JPS6274908A - 金属腐蝕性が小さいゴム状重合体の製造方法 - Google Patents

金属腐蝕性が小さいゴム状重合体の製造方法

Info

Publication number
JPS6274908A
JPS6274908A JP21596985A JP21596985A JPS6274908A JP S6274908 A JPS6274908 A JP S6274908A JP 21596985 A JP21596985 A JP 21596985A JP 21596985 A JP21596985 A JP 21596985A JP S6274908 A JPS6274908 A JP S6274908A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
activator
weight
emulsion polymerization
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP21596985A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0678392B2 (ja
Inventor
Shinichiro Iwanaga
伸一郎 岩永
Tatsuaki Matsunaga
松永 龍昭
Koji Nobuyo
延与 弘次
Yasuhiko Takemura
竹村 泰彦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Synthetic Rubber Co Ltd filed Critical Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority to JP60215969A priority Critical patent/JPH0678392B2/ja
Publication of JPS6274908A publication Critical patent/JPS6274908A/ja
Publication of JPH0678392B2 publication Critical patent/JPH0678392B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、乳化重合によって金属含有量の少ないゴム状
重合体を製造する方法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、水に殆ど不溶の単量体をセッケン、界面活性剤な
どの乳化剤で小さい粒子として水相中に分散させ、ベル
オクソニ硫酸カリウム、過酸化水素、α−クミルヒドロ
ペルオキシドなどの水溶性重合開始剤を用いて乳化重合
を行いゴム状重合体を得ることは、広〈実施されている
例えば乳化重合によってスチレン−ブタジェンゴム(S
 B R)を得るには、I)いわゆるホントラバーレス
ピーまたはコールドラバーレスピーによって乳化重合し
く重合工程)、ii)減圧下または減圧水蒸気蒸溜によ
って単量体を回収しく回収工程)、1ii)更に重合体
ラテックスに食塩水などの電解質を加えてクリーム化し
、次に希硫酸などの凝固剤を加えてゴム分が凝集した多
孔性のクラムとセラム(漿液)に分離し、該クラムを洗
浄しく分離工程)、iv)最後にクラムを乾燥する(乾
燥工程)方法が採用されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
以上のように従来の乳化重合では、一般に乳化剤には対
イオンとしてカリウム、ナトリウムなどのアルカリ金属
を含むアニオン系活性剤が広く使われており、また生成
した重合体ラテックスを分離する工程でも凝固剤として
塩化ナトリウム、塩化カルシウムなどの金属化合物が用
いられている。
このため、これらの金属イオンが重合体中に必ず残留し
、これは重合体ラテックスを凝固、水洗しても殆ど除去
することはできず、通常の乳化重合−凝固剤を用いた重
合体の製造方法では金属含有量を低減させることは極め
て困難である。
従って通常の乳化重合によって得られた重合体を金属へ
の塗料、接着剤、シール剤などの用途に用いた場合、該
重合体中に含まれる金属イオンによる金属表面の腐蝕性
の問題が生起することが多い。
本発明者らは、以上のような欠点を解消するため、乳化
重合によって重合体を得るに際し、乳化剤としてノニオ
ン系活性剤(非イオン性活性剤)を用い該ノニオン系活
性剤の曇点未滴の温度で乳化重合を行った後、得られた
重合体ラテックスを前記合点以上の温度に加熱すること
により凝固剤を用いずに凝固させることにより金属イオ
ンを殆ど含まない重合体を製造する方法を提案した(特
願昭59−170390号明細書)。
かかる発明は、乳化剤としてノニオン系活性剤のみを用
い、かつ重合温度および凝固温度を調整することのみで
、極めて金属含量の少ない重合体を得ることができ、工
業上の意義は大である。
しかしながら、乳化剤としてノニオン系活性剤のみを用
いて乳化重合する場合は、乳化重合温度および単量体回
収工程の温度を該ノニオン系活性剤の着点温度未満とせ
ねばならず操作条件が限定されること、また得られる重
