JP2003192741A - ゴムラテックスの製造方法 - Google Patents
ゴムラテックスの製造方法Info
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- JP2003192741A JP2003192741A JP2001398912A JP2001398912A JP2003192741A JP 2003192741 A JP2003192741 A JP 2003192741A JP 2001398912 A JP2001398912 A JP 2001398912A JP 2001398912 A JP2001398912 A JP 2001398912A JP 2003192741 A JP2003192741 A JP 2003192741A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 共役ジエンを主成分とする体積平均粒子径
0.1μm以上の大粒子径のゴムゴムラテックスを短い
時間で製造する。 【解決手段】脂肪族共役ジエン単量体40〜100%及
びこれと共重合可能な単量体60〜0%からなる単量体
100部を乳化重合してジエン系ゴムのラテックスを製
造する際に、重合反応開始直後から重合転化率が5重量
%までの間に重合系内に全単量体の10重量部以下の単
量体を添加することによって、重合工程において凝斥物
を副生せず、0.1μm以上の大きな体積平均粒子径の
ゴムラテックスが短い時間で生産性の高い製造できる。
0.1μm以上の大粒子径のゴムゴムラテックスを短い
時間で製造する。 【解決手段】脂肪族共役ジエン単量体40〜100%及
びこれと共重合可能な単量体60〜0%からなる単量体
100部を乳化重合してジエン系ゴムのラテックスを製
造する際に、重合反応開始直後から重合転化率が5重量
%までの間に重合系内に全単量体の10重量部以下の単
量体を添加することによって、重合工程において凝斥物
を副生せず、0.1μm以上の大きな体積平均粒子径の
ゴムラテックスが短い時間で生産性の高い製造できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴムラテックスの
体積平均粒子径が0.1μm以上(以下大粒径のゴムラ
テックスと言う)のラテックスを短時間で安定に製造す
る方法に関する。
体積平均粒子径が0.1μm以上(以下大粒径のゴムラ
テックスと言う)のラテックスを短時間で安定に製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】脂肪族共役ジエンが主成分であるゴムラ
テックスを用いたタイヤや、グラフト重合物は、ABS
樹脂(アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン)、M
BS樹脂(メチルメタアクリレート・ブタジエン・スチ
レン)、高衝撃性ポリスチレンなど種々の用途に使わ
れ、主に耐衝撃性を向上させる目的で用いられることが
知られている。そのゴムラテックス体積平均粒子径が大
きいほど、耐衝撃性が優れていることも知られている。
又、乳化重合の生産性を高める手段としてラテックスの
高濃度化を計る場合にもラテックス体積平均粒子径が大
きいほどラテックス粘度が低くなり、重合熱を除熱する
には有利である。
テックスを用いたタイヤや、グラフト重合物は、ABS
樹脂(アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン)、M
BS樹脂(メチルメタアクリレート・ブタジエン・スチ
レン)、高衝撃性ポリスチレンなど種々の用途に使わ
れ、主に耐衝撃性を向上させる目的で用いられることが
知られている。そのゴムラテックス体積平均粒子径が大
きいほど、耐衝撃性が優れていることも知られている。
又、乳化重合の生産性を高める手段としてラテックスの
高濃度化を計る場合にもラテックス体積平均粒子径が大
きいほどラテックス粘度が低くなり、重合熱を除熱する
には有利である。
【0003】ところで、乳化重合法によりゴムラテック
スを製造する場合、重合に要する時間とゴムラテックス
平均粒子径の間には明確な関連があり、粒径の大きなゴ
ムラテックスを得るには長時間を要することも良く知ら
れている。HerbertSchlueter/In
d.Eng.Chem.,Prod.Res.Dev.
/Vol.16/No.2/page163/1977
の文献の中でも重合速度が早いとラテックス平均粒子径
が小さくなることが記載され、ゴムラテックス平均粒子
径が0.04μmから0.065μmの範囲のラテック
スを得るには重合時間が8時間から15時間としてい
る。そのため、大粒径のゴムラテックスを短い時間で得
る製造法の開発が望まれている。
スを製造する場合、重合に要する時間とゴムラテックス
平均粒子径の間には明確な関連があり、粒径の大きなゴ
ムラテックスを得るには長時間を要することも良く知ら
れている。HerbertSchlueter/In
d.Eng.Chem.,Prod.Res.Dev.
