JP2001250442A - ポリマー碍子およびポリマー碍子の製造方法 - Google Patents

ポリマー碍子およびポリマー碍子の製造方法

Info

Publication number
JP2001250442A
JP2001250442A JP2000063053A JP2000063053A JP2001250442A JP 2001250442 A JP2001250442 A JP 2001250442A JP 2000063053 A JP2000063053 A JP 2000063053A JP 2000063053 A JP2000063053 A JP 2000063053A JP 2001250442 A JP2001250442 A JP 2001250442A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support member
hole
fixing
polymer insulator
fixing member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000063053A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3766951B2 (ja
Inventor
Hiroshi Tsukamoto
公士 塚本
Isamu Nakayama
勇 中山
Yasutoku Kanamori
泰徳 金守
Mitsuhiko Ouden
光彦 應田
Junji Taniguchi
淳二 谷口
Tetsushi Wada
哲史 和田
Hidenaga Nishibayashi
秀修 西林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Electric Power Co Inc
Daito Co Ltd
Original Assignee
Kansai Electric Power Co Inc
Daito Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Electric Power Co Inc, Daito Co Ltd filed Critical Kansai Electric Power Co Inc
Priority to JP2000063053A priority Critical patent/JP3766951B2/ja
Publication of JP2001250442A publication Critical patent/JP2001250442A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3766951B2 publication Critical patent/JP3766951B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Insulators (AREA)
  • Insulating Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 芯材の湿気の吸湿による劣化等を防止でき、
しかも簡易な構成で容易に製造することができ、さらに
は、確実な取付状態を維持することのできるポリマー碍
子、およびそのポリマー碍子の製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 芯材1の端部が挿着される筒部15を有
する支持金具10の底部13に孔部11を穿設し、この
孔部11にピンボルト20の軸部を挿入するとともに、
支持金具10に孔部11から筒部15内部への湿気の浸
入を防止するためのシール部材30を設ける。これによ
って、孔部11から浸入する湿気によって芯材1が吸湿
することを阻止でき、芯材1の劣化を防止できるととも
に、小型化、作業性の向上、コストの低減が図られる。
さらに、全体として小型化が図られるため、支持金具1
0の一端側のみをアーム40に固定する場合にあっても
回転モーメントが小さく、確実に取付状態を維持でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリマー碍子およ
びポリマー碍子の製造方法に関するものであり、より詳
しくは、主として繊維強化プラスチックを芯材とするポ
リマー碍子およびそのポリマー碍子の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、軽量、加工容易、高強度などの観
点から、繊維強化プラスチック(以下、FRPと省略す
る。)等を芯材としたポリマー碍子の使用が普及されつ
つある。
【0003】この種のポリマー碍子、たとえば、送配電
用のラインポスト碍子などでは、ピンボルトを用いて電
柱のアームに固定している。
【0004】具体的には、以下のような方法によって製
造および固定される。すなわち、まず、有底円筒形状の
支持金具の底部に設けられた貫通状の孔部に、ピンボル
トの軸部を挿入した後、この支持金具にFRPの芯材を
挿入し、支持金具と芯材とをかしめて、つまり圧着する
