JP2007206537A - 溶解性を向上させたレジスト組成物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルカリ水溶解に対する溶解コントラストに優れたレジスト組成物の製造方法を提供すること。
【解決手段】(1)金属触媒存在下、リビングラジカル重合可能なモノマーを重合することによりコア部を含有する第一の組成物を得る工程;
(2)該第一の組成物に酸分解性基を含有するモノマーを添加し、第一の組成物に含まれるコア部に酸分解性基を導入することによりシェル部を形成し、コアシェル型ハイパーブランチポリマーを含有する第二の組成物を得る工程;
(3)該第二の組成物に酸触媒を添加し、酸分解性基の一部を分解して酸基を形成し、シェル部に酸基と酸分解性基とを有するコアシェル型ハイパーブランチポリマーを含有するレジスト組成物を得る工程を含む、シェル部に酸基と酸分解性基とを有するコアシェル型ハイパーブランチポリマーを含有するレジスト組成物の製造方法。

Description

本発明は、化学増幅型フォトレジストとして有用な、溶解性を向上させたレジスト組成物の製造方法に関する。詳しくは、ATRP法(原子転移ラジカル重合)によるコアシェル型ハイパーブランチポリマーを含有するレジスト組成物の製造方法において、コア部形成後、精製処理を行うことなくシェル部を導入することを特徴とする、溶解性を向上させたレジスト組成物の製造方法に関する。
近年、微細加工技術として有望視されている光リソグラフィーでは、光源の短波長化によりデザインルールの微細化が進み、超LSIの高集積化を実現している。45nm以下のデザインルールでは、EUVリソグラフィーが有望視されている。
レジスト組成物には、各光源に対して透明な化学構造を持つベースポリマーの開発が進められている。例えば、KrFエキシマレーザー光(波長248nm)ではノボラック型ポリフェノールを基本骨格としたポリマー(特許文献1)、ArFエキシマレーザー光(波長193nm)ではポリ(メタ)アクリル酸エステル(特許文献2)、又はF2エキシマレーザー光(波長157nm)ではフッ素原子(パーフルオロ構造)を導入したポリマー(特許文献3)を含むレジスト組成物がそれぞれ提案されており、これらポリマーは線状構造を基本とするものである。
しかしながら、これら線状ポリマーを45nm以細の超微細パターン形成に適用した場
合、ラインエッジラフネスを指標とするパターン側壁の凹凸が問題となってきた。
非特許文献1には、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、及びPHS(ポリヒドロキシスチレン)を主とした従来のレジストに対して電子線や極端紫外光(EUV:13.5nm)露光を行って、極微細のパターンを形成するためには、表面平滑性をナノレベルで制御することが課題となることが指摘されている。
非特許文献2によれば、パターン側壁の凹凸はレジストを構成するポリマーの会合体(クラスター)によるものとされている。クラスターによるラインエッジラフネス低下は、低分子の単分散ポリマーを用いることにより、低減できると言われている(特許文献4)が、低分子量ポリマーを用いるとポリマーのTgが低下し、熱によるベークが困難になるため、実用性には欠ける。
一方、線状分子に比べ、ラインエッジラフネスが向上する例として分岐型ポリマーが知られている(非特許文献3)。しかしながら、基板に対する密着性や感度の点で、デザインルールの微細化に伴う要求を満足するものは達成されていない。
このような観点から、近年、ハイパーブランチポリマーをレジスト材料として用いる試みがなされてきている。特許文献5によれば、高度なブランチ(分岐)構造をコア部とし、分子末端に酸基(例えばカルボン酸)、および酸分解性基(例えばカルボン酸エステル)を有するハイパーブランチポリマーは、線状ポリマーに見られる分子間での絡まりが小さく、主鎖を架橋する分子構造に比べて溶媒による膨潤も小さく、その結果、パターン側壁における表面ラフネスの原因となる大きな分子集合体の形成が抑制されると報告されている。
また、ハイパーブランチポリマーは、通常、球状形態をとるが、球状ポリマー表面に酸分解性基が存在すると、光リソグラフィーにおいて、露光部分では光酸発生剤から発生する酸の作用によって分解反応が起こり親水基が生じる結果、ポリマー分子の外周に多数の親水基が存在する球状ミセル状の構造をとることができることが明らかとなったと報告されている。その結果、該ポリマーはアルカリ水溶液に対し効率よく溶解し、アルカリ溶液と共に除去されるため、微細なパターンを形成することができ、レジスト材料のベース樹脂として好適に利用可能であることが判ったと報告されている。さらに、酸分解性基であるカルボン酸エステル基とカルボン酸基がある特定の比で共存とすることで、露光後のアルカリ溶解性の向上、すなわち感度の向上が達成されることが明らかとなっている。
一方、化学増幅ポジ型レジスト材料において、用いる溶解助剤が、レジスト材料としての機能に特に大きな影響を及ぼすことが知られている。(特許文献6〜8、非特許文献4、5)化学増幅型レジストは、露光前後の大きな溶解性の変化により、高い解像性を得ることができるが、樹脂のみの溶解性を変化させる方式よりも、樹脂に溶解助剤を加えて、双方の溶解性を変化させる方式の方が、高い溶解コントラストが得られることが明らかとなっている。これは、溶解助剤が、未露光部ではアルカリ水溶液の現像液に対して溶解抑制効果を持ち、露光部では溶解抑制効果が消失し、溶解速度が露光前よりも促進されているからである。
こうした現象の溶解モデルのひとつとして石垣モデルが知られている。(レジスト材料ハンドブック,(株)リアライズ社,P143)この理論によれば、レジスト膜中、高分子量樹脂の隙間に、あたかも石垣を形成するかのように低分子量化合物が配置される時、レジストの露光部では、溶解速度の大きな低分子量化合物が、溶解速度の小さい高分子量樹脂よりも速く溶け出し、高分子量樹脂と現像液との接触面積が広がるために、レジスト全体の溶解速度が増加する。一方、非露光部では、低分子量化合物は、あたかも石垣が崩れるのを抑止するように、高分子量樹脂間の隙間を埋めるため、レジスト全体の溶解が抑制される。
ハイパーブランチポリマーは、球状状態を呈しており、密に充填されても、若干の隙間が存在する。従って、この隙間を埋めることで、上記に述べた理由により、溶解コントラストが増加することが期待される。
しかしながら、溶解コントラストを増加させるためには、溶解除剤の分子量だけでなく、疎水性、酸分解性基の量等も影響するため、レジストポリマーとの組み合わせによる溶解特性を最適化することは容易ではなく、実用に供するには困難な状況にある。
特開2004−231858号公報 特開2004−359929号公報 特開2005−91428号公報 特開平6−266099号公報 国際公開第2005/061566号パンフレット 特開平9−77720号公報 特開平9−265177号公報 特開平6−92909号公報 Franco Cerrina, Vac.Sci.Tech.B,19,2890(2001) Toru Yamaguti, Jpn.J.Appl.Phys., 38,7114(1999) Alexander R. Trimble,Proceedings of SPIE,3999,1198,(2000) 第38回春季応用物理学会講演予稿集(1991,29a−−ZC−7)、第38回春季応用物理学会講演予稿集(1991,30a−−ZA−3) T.Aoai,T.Yamanaka,T.Kokubo,Proceedings of SPIE,2195,111,(1994)
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、アルカリ水溶解に対する溶解コントラストに優れたレジスト組成物の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明者らは、鋭意検討を重ね、次世代の微細加工用ポジ型フォトレジスト組成物として有用な、シェル部に酸分解性基と酸基とを含有するコアシェル型ハイパーブランチポリマーを含有するレジスト組成物を、コア部形成後、精製処理を行うことなくシェル部を導入して製造することによりその目的を達成できることを見出した。
すなわち、本発明は、シェル部に酸基と酸分解性基とを有するコアシェル型ハイパーブランチポリマーを含有するレジスト組成物の製造方法であって、
(1)金属触媒存在下、リビングラジカル重合可能なモノマーを重合することによりコア部を含有する第一の組成物を得る工程;
(2)該第一の組成物に酸分解性基を含有するモノマーを添加し、第一の組成物に含まれるコア部に酸分解性基を導入することによりシェル部を形成し、コアシェル型ハイパーブランチポリマーを含有する第二の組成物を得る工程;
(3)該第二の組成物に酸触媒を添加し、酸分解性基の一部を分解して酸基を形成し、シェル部に酸基と酸分解性基とを有するコアシェル型ハイパーブランチポリマーを含有するレジスト組成物を得る工程を含む、前記製造方法を提供する。
本発明の製造方法によれば、アルカリ水溶解に対する溶解コントラストに優れたレジスト組成物を得ることができる。本発明の方法により得られるレジスト組成物はまた、紫外光に対する感度はもちろん極端紫外光に対する感度も良好である。本発明の方法により得られるレジスト組成物はまた、基板に対する密着性も良好である。
工程(1)
工程(1)において、金属触媒存在下、リビングラジカル重合可能なモノマーを重合することによりコア部を含有する第一の組成物を得る。反応はATRP(原子転移ラジカル重合)法により行うことができる。
<コア部>
コア部は、ハイパーブランチポリマー分子の核を構成し、例えば下記式(I)で表されるモノマーを重合させることにより製造することができる。
Figure 2007206537
式(I)中、Yは、ヒドロキシル基又はカルボキシル基を含んでいてもよい炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基を表し、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、アミレン基、ヘキシレン基、シクロヘキシレン基等などや、これらが結合した基、或いはこれらに−O−、−CO−、−COO−が介在した基が挙げられる。このうち、炭素数1〜8のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜8の直鎖アルキレン基がより好ましく、メチレン基、エチレン基、−OCH2−基、−OCH2CH2−基がさらに好ましい。
Zは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子を示す。このうち、塩素原子、臭素原子が好ましい。
本発明において使用できる上記式(I)で表されるモノマーとしては、例えば、クロロメチルスチレン、ブロモメチルスチレン、p−(1−クロロエチル)スチレン、ブロモ(4−ビニルフェニル)フェニルメタン、1−ブロモ−1−(4−ビニルフェニル)プロパン−2−オン、3−ブロモ−3−(4−ビニルフェニル)プロパノール、などが挙げられる。このうち、クロロメチルスチレン、ブロモメチルスチレン、p−(1−クロロエチル)スチレンが好ましい。
本発明により製造されるレジスト組成物に含まれるハイパーブランチポリマーのコア部を形成するモノマーとしては、上記式(I)で表されるモノマーに加え他のモノマーを含むことができる。他のモノマーとしてはラジカル重合が可能なモノマーであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
ラジカル重合が可能な他のモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、及び(メタ)アクリル酸エステル類、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸エステル類、スチレン類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類などから選ばれるラジカル重合性の不飽和結合を有する化合物である。
