長248nm)ではノボラック型ポリフェノールを基本骨格としたポリマー(たとえば、下記特許文献1を参照。)、ArFエキシマレーザー光(波長193nm)ではポリ(メタ)アクリル酸エステル(たとえば、下記特許文献2を参照。)、又はF2エキシマレーザー光(波長157nm)ではフッ素原子(パーフルオロ構造)を導入したポリマー(たとえば、下記特許文献3を参照。)を含むレジスト組成物がそれぞれ提案されており、これらポリマーは線状構造を基本とするものである。
しかしながら、これら線状ポリマーを45nm以細の超微細パターン形成に適用した場合、ラインエッジラフネスを指標とするパターン側壁の凹凸が問題となってきた。Franco Cerrina, Vac.Sci.Tech.B,19,2890(2001)には、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、及びPHS(ポリヒドロキシスチレン)を主とした従来のレジストに対して電子線や極端紫外光(EUV:13.5nm)露光を行って、極微細のパターンを形成するためには、表面平滑性をナノレベルで制御することが課題となることが指摘されている。
Toru Yamaguti, Jpn.J.Appl.Phys., 38,7114(1999)によれば、パターン側壁の凹凸はレジストを構成するポリマーの会合体(クラスター)によるものとされている。クラスターによるラインエッジラフネス低下は、低分子の単分散ポリマーを用いることにより、低減できると言われている(たとえば、下記特許文献4を参照。)が、低分子量ポリマーを用いるとポリマーのTgが低下し、熱によるベークが困難になるため、実用性には欠ける。
一方、線状分子に比べ、ラインエッジラフネスが向上する例として分岐型ポリマーが知られている(Alexander R. Trimble,Proceedings of SPIE,3999,1198,(2000))。しかしながら、基板に対する密着性や感度の点で、デザインルールの微細化に伴う要求を満足するものは達成されていない。
このような観点から、近年、ハイパーブランチポリマーをレジスト材料として用いる試みがなされてきている。国際公開第2005/061566号パンフレットによれば、高度なブランチ(分岐)構造をコア部とし、分子末端に酸基(例えばカルボン酸)、および酸分解性基(例えばカルボン酸エステル)を有するハイパーブランチポリマーは、線状ポリマーに見られる分子間での絡まりが小さく、主鎖を架橋する分子構造に比べて溶媒による膨潤も小さく、その結果、パターン側壁における表面ラフネスの原因となる大きな分子集合体の形成が抑制されると報告されている。
また、ハイパーブランチポリマーは、通常、球状形態をとるが、球状ポリマー表面に酸
分解性基が存在すると、光リソグラフィーにおいて、露光部分では光酸発生剤から発生する酸の作用によって分解反応が起こり親水基が生じる結果、ポリマー分子の外周に多数の親水基が存在する球状ミセル状の構造をとることができることが明らかとなったと報告されている。その結果、該ポリマーはアルカリ水溶液に対し効率よく溶解し、アルカリ溶液と共に除去されるため、微細なパターンを形成することができ、レジスト材料のベース樹脂として好適に利用可能であることが判ったと報告されている。さらに、酸分解性基であるカルボン酸エステル基とカルボン酸基がある特定の比で共存とすることで、露光後のアルカリ溶解性の向上、すなわち感度の向上が達成されることが明らかとなっている。
特開2004−231858号公報 特開2004−359929号公報 特開2005−91428号公報 特開平6−266099号公報
ハイパーブランチポリマーの表面に酸分解性基と酸基を含むレジスト用ポリマーの合成例としては、銅触媒を用いる原子移動ラジカル重合を用いる例が知られている。(たとえば、WO2005/061566号公報を参照。)しかしながら、酸分解性基と酸基を同時に導入しようとする場合、触媒である銅に酸基であるカルボン酸基が配位し、触媒の活性を下げてしまうことから、前記公報においては、まず、酸分解性基を導入し、その後にその一部を酸分解により、酸基に変換するという2段階の工程を経て、対応するレジスト用ポリマーを合成している。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、光リソグラフィーを中心としたナノファブリケションのためのポリマー素材として利用可能な、表面平滑性及びアルカリ可溶性を向上させたハイパーブランチポリマー、該ハイパーブランチポリマーの製造方法、該ハイパーブランチポリマーを含むレジスト組成物を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかるハイパーブランチポリマーの合成方法は、モノマーのリビングラジカル重合を経てコアシェル型ハイパーブランチポリマーを合成するコアシェル型ハイパーブランチポリマーの合成方法であって、金属触媒存在下、リビングラジカル重合によって合成された重合物をコア部とし、当該コア部の末端に酸基と酸分解性基を含むシェル部を同時に重合するシェル部形成工程を含むことを特徴とする。
また、この発明にかかるスターポリマーの合成方法は、モノマーのリビングラジカル重合を経てスターポリマーを合成する方法であって、金属触媒存在下、酸基と酸分解性基を含むモノマーの前記リビングラジカル重合によってアーム部を合成する合成工程と、前記合成工程における前記アーム部の重合中、あるいは重合後に、芳香族ジビニル系炭化水素を含むジビニルモノマーを添加することにより、アーム部同士をカップリングさせ、コア部を形成するコア部形成工程と、を含むことを特徴とする。
上記の発明によれば、アクリル酸を直接重合することができる。
また、この発明にかかるハイパーブランチポリマーは、上記のハイパーブランチポリマーの合成方法にしたがって合成されたことを特徴とする。
また、この発明にかかるレジスト組成物は、上記のハイパーブランチポリマーを包含す
ることを特徴とする。
この発明によれば、銅触媒を用いるATRP法にしたがってハイパーブランチポリマーを合成する場合と比較して、合成にかかるコストの低減を図ったハイパーブランチポリマーを含むレジスト組成物を得ることができる。
また、この発明にかかる半導体集積回路は、上記のレジスト組成物によってパターンを形成されることを特徴とする。
この発明によれば、性能が安定し、電子線、遠紫外線(DUV)、および極紫外線(EUV)光源に対応した微細な半導体集積回路を得ることができる。
また、この発明にかかる半導体集積回路の製造方法は、上記のレジスト組成物を用いてパターンを形成する工程を含むことを特徴とする。
この発明によれば、性能が安定し、電子線、遠紫外線(DUV)、および極紫外線(EUV)光源に対応した微細な半導体集積回路を製造することができる。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるハイパーブランチポリマーの合成方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(コアシェル型ハイパーブランチポリマーの合成に用いる物質)
はじめに、実施の形態のコアシェル型ハイパーブランチポリマーの合成に用いる物質について説明する。コアシェル型ハイパーブランチポリマーの合成に際しては、ラジカル重合可能なビニル基を分子内に有するモノマー、金属触媒、配位子、活性化剤および溶媒を用いる。
<コア部を構成するモノマー>
この発明にかかる実施の形態のコアシェル型ハイパーブランチポリマーは、マクロ開始剤としてのハイパーブランチコアポリマーをコア部とし、当該コア部をシェル部で被覆した構造を有している。コアシェル型ハイパーブランチポリマーの合成に際しては、ハイパーブランチコアポリマーをマクロ開始剤として用いる。ハイパーブランチコアポリマーとは、繰り返し単位に枝分かれ構造をもつ多分岐高分子(ハイパーブランチポリマー)のうち、コアシェル型ハイパーブランチポリマーのコア部となる多分岐高分子(ハイパーブランチポリマー)の総称である。
ハイパーブランチコアポリマーは、リビングラジカル重合の一種である原子移動ラジカル重合法(ATRP)によって合成される。ハイパーブランチコアポリマーの合成に用いるモノマーとしては、少なくとも下記式(I)であらわされるモノマーが挙げられる。
Figure 2008179760
上記式(I)中のYは、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状または環状のアルキレン基をあらわしている。Yにおける炭素数は、1〜8であることが好ましい。Yにおけるより好ましい炭素数は、1〜6である。上記の式(I)中のYは、ヒドロキシル基またはカルボキシル基を含んでいてもよい。
上記式(I)中のYとしては、具体的には、たとえば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、アミレン基、ヘキシレン基、シクロヘキシレン基などが挙げられる。また、上記式(I)中のYとしては、上記の各基が結合した基、あるいは、上述した各基に「−O−」、「−CO−」、「−COO−」が介在した基が挙げられる。
上述した各基の中で、式(I)中のYとしては、炭素数1〜8のアルキレン基が好ましい。炭素数1〜8のアルキレン基の中で、上記式(I)中のYとしては、炭素数1〜8の直鎖アルキレン基がより好ましい。より好ましいアルキレン基としては、たとえば、メチレン基、エチレン基、−OCH2−基、−OCH2CH2−基が挙げられる。上記式(I)中のZは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子(ハロゲン基)をあらわしている。上記式(I)中のZとしては、具体的には、たとえば、上述したハロゲン原子の中で、塩素原子、臭素原子が好ましい。
上記式(I)であらわされるモノマーとしては、具体的には、たとえば、クロロメチルスチレン、ブロモメチルスチレン、p−(1−クロロエチル)スチレン、ブロモ(4−ビニルフェニル)フェニルメタン、1−ブロモ−1−(4−ビニルフェニル)プロパン−2−オン、3−ブロモ−3−(4−ビニルフェニル)プロパノール、などが挙げられる。より具体的に、ハイパーブランチポリマーの合成に用いるモノマーの中で、上記式(I)であらわされるモノマーとしては、たとえば、クロロメチルスチレン、ブロモメチルスチレン、p−(1−クロロエチル)スチレンなどが好ましい。
この発明のハイパーブランチポリマーのコア部を構成するモノマーとしては、上記式(I)であらわされるモノマーに加え、他のモノマーを含むことができる。他のモノマーとしては、ラジカル重合が可能なモノマーであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。ラジカル重合が可能な他のモノマーとしては、たとえば、(メタ)アクリル酸、および(メタ)アクリル酸エステル類、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸エステル類、スチレン類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類などから選ばれるラジカル重合性の不飽和結合を有する化合物が挙げられる。
ラジカル重合が可能な他のモノマーとして挙げられた(メタ)アクリル酸エステル類としては、具体的には、たとえば、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−メチルブチル、アクリル酸2−メチルペンチル、アクリル酸2−エチルブチル、アクリル酸3−メチルペンチル、アクリル酸2−メチルヘキシル、アクリル酸3−メチルヘキシル、アクリル酸トリエチルカルビル、アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチル、アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチル、アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシル、アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシル、アクリル酸1−メチルノルボニル、アクリル酸1−エチルノルボニル、アクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、アクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、アクリル酸テトラヒドロフラニル、アクリル酸テトラヒドロピラニル、アクリル酸1−メトキシエチル、アクリル酸1−エトキシエチル、アクリル酸1−n−プロポキシエチル、アクリル酸1−イソプロポキシエチル、アクリル酸n−ブトキシエチル、アクリル酸1−イソブトキシエチル、アクリル酸1−sec−ブトキシエチル、アクリル酸1−tert−ブトキシエチル、アクリル酸1−tert−アミロキシエチル、アクリル酸1−エトキシ−n−プロピル、アクリル酸1−シクロヘキシロキシエチル、アクリル酸メトキシプロピル、アクリル酸エトキシプロピル、アクリル酸1−メトキシ−1−メチル−エチル、アクリル酸1−エトキシ−1−メチル−エチル、アクリル酸トリメチルシリル、アクリル酸トリエチルシリル、アクリル酸ジメチル−tert−ブチルシリル、α−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−メチル−α―(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−メチル−β−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−メチル−γ−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−エチル−α―(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−エチル−β−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−エチル−γ−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−メチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−メチル−β−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−メチル−γ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−メチル−δ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−エチル−α―(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−エチル−β−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−エチル−γ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−エチル−δ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、アクリル酸1−メチルシクロヘキシル、アクリル酸アダマンチル、アクリル酸2−(2−メチル)アダマンチル、アクリル酸クロルエチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2,2−ジメチルヒドロキシプロピル、アクリル酸5−ヒドロキシペンチル、アクリル酸トリメチロールプロパン、アクリル酸グリシジル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ナフチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸2−メチルブチル、メタクリル酸2−メチルペンチル、メタクリル酸2−エチルブチル、メタクリル酸3−メチルペンチル、メタクリル酸2−メチルヘキシル、メタクリル酸3−メチルヘキシル、メタクリル酸トリエチルカルビル、メタクリル酸1−メチル−1−シクロペンチル、メタクリル酸1−エチル−1−シクロペンチル、メタクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシル、メタクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシル、メタクリル酸1−メチルノルボニル、メタクリル酸1−エチルノルボニル、メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、メタクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、メタクリル酸テトラヒドロフラニル、メタクリル酸テトラヒドロピラニル、メタクリル酸1−メトキシエチル、メタクリル酸1−エトキシエチル、メタクリル酸1−n−プロポキシエチル、メタクリル酸1−イソプロポキシエチル、メタクリル酸n−ブトキシエチル、メタクリル酸1−イソブトキシエチル、メタクリル酸1−sec−ブトキシエチル、メタクリル酸1−tert−ブトキシエチル、メタクリル酸1−tert−アミロキシエチル、メタクリル酸1−エトキシ−n−プロピル、メタクリル酸1−シクロヘキシロキシエチル、メタクリル酸メトキシプロピル、メタクリル酸エトキシプロピル、メタクリル酸1−メトキシ−1−メチル−エチル、メタクリル酸1−エトキシ−1−メチル−エチル、メタクリル酸トリメチルシリル、メタクリル酸トリエチルシリル、メタクリル酸ジメチル−tert−ブチルシリル、α−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−メチル−α―(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−メチル−β−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−メチル−γ−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−エチル−α―(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−エチル−β−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−エチル−γ−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−メチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−メチル−β−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−メチル−γ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−メチル−δ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−エチル−α―(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−エチル−β−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−エチル−γ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−エチル−δ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、メタクリル酸1−メチルシクロヘキシル、メタクリル酸アダマンチル、メタクリル酸2−(2−メチル)アダマンチル、メタクリル酸クロルエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2,2−ジメチルヒドロキシプロピル、メタクリル酸5−ヒドロキシペンチル、メタクリル酸トリメチロールプロパン、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ナフチル、などが挙げられる。
ラジカル重合が可能な他のモノマーとして挙げられたビニル安息香酸エステル類としては、具体的には、たとえば、ビニル安息香酸tert−ブチル、ビニル安息香酸2−メチルブチル、ビニル安息香酸2−メチルペンチル、ビニル安息香酸2−エチルブチル、ビニル安息香酸3−メチルペンチル、ビニル安息香酸2−メチルヘキシル、ビニル安息香酸3−メチルヘキシル、ビニル安息香酸トリエチルカルビル、ビニル安息香酸1−メチル−1−シクロペンチル、ビニル安息香酸1−エチル−1−シクロペンチル、ビニル安息香酸1−メチル−1−シクロヘキシル、ビニル安息香酸1−エチル−1−シクロヘキシル、ビニル安息香酸1−メチルノルボニル、ビニル安息香酸1−エチルノルボニル、ビニル安息香酸2−メチル−2−アダマンチル、ビニル安息香酸2−エチル−2−アダマンチル、ビニル安息香酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、ビニル安息香酸テトラヒドロフラニル、ビニル安息香酸テトラヒドロピラニル、ビニル安息香酸1−メトキシエチル、ビニル安息香酸1−エトキシエチル、ビニル安息香酸1−n−プロポキシエチル、ビニル安息香酸1−イソプロポキシエチル、ビニル安息香酸n−ブトキシエチル、ビニル安息香酸1−イソブトキシエチル、ビニル安息香酸1−sec−ブトキシエチル、ビニル安息香酸1−tert−ブトキシエチル、ビニル安息香酸1−tert−アミロキシエチル、ビニル安息香酸1−エトキシ−n−プロピル、ビニル安息香酸1−シクロヘキシロキシエチル、ビニル安息香酸メトキシプロピル、ビニル安息香酸エトキシプロピル、ビニル安息香酸1−メトキシ−1−メチル−エチル、ビニル安息香酸1−エトキシ−1−メチル−エチル、ビニル安息香酸トリメチルシリル、ビニル安息香酸トリエチルシリル、ビニル安息香酸ジメチル−tert−ブチルシリル、α−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−メチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−メチル−β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−メチル−γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−エチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−エチル−β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−エチル−γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−メチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−メチル−β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−メチル−γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−メチル−δ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−エチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−エチル−β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−エチル−γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−エチル−δ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、ビニル安息香酸1−メチルシクロヘキシル、ビニル安息香酸アダマンチル、ビニル安息香酸2−(2−メチル)アダマンチル、ビニル安息香酸クロルエチル、ビニル安息香酸2−ヒドロキシエチル、ビニル安息香酸2,2−ジメチルヒドロキシプロピル、ビニル安息香酸5−ヒドロキシペンチル、ビニル安息香酸トリメチロールプロパン、ビニル安息香酸グリシジル、ビニル安息香酸ベンジル、ビニル安息香酸フェニル、ビニル安息香酸ナフチルなどが挙げられる。
ラジカル重合が可能な他のモノマーとして挙げられたスチレン類としては、具体的には、たとえば、スチレン、ベンジルスチレン、トリフルオルメチルスチレン、アセトキシスチレン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、トリクロルスチレン、テトラクロルスチレン、ペンタクロルスチレン、ブロムスチレン、ジブロムスチレン、ヨードスチレン、フルオルスチレン、トリフルオルスチレン、2−ブロム−4−トリフルオルメチルスチレン、4−フルオル−3−トリフルオルメチルスチレン、ビニルナフタレンなどが挙げられる。
ラジカル重合が可能な他のモノマーとして挙げられたアリル化合物としては、具体的には、たとえば、酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリル、アリルオキシエタノールなどが挙げられる。
ラジカル重合が可能な他のモノマーとして挙げられたビニルエーテル類としては、具体的には、たとえば、ヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニルトリルエーテル、ビニルクロルフェニルエーテル、ビニル−2,4−ジクロルフェニルエーテル、ビニルナフチルエーテル、ビニルアントラニルエーテルなどが挙げられる。
ラジカル重合が可能な他のモノマーとして挙げられたビニルエステル類としては、具体的には、たとえば、ビニルブチレート、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプロエート、ビニルクロルアセテート、ビニルジクロルアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルフェニルアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテート、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシクロヘキシルカルボキシレートなどが挙げられる。
ハイパーブランチコアポリマーを構成するモノマーとしては、具体的には、たとえば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、4−ビニル安息香酸、4−ビニル安息香酸tert−ブチル、スチレン、ベンジルスチレン、クロルスチレン、ビニルナフタレンが好ましい。
ハイパーブランチコアポリマーを構成するモノマーは、ハイパーブランチポリマーの合成に際して用いる全モノマーに対して、10〜90mol%の量で含まれていることが好ましく、10〜80mol%がより好ましく、10〜60mol%の量で含まれていることがより一層好ましい。
ハイパーブランチコアポリマーを構成するモノマーの量が上記の範囲内となるように調整することで、たとえば、コアシェル型ハイパーブランチポリマーをレジスト組成物に利用する場合に、当該ハイパーブランチポリマーの現像液に対する適度な疎水性を付与することができる。これによって、ハイパーブランチコアポリマーをコア部とするコアシェル型ハイパーブランチポリマーを含むレジスト組成物を用いて、たとえば、半導体集積回路、フラットパネルディスプレイ、プリント配線板などの微細加工をおこなう際に、未露光部分の溶解を抑制することができるので、好ましい。
上記式(I)で表わされるモノマーは、ハイパーブランチコアポリマーの合成に用いる全モノマーに対して、5〜100mol%の量で含まれていることが好ましく、20〜100mol%の量で含まれていることがより好ましく、50〜100mol%の量で含まれていることがより一層好ましい。ハイパーブランチコアポリマーにおいて、上記式(i)で表わされるモノマーの量が上記の範囲内にあると、ハイパーブランチコアポリマーが球状形態をとるため、分子間の絡まり抑制に有利であり、好ましい。
ハイパーブランチコアポリマーが、上記式(I)であらわされるモノマーとその他のモノマーとの共重合物であるとき、ハイパーブランチコアポリマーを構成する全モノマー中における上記式(I)であらわされるモノマーの量は、10〜99mol%であることが好ましく、20〜99mol%であることがより好ましく、30〜99mol%であることがより一層好ましい。ハイパーブランチコアポリマーにおいて、上記式(I)で表わされるモノマーの量が上記の範囲内にあると、ハイパーブランチコアポリマーが球状形態をとるため、分子間の絡まり抑制に有利であるとともに、基板密着性やガラス転移温度の上昇などの機能が付与されるので好ましい。なお、コア部における上記式(I)であらわされるモノマーとそれ以外のモノマーとの量は、目的に応じて重合時の仕込み量比により調節することができる。
<シェル部を構成するモノマー>
つぎに、コアシェル型ハイパーブランチポリマーの合成に用いるモノマーのうち、シェル部を構成するモノマーについて説明する。コアシェル型ハイパーブランチポリマーのシェル部は、当該ハイパーブランチポリマー分子の末端を構成する。コアシェル型ハイパーブランチポリマーのシェル部は、下記式(II)、(III)であらわされる繰り返し単位の少なくとも一方を備えている。
下記式(II)、(III)であらわされる繰り返し単位は、酢酸、マレイン酸、安息香酸などの有機酸あるいは塩酸、硫酸または硝酸などの無機酸の作用により、好ましくは光エネルギーによって酸を発生する光酸発生剤の作用により分解する酸分解性基と酸基を含む。酸分解性基は分解して親水基となるのが好ましい。シェル部における酸分解性基と酸基の割合は、コアシェル型ハイパーブランチポリマーを構成する他のモノマーとの比率により最適値が異なるが、95/5〜5/95であることが好ましい。
Figure 2008179760
Figure 2008179760
上記式(II)中のR1および上記式(III)中のR4は、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示している。このうち、上記式(II)中のR1および上記式(III)中のR4としては、水素原子およびメチル基が好ましい。上記式(II)中のR1および上記式(III)中のR4としては、水素原子がさらに好ましい。
上記式(II)中のR2は、水素原子、アルキル基、またはアリール基を示している。上記式(II)中のR2におけるアルキル基としては、たとえば、炭素数が1〜30であることが好ましい。上記式(II)中のR2におけるアルキル基のより好ましい炭素数は、1〜20である。上記式(II)中のR2におけるアルキル基のより一層好ましい炭素数は、1〜10である。アルキル基は、直鎖状、分岐状もしくは環状構造を有している。具体的に、上記式(II)中のR2におけるアルキル基としては、たとえば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基、などが挙げられる。
上記式(II)中のR2におけるアリール基としては、たとえば、炭素数6〜30であることが好ましい。上記式(II)中のR2におけるアリール基のより好ましい炭素数は、6〜20である。上記式(II)中のR2におけるアリール基のより一層好ましい炭素数は、6〜10である。具体的に、上記式(II)中のR2におけるアリール基としては、たとえば、フェニル基、4−メチルフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。このうち、水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基などが挙げられる。上記式(II)中のR2として、もっとも好ましい基の1つとして水素原子が挙げられる。
上記式(II)中のR3および上記式(III)中のR5は、水素原子、アルキル基、トリアルキルシリル基、オキソアルキル基、または下記式(i)であらわされる基を示している。上記式(II)中のR3および上記式(III)中のR5におけるアルキル基としては、炭素数1〜40であることが好ましい。上記式(II)中のR3および上記式(III)中のR5におけるアルキル基のより好ましい炭素数は、1〜30である。
上記式(II)中のR3および上記式(III)中のR5におけるアルキル基のより一層好ましい炭素数は、1〜20である。上記式(II)中のR3および上記式(III)中のR5におけるアルキル基は、直鎖状、分岐状もしくは環状構造を有している。上記式(II)中のR3および上記式(III)中のR5としては、炭素数1〜20の分岐状アルキル基がより好ましい。
上記式(II)中のR3および上記式(III)中のR5における各アルキル基の好ましい炭素数は1〜6であり、より好ましい炭素数は1〜4である。上記式(II)中のR3および上記式(III)中のR5におけるオキソアルキル基のアルキル基の炭素数は4〜20であり、より好ましい炭素数は4〜10である。
Figure 2008179760
上記式(i)中のR6は、水素原子またはアルキル基を示している。上記式(i)であらわされる基のR6におけるアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状、もしくは環状構造を有している。上記式(i)であらわされる基のR6におけるアルキル基の炭素数は、1〜10であることが好ましい。上記式(i)であらわされる基のR6におけるアルキル基のより好ましい炭素数は、1〜8であり、より好ましい炭素数は1〜6である。
上記式(i)中のR7およびR8は、水素原子またはアルキル基である。上記式(i)中のR7およびR8における水素原子またはアルキル基は、互いに独立していてもよいし、一緒になって環を形成しても良い。上記式(i)中のR7およびR8におけるアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状もしくは環状構造を有している。上記式(i)中のR7およびR8におけるアルキル基の炭素数は、1〜10であることが好ましい。上記式(i)中のR7およびR8におけるアルキル基のより好ましい炭素数は、1〜8である。上記式(i)中のR7およびR8におけるアルキル基のより一層好ましい炭素数は、1〜6である。上記式(i)中のR7およびR8としては、炭素数1〜20の分岐状アルキル基が好ましい。
