JP2001244639A - 多層回路基板用材料および多層回路基板の製造方法 - Google Patents

多層回路基板用材料および多層回路基板の製造方法

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JP2001244639A
JP2001244639A JP2000055967A JP2000055967A JP2001244639A JP 2001244639 A JP2001244639 A JP 2001244639A JP 2000055967 A JP2000055967 A JP 2000055967A JP 2000055967 A JP2000055967 A JP 2000055967A JP 2001244639 A JP2001244639 A JP 2001244639A
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multilayer circuit
copper foil
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ene
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JP2000055967A
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Yasuhiro Wakizaka
康尋 脇坂
Kanji Yuyama
完二 湯山
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Nippon Zeon Co Ltd
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    • H05K3/0035Etching of the substrate by chemical or physical means by laser ablation of organic insulating material of blind holes, i.e. having a metal layer at the bottom

Abstract

(57)【要約】 【課題】電気絶縁層間の密着性が高く、絶縁性及び耐熱
性に優れ、かつ内層基板に積層する際に、銅箔にクラッ
ク等が発生しない多層回路基板用材を提供する。 【解決手段】表面粗さRzが0.5〜20μm、Raが
0.1〜5μm、厚さが3〜75μm、180℃におけ
る引張強度が5〜50kgf/mm2であり、かつ18
0℃における伸びが5〜50%である銅箔の表面に、硬
化性組成物層を設けたことを特徴とする多層回路基板用
材料及びその製造方法、並びに内層基板と該多層回路基
板材料とを重ね合わせ、加圧、加熱して積層する工程
と、金属箔をエッチング除去する工程と、レーザーを用
いて経由穴をあける工程と、及び無電解めっきまたは無
電解めっきと電気めっきを使用して、配線を形成する工
程とを有する多層回路基板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層回路基板用材
料及びそれを用いたビルドアップ法による多層回路基板
の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】回路基板の配線容量を増加するために、
配線層と絶縁層を順次積層して形成するビルドアップ法
と称される多層回路基板を製造する方法がある。この方
法は、例えば、内層基板の表面に硬化性組成物層付き銅
箔を重ね、加圧、加熱し積層した後、経由穴をあける部
分又は全面の銅箔を除去し、次いで、銅箔が除去された
絶縁層が露出した部分にレーザ光を照射して、内層回路
に届く非貫通穴をあけ、無電解メッキまたは無電解めっ
きと電解めっきを用いて配線を形成し、さらに、この工
程を繰り返して多層回路基板を製造するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、多層回路基
板には、それが用いられる電子機器の小型化、軽量化、
高機能化を実現するために、一層の高密度化技術の開発
が望まれ、現在では、絶縁層の厚さは1層あたり0.1
μm以下、配線密度は配線幅/配線間隔が0.05/
0.05mm以下のものが要求されている。
【0004】かかる場合において、従来法によれば、用
いる銅箔は通常の温度上昇(150℃〜180℃)によ
り伸び率が減少するものであるため、内層基板の表面に
硬化性組成物層付き銅箔を重ね、加圧、加熱し積層する
工程において、銅箔にストレスがかかり、銅箔にクラッ
クが生じる場合があった。銅箔にクラックが生じると、
層間に密着性及び電気特性に優れた多層回路基板を作製
することができない。
【0005】また、この方法は硬化性組成物層付き銅箔
を積層する工程を繰り返すものであるため、高い層間密
着性が要求されるが、そのためには適度な表面粗さを有
する硬化性組成物層を形成する必要がある。
【0006】本発明は、かかる観点からなされたもので
あって、電気絶縁層間の密着性が高く、絶縁性及び耐熱
性に優れ、かつ内層基板に積層する際に銅箔にクラック
などが発生しない多層回路基板用材料、及び該多層回路
基板用材料を用いる多層回路基板の製造法を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
本発明は第1に、表面粗さRzが0.5〜20μm、R
aが0.1〜5μm、厚さが3〜75μm、180℃に
おける引張強度が5〜50kgf/mm2であり、かつ
180℃における伸びが5〜50%である銅箔の表面
に、硬化性組成物の層を設けたことを特徴とする多層回
路基板用材料を提供する。
【0008】前記第1の発明においては、前記硬化性組
成物は、直径0.1〜3μm、平均長さが直径の5倍〜
50倍の範囲にある絶縁性短繊維材料を含有していても
よい。また前記銅箔は、電解法によって得られたもので
あるのが好ましい。
【0009】本発明は第2に、前記表面粗さRzが0.