/Vol.16/No.2/page163/1977
の文献の中でも重合速度が早いとラテックス平均粒子径
が小さくなることが記載され、ゴムラテックス平均粒子
径が0.04μmから0.065μmの範囲のラテック
スを得るには重合時間が8時間から15時間としてい
る。そのため、大粒径のゴムラテックスを短い時間で得
る製造法の開発が望まれている。
【0004】大粒径のゴムラテックスを得る手法とし
て、あらかじめ製造した小粒径ラテックスを機械的に粒
子を凝集させて増大させる方法(特公平3−54983
号公報)などがあるが、凝集時に不要な凝斥物を生ずる
可能性がある。また、特別な装置が必要であり、操作性
が悪く、欠点が多い。
て、あらかじめ製造した小粒径ラテックスを機械的に粒
子を凝集させて増大させる方法(特公平3−54983
号公報)などがあるが、凝集時に不要な凝斥物を生ずる
可能性がある。また、特別な装置が必要であり、操作性
が悪く、欠点が多い。
【0005】また、あらかじめ製造した小粒径ラテック
スに、電解質を添加して粒子を凝集肥大させる技術(特
開平9−104715号公報)などがあるが、重合工程
の他に凝集工程が必要であり、凝集後にアルカリ物質で
pHを高くし、ラテックスを再安定化するなどの操作が
必要で複雑となり生産性が悪い。
スに、電解質を添加して粒子を凝集肥大させる技術(特
開平9−104715号公報)などがあるが、重合工程
の他に凝集工程が必要であり、凝集後にアルカリ物質で
pHを高くし、ラテックスを再安定化するなどの操作が
必要で複雑となり生産性が悪い。
【0006】重合開始前の重合系内に電解質を添加する
ゴムラテックス製造方法(特開平10−77317号公
報、特開昭56−136807号公報など)がある。重
合初期から電解質を添加し、ラテックス粒子の大きさを
調節するため、単なる大粒径ゴムラテックスを重合する
時間と同様に、粒径が0.26〜0.5μmのゴムラテ
ックスを得るには、50〜92時間と極めて長くなり、
生産性が悪い。又、ゴム重合反応開始後に電解質を添加
するゴムラテックスの製造方法(特開2000−319
329)ではゴムラテックスの大粒径が短時間で製造出
来るが、凝斥物が比較的多く発生する。
ゴムラテックス製造方法(特開平10−77317号公
報、特開昭56−136807号公報など)がある。重
合初期から電解質を添加し、ラテックス粒子の大きさを
調節するため、単なる大粒径ゴムラテックスを重合する
時間と同様に、粒径が0.26〜0.5μmのゴムラテ
ックスを得るには、50〜92時間と極めて長くなり、
生産性が悪い。又、ゴム重合反応開始後に電解質を添加
するゴムラテックスの製造方法(特開2000−319
329)ではゴムラテックスの大粒径が短時間で製造出
来るが、凝斥物が比較的多く発生する。
【0007】粒子同士を重合途中に凝集肥大させる方法
として、別途作成した小粒径のゴムラテックスを重合系
内に添加する方法(特公昭48−16060号公報、特
開昭63−48313号公報)や、重合転化率30〜8
0%の期間に重合系内に単量体を追加添加し重合する方
法(特公平3−2165号公報)がある。ゴムラテック
ス粒子を肥大化させるため、小粒径ゴムラテックスや単
量体を重合途中で添加することが必要となるが、0.2
5〜0.45μmの粒径を得るために50〜60時間を
要しており、生産性が低い。
として、別途作成した小粒径のゴムラテックスを重合系
内に添加する方法(特公昭48−16060号公報、特
開昭63−48313号公報)や、重合転化率30〜8
0%の期間に重合系内に単量体を追加添加し重合する方
法(特公平3−2165号公報)がある。ゴムラテック
ス粒子を肥大化させるため、小粒径ゴムラテックスや単
量体を重合途中で添加することが必要となるが、0.2
5〜0.45μmの粒径を得るために50〜60時間を
要しており、生産性が低い。
【0008】大粒径のゴムラテックスを短時間で得る方
法として、重合開始前に少量の乳化剤とシアン化ビニル
単量体を使用する技術、あるいは少量の乳化剤とアセト
ニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリルなどの有
機溶媒を重合転化率20重量%以下に使用する技術は、
重合反応を加速させ、重合転化率が10〜70重量%に
達した時点から乳化剤を連続的に添加して、大粒径ゴム
ラテックスを得る技術(特開平5−17508号公報、
特開平8−27227号公報)がある。この技術は粒子
の生長に伴い乳化剤による粒子表面の被覆率が低下し、
ゴムラテックスが不安定化することにより、粒子同士が
融着合一する現象を利用し、乳化剤の連続的な添加によ
り粒径肥大化を調節する方法である。これらのゴムラテ
ックスを製造する技術でも、粒径が0.3μm程度のゴ
ムラテックスを得るためには、30時間かかり、生産性
は低い。
法として、重合開始前に少量の乳化剤とシアン化ビニル
単量体を使用する技術、あるいは少量の乳化剤とアセト
ニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリルなどの有
機溶媒を重合転化率20重量%以下に使用する技術は、
重合反応を加速させ、重合転化率が10〜70重量%に
達した時点から乳化剤を連続的に添加して、大粒径ゴム
ラテックスを得る技術(特開平5−17508号公報、
特開平8−27227号公報)がある。この技術は粒子
の生長に伴い乳化剤による粒子表面の被覆率が低下し、
ゴムラテックスが不安定化することにより、粒子同士が
融着合一する現象を利用し、乳化剤の連続的な添加によ
り粒径肥大化を調節する方法である。これらのゴムラテ
ックスを製造する技術でも、粒径が0.3μm程度のゴ
ムラテックスを得るためには、30時間かかり、生産性
は低い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、大粒径
のゴムラテックスを製造するには長い時間がかかり、ま
た、小粒径のゴムラテックスを得て、凝集剤を添加し粒
子を凝集肥大させ、大粒径のゴムラテックスを得る方法
では、凝集工程が必要であったり、凝集操作・ラテック
スの再安定化など操作が面倒であったり、凝斥物が発生
しやすいなど欠点が多い。また、重合反応中に乳化剤や
開始剤を減量し、大粒径のゴムラテックスを得る技術は
重合反応時間が長くなり、生産性は低くなる。本発明
は、上記現状に鑑み、大粒径のゴムラテックスをより短
時間に、なおかつ凝斥物を副生しない製造方法を提供す
ることを目的とする。
のゴムラテックスを製造するには長い時間がかかり、ま
た、小粒径のゴムラテックスを得て、凝集剤を添加し粒
子を凝集肥大させ、大粒径のゴムラテックスを得る方法
では、凝集工程が必要であったり、凝集操作・ラテック
スの再安定化など操作が面倒であったり、凝斥物が発生
しやすいなど欠点が多い。また、重合反応中に乳化剤や
開始剤を減量し、大粒径のゴムラテックスを得る技術は
重合反応時間が長くなり、生産性は低くなる。本発明
は、上記現状に鑑み、大粒径のゴムラテックスをより短
