JP3347868B2 - グラフト共重合体粉体の製法 - Google Patents
グラフト共重合体粉体の製法Info
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Description
(または)乳化剤誘導体を除去することにより、成形体
にしたばあいの透明性、熱安定性の良好なグラフト共重
合体粉体を製造する方法に関する。
リマーとするグラフト共重合体ラテックスからの重合体
の回収は、通常、無機酸、有機酸などの凝固剤と重合体
ラテックスとを接触させて重合体凝固粒子を作製し、さ
らに熱処理、脱水、乾燥することにより行なわれてい
る。しかしながら、これらの方法により回収した粉体中
には、乳化剤および(または)乳化剤誘導体が残存す
る。
の重合体単独で製造した成形体や、この重合体を別種の
合成樹脂、たとえば塩化ビニル樹脂と混合して製造した
成形体の熱安定性を劣化させたり、透明性を低下させた
りするなどの悪影響を与えることが知られている。
不純物を取り除く方法が種々検討されてきており、脱水
工程での水洗水量を増加させる方法、一度水洗、脱水し
た凝固粒子を水中に再分散させ、再び脱水する方法、さ
らには有機溶剤を用いて除去する方法などが提案されて
いる。
は有効な除去効果を発揮しないばあいが多く、効果が認
められるばあいもプロセスが極めて複雑になるなどの難
点を抱えており、効率よくかつ簡単に不純物を除去する
方法の開発が望まれている。
ロセスで、凝固粒子中の乳化剤を除去することができ、
このため成形体にしたばあいの透明性、熱安定性の良好
なグラフト共重合体粉体をうることができる製法を提供
することを目的とする。
とき実情に鑑み鋭意検討を重ねた結果、凝固粒子内部に
含まれる乳化剤に由来する脂肪酸を水溶性の脂肪酸塩に
変化させ、スラリーの脱水を行なうことにより、極めて
容易に凝固粒子内部に存在する乳化剤に由来する脂肪酸
を除去しうることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
する乳化剤を用いた乳化グラフト重合によりえられた、
ゴムを幹ポリマーとするグラフト共重合体ラテックスに
無機酸または有機酸からなる凝固剤を乳化剤のカルボン
酸基に対して2〜30.0当量添加して凝固させたの
ち、ナトリウム含有化合物、カリウム含有化合物、リチ
ウム含有化合物およびアンモニウム含有化合物から選ば
れたアルカリ性物質の少なくとも1種を、凝固スラリー
中に残存する過剰の凝固剤を中和する量(乳化剤のカル
ボン酸基に対して1〜29.0当量)に加えて乳化剤の
カルボン酸基に対して0.1〜3.0当量添加(添加す
るアルカリ性物質の総量は、乳化剤のカルボン酸基に対
して1.1〜32.0当量)したのち、脱水、乾燥させ
ることを特徴とするグラフト共重合体粉体の製法に関す
る。
乳化剤を用いた乳化グラフト重合によりえられた、ゴム
を幹ポリマーとするグラフト共重合体ラテックスに無機
酸または有機酸からなる凝固剤を乳化剤のカルボン酸基
に対して2〜30.0当量添加して凝固せしめられる。
いわゆるゴムを幹ポリマーとするグラフト共重合体ラテ
ックスの製造に用いられる乳化剤のことであり、脂肪酸
塩を80%(重量%、以下同様)以上、さらには85%
以上含有し、残りが他の乳化剤からなるものである。
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノレ
ン酸、リノール酸などのC10〜24の飽和脂肪酸または不
飽和脂肪酸と、塩基性のアルカリ金属化合物(たとえば
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムな
ど)やアンモニアなどから製造されるものである。
アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩などがあげられ
る。
対してC14〜22の直鎖飽和脂肪酸塩を30%以上含むも
のであるばあいには、後記の脱水工程において凝固スラ
リーを50℃以上に保持することにより脂肪酸塩の除去
が効果的に行なわれ、また脱水効率の点でも好ましいも
のとなる。
リスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン
酸、ベヘン酸と塩基性のアルカリ金属化合物(たとえば
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムな
ど)やアンモニアなどとから製造されるものである。
