JPH05139934A - 化粧品組成物 - Google Patents

化粧品組成物

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JPH05139934A
JPH05139934A JP4114994A JP11499492A JPH05139934A JP H05139934 A JPH05139934 A JP H05139934A JP 4114994 A JP4114994 A JP 4114994A JP 11499492 A JP11499492 A JP 11499492A JP H05139934 A JPH05139934 A JP H05139934A
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acid
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】毛の成長を誘発し、維持し又は増進するために
哺乳動物の毛又は頭皮に局所適用するための組成物を提
供する。 【構成】下記式(I): [式中、R1、R2及びR3は各々が独立して、それぞれ
1〜18個の炭素原子を含む分枝状又は非分枝状のアル
キル、アルケニル、アリール、アルキルアリール又はア
リールアルキル基を表し、R4は−Hを表すか又は1〜
18個の炭素原子を有する分枝状もしくは非分枝状の飽
和もしくは不飽和アシル、アルキル、アリール、アルキ
ルアリールもしくはアリールアルキル基を表す]で示さ
れるクエン酸エステルを、化粧品で許容し得る該クエン
酸エステル用ビヒクルの存在下で且つ該エステルの固体
吸収剤の不在下で、1重量%〜99重量%の有効量含む
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、毛の成長、特にヒト頭皮上の終
毛の成長を促進することができるクエン酸エステルを含
む、哺乳動物の皮膚又は毛に局所適用するための化粧品
及び医薬組成物に関する。
【0002】毛成長サイクル 大部分の哺乳動物では、毛は継続的に成長するのではな
く、成長期及び休止期を交互に含む活動サイクルに従
う。毛の成長サイクルは下記の3つの主要段階に分割で
きる: (i)アナゲン(anagen)として知られている成
長期。この段階では毛包が皮膚(真皮)中に深く侵入
し、毛球の細胞が急速に分割し分化して毛を形成する。
【0003】(ii)カタゲン(catagen)とし
て知られている移行期。この段階は有糸分裂の停止によ
って示される。この段階では、毛包が真皮を通って上方
に後戻りし、毛の成長が停止する。
【0004】(iii)テロゲン(telogen)と
して知られている休止期。この段階では後戻りした毛包
が小さい二次毛芽を含み、その下にみっちり詰まった真
皮乳頭細胞の球が存在する。
【0005】新しいアナゲン段階の開始は、毛芽の急速
な増殖、真皮乳頭の拡大及び基底膜成分の形成によって
示される。毛周期はその後何回も繰り返され、男性型禿
頭症が発生すると、毛包の大部分がより多くの時間をテ
ロゲン段階で費やすようになり、生成される毛が細くな
り、短くなり且つ目立たなくなる。これは軟毛変換の終
末として知られている。
【0006】従来の禿頭治療 ヘアートニック等の局所適用による毛の成長の促進又は
維持は科学文献に広く記述されているが、おそらくはミ
ノキシジルを除いて、いずれの組成物も有害な臨床的副
作用を少なからず伴うことが判明した。これは、処方箋
の必要な医薬的特許売薬又は化粧品としての商業的使用
を保証するために、局所投与した場合でも、経口投与し
た場合でも、又は全身投与した場合でも同じあった。ヒ
トの禿頭又は禿げかかっている頭部に毛を成長させるこ
とに少しでも成功した方法は、おそらく禿頭部への毛の
移植だけであろう。しかしながら、これは極めて苦痛の
伴う手術であり、しかも常に成功するとは限らない。更
に、何気なく見ただけで移植したことがすぐにわかり、
また移植後の毛の再生が元の自然に成長する毛と類似の
様相を呈するまでには何ケ月も、又は何年もかかり得
る。
【0007】文献に発表されている多くの毛再生研究の
1つに、PCT国際特許出願公開WO 85/0457
7号に記載のBazzanoの研究がある。この公開特
許明細書には、哺乳動物の皮膚上での毛の成長率を高
め、毛成長サイクルのアナゲン期を引き延ばし、且つ種
々のタイプの脱毛症を治療するのに有用な組成物が開示
されている。この組成物はカルバミン酸ピリミジンを含
む。
【0008】また、Upjohn Companyに譲
渡されたChidseyの米国特許第4 139 61
9号には、ミノキシジルを遊離塩基もしくはその酸付加
塩として含むか又は特定の関連イミノピリミジンを含む
局所適用組成物が、軟毛を変換して終毛として成長する
ことを刺激すると共に終毛の成長率を高める効果を有す
ることが報告されている。
【0009】ミノキシジル又は関連化合物の局所適用に
より毛の成長又は再生が明らかに刺激されることがBa
zzano及びChidseyによって別個に報告され
ているにも拘わらず、一般的には、特にミノキシジルを
局所適用すると、全身性副作用が発生し得るという危惧
が存在する。例えば、医学文献では、経口投与したミノ
キシジルの副作用が極めて重大であり、流体うっ滞、頻
脈、呼吸困難、女性化乳房、疲労、吐き気及び心臓毒性
を含むことが一般的に認められている。また、ミノキシ
ジルの局所適用の結果ある種の副作用が生じたという証
拠も存在してい。
【0010】日光への過剰な暴露の結果生じる皮膚の光
線障害(photo−damage)を治療又は防止す
る能力について物質を検査するスクリーニングプログラ
ムの結果、ある種のクエン酸エステル、特にクエン酸ト
リブチルは特に大きな効果を有することが判明した。こ
れらの物質が毛の成長を促進する能力をも有し得ること
を示唆する予想外の反応が観察されたのである。これに
ついて検査をしたところ、この仮説を実証する結果が得
られた。
【0011】そこで本発明は、ある種のクエン酸エステ
ルを任意に別の毛成長促進剤及び/又は浸透促進剤と組
合わせて含む組成物であって、全く予想外の、更には相
乗的とも言うべき程度まで毛の成長を促進し及び/又は
天然の毛の損失を低下させるべく、ヒトの皮膚特に頭皮
に局所適用するための組成物を提供する。
【0012】本発明は、一態様において、毛の成長を誘
発し、維持し又は増進するために哺乳動物の毛又は頭皮
に局所適用するのに適した保存組成物を提供する。この
組成物は、下記の構造式(I):
【0013】
【化2】
【0014】[式中、R1、R2及びR3は各々が独立し
て、それぞれ1〜18個の炭素原子を含む分枝状又は非
分枝状のアルキル、アルケニル、アリール、アルキルア
リール又はアリールアルキル基を表し、R4は−Hを表
すか又は1〜18個の炭素原子を有する分枝状もしくは
非分枝状の飽和もしくは不飽和アシル、アルキル、アリ
ール、アルキルアリールもしくはアリールアルキル基を
表す]で示されるクエン酸エステルを、化粧品で許容し
得る該クエン酸エステル用ビヒクルの存在下で且つ該エ
ステルの固体吸収剤の不在下で、1重量%〜99重量%
の有効量含む。
【0015】本発明は、別の態様において、ヒトの頭皮
又は毛への局所適用後に毛の成長を誘発し、維持し又は
増進させるための、前記構造式(1)のクエン酸エステ
ルの使用も提供する。
【0016】クエン酸エステル 本発明の組成物はクエン酸エステル又はその混合物を含
む。これらのクエン酸エステルはいずれも構造式(1)
を有する。
【0017】好ましいクエン酸エステルは、式(1)中
1、R2及びR3が各々アルキル基を表すもの、例え
ば、トリメチルシトレート、トリエチルシトレート、ト
リ−n−プロピルシトレート、トリ−n−ブチルシトレ
ート、トリヘキシルシトレート、トリオクチルシトレー
ト、トリドデシルシトレート、トリヘキサデシルシトレ
ート、トリフェニルシトレート、トリ−2−エチルヘキ
シルシトレート等である。
【0018】典型的には、R1、R2及びR3が炭素原子
を1〜12個、特に1〜8個、最も好ましくは4〜6個
含む好ましくは未置換のアルキル基を表す。また、R1
=R2=R3であることも好ましい。
【0019】前述の好ましいトリアルキルシトレート
は、その親油性を更に高めるために、2位でアシル化す
ることもできる。このようなクエン酸エステルとして
は、例えば2−アセチルトリメチルシトレート、2−ア
セチルトリエチルシトレート、2−トリ−n−プロピル
シトレート、2−アセチルトリ−n−ブチルシトレー
ト、2−オレオイルトリ−n−ブチルシトレート、2−
0−メチルトリ−n−ブチルシトレート、2−0−エチ
ルトリ−n−ブチルシトレート、2−0−イソプロピル
トリ−n−ブチルシトレート等が挙げられる。
【0020】好ましいクエン酸エステルはトリ−n−ブ
チルシトレートである。
【0021】毛の成長を誘発し、維持し又は増進させる
のに十分な有効量はエステル毎に異なる効力に依存する