5〜20μm、Raが0.1〜5μm、厚さが3〜75
μm、180℃における引張強度が5〜50kgf/m
2であり、かつ180℃における伸びが5〜50%で
ある銅箔の表面に、硬化性組成物の溶液を塗布し、乾燥
して得られる多層回路基板用材料を提供する。
【0010】前記第1及び第2の発明においては、前記
硬化性組成物は、脂環式オレフィン重合体及び芳香族ポ
リエーテルから選ばれる1種以上の重合体を含有してな
るのが好ましい。
【0011】本発明は第3に、離型フィルム上に硬化性
組成物を塗布し、乾燥して離型フィルム付き硬化性組成
物を得る工程、及び表面粗さRzが0.5〜20μm、
Raが0.1〜5μm、厚さが3〜75μm、180℃
における引張強度が5〜50kgf/mm2であり、か
つ180℃における伸びが5〜50%である銅箔の表面
に、前記離型フィルム付きの硬化性組成物を、加熱ロー
ルにて連続的に張り合わせる工程を含む多層回路基板用
材料の製造方法を提供する。
【0012】また、本発明は第4に、内層基板と前記第
1又は第2の発明の多層回路基板材料とを重ね合わせ、
加圧、加熱して積層する工程と、銅箔をパターンエッチ
ング除去する工程と、レーザーを用いて経由穴をあける
工程と、及び無電解めっきまたは無電解めっきと電気め
っきを使用して、配線を形成する工程とを有する多層回
路基板の製造方法を提供する。
【0013】さらに、本発明は第5に、内層基板と前記
第1又は第2の発明の多層回路基板用材料とを重ね合わ
せ、加圧、加熱して積層する工程と、銅箔を全面除去す
る工程と、レーザーを用いて経由穴をあける工程と、無
電解めっきまたは無電解めっきと電気めっきを使用して
導電体膜を形成する工程と、及び該導電体膜をパターン
エッチングして配線を形成する工程とを有する多層回路
基板の製造方法を提供する。
【0014】本発明によれば、電気絶縁層間の密着性が
高く、絶縁性及び耐熱性に優れ、かつ内層基板に積層す
る際に、銅箔にクラック等が発生しない多層回路基板用
材料及び多層回路基板が提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本願の第1の発明は、所定の物性値を有する銅箔を用
い、該銅箔の表面に硬化性組成物の層を設けてなる多層
回路基板用材料である。
【0016】本発明に用いる銅箔は、 表面粗さRzが0.5〜20μm、好ましくは1〜1
0μm、Raが0.1〜5μm、好ましくは0.1〜2
μmであり、 厚さが3〜75μm、好ましくは5〜75μmであ
り、 180℃における引張強度が5〜50kgf/m
2、好ましくは10〜30kgf/mm2であり、か
つ、 180℃における伸びが5〜50%、好ましくは8〜
40%であるものを用いる。
【0017】ここで、Rz及びRaは、表面の粗さを示
す値であり、JIS B0601−1994でそれぞれ
定義される値である。
【0018】所定の表面粗さを有する銅箔は、例えば銅
箔を製造した後、電気化学的な表面の粗面化加工、クロ
メート処理、キレート剤処理等の各種表面処理を施す等
により得ることができる。
【0019】かかる所定の表面粗さの銅箔を用いること
により、銅箔と同じ表面粗さを有し、層間密着性に優れ
た硬化性組成物層を形成することができる。表面粗さR
zが0.5μm未満あるいはRaが0.1μm未満の銅
箔を用いる場合には、優れた層間密着性を有する硬化性
組成物層を形成することができない。一方、Rzが20
μmを越えたり、Raが5μmを越える銅箔を用いる場
合には、形成する硬化性組成物層の表面の粗さが大きく
なりすぎるため、その後の加圧、成形加工工程でひび割
れが生じたり、層間剥離が生じるおそれがあり、また、
ファインパターン形成が困難になる。
【0020】銅箔には、多層回路基板の表面、内部の種
々のストレスに耐え得る物性が求められる。通常の銅箔
は結晶が厚さ方向に成長しており、伸びは大きなもので
はない。従って、多層回路基板の構成によっては経由穴
の近傍で生じるフォイルクラックの原因となる。
【0021】かかるフォイルクラックの発生を防止する
ためには、高温での引っ張り強度及び伸び率を改善する
ことが効果的である。一方、伸び率が大きすぎると経由
穴を形成する際にフォイルが延ばされ、ネールヘッドを
発生しやすくなるので適正な物性を有することが必要で
ある。従って、本発明においては、180℃における引
張強度が5〜50kgf/mm2、好ましくは10〜3
0kgf/mm2であり、180℃における伸びが5〜
50%、好ましくは8〜40%である銅箔を用いる。
【0022】また銅箔は、その製法から電解銅箔と圧延
銅箔とに大別される。圧延銅箔は電気銅を延伸して箔状
にしたものであり、純度や展性に優れるものの、繊維状
結晶構造を有しているため、例えば18μm以下の薄い
銅箔では広幅の銅箔をつくるのが困難である。電解銅箔
は、電解液として、例えば硫酸銅溶液中に、陽極とそれ
自身が陰極となったドラムが配置され、回転するドラム
に銅箔を電着させることにより製造することができる。
電解銅箔は柱状の結晶構造を有しており、極薄の銅箔を
作るのに適しているため、本発明においては電解法によ
り得られる銅箔を用いるのが好ましい。かかる銅箔の厚
さは、3μm〜75μmが好ましい。
【0023】以上の物性値をすべて満足する銅箔として
は、例えば銅箔を製造した後、さらに熱処理及び表面処
理を施した銅箔や、電解条件を最適なものとして製造し
た銅箔が挙げられる。
【0024】本発明の多層回路基板用材料は、かかる銅
箔の表面に硬化性組成物の層を設けてなる。本発明で使
用される好適な硬化性組成物は、溶融粘度変化率が1〜
300%、好ましくは20〜250%のものである。溶
融粘度の変化の小さいものは、積層時の厚み抑制が困難
になり、均一膜厚のシートが得られない。逆に溶融粘度
の変化の大きいものは、ボイドが発生しやすくなる。
【0025】また本発明の好適な硬化性組成物は、硬化
性組成物フィルムを加熱し、該フィルムを内層基板に積
層させる際の温度に達した時点の溶融粘度が、通常50
0〜300,000Pa・s、好ましくは1,000〜
100,000Pa・sである。
【0026】なお溶融粘度は、硬化性組成物のフィルム
について、レオメトリックス社製のRDA2を用い、角
速度0.5Hz、動的歪み1%、8mmのパラレルプレ
ートにて測定した値である。溶融粘度変化率は、硬化性
組成物のフィルムを加熱し、該フィルムを内層基板に積
層させる際の温度に達した時点の溶融粘度と、該温度で
10分経過した時点での溶融粘度を測定し、以下の式で
算出した値である。
【0027】
【数1】
【0028】本発明で用いる硬化性組成物は特に限定さ
れないが、多層回路基板の電気絶縁層を形成するために
使用されている公知の重合体を含有するものである。か
かる重合体としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、
アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリイソシアネート樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニルエーテル樹脂、脂
環式オレフィン樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂
(BT樹脂)、ポリアミドイミド、ポリアリレート芳香
族ポリエステル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエ
ーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルニト
リル、ポリエーテルスルホン、ポリケトン、ポリフェニ
レンエーテル、ポリスルホン等が挙げられる。
【0029】硬化性組成物に用いる重合体の中で本発明
においては、耐熱性、耐薬品性等の観点から、硬化性樹
脂として、脂環式オレフィン重合体及び芳香族ポリエー
テルから選ばれる1種以上の重合体の使用が好ましい。
【0030】脂環式オレフィン重合体は、脂環式構造を
有するオレフィンの重合体である。脂環式構造として
は、シクロアルカン構造やシクロアルケン構造などが挙
げられる。また、脂環式構造としては、単環、多環、縮
合多環、橋架け環及びこれらの組み合わせ多環等が挙げ
られる。
【0031】脂環式オレフィン重合体は、通常、脂環式
構造を有するオレフィン由来の繰り返し単位を含む。脂
環式構造を構成する炭素数は、格別制限はないが、通常
4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5
〜15個の範囲である。このような範囲にある脂環式オ
レフィン重合体は、機械的強度、耐熱性及び成形性に優
れている。
【0032】脂環式オレフィン重合体中の脂環式オレフ
ィン由来の繰り返し単位の割合は、使用目的に応じて適
宜選択されるが、通常30〜100重量%、好ましくは
50〜100重量%、より好ましくは70〜100重量
%である。
【0033】本発明で用いられる脂環式オレフィン重合
体としては、極性基を有するものが好ましい。極性基と
しては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ
基、エポキシ基、グリシジル基、オキシカルボニル基、
カルボニル基、アミノ基、エステル基、カルボン酸無水
物基が好適である。
【0034】脂環式オレフィン重合体は、通常脂環式オ
レフィンを付加重合又は開環重合し、必要に応じて不飽
和結合部分を水素化することによって、あるいは芳香族
オレフィンを付加重合させ、得られた重合体の芳香環部
分を水素化させることによって得ることができる。
【0035】また、極性基を有する脂環式オレフィン重
合体は、例えば、1)前記脂環式オレフィン重合体に極
性基を有する化合物を変性反応により導入することによ
って、2)極性基を含有する単量体を(共)重合成分と
して共重合させることによって、あるいは3)エステル
基等の極性基を含有する単量体を(共)重合体成分とし
て(共)重合体した後、エステル基を加水分解させるこ
とによって得ることができる。
【0036】脂環式オレフィン重合体を得るために使用
される脂環式オレフィンとしては、ビシクロ[2.2.