(メタ)アクリル酸エステル類の具体例としては、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−メチルブチル、アクリル酸2−メチルペンチル、アクリル酸2−エチルブチル、アクリル酸3−メチルペンチル、アクリル酸2−メチルヘキシル、アクリル酸3−メチルヘキシル、アクリル酸トリエチルカルビル、アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチル、アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチル、アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシル、アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシル、アクリル酸1−メチルノルボニル、アクリル酸1−エチルノルボニル、アクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、アクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、アクリル酸テトラヒドロフラニル、アクリル酸テトラヒドロピラニル、アクリル酸1−メトキシエチル、アクリル酸1−エトキシエチル、アクリル酸1−n−プロポキシエチル、アクリル酸1−イソプロポキシエチル、アクリル酸n−ブトキシエチル、アクリル酸1−イソブトキシエチル、アクリル酸1−sec−ブトキシエチル、アクリル酸1−tert−ブトキシエチル、アクリル酸1−tert−アミロキシエチル、アクリル酸1−エトキシ−n−プロピル、アクリル酸1−シクロヘキシロキシエチル、アクリル酸メトキシプロピル、アクリル酸エトキシプロピル、アクリル酸1−メトキシ−1−メチル−エチル、アクリル酸1−エトキシ−1−メチル−エチル、アクリル酸トリメチルシリル、アクリル酸トリエチルシリル、アクリル酸ジメチル−tert−ブチルシリル、α−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−メチル−α―(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−メチル−β−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−メチル−γ−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−エチル−α―(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−エチル−β−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−エチル−γ−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−メチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−メチル−β−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−メチル−γ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−メチル−δ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−エチル−α―(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−エチル−β−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−エチル−γ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−エチル−δ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、アクリル酸1−メチルシクロヘキシル、アクリル酸アダマンチル、アクリル酸2−(2−メチル)アダマンチル、アクリル酸クロルエチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2,2−ジメチルヒドロキシプロピル、アクリル酸5−ヒドロキシペンチル、アクリル酸トリメチロールプロパン、アクリル酸グリシジル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ナフチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸2−メチルブチル、メタクリル酸2−メチルペンチル、メタクリル酸2−エチルブチル、メタクリル酸3−メチルペンチル、メタクリル酸2−メチルヘキシル、メタクリル酸3−メチルヘキシル、メタクリル酸トリエチルカルビル、メタクリル酸1−メチル−1−シクロペンチル、メタクリル酸1−エチル−1−シクロペンチル、メタクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシル、メタクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシル、メタクリル酸1−メチルノルボニル、メタクリル酸1−エチルノルボニル、メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、メタクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、メタクリル酸テトラヒドロフラニル、メタクリル酸テトラヒドロピラニル、メタクリル酸1−メトキシエチル、メタクリル酸1−エトキシエチル、メタクリル酸1−n−プロポキシエチル、メタクリル酸1−イソプロポキシエチル、メタクリル酸n−ブトキシエチル、メタクリル酸1−イソブトキシエチル、メタクリル酸1−sec−ブトキシエチル、メタクリル酸1−tert−ブトキシエチル、メタクリル酸1−tert−アミロキシエチル、メタクリル酸1−エトキシ−n−プロピル、メタクリル酸1−シクロヘキシロキシエチル、メタクリル酸メトキシプロピル、メタクリル酸エトキシプロピル、メタクリル酸1−メトキシ−1−メチル−エチル、メタクリル酸1−エトキシ−1−メチル−エチル、メタクリル酸トリメチルシリル、メタクリル酸トリエチルシリル、メタクリル酸ジメチル−tert−ブチルシリル、α−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−メチル−α―(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−メチル−β−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−メチル−γ−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−エチル−α―(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−エチル−β−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−エチル−γ−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−メチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−メチル−β−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−メチル−γ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−メチル−δ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−エチル−α―(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−エチル−β−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−エチル−γ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−エチル−δ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、メタクリル酸1−メチルシクロヘキシル、メタクリル酸アダマンチル、メタクリル酸2−(2−メチル)アダマンチル、メタクリル酸クロルエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2,2−ジメチルヒドロキシプロピル、メタクリル酸5−ヒドロキシペンチル、メタクリル酸トリメチロールプロパン、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ナフチル、などが挙げられる。
ビニル安息香酸エステル類の具体例としては、ビニル安息香酸tert−ブチル、ビニル安息香酸2−メチルブチル、ビニル安息香酸2−メチルペンチル、ビニル安息香酸2−エチルブチル、ビニル安息香酸3−メチルペンチル、ビニル安息香酸2−メチルヘキシル、ビニル安息香酸3−メチルヘキシル、ビニル安息香酸トリエチルカルビル、ビニル安息香酸1−メチル−1−シクロペンチル、ビニル安息香酸1−エチル−1−シクロペンチル、ビニル安息香酸1−メチル−1−シクロヘキシル、ビニル安息香酸1−エチル−1−シクロヘキシル、ビニル安息香酸1−メチルノルボニル、ビニル安息香酸1−エチルノルボニル、ビニル安息香酸2−メチル−2−アダマンチル、ビニル安息香酸2−エチル−2−アダマンチル、ビニル安息香酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、ビニル安息香酸テトラヒドロフラニル、ビニル安息香酸テトラヒドロピラニル、ビニル安息香酸1−メトキシエチル、ビニル安息香酸1−エトキシエチル、ビニル安息香酸1−n−プロポキシエチル、ビニル安息香酸1−イソプロポキシエチル、ビニル安息香酸n−ブトキシエチル、ビニル安息香酸1−イソブトキシエチル、ビニル安息香酸1−sec−ブトキシエチル、ビニル安息香酸1−tert−ブトキシエチル、ビニル安息香酸1−tert−アミロキシエチル、ビニル安息香酸1−エトキシ−n−プロピル、ビニル安息香酸1−シクロヘキシロキシエチル、ビニル安息香酸メトキシプロピル、ビニル安息香酸エトキシプロピル、ビニル安息香酸1−メトキシ−1−メチル−エチル、ビニル安息香酸1−エトキシ−1−メチル−エチル、ビニル安息香酸トリメチルシリル、ビニル安息香酸トリエチルシリル、ビニル安息香酸ジメチル−tert−ブチルシリル、α−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−メチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−メチル−β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−メチル−γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−エチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−エチル−β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−エチル−γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−メチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−メチル−β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−メチル−γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−メチル−δ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−エチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−エチル−β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−エチル−γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−エチル−δ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、ビニル安息香酸1−メチルシクロヘキシル、ビニル安息香酸アダマンチル、ビニル安息香酸2−(2−メチル)アダマンチル、ビニル安息香酸クロルエチル、ビニル安息香酸2−ヒドロキシエチル、ビニル安息香酸2,2−ジメチルヒドロキシプロピル、ビニル安息香酸5−ヒドロキシペンチル、ビニル安息香酸トリメチロールプロパン、ビニル安息香酸グリシジル、ビニル安息香酸ベンジル、ビニル安息香酸フェニル、ビニル安息香酸ナフチルなどが挙げられる。