合体ラテックスは単量体回収の段階などの高温において
一般に不安定な状態となるなどの好ましくない場合があ
ることが判明した。
本発明は、かかる技術的課題を背景になされたもので、
乳化重合においてゴム状重合体を製造するに当たり、少
なくともイオン性活性剤を用いて乳イ3重合することに
より七ツマー回収工程などの高温下での重合体ラテック
スの安定性を確保し、かつ凝固時にはノニオン系活性剤
の特性を利用して実施し、かくて金属イオンを殆ど含ま
ないゴム状重合体を得ることを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
即ち本発明は、乳化重合によってゴム状重合体を得るに
際し、乳化剤として少なくともイオン性活性剤を用い乳
化重合を行った後、次いで得られた重合体ラテックスを
ノニオン系活性剤および金属を含まない電解質の存在下
に加熱することによりゴム状重合体を凝固させることを
することを特徴とするゴム状重合体の製造方法を提供す
るものである。
本発明の乳化重合による重合体は、特に限定するもので
はないが、ゴム状重合体が、ポリブタジェン、ポリイソ
プレン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ブタ
ジエン−スチレン共重合体、ポリクロロプレンなどのジ
エン系重合体、あるいはこれらにエポキシ基、水酸基、
カルボキシル基、アミノ基およびアルキルエステル基な
どの群から選ばれた少なくとも1種の官能基を有する変
性ジエン系重合体であってもよい。
かかる変性ジエン系重合体の具体例としては、例えば(
a)エポキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基お
よびアルキルエステル基の群から選ばれた少なくとも1
種の官能基を有する単量体、例えばメタクリル酸、アク
リル酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸、グリシジ
ル(メタ)アクリレート、グリシジルアリルエーテル、
グリシジルビニルエーテル、ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)ア
クリレートなどを1〜20重量%、(b)アクリロニト
リル10〜50重量%、(c)ブタジェンおよび/また
はイソプレン30〜80重量%を乳化重合して得られる
重合体を挙げることができる。
本発明の乳化重合において乳化剤として使用されるイオ
ン性活性剤とは、アニオン系活性剤、カチオン系活性剤
、あるいは両性活性剤である。
アニオン系活性剤としては、例えば石鹸、ロート油、乳
化油、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ドデシルベン
ゼンスルホン酸塩、オレイン酸塩、アルキルベンゼンス
ルホン酸塩、ジアルキルスルホ琥珀酸塩、リグニンスル
ホン酸塩、アルコールエトキシサルフエイト、第2級ア
ルカンスルホネート、α−オレフィンスルホン酸、タモ
ールなどを挙げることができる。
また、カチオン系活性剤としては、例えばアルキルトリ
メチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウ
ム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルベンジルジメ
チルアンモニウム塩などを挙げることができる。
更に、両性活性剤としては、アルキルベタイン、アルキ
ルジエチレントリアミノ酢酸などを挙げることができる
なお、これらのイオン性活性剤は、1種でもまたは2種
以上を併用することもできる。
これらのイオン性活性剤は、乳化重合時の乳化剤として
必須の成分であり、例えば乳化重合時にノニオン系活性
剤のみを用いる場合には、乳化重合温度が限定され、ま
た重合後得られる重合体ラテックスの安定性が悪く、例
えば単量体回収時に重合体ラテックスの凝固が生起する
ことがある。
次に、本発明の乳化重合において使用されるノニオン系
活性剤は、低濃度で著しい表面活性を示す物質の中、水
溶液中で電離しないもであり、具体的には、例えばポリ
オキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマ
ー、アルキルスルフィニルアルコール、脂肪酸モノグリ
セリドなどを挙げることができる。
かかるノニオン系活性剤の水溶液を加熱していく時、初
めて曇りを生ずる温度を着点と云い、ノニオン系活性剤
水溶液に生ずる特有の現象である。
前記着点は、熱力学的には下部臨界溶解温度(LC3T
)に対応する。ここで下部臨界溶解温度とは、次のよう
なものである。即ち一般にノニオン系性剤−水系の相互
溶解曲線を描くと、これを別名凸点曲線と指称する。こ
の曲線より下は均一な一相系であり、該曲線より上は二
相系を示している。かかる曲線の一番下部に相当する点
の温度をLC3Tと称し、各組成での該曲線上の点に対
応する温度を合点と云う。
従って、ある組成のノニオン系活性剤水溶液の温度を上
げていくと、前記曲線と交わる点よりも上、即ち合点以
上の温度で白濁−相分離と云う現象が現れ、均一相だっ
た系が水相と活性剤相の二相に分離するのである。この