時間に、なおかつ凝斥物を副生しない製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】ゴムラテックスの平均粒
径と重合反応速度には関係があり、大粒径のゴムラテッ
クスを得るには乳化剤や開始剤を減少する方法が一般的
であり、その結果、重合時間が長くなり、重合生産性が
低下する。そのため、本発明者は重合速度が十分速い所
で大粒径のゴムラテックスを得る方法を見出した。それ
は、使用する単量体100重量部のうち70〜99重量
部を重合開始前に仕込んで重合を開始し、仕込んだ単量
体を基準として、重合転化率が0.1〜5重量%の範囲
内で、残りの単量体30〜1重量部を連続、断続、ある
いは一括で追加することで、重合速度は早いまま、大粒
径のゴムラテックスを得る方法を見出した。又、追加単
量体の部数が10重量部でも、20重量部でも、大粒径
のゴムラテックスを得ることが出来るが、しかし両者の
ゴムラテックスの体積平均径は大差なかった。この方法
であれば凝斥物も少なく、短時間に生産出来、重合機の
生産性が高くなることがわかった。しかし、重合転化率
が5重量%以上の期間に単量体を追加しても大粒径のゴ
ムラテックスは得られなかった。
径と重合反応速度には関係があり、大粒径のゴムラテッ
クスを得るには乳化剤や開始剤を減少する方法が一般的
であり、その結果、重合時間が長くなり、重合生産性が
低下する。そのため、本発明者は重合速度が十分速い所
で大粒径のゴムラテックスを得る方法を見出した。それ
は、使用する単量体100重量部のうち70〜99重量
部を重合開始前に仕込んで重合を開始し、仕込んだ単量
体を基準として、重合転化率が0.1〜5重量%の範囲
内で、残りの単量体30〜1重量部を連続、断続、ある
いは一括で追加することで、重合速度は早いまま、大粒
径のゴムラテックスを得る方法を見出した。又、追加単
量体の部数が10重量部でも、20重量部でも、大粒径
のゴムラテックスを得ることが出来るが、しかし両者の
ゴムラテックスの体積平均径は大差なかった。この方法
であれば凝斥物も少なく、短時間に生産出来、重合機の
生産性が高くなることがわかった。しかし、重合転化率
が5重量%以上の期間に単量体を追加しても大粒径のゴ
ムラテックスは得られなかった。
【0011】すなわち、本発明は脂肪族共役ジエン単量
体40〜100重量%及びこれと共重合可能なエチレン
系不飽和単量体60〜0重量%からなる単量体100重
量部を乳化重合し、共役ジエン系ゴムラテックスを製造
する方法において、70〜99重量部の単量体を用いて
重合を開始し、重合開始直後から重合転化率が0.1〜
5重量%の間に1〜30重量部の単量体を追加すること
を特徴とするゴムラテックスの製造方法(請求項1)及
び追加単量体が1〜10重量部であることを特徴とする
請求項1記載のゴムラテックスの製造方法(請求項2)
に関する。
体40〜100重量%及びこれと共重合可能なエチレン
系不飽和単量体60〜0重量%からなる単量体100重
量部を乳化重合し、共役ジエン系ゴムラテックスを製造
する方法において、70〜99重量部の単量体を用いて
重合を開始し、重合開始直後から重合転化率が0.1〜
5重量%の間に1〜30重量部の単量体を追加すること
を特徴とするゴムラテックスの製造方法(請求項1)及
び追加単量体が1〜10重量部であることを特徴とする
請求項1記載のゴムラテックスの製造方法(請求項2)
に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明においては、まず脂肪族共
役ジエン、または脂肪族共役ジエン単量体およびこれと
共重合可能なエチレン系不飽和単量体を含む混合物であ
る単量体で、全単量体に占める脂肪族共役ジエン単量体
の割合が40重量%以上である単量体100重量部と通
常は水60〜250重量部,好ましくは,80〜200
重量部の存在下において乳化重合を開始する。重合反応
温度は通常35℃以上である。
役ジエン、または脂肪族共役ジエン単量体およびこれと
共重合可能なエチレン系不飽和単量体を含む混合物であ
る単量体で、全単量体に占める脂肪族共役ジエン単量体
の割合が40重量%以上である単量体100重量部と通
常は水60〜250重量部,好ましくは,80〜200
重量部の存在下において乳化重合を開始する。重合反応
温度は通常35℃以上である。
【0013】本発明に用いる脂肪族共役ジエンとして
は、1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレンな
どが挙げられるが、特に1,3−ブタジエンが耐衝撃性
の点で好適である。
は、1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレンな
どが挙げられるが、特に1,3−ブタジエンが耐衝撃性
の点で好適である。
【0014】本発明に用いる共重合可能なエチレン系不
飽和単量体は脂肪族共役ジエン単量体と共重合可能な単
量体であって、具体的な例として、メタクリル酸エステ
ル(例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル
など)、アクリル酸エステル(例えばアクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチルなど)、芳香族ビニル(スチレ
ン、αメチルスチレンなど)、あるいはそれらの核置換
誘導体、例えばビニルトルエン、クロルスチレンなどが
あげられる。これらは、単独あるいは2種類以上の混合
物で使われる。
飽和単量体は脂肪族共役ジエン単量体と共重合可能な単
量体であって、具体的な例として、メタクリル酸エステ
ル(例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル
など)、アクリル酸エステル(例えばアクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチルなど)、芳香族ビニル(スチレ
ン、αメチルスチレンなど)、あるいはそれらの核置換
誘導体、例えばビニルトルエン、クロルスチレンなどが
あげられる。これらは、単独あるいは2種類以上の混合
物で使われる。
【0015】本発明に用いる重合開始剤としては、過硫
酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムな
どの水溶性過硫酸、過酸化水素、クメンハイドロパーオ
キサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイドなどの
過酸化物を一成分とするレドックス系開始剤などを用い
ることができる。
酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムな
どの水溶性過硫酸、過酸化水素、クメンハイドロパーオ
キサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイドなどの
過酸化物を一成分とするレドックス系開始剤などを用い
ることができる。
【0016】乳化剤の使用量は1〜4重量部が好まし
い。粒子の表面の乳化剤不足による、粒子同士の融着あ
るいは凝斥物の発生がないように保つため、乳化剤を重
合途中に添加してもよい。
い。粒子の表面の乳化剤不足による、粒子同士の融着あ
るいは凝斥物の発生がないように保つため、乳化剤を重
合途中に添加してもよい。
【0017】なお、メルカプタンなどの連鎖移動剤やア
リルメタアクリレートなどの架橋剤など、添加剤を使用
することは何ら制限されるものではない。
リルメタアクリレートなどの架橋剤など、添加剤を使用
することは何ら制限されるものではない。
【0018】使用する単量体100重量部のうち70〜
99重量部を重合開始前に仕込んで重合を開始し、仕込
んだ単量体を基準として、重合転化率が0.1〜5重量
%の範囲内で、残りの単量体30〜1重量部を連続、断
続、あるいは一括で追加する。又、追加する単量体は脂
肪族共役ジエン単独追加、または脂肪族共役ジエン単量
体およびこれと共重合可能なエチレン系不飽和単量体を
それぞれ独立に、又は混合して追加しても良い。そし
て、全単量体を基準に重合転化率が85重量%以上にな
るまで、混合攪拌を行いゴム重合を終了する。この方法
により、ゴム重合時間が短くても、体積平均粒子径が
0.1μm以上の大粒径のゴムラテックスが得られ、重
合工程における凝斥物も0.2重量%以下にできる。
99重量部を重合開始前に仕込んで重合を開始し、仕込
んだ単量体を基準として、重合転化率が0.1〜5重量
%の範囲内で、残りの単量体30〜1重量部を連続、断
続、あるいは一括で追加する。又、追加する単量体は脂
肪族共役ジエン単独追加、または脂肪族共役ジエン単量
体およびこれと共重合可能なエチレン系不飽和単量体を
それぞれ独立に、又は混合して追加しても良い。そし
て、全単量体を基準に重合転化率が85重量%以上にな
るまで、混合攪拌を行いゴム重合を終了する。この方法
により、ゴム重合時間が短くても、体積平均粒子径が
0.1μm以上の大粒径のゴムラテックスが得られ、重
合工程における凝斥物も0.2重量%以下にできる。
【0019】ここで、重合転化率は次の式1、式2及び
式3によって求められる値である。
式3によって求められる値である。
【0020】
【数1】
【0021】
【数2】
【0022】
【数3】
なお、式1、式2及び式3中のPWは重合機に追加した
純水の重量部、Rawは追加した副原料の重量部、Ma
は単量体の重量部で単量体の沸点が常圧で常温より低い
場合、そしてMbは単量体の重量部で単量体の沸点が常
圧で常温より高い場合である。又、式1、式2及び式3
中のSCはラテックス固形分濃度で下記の方法によって
求める。重合機から、ラテックス約1gをあらかじめ秤
量した軟膏缶(重量:A)にサンプリングする。常温、常
圧下でラテックスが発泡しなくなるまで放置し、軟膏缶
とラテックスを秤量する(重量:B)。130℃に保った
熱風乾燥機に入れ、1時間乾燥後、秤量する(重量:
C)。ラテックス固形分濃度の値は、式4によって求め
られる。
純水の重量部、Rawは追加した副原料の重量部、Ma
は単量体の重量部で単量体の沸点が常圧で常温より低い
場合、そしてMbは単量体の重量部で単量体の沸点が常
圧で常温より高い場合である。又、式1、式2及び式3
中のSCはラテックス固形分濃度で下記の方法によって
求める。重合機から、ラテックス約1gをあらかじめ秤
量した軟膏缶(重量:A)にサンプリングする。常温、常
圧下でラテックスが発泡しなくなるまで放置し、軟膏缶
とラテックスを秤量する(重量:B)。130℃に保った
熱風乾燥機に入れ、1時間乾燥後、秤量する(重量:
C)。ラテックス固形分濃度の値は、式4によって求め
られる。
【0023】
【数4】
尾見信三は乳化重合の反応速度を次の書籍の中で実測方
法を紹介している。尾見信三/乳化重合反応によるミク
ロスフェア合成と設計/page 59/アイピ−シ−
出版/(1989)従って、ここで言う重合反応速度
(Rp)はその方法に準じて測定値を求めた。式5が求
めた式である。
法を紹介している。尾見信三/乳化重合反応によるミク
ロスフェア合成と設計/page 59/アイピ−シ−
出版/(1989)従って、ここで言う重合反応速度
(Rp)はその方法に準じて測定値を求めた。式5が求
めた式である。
【0024】
【数5】
式5の中で、Conv(i)は重合時間iの重合転化率
で、Conv(i+1)は重合時間iから1微分区間進んだ
時の重合転化率で、t(i)は重合時間iで、t(i+1)は重
合時間iから1微分区間進んだ重合時間を示す。なお、
ここで言う重合速度は重合開始1時間目と2時間目の区
間で重合反応した重合速度である。
で、Conv(i+1)は重合時間iから1微分区間進んだ
時の重合転化率で、t(i)は重合時間iで、t(i+1)は重
合時間iから1微分区間進んだ重合時間を示す。なお、
ここで言う重合速度は重合開始1時間目と2時間目の区
間で重合反応した重合速度である。
【0025】追加単量体は更に1〜10重量部で大粒径
のゴムラテックスが得られ、単量体追加操作性の点で好
ましい。
のゴムラテックスが得られ、単量体追加操作性の点で好
ましい。
【0026】ゴムラテックスの体積平均粒子径の測定は
日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析計Mode
l9260UPAを用いた。
日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析計Mode
l9260UPAを用いた。
【0027】本発明によって製造されるゴムラテックス
は、合成ゴムとしてタイヤに使用したり、グラフト重合
を行うことにより、ABS樹脂、MBS樹脂などに使用
できる。
は、合成ゴムとしてタイヤに使用したり、グラフト重合
を行うことにより、ABS樹脂、MBS樹脂などに使用
できる。
【0028】
【実施例】以下、実施例に基づき、本発明を説明する。
なお、本発明は実施例に記載されたものに限られるもの
ではない。
なお、本発明は実施例に記載されたものに限られるもの
ではない。
【0029】(実施例1)内容積3Lの攪拌機付き耐圧
重合機に純水150重量部を仕込み、リン酸三カリウム
0.44重量部、硫酸第一鉄 0.0014重量部、
エチレンジアンミン4酢酸・2ナトリウム 0.002
3重量部の水溶液を仕込んだ。なお、この水溶液及びこ
の後の溶解水は純水150重量部に含む。
重合機に純水150重量部を仕込み、リン酸三カリウム
0.44重量部、硫酸第一鉄 0.0014重量部、
エチレンジアンミン4酢酸・2ナトリウム 0.002
3重量部の水溶液を仕込んだ。なお、この水溶液及びこ
の後の溶解水は純水150重量部に含む。
【0030】その後、重合機を密封し、真空ポンプで重
合機内を水蒸気圧まで脱気した。脱気後、半硬化牛脂脂
肪酸カリウム 2.0重量部、n−ドデシルメルカプタ
ン0.2重量部を追加し、混合攪拌下スチレン 23.