が、通常は組成物の0.0001〜99重量%、好まし
くは0.01〜20重量%、特に1重量%以上の量で、
局所適用により皮膚に適量が投与される。
【0022】組成物の保存 本発明の組成物は、製造後に販売され使用されるまでの
間の貯蔵寿命が長くなるように保存するのが好ましい。
組成物の貯蔵寿命が無限となれば理想的である。
【0023】エステルは、特に好ましい組成物の特徴で
ある皮膚のpHに近いpH値では、細菌、かび及び真菌
による攻撃並びに他の微生物の影響を受け易い。従って
組成物の貯蔵寿命は、適切な保存措置をとらないかぎ
り、生分解によって許容できないほど短かくなり得る。
【0024】保存を可能にするためには、組成物が、微
生物による組成物の腐敗及び/又は哺乳動物の皮膚もし
くは毛への組成物の局所適用に先立つエステルの生分解
を生起させることができる生活能のある(viabl
e)微生物汚染物質を好ましくは全く又は殆ど含まない
ようにする必要がある。しかしながら本発明には、組成
物の使用前に微生物の実質的増殖が起こるような状況で
は貯蔵しないという条件で、生活能はあるが活動を休止
している状態の微生物、例えば細菌胞子を含み得る組成
物も包含されると理解されたい。
【0025】以下に、組成物の保存に使用し得る方法の
具体例を示す。
【0026】(i)殺菌 本発明の組成物は、生活能のある微生物汚染物質を実質
的に総て除去するか又は殺す殺菌法によって保存するこ
とができる。この種の保存は、例えば致死量のガンマ線
の照射、加熱殺菌、又は製薬業界で十分に確立されてい
る方法を用いる限外濾過によって実施し得る。
【0027】(ii)化学的保存剤 本発明の組成物は、細菌、真菌又は他の微生物の増殖を
妨害するか又はこれらの微生物を殺す機能を果たす化学
的保存剤を混入することによって保存することもでき
る。
【0028】化学的保存剤の具体例としては、エタノー
ル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソル
ビン酸カリウム、プロピオン酸ナトリウム、並びにp−
ヒドロキシ安息香酸のメチル、エチル、プロピル及びブ
チルエステルが挙げられる。本発明の組成物に混入し得
る化学的保存剤の量は通常0.05〜5重量%、好まし
くは0.1〜2重量%であり、微生物の増殖を停止させ
るのに十分な量を選択する。
【0029】(iii)水分活性降下剤 本発明の組成物は、水分活性降下剤(water ac
tivity depressant)、例えばグリセ
ロール、プロピレングリコール、ソルビトール、糖及び
塩、例えばアルカリ金属のハロゲン化物、硫酸塩及びカ
ルボン酸塩を混入することによって保存することもでき
る。水分活性降下剤を使用する場合は、水分活性
(αW)を1から<0.9、好ましくは<0.85、最
も好ましくは<0.8まで低下させるのに十分な量を本
発明の組成物に加える。この活性が最小の時は、酵母、
かび及び真菌は増殖しない。
【0030】pH クエン酸エステルは、特に組成物のpH値がアルカリ性
の場合には、加水分解し得る。従って本発明の組成物
は、水性の場合には、酸性のpH値を有していなければ
ならない。本発明の組成物の好ましいpH値は、水性の
場合には、2〜<7、理想的には4〜6.5である。
【0031】化粧品で許容し得るビ ヒクル 本発明の組成物は更に、エステルを適当な希釈度で頭皮
に供給することができるように、化粧品で及び/又は生
理学的に許容し得る固体、半固体又は液体のビヒクルも
含む。但し、このビヒクルはエステルが頭皮に浸透しな
くなるほどエステルを吸収するようなものであってはな
らない。ビヒクルの種類は選択した組成物局所適用方法
に依存する。このビヒクルはそれ自体不活性であるか、
又は固有の生理学的もしくは医薬的利点を有するもので
あってよい。
【0032】このような目的で使用するビヒクルは、組
成物の所期の製品形態に応じて広い範囲で選択できる。
適当なビヒクルは後述のように分類できる。
【0033】尚、ここでいうビヒクルとは、該エステル
用の希釈剤、分散剤又は溶媒として機能でき、従って毛
及び/又は頭皮にエステルを適当な濃度で適用し且つ均
一に分配することができる物質である。好ましいビヒク
ルは、エステルが頭皮に浸透して毛包の最近傍の環境に
到達するのを助けることができるようなビヒクルであ
る。本発明の組成物は、ビヒクルとしての水及び/又は
化粧品で許容し得る少なくとも1種類の水以外のビヒク
ルを含み得る。
【0034】本発明の組成物に使用できる水以外のビヒ
クルには、固体又は液体、例えば皮膚軟化剤、溶媒、湿
潤剤、増粘剤及び粉末等がある。単独で又は混合して使
用し得るこれら種々のビヒクルの具体例としては下記の
ものが挙げられる: 皮膚軟化剤:ステアリルアルコール、モノリシノール酸
グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、プロパン−
1,2−ジオール、ブタン−1,3−ジオール、ミンク
油、セチルアルコール、イソステアリン酸イソプロピ
ル、ステアリン酸、パルミチン酸イソブチル、ステアリ
ン酸イソセチル、オレイルアルコール、ラウリン酸イソ
プロピル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、オ
クタデカン−2−オール、イソセチルアルコール、パル
ミチン酸セチル、ジメチルポリシロキサン、ジ−n−ブ
チルセバケート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチ
ン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、ステア
リン酸ブチル、ポリエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、ラノリン、ゴマ油、ヤシ油、ピーナッツ
油、ひまし油、アセチル化ラノリンアルコール、石油、
鉱油、ミリスチン酸ブチル、イソステアリン酸、パルミ
チン酸、リノレン酸イソプロピル、乳酸ラウリル、乳酸
ミリスチル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチ
ル; プロペラント(噴射剤):トリクロロフルオロメタン、
ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエ
タン、モノクロロジフルオロメタン、トリクロロトリフ
ルオロエタン、プロパン、ブタン、イソブタン、ジメチ
ルエーテル、二酸化炭素、亜酸化窒素; 溶媒:エチルアルコール、塩化メチレン、イソプロパノ
ール、ひまし油、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジメチルスルホキ
シド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン; 湿潤剤:グリセリン、ソルビトール、2−ピロリドン−
5−カルボン酸ナトリウム、可溶性コラーゲン、フタル
酸ジブチル、ゼラチン; 粉末:白亜、タルク、フラー土、カオリン、澱粉、ゴ
ム、コロイド性二酸化ケイ素、ポリアクリル酸ナトリウ
ム、テトラアルキル及び/又はトリアルキルアリールア
ンモニウムスメクタイト、化学的に改質したケイ酸アル
ミニウムマグネシウム、有機的に改質したモンモリロナ
イトクレー、水和したケイ酸アルミニウム、ヒュームド
シリカ、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチル
セルロースナトリウム、モノステアリン酸エチレングリ
コール。
【0035】これらのビヒクルは、エステルを吸収しな
いという条件、従ってエステルが頭皮に浸透するのを妨
害しないという条件で使用し得る。
【0036】組成物中のビヒクルの量は、水が存在する
場合にはその水も含めて、選択したエステルの少なくと
も一部分が毛の成長を効果的に促進するのに十分な量で
皮膚に供給されるように選択するのが好ましい。ビヒク
ルの量は、特に組成物中に他の成分が殆ど又は全く存在
しない場合には、組成物の残部を構成するように選択し
得る。従って、本発明では1種類以上のビヒクルが組成
物の1〜99.99重量%、好ましくは50〜99.5
重量%、理想的には90〜99重量%を占め得る。
【0037】香料 本発明の組成物は任意に、該組成物が消費者に受け入れ
られ且つ快適に使用できるようになるのに十分な量の香
料も含み得る。香料の含量は通常組成物の0.01〜1
0重量%である。
【0038】活性増強剤 本発明の組成物は更に活性増強剤も任意に含み得る。
【0039】活性増強剤はエステルの毛成長効果を相乗
的に高めるように様々に機能し得る種々の分子から選択
し得る。活性増強剤の特定具体例としては、別の毛成長
刺激剤、浸透助長剤及び陽イオンポリマーが挙げられ
る。これらの物質の存在は、エステルを角質層を通して
毛包の最近傍の環境における作用位置に送る効果を更に
相乗的に高めることができる。