1]−ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボネン)、5−
メチル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、
5,5−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−
2−エン、5−エチル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプ
ト−2−エン、5−ブチル−ビシクロ[2.2.1]−
ヘプト−2−エン、5−ヘキシル−ビシクロ[2.2.
1]−ヘプト−2−エン、5−オクチルービシクロ
[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−オクタデシル
−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−エ
チリデン−ビシクロ[2.2.1]−ヘプトー2−エ
ン、5−メチリデン−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト
−2−エン、5−ビニルービシクロ[2.2.1]−ヘ
プト−2−エン、
【0037】5−プロペニル−ビシクロ[2.2.1]
−ヘプト−2−エン、5−メトキシカルボニル−ビシク
ロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−シアノ−ビ
シクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−メチル
−5−メトキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]−
ヘプト−2−エン、5−エトキシカルボニル−ビシクロ
[2.2.1]−ヘプト−2−エン、ビシクロ[2.
2.1]−ヘプト−5−エニル−2−メチルプロピオネ
ート、ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−5−エニル−
2−メチルオクタネート、
【0038】ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エ
ン−5,6−ジカルボン酸無水物、5−ヒドロキシメチ
ル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5,
6−ジ(ヒドロキシメチル)−ビシクロ[2.2.1]
−ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシイソプロピル−ビ
シクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5,6−ジ
カルボキシ−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エ
ン、ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン−5,
6−ジカルボン酸イミド、5−シクロペンチル−ビシク
ロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−シクロヘキ
シル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5
−シクロヘキセニル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト
−2−エン、5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]−
ヘプト−2−エン、
【0039】トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−
3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)、ト
リシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、トリ
シクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3,7−ジエ
ン、トリシクロ[4.4.0.12.5]ウンデカ−3,
8−ジエン、トリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデ
カ−3−エン、テトラシクロ[7.4.0.110,13
2,7]トリデカ−2,4,6−11−テトラエン(別
名:1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒド
ロフルオレン)、テトラシクロ[8.4.0.
11,14.03,8]−テトラデカ−3,5,7,12−1
1−テトラエン(別名:1,4−メタノ−1,4,4
a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセン)、
【0040】テトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−ドデカ−3−エン(慣用名:テトラシクロドデ
セン)、8−メチル−テトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17 ,10]ドデカ−3−エン、8−エチル−テトラ
シクロ[4.4.0.12.5.1. 7.10]−ドデカ−3
−エン、8−メチリデン−テトラシクロ[4.4.0.
2, 5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチリデン−
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−
3−エン、8−ビニル−テトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−プロペニル−テ
トラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3
−エン、8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチ
ル−8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.
0.12,5.17,10]−ドデカ−3−エン、8−ヒドロ
キシメチル−テトラシクロ[4.4.0.12.5.1.
7.10]−ドデカ−3−エン、8−カルボキシ−テトラシ
クロ[4.4.0.12,5.17,1 0]−ドデカ−3−エ
ン、
【0041】8−シクロペンチル−テトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]−ドデカ−3−エン、8−シ
クロヘキシル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−ドデカ−3−エン、8−シクロヘキセニル−テ
トラシクロ[4.4.0.1 2,5.17,10]−ドデカ−
3−エン、8−フェニル−テトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]−ドデカ−3−エン、ペンタシクロ
[6.5.1.13.6.0 2.7.09,13]−ペンタデカ−
3,10−ジエン、ペンタシクロ[7.4.0.