上記式(i)で示される基としては、1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、1−n−プロポキシエチル基、1−イソプロポキシエチル基、1−n−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、1−sec−ブトキシエチル基、1−tert−ブトキシエチル基、1−tert−アミロキシエチル基、1−エトキシ−n−プロピル基、1−シクロヘキシロキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基、1−メトキシ−1−メチル−エチル基、1−エトキシ−1−メチル−エチル基などの直鎖状または分岐状アセタール基;テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基などの環状アセタール基、などが挙げられる。上記式(i)で示される基としては、前述した各基の中でも、エトキシエチル基、ブトキシエチル基、エトキシプロピル基、テトラヒドロピラニル基が特に好適である。
上記式(II)中のR3および上記式(III)中のR5において、直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基としては、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、トリエチルカルビル基、1−エチルノルボニル基、1−メチルシクロヘキシル基、アダマンチル基、2−(2−メチル)アダマンチル基、tert−アミル基などが挙げられる。このうち、tert−ブチル基が特に好ましい。
上記式(II)中のR3および上記式(III)中のR5において、トリアルキルシリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメチル−tert−ブチルシリル基などの、各アルキル基の炭素数が1〜6のものが挙げられる。オキソアルキル基としては、3−オキソシクロヘキシル基などが挙げられる。
上記式(II)であらわされる繰り返し単位を与えるモノマーとしては、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸tert−ブチル、ビニル安息香酸2−メチルブチル、ビニル安息香酸2−メチルペンチル、ビニル安息香酸2−エチルブチル、ビニル安息香酸3−メチルペンチル、ビニル安息香酸2−メチルヘキシル、ビニル安息香酸3−メチルヘキシル、ビニル安息香酸トリエチルカルビル、ビニル安息香酸1−メチル−1−シクロペンチル、ビニル安息香酸1−エチル−1−シクロペンチル、ビニル安息香酸1−メチル−1−シクロヘキシル、ビニル安息香酸1−エチル−1−シクロヘキシル、ビニル安息香酸1−メチルノルボニル、ビニル安息香酸1−エチルノルボニル、ビニル安息香酸2−メチル−2−アダマンチル、ビニル安息香酸2−エチル−2−アダマンチル、ビニル安息香酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、ビニル安息香酸テトラヒドロフラニル、ビニル安息香酸テトラヒドロピラニル、ビニル安息香酸1−メトキシエチル、ビニル安息香酸1−エトキシエチル、ビニル安息香酸1−n−プロポキシエチル、ビニル安息香酸1−イソプロポキシエチル、ビニル安息香酸n−ブトキシエチル、ビニル安息香酸1−イソブトキシエチル、ビニル安息香酸1−sec−ブトキシエチル、ビニル安息香酸1−tert−ブトキシエチル、ビニル安息香酸1−tert−アミロキシエチル、ビニル安息香酸1−エトキシ−n−プロピル、ビニル安息香酸1−シクロヘキシロキシエチル、ビニル安息香酸メトキシプロピル、ビニル安息香酸エトキシプロピル、ビニル安息香酸1−メトキシ−1−メチル−エチル、ビニル安息香酸1−エトキシ−1−メチル−エチル、ビニル安息香酸トリメチルシリル、ビニル安息香酸トリエチルシリル、ビニル安息香酸ジメチル−tert−ブチルシリル、α−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−メチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−メチル−β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−メチル−γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−エチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−エチル−β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−エチル−γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−メチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−メチル−β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−メチル−γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−メチル−δ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−エチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−エチル−β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−エチル−γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−エチル−δ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、ビニル安息香酸1−メチルシクロヘキシル、ビニル安息香酸アダマンチル、ビニル安息香酸2−(2−メチル)アダマンチル、ビニル安息香酸クロルエチル、ビニル安息香酸2−ヒドロキシエチル、ビニル安息香酸2,2−ジメチルヒドロキシプロピル、ビニル安息香酸5−ヒドロキシペンチル、ビニル安息香酸トリメチロールプロパン、ビニル安息香酸グリシジル、ビニル安息香酸ベンジル、ビニル安息香酸フェニル、ビニル安息香酸ナフチルなどが挙げられる。このうち、4−ビニル安息香酸と4−ビニル安息香酸tert−ブチルの共重合体が好ましい。
上記式(III)であらわされる繰り返し単位を与えるモノマーとしては、アクリル酸、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−メチルブチル、アクリル酸2−メチルペンチル、アクリル酸2−エチルブチル、アクリル酸3−メチルペンチル、アクリル酸2−メチルヘキシル、アクリル酸3−メチルヘキシル、アクリル酸トリエチルカルビル、アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチル、アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチル、アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシル、アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシル、アクリル酸1−メチルノルボニル、アクリル酸1−エチルノルボニル、アクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、アクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、アクリル酸テトラヒドロフラニル、アクリル酸テトラヒドロピラニル、アクリル酸1−メトキシエチル、アクリル酸1−エトキシエチル、アクリル酸1−n−プロポキシエチル、アクリル酸1−イソプロポキシエチル、アクリル酸n−ブトキシエチル、アクリル酸1−イソブトキシエチル、アクリル酸1−sec−ブトキシエチル、アクリル酸1−tert−ブトキシエチル、アクリル酸1−tert−アミロキシエチル、アクリル酸1−エトキシ−n−プロピル、アクリル酸1−シクロヘキシロキシエチル、アクリル酸メトキシプロピル、アクリル酸エトキシプロピル、アクリル酸1−メトキシ−1−メチル−エチル、アクリル酸1−エトキシ−1−メチル−エチル、アクリル酸トリメチルシリル、アクリル酸トリエチルシリル、アクリル酸ジメチル−tert−ブチルシリル、α−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−メチル−α―(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−メチル−β−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−メチル−γ−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−エチル−α―(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−エチル−β−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−エチル−γ−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−メチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−メチル−β−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−メチル−γ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−メチル−δ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−エチル−α―(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−エチル−β−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−エチル−γ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−エチル−δ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、アクリル酸1−メチルシクロヘキシル、アクリル酸アダマンチル、アクリル酸2−(2−メチル)アダマンチル、アクリル酸クロルエチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2,2−ジメチルヒドロキシプロピル、アクリル酸5−ヒドロキシペンチル、アクリル酸トリメチロールプロパン、アクリル酸グリシジル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ナフチル、メタクリル酸、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸2−メチルブチル、メタクリル酸2−メチルペンチル、メタクリル酸2−エチルブチル、メタクリル酸3−メチルペンチル、メタクリル酸2−メチルヘキシル、メタクリル酸3−メチルヘキシル、メタクリル酸トリエチルカルビル、メタクリル酸1−メチル−1−シクロペンチル、メタクリル酸1−エチル−1−シクロペンチル、メタクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシル、メタクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシル、メタクリル酸1−メチルノルボニル、メタクリル酸1−エチルノルボニル、メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、メタクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、メタクリル酸テトラヒドロフラニル、メタクリル酸テトラヒドロピラニル、メタクリル酸1−メトキシエチル、メタクリル酸1−エトキシエチル、メタクリル酸1−n−プロポキシエチル、メタクリル酸1−イソプロポキシエチル、メタクリル酸n−ブトキシエチル、メタクリル酸1−イソブトキシエチル、メタクリル酸1−sec−ブトキシエチル、メタクリル酸1−tert−ブトキシエチル、メタクリル酸1−tert−アミロキシエチル、メタクリル酸1−エトキシ−n−プロピル、メタクリル酸1−シクロヘキシロキシエチル、メタクリル酸メトキシプロピル、メタクリル酸エトキシプロピル、メタクリル酸1−メトキシ−1−メチル−エチル、メタクリル酸1−エトキシ−1−メチル−エチル、メタクリル酸トリメチルシリル、メタクリル酸トリエチルシリル、メタクリル酸ジメチル−tert−ブチルシリル、α−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−メチル−α―(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−メチル−β−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−メチル−γ−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−エチル−α―(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−エチル−β−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−エチル−γ−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−メチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−メチル−β−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−メチル−γ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−メチル−δ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−エチル−α―(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−エチル−β−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−エチル−γ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−エチル−δ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、メタクリル酸1−メチルシクロヘキシル、メタクリル酸アダマンチル、メタクリル酸2−(2−メチル)アダマンチル、メタクリル酸クロルエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2,2−ジメチルヒドロキシプロピル、メタクリル酸5−ヒドロキシペンチル、メタクリル酸トリメチロールプロパン、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ナフチル、などが挙げられる。このうち、アクリル酸とアクリル酸tert−ブチルの共重合体が好ましい。
なお、シェル部を構成するモノマーとしては、4−ビニル安息香酸またはアクリル酸の少なくとも一方と、4−ビニル安息香酸tert−ブチルまたはアクリル酸tert−ブチルの少なくとも一方と、の共重合体も好ましい。シェル部を構成するモノマーとしては、ラジカル重合性の不飽和結合を有する構造であれば、上記式(II)および上記式(III)であらわされる繰り返し単位を与えるモノマー以外のモノマーであってもよい。
使用することができる共重合モノマーとしては、たとえば、上記以外のスチレン類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、クロトン酸エステル類などから選ばれるラジカル重合性の不飽和結合を有する化合物などが挙げられる。
シェル部を構成するモノマーとして使用することができる共重合モノマーとして挙げられたスチレン類としては、具体例には、たとえば、スチレン、tert−ブトキシスチレン、α−メチル−tert−ブトキシスチレン、4−(1−メトキシエトキ)シスチレン、4−(1−エトキシエトキ)シスチレン、テトラヒドロピラニルオキシスチレン、アダマンチルオキシスチレン、4−(2−メチル−2−アダマンチルオキシ)スチレン、4−(1−メチルシクロヘキシルオキシ)スチレン、トリメチルシリルオキシスチレン、ジメチル−tert−ブチルシリルオキシスチレン、テトラヒドロピラニルオキシスチレン、ベンジルスチレン、トリフルオルメチルスチレン、アセトキシスチレン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、トリクロルスチレン、テトラクロルスチレン、ペンタクロルスチレン、ブロムスチレン、ジブロムスチレン、ヨードスチレン、フルオルスチレン、トリフルオルスチレン、2−ブロム−4−トリフルオルメチルスチレン、4−フルオル−3−トリフルオルメチルスチレン、ビニルナフタレンなどが挙げられる。
