JP2001261521A - 化粧料 - Google Patents
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Abstract
酸トリブチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸
アセチルトリブチル、アジピン酸ジイソブチルおよびア
ジピン酸ジイソプロピルから選ばれる1種または2種以
上の油性成分と、プロピレングリコール、ジプロピレン
グリコール、1,3−ブチレングリコールおよびポリエ
チレングリコールからなる群から選ばれる1種または2
種以上の水溶性多価アルコールおよび/またはエタノー
ルからなる界面活性剤を含まない透明化粧料。 【効果】 肌への保水・補油効果に優れ、化粧水、頭髪
用化粧料等の使用に適する化粧料である。
Description
性剤を使用することなく、油性成分を配合せしめた化粧
料に関する。
質層に水分を供給して肌の潤いを保つことであり、この
ため通常、化粧水には保湿成分が配合される。しかしな
がら、例えば洗顔後の皮膚は皮脂膜が失われており、化
粧水だけでは皮膚の生理作用を整えることは必ずしも十
分とは言えず、皮膚に油分を補う目的で乳液やクリーム
を使用する。このため、スキンケアにはいくつもの製品
が必要となり、必然的にそれらを使用するため手入れの
時間も長くなり、特に朝のような多忙な時には肌の手入
れが粗雑になりがちで、不十分なだけでなく、かえって
肌に悪影響をもたらすことさえある。従って、ひとつの
化粧品で水分を補い、かつ補油効果のある化粧品が望ま
れていた。
て、油性成分を化粧水に配合することが挙げられるが、
従来、油性成分を含む化粧水を調製する場合、適当な界
面活性剤を用いて油性成分を可溶化することが必要とな
るが、界面活性剤は比較的高分子量の化合物からなるた
め、かかる化粧水は、化粧水に求められるみずみずしい
使用感を損なうばかりでなく、界面活性剤特有のべたつ
き感をもたらすという欠点を有するものであった。
剤を使用することなく油性成分を含んだ化粧水を調製す
ることも試みられているが、比較的、安定性が乏しく、
さらに、超高圧ホモジナイザー等の製造設備を必要とす
ることで、製造コストが上昇するなど、必ずしも満足の
いくものではなかった。従って、界面活性剤を用いず、
保湿効果のみならず、補油効果をも併せ持ち、かつ安定
性が良く均一で透明な外観を有する化粧水が望まれてい
た。
を解決するために種々研究を重ねた結果、特定の油性成
分と水と特定の水溶性多価アルコールとを主成分として
構成することによって保湿と補油効果を有する界面活性
剤を含まない透明化粧料が得られることを見いだして本
発明を完成した。本発明の化粧料は、水およびクエン酸
低級アルキルエステルおよびアジピン酸低級アルキルエ
ステルからなる群から選ばれる1種または2種以上の油
性成分と水溶性多価アルコールとからなることを特徴と
するものである。さらに、本発明は上記組成物に一定量
のエタノールを配合することにより、使用感が向上した
化粧料、特に頭髪用化粧料に適することも見出した。
てのクエン酸低級アルキルエステルおよびアジピン酸低
級アルキルエステルとしては、調製したときの化粧料を
透明状態に保持できる程度に水中に配合されるもので、
使用に際して補油効果を示すものが望ましい。クエン酸
低級アルキルエステルとしては上記要件を満足させるも
のであれば、モノ−、ジ−またはトリ−エステルのいず
れでもよいが、トリ−エステルがより好ましい。より具
体的にはクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、ク
エン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチ
ルなどが好ましい。同様にアジピン酸低級アルキルエス
テルとしてはモノ−またはジ−エステルのいずれでもよ
く、より具体的にはアジピン酸ジイソブチル、アジピン
酸ジイソプロピル等が使用できる。これらは1種または
2種以上を併せて使用することができる。
ングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチ
レングリコール等のアルキレングリコールまたはポリエ
チレングリコールの1種または2種以上を使用すること
ができる。プロピレングリコールおよびブチレングリコ
ールは、α−体、β−体のいずれも使用できる。基剤の
一つとしての水は、通常化粧料の製造に使用される蒸留
水、精製水、脱イオン水、滅菌水等を用いることができ
る。
性成分、水溶性多価アルコールおよび/またはエタノー
ル並びに水を任意の割合で混合し、ミキサー等で混合す
ることによって得ることができる。混合は超高圧ホモジ
ナイザー等の装置は必要とせず、常温、常圧下に混合攪