3 6.110 13.02,7]−ペンタデカ−4,11−ジ
エン、テトラシクロ[6.5.0.12.5.08.13]−
トリデカ−3,8,10,12−テトラエン、テトラシ
クロ[6.6.0.12.5.18.13]−テトラデカ−
3,8,10,12−テトラエンのごときノルボルネン
型単量体;
【0042】シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘ
キセン、3,4−ジメチルシクロペンテン、3−メチル
シクロヘキセン、2−(2−メチルブチル)−1−シク
ロヘキセン、シクロオクテン、3a,5,6,7a−テ
トラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデン、シクロ
ヘプテンのごとき単環のシクロアルケン;ビニルシクロ
ヘキセン;ビニルシクロヘキセンやビニルシクロヘキサ
ンのごときビニル系脂環式炭化水素単量体;シクロペン
タジエン、シクロヘキサジエンのごとき脂環式共役ジエ
ン系モノマー;等が挙げられる。
【0043】芳香族オレフィンとしては、スチレン、α
−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
【0044】脂環式オレフィン及び/又は芳香族オレフ
ィンは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わ
せて用いることができる。
【0045】脂環式オレフィン重合体は、前記脂環式オ
レフィン及び/又は芳香族オレフィンと、これら共重合
可能な単量体とを共重合して得られるものであってもよ
い。
【0046】脂環式オレフィン又は芳香族オレフィンと
共重合可能な単量体としては、例えば、エチレン、プロ
ピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3
−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3
−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、
4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘ
キセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル
−1−ヘキセン、3−エチルー1−ヘキセン、1−オク
テン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、
1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン
などの炭素数2〜20のエチレンまたはα−オレフィ
ン;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキ
サジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7
−オクタジエン等の非共役ジエン;等が挙げられる。こ
れらの単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を
組み合わせて使用することができる。
【0047】脂環式オレフィン又は/及び芳香族オレフ
ィンの重合方法及び必要に応じて行われる水素添加の方
法には格別な制限はなく、公知の方法に従って行うこと
ができる。
【0048】脂環式オレフィンの具体例としては、例え
ば、ノルボルネン系単量体の開環重合体及びその添加
物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボネン系
単量体とビニル化合物との付加重合体、単環シクロアル
ケン重合体、脂環式共役ジエン重合体、ビニル系脂環式
炭化水素重合体及びその水素添加物、芳香族オレフィン
重合体の芳香環水素添加物等が挙げられる。
【0049】これらの中でも、ノルボルネン系単量体の
開環重合体及びその水素添加物、ノルボルネン系単量体
の付加重合体、ノルボルネン系単量体とビニル化合物と
の付加重合体、芳香族オレフィン重合体の芳香環水素添
加物が好ましく、特にノルボルネン系単量体の開環重合
体の水素添加物が好ましい。前記の脂環式オレフィン重
合体は、それぞれ単独であるいは2種以上を組み合わせ
て用いることができる。
【0050】脂環式オレフィン重合体は、その分子量に
よって特に制限されない。脂環式オレフィン重合体の分
子量は、シクロヘキサン又はトルエンを溶媒とするゲル
パーミエーションクロマトグラフィ−(GPC)で測定
されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、
通常1,000〜1,000,000,好ましくは5,
000〜500,000、より好ましくは10,000
〜250,000の範囲である。脂環式オレフィン重合
体の重量平均分子量(Mw)がこの範囲にあるときは、
耐熱性、成型物表面の平滑性等がバランスされ好適であ
る。
【0051】脂環式オレフィン重合体の分子量分布は、
シクロヘキサン又はトルエンを溶媒とするGPCで測定
される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)
との比(Mw/Mn)で、通常10以下、好ましくは7
以下、より好ましくは5以下である。
【0052】上記の重量平均分子量(Mw)及び分子量
分布(Mw/Mn)の範囲及び測定法はノルボルネン系
重合体に好適に適合するが、それに限定されるものでは
ない。又、上記方法で重量平均分子量や分子量分布が測
定できない脂環式オレフィン重合体の場合には、通常の
溶融加工法により樹脂層を形成し得る程度の溶融粘度や
重合度を有するものを使用することができる。
【0053】脂環式オレフィン重合体のガラス転移温度
は、使用目的に応じて適宜選択されるものであるが、通
常50℃以上、好ましくは70℃以上、より好ましくは
100℃以上、特に好ましくは125℃以上である。
【0054】硬化性組成物を構成する芳香族ポリエーテ
ル重合体は、芳香環を有するポリエーテルであって、通
常、2,6−ジメチルフェノールや2,6−フェニルフ
ェノールのごとき2,6−ジ置換フェノール類を、銅
(II)アミン錯体のごとき塩基性銅(II)の存在下
で酸素と反応させて得ることができる。芳香族ポリエー
テル重合体としては、ポリフェニレンエーテル、変性ポ
リフェニレンエーテル等が挙げられる。これらのうち、
誘電率及び誘電正接が小さい変性ポリフェニレンエーテ
ルが好適である。
【0055】本発明に用いられる硬化性組成物には、絶
縁性短繊維材料が含まれていてもよい。絶縁性短繊維材
料は、フィルム形成能に劣る樹脂にフィルム形成能を付
与するために混入される。絶縁性短繊維材料は、繊維の
直径が0.1〜3μmと細く、繊維の平均長さが繊維径
の5倍〜50倍の範囲にあるものを用いるのが好まし
い。また絶縁性短繊維材料の混入量は5〜55重量%が
好ましい。
【0056】繊維の直径が0.1μm未満であると補強
効果に乏しく、3μmを越えると、半硬化状態のフィル