現象は、水相のノニオン系活性剤濃度の低下、言い換え
れば該活性剤が水にv1溶になったと言え、かかる現象
がノニオン系活性剤に特徴的に現れるのである。
このように、合点以上の温度ではノニオン系活性剤は水
に難溶となり、界面活性剤としての活性が失われ、これ
は例えばアニオン系活性剤に酸、多価金属イオンなどを
加えることにより水溶性を低下させ重合体ラッテクスを
凝固させる従来の前記分離工程に対応している。
即ち、少なくとも乳化重合によって得られる重合体ラテ
ックス中にかかるノニオン系活性剤が存在すれば合点の
現象を利用することにより該重合体の凝固を容易にする
ことが可能となる。
ただしノニオン系活性剤水溶液の合点と重合体ラテック
スの凝固温度とは必ずしも一致しないが、前者と後者の
温度には相関関係があり、本発明では、凝固温度の目安
としてかかるノニオン系活性剤の合点を利用するもので
ある。
本発明に用いられるノニオン系活性剤としては、前記に
例示した化合物を1種単独で使用するか、あるいは2種
以上を併用してもよく、乳化重合条件あるいは凝固条件
によって適宜選択される。
例えば、ノニオン系活性剤の合点は、20〜110℃が
好ましく、あまり低いと重合体ラテックスの安定性が不
充分であり、逆に高すぎると凝固に高い温度を要し実用
的ではない。
また、単量体回収工程で水蒸気蒸溜などにより温度を高
くする場合は合点以上の温度となり、得られた重合体ラ
テックスが凝固する恐れもあるので、乳化重合時にかか
るノニオン系活性剤を併用する場合は、水蒸気蒸溜を行
う温度以上の合点を有するノニオン系活性剤を予め選択
することが好ましい。
更に、高い合点を有するノニオン系活性剤をイオン性活
性剤とともに乳化剤として併用し乳化重合、単量体回収
を行った後、低い合点を有する非イオン性活性剤、その
他アルコール、脂肪酸などを加え該合点を下げることに
より凝固温度を下げることも可能である。
本発明におけるノニオン系活性剤は、乳化重合時に前記
イオン性活性剤とともに乳化重合レスビーに加えてもよ
く、また乳化重合時には加えることな(乳化重合後、単
量体回収後に重合体ラテックス中に添加してもよい。
しかしながら、乳化重合時に乳化剤としてイオン性活性
剤とともにかかるノニオン系活性剤を併用した方が、得
られる重合体の金属含量をより少なくすることが可能で
あり、また工程操作上別途単量体回収後にノニオン系活
性剤を添加する必要もないので好都合である。
これら活性剤の使用割合は、単量体100重量部当たり
、イオン性活性剤が0.1〜10重量部、好ましくは0
.2〜6.0重量部、ノニオン系活性剤が1〜15重量
部、好ましくは2〜12重量部であり、かつイオン性活
性剤/ノニオン系活性剤の重量比が0.O2N2.0、
好ましくは0.1〜1.0である。
イオン性活性剤の使用量が0.1重量部未満では、単量
体の乳化が不充分なことがあり、また乳化重合の際にノ
ニオン系活性剤を併用する場合には、七ツマー回収時に
ノニオン系活性剤の割合が多くなり過ぎて共重合体ラテ
ックスの安定性が悪化する場合があり、一方10重量部
を越えると重合体ラテックスの凝固性が不充分となり実
用的でなく、また得られる重合体の金属含量が多(なる
場合がある。
また、ノニオン系活性剤の使用量が1重量部未満の場合
には、後記するように金属を含まない電解質を添加した
後、加熱しても重合体ラテックスの凝固を生起させるこ
とができない場合があり、一方15重量部を越えると乳
化重合時にかかるノニオン系活性剤を(イオン性活性剤
とともに)併用する場合には得られる重合体ラテックス
の粘度が高すぎたり、かえってラテックスの安定性が悪
化したりする。
更に、イオン性活性剤/ノニオン系活性剤の重量比が0
.01未満では乳化重合後、得られる重合体ラテックス
の安定性が悪化したり、単量体回収の段階で不安定にな
り、一方2.0を越えると凝固時に共重合体ラテクッス
が凝固時に極端な高温を要するか、あるいは多量の電解
質の添加が必要となり、実用的ではない。
本発明では、乳化重合時に少なくともイオン性活性剤を
使用しているため、乳化剤としてノニオン系活性剤を単
独で使用して乳化重合する場合とは異なり、かかるノニ
オン系活性剤の存在する重合体ラテックスを加熱しただ
けでは、凝固は不可能である。
このため、前記のように重合体ラテックス中に、ノニオ
ン系活性剤のほかに金属を含まない電解質を存在させる
ことが必要である。
かかる金属を含まない電解質としては、例えば硫酸アン
モニウム、塩化アンモニウム、燐酸アンモニウム、硝酸
アンモニウムまたは酢酸アンモニウムなどの無機塩を挙
げることができるが、これらに限定されるものではない
かかる金属を含まない電解質は、1種単独で使用するこ
とも、また2種以上を併用することもできる。
かかる電解質の使用割合は、重合体ラテックス中の重合
体成分100重量部当たり5〜20重量部、好ましくは
7〜15重量部であり、5重量部未満では凝固が不充分
な場合があり、一方20重量部を越えて使用しても不経
済であり、また凝固性も殆ど変わらない。
なお、本発明において、ノニオン系活性剤を乳化重合時
に使用しない場合は、該活性剤の添加時期は乳化重合後
でかつ単量体回収後に、また金属を含まない電解質の添
加時期はいずれの場合にも単量体回収後に実施すること
が好ま−しい。
