JP3832114B2 - 碍子、中心導体及びそれらを使用した口出部の接続構造体 - Google Patents

碍子、中心導体及びそれらを使用した口出部の接続構造体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は碍子及び碍子の内部に配設される中心導体及びそれらを使用した口出部の接続構造体に関するものである。更に詳しくは、碍子の内部に樹脂を充填することなく、簡単に電線や中心導体の回り止めができるようにしたものに関する。
【0002】
【従来技術】
例えば、電柱等の上部には、配電線路を部分的に遮断するための開閉器が設置してある。開閉器には、筒状に形成された絶縁体である碍子が、機器ケースを貫通して設けてある。通常、中心導体や電線の芯線等の導体は、碍子の内部に配設されて、開閉器の機器ケースと絶縁されるようにしてある。
【0003】
図5は従来の口出部の接続構造体を示しており、電線以外を断面した状態の説明図である。
碍子6には、径大の導体導入孔60と径小の金具取着孔61が、同軸線方向に連なって形成されている。導体導入孔60と金具取着孔61の境界には、停止段部62が形成されている。
【0004】
また、電線7の終端部の芯線70には、中心導体8の一端側が固着してある。中心導体8の所要位置には、これを導体導入孔60に挿入したときに、上記停止段部62と当接する当接部80が形成されている。停止段部62及び当接部80が当接し合う面は、互いに平面状になっている。
【0005】
電線7の終端部は、中心導体8を導体導入孔60から金具取着孔61に挿入し、停止段部62と当接部80とを当接させ、更に、金具取着孔61の外部側から開閉器内の機器と接続される端子金具9の一端側を挿入し、これを中心導体8の他端側にねじ込むことで、碍子6に取り付けてある。
【0006】
しかし、中心導体8と端子金具9は、停止段部62と当接部80が、互いに平面状で当接し合うようになっているので、締め付けるときに、双方が滑って一諸に回ってしまい、締め付け作業がし難いという課題があった。また、十分に締め付けても、雨風等により電線7が振動して中心導体8と端子金具9のねじ込み状態が緩み、電線7が碍子6から外れるという事故が発生する危険性もあった。
【0007】
そのため、従来は、電線7が挿入された導体導入孔60に、接着性を有する樹脂Jを充填して、樹脂Jにより電線7を碍子6に固定して動かないようにしていた。なお、樹脂Jは、熱硬化性のものであり、電気炉等に入れ、加熱して硬化される。
【0008】
なお、樹脂Jが充填される導体導入孔60の内面には、充填した樹脂Jの接着をより強固にするための摩擦部600が設けてある。摩擦部600は、内面に接着剤を塗布し、粉粒体を付着させることにより形成されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
けれども、上記したような従来の口出部の接続構造体には、次のような課題があった。
即ち、熱硬化性を有する樹脂Jを導体導入孔60に充填することで、電線7の回り止めを行うようにしていたので、導体導入孔60の内面に摩擦部600を形成したり、充填した樹脂Jを電気炉等で硬化させたりする工程が必要であり、製造に手間がかかっていた。また、樹脂Jを完全に硬化させるためには、通常、丸一日程度は電気炉等に入れておかなければならない。そのため、製造に時間がかかるばかりでなく、生産管理も煩雑となり生産性も悪かった。
【0010】
更には、電線7が樹脂Jで碍子6に固定されており、樹脂Jの硬化後は分解することができないので、碍子6または電線7だけを交換することができなかった。そのため、碍子6を再利用することができなかった。
【0011】
本発明は、上記課題を解消するもので、碍子の内部に樹脂を充填することなく、簡単に電線や中心導体の回り止めができるようにした碍子及び碍子の内部に配設される中心導体及びそれらを使用した口出部の接続構造体を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために講じた本発明の手段は次のとおりである。