ことによって、ポリマー碍子を製造する。そして、支持
金具から突出するピンボルトの軸部を、アームの取付孔
に挿入した上で、軸部の先端にナットを螺着して、ポリ
マー碍子をアームに固定する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように、
ポリマー碍子を、支持金具の孔部に挿入されるピンボル
トによって固定した場合には、支持金具の孔部からその
内部に外気や雨水など湿気が浸入し、FRPからなる芯
材が吸湿してしまい、芯材の劣化が進む等の不具合を生
じる。
【0006】一方、このような不具合を解決すべく、た
とえば、図11に示すような構造を採用することも考え
られる。図11に示す構造は、有底円筒形状の支持金具
110の底部113に貫通状の孔部を形成せずに、支持
金具110の底部113に直接雌ねじ130を形成し
て、この雌ねじ130にピンボルト120を螺着したも
のである。
【0007】しかし、図11に示す碍子は、支持金具1
10の底部に雌ねじ130を形成するため構造が複雑と
なり、また、支持金具110とピンボルト120との連
結強度を考慮すると、雌ねじ130を深く形成すること
を要するので、支持金具110の底部を厚く大きくする
必要があり、そのため、碍子自体が重たくなり、また、
ラインポスト碍子のように上端部を固定せずに下端部の
みをアームに固定させる場合には、上端部に連結される
電線からの力によって作用する回転モーメントが大きく
なるという不具合をも有している。
【0008】本発明は、上記した不具合に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、芯材の湿気の
吸湿による劣化等を防止でき、しかも簡易な構成で容易
に製造することができ、さらには、確実な取付状態を維
持することのできるポリマー碍子、およびそのポリマー
碍子の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、プラスチック製の芯材
と、該芯材の端部が挿着される筒部を有する支持部材
と、該支持部材の底部に取り付けられる固定部材とを備
えた、ポリマー碍子であって、前記固定部材には軸部が
備えられるとともに、前記支持部材の底部には孔部が穿
設され、前記軸部が前記孔部に挿入されるとともに、前
記支持部材には、前記孔部から前記筒部内部への湿気の
浸入を防止するためのシール手段が設けられていること
を特徴としている。
【0010】このような構成によると、外気や雨水等の
湿気が支持部材の底部の孔部から筒部内部に浸入しよう
としても、支持部材に設けられたシール手段によってそ
の浸入が阻止される。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、前記固定部材の軸部の端部に
は、前記支持部材の底部に係止され得る係止部が設けら
れており、前記シール手段が、前記固定部材の係止部と
前記支持部材の底部との間に介在されていることを特徴
としている。
【0012】このような構成によると、固定部材の係止
部と支持部材の底部との間に介在するシール部材が湿気
の浸入を阻止する。
【0013】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または2に記載の発明において、前記支持部材に対する
前記固定部材の回動を規制しつつ、前記支持部材と前記
固定部材とを固定するための回動規制手段をさらに備え
ていることを特徴としている。
【0014】このような構成によると、回動規制手段に
よって支持部材と固定部材との相対的な回動が規制され
ながら、支持部材と固定部材とが固定される。
【0015】また、請求項4に記載の発明は、請求項3
に記載の発明において、前記固定部材の係止部は、前記
支持部材の筒部内周面との間に所定の隙間が形成される
ような隙間形成部分を有しており、該隙間形成部分と前
記筒部内周面との間に形成された隙間に、流動性を有す
る固定用素材が充填固化され、これによって前記回動規
制手段が構成されていることを特徴としている。
【0016】このような構成によると、支持部材の底部
の孔部に固定部材の軸部を挿入した後、固定部材の係止
部の隙間形成部分と支持部材の筒部内周面との間に形成
される隙間に固定用素材を充填して固化することによ
り、回動規制手段を簡易に構成することができる。
【0017】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
に記載の発明において、前記固定部材の係止部と前記支
持部材の底部とによって前記シール手段が圧接された状
態で、前記固定用素材が充填固化されていることを特徴
としている。
【0018】このような構成によると、固定用素材が充
填固化された直後から、支持部材の底部の孔部から筒部
内部への湿気の浸入が阻止される。
【0019】また、請求項6に記載の発明は、プラスチ
ック製の芯材と、該芯材の端部が挿着される筒部および
孔部が形成される底部を有する支持部材と、該支持部材
の底部の孔部に挿入される軸部および該底部に係止され
得る係止部を有する固定部材とを備えたポリマー碍子の