シェル部を構成するモノマーとして使用することができる共重合モノマーとして挙げられたアリルエステル類としては、具体例には、たとえば、酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリル、アリルオキシエタノール、などが挙げられる。
シェル部を構成するモノマーとして使用することができる共重合モノマーとして挙げられたビニルエーテル類としては、具体例には、たとえば、ヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニルトリルエーテル、ビニルクロルフェニルエーテル、ビニル−2,4−ジクロルフェニルエーテル、ビニルナフチルエーテル、ビニルアントラニルエーテル、などが挙げられる。
シェル部を構成するモノマーとして使用することができる共重合モノマーとして挙げられたビニルエステル類としては、具体例には、たとえば、ビニルブチレート、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプロエート、ビニルクロルアセテート、ビニルジクロルアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルフェニルアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテート、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシクロヘキシルカルボキシレート、などが挙げられる。
シェル部を構成するモノマーとして使用することができる共重合モノマーとして挙げられたクロトン酸エステル類としては、具体例には、たとえば、クロトン酸ブチル、クロトン酸ヘキシル、グリセリンモノクロトネート、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル、ジメチルマレレート、ジブチルフマレート、無水マレイン酸、マレイミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、マレイロニトリルなどが挙げられる。
また、シェル部を構成するモノマーとして使用することができる共重合モノマーとしては、具体的には、たとえば、下記式(IV)〜式(XIII)なども挙げられる。
Figure 2008179760
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シェル部を構成するモノマーとして使用することができる共重合モノマーは、上記式(IV)〜式(XIII)の中で、スチレン類、クロトン酸エステル類が好ましい。シェル部を構成するモノマーとして使用することができる共重合モノマーは、上記式(IV)〜式(XIII)の中でもスチレン、ベンジルスチレン、クロルスチレン、ビニルナフタレン、クロトン酸ブチル、クロトン酸ヘキシル、無水マレイン酸が好ましい。
コアシェル型ハイパーブランチポリマーにおいて、上記式(II)または上記式(III)の少なくとも一方であらわされる繰り返し単位を与えるモノマーは、コアシェル型ハイパーブランチポリマーの合成に用いるモノマー全体の仕込み量に対して、仕込み時において、10〜90mol%の範囲で含まれていることが好ましい。前述した繰り返し単位を与えるモノマーは、コアシェル型ハイパーブランチポリマーの合成に用いるモノマー全体の仕込み量に対して、仕込み時において、20〜90mol%の範囲で含まれていることがより好ましい。
前述した繰り返し単位を与えるモノマーは、コアシェル型ハイパーブランチポリマーの合成に用いるモノマー全体の仕込み量に対して、仕込み時において、30〜90mol%の範囲でポリマーに含まれるのがより一層好ましい。特に、シェル部において上記式(II)または上記式(III)であらわされる繰り返し単位が、コアシェル型ハイパーブランチポリマーの合成に用いるモノマー全体の仕込み量に対して、仕込み時において、50〜100mol%、好ましくは80〜100mol%の範囲で含まれるのが好適である。
前述した繰り返し単位を与えるモノマーが、コアシェル型ハイパーブランチポリマーの合成に用いるモノマー全体での仕込み量に対して、仕込み時において、前述の範囲内にあると、当該コアシェル型ハイパーブランチポリマーを含んだレジスト組成物を用いたリソグラフィーの現像工程において、露光部が効率よくアルカリ溶液に溶解し除去されるので好ましい。
コアシェル型ハイパーブランチポリマーのシェル部が、上記式(II)または上記式(III)であらわされる繰り返し単位を与えるモノマーとその他のモノマーとの共重合物であるとき、シェル部を形成する全モノマー中における上記式(II)または上記式(III)の少なくとも一方の量は、30〜90mol%であるのが好ましく、50〜70mol%であるのがより好ましい。シェル部を形成する全モノマー中における上記式(II)または上記式(III)の少なくとも一方の量が前述の範囲内にあると、露光部の効率的アルカリ溶解性を阻害せずに、エッチング耐性、ぬれ性、ガラス転移温度の上昇などの機能が付与されるので好ましい。
なお、シェル部における上記式(II)または上記式(III)の少なくとも一方であらわされる繰り返し単位とそれ以外の繰り返し単位との量は、目的に応じてシェル部導入時のモル比の仕込み量比により調節することができる。
<金属触媒>
本反応に使用される金属触媒としては、カルボキシル基と塩を形成しにくく、水分による重合阻害が発生しにくい金属、具体的には、ルテニウム錯体やロジウム錯体が好ましい。
配位子としては、特に限定されないが、例えば、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、シクロオクタジエン、ノルボルナジエン、ベンゼン、シクロペンタジエン、ビピリジン、サリシリデン、トリフェニルホスファイト、ジフェニルホスフィノエタン、フェナントロリン、ハロゲン、水素、一酸化炭素等を好ましい例として挙げることができる。
従って、上記金属錯体の具体例として、本発明においては、例えば、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(II)、ジクロロトリス(トリブチルホスフィン)ルテニウム(II)、ジクロロ(シクロオクタジエン)ルテニウム(II)、ジクロロベンゼンルテニウム(II)、ジクロロp−シメンルテニウム(II)、ジクロロ(ノルボルナジエン)ルテニウム(II)、シス−ジクロロビス(2,2’−ビピリジン)ルテニウム(II)、ジクロロトリス(1,10−フェナントロリン)ルテニウム(II)、カルボニルクロロヒドリドトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(II)等を挙げることができる。
発明の製造方法における金属触媒の使用量は、モノマーの全量に対して0.001〜10mol%となるように使用するのが好ましく、0.01〜10mol%となるように使用するのがより好ましい。このような量で触媒を使用すると、好適な分岐度を有するハイパーブランチポリマーを得ることができる。
この範囲を下回ると、反応性が著しく低下し、重合が進行しない。一方、この範囲を上回ると、重合が活発になり、生長末端のラジカル同士がカップリング反応しやすくなり、重合の制御が困難になる傾向がある。さらに、ラジカル同士のカップリング反応により、反応系のゲル化が誘発される。
<活性化剤>
本発明において、上記金属錯体と組み合わせて、反応の加速と構造制御を促進するための活性化剤を使用することができる。活性化剤としては、ジアルコキシアルキルアルミニウム又はビス(アルキル置換アリロキシ)アルキルアルミニウムが好ましく、例えば、ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノキシ)メチルアルミニウム、ビス(2,4,6−トリ−t−ブチルフェノキシ)メチルアルミニウム、アルミニウムイソプロポキシド等のルイス酸を挙げることができる。
ルイス酸の他に、(モノ、ジ、トリ)ブチルアミン、アニリン、ジブチルアニリン、ピペリジン、1−エチルピペリジン、トリエチレンジアミン、エチレンジアミン、ジメチルエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ピリジン、ジメチルホルムアミド、フェノール、エチレングリコール、1,2−ジメトキシエタン、2,2−ジメチルマロン酸ジエチル等の窒素、酸素含有の有機物を使用することもできる。活性化剤の使用量は、金属錯体に対して、0.1〜10倍mol%であることが望ましい。
<溶媒>
反応は、溶液重合、塊状重合のいずれも採用できるが、溶液重合が好ましい。好ましい溶媒としては、特に限定はされないが、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒、ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジフェニルエーテル、アニソール、ジメトキシベンゼン等のエーテル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、水等があげられる。これらは、単独で使用されても、2種以上を併用しても良い。中でも好ましいのは、水、ジオキサンである。
(コアシェル型ハイパーブランチポリマーの合成工程)
つぎに、コアシェル型ハイパーブランチポリマーの合成方法について説明する。実施の形態では、以下に示したコアシェル型ハイパーブランチポリマーの合成方法を反応方法Aとして説明する。コアシェル型ハイパーブランチポリマーの合成に際しては、上述したモノマーと触媒、必要に応じて活性化剤を混合し、リビングラジカル重合をおこなう。重合に際しては、たとえば、反応系を撹拌することで、反応系を均一に分散させる。重合に際して具体的な撹拌条件としては、たとえば、単位容積当たりの攪拌所要動力が、0.01kW/m3以上とすることが好ましい。
コア重合に際して、モノマーの濃度は、反応全量に対して、1〜50重量%であることが好ましい。より好ましいモノマー濃度は、反応全量に対して、3〜20重量%である。反応系を20〜150℃に保った状態で、0.5〜10時間、リビングラジカル重合をおこなう。
コア重合に際しては、モノマーを、重合反応をおこなう反応容器に後から加えて反応をおこなわせることができる。ここで、反応容器(反応系)に対するモノマーの1回当たりの混合量(添加量)は、当該反応系に混合するモノマーの全量未満とする。
たとえば、所定時間に亘ってモノマーを滴下することで反応系にモノマーを混合する連続式や、反応系に混合するモノマーの全量を複数回に分割した一定量のモノマーを一定間隔ごとに加えることで反応系にモノマーを混合する分割式などの方式にしたがって反応系にモノマーを混合することで、反応容器(反応系)に対するモノマーの1回当たりの混合量(添加量)を、当該反応系に混合するモノマーの全量未満とする。
連続式を用いて反応系にモノマーを混合する場合、モノマーの滴下時間としては、たとえば、5〜300分が好ましい。連続式を用いて反応系にモノマーを混合する場合のモノマーのより好ましい滴下時間は、15〜240分である。連続式を用いて反応系にモノマーを混合する場合のより一層好ましい滴下時間は、30〜180分である。
分割式を用いて反応系にモノマーを混合する場合、1回分のモノマーを混合してから所定のインターバルを開けてつぎの1回分のモノマーを混合する。所定時間としては、たとえば、混合したモノマーが少なくとも1回の重合反応をおこなうために要する時間であってもよいし、混合したモノマーが反応系全体に均一に分散するために要する時間であってもよいし、モノマーを混合することによって変動した反応系の温度が安定するまでに要する時間であってもよい。
なお、反応系に対するモノマーの滴下時間が短すぎる場合、分子量の急増を抑制するための十分な効果が発揮されない可能性がある。また、反応系に対するモノマーの滴下時間が長すぎる場合、ハイパーブランチポリマーの合成を開始してから終了するまでのトータルでの重合時間が長くなり、ハイパーブランチポリマーの合成コストがかかるため好ましくない。
コア重合後は、コア重合によって合成された重合体(コアマクロマー)に、上述したシェル部を構成するモノマーを混合してシェル重合をおこなう。これによってコア重合によって合成された重合体をコア部と、シェル重合によって合成されたシェル部と、を有するコアシェル型ハイパーブランチポリマーが合成される。 シェル重合に際してのモノマーの濃度は、コアマクロマーの反応活性点に対して0.5〜200モル当量であることが好ましい。シェル重合に際してのより好ましいモノマーの濃度は、コアマクロマーの反応活性点に対して1〜150モル当量である。コアマクロマーの反応活性点に対するモノマー量を適切にコントロールすることで、コア/シェル比をコントロールすることができる。
シェル重合に際しての重合時間は、重合物の分子量に応じて0.1〜30時間の間でおこなうのが好ましい。シェル重合に際しての反応温度は、20〜150℃の範囲であることが好ましい。シェル重合に際してのより好ましい反応温度は、50〜150℃の範囲である。また、使用溶媒の沸点よりも高い温度で重合させる場合は、たとえば、オートクレープ中で加圧するようにしてもよい。
シェル重合に際しては、重合の進行や触媒の失活に応じて、触媒を追加してもよい。シェル重合は、シェル重合が所定レベル進行した時点で停止させる。シェル重合の停止方法は、特に限定されるものではないが、たとえば、冷却する、酸化剤やキレート剤などの添加によって触媒を失活させる、などの方法用いることができる。
その後、合成されたコアシェル型ハイパーブランチポリマーを精製する。合成されたコアシェル型ハイパーブランチポリマーの精製に際しては、コア重合およびシェル重合に際して未反応のモノマーを除去する。なお、シェル重合の前に、コア重合に際して未反応のモノマーを除去するようにしてもよい。
未反応のモノマーを除去する方法としては、たとえば、以下に示す(S−1)〜(S−2)の方法を、単独あるいは複数組み合わせておこなうことができる。
(S−1)良溶媒に溶解した反応物に貧溶媒を添加することにより、ポリマーを沈殿させる。
(S−2)良溶媒と貧溶媒の混合溶媒でポリマーを洗浄する。
上記の(S−1)〜(S−2)において、良溶媒としては、たとえば、ハロゲン化炭化水素系、ニトロ化合物、ニトリル、エーテル、ケトン、エステル、炭酸エステルまたはこれらを含む混合溶媒が挙げられる。具体的には、たとえば、テトラヒドロフランやクロロベンゼン、クロロホルムなどが挙げられる。貧溶媒としては、たとえば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、水、またはこれらの溶媒を組み合わせた溶媒が挙げられる。なお、未反応のモノマーを除去する方法としては、上述した方法に特に限定されるものではない。
(分子構造)
つぎに、上述したコアシェル型ハイパーブランチポリマーの分子構造について説明する。コアシェル型ハイパーブランチポリマーにおけるコア部の分岐度(Br)は、0.3〜0.5であるのが好ましい。より好ましい分岐度(Br)は、0.4〜0.5である。ハイパーブランチポリマーにおけるコア部の分岐度(Br)が、上記の範囲にある場合、ポリマー分子間での絡まりが小さく、パターン側壁における表面ラフネスが抑制されるので好ましい。
ここで、コアシェル型のハイパーブランチポリマーにおけるコア部の分岐度(Br)は、生成物の1H−NMRを測定し、以下のようにして求めることができる。すなわち、4.6ppmに現われる−CH2Cl部位のプロトンの積分比H1°と、4.8ppmに現われる−CHCl部位のプロトンの積分比H2°を用いて、下記数式(A)の演算をおこなうことにより算出できる。−CH2Cl部位と−CHCl部位との両方で重合が進行し、分岐が高まった場合、分岐度(Br)の値は0.5に近づく。
Figure 2008179760
コアシェル型のハイパーブランチポリマーにおけるコア部の重量平均分子量は、300〜200,000であるのが好ましく、500〜100,000であるのもまた好ましく、1,000〜70,000であるのが最も好ましい。コア部の分子量がこのような範囲にあると、コア部は球状形態をとり、また酸分解性基導入反応において、反応溶媒への溶解性を確保できるので好ましい。さらに、成膜性に優れ、上記分子量範囲のコア部に酸分解性基を誘導したハイパーブランチポリマーおいて、未露光部の溶解抑止に有利となるので好ましい。
コアシェル型のハイパーブランチポリマーにおけるコア部の多分散度(Mw/Mn)は1〜5であるのが好ましく、1〜3であるのがさらに好ましい。このような範囲にあると、露光後に不溶化などの悪影響を招く恐れがなく、望ましい。