拌することで調製することができる。油性成分および水
溶性多価アルコールの配合量は、使用時に補油効果が得
られる程度の量の油性成分が調製後の化粧料を透明な状
態とし得る範囲の量で水溶性多価アルコールは選択使用
される。具体的には、油性成分0.1〜10%(重量
%:以下同じ)、好ましくは0.5〜5%、水溶性多価
アルコール0.4〜60%、好ましくは2〜30%、水
を残部とする範囲で使用するとよい。エタノールを加え
る場合は、上記組成物に0.2〜70%、好ましくは1
〜50%の範囲で使用する。
基剤に加えてこの種の分野で通常配合される香料、着色
料、防腐剤、紫外線吸収剤等の助剤、水溶性ビタミン、
養毛・育毛成分等の活性成分を加えることができる。こ
れら助剤等の配合は、基剤の調製前に水、油性成分また
は水溶性多価アルコールのいずれかに配合してもよく、
また調製時に若しくは調製後の化粧水基剤に配合しても
よい。
本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 クエン酸トリエチル 2.5% 1,3−ブチレングリコール 5.0% ポリエチレングリコール 5.0% 香料および着色剤 適量 水 適量 全量 100.0% 上記各成分を常法により、溶解混合して化粧水とする。 実施例2 クエン酸トリブチル 2.5% プロピレングリコール 5.0% ポリエチレングリコール 5.0% 香料および着色剤 適量 水 適量 全量 100.0% 上記各成分を常法により、溶解混合して化粧水とする。
する。
外観と、使用性を次の基準で評価した。その結果を併せ
て第1表に示す。 外観評価基準 各試験物について目視による観察を行い、その結果を次
の3段階で評価した。 ○:均一透明 △:油分離がわずかに認められた ×:油分離が明らかにに認められた 使用性評価基準 各試験物について10名のパネルによる使用テストを行
い、第1表に示す肌に対する各評価項目についてその結
果を次の3段階で評価した。 ○:良好 △:どちらとも言えない ×:不良
ン酸トリエチルなどのモノグリセリルエステルを選び、
これを安定に配合するために、ポリエチレングリコール
並びに1,3−ブチレングリコール等の特定の水溶性多
価アルコールを特定の割合で混合することで、界面活性
剤を用いずに透明で均一な化粧料を調製することができ
る。また、本発明は上記組成にエタノールを加えること
により、更に均一で使用感の優れた化粧料が調製でき、
化粧水等としての使用のほかに、頭髪用化粧料として用
いることができる。頭髪用に使用するときは、エタノー
ルを一定量付加配合することにより、髪への浸透を高
め、ブラッシング等をなめらかにし、さらにべたつきを
なくして軽いフィーリングを得ることができる。本発明
化粧料の調製には超高圧ホモジナイザー等の特別な装置
は必要とせず、常温、常圧下に混合攪拌することで調製
することが可能である。また、使用時において、はじめ
のうちは化粧水のみずみずしい使用感が感じられ、その
のち、乳液・クリームのような感触に変化するというユ
ニークな特性を持ち、油性成分が皮膚上に存在すること
により、潤滑作用をもたらし、マッサージを容易にする
などの効果をも併せて奏するものである。
Claims (4)
- 【請求項1】 水および、クエン酸低級アルキルエステ
ルおよびアジピン酸低級アルキルエステルからなる群か
ら選ばれる1種または2種以上の油性成分と水溶性多価
アルコールおよび/またはエタノールとからなることを
特徴とする化粧料。 - 【請求項2】 油性成分がクエン酸トリエチル、クエン
酸トリブチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸
アセチルトリブチル、アジピン酸ジイソブチルおよびア
ジピン酸ジイソプロピルから選ばれる1種または2種以
上の化合物であることを特徴とする請求項1記載の化粧
料。 - 【請求項3】 水溶性多価アルコールがアルキレングリ
コールまたはポリエチレングリコールから選ばれる1種
または2種以上の水溶性多価アルコールであることを特
徴とする請求項1記載の化粧料。 - 【請求項4】 水および、クエン酸トリエチル、クエン
酸トリブチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸
アセチルトリブチル、アジピン酸ジイソブチルおよびア
ジピン酸ジイソプロピルから選ばれる1種または2種以
上の油性成分と、プロピレングリコール、ジプロピレン
グリコール、1,3−ブチレングリコールおよびポリエ
チレングリコールからなる群から選ばれる1種または2
種以上の水溶性多価アルコールおよび/またはエタノー
ルからなることを特徴とする請求項1記載の界面活性剤
を含まない透明化粧料。
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