製造方法であって、シール手段が前記固定部材の係止部
と前記支持部材の底部との間に介在されるように、前記
固定部材の軸部を前記支持部材の底部の孔部に挿入する
工程と、前記固定部材の係止部と前記支持部材の底部と
の間に介在された前記シール手段を圧接しつつ、前記固
定部材と前記支持部材とを固定する工程と、前記芯材を
前記支持部材の筒部に挿入して、前記支持部材の筒部と
前記芯材とを圧着する工程とを備えていることを特徴と
している。
【0020】このような構成によると、シール手段が圧
接された状態において固定部材と支持部材とが固定され
ているので、その固定された直後から支持部材の底部の
孔部から筒部内部への湿気の浸入が阻止される。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のポリマー碍子の
一実施形態を示す一部断面を含む全体構成図、図2は、
図1において芯材を除いた状態での要部拡大図、図3
は、図1におけるシール部材の平面図、図4は、図3に
おけるA−A線断面図である。
【0022】このポリマー碍子は、ラインポスト碍子と
して使用されるものであって、図1および図2に示すよ
うに、中実円柱状に形成されたFRP製の芯材1と、こ
の芯材1の上端部が挿着された、つまり、挿入状態で取
り付けられた電線保持金具5と、この芯材1の下端部が
挿着された、つまり、挿入状態で取り付けられた支持部
材としての有底円筒形状の支持金具10と、ナット41
の螺着により電柱のアーム40に固定するための固定部
材としてのピンボルト20とを備えている。
【0023】芯材1には、その長さ方向にわたってカバ
ー3が外嵌されている。このカバー3は、シリコーンゴ
ムからなり、径方向外方に突設された、かさ状の突設部
3aが所定の間隔を隔てて複数形成されている。
【0024】支持金具10は、その中央部に円形の孔部
11が貫通状に形成された円板状の底部13と、この底
部13の周端から連続して円筒状に立ち上がる筒部15
とを備えている。なお、底部13と筒部15とは、一体
的に形成されている。
【0025】筒部15は、その内周面が孔部11と同心
の円柱状に形成された底部側端部17と、芯材1ととも
にかしめられる、つまり圧着される、かしめ部18と、
芯材1の端部およびカバー3の端部が挿入される開口側
端部19とを備えている。
【0026】ピンボルト20は、孔部11に挿入される
棒状の軸部21と、この軸部21の一端に設けられ、軸
部21よりも大径とされる係止部としての頭部23とか
ら構成されている。軸部21には、その遊端部に、ナッ
ト41が螺着可能な雄ねじ21aが刻設されている。ま
た、頭部23は、孔部11よりも大きい外径を有し、そ
の外周面は、図2(A)に示すように、底部側端部17
の内周面と略対応した略円形に形成されている。さら
に、その外周面の一部には、底部側端部17の内周面と
の間に所定の隙間を形成すべく隙間形成部分としての平
面部24が形成されている。なお、頭部23の外周面
は、この平面部24以外の外周面においても若干の隙間
が形成されるよう、底部側端部17の内周面よりも若干
小さく形成されている。また、頭部23の底面は、対向
する支持部材10の底部13の上面、つまり内面と略対
応する形状に形成されており、具体的にはいずれも軸方
向に垂直な平面で形成されている。
【0027】支持金具10の底部13の上面とピンボル
ト20の頭部23の底面との間には、リング状のシール
手段としてのシール部材30が介在されている。このシ
ール部材30は、図3および図4にも示すように、リン
グ状のファスナーシールとして構成されており、その中
央の穿設孔31がピンボルト20の軸部21よりも大き
くかつ頭部23よりも小さく形成されている。また、そ
の外径は、支持金具10の底部側端部17の内周面より
も若干小さく形成されている。なお、このシール部材3
0は、リング状の軟鋼30aの内周面にリング状の合成
ゴム30bが嵌め込まれることによって構成されてい
る。
【0028】そして、シール部材30が支持金具10の
底部13とピンボルト20の頭部23とによって圧接さ
れた状態で、頭部23の平面部24と底部側端部17の
内周面との間に形成される所定の隙間に、回動規制手段
(固定用素材)としての樹脂27が充填固化されること
によって、支持金具10とピンボルト20との相対的な
回動が規制された状態で、支持金具10とピンボルト2
0とが固定されている。
【0029】図5は、本実施形態のポリマー碍子の要部
構成の分解側面図、図6ないし図10は、このポリマー
碍子の製造工程の説明図である。次に、本実施形態のポ
リマー碍子の製造方法について、図5ないし図10を参
照して説明する。
【0030】この製造方法は、支持金具10の底部13
とピンボルト20の頭部23との間にシール部材30が
介在するように、孔部11に軸部21を挿入する工程
(挿入工程)と、この工程の後にシール部材30を圧接
しつつ、支持金具10の底部側端部17とピンボルト2
0の頭部23との隙間に未硬化の樹脂27を充填して固
化する工程(充填固化工程)と、支持金具10に芯材1
を挿入し支持金具10の筒部15のかしめ部18を芯材