上述したハイパーブランチポリマーの重量平均分子量(M)は、500〜400,000が好ましく、2,000〜200,000がより好ましく、最も好ましくは3,000〜100,000である。ハイパーブランチポリマーの重量平均分子量(M)がこのような範囲にあると、該ハイパーブランチポリマーを含有するレジストは、成膜性が良好であり、リソグラフィー工程で形成された加工パターンの強度があるため形状を保つことができる。またドライエッチング耐性にも優れ、表面ラフネスも良好である。
ここで、コアシェル型のハイパーブランチポリマーにおけるコア部の重量平均分子量(Mw)は、たとえば、0.05質量%のテトラヒドロフラン溶液を調製し、温度40℃でGPC(Gel Permeation Chromatography)測定をおこなって求めることができる。測定に際しては、移動溶媒としてはテトラヒドロフランを用い、標準物質としてはポリスチレンを使用するとともに、GPC HLC−8020型装置を用いて、カラムをTSKgel HXL−M(東ソー株式会社製)2本を連結する。
上述したハイパーブランチポリマーの重量平均分子量(M)は、酸分解性基が導入されたポリマーの各繰り返し単位の導入比率(構成比)を1H−NMRにより求め、コアシェル型のハイパーブランチポリマーのコア部分の重量平均分子量(Mw)をもとにして、各構成単位の導入比率および、各構成単位の分子量を使って計算により求めることができる。なお、合成されたコアシェル型ハイパーブランチポリマーの形状は、NMRによる1級と2級との水素から球状であると判断できる。
(スターポリマーの合成に用いる物質)
つぎに、実施の形態のスターポリマーの合成に用いる物質について説明する。スターポリマーの合成で使用される物質は アーム部を構成するモノマー、コア部を構成するモノマー、開始剤、金属触媒、配位子、活性化剤、溶媒である。このうち、アーム部を構成するモノマー、金属触媒、配位子、活性化剤、溶媒は、コアシェル型ハイパーブランチポリマーを合成する際と同様のものを使用することができる。
<アーム部を構成するモノマー>
アーム部を構成するモノマーは、コアシェル型ハイパーブランチポリマーのシェル部を構成するモノマーに記載にものを使用することができる。
<コア部を構成するモノマー>
以下に、スターポリマーのコア部の形成に使用可能なモノマーについて説明する。スターポリマーのコア部は、下記(1)〜(12)に該当するモノマーを用いて形成することができる。なお、該モノマーは、その分子構造内に重合反応に携る官能基を2個以上有する。
(1)芳香族ビニル系炭化水素
(2)ビニル系炭化水素
(3)エステル基含有ビニル系単量体
(4)スルホン基含有ビニル系単量体、ビニル系硫酸モノエステル化物およびこれらの塩
(5)燐酸基含有ビニル系単量体
(6)ヒドロキシル基含有ビニル系単量体
(7)含窒素ビニル系単量体
(8)ハロゲン元素含有ビニル系単量体
(9)カルボキシル基含有ビニル系単量体およびその塩
(10)珪素含有ビニル系単量体
(11)既出特許に含まれるモノマー
(12)ビニル系単量体構造に開始剤部位を導入したビニル系単量体
上述した(1)における芳香族ビニル系炭化水素としては、具体的には、たとえば、o−ジビニルベンゼン、m−ジビニルベンゼン、p−ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、1,4−ジイソプロペニルベンゼン、トリビニルベンゼン、などが挙げられる。上述した(2)におけるビニル系炭化水素としては、イソプレン、ブタジエン、3−メチル−1,2−ブタジエン、2,3−ジメチル1,3−ブタジエン、ペンタジエン、ヘキサジエン、オクタジエン、1,3,5−ヘキサトリエン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、トリビニルシクロヘキサンなどが挙げられる。
上述した(3)におけるエステル基含有ビニル系単量体としては、具体的には、たとえば、マレイン酸ジアリル、フタル酸ジアリル、アジピン酸ジビニル、アジピン酸ジアリル、フマル酸ジビニル、マレイン酸ジビニル、イタコン酸ジビニル、ビニルシンナメート、クロトン酸ビニル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,2−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(分子量300)ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(分子量500)ジアクリレートなどが挙げられる。
上述した(4)におけるスルホン基含有ビニル系単量体、ビニル系硫酸モノエステル化物およびこれらの塩としては、具体的には、たとえば、ジビニルサルファイド、ジビニルスルホン、ジビニルスルフォキサイド、ジアリルジサルファイド、などが挙げられる。上述した(5)における燐酸基含有ビニル系単量体としては、具体的には、たとえば、トリアリル燐酸エステル、トリ(4−ビニルフェニル)燐酸エステル、トリ(4−ビニルベンジル)燐酸エステル、ジアリルメチル燐酸エステル、ジ(4−ビニルフェニル)メチル燐酸エステル、ジ(4−ビニルベンジル)メチル燐酸エステル、ジアリルフェニルホスフェイトなどが挙げられる。
上述した(6)におけるヒドロキシル基含有ビニル系単量体としては、具体的には、たとえば、ジビニルグリコール(1,5−ヘキサジエン−3,4−ジオール)、1,2−ジビニルオキシ−3−プロパノール、1,3−ジビニルオキシ−2−プロパノールなどが挙げられる。(7)含窒素ビニル系単量体としては、具体的には、たとえば、ジアリルアミン、トリアリルアミン、ジアリルイソシアヌレート、ジアリルシアヌレート、1−シアノブタジエン、メチレンビスアクリルアミド、ビスマレイミド、などが挙げられる。
上述した(8)におけるハロゲン元素含有ビニル系単量体としては、具体的には、たとえば、1,4−ジビニルパーフルオロブタン、クロロプレン、ジアリルアミンハイドロクロライド、などが挙げられる。上述した(9)カルボキシル基含有ビニル系単量体およびその塩としては、具体的には、たとえば、マレイン酸モノアリル、フタル酸モノアリル、フマル酸モノビニル、マレイン酸モノビニル、イタコン酸モノビニル、等のカルボキシル基含有ビニル系単量体、並びにこれらのアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩などが挙げられる。アルカリ金属塩としては、たとえば、ナトリウム塩、カリウム塩などが挙げられる。アルカリ土類金属塩としては、たとえば、カルシウム塩、マグネシウム塩などが挙げられる。
上述した(10)における珪素含有ビニル系単量体としては、具体的には、たとえば、ジビニルジメチルシラン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン、などが挙げられる。
上述した(11)におけるモノマーとしては、具体的には、たとえば、WO 2005/061566、PCT/JP2006/308634などに記載されたモノマーが挙げられる。
上述した(12)におけるビニル系単量体構造に開始剤部位を導入したビニル系単量体としては、具体的には、たとえば、2−(2−ブロモプロピオニルオキシ)エチルアクリレート、2−(2−ブロモプロピオニルオキシ)エチルアクリレート、2−(2−ブロモプロピオニルオキシ)ブチルアクリレート、2−(2−ブロモプロピオニルオキシ)エチルメタアクリレート、2−(2−ブロモプロピオニルオキシ)エチルメタアクリレート、m−(1−クロロエチル)スチレン、上記式(I)であらわされるモノマーなどが挙げられる。
上述した(12)におけるビニル系単量体構造に開始剤部位を導入したビニル系単量体の中で、上記式(I)であらわされるモノマーとしては、具体的には、たとえば、クロロメチルスチレン、ブロモメチルスチレン、p−(1−クロロエチル)スチレン、ブロモ(4−ビニルフェニル)フェニルメタン、1−ブロモ−1−(4−ビニルフェニル)プロパン−2−オン、3−ブロモ−3−(4−ビニルフェニル)プロパノール、などが挙げられる。
スターポリマーのコア部を構成するモノマーとしては、上記(1)〜(12)に該当するモノマーに加え、他のモノマーを含むことができる。他のモノマーとしては、ラジカル重合が可能なモノマーであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。ラジカル重合が可能な他のモノマーとしては、たとえば、(メタ)アクリル酸、および(メタ)アクリル酸エステル類、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸エステル類、スチレン類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類などから選ばれるラジカル重合性の不飽和結合を有する化合物などが挙げられる。
ラジカル重合が可能な他のモノマーとして挙げられた(メタ)アクリル酸エステル類としては、具体的には、たとえば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−メチルブチル、アクリル酸2−メチルペンチル、アクリル酸2−エチルブチル、アクリル酸3−メチルペンチル、アクリル酸2−メチルヘキシル、アクリル酸3−メチルヘキシル、アクリル酸トリエチルカルビル、アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチル、アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチル、アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシル、アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシル、アクリル酸1−メチルノルボニル、アクリル酸1−エチルノルボニル、アクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、アクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、アクリル酸テトラヒドロフラニル、アクリル酸テトラヒドロピラニル、アクリル酸1−メトキシエチル、アクリル酸1−エトキシエチル、アクリル酸1−n−プロポキシエチル、アクリル酸1−イソプロポキシエチル、アクリル酸n−ブトキシエチル、アクリル酸1−イソブトキシエチル、アクリル酸1−sec−ブトキシエチル、アクリル酸1−tert−ブトキシエチル、アクリル酸1−tert−アミロキシエチル、アクリル酸1−エトキシ−n−プロピル、アクリル酸1−シクロヘキシロキシエチル、アクリル酸メトキシプロピル、アクリル酸エトキシプロピル、アクリル酸1−メトキシ−1−メチル−エチル、アクリル酸1−エトキシ−1−メチル−エチル、アクリル酸トリメチルシリル、アクリル酸トリエチルシリル、アクリル酸ジメチル−tert−ブチルシリル、α−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−メチル−α―(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−メチル−β−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−メチル−γ−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−エチル−α―(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−エチル−β−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−エチル−γ−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−メチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−メチル−β−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−メチル−γ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−メチル−δ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−エチル−α―(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−エチル−β−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−エチル−γ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−エチル−δ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、アクリル酸1−メチルシクロヘキシル、アクリル酸アダマンチル、アクリル酸2−(2−メチル)アダマンチル、アクリル酸クロルエチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2,2−ジメチルヒドロキシプロピル、アクリル酸5−ヒドロキシペンチル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ナフチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸2−メチルブチル、メタクリル酸2−メチルペンチル、メタクリル酸2−エチルブチル、メタクリル酸3−メチルペンチル、メタクリル酸2−メチルヘキシル、メタクリル酸3−メチルヘキシル、メタクリル酸トリエチルカルビル、メタクリル酸1−メチル−1−シクロペンチル、メタクリル酸1−エチル−1−シクロペンチル、メタクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシル、メタクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシル、メタクリル酸1−メチルノルボニル、メタクリル酸1−エチルノルボニル、メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、メタクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、メタクリル酸テトラヒドロフラニル、メタクリル酸テトラヒドロピラニル、メタクリル酸1−メトキシエチル、メタクリル酸1−エトキシエチル、メタクリル酸1−n−プロポキシエチル、メタクリル酸1−イソプロポキシエチル、メタクリル酸n−ブトキシエチル、メタクリル酸1−イソブトキシエチル、メタクリル酸1−sec−ブトキシエチル、メタクリル酸1−tert−ブトキシエチル、メタクリル酸1−tert−アミロキシエチル、メタクリル酸1−エトキシ−n−プロピル、メタクリル酸1−シクロヘキシロキシエチル、メタクリル酸メトキシプロピル、メタクリル酸エトキシプロピル、メタクリル酸1−メトキシ−1−メチル−エチル、メタクリル酸1−エトキシ−1−メチル−エチル、メタクリル酸トリメチルシリル、メタクリル酸トリエチルシリル、メタクリル酸ジメチル−tert−ブチルシリル、α−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−メチル−α―(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−メチル−β−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−メチル−γ−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−エチル−α―(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−エチル−β−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−エチル−γ−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−メチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−メチル−β−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−メチル−γ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−メチル−δ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−エチル−α―(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−エチル−β−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−エチル−γ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−エチル−δ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、メタクリル酸1−メチルシクロヘキシル、メタクリル酸アダマンチル、メタクリル酸2−(2−メチル)アダマンチル、メタクリル酸クロルエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2,2−ジメチルヒドロキシプロピル、メタクリル酸5−ヒドロキシペンチル、メタクリル酸トリメチロールプロパン、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ナフチル、などが挙げられる。