スチレン類の具体例としては、スチレン、ベンジルスチレン、トリフルオルメチルスチレン、アセトキシスチレン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、トリクロルスチレン、テトラクロルスチレン、ペンタクロルスチレン、ブロムスチレン、ジブロムスチレン、ヨードスチレン、フルオルスチレン、トリフルオルスチレン、2−ブロム−4−トリフルオルメチルスチレン、4−フルオル−3−トリフルオルメチルスチレン、ビニルナフタレンなどが挙げられる。
アリル化合物の具体例としては、酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリル、アリルオキシエタノールなどが挙げられる。
ビニルエーテル類の具体例としては、ヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニルトリルエーテル、ビニルクロルフェニルエーテル、ビニル−2,4−ジクロルフェニルエーテル、ビニルナフチルエーテル、ビニルアントラニルエーテルなどが挙げられる。
ビニルエステル類の具体例としては、ビニルブチレート、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプロエート、ビニルクロルアセテート、ビニルジクロルアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルフェニルアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテート、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシクロヘキシルカルボキシレートなどが挙げられる。
このうち、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル類、4−ビニル安息香酸、4−ビニル安息香酸エステル類、スチレン類が好ましく、中でも、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、4−ビニル安息香酸、4−ビニル安息香酸tert−ブチル、スチレン、ベンジルスチレン、クロルスチレン、ビニルナフタレンが好ましい。
本発明のハイパーブランチポリマーにおいて、全モノマーに対して、コア部を形成するモノマーは、10〜90モル%、好ましくは10〜80モル%、さらに好ましくは10〜60モル%の量で含まれるのが好適である。コア部を構成するモノマーの量がこのような範囲内にあると、現像液に対し適度な疎水性を有するために、未露光部分の溶解が抑制されるので好ましい。
本発明のハイパーブランチポリマーのコア部を形成する全モノマーに対して、上記式(1)で表わされるモノマーは、5〜100モル%、好ましくは20〜100モル%、より好ましくは50〜100モル%の量で含まれるのが好適である。このような範囲にあると、コア部は分子間の絡まり抑制に有利な球状形態をとるため好ましい。
本発明のハイパーブランチポリマーのコア部が、式(I)で表されるモノマーとその他のモノマーとの共重合物であるとき、コア部を構成する全モノマー中における上記式(I)の量は、10〜99モル%であるのが好ましく、20〜99モル%であるのがより好ましく、30〜99が好適である。このような量で、式(I)で表されるモノマーを含んでいると、コア部は分子間の絡まり抑制に有利な球状形態をとるので好ましい。
このような量で、上記式(I)で表されるモノマーを使用すると、コア部の球状形態を保ちつつ、基板密着性やガラス転移温度の上昇等の機能が付与されるので好ましい。なお、コア部における式(I)で表されるモノマーとそれ以外のモノマーとの量は、目的に応じて重合時の仕込み量比により調節することができる。
<金属触媒>
本発明において使用できる金属触媒としては、銅、鉄、ルテニウム、クロム等の遷移金属と未置換のおよびアルキル基、アリール基、アミノ基、ハロゲン基、エステル基等により置換されたピリジン類およびビピリジン類、脂肪族ポリアミン類、脂肪族アミン類、あるいはアルキル、及びアリールホスフィン類等からなる配位子を組み合わせた触媒、例えば、塩化銅(I)、あるいは臭化銅(I)と配位子の組み合わせによる銅ビピリジル錯体、銅ペンタメチルジエチレントリアミン錯体、銅テトラメチルエチレンジアミン錯体、塩化鉄(II)と配位子の組み合わせによる鉄トリブチルホスフィン錯体、鉄トリフェニルホスフィン錯体、鉄トリブチルアミン錯体等を挙げることができる。このうち、銅ビピリジル錯体、銅ペンタメチルジエチレントリアミン錯体鉄トリブチルホスフィン錯体、鉄トリブチルアミン錯体が特に好ましい。
本発明の製造方法における金属触媒の使用量は、モノマーの全量に対して0.1〜70モル%となるように使用するのが好ましく、1〜60モル%となるように使用するのがより好ましい。このような量で触媒を使用すると、好適な分岐度を有するハイパーブランチポリマーコア部を得ることができる。
<コア部を含有する第一の組成物の合成>
コア部を構成するモノマーとして、上記式(I)で表されるモノマーを使用する場合を例に説明する。通常、0〜200℃で、0.1〜30時間、クロロベンゼン等の溶媒中で原料モノマーをリビングラジカル重合反応させることにより、本発明のハイパーブランチポリマーのコア部を含有する第一の組成物を製造することが出来る。
コア部が、上記式(I)で表されるモノマーと上記式(II)、及び、又は上記式(III)で表されるモノマーとの共重合物である場合、上記式(I)で表されるモノマーの単独重合と同様な手法により、遷移金属錯体を用いてリビングラジカル重合することにより製造することができる。
工程(2)
工程(2)において、第一の組成物に酸分解性基を含有するモノマーを添加し、第一の組成物に含まれるコア部に酸分解性基を導入することによりシェル部を形成し、コアシェル型ハイパーブランチポリマーを含有する第二の組成物を得る。ここで、第一の組成物は、工程(1)において得られたものを精製処理に供することなくそのまま酸分解性基の導入に用いる。
<シェル部>
シェル部は、ハイパーブランチポリマー分子の末端を構成し、例えば下記式(II)で表されるモノマー、式(III)で表されるモノマー及びこれらの混合物からなる群から選ばれるモノマーから合成することができる。下記式(II)及び(III)で表されるモノマーは、酢酸、マレイン酸、安息香酸等の有機酸或いは塩酸、硫酸又は硝酸等の無機酸の作用により、好ましくは光エネルギーによって酸を発生する光酸発生剤の作用、およびまたは熱により分解する酸分解性基を含む。酸分解性基は分解して親水基となることが好ましい。
Figure 2007206537
上記式(II)中、R1、及び、上記式(III)中、R4は、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を示す。このうち、水素原子及びメチル基が好ましく、更に好ましくは水素原子である。
上記式(II)中、R2は水素原子;炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基;又は炭素数6〜30、好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜10のアリール基を表わす。直鎖状、分岐状、環状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基などが挙げられ、アリール基としては、フェニル基、4−メチルフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。このうち、水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基が好ましいが、水素原子が最も好ましい。
上記式(II)中、R3、及び、上記式(III)中、R5は、水素原子;炭素数1〜40、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基;トリアルキルシリル基(ここで、各アルキル基の炭素数は1〜6、好ましくは1〜4である);オキソアルキル基(ここで、アルキル基の炭素数は4〜20、好ましくは4〜10である);又は下記式(i)で表される基(ただし、R6は水素原子;又は直鎖状、分岐鎖状、もしくは環状の炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基を表し、R7、R8は互いに独立して水素原子;又は直鎖状、分岐鎖状もしくは環状の炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基を示すか、或いは互いに一緒になって環を形成しても良い)を表す。このうち、炭素数1〜40、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基が好ましく、炭素数1〜20の分岐状アルキル基がより好ましい。
前記R3、及びR5において、直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基としては、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、トリエチルカルビル基、1−エチルノルボニル基、1−メチルシクロヘキシル基、アダマンチル基、2−(2−メチル)アダマンチル基、tert−アミル基などが挙げられる。このうち、tert−ブチル基が特に好ましい。
前記R3、及びR5において、トリアルキルシリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメチル−tert−ブチルシリル基等の各アルキル基の炭素数が1〜6のものが挙げられる。オキソアルキル基としては、3−オキソシクロヘキシル基、などが挙げられる。
Figure 2007206537
(式(i)中、R6は直鎖状、分岐鎖状、もしくは環状の炭素数1〜10のアルキル基であり、R7、R8は互いに独立して水素原子、直鎖状、分岐鎖状又は環状の炭素数1〜10のアルキル基を示すか、或いはR7とR8は互いに一緒になって環を形成してもよい。))
上記式(i)で示される基としては、1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、1−n−プロポキシエチル基、1−イソプロポキシエチル基、1−n−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、1−sec−ブトキシエチル基、1−tert−ブトキシエチル基、1−tert−アミロキシエチル基、1−エトキシ−n−プロピル基、1−シクロヘキシロキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基、1−メトキシ−1−メチル−エチル基、1−エトキシ−1−メチル−エチル基等の直鎖状又は分岐状アセタール基;テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基等の環状アセタール基、などが挙げられ、これらの中でも、エトキシエチル基、ブトキシエチル基、エトキシプロピル基、テトラヒドロピラニル基が特に好適である。