【0040】活性増強剤の中には、該エステル用のビヒ
クルとして機能できるものもある。 (a)別の毛成長刺激剤 i)毛の成長を刺激又は増進させる能力を有する他の物
質としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウ
ム、フェノール、エストラジオール、塩酸ジフェンヒド
ラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、クロロフィリ
ン誘導体、コレステロール、サリチル酸、シスチン、ト
ウガラシチンキ、ニコチン酸ベンジル、d1−メントー
ル、ペパーミント油、パントテン酸カルシウム、パンテ
ノール、ひまし油、ヒノキチオール、プレドニソロン、
レゾルシノールが挙げられる。
【0041】終毛成長率を高める能力を有する更に別の
物質としては下記のものが挙げられる。
【0042】ii)Choay S.A.により欧州特
許出願公開第0 064012号に記載されているα−
1,4エステル化二糖類。この物質は下記の構造式
(2)で示される:
【0043】
【化3】
【0044】式中、Zは官能性窒素基、例えばアジド又
は基−NHB[式中、Bは−Hを表すか、あるいはアセ
チル又は有機もしくは無機陽イオンを有する塩としての
硫酸塩のような官能基を表す]を表し、Mは−H又はS
31[式中、M1は有機もしくは金属陽イオン、特に
アルカリ金属]又はアセチル基を表し、RはC1〜C4
アルキル基、特にメチルを表すか、又はアリール基を表
し、Aは官能基、例えば酸又は−COOR1[R1は−H
又はC1〜C4アルキル基、特にメチル、又は金属、特に
アルカリ金属を表す]を表す。
【0045】iii)Unileverにより欧州特許
出願公開第0 211 610号に開示されているエス
テル化オリゴ糖類。この物質は、下記の構造式(3)
【0046】
【化4】
【0047】で示されるウロン酸残基からなる少なくと
も1つのエステル化二糖と、下記の構造式(4)
【0048】
【化5】
【0049】で示されるヘキソサミン残基とを含む。
【0050】前記式中、R’は−H、C3〜C10アルキ
ル、又は
【0051】
【化6】
【0052】であり、R”は−H、C1〜C4アルキル、
−CO(CH2mCH3、−SO3Mであり、R’”は
−H、−CO(CH2mCH3又は−SO3Mであり、M
は−H又は金属もしくは有機陽イオンであり、nは0か
又は1〜7の整数であり、mは0か又は1もしくは2の
整数であり、基R”は互いに同じか又は異なり、各ピラ
ノース環構造の1つのR”基がコンフィギュレーション
(立体配置)α−1,3、α−1,4、β−1,3又は
β−1,4のグリコシド結合によって結合され、−CO
OR’、−CH2OR”及び−OR”基はピラノース環
に対していずれかのコンフィギュレーションをとる。
【0053】iv)Unileverにより欧州特許出
願公開第0 242 967号に開示されているミノキ
シジルグルクロニド、及びUpjohn Co.により
WO86/04231号に開示されているミノキシジル
サルフェート。
【0054】v)Upjohn Co.により米国特許
第4 139 619号に開示されているミノキシジル
及びその誘導体。
【0055】ミノキシジルと本発明のエステルとの特に
好ましい混合物は、ミノキシジルとトリ−n−ブチルシ
トレートとの混合物、ミノキシジルと2−アセチルトリ
−n−ブチルシトレートとの混合物、ミノキシジルとト
リ−n−プロピルシトレートとの混合物、ミノキシジル
と2−0−エチルトリ−n−ブチルシトレートとの混合
物である。
【0056】vi)Redken Laborator
ies,Inc.により米国特許第4814 351号
に開示されているエチレンジアミンテトラ酢酸又はその
塩。 vii)Unileverにより欧州特許第0 277
428号に開示されている1,10−フェナントロリ
ンのような直接的プロテオグリカナーゼ阻害剤。 viii)Unileverにより欧州特許第0 27
7 428号に開示されているグリコサミノグリカナー
ゼ阻害剤、例えば下記の式(33)
【0057】
【化7】
【0058】で示されるアルドノラクトン及びエステル
化アルドノラクトン。
【0059】前記式中、A1及びA2は−H、−CH3
【0060】
【化8】
【0061】であり、BはOD”又は、位置1もしくは
6とのラクトン結合又は−NHCOCH3であり、Dは
−H又はC2〜C8アルキルであり、D’は位置2〜5で
別のC原子を介して結合してラクトンを形成した分子の
残りであり、D”は−H又はこの分子の主鎖に対してい
ずれかのコンフィギュレーションをとるC2(即ちアセ
チル)〜C4アシルである。
【0062】この阻害剤の好ましい具体例としては、L
−ガラクトノ−1,4−ラクトン、L−アラビノ−1,
5−ラクトン、D−フコノ−1,5−ラクトン、D−グ
ルカロ−1,4−ラクトン、D−グルクロノ−6,3−
ラクトン、ガラクタル酸ラクトン、2−アセトアミド−
2−デオキシグルコノラクトン、2−アセトアミド−2
−デオキシガラクトノ−ラクトン、D−グルカロ−1,
4:6,3−ジラクトン、L−イダロ−1,4−ラクト
ン、2,3,5−トリ−0−アセチル−D−グルカロ−
1,4−ラクトン、2,5−ジ−0−アセチル−D−グ
ルカロ−1,4:6,3−ジラクトンが挙げられる。
【0063】ix)Unileverにより欧州特許第
0 277 428号に記載のグリコサミノグリカナー
ゼ阻害剤、例えば下記の式(34)
【0064】
【化9】
【0065】で示される単糖類及びエステル化単糖類。
【0066】前記式中、Aは−OG又は−NHCOCH
3であり、Gは−H、−SO3M”、C2〜C4アシルであ
り、G’は−H又は−OGであり、M”は−H又は金属
陽イオンであり、官能基は前記分子の主鎖に対していず
れかのコンフィギュレーションをとり得る。この阻害剤
の好ましい具体例としては、N−アセチルグルコサミ
ン、N−アセチルガラクトサミン、D−ガラクトサミ
ン、D−グルコサミン−3−サルフェート、N−アセチ
ルマンノサミンが挙げられる。
【0067】x)Unileverにより欧州特許第0
277 428号に開示されているグリコサミノグリ
カン鎖細胞取込み(uptake)阻害剤、例えば下記
の一般式(35)
【0068】
【化10】
【0069】で示され得るヘキサウロン酸及びそのエス
テル。
【0070】前記式中、Gは−H、−SO3M”、C2
4アシルであり、Dは−H又はC2〜C8アルキルであ
り、M”は−H又は金属陽イオンであり、官能基は前記
分子の主鎖に対していずれかのコンフィギュレーション
をとり得る。
【0071】xi)Unileverにより欧州特許第
0 334 586号に開示されているグリコシダーゼ
活性の化学的阻害剤であって、下記の式(36)
【0072】
【化11】
【0073】のラクタムから選択したもの。
【0074】前記式中、A3及びA4は−H、−CH3
【0075】
【化12】
【0076】−CH2OT、又は
【0077】
【化13】
【0078】であり、A3及びA4は互いに同じか又は異
なり、少なくとも一方がラクタム環中の基
【0079】
【化14】
【0080】であり、Qは−OT’、−NHT’又はA
3もしくはA4とのラクタム結合であり、Q基は互いに同
じか又は異なり、少なくとも1つがラクタム結合に使用
され、Tは互いに同じか又は異なり、−H、−Cp
2P+1又は金属イオンから選択され、T’は−H又は
【0081】
【化15】
【0082】であり、pは1〜22の整数であり、但
し、基Qのいずれかが−OT’又は−NHT’の場合に
は、その1つ又は複数の基が環の平面に対していずれか
の立体化学コンフィギュレーションをとり得る。好まし
い具体例としては、D−グルカロ−1,5−ラクタム、
L−ガラクトノ−1,4−ラクタム、L−アラビノ−
1,5−ラクタム、D−フコノ−1,5−ラクタム、D
−グルカロ−1,4−ラクタム、D−グルクロノ−6,
3−ラクタム、1,2,5−トリ−0−アセチル−D−
グルクロノ−6,3−ラクタム、2−アセトアミド−2
−デオキシグルコノラクタム、2−アセトアミド−2−
デオキシガラクトノラクタム、D−グルカロ−1,4:
6,3−ジラクタム、L−イダロ−1,4−ラクタム、
2,3,5−トリ−0−アセチル−D−グルカロ−1,
4−ラクタム、2,5−ジ−0−アセチル−D−グルカ
ロ−1,4:6,3−ジラクタム、D−グルカロ−1,
5−ラクタムエチルエステルが挙げられる。
【0083】xxi)Unileverにより欧州特許
第0 334 585に記載されているようなプロテイ
ンキナーゼC酵素の化学的活性剤であって、下記の式
(37)
【0084】
【化16】
【0085】のジアシルグリセロールから選択したも
の。
【0086】前記式中、X及びX’は互いに同じか又は
異なり、下記の基
【0087】
【化17】
【0088】[式中、aは0か又は1〜28の整数であ
り、bは0か又は1〜5の整数である]を表し、基X及