第1の発明にあっては、
内部に配設された導体が、貫通した機器ケースから絶縁されるようにした碍子であって、
中心導体を通す方向に貫通孔が形成され、該貫通孔内の所要位置には停止段部が形成されており、
該停止段部には、取着される中心導体の当接部の凸部と凹部に係合して中心導体が軸周方向に回らないようにする凹部と凸部が設けてあり、
該凹部と凸部は、上記停止段部に貫通孔の軸線方向へ凹凸が設けられ、かつ軸周方向へ交互に設けられており、凹部と凸部の境界部は曲面で形成され、該曲面は中心導体の凸部と凹部の境界部の曲面と相互に案内し合うことにより中心導体を軸周方向へ滑らせながら回し、停止段部に中心導体の当接部を嵌合できるよう構成されていることを特徴とする、
碍子である。
【0012】
第2の発明にあっては、
一端側に導体が接続され、碍子の内部に配設した状態で他端側に端子金具が接続される中心導体であって、
碍子の停止段部に当接する当接部を有し、該当接部には、上記碍子の停止段部の凹部と凸部に係合して、中心導体が軸周方向に回らないようにするための凸部と凹部が設けてあり、
該凸部と凹部は、上記当接部に中心導体の軸線方向へ凹凸が設けられ、かつ軸周方向に交互に設けられており、凸部と凹部の境界部は曲面で形成され、該曲面は碍子の凹部と凸部の境界部の曲面と相互に案内し合うことにより中心導体を軸周方向へ滑らせながら回し、碍子の停止段部に当接部を嵌合できるよう構成されていることを特徴とする、
中心導体である。
【0013】
第3の発明にあっては、
第1の発明に係る碍子と、
中心導体の他端側に螺合され、碍子の貫通孔を構成する金具取着孔の両端側から中心導体と協働して碍子を締め付け、中心導体を貫通孔内に固定する端子金具と、
を備えており、
端子金具と中心導体は、碍子の停止段部の凹部、凸部と中心導体の当接部の凹部、凸部を互いに嵌合させ気密になるようにして締め付けてあり、碍子に対して中心導体が軸周方向に回らないようにしてあることを特徴とする、
口出部の接続構造体である。
【0014】
中心導体の一端側には、通常、電線の芯線(導体)が直接接続される。しかし、導体を含み通電可能なものであれば、中心導体の一端側と電線の芯線と間には、接続金具が介在させてあっても良い。この場合にあっては、中心導体と接続金具及び接続金具と電線の芯線との接続状態が、雨風等による電線の振動により緩まないようにしておかなければならない。
【0015】
【作 用】
本発明に係る口出部の接続構造体は、端子金具と中心導体が、碍子の係合部と中心導体の係合部を互いに係合させて締め付けてあり、上記碍子または上記中心導体が軸周方向に動かないようにしてある。これにより中心導体と端子金具を締め付けるときに該碍子と該中心導体の当接する面が滑って、双方が一緒に回ってしまうようなことがない。また、雨風等により電線が振動したときに、中心導体と端子金具の接続状態が緩むようなこともない。
本発明に係る口出部の接続構造体によれば、従来のように導体導入孔に樹脂を充填しなくても、電線を固定して動かないようにすることができる。
【0016】
端子金具の締め付けを緩めて、中心導体との接続を解除することで、中心導体は碍子から取り外すことができる。その際、端子金具の締め付けを緩める作業は、碍子の係合部と中心導体の係合部が互いに係合しており、端子金具を緩める方向へ回してもそれに伴って中心導体が軸周方向に回らないので、簡単にできる。
【0017】
係合部が、軸周方向に設けられた凹部と凸部を有しており、該凹部と該凸部の境界部が曲面で形成されているものは、中心導体の係合部と碍子の係合部が完全に係合していない状態でも、端子金具の締め付けによって係合部の曲面が相互に案内し合い、それに伴って中心導体が軸周方向へ滑りながら回るようになる。従って、自然に係合部の相互を完全に係合させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明を図面に示した実施の形態に基づき更に詳細に説明する。