上記式(II)で表されるモノマーとしては、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸tert−ブチル、ビニル安息香酸2−メチルブチル、ビニル安息香酸2−メチルペンチル、ビニル安息香酸2−エチルブチル、ビニル安息香酸3−メチルペンチル、ビニル安息香酸2−メチルヘキシル、ビニル安息香酸3−メチルヘキシル、ビニル安息香酸トリエチルカルビル、ビニル安息香酸1−メチル−1−シクロペンチル、ビニル安息香酸1−エチル−1−シクロペンチル、ビニル安息香酸1−メチル−1−シクロヘキシル、ビニル安息香酸1−エチル−1−シクロヘキシル、ビニル安息香酸1−メチルノルボニル、ビニル安息香酸1−エチルノルボニル、ビニル安息香酸2−メチル−2−アダマンチル、ビニル安息香酸2−エチル−2−アダマンチル、ビニル安息香酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、ビニル安息香酸テトラヒドロフラニル、ビニル安息香酸テトラヒドロピラニル、ビニル安息香酸1−メトキシエチル、ビニル安息香酸1−エトキシエチル、ビニル安息香酸1−n−プロポキシエチル、ビニル安息香酸1−イソプロポキシエチル、ビニル安息香酸n−ブトキシエチル、ビニル安息香酸1−イソブトキシエチル、ビニル安息香酸1−sec−ブトキシエチル、ビニル安息香酸1−tert−ブトキシエチル、ビニル安息香酸1−tert−アミロキシエチル、ビニル安息香酸1−エトキシ−n−プロピル、ビニル安息香酸1−シクロヘキシロキシエチル、ビニル安息香酸メトキシプロピル、ビニル安息香酸エトキシプロピル、ビニル安息香酸1−メトキシ−1−メチル−エチル、ビニル安息香酸1−エトキシ−1−メチル−エチル、ビニル安息香酸トリメチルシリル、ビニル安息香酸トリエチルシリル、ビニル安息香酸ジメチル−tert−ブチルシリル、α−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−メチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−メチル−β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−メチル−γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−エチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−エチル−β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−エチル−γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−メチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−メチル−β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−メチル−γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−メチル−δ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−エチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−エチル−β−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−エチル−γ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−エチル−δ−(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、ビニル安息香酸1−メチルシクロヘキシル、ビニル安息香酸アダマンチル、ビニル安息香酸2−(2−メチル)アダマンチル、ビニル安息香酸クロルエチル、ビニル安息香酸2−ヒドロキシエチル、ビニル安息香酸2,2−ジメチルヒドロキシプロピル、ビニル安息香酸5−ヒドロキシペンチル、ビニル安息香酸トリメチロールプロパン、ビニル安息香酸グリシジル、ビニル安息香酸ベンジル、ビニル安息香酸フェニル、ビニル安息香酸ナフチルなどが挙げられる。このうち、4−ビニル安息香酸と4−ビニル安息香酸tert−ブチルの共重合体が好ましい。
上記式(III)で表されるモノマーとしては、アクリル酸、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−メチルブチル、アクリル酸2−メチルペンチル、アクリル酸2−エチルブチル、アクリル酸3−メチルペンチル、アクリル酸2−メチルヘキシル、アクリル酸3−メチルヘキシル、アクリル酸トリエチルカルビル、アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチル、アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチル、アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシル、アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシル、アクリル酸1−メチルノルボニル、アクリル酸1−エチルノルボニル、アクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、アクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、アクリル酸テトラヒドロフラニル、アクリル酸テトラヒドロピラニル、アクリル酸1−メトキシエチル、アクリル酸1−エトキシエチル、アクリル酸1−n−プロポキシエチル、アクリル酸1−イソプロポキシエチル、アクリル酸n−ブトキシエチル、アクリル酸1−イソブトキシエチル、アクリル酸1−sec−ブトキシエチル、アクリル酸1−tert−ブトキシエチル、アクリル酸1−tert−アミロキシエチル、アクリル酸1−エトキシ−n−プロピル、アクリル酸1−シクロヘキシロキシエチル、アクリル酸メトキシプロピル、アクリル酸エトキシプロピル、アクリル酸1−メトキシ−1−メチル−エチル、アクリル酸1−エトキシ−1−メチル−エチル、アクリル酸トリメチルシリル、アクリル酸トリエチルシリル、アクリル酸ジメチル−tert−ブチルシリル、α−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−メチル−α―(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−メチル−β−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−メチル−γ−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−エチル−α―(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−エチル−β−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−エチル−γ−(アクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−メチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−メチル−β−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−メチル−γ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−メチル−δ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−エチル−α―(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−エチル−β−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−エチル−γ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−エチル−δ−(アクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、アクリル酸1−メチルシクロヘキシル、アクリル酸アダマンチル、アクリル酸2−(2−メチル)アダマンチル、アクリル酸クロルエチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2,2−ジメチルヒドロキシプロピル、アクリル酸5−ヒドロキシペンチル、アクリル酸トリメチロールプロパン、アクリル酸グリシジル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ナフチル、メタクリル酸、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸2−メチルブチル、メタクリル酸2−メチルペンチル、メタクリル酸2−エチルブチル、メタクリル酸3−メチルペンチル、メタクリル酸2−メチルヘキシル、メタクリル酸3−メチルヘキシル、メタクリル酸トリエチルカルビル、メタクリル酸1−メチル−1−シクロペンチル、メタクリル酸1−エチル−1−シクロペンチル、メタクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシル、メタクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシル、メタクリル酸1−メチルノルボニル、メタクリル酸1−エチルノルボニル、メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、メタクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、メタクリル酸テトラヒドロフラニル、メタクリル酸テトラヒドロピラニル、メタクリル酸1−メトキシエチル、メタクリル酸1−エトキシエチル、メタクリル酸1−n−プロポキシエチル、メタクリル酸1−イソプロポキシエチル、メタクリル酸n−ブトキシエチル、メタクリル酸1−イソブトキシエチル、メタクリル酸1−sec−ブトキシエチル、メタクリル酸1−tert−ブトキシエチル、メタクリル酸1−tert−アミロキシエチル、メタクリル酸1−エトキシ−n−プロピル、メタクリル酸1−シクロヘキシロキシエチル、メタクリル酸メトキシプロピル、メタクリル酸エトキシプロピル、メタクリル酸1−メトキシ−1−メチル−エチル、メタクリル酸1−エトキシ−1−メチル−エチル、メタクリル酸トリメチルシリル、メタクリル酸トリエチルシリル、メタクリル酸ジメチル−tert−ブチルシリル、α−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−メチル−α―(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−メチル−β−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−メチル−γ−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−エチル−α―(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、β−エチル−β−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、γ−エチル−γ−(メタクロイル)オキシ−γ−ブチロラクトン、α−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−メチル−α―(4−ビニルベンゾイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−メチル−β−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−メチル−γ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−メチル−δ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、α−エチル−α―(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、β−エチル−β−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、γ−エチル−γ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、δ−エチル−δ−(メタクロイル)オキシ−δ−バレロラクトン、メタクリル酸1−メチルシクロヘキシル、メタクリル酸アダマンチル、メタクリル酸2−(2−メチル)アダマンチル、メタクリル酸クロルエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2,2−ジメチルヒドロキシプロピル、メタクリル酸5−ヒドロキシペンチル、メタクリル酸トリメチロールプロパン、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ナフチル、などが挙げられる。このうち、アクリル酸とアクリル酸tert−ブチルの共重合体が好ましい。