5重量部、1,3−ブタジエン 71.5重量部を仕込
み、40#Cに昇温した。所定の温度に到達後、パラメ
ンタンハイドロパーオキサイド 0.05重量部とスル
ホキシル酸ナトリウム・ホルムアルデヒド 0.2重量
部の水溶液を添加し、重合反応を開始した。開始後0.
5分で残りの1,3−ブタジエン 5重量部を追加し
た。重合反応開始点から6時間目にパラメンタンハイド
ロパーオキサイド 0.05重量部を添加し、7時間目
に硫酸第一鉄 0.0014重量部、エチレンジアンミ
ン4酢酸・2ナトリウム 0.0023重量部を追加
し、11時間目に重合を終了した。
合機内を水蒸気圧まで脱気した。脱気後、半硬化牛脂脂
肪酸カリウム 2.0重量部、n−ドデシルメルカプタ
ン0.2重量部を追加し、混合攪拌下スチレン 23.
5重量部、1,3−ブタジエン 71.5重量部を仕込
み、40#Cに昇温した。所定の温度に到達後、パラメ
ンタンハイドロパーオキサイド 0.05重量部とスル
ホキシル酸ナトリウム・ホルムアルデヒド 0.2重量
部の水溶液を添加し、重合反応を開始した。開始後0.
5分で残りの1,3−ブタジエン 5重量部を追加し
た。重合反応開始点から6時間目にパラメンタンハイド
ロパーオキサイド 0.05重量部を添加し、7時間目
に硫酸第一鉄 0.0014重量部、エチレンジアンミ
ン4酢酸・2ナトリウム 0.0023重量部を追加
し、11時間目に重合を終了した。
【0031】重合の結果、重合開始後0.5分後に残り
の1,3−ブタジエンを追加した時の重合転化率が0.
1重量%で、重合開始時から1時間から2時間目の重合
速度が16.5%/Hrであった。又、重合時間11時
間の重合転化率が92重量%で、ラテックス体積平均粒
子径が0.120μmであった。更に、凝斥物の値は
0.02重量%であった。なお、凝斥物は重合機を開
け、缶壁や攪拌翼に付着したものをスクレ−パでかき取
り真空乾燥器で乾燥した後、重量を測定した。凝斥物の
重量%は全単量体重量中に占める凝斥物の割合を百分率
で表した。又、得られたゴムラテックスを塩化ナトリウ
ムで凝固し、ゴムクラムを作製し、ゲル分を測定した結
果、87.8重量%であった。
の1,3−ブタジエンを追加した時の重合転化率が0.
1重量%で、重合開始時から1時間から2時間目の重合
速度が16.5%/Hrであった。又、重合時間11時
間の重合転化率が92重量%で、ラテックス体積平均粒
子径が0.120μmであった。更に、凝斥物の値は
0.02重量%であった。なお、凝斥物は重合機を開
け、缶壁や攪拌翼に付着したものをスクレ−パでかき取
り真空乾燥器で乾燥した後、重量を測定した。凝斥物の
重量%は全単量体重量中に占める凝斥物の割合を百分率
で表した。又、得られたゴムラテックスを塩化ナトリウ
ムで凝固し、ゴムクラムを作製し、ゲル分を測定した結
果、87.8重量%であった。
【0032】ゲル分はゴムクラム中のゲル分の割合を百
分率で表したものである。ゲル分の測定は約5gのゴム
ラテックスを凝固し、凝固物を脱水し、50℃で48時
間真空乾燥してゴムクラムを得た。次に、ゴムクラムを
入れる150メッシュの金網製の入れ物(以下金網と言
う)を秤量し(A)、約0.5gのゴムクラムを金網に
入れ秤量し(B)、更に、ゴムクラムの入った金網をト
ルエンに48時間浸漬した。金網に残ったゴムクラムの
ゲル分を105℃で30分間乾燥し、秤量した(C)。
ゲル分(Gel)は式6で計算した。
分率で表したものである。ゲル分の測定は約5gのゴム
ラテックスを凝固し、凝固物を脱水し、50℃で48時
間真空乾燥してゴムクラムを得た。次に、ゴムクラムを
入れる150メッシュの金網製の入れ物(以下金網と言
う)を秤量し(A)、約0.5gのゴムクラムを金網に
入れ秤量し(B)、更に、ゴムクラムの入った金網をト
ルエンに48時間浸漬した。金網に残ったゴムクラムの
ゲル分を105℃で30分間乾燥し、秤量した(C)。
ゲル分(Gel)は式6で計算した。
【0033】
【数6】
A、B及びCはAが金網の重量で、Bが金網とゴムクラ
ムの重量、そしてCはトルエン浸漬後、乾燥した金網と
ゲル分の重量で、A、BそしてCの重量は化学天秤で測
定した。
ムの重量、そしてCはトルエン浸漬後、乾燥した金網と
ゲル分の重量で、A、BそしてCの重量は化学天秤で測
定した。
【0034】(実施例2)実施例1と同様の方法で重合
開始から1分目に残りの1,3−ブタジエン 5重量部
を追加した。それ以外は全て実施例1と同様に行った。
重合の結果、残りの1,3−ブタジエン 5重量部を追
加した時の転化率が0.3重量%であった。重合開始時
から1時間から2時間目の重合速度が17.8%/Hr
で、重合時間が11時間の時の重合転化率が91.8重
量%で、ラテックス体積平均粒子径0.127μm、凝
斥物0.02重量%であった。又、ゲル分は87.3重
量%であった。
開始から1分目に残りの1,3−ブタジエン 5重量部
を追加した。それ以外は全て実施例1と同様に行った。
重合の結果、残りの1,3−ブタジエン 5重量部を追
加した時の転化率が0.3重量%であった。重合開始時
から1時間から2時間目の重合速度が17.8%/Hr
で、重合時間が11時間の時の重合転化率が91.8重
量%で、ラテックス体積平均粒子径0.127μm、凝
斥物0.02重量%であった。又、ゲル分は87.3重
量%であった。
【0035】(実施例3)実施例1と同様の方法で重合
開始から3分目に残りの1,3−ブタジエン 5重量部
を追加した。それ以外は全て実施例1と同様に行った。