図1は、本発明に係る口出部の接続構造体の第1の実施の形態を示しており、開閉器に取り付けて、電線以外を断面した説明図、
図2は図1の接続構造体に使用されている中心導体を示す斜視説明図、
図3は図1の接続構造体に使用されている碍子を示す斜視説明図である。
【0019】
符号K1は、口出部の接続構造体(以下、実施の形態においては、単に「接続構造体」と記載する)を示している。接続構造体K1は、絶縁体で形成されている碍子1と、中心導体3と、開閉器内の機器(図示省略)と接続される端子金具4を備えている。中心導体3の一端側には、電線2の終端部の芯線20が接続してある。電線2の芯線20、中心導体3及び端子金具4は、共に導体である。接続構造体K1は、開閉器に、機器ケース50を貫通して取り付けてある。
【0020】
電線2の終端部は、先端の外被を剥ぎ取って内部の芯線20が露出させてある。中心導体3の一端側には、筒状の圧着部30が形成されている。芯線20は、圧着部30に内包され、外側から機械的にかしめられることで、中心導体3から抜け外れないように固着してある(図1参照)。なお、電線2の終端部と中心導体3の接続は、かしめに限定するものではなく、例えば、溶接により接続されるようにしても良い。また、芯線20に螺子溝を有するものが取り付けてあれば、ねじ込み式であっても良い。ただし、ねじ込み式にした場合にあっては、電線2の振動によってねじ込み状態が緩まないような手段が施されていなければならない。
【0021】
中心導体3の他端側には、雌螺子部31が形成されている。また、中心導体3の中央部近傍の位置には、一端側及び他端側の径よりも径大に形成された当接部32が設けてある。
当接部32には、凸部320・・・と、この凸部320・・・により相対的に凹状になる凹部321・・・が、軸周方向に交互に連続して、それぞれ4箇所ずつ形成されている(図2参照)。また、凸部320・・・と凹部321・・・の境界部は、曲面状になるように形成されている。
【0022】
碍子1には、同軸線方向に、径大の導体導入孔10と径小の金具取着孔11が連なって貫通して形成されている。導体導入孔10と金具取着孔11の境界には、停止段部12が形成されている。停止段部12は、碍子1の長さ方向の略中央部付近に形成されるようにしてある。
碍子1は、導体導入孔10の側を開閉器の外部側に位置させ、機器ケース50との間にパッキンP1を介して、この機器ケース50内の気密状態が保てるようにして取り付けてある(図1参照)。
【0023】
停止段部12には、凹部120・・・と、この凹部120・・・により相対的に凸状になる凸部121・・・が、軸周方向に交互に連続して、それぞれ4箇所ずつ形成されている(図3参照)。また、凹部120・・・と凸部121・・・の境界部は、曲面状になるように形成されている。
【0024】
電線2の終端部に設けてある中心導体3は、導体導入孔10から他端側の雌螺子部31を金具取着孔11に挿入し、凸部320・・・を碍子1の凹部120・・・に嵌め合わせて係合させてある。なお、当接部32と停止段部12の間にはパッキンP2が介在させてあり、碍子1と中心導体3の接続で金具取着孔11内の気密状態が保てるようにしてある。
【0025】
金具取着孔11(開閉器の内部側)には、端子金具4が設けてある。端子金具4の一端側には、所要長さを有する雄螺子部40が形成されている。雄螺子部40の基部には、片面側に内蔵されたパッキンP3を有する円板状のフランジ部41が形成されている。フランジ部41の外周面の所要位置には、端子金具4をねじ込むときにレンチの掛合部を引っ掛けるための掛止穴410が形成されている。端子金具4の他端側は、開閉器内に備えてある機器(図示省略)と接続される端子部42である。
【0026】
端子金具4は、雄螺子部40を金具取着孔11に挿入し、これを雌螺子部31にねじ込んで、フランジ部41のパッキンP3が内蔵された側の面が、碍子1の端面13と密着し、機器ケース50内の気密状態が保てるようにして取り付けてある。
【0027】