ムの取り扱い性が低下する。また、繊維の平均長さが5
倍未満であると、半硬化状態のフィルムの取り扱い性が
低下し、50倍を越えると硬化性組成物に均一に分散さ
せることが困難である。混入量が5重量%未満であると
フィルム形成能が不十分であり、55重量%を越えると
銅箔への塗布が困難となるおそれがある。
【0057】本発明に用いられる硬化性組成物には、所
望により硬化剤をさらに添加する。硬化剤としては、例
えばイオン性硬化剤、ラジカル反応性硬化剤又はイオン
性とラジカル性とを兼ね備えた硬化剤等が挙げられる。
絶縁抵抗性、耐熱性、耐薬品性及び脂環式オレフィン重
合体等との相溶性の観点からイオン性硬化剤の使用が好
ましい。
【0058】イオン性硬化剤としては、例えば、脂肪族
ポリアミン化合物、芳香族ポリアミン化合物、ビスアジ
ド化合物、酸無水物、ジカルボン酸化合物、ジオール化
合物、トリオール、多価フェノール、ポリアミド化合
物、ジイソシアネート化合物、多価エポキシ化合物等が
挙げられる。また、ラジカル硬化剤としては、例えば、
有機ペルオキシド等が挙げられる。これらの中でも、ジ
オール化合物、多価フェノール化合物及び多価エポキシ
化合物が好ましく、より好ましくは多価エポキシ化合物
が好ましい。
【0059】これらの硬化剤は、それぞれ単独であるい
は2種以上を組み合わせて用いることができ、脂環式オ
レフィン重合体等の重合体100重量部に対して、通常
5〜150重量部、好ましくは15〜110重量部、よ
り好ましくは30〜100重量部の範囲である。
【0060】また、脂環式オレフィン重合体等と硬化剤
との硬化反応を促進させるために、硬化促進剤や硬化助
剤を使用することもできる。
【0061】硬化促進剤としては、例えば硬化剤が多価
エポキシ化合物の場合には、第3級アミン系化合物や三
弗化ホウ素錯化合物等を用いることができる。第3級ア
ミン系化合物を用いる場合には、微細配線に対する積層
性、絶縁抵抗性、耐熱性、耐薬品性が向上するため特に
好ましい。
【0062】第3級アミン系化合物の具体例としては、
例えば、ベンジルメチルアミン、トリエタノールアミ
ン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリベンジ
ルアミン、ジメチルホルムアミド等の鎖状3級アミン化
合物、ピラゾール類、ピリジン類、ピラジン類、ピリミ
ジン類、インダゾール類、キノリン類、キノリン類、イ
ソキノリン類、イミダゾール類、トリアゾール類等の含
窒素ヘテロ環化合物等が挙げられる。これらの中で、イ
ミダゾール類、特に置換基を有する置換イミダゾール化
合物が好ましい。
【0063】かかる置換イミダゾール化合物の具体例と
しては、例えば、2−エチルイミダゾール、2−エチル
ー4−メチルイミダゾール、ビス−2−エチルー4−メ
チルイミダゾール、1−メチル−2−エチルイミダゾー
ル、2−イソプロピルイミダゾール、2,4−ジメチル
イミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール等のアル
キル置換イミダゾール化合物、
【0064】2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル
−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−エチル
イミダゾール、ベンズイミダゾール、2−エチル−4−
メチル−1−(2’−シアノエチル)イミダゾール、2
−エチルー4−メチルー1−[2’−(3”、5”−ジ
アミノトリアジニル)エチル]イミダゾール、1−ベン
ジル−2−フェニルイミダゾール等のアリール基やアラ
ルキル基等の環構造を有する炭化水素基で置換されたイ
ミダゾール化合物等が挙げられる。これらの中でも、環
構造を有する炭化水素基で置換されたイミダゾール化合
物が好ましく、特に、1−ベンジル−2−フェニルイミ
ダゾールが好ましい。
【0065】これらの硬化促進剤は、それぞれ単独であ
るいは2種以上を組み合わせて用いられる。硬化促進剤
の配合量は使用目的に応じて適宜設定されるが、重合体
100重量部に対して、通常0.001〜30重量部、
好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.
03〜5重量部である。
【0066】硬化助剤は、特に限定されるものではない
が、例えば、キノンジオキシム、ベンゾキノンジオキシ
ム、p−ニトロソフェノール等のオキシム・ニトロソ系
硬化助剤、N,N−m−フェニレンビスマレイミド等の
マレイミド系硬化助剤、ジアリルフタレート、トリアリ
ルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等のアリ
ル系硬化助剤、エチレングリコールジメタクリレート、
トリメチロールプロパントリメタクリレート等のメタク
リレート系硬化助剤、ビニルケトン、エチルビニルベン
ゼン、ジビニルベンゼン等のビニル系硬化助剤等が挙げ
られる。
【0067】これらの硬化助剤は、それぞれ単独である
いは2種以上を組み合わせて用いることができる。その
配合割合は、硬化剤100重量部に対して、通常1〜1
000重量部、好ましくは10〜500重量部の範囲で
ある。
【0068】本発明の硬化性組成物には、絶縁抵抗性及
び耐剥離性を向上させるために、配合剤としてチオール
化合物をさらに添加するのが好ましい。チオール化合物
としては、特に分子中に少なくとも二個のチオール基を
有する多価チオール化合物が好ましく、分子内にヘテロ
環構造を有するものがより好ましい。ヘテロ環構造とし
てはトリアジン環構造が好ましく、配線の埋め込み特性
を考慮した場合には、特にトリアジンチオール化合物が
好ましい。チオール化合物の配合量は、重合体100重
量部に対して、通常0.001〜30重量部、好ましく
は0.01〜10重量部である。配合量が少なすぎる
と、絶縁抵抗性及び剥離特性の向上硬化が発揮されにく
くなる。一方、配合量が多すぎると、耐熱性及び耐薬品
性が低下傾向になる。
【0069】その他、本発明に用いる脂環式オレフィン
重合体又は芳香族ポリエーテル重合体(以下、「脂環式
重合体等」ということがある。)を含有する硬化性組成
物には、ゴム質重合体や液状エポキシ樹脂等の他の成分
を配合させることもできる。その配合割合は、脂環式オ
レフィン重合体等100重量部に対して、通常1〜10
0重量部、好ましくは5〜80重量部、より好ましくは
7〜60重量部の範囲である。
【0070】さらに、硬化性組成物に配合することがで
きる配合剤としては、フィラー、難燃剤、難燃助剤、耐
熱安定剤、耐候安定剤、レベリング剤、帯電防止剤、ス
リップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染
料、顔料、天然油、合成油、ワックス、乳剤等が挙げら
れる。その配合割合は、本発明の目的を損ねない範囲で
適宜選択される。
【0071】上述した硬化性組成物は、有機溶剤に溶解
又は分散される。有機溶剤としては、例えば、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼンな
どの芳香族炭化水素系溶媒、n−ペンタン、n−ヘキサ
ン、n−ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、シクロ
ペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素系溶媒、
クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼ
ン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シク
ロヘキサノン等のケトン系溶媒等を挙げることができ
る。これらの溶媒は、それぞれ単独であるいは2種以上
を組み合わせて用いることができる。
【0072】これらの内、微細配線への埋め込み特性に
優れ、気泡等を生じないものとして、芳香族炭化水素系
溶媒又は脂環式炭化水素系溶媒のごとき非極性溶媒とケ
トン系溶媒のごとき極性溶媒との混合溶媒の使用が好ま
しい。溶媒の使用量は、使用目的に応じて適宜選択され
るが、硬化性組成物の溶液又は分散液の固形分濃度が、
通常5〜70重量%、好ましくは10〜65重量%、よ
り好ましくは20〜60重量%になる範囲である。
【0073】硬化性組成物の溶媒中への溶解又は分散す
る方法としては、例えば、攪拌子とマグネチックスター
ラーを使用した攪拌、高速ホモジナイザー、ディスパー
ジョン、遊星攪拌機、二軸攪拌機、ボールミル、三本ロ
ール等を使用した方法等が挙げられる。
【0074】次いで、上記のようにして調製した硬化性
組成物の溶液又は分散液を銅箔表面に塗布し、塗布した
樹脂の表面にべとつきがなくなるまで乾燥させて、必要
に応じて半硬化の状態とする(Bステージ化)ことによ
り、本発明の多層回路基板用材料を製造することができ
る。
【0075】また本発明の多層回路基板用材料は、先ず
離型フィルムを用意し、次いで、該離型フィルム表面に
上記で調製した硬化性組成物溶液又は分散液を所定量塗
布、乾燥して、必要に応じて半硬化の状態(B−ステー
ジ化)とし、さらに、得られた離型フィルム付きの硬化
性組成物層表面と銅箔表面とを、加熱ロールにて連続的
に張り合わせることによっても製造することができる。
【0076】用いることのできる離型フィルムとして
は、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポ
リプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリカ
ーボネートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィル
ム、ポリアリレートフィルム、ナイロンフィルム等の熱
可塑性フィルム、銅箔、アルミ箔、ニッケル箔、クロム
箔、金箔、銀箔などの金属箔等を用いることができる。
これらの中で、耐熱性、耐薬品性、積層性、剥離性等の
観点から、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリ
エチレンナフタレートフィルム等の熱可塑性フィルムの
使用が好ましい。離型フィルムの厚さは特に制限されな
いが、作業性等の観点から、通常1μm〜150μm、
好ましくは2μm〜100μm、より好ましくは3〜7
5μmである。
【0077】硬化性組成物の溶液又は分散液の銅箔表面
への塗布方法としては、特に制限はないが、例えばディ
ップコート、ロールコート、カーテンコート、ダイコー
ト、スリットコート法等の公知の塗布方法を用いること
ができる。溶媒除去の乾燥の条件は、溶媒の種類により
適宜定められるが、乾燥温度は、通常20〜300℃、
好ましくは30〜200℃であり、乾燥時間は通常30
秒〜1時間、好ましくは1分から30分である。
【0078】硬化性組成物層の厚みは、通常15μm〜
100μmの範囲であることが好ましい。15μm未満
では、耐イオンマイグレーション性や内層回路の形状が
その表面に浮き出るようになることから好ましくなく、
100μmを越えると、これらの問題は改善されるが、
配線板全体の厚さを厚くしてしまうので好ましくない。
【0079】以上のようにして得られた本発明の多層回
路基板用材料は、内層基板上に積層される。積層は通常
硬化性組成物層が内層基板面に接するように重ね合わ
せ、加圧ラミネータ、プレス、真空ラミネータ、真空プ
レス、ロールラミネータ等の加圧機を使用して加熱圧着
することにより行う。
【0080】また加熱圧着は、配線への埋め込み特性を
向上させ、気泡等の発生を抑えるために真空下に行うの
が好ましい。加熱圧着時に温度は、通常30〜250
℃、好ましくは70〜200℃、圧力は、通常0.1〜
200kg/cm2、好ましくは1〜100kg/c
2、圧着時間は、通常30秒〜5時間、好ましくは1
分〜3時間、真空度は通常460mmHg vac.〜
760mmHg vac.である。
【0081】硬化性組成物を硬化させるためには、通
常、硬化性組成物を加熱する。硬化温度は、硬化剤の種
類により適宜選択されるが、通常30〜400℃、好ま
しくは70〜300℃、より好ましくは100〜200
℃であり、硬化時間は、通常0.1〜5時間、好ましく
は0.5〜3時間である。
【0082】本発明においては、180℃における引張
強度が5〜50kgf/mm2、好ましくは10〜30
kgf/mm2であり、かつ180℃における伸びが5
〜50%、好ましくは8〜40%である銅箔を使用する
ので、かかる加圧・加熱条件下においては、銅箔は適度
な引っ張り強度及び伸びを有するので、加圧、加熱し積
層する工程において、銅箔にストレスがかからず、銅箔
にクラックが生じることがなくなる。
【0083】本発明の多層回路基板用材料と内層基板と
を積層した後、銅箔の一部又は全部を除去する。銅箔の
除去には、エッチング液を用いることができる。エッチ
ング液としては、例えば配線板製造用のエッチング液と
して一般に使用されている、過硫酸アンモニウム、塩化
銅と塩酸の水溶液、塩化鉄と塩酸の水溶液、銅アンモニ
ウム錯体を主体とするアルカリ性水溶液等が使用でき
る。エッチング処理条件は、液温度が30〜80℃であ
り、浸漬時間は5〜30分間程度である。処理方法は浸
漬でもよいが、処理液の噴霧でもよい。
【0084】銅箔を除去した硬化性組成物層の表面は、
銅箔の表面粗さが反映されている。即ち、上述したよう
に、本発明においては、表面粗さRzが0.5〜20μ
m、好ましくは1〜5μm、Raが0.1〜5μm、好
ましくは0.1〜2μmの銅箔を使用するので、次の工
程で内層基板表面と優れた層間密着性を有するその表面
粗さを有する硬化性組成物層を形成することができる。
【0085】その後、層間接続を行う箇所に経由穴をあ
ける。経由穴は、ドリル、レーザ等の物理的処理によっ
て形成することもできるし、前記硬化性組成物をマスキ
ングして光で硬化させ、未硬化部分を取り除く、いわゆ
るフォトリソグラフィーによっても形成することもでき
るが、本発明においてはレーザ光を用いるのが好まし
い。
【0086】穴径は、レーザを照射するのみで直径0.
