JP2001261751A - グラフト共重合体ラテックスの製造方法 - Google Patents

グラフト共重合体ラテックスの製造方法

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Mitsukatsu Hasegawa
三勝 長谷川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴムラテックスにグラフト重合可能な単量体
をグラフト重合させることによる重合体ラテックスの製
造方法において、生産性の低下を招くことなくグラフト
重合体ラテックスを製造する方法を提供する。 【解決手段】 グラフト重合を行う前のゴムラテックス
から未反応単量体を除去する際に、電解質を添加してラ
テックスの泡立ちを抑えることで短時間で未反応の単量
体を除去して、生産性の低下を招くことなくグラフト重
合体ラテックスを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ABS樹脂やMB
S樹脂等の乳化重合法に関するもので、ゴムラテックス
にグラフト重合可能な単量体をグラフト重合させること
によるグラフト共重合体ラテックスの製造方法に関し、
詳しくは、グラフト重合前にゴムラテックス中の未反応
単量体を除去することによって、品質の低下、生産性の
低下を招くことなくグラフト共重合体のラテックスを製
造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】共役ジエンを主成分とするラテックス状
ゴムに、このゴムとグラフト重合可能な単量体をグラフ
ト重合して製造される重合物は、ABS樹脂(アクリル
ニトリル・ブタジエン・スチレン)、MBS樹脂(メチ
ルメタアクリレート・ブタジエン・スチレン)、高衝撃
性ポリスチレンなど種々の用途に使われ、主に耐衝撃性
を向上させる目的で用いられることが知られている。
【0003】一方、このような方法で重合物を製造する
方法においては、ゴムラテックス中に未反応単量体が残
存した状態でグラフト重合を行うと、製造された製品の
耐衝撃性の低下などグラフト共重合体の特性の低下を招
くため、グラフト重合を行う前にゴムラテックス中に残
存する未反応単量体を除去することが必要とされてい
る。
【0004】ゴムラテックス中の未反応単量体を除去す
る方法としては、特開昭55−41829号公報に記載
されているような水蒸気蒸留を行う方法が良く用いられ
る。しかし、この方法では、熱による重合体の変質や凝
析物発生が起こるため、製品品質の低下や生産効率の低
下を招く。また、水蒸気を用いることで、凝縮水による
ゴムラテックスの固形分濃度の低下を招き、生産性の低
下が起こる。
【0005】その他の方法としては、減圧下で未反応単
量体の除去を行う方法や、特開平2−199103号公
報に記載されているような不活性ガスをバブリングする
方法が知られている。しかし、これらの方法では、発泡
性を有するラテックスに適用した場合泡立ちが起こり、
凝析物の発生による製品収率の低下、重合機壁面への凝
析物の付着によるグラフト重合時の伝熱効率の低下、減
圧装置を経由してラテックスが排出されることによる設
備や環境の汚染という問題が発生する。特に、生産性を
向上するために固形分濃度の大きいゴムラテックスを製
造する場合には、ゴムラテックスの粘度の増大に伴って
上述の問題はいっそう深刻になる。
【0006】これらの問題に対処するために未反応単量
体を除去する際のラテックスの泡立ちを少なくする必要
があり、具体的方法として時間当たりの未反応単量体の
除去量を低く抑える方法や、消泡剤の使用が挙げられる
が、前者の方法では、未反応単量体を低濃度にするのに
時間がかかるために生産性が低下するという問題が発生
し、また、後者の方法では、適用できるゴムラテックス
の種類や消泡剤の種類が限定されるという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑み、ゴムラテックスにグラフト重合可能な単量体をグ
ラフト重合させることによるグラフト共重合体ラテック
スの製造方法において、凝析物の増加による品質の低