4−ビニル安息香酸、4−ビニル安息香酸tert−ブチル、アクリル酸及びアクリル酸tert−ブチルからなる群から選ばれるのが好ましい。4−ビニル安息香酸及び/又はアクリル酸と、4−ビニル安息香酸tert−ブチル及び/又はアクリル酸tert−ブチルとの共重合体も好ましい。
上記式(II)、及び上記式(III)で表されるモノマー以外のモノマーも、ラジカル重合性の不飽和結合を有する構造であればシェル部を形成するモノマーとして使用することができる。
使用することができる共重合モノマーとしては、例えば、上記以外のスチレン類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、クロトン酸エステル類などから選ばれるラジカル重合性の不飽和結合を有する化合物等があげられる。
スチレン類の具体例としては、tert−ブトキシスチレン、α−メチル−tert−ブトキシスチレン、4−(1−メトキシエトキ)シスチレン、4−(1−エトキシエトキ)シスチレン、テトラヒドロピラニルオキシスチレン、アダマンチルオキシスチレン、4−(2−メチル−2−アダマンチルオキシ)スチレン、4−(1−メチルシクロヘキシルオキシ)スチレン、トリメチルシリルオキシスチレン、ジメチル−tert−ブチルシリルオキシスチレン、テトラヒドロピラニルオキシスチレン、ベンジルスチレン、トリフルオルメチルスチレン、アセトキシスチレン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、トリクロルスチレン、テトラクロルスチレン、ペンタクロルスチレン、ブロムスチレン、ジブロムスチレン、ヨードスチレン、フルオルスチレン、トリフルオルスチレン、2−ブロム−4−トリフルオルメチルスチレン、4−フルオル−3−トリフルオルメチルスチレン、ビニルナフタレンが挙げられる。
アリルエステル類の具体例としては、酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリル、アリルオキシエタノールなどが挙げられる。
ビニルエーテル類の具体例としては、ヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニルトリルエーテル、ビニルクロルフェニルエーテル、ビニル−2,4−ジクロルフェニルエーテル、ビニルナフチルエーテル、ビニルアントラニルエーテルなどが挙げられる。
ビニルエステル類の具体例としては、ビニルブチレート、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプロエ
ート、ビニルクロルアセテート、ビニルジクロルアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルフェニルアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテート、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシクロヘキシルカルボキシレートなどが挙げられる。
クロトン酸エステル類の具体例としては、クロトン酸ブチル、クロトン酸ヘキシル、グリセリンモノクロトネート、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル、ジメチルマレレート、ジブチルフマレート、無水マレイン酸、マレイミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、マレイロニトリルなどが挙げられる。
また、下記式なども挙げられる。
Figure 2007206537
このうち、スチレン類、クロトン酸エステル類が好ましく、中でもスチレン、ンジルスチレン、クロルスチレン、ビニルナフタレン、クロトン酸ブチル、クロトン酸ヘキシル、無水マレイン酸が好ましい。
本発明のハイパーブランチポリマーにおいて、上記式(II)、及び、又は上記式(III)で表されるモノマーは、10〜90モル%、好ましくは20〜90モル%、さらに好ましくは30〜90モル%の範囲でポリマーに含まれるのが好適である。特に、シェル部において上記式(II)、及び、又は上記式(III)で表される繰り返し単位が50〜100モル%、好ましくは80〜100モル%の範囲で含まれるのが好適である。このような範囲内にあると、現像工程において露光部が効率よくアルカリ溶液に溶解し除去されるので好ましい。
本発明のハイパーブランチポリマーのシェル部が、上記式(II)、及び、又は上記式(III)で表されるモノマーとその他のモノマーとの共重合物であるとき、シェル部を構成する全モノマー中における上記式(II)及び、又は上記式(III)の量は、30〜90モル%であるのが好ましく、50〜70モル%であるのがより好ましい。このような範囲内にあると、露光部の効率的アルカリ溶解性を阻害せずに、エッチング耐性、ぬれ性、ガラス転移温度の上昇等の機能が付与されるので好ましい。
なお、シェル部における式(II)、及び、又は式(III)で表される繰り返し単位とそれ以外の繰り返し単位の量は、目的に応じてシェル部導入時のモル比の仕込み量比により調節することができる。
本発明において、前記モノマー(I)、(II)、(III)を、(I)/〔(I)+(II)+(III)〕=0.005〜0.6の重量比率で仕込むのが好ましく、0.1〜0.5の重量比率で仕込むのがより好ましい。(I)の比率がこれより大きくなると、レジスト組成物中に含まれる酸分解性基の割合が減少し、露光後のアルカリ水溶液に対する良好な溶解性、溶解促進効果が得られにくい。一方、(I)の比率がこれより小さくなると、反応の開始点が減少し、反応速度が極端に低下してしまうことがある。
本発明のレジスト組成物を製造するにおいて、前記式(I)、 (II)、(III)で表されるモノマーに加えて、その他のラジカル重合性の不飽和結合を有するモノマー使用する場合、全ラジカル重合性の不飽和結合を有するモノマー中、前記式(II)及び、又は前記式(III)で表されるモノマーの量は、30〜90モル%であるのが好ましい。このような範囲内にあると、現像工程において露光部が効率よくアルカリ溶液に溶解し除去されるので好ましい。なお、式(II)、及び、又は式(III)で表されるモノマーとそれ以外のモノマーの量は、目的に応じてモル比の仕込み量比により調節することができる。
−シェル部の導入工程−
本発明において、シェル部は、既述のようにして合成できるハイパーブランチポリマーのコア部と、酸分解性基を含有する化合物とを反応させることにより、ポリマー末端に導入することができる。
その後、レジストポリマー含有溶液を、減圧蒸留などの操作により溶媒を除去し、固体状のレジストポリマーとすることができる。
前記ハイパーブランチポリマーのコア部合成工程を用い、コア部を形成した後、コア部を単離することなく、酸分解性基を含有する化合物として例えば、上記式(II) 及び、又は、上記式(III)で表されるモノマーを用いることにより、式(II)、及び、又は(III)で表される酸分解性基を導入することができる方法である。この場合、シェル部形成工程において投入する金属触媒は、コア部形成工程において使用した金属触媒と同種でも異種でもよい。反応終了後は、超純水、あるいはメタノールのような水酸基を持つ溶媒を反応系に添加して反応を停止し、水-有機溶媒による液々抽出により、銅触媒を除去する。ポリマー中に残存する銅を含む金属は、100ppb以下となるよう、液々抽出による水洗浄を適宜繰り返す。有機層に、メタノールなどの貧溶媒を添加し、再沈操作に供することで、残存したモノマーや副生成物であるオリゴマーを除去する。
その後、レジストポリマー中間体含有溶液を、減圧蒸留などの操作により溶媒を除去し、固体状のレジストポリマーとすることができる。
工程(3)
工程(3)において、第二の組成物に酸触媒を添加し、酸分解性基の一部を分解して酸基を形成し、シェル部に酸基と酸分解性基とを有するコアシェル型ハイパーブランチポリマーを含有するレジスト組成物を得る。
酸分解性基は、コア部に導入した後に触媒を用いた部分的な分解反応により、例えば脱エステル化反応により、カルボキシル基又はフェノール性水酸基などの酸性基に変換される。この場合、分解反応は、全酸分解性基の80モル%程度まで行うことができる。
上記触媒の具体例としては、塩酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸、パラトルエンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ギ酸などの酸触媒、又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ触媒が挙げられる。好ましくは酸触媒、より好ましくは塩酸、硫酸、パラトルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、さらに、好ましくは塩酸、硫酸が好適である。
ここで、前記酸分解性基の導入比は、生成物の1H−NMRを測定し、酸分解性基に特徴的なピークの積分値と、その他の成分のピークの積分値を基にして、モル比として算出することができる。
前記ハイパーブランチポリマーにおけるコア部の分岐度(Br)は、0.1〜0.9であるのが好ましく、0.3〜0.7であるのがより好ましく、0.4〜0.5であるのがさらに好ましく、0.5であるのが最も好ましい。コア部の分岐度がこのような範囲にあると、ポリマー分子間での絡まりが小さく、パターン側壁における表面ラフネスが抑制されるので好ましい。
ここで、前記分岐度は、生成物の1H−NMRを測定し、以下のようにして求めることができる。即ち、4.6ppmに現われる−CH2Cl部位のプロトンの積分比H1°と、4.8ppmに現われるCHCl部位のプロトンの積分比H2°を用い、下記数式(A)により算出できる。なお、−CH2Cl部位とCHCl部位との両方で重合が進行し、分岐が高まると、Br値は0.5に近づく。
Figure 2007206537
本発明のハイパーブランチポリマーにおけるコア部の重量平均分子量は、300〜100,000であるのが好ましく、500〜80,000であるのもまた好ましく、1,000〜60、000であるのがより好ましく、1、000〜50,000であるのがさらに好ましく、1,000〜10,000であるのが最も好ましい。コア部の分子量がこのような範囲にあると、コア部は球状形態をとり、又酸分解性基導入反応において、反応溶媒への溶解性を確保できるので好ましい。さらに、成膜性に優れ、上記分子量範囲のコア部に酸分解性基を誘導したハイパーブランチポリマーおいて、未露光部の溶解抑止に有利となるので好ましい。
本発明のハイパーブランチポリマーの重量平均分子量(M)は、1,000〜150,000が好ましく、さらに好ましくは1,000〜100,000、さらに好ましくは2,000〜60,000、最も好ましくは3,000〜60,000である。ハイパーブランチポリマーの重量平均分子量(M)がこのような範囲にあると、該ハイパーブランチポリマーを含有するレジストは、成膜性が良好であり、リソグラフィー工程で形成された加工パターンの強度があるため形状を保つことができ、表面ラフネスも良好である。