びX’はグリセロール分子の炭素主鎖に対していずれか
の立体化学コンフィギュレーションをとる。好ましい具
体例としては、1,2−ジブタノイル−rac−グリセ
ロール、1,2−ジヘキサノイル−sn−グリセロー
ル、1,2−ジオクタノイル−rac−グリセロール、
1,2−ジオクタノイル−sn−グリセロール、1,2
−ジデカノイル−rac−グリセロール、1−オレオイ
ル−2−アセチル−rac−グリセロール、1−オレオ
イル−2−アセチル−sn−グリセロール、1−ステア
ロイル−2−アラキドノイル−sn−グリセロール、
1,2−ジステアロイル−rac−グリセロール、1,
2−ジペンタデカノイル−sn−グリセロール、1,2
−ジペンタデカノイル−rac−グリセロール、1,2
−ジパルミトイル−rac−グリセロール、1,2−ジ
パルミトイル−sn−グリセロール、1,2−ジセプタ
デカノイル−rac−グリセロール、1,2−ジオレオ
イル−sn−グリセロール、1,2−ジオレオイル−r
ac−グリセロール、1,2−ジアラキドノイル−sn
−グリセロール、1,2−ジエイコサノイル−sn−グ
リセロール、1,2−ジドエイコサノイル−rac−グ
リセロール及び1,2−ジオクタエイコサノイル−sn
−グリセロールが挙げられる。
【0089】xiii)Unileverにより欧州特
許第0 348 184号に記載されているグリコサミ
ノグリカナーゼ阻害剤であって、下記の式(38)
【0090】
【化18】
【0091】で示されるアルドノモノラクトン又はアル
ドウロノモノラクトン誘導体から選択したもの。
【0092】前記式中、A5
【0093】
【化19】
【0094】であり、 A6
【0095】
【化20】
【0096】又はCH2OR6であり、B1、B2、B3
びB4はそれぞれOR5、NHR6、NHR7又は位置1も
しくは6とのラクトン結合及び/又はQ1とのエーテル
結合から選択され、但しこれらの置換基Bは互いに同じ
か又は異なり、ラクトン環に含まれていない位置C2〜
C5で前記構造の主鎖に対していずれかのコンフィギュ
レーションをとり、R4は−H、C1〜C20アルキル、金
属陽イオン、NH4 +又はアルカノールアミン陽イオンで
あり、R5は位置2〜5で別のC原子を介して結合して
ラクトンを形成した分子の残りであり、R6は−H、−
CH3、ベンジル又はC2〜C6アシルであり、R7は−
H、−CH3、ベンジル又はC3〜C6アシルであり、Q
1はエーテル結合を介してC4又はC5に結合してピラノ
ース環又はフラノース環を形成した分子の残りであり、
但し、A5
【0097】
【化21】
【0098】の場合はA6
【0099】
【化22】
【0100】であり、またA6がCH2OHの場合には前
記B置換基の1つ以上が−CH3、C2〜C4アシル又は
NHR7であり、更にA5
【0101】
【化23】
【0102】であり且つ置換基B1、B2、B3及びB4
総てが−OHである場合には、A6
【0103】
【化24】
【0104】又はCH2OR6であり且つR4がC1又はC
9〜C20アシルである。
【0105】このアルドノモノラクトン誘導体の好まし
い具体例としては、6−アセチル−ガラクトノ−1,4
−ラクトン、6−プロピオニル−ガラクトノ−1,4−
ラクトン、6−ブチリル−ガラクトノ−1,4−ラクト
ン、2−プロピオンアミド−2−デオキシグルコノラク
トン、2−ブチルアミド−2−デオキシグルコノラクト
ン、2−プロピオンアミド−2−デオキシガラクトノラ
クトン、2−ブチルアミド−2−デオキシガラクトノラ
クトン、6−プロピオニル−2−アセトアミド−2−デ
オキシグルコノラクトン、ジアセチル−6−プロピオニ
ル−2−アセトアミド−2−デオキシグルコノラクト
ン、6−ブチリル−2−アセトアミド−2−デオキシガ
ラクトノラクトン、ジアセチル−6−ブチリル−2−ア
セトアミド−2−デオキシガラクトノラクトン、2,
3,5,6−テトラアセチル−ガラクトノ−1,4−ラ
クトン、2,3,5−トリアセチル−6−プロピオニル
ガラクトノ−1,4−ラクトン、トリアセチル−2−プ
ロピオンアミド−2−デオキシガラクトノラクトン、ト
リアセチル−2−ブチルアミド−2−デオキシグルコノ
ラクトン、6−メチル−グルカロ−1,4−ラクトン、
2,3,5,6−テトラメチル−グルカロ−1,4−ラ
クトン、6−メチル−2,3,5−トリアセチルグルカ
ロ−1,4−ラクトン、6−メチル−3−メチル−グル
カロ−1,4−ラクトン及び6−メチル−3−アセチル
−グルカロ−1,4−ラクトンが挙げられる。また、ア
ルドウロノモノラクトン誘導体の好ましい具体例として
は、1,2,5−トリアセチル−グルクロノ−6,3−
ラクトンが挙げられる。
【0106】xiv)Unileverにより欧州特許
第0 348 184号に開示されているグリコサミノ
グリカナーゼ阻害剤であって、下記の式(39)
【0107】
【化25】
【0108】で示されるアシル化単糖類又はその混合物
から選択したもの。
【0109】前記式中、A7は−OY又は−NHR8であ
り、B5及びB6は各々が−OY、又はD1とのエーテル
結合から選択され、D1
【0110】
【化26】
【0111】[式中X2はピラノース環又はフラノース
環を形成するためのC4又はC5とのエーテル結合であ
る]であり、Yは−H、−SO3M、C2〜C4アシル又
はC1〜C18アルキルであり、これらの置換基A7
5、B6及び−OYは互いに同じか又は異なり、前記構
造の主鎖に対していずれかのコンフィギュレーションを
とり、Z1は−H又は−OYであり、R8は−H、−SO
32又はC3もしくはC4アシルであり、M2は−H、金
属陽イオン、NH4 +、又はアルカノールアミン陽イオン
であり、但し、R8が−Hの場合はYの1つ以上が−S
32又はC2〜C4アシルから選択される。
【0112】このアシル化単糖類の好ましい具体例とし
ては、2−プロピオンアミド−2−デオキシグルコー
ス、1,3,4,6−テトラアセチル−2−プロピオン
アミド−2−デオキシグルコース、2−ブチルアミド−
2−デオキシガラクトース、1,3,4,6−テトラア
セチル−2−ブチルアミド−2−デオキシガラクトー
ス、2−スルファミド−2−デオキシガラクトース、2
−スルファミド−デオキシグルコース、2−ブチルアミ
ド−2−デオキシマンノース、1,3,4,6−テトラ
アセチル−2−ブチルアミド−2−デオキシマンノー
ス、2−ブチルアミド−2−デオキシグルコース及び
1,3,4,6−テトラアセチル−2−ブチルアミド−
2−デオキシグルコースが挙げられる。
【0113】xv)Lever Brothers C
ompanyにより米国特許第4 774 255号に
記載されているピログルタミン酸エステル。この物質は
下記の構造式(40)
【0114】
【化27】
【0115】で示される。
【0116】前記式中、R1はC1〜C30アルキル又は
【0117】
【化28】
【0118】であり、R2及びR3は互いに同じか又は異
なり、各々がH又は下記の基(41) [(CH3)u,(CH2OH)v,(CH2)w,(CH32)x,(CHOH )y,(CH=CH)z]− (41) を表す。前記式中、uは0又は1、vは0又は1もしく
は2の整数、wは0又は1〜21の整数、xは0又は1
〜4の整数、yは0又は1もしくは2の整数、zは0又
は1〜4の整数であり、u+v+w+x+y+zが1〜
22の整数である。但し、サブグループ(CH=CH)
が存在する場合には、前記基の炭素原子の総数は10〜
22である。
【0119】構造(40)でR1がC1〜C30アルキル
である適当なピログルタミン酸エステルの具体例として
は、ピログルタミン酸メチルエステル、ピログルタミン
酸エチルエステル、ピログルタミン酸n−プロピルエス
テル、ピログルタミン酸n−ブチルエステル、ピログル
タミン酸n−ヘキシルエステル、ピログルタミン酸n−
ヘプチルエステル、ピログルタミン酸n−オクチルエス
テル、ピログルタミン酸n−ノニルエステル、ピログル
タミン酸n−デシルエステル、ピログルタミン酸n−ウ
ンデシルエステル、ピログルタミン酸n−ドデシルエス
テル、ピログルタミン酸n−トリデシルエステル、ピロ
グルタミン酸n−テトラデシルエステル、ピログルタミ
ン酸n−ヘキサデシルエステル、ピログルタミン酸n−
オクタデシルエステル、ピログルタミン酸n−エイコシ
ルエステル、ピログルタミン酸イソプロピルエステル、
ピログルタミン酸2−メチルヘキシルエステル、ピログ
ルタミン酸2−エチルヘキシルエステル、ピログルタミ
ン酸3,7−ジメチルオクチルエステル、ピログルタミ
ン酸2−ヘキシルデシルエステル、ピログルタミン酸2
−オクチルドデシルエステル、ピログルタミン酸2,
4,4−トリメチル−1−ペンタンエステル、ピログル
タミン酸メチルオクチルエステルが挙げられる。
【0120】この種の特に好ましいエステルは、構造
(40)でR1がC1〜C14アルキル(直鎖又は分枝
鎖)、特にC1〜C6(直鎖又は分枝鎖)アルキルを表す