重合の結果、残りの1,3−ブタジエン 5重量部を追
加した時の転化率が1重量%であった。重合開始時から
1時間から2時間目の重合速度が18.0%/Hrで、
重合時間が11時間で重合転化率91.0重量%、ラテ
ックス体積平均粒子径0.107μm、凝斥物0.02
重量%であった。又、ゲル分は87.9重量%であっ
た。
開始から3分目に残りの1,3−ブタジエン 5重量部
を追加した。それ以外は全て実施例1と同様に行った。
重合の結果、残りの1,3−ブタジエン 5重量部を追
加した時の転化率が1重量%であった。重合開始時から
1時間から2時間目の重合速度が18.0%/Hrで、
重合時間が11時間で重合転化率91.0重量%、ラテ
ックス体積平均粒子径0.107μm、凝斥物0.02
重量%であった。又、ゲル分は87.9重量%であっ
た。
【0036】(実施例4)重合開始前に仕込む1,3−
ブタジエン 71.5重量部を75.5重量部に変更
し、実施例1と同様の方法で重合開始から1分目に残り
の1,3−ブタジエン 1重量部を追加した。それ以外
は全て実施例1と同様に行った。重合の結果、残りの
1,3−ブタジエン 1重量部を追加した時の転化率が
0.3重量%であった。重合開始時から1時間から2時
間目の重合速度が16.0%/Hrで、重合時間が11
時間で重合転化率91.0重量%、ラテックス体積平均
粒子径0.091μm、凝斥物0.02重量%であっ
た。又、ゲル分は87.1重量%であった。
ブタジエン 71.5重量部を75.5重量部に変更
し、実施例1と同様の方法で重合開始から1分目に残り
の1,3−ブタジエン 1重量部を追加した。それ以外
は全て実施例1と同様に行った。重合の結果、残りの
1,3−ブタジエン 1重量部を追加した時の転化率が
0.3重量%であった。重合開始時から1時間から2時
間目の重合速度が16.0%/Hrで、重合時間が11
時間で重合転化率91.0重量%、ラテックス体積平均
粒子径0.091μm、凝斥物0.02重量%であっ
た。又、ゲル分は87.1重量%であった。
【0037】(実施例5)重合開始前に仕込む1,3−
ブタジエン 71.5重量部を66.5重量部に変更
し、実施例1と同様の方法で重合開始から1分目に残り
の1,3−ブタジエン 10重量部を追加した。それ以
外は全て実施例1と同様に行った。重合の結果、残りの
1,3−ブタジエン 10重量部を追加した時の転化率
が0.4重量%であった。重合開始時から1時間から2
時間目の重合速度が16.1%/Hrで、重合時間が1
1時間で重合転化率91.8重量%、ラテックス体積平
均粒子径0.125μm、凝斥物0.02重量%であっ
た。ゲル分は87.0重量%であった。
ブタジエン 71.5重量部を66.5重量部に変更
し、実施例1と同様の方法で重合開始から1分目に残り
の1,3−ブタジエン 10重量部を追加した。それ以
外は全て実施例1と同様に行った。重合の結果、残りの
1,3−ブタジエン 10重量部を追加した時の転化率
が0.4重量%であった。重合開始時から1時間から2
時間目の重合速度が16.1%/Hrで、重合時間が1
1時間で重合転化率91.8重量%、ラテックス体積平
均粒子径0.125μm、凝斥物0.02重量%であっ
た。ゲル分は87.0重量%であった。
【0038】(実施例6)重合開始前に仕込む1,3−
ブタジエン 71.5重量部を56.5重量部に変更し
実施例1と同様の方法で仕込み、重合開始から1分目に
残りの1,3−ブタジエン 20重量部を追加した。そ
れ以外は全て実施例1と同様に行った。重合の結果、残
りの1,3−ブタジエン 20重量部を追加した時の転
化率が0.4重量%であった。重合開始時から1時間か
ら2時間目の重合速度が15.7%/Hrで又、重合時
間が11時間で重合転化率91.0重量%、ラテックス
平均粒子径0.121μm、凝斥物0.02重量%であ
った。ゲル分は86.9重量%であった。
ブタジエン 71.5重量部を56.5重量部に変更し
実施例1と同様の方法で仕込み、重合開始から1分目に
残りの1,3−ブタジエン 20重量部を追加した。そ
れ以外は全て実施例1と同様に行った。重合の結果、残
りの1,3−ブタジエン 20重量部を追加した時の転
化率が0.4重量%であった。重合開始時から1時間か
ら2時間目の重合速度が15.7%/Hrで又、重合時
間が11時間で重合転化率91.0重量%、ラテックス
平均粒子径0.121μm、凝斥物0.02重量%であ
った。ゲル分は86.9重量%であった。
【0039】(比較例1)重合開始前に仕込む1,3−
ブタジエン 71.5重量部を76.5重量部に変更
し、実施例1と同様の方法で重合開始し、重合開始後は
1,3−ブタジエンを追加しなかった。重合の結果、重
合開始時から1時間から2時間目の重合速度が15.1
%/Hrで、重合時間が11時間で重合転化率91.5
重量%、ラテックス体積平均粒子径0.069μm、凝
斥物0.02重量%であった。又、ゲル分は86.0%
であった。
ブタジエン 71.5重量部を76.5重量部に変更
し、実施例1と同様の方法で重合開始し、重合開始後は
1,3−ブタジエンを追加しなかった。重合の結果、重
合開始時から1時間から2時間目の重合速度が15.1
%/Hrで、重合時間が11時間で重合転化率91.5
重量%、ラテックス体積平均粒子径0.069μm、凝
斥物0.02重量%であった。又、ゲル分は86.0%
であった。
【0040】(比較例2)実施例1と同様の方法で重合
を開始し、重合開始から25分目に残りの1,3−ブタ
ジエン 5重量部を追加した。それ以外は全て実施例1