酸と端一の塩基性化合物とから製造される必要はなく、
たとえば牛脂肪酸石鹸のように多くの脂肪酸の混合物の
塩として製造されたものであってもよい。
合体ラテックスとは、幹ポリマーとなるゴムをまず通常
の乳化重合法により製造し、ついで、えられたゴムラテ
ックスの存在下でゴムラテックスにグラフト重合しうる
単量体を通常の乳化重合によりグラフト重合させること
によってえられるものである。
グラフト共重合体粒子の平均粒子径としては500〜3
500A、さらには700〜3000Aのものが成形体
にしたばあいの耐衝撃性や透明性の点から好ましく、固
形分含量としては20〜45%、さらには25〜40%
であるのがグラフト共重合体ラテックス粒子の合一を防
ぎ、さらには、工業的な生産性向上の点から好ましい。
常0.7〜5%、さらには1〜4%程度の脂肪酸塩を主
成分とする乳化剤が含まれている。
成する単量体としては、たとえばブタジエン、イソプレ
ン、クロロプレンなどのジエン系単量体、ブチルアクリ
レート、オクチルアクリレートなどのアクリル酸アルキ
ルエステル系単量体などがあげられる。これらは単独で
用いてもよく2種以上併用してもよい。なお、前記アク
リル酸アルキルエステル系単量体のアルキル基の炭素数
は4〜11、なかんづく5〜7であることが好ましい。
(40%以下、さらには30%以下)を共重合可能な単
量体とおきかえて使用してもよい。
ばメチルメタクリレート、エチルメタクリレートなどの
C1〜4のアルキル基を有するアルキルメタクリレー
ト;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのビニ
ルシアン;スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族
ビニル;塩化ビニル、臭化ビニルなどのハロゲン化ビニ
ルなどがあげられる。さらに、架橋剤として、ジビニル
ベンゼン、モノエチレングリコールジメタクリレート、
ポリエチレングリコールジメタクリレートなどを用いる
ことができるが、本発明はかかる具体例のみに限定され
るものではない。また、これらは単独で用いてもよく2
種以上を併用してもよい。
ましい具体例としては、たとえば全量が100部(重量
部、以下同様)になるようにブタジエン50〜100
部、スチレン0〜50部、ブタジエンおよびスチレンと
共重合可能な単量体0〜20部および架橋剤0〜5部を
乳化重合することによりえられるゴムなどがあげられ
る。
させて共重合体をうるときに用いられる単量体として
は、たとえばメチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、オクチルアクリレートなどの
C1〜11のアルキル基を有するアルキルアクリレー
ト;メチルメタクリレート、エチルメタクリレートなど
のC1〜4のアルキル基を有するアルキルメタクリレー
ト;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのビニ
ルシアン;スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族
ビニル;塩化ビニル、臭化ビニルなどのハロゲン化ビニ
ルなどがあげられる。さらに、架橋剤として、ジビニル
ベンゼン、モノエチレングリコールジメタクリレート、
ポリエチレングリコールジメタクリレートなどを用いる
ことができるが、本発明はかかる具体例のみに限定され
るものではない。また、これらは単独で用いてもよく、
2種以上を併用してもよい。
フト共重合体の組成の具体例としては、たとえばグラフ
ト共重合体全量が100部になるようにゴム10〜90
部、好ましくは20〜80部およびグラフト成分10〜
90部、好ましくは20〜80部からなる共重合体があ
げられる。
しては、グラフト成分の全量が100部になるように、
メチルメタクリレート30〜70部、スチレン30〜7
0部、その他の共重合可能な単量体0〜20部および架
橋剤0〜5部であるのが好ましい。
ラテックスの具体例としては、たとえばいわゆるMBS
樹脂ラテックスとよばれているラテックス、ABS樹脂
ラテックス、AAS樹脂ラテックスなどがあげられる
が、これらに限定されるものではない。
合体ラテックスを凝固させる際の凝固剤である酸の具体
例としては、たとえば硫酸、塩酸、リン酸、硝酸などの
無機酸類、酢酸、無水酢酸、蟻酸などの有機酸類などが
あげられるが、これらに限定されるものではない。これ
らは単独で用いてもよく2種以上併用してもよい。
カルボン酸基(カルボキシル基およびそれに由来する基