エステルである。
【0121】構造(40)でR1が
【0122】
【化29】
【0123】である好ましいピログルタミン酸エステル
としては、基(41)の構造を有するR2及び/又はR3
が炭素原子数1〜22の直鎖又は分枝鎖の飽和又は不飽
和の脂肪族基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソ
−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、n−バレリル、イ
ソ−バレリル、n−カプロイル、n−ヘプチル、n−カ
プリリル、n−カプリル、ラウリル、ミリスチル、パル
ミチル、ステアリル及びアラキジルのようなアルキル基
と、リノレイル、リノレニル、γ−リノレニル、アラキ
ドニル及びコルムビニル(columbinyl)のようなC10
22アルケニル基とを含むものが挙げられる。
【0124】基(24)の具体例としては更に、炭素原
子数1〜22のヒドロキシアルキル基、例えばヒドロキ
シメチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシ−n
−プロピル、3−ヒドロキシ−n−プロピル、2−ヒド
ロキシ−n−ブチル、3−ヒドロキシ−n−ブチル、4
−ヒドロキシ−n−ブチル、5−ヒドロキシ−n−バレ
リル、6−ヒドロキシ−n−カプロイル、2,3−ジヒ
ドロキシ−n−プロピル、2,3−ジヒドロキシ−n−
ブチル、12−ヒドロキシステアリルが挙げられる。
【0125】別の毛成長刺激剤として使用するのに特に
適しているピログルタミン酸エステルの特定具体例とし
ては更に、2−[ピログルタモイルオキシ]−プロピオ
ン酸、メチル−2−[ピログルタモイルオキシ]−アセ
テート、エチル−2−[ピログルタモイルオキシ]−n
−プロピオネート、エチル−2−[ピログルタモイルオ
キシ]−n−ブチレート、エチル−2−[ピログルタモ
イルオキシ]−イソ−ブチレート、エチル−2−[ピロ
グルタモイルオキシ]−n−バレレート、エチル−2−
[ピログルタモイルオキシ]−n−カプロエート、エチ
ル−2−[ピログルタモイルオキシ]−n−ヘプチレー
ト、エチル−2−[ピログルタモイルオキシ]−n−カ
プリレート、エチル−2−[ピログルタモイルオキシ]
−n−ペラルゴネート、エチル−2−[ピログルタモイ
ルオキシ]−3−ヒドロキシブチレート、イソ−プロピ
ル−2−[ピログルタモイルオキシ]−n−プロピオネ
ート、イソ−プロピル−2−[ピログルタモイルオキ
シ]−n−カプリレート、n−プロピル−2−[ピログ
ルタモイルオキシ]−n−プロピオネート、n−プロピ
ル−2−[ピログルタモイルオキシ]−n−カプリレー
ト、ステアリル−2−[ピログルタモイルオキシ]−n
−プロピオネート、12−ヒドロキシステアリル−2−
[ピログルタモイルオキシ]−n−プロピオネート、ス
テアリル−2−[ピログルタモイルオキシ]−n−ステ
アレート、パルミチル−2−[ピログルタモイルオキ
シ]−n−プロピオネート、リノレイル−2−[ピログ
ルタモイルオキシ]−n−プロピオネート、リノレイル
−2−[ピログルタモイルオキシ]−n−カプリレー
ト、ラウリル−2−[ピログルタモイルオキシ]−n−
カプリレート、ステアリル−2−[ピログルタモイルオ
キシ]−n−カプリレート、グリセリルモノ(2−[ピ
ログルタモイルオキシ]−n−プロピオネート)、グリ
セリルモノ(2−[ピログルタモイルオキシ]−n−カ
プリレート)及びグリセリルジ(2−[ピログルタモイ
ルオキシ]−n−プロピオネート)が挙げられる。
【0126】xvi)下記の構造式(42)
【0127】
【化30】
【0128】を有する六糖酸もしくはアシル化六糖酸、
又はその塩もしくはエステル。
【0129】前記式中、X1はH、アルカリ金属、アン
モニウム及び置換アンモニウム対イオンから選択され、
2は炭素原子数1〜18のアルキル基又はヒドロキシ
アルキル基から選択され、Y1、Y2、Y3及びY4は各々
がH、炭素原子数1〜12のアルキル基及び炭素原子数
1〜18のアシル基から選択され、lは1〜3の整数で
あり、m及びnは各々が0又は1もしくは2の整数であ
り、m+nが1又は2である。
【0130】前記式でX1、Y1、Y2、Y3及びY4が−
Hを表し、nが2であり且つmが0である六糖酸の具体
例としては、アロ糖酸、アルトロ糖酸、グルコ糖酸、マ
ンノ糖酸、グロ糖酸、イド糖酸、ガラクト糖酸及びタロ
糖酸が挙げられる。
【0131】X1が陽イオンである具体例としては、一
価アルカリ金属陽イオンNa+及びK+が挙げられる。
【0132】X1が陽イオンである具体例としては更
に、置換アンモニウム陽イオン、例えばジエタノールア
ンモニウム及びトリエタノールアンモニウム陽イオンが
挙げられる。
【0133】X2がアルキル基である具体例としては、
メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−オク
チル及びラウリルが挙げられる。
【0134】Y1、Y2、Y3及びY4がアルキル基である
具体例としては、メチル及びエチルが挙げられる。
【0135】Y1、Y2、Y3及びY4がアシル基である具
体例としては、アセチル及びプロピオニルが挙げられ
る。
【0136】特に好ましい六糖酸は下記の式(43)
【0137】
【化31】
【0138】で示されるグルコ糖酸である(糖酸又はグ
ルカル酸としても知られており、本明細書では以後グル
カル酸と称する)。
【0139】特に安定な好ましいグルカル酸の塩はジナ
トリウム塩である。
【0140】xvii)下記の式(44)
【0141】
【化32】
【0142】で示されるアリール置換エチレン。
【0143】前記式中、R1、R2、R3及びR4は互いに
同じか又は異なり、−H、−OH、−Cn2n+1、−N
2、−Cl、−Br、−F及び
【0144】
【化33】
【0145】から選択され、R5及びR6は互いに同じか
又は異なり、−H、−CN、
【0146】
【化34】
【0147】から選択され、R7は−H及び−OHから
選択され、nは1〜8の整数である。
【0148】本発明の組成物は更に、前記阻害剤の混合
物も含み得る。
【0149】アリール置換エチレンの具体例としては、
1−カルボキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチ
レン、1,1−ジカルボキシ−2−(4−ヒドロキシフ
ェニル)エチレン、1,1−ジシアノ−2−(4−ヒド
ロキシフェニル)エチレン、1−カルボキシ−2−
(3,4−ジヒドロキシフェニル)エチレン、1,1−
ジシアノ−2−(3−ヒドロキシフェニル)エチレン、
1−シアノ−1−カルボキシ−2−(2,5−ジヒドロ
キシフェニル)エチレン、1−カルボキシ−1−シアノ
−2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エチレン、
1,1−ジシアノ−2−(3,4−ジヒドロキシフェニ
ル)エチレン、1,1−ジシアノ−2−(3−メトキシ
−4,5−ジヒドロキシフェニル)エチレン、1,1−
ジシアノ−2−(3,4,5−トリヒドロキシフェニ
ル)エチレン、1−アミド−1−シアノ−2−(3,4
−ジヒドロキシフェニル)エチレン、1−チオアミド−
1−シアノ−2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エ
チレン、1−シアノ−2−(4−ヒドロキシフェニル)
エチレン、1,1−ジシアノ−2−(3−ヒドロキシ−
4−ニトロフェニル)エチレン、1,1−ジシアノ−2
−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチレ
ン、1,1−ジシアノ−2−(3−メトキシ−4−ヒド
ロキシフェニル)エチレン、1,1−ジシアノ−2−
(3,5−ジヒドロキシフェニル)エチレン、1,1−
ジシアノ−2−ヒドロキシ−2−(3,4,5−トリヒ
ドロキシフェニル)エチレン、1−カルボキシ−1−シ
アノ−2−(4−メトキシフェニル)エチレン、1−カ
ルボキシ−1−シアノ−2−(4−フルオロフェニル)
エチレン、1−カルボキシ−1−シアノ−2−(3−メ
トキシ−4−ヒドロキシフェニル)エチレン、1−カル
ボキシ−1−シアノ−2−(3,5−ジメトキシ−4−
ヒドロキシフェニル)エチレン、1−カルボキシ−1−
シアノ−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチレン、1
−カルボキシ−1−シアノ−2−(4−フェニルカルボ
キシアルデヒド)エチレン、1−シアノ−1−カルボキ
シ−2−(2,5−ジヒドロキシフェニル)エチレンが
挙げられる。
【0150】xviii)アシル基が2〜20個の炭素
原子を有するモノN−アシル化アミノ酸。その具体例と
しては、N−アセチルグリシン、N−アセチルヒドロキ
シプロリン、N−アセチルアラニン、N−アセチルバリ
ン、N−アセチルロイシン、N−アセチルイソロイシ