ここで、コア部の重量平均分子量(Mw)は、0.05質量%のテトラヒドロフラン溶液を調製し、温度40℃でGPC測定を行って求めることができる。移動溶媒としてはテトラヒドロフランを用い、標準物質としてはスチレンを使用することができる。本発明のハイパーブランチポリマーの重量平均分子量(M)は、酸分解性基が導入されたポリマーの各繰り返し単位の導入比率(構成比)をH1NMRにより求め、前記ハイパーブランチポリマーのコア部分の重量平均分子量(Mw)をもとにして、各構成単位の導入比率及び、各構成単位の分子量を使って計算により求めることができる。
本発明のハイパーブランチポリマーは、コア部に高度なブランチ(分岐)構造を有するため、線状高分子に見られる分子間での絡まりが小さく、しかも、主鎖を架橋する分子構造に比べて溶媒による膨潤も小さい。更に、酸分解性基に上記式(II)、及び、又は上記式(III)で表される繰り返し単位を含むため、光リソグラフィーにおいて、露光部分では光酸発生剤から発生する酸の作用によって分解反応が起こり、親水基が生じる結果、分子の外周に多数の親水基を持ったミセル状の構造をとることができ、アルカリ水溶液に対し効率よく溶解し、微細なパターンを形成することができ、EUV光に対して高感度である。
前記ハイパーブランチポリマーのコア部を前記式(I)で表されるモノマーにより合成した後、コア部を単離せず、未反応で系内に残存しているモノマー(I)を利用して、シェル部の合成と同時に、溶解助剤を合成する方法である。ハイパーブランチポリマーは、前述の通り、コア部に、前記式(II)、(III)で表される少なくとも1種以上のモノマーの二重結合をリビングラジカル重合させて、シェル部を形成させることで製造される。この時、過剰に存在し、シェル部の重合に参加しない、前記式(II) 、(III)で表される少なくとも1種以上のモノマーの二重結合と、コア部合成後に未反応で残存しているモノマー(I)とがリビングラジカル重合することにより、ハイパーブランチの合成と同時に、溶解助剤が製造される。反応終了後は、超純水、あるいはメタノールのような水酸基を持つ溶媒を反応系に添加して反応を停止し、水-有機溶媒による液々抽出により、銅触媒を除去する。ポリマー中に残存する銅を含む金属は、100ppb以下となるよう、液々抽出による水洗浄を適宜繰り返す。有機層に、メタノールなどの貧溶媒を添加し、再沈操作に供することで、残存したモノマーや副生成物であるオリゴマーを除去する。その後、減圧蒸留などの操作により溶媒を除去し、溶解助剤を含む固体状のレジストポリマー中間体を含む第二の組成物とする。合成されるハイパーブランチポリマーと溶解助剤の比率は、各モノマーの仕込み量を調節することで制御が可能である。この方法により得られた、ハイパーブランチポリマーと溶解助剤は、構成モノマーが完全に同一であるため、相溶性が高い。さらに、この方法によれば、ハイパーブランチポリマーと溶解助剤を同時に製造できるため、製造コストの削減が期待できる。
本発明における第二の組成物に含まれるレジストポリマー中間体を構成する酸分解性基は、触媒を用いた部分的な分解反応により、例えば脱エステル化反応により、カルボキシル基又はフェノール性水酸基などの酸性基に変換される。この場合、分解反応は、全酸分解性基の80モル%程度まで行うことができる。
上記触媒の具体例としては、塩酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸、パラトルエンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ギ酸などの酸触媒、又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ触媒が挙げられる。好ましくは酸触媒、より好ましくは塩酸、硫酸、パラトルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、さらに、好ましくは塩酸、硫酸が好適である。
ここで、前記酸分解性基の導入比は、生成物の1H−NMRを測定し、酸分解性基に特徴的なピークの積分値と、その他の成分のピークの積分値を基にして、モル比として算出することができる。
(レジスト組成物)
本発明により得られるレジスト組成物において、該ハイパーブランチポリマーの含有量はは、組成物中の全固形分含量を基準にして50〜99質量%が好ましく、より好ましくは70〜95質量%である。このような範囲にあると、良好なレジストの塗布性、膜強度、溶解コントラストが得られるので好ましい。
本発明のレジスト組成物は、更に必要に応じて光酸発生剤、酸拡散抑制剤(酸捕捉剤)、界面活性剤、その他の成分、及び溶剤等を含むことができる。
前記ハイパーブランチポリマーの含有量は、レジスト組成物の全量に対し、4〜40質量%が好ましく、4〜20質量%がより好ましい。
前記光酸発生剤としては、紫外線、X線、電子線などの照射によって酸を発生するものであれば特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オニウム塩、スルホニウム塩、ハロゲン含有トリアジン化合物、スルホン化合物、スルホネート化合物、芳香族スルホネート化合物、N−ヒドロキシイミドのスルホネート化合物、などが挙げられる。
前記オニウム塩としては、例えば、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールセレノニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、などが挙げられる。前記ジアリールヨードニウム塩としては、例えば、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス4−tert−ブチルフェニルヨードニウムノナフルオロメタンスルホネート、ビス4−tert−ブチルフェニルヨードニウムカンファースルフォネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、などが挙げられる。前記トリアリールセレノニウム塩としては、例えば、トリフェニルセレノニウムヘキサフロロホスホニウム塩、トリフェニルセレノニウムホウフッ化塩、トリフェニルセレノニウムヘキサフロロアンチモネート塩、等が挙げられる。前記トリアリールスルホニウム塩としては、例えば、トリフェニルスルホニウムヘキサフロロホスホニウム塩、トリフェニルスルホニウムヘキサフロロアンチモネート塩、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムヘキサフロロアンチモネート塩、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムペンタフロロヒドロキシアンチモネート塩、などが挙げられる。
前記スルホニウム塩としては、例えば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、p−トリルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、2,4,6−トリメチルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−tert−ブチルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、1−(2−ナフトイルメチル)チオラニウムヘキサフルオロアンチモネート、1−(2−ナフトイルメチル)チオラニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、などが挙げられる。
前記ハロゲン含有トリアジン化合物としては、例えば、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシ−1−ナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソラン−5−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,4,5−トリメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,4−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−ブトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−ペンチルオキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、などが挙げられる。
前記スルホン化合物としては、例えば、ジフェニルジスルホン、ジ−p−トリルジスルホン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−クロロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トリルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−キシリルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、(ベンゾイル)(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホニルアセトフェノン、などが挙げられる。
前記芳香族スルホネート化合物としては、例えば、α−ベンゾイルベンジルp−トルエンスルホネート(通称ベンゾイントシレート)、β−ベンゾイル−β−ヒドロキシフェネチルp−トルエンスルホネート(通称α−メチロールベンゾイントシレート)、1,2,3−ベンゼントリイルトリスメタンスルホネート、2,6−ジニトロベンジルp−トルエンスルホネート、2−ニトロベンジルp−トルエンスルホネート、4−ニトロベンジルp−トルエンスルホネート、ピロガロールトリメシレートなどが挙げられる。
前記N−ヒドロキシイミドのスルホネート化合物としては、例えば、N−(フェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(p−クロロフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(シクロヘキシルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(1−ナフチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ベンジルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフタルイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)ナフタルイミド、などが挙げられる。
前記光酸発生剤としては、スルホニウム塩、特にトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート;スルホン化合物、特にビス(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタンが好ましい。
前記光酸発生剤は単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。前記光酸発生剤の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記本発明のハイパーブランチポリマー100質量部に対し0.1〜30質量部が好ましく、0.1〜20質量部がより好ましい。
また、前記酸拡散抑制剤としては、露光により酸発生剤から生じる酸のレジスト被膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する作用を有する成分であれば特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、同一分子内に窒素原子を1個有する含窒素化合物、同一分子内に窒素原子を2個有する化合物、窒素原子を3個以上有するポリアミノ化合物や重合体、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物、などが挙げられる。