このようにして、乳化重合された後、(更に、単量体回
収された後)、得られた重合体ラテックスをノニオン系
活性剤および金属を含まない電解質の存在下に加熱する
ことにより、重合体ラテックスを凝固させる。
この場合の加熱温度は、特に限定されるものではなく、
使用するイオン性活性剤/ノニオン系活性剤の種類、量
、比率、用いる電解質の種類、量によって任意に調整す
ることができるが、通常、40〜150℃、好ましくは
60〜120℃に8周整する。40°C未満ではラテッ
クスが不安定となり生産上問題があり、一方150℃を
越えるとポリマーのゲル化が起こる場合があり、好まし
くない。
このようにして、少なくともイオン活性剤を用いて乳化
重合し重合体ラテックスを得、通常、七ツマー回収をし
た後、ノニオン系活性剤および金属を含まない電解質の
存在下にこれを加熱すれば、金属を含まない電解質の存
在と加熱との作用により、イオン性活性剤相およびノニ
オン系活性剤相が分離し、その結果重合体ラテックスの
凝固が容易に実現される。
本発明に適用される乳化重合について具体的に説明する
と、まず乳化重合に際しては乳化剤としてイオン性活性
剤、場合によりノニオン系活性剤を併用し、その他に一
般的な重合薬剤を用いるが、この場合もなるべくアルカ
リ金属などの金属化合物を含まないものを使用すること
が効果的である。
ただし、これらの薬剤は使用量が微量であるため、さし
て問題とはならない。
乳化重合は、重合開始剤として過酸化物、レドックス系
化合物、アゾ系化合物、過硫酸塩などの重合開始剤を用
い、通常の乳化重合方法により実施すればよい。
その他必要に応じ分子量調整剤などを用いても構わない
また単量体種も乳化重合可能なものであれば全て応用で
き、得られる分子量などの制限もない。
乳化重合は、酸素を除去した反応器中で行われる。
単量体、イオン性活性剤(場合によりノニオン系活性剤
を併用する)、分子量調整剤、重合開始剤などは、反応
開始前に全量添加しても、反応開始後任意に分割添加し
てもよ(、反応途中で温度、攪拌などの条件を任意に変
更することもできる。
なお重合方式は、連続式、回分式のいずれであってもよ
い。
このようにして得られた重合体ラテックスを減圧下また
は水蒸気蒸溜などの通常の単量体回収手段により単量体
を回収した後、該重合体ラテックス中に(乳化重合時に
ノニオン系活性剤を併用していない場合には、該ノニオ
ン系活性剤を添加するとともに)金属を含まない電解質
を添加し、次いで所定の温度に加熱すれば、イオン性活
性剤相およびノニオン系活性剤相が相分離する結果、瞬
時に重合体が析出し、該重合体を分離することができる
加熱は回分式で容器中で加熱してもよいし、連続的に加
熱してもよい。
なお凝固温度が100°Cを越える場合は、加熱装置の
ほか、加圧装置も必要となる。
凝固後は、分離された重合体を水洗、乾燥し、製品重合
体を得ることができる。
このようにして得られた本発明の乳化重合方法による重
合体は、通常の乳化重合によって得られた重合体に比し
アルカリ金属、アルカリ土類金属などの金属イオンの含
有量が極めて微量である。
〔作用〕
本発明は、イオン性活性剤とノニオン系活性剤とを使用
することにより、未反応単量体回収時の重合体ラテック
スの安定性を確保し、かつ凝固の際にはノニオン系活性
剤の特性を利用して加熱により重合体を分離させること
により、金属イオン含量の極めて小さい重合体を得るも
のである。
その結果、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹
脂などと混合、硬化して金属に対する耐腐蝕性に優れた
材料が得られる。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
なお、実施例中において重合体中の金属イオンの定量は
下記のようにして求めた。
「重合体中の金属イオンの定量」 i)重合体を白金坩堝中700℃で焼き灰化させる。
ii )残った灰分を1規定塩酸に溶解する。
iii )適当な濃度に希釈して原子吸光測定装置で水
溶液の各金属の濃度を求める。
iv)前記iii )項の値より重合体中の金属イオン
の含有量を計算し算出する。
実施例1〜5、比較例1〜6 下記に示す乳化重合レスピーを用い、内容積2(lのオ
ートクレーブ中で20℃で乳化重合を実施した。
乳化重合レスピー        (重量部)ブタジェ
ン              65アクリロニトリル
          35水            
          220ポリオキシエチレン ノニルフェニルエーテル*1  、     5ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ソータ;   1.0第三級ドデ
シルメルカプタン;0.2 過硫酸アンモニウム         0.25シアノ
エチル化ジエタノールアミン、   0.15*1)花
王石鹸口菊製、エマ着点ン920曇点82℃ 重合転化率90%に達した後、単量体100重量部当た
り0.2重量部のヒドロキシルアミン硫酸塩を添加し重
合を停止させた。
続いて加温し、減圧下で約70“Cにて水蒸気蒸溜によ
り残留単量体を回収した後、老化防止剤としてアルキル