ン、N−アセチルフェニルアラニン、N−アセチルチロ
シン、N−アセチルプロリン、N−アセチルセリン、N
−アセチルトレオニン、N−アセチルシステイン、N−
アセチルメチオニン、N−アセチルトリプトファン、N
−ラウロイルグリシン、N−パルミトイルグリシン、N
−ミリストイルグリシン、N−ラウロイルヒドロキシプ
ロリン、N−オクタノイルグリシン、N−オクタノイル
ヒドロキシプロリン、N−ヘキサノイルグリシン、N−
アセチルアスパラギン酸、N−ラウロイルアスパラギン
酸、N−パルミトイルアスパラギン酸、N−オクタノイ
ルアスパラギン酸、N−アセチルグルタミン酸、N−ラ
ウロイルグルタミン酸、N−パルミトイルグルタミン
酸、N−オクタノイルグルタミン酸、N−アセチルアル
ギニン、N−アセチルリシン、N−アセチルヒスチジ
ン、N−アセチルオルニチン、N−アセチルヒドロキシ
リシン、N−アセチルシトルリン、N−ラウロイルリシ
ン、N−ラウロイルシトルリン、N−ミリストイルシト
ルリン、N−ミリストイルオルニチン、N−オクタノイ
ルリシン及びN−オクタノイルシトルリンが挙げられ
る。
【0151】xix)3〜25の奇数個の炭素原子を有
する飽和又は不飽和脂肪族アルコール。その具体例とし
ては、n−プロピオニルアルコール、n−アミルアルコ
ール、n−ヘプチルアルコール、n−ノニルアルコー
ル、n−ウンデシルアルコール、n−トリデシルアルコ
ール、n−ペンタデシルアルコール、n−ヘプタデシル
アルコール、n−ノナデシルアルコール、n−ウンエイ
コシルアルコール、n−トリコシルアルコール、n−ペ
ンタコシルアルコールが挙げられる。
【0152】前記タイプの好ましいアルコールは炭素原
子を7〜15個有するアルコールである。
【0153】xx)3〜25の奇数個の炭素原子を有す
る飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸。その具体例として
は、プロピオン酸、吉草酸、ヘプタン酸、ペラルゴン
酸、ウンデカン酸、トリデカン酸、ペンタデカン酸、ヘ
プタデカン酸、ノナデカン酸、ヘンエイコサン酸、トリ
コサン酸、ペンタコサン酸が挙げられる。
【0154】前記タイプの好ましい酸は炭素原子を7〜
15個有する酸である。
【0155】(b)浸透助長剤 既述のように、浸透助長剤の存在は、真皮乳頭に近い毛
包の最近傍における作用場所まで角質を通してエステル
を送る効果を高めることにより、エステルの効力を増強
することができる。
【0156】従って、浸透助長剤は様々な形で機能し得
る。例えば、皮膚表面でのエステルの分布を改善するこ
とができ、又は局所適用した組成物から皮膚中へのエス
テルの分配量を増加させて作用場所までの移動を促進す
ることができる。エステルの効力を増強する他のメカニ
ズムも有し得る。
【0157】浸透助長剤の具体例としては、2−メチル
プロパン−2−オール、プロパン−2−オール、エチル
−2−ヒドロキシプロパノエート、ヘキサン−2,5−
ジオール、POE(2)エチルエーテル、ジ(2−ヒド
ロキシプロピル)エーテル、ペンタン−2,4−ジオー
ル、アセトン、POE(2)メチルエーテル、2−ヒド
ロキシプロピオン酸、2−ヒドロキシオクタン酸、プロ
パン−1−オール、1,4−ジオキサン、テトラヒドロ
フラン、ブタン−1,4−ジオール、プロピレングリコ
ールジペラルゴネート、ポリオキシプロピレン15ステ
アリルエーテル、オクチルアルコール、オレイルアルコ
ールのPOEエステル、オレイルアルコール、ラウリル
アルコール、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジカプ
リル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプ
ロピル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジエチル、セ
バシン酸ジメチル、セバシン酸ジオクチル、スベリン酸
ジブチル、アゼライン酸ジオクチル、セバシン酸ジベン
ジル、フタル酸ジブチル、アゼライン酸ジブチル、ミリ
スチン酸エチル、アゼライン酸ジメチル、ミリスチン酸
ブチル、コハク酸ジブチル、フタル酸ジデシル、オレイ
ン酸デシル、カプロン酸エチル、サリチル酸エチル、パ
ルミチン酸イソプロピル、ラウリン酸エチル、2−エチ
ル−ヘキシル−ペラルゴネート、イソステアリン酸イソ
プロピル、ラウリン酸ブチル、安息香酸ベンジル、安息
香酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、カプロン酸エチル、
カプリル酸エチル、ステアリン酸ブチル、サリチル酸ベ
ンジル、2−ヒドロキシプロパン酸、2−ヒドロキシオ
クタン酸が挙げられる。
【0158】浸透助長剤の具体例としては更に、ジメチ
ルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,
N−ジメチルホルムアミド、2−ピロリドン、1−メチ
ル−2−ピロリドン、5−メチル−2−ピロリドン、
1,5−ジメチル−2−ピロリドン、1−エチル−2−
ピロリドン、ホスフィンオキシド、糖エステル、テトラ
ヒドロフルフラールアルコール、尿素、ジエチル−m−
トルアミド、及び1−ドデシルアザシロヘプタン−2−
オンが挙げられる。
【0159】浸透促進剤にはその他に界面活性剤があ
る。好ましい界面活性剤の具体例としては下記のものが
挙げられる: (i)陰イオン界面活性剤:脂肪酸の金属塩又はアルカ
ノールアミン塩、例えばラウリン酸ナトリウム及びオレ
イン酸トリエタノールアミン;アルキルベンゼンスルホ
ネート、例えばトリエタノールアミンドデシルベンゼン
スルホネート;アルキルスルフェート、例えばラウリル
硫酸ナトリウム;アルキルエーテルスルフェート、例え
ばラウリルエーテル硫酸ナトリウム[2〜8EO]、ス
ルホスクシネート、例えばスルホコハク酸ジオクチルナ
トリウム;硫酸モノグリセリド、例えばナトリウムグリ
セリルモノステアレートモノスルフェート;イセチオネ
ート、例えばイセチオン酸ナトリウム、メチルタウリド
(methyl tauride)、例えばIgepo
nT;アシルサルコシネート、例えばナトリウムミリス
チルサルコシネート、アシルペプチド、例えばMayp
ons及びLamepons;アシルラクチレート;ポ
リアルコキシル化エーテルグリコレート、例えばトリデ
セト(trideceth)−7カルボン酸;ホスフェ
ート、例えばジラウリルリン酸ナトリウム。
【0160】(ii)陽イオン界面活性剤:アミン塩、
例えば塩酸サパミン;第四アンモニウム塩、例えばQu
aternium 5、Quaternium 31及
びQuaternium 18。
【0161】(iii)両性界面活性剤:イミダゾール
化合物、例えばMiranol;N−アルキルアミノ
酸、例えばコカミノプロピオン酸ナトリウム及びアスパ
ラギン誘導体;ベタイン、例えばココアミドプロピルベ
タイン。
【0162】(iv)非イオン界面活性剤:脂肪酸アル
カノールアミド、例えばオレイン酸エタノールアミド;
ポリアルコールエステル、例えばSpan;ポリグレセ
ロールエステル、例えばC12〜C18脂肪酸及び1個
もしくは数個のOH基でエステル化したもの;ポリアル
コキシル化誘導体、例えばポリオキシ:ポリオキシエチ
レンステアレート及びオクチルフェノキシポリエトキシ
エタノール(TRITON X−100);エーテル、
例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル;エステル
エーテル、例えばTween;アミンオキシド、例えば
ヤシ及びドデシルジメチルアミンオキシド。
【0163】本発明の組成物には前述の界面活性剤のう
ち2種類以上を混合したものを使用し得る。
【0164】(c)下記から選択した陽イオンポリマ
ー:グアー(Guar)ヒドロキシプロピルトリモニウ
ムクロリド、Quaternium−19、Quate
rnium−23、Quaternium−40、Qu
aternium−57、ポリ(ジプロピルジアリルア
ンモニウムクロリド)、ポリ(メチル−β−プロパニオ
ジアリルアンモニウムクロリド)、ポリ(ジアリルピペ
ルジニウムクロリド)、ポリ(ビニルピリジニウムクロ
リド)、四級化ポリ(ビニルアルコール)、四級化ポリ
(ジメチルアミノエチルメタクリレート)及びこれらの
混合物。
【0165】本発明で使用する活性増強剤の量は、組成
物の通常0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜25
重量%、最も好ましくは0.5〜10重量%である。
【0166】他の毛成長促進添加剤 本発明の組成物は、所期の製品の形態に応じて、前述の
もの以外の添加剤も含み得る。例えば、組成物の安定性
と消費者に対するアピールとを高めることができる消毒
剤、保存剤、酸化防止剤、乳化剤及び着色剤を添加する
ことができる。本発明の組成物は、広範囲の化粧品用又