1mmレベルの小径穴の加工が可能である。用いるレー
ザとしては、炭酸ガスレーザ、エキシマレーザ、UV−
YAGレーザー等が挙げられる。
【0087】レーザで穴加工を行った後、必要に応じて
穴内の樹脂残渣を除去するための処理を行う。この処理
には通常の多層配線板のドリル加工後に行われるデスミ
ア処理が好適である。
【0088】次に、無電解めっき又は無電解めっきと電
気めっきを所望の厚さまで行い、配線を形成する。配線
の形成は、上記めっきを全面に行った(誘電体膜の形
成)後にエッチングレジストを形成し、不要な箇所の金
属をエッチング除去することによって形成することもで
きる。また、めっきレジストを形成した後、レジストで
覆われていない部分にのみ、無電解めっきを行うことも
できる。さらに、無電解めっきを全面に行い、めっきレ
ジストを形成した後、レジストで覆われていない部分を
無電解めっきを行い、めっきレジストを除き、めっきレ
ジストで覆われていた部分の無電解めっき層をエッチン
グ除去することによって行うこともできる。めっき膜の
厚さは、配線幅/配線間隔が50μm/50μm程度の
微細さの場合には、15μm以下の厚さが望ましい。
【0089】無電解めっきには、銅、ニッケル、スズ等
の無電解めっきが使用される。一般的な還元剤として、
無電解銅めっき液に対しホルムアルデヒド、無電解ニッ
ケルめき液に対し次亜リン酸イオンやヒドラジンなどが
選択される。電解めっきの場合は、銅、はんだ、ニッケ
ル、ロジウム、金等の金属を用いることができる。
【0090】更に本発明の多層回路基板用材料を積層
し、同様の工程を経て配線を形成することによって、多
層ビルドアップ配線板を得ることができる。
【0091】本発明に用いられる内層基板は、電気絶縁
層と、その表面に形成された導電体回路とからなる。電
気絶縁層は、公知の電気絶縁材料、例えば、脂環式オレ
フィン重合体、エポキシ樹脂、マレイミド樹脂、(メ
タ)アクリル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、トリアジ
ン樹脂、ポリフェニルエーテル、ガラス等を含有する硬
化性組成物を、硬化してなるもので形成することができ
る。本発明においては、電気絶縁層として前述の脂環式
オレフィン重合体を含有する硬化性組成物の硬化物から
なるものであってもよい。
【0092】また、電気絶縁層として、補強基材に樹脂
を含浸させたシート(プリプレグ)を重ね、加圧、加熱
処理して得たものを用いることもできる。補強基材とし
ては、リンター紙、クラフト紙等の紙基材、ガラスクロ
ス、ガラスマット、ガラスペーパー、クォーッファイバ
ー等のガラス基材、ポリエステル繊維、アラミド繊維等
の合成樹脂繊維基材等が挙げられる。また、樹脂として
は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、シリ
コン樹脂、ポリエステル樹脂、ビスマレイミドトリアジ
ン樹脂(BT樹脂)、フッ素樹脂、ポリブタジエン等を
用いることができる。
【0093】電気絶縁層の表面に形成された導電体回路
は、導電性金属等の導電体により形成された電気回路で
あって、その回路構成等は通常の多層回路に用いられる
ものと同様なものを使用することができる。また、導電
体回路の一部は、金属電源層や金属グラウンド層、金属
シールド層になっていてもよい。
【0094】内層基板の具体例としては、プリント配線
基板、シリコンウェーハ基板等が挙げられる。内層基板
の厚みは、通常50μm〜2mm、好ましくは60μm
〜1.6mm、より好ましくは100μm〜1mmであ
る。
【0095】本発明の多層回路基板は、コンピューター
や携帯電話などの電子機器において,CPUやメモリな
どの半導体素子、その他の実装部品を実装するためのプ
リント配線板として使用することができる。特に、微細
構造を有するものは、高密度プリント配線基板として、
高速コンピューターや高周波領域で使用する携帯端末の
配線基板として好適に用いることができる。
【0096】
【実施例】以下に、製造例、実施例及び比較例を挙げて
本発明を更に詳細に説明する。本発明は以下の実施例に
限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲
で、硬化性組成物の組成、組成割合、用いる内層基板の
種類、積層条件等を自由に変更することができる。
【0097】なお、以下の製造例、実施例及び比較例に
おいては、特に説明がない限り、[部]は[重量部]を
意味する。また、分子量は、トルエンを溶媒とするゲル
・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)に
よるポリスチレン換算値として測定し、水素化率及びカ
ルボキシル基含有率は、1H−NMRの測定により決定
し、ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量法(DS
C法)により測定した。
【0098】用いる銅箔表面の中心線平均粗さ(Ra)
は、触針式表面粗さ測定器を用いて、カットオフ値0.
8mm、測定の評価長さ4mm、触針の曲率半径2μ
m、測定力0.7mNにて測定した。また、銅箔表面の
粗さ+点平均粗さ(Rz)は、触針式表面粗さ測定器を
用いて、基準長さ0.8mm、評価長さ4mm、触針の
曲率半径2μm、測定力0.7mNにて測定した。
【0099】(製造例1)8−エチル−テトラシクロ
[4.4.0.12.5.17.10]−ドデカ−3−エン
(ETD)を開環重合し、次いで水素添加反応を行い、
数平均分子量(Mn)が32,200、重量平均分子量
(Mw)が55,800、ガラス転移温度(Tg)が約
140℃のETD開環重合体水素添加物を得た。得られ
たポリマーの水素化率は99%以上であった。
【0100】この開環共重合体水素化物28部、無水マ
レイン酸10部及びジクミルパーオキシド3部をt−ブ
チルベンゼン130部に溶解し、140℃で6時間反応
させた。反応生成物溶液をメタノール中に注ぎ、反応生
成物を凝固させた。この凝固物を100℃で20時間真
空乾燥し、マレイン酸変性開環重合体水素添加物(ポリ
マーA)を得た。ポリマーAは、Mnが33,200、
Mwが68,300、Tgが170℃、マレイン酸基含
有率が25モル%であった。
【0101】(実施例1)ポリマーA 15部、2−ジ
ブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン
(分子量272.4)0.2部、臭素化ビスフェノール
A型エポキシ樹脂(重量平均分子量760)7部、1−
ベンジル−2−フェニルイミダゾール0.02部、五酸
化アンチモン2部、ジブロモクレジルグリシジルエーテ
ル2部及びシリコンレジン1.5部を、キシレン25部
とシクロペンタノン15部との混合溶媒に溶解させて、
固形分濃度約41重量%の硬化性組成物のワニスを得
た。
【0102】得られたワニスを孔径3ミクロンのテフロ
ン製の精密フィルターでろ過した後、ダイコータを用い
て、厚さ18μm、大きさ300mm、表面粗さRaが
1.27μm、Rzが7.0μmの銅箔表面に塗工し、
次いで窒素オーブンにて120℃で210秒間放置し