ラジカル重合が可能な他のモノマーとして挙げられたビニル安息香酸エステル類としては、具体的には、たとえば、ビニル安息香酸メチル、ビニル安息香酸エチル、ビニル安息香酸プロピル、ビニル安息香酸n−ブチル、ビニル安息香酸tert−ブチル、ビニル安息香酸2−メチルブチル、ビニル安息香酸2−メチルペンチル、ビニル安息香酸2−エチルブチル、ビニル安息香酸3−メチルペンチル、ビニル安息香酸2−メチルヘキシル、ビニル安息香酸3−メチルヘキシル、ビニル安息香酸トリエチルカルビル、ビニル安息香酸1−メチル−1−シクロペンチル、ビニル安息香酸1−エチル−1−シクロペンチル、ビニル安息香酸1−メチル−1−シクロヘキシル、ビニル安息香酸1−エチル−1−シクロヘキシル、ビニル安息香酸1−メチルノルボニル、ビニル安息香酸1−エチルノルボニル、ビニル安息香酸2−メチル−2−アダマンチル、ビニル安息香酸2−エチル−2−アダマンチル、ビニル安息香酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、ビニル安息香酸テトラヒドロフラニル、ビニル安息香酸テトラヒドロピラニル、ビニル安息香酸1−メトキシエチル、ビニル安息香酸1−エトキシエチル、ビニル安息香酸1−n−プロポキシエチル、ビニル安息香酸1−イソプロポキシエチル、ビニル安息香酸n−ブトキシエチル、ビニル安息香酸1−イソブトキシエチル、ビニル安息香酸1−sec−ブトキシエチル、ビニル安息香酸1−tert−ブトキシエチル、ビニル安息香酸1−tert−アミロキシエチル、ビニル安息香酸1−エトキシ−n−プロピル、ビニル安息香酸1−シクロヘキシロキシエチル、ビニル安息香酸メトキシプロピル、ビニル安息香酸エトキシプロピル、ビニル安息香酸1−メトキシ−1−メチル−エチル、ビニル安息香酸1−エトキシ−1−メチル−エチル、ビニル安息香酸トリメチルシリル、ビニル安息香酸トリエチルシリル、ビニル安息香酸ジメチル−tert−ブチルシリル、α−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−メチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−メチル−β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−メチル−γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−エチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−エチル−β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−エチル−γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−メチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−メチル−β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−メチル−γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−メチル−δ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−エチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−エチル−β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−エチル−γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−エチル−δ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、ビニル安息香酸1−メチルシクロヘキシル、ビニル安息香酸アダマンチル、ビニル安息香酸2−(2−メチル)アダマンチル、ビニル安息香酸クロルエチル、ビニル安息香酸2−ヒドロキシエチル、ビニル安息香酸2,2−ジメチルヒドロキシプロピル、ビニル安息香酸5−ヒドロキシペンチル、ビニル安息香酸トリメチロールプロパン、ビニル安息香酸グリシジル、ビニル安息香酸ベンジル、ビニル安息香酸フェニル、ビニル安息香酸ナフチル、などが挙げられる。
ラジカル重合が可能な他のモノマーとして挙げられたスチレン類としては、具体的には、たとえば、スチレン、ベンジルスチレン、トリフルオルメチルスチレン、アセトキシスチレン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、トリクロルスチレン、テトラクロルスチレン、ペンタクロルスチレン、ブロムスチレン、ジブロムスチレン、ヨードスチレン、フルオルスチレン、トリフルオルスチレン、2−ブロム−4−トリフルオルメチルスチレン、4−フルオル−3−トリフルオルメチルスチレン、ビニルナフタレン、などが挙げられる。
ラジカル重合が可能な他のモノマーとして挙げられたアリル化合物としては、具体的には、たとえば、酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリル、アリルオキシエタノール、などが挙げられる。
ラジカル重合が可能な他のモノマーとして挙げられたビニルエーテル類としては、具体的には、たとえば、ヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニルトリルエーテル、ビニルクロルフェニルエーテル、ビニル−2,4−ジクロルフェニルエーテル、ビニルナフチルエーテル、ビニルアントラニルエーテル、などが挙げられる。
ラジカル重合が可能な他のモノマーとして挙げられたビニルエステル類としては、具体的には、たとえば、ビニルブチレート、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプロエート、ビニルクロルアセテート、ビニルジクロルアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルフェニルアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテート、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシクロヘキシルカルボキシレート、などが挙げられる。
前述した(1)〜(11)に該当するモノマーの中で、スターポリマーのコア部を構成するモノマーとしては、芳香族ビニル系炭化水素、ビニル系炭化水素、エステル基含有ビニル系単量体、ヒドロキシル基含有ビニル系単量体、カルボキシル基含有ビニル系単量体およびその塩、ビニル系単量体構造に開始剤部位を導入したビニル系単量体などが好ましい。前述したラジカル重合が可能な他のモノマーの中で、スターブランチポリマーのコア部を構成するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、および(メタ)アクリル酸エステル類、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸エステル類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類などが好ましい。
スターポリマーにおいて上記(1)〜(12)であらわされるモノマーの量は、スターポリマーのコア部を形成する全モノマーに対して、5〜100mol%であることが好ましく、20〜100mol%であることがより好ましく、50〜100mol%であることがより一層好ましい。前述した範囲にあると、スターポリマーのコア部は、スターポリマーのコア部を構成する分子間における絡まり抑制に有利な球状形態をとるため好ましい。
コア部に相当するモノマーは、スターポリマーの合成に際して用いる全モノマーに対して、10〜99mol%の量で含まれていることが好ましい。
(開始剤)
同一炭素に複数のハロゲン原子や電子吸引性のカルボニル基、ニトリル基、あるいは共役系のフェニル基などを有しており、炭素―ハロゲン結合が活性化されてラジカルが生成しやすい構造をとっているものであり、具体的には、四塩化炭素、ブロモトリクロロメタン、クロロホルム等のハロアルカン類、メチルトリクロロアセテイト、メチルジクロロアセテイト等のハロエステル類、1,1−ジクロロ2−プロパノン、トリクロロアセトン、2,2−ジクロロアセトフェノン等のハロケトン類、あるいは、下記化合物(01)に示される化合物、
Figure 2008179760
(Xは、Cl,Br,Iであり、R1,R2は互いに同一でも異なっていても良い、水素、炭素数1〜20までのアルキル基、エステル基、ニトリル基より選択される。)、あるいは、下記化合物(02)に示される化合物、
Figure 2008179760
(Xは、Cl,Br,Iであり、R1,R2は互いに同一でも異なっていても良い、水素、炭素数1〜20までのアルキル基、エステル基、ニトリル基より選択され、R3は、−O−、−COO−、−CO−、−OCO−、フェニレン基、アルキレン基を含んでいても良い有機基より選択される。)、クロロエチルベンゼン、ベンジルブロミド等のハロアルキルベンゼン類、ベンゼンスルホニルクロライド等のスルホニルクロライド類が挙げられる。
中でも好ましいのは、2-ブロモプロピオン酸メチル、2-クロロプロピオン酸メチル、2−クロロプロピオン酸エチル、2−ブロモプロピオン酸エチル、2,5−ジブロモアジピン酸エステルである。開始剤は、モノマーに対して、0.001〜10mol%であることが好ましい。
(スターポリマーの合成工程)
つぎに、スターポリマーの合成方法について説明する。実施の形態では、以下に示したスターポリマーの合成方法を反応方法Bとして説明する。反応方法Bにおいては、上述した反応方法Aと同一部分については説明を省略する。スターポリマーの合成に際しては、上述したアーム部を構成するモノマーと金属触媒、必要に応じて活性化剤を混合し、リビングラジカル重合をおこなう。リビングラジカル重合は、反応系を20〜150℃に保った状態で、0.5〜10時間おこなう。アーム部を構成するモノマーの濃度は、反応全量に対して1〜199重量%であることが望ましく、より好ましくは、1〜50重量%である。
続いて、アーム部のリビングラジカル重合がおこなわれている反応系に上述したコア部を構成するモノマーを添加して、スターポリマーを合成してから、リビングラジカル重合を停止させる。その後、合成されたスターポリマーを精製する。アーム部を構成するモノマーとコア部を構成するモノマーとの比率は、目的や用途に応じて、適宜調製することができるが、コア部を構成するモノマー1molに対し、アーム部構成するモノマーが、1〜100molであることが望ましい。
スターポリマーにおける多分散度(Mw/Mn)は1〜5であるのが好ましく、1〜3であるのがさらに好ましい。このような範囲にあると、露光後に不溶化などの悪影響を招く恐れがなく、望ましい。
上述したスターポリマーの重量平均分子量(M)は、500〜400,000が好ましく、2,000〜200,000がより好ましく、最も好ましくは3,000〜100,000である。スターポリマーの重量平均分子量(M)がこのような範囲にあると、該スターポリマーを含有するレジストは、成膜性が良好であり、リソグラフィー工程で形成された加工パターンの強度があるため形状を保つことができる。またドライエッチング耐性にも優れ、表面ラフネスも良好である。
(分子構造)
つぎに、上述したスターポリマーの分子構造について説明する。スターポリマーの形状は、上述したGPC測定の値および多角度光散乱(MALLS)より得られる絶対分子量との値を用いて、GPC測定の値とMALLSの値との差異に応じて、スターポリマーであるか否かを判断する。GPC測定の値とMALLSの値とが大きく異なる場合、球状のスターポリマーであると判断することができる。
スターポリマーの重量平均分子量は、GPC測定に際しての標準物質としてポリスチレンを用いた。また、同条件において、MALLS測定により(He−Neレーザ、Wyatt Technology社製 DAWN DSP−F)絶対分子量を測定した。
(ハイパーブランチポリマーおよびスターポリマーの用途)
上述した反応方法Aにしたがって合成されたコアシェル型ハイパーブランチポリマー、および反応方法Bにしたがって合成されたスターポリマーの用途としては、たとえば、フォトレジストが挙げられる。上述したコアシェル型ハイパーブランチポリマーおよびスターポリマーをフォトレジストに用いる場合、具体的には、たとえば、印刷製版、ハードコート剤、反射防止フィルム、歯科材料、接着・粘着剤、塗料などを製造する際の紫外線硬化樹脂としての用途が挙げられる。
また、上述したコアシェル型ハイパーブランチポリマーおよびスターポリマーの用途としては、たとえば、顔料、金属微粒子、有機EL、色素レーザーカラーフィルター用レジストなどの分散、安定化剤としての用途や、光ファイバー、光導波路などの光学材料としての用途、などが挙げられる。
(レジスト組成物)
つぎに、コアシェル型ハイパーブランチポリマーまたはスターポリマーを用いたレジスト組成物について説明する。コアシェル型ハイパーブランチポリマーまたはスターポリマーを用いたレジスト組成物(以下、単に「レジスト組成物」という。)における、コアシェル型ハイパーブランチポリマーまたはスターポリマーの配合量は、レジスト組成物の全量に対し、4〜40質量%が好ましく、4〜20質量%がより好ましい。
レジスト組成物は、上述したコアシェル型ハイパーブランチポリマーまたはスターポリマーと、光酸発生剤と、を含んでいる。レジスト組成物は、さらに、必要に応じて、酸拡散抑制剤(酸捕捉剤)、界面活性剤、その他の成分、および溶剤などを含んでいてもよい。
レジスト組成物に含まれる光酸発生剤としては、たとえば、紫外線、X線、電子線などが照射された場合に酸を発生するものであれば特に制限はなく、公知の各種光酸発生剤の中から目的に応じて適宜選択することができる。具体的に、光酸発生剤としては、たとえば、オニウム塩、スルホニウム塩、ハロゲン含有トリアジン化合物、スルホン化合物、スルホネート化合物、芳香族スルホネート化合物、N−ヒドロキシイミドのスルホネート化合物、などが挙げられる。
上述した光酸発生剤に含まれるオニウム塩としては、たとえば、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールセレノニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、などが挙げられる。前記ジアリールヨードニウム塩としては、たとえば、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、などが挙げられる。
上述したオニウム塩に含まれるトリアリールセレノニウム塩としては、具体的には、たとえば、トリフェニルセレノニウムヘキサフロロホスホニウム塩、トリフェニルセレノニウムホウフツ化塩、トリフェニルセレノニウムヘキサフロロアンチモネート塩、などが挙げられる。上述したオニウム塩に含まれるトリアリールスルホニウム塩としては、たとえば、トリフェニルスルホニウムヘキサフロロホスホニウム塩、トリフェニルスルホニウムヘキサフロロアンチモネート塩、ジフェニル−4一チオフエノキシフェニルスルホニウムヘキサフロロアンチモネート塩、ジフェニル−4−チオフエノキシフェニルスルホニウムペンタフロロヒドロキシアンチモネート塩、などが挙げられる。
上述した光酸発生剤に含まれるスルホニウム塩としては、たとえば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、p−トリルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、2,4,6−トリメチルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−tert−ブチルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、1−(2−ナフトイルメチル)チオラニウムヘキサフルオロアンチモネート、1−(2−ナフトイルメチル)チオラニウムトリフルオロアンチモネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、などが挙げられる。