1とともにかしめる工程(圧着工程)とを備えている。
【0031】挿入工程においては、図5および図6に示
すように、ピンボルト20の軸部21をシール部材30
の穿設孔31に挿入した後、この軸部21を支持金具1
0の筒部15側から孔部11に挿入して、支持金具10
の底部13の上面とピンボルト20の頭部23の底面と
の間にシール部材30を介在させる。なお、シール部材
30を支持金具10の底部13の上面に載置した後に、
ピンボルト20の軸部21をシール部材30の穿設孔3
1および支持金具10の孔部11に挿入してもよい。
【0032】充填固化工程においては、図7に示すよう
に、孔部11から下方に突出したピンボルト20の軸部
21にパイプ状の圧着用治具45を外嵌装着して、この
圧着用治具45の一端が支持部材10の底部13の下面
と当接し、他端がナット41の上面と当接するような状
態で、ピンボルト20の雄ねじ21aにナット41を螺
着して締め込む。これによって、支持金具10の底部1
3の上面とピンボルト20の頭部23の底面とにより、
その間に介在されているシール部材30が挟み付けられ
て圧接される。
【0033】そして、図8に示すように、この圧接状態
で支持金具10の底部側端部17の内周面とピンボルト
20の頭部23の外周面との間の隙間に未硬化の樹脂2
7を充填固化して、支持金具10とピンボルト20とを
固定する。なお、この樹脂27の充填は、ピンボルト2
0の頭部23の平面部24と支持金具10の底部側端部
17の内周面との間の所定の隙間のみならず、頭部23
の平面部24以外の外周面との隙間にも充填する。
【0034】そして、ナット41を螺脱して圧着用治具
45を離脱した後、図9に示すように、支持金具10に
開口側端部19から芯材1およびカバー3の端部を挿入
し、支持金具10の筒部15のかしめ部18を芯材1と
ともにかしめる(図9において、かしめた時の圧着力が
加わる方向を太線矢印で示している。)。なお、開口側
端部19からの芯材1およびカバー3の挿入において
は、カバー3を、開口側端部19の内周面に形成される
段部まで挿入するとともに、芯材1をピンボルト20の
頭部23に当接するまで挿入する。
【0035】また、芯材1およびカバー3の挿入ならび
にかしめは、充填固化工程において樹脂27が固化して
いる段階で行うこともできる。また、電線保持金具5
は、予め心材1の上端部に挿着されているものを用いて
もよく、また、これらの工程の途中ないしは後の工程で
別途取り付けてもよい。
【0036】このようにして製造されたポリマー碍子
は、図10に示すように、その他必要により、腕金60
を取り付けて、支持金具10の孔部11から下方に突出
したピンボルト20の軸部21を、電柱のアーム40の
取付孔43に挿入した後に、このアーム40の上端が支
持部材10の底部13の下面と当接し、他端がナット4
1の上面と当接するようにして、雄ねじ21aにナット
41を螺着することで、アーム40に固定して使用され
る。
【0037】このようなポリマー碍子にあっては、外気
や雨水等の湿気が支持金具10の底部13の孔部11か
ら浸入しようとしても、支持金具10の底部13の上面
とピンボルト20の頭部23の底面との間にシール部材
30が介在されているので、筒部15内部への湿気の浸
入が確実に阻止できて、芯材1の吸湿を防止することが
できる。そのため、芯材1の吸湿による劣化を防止する
ことができ、ポリマー碍子の信頼性を向上させることが
できる。特に、シール部材30としてリング状の部材が
用いられているので、軸部21の外周全方向にわたって
シールすることができるので、より確実なシールを確保
することができる。
【0038】また、支持金具10とピンボルト20との
連結構造が図11に示すような碍子に比較して簡易なた
め、小型化、作業性の向上、コストの低減が図られる。
さらに、アーム40に固定して電線保持金具5に電線を
取り付けた状態においては、電線の張力により回転モー
メントが作用するが、本実施形態のポリマー碍子では、
全体の小型化が図られているので、図11に示すような
碍子に比べて回転モーメントが小さく、確実に固定状態
を維持できる。
【0039】また、充填固化された樹脂27によって、
支持金具10とピンボルト20は、相対的な回動が規制
された状態で固定されるので、両者の結合状態が確実に
維持されるとともに、支持金具10とピンボルト20と
の相対的な回動によるシール部材30の劣化を防止する
ことができる。さらに、アーム40への固定作業および
離脱作業においては、ナット41を螺脱着する際のピン
ボルト20の空回りを防止することができ、その作業性
を向上させることができる。しかも、ピンボルト20の
頭部23の平面部24と支持金具10の底部側端部17
の内周面との間の所定の隙間に樹脂27を充填固化する
ことにより、支持金具10とピンボルト20とを固定し
たので、簡易かつ低コストで両者の相対的な回動を規制
しつつ固定することができる。
【0040】しかも、本実施形態においては、ピンボル
ト20の頭部23の平面部24と支持金具10の底部側
端部17の内周面との所定の隙間のみならず、頭部23
の平面部24以外の外周面と支持金具10の底部側端部