をあわせたものを意味する)に対して2〜30.0当
量、好ましくは4〜20.0当量添加するのが凝固を完
全に行なう点から好ましい。このため、凝固後のスラリ
ー中には、通常、過剰に添加した酸が残存する。
る凝固スラリーを形成する凝集体の平均粒子径は30〜
300μm程度のものである。
してえられる凝固スラリーは、通常、蒸気または電熱器
などによって、たとえば50〜100℃の温度に10分
〜1時間保持するなどの熱処理が行なわれる。この熱処
理は、共重合体ラテックス粒子を融着合体させ、凝固粒
子の強度を上げるために行なわれる処理である。
添加する時期は、この熱処理の前でも後でもとくに限定
されないが、凝固粒子が破砕されにくいという点から熱
処理後が好ましい。
ナトリウム含有化合物、カリウム含有化合物、リチウム
含有化合物およびアンモニウム含有化合物から選ばれた
アルカリ性物質の少なくとも1種を、凝固スラリー中に
残存する過剰の凝固剤を中和する量(乳化剤のカルボン
酸基に対して1〜29.0当量)に加えて乳化剤のカル
ボン酸基に対して0.1〜3.0当量添加(添加するア
ルカリ性物質の総量は、乳化剤のカルボン酸基に対して
1.1〜32.0当量)する。
リー中に残存する凝固剤を中和する量よりもさらに多く
添加する理由は、凝固粒子内部に含まれる乳化剤に由来
するフリーの脂肪酸を水溶性の脂肪酸塩に変化させ、後
述する脱水工程において該脂肪酸塩を凝固粒子から除去
されやすくするためである。
して、水溶性の塩をつくる点から前述のごときNaO
H、Na2 CO3 、蟻酸ナトリウムのごときナトリウム
含有化合物、KOH、K2 CO3 、蟻酸カリウムのごと
きカリウム含有化合物、LiOH、Li2 CO3 のごと
きリチウム含有化合物およびアンモニア水、炭酸アンモ
ニウムのごときアンモニウム含有化合物から選ばれたア
ルカリ性物質の少なくとも1種が使用されるが、なかで
も水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが取扱いやす
いという点から好ましい。
リー中に存在する過剰の酸を中和する量(通常、乳化剤
のカルボン酸基に対して1〜29.0当量)に加えて乳
化剤のカルボン酸基に対して0.1〜3.0当量、好ま
しくは0.2〜1.5当量の範囲で添加される(添加す
るアルカリ性物質の総量は、乳化剤のカルボン酸基に対
して通常は1.1〜32.0当量、好ましくは1.2〜
30.5当量である)。前記添加量が0.1当量より少
ないばあいには、スラリーに含まれるフリーの脂肪酸か
ら脂肪酸塩になる量が少なく、除去されるフリーの脂肪
酸の量が少なくなるために、グラフト共重合体粉体の熱
安定性および該粉体からえられる成形体の透明性、熱安
定性を改良する効果が小さくなる。一方、3.0当量を
こえるばあいには、凝固スラリーのpHが高くなりす
ぎ、脱水後の乾燥時にグラフト共重合体が着色するなど
し、グラフト共重合体本来の特性が低下する。
10〜30%)でも用いることができるが、反応の均一
性、取扱いやすさの点から水溶液として加えるのが好ま
しい。
もとくに限定はなく、通常の方法で行なえばよい。
添加が終了したのち、えられた凝固スラリーの脱水を行
なう。
塩を30%以上含む脂肪酸塩を乳化剤の主成分として使
用したばあい、脱水時の凝固スラリーの温度は50℃以
上、さらには60〜80℃に保持することが望ましい。
これは、脱水によりグラフト共重合体粒子をとりだす際
に、中和によって生成した脂肪酸塩を溶解しやすくする
ためであり、該温度より低い温度になると、乳化剤であ
る脂肪酸塩の一部がグラフト点付近になり、水への溶解
性が低下して除去されにくくなったり、系の粘度が上昇
して脱水効率の低下を引き起こしやすくなる。
脱水機などによって脱水を行なうが真空脱水機を用いる
のが凝固粒子の破砕が少ない点から好ましい。
乾燥機などを用いてたとえば50〜60℃、20時間程
度乾燥することにより、熱安定性、成形体の透明性、熱
安定性が良好なグラフト共重合体粉体がえられる。
平均粒径が30〜300μmである。また、えられた粉
体を、たとえば塩化ビニル樹脂に配合してえられた成形
品の透明性は、本発明方法で処理を行なっていないばあ
いにくらべて良好になっており、熱安定性についても同
様に向上する。
用途としては、塩化ビニル樹脂の耐衝撃性、加工性、低
温ぜい化性などを改良する改質剤やメッキ用ABS樹
脂、耐熱性ABS樹脂などがある。
造法を実施例にもとづき説明するが、本発明はこれらの
実施例のみに限定されるものではない。