上述した光酸発生剤に含まれるハロゲン含有トリアジン化合物としては、具体的には、たとえば、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチルト1,3,5−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチルト1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシ−1−ナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソラン−5−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,4,5−トリメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,4−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−メトキシスチリル)4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−ブトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−ベンチルオキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、などが挙げられる。
上述した光酸発生剤に含まれるスルホン化合物としては、具体的には、たとえば、ジフェニルジスルホン、ジ−p−トリルジスルホン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−クロロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トリルスルホニル
)ジアゾメタン、ビス(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−キシリルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロへキシルスルホニル)ジアゾメタン、(ベンゾイル)(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホニルアセトフェノン、などが挙げられる。
上述した光酸発生剤に含まれる芳香族スルホネート化合物としては、具体的には、たとえば、α−ベンゾイルベンジルp−トルエンスルホネート(通称ベンゾイントシレート)、β−ベンゾイル−β−ヒドロキシフェネチルp−トルエンスルホネート(通称α−メチロールベンゾイントシレート)、1,2,3−ベンゼントリイルトリスメタンスルホネート、2,6−ジニトロベンジルp−トルエンスルホネート、2−ニトロベンジルp−トルエンスルホネート、4−ニトロベンジルp−トルエンスルホネート、などが挙げられる。
上述した光酸発生剤に含まれるN−ヒドロキシイミドのスルホネート化合物としては、具体的には、たとえば、N−(フェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(p−クロロフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(シクロへキシルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(1−ナフテルスルホニルオキシ)スクシンイミド、n−(ベンジルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−5−ノルポルネン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフタルイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)ナフタルイミド、などが挙げられる。
上述した各種の光酸発生剤のうち、スルホニウム塩が好ましい。特に、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート;スルホン化合物、特に、ビス(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタンが好ましい。
上述した光酸発生剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。光酸発生剤の配合率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、この発明のハイパーブランチポリマー100質量部に対し0.1〜30質量部が好ましい。より好ましい光酸発生剤の配合率は、0.1〜10質量部である。
レジスト組成物に含まれる酸拡散抑制剤としては、露光により酸発生剤から生じる酸のレジスト被膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する作用を有する成分であれば特に制限はない。レジスト組成物に含まれる酸拡散抑制剤は、公知のも各種の酸拡散抑制剤の中から、目的に応じて適宜選択することができる。
レジスト組成物に含まれる酸拡散抑制剤としては、たとえば、同一分子内に窒素原子を1個有する含窒素化合物、同一分子内に窒素原子を2個有する化合物、同一分子内に窒素原子を3個以上有するポリアミノ化合物や重合体、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物、などが挙げられる。
上記の酸拡散抑制剤として挙げられた、同一分子内に窒素原子を1個有する含垂素化合物としては、たとえば、モノ(シクロ)アルキルアミン、ジ(シクロ)アルキルアミン、トリ(シクロ)アルキルアミン、芳香族アミン、などが挙げられる。モノ(シクロ)アルキルアミンとしては、具体的には、たとえば、n−ヘキシルアミン、n−へブチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、シクロへキシルアミン、などが挙げられる。
同一分子内に窒素原子を1個有する含垂素化合物に含まれるジ(シクロ)アルキルアミンとしては、たとえば、ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ベンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘブチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n−デシルアミン、シクロへキシルメチルアミン、などが挙げられる。
同一分子内に窒素原子を1個有する含垂素化合物に含まれるトリ(シクロ)アルキルアミンとしては、たとえば、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ベンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−へブチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン、などが挙げられる。
同一分子内に窒素原子を1個有する含垂素化合物に含まれる芳香族アミンとしては、たとえば、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、ナフチルアミン、などが挙げられる。
上記の酸拡散抑制剤として挙げられた、同一分子内に窒素原子を2個有する含窒素化合物としては、たとえば、エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、1,3−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ビス(2−ジエチルアミノエチル)エーテル、などが挙げられる。
上記の酸拡散抑制剤として挙げられた、同一分子内に窒素原子を3個以上有するポリアミノ化合物や重合体としては、たとえば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、N−(2−ジメチルアミノエチル)アクリルアミドの重合体、などが挙げられる。
上記の酸拡散抑制剤として挙げられた、アミド基含有化合物としては、たとえば、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−オクチルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−ノニルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−デシルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジシクロへキシルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−4,4,−ジアミノジフェニルメタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’N’−テトラ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミンN,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,7−ジアミノへブタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,8−ジアミノオクタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,9−ジアミノノナン、N,N,−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,10−ジアミノデカン、N,N,−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,12−ジアミノドデカン、N,N,−ジ−t−ブトキシカルボニル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N−t−ブトキシカルボニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−メチルベンズイミダソール、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン、などが挙げられる。
上記の酸拡散抑制剤として挙げられたウレア化合物としては、具体的には、たとえば、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリ−n−ブチルチオウレア、などが挙げられる。
上記の酸拡散抑制剤として挙げられた含窒素複素環化合物としては、具体的には、たとえば、イミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミグゾール、ベンズイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール、ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、2−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、4−ヒドロキシキノリン、8−オキシキノリン、アクリジン、ピベラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピベラジン、ピラジン、ピラソール、ビリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピベリジン、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、モルホリン、4−メチルモルホリン、1,4−ジメチピベラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、などが挙げられる。
上記の酸拡散抑制剤は、単独または2種以上を混合して使用することができる。上記の酸拡散抑制剤の配合量としては、光酸発生剤100質量部に対して0.1〜1000質量部が好ましい。上記の酸拡散抑制剤のより好ましい配合量は、光酸発生剤100質量部に対して0.5〜10質量部である。なお、上記の酸拡散抑制剤の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
レジスト組成物に含まれる界面活性剤としては、たとえば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、などが挙げられる。なお、レジスト組成物に含まれる界面活性剤としては、塗布性、ストリエーション、現像性などを改良する作用を示す成分であれば特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができる。
レジスト組成物に含まれる界面活性剤として挙げられたポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、具体的には、たとえば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、などが挙げられる。レジスト組成物に含まれる界面活性剤挙げられたポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルとしては、たとえば、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル、などが挙げられる。
レジスト組成物に含まれる界面活性剤として挙げられたソルビタン脂肪酸エステルとしては、具体的には、たとえば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルヒ゛タンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート、などが挙げられる。レジスト組成物に含まれる界面活性剤として挙げられたポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのノニオン系界面活性剤としては、具体的には、たとえば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、などが挙げられる。
レジスト組成物に含まれる界面活性剤として挙げられたフッ素系界面活性剤としては、具体的には、たとえば、エフトップEF301、EF303、EF352(新秋田化成(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、SC101、SX102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製)、などが挙げられる。
レジスト組成物に含まれる界面活性剤として挙げられたシリコン系界面活性剤としては、たとえば、オルガノシロキサンボリマーKP341(信越化学工業(株)製)、などが挙げられる。上述した各種の界面活性剤は、単独または2種以上を混合して使用することができる。上述した各種の界面活性剤の配合量としては、たとえば、この発明にかかる製造方法を用いて生成されたハイパーブランチポリマー100質量部に対して0.0001〜5質量部が好ましい。上述した各種の界面活性剤の、より好ましい配合量は、この発明にかかる製造方法を用いて生成されたハイパーブランチポリマー100質量部に対して0.0002〜2質量部である。なお、上述した各種の界面活性剤の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
レジスト組成物に含まれるその他の成分としては、たとえば、増感剤、溶解制御剤、酸解離性基を有する添加剤、アルカリ可溶性樹脂、染料、顔料、接着助剤、消泡剤、安定剤、ハレーション防止剤、などが挙げられる。レジスト組成物に含まれるその他の成分として挙げられた増感剤としては、具体的には、たとえば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ビレン類、アントラセン類、フェノチアジン類、などが挙げられる。上記の増感剤としては、放射線のエネルギーを吸収して、そのエネルギーを光酸発生剤に伝達し、それにより酸の生成量を増加する作用を示し、レジスト組成物のみかけの感度を向上させる効果を有するものであれば特に制限はない。上記の増感剤は、単独または2種以上を混合して使用することができる。
レジスト組成物に含まれるその他の成分として挙げられた溶解制御剤としては、具体的には、たとえば、ポリケトン、ポリスピロケタール、などが挙げられる。レジスト組成物に含まれるその他の成分として挙げられた溶解制御剤は、レジストとしたときの溶解コントラストおよび溶解速度をより適切に制御するものであれば特に制限はない。レジスト組成物に含まれるその他の成分として挙げられた溶解制御剤は、単独または2種以上を混合して使用することができる。