17の内周面との隙間にも樹脂27が充填されているの
で、この樹脂27によっても湿気の浸入の防止が図られ
ている。
【0041】また、シール部材30が圧接された状態で
樹脂27が固化される、つまり支持部材10とピンボル
ト20とはシール部材30が圧接された状態で固定され
ているので、その固化された直後から、支持金具10の
底部15の孔部11から筒部15内部への湿気の浸入が
阻止されるため、アーム40に取り付ける前においても
孔部11から筒部15内部への湿気の浸入を防止でき
る。
【0042】本実施形態は上記のような構成からなるの
で、その構成による利点を有したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、本発明の意図する範囲で適宜設
計変更可能である。
【0043】つまり、本発明において、芯材1はFRP
に限定されるものではなく、その他のプラスチック製の
芯材をも用いることができる。
【0044】また、本発明は、上記に述べたような構造
が適用できるものでれば、ラインポスト碍子に限定され
ず、他の種類の碍子に適宜適用することができる。
【0045】さらに、シール部材30もファスナーシー
ルに限定されるものではなく、その他シールワッシャ
等、種々のシール部材30を用いることができる。
【0046】また、シール部材30の取付方法も上記の
ものに限定されるものではなく、たとえばピンボルト2
0の頭部23に予めシール部材30を貼る等の手段を用
いてもよい。
【0047】さらに、回動規制手段は、上記実施形態の
ものに限定されるものではなく、ピンボルト20の頭部
23に、その外周面から突出する突出部を設けるととも
に、支持部材10の底部側端部17の内周面にその突出
部と係合する溝部を設ける等の構造を用いてもよい。但
し、上記実施形態のように、未硬化の樹脂27の充填固
化により回動規制手段を構成することにより、支持部材
10およびピンボルト20の構造の簡素化が図れるとと
もに、製造作業の簡易化を図ることができる。また、上
記実施形態の如く樹脂を用いることで、ポリマー碍子の
軽量化を図ることができる。
【0048】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に記載の発
明によれば、シール手段によって支持部材の筒部内部へ
の湿気の浸入が阻止されて、芯材の吸湿が防止される。
そのため、芯材の吸湿による劣化を防止することがで
き、ポリマー碍子の信頼性を向上させることができる。
また、支持部材の底部に別途連結手段を設ける等せず
に、芯材の防湿を簡易な構成で行なえて、小型化、作業
性の向上、コストの低減が図られる。さらに、全体とし
ての小型化が図られるため、支持部材の一端側のみをア
ーム等に固定する場合であっても回転モーメントが小さ
く、確実に取付状態を維持できる。
【0049】請求項2に記載の発明によれば、固定部材
の係止部と支持部材の底部との間に介在するシール部材
が湿気の浸入を阻止するので、より確実に芯材の吸湿を
防止でき、より信頼性を向上させることができる。
【0050】請求項3に記載の発明によれば、回動規制
手段により支持部材に対する固定部材の回動が規制され
た状態で支持部材と固定部材とが固定されるので、両者
の連結状態を確実に維持できるとともに、両者の相対的
な回動によるシール手段の劣化を防止することができ
る。しかも、固定手段の軸部にナット等を螺着してアー
ム等に固定する場合にあっては、この固定作業時あるい
は離脱作業時に支持部材と固定部材との空回りがなく、
その作業性を向上させることができる。
【0051】請求項4に記載の発明によれば、固定部材
の係止部の隙間形成部分と支持部材の筒部内周面との間
に形成される隙間に固定用素材を充填固化することによ
り、簡易に回動規制手段を形成できるので、製造コスト
の低減をより図ることができる。
【0052】請求項5に記載の発明によれば、固定用素
材が充填固化された直後から、支持部材の底部の孔部か
ら筒部内部への湿気の浸入が阻止されるので、アーム等
に取り付ける前においても孔部から筒部内部への湿気の
浸入を防止できる。したがって、芯材の吸湿による劣化
をより確実に防止することができ、ポリマー碍子の信頼
性をより向上させることができる。
【0053】請求項6に記載の発明によれば、シール手
段が圧接された状態において固定部材と支持部材とが固
定されているので、その固定された直後から支持部材の
底部の孔部から筒部内部への湿気の浸入が阻止される。
そのため、アーム等に取り付ける前においても孔部から
筒部内部への湿気の浸入を阻止できる。
【0054】また、支持部材の底部に別途連結手段を設
ける等せずに、芯材の防湿を簡易な構成により行なえ
て、小型化、作業性の向上、コストの低減が図られる。
さらに、全体として小型化が図られるため、支持部材の
一端側のみをアーム等に固定する場合であっても回転モ
ーメントが小さく、確実に取付状態を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリマー碍子の一実施形態を示す一部
断面を含む正面図である。
【図2】図1における芯材を除いた状態での要部拡大図