は医薬用活性成分、特に皮膚に適用した時に毛の成長促
進以外の有益な効果をもたらす成分のビヒクルとして使
用することもできる。
【0167】製造方法 本発明は、哺乳動物の皮膚又は毛に局所適用するのに適
した組成物の製造方法も提供する。この方法は、前述の
クエン酸エステルを適当なビヒクルと混合して、該エス
テルが組成物の0.0001〜99重量%を占める本発
明の組成物を製造することからなる。
【0168】製品の形態及び容器 本発明の組成物は、ロールボールアプリケータのような
アプリケータ、噴射剤の入ったエアゾール缶のようなス
プレー装置、又は液体製品を適量ずつ分配するようにポ
ンプを備えた容器に入れて使用される液体、例えばロー
ション、シャンプー、ミルク又はクリームの形態に配合
するのが好ましい。本発明の組成物はまた、適当なアプ
リケータもしくは簡単なチューブ、壜もしくは蓋付ジャ
ーに入れて使用される固体又は半固体、例えばステッイ
ク、クリーム又はゲルの形態にするか、あるいは、固体
担体へのエステルの吸収によって頭皮中へのエステルの
浸透が妨げられるようなことがなければ、ティシュ−ワ
イプ(tissue wipe)のような液体含浸布の
形態にすることもできる。
【0169】本発明は前述の組成物を収容する閉鎖容器
も提供する。
【0170】毛の成長を誘発し、維 持し且つ増進するた
めのク エン酸エステルの使用 本発明は、毛の成長を誘発し、維持し且つ増加するため
に前述のクエン酸エステルを哺乳動物の皮膚又は毛に局
所適用する使用法にも関する。
【0171】本発明の組成物は、特に頭部が既に禿頭で
あるか又は禿頭になりかかっている場合に、終毛の成長
を促進すべく主にヒトの頭皮に局所適用するためのもの
である。本発明の組成物はまた、禿の発生を抑制又は防
止するための予防剤として毛及び頭皮に適用することも
できる。
【0172】毛及び/又は頭皮へ適用する組成物の量及
び適用頻度は個々の必要に応じてかなり異なり得るが、
一例として、選択したエステルを0.00001〜1g
含む0.1〜5g/日の組成物を6ケ月以上局所適用す
れば、通常は毛の成長が増進される。
【0173】ネズミモデルを使用し て評価した毛成長促
進剤と してのクエン酸エステルの 効果ネズミの毛を成長
させ る実験 毛の成長に対するクエン酸エステルの効果を、白ネズミ
を動物モデルとして用いて評価した。ネズミはできるだ
け少ない同腹子から選択し、実験開始時点ではいずれも
日齢約27〜30日であった。これらのネズミは、嘗め
合いを防止するために一匹ずつ別個に収容した。
【0174】各比較毎にグループ当たり6匹のネズミを
用いて下記の方法で毛の成長を評価した。
【0175】実験開始時に、各ネズミの上方背部の正常
皮膚の一部分(3cmx3cm)を選択して、その部分
から毛を抜き取った(G−1テロゲン)。次いで、適宜
にバニッシングクリームベース又はアルコールローショ
ン中の試験材料又は対照を次のアナゲンが終わるまで、
即ち試験の開始から更に20日経過するまで毎日2回適
用した(G−2アナゲン)。ローションの一回の適用量
は約50mgであった。
【0176】G2−アナゲンの最後に同じ投与部分から
再度毛を引き抜き、この毛を用いてi)皮膚の単位面積
当たりの毛の重量と、ii)毛の長さと、iii)顕微
鏡測定による毛の直径とを調べた。
【0177】この方法を用いて、公知の毛成長促進剤、
即ちミノキシジルをネズミモデルに局所適用した時の効
果と、本発明で使用する試験材料、即ちトリ−n−ブチ
ルシトレートを局所適用した時の効果とを比較した。
【0178】この実験では、ミノキシジルを65%v/
vエタノール水溶液中2重量%の濃度で使用し、トリ−
n−ブチルシトレートをバニッシングクリームベース中
5重量%の濃度で使用した。
【0179】引き抜いた毛に関する前述の測定の結果を
表1に示す。
【0180】 表 1 バニッシングクリームベース中5重量%のトリ−n−ブチルシトレート(TBC )又は65%v/vエタノール水溶液中2重量%のミノキシジルがシロネズミ( 各グループ毎に6匹)のG2−アナゲンでの毛成長に及ぼす効果 毛パラメーター グループI* グループII グループIII** (対照) (TBC) (ミノキシジル) 重量/面積 13.50 17.24 16.27 (mg/cm2) ± 0.66 ± 0.97 ± 0.97 (II=- III>I) 長さ 8.06 10.74 8.85 (mm) ± 0.19 ± 1.16 ± 0.42 (II>III=- I) 直径(pa) 中位数: 104.4 109.2 129.0 ± 5 ± 6 ± 6 (III>II=- I) 最大値: 112 117 141 ± 5 ± 6 ± 7 (III>II=- I) * 対照=バニッシングクリームベース ** 6匹のネズミのうち5匹が生き残った。
【0181】結果 表1の結果から下記のことが判明した。
【0182】1.適用した対照、TBC又はミノキシジ
ル製品に応じて、G−2アナゲン成長サイクルの終わり
に下記のような異なる応答が見られた: (a)抜いた毛の単位面積当たり重量については、TB
Cで処理した皮膚及びミノキシジルで処理した皮膚が類
似の結果を示し、このパラメータに関してはどちらも対
照を遥かに凌いでいた。
【0183】(b)毛の長さについては、ミノキシジル
及び対照が類似の結果を示し、TBCで処理した皮膚が
このパラメータに関しては対照及びミノキシジルを遥か
に凌いでいた。
【0184】(c)毛の直径については、TBCで処理
した皮膚及び対照で処理した皮膚が類似の結果を示し、
ミノキシジルがこのパラメータに関しては対照及びTB
Cを遥かに凌いでいた。
【0185】これらの結果から、TBC又はミノキシジ
ルで局所的に処理したネズミに発生する毛の重量は、こ
れらの物質のいずれも含まない対照で処理したネズミに
比べてかなり大きいという結論が得られる。これは、T
BCで処理した場合には、毛の直径が増大したというよ
り毛の長さが実質的に増大したことに起因していた。ミ
ノキシジルの場合はその逆である。従って、TBCの特
異的な生理学的応答はミノキシジルのそれとは明らかに
異なっているが、全体としては、発生した毛の単位面積
当たり重量から見て、TBCがミノキシジルと少なくと
も同じ程度の毛成長促進効果示したことになる。
【0186】これは、TBCが毛成長促進剤として有用
であり、しかも局所適用毛成長促進剤としてのミノキシ
ジルの使用を制限する毒性の問題が全くないために、ど
んな場合でもミノキシジルより好ましいものであること
を立証するものである。
【0187】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明する。
【0188】実施例1 この実施例は、毛の成長を促進するために頭皮に局所適
用するのに適した本発明のローションに関する。
【0189】このローションの組成は下記の通りであ
る: 2−アセチル−トリ−n−ブチルシトレート 5 %w/w エタノール 60 水 35実施例2 この実施例は毛又は頭皮に適用するのに適したヘアート
ニックローションに関する。
【0190】このヘアートニックの組成は下記の通りで
ある: クエン酸トリエチル 4 %w/w エタノール 60 水 46 香料 適量実施例3 この実施例は頭皮に局所適用するのに適したローション
に関する。
【0191】このローションの組成は下記の通りであ
る: 2−0−エチルトリ−n−ブチルシトレート 6 %w/w プロパン−2−オール 10 エタノール 82 香料 適量実施例4 この実施例も毛又は頭皮に適用するのに適したヘアート
ニックに関する。
【0192】このヘアートニックは下記の組成を有す
る: トリ−n−ブチルシトレート 5 %w/w エタノール 40 水 55 香料 適量実施例5〜8 下記の組成は男性又は女性の禿頭又は禿頭になりかかっ
ている頭部を治療するために局所的に使用できるローシ
ョンの組成である。
【0193】 %w/w ヒドロキシエチルセルロース 0.4 − 0.4 − 無水エタノール 25 25 25 25 プロパン−1,2−ジオール − − 38.4 38.4 ブタン−1,3−ジオール 38.4 38.8 − − 安息香酸パラメチル 0.2 0.2 0.2 0.2 クエン酸トリヘキシル 5 − − − クエン酸トリオクチル − 4 − − クエン酸トリドデシル − − 3 − クエン酸トリヘキサデシル − − − 6 香料 1 1 1 1 水 −−− 100に対する残り −−−実施例9〜12 下記の組成は禿頭の治療に使用できるクリームの組成で
ある。