て、硬化性組成物層付き銅箔(多層回路基板用材料)を
得た。
【0103】一方、基板表面を1N水酸化ナトリウム水
溶液で洗浄した、配線幅及び配線間隔がそれぞれ75ミ
クロンで、導電体の厚みが18ミクロンの導電体回路層
と、直径0.2mmのめっきスルーホールが形成され
た、厚さ0.8mmの内層基板を用意した。
【0104】次に、先に得られた樹脂付き銅箔を、樹脂
面が内側となるように該内層基板と重ね合わせ、真空プ
レス機中で、常温にて1mmHgまで真空とし、次い
で、毎分10℃で120℃まで昇温し、120℃に到達
した時点でプレス圧力30Kgf/cm2で30分間保
持した。その後プレス圧力を30Kgf/cm2のまま
で毎分10℃で180℃まで昇温し、180℃に到達し
た時点で60分間保持することにより、積層板を得た。
【0105】得られた積層板を過硫酸アンモニウム25
0g/リットルの水溶液中に50℃で2時間浸漬し、基
板表面の銅箔を全面剥離し、剥離面を水で洗浄、乾燥し
た。さらに、積層した硬化性組成物層の所定部分に、U
V−YAGレーザーを用いて直径30ミクロンの層間接
続用のビアホールを形成した。
【0106】ビアホール壁面を表面粗化処理した後、ビ
アホール壁面及び積層板表面の全面に無電解銅めっきを
施して厚さ1ミクロンの無電解銅めっき膜を形成させ
た。次いで、この積層板表面に市販の感光性ドライフィ
ルムを熱圧着して張り付け、該感光性ドライフィルム上
に所定のパターンのマスクを密着させ、露光した後、現
像してレジストパターンを得た。
【0107】次に、めっきレジスト非形成部分に電解銅
めっきを施し、厚さ12ミクロンの電解銅めっき膜を形
成した。めっきレジストを剥離液にて剥離除去した後、
そのめっきレジストで覆われていた電解銅めっき膜部分
を、硫酸と過酸化水素の混合溶液で除去し、無電解銅め
っき膜と電解銅めっき膜とからなる配線パターンを形成
した。
【0108】得られた配線パターン付き積層板の両面
に、さらに前述と同じ硬化性組成物層付き銅箔を重ね
て、前記と同様の操作を繰り返すことにより、内層基板
の両面に合計6層が積層された多層回路基板を得た。
【0109】(実施例2〜7、比較例1,2)第1表に
示す厚さ及び特性を有する銅箔を用いて、実施例1と同
様にして、実施例2〜7及び比較例1及び2の多層回路
基板を作製した。
【0110】
【表1】
【0111】(特性評価試験)上記実施例及び比較例で
得られた多層回路基板を用いて、下記の各種特性試験を
行った。 (1)積層時の銅箔の割れ観察 外観を目視観察し、割れのないものを”A”、割れの発
生しているものは”D”とした。 (2)積層後のパターニング性 配線幅30μm、配線間間隔30μmで100本の配線
パターンを形成し、その配線100本のいずれも形状に
乱れがない場合は”A”、形状に乱れのあるが欠損のな
いものを”B”、欠損のあるものを”D”として評価し
た。 (3)絶縁抵抗性 絶縁抵抗性は、多層回路基板の2度目の電気絶縁層上
に、配線間距離50ミクロン、配線幅50ミクロンの櫛
型電極を形成した後、直流電圧50Vを印加した状態
で、120℃、飽和水蒸気条件下に放置し、300時間
後に電気抵抗値を測定した。電気抵抗が109Ω以上の
ものは”A”、108Ω以上で109Ω未満のものは”
B”、108Ω未満で短絡していないものは”C”、短
絡しているものは”D”と評価した。 (4)耐剥離性 耐剥離性は、多層回路基板を120℃、飽和水蒸気条件
下に300時間放置した後、内層基板の導電体回路と電
気絶縁層のピール強度を測定し、該放置前のピール強度
とから、保持率=〔(環境試験後のピール強度)/(環
境試験後のピール強度)×100%〕を計算し、保持率
が90%以上のものは”A”、80%以上で90%未満
のものは”B”、70%以上で80%未満のものは”
C”、70%未満のものは”D”として評価した。以上
の評価試験結果を第2表にまとめて示す。
【0112】
【表2】
【0113】第2表より明らかなように、実施例1〜7
の多層回路基板溶剤を用いた多層回路基板は、比較例に
比して、優れた積層性及びパターニング性、絶縁性及び
耐剥離性を有している。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電気絶縁層間の密着性が高く、絶縁性、及び耐熱性に優
れる多層回路基板用材料及び多層回路基板が提供され
る。また本発明の製造方法によれば、内層基板に積層す
る際に、銅箔にクラック等が発生することはないので、
電気絶縁層間の密着性が高く、絶縁性及び耐熱性に優れ
る多層回路基板用材料及び多層回路基板を、簡便かつ効
率よく製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4E351 AA01 AA15 AA17 BB01 BB30 CC06 DD04 DD54 GG01 5E346 AA15 AA43 CC32 DD12 DD25 DD32 EE33 EE38 FF15 GG17 GG28 HH11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面粗さRzが0.5〜20μm、Raが
    0.1〜5μm、厚さが3〜75μm、180℃におけ
    る引張強度が5〜50kgf/mm2であり、かつ18
    0℃における伸びが5〜50%である銅箔の表面に、硬
    化性組成物層を設けたことを特徴とする多層回路基板用
    材料。
  2. 【請求項2】前記銅箔は、電解法によって得られたもの
    である、 請求項1記載の多層回路基板用材料。
  3. 【請求項3】表面粗さRzが0.5〜20μm、Raが
    0.1〜5μm、厚さが3〜75μm、180℃におけ
    る引張強度が5〜50kgf/mm2であり、かつ18
    0℃における伸びが5〜50%である銅箔の表面に、硬
    化性組成物の溶液を塗布し、乾燥して得られる多層回路
    基板用材料。
  4. 【請求項4】前記硬化性組成物は、脂環式オレフィン重
    合体及び芳香族ポリエーテルから選ばれる1種以上の重
    合体を含有してなる請求項1〜3のいずれかに記載の多
    層回路基板用材料。
  5. 【請求項5】内層基板と前記請求項1〜4のいずれかに
    記載の多層回路基板材料とを重ね合わせ、加圧、加熱し
    て積層する工程と、 銅箔をパターンエッチング除去する工程と、 レーザーを用いて経由穴をあける工程と、 無電解めっきまたは無電解めっきと電気めっきを使用し
    て、配線を形成する工程とを有する多層回路基板の製造
    方法。
  6. 【請求項6】内層基板と請求項1〜4記載の何れかの多
    層回路基板用材料とを重ね合わせ、加圧、加熱して積層
    する工程と、 銅箔を全面除去する工程と、 レーザーを用いて経由穴をあける工程と、 無電解めっきまたは無電解めっきと電気めっきを使用し
    て、導電体膜を形成する工程と、 該導電体膜をパターンエッチングして配線を形成する工
    程とを有する多層回路基板の製造方法。
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