と同様に行った。残りの1,3−ブタジエン 5重量部
を追加した時の転化率が8.3重量%であった。重合開
始時から1時間から2時間目の重合速度が16.5%/
Hrで、重合時間が11時間で重合転化率91.8重量
%、ラテックス体積平均粒子径0.071μm、凝斥物
0.02重量%であった。又、ゲル分は87.3%であ
った。
を開始し、重合開始から25分目に残りの1,3−ブタ
ジエン 5重量部を追加した。それ以外は全て実施例1
と同様に行った。残りの1,3−ブタジエン 5重量部
を追加した時の転化率が8.3重量%であった。重合開
始時から1時間から2時間目の重合速度が16.5%/
Hrで、重合時間が11時間で重合転化率91.8重量
%、ラテックス体積平均粒子径0.071μm、凝斥物
0.02重量%であった。又、ゲル分は87.3%であ
った。
【0041】(比較例3)実施例1と同様の方法で重合
を開始し、重合開始から60分目に残りの1,3−ブタ
ジエン 5重量部を追加した。それ以外は全て実施例1
と同じである。
を開始し、重合開始から60分目に残りの1,3−ブタ
ジエン 5重量部を追加した。それ以外は全て実施例1
と同じである。
【0042】重合の結果、残りの1,3−ブタジエン
5重量部を追加した時の重合転化率が20%であった。
重合開始時から1時間から2時間目の重合速度が16.
9%/Hrで、重合時間が11時間で重合転化率91.
8重量%、ラテックス体積平均粒子径0.067μm、
凝斥物0.02重量%であった。又、ゲル分は87.3
%であった。
5重量部を追加した時の重合転化率が20%であった。
重合開始時から1時間から2時間目の重合速度が16.
9%/Hrで、重合時間が11時間で重合転化率91.
8重量%、ラテックス体積平均粒子径0.067μm、
凝斥物0.02重量%であった。又、ゲル分は87.3
%であった。
【0043】(比較例4)実施例1と同様の方法で重合
を開始し、重合開始から180分目に残りの1,3−ブ
タジエン 5重量部を追加した。それ以外は全て実施例
1と同じである。
を開始し、重合開始から180分目に残りの1,3−ブ
タジエン 5重量部を追加した。それ以外は全て実施例
1と同じである。
【0044】重合の結果、残りの1,3−ブタジエン
5重量部を追加した時の重合転化率が35%であった。
重合開始時から1時間から2時間目の重合速度が16.
5%/Hrで、重合時間が11時間で重合転化率91.
8重量%、ラテックス体積平均粒子径0.070μm、
凝斥物0.02重量%であった。又、ゲル分は87.3
%であった。
5重量部を追加した時の重合転化率が35%であった。
重合開始時から1時間から2時間目の重合速度が16.
5%/Hrで、重合時間が11時間で重合転化率91.
8重量%、ラテックス体積平均粒子径0.070μm、
凝斥物0.02重量%であった。又、ゲル分は87.3
%であった。
【0045】(比較例5)重合開始前に仕込む半硬化牛
脂脂肪酸カリウム 2.0重量部を1.5重量部に変更
し、パラメンタンハイドロパーオキサイド 0.05重
量部を0.02重量部に変更して添加し、重合反応を開
始する以外は全て比較例1と同じ様にした。重合の結
果、重合開始時から1時間から2時間目の重合速度が1
3.0%/Hrで、重合時間が14時間で重合転化率8
8.8重量%、ラテックス体積平均粒子径0.075μ
m、凝斥物0.02重量%であった。又、ゲル分は8
6.7%であった。
脂脂肪酸カリウム 2.0重量部を1.5重量部に変更
し、パラメンタンハイドロパーオキサイド 0.05重
量部を0.02重量部に変更して添加し、重合反応を開
始する以外は全て比較例1と同じ様にした。重合の結
果、重合開始時から1時間から2時間目の重合速度が1
3.0%/Hrで、重合時間が14時間で重合転化率8
8.8重量%、ラテックス体積平均粒子径0.075μ
m、凝斥物0.02重量%であった。又、ゲル分は8
6.7%であった。
【0046】(比較例6)重合開始前に仕込む半硬化牛
脂脂肪酸カリウム 2.0重量部を3.0重量部に変更
し、パラメンタンハイドロパーオキサイド 0.05重
量部を0.07重量部に変更して添加し、重合反応を開
始する以外は全て比較例1と同じ様にした。重合の結
果、重合開始時から1時間から2時間目の重合速度が2
1.3%/Hrで、重合時間が9時間で重合転化率9
3.8重量%、ラテックス体積平均粒子径0.061μ
m、凝斥物0.01重量%であった。又、ゲル分は8
7.7%であった。
脂脂肪酸カリウム 2.0重量部を3.0重量部に変更
し、パラメンタンハイドロパーオキサイド 0.05重
量部を0.07重量部に変更して添加し、重合反応を開
始する以外は全て比較例1と同じ様にした。重合の結
果、重合開始時から1時間から2時間目の重合速度が2
1.3%/Hrで、重合時間が9時間で重合転化率9
3.8重量%、ラテックス体積平均粒子径0.061μ
m、凝斥物0.01重量%であった。又、ゲル分は8
7.7%であった。
【0047】(比較例7)ラテックス平均粒子径を大き
くする為、比較例1のレドックス開始剤を熱分解型の開
始剤に変更した。先ず、内容積3Lの攪拌機付き耐圧重
合機に純水150重量部を仕込み、リン酸三カリウム
0.44重量部、過硫酸カリ 0.03重量部の水溶液
を仕込んだ。この水溶液の水は純水150重量部に含
む。その後、重合機を密封し、真空ポンプで重合機内を
水蒸気圧まで脱気した。脱気後、半硬化牛脂脂肪酸カリ
ウム 2.0重量部、n−ドデシルメルカプタン 0.