【0194】 %w/w 10 11 12 セチルアルコール ポリオキシエチレン(10) 4 4 4 4 セチルアルコール 4 4 4 4 鉱油 4 2 − − パラフィンワックス − 2 4 − パルミチン酸及びステアリン酸 の部分グリセリド − − − 4 クエン酸トリフェニル 2 − − − トリ−n−ブチルシトレート − 3 − − 2−アセチルトリメチルシトレート − − 5 − 2−アセチルトリエチルシトレート − − − 6 トリエタノールアミン 0.75 0.75 0.75 0.7 ブタン−1,3−ジオール 3 3 3 3 キサンタンゴム 0.3 0.3 0.3 0.3 保存剤 0.4 0.4 0.4 0.4 香料 適量 適量 適量 適量 水 −−− 100に対する残り −−−実施例13 この実施例は本発明のエステルを含む高分散相(hig
h internalphase)油中水エマルジョン
に関する。
【0195】このエマルジョンは、10容量%の油性相
と90重量%の水性相とを含む。
【0196】油性相及び水性相の組成は下記の通りであ
る:油性相 モノオレイン酸ソルビタン 20 %w/w Quaternium−18ヘクトライト 5 液体パラフィン 75水性相 アセチルトリ−n−プロピルシトレート 5 キサンタンゴム 1 保存剤 0.3 香料 適量 塩化ナトリウム(1%w/w溶液) 100の残り このエマルジョンは、10容量部の油性相に90容量部
の水性相を撹拌下でゆっくり加えることによって製造し
た。
【0197】このようにして生成した高分散相油中水エ
マルジョンは、毛の成長及び再生を促進するために頭皮
に局所適用し得る。
【0198】以下の実施例14〜18は、毛及び頭皮の
洗浄と、頭皮上の毛の成長の促進とに使用できるシャン
プーに関する。
【0199】実施例14 ラウリルエーテル硫酸ナトリウム (2 EO)[21%AD] 41.4 %w/w ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン:[30%AD] 4 ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミン 1.5 オレイルトリエトキシホスフェート(BRIPHOS 03D) 1 ポリグリコール−ポリアミン縮合樹脂 (POLYQUART H)[50%活性] 1.5 保存剤、着色剤、塩 0.58 2−アセチルトリ−n−ブチルシトレート 4 香料 適量 水 100の残り実施例15 ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(2 EO) [100%AD] 12 %w/w ポリマー JR400 2.5 BRIPHOS 03D 2.5 2−オレオイルトリ−n−ブチルシトレート 4 硫酸マグネシウム 5 香料 適量 水 100の残り実施例16 この実施例は、毛の損失を防止し且つ毛の成長を刺激す
るために頭皮に局所適用し得る本発明のローションに関
する。
【0200】 トリ−n−ブチルシトレート 4 %w/w ミノキシジル 1 エタノール 16 クエン酸 1.05 水 100の残り pHは水酸化ナトリウムで4.2に調整した。
【0201】実施例17 この実施例は、毛を洗浄すると同時に、毛の成長又は再
生を促進すべく頭皮に阻害剤を供給するために局所適用
するのに適したシャンプーに関する。
【0202】このシャンプーは下記の組成を有する: ラウリル硫酸トリエタノールアミン 16.8 %w/w ヤシ油ジエタノールアミド 3.0 ヒドロキシプロピルメチルセルロース(1) 0.25 コーンシロップ(固体80%)(2) 20.5 ジメチルポリシロキサン(3) 1.0 陽イオンセルロース(4) 0.5 エチルアルコール(SDA 40) 9.0 ビニルカルボキシポリマー(5) 0.75 トリ−n−ブチルシトレート 10 香料、着色料、防腐剤 適量 水 100の残り 酸又は塩基 pH6.5まで 1.Methocel E4M(DOW CHEMIC
AL) 2.42 Dextrose等価物(Staley 1
300) 3.60,000センチストローク(Viscasi
l,GEC) 4.ポリマー JR400 5.Carbopol 941(BF Goodric
h)実施例18及び19 下記の組成は、男性又は女性の禿頭又は禿頭になりかけ
ている頭部を治療するために局所的に使用できるローシ
ョンの組成である。
【0203】 %w/w 18 19 ヒドロキシエチルセルロース 0.4 − 無水エタノール 25 25 プロパン−1,2−ジオール − − ブタン−1,3−ジオール 38.4 38.8 安息香酸パラメチル 0.2 0.2 トリ−n−ブチルシトレート 5 − クエン酸トリオクチル − 1 香料 1 1 水 −− 100の残り −−
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ゴビンダラジヤン・ラマン インド共和国、ボンベイ・400・099、アン ドヘリ・イースト、チヤカラ、エイチ・エ ル・アール・シー・クオーターズ、アグレ イサー・4−シー

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】毛の成長を誘発し、維持し又は増進するた
    めに哺乳動物の毛又は頭皮に局所適用するのに適した保
    存組成物であって、下記の構造式(I): 【化1】 [式中、R1、R2及びR3は各々が独立して、それぞれ
    1〜18個の炭素原子を含む分枝状又は非分枝状のアル
    キル、アルケニル、アリール、アルキルアリール又はア
    リールアルキル基を表し、R4は−Hを表すか又は1〜
    18個の炭素原子を有する分枝状もしくは非分枝状の飽
    和もしくは不飽和アシル、アルキル、アリール、アルキ
    ルアリールもしくはアリールアルキル基を表す]で示さ
    れるクエン酸エステルを、化粧品で許容し得る該クエン
    酸エステル用ビヒクルの存在下で且つ該エステルの固体
    吸収剤の不在下で、1重量%〜99重量%の有効量含
    み、このエステルの有効量が、当該組成物を3ケ月以下
    の期間にわたってネズミに局所適用した場合に、ネズミ
    の毛の成長が、Rat Hair Growth Te
    stで前記エステルを含まない対照組成物を用いて得ら
    れる結果と比べて10%以上増加するのに十分な量であ
    る組成物。
  2. 【請求項2】クエン酸エステルがトリ−n−ブチルシト
    レートである請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】クエン酸エステルの量が組成物の1〜10
    重量%である請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】更に活性増強剤も含んでいる請求項1から
    3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 【請求項5】ビヒクルが活性増強剤として機能する請求
    項4に記載の組成物。
  6. 【請求項6】活性増強剤が別の毛成長刺激剤である請求
    項4又は5に記載の組成物。
  7. 【請求項7】別の毛成長刺激剤がミノキシジルである請
    求項6に記載の組成物。
  8. 【請求項8】活性増強剤が浸透助長剤である請求項4に
    記載の組成物。
  9. 【請求項9】浸透助長剤が界面活性剤である請求項8に
    記載の組成物。
  10. 【請求項10】活性増強剤が陽イオンポリマーである請
    求項4に記載の組成物。
  11. 【請求項11】pH値が2〜<7である請求項1から1
    0のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 【請求項12】シャンプー又はヘアーコンディショナー
    である請求項1から11のいずれか一項に記載の組成
    物。
  13. 【請求項13】ヒトの頭皮又は毛への局所適用後に毛の
    成長を誘発し、維持し又は増進するための請求項1から
    12のいずれか一項に記載の組成物の使用。
  14. 【請求項14】請求項1に記載の構造式(1)のクエン
    酸エステルを、化粧品で許容し得るクエン酸エステル用
    ビヒクルを主成分とする局所適用組成物で、軟毛を終毛
    として成長するように変換させる物質として使用する方
    法。
  15. 【請求項15】請求項1に記載の構造式(1)のクエン
    酸エステルを、化粧品で許容し得るクエン酸エステル用
    ビヒクルを主成分とする局所適用組成物で、終毛の成長
    率を高める物質として使用する方法。
  16. 【請求項16】請求項1に記載の構造式(1)のクエン
    酸エステルを、化粧品で許容し得るクエン酸エステル用
    ビヒクルを主成分とする局所適用組成物で、毛の成長を
    誘発し、維持し又は増進する物質として使用する方法。
  17. 【請求項17】請求項1に記載の構造式(1)のクエン
    酸エステルを有効量含む組成物を毛又は頭皮に局所適用
    することからなる、毛の成長を誘発し、維持し又は増進
    する方法。
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