レジスト組成物に含まれるその他の成分として挙げられた酸解離性基を有する添加剤としては、具体的には、たとえば、1−アダマンタンカルボン酸t−ブチル、1−アダマンタンカルボン酸t−ブトキシカルボニルメチル、1,3−アダマンタンジカルボン酸ジ−t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブトキシカルボニルメチル、1,3−アダマンタンジ酢酸ジ−t−ブチル、デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−フェトキシエチル、デオキシコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、デオキシコール酸3−オキソシクロヘキシル、デオキシコール酸テトラヒドロピラニル、デオキシコール酸メバロノラクトンエステル、リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル、リトコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、リトコール酸3−オキソシクロヘキシル、リトコール酸テトラヒドロピラニル、リトコール酸メバロノラクトンエステル、などが挙げられる。上記各種の酸解離性基を有する添加剤は、単独または2種以上を混合して使用することができる。なお、上記各種の酸解離性基を有する添加剤は、ドライエッチング耐性、パターン形状、基板との接着性などをさらに改善するものであれば特に制限はない。
レジスト組成物に含まれるその他の成分として挙げられたアルカリ可溶性樹脂としては、具体的には、たとえば、ポリ(4−ヒドロキシスチレン)、部分水素添加ポリ(4−ヒドロキシスチレン)、ポリ(3−ヒドロキシスチレン)、ポリ(3−ヒドロキシスチレン)、4−ヒドロキシスチレン/3−ヒドロキシスチレン共重合体、4−ヒドロキシスチレン/スチレン共重合体、ノボラック樹脂、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸などが挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量(Mw)は、通常、1000〜1000000、好ましくは2000〜100000である。上記のアルカリ可溶性樹脂は、単独または2種以上を混合して使用することができる。なお、レジスト組成物に含まれるその他の成分として挙げられたアルカリ可溶性樹脂としては、この発明のレジスト組成物のアルカリ可溶性を向上させるものであれば特に制限はない。
レジスト組成物に含まれるその他の成分として挙げられた染料あるいは顔料は、露光部の潜像を可視化させる。露光部の潜像を可視化させることによって、露光時のハレーションの影響を緩和することができる。また、レジスト組成物に含まれるその他の成分として挙げられた接着助剤は、レジスト組成物と基板との接着性を改善することができる。
レジスト組成物に含まれるその他の成分として挙げられた溶剤としては、具体的には、たとえば、ケトン、環状ケトン、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル、3−アルコキシプロピオン酸アルキル、その他の溶剤などが挙げられる。レジスト組成物に含まれるその他の成分として挙げられた溶剤は、たとえば、レジスト組成物に含まれるその他の成分などを溶解することができる限り特に制限はなく、レジスト組成物に安全に使用可能なものの中から適宜選択することができる。
レジスト組成物に含まれるその他の成分として挙げられた溶剤に含まれるケトンとしては、具体的には、たとえば、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、2−ブタノン、2−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、3,3−ジメチル−2−ブタノン、2−へブタノン、2−オクタノン、などが挙げられる。
レジスト組成物に含まれるその他の成分として挙げられた溶剤に含まれる環状ケトンとしては、具体的には、たとえば、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、イソホロン、などが挙げられる。
レジスト組成物に含まれるその他の成分として挙げられた溶剤に含まれるプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテートとしては、具体的には、たとえば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−SeC−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテルアセテート、などが挙げられる。
レジスト組成物に含まれるその他の成分として挙げられた溶剤に含まれる2−ヒドロキシプロピオン酸アルキルとしては、具体的には、たとえば、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−ブチル、2−ヒドロキシアロビオン酸sec−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸t−ブチル、などが挙げられる。
レジスト組成物に含まれるその他の成分として挙げられた溶剤に含まれる3−アルコキシプロピオン酸アルキルとしては、たとえば、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、などが挙げられる
レジスト組成物に含まれるその他の成分として挙げられた溶剤に含まれるその他の溶剤としては、たとえば、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルプチレート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルピン酸エチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ベンジルエチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、γ−プチロラクトン、トルエン、キシレン、カブロン酸、カプリル酸、オクタン、デカン、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、しゆう酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレンなどを挙げることができる。上記の溶剤は、単独または2種以上を混合して使用することができる。
上述したように、実施の形態のコアシェル型ハイパーブランチポリマーまたはスターポリマーの合成方法によれば、アクリル酸を直接重合することができる。そして、実施の形態のハイパーブランチポリマーの合成方法によれば、アクリル酸を直接重合したハイパーブランチポリマーまたはスターポリマーを得ることができる。このようなハイパーブランチポリマーまたはスターポリマーを含むレジスト組成物によれば、フォトレジストにおいて、パターン状に露光された後、現像をおこなってパタニング処理することができる。
当該レジスト組成物は、表面平滑性がナノオーダーで求められる電子線、遠紫外線(DUV)、および極紫外線(EUV)光源に対応し得、半導体集積回路製造用の微細パターンを形成することができる。これによって、この発明にかかる製造方法を用いて生成されたコアシェル型ハイパーブランチポリマーを含むレジスト組成物は、波長の短い光を照射する光源を用いて製造される半導体集積回路を用いる各種分野において好適に用いることができる。
また、実施の形態のハイパーブランチポリマーを含むレジスト組成物を用いて製造される半導体集積回路においては、製造に際して露光および加熱し、アルカリ現像液に溶解させた後、水洗などによって洗浄した場合に、露光面に溶け残りが殆ど無く、ほぼ垂直なエッジを得ることができる。これによって、性能が安定し、電子線、遠紫外線(DUV)、および極紫外線(EUV)光源に対応した微細な半導体集積回路を得ることができる。
以下に、この発明にかかる上述した実施の形態について、以下に示す実施例を用いて具体的に明らかにする。なお、この発明は、以下に示す実施例によって、何等限定的に解釈されるものではない。
(実施例1)
実施例1においては、上述した反応方法Aにしたがってコアシェル型ハイパーブランチポリマーを合成した場合について説明する。実施例1のコアシェル型ハイパーブランチポリマーの合成に際しては、攪拌機、環流冷却器および窒素導入管を取り付けた200mLの3つ口フラスコに、クロロベンゼン60g、塩化トリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム3.1g、ジブチルアミン2.12gを入れ、攪拌しながら窒素導入管より窒素ガスを導入した。
つづいて、窒素ガスを導入した3つ口フラスコを125℃に加熱し、加熱された3つ口フラスコに対して、クロロメチルスチレン10gを1時間かけて滴下し、滴下終了後3時間攪拌した。攪拌後、クロロベンゼン20g、ジオキサン120g、アクリル酸t−ブチル28.5g、アクリル酸2.8gを入れ、125℃で5時間攪拌した。その後、反応混合物に超純水2000gを加えて再沈させ、精製物としてのコアシェル型ハイパーブランチポリマーを得た。得られたコアシェル型ハイパーブランチポリマーの収量は16.5g(収率40%)であり、コア/シェル比は、2/8、分岐度(Br)は、0.38であった。MALLSによる絶対分子量は、8,000であった。
(実施例2)
アクリル酸t−ブチル13.1g、アクリル酸3.63gを使用する以外は、実施例1と同様の方法で重合を行い、コアシェル型ハイパーブランチポリマーを収量11.2g(収率42%)で得た。コア/シェル比は、3/7、分岐度(Br)は、0.37であった。MALLSによる絶対分子量は、8,000であった。
(実施例3)
実施例3においては、上述した反応方法Aにしたがってコアシェル型ハイパーブランチポリマーを合成した場合について説明する。実施例2のコアシェル型ハイパーブランチポリマーの合成に際しては、攪拌機、環流冷却器および窒素導入管を取り付けた200mLの3つ口フラスコに、クロロベンゼン60g、塩化トリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム3.1g、アルミニウムトリイソプロポキシド3.34gを入れ、攪拌しながら窒素導入管より窒素ガスを導入した。
つづいて、窒素ガスを導入した3つ口フラスコを125℃に加熱し、加熱された3つ口フラスコに対して、クロロメチルスチレン10gを1時間かけて滴下し、滴下終了後3時間攪拌した。攪拌後、クロロベンゼン20g、ジオキサン120g、アクリル酸t−ブチル6.9g、アクリル酸3.6gを入れ、125℃で5時間攪拌した。その後、反応混合物に超純水2000gを加えて再沈させ、精製物としてのコアシェル型ハイパーブランチポリマーを得た。得られたコアシェル型ハイパーブランチポリマーの収量は8.65g(収率43%)であった。コア/シェル比は、4/6、分岐度(Br)は、0.37であった。MALLSによる絶対分子量は、8,000であった。
(実施例4)
ビニル安息香酸t−ブチル29.4g、ビニル安息香酸17.5gを使用する以外は、実施例3と同様の方法で重合を行い、コアシェル型ハイパーブランチポリマーを収量25.6g(収率45%)であり、コア/シェル比は、2/8であった。
(実施例5)
実施例5においては、上述した反応方法Bにしたがってスターポリマーを合成した場合について説明する。実施例5のスターポリマーの合成に際しては、攪拌機、環流冷却器および窒素導入管を取り付けた100mLの3つ口フラスコに、トルエン8.3g、ジオキサン33.3g、アクリル酸t−ブチル3.5g、アクリル酸0.6g、塩化トリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム338mg、ベンゼンスルホニルクロライド62mgを入れ、攪拌しながら窒素導入管より窒素ガスを導入した。
つづいて、窒素ガスを導入した3つ口フラスコを80℃のオイルバスで120分加温してから、ジビニルベンゼン0.65g、エチルスチレン0.54gを入れ、80℃のオイルバスで60分加温した。その後、反応混合物に超純水700gを加えて再沈させ、精製物としてのスターブランチポリマーを得た。得られたスターブランチポリマーの収量は2.0g(収率38%)であり、GPCによる重量平均分子量は、40,000、MALLSによる絶対分子量は、10,000であった。
(実施例6)
ビニル安息香酸t−ブチル6.3g、ビニル安息香酸0.8gを使用する以外は、実施例5と同様の方法で重合を行い、スターブランチポリマーを収量2.9g(収率35%)で得た。GPCによる重量平均分子量は、40,000、MALLSによる絶対分子量は、10,000であった。
(レジスト組成物の調製)
上述した実施例1〜6において得られたハイパーブランチポリマー、あるいはスターポリマーを用いたレジスト組成物の調製について説明する。まず、上述した実施例1〜6において得られたハイパーブランチポリマーあるいはスターポリマーを、以下の方法で、ポリマー中の微量金属を除去する。
(金属洗浄)
金属洗浄に際しては、上述したコアシェル型ハイパーブランチポリマー、あるいはスターポリマー6gを100gのMIBKに溶解した溶液と、3質量%シュウ酸水溶液50gおよび1質量%塩酸水溶液50gとを合わせ、30分間激しく攪拌した。攪拌後、攪拌後の溶液から有機層を取り出した後、取り出した有機層に再び3質量%シュウ酸水溶液50g、1質量%塩酸水溶液50gを合わせ、30分間激しく攪拌した。この操作を計5回繰り返した後、有機層と超純水100gとを合わせて、30分激しく攪拌する操作を3回繰り返した。最終的に得られた有機層から溶媒を留去し、原子吸光により含有金属量を計測した。その結果、いずれのポリマーにおける銅、ナトリウム、鉄、アルミニウムの含有量も10ppb以下であった。
(レジスト組成物の調製)
上述した実施例1〜6において得られたハイパーブランチポリマーあるいはスターポリマーを用いたレジスト組成物は、微量金属が除去されたハイパーブランチポリマーあるいはスターポリマーを4.0質量%、光酸発生剤としてのトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネートを0.16質量%含有するプロピレングリコールモノメチルアセテート(PEGMEA)溶液を、細孔径0.45μmのフィルターで濾過することによって調製した。
調整されたレジスト組成物をシリコンウエハ上にスピンコートし、調整されたレジスト組成物が塗布されたシリコンウエハを90℃にて1分間熱処理して、調整されたレジスト組成物に含まれる溶媒を蒸発させて、溶媒蒸発後のシリコンウエハ上に、厚さ100nmの薄膜を成膜した。
(紫外線照射感度)
つぎに、シリコンウエハ上に成膜された薄膜の紫外線照射感度について説明する。シリコンウエハ上に作成された薄膜の紫外線照射感度は、以下の方法によって測定した。紫外線照射感度の測定に際しては、光源として、放電管式紫外線照射装置(アトー株式会社製、DF−245型ドナフィックス)を用いた。
紫外線照射感度の測定に際しては、シリコンウエハ上に成膜した厚さ約100nmの試料薄膜に対して、波長245nmの紫外線を照射した。紫外線は、シリコンウエハ上に成膜された薄膜のうち、縦10mm×横3mmの長方形の部分に照射した。紫外線の照射に際しては、照射された紫外線のエネルギー量を0mJ/cm2から50mJ/cm2の範囲内で変化させた。
紫外線照射後のシリコンウエハに対して、100℃にて4分間の熱処理をおこない、熱処理後のシリコンウエハをテトラメチルアンモニウムヒドロキサイド(TMAH)2.4質量%水溶液中に25℃にて2分間浸漬させて現像した。現像後、シリコンウエハを水洗し、乾燥させた。乾燥後の膜厚を、Filmetrics株式会社製薄膜測定装置F20で測定し、現像後の膜厚がゼロになる照射エネルギー値(感度)を測った。結果を表1に示す。
Figure 2008179760
以上に示すように、本発明により得られたコアシェル型ハイパーブランチポリマー、およびスターポリマーは、良好な感度を示すことがわかる。

Claims (7)

  1. モノマーのリビングラジカル重合を経てコアシェル型ハイパーブランチポリマーを合成するコアシェル型ハイパーブランチポリマーの合成方法であって、
    金属触媒存在下、前記リビングラジカル重合によって合成された重合物をコア部とし、当該コア部の末端に酸分解性基と酸基を含むシェル部を同時に形成するシェル部形成工程と、
    を含むことを特徴とするコアシェル型ハイパーブランチポリマーの合成方法。
  2. モノマーのリビングラジカル重合を経てスターポリマーを合成する方法であって、
    金属触媒下、酸分解性基と酸基を含むモノマーの前記リビングラジカル重合によってアーム部を合成する合成工程と、
    前記合成工程における前記アーム部の重合中、あるいは重合後に、芳香族ジビニル系炭化水素を含むジビニルモノマーを添加することにより、アーム部同士をカップリングさせ、コア部を形成するコア部形成工程と、
    を含むことを特徴とするスターポリマーの合成方法。
  3. 金属触媒がルテニウム錯体及び/又はロジウム錯体である、請求項1又は2に記載のポリマーの合成方法。
  4. 請求項1〜3に記載のハイパーブランチポリマーの合成方法にしたがって合成されたことを特徴とするハイパーブランチポリマー。
  5. 請求項4に記載のハイパーブランチポリマーを包含することを特徴とするレジスト組成物。
  6. 請求項5に記載のレジスト組成物によってパターンを形成されることを特徴とする半導体集積回路。
  7. 請求項6に記載のレジスト組成物を用いてパターンを形成する工程を含むことを特徴とする半導体集積回路の製造方法。
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