端子金具4をこのように取り付けることで、中心導体3と協働して金具取着孔11を碍子1の内外部で締め付けることができるようになり、停止段部12と当接部32とが圧接するようになる。なお、端子金具4をねじ込んで締め付けるときには、レンチが使用される。レンチは、先端側に設けてある掛合部を掛止穴410に引っ掛けて、軸周方向に回して使用される。
【0028】
なお、導体導入孔10にゴムや樹脂等のシール剤を充填して、この導体導入孔10に雨等が侵入することを防止するようにすることは任意である。
【0029】
(作 用)
図1ないし図3を参照して本発明の実施の形態の作用を説明する。
接続構造体K1は、端子金具4の雄螺子部40を中心導体3の雌螺子部31にねじ込み、端子金具4と中心導体3を、碍子1の凹部120・・・と中心導体3の凸部320・・・が互いに係合した状態で締め付けることにより、この凹部120・・・と凸部320・・・を圧接させて密に嵌合させ、碍子1または中心導体3が軸周方向に動かないようにしてある。これにより、端子金具4を中心導体3に締め付けるときに碍子と中心導体の当接する面が滑って、双方が一緒に回ってしまうようなことがない。また、雨風等により電線2が振動したときに、中心導体3と端子金具4のねじ込み状態が緩むようなこともない。
このように接続構造体K1によれば、従来のように導体導入孔10に樹脂を充填しなくても、電線2を固定して動かないようにすることができる。
【0030】
また、端子金具4の締め付けを緩めて、中心導体3とのねじ込み状態を解除することで、中心導体3は碍子1から取り外すことができる。その際、端子金具4の締め付けを緩める作業は、碍子1の凹部120・・・と中心導体3の凸部320・・・が互いに嵌合しており、端子金具4を緩める方向へ回してもそれに伴って中心導体3が軸周方向に回らないので、簡単にできる。
【0031】
当接部32の凸部320・・・と凹部321・・・の境界部及び停止段部12の凹部120・・・と凸部121・・・の境界部が、曲面状になるように形成されているので、凸部320・・・と凹部120・・・とが完全に係合していない状態でも、端子金具4の締め付けによってそれらの曲面が相互に案内し合い、それに伴って中心導体3が軸周方向へ滑りながら回るようになる。従って、自然に凸部320・・・と凹部120・・・の相互を完全に嵌合させることができる。
【0032】
停止段部12が、碍子1の長さ方向の略中央部付近に形成されている。このため、電線2に雨風等により揺れる方向に力が加わったときでも、導体導入孔10の外端縁部が外被と当接して電線2の揺れを止めるストッパーのようになるので、電線2は揺れ幅が小さくなる。これにより芯線20にかかる負担は軽減され、金属疲労が生じ難くなり、耐久性が向上する。
【0033】
なお、碍子と中心導体の間に介在されるパッキンは、天候等の影響を受けて変質・劣化し易く、機器ケース内の気密性が保てなくなり易いので、このパッキンを碍子の外部に設けることは、好ましくない。
接続構造体K1は、パッキンP2が、碍子1の内部に収容された状態にあるので、天候等の影響を受けて変質・劣化するのを防止できる。従って、機器ケース50内の気密性が長期間維持できる。
【0034】
本実施の形態で、係合部となる凸部320・・・と凹部321・・・及び凹部120・・・と凸部121・・・は、軸周方向に交互に連続するように形成してあるが、これに限定するものではなく、例えば、凹部と凸部との間に所要幅を有する平面部が設けられるようにしてあっても良い。また、凹部と凸部が、不連続になるようにしてあっても良い。更に、凹部の深さ、凸部の高さが不均一になるようにしてあっても良い。
【0035】
図4は、本発明に係る口出部の接続構造体の第2の実施の形態を示しており、開閉器に取り付けて、中心導体の一部以外を断面した説明図である。
なお、図4において、上記図1ないし図3で示したものと同一または同等箇所には同一の符号を付して示している。また、以下の説明において構造について上記で示した箇所と重複する説明は省略する。