下、生産性の低下を招くことなくグラフト重合体ラテッ
クスを製造する方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明者らが鋭意検討を行った結果、ゴムラテックス
から未反応単量体を除去する前に電解質を添加すること
でゴムラテックスの発泡性を低く抑えることが可能であ
ることを見出し、減圧下で未反応単量体を除去する方法
や、不活性ガスをバブリングする方法でも、ゴムラテッ
クスの泡立ちを抑えつつ未反応単量体を除去することが
可能であることを見出した。この方法によると、時間当
たりの未反応単量体の除去量を従来よりも大きくするこ
とが可能であるため生産性の向上に極めて効果的であ
る。
【0009】本発明者らが更に検討を行った結果、上記
方法において用いる電解質としては、カルボキシル基を
含む炭素数が6以下の有機酸またはその塩、あるいは無
機のナトリウム塩、あるいは無機のカリウム塩の単独ま
たは2種以上の混合物が更に効果的であることを見出し
た。
【0010】更に本発明者らが検討を行った結果、上記
の電解質として中性塩を用いることがより効果的である
ことを見出した。
【0011】すなわち、本発明はラテックス状の共役ジ
エン系ゴムに、このゴムとグラフト重合可能な1種類以
上の単量体をグラフト重合するグラフト共重合体ラテッ
クスの製造方法において、グラフト重合前のゴムラテッ
クスに電解質を添加して、電解質の存在下でゴムラテッ
クス中の未反応単量体を除去した後にグラフト重合を行
うことを特徴とするグラフト共重合体ラテックスの製造
方法(請求項1)、及び、前記の電解質が、カルボキシ
ル基を含む炭素数が6以下の有機酸またはその塩、ある
いは無機のナトリウム塩、あるいは無機のカリウム塩の
単独または2種以上の混合物である請求項1記載のグラ
フト共重合体ラテックスの製造方法(請求項2)、及
び、前記の電解質が中性塩である請求項1記載のグラフ
ト共重合体ラテックスの製造方法(請求項3)に関す
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の方法による重合体ラテッ
クスは、共役ジエン単量体、または共役ジエン単量体お
よびこれと共重合可能なエチレン系不飽和単量体を含む
単量体を乳化重合して得られる共役ジエン系ゴムラテッ
クスに、下記に示すグラフト共重合可能な単量体をグラ
フト共重合させることによって得られるグラフト共重合
体ラテックスである。
【0013】ここで、共役ジエン単量体としては、1,
3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどがあげ
られるが、とくに1,3−ブタジエンが好適である。
【0014】共役ジエン系単量体と共重合可能なエチレ
ン系不飽和単量体としては、各種ビニル化合物、オレフ
ィン系化合物があげられるが、とくにメタクリル酸エス
テル;たとえばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ルなど、アクリル酸エステル;たとえばアクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチルなど、芳香族ビニル;たとえばス
チレン、α−メチルスチレンなど、またはそれらの核置
換誘導体;たとえばビニルトルエン、クロルスチレンな
ど、シアン化ビニル;たとえばアクリロニトリルなどが
適当である。これらは、単独あるいは2種類以上の混合
物で使われる。
【0015】また、グラフト重合可能な単量体として
は、芳香族ビニル化合物;たとえばスチレン、α−メチ
ルスチレンなど、あるいはアクリル酸エステル;たとえ
ばアクリル酸メチル、アクリル酸エチルなど、あるいは
メタクリル酸エステル;たとえばメタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチルなど、あるいはアクリロニトリル、
アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられ、これらは単
独で使用することも、また2種以上を併用することもで
きる。