硫酸第一鉄 0.002部、エチレンジアミン四酢酸二
ナトリウム 0.005部、リン酸三カリウム0.2
部、ホルムアルデヒドスルフォキシル酸ソーダ 0.2
部、ブタジエン75部、スチレン 25部、ジビニルベ
ンゼン 1.0部およびジイソプロピルベンゼンハイド
ロパーオキサイド 0.1部を内容量5リットルの撹拌
機付き重合容器に仕込み、反応温度50℃で5時間重合
させ、転化率98%のゴムラテックスをえた。ゴムラテ
ックスにおけるゴム粒子の平均粒子径は1000A、固
形分含量は30%であった。
分60部)、水 90部、オレイン酸ナトリウム石鹸
0.5部、硫酸第一鉄 0.002部、エチレンジアミ
ン四酢酸二ナトリウム 0.004部、ホルムアルデヒ
ドスルフォキシル酸ソーダ0.1部、スチレン 20部
およびメチルメタクリレート 20部を内容量 5リッ
トルの撹拌機付き重合容器に仕込み、反応温度60℃で
3時間重合させ、転化率99%のグラフト共重合体ラテ
ックスをえた。グラフト共重合体ラテックスにおけるグ
ラフト共重合体粒子の平均粒子径は1400A、固形分
含量は30%であった。
トルに、10%塩酸248ml(乳化剤のカルボン酸基
に対して10.0当量に相当)と水3リットルとを加え
てグラフト共重合体ラテックスを凝固スラリーにしたの
ち、電熱器を用いて70℃で10分間熱処理を行なっ
た。
リウム水溶液270ml(乳化剤のカルボン酸基に対し
て9.8当量に相当)を1分間にかけて添加した。この
スラリーを室温まで冷却したのち吸引口過によって脱水
し、さらに箱型乾燥機を用いて60℃で20時間乾燥さ
せて、白色、粉末状、平均粒径160μmのグラフト共
重合体粉体をえた。
られた脂肪酸(オレイン酸ナトリウム石鹸に由来するオ
レイン酸)の約30%しか含まれていなかった。なお、
この数値は、乾燥したグラフト共重合体粉体5g中に含
まれる脂肪酸をクロロホルム75ml、エタノール50
ml中へ注出したのち、ここへ0.37%塩酸、0.4
0%水酸化ナトリウム水溶液を滴下して電位差滴定(電
位差自動滴定装置AT−117;京都電子工業(株)
製)を行なうことにより求められた(以下の結果も同様
である)。
ル樹脂と混練したシート状成形体の透明性、熱安定性を
下記の方法にしたがって調べた。結果を表1に示す。
ジオクチル錫メルカプト系安定剤(TVS#8831;
日東化成(株)製)1.2部およびステアリン酸カルシ
ウム1部をポリ塩化ビニル樹脂(商品名:カネビニル
S1001、鐘淵化学工業(株)製)100部に配合
し、180℃で8分間ロールにて加熱混練したのち、2
00℃で15分間プレス成形を行ない、透明性測定用テ
ストピース(長さ5cm、幅5cm、厚さ6mm)を作
製した。
7105にもとづき透明性の測定を行なった。
と同様の方法により、熱安定性測定用テストピース(長
さ3cm、幅5cm、厚さ1mm)を作製した。
7212にもとづき熱安定性の測定を行ない、以下の
評価基準にもとづいて評価した。
重合体ラテックスを凝固させたのち、熱処理を行なっ
た。
水溶液を添加せずに実施例1と同様に脱水、乾燥を行な
って、白色、粉末状、平均粒径160μmのグラフト共
重合体粉体をえた。
ていた高級脂肪酸は、まったく除去されなかった。
ル樹脂と混練したシート状成形体の透明性、熱安定性を
実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
ナトリウム40%、パルミチン酸ナトリウム27%、ス
テアリン酸ナトリウム24%含有) 2.5部、硫酸第
一鉄 0.002部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリ
ウム 0.005部、リン酸三カリウム 0.2部、ホ
ルムアルデヒドスルフォキシル酸ソーダ0.2部、ブタ
ジエン 75部、スチレン 25部、ジビニルベンゼン
1.0部およびジイソプロピルベンゼンハイドロパー
オキサイド 0.1部を内容量5リットルの撹拌機付き
重合容器に仕込み、反応温度50℃で5時間重合させ、
転化率98%のゴムラテックスをえた。ゴムラテックス
におけるゴム粒子の平均粒子径は1200A、固形分含
量は33%であった。
分60部)、水 90部、牛脂脂肪酸ナトリウム石鹸
0.5部、硫酸第一鉄 0.002部、エチレンジアミ
ン四酢酸二ナトリウム 0.004部、ホルムアルデヒ
ドスルフォキシル酸ソーダ0.1部、スチレン 20部
およびメチルメタクリレート 20部を内容量5リット
ルの撹拌機付き重合容器に仕込み、反応温度60℃で3
時間重合させ、転化率99%のグラフト共重合体ラテッ
クスをえた。グラフト共重合体ラテックスにおけるグラ
フト共重合体粒子の平均粒子径は1500A、固形分含
量は32%であった。
トルに、10%塩酸100ml(乳化剤のカルボン酸基
に対して4.2当量に相当)と水3リットルとを加えて
グラフト共重合体ラテックスを凝固スラリーにしたの
ち、電熱器を用いて70℃で10分間熱処理を行なっ
た。
リウム水溶液100ml(乳化剤のカルボン酸基に対し
て4.0当量に相当)を1分間にかけて添加したのち、
スラリー温度を65℃程度に保持しながらこのスラリー
を吸引口過によって脱水し、さらに箱型乾燥機を用いて
60℃で20時間乾燥させて、白色、粉末状、平均粒径
160μmのグラフト共重合体粉体をえた。
られた脂肪酸(牛脂肪酸ナトリウム石鹸に由来する脂肪
酸)の約30%しか含まれていなかった。
ル樹脂と混練したシート状成形体の透明性、熱安定性を
実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
重合体ラテックスを凝固させたのち、熱処理を行なっ
た。
ウム水溶液130ml(乳化剤のカルボン酸基に対して
3.7当量に相当)を添加したのち、実施例2と同様に
脱水、乾燥を行なって、白色、粉末状、平均粒径160
μmのグラフト共重合体粉体をえた。
られた高級脂肪酸の約55%しか含まれていなかった。
ル樹脂と混練したシート状成形体の透明性、熱安定性を
実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
重合体ラテックスを凝固させたのち、熱処理を行なっ
た。
リウム水溶液95ml(乳化剤のカルボン酸基に対して
3.8当量に相当)を添加したのち、実施例2と同様に
脱水、乾燥を行ない、白色、粉末状、平均粒径160μ
mのグラフト共重合体粉体をえた。
られた脂肪酸の約50%しか含まれていなかった。
ル樹脂と混練したシート状成形体の透明性、熱安定性を
実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
重合体ラテックスを凝固させたのち、熱処理を行なっ
た。
水溶液を添加せずに実施例2と同様に脱水、乾燥を行な
い、白色、粉末状、平均粒径160μmのグラフト共重
合体粉体をえた。
ていた脂肪酸は、まったく除去されなかった。
ル樹脂と混練したシート状成形体の透明性、熱安定性を
実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
重合体ラテックスを凝固させたのち、熱処理を行なっ
た。
リウム水溶液63ml(乳化剤のカルボン酸基に対して
2.5当量に相当)を添加したのち、実施例2と同様に
脱水、乾燥を行なって、平均粒径160μmのグラフト
共重合体粉体をえた。
ている塩酸の中和に消費されたため、グラフト共重合体
粉体に含有されていた脂肪酸はまったく除去されなかっ
た。
ル樹脂と混練したシート状成形体の透明性、熱安定性を
実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
めて簡易なプロセスで、凝固粒子中の乳化剤を除去する
ことができ、このため成形体にしたばあいの透明性、熱
安定性の良好なグラフト共重合体粉体をうることができ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 脂肪酸塩を主成分とする乳化剤を用いた
乳化グラフト重合によりえられた、ゴムを幹ポリマーと
するグラフト共重合体ラテックスに無機酸または有機酸
からなる凝固剤を乳化剤のカルボン酸基に対して2〜3
0.0当量添加して凝固させたのち、ナトリウム含有化
合物、カリウム含有化合物、リチウム含有化合物および
アンモニウム含有化合物から選ばれたアルカリ性物質の
少なくとも1種類を、凝固スラリー中に残存する過剰の
凝固剤を中和する量(乳化剤のカルボン酸基に対して1
〜29.0当量)に加えて乳化剤のカルボン酸基に対し
て0.1〜3.0当量添加(添加するアルカリ性物質の
総量は、乳化剤のカルボン酸基に対して1.1〜32.
0当量)したのち、脱水、乾燥させることを特徴とする
グラフト共重合体粉末の製法。 - 【請求項2】 前記脂肪酸塩を主成分とする乳化剤が、
C14〜22の直鎖飽和脂肪酸塩を30重量%以上含む脂肪
酸塩を主成分とする乳化剤であり、前記脱水が、凝固ス
ラリーを50℃以上に保持しながら行なう脱水である請
求項1記載の製法。
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