符号K2は、口出部の接続構造体を示している。接続構造体K2は、絶縁体で形成されている碍子1と、一端側に端子板33aを有する中心導体3aと、開閉器内の機器(図示省略)と接続される端子金具4を備えている。なお、図4において中心導体3aの端子板33aに接続される電線は、図示を省略した。
【0036】
中心導体3aは、当接部32を碍子1の停止段部12に係合させたときに、一端側に備えられた端子板33aが碍子1の外部に配置されるように、上記した中心導体3よりもやや長尺に形成されている。端子板33aは、板状に形成されており、電線の芯線を取着するための取着孔330a,330aが二箇所に貫通して形成されている。端子板33aには、電線の芯線が接続される(図示省略)。 端子板33a及び電線の芯線は、電線の終端部から端子板33aを含み、碍子1の外部側までを絶縁カバーで覆って、外部から絶縁される(図示省略)。
なお、接続構造体K2についての作用及び効果は、上記した接続構造体K1と略同一であるので、説明は省略する。
【0037】
本明細書で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。
【0038】
【発明の効果】
本発明は上記構成を備え、次の効果を有する。
(a)本発明に係る口出部の接続構造体は、端子金具と中心導体が、碍子の係合部と中心導体の係合部を互いに係合させて締め付けてあり、上記碍子または上記中心導体が軸周方向に動かないようにしてある。これにより中心導体と端子金具を締め付けるときに碍子と中心導体の当接する面が滑って、双方が一緒に回ってしまうようなことがない。また、雨風等により電線が振動したときに、中心導体と端子金具の接続状態が緩むようなこともない。
本発明に係る口出部の接続構造体によれば、従来のように導体導入孔に樹脂を充填しなくても、電線を固定して動かないようにすることができる。
このように樹脂を充填する必要がないので、導体導入孔の内面に摩擦部を形成したり、充填した樹脂を電気炉等で硬化させたりする工程が不要である。また、樹脂の硬化時間も不要である。従って、本発明に係る口出部の接続構造体によれば、製造が簡単である。更に、この製造が短時間でできるので、生産性も良い。
【0039】
(b)端子金具の締め付けを緩めて、中心導体との接続を解除することで、中心導体は碍子から取り外すことができる。その際、端子金具の締め付けを緩める作業は、碍子の係合部と中心導体の係合部が互いに係合しており、端子金具を緩める方向へ回してもそれに伴って中心導体が軸周方向に回らないので、簡単にできる。
つまり、本発明に係る口出部の接続構造体によれば、組み立てた後でも任意に分解であり、碍子の再利用も可能である。
【0040】
(c)係合部が、軸周方向に設けられた凹部と凸部を有しており、該凹部と該凸部の境界部が曲面で形成されているものは、中心導体の係合部と碍子の係合部が完全に係合していない状態でも、端子金具の締め付けによって係合部の曲面が相互に案内し合い、それに伴って中心導体が軸周方向へ滑りながら回るようになる。従って、自然に係合部の相互を完全に係合させることができる。
つまり、中心導体の係合部と碍子の係合部とを前もって係合させる必要がないので、組立にかかる手間が少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る口出部の接続構造体の第1の実施の形態を示しており、開閉器に取り付けて、電線以外を断面した説明図、
【図2】 図1の接続構造体に使用されている中心導体を示す斜視説明図。
【図3】 図1の接続構造体に使用されている碍子を示す斜視説明図。
【図4】 本発明に係る口出部の接続構造体の第2の実施の形態を示しており、開閉器に取り付けて、中心導体の一部以外を断面した説明図。
【図5】 従来の口出部の接続構造体を示しており、電線以外を断面した状態の説明図。
【符号の説明】
K1,K2 口出部の接続構造体
P1 パッキン
P2 パッキン
P3 パッキン
1 碍子
10 導体導入孔
11 金具取着孔
12 停止段部
120 凹部
121 凸部
13 端面
2 電線
20 芯線