【0016】上記のゴムラテックスは、共役ジエン単量
体100重量部、または共役ジエン単量体およびこれと
共重合可能なエチレン系不飽和単量体を含む混合物であ
る単量体であって、全単量体に占める共役ジエン単量体
の割合が70重量%以上である単量体100重量部を、
好ましくは水60〜200重量部、より好ましくは70
〜150重量部の存在下において乳化重合することによ
って得られる。反応温度は30℃以上、好ましくは35
℃〜80℃、より好ましくは40℃〜60℃である。
【0017】ここで、共役ジエン単量体およびこれと共
重合可能なエチレン系不飽和単量体を含む全単量体に占
める共役ジエン単量体の割合は70重量%以上が好まし
く、70重量%未満では、重合物においてゴムとしての
性質が少なすぎて、強靭性を得ることができない。
【0018】本発明に用いる重合開始剤としては、過硫
酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムな
どの水溶性過硫酸、過酸化水素、クメンハイドロパーオ
キサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイドなどの
過酸化物を一成分とするレドックス系開始剤などを用い
ることができる。
【0019】乳化剤の使用量は、全単量体100重量部
に対して1〜4重量部が好ましい。粒子の表面の乳化剤
不足による、粒子同士の融着あるいは凝斥物の発生がな
いように保つため、乳化剤を重合途中に添加してもよ
い。使用される乳化剤としては、通常のゴム重合に使用
されるものであり、オレイン酸ナトリウムなどの脂肪酸
石ケン、または不均化ロジン酸カリウムなどの樹脂酸石
ケン、ラウリル硫酸ソーダ、ドデシルベンゼンスルホン
酸ソーダなどが例示される。
【0020】なお、メルカプタンなどの連鎖移動剤やア
リルメタアクリレートなどの架橋剤などを使用すること
は何ら制限されるものではない。
【0021】本発明において、ゴムラテックスの重合後
に、未反応単量体を除去する前のゴムラテックスに添加
する電解質としては、有機酸やその金属塩、無機のアル
カリ金属塩などを用いることができる。特に、蟻酸、酢
酸、プロピオン酸、しゅう酸、コハク酸、リンゴ酸、ク
エン酸などのカルボキシル基を含む炭素数が6以下の有
機酸またはその塩、あるいは無機のナトリウム塩やカリ
ウム塩を単独あるいはこれら2種以上組み合わせた混合
物は、ゴムラテックスの泡立ちを、より効果的に抑える
ことができる。
【0022】また、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、
硝酸ナトリウム、硫酸カリウムなどの中性塩を用いる
と、更に効果的にゴムラテックスの泡立ち抑えることが
できるので好ましい。
【0023】上記の電解質は、1〜20重量%の水溶液
の形で、ゴムラテックスに添加するのが好ましい。
【0024】電解質の添加によるゴムラテックスの発泡
性の低下は、ゴムラテックス中の乳化剤によるゴムラテ
ックスの起泡性を電解質により打ち消す効果と、電解質
によりゴムラテックスの微細な凝集体を形成させてゴム
ラテックスの粘度を低減する効果の両方によるものであ
る。ゴムラテックスの凝集が製品の品質の低下を招く場
合には、ゴムラテックスが凝集しない程度の電解質の量
を添加することでも充分にゴムラテックスの発泡性を低
下させることが可能であるが、ゴムラテックスを凝集さ
せることが可能であれば、ゴムラテックスの微細な凝集
体を形成させる程度の電解質を添加すれば、より効果的
にゴムラテックスの発泡を低下できる。
【0025】上記において、ゴムラテックスを凝集させ
るのが可能である場合、電解質を添加して得られるゴム
ラテックス凝集体の粒子径は、0.5μmをこえない大
きさであることが好ましい。ゴムラテックス凝集体の粒
子径が0.5μmをこえると、グラフト重合後の重合体
についてグラフト率の低下を招き、製品の品質が損なわ
れる傾向がある。
【0026】添加する電解質の量は、好ましくはゴムラ
テックスに含まれる乳化剤 100重量部に対して10
〜95重量部、より好ましくは60〜95重量部添加す
るのがゴムラテックスの発泡を抑える上で望ましい。
【0027】未反応単量体を除去する方法としては、特
に限定されるものではないが、減圧下で未反応単量体の
除去を行う方法や、不活性ガスをバブリングする方法な
どの水蒸気を用いない方法において特に本発明は効果的
である。
【0028】グラフト重合後に得られたラテックスは、
ABS樹脂やMBS樹脂の乳化重合による製造法におい
て用いられる標準的な方法によって処理しうる。たとえ
ば重合体ラテックスは公知の酸−塩凝固法;たとえば気
相凝固法、液相凝固法などの方法によって凝固でき、次
いで凝固後に存在する水およびそこに懸濁した重合体の
混合物を、濾過または遠心分離などの方法によって分離
できる。水及びそこに懸濁した重合体の混合物を分離し
た後の湿った重合体は公知の方法で乾燥できる。また、
グラフト重合後に得られたラテックスを噴霧乾燥機によ
って造粒および乾燥することもできる。
【0029】
【実施例】以下、実施例に基づき、本発明を説明する。
なお、本発明は実施例に記載されたものに限られるもの
ではない。尚、実施例中の各評価項目は、下記の方法で
測定した。 (未反応単量体量)三角フラスコにゴムラテックス 約
2グラムを入れて精秤し、これにメチルエチルケトン
2ミリリットルを入れてラテックスを凝固させる。次い
でテトラヒドロフラン 20ミリリットルを入れ、シク
ロヘキサン 0.02グラムを精秤して注入した後に三
角フラスコを栓をして充分振とうし、未反応単量体をテ
トラヒドロフランで抽出する。テトラヒドロフラン相を
マイクロシリンジで採取し、ガスクロマトグラフで未反
応単量体量を測定する。ゴムラテックス中の未反応単量
体量はゴムラテックスの固形分100重量%に対しての
重量%で表す。 (凝斥物量)グラフト重合後のラテックスを100メッ
シュ金網を通して濾過した後、100メッシュ金網上の
固形物を水洗し、乾燥して重量を測定して凝斥物量を求
める。凝斥物量は、濾過したラテックスの重量分を製造
するのに用いられる全単量体重量100重量%に対して
の重量%で表す。 (ゴムラテックス粒子径)ゴムラテックスの粒子径はパ
シフィク・サイエンテフイイク社製のNICOMP粒子
径測定機にて測定する。
【0030】また、実施例及び比較例で用いたゴムラテ
ックスは、下記の方法で製造した。 (ゴムラテックスの製造方法)内部を真空に脱気した内
容積3Lの耐圧重合機に、1,3−ブタジエン 100
重量部当たり、半硬化牛脂脂肪酸カリウム 2.0重量
部、リン酸三カリウム0.44重量部、n−ドデシルメ
ルカプタン 0.2重量部、硫酸第一鉄 0.0014
重量部、エチレンジアミン4酢酸・2ナトリウム 0.
0023重量部、スルホキシル酸ナトリウム・ホルムア
ルデヒド 0.2重量部、純水 77重量部を投入し、
混合攪拌し、40℃に昇温した。所定の温度に到達後、
パラメンタンハイドロパーオキサイド 0.05重量部
添加し、重合を開始した。13時間の反応時間の後に、
固形分濃度46.3重量%、粒径0.080μm、未反
応単量体量2.8重量%のゴムラテックスを得た。
【0031】(実施例1)前述の方法で得られたゴムラ
テックスを、内容量3Lのガラス製の耐真空容器に投入
し、ゴムラテックスの固形分100重量部当たり、硫酸
ナトリウムを0.30重量部添加した。
【0032】次に、このゴムラテックスを60℃に昇温
し、回転数400rpmで攪拌しながら、排気能力18
L/Hrの真空ポンプで減圧し、減圧度が150mmH
gに到達するまでの間で、ゴムラテックス液面の上に蓄
積する泡の層が最も多くなった時の、泡の層とゴムラテ
ックスの界面から泡の層の上端までの距離(以降、発泡
層高さと記載する)を測定した。
【0033】減圧度が150mmHgに到達した時点で
真空ポンプを停止し、窒素で重合機の内圧を大気圧まで
昇圧した後、ゴムラテックスを採取して未反応単量体量
とゴムラテックス粒子径を測定した。
【0034】次に、ゴムラテックスの固形分 100重
量部当たり、メタクリル酸メチル28重量部とスチレン
15重量部との単量体混合物とt−ブチルハイドロパ
ーオキサイド 0.10重量部、オレイン酸 0.03
重量部の混合液を連続追加してグラフト重合を行い、グ
ラフト重合後に得られたラテックスの凝斥物量を測定し
た。結果を表1および表2に示す。
【0035】(実施例2)ゴムラテックスに添加する硫
酸ナトリウムの量を、ゴムラテックスの固形分100重
量部当たり0.59重量部に変える以外は実施例1と同
様の操作を行った。結果を表1および表2に示す。
【0036】(実施例3)ゴムラテックスに添加する電
解質を、ゴムラテックスの固形分100重量部当たり
0.60重量部のしゅう酸に変える以外は実施例1と同
様の操作を行った。結果を表1および表2に示す。
【0037】(実施例4)前述の方法で得られたゴムラ
テックスを、内容量3Lのガラス製の耐真空容器に投入
し、ゴムラテックスの固形分100重量部当たり、硫酸
ナトリウムを0.30重量部添加した。
【0038】次に、このゴムラテックスを60℃に昇温
し、回転数400rpmで攪拌しながら、発泡層高さが
0.15mを維持するように真空ポンプの排気量を調節
しつつ耐真空容器を減圧し、減圧度が150mmHgに
到達するまでの所要時間を測定した。
【0039】減圧度が150mmHgに到達した時点で
真空ポンプを停止し、窒素で重合機の内圧を大気圧まで
昇圧した後、ゴムラテックスを採取して未反応単量体量
とゴムラテックス粒子径を測定した。結果を表1に示
す。
【0040】(実施例5)ゴムラテックスに添加する硫
酸ナトリウムの量を、ゴムラテックスの固形分100重
量部当たり0.59重量部に変える以外は実施例3と同
様の操作を行った。結果を表1に示す。
【0041】(比較例1)硫酸ナトリウムを加えない以
外は実施例1と同様の操作を行った。耐真空容器の内圧
が270mmHgに到達した時点で発泡層高さは0.3
3mであり、耐真空容器内部の上端に泡の層が到達し
た。更に継続して減圧すると、泡が容器から流出した。
結果を表1および表2に示す。
【0042】(比較例2)硫酸ナトリウムを加えない以
外は実施例3と同様の操作を行った。結果を表1に示
す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】 表1の結果から、本発明の方法によれば、ゴムラテック
スの泡立ちを抑えつつ、従来よりも短時間でゴムラテッ
クス中の未反応単量体を除去できることが分かる。
【0045】また、表2の結果から、本発明の方法によ
っても、従来と同様のグラフト重合後の凝斥物量を達成
できることが分かる。
【0046】
【発明の効果】本発明は、ゴムラテックスにグラフト重
合可能な単量体をグラフト重合させることによる重合体
ラテックス製造方法において、短時間でゴムラテックス
から未反応の単量体を除去することにより、生産性の低
下を招くことなくグラフト重合体ラテックスを製造でき
るようにしたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J026 AA67 AA68 AA69 AA71 AC11 AC12 AC32 BA05 BA25 BA27 BA31 BB01 BB02 BB03 CA07 DA04 DA13 DB04 DB13 DB14 DB16 FA04 GA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラテックス状の共役ジエン系ゴムに、こ
    のゴムとグラフト重合可能な1種類以上の単量体をグラ
    フト重合する重合体ラテックスの製造方法において、グ
    ラフト重合前のゴムラテックスに電解質を添加して、電
    解質の存在下でゴムラテックス中の未反応単量体を除去
    した後にグラフト重合を行うことを特徴とするグラフト
    共重合体ラテックスの製造方法。
  2. 【請求項2】 電解質が、カルボキシル基を含む炭素数
    が6以下の有機酸またはその塩、あるいは無機のナトリ
    ウム塩、または無機のカリウム塩である請求項1記載の
    グラフト共重合体ラテックスの製造方法。
  3. 【請求項3】 電解質が中性塩である請求項1記載のグ
    ラフト共重合体ラテックスの製造方法。
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