2重量部を追加し、混合攪拌下にスチレン 23.5重
量部、1,3−ブタジエン 76.5重量部を仕込み、
60#Cに昇温した。所定の温度に到達した時点を重合
反応開始点とした。重合時間18時間目に内温を75#
Cに昇温し、22時間目に重合を終了した。重合の結
果、重合開始時から1時間から2時間目の重合速度が
3.0%/Hrで重合終了点の重合転化率が88.8重
量%、ラテックス体積平均粒子径0.100μm、凝斥
物0.10重量%であった。又、ゲル分は86.3%で
あった。
くする為、比較例1のレドックス開始剤を熱分解型の開
始剤に変更した。先ず、内容積3Lの攪拌機付き耐圧重
合機に純水150重量部を仕込み、リン酸三カリウム
0.44重量部、過硫酸カリ 0.03重量部の水溶液
を仕込んだ。この水溶液の水は純水150重量部に含
む。その後、重合機を密封し、真空ポンプで重合機内を
水蒸気圧まで脱気した。脱気後、半硬化牛脂脂肪酸カリ
ウム 2.0重量部、n−ドデシルメルカプタン 0.
2重量部を追加し、混合攪拌下にスチレン 23.5重
量部、1,3−ブタジエン 76.5重量部を仕込み、
60#Cに昇温した。所定の温度に到達した時点を重合
反応開始点とした。重合時間18時間目に内温を75#
Cに昇温し、22時間目に重合を終了した。重合の結
果、重合開始時から1時間から2時間目の重合速度が
3.0%/Hrで重合終了点の重合転化率が88.8重
量%、ラテックス体積平均粒子径0.100μm、凝斥
物0.10重量%であった。又、ゲル分は86.3%で
あった。
【0048】(比較例8)実施例1で重合前に仕込む
1,3−ブタジエン 71.5重量部を76.5重量部
に変更し、実施例1と同様の方法で重合を開始し、重合
開始後は1,3−ブタジエンを追加しなかった。更に重
合開始時から2.5時間目に硫酸ナトリウム0.8重量
部を加えた。それ以外は実施例1と同じにした。重合の
結果、重合開始時から1時間から2時間目の重合速度が
16.5%/Hr硫酸ナトリウムを添加した時の重合転
化率は36.5重量%で、重合時間は14時間で、転化
率は86.2重量%、ラテックス体積平均粒子径0.1
28μm、凝斥物0.20重量%であった。ゲル分は8
5.2%であった。結果を表1にまとめて示した。
1,3−ブタジエン 71.5重量部を76.5重量部
に変更し、実施例1と同様の方法で重合を開始し、重合
開始後は1,3−ブタジエンを追加しなかった。更に重
合開始時から2.5時間目に硫酸ナトリウム0.8重量
部を加えた。それ以外は実施例1と同じにした。重合の
結果、重合開始時から1時間から2時間目の重合速度が
16.5%/Hr硫酸ナトリウムを添加した時の重合転
化率は36.5重量%で、重合時間は14時間で、転化
率は86.2重量%、ラテックス体積平均粒子径0.1
28μm、凝斥物0.20重量%であった。ゲル分は8
5.2%であった。結果を表1にまとめて示した。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明の方法によれば,0.1μm以上
のゴムラテックス体積平均粒子径を6〜14時間の短時
間のうちに製造でき,かつ凝斥物を副生しにくい効果が
ある.重合反応開始してから電解質を添加する大粒径の
ゴムラテックス製造法に比べ,重合時間が短時間に製造
出来、凝斥物も減少できる。
のゴムラテックス体積平均粒子径を6〜14時間の短時
間のうちに製造でき,かつ凝斥物を副生しにくい効果が
ある.重合反応開始してから電解質を添加する大粒径の
ゴムラテックス製造法に比べ,重合時間が短時間に製造
出来、凝斥物も減少できる。
Claims (2)
- 【請求項1】 脂肪族共役ジエン単量体40〜100重
量%及びこれと共重合可能なエチレン系不飽和単量体6
0〜0重量%からなる単量体100重量部を乳化重合
し、共役ジエン系ゴムラテックスを製造する方法におい
て、70〜99重量部の単量体を用いて重合を開始し、
重合開始直後から重合転化率が0.1〜5重量%の間に
1〜30重量部の単量体を追加することを特徴とするゴ
ムラテックスの製造方法。 - 【請求項2】 追加単量体が1〜10重量部であること
を特徴とする請求項1記載のゴムラテックスの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001398912A JP2003192741A (ja) | 2001-12-28 | 2001-12-28 | ゴムラテックスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001398912A JP2003192741A (ja) | 2001-12-28 | 2001-12-28 | ゴムラテックスの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003192741A true JP2003192741A (ja) | 2003-07-09 |
Family
ID=27604154
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---|---|---|---|
JP2001398912A Pending JP2003192741A (ja) | 2001-12-28 | 2001-12-28 | ゴムラテックスの製造方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2003192741A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006038758A1 (en) * | 2004-10-08 | 2006-04-13 | Lg Chem, Ltd. | Method for preparing rubber latex |
-
2001
- 2001-12-28 JP JP2001398912A patent/JP2003192741A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2006038758A1 (en) * | 2004-10-08 | 2006-04-13 | Lg Chem, Ltd. | Method for preparing rubber latex |
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