前記同一分子内に窒素原子を1個有する含窒素化合物としては、例えば、モノ(シクロ)アルキルアミン、ジ(シクロ)アルキルアミン、トリ(シクロ)アルキルアミン、芳香族アミン、などが挙げられる。前記モノ(シクロ)アルキルアミンとしては、例えば、1−シクロヘキシル−2−ピロリジノン、2−シクロヘキシル−2−ピロリジノン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、シクロヘキシルアミン、などが挙げられる。前記ジ(シクロ)アルキルアミンとしては、例えば、ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n−デシルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、などが挙げられる。前記トリ(シクロ)アルキルアミンとしては、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン、などが挙げられる。前記芳香族アミンとしては、例えば、2−ベンジルピリジン、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、ナフチルアミン、などが挙げられる。
前記同一分子内に窒素原子を2個有する含窒素化合物としては、例えば、エチレンジアミン、N,N,N’N’−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、1,3−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ビス(2−ジエチルアミノエチル)エーテル、などが挙げられる。
前記窒素原子を3個以上有するポリアミノ化合物や重合体としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、N−(2−ジメチルアミノエチル)アクリルアミドの重合体、などが挙げられる。
前記アミド基含有化合物としては、例えば、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−オクチルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−ノニルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−デシルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジシクロヘキシルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’N’−テトラ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,8−ジアミノオクタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,9−ジアミノノナン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,10−ジアミノデカン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,12−ジアミノドデカン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N−t−ブトキシカルボニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−メチルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン、などが挙げられる。
前記ウレア化合物としては、例えば、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリ−n−ブチルチオウレア、などが挙げられる。
前記含窒素複素環化合物としては、例えば、イミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール、ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、2−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、4−ヒドロキシキノリン、8−オキシキノリン、アクリジン、ピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、モルホリン、4−メチルモルホリン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ [2.2.2] オクタン、などが挙げられる。
前記酸拡散抑制剤は単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。前記酸拡散抑制剤の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記光酸発生剤100質量部に対し0.1〜1000質量部が好ましく、0.5〜100質量部がより好ましい。
また、前記界面活性剤としては、塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する作用を示す成分であれば特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、などが挙げられる。
前記ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、例えば、ポリオキシエチレンの平均付加モル数が、1〜50のポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、などが挙げられる。前記ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルとしては、例えば、ポリオキシエチレンの平均付加モル数が、1〜50のポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル、などが挙げられる。前記ソルビタン脂肪酸エステルとしては、例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート、などが挙げられる。前記ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンの平均付加モル数が、1〜50のポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、などが挙げられる。前記フッ素系界面活性剤としては、例えば、エフトップEF301、EF303、EF352(新秋田化成(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラ−ドFC430、FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製)、などが挙げられる。前記シリコン系界面活性剤としては、例えば、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、などが挙げられる。
前記界面活性剤は単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。前記界面活性剤の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記本発明のハイパーブランチポリマー100質量部に対し、0.0001〜5質量部が好ましく、0.0002〜2質量部がより好ましい。
前記溶剤としては、前記成分等を溶解することができる限り特に制限はなく、レジスト組成物に安全に使用可能なものの中から適宜選択することができ、例えば、ケトン、環状ケトン、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル、3−アルコキシプロピオン酸アルキル、その他の溶剤などが挙げられる。
前記ケトンとしては、例えば、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、2−ブタノン、2−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、3,3−ジメチル−2−ブタノン、2−ヘプタノン、2−オクタノン、などが挙げられる。前記環状ケトンとしては、例えば、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、イソホロン、などが挙げられる。前記プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテートとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−sec−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテルアセテート、などが挙げられる。前記2−ヒドロキシプロピオン酸アルキルとしては、例えば、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸sec−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸t−ブチル、などが挙げられる。前記3−アルコキシプロピオン酸アルキルとしては、例えば、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、などが挙げられる。
前記その他の溶剤としては、例えば、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ベンジルエチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、γ−ブチロラクトン、トルエン、キシレン、カプロン酸、カプリル酸、オクタン、デカン、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、しゅう酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等を挙げることができる。これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記その他の成分としては、例えば、染料、顔料、接着助剤、消泡剤、安定剤、ハレーション防止剤、などが挙げられる。
前記染料あるいは顔料は、露光部の潜像を可視化させて露光時のハレーションの影響を緩和できる。また、前記接着助剤は、基板との接着性を改善することができる。
本発明のレジスト組成物は、パターン上に露光された後、現像を行ってパターニング処理することができる。本発明のレジスト組成物は、表面平滑性がナノオーダーで求められる電子線、遠紫外線(DUV)及び、極紫外線(EUV)光源に対し、超LSI製造用の微細パターンを形成できるので各種分野で好適に用いることができる。本発明のレジスト組成物は、露光及び、加熱によりアルカリ現像液中に溶解させて水洗等することにより、露光面に溶け残りが無く、ほぼ垂直なエッジを得ることができる。
以下に、本発明を、実施例を用いて更に具体的に明らかにするが、本発明は、これらの例によって、何等限定的に解釈されるものではない。
<重量平均分子量の測定>
第一の組成物に含まれるハイパーブランチポリマーのコア部の重量平均分子量は、0.05質量%のテトラヒドロフラン溶液を調製し、東ソー株式会社製GPC HLC−8020型装置、カラムをTSKgel HXL−M(東ソー株式会社製)2本を連結、温度40℃で測定を行って求めた。移動溶媒としてはテトラヒドロフランを用いた。標準物質としてはスチレンを使用した。
<分岐度>
ハイパーブランチポリマーの分岐度は、生成物の1H−NMRを測定し、以下のようにして求めた。即ち、4.6ppmに現われる−CH2Cl部位のプロトンの積分比H1°と、4.8ppmに現われる−CHCl部位のプロトンの積分比H2°を用い、下記数式により算出した。なお、−CH2Cl部位とCHCl部位との両方で重合が進行し、分岐が高まると、Br値は0.5に近づく。
<超純水>
アドバンテック東洋(株)製GSR-200にて製造した、25℃における金属含有量が1ppb以下であり、比抵抗値18MΩ・cmの超純水を使用した。
<レジストポリマー中間体含量の測定>