であって、(A)は断面平面図、(B)は断面側面図で
ある。
【図3】図1におけるシール部材の平面図である。
【図4】図3におけるA−A線断面図である。
【図5】図1のポリマー碍子の要部構成の分解側面図で
ある。
【図6】図1のポリマー碍子の製造工程を説明するため
の要部断面側面図である。
【図7】図1のポリマー碍子の製造工程を説明するため
の要部断面側面図である。
【図8】図1のポリマー碍子の製造工程を説明するため
の要部断面側面図である。
【図9】図1のポリマー碍子の製造工程を説明するため
の要部断面側面図である。
【図10】図1のポリマー碍子がアームに取り付けられ
た状態を示す側面図である。
【図11】支持金具の底部に直接雄ねじを形成して、こ
の雄ねじにピンボルトを取り付けるように構成した構造
を説明するための要部断面側面図である。
【符号の説明】
1 芯材 10 支持金具 11 孔部 13 底部 15 筒部 20 ピンボルト 21 軸部 23 頭部 24 平面部 27 樹脂 30 シール部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 勇 大阪府泉佐野市松原3丁目4番38号 大ト ー株式会社内 (72)発明者 金守 泰徳 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 應田 光彦 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 谷口 淳二 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 和田 哲史 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 西林 秀修 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 Fターム(参考) 5G331 AA05 BB29 BB31 BC03 BC04 CA05 EA01 EB20 5G333 AA09 AB02 AB22 CB15 CC03 CC04 DA03 EA02 EB08 FA00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック製の芯材と、該芯材の端部
    が挿着される筒部を有する支持部材と、該支持部材の底
    部に取り付けられる固定部材とを備えた、ポリマー碍子
    であって、 前記固定部材には軸部が備えられるとともに、前記支持
    部材の底部には孔部が穿設され、 前記軸部が前記孔部に挿入されるとともに、前記支持部
    材には、前記孔部から前記筒部内部への湿気の浸入を防
    止するためのシール手段が設けられていることを特徴と
    する、ポリマー碍子。
  2. 【請求項2】 前記固定部材の軸部の端部には、前記支
    持部材の底部に係止され得る係止部が設けられており、
    前記シール手段が、前記固定部材の係止部と前記支持部
    材の底部との間に介在されていることを特徴とする、請
    求項1に記載のポリマー碍子。
  3. 【請求項3】 前記支持部材に対する前記固定部材の回
    動を規制しつつ、前記支持部材と前記固定部材とを固定
    するための回動規制手段をさらに備えていることを特徴
    とする、請求項1または2に記載のポリマー碍子。
  4. 【請求項4】 前記固定部材の係止部は、前記支持部材
    の筒部内周面との間に所定の隙間が形成されるような隙
    間形成部分を有しており、該隙間形成部分と前記筒部内
    周面との間に形成された隙間に、流動性を有する固定用
    素材が充填固化され、これによって前記回動規制手段が
    構成されていることを特徴とする、請求項3に記載のポ
    リマー碍子。
  5. 【請求項5】 前記固定部材の係止部と前記支持部材の
    底部とによって前記シール手段が圧接された状態で、前
    記固定用素材が充填固化されていることを特徴とする、
    請求項4に記載のポリマー碍子。
  6. 【請求項6】 プラスチック製の芯材と、該芯材の端部
    が挿着される筒部および孔部が形成される底部を有する
    支持部材と、該支持部材の底部の孔部に挿入される軸部
    および該底部に係止され得る係止部を有する固定部材と
    を備えたポリマー碍子の製造方法であって、 シール手段が前記固定部材の係止部と前記支持部材の底
    部との間に介在されるように、前記固定部材の軸部を前
    記支持部材の底部の孔部に挿入する工程と、 前記固定部材の係止部と前記支持部材の底部との間に介
    在された前記シール手段を圧接しつつ、前記固定部材と
    前記支持部材とを固定する工程と、 前記芯材を前記支持部材の筒部に挿入して、前記支持部
    材の筒部と前記芯材とを圧着する工程とを備えているこ
    とを特徴とする、ポリマー碍子の製造方法。