化フェノールを2重量部添加し、次いで硫酸アンモニウ
ム10重量部を20重量%水溶液として添加した後、9
0℃に加熱して重合体ラテックスを凝固した。
生成したクラムを取り出し水洗後50℃減圧下で乾燥し
評価用のサンプルを得た(実施例1)。
同様にして乳化剤の種類、加熱(凝固)温度を変え、電
解質(無機塩)を添加し、あるいは通常の凝固剤を使用
し、または使用しない例(実施例2〜5、比較例1〜6
)を併せ第1表に示す。
実施例6 下記に示す乳化重合レスピーを用い、実施例1と同様の
方法で乳化重合を実施した。
乳化重合レスビー         (重量部)ブタジ
ェン             65アクリロニトリル
          35水            
           220ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ソーダ;  3第三級ドデシルメルカプタン;0.
2 過硫酸アンモニウム          0.25シア
ノエチル化ジエタノールアミン;   0.15重合転
化率90%に達した後、単量体100重量部当たり0.
2重量部のヒドロキシルアミン硫酸塩を添加し重合を停
止させた。続いて加温し、減圧下で約70℃にて水蒸気
蒸溜により残留単量体を回収した後、老化防止剤として
アルキル化フェノールを2重量部添加し、次いで非イオ
ン系活性剤としてエマルゲン920 (前掲)10重量
部、電解質として硫酸アンモニウム10重量部を20重
量%水溶液として添加した後、90℃に加熱して重合体
ラテックスを凝固した。
生成したクラムを取り出し水洗後50°C城圧下で乾燥
し評価用のサンプルを得た。結果を併せ第1表に示す。
第1表から明らかなように、本発明によるものは、いず
れも得られる重合体中の金属イオンの含有量は極めて少
ないが(実施例1〜5および実施例6)、これに対し、
通常のイオン性活性剤(アニオン系活性剤)および通常
の凝固剤を使用した重合体は、いずれも金属イオンの含
有量が大であり(比較例1〜3)、通常のアニオン系活
性剤を使用した系では、凝固剤を用いずに単に加熱した
だけでは凝固せず(比較例4)、本発明の処方に従いイ
オン性活性剤と非イオン性活性剤を併用しても電解質を
添加しなくては凝固しない(比較例5)、更に電解質を
添加しても加熱しなければ凝固しない(比較例6)こと
が、それぞれ分かる。
(以下余白) 〔発明の効果〕 以上のように本発明によれば、乳化重合後の得られる重
合体ラテツクスの安定性が良好であり、かつ最終的に得
られる重合体中にアルカリ金属、アルカリ土類金属など
の金属イオンの含有量が極めてitであり、従ってかか
る重合体は金属に対し腐蝕性が小さいと云う利点を有す
る。
特許出願人  日本合成ゴム株式会社 代理人  弁理士  白 井 重 隆 手続補正書(自発) 昭和61年8月14日

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)乳化重合によってゴム状重合体を得るに際し、乳
    化剤として少なくともイオン性活性剤を用い乳化重合を
    行った後、次いで得られた重合体ラテックスをノニオン
    系活性剤および金属を含まない電解質の存在下に加熱す
    ることによりゴム状重合体を凝固させることを特徴とす
    るゴム状重合体の製造方法。
  2. (2)乳化剤としてイオン性活性剤およびノニオン系活
    性剤を用いて乳化重合を行った後、得られた重合体ラテ
    ックスに金属を含まない電解質を添加し、次いで加熱す
    る特許請求の範囲第1項記載のゴム状重合体の製造方法
  3. (3)乳化剤としてイオン性活性剤を用いて乳化重合を
    行った後、得られた重合体ラテックスにノニオン系活性
    剤および金属を含まない電解質を添加し、次いで加熱す
    る特許請求の範囲第1項記載のゴム状重合体の製造方法
  4. (4)ゴム状重合体が、ポリブタジエン、ポリイソプレ
    ン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ブタジエ
    ン−スチレン共重合体またはポリクロロプレンからなる
    ジエン系重合体である特許請求の範囲第1項、第2項ま
    たは第3項記載のゴム状重合体の製造方法。
  5. (5)ゴム状重合体中にエポキシ基、水酸基、カルボキ
    シル基、アミノ基およびアルキルエステル基の群から選
    ばれた少なくとも1種の官能基を有する特許請求の範囲
    第1項、第2項、第3項または第4項記載のゴム状重合
    体の製造方法。
  6. (6)ゴム状重合体が、(a)エポキシ基、水酸基、カ
    ルボキシル基、アミノ基およびアルキルエステル基の群
    から選ばれた少なくとも1種の官能基を有する単量体1
    〜20重量%、(b)アクリロニトリル10〜50重量
    %、(c)ブタジエンおよび/またはイソプレン30〜
    80重量%を乳化重合してなる特許請求の範囲第1項、
    第2項、第3項、第4項または第5項記載のゴム状重合
    体の製造方法。
  7. (7)活性剤の使用量が、単量体100重量部当たりイ
    オン性活性剤が0.1〜10重量部、ノニオン系活性剤
    が1〜15重量部であり、かつイオン性活性剤/ノニオ
    ン系活性剤の重量比が0.01〜2.0である特許請求
    の範囲第1項、第2項、第3項、第4項、第5項または
    第6項記載のゴム状重合体の製造方法。
  8. (8)金属を含まない電解質が、硫酸アンモニウム、塩
    化アンモニウム、燐酸アンモニウム、硝酸アンモニウム
    および酢酸アンモニウムの群から選ばれた少なくとも1
    種の化合物である特許請求の範囲第1項、第2項、第3
    項、第4項、第5項、第6項または第7項記載のゴム状
    重合体の製造方法。
JP60215969A 1985-09-28 1985-09-28 金属腐蝕性が小さいゴム状重合体の製造方法 Expired - Lifetime JPH0678392B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60215969A JPH0678392B2 (ja) 1985-09-28 1985-09-28 金属腐蝕性が小さいゴム状重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60215969A JPH0678392B2 (ja) 1985-09-28 1985-09-28 金属腐蝕性が小さいゴム状重合体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6274908A true JPS6274908A (ja) 1987-04-06
JPH0678392B2 JPH0678392B2 (ja) 1994-10-05

Family

ID=16681236

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60215969A Expired - Lifetime JPH0678392B2 (ja) 1985-09-28 1985-09-28 金属腐蝕性が小さいゴム状重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0678392B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01104601A (ja) * 1987-10-19 1989-04-21 Kao Corp ノニオン型活性剤による重合体の回収方法
EP1306124A1 (fr) * 2001-10-26 2003-05-02 Collano SA (Société Anonyme) Utilisation de sulfonate (s) de lignine comme stabilisateur (s) de la polymérisation en émulsion, dispersions, utilisations, et procédé correspondants
WO2005085299A1 (ja) * 2004-03-08 2005-09-15 Kaneka Corporation 乳化重合ラテックス凝集粒子の製造方法
JP2009084553A (ja) * 2007-09-12 2009-04-23 Jsr Corp 電子材料用ゴム状重合体の製造方法及び電子材料用ゴム状重合体
EP2813525A4 (en) * 2012-02-07 2015-10-14 Kaneka Corp TENACITY MODIFIER FOR CURABLE RESIN AND RESIN COMPOSITION CURABLE
CN115916888A (zh) * 2020-11-11 2023-04-04 住友橡胶工业株式会社 弹性体组合物和轮胎

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5991103A (ja) * 1982-11-17 1984-05-25 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 熱可塑性樹脂の回収方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5991103A (ja) * 1982-11-17 1984-05-25 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 熱可塑性樹脂の回収方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01104601A (ja) * 1987-10-19 1989-04-21 Kao Corp ノニオン型活性剤による重合体の回収方法
EP1306124A1 (fr) * 2001-10-26 2003-05-02 Collano SA (Société Anonyme) Utilisation de sulfonate (s) de lignine comme stabilisateur (s) de la polymérisation en émulsion, dispersions, utilisations, et procédé correspondants
FR2831464A1 (fr) * 2001-10-26 2003-05-02 Collano Sa Utilisation de sulfonate(s)de lignine comme stabilisateur(s) de la polymerisation en emulsion, dispersion, utilisations et procede correspondants
WO2005085299A1 (ja) * 2004-03-08 2005-09-15 Kaneka Corporation 乳化重合ラテックス凝集粒子の製造方法
JP2009084553A (ja) * 2007-09-12 2009-04-23 Jsr Corp 電子材料用ゴム状重合体の製造方法及び電子材料用ゴム状重合体
EP2813525A4 (en) * 2012-02-07 2015-10-14 Kaneka Corp TENACITY MODIFIER FOR CURABLE RESIN AND RESIN COMPOSITION CURABLE
CN115916888A (zh) * 2020-11-11 2023-04-04 住友橡胶工业株式会社 弹性体组合物和轮胎
CN115916888B (zh) * 2020-11-11 2024-02-09 住友橡胶工业株式会社 弹性体组合物和轮胎

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0678392B2 (ja) 1994-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4163948B2 (ja) 総固形分含量の高いアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンラテックスの製造方法
KR100988962B1 (ko) 중합율이 높으면서 응고물 함량이 저감된 대구경 고무질 중합체 라텍스 제조용 소구경 고무질 중합체 라텍스의 제조 방법
US4623678A (en) Method for shear coagulation of latex resins
EP1739102A1 (en) Method for producing coagulated particles from emulsion polymerization latex
JPS5821644B2 (ja) Abs型樹脂の製造法
JPH0250923B2 (ja)
JPS6274908A (ja) 金属腐蝕性が小さいゴム状重合体の製造方法
US2739954A (en) Production of adhesives and adhesive bases from synthetic rubber latex by causing phase inversion with a protective colloid and adding organic solvent
US3795647A (en) Agglomerating latices of diene polymers
US3896093A (en) Process for the production of polymers of acrylonitrile and styrene and of acrylonitrile, styrene, and butadiene
EP0032769B1 (en) Process for the preparation of a copolymer of alpha-methylstyrene
CA1170399A (en) Process for the removal of residual monomers from abs polymers
JPS6151004A (ja) 乳化重合による重合体の製造方法
US2830975A (en) Copolymerization of a vinylpyridine and a conjugated diene
KR100998368B1 (ko) 아크릴로니트릴-부타디엔-스티렌계 공중합 라텍스의 제조방법
JPS6010041B2 (ja) ゴム状重合体の取得法
US3131160A (en) Agglomeration of fine rubber particles
KR0184705B1 (ko) 응집제를 이용한 고무라텍스의 효과적인 응집방법
JPH04258618A (ja) 熱可塑性樹脂粉末の製造方法
EP1329464B1 (en) Agglomeratable rubber latex
JPS63159404A (ja) 重合体ラテツクスの凝固方法および凝固装置
JPH09104715A (ja) ポリマーラテックスの凝集方法
JPH04161441A (ja) ゴム組成物
EP1270623A1 (en) Process for producing graft copolymer latex
EP0009417B1 (en) A process for dewatering a grafted rubber latex

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term