レジストポリマー中間体を含有する組成物中の固形分に含まれる該中間体の含量は、キャピラリーガスクロマトグラフィーによって残存するモノマーを定量し、計算により求めた。重合後の反応液を0.45μmフィルターでろ過した後、n-ヘキサデカンを内部標準としたサンプル溶液を調製し、Ultra2キャピラリーカラム(ヒューレットパッカード社製、0.37mmI.D.×25m、膜厚0.17mm)で定量分析を行った。
<溶解コントラスト評価法>
シリコンウエハ上の所定膜厚さに成膜した試料膜に対し、エネルギー0〜20mJ/cm2の波長245nmの紫外線を照射して露光し、熱処理後、アルカリ水溶液に所定時間浸漬させて現像し、水洗、乾燥後の膜厚を薄膜測定装置で測定し、未露光部に対する露光部の膜溶解率と現像時間の関係をプロットすることで調べた。
(実施例1)
−4−ビニル安息香酸−tert−ブチルエステルの合成−
Synthesis,833−834(1982)を参考にし、以下に示す合成方法で合成を行った。
滴下ロートを取り付けた1Lの反応容器にアルゴンガス雰囲気下、4−ビニルベンゾイックアシッド91g、1,1'-カルボジイミダゾール 99.5g、4-tertブチルピロカテコール、脱水ジメチルホルムアミド500gを加え30℃に保ち、1時間攪拌した。その後、1.8ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン93gおよび脱水2−メチル−2−プロパノール91gを加え4時間攪拌した。反応終了後、ジエチルエーテル300mLおよび、10%炭酸カリウム水溶液を加え、目的物をエーテル層に抽出した。その後、ジエチルエーテル層を減圧乾燥することによって、淡黄色の液体を得た。1H NMRより目的物が得られていることを確認した。収率88 %
−レジスト組成物の合成−
Krzysztof Matyjaszewski, Macromolecules 29,1079(1996)及びJean M.J.Frecht,J.Poly.Sci.,36、955(1998)に掲載されている合成方法を参考にし、以下の合成を行った。
攪拌機及び、冷却管を取り付けた300mLの3つ口反応容器にアルゴンガス雰囲気下で、2.2’−ビピリジル2.3gと塩化銅(I) 0.74gを採り、反応溶媒のクロロベンゼン23mLを加え、クロロメチルスチレン 4.6gを5分間で滴下し、内部温度を125℃一定に保ちながら加熱攪拌して、コア部分を合成した。滴下時間を含めた反応時間は、25分とした。反応終了後、クロロメチルスチレン0.7gが未反応で残存していた。平均分子量(Mw)、及び分岐度(Br)を前記に記す方法で測定したところ、MW=2000、Br=0.48であった。その後、クロロベンゼン190mL、上で得られた4−ビニル安息香酸tertブチルエステル72.38gをシリンジで注入し、125℃で4時間加熱攪拌して酸分解性基を導入した。
反応混合物を急冷却後、1Lの反応容器に移し、比抵抗値18MΩ・cmの超純水を反応溶液に対して等容量添加し、液々抽出により、銅触媒を含む水層を取り除いた。この操作を、水層の着色がなくなるまで繰り返し行った。次に、レジストポリマー中間体層にメタノール400mLを加え再沈し、上澄み液を除くことにより未反応モノマーと反応溶媒を除去した。沈殿物をテトラヒドロフラン/メタノールの混合溶液で洗浄することで、淡黄色の固形状である洗浄したレジストポリマー中間体を含有する組成物を得た。回収された残存モノマーの定量測定により、レジストポリマー中間体を含有する組成物中における該中間体の含量は、85質量%と求められた。
<酸分解性基の分解>
還流管付反応容器に洗浄したレジストポリマー中間体を含有する組成物0.6gを入れ、1,4−ジオキサン 30mL、塩酸水溶液0.6mLを加えて、90℃で65分加熱攪拌し、4−ビニル安息香酸tertブチルエステル部分の一部を4−ビニル安息香酸部分に分解した。
次に、得られた反応物を300mLの超純水に注ぎ、固形分を分離し、得られた固形分を乾燥しレジスト組成物を得た。収量0.44g。
得られたレジスト組成物を4.0質量%、光酸発生剤としてトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネートを0.16質量%含有するプロピレングリコールモノメチルアセテート(PEGMEA)溶液を作成し、細孔径0.45μmのフィルターで濾過して評価試料を調製した。
得られた評価試料をシリコンウエハ上にスピンコートし、90℃にて1分間の熱処理で溶媒を蒸発させて、厚さ500〜600nmの薄膜を作成した。
−紫外線照射感度測定−
光源として、放電管式紫外線照射装置(アトー株式会社製、DF−245型ドナフィックス)を用いた。15mm四方のシリコンウエハ上に成膜した厚さ150nmの試料薄膜半面に対し、波長254nmの紫外線を、エネルギー量0〜20mJ/cm2照射することにより露光し、熱処理後、アルカリ水溶液に浸漬させて現像し、水洗、乾燥後の膜厚を薄膜測定装置で測定した。露光部の膜厚減少が100%になる最小の照射量(mJ/cm2)を感度として求めたところ、2mJ/cm2で感度を示すことがわかった。続いて、15mm四方のシリコンウエハ上に成膜した厚さ約500〜600nmの試料薄膜半面に対し、波長254nmの紫外線を、エネルギー量2mJ/cm2及び3mJ/cm2照射することにより露光した。100℃にて4分間の熱処理後、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド(TMAH)0.01質量%水溶液中に25℃にてそれぞれ、0.5〜4分間浸漬させて現像した。水洗、乾燥後の膜厚を、Filmetrics株式会社製薄膜測定装置F20で測定し、未露光部の膜厚に対して、露光後に溶解した膜厚の割合を算出することにより、溶解コントラストを確認した。
(実施例2)
攪拌機及び、冷却管を取り付けた300mLの3つ口反応容器にアルゴンガス雰囲気下で、2.2’−ビピリジル2.3gと塩化銅(I) 0.74gを採り、反応溶媒のクロロベンゼン23mLを加え、クロロメチルスチレン 4.6gを5分間で滴下し、内部温度を125℃一定に保ちながら加熱攪拌して、コア部分を合成した。滴下時間を含めた反応時間は、25分とした。反応終了後、クロロメチルスチレン0.7gが未反応で残存していた。平均分子量(Mw)、及び分岐度(Br)を前記に記す方法で測定したところ、MW=2000、Br=0.48であった。その後、クロロベンゼン190mL、アクリル酸−tert−ブチル109.9gをシリンジで注入し、125℃で4時間加熱攪拌して酸分解性基を導入した。
反応混合物を急冷却後、1Lの反応容器に移し、比抵抗値18MΩ・cmの超純水を反応溶液に対して等容量添加し、液々抽出により、銅触媒を含む水層を取り除いた。この操作を、水層の着色がなくなるまで繰り返し行った。次に、レジストポリマー中間体層にメタノールを5倍容量加え再沈し、上澄み液を除くことにより未反応モノマーと反応溶媒を除去した。沈殿物をテトラヒドロフラン/メタノールの混合溶液で洗浄することで、淡黄色の固形状である洗浄したレジストポリマー中間体を含有する組成物を得た。回収された残存モノマーの定量測定により、レジストポリマー中間体を含有する組成物中における該中間体の含量は、85質量%と求められた。
実施例1と同様にして、評価試料を作製し、評価した。
(比較例1)
−ハイパーブランチポリマーの合成−
50mL反応容器内に、反応モノマーとしてのクロロメチルスチレン21mmol、触媒としての2,2−ビピリジル13.1mmol、塩化銅(I)6.6mmol、及び溶媒としてのクロロベンゼン8mLを収容し、反応容器内をアルゴン置換した後、温度115℃で攪拌して30分重合反応させた。この反応液にクロロホルム50mLを加え、ポリマーを希釈溶解後、超純水を添加、液々抽出により、触媒を除いた。ろ液を濃縮後、メタノール200mLを加え、ポリマーを沈殿させて、上澄み液を除くことにより未反応モノマーと反応溶媒を除去した。
次いで、沈降したポリマーをテトラヒドロフラン20mLに溶解させて、メタノール500mLを加え、再沈殿させる操作を2回繰り返し、コア部分を合成した(収率60%)。平均分子量(Mw)、及び分岐度(Br)を前記に記す方法で測定したところ、MW=2000、Br=0.48であった。
次に、50mL反応容器内に、原料ポリマーとしてのコア部分を1g、酸分解性基を含有する化合物としてのアクリル酸−tert−ブチルを33mmol、触媒としての2,2−ビピリジル4.1mmol及び塩化銅(I)2.1mmol、溶媒としてのクロロベンゼン13mLを収容し、反応容器内をアルゴン置換後、温度125℃で攪拌し30分重合させ、シェル部を導入し、レジストポリマー中間体含有溶液を得た。
この反応液にクロロベンゼン10mLを加え、300mL容器に移した後、超純水を添加し、液々抽出により銅触媒を除去した。
次に、レジストポリマー中間体層に対して、メタノールを5倍容量加え再沈し、固形分を分離した。沈殿物をテトラヒドロフラン/メタノールの混合溶液で洗浄することで、淡黄色の固体を得た。次いで、溶液を減圧下、溶媒除去することで、淡黄色の固体である洗浄したレジストポリマー中間体を得た。
<酸分解性基の分解>
続いて、実施例1に示す方法で酸分解性基の分解を行った。
実施例1と同様にして、評価試料を作製し、評価した。
浸漬時間とレジスト膜溶解率
Figure 2007206537
上記の結果より、本発明の製造方法により得られた実施例1−2のレジスト組成物は、比較例1のレジスト組成物と比べて、溶解速度が速く、また、未露光部と露光部のコントラストが大きいことがわかる。

Claims (3)

  1. シェル部に酸基と酸分解性基とを有するコアシェル型ハイパーブランチポリマーを含有するレジスト組成物の製造方法であって、
    (1)金属触媒存在下、リビングラジカル重合可能なモノマーを重合することによりコア部を含有する第一の組成物を得る工程;
    (2)該第一の組成物に酸分解性基を含有するモノマーを添加し、第一の組成物に含まれるコア部に酸分解性基を導入することによりシェル部を形成し、コアシェル型ハイパーブランチポリマーを含有する第二の組成物を得る工程;
    (3)該第二の組成物に酸触媒を添加し、酸分解性基の一部を分解して酸基を形成し、シェル部に酸基と酸分解性基とを有するコアシェル型ハイパーブランチポリマーを含有するレジスト組成物を得る工程を含む、前記製造方法。
  2. コア部が、少なくとも下記式(I)で表される基を含むモノマーから合成され、
    シェル部が、下記式(II)で表されるモノマー、式(III)で表されるモノマー及びこれらの混合物からなる群から選ばれるモノマーから合成される、請求項1記載の製造方法:
    Figure 2007206537
    (式(I)中、Yは、ヒドロキシル基又はカルボキシル基を含んでいてもよい炭素数1〜10のアルキレン基を表す。Zは、ハロゲン原子を示す。また、式(II)中、R1、及び、式(III)中、R4は、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。式(II)中、R2は水素原子、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、又は炭素数6〜30のアリール基を表す。式(II)中、R3、及び、式(III)中、R5は、水素原子;炭素数1〜40の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基;トリアルキルシリル基(ここで、各アルキル基の炭素数は互いに独立して1〜6である);オキソアルキル基(ここで、アルキル基の炭素数は4〜20である);又は下記式(I)で表される基を表す。
    Figure 2007206537
    (式(i)中、R6は直鎖状、分岐鎖状、もしくは環状の炭素数1〜10のアルキル基であり、R7、R8は互いに独立して水素原子、直鎖状、分岐鎖状又は環状の炭素数1〜10のアルキル基を示すか、或いはR7とR8は互いに一緒になって環を形成してもよい。))
  3. 前記モノマー(I)、(II)、(III)を、(I)/〔(I)+(II)+(III)〕=0.005〜0.6の重量比率で仕込むことを特徴とする請求項2記載の製造方法。
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