3,3a 中心導体
30 圧着部
31 雌螺子部
32 当接部
33a 端子板
330a 取着孔
320 凸部
321 凹部
4 端子金具
40 雄螺子部
41 フランジ部
410 掛止穴
42 端子部
50 機器ケース
6 碍子
60 導体導入孔
600 摩擦部
61 金具取着孔
62 停止段部
7 電線
8 中心導体
80 当接部
9 端子金具
J 樹脂

Claims (3)

  1. 内部に配設された導体が、貫通した機器ケース(50)から絶縁されるようにした碍子(1)であって、
    中心導体 (3,3a) を通す方向に貫通孔 (10,11) が形成され、該貫通孔 (10,11) 内の所要位置には停止段部 (12) が形成されており、
    該停止段部 (12) には、取着される中心導体 (3,3a) の当接部 (32) の凸部 (320) と凹部 (321) に係合して中心導体 (3,3a) が軸周方向に回らないようにする凹部 (120) と凸部 (121) が設けてあり、
    該凹部 (120) と凸部 (121) は、上記停止段部 (12) に貫通孔 (10,11) の軸線方向へ凹凸が設けられ、かつ軸周方向へ交互に設けられており、凹部 (120) と凸部 (121) の境界部は曲面で形成され、該曲面は中心導体 (3,3a) の凸部 (320) と凹部 (321) の境界部の曲面と相互に案内し合うことにより中心導体 (3,3a) を軸周方向へ滑らせながら回し、停止段部 (12) に中心導体 (3,3a) の当接部 (32) を嵌合できるよう構成されていることを特徴とする、
    碍子。
  2. 一端側に導体が接続され、碍子(1)の内部に配設した状態で他端側に端子金具(4)が接続される中心導体(3,3a)であって、
    碍子 (1) の停止段部 (12) に当接する当接部 (32) を有し、該当接部 (32) には、上記碍子 (1) の停止段部 (12) の凹部 (120) と凸部 (121) に係合して、中心導体 (3,3a) が軸周方向に回らないようにするための凸部 (320) と凹部 (321) が設けてあり、
    該凸部 (320) と凹部 (321) は、上記当接部 (32) に中心導体 (3,3a) の軸線方向へ凹凸が設けられ、かつ軸周方向に交互に設けられており、凸部 (320) と凹部 (321) の境界部は曲面で形成され、該曲面は碍子 (1) の凹部 (120) と凸部 (121) の境界部の曲面と相互に案内し合うことにより中心導体 (3,3a) を軸周方向へ滑らせながら回し、碍子 (1) の停止段部 (12) に当接部 (32) を嵌合できるよう構成されていることを特徴とする、
    中心導体。
  3. 請求項1記載の碍子(1)と、
    碍子 (1) の貫通孔 (10,11) に取着され、一端側に導体が接続される請求項2記載の中心導体(3,3a)と、
    中心導体(3,3a)の他端側に螺合され、碍子 (1) の貫通孔 (10,11) を構成する金具取着孔(11)の両端側から中心導体(3,3a)と協働して碍子(1)を締め付け、中心導体(3,3a)を貫通孔 (10,11) 内に固定する端子金具(4)と、
    を備えており、
    端子金具(4)と中心導体(3,3a)は、碍子(1)の停止段部 (12) の凹部 (120) 、凸部 (121) と中心導体 (3,3a) の当接部 (32) の凹部 (321) 、凸部 (320) を互いに嵌合させ気密になるようにして締め付けてあり、碍子(1)に対して中心導体(3,3a)が軸周方向に回らないようにしてあることを特徴とする、
    口出部の接続構造体。
JP34348698A 1998-12-02 1998-12-02 碍子、中心導体及びそれらを使用した口出部の接続構造体 Expired - Fee Related JP3832114B2 (ja)

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