JP2000063053A 2000-03-08 2000-03-08 ポリマー碍子およびポリマー碍子の製造方法 Expired - Fee Related JP3766951B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000063053A JP3766951B2 (ja) 2000-03-08 2000-03-08 ポリマー碍子およびポリマー碍子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000063053A JP3766951B2 (ja) 2000-03-08 2000-03-08 ポリマー碍子およびポリマー碍子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001250442A true JP2001250442A (ja) 2001-09-14
JP3766951B2 JP3766951B2 (ja) 2006-04-19

Family

ID=18582975

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000063053A Expired - Fee Related JP3766951B2 (ja) 2000-03-08 2000-03-08 ポリマー碍子およびポリマー碍子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3766951B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007109491A (ja) * 2005-10-13 2007-04-26 Nippon Kouatsu Electric Co ケース入り柱上用開閉器
CN101906895A (zh) * 2010-07-23 2010-12-08 北京玻钢院复合材料有限公司 一种复合材料电力横担及其结构的设计方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007109491A (ja) * 2005-10-13 2007-04-26 Nippon Kouatsu Electric Co ケース入り柱上用開閉器
JP4669372B2 (ja) * 2005-10-13 2011-04-13 日本高圧電気株式会社 ケース入り柱上用開閉器
CN101906895A (zh) * 2010-07-23 2010-12-08 北京玻钢院复合材料有限公司 一种复合材料电力横担及其结构的设计方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3766951B2 (ja) 2006-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH01169821A (ja) ブッシ組立体及びブッシを含む電気装置
JPH0537646Y2 (ja)
JPH05211072A (ja) 接地スタッド
EP3742590A1 (en) In-wheel motor
US3944722A (en) Antenna mount for vehicles
JP2001250442A (ja) ポリマー碍子およびポリマー碍子の製造方法
JP2003187660A (ja) 電気機器の密閉形端子およびその取付構造
JPH0935702A (ja) バッテリーターミナル及びその組付け方法
JP2002329981A (ja) ケーブル引き込み用防水構造
US6156979A (en) Bushing device and bushing assembly including it
JPH08296558A (ja) 圧縮機の防振支持構造
JP3832114B2 (ja) 碍子、中心導体及びそれらを使用した口出部の接続構造体
JPH05219703A (ja) 車両用交流発電機
JP3041758B2 (ja) ねじ締めコネクタの防水構造
JPH0935773A (ja) 端子ボルトの締結構造
KR200323287Y1 (ko) 변속기 케이블 조립체의 장착 소켓
JP3454746B2 (ja) 電気接続箱の部品固定構造
JP2011028894A (ja) バッテリーターミナル
JP2002216562A (ja) ラインポスト碍子
JPH06185518A (ja) 板材へのナット取付構造および方法
US20220407195A1 (en) Battery terminal
JPS5924091Y2 (ja) ブツシング
JP2600102Y2 (ja) ブツシングの取付構造
JP2001236843A (ja) 樹脂ブッシング
JPS5827447Y2 (ja) 照明器具のア−ム固定装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20051017

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060104

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20060112

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees